平成15年2月定例会 第17回岩手県議会定例会会議録

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〇3番(前田隆雄君) 私は、自由民主クラブの前田隆雄でございます。
 先般、岩手選挙区におきまして初めて議席をいただきました。このたび、一般質問の機会を与えていただきました自由民主クラブの諸先輩方に対しまして、心から感謝を申し上げます。
 6カ月という短い任期ではありますが、初心を忘れずに、県土の発展と県民福祉の向上のため全力を尽くしてまいりたいと思います。
 通告に従いまして順次質問させていただきますが、先に登壇した議員の皆様と重複する項目があることをあらかじめお許しいただきたいと存じます。ふなれな質問もあろうかと思いますが、増田知事初め、県御当局におかれましては、誠意ある御答弁をお願い申し上げるものでございます。
 最初に、本県における今後の農業政策についてであります。
 県が平成12年度から取り組まれた水田農業経営確立対策は、米の計画的生産の推進、水田における麦、大豆、飼料作物の本格的生産の定着・拡大を目的とし、経営確立助成制度、とも補償制度を推進するための施策でありました。結果として、その取り組みには地域、農家の間での格差はあったとしながらも、水田における麦、大豆、飼料作物の生産に意欲的に取り組まれたとされております。しかしながら、その一方で、需要の段階で地域格差が生じたことも事実であり、大豆については、輸入大豆に比べ価格が高く、需要が伸びないという声も聞こえてきました。私は、政策的に米にかわる作物として生産を誘導するのであれば、売るための施策も必要であり、農家が安心して麦、大豆の生産に取り組めるようなマーケティングこそが大変重要なポイントになると考えますが、その点についてどのようにお考えなのか、お聞かせ願います。
 現在、ミニマムアクセス米とともに米の過剰基調が継続し、これが在庫の増嵩、米価の低下を引き起こし、その結果、担い手を中心とした水田農業経営が困難な状況に立ち至っております。また、消費者ニーズの多様化に伴い、対応が複雑化しております。そのような中で、平成14年12月3日、国は米政策改革大綱を決定いたしました。その目的は、米を取り巻く環境の変化に対応し、消費者重視、市場重視の考え方に立って、需要に即応した米づくりの推進を通じて、水田農業経営の安定と発展を図ろうとするものであります。このため、需給調整対策、流通制度、関連施策等の改革を、整合性を持って実行するとのことであります。特にも、平成16年度からの当面の需給調整のあり方の中で、現行の水田農業確立助成、とも補償制度が見直され、産地づくり推進交付金を創設するとしておりますが、私は、本県でも米から麦、大豆の生産によって生じる減収分を補うため、担い手支援のため、全国に先駆ける本県独自の産地づくり推進交付金のような施策を構築するべきと考えますが、どのようにお考えでしょうか、御所見をお聞かせください。
 本県では、国の米政策改革大綱を踏まえ岩手県水田農業改革大綱を制定し、その基本方向は、農業者や集落の自主性と創意工夫による自立できる経営体を育成し、これら経営体が中心となった体質の強い持続的な水田農業の確立としておりますが、農家は不安定な農業情勢の中でさらに生産調整面積が拡大され、将来の農業経営というより、今現在の農業経営に大変な危機感を持っております。加えて、2月14日から16日にかけて開催されたWTO非公式閣僚会議では、米の関税45%削減を求められるなど、日本農業そのものが壊滅的な影響を受けかねない状況の中にあります。そうした中で、岩手県水田農業改革大綱は、農業、地域活性化につながるものでなければならないと思いますが、知事は本県農業をどのように位置づけ、今後どのように推進していこうとしているのか、具体的な考えをお示し願いたいと存じます。
 県が推進する農業政策の一つに、平成13年6月から開始された地産地消推進運動があります。この運動は、県産農林水産物の消費機運の拡大に努めることを目的としておりますが、地産地消運動推進以前に比べどのように成果が上がってきているのでしょうか。また、地産地消運動のさらなる成果を期待するわけでありますが、今後はどのように推進していこうとしているのか、あわせてお示し願います。
 次に、県政懇談会について伺います。
 知事は、これまで県内を隅々まで歩かれ、県民の各界、各層の方々から県政に対するさまざまな提言、要望をお聞きになってこられました。2期8年間、常に県民との対話、県民に開かれたわかりやすい県政を基本姿勢に据え、みずから県政の広報マンとして県外にも積極的に出向かれるとともに、時には海外にまで足を伸ばされ、世界の中の岩手県をPRされ、まさにグローバルな活躍をなされてまいりました。この間、平成11年には、21世紀初頭の本県の進むべき方向を定めた岩手県総合計画を、県民の意向を幅広く聞き、地域のさまざまな課題も酌み上げて策定したところであります。知事は、その後も休むことなく県政懇談会を続けられ、新たな県政課題を把握し、それらの解決に向けて奔走をしてこられましたことに対しては、心から敬意を表する次第であります。
 そこで伺いますが、これまでの県政懇談会の成果をどのように総括し、評価されているのかお示し願います。
