平成9年2月定例会 第9回岩手県議会定例会会議録 |
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〇1番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
議案第1号1996年度岩手県一般会計補正予算について質疑いたします。 第1に、今回の補正予算は国の補正予算に基づくものとはいえ、公共事業などの補正額が295億円余、債務負担行為額が129億円余、合計424億円余の大型補正であります。この大型補正予算を2月定例県議会の開会冒頭に提案し、当日に先決採択しようとすることは議会の審議を軽視することにならないでしょうか。424億円余の大型補正予算を提案する具体的な緊急性、重要性は何でしょうか。 第2に、今回の補正予算の中には税制改革関連対策、いわゆる消費税5%増税の押しつけにかかわる弱者対策として、1回限りの1万円の特別給付金が計上されています。今、国会では、消費税5%増税、これは5兆円の増税となりますが、この導入の是非をめぐって本格的な論戦が行われている最中であります。6年目を迎える深刻な90年代不況のもとで、財界を含めた各界からも増税の見直しが言われていますが、消費税の5%増税を先取りして特別給付金を年度内に支給実施することはいかがなものでしょうか。 来年度政府予算案では、消費税の増税を含め医療制度の改悪など、特別減税の廃止を含めて9兆円のかつてない増税、負担の押しつけが計画をされていますが、1回きりの1万円の給付金とはどういう効果を果たすものでしょうか。あわせて、県内の対象人員、支給額を示されたい。 消費税3%が導入された際、同じような特別給付金の支給があり、盛岡市では、異常な残業、労働強化の中で、職員がいわゆる過労死するという事態がありました。年度末ぎりぎりの中で、どう対応されるのかお聞きいたします。 第3に、農政部関連の補正予算は203億円余、補正額の68・9%を占めています。農政部関係の予算全体の2割近くを占めます。ガット・ウルグァイ・ラウンド対策として出されていますが、その特徴、内容はどうなっていますか。これまでのUR対策の総額はどうでしょうか。 第4に、土木関連の補正は73億円余となっていますが、その緊急性を含めた特徴、内容はどうなっているでしょうか。 農政、土木とも年度内執行、契約の見通しはどうでしょうか。来年度に繰り越しが予定されるのはどの程度でしょうか。 最後に、国も県も深刻な財政危機のもとで、従来型の公共事業のばらまき増大となりますが、県債の発行額、県債残高、さらに比率は幾らになるか。借金財政を深刻にすると思うが、いかがでしょうか。 以上であります。 〔総務部長大隅英喜君登壇〕 〇総務部長(大隅英喜君) まず、補正予算案を2月定例県議会の開会日に提案したことについてでありますが、今般の国の補正予算は来年度予算との切れ目のない予算執行により、経済運営に万全を期するべく、1月20日の通常国会の開会日に平成9年度予算案と同時に提案され、先行して審議、可決された予算でありますことから、県といたしましても、国の補正予算に呼応した事業については早期に事業化が図られるよう、通常の2月補正予算に先駆けて御審議をいただくとともに、早期に議決をいただきたく、御提案を申し上げたものでございます。 次に、県債についてでありますが、今回御提案申し上げました一般会計補正予算案におきましては、88億100万円の県債を計上しております。これにより、一般会計の2月現計予算における県債の総額は1、350億4、500万円となり、平成8年度末の県債現在高は7、984億7、704万4、000円になるものと見込んでおります。 次に、県債発行が将来に及ぼす影響についてでありますが、今回の国の補正予算に伴い発行される地方債のほとんどは、後年度において元利償還の80%が交付税措置される地方債でありますことから、将来の財政運営に大きな影響を及ぼすものではないというふうに考えておるところでございます。 率等については、今、資料を手元に持ち合わせておりませんので、御了承いただきたいと思います。 〔生活福祉部長佐々木孝太郎君登壇〕 〇生活福祉部長(佐々木孝太郎君) まず、臨時福祉特別給付金の平成8年度内支給についてでありますが、給付金の支給に係る要綱は、平成9年1月17日の閣議において決定され、2月6日に厚生省告示されたところであります。また、給付金に係る国の関連予算は、平成8年度補正予算として1月31日に可決成立しているところであり、年度内に支給する必要があると存じております。 次に、給付金の効果についてでありますが、この給付金は、老齢福祉年金の受給者等及び高齢の低所得者の生活の安定と福祉の向上並びに低所得の在宅寝たきり老人等に対する在宅介護の支援に資するために支給されるものであり、相応の効果が期待できるものと考えております。 次に、給付金の県内の対象人員及び支給額についてでありますが、支給対象者数はおおよそ17万3、000人、これに係る支給額は18億4、000万円と見込んでおります。このほか、給付金と同様の趣旨で、生活保護受給者及び社会福祉施設入所者等を対象とした一時金の支給が予定されておりますが、この対象者数は1万2、000人、支給額は1億2、000万円程度と見込んでおります。 次に、給付金の支給事務への対応についてでありますが、多忙な年度末の事務とはなりますが、県におきましても庁内関係各課との連携を図りながら、市町村の支給事務への支援体制をとっているところであります。各市町村におきましても、庁内の応援体制を組むなど、適切に対応していただけるものと考えております。 〔農政部長中村盛一君登壇〕 〇農政部長(中村盛一君) 農政部所管の補正予算額203億円余についてでございますが、このたびの補正はさきの国の補正予算に呼応いたしまして、主として緊急防災対策やウルグァイ・ラウンド関連対策等の事業について予算化しようとするものでございます。 その主な内容といたしましては、農地を保全するための地すべり防止事業、地域農業生産の高度化を図るための農業構造改善事業などの非公共事業、草地整備事業や農業生産基盤の加速的な整備を促進する農業農村整備事業などの推進でございます。 