令和8年2月定例会 予算特別委員会会議記録

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令和8年3月10日(火)
1開会 午前10時1分
1出席委員 別紙出席簿のとおり
1 事務局職員
議事調査課
総括課長 柳 原   悟
議事管理担当課長 佐 藤 博 晃
主任主査 柴 田   信
主査 高 橋 真 悟
主査 高 橋 美 樹
主査 佐 藤 祐 基
主査 佐々木 賢一郎
主査 三 浦 訓 史
1説明員
文化スポーツ部長 菊 池 芳 彦
副部長兼文化
スポーツ企画室長 新 沼   司
文化スポーツ
企画室企画課長 柏 葉 保 行
文化スポーツ
企画室管理課長 大 内 玲 子
文化振興課
総括課長 和 田 英 子
スポーツ振興課
総括課長 田 内 慎 也
スポーツ振興課
特命参事 三ケ田 礼 一

教育長 佐 藤 一 男
教育局長兼
首席服務管理監 松 村   達
教育次長兼
学校教育室長 駒 込 武 志
教育企画室長 武 蔵 百 合
教育企画推進監兼
服務管理監 黒 澤 裕 彰
予算財務課長 工 藤 秀 誠
学校施設課長 山 崎 重 信
学校教育企画監 伊 藤 兼 士
首席指導主事兼
義務教育課長 佐々木 淳 一
高校改革課長 西 川 信 明
産業・復興教育課長 佐々木 宏 幸
首席指導主事兼
特別支援教育課長 最 上 一 郎
生徒指導課長 菊 池 陽 子
教職員課総括課長兼服務管理監 菊 地 亮 弘
首席経営指導主事
兼小中学校
人事課長
兼服務管理監 佐 藤 孝 之
首席経営指導主事
兼県立学校
人事課長
兼服務管理監 岩 渕 雅 明
保健体育課
首席指導主事兼
総括課長 中 村 和 平
生涯学習文化財課
総括課長 藤 井 茂 樹
首席指導主事兼
社会教育主事補
兼文化財課長 佐 藤 淳 一

参事兼
財政課総括課長 佐 藤 直 樹
〇佐々木朋和委員長 これより本日の会議を開き、直ちに議事に入ります。
 議案第1号から議案第20号まで、議案第26号から議案第45号まで、及び議案第47号から議案第59号までの以上53件を一括議題といたします。
 本日は文化スポーツ部及び教育委員会関係について、延べ25人の質疑を予定しており、世話人会の協議により、本日の質疑の目安時間は20分といたしました。
 また、関連質疑の取り扱い、換気のための休憩については、これまでと同様でありますので御協力をお願いいたします。
 初めに、文化スポーツ部長に文化スポーツ部関係の説明を求めます。
〇菊池文化スポーツ部長 令和8年度の文化スポーツ部関係の歳出予算について御説明申し上げます。
 初めに、令和8年度当初予算編成に当たっての当部の基本的な考え方について御説明いたします。
 文化芸術、スポーツ分野におきましては、国内外での本県出身、ゆかりの皆様の活躍が続いています。
 こうした活躍は、岩手県民に誇りや勇気、子供たちに夢と希望を与えており、災害からの復興に立ち向かう人たちの支えにもなっています。
 この文化芸術、スポーツへの関心の高まりを岩手県の活力とし、交流、関係人口を拡大させ、地域の活性化、地域振興につなげていくことが重要と考えております。
 まず、復興推進の取り組みについてでありますが、復興のきずなを生かしたさんりく音楽祭、楽しいオーケストラin岩手などの開催や、被災3県及び東京都の連携による子供たちのスポーツ交流大会の開催などを通じて、東日本大震災津波からの復興の姿を発信するとともに、人的、文化的交流、次世代の育成に取り組みます。
 次に、政策推進の取り組みについてでありますが、健康・余暇分野では、岩手芸術祭を開催し、音楽、美術、文芸など多彩な舞台発表や作品展示を行い、文化芸術の魅力を発信してまいります。
 また、県民誰もが生涯にわたってスポーツを楽しむことができる共生社会型スポーツの普及、推進に取り組みます。
 教育分野では、トップアスリートの育成に向け、スーパーキッズ事業や指導者の資質向上、パラアスリートを含むトップアスリートの活動支援などに取り組みます。
 また、中学校の休日部活動の地域展開については、国の新たなガイドラインを踏まえ、本県における部活動方針の改定や、アドバイザーの配置による市町村への支援、市町村に対する新たな補助事業を通じて、円滑な中学校の部活動の地域展開を推進します。
 居住環境・コミュニティ分野では、大規模スポーツ大会のレガシーを継承し、スポーツ大会、合宿の戦略的な誘致など、人的、経済的な交流の一層の拡大を図ります。
 また、令和8年度に開催する第81回国民スポーツ大会冬季大会スキー競技会―いわて八幡平雪ゆめ国スポに向け、受け入れ体制の整備、機運醸成に向けた取り組み等を推進いたします。
 歴史・文化分野では、令和8年度は平泉の世界遺産登録15周年、御所野遺跡の世界遺産登録5周年の節目に当たることも踏まえ、平泉町を会場とした世界遺産祭や一戸町と連携した御所野遺跡世界遺産登録5周年記念イベントを開催するほか、三つの世界遺産が連携した効果的な発信、取り組みを進めます。
 また、いわて平泉歴史文化観光地域計画に基づいたひらいずみ遺産を中心とした文化観光の取り組みを進めます。
 次に、当部関係の歳出予算について御説明申し上げます。
 お手元の議案その1、10ページをお開き願います。
 当部関係の予算は、2款総務費、8項文化スポーツ費の28億8、600万円余であり、対前年度比で約4億3、600万円の増となっております。
 予算内容につきましては、予算に関する説明書に記載されておりますが、説明は省略させていただきますので、御了承願います。
 次に、債務負担行為についてでありますが、15ページをお開き願います。
 第2表債務負担行為のうち、当部関係は、事項4のスポーツ施設設備整備に関するもの1件であります。
 次に、予算に関する議案についてであります。
 当部所管の文化スポーツ施設、9施設につきまして、物価上昇に係る物件費の伸びに伴い、令和8年4月から、それぞれ利用料金の上限額を引き上げようとするものであります。
 改正する条例でありますが、議案その2、47ページをお開き願います。
 議案第34号県民会館条例の一部を改正する条例、次に51ページ、議案第35号公会堂条例の一部を改正する条例、54ページ、議案第36号平泉世界遺産ガイダンスセンター条例の一部を改正する条例、55ページ、議案第37号県立体育館条例の一部を改正する条例、57ページ、議案第38号県立スケート場条例の一部を改正する条例、59ページ、議案第39号勤労身体障がい者体育館条例の一部を改正する条例、61ページ、議案第40号スキージャンプ場条例の一部を改正する条例、62ページ、議案第41号武道館条例の一部を改正する条例、65ページ、議案第42号屋内温水プール条例の一部を改正する条例、以上の9件であります。
 以上で説明を終わります。よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。
〇佐々木朋和委員長 これより質疑を行いますが、質疑、答弁とも簡潔明瞭に行い、議事の進行に御協力をお願いいたします。
 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。
〇福井せいじ委員 それでは、まず初めに、スポーツ施設設備整備費について伺いたいと思います。
 先日、代表質問で工藤大輔議員が取り上げましたスポーツ医・科学センターについてでありますが、岩手県営体育館、岩手県勤労身体障がい者体育館を集約したスポーツ医・科学センターの一体的整備について伺いたいと思います。
 まず初めに、現在の検討の状況、そしてまた、3施設集約で想定される面積規模、予算額、そしてまた、竣工までのスケジュールについて伺いたいと思います。
〇田内スポーツ振興課総括課長 体育館等の集約の関係でございますけれども、ただいま御紹介ありましたとおり、施設設備の共有化による相乗効果や、整備費、運営経費の面からも効果的でありますことから、県営体育館と県勤労身体障がい者体育館の集約化とスポーツ医・科学センターを一体で整備することも検討しているところでございます。
 県営体育館と県勤労身体障がい者体育館の集約化につきましては、令和8年度当初予算案に集約化の検討に係るデータ収集、分析及び集約化した場合の需要予測等を行う経費を盛り込んだところでございます。
 具体的には、全国で新たに整備された体育館におけます各種スポーツ大会の開催状況等の調査、分析を行い、集約化後の体育館の利用者数、利用率などの需要予測を行いますので、これに基づいて、実現可能な規模、構成の検討を行いたいと考えております。
 また、スポーツ医・科学センターにつきましては、現在、有識者懇談会を設けまして、センターが担う機能や必要な規模等を検討しております。現在のセンターが有する競技力向上と健康づくり支援の二つの機能を維持しつつ、さらにハイパフォーマンススポーツセンター等の連携や、スポーツデータを活用したアセスメント機能の強化、人材育成機能の充実を図る方向で進めており、来年度の早いうちに整備の基本的方向性をまとめるべく、有識者懇談会で引き続き意見を伺うこととしております。
 それから、集約後に想定される面積等についてでありますけれども、先ほど申し上げましたとおり、令和8年度に需要予測調査を行う予定としております。そのような体育館の利用者数、利用率などの需要予測し、実現可能な規模、構成等の検討を行っていきたいということでございます。
 最後に、スケジュールの関係でございますけれども、こちらにつきましても、先ほど御答弁申し上げましたとおり、両体育館の集約化に係るデータ収集、分析等の需要予測調査を令和8年度に行いたいと思っておりますので、それを踏まえ検討しますし、スポーツ医・科学センターについても、来年度の早いうちに、基本的方向性をまとめたいということであります。
 また、その後につきましても、方針の策定とか、設計などを経て着工になりますので、竣工までには数年を要するものと考えております。
〇佐々木朋和委員長 答弁は簡潔に願います。
〇福井せいじ委員 竣工までには数年かかるということでありますが、現在、県営体育館は非常に老朽化しておりまして、さまざまな不備が出てきているということでありますが、この県営体育館を維持しながら、次の体育館建設に向けて、計画を進めていくということでしょうか。
〇田内スポーツ振興課総括課長 当然、現在ある施設は適切に維持管理していくということでございまして、現在の体育館を必要に応じてしっかりと改修等を行いながら、次の体育館建設に向けて準備を進めていくということでございます。
〇福井せいじ委員 今の県営体育館の利用率も、開館しているときには98.2%と、非常に高い利用率であると思います。それだけ需要があると思いますので、私としては、非常に早い時期に竣工していただきたいと思っておりますので、どうぞ急いで検討を進めていただきたいと思います。
 もう一つ、盛岡市から、令和8年度予算要望において、岩手県営体育館の整備については、盛岡市の公共施設との合築、高規格化を検討していただきたいという要望が出ております。これについて、県としては、どのように受けとめているか、見解をお示しください。
〇田内スポーツ振興課総括課長 委員御案内のとおり、盛岡市からは令和6年度に引き続きまして、今年度―令和7年度も市町村要望ということで、先ほどお話しいただいたような要望をいただいております。
 県といたしましては、スポーツ施設の整備に当たりましては、その目的を明確にし、規模、機能、立地場所等のコンセプトを定め、整備費の軽減や整備後に必要となる管理運営費の低減策、収益の向上策などについても、十分に検討を加えるというプロセスが必要と考えております。
 そのため、まずは先ほど申し上げました需要調査等を踏まえまして、両体育館の集約化における適正な規模、機能等を検討いたしまして、運用の効率化や事業費等の圧縮が図られるよう、盛岡市を初めとする市町村との連携はもとより、PFI等の民間活力の活用など、先進事例なども参考にしながら、あらゆる手法について検討していく必要があると考えております。
〇福井せいじ委員 盛岡市との合築により建設されたきたぎんボールパーク―いわて盛岡ボールパークがありますけれども、このきたぎんボールパークを整備するに当たっては、コストの圧縮とか、あと、国からもさまざまな支援、補助があったと聞いています。もし国からの補助とか、そのようなスキームがわかれば、教えていただきたいことと、それから、県と市が一緒になって建設したことによるメリットなどがあれば、教えていただきたいと思います。
〇田内スポーツ振興課総括課長 きたぎんボールパークの整備に当たりましては、いわゆる集約化債―公共施設等適正管理推進事業債を活用して、県ですと県営野球場、盛岡市ですと市営球場、こちらを集約して整備したということで、先ほど申した集約化債という有利なものを使いまして、整備したということになります。
 そのメリットということに関しましては、集約化したということで、財源的に有利であったのはそのとおりであると思いますし、県と盛岡市、それぞれの野球場が老朽化しているという問題が一緒に解決されたというメリットがあったかと思っております。
〇福井せいじ委員 一つの、全国的にもいい結果だったと私は思います。いい例だったと思いますので、今後も―この県営体育館に関しましても、盛岡市の要望もありますので、合築、そしてまた連携を図りながら、ぜひ、いい施設を、高規格な施設をつくっていただきたいと思っております。
 次に、旧県営野球場の解体工事について伺いたいと思います。今後のスケジュール、そしてまた、解体後の活用についてお知らせいただきたいと思います。
〇田内スポーツ振興課総括課長 旧県営野球場につきましては、これまで、県、盛岡市、民間での活用を検討してまいりましたけれども、メーンスタンドなど現有施設の活用が見込めないこと、それから、きたぎんボールパークの整備に活用した、いわゆる集約化債の条件であります、令和9年度末までの解体等への着手期限が迫っていることなどから、令和8年度当初予算案に解体工事に要する経費を盛り込んだところでございます。
 なお、解体工事は令和10年度までかかる見込みとなっております。
 解体後の活用でございますけれども、令和7年5月には、サウンディング型市場調査を実施し、民間による活用策などもお伺いしたところでございますけれども、先ほど御答弁申し上げましたとおり、解体工事の工期は、令和10年度までを見込んでおりまして、この間の社会情勢や周辺環境の変化等を踏まえまして、改めてニーズを把握する必要があると考えております。工事終了にあわせて、跡地の活用方策を検討したいと考えております。
