令和8年2月定例会 予算特別委員会会議記録

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令和8年3月16日(月)
1開会 午前10時0分
1出席委員 別紙出席簿のとおり
1 事務局職員
議事調査課
総括課長 柳 原   悟
議事管理担当課長 佐 藤 博 晃
主任主査 柴 田   信
主査 高 橋 真 悟
主査 高 橋 美 樹
主査 佐 藤 祐 基
主査 佐々木 賢一郎
主査 三 浦 訓 史
1説明員
農林水産部長 佐 藤 法 之
副部長兼
農林水産企画室長 大 森 健 一
農政担当技監 照 井 富 也
農村整備担当技監
兼農村計画課
総括課長 今 泉 元 伸
林務担当技監 砂子田   博
水産担当技監 森 山 拓 也
技術参事兼
畜産課総括課長 村 上 勝 郎
技術参事兼
水産振興課
総括課長 筒 井   実
技術参事兼
漁港漁村課
総括課長 工 藤 明 彦
競馬改革推進室長 山 田 智 幸
農林水産企画室
技術特命参事兼
企画課長 坂 田 健 一
農林水産企画室
管理課長 尾 形 将 敏
団体指導課
総括課長 臼 井   宏
指導検査課長 森   昌 弘
流通課総括課長 高 橋 秀 司
流通企画・
県産米課長 照 井 儀 明
農業振興課
総括課長 高 橋 真 博
担い手対策課長 櫻 田   学
農業普及技術課
総括課長 鈴 木 茂 寿
農業革新支援課長 稲 田 聖 児
企画調査課長 黒 田 裕 一
農村建設課
総括課長 吉 田 秀 寿
農産園芸課
総括課長 柏 原 一 成
水田農業課長 日 影 勝 幸
振興・衛生課長 佐々木 幸 治
林業振興課
総括課長 高 橋 幸 司
森林整備課
総括課長 高 芝 俊 雄
整備課長 成 松 美 樹
森林保全課
総括課長 小 川 健 雄
漁業調整課長 野 澤 清 志

参事兼
財政課総括課長 佐 藤 直 樹
〇佐々木朋和委員長 とおり、第1部及び第2部に分けて審査することとし、第1部では農業関係分野について、第2部では林業関係分野及び水産業関係分野について、それぞれ審査することとなっておりますので御了承願います。
 また、本日は農林水産部関係について、延べ16人の質疑を予定しており、世話人会の協議により、本日の質疑の目安時間は21分といたしました。
 また、関連質疑の取り扱い、換気のための休憩につきましては、これまでと同様でありますので御協力をお願いいたします。
 それでは、農林水産部長に農林水産部関係の説明を求めます。
〇佐藤農林水産部長 それでは、農林水産部関係の令和8年度予算関係議案について御説明申し上げます。
 初めに、当部の予算編成に当たっての基本的な考え方でありますが、東日本大震災津波、大船渡市林野火災からの復興や物価高騰対策を着実に進めるとともに、いわて県民計画(2019~2028)第2期アクションプランのもと、生産者が意欲を持って、いきいきと働き、暮らすことのできる農林水産業の実現に向けた取り組みを積極的に推進するための予算として編成したところです。
 まず、復興推進の取り組みについてでありますが、大型で強靱なサケ稚魚の生産と適期放流など主要魚種の資源回復や、ウニの蓄養、出荷など増加している資源の有効利用、サケ、マス類の海面養殖の拡大に向けた種苗生産やブランド化、高水温に強いアサリ養殖への転換など新たな漁業、養殖業の導入に加え、藻場の再生やいわての海業の推進により、水産業の再生を目指し取り組んでまいります。
 次に、政策推進の取り組みについてでありますが、意欲と能力のある経営体の育成として、メタバース就業相談会やリモート就業体験、林業アカデミー、水産アカデミー等を通じた担い手の確保、育成、農福連携や外国人材など多様な農業人材の受け入れ支援、収益力の高い食料、木材供給基地づくりとして、いわて農業生産強化ビジョンに基づく、気候変動に対応した水稲品種開発や新たな果樹品目の導入、国の農業構造転換集中対策と連動した生産基盤強化のほか、林野火災被災木の伐採、搬出と再造林の推進、農林水産物の高付加価値化と販路の拡大として、タイ、シンガポールを対象としたトップセールスやGI産品などのトライアル輸出への支援、一人一人に合った暮らし方のできる農山漁村づくりとして、グリーンツーリズムの広域連携モデル地区の拡大や農村RMOの形成支援などに取り組んでまいります。
 それでは、予算関係議案について御説明申し上げます。
 まず、議案第1号令和8年度岩手県一般会計予算でございますが、議案その1の11ページをお開き願います。
 第1表歳入歳出予算の歳出の表中、農林水産部関係の予算は、6款農林水産業費の576億8、871万1、000円のうち、県土整備部所管分を除く574億511万円、13ページの11款災害復旧費1項農林水産施設災害復旧費の16億3、603万1、000円及び12款公債費1項公債費のうち1、315万8、000円を合わせまして、総額590億5、429万9、000円となります。これを前年度当初予算と比較しますと、41億7、107万3、000円、率にして7.6%の増となります。
 予算の内容につきましては、予算に関する説明書に記載しておりますが、説明は省略させていただきますので御了承願います。
 次に、債務負担行為について御説明申し上げます。
 16ページをお開き願います。第2表債務負担行為の表中、13公益社団法人全国農地保有合理化協会が公益社団法人岩手県農業公社に融資した資金について元利金の償還がない場合の不足額の損失補償から、17ページに参りまして、28国営土地改良事業費負担金までの16件であります。
 その内容は、公益社団法人岩手県農業公社の事業資金の借り入れに係る損失補償が1件、農林水産業関係の各種資金の融通に伴う利子補給が6件、令和8年度から翌年度以降にわたって施行される工事等に係るものが9件で、いずれもそれぞれ期間及び限度額を定めて債務を負担しようとするものであります。
 次に、特別会計予算について御説明申し上げます。
 27ページをお開き願います。議案第3号令和8年度岩手県県有林事業特別会計予算は、予算の総額を歳入歳出それぞれ41億7、663万2、000円としようとするものであります。
 30ページに参りまして、議案第4号令和8年度岩手県林業・木材産業資金特別会計予算は、予算の総額を歳入歳出それぞれ9億3、579万9、000円としようとするものであります。
 33ページに参りまして、議案第5号令和8年度岩手県沿岸漁業改善資金特別会計予算は、予算の総額を歳入歳出それぞれ10億145万3、000円としようとするものであります。
 次に、予算以外の議案について御説明申し上げます。
 73ページをお開き願います。議案第16号農業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについては、かんがい排水事業ほか9事業の農業関係の建設事業に要する経費の一部を受益市町村に負担させようとするものであります。
 77ページをお開き願いまして、議案第17号林業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについては、県単独治山事業の林業関係の建設事業に要する経費の一部を受益村に負担させようとするものであります。
 78ページをお開き願いまして、議案第18号水産関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについては、水産生産基盤整備事業ほか7事業の水産関係の建設事業に要する経費の一部を受益市町村に負担させようとするものであります。
 次に、予算関係条例の議案について御説明申し上げます。
 議案その2の26ページをお開き願います。議案第28号岩手県手数料条例の一部を改正する条例のうち、農林水産部関係の改正内容は、別表第6、27ページに参りまして、家畜改良増殖法及び家畜伝染病予防法の規定に基づく事務に係る手数料について、人件費及び物件費の見直しに伴い手数料の額を増額しようとするものであります。
 少し飛びまして、38ページをお開き願います。議案第29号岩手県牛馬寄託手数料条例の一部を改正する条例は、農業研究センターが生産者から牛馬の寄託を受ける際の手数料について、牛馬放牧の看視に係る人件費の見直しに伴い、手数料の額を増額しようとするものであります。
 39ページをお開き願います。議案第30号岩手県種雄畜種付手数料条例の一部を改正する条例は、農業研究センターが生産者から寄託を受けた牛馬への種つけの確認に係る手数料について、人件費の見直しに伴い、種雄牛の種付手数料の上限額を引き上げようとするものであります。
 大きく飛びまして、83ページをお開き願います。議案第49号農業ふれあい公園条例の一部を改正する条例は、物件費等の上昇に伴い、農業科学博物館の入館料の額を増額しようとするものであります。
 少し飛びまして、87ページをお開き願います。議案第52号林業技術センター条例の一部を改正する条例は、林業技術センターが依頼に応じて行う試験等の手数料の額を増額しようとするものであります。
 少し戻りまして、84ページの議案第50号森林公園条例の一部を改正する条例、86ページの議案第51号緑化センター条例の一部を改正する条例、89ページの議案第53号水産科学館条例の一部を改正する条例、90ページの議案第54号海岸休養施設条例の一部を改正する条例の4条例についてでありますが、近年の物件費等の上昇に伴い、利用料金の上限額を引き上げようとするものであります。
 以上で議案についての説明を終わります。御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
〇佐々木朋和委員長 ただいまの説明のうち、第1部農業関係について質疑はありませんか。
〇千葉伝委員 まず最初に、先般、2月に金ケ崎町で発生しました高病原性鳥インフルエンザの発生に際し、関係者一丸となって24時間体制で防疫措置に取り組まれ、迅速、効率的な対応により早期に終了したことに敬意と感謝を申し上げます。
 今回の発生に当たり、これまで種々の対策を進めていただいているわけですが、今回の発生の要因はどのように考えているのでしょうか。
〇佐々木振興・衛生課長 先般の発生要因についてでありますけれども、国では、高病原性鳥インフルエンザの発生リスクに渡り鳥の移動が大きく関与するものと考えており、気温の上昇に伴い、渡り鳥の北への移動が本格化している中、本県で高病原性鳥インフルエンザが確認されたものとしております。
 今回の発生事案につきましては、2月22日、家畜伝染病等の専門家による国の疫学調査チームが発生農場に立ち入り、農場に出入りする車両、人の動線や消毒状況、農場専用の衣服、長靴の着用状況、野生動物の侵入防止対策の実施状況などを調査したところです。
 国からは、この調査を踏まえ、現在、発生要因を分析中と聞いております。
〇千葉伝委員 国からも専門家が来て、さまざま検討しているけれども、今のところまだということであります。従来から、渡り鳥がウイルスを運んでくるのではないかということで対応していただいているわけですが、昨年1月に続いての発生であります。
 昨年は県内5件の発生で123万羽が処分されておりますが、その中で、鶏の飼養形態でいえば5件中4件が採卵鶏ということで、全国の発生事例を見ても、採卵鶏の発生が大部分と見ておりますが、飼養形態で発生が多い少ないというのは、特異的なことが何かあるのでしょうか。
〇佐々木振興・衛生課長 採卵鶏と肉用鶏の発生状況の違いについてでありますが、国の研究機関の公表資料によりますと、採卵鶏農場で肉用鶏農場よりも発生リスクが高い要因として、3点を挙げております。
 一つ目は、農場の構造、設備に起因するリスクで、採卵鶏農場では、集卵ベルト、糞便ベルトなどが外部環境に露出し、鶏舎のすき間や開口部が多い構造となりやすく、肉用鶏農場に比べてウイルスの侵入リスクが高いものとされております。
 二つ目は、飼養期間の長さによるリスクで、採卵鶏は1年半から2年程度飼養され、7~8週間で出荷される肉用鶏に比べて飼養期間が長く、ウイルスの侵入機会がふえるとされています。
 三つ目は、品種の違いによるリスクで、採卵鶏は、高病原性鳥インフルエンザウイルスに対し、肉用鶏よりも感染しやすく、発生しやすい可能性があるとされております。
〇千葉伝委員 採卵鶏のほうが発生のリスクが高いということであります。これまで、国もそうですが、県は飼養形態ごと、いわゆるブロイラーと採卵鶏それぞれに対して、どちらも発生するわけですけれども、特に採卵鶏に対して、発生リスク等々の警告などをやっていますか。
〇佐々木振興・衛生課長 県では渡り鳥が飛来する10月までに、100羽以上を飼養する全農場に対して家畜保健衛生所の職員が立ち入り、飼養衛生管理基準の遵守状況等について確認しているところです。確認の中で、採卵鶏農場におきましては、すき間など小動物等が入り得る原因となる場所につきましては、速やかに修繕するよう指導しているところです。
〇千葉伝委員 ぜひ徹底するようにお願いしたいと思います。
 発生の要因として、渡り鳥を含め、もう一つ考えられるのは、渡りをしない、国内にとどまっているカラスやスズメなどの野鳥も発生の要因になり得るだろうと考えています。前回の発生でも、久慈市等でカラスを検査したら10羽中7羽陽性だったということが過去にあります。したがって、今回の発生についても、侵入防止対策、網を張ることで、渡り鳥の期間だけではなくて、年中しっかりと対応していかなければならないと思っております。侵入防止策、特にカラス、あるいはスズメ等の対策はどう進めているのでしょうか。
〇佐々木振興・衛生課長 先ほど答弁いたしました農場の巡回に際しまして、野鳥の農場侵入リスクを低減するために、農場周辺の立木の伐採や農場の堆肥場に鶏卵及び家禽の死体を処理する農場もありまして、そういうところが野鳥を誘引する要因となっていることも、これまでの発生事例で確認されております。
 こういった野鳥を誘引する要因につきまして、立木の伐採や適正な鶏卵、鶏の死体の処理等について、農場に対して指導しているところです。
〇千葉伝委員 いずれしっかりと対応していただきたいということであります。
 高病原性鳥インフルエンザ以外にも、国内で過去に発生しておりますが、海外悪性伝染病ということで、アフリカ豚熱や口蹄疫が最近は隣の台湾、韓国等々でも発生しています。
 お聞きしたいのは、アフリカ豚熱の前に、現在、県内で発生している豚熱の発生については、これについてはワクチンがありますので、対応いただいておりますが、豚熱の発生状況をどう見ているでしょうか。
〇佐々木振興・衛生課長 豚熱につきましては、日本におきまして、平成30年に岐阜県で発生して以降、毎年、散発的に発生が確認されております。3月12日時点で102件の発生を確認しております。
 本県では、豚熱対策として、令和3年7月から飼養される豚へのワクチン接種を開始しておりまして、令和6年度には約116万頭、令和7年度は1月末時点で約98万頭に接種しているほか、適切な時期でのワクチン接種を指導しているところです。
 また、野生イノシシへの対策として、県内において、野生イノシシへの豚熱感染が確認された令和4年度から経口ワクチンの散布を開始し、令和7年度には、県内全市町村389カ所において散布を行ったところであり、令和8年度につきましても、全市町村を対象に約400カ所での散布を計画しているところです。
 県としましては、こうした取り組みに加え、豚を飼養している生産者に改めて野生イノシシの侵入防止柵の点検、飼養衛生管理の徹底などを指導し、本県の養鶏農場での豚熱が発生することがないように取り組んでまいります。
〇千葉伝委員 豚熱は国内100例を超えるような状況にあるということですので、県内においてもしっかり対応していかなければならないです。先ほど答弁にありましたけれども、野生イノシシを検査すると、陽性になっている個体が見つかっているわけであります。その対応のため、餌にワクチンを入れたものを食べさせていて、昨年までは1年に4、000頭分くらいということでしたが、令和8年度も同じぐらいの頭数を実施する予定でしょうか。
〇佐々木振興・衛生課長 野生イノシシを対象としました経口ワクチンの散布についてですが、令和7年度は約400カ所に散布したところであり、令和8年度につきましても、全市町村を対象に、同様の規模で散布を継続してまいりたいと考えております。
〇千葉伝委員 少しでも減らす対策でありますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、もう一つ、海外では、アフリカ豚熱がありまして、日本ではまだ発生はしていないところですが、通常の豚熱と違って、アフリカ豚熱はワクチンがないので、一旦発生すると、ほぼ全滅に近い格好になりかねないという状況であります。韓国、あるいはベトナム、アジア全体で最近は発生拡大しているということであります。令和7年10月には台湾でも発生しているということで、東アジアで発生していないのは日本のみという状況であります。
 最近は、日本だけではなくて、スペインで野生のイノシシで感染が確認されて処分していると聞いております。したがって、アフリカ豚熱に対しての国内防疫、あるいは本県の対応はどのように進めているのでしょうか。
〇佐々木振興・衛生課長 アフリカ豚熱につきましては、日本ではこれまで発生はしておりませんけれども、現在、アジア全域で発生が拡大しているところです。
 アフリカ豚熱の国内への侵入防止につきましては、水際対策が極めて重要であることから、国では、海外から違法に持ち込まれた畜産物の取り締まりを強化するため、家畜伝染病予防法の改正を進めており、具体的には、違反畜産物の販売禁止、廃棄、家畜防疫官の食材店への立入検査などの仕組みを導入することとしております。
 県では、いわて花巻空港におきまして、動物検疫所と連携し、旅行客等に対する靴底消毒の徹底や肉製品の持ち込み禁止等を周知しており、令和8年度におきましても、5月に動物検疫広報キャンペーンを行うこととしております。
 さらに、全ての養豚農場に対し、野生イノシシの侵入防止柵の点検や車両消毒や専用の衣服、長靴の着用、手指消毒等の徹底など、飼養衛生管理基準の遵守のほか、発生地域への不要不急の渡航自粛を指導しているところです。
〇千葉伝委員 まだ国内で発生していないと言いつつも、隣国でも発生はしているということであります。インバウンドもどんどんふえている状況ですので、人に対する警告も含めて、しっかりとやっていただきたいと思います。
 次に、同じ海外悪性伝染病で、口蹄疫について伺います。牛の伝染病で、アフリカ豚熱同様、一旦感染しますと伝染力が強くて、世界的にも最も警戒すべき伝染病ということであります。したがって、日本では平成22年に宮崎県で発生して、即、清浄国に復帰したということで、日本の対策はしっかりと進めていると思っております。
 それ以降、東アジアでは令和7年3月に韓国でかなりの発生があるということで、ことしの1月に入っても韓国の仁川で確認されています。
 口蹄疫の防疫対策はどのように進めているでしょうか。
〇佐々木振興・衛生課長 口蹄疫につきましては、日本では平成22年に宮崎県で発生して以降、発生はありません。一方、韓国、中国、ロシアなど近隣諸国では散発的に発生しているところです。
 口蹄疫につきましても、アフリカ豚熱同様に水際対策が重要となり、これら対策の強化に取り組んでいるところです。
 また、県では、豚に加え、牛を飼養する全ての農場に対し、車両消毒や専用の衣服、長靴の着用など、飼養衛生管理基準の遵守のほか、発生地域への不要不急の渡航自粛について指導しているところです。
 今後も、生産者、関係機関、団体等と緊密に連携し、口蹄疫と家畜伝染病等の発生がないように、万全を期してまいりたいと考えております。
〇千葉伝委員 いずれアフリカ豚熱、口蹄疫は海外悪性伝染病として、一旦発生すると大変な被害が出ますし、場合によっては全滅しかねないくらい大変な病気だと理解しております。ぜひ侵入防止に対し頑張っていただきたいと思います。
 畜産農家に対して、韓国の発生例を示して、防疫対策を徹底するようにお願いする旨の通知が出されております。このことを飼養者にも伝えることを進めていただきたいと思います。
 最後に、佐藤農林水産部長は異動されると聞いております。先ほどは、畜産分野のことを聞きました。これからも畜産県を標榜している県として、佐藤農林水産部長はこれに対してどのような所感をお持ちでしょうか。
〇佐藤農林水産部長 委員から御質問を頂戴しました高病原性鳥インフルエンザ、豚熱、アフリカ豚熱、口蹄疫、この取り組みについては、対策も順次強化してまいりましたので、しっかりと今後も対応していきますし、水際の対策も国と連携しながら取り組んでいきたいと思います。
 それから、畜産全体のお話ですが、本県の農業産出額の約6割を占めるのは畜産分野です。大変重要な産業でありますので、資材価格の高騰等で厳しい状況もありますけれども、物価高騰対策については補正予算で対応したような緩和対策をしっかりと講じてまいりますし、また、本県の強みである自給飼料の生産基盤を活用した取り組み、総合的に取り組んで畜産振興を図ってまいります。
〇千葉伝委員 ありがとうございます。よろしくお願いします。
〇名須川晋委員 金ケ崎町で発生した過日の高病原性鳥インフルエンザでは、過去最多の56万羽ということで大変な作業だったと思いますけれども、私からも御慰労し、深謝をいたすところであります。
 質問ですが、本県の畜産振興の、特に家畜処理で、県南家畜保冷保管施設の運営状況について、県南地域から発生する死亡牛は、ここを通して県外に引き渡している状況かと思いますが、その詳細な状況についてお知らせをいただきたいと思います。
〇佐々木振興・衛生課長 県南家畜保冷保管施設では、県南地域の8市5町で発生しました死亡牛を対象に、毎年度約2、000頭を受け入れており、受け入れた死亡牛につきましては、その全頭が群馬県の化製場に運搬されているところです。
 県では、生産者団体とともに、毎年、群馬県の化製場を訪問し、処理の受け入れに対する御礼とともに、引き続きの受け入れをお願いし、当面の受け入れについて御理解をいただいているところです。
〇名須川晋委員 県北地域の状況もあわせてお知らせいただいてよろしいでしょうか。
〇佐々木振興・衛生課長 県央、県北地域の死亡牛ですが、五つの一時保冷庫がございまして、死亡牛は一旦、その施設のほうに搬入されます。
 その後、県北の家畜保冷保管施設に搬入され、BSE検査の対象となったものにつきまして、そこで材料を採取し、その後、青森県の化製場において処理されているところです。
〇名須川晋委員 花巻市に所在する化製場が処理する家畜の発生地、種類、重量等については、どう把握されているのかお願いいたします。
〇佐々木振興・衛生課長 花巻市の化製場における処理の内容についてでありますけれども、化製場で処理する家畜の発生地、種類、重量等につきましては、報告の義務づけをする規程がないため、把握していないところでございます。
〇名須川晋委員 そこが問題だと思うのですが、そうすると、トレーサビリティーについては、どのようになっているのでしょうか。特に牛のトレーサビリティーはあると思うのですけれども、花巻市の化製場には牛は搬入されていないという考えでいいでしょうか。
〇佐々木振興・衛生課長 県南地域の死亡牛につきましては、県南家畜保冷保管施設に運搬され、その後、群馬県の化製場に全て運搬されることとなっておりまして、死亡牛につきましては、花巻市の化製場には運搬されておりません。
〇名須川晋委員 それは牛トレーサビリティーの中でしっかり運用されているという認識でよろしいでしょうか。
 新しく策定される岩手県酪農・肉用牛生産近代化計画はいつ公表されるのでしょうか。そして、新規項目として、畜産副産物の適正処理、有効活用ということで最後に挙げられました。このまま削除しないで計画が策定されると思っておりますが、その認識でよいかというところと、これは非常に画期的で、やっと県もそういう立場に立った、いよいよここがスタートになるのかという個人的な所感を持つわけでございますが、今後、具体的にどのように取り組むのか、それをお知らせください。
〇佐々木振興・衛生課長 岩手県酪農・肉用牛生産近代化計画につきましては、来週公表の予定となっております。
 本計画におきまして、化製場は屠畜残渣などの畜産副産物を適正に処理し、有効活用できる飼料や肥料などの原料を生産する施設であり、畜産振興を図る上で不可欠な施設であることから、計画に盛り込んだところです。
 現在、化製場の臭気改善に向けまして、畜産副産物の排出事業者や生産者団体と定期的に意見交換を行い、令和7年度からは化製場と排出事業者等の意見交換の場に県も参加し、計画的な改修や新築を含めた対策の検討を行っているところです。
〇名須川晋委員 排出事業者の方、生産者の方、加工の方のコンプライアンスが今、非常に大事な時代になっておりますので、ぜひともその認識を深めていただければと思います。
 また、畜産振興に係るもう一つの計画があります。岩手県家畜及び鶏の改良増殖計画があります。こちらにも盛り込むべきと考えますが、いかがでしょうか。
〇佐々木振興・衛生課長 化製場は畜産振興を図る上で不可欠な施設であることから、岩手県酪農・肉用牛生産近代化計画において、計画の中に盛り込んだものです。
 岩手県家畜及び鶏の改良増殖計画につきましては、家畜改良増殖法に基づき、国の改良増殖目標に即して、家畜の種類ごとに、家畜の能力、体型、頭数等についての一定期間について、向上に関する目標を定めております。
 委員御指摘の畜産副産物の適正処理及び有効活用につきましては、本計画と性格の異なる事項であることから、本計画には盛り込んでいないところです。
〇名須川晋委員 少し趣旨は違うかもしれませんが、現実として、岩手県酪農・肉用牛生産近代化計画には盛り込んでいただいたということですし、わりと県もフリーハンドの余地があるのだと示されたと思います。これは令和3年度からの10年間の計画となっておりますが、5年ごとの見直しというのはないのでしょうか。
〇佐々木振興・衛生課長 県の計画についてでありますけれども、岩手県酪農・肉用牛生産近代化計画におきましては、5年ごとの見直しが規定されているところです。
〇名須川晋委員 家畜及び鶏の改良増殖計画については、いかがでしょうか。
〇佐々木振興・衛生課長 岩手県家畜及び鶏の改良増殖計画につきましては、10年ごとの見直しということになっております。
〇名須川晋委員 結局、増殖しろという計画をつくっておきながら、廃棄する、死亡した家畜の処理については、これまで全く行政は関与してこなかった、見て見ぬふりだったといいますか、計画の中には全くサイクルとしては盛り込んでいなかったと認識をするところであります。
 酪肉はこれからしっかりと取り組むということです。家畜というのは、豚や馬、もちろん鶏もですし、牛もこの中に入っているようでありますが、そういう中で、増殖とありますから、産めよ、ふやせよの中で、最後のところも計画の中に盛り込むのが筋だろう、当然だろうと考えます。この辺はこれから令和12年の見直しに向けて御検討いただければと思うところです。