なお、平成6年度から8年度9月補正予算までのウルグァイ・ラウンド関連対策の予算総額につきましては、約473億円余となっているところでございます。 また、このたびの補正に伴いますこれらの事業につきましては、予算の成立を受け、年度内の契約を目指しますとともに、可能な限り早期に事業着手してまいりたいと考えております。 さらに、翌年度への繰り越しについてでございますが、現段階での見通しでは、国の予算成立が年度末となったことや積雪寒冷期でありますことから、大半が翌年度の繰り越しになるものと考えておるところでございます。 〔土木部長藤本保君登壇〕 〇土木部長(藤本保君) 土木部所管の補正予算額73億円余についてでありますが、このたびの補正は、さきの国の補正予算に呼応し、主として地震等による災害の防止に対応する事業等について予算化しようとするものであります。 その主な内容といたしましては、落石防止のためののり面の防災対策を行う道路災害防除事業、緊急輸送道路の改良等を行う道路改良事業、河川災害の防止のための河川改修事業、危険度の高い地域の砂防事業や急傾斜地崩壊防止対策事業、さらには電線共同溝による電線類の地中化の推進などであります。 また、このたびの補正に伴うこれらの事業につきましては、予算の成立を受けまして年度内の契約を目指しますとともに、可能な限り早期に事業着手したいと考えておりますが、現段階での見通しでは、残りの期間を考えますと、事業の大半は翌年度への繰り越しになるものと考えております。 〇議長(堀口治五右衛門君) これをもって質疑を終結いたします。 ただいま議題となっております議案第1号から議案第5号までは、お手元に配布いたしてあります委員会付託区分表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。 〔参照〕 委員会付託区分表 (第9回県議会定例会平成9年2月20日) 総 務 委 員 会 1 議案第1号中 第1条第1項 第1条第2項第1表中 歳入 各款 第3条 福祉文教委員会 1 議案第1号中 第1条第2項第1表中 歳出 第3款、第10款 保健商工委員会 1 議案第1号中 第1条第2項第1表中 歳出 第4款 農林水産委員会 1 議案第1号中 第1条第2項第1表中 歳出 第6款 第2条第2表中 1 追加中 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19 2 変更中 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13 2 議案第3号 3 議案第4号 土 木 委 員 会 1 議案第1号中 第1条第2項第1表中 歳出 第8款 第2条第2表中 1 追加中 20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32 2 変更中 14、15、16、 17、18、19、20、21、22 2 議案第2号 3 議案第5号 〇議長(堀口治五右衛門君) この際、暫時休憩いたします。 午後2時34分 休 憩 出席議員(48名) 1 番 斉 藤 信 君 2 番 佐 々 木 大 和 君 3 番 須 藤 敏 昭 君 4 番 佐 々 木 一 榮 君 5 番 黄 川 田 徹 君 6 番 小 野 寺 好 君 7 番 佐 々 木 博 君 8 番 中 屋 敷 十 君 9 番 大 久 保 豊 君 10 番 浅 井 東 兵 衛 君 11 番 千 葉 伝 君 12 番 伊 沢 昌 弘 君 13 番 藤 原 泰 次 郎 君 15 番 伊 藤 勢 至 君 16 番 佐 藤 一 男 君 17 番 高 橋 賢 輔 君 18 番 瀬 川 滋 君 19 番 渡 辺 幸 貫 君 20 番 長 谷 川 忠 久 君 21 番 谷 藤 裕 明 君 22 番 水 上 信 宏 君 23 番 船 越 賢 太 郎 君 24 番 久 保 田 晴 弘 君 25 番 千 葉 浩 君 26 番 折 居 明 広 君 27 番 三 河 喜 美 男 君 28 番 村 上 恵 三 君 29 番 村 田 柴 太 君 30 番 藤 原 良 信 君 31 番 吉 田 洋 治 君 33 番 工 藤 篤 君 34 番 菅 原 温 士 君 35 番 菊 池 勲 君 36 番 小 原 宣 良 君 37 番 樋 下 正 光 君 38 番 及 川 幸 郎 君 39 番 那 須 川 健 一 君 40 番 伊 藤 孝 君 41 番 藤 倉 正 巳 君 42 番 山 内 隆 文 君 43 番 佐 藤 正 春 君 45 番 佐 々 木 俊 夫 君 46 番 山 崎 門 一 郎 君 47 番 菊 池 雄 光 君 48 番 佐 藤 啓 二 君 49 番 堀 口 治五右衛門 君 50 番 吉 田 秀 君 51 番 藤 原 哲 夫 君 欠席議員(1名) 14 番 田 村 正 彦 君 説明のため出席した者 休憩前に同じ 職務のため議場に出席した事務局職員 休憩前に同じ 午後3時29分 再 開 〇議長(堀口治五右衛門君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 報 告 〇議長(堀口治五右衛門君) 各委員長からそれぞれ委員会報告書が提出されておりますが、後刻詳細に報告を求めますので、朗読を省略いたします。 日程第8 議案第1号平成8年度岩手県一般会計補正予算(第4号)から日程第12 議案第5号土木関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関する議決の変更に関し議決を求めることについてまで(続) 〇議長(堀口治五右衛門君) 日程第8、議案第1号から日程第12、議案第5号までの議事を継続いたします。 各案件に関し、委員長の報告を求めます。村上総務委員長。 〔総務委員長村上恵三君登壇〕(拍手) |
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