〇福井せいじ委員 先ほど、県営体育館の整備について伺いましたが、例えば旧県営野球場の跡地に県営体育館を建設することは可能なのでしょうか。
〇田内スポーツ振興課総括課長 旧県営野球場の場所ですけれども、用途地域となっておりまして、体育館のような大規模な施設を建設することは、現在では難しいと考えております。
〇福井せいじ委員 用途の制限があるということでありますが、そのような変更も含めて、あの土地であれば一体整備もできますし、隣には動物愛護施設もあるということで、一つのにぎわいの創出にもつながるのかもしれません。ぜひとも、そのようなことも頭の片隅に入れて整備、そしてまた、解体に取り組んでいただきたいと思います。
 次に、岩手県営スケート場について伺います。
 文化スポーツ部では、長寿命化という方向性が示されましたが、管財課からは廃止という方向性が示されました。この存廃の検討について、文化スポーツ部としては、どのようにお考えになっているかお聞かせいただきたいと思います。
〇田内スポーツ振興課総括課長 全体計画となっております第2期岩手県公共施設等総合管理計画におきまして、全ての公共施設を対象に、利用状況の推移や老朽化の度合い、経費効率などについて、統一的な考え方のもとで評価が行われました。
 この施設評価結果により、全ての公共施設について一律に見える化した中で、県営スケート場につきましては、施設の性格上、利用期間と利用者が限定されるため、経費効率が悪い状況にあることはやむを得ない事情があるものの、施設の老朽化が著しく、長期的に継続していくためには、大規模改修に多額の費用が必要となり、現状維持は難しい状況にあることから、機能の廃止を前提として、解体を検討するとの評価結果になったものと理解しております。
 一方、個別施設計画におきましては、近隣類似施設による代替は難しいため、県営スケート場のあり方については、競技力向上や改修に係る財源確保等の観点から、幅広い検討をする必要があるという記載もされたところでございます。県営スケート場の廃止、解体を前提とした検討は行っていないところでございますけれども、今後、具体のあり方を検討する際には、競技団体から意見を伺うなど、丁寧な議論が必要と考えております。
〇福井せいじ委員 廃止か存続かということはまだ決まっていない。これから検討するということでしょうか。
〇田内スポーツ振興課総括課長 現在も使っている施設ですので、適切な維持管理をしながら使っていくということはそのとおりです。第2期岩手県公共施設等総合管理計画の中で、廃止を前提として解体を検討ということになってはおりますけれども、現在はまだ、現在の施設を大事に使っていくことが前提でありまして、廃止、解体まで踏み込んだ検討なり、意見聴取という段階にはまだ至っていないということでございます。
〇福井せいじ委員 今回、ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックを見ていても、スケート競技も非常に注目されている。また、吉田雪乃選手―本県からオリンピアンが出たということで、私はこれからまだまだ、そのようなスポーツの振興をしていっていただきたいと思います。
 そこで少し、三ケ田特命参事にも伺いたいと思っていますけれども、これからは、このような冬季スポーツの振興、そのための施設整備も必要ではないかと私は思うのです。所感を伺いたいのですが、いかがでしょうか。
〇三ケ田スポーツ振興課特命参事 突然の御指名ありがとうございます。初めてですので、少し緊張しております。岩手県自体が、施設等が随分古くなってきているところもあると思います。来年度の冬にスキー国体がありますので、それに向けて、あとは、前回のスキー国体の際に、ジャンプ台は整備していただきました。国からも補助をいただきながら、整備したのですけれども、今、委員がおっしゃいましたとおり、オリンピアンも出ておりますし、あとは、競技選手が随分少なくなってきているという中で、施設が最初なのか、選手の強化が最初なのかというところもあると思いますけれども、施設がなければ、選手の強化はなかなかできないというところもあります。他県の施設等も充実したところがありますので、その辺も協力し合いながら、選手の強化を進めていかなければいけないと、個人的な意見になりますけれども、お話させていただきました。失礼しました。
〇福井せいじ委員 突然の指名、申しわけありませんでした。ただ、俯瞰的な世界の視野を持った、そのような俯瞰的なスポーツ振興にも取り組んでいただきたいと思っています。
 次に、いわてメディア芸術資源活用推進事業費について伺います。
 この事業の内容、そしてまた、ソフトパワーいわて戦略推進事業費との関係をお知らせいただきたいと思います。
〇和田文化振興課総括課長 いわてメディア芸術資源活用推進事業費の新規事業の内容についてでありますが、令和8年度、国において、地域の魅力ある文化コンテンツの創出など、地方への誘客を促進することを目的とした新たな事業が創設されておりまして、本県では、当該国庫事業に申請し、コンテンツツーリズムの取り組みに着手したいと考えているところです。
 具体的には、県内の施設での漫画に係る企画展示の実施や、岩手県ゆかりの漫画家が描くキャラクターの活用などにより、本県への来訪促進に向けた取り組みを実施することとしております。
 また、コンテンツツーリズムの実施に向けましては、漫画やアニメなどが著作物として地域全体で公正な使用を確保する機運の醸成が必要ということもございますので、市町村や事業者などを対象とした著作権セミナーの実施も予定しているところでございます。
 それから、ソフトパワーいわて戦略推進事業費との関係でございますけれども、いわてマンガプロジェクトは、漫画文化の振興を図るソフトパワーいわて戦略推進事業費とメディア芸術の資源をコンテンツとして活用する、いわてメディア芸術資源活用推進事業費の2事業で構成しているところでございます。ソフトパワーいわて戦略推進事業費では、コミックいわてWEBでの作品配信や、いわてマンガ大賞コンテストの取り組みを実施しております。
 いわてメディア芸術資源活用推進事業費では、漫画やアニメーション、映画、映像などのメディア芸術を活用した本県の魅力発信や、作品の創作、発表機会の提供などの取り組みを実施しているところでございます。
 本県の魅力を発信し、漫画文化の振興を図ることがコンテンツツーリズムの展開にもつながると考えておりまして、両事業の実施によりまして、本県のメディア芸術の取り組みを推進していきたいと考えております。
〇福井せいじ委員 今回、これ5、700万円ほどの予算が計上されております。私はここで思い切った展開も考えられるのではないかと思っています。岩手県ゆかりの作家でありますと、例えば呪術廻戦の作家であります北上市の芥見下々さん。その作家に頼んで、岩手県編をつくってもらい、それを発信するとか、あるいはふるさと納税にそれを生かすとか、あるいは県内のお祭りと呪術廻戦をコラボする、そのような展開も考えられるのではないかと思います。思い切った施策にチャレンジしたらいかがかと思いますが、いかがでしょうか。
〇和田文化振興課総括課長 本県からは、著名な漫画家がたくさん輩出されております。そのようなキャラクター等の活用につきましては、出版社あるいは作家御本人との許諾の関係性をしっかり信頼関係として築いていく必要があると考えております。そのようなことも踏まえて実現できれば、それは我々も期待したいところではありますが、まずは関係性、信頼関係の構築というところをしっかりとりながら、進めていきたいと考えております。
   〔「関連」と呼ぶ者あり〕
〇高橋穏至委員 同じ内容でしたので、ここで質問して、私の質疑は終わりにしたいと思います。
 この二つの事業をあえて二つにしなければいけなかったのは何でか。毎回、私も予算特別委員会、決算特別委員会でこれを取り上げておりまして、達成されたい目的は何かということを明らかにしなければいけないのではないか。継続して、間口を広めるのがソフトパワーいわて戦略推進事業費で、そして、展開がいわてメディア芸術資源活用推進事業費ということであれば、一つにできたのではないかと私は思うのですが、その見解を伺います。
〇和田文化振興課総括課長 委員から御指摘がありましたとおり、一本にするという選択肢も当然あったかと思いますけれども、目的として、それぞれソフトパワーいわて戦略推進事業費の目的というところで言いますと、岩手県を題材とした漫画作品による本県の魅力発信と、漫画文化の振興を目的としておりますし、いわてメディア芸術資源活用推進事業費の目的ということで言いますと、漫画、アニメ、映像など、メディア芸術の資源をコンテンツとして活用して、本県の魅力発信、そして、来訪促進につなげるといったとことを目的としているところでございます。
 ソフトパワーいわて戦略推進事業の中では、コミックいわての漫画作品等を蓄積しながら、それを一つのコンテンツとして、来訪促進につなげていくといった関係性も考えながら、今回、二つの事業に分けて予算計上したところでございます。
〇高橋穏至委員 コミックいわてはずっと続けてきているのですが、漫画文化の振興を県でやらなければいけないのか。今まで十何年もやってきて、ある程度そのようなことができたら、次の段階でいいのではないかと思いますし、交流人口とか人口減少対策というところでうたっているのですけれども、本来、そちらのほうに向けては、もっと岩手県をPRするということで、もう一つの五千何百万円の大きい事業をメーンにして、次の段階に入ってもいいのではないかと思うのですが、いかがですか。
〇和田文化振興課総括課長 コミックいわて等に関しましては、岩手県ゆかりの漫画家が非常に多いところは、我々としましては本県の強みであると考えておりますし、また、それを評価してくださる県民、あるいは県外からの岩手県の漫画文化の魅力について、称賛していただく声も幾つか聞いているところでございます。そのような中で、これについては、より多様な作品を配信して、漫画による作品の蓄積を続けながら、そして、それをコンテンツとして、多くの人に岩手県に来訪していただくという取り組みを実施していきたいと考えているところでございます。
〇高橋穏至委員 今まで、それをきっかけに岩手県の出身者も多いという話ですが、先ほど福井せいじ委員が話したとおり、ある程度蓄積があれば、その人をメーンにして、あの作者を目標にしたいという人も出てくるわけで、ある程度次の段階にもう入っていいのではないかという時期だと思うのですけれども、どうでしょう。
〇和田文化振興課総括課長 次のステージということでございますけれども、漫画家の先生方には、岩手県の漫画を描きたいと、まだ言ってくださる方々もおりまして、そのような方々が関係人口という裾野を広げる人材にもなり得るというところもございます。ですので、ここは継続していきながら、漫画の作品をコンテンツとして蓄積していくという取り組みは、当面続けさせていただきたいと考えております。
〇高橋穏至委員 コンテストがないと岩手県の漫画は描けないのか。今まで、これくらいのことをやってきて、活躍する漫画家が出て、その人たちの活躍を見ながら、岩手県って素材になるのだなというステージに行くとか、いつまでも続けるのはどうかと、私は疑問に思います。
 ということで、何回言っても、続けたいということでしょうけれども、私はもうそのようなステージに入っていいのではないかと思っておりますが、所感を文化スポーツ部長に聞いて、終わります。
〇菊池文化スポーツ部長 さまざま御指摘いただきました。漫画プロジェクトにつきましては、今、文化振興課総括課長も答弁したとおりでございますが、これまで、さまざまな取り組みを続けて、いろいろな蓄積もできてきているところです。
 今回、そのようなものも生かしながら、国の事業も活用した上で、コンテンツツーリズムの取り組みへと発展させていくという形で検討しておりまして、これまでの事業成果、そのようなものはこれからも引き続き検討しながら、これまで取り組んだ成果をさらに生かしていけるように、引き続き検討させていただきたいと思います。
〇岩渕誠委員 私は、平泉の世界遺産に絞ってお尋ねしてまいります。
 新年度は、世界遺産登録15周年、そして、中尊寺伽藍落慶900年、平泉町も合併から70年という非常に節目の年ですが、まず世界遺産です。15周年を迎えて、町もいろいろな周年記念の取り組みをしているのですが、県としては、この15周年という機会を捉えて、どのような取り組みをしていくつもりなのか、まずお示しいただきたいと思います。
〇和田文化振興課総括課長 平泉世界遺産登録15周年の取り組みということでございますけれども、中尊寺や毛越寺、平泉町や関係団体などで構成いたします世界遺産登録15周年事業実行委員会と連携して取り組むこととしております。
 令和7年度は、橋野鉄鉱山の世界遺産登録10周年を記念しまして、世界遺産まつりin釜石を開催したところでございますけれども、令和8年度は、本県の世界遺産まつりを平泉町の世界遺産祭と合同開催することにより、イベントの規模を拡大させて、世界遺産に係るワークショップやステージイベント、PRブースなどを設置する予定としております。
 また、中尊寺におきましては、令和8年3月に、中尊寺建立供養願文の特別展示、それから、7月には秘仏御開帳、そして8月には、平泉世界遺産ガイダンスセンターでの供養願文をテーマとする企画展示など、1年を通じて、毎月さまざまな催事を実施することとしております。
 こうした15周年記念事業関連イベントをリーフレットに取りまとめまして、さまざまなイベントを広く周知しながら、関係市町や関係団体との連携を強化して、世界遺産登録15周年を盛り上げていきたいと考えております。
〇岩渕誠委員 今の答弁はイベントの話が中心でありました。そして、それはどちらかというと来訪者対応ということになるのでありまして、それだけだと、平泉の世界遺産―これは後で拡張登録の話もしますが、なかなか広がっていかないのではないか。平泉町は、同時に世界自然遺産になった小笠原村との交流もやっておりまして、外に発信していくことが極めて重要なのだろうと思います。
 その観点で言いますと、私の一般質問に対して、知事は、海外でも世界遺産の平泉の価値について、発信していきたいと、このような旨の答弁がありました。今後、拡張登録を目指すのであれば、世界に向けた発信というところにも力を入れないと、来たお客さんを対象に、こうですよというだけでは、来たお客さんは大体平泉のことはわかってくるので、それをわからない人にどうするかというところが問題だと思うのです。