 次に、花巻市で発生している悪臭問題において、環境生活部との連携はどうなっているのでしょうか。あわせて、環境生活部及び花巻市は、改善勧告に基づく対策の効果などを検証するため、合同で立入検査を実施していますが、情報や取り組みの共有のみならず、合同立入検査に農林水産部担当職員も立ち会い、自分事として現状を把握する必要があると考えますが、いかがでしょうか。
〇佐々木振興・衛生課長 化製場への立入検査につきましては、化製場等に関する法律に基づき行われるものであり、法律上、環境衛生監視員の身分が必要となることから、同行はできません。
 農林水産部としましては、県と花巻市双方の環境担当部局による連絡会議に参加し、合同立入検査の結果や指導事項等について共有しているところであります。
 また、今年度から、化製場の臭気改善に向け、化製場と排出事業者等の意見交換の場に県も参加し、直接、化製場の考えを聞き、計画的な改修や新築を含めた対策を検討しているところです。
 引き続き、本県の化製場がその役割を果たしていくことができるよう、化製場の施設改修等に向けた考えや課題などについて、環境生活部と農林水産部で情報共有するなど、連携しながら取り組んでいきたいと考えております。
〇名須川晋委員 環境生活部でもそういう話でありましたが、なぜか合同の立入検査は、法律でそこは除外されているということなのです。オブザーバーという立場でも同行できないのかと思うわけです。その辺は研究していただきたいと思いますし、それ以外でも、何かの際に農林水産部の立場から視察をぜひともしていただきたいと思います。現場をしっかり把握していただくということで、悪臭問題にしっかりと臨んでいただきたいと思います。
 今後の岩手県の農政について、特に家畜処理のところについて、どのような取り組みを進めていくべきか、農林水産部長の所感を伺って終わります。
〇佐藤農林水産部長 化製場の件につきましては、私も昨年、地元の住民団体からお話を伺う、要望を受ける機会がありまして、その場に参加させていただきました。化製場から発生する臭気につきましては、住民の生活環境、また、本県の畜産振興に影響を及ぼす重要な課題と捉えております。
 化製場における臭気対策の取り組みは、本来、事業者がみずから行うものと考えてはございますけれども、答弁ありましたとおり、化製場は畜産振興を図る上で不可欠な施設という認識を持っております。計画の面でも、画期的という話もいただきましたが、昨年7月に策定した農業生産強化ビジョンにも盛り込んでおりますし、また、県の酪農・肉用牛生産近代化計画にも、御紹介があったとおり、化製場における畜産副産物の適正処理、有効利用に向けた取り組みを明記したところであります。
 令和6年度から臭気改善に向けて、先ほど答弁がありましたとおり、排出事業者が化製場と意見交換を重ねて、今後、施設の改修、あるいは新築の可能性に関する化製場の意向を確認しましたし、令和7年度からは、この意見交換の場に県も参加して計画的な改修、新築を含めた対策、さらに、実現に向けた工程の検討も進めております。今後も関係機関、団体と連携して、この取り組みをしっかり進めてまいります。
〇飯澤匡委員 大きく2点について質問します。
 最初は、農林水産物の輸出拡大についてお伺いします。お隣の秋田県では、農畜産物の輸出拡大に本腰を入れて、輸出額を令和6年度実績の8億8、000万円から、令和11年度に5倍弱の40億円にふやすことを目標とし、令和8年度当初予算に海外市場の調査や輸出業者の支援をするため、海外展開支援事業費補助金を計上したと報道されています。
 本県も近年、実績を上げていることは承知をしておりますが、高品質な生産品を安定的に生産する基盤を保持すること、安定した売り先を確保していくことが最優先の課題と考えます。本県は農林水産物の輸出について、どのような目標を掲げて取り組みを進めているのか、課題を示しつつ方策を示していただきたいと思います。
〇高橋流通課総括課長 農林水産物の輸出拡大についてですが、県では、国の輸出目標や本県の輸出実績が震災前と比べ10年間で約2倍に拡大したことを踏まえ、第2期アクションプランで、令和3年の43億円を令和10年までの7年間で2倍に拡大することとし、令和8年の目標額を69億円としたところであります。
 輸出拡大に向けましては、輸出先国などの消費者、実需者のニーズとともに、輸出に取り組む事業者などの意向を丁寧に把握しながら対応していくことが必要であり、海外市場に精通する輸出コーディネーターによる現地ニーズの把握とともに、事業者などの意向を踏まえながら、フェアの開催やバイヤーの産地招聘、トップセールスなどプロモーションを継続的に展開してまいります。
〇飯澤匡委員 秋田県の今年度の事業で刮目すべきは、総合パッケージで県庁全体で売り出そうと、これは日本経済新聞にも特集されておりましたし、そういう取り組みが県下全域にもわかりやすく説明されていると私は感じております。
 岩手県にも地域の総合商社があるのですが、詩の国秋田株式会社がプロモーションからマーケティング、ブランディングから全部担いまして、サプライヤーとバイヤーの間に入っていて、この点について重点を置いてなされています。本県の場合は、どういう状況になっているのでしょうか。
 私が感じるところだと、さまざまな輸出業者が、自分たちの系統や売り先に従ってやっていて、県の介在が余り見えてこないのですが、そこの状況をもう少し詳しく説明してください。
〇高橋流通課総括課長 本県の輸出の取り組みについてですが、本県の場合は、農業団体、流通事業者、市町村と連携をいたしました、いわて農林水産物国際流通促進協議会というものを構成しておりまして、その中で、県を挙げての輸出に取り組んでいるところであります。
 取り組み方針としましては、いわて国際戦略ビジョン(2024~2028)に基づきまして重点品目を定め、また、重要市場の北米、アジア等に対して、総合的な輸出施策を展開しているところです。
〇飯澤匡委員 その件は前回の9月の決算特別委員会でも聞きました。協議会はあるけれども、それではアクションをどうしているかということです。この間も言いましたけれども、生産者の実利に結びつくような活動になっているのかどうかが問題なのです。岩手県の取り組みは、ある意味、非常に上品といいますか、まとめるけれども、その実行部隊がなかなか見えてこないわけです。こういう問題意識は農林水産部にはないのでしょうか。その課題も含めて、どういう御認識か、もう一度御答弁をお願いします。
〇高橋流通課総括課長 協議会の場におきましては、各生産団体、流通事業者から御意見を伺いながら、毎年度の輸出の方向性について、さまざまな議論をしているところです。
 また、重要品目であります米や牛肉につきましては、流通事業者及び全国的な商社等の結びつきによりまして、重点市場であります北米やアジアに対しまして輸出を展開しておりまして、県としましても、フェアの開催ですとか産地バイヤーの招聘などに努めているところであり、そういったところから、現地との結びつきを強めているところでございます。
〇飯澤匡委員 計画は69億円にするというのですけれども、額的には意欲的な目標ですが、戦略的に進むように私には聞こえないのです。秋田県では、フォワードは国際貨物運送業者にも、小ロットでも混載共同運送が可能で、そこにも補助金を出すという具体的な科目を出しております。
 今のお話だと、協議会で議論をしながらということで、岩手県のブランディングしたものを本当に海外に売っていく戦略自体が見えてこないわけです。輸出をする、世界に売って出ると言うけれども、言葉だけ終わってしまうような気がして、私はとても心配です。
 青森県は物産に命をかけているし、秋田県もこのように意欲的にやっていくと、そういう組み立て、構築をしっかりやっていかなければ、岩手県はどんどん取り残されていきます。せっかくいいものをつくっているのに、非常にもったいないと思うのですけれども、その点について、佐藤農林水産部長に聞きます。
〇佐藤農林水産部長 本県の国際輸出促進協議会の取り組み、県が事務局を務めているわけですけれども、他県の例を見ると、まだまだ弱いのではないかという御指摘をいただいたかと思います。もちろん、わかりやすくパッケージで出していく、あるいは、県がもっと前面に立って取り組んでいくという部分は大いに課題として捉える、やっていかないとならない部分もあろうかと思っております。
 この協議会自体は、2月に国から、輸出の取り組みのお手本となる国の輸出フラッグシップ産地というものに牛肉のコンソーシアムが認定をいただいております。いただいた理由はいろいろあろうかと思いますけれども、全市町村と一緒になって構成している点が高く評価されたと認識をしております。
 この協議会の取り組みについて、先ほど委員から御指摘をいただいた面を含めて今後検討を進めていきたいと思いますし、また、来年度は、秋田県の事例のお話がありましたけれども、市場調査、あるいは事業者支援ということで、GI産品など小ロットの部分のトライアル輸出にも取り組もうとしておりますので、こういった取り組みを通じて、輸出拡大は重要な取り組みでありますので、積極的に進めてまいります。
〇飯澤匡委員 まだまだ課題は多いと思っております。あした取り上げようと思っているインランドポートについても、物流業者が意欲的に通関業務も一元的に行って輸出に取り組む姿勢は示していますので、物流基盤も一緒に考慮しながら進んでいくということが、戦略的な方策だと私は思っておりますので、これは当該部だけではなくて県庁全体での課題だと思っています。
 あわせて、前回も取り上げましたが、知事は2年連続でカナダのバンクーバーを訪問して、トップセールスを行っています。私から言うと、トップセールスを行うのであれば、2回目はかなりの確約を持って、どれぐらいの商品扱いをするということを、目的に行くというのが普通の感覚だと思いますが、前回質問したら、フェアに参加をして大変好評を得たというお話で、これではトップセールスの意義が半減以下になるのではないかと思うわけです。
 前回も質問しましたが、これ以降、カナダとの商談の結果、どのような効果があらわれたのでしょうか。この間、聞いたら数量も把握していないということでしたので、恐らく答えは出ていると思いますから、答弁願います。
〇高橋流通課総括課長 カナダにおきましては、令和6年度輸出額は、トップセールス実施前の令和3年度と比べまして、米が約18倍、牛肉が約3倍と大幅に増加したところです。昨年9月に大手食品企業等の協力を受けまして実施いたしましたトップセールスにおきましては、フェアを開催した現地の飲食店グループに知事が直接働きかけた結果、いわて牛を使用したメニューの常時提供が決定したところです。
 委員から御質問のありました数量でありますけれども、今年度の部分につきましては、現在取りまとめ中です。令和6年度の輸出実績につきまして、いわて農林水産物国際流通促進協議会の会員からの聞き取りによりますと、米につきましては約90トン、牛肉につきましては約8トンの実績と伺っているところです。
〇飯澤匡委員 何倍というのは、元の数字があると思いますので、その元の数字を言ってください。
〇高橋流通課総括課長 先ほど御答弁しました米につきましては、令和3年度は約4トン、牛肉につきましては、約3トンと伺っているところです。
〇飯澤匡委員 とにかくベースが低いです。そこで何倍と言ってもしようがないのです。何トンになったのか、もう一回、きちんとわかりやすく説明してください。
〇高橋流通課総括課長 失礼いたしました。カナダの輸出実績についてですが、米につきましては、令和3年度と比較しまして、約18倍の約90トン、牛肉につきましては、令和3年度と比較いたしまして、約3倍の約8トンと伺っているところです。
〇飯澤匡委員 8トンというのは、20フィート1本の半分ぐらいにしかならないのです。90トンというのは40フィートで約2本と少しです。全く足りないのです。そのため、何倍という表現でごまかさないで、そういう数量からどれだけ伸ばしていくかということを客観的に示して、目標を設定しないとだめだということです。
 いろいろ好評を得たと言っていますけれども、海外の売り先の戦略として、しっかりとしたものをつくって、トップセールスを有効的に使っていく。2年連続に行った割には、効果としては非常に小さかったのではないかと私はそういう印象です。
 海外の輸出戦略は、北東北3県にとって非常に生命線にもなりますので、他の2県に負けないように、構築を急いでいただきたいと思います。
 それからあわせて、何回も言いますけれども、輸出における物流基盤の整備についても、皆さん方も関心を持っていただきたいと思います。
 2点目は産業人材の育成についてですが、人口減少が激しくなっていく中で、農業人材の育成は非常に急務だと考えます。当該部では、岩手県立農業大学校の機能強化、施設整備が進められていることは評価をするところでありますが、農業人材の育成をしっかり進めるためには、県立高校の教育から取り組みをしっかり進めなければならないと考えます。県教育委員会とどのような連携をもって当該部は進めているのか、現状をお知らせ願います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 県では、岩手県立農業大学校、県立農業高校等の農業教育の高度化、充実に向け、県教育委員会、農業者組織、農業団体等で構成する農業教育高度化推進会議を設置し、教育カリキュラムの強化や就農意欲を高めるための活動等に取り組んでいます。
 この会議での意見を踏まえ、農業高校生に農業の魅力を知り、就農意欲を高めてもらうため、農業法人の出前講座や視察研修を実施するとともに、県立農業大学校への進学に向けたオープンキャンパスを開催しております。
 従事者の減少、高齢化やDXの進展など情勢が変化する中、将来の担い手として期待される高校生が、高度な技術や経営手法を学ぶ機会をふやすことが重要と考えております。
 このため、令和7年10月に策定した県立農業大学校の機能強化に向けた基本構想において、農業高校との連携強化を掲げ、新たに、スマート農業や先進経営事例に関する共同授業、県立農業大学生による卒業研究等の活動紹介などを行うこととしております。さらに、令和8年度は、令和9年度全国和牛能力共進会に出品する農業高校での技術研修会に要する経費を令和8年度当初予算案に盛り込んでおり、今後も、高校生が農業に対する興味、関心を高め、将来、担い手として活躍できるよう取り組んでまいります。
〇飯澤匡委員 昨年、県立農業大学校の学生たちと議会派遣で意見交換する場に私も参加しましたが、非常に農業に対する姿勢がピュアで、岩手県らしい人材が随分集まっているという、いい印象を受けて帰ってきました。こういう人材をいかにして次の世代につなぐかということは本当に重要な課題だと思っていますので、高校だけでなく、中学校への普及啓発活動など、何らかの情報発信のやり方で、岩手県は1次産業がこれからもずっと主となっていきますので、意を用いてやっていただきたいと思います。
〇工藤大輔委員 それでは、お伺いしたいと思います。近年の猛暑、高温障害の頻発により、全国的に米の品質低下や収量の不安定さが顕在化し、生産見通しの不確実性などが農家経営に深刻な影響を与えております。そのような環境下にあっても、本県の一等米比率は令和7年産米で96.6%と全国トップクラスの品質を維持しており、生産者の高度な栽培技術力と、それを支える指導体制が整っていることがうかがえます。
 令和7年産米は実需からの引き合いも強く、販売額等も好調に推移しているかと思いますが、まず先に、本県の米の販売の現状、価格、数量等も把握されていればお示しください。
 また、安定した需要が見込まれる一方で、全国的な増産により価格低下が今後危惧されておりますけれども、どのような認識を持っているのか、あわせてお伺いします。
〇照井流通企画・県産米課長 本県産米の流通状況でありますが、本年産米は約25万トンの生産量のうち、民間流通が約15万トンです。現在、民間流通されているもののうち契約率は約80%を超えて、例年より高く推移していると把握しております。
 販売状況につきましては、契約率、先ほど80%を超えている、約8割と申し上げましたけれども、販売状況については、本年産米の収穫量が……
〇佐々木朋和委員長 執行部、答弁はできますか。後ほどにしますか。(照井流通企画・県産米課長「後で数値等を」と呼ぶ)
〇工藤大輔委員 相対取引価格で見ますと、かなり全国的にも高い水準で推移しております。玄米の60キログラム当たり、本県産米で、ひとめぼれ、銀河のしずくも3万6、000円台後半ということで、前年比においても150%を超えているかと思います。
 あと、そのほかの品種についても、金色の風だとか白銀のひかりの販売とか数量も把握されていればお伺いしたいと思います。
〇照井流通企画・県産米課長 白銀のひかりの価格、販売状況についてでございますけれども、令和7年産の取引価格は公表されておりませんが、全農岩手県本部からは、生産者の意欲向上と、資材価格の高どまりに対応した再生産可能な価格帯になっているとともに、全量が契約済みであると伺っております。
 今年度は、県内を中心に、スーパー、量販店、米穀専門店等において販売しておりまして、県内の卸売業者からは、消費者の注目は高く、好評を得ているものと伺っております。
〇工藤大輔委員 デビュー初年度ということで、非常に期待も大きかったですし、販売価格も高かったと認識をしております。2年目となる来シーズンという状況の中で、令和8年産米の作付希望数、どのような状況になっているのかお伺いします。
〇日影水田農業課長 令和8年産の白銀のひかりにつきまして、面積等につきましては、現在精査中であり、確定しているものではありませんけれども、作付経営体数が約270経営体と昨年の約3倍、面積につきましては、昨年の約4倍に増加する見込みです。
〇工藤大輔委員 面積で4倍というのは、何から何の4倍でしょうか。
〇日影水田農業課長 面積につきましては、令和7年産が約110ヘクタールでありますけれども、これから田植えをする面積が4倍になる予定で見込んでおります。
〇工藤大輔委員 そうしますと、当初、400ヘクタールを目標とされていたと思いますので、これはマックスの状況で希望があったということだと認識をしました。
 また、令和10年産米の1、500ヘクタールに向けても、今後順次進めていくわけでありますけれども、デビューから3年の販売戦略や販売方針が非常に大事だと思います。初年度は、決して多くないPRの予算でしたが、初年度を踏まえて、今後の販売戦略、方針、方向性等について、どのような形でやっていこうとするのかお伺いしたいと思います。
〇照井流通企画・県産米課長 白銀のひかりについては、本年、110ヘクタール、約560トンと限られた数量でしたので、本年は特に県民の皆さんに知っていただくように、県内を重点に販売をしてきたところです。
 来年度以降、生産量の拡大、増大に合わせまして、県内を初め県内外のスーパー、量販店や中食、外食に向けて、使っていただけるように取り組みを進めていきたいと考えております。
〇工藤大輔委員 一般社団法人日本穀物検定協会からの評価を受けるには、作付面積が1、000ヘクタールなど一定の基準があろうかと思います。そういうところからの評価をしっかり得ながら進めようとしていくのかどうか、あるいは、いわてっこにかわるものということで、生産者、地域にとってみれば、より高く、より銀河のしずくに近いようなブランド戦略をとってもらいたいという思いもあるわけですが、それについては、どのように応えようとしているのかお伺いします。
〇照井流通企画・県産米課長 日本穀物検定協会の対象につきましては、要件が、1、000ヘクタール以上の作付、数量にして5、000トン以上の品種が対象になってきますので、現在のところは、米の食味ランキングの対象にはなっていないところです。ただし、県といたしましては、金色の風、銀河のしずくに並ぶブランド品種として、白銀のひかりを育てていきたいと考えておりますので、今後とも取り組みを進めていきたいと考えております。
〇工藤大輔委員 販売に向けての予算はどの程度とっているのか、お伺いします。
〇照井流通企画・県産米課長 令和8年度当初予算案の要求でございますけれども、白銀のひかりを初め、金色の風、銀河のしずく、県産米全般を対象とし、日本一のお米の国づくり推進事業におきまして3、400万円(後刻「3、960万円余」と訂正)を要求しております。
〇工藤大輔委員 うち、白銀のひかりは、どの程度を想定されているのでしょうか。
〇照井流通企画・県産米課長 品種ごとには分けて構成していませんが、2年目でございますので、厚く対応していきたいと考えております。
〇工藤大輔委員 厚くお願いしたいと思います。
 それでは次に、高温耐性米についてお伺いしたいのですが、全国的にも品種改良が進みながら、全国で20万トンの生産を超えたという状況になっているようであります。本県で今、令和10年開発を目標に進めている高温耐性米ですけれども、開発の最終形がどのようなものになるのかお聞きします。
〇日影水田農業課長 高温耐性についてでございますけれども、水稲は、穂が出るころ、岩手県では7月下旬から8月上旬となりますが、この時期から40日から50日程度かけて米が熟してくるというステージにございます。こういった期間に高温が続いても、米が白く濁る白未熟粒の発生など、品質低下や収量減少を起こしにくいという特徴を持つ品種を、高温登熟耐性を有する品種としております。
 県では、こういった特徴を持つ品種の開発ということで、今年度、二期作が可能な沖縄県と連携しまして、県農業研究センター等で育成した高温登熟耐性を持つ有望な系統につきまして、年2回の試験栽培を行うなど、品種開発の加速化に取り組んでいるところでございまして、こういった取り組みにより、品種開発に要する期間を2年間短縮し、令和10年度に奨励品種への採用の可否が判断できるよう、早期の開発を進めているところでございます。生産者がつくりやすいものだとか、いろいろな特徴も加味しながら判断してまいりたいと考えております。
〇工藤大輔委員 今までもそのような答弁はいただいているところなのですが、私が聞きたいのは、全国的に特A米をつくる、開発する傾向にある中で、岩手県においても高温耐性米がないということで、それに対応する米が必要だと思います。色、つや、形、食味も非常に重要な要素になってくるのだと思います。県南地域、特に暑い環境の中で、今進めている銀河のしずくに続くようなもの、あるいは、それを引き継ぐもの、高温耐性米の銀河のしずくなのか、あるいは、全くそうでない別物なのかどうか、どのような形で開発されたものが生産されていくのか、生産者にとっても大きく注目をするところだと思います。その辺についてのお答えをお伺いします。
〇日影水田農業課長 最終形の高温登熟耐性品種の開発の目標というところでございます。今、本県の6割がひとめぼれで、引き続いて、銀河のしずくでございます。こういった品種の評価をさらに高めていくということで、食味ランキングも高い評価もいただいているところですので、全国1位の一等米比率をさらに高めていけるような品質、食味を目指した品種開発というところで進めてまいります。
〇工藤大輔委員 山形県のつや姫は、高温耐性があると言われて、西日本でも生産がされるなど、拡大をしていると認識しています。つや姫のようなブランドを目指していくのか、相対価格ではどのぐらいの価格帯になるような品種を開発しようとしているのか、はっきり目標を定めながら、品種改良、開発を進めていく必要があると思いますが、その答えについてお伺いします。
〇日影水田農業課長 つや姫の価格帯を目指すのかどうなのかという御質問です。価格帯については、ここではっきりと明言しにくい部分はございますけれども、現在、ひとめぼれや銀河のしずくが高い価格でのポジションを獲得しつつある中で、そこを維持、さらには高めていくといったところを一つの目標として定めながら進めてまいりたいと考えております。
〇工藤大輔委員 銀河のしずくのときには、魚沼産こしひかりを相対価格で上回るという目標を定めながら市場に出したと思います。農家の方からの期待も非常に大きい事業でもありますので、しっかりとニーズに応えながら、定めた目標年度に向かって開発を進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
〇佐々木宣和委員 私からは、農業分野の人材確保に関して質問していきたいと思います。先ほど飯澤匡委員から、県立農業大学校等に関しても質問がありましたけれども、私からも質問させていただきたいと思います。
 まず、本県では、いわて農業生産強化ビジョンにおいて、多様な農業人材の確保や担い手の育成を重要な柱として掲げ、県立農業大学校での人材育成、新規就農支援など、さまざまな取り組みを進めているものと認識しております。
 一方で、農業に関心を持つ方が一定数いるにもかかわらず、地域農業との接点がないことから就業に至らないケースもあるのではないかと感じております。担い手対策といいますと、就農後の支援や経営支援に目が向きがちですけれども、その前段階として、農業に関心を持つ人が地域農業と出会う機会、いわば農業への入り口を広げていく視点も重要なのではないか。この入り口を広げていくというのが、きょうの質問の肝ということでございます。
 近年では、短時間農作業、副次的なかかわりなどを通じて農業に触れる機会をつくり、そこから地域との関係を築きまして、将来的な就業につなげていくという取り組みもそれぞれの地域で見られているところです。
 まず一つ目の質問ですが、現場からは、担い手不足、さまざま言われるところで、それでも農業にかかわりたいという人材も一定程度存在しているという中で、単に人材が不足しているよりも、地域や経営体のニーズと人材側の希望との間にミスマッチがあるのではないかというところ、また、農業現場のニーズと人材の供給、いわゆるキューズの調整をどのように行い、マッチングの精度を高めていくかが重要ではないかと考えておりますけれども、県の認識を伺います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 新規就農を円滑に進めるためという観点でお答えをさせていただきます。
 委員から御指摘をいただいたとおり、就農希望者の意向と生産現場の状況やニーズを共有し、共通理解を図りながら、マッチングの精度を高めていくことが重要と考えております。
 このため、県では、市町村、JA等によるワンストップでの就農相談を実施し、地域の農業の状況や雇用ニーズ等を情報提供するとともに、雇用就農希望者と農業法人とのミスマッチの解消に向け、就業体験などを実施しているほか、就業条件の改善に向けては、農業法人を対象とした労務管理等に関する研修会の開催や社会保険労務士等の専門家派遣に取り組んでいるところでございます。
〇佐々木宣和委員 二つ目の質問ですが、具体的に、他県から新たに岩手県で農業をやりたいという方のエスカレーションの仕方について、どのような対応をされているのかということですけれども、私が質問しようと思ったきっかけが、大阪府の議員の仲間から、岩手県で農業がしたいという話をいただいたときに、どういった紹介が一番いいのかということを考えて、JAや広域振興局を考えたのですけれども、この点に関して、県としてはどういったエスカレーションの仕方をされているのかということを伺いたいと思います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 県外からの就農希望者の本県への就農に向けては、令和7年度におきましては、遠隔地にいながら参加し、本県での就農をイメージできるよう、メタバースを活用した就農相談会を開催しております。また、そこで関心を持っていただいた方などを中心に、リモートで実際に生産現場を実感、体感できるような就農体験ツアーを実施したところです。