 私は、知事としての立場は、大局的な観点から、かつ、地域の視点に立って問題の本質を見なければならないものと考えます。知事は、これまで地域の立場に立って、地域に根差し、一生懸命苦労しながら生きている県民の意向を把握されてきたのか、疑問なしとはしないのであります。地域で生きている方々の要望は極めて身近で多様、率直であります。私も一農業者として、農民の苦労は身にしみてわかっているつもりでありますが、例えば農民と対話をし、その抱えている課題を県政に反映させていく。一つでもよいのですが着実な成果、課題解決を県民は期待しているのではないでしょうか。閉塞感の強い現下の社会経済情勢のもとで、大胆な政策の実行は期待できませんが、私は、県政懇談会を、真に地域住民の抱える問題をとらえる場にしていただきたいと考えるのであります。知事の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
 次に、岩手県総合計画における道路整備状況についてお伺いいたします。
 岩手県総合計画における道路整備計画については、ネットワークが広がり、交流・連携が活発に行われる社会の実現に向けて、交流・連携を支える交通ネットワークの整備を図ることとされ、市町村からインターチェンジ、新幹線駅への90分以内到達や、主要な広域生活圏中心都市から盛岡市への到着時間の短縮が目標とされております。道路整備は我々の日常生活の隅々まで及ぶとともに、道路は生活基盤の大宗を占め、その持つ公共性や重要性はますます高まってきております。そのため、都市部や中山間地域を問わず、道路の持つ公共的機能のより一層の拡充を求めて、地域からの高速道路の整備、道路の改良・拡幅・付替、新規路線の整備などの要望、需要は依然として多く、市町村から国、県に対する要望項目の中でも相当多くの割合を占めております。
 本県の広さをあらわすのに、四国4県がよく引き合いに出されるのですが、正確には、面積は本県の約1.2倍、人口は約2.9倍に当たるわけです。
 本県と四国に対する道路整備予算の国庫補助事業費の配分状況を比較しますと、平成12年度は、本県は511億9、500万円、四国は1、446億4、000万円で本県の約2.8倍、平成13年度は、本県が506億1、600万円、四国は1、409億6、200万円で本県の約2.8倍となっており、面積比較よりも人口比較に近い配分割合となっております。果たしてこれでよろしいのでしょうか。私は、広い県土に人口の少ない地域を多く抱える本県であるからこそ、道路の有する公共性、重要性は、人口密集地域よりもはるかに大きいものがあると考えるのであり、国の予算配分方法は、それらの視点を欠いているのではないかと疑問を抱くわけであります。
   〔議長退席、副議長着席〕
 このような状況の中で、さらに国の厳しい財政状況が県予算にも追い打ちをかけ、道路整備予算は大きく縮小されようとしております。これまで順調に進められてきた事業計画の見直しや規模の縮小、事業化の見送りなど余儀なくされようとしております。このことにより、地域住民の長年の悲願であった道路整備が先送りされるばかりでなく、地域経済、特に建設業も含めた関連する産業に与える影響も深刻であります。私は、こういう時期であるからこそ、岩手県総合計画に掲げる道路整備計画の進捗をおくらせてはならない、特に、広域生活圏の中心都市から盛岡への到達時間を短縮する幹線道路の整備計画は、優先的に進めるべきではないかと考えます。
 そこで知事にお伺いいたしますが、岩手県総合計画における道路整備のこれまでの進捗状況についてどのように評価しておられるのでしょうか。また、今後の本県の道路整備の見通しについてどのような認識をお持ちなのか、お聞かせいただきたいと存じます。
 次に、死亡牛の処理について伺います。
 この問題は、BSE問題とのかかわりが非常に大きいと思われます。平成13年度でも、年間約6、000頭の牛が死亡していると聞きます。そうした中で、現在保冷庫があるのは二戸、葛巻、西根、雫石、山田、岩泉の6カ所、二戸、葛巻、西根、雫石は三共理化、山田、岩泉は太田油脂で処理しております。県南では、保冷施設がなく農家が直接化製場に持ち込んでいるとのことであります。本県では、平成15年4月1日より、24カ月齢以上の死亡牛全頭についてBSE検査を実施したいとしているようでありますが、食の安全・安心という観点では大変よいと思います。
 そこでお伺いしますが、県はどのように対応しようとしているのか、具体的にお示しいただきたいと思います。
 次に、農業と観光が一体となった活性化対策についてであります。
 近年、グリーンツーリズムは各地域において盛んに行われてきており、このことにより都市と農山漁村の多様な交流が図られることはもちろん、食の生産・安全に対する理解が深まるとともに、地域の観光振興にも寄与するなど、その経済波及効果は相当大きいものがあると期待されております。本県は、広い県土の中に豊かな自然や美しい景観を数多く有するほか、心温まる人情、郷土料理によるおもてなし、歴史・伝統文化などにあふれており、また、食料を都市に多く供給する一大基地としての役割も果たしていることから、グリーンツーリズムの実践には最適地であります。現在、本県へは消費地から多くの方々においでいただき、さまざまな体験を通して、その中でも本県が安全・安心の食料の供給地であることを理解してもらっておりますが、市町村段階では、農林漁業サイドと観光サイドの縦割り意識が強いため連携が進まず、思っていたほどの効果を上げていないところも散見するのであります。