 知事からも答弁がありましたので、海外への情報発信について、どのように取り組んでいくのかお示しいただきたいと思います。
〇和田文化振興課総括課長 さきの一般質問におきまして、知事から御答弁申し上げましたとおり、本県の海外外交の機会などを活用しまして、世界遺産を初めとして、歴史や伝統文化など、本県の強みを生かしたPRを行っていきたいと考えております。平泉に関しましては、英語版のパンフレットやパネル等も活用しながら、さまざまな機会を捉えて、平泉が持つ普遍的価値をしっかり発信していきたいと考えております。
〇岩渕誠委員 今回は東南アジア、そして、インドに知事が出張する。それにあわせてという答弁であったのですが、例えばユネスコの構成国から言えば、ヨーロッパとか、そのようなところをどうするのだという話もありますし、それからいろいろな県の出張、あるいはアーカイブの交流の中で、北米とかいろいろなところが出てくるのです。でも、それは英語で書いたからいいという話ではなくて、もう少し発信力というものを高めるべきだろう。特に海外に対してですね。この辺の取り組みは、世界遺産登録のときはものすごくやった。紙芝居をつくったり、我々もミュージカルでドイツに行ったりしました。だけど、世界遺産になったから、もういいのだということではなくて、それはきちんとしていかないと、世界遺産は取り消しの対象にもなるのです。そのような意味で、精神性の高い平泉文化でありますから、継続して、工夫して、広めていくという―ここは少し熱意が僕は感じられないのですけれども、その辺はどのように考えていますか。
〇和田文化振興課総括課長 登録時におきましては、さまざま取り組みを進めて、何とか登録をというところがございました。登録後におきましては、どちらかといいますと、平泉の世界遺産に訪れていただくように、各地域の磨き上げというところに力を注いでいたという経緯もございます。ただ、外に出ていく機会もふえていく中で、そこでどのような発信をしていくか。そこは両面で取り組みを行っていく必要があるとも考えておりますので、そこは当方としても、工夫しながら、いらっしゃる方にも、我々が出て行って外交する場合においても、どのような発信方法があるか、検討していきたいと考えております。
〇岩渕誠委員 世界遺産で実利を取ろうとして走ると、それはとても大事なことだけれども、基本は精神性というか、歴史、文化に対しての世界的な普遍的価値、普遍性が評価されているものでありますから、その部分を失ってしまうと、ただの商業性の話になってしまう。これはほかの橋野鉄鉱山や、御所野遺跡でも同じことが言えるのです。
 だから、そこの部分の基本的なところを踏み外してしまうと、そこがおろそかになってしまうと、我々の岩手県が持つ高い精神性が棄損される可能性があるので、それは十分に御留意いただきたいと思います。
 そのような中で、平泉は拡張登録に向けた取り組みも今進めております。まさに、これは登録を目指しませんよと、もう内にこもってということなら、私が前段言った話はどうでもいいのですけれども、あくまで拡張登録を目指しているのであります。暫定の推薦リストには載っているというところまで来ていますが、今後、この拡張登録に向けた取り組み、これは保存や整備も含めて、これからがもう一山必要なところだと思います。どのようにお進めになるのかお尋ねします。
〇和田文化振興課総括課長 柳之御所遺跡の拡張登録に向けた取り組みということになりますけれども、世界遺産委員会への推薦につきましては、まずは世界遺産センターへ事前評価を依頼する。そして、その回答を受領していることが手続として必要となったところでございます。
 令和7年8月に、国の文化審議会世界文化遺産部会におきまして、事前評価リクエストの候補について審議が行われましたけれども、柳之御所遺跡につきましては、暫定リストに掲載されて以降、発掘調査が積み重ねられ、新たな知見が得られてきているという評価をいただいた一方で、柳之御所遺跡の構成をより明確に説明して、性格づけを明らかにすること。それから、他の登録事例との比較検討を行うことなどの課題が示されております。そのような文化審議会から示されました課題を精査しながら、有識者や文化庁の指導を得て、課題の解決を図り、柳之御所遺跡の拡張登録の実現に向けて、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。
〇岩渕誠委員 昨年、骨寺村荘園遺跡どうするかとか、ほかの白鳥舘遺跡はどうするかという議論の中で、柳之御所遺跡に絞って、まずリストに載せてもらおうということでやった。その当時は、日本の世界遺産の考え方は、まず佐渡島の金山をやろうと。その次にどこかを入れて、その次ぐらいに、何とか平泉を頑張ろうということが、関係者の共通したものだったと思います。
 この暫定リストに入っているうち、飛鳥・藤原宮都ですね、これについてはまず推薦書が書き上がっているということで、これが次の日本としての順番ということになったのですが、これ、実は今その暫定リストに四つ載っていますけれども、大変厳しい状況になっていると、私は認識しています。
 平成4年に暫定リストに載った武家の古都・鎌倉、これはもう推薦書を作成するのを休止している状況で、ほぼ先がない。彦根城も平成4年に暫定リストに載ったけれども、これもまだ進んでいない。だから暫定リストに載ったということは、むしろたなざらしにされる可能性があるのです。
 そのような中で、加速度を上げる、あるいは情報―先ほど言ったようなところも含めて発信しないと、平泉は埋没してしまうのではないかという懸念を強く持っております。この辺の認識について伺います。
〇和田文化振興課総括課長 柳之御所遺跡が平成23年に世界遺産登録から除外されたというところの考え方が、課題として、研究成果をどう表現していくかといったあたりが、非常に難しいところもありまして、昨年度、事前評価リクエストの推薦候補になるような検討を、国の文化審議会の中で議論いただいた。実はそのような、国でしっかり議論させていただくという機会がこれまでなかったこともありまして、令和7年度の我々の事前評価リクエストのアクションは、大きな一歩だったのだろうと思っております。
 さらに、こうした手続を進めることで、文化庁からもさまざま、今、御指摘、指導いただいているところでございましたので、そこを一つ一つ丁寧に解決させながら、内容の充実を図って、推薦書を作成していくような段階に持っていきたいと考えております。
〇岩渕誠委員 再度申し上げますが、この暫定リストに載っている年限を言うと、武家の古都・鎌倉、彦根城は平成4年。そして今回推薦になった飛鳥・藤原宮都は平成19年ということで、たなざらしにされるというところ、だめだったところは、もうそのまま知らないという感じです。鎌倉は、もうついに地元自治体が諦めるという、そのような状況でありまして、暫定リストというのは非常に残酷なところがございます。一にも二にも発掘調査と、それから、平泉の価値にどうやって関連させていくかということになりますので、これ、特段の努力をいただきたいし、あわせて、その暫定リストに入る際に、ほかの遺跡が除外されて、またこの次という話になってくると、それは次の次の次ぐらいの話になってしまうので、これは最大限の努力をまず見せていただきたい。関係市町村と連携してよくやって、発掘の範囲も、それはこっち、これはこっちということではなくて、一体的に進めていただきたいと思います。
 所感があれば、文化スポーツ部長にお聞きして、終わります。
〇菊池文化スポーツ部長 平泉の拡張登録につきましては、先ほど文化振興課総括課長も答弁したとおり、国で事前評価リクエストの審議もいただき、発掘調査が積み重ねられて、新たな知見も得られているという一定の評価もいただいた上で、さらなるクリアすべき課題の指摘を受け、今、それに対する回答をつくるという作業に取り組んでいるところですので、一歩一歩、我々としては進めているという認識でおりました。なので、引き続きそちらの取り組みを進めながら、先ほど御指摘もありました海外への発信とか、そのようなところにも十分これから力を入れながら、さらに取り組みを進めてまいりたいと考えております。
〇吉田敬子委員 私からは、文化芸術の振興についてお伺いしたいと思います。
 今年度から岩手県文化芸術振興指針が改定されて、新たな指針になっておりますけれども、その取り組み自体がどのように変わっているのか、今、重点的にどこに取り組んでいるのか、その評価についてまずはお伺いしたいと思います。
〇和田文化振興課総括課長 第4期岩手県文化芸術振興指針を踏まえた、今年度の取り組みの変化についてでございますけれども、第4期指針におきましては、文化芸術を取り巻く情勢を踏まえまして、施策の具体的推進項目に、世界遺産を活用した文化観光の推進、デジタル技術を生かした鑑賞機会の充実、文化観光の取り組みを生かした情報の発信を新たに追加したところでございます。
 文化観光の取り組みにつきましては、国の認定を受けたいわて平泉歴史文化観光地域計画に基づきまして、平泉世界遺産ガイダンスセンターのサイネージ等で放映する、構成遺産や関連資産の魅力、周遊情報を紹介する映像の制作とか、柳之御所遺跡の解説版の多言語化などの取り組みを進めたところでございます。
 また、デジタル技術の活用としましては、従前から取り組んでいた岩手芸術祭総合フェスティバルや民族芸能フェスティバルの映像配信の取り組みに加えまして、WEBサイトいわての文化情報大事典の掲載情報の全面的な更新に取り組んだところです。
 こうした取り組みのほか、既存事業においても第4期指針を踏まえまして、新たな取り組みを盛り込みながら事業を展開したところでありますけれども、今後においても、事業の内容を見直しながら、本県文化芸術の振興に取り組んでいきたいと考えております。
〇吉田敬子委員 2017年に文化芸術基本法が改正されて、その中に乳幼児、児童生徒に対する文化芸術教育の重要性が明記されました。これまでも、私は、文化芸術の中で、特に子供たちへの文化芸術をしっかり強化してほしいということをお話しさせていただいてきました。
 県が文化芸術に関する意識調査をされておりまして、この中でも、文化芸術に関する課題として、鑑賞体験の機会が少ない、鑑賞体験できる施設が近くにないというのが、上位3位に必ず入っているということで、これは大人の回答も入っているので、子供だけではないのですけれども、そのような機会がないことを、私もずっと指摘させていただいております。
 その中で、児童生徒の文化芸術の鑑賞機会の提供についての取り組み状況について、特に未就学児への提供については、国の施策の中で、未就学児が対象除外になってしまったことによって、未就学児への提供が今は行われていないというか、自主的にやっているところもあるかと思いますけれども、そのような助成がなくなっているということです。それについての課題と、未就学児に対して、これまでの委員会では、調査をまずしていただくということで御答弁いただいていましたけれども、その進捗についてもあわせてお伺いしたいと思います。
〇和田文化振興課総括課長 まずは児童生徒の文化芸術の鑑賞機会の提供についてでございますけれども、子供たちにすぐれた文化芸術に触れる機会を提供するために、文化庁を初めとする文化芸術団体の助成制度等を活用した芸術鑑賞機会の開催をしているほか、県では、岩手芸術祭の関連事業である芸術体験イベントや、公益財団法人日本フィルハーモニー交響楽団とともに、楽しいオーケストラin岩手を開催し、子供たちが文化芸術を鑑賞する機会の確保を担っているところでございます。
 一方で、先ほど委員から御紹介ありましたとおり、文化庁の助成事業における採択数が減る、あるいはニーズに十分対応することができないという状況にありますことを課題と認識しているところでございまして、本県の子供たちが希望する文化芸術に触れることができるよう、国に対して、十分な財源措置を要望していく必要があると考えているところです。
 また、未就学児への鑑賞機会の提供につきましては、さきの議会で、文化スポーツ部長が答弁申し上げたとおり、まずは、未就学施設や市町村等の取り組み状況、ニーズの実態を把握することが必要と認識しており、現在、県内33市町村と、保育園、幼稚園、認定子ども園、449施設にアンケートを送付して、その回収が大体終わりましたので、これから取り組み状況など、実態の調査を整理していくという現状になっているところです。
〇吉田敬子委員 アンケートを実施していただいて、今回答をまとめられているところだと思いますけれども、公益財団法人岩手県文化振興事業団でも、基金を活用して、学校への派遣にお金を出している状況です。そちらの支援団体との協議の中でも、ぜひ、未就学児のアンケート結果がこのような状況であるということもお伝えしつつ、県と岩手県文化振興事業団でも、その課題を認識、共有していただいて、さらに次の施策につなげていっていただきたいと思っております。
 障がい者による文化芸術活動の取り組み状況について、特に新年度、新たに県内中学校でも開催していただけるということですけれども、それも含めて、新年度の取り組みについてお伺いしたいと思います。
〇和田文化振興課総括課長 障がい者による文化芸術活動について、新規事業に係る御質問についてでございますけれども、令和8年度は、これまで、毎年いわてアール・ブリュット巡回展を開催していたのですが、これに加えて、次世代を担う子供たちへ、障がいの有無にかかわらず、文化芸術活動を通じて、県民同士が交流できる共生社会への理解促進を図るために、民間企業と連携しながら、出前事業を実施しようと検討しているところです。
 この事業の実施に当たりましては、株式会社ヘラルボニーと意見交換を行いながら、連携した出前事業の実施について、今、内容の詳細を検討しているところでございます。
〇吉田敬子委員 今回、現場にもしっかり出向いて、特に子供たちへの文化芸術の機会をぜひ図っていただきたいというところの中で、障がい者文化芸術の部分について、県内4中学校で企画を考えられているようですけれども、ぜひ、県内で地域が偏らずに、県北地域、沿岸地域、県南地域も含めて、しっかり実施するようにしていっていただきたいです、また、四つの中学校で―初年度なので、これは今後の課題だと思うのですけれども、四つだけだと、少し少ないと思っていましたので、来年度新たにやっていただくことを踏まえて、4中学校だけではなく、ぜひ拡充していっていただきたいと思っております。