 さらに、令和8年度当初予算案では、就農希望者と先輩農業者等との交流会に要する経費を盛り込むなどし、今後も関係機関、団体と連携しながら、本県での就農希望者が地域農業者との交流を通じ、本県の担い手として将来定着していただけるよう取り組んでまいります。
〇佐々木宣和委員 具体的なところを三つ伺いたいと思います。
 まず一つ目が県立農業大学校ですけれども、担い手育成の拠点である県立農業大学校について、本県農業の将来を担う人材を育成する重要な役割を担っております。卒業生の就農状況や地域の定着状況について、どのように評価しているのか、また、県立農業大学校と地域の農業経営体とのマッチングをどのように進めているのか伺います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 令和2年度から令和6年度までの5年間の卒業生の平均卒業者数49人のうち約6割に当たる28人が就農しております。この就農者のうち約7割に当たる20人が県内に就農しているということです。そのうち、追跡調査を実施しておりますけれども、雇用の追跡調査で一部把握できなかった方を除く就農者の現在の定着率は約9割となっております。
 みずからの経営発展はもとより、地域農業の担い手として活躍していただいておりますので、県立農業大学校は、こうした本県農業の将来を担う人材の確保、育成に寄与していると考えているところであります。
 また、県立農業大学校と地域の農業経営体とのマッチングに向けては、これまで、県立農業大学生と地域で活躍する農業経営者との懇談会、就業先となる農業法人でのインターンシップなどに取り組んでいるところでございます。
 今後も、令和7年10月に策定した、県立農業大学校の機能強化に向けた基本構想において、進路指導、就農支援の充実に向けて、就農先とのマッチングを行う相談窓口の設置などに取り組み、そして、今後も、関係機関、団体と連携しながら、県立農業大学生が県内に就農し、本県の担い手として定着するよう取り組んでまいります。
〇佐々木宣和委員 一つだけ再質問させていただきたいと思います。昨年10月に県立農業大学校の計画を出していただいているかと思いますけれども、入学される方の傾向が少し変わってきているということが書かれていたかと思います。この点を確認させていただきたいと思います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 入学者の状況について、数字を出すと時間がかかりますので、定性でお答えさせていただきます。
 15年ぐらい前と比べまして、非農家出身者がふえたということがございます。それから、県外から県立農業大学校への入学者の増加といったものが見られているというのが大きなところです。
〇佐々木宣和委員 ありがとうございます。
 そして、次に、地域おこし協力隊に関して伺っていきます。地域おこし協力隊として農業にかかわり、その後、地域に定着する事例も見られます。農業分野における地域おこし協力隊の活用状況と任期終了後の定着状況について、県としてどのように評価しているのか。また、農業の担い手確保という観点から、地域の農業者のニーズと隊員の希望をどのように調整しているのか伺いたいと思います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 地域おこし協力隊につきまして、令和6年度は、16市町村で45名の隊員が、酪農やぶどう農家等として独立に向けた栽培技術の習得や農産物の魅力発信、商品開発等の農業分野の活動に従事しています。
 また、令和元年度から5年度までの直近5年に任期を終了した隊員283名のうち178名が県内に定住しております。このうち、岩泉町での畑わさびや遠野市でのホップなど、新規就農は17名となっており、地域農業の担い手の確保につながっていると考えております。
 県では、地域おこし協力隊の県内就農に向け、就農を希望する隊員に対しましては、関係機関、団体と連携し、経営開始資金や機械導入等の補助事業、農地等の情報提供に加え、アグリフロンティアスクール等の受講を通じた経営感覚の醸成を支援しております。
 さらに、令和8年度当初予算案には、隊員を含む新規就農希望者と先輩農業者等との交流会に要する経費を盛り込んでおり、就農希望の隊員が、地域農業者との交流を通じて本県農業の担い手として定着できるよう支援してまいります。
〇佐々木宣和委員 かなりの人数が地域おこし協力隊で活躍をしていただいているところでありますけれども、県立農業大学校と地域おこし協力隊は、何か連携等されているのか伺いたいと思います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 まず、県立農業大学校を卒業されてから地域おこし協力隊として地域に入って、その地域の農業者の方々と一緒に、商品開発であったり、商品のPRに従事されている方もいらっしゃいます。県外の出身の方ですが、そういう方がいらっしゃるということで、かかわりを持っておりますし、また、先輩として、県立農業大学校と県が意見交換をする際に招聘をして御意見を頂戴したりということで、農業大学校の今後のカリキュラムのあり方等に意見をいただいたりしております。
〇佐々木宣和委員 次に、また違う質問に移ります。
 さらに、最近よく耳にするスポットワークのサービスなどを活用して、短時間の労働力を確保する仕組みも広がりつつあると聞いております。盛岡市など都市部の人材が県北地域の農業の繁忙期に短時間働くといった形も聞かれるところですけれども、こうした短時間就業の仕組みも含めて、農業のニーズと人材の供給をより精度高く結びつける取り組みについて、県としてどのように進めていく考えか伺います。
〇櫻田担い手対策課長 短期雇用人材の確保についてでありますが、地域農業の中核となる経営体の安定的な雇用を確保するため、令和7年度当初予算で新たに措置した多様な農業人材確保推進事業により、県央地域、県南地域の2地域をモデル地区として、短期雇用人材の確保に向けた労働力マッチングアプリの活用を支援しています。
 また、民間企業と連携し、スポットワークサービスを活用した短期人材確保に向けた取り組みや、副業として農業に参画を希望する社員を対象に、農作業体験会の開催を支援しております。
 令和8年度当初予算案では、新たに、県北地域、沿岸地域の2地域をモデル地区として、労働力マッチングアプリの活用を支援するとともに、農福連携の促進に向けた専門家派遣や研修会を開催する経費を盛り込んでおります。
 こうした取り組みを通じて、多様な農業人材とのマッチングの促進等に取り組んでいきます。
〇佐々木宣和委員 最後ですが、今、人口がどんどん減っていく中で、農業をやる方も、親がやっていたので農業を継ぐという形とか、親戚の農地を継ぐとか、地元だからとか、農家の子供だからという従来型の強い関係性以外にも、知り合いがいるからやってみようとか、情報があって、地域おこし協力隊の方から話をもらってチャレンジしてみようとか、そういった副次的なネットワークでやっていくと、関係人口や交流人口の増加にもつながると思います。私も大阪府の方から紹介されたときに思ったのは、いきなり専門的なところを紹介しても、なかなかうまく響かないところもあると思って、どちらかというと、農業関係の勉強ができるところを紹介するよりは、地域おこし協力隊の方々とのつながりをつくったほうがよかったと思ったところもございました。
 最後、まとめとして、農業の担い手確保において、県立農業大学校による担い手育成、地域おこし協力隊、スポットワークなど多様なかかわり方、こうしたさまざまな入り口を組み合わせながら、農業のニーズと人材のキューズの調整を行い、マッチング精度を高めていくことが非常に重要ではないかと思いますけれども、どのように取り組んでいくのか伺って、終わります。
〇櫻田担い手対策課長 農業の担い手確保についてでありますが、農業従事者の減少、高齢化が進む中、いわて農業生産強化ビジョンにおいては、10年後の目指す姿を、食料供給基地としてのさらなる地位向上に向け、地域の核となる経営体を中心に、多様な農業人材が参画した農業を展開しているとしております。
 このため、先ほども申し上げたとおり、次代を担う意欲ある新規就農者の確保、育成に向け、若い世代の就農意欲の喚起、円滑な経営継承の推進のほか、県立農業大学校における進路指導、就農支援の充実や、地域おこし協力隊を含めた就農希望者の地域への定着を支援することとしております。
 また、多様な農業人材の確保に向けて、労働力マッチングアプリを活用した多様な農業人材との効果的なマッチングの促進などに取り組むこととしております。
 こうした取り組みにより、新規就農者を確保、育成するとともに、多様な働き手の農業への参加を促し、産地づくりに必要な人材の確保に取り組んでいきます。
〇千葉秀幸委員 私からは、畜産振興について伺いたいと思います。
 長引く物価高、あるいは資材高騰の中でも、畜産農家は力強く生産現場で従事されている状況であります。そんな中でも、私は国際情勢による物価高にも負けない、物価高を上回る市場価格になることが望ましいと思っておりますが、まずは直近の子牛価格、枝肉価格の推移と評価について伺いたいと思います。
〇村上技術参事兼畜産課総括課長 県内の子牛市場価格については、令和6年11月以降、上昇傾向で推移しておりまして、令和8年1月では約74万円と前年同月に比べ約20万円の増となっております。
 東京食肉市場におけます県産黒毛和種の平均枝肉価格は、令和4年以降横ばいで推移しております。全国的な子牛の頭数不足によりまして子牛価格が上昇している一方で、物価の上昇による消費者の生活防衛意識の高まり等の影響もありまして、枝肉価格は伸び悩んでいる状況でございます。
〇千葉秀幸委員 資料を私もいただきました。令和5年が51万5、000円、令和6年が51万4、000円という価格。先ほど御答弁いただきましたが、令和7年度については、比較的価格が上がってきたというか戻ってきている状況でありまして、直近においては、先ほど御答弁いただいたとおり、70万円台に乗ってきたと思っております。
 しかしながら、全国と比較するとまだまだ低い状況でありますが、令和7年度、あるいはここ数カ月、価格が戻ってきた要因をどのように分析されていますでしょうか。
〇村上技術参事兼畜産課総括課長 先ほども答弁申し上げましたとおり、子牛価格につきましては、全国的な子牛の頭数不足によりまして、子牛価格が上昇しているところでございます。
 肥育経営におきましては、子牛価格が上昇になりまして、これから肥育をしていく段階の中で、今の枝肉価格が横ばいで推移していけば、厳しくなることが懸念されるところです。
〇千葉秀幸委員 子牛価格が枝肉価格にも反映されてくることが大切だと思います。そのような中、まだ枝肉価格が横ばいということですので、こちらも価格が反映されてくることを私も期待しているところです。
 当然、子牛価格と枝肉価格、相互の関係が非常に重要であると私は考えています。単純に、子牛価格が高いと肥育農家に影響が出てきます。肥育期間20カ月後に枝肉価格が高ければいいわけですが、そこが思わしくないと、当然、肥育農家の経営にも影響が出てきます。そのため、子牛価格と枝肉価格の関係性、バランスが大切だと思っておりますが、改めて認識を伺います。
〇村上技術参事兼畜産課総括課長 子牛価格の上昇と肥育経営につきましては、元牛で左右されてくるところは否めないところでありますけれども、そうした中で、国の制度におきまして、セーフティーネットとして、肉用牛肥育経営安定交付金制度がありまして、販売額に対する生産費が上回った場合の9割を補填するという事業でございます。これについては、現在のもと畜価格は反映されないので、今は肉用牛肥育経営安定交付金は出ていない状況ですけれども、今後、肥育経営が生産費が上回ることになれば、肉用牛肥育経営安定交付金が発動されるという形になるところです。
〇千葉秀幸委員 繁殖、あるいは肥育農家、どちらにも影響しているのが配合飼料、いわゆる餌代だと思っております。これまでも質問させていただく機会があったときには、県として、あるいは先ほど佐藤農林水産部長もお話しされましたが、自給飼料で餌代を抑えていくことが望ましいという答弁がありました。現場の人達とお話をしても、それは非常に理想論的なところもあって、さまざまな国内の餌、輸入してきた飼料では成分等々も違うので、そのバランスが大切だという話を聞いております。
 その餌代の物価高に対する支援が現在も行われていると思いますが、その内容といつまでの期間支援されるのか、改めて確認させてください。
〇村上技術参事兼畜産課総括課長 直近の配合飼料価格は低下傾向にあるものの、昨年12月現在の価格は、高騰前の令和2年と比べ約4割高く、依然として畜産経営に大きな影響を与えている状況です。
 県ではこれまで、県独自に累次の補正予算によりまして、飼料購入費への支援を行いまして、昨年12月にも補正予算におきまして、配合飼料価格安定緊急対策費補助として約14億円を措置したところです。
 この措置につきましては、今年度の第3・四半期と第4・四半期ということですけれども、生産者への補助金の交付時期につきましては、令和7年度の第3・四半期分につきましては、今月末を予定しておりまして、第4・四半期分につきましては、6月下旬を見込んでいるところです。
〇千葉秀幸委員 第4・四半期も、いずれ期間が終われば終了するという見込みでありますが、新たに、この間も話題になっておりますホルムズ海峡の影響等々もあります。今後も物価高、あるいは資材高騰も長引くと予測がされるわけであります。そんな中、改めて、現在の支援は第4・四半期で終了ということですが、今後も状況が長引くことが想定されると思うのですが、支援の延長や新たな支援等も検討していくことが求められると思います。国への働きかけ等を含めて、現在想定されている考えをお伺いいたします。
〇村上技術参事兼畜産課総括課長 飼料価格の高どまりについては、国際情勢の影響を受けているものでありまして、今後の推移を見通すことは難しいと考えます。
 県では、全国的な課題としまして、まずは、国において畜産経営の影響を緩和する全国一律の支援策の拡充、強化を図る必要があると考えております。
 このため、配合飼料価格安定制度を所管する国に対しまして、配合飼料価格の高騰が続いた場合においても、畜産経営体の再生産が可能となる十分な補填金が交付されるよう、制度の拡充を繰り返し要望しているところです。
 今後の県独自の支援につきましては、国の動向を注視しながら、どのような対応が可能か検討していきたいと考えております。
〇千葉秀幸委員 わかりました。物価高のことについて取り上げさせていただきました。畜産農家だけではないですが、所得の不安定さや担い手不足等、非常に苦しい状況の中でも現場は奮闘されていると思っております。しかしながら、何かいい話はないかとか、これからも餌代高騰に対してどうしていけばいいか不安が大きいという現場の声が非常に多くあるわけでありますから、ここに対して希望の光を差してあげたいと思っているところです。
 佐藤農林水産部長としましても、今後、畜産県岩手として、どのようにPRしていくのか。先ほど農業産出額の6割が畜産業という話がありましたから、この産業が重要であるということも改めて伺いたいと思いますし、菊美翔平という新たな期待もあるわけであります。今後、畜産県岩手をどう売り込んでいくのかについて伺いたいと思います。
〇佐藤農林水産部長 先ほど千葉伝委員からも畜産振興ということで御質問を頂戴しました。基本的な認識とすれば、農業産出額の6割を占めているという非常に重要産業でありますので、地域経済に大きな役割も果たしておりますし、この振興を県としてしっかり支えて図っていくということになります。
 その上で、物価高騰対策の部分は、先ほど御答弁ありましたとおり、まずは、12月議会で補正予算措置したものを速やかにお届けすることが大事になると思っておりますし、もう一点、自給飼料の生産拡大の部分も、成分という部分を考えると活用しにくいというお話もございましたが、ここについては、県として昨年11月に、関係団体といわて飼料生産・利用行動指針という共同宣言を行いました。関係機関や県が一丸となって、本県の強みである自給飼料の生産、利用拡大を進めていくことが重要と思っております。
 それから、菊美翔平のお話もいただきました。昨年は取引価格で100万円を超えるものもありまして、非常に期待が高いと考えておりますので、いわて牛のブランド化という取り組みについても、さまざまPRを行ってまいりましたけれども、今後も取り組みを継続し、さらに強化を図っていきたいと思います。
〇千葉秀幸委員 わかりました。よろしくお願いしたいと思います。
 近年、九州地方で畜産を輸出していくという動きがどんどん加速してきていると思っておりますし、現場からもそういった声を聞いているところであります。そういうことからすると、岩手県としても当然、輸出はしているわけでありますが、国内の市場は東北地方、あるいは岩手県により期待を寄せてくるのではないかと期待感を持っているという声も生産者から聞かれているところでございますが、九州地方の現状と、この動きが岩手県の畜産にどのように影響が出てくると考えているのか、所感を伺いたいと思います。
〇村上技術参事兼畜産課総括課長 肉用牛生産に関しては、我が国におきまして、九州地方の動向がかなり重要だということは認識しているところでございます。しかしながら、今の肉用子牛価格につきましても、全国的に頭数不足によって、これは九州地方もそうですけれども、子牛価格は上昇しているところもあります。
 あとは、肥育の部分ですけれども、九州地方は繁殖、肥育の一貫経営も結構多くございます。そうした中でも、岩手県においては、繁殖農家も含めて、肥育農家も頑張っているので、ここは一緒になって取り組んでいくこととしまして、繁殖農家につきましては、コストを下げていくこともあって、キャトルセンター等も利用しながらやっていくところです。あとは、肥育農家に関しては、自給飼料の中でも穀物の話になってきますけれども、シーズ、トウモロコシとか、そういうところも使いながら進めていきたいと考えております。
 いわて牛の評価向上につきましても、これからの牛肉のおいしさという部分についても、令和8年度当初予算案に計上しておりますので、そういうものを使いながら畜産振興を進めたいと思っております。
〇千葉秀幸委員 全国的には九州地方が先進的で、強力に力を入れているという認識があるわけでありますが、その辺の国内の情勢等々も見定めながら、さまざまな戦略を打ち出していっていただきたいと思っております。
 次に、先ほども少し触れさせていただきましたが、県有牛について、私も改めて期待をしているわけでございますが、県有牛の凍結精液供給実績について伺います。あわせて、菊美翔平の実績についてもお示しください。
〇村上技術参事兼畜産課総括課長 令和6年度におけます県有種雄牛の凍結精液の供給実績は約5、600本で、令和5年度に比べ約3割増となっております。
 令和6年度の供給実績のうち、菊美翔平は、約6割となる約3、200本で、令和5年度と比べて約2倍となっている状況でございます。
〇千葉秀幸委員 その菊美翔平産子の子牛市場実績についても教えていただきたいと思います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 菊美翔平の産子についてですけれども、令和7年10月の本格上場以降、令和8年1月までに合計221頭が上場されております。
 市場価格を見ますと、最も高く取引された子牛は100万円を超える一方で、発育が悪い子牛につきましては、平均価格を下回る取引となっております。
 菊美翔平の産子の評価向上に向けては、子牛の発育改善指導など、今後も関係機関、団体と連携しながら取り組んでいきたいと考えております。
〇千葉秀幸委員 わかりました。菊美翔平においては全国平均を上回っているということで、これから非常に期待が持てると思っております。これを皮切りに、今後も県有牛をより強力にPRして強化していただきたいと思っているところでございますので、まずは、今度は枝肉価格がどのように推移されるかということについても期待をしていきたいと思っておりますし、注力、注視していきたいと思っております。
 次に、県立農業大学校について伺いたいと思います。
 県立農業大学校は、先ほど来もお話等々が出ておりますが、施設、設備が老朽化しておりまして、有識者や関係団体の意見等も踏まえながら、再整備に向けた検討が進められてきたと承知をしております。
 令和8年度予算には、基本設計費が盛り込まれておりまして、本格的な事業着手へまた一歩前進することになりますが、具体的にお示しをいただきたいと思います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 県立農業大学校の再整備に向けた取り組み、そして予算について答弁いたします。
 施設整備については、令和7年12月に公表いたしました整備基本計画案において、老朽化した管理棟、教育棟は建てかえ整備、農業科学博物館との集約、合築により、教育、研修機能に加え、農業に関する資料の展示や研修、学習の場の提供など、県立農業大学校の魅力向上を図ることを掲げております。
 また、施設整備の五つの視点を掲げ、施設別の整備の視点では、ICT、リモート授業に対応可能なWi-Fi環境の整備、定員の見直しと合わせた教育施設のコンパクト化、多機能化、学生と研修生の共用化、教室等へのエアコンの整備などを検討することを盛り込んでおります。
 令和8年度当初予算案には、建てかえに向けた新築工事の基本設計や、建てかえ場所となる旧寮の解体設計等に要する経費を盛り込んでおり、令和12年度の供用開始を目指してカリキュラムの充実、強化、また、施設整備を着実に進めてまいります。
〇千葉秀幸委員 担い手の話も先ほど佐々木宣和委員からもありました。高齢化、新規就農者の減少が懸念されている中にありまして、先ほども御答弁いただきましたが、スマート農業や環境保全農業など時代に即した実践的な教育環境の充実が不可欠だと思っております。さまざま農業法人とも連携強化していくというお話があったわけでございますが、単なる施設更新にとどまらず、教育内容、運営体制を含めた抜本的な見直しが必要と考えますが、それに対しても御答弁いただきたいと思っております。
 私も県立農業大学校にお邪魔したときには、新たな特色を生かした学科構成についても期待しているという話もありながら、近年、鳥獣被害が深刻化していますので、学校に通っている間に狩猟免許等も取得しながら、そういったところにもトライして農業に従事したいという学生の強い思い、お考えも伺ったところであります。これらもどのように反映させながら、魅力ある県立農業大学校を想定されるのかについて伺いたいと思います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 県立農業大学校の機能強化に向けた基本構想の中では、まず、2年間の修業期間を維持しつつ、講義や実習など、教育内容の充実、強化を図ることとしております。
 具体的には、定員について、今後の少子化を踏まえ見直すものの、現状の入学者数平均である50人程度を維持しつつ、学科につきましては、農産園芸学科や畜産学科を維持していきたいと考えております。それから、経営課は果樹、野菜ですとか肉畜とかいろいろありますけれども、これにつきましては、現状、入学時には決まっておりますけれども、今後は非農家出身者の増加、雇用就農が増加しているという背景を踏まえまして、入学後に適性を見極めながら専門コースを選択する体系に見直していきたいと考えております。
 それから、意見交換で委員がお聞きになった学生の意見ですけれども、狩猟免許の話であったり、6次産業など、もっと高度な勉強をしたいという意見がございました。
 まず、狩猟免許につきましては、県立農業大学校の講座の中で鳥獣被害防止対策に関する講義を1コマ程度やっているのですけれども、それについて少し拡充をしつつ、狩猟免許についての制度等についても周知してまいりたいと考えております。
 それから、学生等から出てきた意見につきましては、学内でのカリキュラム等の検討委員会がございますので、そうした中で、毎年度見直しを図りながら、教育内容を充実してまいりたいと考えております。
   〔「関連」と呼ぶ者あり〕
〇岩渕誠委員 ただいまの和牛生産の振興について関連質疑いたします。
 先ほどの答弁でありますと、今後の特に肥育、今、元牛が非常に高い中で、セーフティーネットとしての答弁はありました。そして、一体的にやっていくという表現もありましたが、根本的な価格上昇を目指した取り組みについては言及がありませんでしたので、今、考えているものがあればお示しをいただきたいと思います。
〇村上技術参事兼畜産課総括課長 肥育経営の振興ということになりますけれども、経営安定に対しては、肉用牛肥育経営安定交付金制度の話は委員からも御指摘のとおりでございます。ただ、生産していく上では、現在、A5ランクの牛肉の割合が全国的にもかなりあるということもありまして、全国各地、どんぐりの背比べのような話になってきますけれども、そうした中で、ブランド力向上に向けて、牛肉のおいしさが着目されているところです。牛肉のおいしさについては、脂肪の質、どういった脂肪なのか、サシの細やかさ、脂肪が入ってくる細やかさが牛肉のおいしさということになります。
 これについて、令和8年度当初予算案に計上しております、いわての肉用牛進化プロジェクト推進事業におきまして、牛肉のおいしさに係る脂肪の質、形状の評価基準を策定することとしておりまして、令和10年度にはそれを策定して、いわて牛の評価向上に取り組んでいきたいと考えております。
〇岩渕誠委員 私は一般質問で、ブランドの統一ということについてお話をさせていただきました。先ほど九州地方の話が出ましたけれども、皆さん御承知のとおり、西日本のブランドというのは、農場一つが数千頭規模で経営をしています。それに対して、岩手県の畜産、肥育というのは、せいぜい数百頭ということで、個人がほとんどです。だからこそ、岩手県の場合はブランド力を向上していかないとならないというのが道理であります。
 そういった意味では、ブランド統一に向けた必要性というのは認識をされているという答弁でありましたけれども、では、具体に令和8年度にどうキックオフしていくのか、そして、着地点をどうするのか。この辺については決意表明にとどまっていたわけであります。もう少し具体なところがないと、20カ月先に大変厳しい状況が来るのではないかと懸念しておりますので、安心できる答弁をお願いいたします。
〇高橋流通課総括課長 いわて牛のブランドの統一化につきましては、関係団体で構成いたします、いわて牛普及推進協議会におきまして、これまで各般の取り組みを行いながら進めてきたところでございます。