 そこで御提案いたしますが、私は、産業活動全体が沈滞しているこのような時期にこそ、民宿や民家に少し長目に滞在し、本県の観光資源にも多く接してもらい、そのよさを実感してもらうことが何よりも必要なことではないかと考えるのであります。農林漁業サイドと観光サイドが連携し、そしてグリーンツーリズム発掘、そして情報発信に努めていくならば地域に与える波及効果は大きく、地域活性化にも貢献していくのではないかと考えるのでありますが、いかがでしょうか。
 そこで農林水産部長にお伺いしますが、県では、農林漁業サイドと観光サイドにおいて、これまでどのような連携のもとにグリーンツーリズムを展開されてきたのでしょうか、その評価についてお聞かせ願います。
 また、今後におきましては、農業と観光が一体となった農山漁村の活性化対策として、一歩踏み込んでグリーンツーリズムを推進していただきたいと考えるものでありますが、御所見を賜りたいと存じます。
 次に、花巻空港の拡張整備に伴う利用促進策についてお伺いします。
 現在、花巻空港の拡張整備工事が進められておりますが、これに伴い、まず俎上に乗るのが空港利用者数の増加策についてであります。最近の空港利用者数について見ると、平成12年度は約50万4、000人、平成13年度が約49万6、000人、平成14年度も15年1月末現在で約42万3、000人と、14年1月末現在と比較して微増の状況でありますが、空港拡張整備後は大型機の就航が可能になることから、多くの旅行客の利用増加が見込まれると期待されております。
 私は、乗客数を増加させるためには、航空機利用のメリットの原点に立ち返ってみるべきではないかと考えます。現在、札幌、名古屋、大阪への到着時間帯は1便を除いて午後であり、花巻空港からの出発時間帯は、時間を有効に使おうとするビジネスマンや観光客の要望にこたえていないのではないでしょうか。そのために、他県の空港を利用する方もいると伺っております。
 そこで伺いますが、花巻発の時間帯をもっと午前に持ってくるような工夫はできないものでしょうか、御所見をお聞かせください。
 また、利用者の増加を図るためには、定期的な国際便ができれば着実に実績を伸ばせるのではないかと考えるわけですが、いざ実現の段になると、採算性を初め多方面からの検討が必要となります。県では、これまで花巻空港の利用促進を図るため、全県組織である岩手県空港利用促進協議会を通じて、新路線の開拓、利用者数を増加するためのキャンペーン、国際チャーター便の運航、旅行業者とタイアップしたツアーの企画、各種イベントの開催など、さまざまな努力を重ねてきておりますが、なかなか利用者の増加に結びついていないのではないでしょうか。
 そこで伺いますが、これまでの岩手県空港利用促進協議会の活動について、どのように評価しているのでしょうか。さらに、今後の利用増進策について、広く県民の参加のもとにアイデア募集や、特に若い世代に対するアンケートなども行い、より現実的で有効な方策を考えてみてはいかがでしょうか、御所見を伺います。
 次に、道路整備に関連して地域課題について伺います。
 国の直轄部分もございますが、あわせてお答えいただきたいと思います。
 まず、国道282号の一本木バイパスについて伺います。
 国道282号の滝沢村一本木地区は幅員が狭く、交通量の増大に伴い、交通事故や交通渋滞が慢性化しております。この地区には、道路沿いに人家が連なり密集し、拡幅が困難な状況にありますことから、バイパスを新設し交通の流れを円滑にし、現在の交通車両をバイパスに移すことにより、沿道にお住まいの方々の交通安全の確保が期待されているところであります。現在工事中でありますが、今後の整備の見通しについてお聞かせ願います。
 同じく、国道282号西根バイパスの整備についてでありますが、西根町大更地区及び平舘地区も御存知のように、幅員が狭くかつカーブが多く、交通量が多いことから交通安全上危険であり、渋滞も起こっている状況にあります。現在、西根インターチェンジ付近から一般県道岩手西根線までの区間は平成6年から工事に入っておりますが、それより北の区間についてはいつごろからの着工を目指しているのか、お聞かせいただきたいと思います。
 さらに、国道4号渋民バイパスの整備について伺います。
 国道4号の渋民付近については、申し上げるまでもなく交通量も多く、盛岡方面、岩手町方面に向かう中間地帯でありますが、渋滞が恒常化しております。現在、国の直轄事業として用地取得と並行して工事が進められておりますが、これまでの進捗状況と今後の整備の見通しについてお示し願います。
 次に、国道46号雫石バイパスの4車線化の見通しについて伺います。
 雫石バイパスは、雫石町中心部の旧国道46号の幅員の狭さ、交通量の増加、交通渋滞の解消を目的に昭和51年度から工事に着手し、昭和57年10月に、全長6、520メートルが2車線で完成し、供用開始され現在に至っておりますが、その間、町役場や総合運動公園の公共施設、JAの中央支所など民間の大型施設が雫石バイパス沿いに移転しており、新しい市街地の形成が期待されてきたところであります。現在、まち中心部の市街地には、商店、金融機関、学校、その他公共施設が建ち並んでおりますが、近年、他の市町村と同様に都市化の進展による人口の流出、少子化による人口の減少、郊外店への購買力の流出などに伴い、中心商店街での店舗の閉鎖や空き家の増加など、空洞化が進んでおります。地元においては、バイパス沿いにおける新市街地の形成が期待されておりましたが、どうにも開発が進まないことに対し、いら立ちというか疑問の声が聞こえてくるのであります。
