平成7年2月定例会 第17回岩手県議会定例会会議録

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〇38番(横田綾二君) 日本共産党の横田綾二でございます。
 ただいまの各常任委員長報告のうち、議案第51号平成6年度岩手県一般会計補正予算(第3号)並びに第62号平成6年度岩手県立病院等事業会計補正予算(第1号)に反対の討論を行います。
 まず、一般会計補正予算であります。
 第1に、県民の医療、福祉の充実の願いに背を向けて、民生費が2億8、000万円余減額されています。その中身は、老人福祉費1億6、600万円、児童措置費が2、698万円の減額等となっていることです。ここには、福祉切り捨ての県政の実態が示されていると言わなければなりません。
 第2に、農林水産費が180億8、300万円の大型補正になっています。これは、ただいまの農林委員長が申しましたとおり、国の措置がベースとなっているものでありますが、米の輸入自由化対策、いわゆるガット対策として出されているものであります。これは、米の自由化を前提にしたもので、かねて我が党が申し上げてまいりましたとおり、農業対策どころか、農業つぶしの性格のものであります。実際、6兆100億円のガット対策の内容は、3兆円が土木事業で、結局、農家のためよりゼネコン奉仕と言うべきものでありましょう。補正予算では、山村等振興対策事業費として14億円が計上されています。農道とか総合交流施設の整備が、その中身です。私は、農道の整備に反対するものではありませんが、これでは、農業を守る対策とはなり得ないと言わなければなりません。農水産物の生産費保証などこそ、進められるべきです。結局、新政策推進では、9割以上の農家切り捨てを推進するものとなりかねません。
 第3に、国の措置に釈然としないものがあることであります。現在の政府は、連立の一方を日本社会党が構成しており、総理大臣も同党所属です。日本社会党は、一昨年、総選挙時以前は、米輸入自由化問題は強い反対の態度を表明していたものがあることは、御案内のとおりであります。これが、政府を構成するや、一転して今日の状況になったわけでありまして、県民の中には、公約違反として重大な不信感を示すものがあるのは当然ではないでしょうか。政治的には極めて不明朗のそしりを免れないものと私は思料いたします。補正の中には、確かに相当の善政があるわけですが、申し述べましたように、賛成できない部分が多過ぎます。
 次に、県立病院の減額補正は、第1に、人事院勧告に基づく給与改定が低く抑えられたこと、3億3、000万円減。第2に、当初採用予定人員を確保できなかったこと、1億5、000万円減。第3に、新採用増分5億円減と見られます。せっかくの定員増も、実際には余り実行されなかったための減額と言わなければなりますまい。医療局の皆さんの御努力は評価するにやぶさかでありませんが、この結果は、大変残念であります。
 以上、反対討論といたします。
 なお、地財法関連での市町村の一部負担関連諸案件につきましては保留の態度を表明し、採決に当たりましては、私の前例に従い対処いたしたいと存じます。
 申し上げました2案件反対につき、諸賢の御賛同をよろしくお願いを申し上げます。御清聴ありがとうございました。
〇議長(佐々木俊夫君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより、議案第51号及び議案第62号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木俊夫君) 起立多数であります。よって、議案第51号及び議案第62号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第52号から議案第61号まで及び議案第63号から議案第76号までを一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木俊夫君) 起立全員であります。よって、議案第52号から議案第61号まで及び議案第63号から議案第76号までは、委員長の報告のとおり決定いたしました。
〇議長(佐々木俊夫君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後1時50分 散 会

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