 委員から一般質問でも御紹介がありましたとおり、ブランドの統一、頭数の確保等が必要な状況だとは認識しております。一方、各地域におきまして、それぞれのブランド銘柄を活用しながら地域振興に取り組まれてきたという状況も承知しております。
 こうした状況を踏まえまして、今後、ブランドを統一するかどうかが必要と考えておりますので、4月以降、協議会の場を通じまして、生産者や農業団体等を含めまして、流通関係者などから一体的な提案、説明を行いながら、今後に向けた取り組みを進めてまいりたいと思います。まずは協議会の場で議論を始めさせていただきたいと思っております。
〇岩渕誠委員 今、和牛生産は縮小均衡に入ってしまっています。元牛の部分が縮小均衡して、今度、肥育に行くと、余裕がないから、この単価では飼い切れないのです。そうすると、ますます縮小していく。全体のパイが下がるということです。
 岩手県の経済にとって畜産業というのはものすごく高いし、そもそも畜産業というのは、全産業中の経済乗数効果が最も高い産業です。そういう意味においては、聞く、聞かないではなくて、ある程度の意志を持って進めていかないと、既に東京食肉市場への肥育の上場頭数というのは4、000頭を切るということで、ここ10年ぐらいで言うと1、000頭ぐらい下がるわけです。そうすると、ブランド力がそもそも下がっているのに、これに対抗していく措置としては、定時定量をそろえるということが極めて重要なわけです。しかも、生産者について若手は決まっています。各地区の中で、誰が次のリーダーになってやっていくかということはある程度決まっているわけで、そこをきちんと話をしてやっていかないと、いつまでも立ち行かなくなってしまうのです。
 そして、もう一つ言えば、最大のブランド統一の問題であった前沢牛の部分については、ふるさと農協内で確定していますから、既に障害はないわけです。あとは、やるか、やらないか。令和8年度中に一定の方向性を示さないと、この問題は手おくれになって産業が衰退するという強い危機感のもとに進めていただきたいと思いますが、佐藤農林水産部長、いかがですか。
〇佐藤農林水産部長 委員から御指摘をいただいたとおり、いわて牛に関しましては、ブランド力向上が非常に重要だと、この認識は全く同一でございます。
 そのブランド力向上を図るに当たって幾つか手段があると思っておりまして、その一つがブランド統一ということになろうかと思います。一般質問の際にも御答弁申し上げましたとおり、ブランド統一に向けた検討が必要と考えておりますので、協議会でこういった議論を進めていくと御答弁申し上げました。令和8年度、具体的に議論、検討を進めていくわけですけれども、ここに当たっては、県としてしっかりとした考え方を持って、協議会のメンバーと議論を深めるという取り組みをしていきたいと思います。
 それからもう一つ、ブランド力向上というのは、先ほど村上技術参事兼畜産課総括課長から答弁がありましたが、A5ランクの割合が、数字的なものを申し上げますと、10年前の約3割から7割と非常にふえているというでありまして、A5という評価だけでは牛肉のブランド力を勝ち取れないという状況にあろうかと思います。そういう意味で、令和8年度当初予算案に、脂肪の質とか形状とか、評価基準を県として独自につくろうということで、それに必要な経費を盛り込ませていただいたところでございます。
 こういった取り組みを組み合わせながら、いわて牛のブランド力向上、そして、畜産振興を図ってまいります。
〇佐々木朋和委員長 この際、昼食のため午後1時まで休憩いたします。
   午後0時4分 休 憩
午後1時0分 再開
〇工藤剛副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 この際、執行部から発言を求められておりますので、これを許します。
〇照井流通企画・県産米課長 工藤大輔委員の御質問で、県産米の販売の状況、数量、価格についてでございますが、令和8年1月現在で、岩手県産うるち米の集荷数量、約10万8、000トンのうち、73%の7万8、000トンが契約済みでございます。また、17%の1万8、000トンが販売済みとなっております。
 品種ごとの販売価格、販売状況についてでございますが、令和7年産ひとめぼれの相対取引価格は、60キログラム当たり3万6、860円、銀河のしずくは、3万6、966円となっています。金色の風の取引価格については公表されておりませんけれども、全農岩手県本部取扱数量の全量が契約済みとなっていると伺っております。
 相対取引価格は、昨年12月以降、全国的に低下傾向にございます。米卸売事業者からの聞き取りによりますと、契約は進んでいるものの、買い控えや備蓄米等の流通と相まって、店頭における販売等の荷動きが鈍いことなどが影響していると伺っております。
 また、日本一のおいしいお米の国づくり推進事業の令和8年度の予算額について、先ほど3、400万円と答弁させていただきましたところですが、正しくは3、960万円余を提案しているところでございますので、修正させていただきます。
〇工藤剛副委員長 質疑を続行いたします。
〇ハクセル美穂子委員 私も、いわての食財海外販路開拓・魅力発信事業について御質問したいと思っております。海外セールスの状況については、飯澤匡委員から詳しく聞いていただいたので、そこ以外のところで、加えて質問させていただきたいと思います。
 米は18倍になったということで、現在、販売が90トンぐらいになっているということですが、90トンというと多い気もするのですけれども、面積換算すると18ヘクタールということで、岩手県内の水田面積から比べると、もっと頑張る必要があるのではないかと思われる数字と捉えました。
 知事のトップセールスについて、流通課で把握している内容についてレクチャーをいただいた中で、和牛のカッティングの指導を以前はされていたと思うのですが、そういったカッティングの指導が現地のレストランでの販売につながった事例等が実際にあるのかどうかをまずお聞きしたいですし、在外公館等での岩手県の食材のPRレセプションは、何年にもわたって結構やられているのですけれども、その効果、それを通じて販路が拡大されたという事例があるのか、その点についてお伺いしたいと思います。
〇高橋流通課総括課長 これまでの取り組みからつながった実例ということでございますけれども、令和7年1月に実施いたしました北米トップセールスを例に挙げますと、レセプションにおきまして、県産食材を調理いたしましたシェフが昨年10月に来県した機会を捉えまして、県産牛肉や水産物などの商談を実施したほか、米国東海岸で、いわて牛を取り扱っている事業者を招聘いたしまして、令和8年1月に株式会社いわちくと商談を行うなど、新たな取引拡大に向けた取り組みを進めているところでございます。
 また、レセプション等で招待いたしました事業者様とのその後の取り組みでございますけれども、県産農林水産物につきましては、実際食していただきまして、高い評価を得たところでございます。そちらの事業者様とは継続的にコンタクトをとりながら、今後の取引拡大につなげてまいりたいと思っているところでございます。
〇ハクセル美穂子委員 今後の取引ということで、実際に固定で使っていただくお店が海外にふえてきたということではなくて、これからふえるという認識でよろしいでしょうか、伺います。
〇高橋流通課総括課長 委員からの御指摘のとおり、毎年このようにふえているわけではないのですけれども、例えば、テストマーケティングとか、物を送りながら実際の取引につながるよう取り組みを進めているところでございます。
〇ハクセル美穂子委員 以前同じ質問をさせていただいたときに、和牛を海外―アメリカだったと思うのですけれども、全国の和牛の輸出機構の中で輸出をしているので、いわて牛が欲しいと現地のお店から指定されないと、いわて牛を出せないのだと話を私は聞いたことがあります。全国の協議会の中で、和牛をくださいと言ったときには、全国の協議会で選んだところから出すのですということです。そのため、まずはそこに入らないといけないという御説明を前にいただいたことがあります。私は、トップセールスについては、そういう観点もあって、向こう側から指定をいただくというところも大きい事業のポイントだと思っています。もう4年ぐらいになるので、1軒ぐらいそういった固定客ができていないかと思っての質問だったのですが、まだだということなので、ぜひ農林水産部として力を入れていってほしいと思います。
 それはなぜかというと、産業経済交流課など、ほかの部局もトップセールスにどんどん入ってきて、農林水産部は少ないのではないかという内容になってきております。例えば、ILC推進局は合体して知事が行かれるのですけれども、その中で、農林水産部の農産物の輸出に係る分はどれぐらいになってきているのかと感じるところがあるので、しっかりと県内の農家が、輸出をしたらお金になる、稼げるんだと思う形の取り組みでやっていっていただきたいということを申し上げたいと思います。それは指摘ということで。
 もう一つ、輸出に関連するのですが、今までのトップセールスはJAと一緒にやっているということですが、県内の農家は、もともと農業者ではない方々の新規参入とかもあって、売り方がすごくバラエティーに富んできています。直接消費者に売る方も多くなってきている中で、直接海外に輸出したいと思いながら、販路を独自に開拓されている方も見られてきました。そういった方々に対する支援は、県ではどのような支援策をやられているのかについてお聞きしたいと思います。
〇高橋流通課総括課長 県内におかれましては、生産者などが独自に販路を開拓し、輸出に取り組んでいる事例があると承知しているところでございます。こうした意欲ある生産者による海外への販路拡大に向けた取り組みを支援していく必要があると考えております。
 このため、県では今年度、県内の生産者などと海外バイヤーとの商談機会を設け、販路拡大につなげたほか、本年4月には、米国量販店のフェア開催に向け、生産者などを集めた商談会を開催する方向で現在進めているところでございます。また、令和8年度当初予算案には、少量ながら多彩な農林水産物の販路開拓に向け、トライアル輸出に取り組む事業者への支援に要する経費を新たに盛り込んだところでございます。
 今後も、市町村を初め関係機関、団体と連携しながら、ニーズを丁寧に拾いつつ、輸出に取り組む生産者などを支援してまいります。
〇ハクセル美穂子委員 そういう方々への支援策も今後は広めていくということです。
 私の住む町でもこれに取り組んでいる方がいて、酒米を栽培されている方なのですが、お酒に関しては、公益財団法人いわて産業振興センターで輸出のコーディネーターをやってくださっています。栽培している方とすれば、お酒も米も同じと思って相談したならば、農産物はここではないと相談を断られたそうです。米などの農産物の輸出に興味があってやりたいと思っているけれども、相談窓口がどこなのかよくわからないというのが大きな課題だと感じました。それは今も同じ状況で、先進事例として輸出している他県の農業者の方からいろいろな知見を教えていただいて、輸出にこぎつけているというお話を聞きました。
 せっかく海外に打って出るというお話をされるのであれば、今はECサイトなどを通じてもできるわけですが、農産物は検疫などさまざまあるので、そういうところをしっかりとサポートしてくれる窓口があってもよろしいのではないかと思いますが、設置についてのお考えはあるのかお伺いしたいと思います。
〇高橋流通課総括課長 先ほど御紹介がありました農林水産物の輸出に関する相談につきましては、現在、当課で受け付けているところでございますけれども、個人など、小規模な事業者様への周知、浸透については、委員御指摘のとおり、まだ途上という段階と考えております。
 県産農林水産物のさらなる輸出拡大に向けましては、こうした意欲ある生産者などと一体となった取り組みが大事だと思っておりますので、引き続き、市町村や広域振興局などと連携を一層進めまして、相談しやすい環境づくりに努めてまいります。
〇ハクセル美穂子委員 ぜひ取り組んでいただきたいと思います。広域振興局においても台湾へ米を輸出するので、間に入っていただいた事例も知っております。間に入っていただかないと、次につながらなかったという課題もありました。農家それぞれ力のある方がいらっしゃいますので、自分たちでしっかりとやっていくところまでの伴走支援も今後は考えていく必要があると思いますので、ぜひお力添えをお願いしたいと思います。
 次に、農村型地域運営組織、いわゆる農村RMOの取り組みについてお伺いをしたいと思います。
 農村型地域運営組織のこれまでの取り組み状況と、令和8年度はどういう形でこれを広げていくのかについてお伺いしたいと思います。
〇高橋農業振興課総括課長 これまでの取り組み状況と令和8年度の取り組みについてのお尋ねでございました。
 まず、取り組み状況でございますが、県では、令和4年度から、国の事業を活用いたしまして、農村型地域運営組織、いわゆる農村RMOの形成と、農地保全、地域資源活用、生活支援などの農村RMOの取り組みを支援しておりました。これまでに、遠野市、奥州市、花巻市など5市町7地区において取り組みが行われているところでございます。
 令和8年度につきましては、令和7年度に事業を活用し実施しております紫波町や大槌町など3市町3地区の取り組みへの支援を継続するほか、新たに二戸市の1地区を対象に加えまして、農村RMOの形成、あるいは取り組みを支援していこうと考えているところでございます。
〇ハクセル美穂子委員 令和8年度は二戸市もプラスでやっていくということです。農村RMOですが、今までの農地の保全に加えて、生活支援等の地域コミュニティーの維持に資する取り組みもということで、広めていただいておりますが、生活支援等の地域コミュニティーの維持に資する取り組みは、社会福祉協議会で既に行われているところです。そういうところと農村RMOの制度自体をマッチさせていくかが大切なのかと思います。
 農村の多面的な支援をしている組織がここまでやれるというイメージがないように、地元の方から聞いていて思います。別立てのようなイメージで、あまりこの制度自体が浸透しているという感じがしないので、これをどのように地域のためになるように広げていくかという点について、加えてお伺いしたいと思います。
〇高橋農業振興課総括課長 委員から御指摘いただきました、まさに農村RMOの国の事業におきまして、生活支援が、売りになっております。地域によりまして、地元の食材を使ってお弁当を高齢者の皆様に提供する、あるいは、買い物支援ということで移動販売車などが来るということで、農政部局だけではなくて、福祉部局との取り組み、連携が非常に重要です。県内の市町村の中で、そういう連携をしながら取り組んでいる事例もございますが、そういう取り組みが周知されているかと言われますと、委員御指摘のとおりだと思います。
 今回、市町村の中で、人材が不足しているという点もございますが、そういう点については、県職員もしっかりと入って、情報をお伝えするという取り組みについても、力を入れていこうと考えておりますので、そういう取り組みも含めて、市町村との連携も取り組みを強化しながら、事業の活用を促していきたいと考えております。
〇ハクセル美穂子委員 ありがとうございます。県の農林水産部の皆様が行くとなると、市町村では農林課で受けるのではないかと思いますが、農林課は生活支援はふだんかかわっていないので、そこからどう福祉の方々も入れていくのかなど、難しい部分があると思いますけれども、福祉だとなかなか予算がつかないわけで、そういう中で農村RMO事業については、福祉に比べると潤沢な予算がついますので、制度をぜひ活用していただくように、しっかりと市町村との連携を進めていただきたいと思います。そのことをお願いして、終わります。
   〔「関連」と呼ぶ者あり〕
〇福井せいじ委員 今、農村RMOのことが話題に出たのですけれども、私も結構大事だと思っています。もう少し具体的にお聞きしたいのは、この農村RMOを推進するに当たっての担い手と予算の確保、それから一方で、コミュニティー維持という観点からも、この組織があるのではないかとイメージしたのですけれども、そういったイメージもあるのでしょうか。三つについてお聞きしたいと思います。
〇高橋農業振興課総括課長 担い手の確保という視点があるのではないかということです。地域コミュニティー全体ですので、全体の中でしっかりと農地を使いながら、新規作物をつくっていき、そこで収益源を得るような取り組みの中で担い手が育っていく、あるいは確保されていくというところにつながっていくと考えております。
 また、予算の関係についても、国の事業で、例えば新しい作物を実証しようとする際の経費などもこの予算の中で見ることができます。エラーもあるかもしれませんけれども、トライをしながらしっかりと定着につなげていくという形での支援もこの中で行われているところでございますので、そういう取り組みを通じながら地域コミュニティーの維持、そして、先ほど言った農地の保全のほかにも地域資源を活用して、例えば6次産業化のような話にもつなげていく。地域全体の活性化、盛り上げにつながる事業というふうに我々も大変重要な事業だと考えておりまして、この取り組みを県内全域に波及させていきたいと考えているところでございます。
〇福井せいじ委員 そうすると、一つの農業という実業を通したコミュニティーづくりの組織という捉え方でいいのか、また、昔だと結というイメージがあって、水を共同で管理するなど、今は実業的なものに発展してきたと捉えていいんでしょうか。
〇高橋農業振興課総括課長 国の事業を活用するときのイメージとして、国からお話がありますのは、農村RMOの事業のイメージでいきますと、集落単位というよりは、小学校単位というエリアが望ましいと言っております。これだけが全てではないですが、小学校単位で取り組むことがイメージとしてはあります。その中で、結となりますと、もう少し小さいイメージになるのではないかと思いますけれども、ある程度のスケールというか、幅広いエリアの中で、一緒に鳥獣害対策も含めた農地の保全に取り組む、あるいは、6次産業化で地域資源を興しながら商品化していく。そしてまた、高齢者の見守りとか、地域の中では小学校単位をエリアとしながら取り組むというイメージが推奨されているところでございます。
〇福井せいじ委員 結という言葉を使いましたが、地域の中で支え合いながら一つの事業を発展させていくという意味で、私は非常にいい取り組みだと思っていまして、確認させていただきました。これからもっと進めていっていただきたいと思います。ありがとうございました。
〇高橋穏至委員 初めに、いわて牛のブランド化についてということで、先ほどいわて肉用牛進化プロジェクト推進事業に関連して、千葉秀幸委員、岩渕誠委員が質問しておりました。この中で、事業の目的に、牛の生産頭数の維持増加に取り組むということで評価基準を新しくつくるという説明でした。ブランド化によって最終的付加価値を高めるとありましたけれども、この目的を達成しようとしているのか伺いたいと思います。
〇村上技術参事兼畜産課総括課長 いわて肉用牛進化プロジェクト推進事業についてですけれども、まずは、本県の肉用牛経営は、飼養頭数や産出額が全国トップクラスである一方、経営規模が小さく、生産コストが高いため、規模拡大や生産性の向上などによる経営体質の強化が課題となっております。
 肉用牛の繁殖経営では、収益の主体となる子牛について、生産効率を高めることや良好な発育を確保することによりまして、高値で販売につなげていくことが重要と考えております。
 県では、県及び農協等で構成する肉用牛サポートチームにより、分娩間隔の短縮や子牛の発育改善に向けた指導等に取り組んでいるところです。
 以前御答弁申し上げた、いわて牛のブランド向上のほかに、この事業では、ICT機器とクラウドサービスを活用して、生産者と地域の家畜人工授精師等が繁殖状況を共有しまして、適期授精を行うモデル実証に取り組むこととしておりまして、繁殖経営の生産効率向上を目指しているところでございます。
〇高橋穏至委員 説明文と、それに関連してICT活用はまた別メニューの事業があったりして、県の戦略として、先ほど小規模経営体が多いという話でして、では、大きくすればいいのかという話になるのですが、そこはなかなか難しいところがあるという状況もあって、道筋がよく見えてこないと思います。県としてどう取り組んでいくんだろうというのがよくわかりませんでした。
 先ほどの千葉秀幸委員と岩渕誠委員の質問の中で、評価基準をさらにA5より上の新しい基準をつくって売り込んで、肥育した牛を高く売っていこうということなのだと思いました。種牛の問題などいろいろあったわけですが、もう一つ、どうコストを安くするため、輸入飼料と自給飼料との兼ね合いというのもあり、そこのストーリーが見えるようにしてほしいというのが私の思っているところです。
 1番目の質問に移りますが、いわて農業生産強化ビジョンのときにその話をさせていただきました。畜産と農地の連携の中で、水稲に関しては、土地改良事業で大区画化という事業がたくさんあるのですが、畑地化に関しては限られた事業しかないわけです。特に水稲には不向きな中山間地域においては、畑地化と畜産の連携によって、餌の確保ができるということにも取り組まないとならないのではないかという質問を今までしてきたのですが、そういう生産体制の強化に向けた取り組み方針はないのかというのが1番目の質問です。
〇村上技術参事兼畜産課総括課長 肉用牛振興については、肥育経営と繁殖経営という部分がありまして、先ほど答弁申し上げたものについては、繁殖経営での分娩間隔を短縮して増頭していくという考え方でやっております。
 今、質問があった、自給飼料の向上ということに関して、県では、令和7年7月に策定しました、いわて農業生産強化ビジョンにおいて、初めて水田地帯、中山間地域、沿岸地域ごとに今後の展開方向を示しておりまして、中山間地域においては、地域の特性に応じた基盤整備の推進、牧草地、飼料畑の造成、整備や草地更新などを促進することとしております。
 また、来週公表予定としております新たな岩手県酪農・肉用牛生産近代化計画では、飼料自給率の向上に向けまして、作付面積の拡大や単位面積当たりの収穫量の向上とともに、飼料生産の担い手への農地集積、集約化などに取り組むこととしております。
 農地集積、集約化につきましては、飼料作物を含む地域計画の着実な実行やブラッシュアップを進めるとともに、農地中間管理事業の活用を推進することとしております。こうしたビジョンや計画に基づく取り組みを着実に進めまして、中山間地域における畜産の生産基盤の強化を図って飼料自給率の向上につなげていきたいと考えております。
〇高橋穏至委員 畑地の集約化をするための新たな事業は、既存の制度以外であるのでしょうか。
〇村上技術参事兼畜産課総括課長 令和7年度当初予算では、牧草地や飼料畑の造成整備に要する経費の2分1を補助する畜産基盤再編総合整備事業、これはこれまでの事業でございますし、また、草地更新とか飼料の栄養、収量を向上させる取り組みを支援する国の事業を活用した飼料生産基盤立脚型酪農・肉用牛産地支援事業費ということで、これも昨年度から継続して取り組むこととしております。来年度新たにというのは、特にございません。
〇高橋穏至委員 今ある事業は、生産量を上げるための草地更新など、そういう費用補助です。要は、集積することへのインセンティブはないのかと思いながら、今回質問したわけですけれども、そういうのは、ないのですか。
〇村上技術参事兼畜産課総括課長 畜産農家経営体への農地の集積、集約化につきましては、これまでも地域計画において、地域での話し合いをしているところでございますし、実行、あるいはブラッシュアップをされているところだと思います。このうち、畜産農家やTMRセンターが参画している地域計画もございまして、令和7年1月末時点では、9市町30地区でありましたが、現在では15市町99地区まで増加している状況でございます。
〇高橋穏至委員 働く環境として、効率化も非常に大きいと思いますので、ぜひその工夫していただければと思います。
 先ほどの肉用牛進化プロジェクトにおける、やりとりを聞きながら、例えば、飼料にしても輸入飼料、飼料の成分によってどうだとおいしくなるのかという研究もしていただいて、その成分に必要な作物をつくるなど、そういうものがあってもいいのではないかと思いながら聞きましたので、研究してもらいたいと思います。例えば、ビールを飲ませるとおいしいのができるとか、いろいろあったようですけれども、ビールでなくても、こういう作物を使うと脂の質が変わるとか、そういった研究もあってもいいのではないかと、先ほどの質疑を聞きながら思いました。
 次の項目に行きます。
 県外からの新規就農確保事業について、先ほど佐々木宣和委員が取り上げておりました。その中で1点だけ、メタバースの話も出ましたけれども、これに関する事業費は、昨年からことしにかけて610万円から370万円と240万円減っています。一部、新たに取り組むと書いてあるんですけれども、どのようなことに取り組むのか、これまでの成果と令和8年度の取り組みは何か、伺います。
〇坂田技術特命参事兼農林水産企画室企画課長 本県では、近年、県外からの新規就農者が増加傾向にございます。こうした中、県外からの新規就農者のさらなる掘り起こしに向けまして、農林水産分野では、令和6年度から、遠隔地からの参加でも就農希望者が本県での就農をイメージできるよう、メタバースを活用した就農相談に取り組んでおります。
 令和7年度には、農林水産就業支援事業費として、その対象に林業、漁業を加えるとともに、新たにリモートで生産現場を実感できる就農体験ツアーの開催などにも取り組み、その実績といたしまして、メタバース就農相談会については、農業、林業、漁業合わせて4回開催し21名、リモート就農体験ツアーにつきましては、2回開催し21名の参加がございました。
 この取り組みにより、農業分野では県外から7人の新規就農が進んでおりまして、こうした実績も踏まえ、県外からの就業者確保の取り組みは、農、林、水一体で取り組むことが効果的であると考えております。
 令和8年度は、メタバース就農相談会を、農業、林業、漁業の合同開催といたしまして事業費の縮減を図るとともに、リモート就農体験は、林業、漁業にも広めることとしております。
 加えまして、農業分野におきましては、リモート就農体験ツアーや、もっと参加してほしいという思いもございまして、新たにスマートフォンの位置情報や検索履歴を解析し、本県での就農に興味を持っていただける人にタイムリーに広告を配信いたします、位置情報ターゲティング広告を活用した情報発信の強化に取り組むこととしております。
〇高橋穏至委員 そうすると、事業費が減ったというのは、分けてやったのを一緒にしたということでよろしいですか。
〇坂田技術特命参事兼農林水産企画室企画課長 今、委員からお話があったように、分野別にそれぞれ準備して、それぞれ場を設置してやってしまいますと、結構委託料のコストがかかってまいります。そこを今回、手間ひまという話もございましたけれども、そういう部分も凝縮しながら、各分野合同で一回開催することによって、ある程度事業費の縮減にもつながりましたし、そういう準備のあたりも効率的になったというところでございます。