 現在の2車線のバイパスの道路拡幅予定地に隣接して店舗等を建設する場合、バイパスへの取りつけ道路として道路拡幅予定地までも含めて舗装を受益者負担として施行しなければならず、どうやらそれが原因の一端となってバイパス沿いの開発が進まない、立地する店舗等が大規模になればなるほど、事業者負担が多くなるようであります。地元商店街においては、バイパス沿いに新しいショッピンセンターをつくろうとする計画もあるやに聞いておりますが、それらが事業化に向けての阻害要因の一つであるとも伺っております。4車線化が早期になされれば、バイパス沿いの開発が円滑に進むのではないかと考えられます。
 そこでお伺いしますが、国道46号雫石バイパスの4車線化の見通しについてお示しいただきたいと存じます。
 最後に、教育問題について伺います。
 近年、若い夫婦による幼児に対する虐待、遺棄あるいは青少年が加害者となった暴行傷害事件が増加し、さらには親子間の暴行事件等が世上を騒がせない日はないと言っていいほど、多く報道されています。本県におきましても例外ではなく、まさかと耳を疑うような事件も現実に発生しております。事件の原因は複雑で、しかも形態は親子間、夫婦間、親族関係にある場合などさまざまでありますが、私は、心を育てる教育が、家庭や学校において、幼児期や小中学生のときにきちんとなされなくなってきているのが原因の一つではないかと考えるのであります。
 今、大変話題となっている壬生義士伝の作者浅田次郎氏は、作品の紹介で、私は、壬生義士伝にあらゆる法や道徳に先んずる義の精神を描いたつもりである。人間として踏むべき正しい道を、我々はわがままな日々の暮らしのうちに見失っているのではあるまいか。もう一つ、私は、失われつつあるナショナリズムを描いたつもりである。この物語にある美しき南部の国が、実は我々の祖国、日本そのものであると理解していただきたいとつづっております。
 私が子供の時分には、まず、親から子供に対して命の尊さを教える、善悪の別を教える、悪いことをしたら謝る、人に感謝する、目上・年長者を敬う、物を大切にする、人のものを盗んではいけない、困っている人には手を差し伸べるなど行動の手本を示し、子供はいわば道徳の一つとしてこれらを自然と身につけていったものであります。しかしながら、近年、社会環境が大きく変化してきている中で、私どもが道徳や常識として考えていたことが、若い世代や子供たちにとって、もはや通用しない意識として希薄になってきているのではないでしょうか。
 共稼ぎのため子育てを直接しない、親の愛情を知らずに育つ、悪いことをしてもしからない、しかられない、これがごく自然の風潮になってきているように思えるのであります。下手に注意した結果、逆上した相手から暴行などを受ける事件も発しておりますが、このような状況を決して放置してはいけないのであります。親たちが責任を持って家庭で厳しくしつけを行うことや、地域で子供たちとの触れ合いを通じて、社会生活上、守らなければならない最低限の決まりごとは教えていくことはもちろんでありますが、学校教育の中でも、心を育てる教育はなされていくべきものと考えます。もちろん、学校教育の中で、子供たちが学問を身につけていくことも大切ではありますが、私は、人間らしい心を持つ、人の心を育てる教育の方が、これからはより重要になってくるのではと考えるのであります。
 そこで教育長に伺いますが、人の心を育てる教育についてどのようにお考えなのか、所感をお聞かせ願います。
 以上で、私の質問を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
   〔知事増田寛也君登壇〕

〇知事(増田寛也君) 前田隆雄議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、農業関係で麦、大豆の振興対策についてお尋ねがありましたけれども、本県におきましても、稲作と今お話の麦、大豆を組み合わせた生産効率の高い水田農業を確立するために、本県でも麦、大豆の本作化に向けた取り組みを、今、県内各地で推進しているわけでございます。このことによって、県内では、麦、大豆の生産量が大幅に増加をしてきているわけですが、一方で、品質や収量面で地域間格差が生じてきておりますし、また、国の方で食料自給率の向上を図る観点から、こうした麦、大豆の生産拡大を全体として推進しておりますので、全国的にも生産量が急増しておりますし、販売環境が厳しくなってきていると、こう考えております。こうした状況に対応するために、マーケティング対策として、実需者とそれから生産者との結びつきの強化などを主たる目的にして、昨年度、麦と大豆それぞれで対策協議会というものを設置して、需要の拡大にそうした場を通じて取り組んでいるところでございます。
 これまでのところ、本県では、全県で進めております地産地消の推進とも相まって、生産量の拡大に見合った需要が確保されているわけでございますが、今後について言うと、需給はさらに緩和することも予想されるわけでございますので、実需者ニーズに対応した生産技術の向上とあわせて、今議員の方からお話がございましたが、やはり県内外における販売促進活動の強化、新たな加工品の開発と、こういったことが必要で、このことにさらに重点を置いてその促進に努めていきたいと考えております。