 先日、環境福祉委員会の全国調査で、山口情報芸術センターへ立ち寄らせていただきました。教育委員会と連携した児童、生徒、学校に対する教育プログラムを開発していまして、それを実施しているということでありましたけれども、本県は、文化芸術振興に関して、これまで、県教育委員会とどのような連携事業を実施してきたのか、していないのか、今後のそのような県教育委員会との連携についての方針をお伺いしたいと思います。
〇和田文化振興課総括課長 県教育委員会との連携状況でございますけれども、県では、これまでも岩手芸術祭における、小中学校美術展における県内各学校への募集の周知とか、児童生徒を対象とした世界遺産出前授業、それから、教員向けの世界遺産の研修会など、県教育委員会と連携を図りながら、取り組みを展開しているところでございます。
 令和7年度におきましては、岩手県が多くの作家を生み出してきた文学の国いわてと呼ばれるすばらしい地域であることを伝えるために、県教育委員会と連携しながら、児童向けの教材を作成したところでございます。
 令和8年度におきましては、障がい者の文化芸術の取り組みとして、先ほど申し上げました出前授業を実施して、引き続き県教育委員会とも連携を図りながら、さまざまな文化芸術の振興に向けて取り組んでいきたいと考えております。
〇吉田敬子委員 これまでの連携は、募集のお願いをしたり、研修をしたりということだったと思うので、今回、新年度から新たに具体的にきちんと中学校に入って、しっかり文化芸術の振興をやっていただけるということですので、そのような取り組みをぜひ広げていっていただきたいと思っております。
 文学の国いわての冊子も、後段で少しお話しさせていただきますけれども、それも本当に県教育委員会との連携というか、一緒に開発というか、つくり上げていただいたと思いますので、そのような踏み込んだ形の連携に、ぜひしていっていただきたいと思っております。
 文化芸術の振興を図る上で、美術館、博物館という場所は、すごく大事な場所ではあるのですけれども、その管轄が、本県は県教育委員会になっております。他県では、知事部局にあるところもあり、近いところだと、青森県は観光、商工分野の部署が、美術館、博物館の管轄になっておりますけれども、改正博物館法にある観光や福祉分野との連携等の趣旨を踏まえると、文化芸術推進を担う文化スポーツ部が、美術館、博物館という場所も一緒に管轄することの意義があるとも、私は感じているのですけれども、文化スポーツ部の所感をお伺いしたいと思います。
〇大内文化スポーツ企画室管理課長 県立美術館、博物館の管轄についてでございますが、まず、文化スポーツ部が設置されましたのが平成29年度でございます。その際の検討におきまして、県立美術館、県立博物館の管理運営につきましては、学校教育や社会教育と密接な関連があることから、引き続き、県教育委員会の所掌事務として整理してきております。
 博物館法の改正については、こちらも承知しておりまして、資料の収集、保管、展示とか、社会教育施設としての教育的機能といった従来の役割に加えまして、地域の多様な人々と連携し、文化の力で地域を元気にしていくと、そのような拠点となることが期待されております。
 委員から御紹介ありましたとおり、青森県やほかの県におきましても、知事部局において所管している事例があることは承知しております。
 文化芸術振興に係る組織のあり方につきましては、中長期的な県組織のあり方が検討される場合におきましては、当部としましては、文化、芸術に関する行政を取り巻く状況の変化など、多様な観点から検討することが必要と考えておりまして、県立美術館、県立博物館の所管につきましても、その見直しの視点の一つになるものと考えております。
〇吉田敬子委員 改正博物館法の趣旨が、美術館、博物館は、今まで人に見に来てもらう場所だったものを、地域と一緒に連携して、出ていく側の施設であることと、社会課題の解決にも、そのような場所が資する場所だということの意義を踏まえると、もちろん、今がだめというわけではないのですけれども、文化スポーツ部が文化芸術の振興を一生懸命頑張っていながら、現場を持っているのが県教育委員会ということが、私自身もここで質疑させていただいて、結局、県教育委員会に現場の話をしなければいけないという状況になっています。組織的なところになるかと思いますけれども、引き続き検討をお願いしたいと思います。
 最後に、文学の国いわてについてお伺いしたいと思います。先ほど文化振興課総括課長からも御紹介ありましたとおり、文学の国いわての取り組みが2018年から開始されて、今年度新たに、本のとびらを作成いただきました。
 これまでは、県民に対して文学を知ってもらおうという県の取り組みとしてやっていたところを、もっと小学校、中学校の児童生徒にもしっかりそこを知ってもらうということで、副読本を作成していただいて、大変評価しております。ここからがスタートですので、今後のこの利活用が、私は大事だと思っておりますが、その利活用の方針についてお伺いしたいと思います。
〇和田文化振興課総括課長 先ほど答弁申し上げました、本のとびらの今後の活用方法についてでございます。
 県では、国の文字・活字文化資源活用推進事業を活用しまして、令和8年度の小学5、6年生向けの教材、本のとびらを制作し、ことし2月に市町村立小学校に配布したところでございます。
 また、教材は、県内の中学校や高校の学校図書館、それから、公立図書館等にも配布し、活用いただくこととしております。
 教材の制作に当たりましては、書店や県立図書館、県教育委員会などで構成する文学の国いわて実行委員会を新たに設置しまして、教材の目的や構成、執筆者などについて検討してきたところでございます。教材は、本県から多くの作家が輩出されていることなど、児童の郷土への理解を深めるとともに、読書への関心を高めることを目的に制作したところでございます。
 市町村の教育委員会や小学校の教職員からは、子供たちが本に興味を持てる内容の構成ですとか、読むことのきっかけづくりになる教材、大人にも読んでほしい教材、それから、読書の新たな視点が得られたなど、評価いただいているところです。
 今後、本のとびらにつきましては、特設サイトを開設しまして、教材の活用方法や指導案、それから、児童が教材を読んで、内容を整理するワークシートなども制作して、公開しております。また、学校では、授業や朝読書の時間などに活用していただくことも方法の一つと考えております。
 それから、県内の図書館では、教材を紹介する企画を検討されているところもありますし、公立図書館でも、本のとびらの企画展示を計画しているということを伺っているところでございます。
〇吉田敬子委員 文学の部分については、しっかり活用していただきたい。多分、予算の問題で、今年度は配布していただいているようですけれども、来年度以降も同じように、小学校5、6年生に、できるだけデジタルではなく、紙媒体の物を提供できるように、予算要求をしっかりしていっていただけたらと思っております。
 先ほど、子供たちへの文化芸術というところで、今、本当にコロナ禍をきっかけに、子供たちの文化芸術だけではないのですけれども、体験格差がすごく出てきています。表現を学ぶという意味で、言葉だけではなくて、映画を見たり、音楽を聞いたり、踊りだったり、演劇を鑑賞することからも、子供たちのコミュニケーションの幅は、すごく広がると思うのです。
 そこが今、コロナ禍をきっかけに、大分縮小されてしまったのが、そのまま継続されておりますので、ぜひ、文化スポーツ部の取り組み―先ほど漫画の話もありましたけれども、ほかにも、岩手県にはいろいろな、例えば盛岡市は、もりおか座映画祭といってすごく映画を盛り上げていたりもします。そのような多様な文化芸術に、特にこれからを切り開く子供たちにしっかり映画、音楽、演劇、アートというところを頑張って広げていっていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
〇佐々木宣和委員 地域スポーツ環境の変化への対応について伺います。
 近年、少子化の進行によりまして、中学校の部活動では、特に野球やサッカー、バレーボール、バスケットボールなどの団体競技において、チーム編成が難しくなる地域がふえていると認識しております。
 国では、部活動の地域移行―議会でよく議論されておりますけれども、これに関しても、地方においては、指導者の確保や運営主体、移動手段、費用負担など、多くの課題があると感じています。
 さらに、近年の気温上昇に伴い、スポーツ活動における熱中症対策も厳格化されており、屋外競技の大会運営にも影響が出てきていると伺っております。このような中で、地域におけるスポーツ環境をどのように維持していくのかは、重要な課題であると考えております。
 県として、団体競技を取り巻く現状と課題をどのように認識しているのか伺います。
〇田内スポーツ振興課総括課長 団体競技、個人競技を問わず、本県のスポーツ競技人口は、公益財団法人岩手県スポーツ協会の競技団体登録者数で見ますと、少子高齢化等を背景に、10年前の平成27年度、10万6、000人余から、令和7年度は8万人余まで減少しており、約24%の減少となっております。
 また、学校の部活動におきましても、部員の不足により、単独でチーム編成できない学校が増加する中、岩手県中学校体育連盟、岩手県高等学校体育連盟では、一部の競技で合同チームによる大会参加を認めております。令和6年度の総合大会では、中学校で7競技、49チーム、高等学校で12競技、42の合同チームが参加したところでございます。
 中高生を初め、県民が、自分が好きなスポーツに取り組めるよう、スポーツ活動の機会を確保していくことが課題と認識しております。
〇佐々木宣和委員 少し具体的な数字を挙げていきたいのですけれども、今、県立高校の再編の議論をしているところですが、その中で、令和16年の中学校の卒業予定者数が、ブロックごとに全て出ているというところで、九つのブロックがあるのですけれども、そのうちの五つで、1学年で300人ぐらいになる。遠野市、釜石市が397人、二戸市だと257人となっていまして、これに、今、WBC―ワールド・ベースボール・クラシックをやっていますけれども、野球人口は大体6%ぐらいという話もあるので、掛け算すると、この五つのブロックで300人ぐらいになってしまうと、そのブロック全体でも1チームしかできない。これ、令和16年と言いましたけれども、令和13年―5年後ぐらいの中学校1年生とニアリーイコールですから、そのぐらいにはこのぐらいの規模になることも見えているということでありまして、改めて、この辺の競技人口の縮小というか、子供たちが減ることによっての運営をどう考えていくのかということは、かなり時間的に迫ってきていることの認識を、もう一度伺いたいと思います。
〇田内スポーツ振興課総括課長 今、委員御紹介のとおり、子供の数がどんどん減っているという状況は、我々としてもしっかりと認識しているところでございます。確かに、広域で1チームしかつくれないという状況だということでございまして、一方で、先ほどお話ありましたとおり、今、中学校ですけれども、部活動の地域移行というものを進めております。
 そのような地域移行を進める中で、全国的には市町村の枠を超えて、どんどん地域クラブに移行しているというような事例もありまして、今年度の研修会で―本県で毎年、市町村職員を対象とした研修会を実施しているのですけれども、長野県千曲市で、市町村の協会を越えて地域クラブを立ち上げている事例がありますので、そのような方を市町村に御紹介して、講演いただくなど、そのような取り組みをしながら、徐々にでありますけれども、競技人口の減少などに向けた対応もしているところでございます。
〇佐々木宣和委員 二つ目の質問でございますけれども、部活動の地域移行でございます。地方では指導者の確保、運営体制の整備など、課題も多いと感じております。県として、部活動の地域移行の進捗と課題をどのように認識しているのか。また、地域クラブや競技団体などとの連携も含めて、今後、どのように進めていく考えか伺います。
〇田内スポーツ振興課総括課長 部活動の地域移行についてでございますけれども、令和3年度から始まりました、国からの委託による実証事業を活用いたしまして、運動部活動につきましては、これまでに岩手町、葛巻町、大船渡市、九戸村の4市町村が取り組んできたほか、令和7年度は盛岡市、宮古市、矢巾町、西和賀町、一戸町、遠野市、久慈市の7市町が取り組んでいるところでございます。
 学校部活動の地域展開に当たりましては、従前から、指導者や活動場所、移動手段の確保、学校との連絡調整といったものが課題として挙げられております。令和7年度、新たに設置したアドバイザーが市町村訪問を行っておりますけれども、その中で新たにさまざまな市町村の課題意識なども把握できたところでございます。
 広い県土を有する本県におきましては、地域ごとに課題が大きく異なりまして、地域の実情に応じた取り組みが必要であることを、改めて認識したところでございますので、市町村が主体となって、地域資源の把握や地域が目指す姿を、関係団体、関係者と共有していくことが重要と考えております。
 県といたしましては、市町村の実情に応じた取り組みを後押しできるよう、引き続き、国の支援スキームの活用促進や、アドバイザーによる丁寧な助言、指導などによる支援を行っていきたいと考えております。
〇佐々木宣和委員 1点、再質問でございますけれども、先ほど具体的に数字を示して、これからなかなか厳しくなるということは、5年後ももうこのような数字になりますということでお話したところですけれども、この部活動の地域移行に関して、時間軸をどう考えて進めていこうと思っているのか、改めて伺いたいと思います。
〇田内スポーツ振興課総括課長 国で、新たに来年度─令和8年度からの部活動の地域展開に係るガイドライン―部活動及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドラインが示されております。その中で、令和8年度から令和13年度までの6年間を改革実行期間とされておりまして、その間に、休日の学校部活動の地域展開をするという目標が示されておりますので、県といたしましても、その目標に向かって、しっかり進めていきたいと考えております。
〇佐々木宣和委員 次の質問でございます。大会運営と熱中症対策について伺います。