〇高橋穏至委員 それでは次に、農業、農村の多面的機能維持活動で、令和8年度資源向上支払事業、農地維持支払活動交付金、ともに1、500万円、1、900万円と非常に大きく減額しているのですが、この原因は何かお伺いします。
〇吉田農村建設課総括課長 多面的機能支払の減額の要因でございますが、資源向上支払事業費については、施設の長寿命活動を完了した地域があったことなどにより、令和7年度と比較いたしまして、令和8年度の取り組み面積が全体の約1%に当たります500ヘクタールの減となります。農地維持支払交付金につきましては、農村地域の人口減少や高齢化などにより活動を断念する組織がございまして、こちらも約1%に当たる900ヘクタール減となることから、これに見合う予算が減額となるものでございます。
〇高橋穏至委員 事業完了で減るのはいいとして、問題は、先ほど農村RMOの話もありましたけれども、農地を維持する集落など、農家、地域社会がどんどん衰退してきているのがこの数字に出てきているのではないかと思うのです。先ほどハクセル美穂子委員からありました、農村の活性化に向けた施策をしっかりとしていただきたいというのは、農政だけではなくて、市町村のまちづくりとかかわってくるわけで、これをしっかりとやっていかないといけないのではないかということを思ってお話をするわけです。
 最後に、農地転用、農地利用の許可申請にかかわる質問ですが、これは一般質問で菅原亮太議員も取り上げておりました。これに関連して、私も知り合いから、農地転用はなかなか進まないという相談を受けたり、あるいは、息子がようやく帰ってくるけれども、農業振興地域の整備に関する法律により、うちのそばに家を建てられないという相談を受けたりしています。土地を守るのも大事だけれども、働く人を守っていかないといけないと思います。そういう意味では、農地を守るのと一緒に、人を確保する政策が必要ではないかと思います。
 その中で今回取り上げたのは、新しく始まった移動規制によって、農地の部分が盛り土規制にもかかって、そこを宅地にしようと思ったとき、まず、農地転用の前に盛土規制をクリアしてしないといけないわけです。そこからからまた農地転用の手続ということで非常に手間がかかるのですが、これは制度ですから致し方ないのですけれども、現状を聞くと、特に県南広域振興局管内はそれが非常に多くて、申請して通常30日でできるところが3カ月たってもできないということで、スケジュール的な要因をどう捉えているかお伺いします。
〇高橋農業振興課総括課長 今、委員から御指摘のありました盛土規制法の運用開始以降、12月末時点までの数字で申し上げますと、広域振興局等で実際許可に至った件数は5件ございます。その部分につきましては、しっかりと標準の処理の中の日数ということになっておりますが、先ほど委員から御指摘のあった許可申請、あるいは届け出、それに係る指導といった部分で、県全体の件数が、これも12月末時点で157件となっております。このうち約8割、121件が県南広域振興局に集中している状況でございます。
 こうした状況につきましては、県南広域振興局農政部におきまして、盛土規制法に関する業務の推進体制を強化するということで、昨年9月から担当職員を1名増加しているところでございますが、ことし4月からさらに1名増員する予定でありまして、一層の強化を図ることで考えております。
〇高橋穏至委員 この盛土規制の審査に当たっては、それぞれ地目が、農地は農林部に、そうではないところは土木部に行くそうで、土木部は専門ですので審査も早いそうです。そう考えると、人数的な部分もそうですけれども、なれた方を1人増員して、その中でノウハウを学んで対応をつくるとか、単なる増員ではなくて、そういう体制づくりが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
〇高橋農業振興課総括課長 審査の基準の確認すべき点のところで、かなり技術的な数字の計算など、さまざまございます。そういう部分につきましては、広域振興局の農政部の中でも、土地改良部門でありますとか、そういうところにも助言、アドバイスをいただくような体制を整えておりまして、そういう知見を生かしながら、その手続について適正に行うということの観点で取り組みを進めておりますし、今後もそういった形で取り組みを進めていきたいと考えております。
〇高橋穏至委員 取り扱いが本格的な県土整備部など他部局との連携も含めて、ぜひスムーズな標準スケジュールで進められるようにしていただきたいと思います。これで終わりたいですけれども、何かあれば一言よろしいでしょうか。
〇高橋農業振興課総括課長 県土整備部との連携ということも重々、受けとめさせていただいて、庁内で連携体制を整えているところでございます。そういうところで、しっかりと県南広域振興局内部でも連携がとれるような体制も整えているところではございますが、今後、さらに実効性のあるように取り組みを進めてまいりたいと考えております。
〇高橋穏至委員 本庁と県南広域振興局との連携もお願いします。
〇松本雄士委員 私からまず最初に、農業共同利用施設の再編集約、合理化に向けた取り組み支援ということで、このことにつきましては、いわて農業生産強化ビジョンに重要項目として位置づけていただきました。また、国の農業構造転換支援事業加算、補助率が3分の2になる、これに呼応して令和8年度予算、東北6県に先行して、県の負担による補助率のかさ上げも盛り込んでいただきましたこと、本当に感謝申し上げる次第であります。
 それで、令和8年度予算に県としては、強い農業づくり交付金31億8、400万円というのが計上されておりますが、農業構造転換集中期間、令和11年度までのところで再編集約、合理化は何施設程度見込まれるのか、まずお伺いいたします。
〇柏原農産園芸課総括課長 ことし1月に県内の農業協同組合等に対しまして行った事業要望調査の結果によりますと、令和8年度から11年度までに事業申請を希望している件数につきましては22件、施設数で39件となっております。
〇松本雄士委員 結構な金額になり、令和11年までという短い期間に39件というのは、これまでないことでありまして、先行している団体に聞きますと、計画策定がこれまでにないような再編、合理化といったところの難しさ、また、成果指標の設定であったり、運用面において、国も初めてということでなれないのがあって、少しつまづいているようです。当然、工期も長くなって複数事業年度にまたがるということで、当初予定していた計画、取り組みから大分おくれているところも発生していると聞いております。
 そういうのをもろもろ含めて、今後、事業申請を予定している団体に対して、どのような支援を行っていくのか伺います。
〇柏原農産園芸課総括課長 事業申請を予定しております22件の内容を見させていただきますと、施設の規模ですとか地域の合意形成の状況などは異なっている状況にあります。事業実施予定年度も踏まえまして、事業申請に向けまして計画的に検討を進めていくことが必要になろうと考えております。
 このため県では、ことし2月、国と連携いたしまして、農業協同組合や市町村、広域振興局の実務担当者等を対象に研修会を開催させていただきました。この中で、成果目標の設定ですとか事業計画の策定方法、事業採択に向けたスケジュール等について理解促進を図っております。
 また、現在、令和8年度に事業申請を予定しております農業協同組合等に対しまして個別に相談を実施しておりまして、早期に事業計画を作成することができるように、早い段階から国との事前相談を行えるように進めてまいりたいと考えております。
 こうした取り組みによりまして、国への事業申請に向けた農協等の検討が円滑に進み、国の農業構造転換集中対策期間内に着実に事業が実施できるよう支援していきたいと考えております。
〇松本雄士委員 ぜひともそれをお願いしたいと思います。全国的に国の事業で動いているものですから、建設、プラントの業者が集中して大分工期が長くなるのではないか、延びるのではないかという懸念をいろいろな方面から聞いております。前広に、早め早めにそういった団体と、また、広域振興局と市町村と連携して、早めに取り組んでいっていただきたいですし、また、入札する業者が少なくなるので、高めに金額が設定されてしまうという傾向もあるようです。全国の情報も幅広く仕入れていただきたいと思います。
 次に、農業近代化資金の関係について伺います。
 農業近代化資金は、生産性の向上であったり規模拡大に資する資金として、その利子補給が令和8年度も1億5、500万円ほど計上されているわけでございますが、これまで個人の枠が1、800万円、法人は2億円で、今はどんどん規模が拡大するのに対して、もう少し予算規模が大きくならないかというのは本県においてもですし、全国的にも要望が多かったところであります。
 それが今国会において規模拡大、さらなる資金のニーズ拡大の対応として、農業経営高度化資金の創設が法案として審議されているという情報が報道になっておりましたけれども、どの程度進んでいるのかはありますが、いずれ限度額が広がりますし、個人が2億円、法人が7億円、また、融資期間も長くなります。融資の使途の対象も広がるということがありますが、そういう法案が成立しますと、今、計上されている1億5、500万円で足りるのかというのもありますので、仮の場合の話ですけれども、法案が成立した場合の資金需要見込み、また、予算の対応について伺います。
〇臼井団体指導課総括課長 農業近代化資金の拡充への対応でございます。県内でも、近年の農業機械の高機能化や資材価格の高騰等によりまして、個人の水稲農家等において、現行の貸付限度額1、800万円を超える資金需要の例があることは承知しているところでございます。
 令和8年度当初予算案につきましては、現行制度で資金需要を把握して提案させていただいておりますが、県としては、委員御紹介の法案、国会で今、審議中の審議動向を注視するともに、金融機関を通じて県内の資金需要についても把握しながら、農業者の資金ニーズに適切に対応できるように検討してまいりたいと考えております。
〇松本雄士委員 地域計画の策定も進んでいく中で、中核的農家の方の規模拡大、意欲も高いところもありまして、こういった資金の限度額が上がることに対して、資金ニーズもあるかと思いますので、その辺の需要見込みを常に把握し、予算対応も適宜していただきますようお願い申し上げます。
 次に、また資金のことでありますけれども、災害時の資金対応についてであります。今、自然災害の激甚化、頻発化という傾向がある中で、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律等の指定で、本激や局激の指定になれば、国であったり全国の団体の資金の対応があるのですけれども、一方、いわゆる本激や局激の指定にならなくても、局地的に豪雨や豪雪でかなりの被害を受けるケースがあります。
 そういったところに、また農業を営んでいけるような資金手当が望まれるわけでありますが、かかることに対して、市町村などが利子補給して、系統団体等が自然災害対応特別資金というのを独自に対応しているようなケースがあります。昨今の自然災害の激甚化、頻発化、局地的なものに対応する県としての災害対応資金、また、それに係る利子補給の対応の考えについて伺います。
〇臼井団体指導課総括課長 災害に対応するための資金についてでございますが、災害により被害を受けた農林漁業者につきましては、経営再建に必要な運転資金として、系統団体が準備している、自然災害対応特別資金でございますとか、あとは、日本政策金融公庫の農林漁業セーフティーネット資金等が活用可能となっております。こちらの資金に対しましては、国に対して金利負担の軽減、無担保化等の金融支援措置を継続するように県としても要望しているところでございます。
 県独自の系統団体資金への利子補給につきましては、農林漁業者の資金繰りを支援する各種制度がある中で、どのような対応が考えられるか、ほかの都道府県の取り組み事例等も参考にしていきたいと考えておりますが、県として、まずは既存制度の周知に努め、活用を促していきたいと考えております。
〇松本雄士委員 大きい災害がありますと、先ほど話したとおり、本激、局激になればそれに対応した資金であったり、また、農業共済の手当もあるわけでありますけれども、どうしてもすき間のところがありまして、営農継続、再開していくために資金ニーズもあります。山形県で凍霜害等の被害もあって、それに対して県独自に利子補給している例などもありましたので、他県の例をいろいろ研究して、また検討を深めていっていただきたいと思います。
 次に、先ほど来、農村RMOの話が出ていますけれども、そういう取り組みを面的に広めていくため県としての、いわて農村活性化推進方針の最終案が示されておりますけれども、この内容について、いろいろ聞くと時間も足りなくなりますので1点だけお聞きします。
 先ほど来、農村RMOのような取り組みをもっと広げていってほしいと言われています。ただ、実際、そういう普及に取り組んでいる方、ほかの地域にも行って講師をされている方のお話を聞きますと、こういった農村RMOのようなものがまずあって、それに対する国の農山漁村振興交付金であったり、その前段階の中山間地域等直接支払制度のネットワーク加算であったり、いろいろな事業があるということを、実際困っている人がほとんど知らないという実情を聞いております。
 困っている方々に直接情報を届けないと、県とか農業団体の人とか、困っていない人のところにだけ行って、困っていない人が困っている人にしゃくし定規な話をしても、困っている人には届かないわけです。直接、困っている人に届けていくというのが大切だと思っていまして、先ほど県の関係する職員をフル活用するという話がありましたけれども、直接困っている方々にいろいろな事業であったり手法があるという情報を届けていく、そのために具体的にどのようなことが行われているのか、また、どのようなことをこれから考えているのか伺います。
〇黒田企画調査課長 農村活性化に関する情報の発信についてでございますけれども、県ではこれまで、いわてアグリフロンティアスクールの開講や農村活性化に向けた研修会の開催などによりまして、地域リーダーの育成に加えまして、先進事例や支援施策の情報共有といったものに取り組んでまいりました。
 また、委員御指摘のような、直接伝えるという点については、県の現地機関に支援チームを農村活性化について設置いたしまして、地域の話し合いに参加しまして、地域の課題解決に向けた支援を行うとともに、この活性化に関する研修であるとか事業といった施策の情報を直接伝える情報発信にも取り組んでまいりました。
 委員御指摘のとおり、農村活性化に向けては、地域の活動を牽引する人材の確保、育成が非常に重要だと考えております。このため、現在策定を進めております、いわて農村活性化推進方針におきまして、地域のこれまでのリーダーの育成に加えまして、地域の取り組みを支えるための行政職員の人材育成と中間支援組織も連携いたしまして、地域に切れ目ない伴走支援を届けられるように取り組んでいきたいと考えております。
〇松本雄士委員 そのような取り組みは農村活性化推進方針にも書かれているところでありまして、そういうのに加えまして、ことし1月に中山間地域等直接支払制度の説明をするときに、広く当事者に届けようということで、オンラインでやって400名ぐらいの参加があったと聞いております。各地域の農村地域でこれからどうしようと困っている方々は、関心が高いので、先ほど話したことに加えて、オンラインの場もふやしてもらって、直接そういう方々に届けられるような仕組みであったり場づくりを検討していただきたいと思います。400名参加したというのは非常に多いと、関心の高さがうかがえますので、それをぜひやってもらいたいと思います。
 次に、滝沢市IPUイノベーションパークの拡張について伺います。このことは商工労働観光部にも聞いたのですが、現在、岩手県農業研究センター畜産研究所の農地交渉のところで時間がかかっているという話がありまして、その進捗状況をもう少し具体的にお伺いしたいと思います。
 代替地について、現在、畜産研究所の牧草地でありますから、滝沢市IPUイノベーションパークが拡張予定しているところはどこかに代替地を確保しなければならないわけです。昨年の私の一般質問の答弁において、県から市には具体的な提案も行っているという答弁がありましたが、どのような具体的な提案で、その課題について伺います。
〇尾形農林水産企画室管理課長 滝沢市IPUイノベーションパーク拡張に係る用地交渉についてでございますが、滝沢市の意向確認後、これまでに対面での打ち合わせを7回実施したほか、随時、担当者と電話やメールで代替候補地に係るすり合わせ等を行っております。
 これまでの市との打ち合わせの中で、代替地の要件として、現在の牧草地と同等の収穫量が見込めること、重機の移動が安全かつ効率的にできる距離であることなどを示しており、滝沢市から当該牧草地の代替地として幾つか提案を受けておりますが、畜産研究所から大きく離れた場所に位置する用地や、地形がいびつで大型作業機械の侵入に支障がある用地など、現在使用している牧草地の代替地としては十分と言えないものと考えており、引き続き、代替地の確保等に向けて調整を進めております。
 また、この代替地確保に向けた課題についてでございますが、県からは、候補地が狭く、1カ所では同等の収穫量が見込めない場合、複数の土地と組み合わせることや、現に生産している牧草に係る補償と組み合わせることなど、市に具体的な提案もして調整を続けておりますが、現時点では要件を満たす土地の確保等には至っておりません。十分な牧草の収穫が見込める代替地の確保を第一としつつも、さまざまな選択肢を持ちながら調整を進めていきます。
〇松本雄士委員 同等の収量が見込めるとか、また、重機の移動の効率性となると、どうしても今あるところと同水準というのは厳しくて、分散してといったところは検討しているということでありましたが、それでも牧草の確保といったところは厳しくなってきたときに、また別の手段で牧草を補償するとか、金銭的な補償のことであるとか、より踏み込んだ協議はなされているのか伺います。
〇尾形農林水産企画室管理課長 県としては、滝沢市の計画につきまして、地域産業の開発力や競争力の向上を支える集積拠点の確率に向けたパークの拡張の必要性については理解をしておりまして、今、答弁申し上げましたとおり、現在、畜産研究所が保有している牧草地の中で生産量が最大の地域でございます。収量の約3割の収穫を得ているところでございます。そういったところも踏まえながら、所内で使用する試験牛の貴重な飼料の生産機関となっているところでありますので、当該用地を売却した場合、試験牛等の飼料源が恒久的に不足することになりますことから、代替地の確保を求めております。
 いずれにしましても、それ以外の選択肢につきましても、先ほど答弁したとおりでございますが、さまざま選択肢を持ちながら交渉に当たってまいりたいと考えております。
〇松本雄士委員 いろいろお話しして、市との交渉の回数が大分ふえまして、ありがたいことであります。最初に投げたボールの条件のところはないので、いろいろな選択肢をテーブルに乗せた上で、先ほども話しました、岩手県立大学がある意義と、社会減とか若者定着等において重要な位置づけだということをしっかり踏まえて話し合いを進めていただきたいと思います。
 最後にお伺いしますけれども、畜産研究所とは、牛がいろいろある中で黒毛和牛もありまして、黒毛和牛は外山畜産研究所、種山畜産研究所にもありますし、畜産研究所の今後のあり方を見据えて、また牧草の必要量なども精査していただきたいと思います。そういう中で、この議論を着実に前に進めていただきたいと思います。農林水産部長の見解を聞いて終わります。
〇佐藤農林水産部長 滝沢市IPUイノベーションパークの拡張プロジェクトの重要性は当部としても十分認識をしております。その上で、これまで市との交渉、県からも提案、ボールを投げて、そして、誠心誠意、交渉に取り組んできたところでございます。まだ合意には至っておりませんけれども、お互いにボールを投げて、取ってというキャッチボールをして取り組めば、解決の糸口は見つかるのではないかと思っております。
 今後も市の意向を十分に確認しながら、研究の重要性、そういう部分の確認もとりながら、打ち合わせを重ねてまいります。
〇斉藤信委員 それでは、米の価格の動向、需給状況などについてお聞きをいたします。
 米価格の高騰は、引き続き切実で重大な課題であります。米価格の動向はどうなっているでしょうか。令和7年産米をめぐる需給の見通しはどうなっているでしょうか。国の備蓄米はどうなっているか、示してください。
〇照井流通企画・県産米課長 3問お尋ねをいただきました。
 まず、米価格の動向についてでございますけれども、令和7年産の岩手県産ひとめぼれ、玄米60キログラム当たりの相対取引価格ですが、月ごとに、昨年10月が3万7、255円で、11月、12月と低下傾向にございます。直近のことし1月では、3万4、130円となっております。
 また、岩手県産ひとめぼれの5キログラム当たり袋の店頭販売価格は、昨年11月が4、575円、12月が4、581円、ことし1月が4、430円となっております。
 令和7年から令和8年にかけての需給見通しについてでございますが、国が昨年10月に策定しました、米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針によりますと、玄米ベースの供給量は、令和7年6月末の民間在庫量155万トンと、令和7年産の主食用米等生産量748万トン、政府備蓄米の供給量23万トンを合わせまして、926万トンを見込んでいます。
 玄米ベースの需要量は、人口減少や1人当たりの消費量の減少のほか、インバウンド需要量の動向及び精米歩どまりの変動を考慮しまして、前年並みから前年より約10万トン少ない697万から711万トンを見込んでいます。供給量から需要量を差し引きました令和8年6月末の民間在庫量は、令和7年6月末を上回る215万から229万トンと推計されています。
 政府備蓄米についてでございますが、国によりますと、令和7年3月末の在庫は約96万トンです。このうち約64万トンが売り渡しされておりまして、令和7年12月の在庫量は約32万トンとなっております。
〇斉藤信委員 県産ひとめぼれ、1月で60キログラム当たり3万4、130円、前年と比べると8、711円上がっています。店頭価格も1月は4、430円ですが、前年と比べますと1、114円高いです。値下げ傾向にはあるのですけれども、高どまりです。買い取り価格が高くなっていますから、簡単には下がらないと思います。
 そこで、政府の備蓄米が96万トンあったのが64万トン放出して、今は、32万トンです。本来なら、これは買い戻さないとだめなのではないでしょうか。今、異常な事態になったら、32万トンでは2週間程度の備蓄しかありません。私は国が責任を放棄しているのではないかと思いますけれども、いかがですか。
〇照井流通企画・県産米課長 政府備蓄米の買い入れでございますけれども、国では、令和7年産米の買い入れについては、需給状況を鑑み当面中止するとしたところでございます。
 買い戻し条件つきの売り渡しに係る買い戻しについては、現在は行われていませんが、環境が整った場合に計画的に実行するとしており、令和8年産については、21万トンの買い入れをするとアナウンスがされたところでございます。
 今後の備蓄米運営につきましては、今後行う検証を踏まえて、検討の上決定するとされたところでございます。
〇斉藤信委員 国は全然危機意識がないです。私はきょうの新聞を見てびっくりしました。民間の米備蓄について、違反したら罰金1億円ということです。何なのですか、これ。国がみずから責任を果たさないで民間に備蓄を義務づけて、そして命令に従わなかったら1億円以下の罰金だということです。本当に何を考えているかという感じがいたします。
 そこで、次に、今回、米不足に端を発して米価格が高騰したわけですけれども、安心して米の生産に取り組むためには何が必要か、どう考えていますか。
〇照井流通企画・県産米課長 米生産の取り組みについてでございますけれども、米の生産流通につきましては、都道府県単位では完結しません。全国的な需給に応じて価格が決定されるため、国全体での対応が極めて重要と考えております。
 このため、県では国に対しまして、米の需給調整の着実な推進のほか、生産者が再生産可能な米価の維持、安定と消費者が購入しやすい価格に十分配慮し、実効性のある対策を講じることや、政府備蓄米について、今回の市場流通の効果や影響を検証するとともに、不作や災害等緊急事態における供給など政府備蓄米が持つ役割が十分果たせるよう、適正かつ効果的な運用を行うことについて、繰り返し要望しているところでございます。
 県としては、引き続き、国の動向を注視しまして、さまざまな機会を捉えて国に働きかけていきます。
〇斉藤信委員 今、米不足の教訓を踏まえて、農家が安心して米づくりができる米政策に転換しなくてはならないと思います。私は二つのポイントがあると思います。一つは、米の需給と価格に国が責任を持つということです。もう一つは、ゆとりある需給計画で備蓄を拡大することです。アメリカの農政は、私はこの点では参考にすべきだと思います。アメリカの農業予算は30兆円と言われますが、6割は食料支援です。困った方々に対する食料支援だから、農家は安心してつくれるわけです。日本にはそういう施策が何もありません。
 そこで、今、国が何を言っているか。需給に応じた生産です。需給に応じた生産をやったから米不足になったのではないですか。減反を押しつけて、米づくりが時給10円まで米価が下がったのです。だから、米が足りなくなる、米をつくる農家がなくなるという状況の中で、あの米不足が生まれたわけです。それが需給に応じた生産だったのではないですか。そう思いませんか。
〇日影水田農業課長 国では、昨年8月に公表した、今般の米の価格高騰の要因や対応の検証におきまして、人口減少等による需要の減少傾向の継続を前提として、翌年産の生産量と需要量の見通しを作成していたこと、加えて、高温障害等により精米歩どまりが悪く、供給量が減少しまして、インバウンド需要などにより需要量が増加したということで、その結果、生産量は需要量に対し不足したものと分析しているところでございます。
 こうした状況を踏まえて、国では、昨年10月に策定した政府方針において、今後の主食用米等の需給見通しにつきまして、精米歩どまりの変動やインバウンド需要の動向などを考慮しまして、幅を持って設定したところでございます。
 県としましては、国に対し、需給調整の仕組みについて、これまでの取り組みを検証し、見直しの検討を継続的に行い、各産地において、国内外の需要に応じた米生産が着実に実施できるよう、実効性のある対策を講じることを要望してきておりまして、今後も国の動向を注視しながら、必要に応じて国に働きかけてまいります。
〇斉藤信委員 破綻した国の農政を代弁するような答弁はだめです。需給に応じた生産をやってきたから破綻したのです、減反で米不足になったのです。米価が下がって、時給10円というところまで米価が下がったのです。またこれをやると言っています。