 また、減収補てん対策についてでございますけれども、国の米政策改革大綱では、地域の多様な取り組みによって、水田農業の産地づくりを進める産地づくり推進交付金が新たに創設されることになっております。
 この交付金は、これまでの全国一律の助成体系をやめまして、地域みずからの発想、戦略で構造改革に取り組むための、いわば地域提案型の助成措置とされておりまして、こうした麦・大豆などの作物の団地化、振興作物の生産拡大など、地域で助成内容等を設定できる――ここが重要なんですが、地域地域で助成内容を設定できる、こういう制度となっております。
 したがって、県では、麦・大豆の水田農業経営への着実な定着を推進するために、担い手への農地の利用集積や機械・施設の整備、それから排水対策によって品質・収量の向上を図るといったことなどの面から、こうしたものを使って積極的に支援をしていく考えでございます。
 それから、本県農業の位置づけと推進方策ということで、これは全体を見渡した上での御質問がございましたが、本県農業は――これは、県内が広大でございますので、それぞれの地域がいろいろな特色を持っております――それぞれの地域が持つ特色ある資源を生かした生産・販売活動を通じて、食品加工など他分野の誘発や多様な就業の機会をもたらすなど、地域経済をまさしく支えている、そして、今後においても本県の基幹をなす産業として位置づけて、この一層の振興に努めていきたいと考えております。1次産業でありますけれども、当然、食品加工などの2次産業の分野にも非常に大きな影響を与えているわけでありますから、基幹をなす産業として位置づけていきたいということでございます。
 今日の農業は、国内外ともにさまざまな課題を抱えて、かつてない大きな変革の時にあるわけですが、特に、昨年12月の、先ほどの御質問で申し上げました米政策改革大綱を国の方が定めて、平成20年度から農業者・農業者団体が主役となる例の米の需給調整システムに移行ということになっております。
 こうした中で、引き続き本県農業の維持・発展を図っていくためには、何にも増して農業者や集落が新たな発想と創意工夫のもとで、しっかりとした目標と戦略を持ってその実現に取り組むことが肝要でございます。こうした観点から、やはり喫緊の課題は、水田農業の関係では、先般の水田の高度利用と持続的な農業の推進、それから、生産構造改革の加速化といったことを柱とした岩手県水田農業改革大綱というものを策定いたしたわけでございますので、こうした改革大綱に沿って、今ちょうど県内キャラバンをして周知徹底に努めておりますが、この中で、担い手の明確化や農地の利用集積目標、作物の作付計画などを内容とする、いわゆる集落ごとのビジョンづくりを今誘導しているわけでございます。これをはっきりと明確に策定して、それを実行していきたいということでございます。
 いずれにしても、農業者の方々がみずからの経営と地域農業を切り開くという気概が大変大切でございますので、県としても、こうした意欲ある取り組みに対しては、県、それから関係機関・団体、さまざまございますが、こういうところと一体となって積極的に支援をしていくという考え方で臨みたいと思います。
 それから、県政懇談会の成果でございますけれども、これは、私は平成7年に就任以来、県民の皆さんの意見に直接耳を傾けて、その声を直接県政に反映させることがやはり自治の原点であろう、県内が広大でございますけれども、選挙で選ばれている人間にとって、やはりこういったことを地道にやっていくことが自治の原点であろうという観点で、できるだけ現場に出向いて、多くの皆さんからさまざまな御意見・御提言をお聞きして、県政に反映させるように努めてきたわけでございます。これのもう一つのねらいは、やはり県行政のトップが直接聞くということで、こうしたことについての県の姿勢を最もわかりやすく示す、これは県民の皆さんに対しても、それから中の職員に対しても、双方にこうした姿勢というものを最もわかりやすく示すことができるだろうという思いもありまして行ってきたものでございます。
 これまで8年ほど行ってきたわけでございますけれども、数えてみますと5、000件ぐらいに及ぶさまざまな御意見をいただいてきております。これは当然、実現がなかなか難しいものもございますが、おおよそふるい分けをしますと、全体の約8割は、提言の趣旨に沿って何らかの形で県政に反映させていると評価しているところでございます。
 この県政懇談会をより掘り下げて、地域住民の抱える問題をとらえる場にすべしという御意見で、これはもうそのとおりのことでございまして、やはりこうした県政懇談会の持ち方、それから内容についても日々進化させていかなければならないと思っております。やり方についてもさらに工夫が必要かと思いますし、それから、どのように実現させていくのか、その経過をどのように外に明らかにさせていくのか、いろいろ課題があると思っておりますが、今、議員の方からお話ございましたような点も十分に踏まえて、そうした工夫をより取り入れていきたいと考えております。
 それから、今後、各地方振興局単位で、例えば、銀河系いわてモニターの皆さん方は県内各地域におられますので、これは地方振興局単位で局長に、そうした皆さん方との懇談会を充実するだとか、私や、地域の最高責任者は地方振興局長ですから、地方振興局長にもそういった努力をしてもらって、引き続き現場重視という姿勢で、県民の皆さんの生の御意見をきめ細かくお聞きして、反映させていくように努めていく考えでございます。