 熱中症対策の強化によりまして、WBGT─暑さ指数を基準とした活動制限が導入されており、屋外競技の大会運営にも影響が出てきていると伺っております。
 県として、熱中症対策による大会運営の影響を、どのように認識しているのか、安全確保と競技機会の確保をどのように両立していくのか伺います。
〇田内スポーツ振興課総括課長 熱中症対策についてでございますが、近年の気候変動に伴い、暑さによる競技者への健康影響が懸念される中、公益財団法人日本スポーツ協会では、熱中症予防運動指針に基づいた安全な大会運営を呼びかけておりますほか、県内におきましても、岩手県スポーツ協会や、岩手県中学校体育連盟、岩手県高等学校体育連盟におきまして、各競技団体や競技専門部に対しまして、同指針に応じた対応を呼びかけております。
 このような動きから、インターハイや全国高等学校野球選手権大会などでは、熱中症予防のため、一部競技日程を変更するなどの対応がなされているほか、県内におきましても、競技時間を涼しい時間帯に変更するなどの対応がなされているところと承知しております。
 また、県におきましても、スポーツ医・科学サポート事業で実施しております研修会等において、熱中症予防に関する講話を行っているほか、県のホームページに掲載しておりますスポーツ医・科学情報ぺっこ学ぶ場におきまして、熱中症の対応策を発信するなどの取り組みを行っております。
 県内で、暑さ指数─WBGTが指針で定める基準を超えたために大会を中止したとか、延期したというような事例は承知しておりませんけれども、引き続き、このような取り組みを通じて、競技者の安全確保と競技機会の確保の両立を図っていきたいと思っております。
〇佐々木宣和委員 自治体から、例えば、今は外で運動しないでくださいとか、そのような連絡が来たり、このWBGTも31度を超えると、まず中止しなければいけないということがあって、屋外競技だと、雨が降るかどうかということと同時に、この暑いかどうかということもケアしなければいけない問題になっているということです。時間帯も少し調整しながらやっているということも事実であって、健康はすごく大事なことでもありますけれども、大会自体もしっかり運営していかなければいけないということで、その競技団体等々とも連携を図りながら取り組んでいただきたいというところでございます。
 最後に、第2期岩手県スポーツ推進計画(2024~2028)を策定し、スポーツ参画人口の拡大、競技力向上地域活性化など取り組みが示されているということでございますが、一方で少子化が進む中で、特に団体競技においては、競技人口の減少により、チーム編成も難しくなる地域が出てきており、競技環境そのものの維持が課題となりつつあると感じております。
 この計画を見る限りでは、人口減少による競技規模の縮小、団体競技の維持といった課題については、必ずしも明確に位置づけられていないようにも見受けられると思っております。
 人口減少が進む中で、従来と同じ形でスポーツ環境を維持していくことが難しくなりつつあり、意識的に、戦略的に取り組みを進めなければ、地域によっては団体競技そのものが成立しなくなるという可能性もあるのではないかと感じております。
 県として、人口減少社会を見据え、団体競技の維持や競技機会の確保について、どのような戦略を描いているのか。学校だけではなく、地域クラブや競技団体なども含めて、地域におけるスポーツ環境を将来にわたってどのように支えていくのかお示しください。
〇田内スポーツ振興課総括課長 競技人口が減少する中におきましても、県民がスポーツを楽しむ環境の整備や競技力の向上を図っていくことが重要と考えております。
 そのため、県におきましては、第2期岩手県スポーツ推進計画(2024~2028)において、スポーツ参画人口の拡大を目標の一つに掲げ、関係団体と連携して実施するスポーツフェスティバルや各種教室、講演会の開催によりますスポーツを楽しむ機会の充実、それから、県民が身近な地域でスポーツ活動ができる総合型地域スポーツクラブの充実、子供から高齢者まで幅広い年代を対象に健康運動や体力向上の指導等を行うことによるスポーツを通じた健康増進に取り組んでおります。
 人口減少はスポーツ競技人口の減少にもつながり、団体競技の維持や競技機会の確保に影響を与えるなど、本県のスポーツ振興を図る上で大きな課題と認識しておりますことから、引き続きこうした取り組みを着実に推進しながら、人口減少に対応した施策の充実にも努めていきたいと考えております。
〇佐々木宣和委員 これだけ子供たちも少なくなって人も少なくなると、なかなか悩ましいところでありますけれども、やはり何か仕掛けていかないといけないところかと思います。もう一つはスポーツする施設もどうしていくのかということも、少し悩ましい話でもありますから、考えていく必要があるのかと思っております。
〇畠山茂委員 私からは、大きく2点お伺いしたいと思います。
 1点目が、被災地スポーツ交流推進事業費500万円についてお伺いいたします。
 この事業は、被災3県及び東京都の子供たちとのスポーツ交流事業を通じ、東日本大震災津波からの復興を広く伝えるほか、新たにラグビーを通じた全国の高校生との交流の場において、震災学習等の機会を提供するということでありますが、令和8年度の事業内容と、期待する効果について、まずお伺いいたします。
〇田内スポーツ振興課総括課長 令和8年度の事業概要でございますけれども、当該事業は、本県の小学生が東京都、宮城県、福島県の小学生とスポーツを通じて交流を深めることを目的とした、スポーツを通じた被災地交流事業と、全国から集まったラグビー強豪校が、震災学習などを行いながらラグビー交流を深めることを目的として、令和8年4月に釜石市で開催予定の東北復興高校ラグビー交流会の開催に対する支援の2事業により構成されております。
 一つ目のスポーツを通じた被災地交流事業につきましては、岩手県、宮城県、福島県を会場に、それぞれ交流が行われますけれども、本県では令和8年9月に、釜石鵜住居復興スタジアムにおきまして、4都県の小学生チームによるラグビー交流試合や、日本製鉄釜石シーウェイブスの選手によるラグビークリニックなどを予定しております。
 二つ目の東北復興高校ラグビー交流会につきましては、令和5年度に初めて開催されたものですが、震災学習の充実や、本県のラグビー振興の取り組みを広く発信するため、令和8年度から新たに、県も開催支援することとしたものでございます。
 この事業によりまして、競技レベルの向上や交流の促進はもとより、15年の節目を迎える東日本大震災津波からの復興の姿や震災の教訓、それから、ラグビー県いわてを広く発信していきたいと考えております。
〇畠山茂委員 ラグビースポーツを中心にした復興支援ということで、御案内のとおり、おかげさまで沿岸地域は立派なスポーツ施設がたくさんできているので、さまざまなスポーツ、あるいは施設も活用しながら、もう少し幅広い取り組みもこれからぜひ期待したいと思います。
 次に、世界遺産を活用した観光振興について伺います。この世界遺産の活用した事業費―世界遺産価値普及事業費700万円、それから、世界遺産登録推進事業費4、200万円、世界遺産保存活用事業費900万円、そして、平泉の文化遺産文化観光推進事業費1、500万円等が令和8年度当初予算案に計上されています。そして、いわて県民計画(2019~2028)第2期アクションプランの指標では、世界遺産等の来訪者数を、令和8年に99万1、000人の目標を掲げているというところです。
 そこで、まずお伺いしたいのが、県内の三つの世界遺産―平泉、橋野鉄鉱山、そして、御所野遺跡の価値や魅力の理解増進を図るとともに、平泉の世界遺産登録15周年、それから、御所野遺跡の世界遺産登録5周年を契機とした記念事業を開催し、魅力発信等に取り組む、強化するということでありますけれども、本当に観光振興は、地域づくりそのものだと私は思っておりまして、そこで、この文化観光に関する取り組みの実施というところについて、具体的にどのような取り組みを行うのか、お伺いいたします。
〇和田文化振興課総括課長 文化観光に関する取り組みの内容ということでございますが、これは文化観光推進法―文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関する法律に基づく、いわて平泉歴史文化観光地域計画の取り組み事項についての内容になっておりまして、平泉の世界遺産、そして、関連資産で構成されるひらいずみ遺産の一体的な保存と活用の取り組みを進めるというものになっております。
 本計画の中では、体験コンテンツを盛り込んだ周遊プログラムの造成や、レンタサイクル等による周遊ルートの整備などに取り組むこととしておりまして、このような取り組みとともに、平泉世界遺産ガイダンスセンターのゲートウェイ機能の充実を図りながら、入館者の増加にもつなげていきたいと考えているものでございます。
〇畠山茂委員 ひらいずみ遺産の観光強化をしていくというお話でございました。
 次に、世界遺産を軸に、平泉、それから、橋野鉄鉱山、御所野遺跡を一つのストーリーとして、広域観光ルートを構築してはどうかという考え方、それから県北地域、沿岸地域、内陸地域の伝統文化資源を束ねた、岩手文化回廊等の構想、そのような可能性を県は考えているのか、検討しているのか、お伺いいたします。
〇和田文化振興課総括課長 三つの世界遺産をめぐる広域観光ルートの構築でございますけれども、本県の三つの世界遺産は、時代としましては、先史、中世、近代といったような時代の世界遺産でもありまして、豊かな文化や伝統が息づく岩手県の象徴として、本県の歴史、文化の厚みと多様性を示していると考えております。
 また御所野遺跡は、縄文時代の人々の暮らし、平泉は、自然の景観を取り入れた浄土庭園、そして、橋野鉄鉱山は地形や環境を生かした製鉄という、自然との共生をストーリーの一つと考えているところでもございます。
 世界遺産の周遊につきましては、三つの世界遺産の間の移動には時間を要するため、周遊には数日間の旅行行程が必要だと考えておりまして、それぞれの世界遺産を目的に、何度も本県に来訪いただくことを想定しながら、各地域周辺の観光資源と連携した広域的な観光施策の推進や、各地のガイドの方々が三つの世界遺産の魅力を相互に伝えられるような交流会を実施しているところでございます。
 まずは、三つの世界遺産と周辺観光資源の磨き上げを行って、各遺産への来訪者の増加に向けて、市町と連携した取り組みを進めていくことが必要と考えているところです。
〇畠山茂委員 連携までは、まだまだ検討が必要だと、今、認識いたしました。
 世界遺産を起点にした観光という視点で、きょうは質問しているのですけれども、今、観光は、見るだけではなくて、体験型が中心になっていて、食べたり、あるいはさまざまな伝統文化を体験したりということですけれども、そうした体験型コンテンツをふやす取り組みをぜひしていただきたいと思うのですが、関係市町村、あるいは観光団体と、そのような取り組みは行われているのかをお伺いいたします。
〇和田文化振興課総括課長 体験型コンテンツの取り組みについてでございますけれども、市町村や地域の観光協会など、さまざまな団体がオリジナルの体験型コンテンツを創出されていると聞いておりまして、平泉では、世界遺産平泉・一関DMOが中心となって、平泉・一関DEフォトジェニック旅をやったり、漆絵の体験、それから、平泉地域の絵柄や和紙を使ったオリジナル行灯の製作、そのようなさまざまな体験コンテンツを創出されているところでございます。
 御所野遺跡でも、縄文土器、勾玉づくり、クルミの樹皮によるストラップづくりなど、季節限定体験として、色いろ葉っぱバッグや縄文の星空体験、宿泊を伴う縄文キャンプスクールといったものを開催していると伺っております。これらは、新たな取り組みを加えながら、地域で縄文時代の生活や文化を体験できるコンテンツとして提供されてきたところでございます。
 橋野鉄鉱山でも、子供たちを対象として植樹を行う世界遺産で森のプールづくりや橋野鉄鉱山マルシェの開催、それから、釜石市立鉄の歴史館での鋳造アクセサリー体験など、さまざまな体験プログラムの造成を行っていると聞いておりまして、各資産でさまざまな取り組みを、工夫をしながら創出されていると聞いているところです。
〇畠山茂委員 各施設でプログラムを工夫しながら取り組んでいると理解いたしました。
 次に、世界遺産を核にした観光施策が、地域の所得向上、あるいは雇用創出にどの程度寄与しているのか、県として効果の検証等を行っているのかどうかお伺いしたいと思います。
〇和田文化振興課総括課長 世界遺産を核にした観光施策の効果検証についてでございますけれども、本県の世界遺産の資産や施設への来訪者は、コロナ禍前の令和元年度は、平泉に年間87万人、橋野鉄鉱山に3万人、御所野遺跡に2万4、000人。コロナ禍が明けました令和6年度は、平泉で77万1、000人、橋野鉄鉱山で1万6、000人、御所野遺跡に4万2、000人という状況になっております。
 御所野遺跡は、コロナ禍前よりも、世界遺産に登録されたこともあって、増加しているという状況と考えられますが、平泉と橋野鉄鉱山は、コロナ禍前の来訪者数まで回復していない状況でございます。
 来訪者につきましては、データで把握することができるのですけれども、世界遺産を核とした地域の所得向上や雇用の創出への寄与などについて、具体的に把握することは難しい状況となっております。
〇畠山茂委員 最後に、商工労働観光部では、三陸復興いわてまるごと首都圏プロモーション事業、あるいはインバウンドぐるっと県内周遊促進事業、ふるさと振興部では、三陸総合振興体制構築事業など、新年度にいろいろ予定しております。これらの事業は発信、PRが中心で、地域の稼ぐ力や持続的な関係人口づくりにつながるかどうか、なかなか見えにくいところがあります。
 そこで、改めて、商工労働観光部と連携した、世界遺産を中心にした観光を通して、沿岸地域、内陸地域を含めた回遊を生むような取り組みがぜひ必要ではないかと思いますけれども、改めて、県の認識を伺います。
〇和田文化振興課総括課長 世界遺産を中心とした観光を通じて、沿岸地域と内陸地域をつなぐ取り組みということでございますが、県では、令和4年度に岩手県3つの世界遺産連携会議を設置しております。一関市、釜石市、平泉町、一戸町、それから、観光、商工関係団体を構成員としまして、三つの世界資産と、その関連資産や関連施設の連携を深めることを目的にしながら、観光振興や人材の育成につなげていく取り組みを進めているところでございます。