 そして、またこう言っています。再生産可能な米価の価格は市場で決まると言うわけです。国の責任が全然ないんです。暴落したら農家の責任と言っています。何の責任もないではないですか。米不足の教訓が何も生かされていないわけです。
 そこで、私は、水田の多面的活用に主食用米だけでなく加工米、飼料米、麦、大豆、飼料作物などの増産できる体制こそが必要だと思いますが、水田活用直接支払交付金の実態はどうなっていますか。
〇日影水田農業課長 主食用米だけではなく、加工用米、飼料用米なども含め、水田全体の生産を拡大していくこと、委員から御指摘がありましたけれども、そういったことが重要と考えております。
 直近の実績でございますけれども、令和6年度の水田活用の直接支払交付金につきまして、本県への交付金額は約115億円となっておりまして、前年度から約3億円増加しているところでございます。
 令和7年産の作付状況につきましては、水田全体の作付面積は約6万7、700ヘクタールで、前年と比べ約1、600ヘクタール減少しているところでございます。作物別に見ますと、前年と比較しまして、飼料用米や飼料作物、ホールクロップサイレージ用稲などが減少している一方、主食用米などが増加しているところでございます。
 国では、水田政策を令和9年度から根本的に見直すことでお示ししているところでございますけれども、水田活用直接支払交付金につきまして、作物ごとの生産性向上等への支援へと転換することとしてございます。県では、国に対し、水田政策の見直しに当たっては、地域の実情に配慮し、意欲ある農業者が将来にわたって安心して営農に取り組むことができる制度とするよう要望しているところでございます。
〇斉藤信委員 水田活用の直接支払交付金について、私がいただいた資料には、令和6年度、114億7、000万円と正確に資料をいただいているから、正確に答弁してください。
 それと、令和7年度の作付ですけれども、米の値段が上がったから、主食用米は3、800ヘクタールふえました。ところが、飼料用米は1、908ヘクタール減、加工用米も479ヘクタール減など、新規需要米で3、000ヘクタール減です。麦、大豆、飼料作物、その他、1、902ヘクタール減です。今、答弁があったように、全体で水田が1、600ヘクタール減少している。水田全体の多面的活用を図ることが私は必要なのだと思います。米が上がれば米に流れるというのではなくて、飼料作物も加工米も、麦、大豆も水田の多面的活用で図っていくことが必要です。
 しかし、政府は直接支払交付金について、令和9年度廃止の方向なのです。これで農業を守れるのでしょうか。それで水田を守れるのでしょうか。これは本当に大変なことで、佐藤農林水産部長に聞きたいけれども、水田活用直接支払交付金について、水田を守るためにも絶対廃止してはならないと思うけれども、いかがですか。
〇佐藤農林水産部長 主食用米だけではなくて加工用米、飼料用米を含めて、水田全体の生産を維持拡大していくことが重要だと考えております。水田活用の直接支払交付金につきましては、確かに、国がそういう方針を示されているかもしれませんけれども、令和9年度から水田政策そのものを根本的に見直すということも言われております。この中で、こういった取り扱いがどうなっていくか、ここはよく見て、検討していかなければならないと思っております。県としましては、この国の動向を見極めながら、県内の生産者が意欲を持って生産活動に取り組めるように、そういう方向に制度が持っていかれるように取り組んでいきたいと思います。
〇斉藤信委員 政府備蓄米も80万トンに減らして、民間備蓄は20万トン、それでも全体100万トンなのです。中国は1年間備蓄しているのです。100万トンの備蓄というのは1カ月程度なのです。そういう意味で、今の米政策というのは、破綻した元の政策に戻ってきているわけです。拡充ではなくてそうなっているということです。
 いわて農業生産強化ビジョンのかかわりで、基幹的農業従事者が激減しています。県のビジョンもこれからも激減する予定です。これだけ激減をして、生産額をふやす、生産面積を維持する、これは可能なのですか。
〇櫻田担い手対策課長 担い手の確保についてでありますが、いわて農業生産強化ビジョンにおいては、農業従事者の趨勢では、基幹的農業従事者は減少すると予想する一方で、雇用従事者等は増加すると予想しており、本ビジョンに基づく施策を着実に推進することにより、予想を上回る農業従事者数や経営体数の確保を目指すこととしております。
 このため、産地づくりを支える人材の確保、育成に向けて、地域計画に位置づけられた担い手の経営基盤の強化、若い世代の就農意欲の喚起、親元就農や第三者継承の希望者に対する円滑な経営継承、労働力確保等をサポートする農業支援サービス事業体の育成、小規模、兼業農家も含めた家族農業経営の経営環境の整備などの支援に取り組んでいきまして、ビジョンに掲げる目標を達成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
〇斉藤信委員 いわて農業生産強化ビジョンの最大の弱点は、農業担い手対策が不十分だということです。基幹的農業従事者、10年前は5万9、471人だった。それが、その5年後、4万4、458人、令和7年、3万2、562人、ここまで減っているのです。団塊世代がみんなリタイアしますから、この現象はさらに進行するんです。農業従事者がふえると言うけれども、総数だって減るでしょう。そんなに減って農業を支えることができるのかと私は提起しているのです。少しリアリズムで答えていただきたいと思います。どれだけの担い手が必要ですか。いわて農業生産強化ビジョンで、米にしろ、畜産にしろ、生産額をふやそうというときに、どういう試算になっていますか。
〇櫻田担い手対策課長 いわて農業生産強化ビジョンにおきましては、農業経営者の展望としまして、本ビジョンに基づく施策を着実に実施することによって、主業農家や農業法人を育成し、趨勢を上回る農業従事者の確保、基幹的農業従事者数で申しますと、令和17年に2万4、400人という確保目標としているところでございます。
〇斉藤信委員 時間がなくなりました。三菱総合研究所が最近、日本人は日本のコメを食べ続けられるかという新書を出しました。ここで、こういう試算をしています。2040年には86万トンの供給不足が生じる。それはなぜかというと、担い手がなくなるからです。そういう意味で、今も2万4、400人まで減るという想定で、本当に今の農業生産を維持できるのか、それこそ農地を守ることができるのか、私は真剣に考えるべきだと思います。
 時間がなくなったので答弁は求めません。いわて農業生産強化ビジョンは前向きな計画です。しかし、本当にそれをやろうとしたら、思い切って担い手をどう確保するかが問われるのだと思います。その対策が余りにも貧困だということを指摘して、終わります。
〇工藤剛副委員長 ほかに質疑はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇工藤剛副委員長 質疑がないようでありますので、これで第1部農業関係の質疑を終わります。
 次に、第2部林業、水産業関係について質疑はありませんか。
〇佐々木茂光委員 私からは、大船渡市の林野火災のその後についての御質問をしていきたいと思います。
 まず、林野火災についての再生計画はもう策定されたのかどうか、まず最初にお尋ねいたします。
〇高芝森林整備課総括課長 大船渡市林野火災からの森林の復旧の計画でございます。こちらにつきましては、市、県、国、関係団体と構成しております、大船渡市林地再生対策協議会におきまして検討を続けておりまして、令和7年度末をもってその計画を策定する見込みとなっております。
〇佐々木茂光委員 令和7年度末ということは、今月末です。ということは、来年4月からはその計画にのっとって、再生に向け着実に進んでいくということでよろしいですか。
〇高芝森林整備課総括課長 今、委員から御指摘がありましたとおり、こちらの森林復旧に係る計画が今月末をもって策定ということでございます。この計画をもちまして、本格的に森林復旧に取り組んでいくこととなっております。
〇佐々木茂光委員 被災したところは、ほとんどがその対象となったのでしょうか。
 あと一つ、終了するのはいつになる見通しでしょうか。
〇高芝森林整備課総括課長 森林の復旧の見通しのお尋ねでございます。こちらにつきましては、被災した人工林1、785ヘクタール、このうち事業計画が1、279ヘクタールとなっております。事業計画につきましては、市と調整いたしまして、森林の被害状況のほか、人家、ダム、漁港周辺など、市民生活の影響を勘案し、早期に復旧可能な森林を事業対象としたところでおります。
〇佐々木茂光委員 最終年度はいつに設定されているのでしょうか。この計画では木を伐採し、整地して、それから植林するということがセットで進んでいくのか、それとも伐採をしながら、並行して次の作業を取り込みながら完成年度まで向かっていくのか、その辺の仕組みはどのようになっているのでしょうか。
〇高芝森林整備課総括課長 国の森林災害復旧事業でございますが、こちらにつきましては、被災した森林の伐採整理後に、植栽が事業として盛り込まれることとなっております。被災した箇所の伐採全てが終わってから植栽するというものではなく、伐採後に植栽をするということを順次行いながら、復旧を進める予定となっております。
〇佐々木茂光委員 最終年度はいつになっていますか。
〇高芝森林整備課総括課長 大変失礼いたしました。国の森林災害復旧事業につきましては、最終的には植栽が発災年度から5年ということで、令和10年度までが決められた期間となっております。
〇佐々木茂光委員 令和10年度ということは、あと3年でこれを片づけるということですか。私は一般質問でも言っているのですが、切れるものは早く切って出してしまえと思っています。3年で完了するということなのですが、立ち木が3年でどの程度変化していくのか、ある程度つかんでいるのでしょうか。
〇高橋林業振興課総括課長 立ち木の劣化の状況ですけれども、今年度、被災木の強度試験を岩手県林業技術センターが中心となって行っておりまして、4カ月たった被災木については、健全木と強度について遜色ないという結果が出ておりますが、時間の経過とともに材質の低下が懸念されるということが指摘されているところであります。
 ただ、低下の程度がまだ不明であるということがありますので、こちらについては、令和8年度も当初予算案に計上させていただきましたけれども、強度試験を実施しまして、1年以上経過した被災木の状況を確認しまして、そういった結果を蓄積しながら活用を推進していきたいと考えております。
〇佐々木茂光委員 私はそれを一番心配しているのであって、そのため、切れるものは速やかに切り出しをして、幾らかでも利活用に回すべきだということを主張しているわけです。その辺は、例えば、伐採にもう少し人を投入してスピードを速めるとか、そういう観点に立っているものでしょうか。
〇高芝森林整備課総括課長 今般の大船渡市林野火災につきましては、被害面積が極めて大きいことから、森林の再生に向けて現場の労働力確保が重要だと認識しております。このため、県では、市、国、県、森林組合等の機関との関係団体で構成する大船渡市林地再生対策協議会におきまして、担い手の確保等も含めて復旧の計画を検討することとしております。その検討状況を踏まえて、関係団体への働きかけを行ってまいります。
 また、先ほど御答弁申し上げました事業期間についても、被害規模が極めて大きいということでありまして、これまでも国に対しまして、事業期間の延長を繰り返し要望してきたところであります。こちらにつきましても、機会を捉えて引き続き要望していきたいと考えております。
〇佐々木茂光委員 結果的には切り出して幾らということになるので、1本でも早く切り出すということが大事ではなかろうかと思っております。先ほど言ったように、劣化が進んでいくわけなので、材として使えるうちは一日でも早く切り出すことに力を入れていただきたいと思います。
 ところで、被災木の強度があるということでしたが、それが素材生産という最終の目標の中の数量の中に数えられるものなのか、数えられないものなのか、どうなのでしょうか。
〇高橋林業振興課総括課長 素材生産量でございますが、県産木材の利用につきましては、第2期岩手県県産木材等利用促進行動計画に基づいて、毎年度、重点事項を掲げておりまして、その重点事項の中で、大船渡市林野火災の発生を踏まえた木材利用の促進を掲げております。その計画におきまして、素材生産量を県産木材等の供給に関する指標としておりまして、今回の大船渡市林野火災被災木につきましても、県産木材でありますことから、素材生産量の実績の対象となって、実績値に反映されるものと考えております。
〇佐々木茂光委員 わかりました。私は、特殊な事情の中で被災木が発生したことから、もしかすると、その計画で除外されているのかなと思っておりまして、取り込まれているのであれば、しっかり進めていただきたいと思います。そのためにも、一定の強度を保つためにも早々に伐採をして、素材生産目標が早く到達できるように取り組むべきだと思うのですが、その辺はいかがですか。
〇高芝森林整備課総括課長 森林の復旧に向けた伐採でございますが、現在、森林災害復旧事業により、令和7年度事業で約30ヘクタールの伐採が進められており、令和8年度以降、順次、その伐採量も大きくなっていくということで考えております。
 また、民間による復旧事業以外の伐採についても、順次進めていただくということで、素材流通関係団体の皆様には補助事業を使わない伐採についても、随時行うことについて、さまざまな条件等を御提示しながら、そういうことも進めるように、情報共有を図っているところでございます。
〇佐々木茂光委員 いずれ伐採しなければ、素材生産も上がっていかないわけです。私が言っているのは、素材生産を、目標にするのはそうなんだけれども、この木は、一回火をかぶった木です。それを売りさばきしていかないとならないのであって、少しでも条件のいい状態を保てるうちに素材生産として出したほうがいいという思いでいるわけです。
 そのためには、とにかく早く切り出さないとならないということを皆さんに申し上げているわけでありまして、ワンパーティーでどのぐらいの木を倒せるかわかりませんけれども、例えば、それをツーパーティーにしようとか、思い切って五つぐらいのパーティーを組もうかという形で、3日かかるものを1日ぐらいで可能かもしれません。どれだけ頭数をそろえられるかは別にしても、3日かかるものを2日で決める、5日かかるものを2日で決めるぐらいの勢いで、世の中に提供していったほうがいいという思いがあるのですけれども、その辺はどうなのですか。
〇高芝森林整備課総括課長 伐採の効率化に向けてでございます。先ほど御答弁申し上げましたとおり、労働力につきましては、復旧の計画を構成団体の皆様、関係団体の皆様と共有しながら、なるべく多くの林業の担い手の皆さんが復旧に携わっていただくように、今後も共有していきたいと思います。
 また、復旧の実際の現場におきましても、さまざまな形で生産の効率化ということが可能になってくるかと思います。そういったことにつきましても、国にも林地再生対策協議会にもオブザーバーとして入っていただいているところもありますので、国からも技術的な助言も頂戴しながら、さまざまな手法を使って伐採、その後の植栽も効率的に進むように検討を進めてまいりたいと思います。
〇佐々木茂光委員 ありがとうございます。そういう思いで積極的にどんどん山に入っていっていただくことを要望いたします。
 林野の再生までにはある程度の年月がかかるわけで、心配するのは、これから起こるであろう豪雨災害であったり、山が荒れているの中で災害が発生した場合に、それが流末である海に影響が行く予想がされるわけですが、その辺の対策、対応はどうなっておりますか。
〇小川森林保全課総括課長 林野火災跡地の土砂流出災害の対策というお尋ねだと思います。林地が山火事で荒廃した跡地につきましては、治山事業で現在、治山ダム等の対策を令和7年度から進めているところでございます。令和7年度は国の災害関連緊急治山事業を使いまして、人家や道路等に近い場所、危険な箇所につきまして、9カ所でこの事業を進めているところでございます。できるだけ可能な限り早期の完成に向けて、現在、鋭意進めているところでございまして、引き続きこういった取り組みを進めながら、土砂災害の防止ということで取り組んでまいりたいと思います。
〇佐々木茂光委員 林業については以上でして、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 次に、水産業にかかる問題ですが、不漁に打ち勝つという意味で、この間、不漁に打ち勝つ!シン・岩手県水産業リボーン宣言が発令されたわけでありますが、令和8年度からその辺を本格的に取り組むということでありますけれども、さきに発したリボーン宣言と、今回発したリボーン宣言はどのように違うのか、最初にお聞きしたいと思います。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 まず、これまでの宣言につきまして、宣言を行った目的でございますけれども、本県の水産業は沿岸地域の基幹産業であり、東日本大震災津波により甚大な被害を受けました生産基盤が着実に復旧、復興してきた中で、サケ等の主要魚種の不漁は、漁業者を初め、漁協や水産加工業者など関係事業者の経営に深刻な影響を及ぼしておりますことから、令和4年3月に、関係者が一丸となって不漁に打ち勝ち、本県の水産業を再生していく決意を示すために宣言したものでございます。
 その取り組み状況でございますけれども、水産業リボーン宣言に基づきまして、一つには、大型で遊泳力の高い強靱なサケ稚魚の生産と適期放流や、アワビ等の磯根資源の回復に向けた藻場の再生など主要魚種の資源回復に取り組んでまいりました。また、二つ目としまして、ウニの蓄養、出荷など増加している資源の有効利用、三つ目として、サケ、マス類の海面養殖などの新たな漁業、養殖業の導入を推進してきたところでございます。
 これまでの宣言との違いでございますけれども、最初に申し上げました目的につきましては、まず、これまでの取り組みをさらに加速させますとともに、近年、二酸化炭素吸収源として藻場の役割への注目が高まっておりますことや、漁村の活性化に向けた海業など、新たな取り組みも進めておりますことから、これまでの取り組みをより深化させ、本県水産業の真の再生を目指すため、これまでの三つの柱に、新たに藻場の再生と海業を加えた五つの柱とする、シン・岩手県水産業リボーン宣言を先週、関係団体とともに行ったところでございます。
〇佐々木茂光委員 リボーン宣言の目的が、変わらないのは不漁に打ち勝つということだけかと捉えました。最後に申し上げた藻場の再生についても、私が最初にお話ししたときからもう10年以上たっているので、やっと本腰が入ってきたという印象を受けました。先ほど大型の遊泳力が高い話になったので、もしやこれはマグロの話かと思ったら、違っていたので、少し期待外れなところもあります。
 これは何度も言いますけれども、とれるものはとらせろということです。それが今、不漁に打ち勝つ最大の話ではないかと思います。恐らく小型定置網漁の漁師の方からもそういう意見が出ていると思います。その辺の話を少し集約した形で、水産庁に申し上げるということは、非常に大切な取り組みではなかろうかと思うのですが、その辺はどのように取り組みをされているのでしょうか。
 あとは、リボーン宣言で言っているのでありますけれども、支える人材、担い手が少なくなっていることをどのように捉えているのか、その対策についてお願いいたします。
〇工藤剛副委員長 簡潔に答弁をお願いします。
〇野澤漁業調整課長 県の新規就業でございますが、漁業センサスでは2割減少しているということで、非常に減っていて、我々としても担い手対策は重要と認識しております。
 県では、いわて水産アカデミーを核とした人材育成等を行っておりまして、新規就業者の確保、育成に取り組むほか、担い手の確保に向け、養殖業の規模拡大、法人化、新たな養殖、漁業の導入など漁業収入の増加に向けた取り組みを進めております。
 こうした取り組みの充実、強化を図りながら、県内外に漁業就業者を確保し、将来の本県の漁業を牽引する担い手として活躍できるよう、漁業関係団体や市町村と連携して、きめ細かな支援を行っていきたいと考えております。
   〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕
〇工藤剛副委員長 この際、各委員に申し上げます。議会運営委員会及び世話人会の申し合わせにより、答弁時間を含め、本日の質疑の目安時間を決定しておりますので、議事の進行に御協力をお願いいたします。
   〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕
〇斉藤信委員 あと15秒しかないというような質問の仕方は、委員長が注意しないとだめですよ。みんな21分を守ってやっているのだから。答弁時間がないような質問はやるべきではない。きちんと差配してください。以上。
〇畠山茂委員 私からは大きく1点です。今、佐々木茂光委員が取り上げました、不漁に打ち勝つ!シン・岩手県水産業リボーン宣言についてお伺いいたします。
 かつて三陸沖は世界三大漁場の一つとされてきましたけれども、近年は、御案内のとおり、サンマもサケもイカも、主要魚種がとれないということで、きのうの新聞を見ますと、この10年間で県内の水産の水揚げは右肩下がりがずっと続いているという状況でございます。
 今回、海洋環境の変化に対応する不漁に打ち勝つ!シン・岩手県リボーン宣言というのが3月9日に宣言されました。今答弁があったとおり、3本から五つの柱にバージョンアップしたということで、私のほうから5本柱について、具体的にお伺いいたします。
 まず初めに、一つ目の、主要魚種の資源回復について伺います。サケ放流事業の回帰率は、今や0.2%から0.4%と本当に大変厳しい状況が続いています。事業ではサケのふ化場、施設の有効活用、あるいは関連養殖、稚魚の生産の支援、強靭なサケ、稚魚の生産、親サケの確保など、大きな金額の予算が計画されておりますが、令和8年度の期待する事業効果、あるいは取り組む目標についてお伺いいたします。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 県では、サケ資源の回復とふ化放流事業の継続を図るため、親魚の確保や大型で遊泳力の高い強靱な稚魚の生産に取り組みますとともに、サケ、マス類の海面養殖用種苗の生産にふ化場施設を有効活用することにより、持続可能なふ化放流体制の構築を進めているところでございます。
 サケ、マス類の海面養殖は、令和8年度の生産計画が約4、000トンとなるなど、取り組みが着実に広がっておりますことから、ふ化場施設を有効活用した種苗生産をより一層促進し、ふ化場施設が引き続き利用されるよう取り組んでまいります。
 また、令和8年度は、大型で強靱な稚魚の放流が本格化してから、初めて主群となります4年魚が回帰する年に当たりますことから、放流効果の検証を進めますとともに、引き続き、必要な種卵の確保に努めるなど、サケ資源の回復に向けて粘り強く取り組んでまいります。
〇畠山茂委員 この事業は国の復興事業で交付金も大きくあるので、今こうやって事業を推進していると理解しております。先ほどの回答では、強靱な稚魚がようやく4年後のことし帰ってくるということで期待申し上げたいと思います。
 大きな二つ目の柱が、増加している資源の有効活用についてということですが、環境変化に対応した水産業再生応援事業が新規事業として計画されております。海水温上昇などにより南でとれる魚種が今、ふえていると聞きますけれども、新たな魚種の活用事業など、事業に手薄感が感じられるのですが、新事業でのどのような取り組みを行っていくのかお伺いをいたします。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 増加している資源の有効利用に向けましては、近年の海洋環境の変化等によりまして、本県では、マイワシやブリ、タチウオなど暖かい海にすむ魚種の水揚げ量が増加しています。
 これらの魚種は、県内の消費者にとってなじみが薄く、安価で県外へ出荷されることが多いことから、県内での認知度を高め、単価の向上や加工原料としての活用を図っていくことが必要であると考えております。
 このため、令和8年度当初予算案では、水揚げ量が増加している魚種等を対象とした加工原料としての成分分析を行い、水産加工事業者による活用を促進する取り組みのほか、水産加工事業者等が取り組む新商品開発や販路拡大などの活動に対する支援に要する経費を盛り込んだところでございます。
 今後も、増加している魚種の有効利用に向けまして、生産分野と流通、加工分野との連携を深めながら、海洋環境の変化に対応した水産業が展開されるよう積極的に取り組んでまいります。
〇畠山茂委員 なかなか現場の加工業者は大変なところがあると思います。きのうの新聞でも、今説明のあったマイワシとかブリ、サバも含めて急にとれなくなったなど、とれる魚種が一定しないという厳しい海の環境もあるようなので、その辺は現場の声を聞きながら、これからも進めていただきたいと思います。
 三つ目の柱に移りますが、新たな漁業、養殖業導入についてということで、県産養殖サーモンのブランド化推進事業など、新規の事業が4事業計画されておりまして、かなり力を入れて取り組む姿勢が見られます。目指している効果をお伺いしたいと思います。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 県内ではサーモン養殖の取り組みが拡大し、全国有数の産地となっており、さらなる生産拡大に向けて、県産養殖サーモンブランド化推進事業及びスマート水産業機器等導入支援事業費補助におきまして、ロゴマークの作成や県外イベントでのPRのほか、自動給餌機等の導入への支援に要する経費を盛り込んだところであり、他産地との差別化や作業の省力化を図り、本県サーモン養殖の競争力強化に取り組んでまいります。
 また、環境変化に対応した水産業再生応援事業費では、ホタテガイよりも高水温に強いアサリやワカメ養殖への転換や、蓄養ウニの事業化に向けた資材等の導入を支援しますほか、貝毒対策実証事業費では、近年、広域化、長期化している麻痺性貝毒の検査費用の軽減に向けた簡易検査キットの実用化試験を実施するなど、養殖業生産の維持、安定を図ることにより、海洋環境の変化に的確に対応した水産業が展開されるよう、漁業者、関係団体等と一丸となって取り組んでまいります。
〇畠山茂委員 調べますと、今や、世界では水揚げ量が天然ものより養殖もののほうが過半数を超えているという時代になっていまして、養殖の魚介類の水揚げが年々ふえているという状況なので、自然は対応が厳しい中で、養殖業にこれからはかなり力を入れていく時代なのだろうと思っております。
 調べてみると、回転ずしのネタはマグロを超えて今はサーモンが1位になっています。そして、国内のサーモンのシェアを見ると、85~90%がノルウェー、チリ産などの外国のものが占めているということで、そういった意味では、国産サーモンの伸びしろはあるのかと思います。