 最後に、道路についてのお尋ねがございましたが、道路整備については、県の総合計画の中で二つの指標を設定しておりまして、一つは、高速交通拠点へ90分以内で到達可能な市町村数というものがございます。もう一つは、主要な広域生活圏中心都市から県都盛岡市への到達時間、これはいわゆる90分構想ということで、これをもう一つの指標にしております。
 前者の方の高速交通拠点の関係については、昨年12月に新幹線二戸駅ができて、そこへのアクセス道路の重点的整備がほぼ完成いたしましたので、そのことによって、中間年次の目標値、これは58のうち48市町村という目標を立ててございましたが、その目標値48を達成してございます。
 それから、いわゆる90分構想については、これも昨年11月に東北横断自動車道の釜石秋田線が花巻から東和まで完成したので、釜石からの到達時間が23分ほど短縮で全体が127分、まだまだ時間がかかっているわけですが、23分短縮という効果が出ていますので、こちらの方も、いずれも中間年次の目標値の方は何とかクリアということになっております。
 しかし、県内の道路の実情を見ますと、東北横断自動車道などの高規格幹線道路の残りの部分、東和から先の部分がまだ残っていますし、それから、これを補完する幹線道路はいまだ整備途上にあって、そのほか、春から秋までは何とか通行できるんですが、今どきの冬場は冬期間通行どめといったような区間もかなりございますので、こういったことを勘案いたしますと、今後ともこうした県土の足腰を強くする道路整備には力を入れていく必要があると考えております。
 そこで、この道路整備の見通しですが、これはどうも余り明るくありませんで、一つは、県の財政環境の問題もございますし、それから、あと道路特定財源の一般財源化の問題、これは国全体の制度の話でございますが、年々そうした圧力が高まっておりまして、そもそもの道路特定財源の一般財源化ということで、道路に充てられる部分の制約が非常に生じてくるのではないかという心配がございます。それから、供用延長が大分伸びてまいりましたので、維持管理に相当な重点を移していかないと適切な使用ができないということがございます。こうしたことなどを考え合わせると、これから今までどおりのペースで整備をしていくことは非常に難しい状況にあると考えております。
 したがって、今後の道路整備につきましては、当然、事業の重点化・効率化を図るのはもちろんですが、公共事業評価で事業の相当な峻別をしていかなければならない、それから、コスト縮減を図っていかなければならない。それから、いわゆる地方の身の丈に合った基準で、地域地域の事情を最大限取り入れたローカルスタンダードの導入ということ、山間部などでは、例えば、国道といえども、途中区間の退避所でやりとりをするというような1.5車線的な考え方で、断面をできるだけ小さくして、またこれもコスト削減につながってきますが、こうしたローカルスタンダードの導入にも率先して取り組むといったような工夫も必要だろうと思います。
 いずれにしても、今申し上げましたようなたゆまぬ努力を傾注しながら、前段で申し上げましたように、今後とも道路整備に力を入れていくという認識を持っておりますので、そういうことで、我々の最大限の工夫を行うことによって必要な道路整備を行っていきたいと考えております。
 その他のお尋ねにつきましては、関係部長から答弁させますので、御了承お願いします。
   〔農林水産部長佐々木正勝君登壇〕

〇農林水産部長(佐々木正勝君) 地産地消推進運動の成果と今後の推進についてでありますが、平成13年6月にこの運動を開始し、既に1年半余りが経過したわけでございますが、この間、県産食材の利用を重点的に推進するいわて食財の日におきましては、400軒を超える量販店やレストランなどで県産食材コーナーの設置などの取り組みが行われており、また、学校給食などにおきましても、県産の食材の利用が急速に高まってきているところであります。
 また、昨年全国で初めて本県で開催いたしました地産地消全国の集い岩手大会では、地産地消の持つ意義を全国に発信することができたものと考えており、県内では、これを契機として各地域で地産地消を考えるフォーラムなどが開催されており、地産地消運動のすそ野は着実に広がっているものと考えております。
 もとより、この運動は農林水産物の生産振興や県産食材の消費拡大にとどまることなく、食文化の継承、望ましい食生活や食育の推進、食料自給率の向上、さらには、食を通じて新たな価値観を提案しようとするものであります。
 今後におきましては、県民一人一人が地域の食材や食文化に触れながら、岩手に暮らすすばらしさを実感することができるよう、運動の一層の浸透に向け、県産食材の安定供給体制の整備などを促進し、さらに取り組みを強化してまいりたいと考えております。
 次に、死亡牛の処理問題についてでありますが、昨年7月に制定された牛海綿状脳症対策特別措置法に基づき、県は、この4月から死亡牛のBSE検査を開始することとしております。このため、死亡牛から検査材料を採取し、結果が判明するまでの間、冷蔵保管する施設を県南と県北それぞれ各1カ所確保したいと考えておりまして、県南地域につきましては、現在、化製業者が所有しております冷蔵施設を活用させていただくこととしておりますが、県北地域にはこうした施設がありませんので、県において家畜保健衛生所の附属施設として、新たに保冷施設を整備することとしております。
