平成10年9月定例会 第15回岩手県議会定例会会議録

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〇33番(菊池勲君) 関連質問させていただきます。
 水上信宏議員の質問に対しては大変感銘いたしました。
 実は、先般、種市を視察する機会がありまして、水上議員に町内をくまなく案内をしていただきました。大変すばらしい町だと思ってきました。岩手県にこんなすばらしい町があるかと思うくらいすばらしい町と思って感動してまいりましたけれども、いかんせん質問者の御本人も言われたとおり、私もここに参画させていただいてからもう8年近くになるわけですけれども、いつもどなたも県土の均衡ある発展という発言をしながら知事の御答弁をもらってまいりました。先ほどの知事の御答弁では、今の情勢であれば全くそのとおりかなというふうに判断はしますけれども、御案内のとおり、交通ネットワーク整備事業を計画されて順次努力をされていることは大変ありがたいと思って感謝申し上げておりますが、いかんせん県北沿岸の市町村では大変努力されているけれども県央との格差はだんだん広がるだけで、これはいつまでたっても格差の是正なんていうことにはならないだろうと私は思います。
 増田知事は大変若うございますし、もちろん2期、3期、4期とこれから連続して知事をされるであろうという予測を含めて、少なくともこの県北沿岸では現況の道路のネットワーク整備事業だけでは県土の均衡ある発展は絶対なし遂げられるものではないというふうに思っておるわけでありまして、できれば県単の高速規格みたいな道路を県北沿岸に1本通すべきではないかというような感じを前から持っておったわけでありまして、急な質問でありますから余りいい答弁は出てこないと認識はしておりますけれども、この県土の均衡ある発展という課題を少しでも解消するには、これだけの勇断をもってやらなければ、私は、その目的に向かっては一層の格差が広がるだけで、縮まる方法はないだろうというふうに思っております。
 大変厳しい状況の中、農業の基盤整備などもすばらしくやっておりました。私は北上出身でありますから、私どもは奥羽山系のふもとでありますから全部平らでありますけれども、厳しい環境の中で圃場整備なんかやって、すばらしい農業もやっておりましたし、感銘をしながらぐるっと見させてもらいました。
 知事、今の高速ネットワーク整備事業の計画であれば、大きな山はほとんど迂回をしながら走っているわけですよね。狭いから平面にくる。多少条件のいいところはバイパスを通して5分か3分縮めておりますけれども、あの山を真っすぐに通さなければ、2時間半で、今、通っているようでありますけれども、これが90分構想でさえも盛岡周辺でひっかかって、県都に来るにはそれから約1時間かかるということであります。少なくとも今の新幹線時代では東京まで3時間弱で行きますので、残念ながら県都盛岡から種市町までは、東京に行く手前、大宮周辺まで行く時間がかかるということであります。距離的には600キロ、こちらは何キロあるか承知しておりませんけれども、残念ながら、時間にすれば盛岡から大宮までと同じ距離を走る時間をかけなければ県都の中心には来れないということで、一生懸命政治をしている姿を見て私は感銘をしてまいりましたけれども、遠い将来で結構ですから、そんな方法で、今のネットワークよりももっと飛躍された形で、関連の規格道路みたいな感じのものをあそこに通してもらえれば大変ありがたいと思っておりますけれども、御所見をひとつ伺いたいと思います。(拍手)
   〔知事増田寛也君登壇〕
〇知事(増田寛也君) ただいまの菊池議員の御質問にお答え申し上げますが、私も、1カ月ほど前になると思いますが、種市町のアグリパークおおさわに行ってまいりました。地域の人たちが大変工夫をしながらあの施設を運営して、そして、多くのお客様、八戸からも大勢の皆さんが来ておりましたけれども、大変すばらしい施設を地域一体となって運営している姿に感銘を受けたところでございます。
 先ほど水上議員が最後に御要望ということでお話ししておられましたが、私は、今、都市の勢いというのを拝見するに、盛岡よりもむしろ八戸の方が場合によっては勢いがあるのではないかというふうに思っているわけでございまして、その間に確かに県境というものがございますけれども、そうした県境というのは人為的につくられたものでございまして、種市に住む者がその地域をよくするためには、そうした県境にこだわることなく、その周辺都市の勢いを十分に利用しながら地域の開発発展に向けて努力をしていけば大変いい結果が出るのではないかと。その中で、今、議員がお話しになったとおり、どうしても町のレベルでは整備できないような大きな基盤整備というものは、これは県が全力を挙げて整備に向けて支援をしていかなければならない、このように思っているところでございます。
 確かに財政状況、各議員御案内のとおり大変厳しい中ではございますが、今、沿岸あるいは県北部が置かれております状況を考えますに、やはりそうした基盤整備を含めた全体的な底上げというのは大変重要な課題であるというふうに思っておりますので、次に計画をしております次期総合開発計画の中でもそうしたことを十分に念頭に置きながら、この県北沿岸地域の振興に向けて最善の努力をしていきたいと、こういうふうに考えております。
〇議長(那須川健一君) 以上をもって一般質問を終結いたします。
   
日程第2 認定第1号平成9年度岩手県立病院等事業会計決算から日程第41 議案第38号県道路線の変更に関し議決を求めることについてまで
〇議長(那須川健一君) この際、日程第2、認定第1号から日程第41、議案第38号までを一括議題といたします。
 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、発言を許します。斉藤信君。

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