 このような場を活用しながら、市町村関係部局との連携も図って、沿岸地域や内陸地域をつなぐ取り組みを議論していきたいと考えております。
〇畠山茂委員 きょうは、世界遺産の観光振興、地域づくりという視点で、少し質問させていただきました。きのうかおとといの新聞を見ますと、文化庁が国立の博物館、あるいは美術館に対して、事業費の4割は収入で賄いなさいという通知をして、いろいろ議論を呼んでいるようですけれども、いずれ、これからは観光と文化保全、これは両立していくような時代に来ていると思います。
 そのような意味では、岩手県は広い地域で、二次元交通などさまざま課題もあると思うので、ぜひ、これからも市町村と連携して、あるいは観光団体と協力しながら、魅力ある岩手県の世界遺産を活用していただければと思います。
〇田中辰也委員 それでは、私からは1点、市町村が所有する文化スポーツ施設の改修につきまして、お伺いいたします。
 市町村が所有する文化スポーツ施設については、改修費が非常に多額に上りまして、使用上、不便を来しているにもかかわらず、改修に至らないというケースが多く見受けられます。
 青森県においては、令和8年度─来年度におきましては、広域的な拠点施設となっている公共スポーツ施設を対象に、改修費用の3分の2を県が補助する新たな支援スキームを導入するということでございますけれども、本県においても、何らかの支援を考えていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。
〇田内スポーツ振興課総括課長 県では、これまで、インターハイ―全国高等学校総合体育大会や国民体育大会等の大規模大会の県内開催に当たりまして、大会開催の基盤を整備するため、国の補助金などを活用しながら、県内市町村のスポーツ施設整備に対する財政支援を行ってまいりました。
 委員御紹介の青森県の補助制度につきましては、報道によりますと、その財源などにつきましては、本県とは少し背景が異なるものと認識しております。
 県、市町村とも、スポーツ施設の老朽化が課題になっているところでもありますので、県といたしましては、国に対し、支援の充実について、継続的に要望しているところでございます。
〇田中辰也委員 御指摘のとおり、財源については、核燃料リサイクル交付金を使うということで、30億円ぐらいを使うということです。非常にうらやましいという思いをしているところでございますけれども、広大な県土でありますので、県営施設で県民全員が広くスポーツに親しんだり、文化芸術に親しんだりすることは、県の責任で全部やるのは無理だと思うのです。それぞれの市町村が、それぞれで整備した施設があるのですが、バブル前後の、国でもいっぱい補助金を出していたころにつくった施設が多くありまして、それがもう30年、40年たってきて、大分くたびれてきているのが現状で、何か手を入れていかないと、今後、使うのに非常に困難を来すという状況になっている。そこは御理解いただいていると思いますが、市町村の現状については、どのように把握しているかお伺いいたします。
〇田内スポーツ振興課総括課長 スポーツ施設についてということになりますけれども、市町村の前に県営のスポーツ施設につきましては、昭和45年の岩手国体の会場として使用するために整備された施設が多くあるということで、経年とともに、施設設備の老朽化も非常に進行しているという状況は、そのとおりでございます。
 市町村におきましても、同様の状況が発生しているということは、当然認識しております。
 そのような中で、我々といたしましては、独自の財源で整備することはなかなか難しい状況でございますので、繰り返しになりますけれども、引き続き、国に対しまして、要望を続けていくという状況でございます。
〇田中辰也委員 県の財政が厳しいことは理解しておりますが、要は、広域的な利用を促進していく必要があるのだろうと思うのです。今、箱物をどんどんつくっていく時代ではないので、ある程度エリア、広域的な活用を促進していく。その中で、中心となる施設に対しては、県も参画しながら、維持管理、改修等を進めていくということをやっていかないと、単独の市町村だけで維持管理することは非常に難しい状況になる。
 例えば陸上競技場で、第3種公認を取って、それをずっと維持しようとすると、数年に1回、器具を全部入れかえたりするため、最低でも1億円から数億円かかるので、そのようなことが現場では非常に困っているのです。それに対して、県としての何らかの―金がないからできませんではなくて、考えていかなければならないのではないのかという問題意識で質問しているのですが、その辺についてはいかがでしょう。
〇田内スポーツ振興課総括課長 施設の広域利用につきましては、複数団体による公共施設の集約化等を推進するために、集約化等に向けた調査、検討及び、集約化等の円滑化に係る経費に対する特別交付税措置が令和7年度より創設されたところでありますので、県といたしましても、制度の周知などを行いながら、広域利用を考える市町村を支援していきたいと考えております。
〇田中辰也委員 そのような広域利用の検討という点は、それぞれの市町村はそれぞれの市町村の税金を使って、それぞれの市町村民のために施設整備をやっていくことは当然のことなので、各市町村が広域利用を考えることはなかなか難しい発想だと思います。私も町長をやっているときに、近隣の施設を使わせてくれとか、うちのを使っていいよという話をしながらやってきたのですが、単独の市町村でそのようなことを進めていくということはなかなか難しいのではないかと思っていました。
 なので、県として、ある程度そのような広域利用していかなければならないであろうスポーツ施設などについて、ある程度ピックアップしながら、議論を始めていかないといけないのではないかと思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。
〇田内スポーツ振興課総括課長 県としてもう少し主導して、市町村の広域利用というものを進めていくべきではないかという御趣旨かと思いますけれども、施設の広域利用につきましては、まずは、当該施設の管理者である市町村と、その近隣の市町村との十分な検討が、一義的には必要と考えております。
 県といたしましては、そのような市町村のスポーツ施設の重要性など、そのようなものを十分認識しながら、もし仮に、そのような市町村間の検討などが行われるようであれば、県として、どのような支援ができるかということをしっかり考えていきたいと思います。
〇田中辰也委員 盛岡市の本庁でやるのは難しいと思うので、各広域振興局に検討チームをつくるなど、そのようなことからいろいろ議論を始めていかないと、老朽化はどんどん進んでいくのです。先ほど、佐々木宣和委員が言っていましたけれども、子供たちが減ってきて、競技人口も減っていく。そのようなところで、例えば、小さな大会においても―多分、陸上競技であれば、公認コースがあって、公認大会であれば、小さな大会でも公認記録として残るのですよね。そのようなことが、子供たちの成長につながっていくのです。また、競技の環境を高めていくことによって、競技力の向上にも当然つながってくるのですから、それは県内ある程度のエリアでできるような環境整備を絶対やっていってほしいと思います。ぜひとも、広域振興局中心でいいと思いますので、検討を始めていってほしいと思いますが、いかがでしょうか。
〇田内スポーツ振興課総括課長 ただいまいただいたお話も踏まえまして、今後の対応については、しっかりと検討していきたいと思います。
〇はぎの幸弘委員 私も、先ほど岩渕誠委員、あるいは畠山茂委員が取り上げておりました世界遺産について、重複しないように、簡潔に質問してまいりたいと思います。
 まず、世界遺産価値普及事業費が中心になるかと思いますが、令和8年度当初予算が700万円、令和7年度予算が500万円ということで、令和7年度は、橋野鉄鉱山の世界遺産登録10周年をメーンとした予算でしたが―先ほど答弁でも触れていましたので、そこは飛ばしていいですけれども―令和8年度は、平泉が15周年、御所野遺跡が5周年ということがメーンだと思います。特に先ほどは、平泉については説明があったようですが、御所野遺跡も含めて、事業はそれだけではないと思いますので、700万円でどのようなことをやるのか確認します。
〇和田文化振興課総括課長 世界遺産価値普及事業費700万円の、まず内訳から御説明させていただきたいと思います。
 この700万円の中に、平泉の世界遺産登録15周年イベントの経費として470万円を計上しているところでございます。ただ、令和8年度は、平泉町とも連携して、世界遺産祭を一緒にやりますので、そこは、大体イベントの予算規模としましては、お金を出し合うので、900万円程度の事業規模になろうかと思います。
 それから、御所野遺跡の周年事業は、別途、世界遺産保存活用事業費に計上しているところでございます。青森県が事務局を務め、4道県14市町で構成する縄文遺跡群世界遺産協議会がありまして、そこに、県は負担金として420万円を拠出して、周年イベントを実施するという形になっているところでございます。
〇はぎの幸弘委員 700万円でやるのではなくて、ほかの予算もあるということで、足りるのかどうなのか心配していましたが、そこは大丈夫だと理解しました。
 細かい数字を聞くわけではないのですが、それぞれ地元自治体との連携はしっかりとれているという理解でよろしいですか。
〇和田文化振興課総括課長 世界遺産に関しましては、世界遺産を保存活用する体制整備が求められておりまして、そのような状況の中で、県と市町村が確実に会議等を行いながら、保存の状況、活用の状況を共有しているところでございます。
 そのような中で、しっかり市町村と連携を図りながら、どのようにやるべきかというところも、議論をして進めているという状況でございます。
〇はぎの幸弘委員 私の質問の趣旨としては、どちらかというと畠山茂委員の質問の中にもあった三つの世界遺産の融合というか、連携というか、そのような活用がやはり必要ではないかと私も考えております。
 世界遺産に対する予算はもちろん、先ほどの世界遺産価値普及事業費だけではなくて、いろいろあるのですけれども、ただ名称を見ますと、何となく平泉に偏った予算が多いと感じているのですが、その辺はどう捉えたらいいでしょうか。
〇和田文化振興課総括課長 橋野鉄鉱山、それから、御所野遺跡に関しましては、県をまたいだ資産で構成されておりますので、その本部は、他県で事務局を担っております。そこに関連資産を有する道県がお金を出しながら、事業を運営しているというところです。
 一方、平泉におきましては、県内の資産で構成しておりますので、県も関係自治体と連携しながら行うというところで、事業はどうしても偏っているように見えるような状況ではないかと思っています。
 加えまして、平泉に関しましては、柳之御所遺跡の世界遺産登録を進めるということもありますので、そのような意味で、事業費の本数がふえていって、事業費も大きいという状況でございます。
〇はぎの幸弘委員 拡張登録もやはり命題であろうかと思いますので、いたしかたない部分もあろうかと思うのですけれども、ただ、三つも世界遺産があるのは、全国的にも珍しいのです。全国的にも3県しかない―奈良県、鹿児島県、そして岩手県と、この三つしかないという、この優位性をどうしても生かさなければならないのではないかという趣旨が一番根底にあるのです。
 浅くですけれども、ネットサーフィンで調べてみますと、先ほど、何か岩手県の場合は広範囲にあると言いましたけれども、鹿児島県の場合は、本土のほかに屋久島と奄美大島と、島が分かれているのです。それに比べれば、まだ優位性があるのではないかと思いますし、奈良県はどうしても寺社仏閣が、歴史に根深いものがありますけれども、岩手県の場合、例えばですけれども、みちのく潮風トレイル―他部署にはなりますけれども、連携して、福島県から出発して、沿岸地域をずっと行きますよね。そのような中で、少し平泉に寄ってみて、少し橋野鉄鉱山に寄ってみてという形で、最後は御所野遺跡で締めるとか、何か旅行会社と連携して、そのようなコース開拓もできるのではないか。私は特に橋野鉄鉱山は地元に近い場所なので、よく笛吹峠から行きますけれども、それからすると、少し真逆な行き方ですけれども、潮風トレイルのルートからすれば、行きやすいと思うのです。例えばそのような考えなどはどうでしょう。
〇和田文化振興課総括課長 世界遺産に行っていただくためには、さまざま、本県のその他の観光資源を活用することは必須だと思っておりますし、そのような周遊ルートがあってもおかしくはないのではないかと思いますが、それが来訪者のニーズにどうマッチするか、そのようなところも考えながら、さまざまな専門の方、あるいは旅行業者の方々と、そのルート的な部分について意見を頂戴して、取り組みたいと思います。
〇はぎの幸弘委員 商工労働観光部にしてみれば、いわゆるラリーチャレンジなどもそうですけれども、交流人口や関係人口を呼び込む、本当に魅力あるメニューだと思いますから、ぜひ、この場限りではなくて、検討してみてはいかがかと思います。
 最後に、これは先ほど三つの自治体との連携はどうかと聞きましたけれども、一番は、それぞれの地元の住民が、どれだけ世界遺産を自分たちの財産として理解しているかどうかということが大事になってくると思います。県が一生懸命音頭をとっても、地元の自治体、あるいは地元の住民がどれだけ愛着を持って、そして、理解を持っているか、おもてなしができるかというところが非常に重要となってくると思いますし、今後、継続していくためには、特に子供たちにきちんと財産を伝承していくことが大事だと思うのです。文化スポーツ部長に答えてもらいたいと思うのですが、所感でいいですので、その辺をどう捉えているか伺って、終わります。
〇菊池文化スポーツ部長 委員御指摘のとおり、その地域のよさを子供たちに知ってもらうことは、非常に重要なことと考えております。
 まず、広く三つの世界遺産を周知することはもちろんですけれども、まずは、県内の子供たちに知っていただきたいということで、今、知事を初め、職員による出前授業を県内の学校で進めておりますし、あと、三つの世界遺産がそれぞれ連携して、それぞれの世界遺産でも、別のところの世界遺産についても触れて説明できるように、ガイドの交流会などものもしながら、お互いを知るというような取り組みを進めておりましたので、そのような取り組みを続けながら、世界遺産を子供たち、県内の方、そして、県内外に知っていただくような情報発信等に努めてまいりたいと思います。