 この県北の施設が完成するまでの間は、県南地域の施設において一元的に材料を採取し、保管する必要がありますので、この期間における輸送方法などについて、現在、関係者と協議をしているところであります。
 また、検査実施に係ります家畜保健衛生所の手数料につきましては、生産者から徴収しない方向で検討しているところであります。
 いずれにいたしましても、生産者等への周知徹底を図りながら、24カ月齢以上の死亡牛のBSE検査を適切に実施してまいる考えであります。
 次に、農業と観光が一体となった活性化対策についてでありますが、グリーンツーリズムは憩いや安らぎを求める都市住民が増加する中で、農業・農村理解の醸成や農村地域の活性化を図る上で、極めて有効な方策であると考えております。
 この推進に当たりましては、観光分野との連携が極めて重要でありますので、県といたしましては、市町村や農林漁業団体だけではなく、観光団体等も構成員とする岩手県グリーンツーリズム推進協議会を組織し、受け入れ体制の整備や情報発信などに取り組んできたところであります。この結果、県内各地で観光業者との連携による修学旅行などの受け入れが進んできており、また、産直やイベントなどを通じてさまざまな交流が展開され、交流人口も年々増加してきております。
 また、市町村交流施設や農家民宿などで約1、700人が従事するなど、雇用創出効果も見られるところであります。
 今後におきましても、観光団体と連携し、観光資源とグリーンツーリズムを組み合わせた旅行商品の企画・提案、地域段階では、観光業者、NPOなど民間活力を主体とした自発的な取り組みを誘導するとともに、また訪れてみたいと思われるような魅力ある交流メニューを設定するなど、本県の多彩な地域資源を生かした体験・滞在型のグリーンツーリズムを推進してまいりたいと考えております。
   〔地域振興部長飛澤重嘉君登壇〕

〇地域振興部長(飛澤重嘉君) 花巻空港の拡張整備に伴う利用促進策についてでありますが、花巻空港発便のダイヤ改善に向けて、県では、岩手県空港利用促進協議会と連携し、伊丹線、札幌線などの午前便実現を航空会社に対して要望してきたところでありまして、伊丹線につきましては、この4月から花巻発午前便が実現することになったところでございます。
 航空会社は、御存じのとおり、自由競争が激化する中で、需要の多い大都市を優先したダイヤ編成という傾向がございまして、地方空港におけるダイヤ改善等はなかなか難しい面がございますけれども、今後とも引き続いて航空会社に働きかけていきたいと考えております。
 また、岩手県空港利用促進協議会の活動の評価ということでございますが、同協議会では、県と連携いたしまして、現行路線の維持・拡充あるいは国際チャーター便等の運航拡充に向けまして、旅行商品の造成でありますとか、海外へのチャーター便の運航に対する支援、岩手県観光協会等と一体となった海外からのチャーター便の歓迎行事のほか、航空各社に対しまして要望活動を随時展開いたしてございます。
 こうした取り組みもございまして、国際チャーター便がここ数年増加しておりますほか、運休決定されておりました沖縄線の臨時便が実現いたしましたし、また、伊丹線の午前便を含めた3便化が実現される見通しとなりまして、県民の利便性向上に大きな成果をおさめたと思っております。
 それから、利用促進策ということでございますが、これまでも同協議会の会員アンケート等を踏まえまして、利用促進策を展開してきたところでございますが、今後は、広く県民の皆さんからもアイデアをちょうだいしながら、有効な利用促進活動を進めてまいりたいと考えております。
   〔県土整備部長猪股純君登壇〕

〇県土整備部長(猪股純君) まず、一般国道282号の一本木バイパスの整備についてでありますが、本バイパスは、一本木地区の人家連檐部などの渋滞等を解消し、円滑な交通を確保するため、平成6年度から約3.9キロメートル区間の改築事業に着手しており、平成9年度からは用地買収を開始、平成12年度から工事に着手するなど、鋭意、工事の進捗に努めてきたところであります。
 本年度は、橋梁工事や巣子ニュータウン入り口の交差点の付替工事を行っているところであり、本年度末までの進捗率は、事業費ベースで約75%となっております。
 今後、一部未買収となっている箇所の用地取得に努め、目標年次である平成18年度の完成を目指し、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、一般国道282号の西根バイパスの整備についてでありますが、本バイパスは、西根町大更・平舘地区における交通の安全性や快適性を改善するため、平成6年度から約9.9キロメートルの整備に着手し、現在、第1期工事として西根インターチェンジ付近から一般県道岩手西根線との交差部までの約5.2キロメートルの区間について整備を行っているものであります。これまで、事業費ベースで約55%の進捗率となっており、今後、この第1期工事の完成に向け、鋭意進捗を図ってまいりたいと考えております。
 残る北側の約4.7キロメートルの区間につきましては、第1期工事の進捗状況や今後の道路整備予算の動向を見きわめるとともに、県全体の道路整備計画を勘案しながら、その着手時期を検討してまいりたいと考えております。
 次に、国道4号渋民バイパスの進捗状況と今後の見通しについてでありますが、国道4号の玉山村渋民地区は、人家連檐部であることに加え、現道が狭いことから、交通混雑の緩和、交通安全の確保、沿道環境の改善を図ることなどを目的とし、国が昭和61年度に延長5.6キロメートルの4車線道路として事業採択したものであります。