 もう少し深掘りして調べてみたところ、国産サーモンはどういう状況かというと、シェアの85%が隣の宮城県産だということです。先ほどの説明ですと、令和8年度に4、000トンと、毎年伸びてはいますし、徐々に名前は売れているのでしょうが、まだまだ伸びしろがあるというか、岩手県のポジション、シェアは微々たるものだということがわかって、力を入れてやれる伸びしろがたくさんあると思っております。
 先ほど、農業の関係でも、いわて牛のブランド化のやりとりがありましたけれども、海で言うとサーモンに、もう少し力を入れてやれば、かなりお金になると思いますし、雇用にも結びつくと思いますので、ぜひここは、今まで以上に力を入れていただきたいと思います。
 次に、4番目の柱に移ります。藻場の再生についてです。磯焼け対策は、近年、大きな課題となっています。いわての海の森づくり推進事業など、二つの新規事業を計画されているようでありますが、藻場再生に向けた取り組みと今後の期待する効果をお伺いいたします。
〇工藤技術参事兼漁港漁村課総括課長 県では、アワビ、ウニ等の資源の回復、増大に向け、これまで、宮古市など5地区13漁場でブロック等の投入による藻場造成のハード対策に取り組み、令和8年1月までに4漁場の対策が完了したほか、5地区で海中林の設置等のソフト対策を支援しております。
 令和8年度当初予算案では、これまでの取り組みに加え、新規事業である、いわて海の森づくり推進事業により、漁業関係者と民間企業それぞれを対象に、藻場保全活動の重要性などの理解醸成に向けた講習会の開催や藻場保全活動のモデル実証に取り組むこととしています。
 また、水産基盤整備調査費により、高水温耐性を持つ大型海藻類の分布調査等を行い、藻場の状況把握に努めていくこととしております。
 二酸化炭素吸収源としても注目される藻場の再生を、漁業者や企業等の参画を得ながら進めることで、藻場再生に必要な人材の確保等を図りながら、ハード対策とソフト対策の一体的な取り組みを、関係機関、団体等と一丸となって進めてまいります。
〇畠山茂委員 新たに加わった柱の一つということで、藻場再生もかなり予算を組んでやっているということなので、ぜひ取り組んでいただきたいと思いますし、カーボンニュートラルという新たな取り組みにも広がっていく事業でもあると思いますので、期待をしたいと思います。
 最後の5本柱であります、いわての海業についてお伺いをいたします。県内では大槌町や山田町で取り組んでいると認識していますけれども、改めて県内の海業の取り組み状況と令和8年度の新たな取り組み、それから、海業の目指すべき姿についてお伺いしたいと思います。
〇工藤技術参事兼漁港漁村課総括課長 県では、大槌町や山田町に加え、釜石市箱崎地区や洋野町種市地区で海業振興計画の策定に取り組んでいるほか、令和6年度から理解醸成に向けたシンポジウムの開催やビジネスモデルの構築に向けたモニターツアーを行うとともに、沿岸12市町村で意見交換会を開催するなど海業の推進に向けて取り組んでいます。
 令和8年度においても、これらの取り組みを継続するとともに、新たに大船渡市などで海業振興計画の策定等を支援するほか、山田町などで教育旅行や企業研修向けのガイドブック等、プロモーションツールの作成に取り組むこととしています。
 今後も、みちのく潮風トレイルなど地域資源を活用しながら、地域が一体となった、いわての海業の沿岸各地への展開に向け、関係機関、団体と連携しながら取り組んでまいります。
〇畠山茂委員 海業という言葉も内容もまだ県民の皆さんには浸透していない、まだまだ足りないと私は思っていました。今、説明を受けましたけれども、漁業を通して、あるいは漁村を通して、観光なり体験なり食なり、いろいろな部分で地域の活性化、関係人口をふやしたり、さまざまな視点で取り組んでいくのだろうとは思いますけれども、まずは海業というものがどういうものか、漁民の皆さん、沿岸地域の皆さんを含め、県民の皆さんがわかってくれるような周知活動もこれからもっとやっていただきたいと思います。
 きょうは、シン・岩手県水産リボーン宣言について取り上げましたけれども、沿岸地域は有効求人倍率や所得など、さまざま見たときに、厳しい状況が続いている中で、水産業は加工から流通から小売店も含めて、裾野が広い産業ですので、沿岸地域の復興を考えたときに、水産業が元気でないと沿岸地域は厳しいところがありますので、ぜひこのシン・岩手県水産業リボーン宣言が花咲くように、これからも頑張っていただきたいと思います。
   〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕
〇斉藤信委員 私の議事進行に対して、無視ということはないでしょう。きちんと対応しないとだめですよ。あなたの差配が問われているのですよ。どう対応するのですか。
〇工藤剛副委員長 先ほどの斉藤信委員の議事進行の趣旨も踏まえまして、再度申し上げます。
 各委員に申し上げます。議会運営委員会及び世話人会の申し合わせにより、答弁時間を含め、本日の質疑の目安時間を決定しておりますので、議事の進行に御協力をお願いします。
 この際、10分間ほど休憩いたします。
   午後3時5分 休 憩
午後3時20分 再開
〇佐々木朋和委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。
〇工藤大輔委員 それでは最初に、松くい虫及びナラ枯れの被害についてお伺いをしたいと思います。
 松くい虫の状況については、以前、広大な範囲の中で被害があった中、その対策もしっかり講じながら、その効果が出ていると思いますが、松くい虫、ナラ枯れの直近の被害状況と近年の傾向についてお伺いします。
〇成松整備課長 本県の松くい虫被害については、令和6年度の民有林における被害量は約1万3、000立法メートルで、平成26年度以降減少傾向で推移しております。
 ナラ枯れ被害につきましては、令和6年度の民有林における被害量は約7、000立法メートルで、令和2年度以降減少傾向でしたが、令和6年度は増加に転じ、過去最高の被害量となったところでございます。
〇工藤大輔委員 国の予算については、令和2年と比較すると約1億円ほど減少していると思いますが、その理由は何か把握されているでしょうか。
〇成松整備課長 国の森林病害虫の防除対策予算額が減少していることの背景については承知しておりませんが、県では、市町村からの要望を踏まえまして、国の当初予算による森林病害虫等防除事業などを活用し、県の令和8年度の当初予算を、松くい虫等防除事業など約2億7、500万円とし、これに令和7年度の国の経済対策による補正予算4、200万円を加えまして、令和8年度の防除対策を進めることとしております。
 また、令和7年度政府予算要望においては、森林病害虫等防除事業の予算を十分に措置するよう要望しており、引き続き、効果的な防除を実施するために必要な予算の確保に向けて、国に働きかけを行ってまいります。
〇工藤大輔委員 予算の状況を今、説明をいただいたわけですけれども、国の減少分をいわて森林づくり県民税を活用し、赤松林、そしてまた、ナラ林の健全化に向けた取り組みとして、これで補っているのかという感じもしますけれども、そのような認識なのかどうかお伺いします。
〇成松整備課長 いわての森林づくり県民税につきましては、防除対策というよりも予防的なところで、高齢なナラ林の伐採をして、被害を受けにくい森林への若返り、また、松林の場合は広葉樹林への転換などに使っているところでございまして、いわゆる被害木の早期発見や防除などにつきましては、国の事業を活用して進めているところでございます。
〇工藤大輔委員 これまでの流れを見ますと、被害拡大期においてしっかり対応をとることが、その後の減少期を迎えると言えるのだと思います。ナラについては、かなり今、拡大していますし、市町村数もふえています。また、シイタケ等の生産者においては、将来、持続性があるのかどうかということで非常に心配もされております。そういった中で、巡視、被害木の処理など、現場からさまざまな報告事項もあるかと思いますが、その課題をどのように認識されているのかお伺いします。
〇成松整備課長 県では、地区ごとに森林病害虫被害対策連絡会議を開催しまして、市町村、関係団体、試験研究機関等との情報共有や意見交換を行っており、被害の先端地域における被害木の早期発見と徹底した駆除が必要であることについて、関係者間で認識を共有しているところでございます。
 このため、県では、防災ヘリやドローンによる航空調査や職員が行う地上調査により被害状況を把握し、被害の先端地域での被害木の徹底駆除を行い、被害地域の拡大防止に取り組んでおります。
 また、松くい虫やナラ枯れの防除対策に係る専門的な知識や技術を有する技術者を養成するため技術講習会を実施しており、現在238名を岩手県松くい虫等防除技術専門員として認定し、効果的な防除の実施に努めているところでございます。
 また、先ほど御答弁申し上げました、いわての森林づくり県民税を活用いたしまして、ナラ枯れ被害については、高齢なナラ林を伐採して被害を受けにくい森林へ若返りを図るとともに、松くい虫については、赤松林から広葉樹林への転換を進めております。
 今後も、市町村や関係団体と連携いたしまして、森林病害虫被害の防除対策に積極的に取り組んでまいります。
〇工藤大輔委員 例えば、被害木が発見された際、民有林だった場合、所有者が伐採する、処理するということになるのです。そういう中で、所有者が近くにいない場合など、何か課題等があるのかどうかお伺いしたいと思いますし、被害木の移動等の制限等で、一帯のナラ材とかの移動にも制限がかかっているという話も聞くのですけれども、そういった声は把握されているでしょうか。
〇成松整備課長 県で把握した被害木について、この処理については市町村で実施するところとなっておりますので、所有者で処理しないことで、そのまま広がってしまうというような状況にはないと承知しておりました。
 また、ナラ林の伐採を促進する上で、被害を拡大させないように、被害地域から未被害地域への被害木については、移動の自粛をお願いしているところではございますけれども、被害地域内での移動については、これは被害を可能としているところで、そのような中で利用を促進していただくようにお願いしているところでございます。
〇工藤大輔委員 市町村でも困ることがないよう、速やかな対応がとれるよう、必要な体制を整えながら進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 次に、先ほど来質疑が交わされておりますリボーン宣言についてお伺いしたいと思います。
 不漁に打ち勝つ!シン・岩手県水産業リボーン宣言ですけれども、なぜこのタイミングでの宣言となったのかお伺いします。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 このタイミングで新たな宣言を行った理由でございますけれども、先ほども御答弁させていただきましたけれども、近年、二酸化炭素吸収源として、一つには藻場の役割への注目が高まっていること、漁村の活性化に向けた海業など新たな取り組みが進められていること、そうした状況の中で、これまでの取り組みをより深化させ、本県水産業の真の再生を目指すために、これまでの三つの柱に新たな二つの柱を加えました新たな宣言を先週、関係団体とともに行ったところでございます。
〇工藤大輔委員 前の宣言の延長線にあるという感じを私は持っていて、何か大きく変わるという感じがしないのですけれども、いかがですか。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 新たに加えました二つの柱でございますけれども、まず、海業の再生につきましては、アワビ等磯根資源の回復に向けたハード、ソフト一体的な取り組みの推進に加えまして、新たに漁業者や民間企業などの多様な主体の参画を図りながら取り組みを強化していくということです。
 それから、海業に関しましては、みちのく潮風トレイルなど、本県ならではの地域資源を活用しながら、いわての海業として沿岸各地への展開を図っていきたいと考えているところでございます。
〇工藤大輔委員 最初のリボーン宣言から4年経過したと思います。例えば、いわて県民計画(2019~2028)中で見れば、10年計画の中で、第1期、第2期は4年単位になっているわけです。そして、最終期は2年ということで、例えば、延長線であれば、第1期アクションプラン、第2期アクションプランの年度に合わせて、しっかりと次の対策を考える、新たに事業を拡大する、そういったものの計画性をもって宣言しながら事業実施するという方策も考えられたのではないかと思いますが、いかがですか。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 今回の新たな水産業リボーン宣言につきましては、県と関係団体が今後の水産業の再生に向けて、引き続き、新たな視点も含めて取り組んでいく決意を示したものでございます。そういうことで、いわゆる県の計画とは性格が異なるものでございますけれども、県の施策という意味におきましては、来年度、次期アクションプランの政策にとりかかる年でございますので、その中で、改めて関係団体の意見等を伺いながら、具体的な県の取り組み施策として検討を進めてまいりたいと思います。
〇工藤大輔委員 その中で、今、水産業は非常に厳しいです。加工業者も含めて関連企業は本当に厳しい状況です。そういった中で、片仮名のシンというのは、どなたが決めたのですか。シン・岩手県水産業リボーン宣言、シンと片仮名にしたのはどの辺の方で決めましたか。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 宣言の名前につきましては、担当します当課内での検討を初めとしまして、農林水産部長協議、知事協議を経て決定したものでございます。ですので、特に誰がということではございませんけれども、いずれ、新しい名前における、シンに込めた思いとしましては、これまでの取り組みをより一層進化させ、あるいは、深めていく、そういった思いを込めた名前ということでつけさせていただいたところでございます。
〇工藤大輔委員 このシンの意味は、業界団体のみならず、漁業者全体が理解をしながら進んでいかなければ、宣言の意味は薄れるのだと思います。曖昧な感じで、私は担当課で発案したものではないのではないかという思いもするのです。いずれ厳しい状況だということを深く認識し、予算にもしっかり反映しながら、新しい宣言だということであれば、来年度予算においてもしっかりとその辺を考慮しながらの対策になっているかと思いますが、来年度の取り組み、予算等についてお伺いします。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 まず、委員御指摘のとおり、今後はしっかり漁業者等の意見を踏まえながら、一層その取り組みを推進していきたいと思っております。
 また、令和8年度当初予算案におきましては、新たなリボーン宣言を重点化する予算といたしまして、一つには、主要魚種の資源回復に向けて、さけ資源緊急回復支援事業費を計上しましたほか、増加している資源の有効利用に向けましては、新たに、環境変化に対応した水産業再生応援事業費を計上いたしております。
 また、新たな漁業、養殖業の導入に向けまして、新たに、県産養殖サーモンブランド化推進事業費、スマート水産業機器等導入支援事業費補助、さらに、貝毒対策実証事業費を計上いたしました。
 また、新たな取り組みの柱としまして、藻場の再生におきましては、これも新たに、いわて海の森づくり推進事業費を計上しましたほか、いわての海業の推進に向けましては、海業推進モデル事業費を拡充して計上するなどしているところでございます。
〇工藤大輔委員 総額では、例えば前年比、今年度と来年度、予算の全体像、金額全体ベースではどうでしょうか。
 先ほどの、さけ資源緊急回復支援事業費は増加ですか、それとも1億円ほどの減少ですか、どちらですか。
〇坂田技術特命参事兼農林水産企画室企画課長 初めに、令和8年度当初予算案全体の額ということでございました。水産業費といたしましては、令和7年度から約2億円増の72億円余を計上いたしまして、そのうち、新たな宣言に関連する予算といたしましては、全体の中の約17億円を盛り込んでおります。これらの事業を着実に実行することにより、シン・岩手県水産業リボーン宣言、水産業の再生に向けた取り組みを一層加速していきたいという思いでございます。
〇佐々木朋和委員長 答弁漏れがありますか。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 先ほど挙げました、さけ資源緊急回復支援事業費でございますが、予算額としましては、前年に比べまして約800万円ほど(後刻「1億1、900万円余」と訂正)減額しております。これにつきましては、国の支援をいただいて行っている事業でございますけれども、そちらの国事業費の減少によるところでございます。
〇工藤大輔委員 2億3、000万円ほど増ということのようですが、中を見れば、大きく減額したものと、あとはハードの関係が結構ふえていると思います。あとは、スマート水産業ということで、先ほど来、答弁のあった自動給餌機ですが、そのような状況で、新しくリボーン宣言をする場合には、ソフト事業も含めて漁業者全体が、こういった事業をやりたい、研究したい、調査したいというものについても、しっかりと予算をつけるということをしなければ、宣言の意味が高まらないと思います。
 そういった意味で、効果的に予算が執行されるように、また、これからのシン・岩手県水産業リボーン宣言がよりよいものとなるように、佐藤農林水産部長に答弁をいただければと思います。
〇佐藤農林水産部長 シン・岩手県水産業リボーン宣言についての御質問をさまざま頂戴いたしました。なぜこのタイミングかとか、前の宣言との違いは何かというお話をいただきました。リボーン宣言から4年が経過して、宣言の取り組みが新たなステージに入ったと思っております。この4年間で、サケ、マス海面養殖に代表されるような拡大をしてきている取り組み、それから、アサリ養殖を初めとした現在進行形で進めている取り組み、それから、サケ資源の回復のような粘り強く必要とされる取り組み、これらを合わせて、柱も二つふやして五つとして宣言をバージョンアップさせたものでございます。
 片仮名のシンの意味もお話がありました。五つの意味を込めておりまして、一つは、文字どおり新しいということ、取り組みを進める進化、取り組みをより深める深化、さらに、本県水産業の真の再生を目指すこと、最後に、この取り組みは関係者が信念を持って取り組む、この五つの意味を込めて、シン・岩手県水産業リボーン宣言という名称にしたものでございます。
 宣言のときに私は立ち会いまして、マスコミ等からこの五つの取り組み、優先順位はあるのかと聞かれたのですが、今の水産業を取り巻く環境は非常に厳しいものがありますので、優先順位をつけているということではなくて、この五つを一体的、総合的に取り組むことが重要だと思っております。関係者と一丸となって、このシン・岩手県水産業リボーン宣言のもと、取り組みを進めてまいります。
〇工藤大輔委員 佐藤農林水産部長からも答弁をいただきましたが、黒潮の大蛇行が終息し、また、漁場環境はこれからも変わっていくのだと思います。魚種の変化もありますし、適時適策という言葉を執行部の方々はよく使うのですけれども、まさにそういったことになる対策をしっかり講じることが何よりも必要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 先ほどの答弁で、事業費の増減につきまして、先ほどの答弁ではうっかり国庫支出金の減少額で答えてしまいましたけれども、事業費といたしましては、前年度に比べて1億1、900万円余の減少ということになります。失礼いたしました。
〇村上秀紀委員 それでは私からは1点、森林組合の労働者確保について伺います。
 森林組合が行う事業については、森林組合法により規定されています。具体的な必須事業として、これは当然ですが、組合員のためにする森林の経営に関する指導や、また、組合員の委託を受けて行う森林の経営などのほか、鳥獣害の防止、病害虫の防除という公益に資する事業を受け持っております。また、全国における植林、下刈り等間伐の受託面積のうち、森林組合によるものは約5割を占めておりまして、森林組合は森林整備の中心的な担い手であります。
 そこで伺いますが、県内の森林組合に雇用され、森林整備等に従事する労働者について、業務範囲に対する人員の充足状況について伺います。
〇森指導検査課長 令和6年度の森林組合一斉調査によれば、県内の森林組合において現場作業に従事する雇用労働者数は、令和7年3月31日現在、387人となっています。これは、5年前の令和元年度と比較すると114人、約20%の減少となっているところです。
 森林整備など業務量に対する人員の充足状況について、県では統計的に把握していませんが、森林組合からは、マンパワーが不足しているという声も伺っているところでございます。
〇村上秀紀委員 まず、これは減少傾向にあるということと、実際、充足状況については、現場では足りないと感じているということでございます。
 もう一つ、組合と民間事業者を比較した場合に、賃金形態や賃金水準の差はどのように認識されているか伺います。
〇森指導検査課長 令和6年度の森林組合一斉調査によれば、県内森林組合の387人の雇用労働者の賃金形態は、月給制による者が約30%、日給制による者が約70%、賃金水準は、標準的賃金日額9、808円となっています。
 日給制による者が多数となっていますが、日給制の雇用労働者のうち年間就業日数が210日以上の者は約70%となっており、通年雇用が多数となっているところでございます。
 森林組合以外の民間の林業事業者の賃金形態と賃金水準について、県では統計的に把握していませんが、森林組合に対しましては、必要な人員確保の観点からも、労働市場における賃金動向や組合経営とのバランスを見定めながら処遇改善を進めるよう指導、助言を行っているところございます。
〇村上秀紀委員 実際、統計的には把握されていないということでございましたが、林業の求人一覧を一見しますと、組合のほうが民間事業者よりも低く見えます。また、組合からいただく声とすれば、林業アカデミー修了者など新規で雇用しても、数年して一人前になると給与水準の高い民間事業者に転職するパターンが多いと聞いております。よって、定着率が低いという悩みを抱えておりまして、こういったことからは、組合の給与水準は、民間のそれよりも低いだろうと推測ができます。
 森林組合は公益事業も担っております。その担い手確保のためには、賃金水準を民間並みに引き上げる必要があると考えますし、また、その一つとして、組合の事業負担である林業退職金共済掛金の負担軽減を図って、その軽減分を賃金に上乗せすることも有効であると考えております。
 先ほどの答弁でも、これからさまざまな方面から考えていかなければならないと思います。また、現場にもそういった取り組みをしていただきたいということがありましたが、県としても支えになっていただきたいという観点から御提案いたしますけれども、現在、林業退職金共済掛金に対して、国でも一部助成があります。また、公益財団法人岩手県林業労働対策基金においても、掛金総額の40%以内を助成しておりますが、この割合を見直すことは検討できないか伺います。。
〇高芝森林整備課総括課長 林業退職金共済制度につきましては、林業就業者の退職後の生活資金確保を目的として、中小企業退職金共済法に基づき国が設けた退職金制度でございまして、委員から御紹介ございましたとおり、新規加入者の掛金の一部を国が助成しているほか、県林業労働対策基金においても、掛金総額の40%を上限として森林組合などに助成しているところです。
 現在のところ、公益財団法人岩手県林業労働対策基金では、掛金に対する助成割合の見直しを行う予定はないということを聞いておりますが、引き続き、こうした助成制度を活用、促進し、就労条件の改善を図ってまいります。
〇村上秀紀委員 まず、基金からの助成の割合をふやしていくという考えは、今のところはないということでありました。またもう一つ、森林環境譲与税の活用も考えられます。この譲与税は、森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律に基づき、市町村においては、間伐等の森林の整備に関する施策と人材育成、担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林の整備の促進に関する施策に充てられることとしております。また、都道府県においては、森林整備を実施する市町村の支援等に関する費用に充てられることとしております。
 そこで、森林組合で森林整備等に従事する労働者の確保に対してこの譲与税を活用して、また、それぞれの森林組合管内の市町村と県が協力して、例えば、盛岡広域森林組合であれば7市町と県、掛金から国の助成と県の基金からの助成を差し引いた分、およそ60%を負担するということが検討できないでしょうか。
〇高芝森林整備課総括課長 森林環境譲与税につきましては、先ほど委員から御紹介がございましたとおり、市町村では森林整備の促進や担い手対策、木材の利用促進に関する費用に、県では、市町村の支援に要する費用等に充てることとされております。
 林業経営体に対する直接的な支援につきましては、森林環境譲与税の目的や使途を踏まえまして、地域の実情に応じて市町村において検討されているものと考えておりまして、県では市町村に対する指導や助言を行っていきたいと考えております。
〇村上秀紀委員 ただいまの御答弁によれば、もし盛岡広域森林組合の各7市町で協力してこういった取り組みをしたいと申し出があれば、県としてもそれに合わせて協力することも考えられるということでしょうか。
〇高芝森林整備課総括課長 森林環境譲与税の使途につきまして、各市町村でさまざまな支援が行われているところでございます。例えば、新規就業者の支援につきましては、県内では新規就業者を雇用する事業主に対しまして、奨励金を交付する制度を行っている市町村もございます。また、新規就業者のために市外から転入した者に対する家賃補助など、それぞれの市町村の実情に応じて支援をしているところがございますので、県で一律に掛金助成を行うことは、ほかの市町村とのバランスも含めると難しい部分もあろうかと思いますが、さまざまな情報は収集して研究してまいりたいと思います。
〇村上秀紀委員 盛岡広域森林組合に限らず、県内の森林組合の皆さんが、同じようにこういった取り組みをまとまって考えていけば、もしかしたら、県としても協力する余地があるのかと思って、伺いました。