〇佐々木朋和委員長 この際、昼食のため午後1時まで休憩いたします。
   午前11時52分 休 憩
午後1時1分 再開
〇工藤剛副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。
〇鈴木あきこ委員 まず質問の前に、いわての文化情報大事典を大変きれいに整えていただきまして、私はますます楽しみになりました。ありがとうございます。
 また、岩手県民俗芸能フェスティバルは毎年ですが、令和7年度は北海道・東北ブロック民俗芸能大会も盛大に開催され、私も行きましたが、他県の民族芸能に触れることができて、非常に勉強になりましたし、楽しかったです。ありがとうございます。
 それでは質問に入ります。
 いわて平泉世界歴史文化観光地域計画について伺います。
 これは、文化庁の制度を活用した、世界遺産を核とした歴史文化を生かした観光振興を図る取り組みであると理解しております。本計画では、文化財の保存、活用と観光振興を一体的に進めていくことが重要であるということですが、県として本計画の推進に当たり、市町村や関係団体とどのように連携しているのか。また、これは令和6年度から令和10年どの計画期間ということでしたが、現在、具体的にどのような事業を実施しているのか。また、今後、観光誘致や地域経済への波及効果を、どのように見込んでいるのか、県の取り組み等について伺います。
〇和田文化振興課総括課長 いわて平泉世界歴史文化観光地域計画における取り組みでございますが、令和7年に、文化観光推進法―文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関する法律に基づく地域計画として国に認定された計画でございまして、中尊寺、毛越寺、平泉町、一関市、奥州市、世界遺産平泉・一関DMOを構成員とするいわて県南歴史・文化観光推進協議会が事業の実施主体となって、計画を実施しようとするものでございます。
 その主な取り組みとなりますのが、各構成員の施設の展示や、多言語解説の充実を図るということ。それから、浄土の世界や平泉の歴史、文化の体験型事業の充実。そして、平泉町、一関市、奥州市を周遊するプログラムの造成といった、大きく3点に分けて取り組むこととしているものでございます。
 具体的な事業としましては、本計画が令和7年の1月に認定されたことによりまして、令和6年度の予算事業は実施することができませんで、令和7年度から、予算化して取り組んでいます。
 令和7年度は平泉世界遺産ガイダンスセンターのサイネージ等で放映する映像の制作を行っておりますし、柳之御所遺跡の解説版の多言語化を図るという取り組み。それから、ひらいずみ遺産の情報発信を行うWEBサイトの構築といったものを本事業で取り組んだところでございます。
 そして、令和8年度の県の取り組みとしましては、当時の建物が現存していない遺跡が多いこともありますので、奥州藤原氏時代の様子を体感できる展示ツールのようなものをつくっていくというところ。それから、平和を目指した理想郷、浄土を体感して、平泉のより深い価値につながる周遊、体験プログラムを造成する。さらに、ひらいずみ遺産ガイドの育成に向けた体制整備を行っていこうとしております。
 そのほかに、毛越寺では、宝物館のリニューアルに着手いたしますし、平泉町では、平泉文化遺産センターの展示物を充実する。それから、世界遺産平泉・一関DMOにおきましては、レンタサイクル等、周遊環境の整備にそれぞれ予算化して、事業に取り組むこととしているところでございます。
 観光誘客につきましては、文化資源の復元イメージや、デジタル技術を活用した解説の充実など、地域の一体的な魅力の向上を図るとともに、地域の伝統文化に係る体験コンテンツの充実を図り、来訪者の周遊促進につなげていくことにしておりまして、地域経済への波及効果は、関係施設の入館等の収入や滞在時間が増加することに伴う消費行動の増加、あるいは体験コンテンツの提供に、地元事業者の収入増を見込むということを考えながら地域計画を行うよう、計画には明記しているところでございます。
〇鈴木あきこ委員 とても壮大な計画だと思って聞いておりました。期間が令和6年度から、認定されたのが令和7年1月で、要は令和7年度、令和8年度、令和9年度、令和10年度と4年しかないのですが、令和10年度までに、全て計画を実施するのか、また、そこまでに何か―私は令和10年度までにということだと、この壮大な計画は実施するにはなかなか難しいのではないかと思うのですが、その辺のお尻というか、期間的なところは令和10年度までにできるのでしょうか。
〇和田文化振興課総括課長 令和10年度までの計画期間には、さまざまこのようなプログラムを造成して、地域が活用できるような状況に持っていくところが、計画期間で行うことと考えております。プログラムを造成した後は、例えば地域でどのような人たちが主体になって、そのプログラムを活用していただけるかという議論も並行して実施しながら、地域に定着するような取り組みに仕立てていくことになろうかと考えております。
〇鈴木あきこ委員 令和10年までに全部ということは非常に厳しいと思いますが、プログラムが活用できるような環境を整えて、その後は、地域の皆様と一緒にもっと発展させていく、そのプログラムをつくるところまでが令和10年までにやっていこうというところですね。
 先ほども申しましたが、壮大な計画で、奥州エリア、平泉エリア、一関エリアと、それぞれかかわる市町村や団体が多いと思いますが、それが計画された後の観光誘致は、非常に期待できるのではないかと思っておりましたので、継続的にお願いいたします。
 最後、文化スポーツ部長にお聞きしたいのですが、このような世界遺産とか歴史は、どうしても生活に密着したものではないので、皆さんに余り知られていないことが多いと思います。県でも、観光誘致であったり、いろいろなものは整えているのですが、いざ、私たちを含め、県民がそれをわかっているかというところになると、非常に疑問があるのです。県民も、この計画もそうですし、岩手県にどのような文化があるかということを、岩手県民俗芸能フェスティバルもありますが、周知していくには、どのようなやり方があるか、御所見を伺いたいと思います。
〇菊池文化スポーツ部長 午前中も各委員からお話がございましたけれども、本県には三つの世界遺産があるという大きな強みがございます。それぞれの世界遺産の価値を、まずは、県民に広く知ってもらうということで、先ほども答弁いたしましたが、世界遺産の出前授業を開催するなど、さまざまな場面で三つの世界遺産を一体的に発信するという取り組みを行っています。
 来年度は、いずれ、平泉と御所野遺跡の周年の年になりますので、今、計画している周年事業につきましては、関係者一体となって、まずは盛り上げを図りながら、そのようなPRも兼ねて周知をしてまいりたいと思います。また、冒頭触れていただいたいわての文化情報大事典など、そのようなさまざまなツール、あとは、発表の機会なども通じながら、本県の世界遺産の魅力、また、周辺の地域の魅力を発信していくように、これは庁内でも連携しながら取り組んでいきたいと思います。
〇鈴木あきこ委員 県庁もそうですし、世界遺産等々がある市町村だけではなくて、県民がみんなで遺産や文化を共有して、誰もが説明できるようなところまでいってもらいたいと望んでおりますので、どうぞよろしくお願いします。
〇松本雄士委員 私からも、県営スポーツ施設のあり方についてお伺いいたします。
 令和6年9月に、県営スポーツ施設のあり方に関する報告書が示されて、ことし1月に、第2期公共施設等総合管理計画に基づく個別施設計画が示されました。それぞれにおいて、内容が整合してないものがありますし、また、今後の進め方というところで、少し聞いていきたいと思います。
 まずもって、個別施設計画に県営スキージャンプ場のことが見当たらないのですが、ほかにあるのか、また、どのような理由なのかお伺いいたします。
〇田内スポーツ振興課総括課長 第2期岩手県公共施設等総合管理計画では、延床面積200平米以上の建物が個別施設計画の対象とされておりまして、主に工作物から構成されておりますスキージャンプ場は、従前から対象外施設となっております。
〇松本雄士委員 少し私の認識が甘くて済みません。
 次に、県営スケート場のことですけれども、令和6年9月の県営スポーツ施設のあり方に関する報告書では、維持していく、改修していくとされている中で、今回の個別施設計画では、廃止という方向性が示されている。決定というわけではないのですけれども、県が示している報告計画の中で、その二つの方向性が示されているのですけれども、どちらが尊重されるとか、優先するというものがあるのかお伺いいたします。
〇田内スポーツ振興課総括課長 県営スポーツ施設のあり方に関する報告書と個別施設計画の関係ということでございますけれども、あり方報告書と個別施設計画のどちらかを優先するという考えではございませんで、個別施設計画におきましては、あり方報告書による取りまとめの結果と、第2期岩手県公共施設等総合管理計画における施設評価結果を踏まえ、各施設に係る今後の方向性をお示ししたものでございます。
〇松本雄士委員 改めて聞いたのですが、かなり混乱すると思うのです。個別施設計画においては、廃止という方向性の中で、一応コメントで、いろいろ幅広い検討をする必要があることは、先ほど答弁があったとおりでありますけれども、明確に廃止、解体という方向性が示されている中で、それぞれ踏まえてということはなかなか混乱がある。そのような中で、競技団体との協議を早期に進めていかなければならないのではないかと考えるのですけれども、現在の現状についてお伺いいたします。
〇田内スポーツ振興課総括課長 競技団体との協議でございますけれども、岩手県スケート連盟に対しましては、第2期総合計画の最終案と施設評価の公表の際に情報提供を行いましたけれども、先ほども御答弁申し上げましたとおり、現在も利用している施設でありまして、まずは、適切に維持管理していくことが重要という考えから、直ちに競技団体と廃止を前提とした話し合いの場を設けるという段階にはないものと認識しております。
 個別施設計画におきましては、御紹介いただきましたとおり、近隣類似施設による代替は難しいため、県営スケート場のあり方については、競技力向上や、改修に係る財源確保等の観点から、幅広い検討をする必要があるとしたところでございますので、今後、具体的なあり方を検討していく際におきましては、競技団体から丁寧に御意見を伺って、議論してまいりたいと思います。
〇松本雄士委員 個別施設計画では、令和9年に6億円ぐらい、令和10年には4億円。令和9年、令和10年で10億円ぐらいの財政の支出が見込まれる。スケートリンクの状態も非常によくないということを聞いております。そのようなスピード感でよろしいのでしょうかと考えるところであります。
 先ほど、三ケ田特命参事から、いろいろ今の状況を踏まえて、他県の施設の有効利用なども考えるというお話がありましたが、私は本当にそれに賛同でありまして、そのような議論を前広に、そして、幅広く、早急に進めていくべきと考えますけれども、改めて考えを伺います。
〇田内スポーツ振興課総括課長 委員御指摘のとおりでございまして、先般のオリンピックでも、吉田雪乃選手の活躍があったという状況でございます。県営スケート場は屋外の施設ということですけれども、近隣の八戸市に屋内のスケートリンクがあるということで、関係者からお伺いしますと、シーズン初めには、屋外の施設で練習を始める方が多いということで、県営スケート場の利用は、一定程度需要があると聞いております。
 ただ一方で、どうしても施設の性格上、利用期間、それから、利用者が限定されるということで、経費効率が低い状態にあることは、そのとおりだと思っております。個別施設計画でも、そのような評価になっております。施設の老朽化が激しいということで、長期的に継続していくためには多額の費用がかかるという評価もされております。
 そのようなことを踏まえまして、長寿命化の方向性といたしましては、必要となるであろうさまざまな工事を列挙しておりますけれども、継続的に利用ができるように、適宜改修等、維持管理に努めてまいりたいと思います。
〇松本雄士委員 八戸市には、国際規格の屋内のスケートリンク場もあります。大会のときはです。練習場の確保といった課題のこともありますけれども、この多額の財政出動は、本県の厳しい財政状況を踏まえますと、いろいろと多角的に検討して、もっと代替案も、選択肢を可能な限り検討して、進めていくべきかと考えます。
 次に、あり方報告書と個別施設計画で、廃止の方向で一致している―具体的に申し上げますと、岩手県営屋内温水プールのことでありますけれども、このように評価が一致しているものについて、今後、どのように進めていくのか伺います。
〇田内スポーツ振興課総括課長 県営屋内温水プールでございますけれども、県内に代替可能な施設が複数あることや、大会での利用も限定的となっておりますので、個別施設計画では、廃止に向けた検討を行うという方向性をお示ししたところでございます。
 一方で、県営屋内温水プールにつきましては、平成の建物ということで、比較的老朽化が進んでおらず、住民のレクリエーション等に一定の需要があるという状況でございますので、あり方報告書、それから、個別施設計画の両方におきまして、民間や地元自治体における活用を検討するとしたところでございまして、引き続き、施設の適切な維持管理に努めながら、今後、民間や地元自治体の意向把握なども進めていきたいと考えております。
〇松本雄士委員 個別施設計画にも、民間や地元自治体における活用、検討を進めるとされているということですが、それが令和9年までというところでスケジュールが立てられております。このままいきますと、ボイラーであったり、いろいろ防水の関係の改修であったり、令和10年以降、1億8、000万円―2億円弱ぐらいの改修費も見込まれる。その検討を、これについてももっとスピード感を持ってやっていくべきではないかな。
 また、スポーツ施設という、今の既存の延長だけではない、もっといろいろ他部門であったり、産業的な視点であったり、エネルギー関連のことであったり、いろいろな視点で、その活用を検討していくべきと考えますけれども、その検討の進め方について、伺います。
〇田内スポーツ振興課総括課長 個別施設計画におきましては、令和7年度計画策定のときから、令和9年度まで、関係団体と調整する期間ということでお示ししたところでございます。