 このうち、第1期工事として、起点となる船田橋から村道山屋・馬場線までの2.5キロメートル区間について、平成2年度から用地買収に着手しております。平成8年度からは暫定2車線の整備が進められており、本年度末までの進捗率、これは事業費ベースで約50%となる見通しと聞いております。今後さらに整備を進め、平成16年度にはこの2.5キロメートル区間の部分供用を図る予定であると伺っております。
 県といたしましては、本バイパスの整備促進が図られますよう、今後とも国に対し積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、国道46号雫石バイパスの4車線化の見通しについてでありますが、国では、現在の厳しい財政状況を踏まえ、道路整備に当たりましては、事業箇所を峻別するとともに、早期効果発現のための事業の効率的かつ重点的な執行を図っているところであって、このような中で、雫石バイパスの現在の交通量を勘案いたしますと、2車線で対応が可能と考えておりまして、当面4車線化の整備に着手する予定はない、このように聞いているところであります。
 県といたしましては、今後の交通量の推移などを見きわめつつ、地元雫石町とも連携しながら、この雫石バイパスのあり方について、国と意見交換を進めてまいりたいと考えております。
   〔教育長五十嵐正君登壇〕

〇教育長(五十嵐正君) 人の心を育てる教育についてでありますが、心の教育は、人に対する信頼感や豊かな情操、思いやりの心などを培うものとして極めて重要であり、学校・家庭・地域のあらゆる機会を通じて行われるべきものと考えております。
 しかし、近年、社会の変化に伴い、子供たちの基本的なしつけや倫理観、社会性の育成などが十分でないとの指摘もあることから、特に幼児期、幼稚園や小学校低学年の時期に基本的な生活習慣をしっかり身につけるとともに、議員御指摘のとおり、よいことはよい、悪いことは悪いという判断がしっかりとできるようにすることが重要であります。
 このようなことから、よりよい親子関係づくりや社会との触れ合いについて意識啓発を図るため、本年度、県内の3歳児を持つすべての親、約1万3、000人を対象に、家庭教育資料、いわてっ子ばんざいを配布するとともに、全市町村と連携して、妊娠期の親から中学生までの子供を持つ親を対象に、しつけや思いやりの心の大切さについて学習する子育て講座を開設してきております。
 また、小中学校においては、岩手の先人や風土など身近なものを題材とした道徳資料集、ふるさとのこころを活用した授業や、ボランティア、自然体験などの多様な体験を通して、子供たちに生命を尊重する心や思いやりの心をはぐくむよう努めております。
 さらに、心の教育は学校だけではなく、家庭や地域と連携して取り組むことが大切であることから、道徳の授業を地域の方々に公開して意見を交換する道徳授業地区公開講座を開催するなど、道徳教育の充実に努めております。
 今後におきましては、子供たちの豊かな情操を培うため、家庭における本の読み聞かせや、また、親子で読んでほしい本の目録などを贈ることにより、読書を通じた親子の触れ合いの深まりを期待するブックスタート運動の啓発に努めるとともに、学校での読書活動等を援助するなど、読書活動の推進に重点的に取り組み、学校・家庭・地域が一体となって子供の心を耕す教育の一層の充実に努めてまいりたいと考えております。
   

〇副議長(瀬川滋君) この際、暫時休憩いたします。
   午後3時2分 休 憩
   

出席議員(42名)
1番 柳村典秀 君
2番 飯沢匡 君
3番 前田隆雄 君
5番 樋下正信 君
6番 照井昭二 君
7番 吉田昭彦 君
8番 工藤大輔 君
9番 川村農夫 君
10番 佐々木順一 君
11番 佐藤力男 君
12番 阿部静子 君
13番 阿部富雄 君
14番 田村誠 君
16番 柳村岩見 君
17番 小野寺研一 君
18番 千葉伝 君
19番 及川幸子 君
22番 小野寺好 君
23番 斉藤信 君
24番 伊沢昌弘 君
25番 田村正彦 君
26番 上澤義主 君
27番 瀬川滋 君
28番 佐々木大和 君
29番 水上信宏 君
30番 谷藤裕明 君
31番 藤原泰次郎 君
32番 菊池勲 君
33番 佐々木一榮 君
34番 伊藤勢至 君
35番 高橋賢輔 君
36番 小原宣良 君
37番 長谷川忠久 君
38番 千葉浩 君
39番 吉田洋治 君
40番 工藤篤 君
44番 折居明広 君
45番 村上惠三 君
46番 藤原良信 君
47番 及川幸郎 君
48番 菊池雄光 君
49番 佐々木俊夫 君

欠席議員(5名)
4番 及川敦 君
15番 岩城明 君
20番 阿部敏雄 君
41番 菅原温士 君
42番佐藤正春 君

説明のため出席した者
休憩前に同じ

職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ

午後3時22分 再 開

〇副議長(瀬川滋君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第1、一般質問を継続いたします。阿部富雄君。
   〔13番阿部富雄君登壇〕(拍手)


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