 ちなみに、盛岡広域森林組合は、今、およそ40人の方が作業に当たられているそうで、年間で400万円の掛金を事業主が負担しているということでございました。ここから4割は基金で負担していますので、盛岡だけで見ると、実質の負担は240万円ということでございます。ただ、これは作業員のみのものなので、事務職員の皆さんは、恐らくほかの中小企業退職金共済など、ほかの制度に加入されているということでしたから、そちらの負担金はまだまだありますし、ぜひ組合員の確保という観点から、これだけに限らず、さまざまな観点から担い手の確保、先ほど林野火災の復旧に対しての答弁の中でも、組合員の担い手確保という答弁も先ほどございましたし、そういった観点からも、いろいろと前向きに検討していただきたいと思っております。
 公益事業も必須の事業として担っているところでございますので、何とか今申し上げたことを踏まえまして、林業振興、森林のこれからの維持に関して、ぜひ取り組みをいただきたいと思いまして、私からの質問を終わります。
〇斉藤信委員 それでは最初に、大船渡市大規模林野火災の復旧、復興についてお聞きをいたします。
 森林災害復旧事業について、人工林1、785ヘクタールのうち1、279ヘクタールの事業計画が計画どおり認められたということですが、今後の事業の見通しを示してください。
〇高芝森林整備課総括課長 森林災害復旧事業につきましては、事業の2年目となる令和8年度の事業計画は、被災木の伐採約467ヘクタールなどとしており、本事業の実施に向け、令和8年度当初予算では、大船渡市に対する補助金として、約19億9、800万円を計上しているところです。
 市、国、関係団体等と設置いたしました大船渡市林地再生対策協議会で今月末に策定する復旧計画には、事業の実施に係る広域的な連携体制を盛り込むこととしておりまして、こうした取り組みにより令和8年度予算が着実に執行され、森林の復旧が進むよう、関係機関、団体と一体となって取り組んでまいります。
〇斉藤信委員 令和8年度は467ヘクタール、そうすると、認められた1、279ヘクタールの見通しはどうなりますか。
〇高芝森林整備課総括課長 令和8年度の事業計画467ヘクタールは、認められた事業計画1、279ヘクタールの約3割程度となっております。国の森林災害復旧事業の事業期間である令和10年度までを計画としているところでございます。
〇斉藤信委員 そうすると、令和10年度までは認められた1、270ヘクタールが完成という計画の見通しだということでよろしいですか。
〇高芝森林整備課総括課長 1、279ヘクタールにつきましては、国の森林災害復旧事業の事業期間である発災から5年目、令和10年度までに完了する計画としているところでございます。一方で、被害が極めて大きいということもございまして、事業期間の延長につきましても、国に対しては要望しておりまして、引き続き、繰り返し要望してまいりたいと考えております。
〇斉藤信委員 大変な規模の復旧ですから、期間の延長も含めて、これは取り組んでいただきたいと思います。
 意向調査の結果を含めてこうなったと思いますが、復興事業の主体を市として下刈りへの上乗せ補助を行い、所有者の負担をなくすという方向が示されました。市は意向確認を改めて行うということですが、この見通しを示してください。
〇高芝森林整備課総括課長 ただいま委員から御紹介がございましたとおり、市では、森林災害復旧事業により被災木の伐採や植栽に係る復旧事業の主体を市とすることに加えまして、下刈りへの上乗せ補助を拡充いたしまして、所有者の負担をなしとしたところでございます。
 昨年、市が行った地域説明会や意向調査では、森林所有者から、下刈りの費用負担が大きいなどの意見が出されるとともに、復旧事業の活用を希望しないとの回答も多かったところです。
 今後は、市と連携して、復旧事業の実施状況を発信しながら、所有者の同意をいただき、森林の復旧が進むよう取り組んでまいります。
〇斉藤信委員 そうしますと、再確認の意向調査を踏まえて、さらに事業計画は拡大する可能性もあると受けとめていいですか。
〇高芝森林整備課総括課長 こちらの事業については、森林の被害状況のほか、市民生活への影響を勘案して、早期に復旧が必要な森林を事業対象として、1、279ヘクタールの取り組みを計画しているところでございます。
〇斉藤信委員 今の答弁、よくわからなかったです。被害木の活用については、先ほども質問がありました。大船渡市は公共事業でも活用するということで、需要がないとなかなか伐採といっても処理が大変だと思うのですけれども、私は県の公共事業も含めて、被害木の需要拡大に取り組む必要があるのではないかと思います。
 今の段階では、強度は普通の木材と変わりないと言うけれども、被害状況を放置した場合、それは保障がないわけだから、できるだけ早く伐採をして、そして利活用する必要があります。ある意味、時間との勝負、スピード感が問われる対応だと思いますので、その点、県はどう考えているのでしょうか。
〇高橋林業振興課総括課長 県の公共事業における県産木材等の利用促進につきましては、知事を本部長とする、いわて県産木材等利用推進本部を設置しまして、県の公共施設、公共工事における県産木材の率先利用に取り組んでおりまして、昨年6月に開催した本部会議におきましては、今年度の重点事項として、大船渡市林野火災の発生を踏まえた木材利用の促進を掲げたところでございます。
 昨年12月には、庁内各部局に対して、被災木の強度試験の結果を改めて周知しまして、県の公共施設や公共工事において被災木が活用されるよう、改めて働きかけを行ったところであります。その結果、国などの土木資材を製造する木材加工工場などでは、被災木の活用を始めたと聞いておりますので、引き続き、各部局と連携しまして、公共事業における被災木利用に積極的に取り組んでまいります。
〇斉藤信委員 JR東日本が盛岡駅の改修に活用する、これは大変大きなことだと思います。県その他公共施設のさまざまな事業もあるでしょうから、最大限活用の枠を広げて取り組んでいただきたいと思います。
 次に、水産業の再生の取り組みをお聞きしますが、大規模林野火災による漁業者の減少などの影響はあるのか、県独自のワカメ養殖用機器等への支援の実績、定置網漁の状況などについて示してください。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 まず、漁業者の減少につきましては、被災した漁業協同組合からは、今回の林野火災を理由に廃業した漁業者はいないと聞いてございます。
 次に、ワカメ養殖用機器等への支援についてでございますが、ことしは今月からのワカメ収獲期までに復旧が完了したところでございます。
 また、定置網漁につきましては、漁業協同組合が水産会社などから網を借りまして、令和7年6月に一旦、操業を開始したところであります。令和8年漁期に向けましては、国の事業を活用した新たな網の導入を進めているところでございまして、7月の操業開始を目指しているところでございます。
〇斉藤信委員 私も資料を見て大変驚いたのだけれども、綾里漁業協同組合の養殖漁家は一人も減らずに、ことしは水産量をふやしているのです。たしか入札でも県内で最も高い価格も出したということで、大変な被災をしながらもすごい意気込みの取り組みを感じたところであります。
 リボーン宣言については、私も質問通告をしておりましたが、かなり議論されましたので、私は各論について少しお聞きをしたいと思います。
 私が聞きたいのは、魚市場別の水揚げ状況ですけれども、新聞報道にもありましたが、去年は数量でいくと6万1、702トン、初めて7万トンを割ったということで大変厳しい状況です。これは震災比で見ますと35%、前年比では85%ということで、令和7年の水揚げは大変落ち込んでいます。
 ただ、市場ごとに見ますと、普代村は数量で震災前比107%です。野田村も140%です。震災前より水揚げをふやしている要因は何なのでしょうか。
〇野澤漁業調整課長 昨年の水揚げが県北地域で高いというお話でございましたが、昨年7月ごろから、県北地域を中心にスルメイカの漁場が形成されたということで、好漁が続いたということが要因が一つと考えられます。
 また、令和6年12月から翌年の1月に、マイワシも県北地域でも若干とれたというところで、魚種がふえたことで金額も上がったと考えております。
〇斉藤信委員 ではもう一つ、八木漁港は、結構小さいのですけれども、唯一、金額で震災前を超えています。数量は47%にとどまっているのですけれども、金額で113%になった理由は何ですか。
〇野澤漁業調整課長 こちらもスルメイカの水揚げで、単価が非常に高く推移しておりまして、震災前比で約4倍、昨年比で102%ということで、数量がとれたということに合わせて単価も上がったといったところが特徴かと思います。
〇斉藤信委員 スルメイカ効果だということです。スルメイカについて、ことしはかなりとれたのですけれども、震災前と比べれば、決して戻ったわけではないのです。
 それと、沿岸地域に行って、かなり深刻に聞かれるのはカキです。私がいただいた資料は、令和6年度の実績までしかないのですが、大体7割、8割がへい死しているのです。ことしの水揚げはかなり深刻な状況になっているのではないかと思います。まだ集計は途中だというのですけれども、今の段階でどう把握されているか。その要因、対策はどうなっているか示してください。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 具体的な数字につきましては、今、委員からもお話がありましたとおり、集計中でございますけれども、その原因としましては、夏場の高水温などの影響によって、へい死の増加ですとか、あるいは、貝毒による出荷規制の影響が大きいと考えているところでございます。
 今後に向けましては、より高水温に強い養殖対象種への転換ですとか、あるいは、貝毒につきましては、当面、漁業者の貝毒検査費用の負担を減らすような形で支援してまいりたいと考えております。
〇斉藤信委員 カキも重要な収入源なので、ことしの被害はかなり深刻なものになるのではないかと思っております。必要な対策や支援を強化していただきたいと思います。
 次に、クロマグロの漁獲状況、定置網に入っている状況はどうなっているでしょうか。漁獲割り当ての状況、拡大策はどうなっているか示してください。
〇野澤漁業調整課長 クロマグロの漁獲状況等でございますが、まず、現状でございます。本県では、定置網とはえ縄で漁獲されておりまして、令和7年度におけるクロマグロの漁獲量は、2月末現在、小型魚が106.3トンで漁獲可能量の94%、大型魚が87.4トンで漁獲可能量の90%を消化しております。
 また、定置網の状況でございますが、小型魚は定置網が全量を占めておりまして、大型魚は62.3トンで漁獲可能量の98%を消化しているところでございますが、既に漁業者ごとに配分された漁獲可能量を超えるおそれのある定置網につきましては、入網したクロマグロの放流を行っておりまして、その実績は年度末までに集計されることで予定されております。
 また、本県への枠の拡大でございますが、クロマグロの漁獲管理を国際的に行う委員会がございまして、こちらにおいて、令和7年度の日本の漁獲枠が拡大されたことを受けまして、本県への当初配分は、前年度と比べまして、小型魚が15%、大型魚が62%の増加となったところでございます。さらに、6月及び12月に全国的な調整による追加配分がございまして、2月末現在の漁獲可能量は、小型魚が113トン、大型魚が97.2トンとなっております。
〇斉藤信委員 河北新報の社説でこう書いています。秋サケとサンマにかわって、現在、岩手県の漁業を支えているのはマグロ類だということです。2023年は漁業生産額の26%を占め、魚種別でトップになったわけです。令和6年度は確定しているでしょうから、令和6年度の漁獲額は幾らになっているのですか。
〇野澤漁業調整課長 済みません、今、手持ちにクロマグロの漁獲の金額については資料がございませんので、お答えはできませんが、数量は先ほどのとおりでございます。
〇斉藤信委員 河北新報の社説は、漁業生産額の26%という話も出ていますので、後でわかったら知らせてください。
 それで、定置網にどのぐらいかかって放流しているかといいますと、令和6年度は5、409トンです。令和7年度の漁獲については、4月から2月までで見ると168.5トンです。32倍放流していると。本当にこのような残念なことはないのです。
 漁獲全体として枠が拡大されているのだけれども、その漁獲枠がどう決まっているかというと、大型巻き網、沿岸漁民との割り当ては大体2対1ではないでしょうか。諸外国は反対なのです。沿岸漁民が2で大型巻き網が1です。私は国の割り当てについても、沿岸漁業に割り当てを優先するように強く求めるべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
〇野澤漁業調整課長 先ほど委員から御指摘がありましたとおり、本県沿岸部にクロマグロの来遊量が増加しております。漁業者からは漁獲量をふやしたいといった声が多く寄せられている一方で、クロマグロは国際的な資源回復の取り組みが進められておりまして、県では、資源管理に取り組みながら漁獲可能量を拡大していくことが重要と認識しております。
 県といたしましては、漁獲可能量の拡大とともに、漁業者の要望を丁寧に聞きながら、本県への漁獲枠の拡大が実現するよう、国に必要な働きかけを継続していきたいと考えております。
〇斉藤信委員 先ほども紹介しましたけれども、水揚げと比べて、放流して逃がしているのが32倍ですから、とりに行っているのではない、定置網にかかってくるわけです。そういう意味では、確実に資源は回復してきているわけです。そのため、国際的な枠組みで枠拡大を求めると同時に、もう一つ、国内の割り当ても大型漁船優先ではなくて、沿岸漁民優先に変えれば、この枠は私はふやせると思います。
 最後に、簡単に聞きたいのですが、放流しても死んでしまうのではないかという声も聞きますが、そういう実態は把握されていますか。
〇野澤漁業調整課長 まず最初に、他県との融通というところもございまして、国との融通制度がございます。都道府県間、または大臣管理区分と都道府県との間で漁獲枠の融通が可能になっておりまして、令和7年度は、小型魚につきまして、国の仲介により大臣管理区分である大中型まき網漁業から本県に対し、約4トンの融通が実現したという取り組みもございます。
 今後も、漁獲枠の増加につながる融通につきましては、漁獲状況を見ながら、必要に応じて国に対応を求めていきたいと思います。
〇佐々木朋和委員長 簡潔に願います。
 当局より発言を求められておりますので、答弁を許します。
〇野澤漁業調整課長 済みません、放流後の生態につきましては、これはまだはっきりとした結果が見えておりませんが、生きたまま返すというのが基本でございますので、それがいずれ資源になって帰ってくるということでございます。
〇小林正信委員 先ほどからシン・岩手県水産業リボーン宣言について質疑が行われてまいりました。答弁にもあったとおり、主要魚種の資源回復などの三つの柱に、藻場の再生と地域資源の活用、推進の二つの柱が追加されたとのことです。
 その中でも、新たな柱である地域資源の活用については、海業の振興というお話が先ほどからもございましたけれども、令和8年度の海業の振興の取り組み、具体的な取り組みである海業推進モデル事業について、その概要、また、内容等についてお聞きしたいと思います。
〇工藤技術参事兼漁港漁村課総括課長 秋サケ等の極端な不漁や漁業就業者の減少など、漁村の活力低下が懸念される中、海や漁村の地域資源を最大限に活用しながら、地域を活性化していく海業を推進していくことが重要と考えています。
 そのため、この事業では、令和6年度から、海業への理解醸成を図るシンポジウムの開催や、海業のビジネスモデルの構築に向けたモニターツアーを実施しております。
 令和8年度においても、これらの取り組みを継続するとともに、新たに海業振興計画の策定等の支援やガイドブック等、プロモーションツールの作成などに取り組み、海業を推進することとしています。
〇小林正信委員 海業でしっかりビジネスモデルとして稼げるようにしていくということが最終的なこの事業の目標だと思いますし、また、水産業のホームページでは、海業についての例として、漁港での水産物の販売や料理の提供、あるいは、遊漁、漁業体験等を挙げております。この海業を振興する上で、観光や釣り、あるいは、漁業体験などを支える小型船や遊漁船の役割は重要なものと思いますけれども、県として遊漁船、釣り船が海業において果たす役割について、どう考えておられるのかお伺いします。
〇工藤技術参事兼漁港漁村課総括課長 県では、令和6年度から取り組んでいるビジネスモデルの構築に向けたモニターツアーにおいて、遊漁船を活用した漁業体験を行っており、今年度は、山田町でのカキの養殖体験など3地区で遊漁船を活用しております。
 モニターツアーの参加者からは、日常では経験することのない貴重な体験ができた、初めて漁船に乗船したが、漁師から丁寧な説明をいただき、漁業への理解が深まったなどの感想が寄せられ、ツアーの中でも非常に満足度が高い取り組みとなっており、遊漁船の活用は大変重要であると認識しております。
〇小林正信委員 関係人口を広げるというところでの海業というところでは、遊漁船や釣り船が本当に重要な役割を果たすということだと、お話でもわかりました。
 その上で、以前、千葉盛議員も一般質問で取り上げておられましたけれども、北海道知床半島における海難事故を受けて、令和6年に改正された遊漁船等、また、小型船舶も含む船舶への安全装置の義務化については、私も懸念の声を伺っておりました。海上の安全確保は重要でありますが、義務化された救命いかだの導入、また、維持については、特に小型船でなりわいを立ている個人事業者にとっては大きな費用負担が生じ、廃業が続出する懸念があるわけです。漁師もどんどんやめていく懸念もあるということであります。
 国としても、また県としても、海業の振興を図る方針でありますが、それを支える釣り文化や、先ほど言った観光、あるいは、サッパ船による観光もそうですし、こういった文化が失われてしまう可能性もあります。県としても現場の状況をしっかりと確認をしていただいて、国に対し要望を行うなど現状を伝えていくべきと考えますが、御所見をお伺いします。
〇野澤漁業調整課長 国が遊漁船を含む小型旅客船等に救命いかだ等の安全装備の設置を義務化したことを受け、県では、遊漁者の安全確保を図るため、安全設備の導入を円滑に進めることが重要と考え、国と連携した制度説明会の開催や設備の導入を支援する国事業の活用を促してきたところでございます。
 説明会に参加した事業者からは、事業の継続とともに、補助事業の予算額が少ないなど、事業者への支援が十分でないとの声が寄せられております。
 このため、県では、国に本県の遊漁船業の現状を伝えるとともに、事業の継続や予算の十分な確保などを要望した結果、令和8年度におきまして、当該事業が継続となったほか、新たに、国事業よりも補助率の高い民間事業が創設されたことなどから、これらの事業活用を促すなど、引き続き、本県の遊漁船業が安全かつ安定的に営まれていくよう取り組んでまいります。
〇小林正信委員 そういった事業もあるということですが、それではまだまだ足りない、厳しいという声も漁業者の方からも伺っておりましたので、そうした声を県としてもさらに聞き取りをしていただいて、どうすればなりわいを持続することができるのか、国ともしっかり連携を図っていただきたいと思うところであります。
 シン・岩手県水産業リボーン宣言では、これまでもお話がありましたとおり、磯焼けの拡大を防ぐ藻場の再生も新たな柱の一つとして掲げられました。磯焼けの防止は重要な観点でありますが、環境課題の解決につながるブルーカーボンの推進についても、同時に取り組んでいく必要があると思いますし、先ほどからの答弁においても、二酸化炭素の吸収源への期待というお話もございました。
 その上で、令和8年度の藻場の造成、保全にかかわる水産環境整備事業、水産多面的機能発揮対策事業の概要、取り組みについて、まずお伺いいたします。
〇工藤技術参事兼漁港漁村課総括課長 県では、アワビ、ウニ等の磯根資源の回復、増大に向け、ブロック等の投入によるハード対策と、ウニの間引きなどのソフト対策を一体的に進めております。
 水産環境整備事業によるハード対策等では、これまで、県内5地区13漁場でブロック等の投入に取り組んでおり、令和8年1月までに4漁場の対策が完了しております。
 また、水産多面的機能発揮対策事業によるソフト対策では、5地区でウニの間引きや海中林の設置等を支援しているところです。
 こうした取り組みを通じて、ブルーカーボンの増大に貢献する藻場の再生を、関係機関、団体等と一丸となって進めていきます。
〇小林正信委員 これまでの取り組みもしっかりやってこられたということで、そして、令和8年度の新規事業として、いわてのうみの森づくり推進事業についても質疑の中でお話がありました。答弁では、講習会を行う等、取り組みが示されましたが、その具体的な内容、講習会の対象とか、回数はどれくらいなのかとか、あるいは実証実験の見通しなど、詳しい事業の内容についてお伺いいたします。
〇工藤技術参事兼漁港漁村課総括課長 藻場再生の取り組みを進める上で、ソフト対策を行う人材等の確保が課題となっております。
 この事業は、ソフト対策を行う人材等を確保するため、漁業関係者と民間企業を対象に、藻場保全活動の先行事例等を紹介する講習会を開催するとともに、モデル地区において藻場保全活動を体験する実証試験を実施するものです。
 講習会は、漁業関係者向けと民間企業向けにそれぞれ1回開催し、実証試験については、講習会の参加者から、ソフト対策を行う人材等を確保したい漁業関係者と、藻場保全活動に興味を示した民間企業をマッチングさせ、現地で海中林の設置等に取り組むもので、1地区での実施を見込んでいます。
 こうした取り組みにより、漁業関係者と民間企業が連携した体制づくりを支援し、藻場再生に必要な人材の確保等を図りながら、ハード対策とソフト対策の一体的な取り組みを進めていきます。
〇小林正信委員 こうした先進事例をまずつくって、それを広げていくということもありますし、また、これまでも市町村等でブルーカーボン増大のための取り組みをいろいろやられております。民間の方でも、団体の方でも、ブルーカーボン増大の取り組みをやっていらっしゃるところも多くあるので、そういったところとの連携もしっかり深めていただきながら、取り組みを進めていただきたいと思います。
 先日の佐々木副知事の答弁では、県内の漁業者、また、藻場の再生に取り組む団体や企業と連携するということもおっしゃっております。また、第二次岩手県地球温暖化対策実行計画には、新たにブルーカーボンを温室効果ガス吸収量に加えることを予定しているということでした。
 他県においては、さまざまな主体と連携をして、ブルーカーボン協議会というものを設置している自治体もあると伺っておりますけれども、岩手県としても、県内の漁協や環境生活部とも連携をして、ブルーカーボンを推進するための協議体を設置するお考えはあるのかどうかをお伺いしたいと思います。
〇筒井技術参事兼水産振興課総括課長 協議会設置についてでございますけれども、北海道や宮城県などでは、国内外の動向や専門的な知見を共有しながら取り組みを促進するため、漁業関係者、学識経験者、行政機関等からなる協議会を設けていると承知しております。
 本県では、民間が主体となり、県民を対象に行ったセミナーにおきまして、岩手県水産技術センターが国と連携して取り組んだ藻場の炭素吸収の調査など、ブルーカーボンの研究内容を紹介して理解醸成を図ったほか、環境生活部が主催する県市町村GX推進会議実務者会議におきまして、ブルーカーボンに関する国内の状況等の紹介を行ったところでございます。
 協議会の設置につきましては、温暖化防止いわて県民会議におきまして、ブルーカーボンの普及、啓発を行う中、県としては、既にブルーカーボンに取り組んでいる市町村や漁業関係団体との意見交換を踏まえながら検討を進めていくこととしておりますので、環境生活部と連携して対応してまいります。
〇小林正信委員 検討を進めていくということでございます。協議体をしっかりつくっていただいて、ブルーカーボン、Jクレジットにも連動されるというお話も伺っておりましたので、取り組みを進めていっていただきたいと思っております。
 最後に、漆産業についてお伺いしたいと思います。岩手県で生産された漆は、ほとんど文化庁における歴史的建造物の保全等に利用されていると伺っております。今後、伝統工芸品や漆器、漆を使った製品の国内外への展開を考えたときには、漆の増産や低価格化に取り組んでいかなければならないと思います。そういった中で、岩手県の漆の木はどれくらいの面積とか本数があるのか、また、他県と比較してどのような状況にあるのかというところをお伺いしたいと思います。
〇高橋林業振興課総括課長 本県の漆の面積は、林野庁の特用林産統計基礎資料によりますと、令和6年は約329ヘクタールでありまして、全国の漆の面積約385ヘクタールの86%を占め、全国1位の資源量を有してございます。
 なお、第2位が福島県で約23ヘクタール、第3位が茨城県で約20ヘクタールとなっております。
〇小林正信委員 岩手県が漆の生産というところではトップを走っているということがわかりました。その上で、漆の価格が今、高くなってきているというお話も伺っております。そうなることで、漆器や漆製品も高価になって、売れ行きが芳しくないということで、職人がやめてしまうのではないかというお話も伺っております。
 そうした中で、岩手県としても、また農林水産部としても、漆の生産にさらに力を入れていくべきではないかと思うわけでございますけれども、漆の生産増加について、どのようなお考えがあるのかお伺いして、終わりたいと思います。
〇高橋林業振興課総括課長 平成27年に国が文化財修復へ使用する漆の100%国産化の方針を示してから国産漆の需要が増大しており、全国の生産量の約8割を占める二戸市では、令和6年の生産量が1.4トンと、平成27年の約2倍に増加し、将来的に、2トンの生産量を目標に掲げているところでございます。
 漆は、地域の特色ある資源でありまして、生産量の増加が重要であることから、県では、これまで二戸市と連携し、漆の安定供給に向けた原木確保のための資源量調査に取り組んできたほか、岩手県林業技術センターでは、発芽率が低く、苗木生産が難しかった漆の発芽率向上と育苗技術の開発を行ってまいりました。さらに、森林組合による漆苗木の生産体制の構築に向けた支援に取り組むとともに、適切な下刈りや除伐による漆林の保育管理技術の普及に努めてきたところでございます。
 今後も、漆の生産量の増加に資する原木の確保に向け、関係機関と連携して積極的に取り組んでまいります。
〇佐々木朋和委員長 ほかに質疑はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇佐々木朋和委員長 質疑がないようでありますので、これで第2部、林業水産業関係の質疑を終わります。
 農林水産部の皆様はお疲れさまでございました。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。本日はこれをもって散会いたします。お疲れさまでした。
   午後4時28分 散 会

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