 雫石市の調査になりますけれども、地元自治体からいろいろお伺いしている中では、なかなかお引き受けできかねるという御意見もいただいております。そのような中で、今後、どのようなところで活用していただけるかということは、お示ししている令和9年までの間のところで、しっかりと考えていきたいと思います。
〇松本雄士委員 令和9年までのところでということですが、そのスピード感を上げてほしいという話を先ほどしたのであります。ぜひとも、そのような議論を前広に幅広く、そして、スピード感を持ってと。また、このような施設のあり方は、いずれ、苦渋の決断をしなければならないときが来るのかと思います。そういうときに、いろいろ検討を尽くしたというところの状態になければ、いろいろ関係する人であったり、地元の納得は得られないということもあるかと思いますので、その辺の取り組みをぜひとも進めていっていただきますようお願いいたします。
 続いて、昨年9月の決算特別委員会において、村上秀紀委員から質疑がありました、県営スポーツ施設の医務室への空調の整備について、検討を進めるという答弁でありましたが、今の状況について伺います。
〇田内スポーツ振興課総括課長 決算特別委員会の際にも御答弁申し上げましたとおり、県営スポーツ施設のうち、きたぎんボールパーク―いわて盛岡ボールパーク、それから岩手県営武道館につきましては医務室に冷房設備が設置されております。岩手県営運動公園、それから、岩手県営体育館、岩手県勤労身体障がい者体育館につきましては、冷房設備が設置されている会議室などを救護室として使用することが可能となっておりますけれども、岩手県立御所湖広域公園にございます艇庫につきましては、エアコンがどの部屋にも設置されていない状況となっておりました。
 そのため、艇庫への冷房設置の優先度が高いと判断いたしまして、救護室としても使用可能な会議室に冷房設備を設置することといたしまして、その工事経費を令和8年度当初予算案に盛り込んだところでございます。
 また、救護室ではございませんけれども、県営スポーツ施設におきまして、県営武道館の大道場への冷房設備の設置に向けまして、その設計に要する経費を令和8年度当初予算に計上したところでございます。
〇松本雄士委員 空調の整備について、いろいろ、県営武道館へ設備の配置に向け進んでいるということで、ありがとうございます。また、県立御所湖広域公園もありがとうございます。
 ただ、岩手県営陸上競技場の医務室にはエアコンがなくて、そこはかわりに、会議室にエアコンがあるので、そこを医務室にかえるということでしょうか。
〇田内スポーツ振興課総括課長 県営陸上競技場から少し距離は離れるのですけれども、県営運動公園の本部の建物の会議室を、陸上大会のときの救護室として―エアコンが入る部屋になっていますので―貸し出しているということを、施設管理者から伺っております。
〇松本雄士委員 県営陸上競技場から本部まで、まあまあ距離がありまして、県営陸上競技場にある医務室はそれほど大きくないのです。そこに空調設備をきちんと整備していただきたい。そこで待機されている方も、非常に暑い思いをして待機されていましたので、ぜひ、県営陸上競技場のトラックにある医務室の空調についてお願い申し上げまして、私からの質疑は以上といたします。
〇工藤剛副委員長 ほかに質疑はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇工藤剛副委員長 質疑がないようでありますので、これで文化スポーツ部関係の質疑を終わります。
 文化スポーツ部の皆さんは退席されて結構です。御苦労さまでした。
 この際、教職員に係る不祥事について、教育長から発言を求められておりますので、これを許します。
〇佐藤教育長 教育委員会審査の冒頭、大変恐縮でございますが、委員長のお許しをいただき、教職員による不祥事事案の発生について、御報告とお詫びをさせていただきたいと存じます。
 今般の事案の内容でありますが、県立学校の教諭が、令和8年3月4日水曜日、午前0時30分ごろ、アルコールを摂取した状態で自動車を運転し、田んぼに同車を転落させる事故を起こしたところ、警ら中の警察官が発見し、呼気検査の結果、酒気帯び運転で検挙されたものであります。
 また、取り調べの際、車内から当該職員のものではないと思われる衣類数点が発見されたことを受け、警察が捜査を行った結果、翌5日木曜日に窃盗の容疑により逮捕されたものであります。
 事案の詳細につきましては、現在確認中でありますが、警察の捜査等の動向も見きわめつつ、事実関係を精査した上で、厳正に対処いたします。
 不祥事根絶に向けて、教職員へのより一層のコンプライアンス意識の浸透と、具体的再発防止策の検討を進めているさなか、再び教職員による検挙、逮捕という重大事案の発生に至ったことは、県民の教育に対する信頼を根底から裏切るものであり、まことに遺憾のきわみです。
 今年度、本県では、このたび発生した事案も含め、逮捕事案が6件、飲酒運転事案が3件と、教職員による重大な不祥事が立て続けに発生しており、このことは決して許されるものではありません。
 この事態を、県教育委員会として極めて重く受けとめ、先般、全ての教職員に対し、私から緊急メッセージを発信し、ここからの一人一人の行動により、県民に対して、岩手県の教育は信頼に値することを示していかなければならず、一人一人が不祥事の根絶に全力で取り組むよう指示したところです。
 また、不祥事根絶に向けて、教職員へのより一層のコンプライアンス意識の浸透と、具体的再発防止策の検討を加速し、その中で、直ちに行うことができる取り組みについては、速やかに実施してまいります。
 児童生徒が安心して学校生活を送ることができ、また、保護者が安心して子供を学校に通わせられるよう、不祥事を出さない、許さない職場風土の醸成と、教職員のコンプライアンス意識の浸透に、学校、市町村教育委員会、県教育委員会が一丸となって取り組んでまいります。
 このような事態になっていることについて、大変申しわけございません。
〇工藤剛副委員長 次に、教育長に教育委員会関係の説明を求めます。
〇佐藤教育長 教育委員会関係の令和8年度岩手県一般会計予算等について、御説明申し上げます。
 初めに、教育委員会における当初予算編成に当たっての基本的な考え方についてでありますが、いわて県民計画(2019~2028)や岩手県教育振興計画(2024~2028)などの計画等に基づき、東日本大震災津波からの教育の復興と学校教育及び社会教育、家庭教育の充実について、長期的な視点に立ち、関係機関と十分に連携ながら、本県の未来を創造していく人づくりに取り組んでいく考えであります。
 令和8年度におきましては、復興教育や防災教育のさらなる推進、児童生徒一人一人に寄り添った支援体制の充実、児童生徒の確かな学力の育成を柱として、いわての復興教育の拡充や、災害時学校支援チーム―D─ESTいわての活動を通じた教職員の育成、学びの多様化学校の県立高校への設置に向けた検討、GIGAスクール構想により整備された児童生徒1人1台端末の更新や、学校現場におけるAIやICT機器の利活用の推進、地域や民間団体等との協働による高校魅力化の一層の推進、岩手県教職員働き方改革プラン(2024~2026)に基づく教職員の負担軽減と業務の効率化、教育振興運動を通じた家庭学習や体験活動の充実などの重要課題のほか、国の動向を踏まえ、高校生への授業料支援や小学校段階の学校給食費の抜本的な負担軽減に向けた支援などに取り組んでまいります。
 なお、全体的な方針につきましては、去る2月13日の開会日に行わせていただいた教育長演述で申し上げたとおりであります。
 それでは、一般会計予算の歳出予算について御説明申し上げます。
 お手元の議案その1の12ページをごらんください。
 教育委員会が所管する予算の合計額は、10款教育費の1、501億1、517万円余のうち、ふるさと振興部が所管する1項教育総務費の一部、次のページ、13ページの一番上の8項大学費及び9項私立学校費を除いた1、375億1、422万円余に、次の11款災害復旧費4項教育施設災害復旧費の3、000万円を加えた、総額1、375億4、422万円余であります。これを令和7年度当初予算額と比較しますと、132億4、174万円余の増となっております。
 予算の内容につきましては、予算に関する説明書に記載されておりますが、説明は省略させていただきますので、御了承願います。
 次に、債務負担行為について御説明申し上げます。
18ページをごらんください。
 第2表債務負担行為の表中、教育委員会関係のものは、事項欄50の指定管理者による県南青少年の家管理運営業務、事項欄51の指定管理者による陸中海岸青少年の家管理運営業務、及び事項欄52の指定管理者による県北青少年の家管理運営業務の3件であり、いずれも指定管理者による管理運営業務が翌年度以降にわたることから、期間及び限度額を定めて、債務を負担しようとするものであります。
 続きまして、予算に関連する議案について御説明申し上げます。
 議案その2の29ページをごらんください。
 議案第28号岩手県手数料条例の一部を改正する条例のうち、教育委員会関係の改正内容は、人件費及び物件費の上昇に伴い、教員免許状の授与等に係る手数料の額を増額しようとするものであります。
 このほか、100ページの議案第56号青少年の家条例の一部を改正する条例、105ページの議案第57号博物館条例の一部を改正する条例、106ページの議案第58号美術館条例の一部を改正する条例及び107ページの議案第59号野外活動センター条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の4件については、物件費の上昇に伴い、使用料等の額を増額するとともに、利用料金の上限額を引き上げようとするものであります。
 以上が、教育委員会所管事業等についてでありますが、令和7年度に相次いで発生した教職員の逮捕事案を重く受けとめ、不祥事根絶に向けた仕組みづくりと、教職員一人一人の意識改革に、県教育委員会、市町村教育委員会及び学校が一丸となって取り組んでまいります。
 以上、説明を終わります。御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
〇工藤剛副委員長 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。
〇臼澤勉委員 それでは、今回の不祥事事案について、2025年度に入って6人目の逮捕事案が起きたということで、非常に危機的状況だと受けとめております。
 改めて、今回のこの6人目の逮捕事案が発生したことについて、件数も含めて、これまでこのようなことがあったかどうか、改めて確認させてください。
〇黒澤教育企画推進監兼服務管理監 教育委員会における重大事案の発生状況でございます。今年度、先ほど委員から御指摘いただきましたとおり、6件の逮捕事案が発生したところでございますが、過去―平成27年度におきましても、6件の逮捕事案が発生したという状況がございまして、それ以来の状況となっております。
〇臼澤勉委員 平成27年度に次ぐ6人の逮捕事案が発生している。逆に、再発防止にいろいろと取り組んできたと受けとめていますけれども、なぜこのような事件を食いとめられなかったのか、教育長の御認識をお伺いします。
〇佐藤教育長 さまざまな取り組みを、事案発生時に限らず講じてきたのですが、何といっても、最終的には教職員一人一人にその思いが届いていないということに尽きるかということであります。
 報道等にもありましたが、教職員として、市民の模範となるべき立場にある者が、このような事案を重ねてしまうことについて、最終的には個人にそのような意識が届いていないということですが、そのような問題を防ぐための組織としての取り組みに、まだまだ緩さがあるのではないかということで、しっかりとこれを防ぐような手立てを、組織として講じていく必要があろうと考えております。
〇臼澤勉委員 今回も、教育長が通知を発出されたということでありますけれども、まさに、現場の先生方に響いていないと思います。先生方も、やってはいけないということは、頭では当然理解しているのです。ただそれでも、頭では理解していても、やはりこのような事案が発生してしまうということは、単なる個人の問題ということもあるのでしょうけれども、今おっしゃったとおり、組織的に何らかの改善というか、そのような事故防止に向けての実効性ある取り組みは、さらに、今回の事案を受けて、危機意識を持って取り組んでいただきたい。
 一番は、生徒たちが、身近な尊敬すべき先生方がそのような事故、事件を起こすということで、大分ショックを受けている子供たち、あるいは親御さんも多いと思いますので、再発防止に向けて、不断の取り組みを進めていただきたい。これはぜひよろしくお願いしたいと思いますし、簡単な問題ではないと思いますので、教育長も現場に行きながら、県教育委員会の皆様も一緒に取り組んでいただきたい。これはぜひお願いしたいと思います。
 それでは、高等学校教育改革推進費について、お伺いいたします。
 私立高校の授業料の無償化により、公立高校離れ、あるいは人気校がある地区の公立高校でそのような空洞化のようなことも、県内で起きてくるのかと、私は危機感を持って見ています。今回、国でも、産業イノベーション人材育成等に資する高等学校等教育改革促進事業を創設して、総務省では高等学校教育改革等推進事業債、そして、文部科学省では高等学校教育改革促進基金を準備したのですけれども、本県として、どのように活用していくお考えかお伺いします。
〇西川高校改革課長 今般、文部科学省において、高校教育改革に関する基本方針(グランドデザイン)を示すとともに、専門高校の機能強化、高度化、普通科改革を通じた高校の特色化、魅力化、地理的アクセス、多様な学びの確保に資する施設の整備を支援することとしたところであり、総務省では、これらの整備に対し、交付税措置される有利な起債を創設し、公立高校への支援を拡充することとしております。
 また、文部科学省では、グランドデザインに基づき、令和8年度中に各都道府県が策定する高等学校教育実行計画の実施に先立ち、緊要性のある取り組みとして、高等学校教育改革を先導する拠点校の取り組みに対し、令和7年度補正予算により約3、000億円を措置したところでございます。
 県教育委員会では、令和8年5月の公募申請に向けて検討を進めていくこととしておりますが、今後、これらの支援により、先端技術を活用した機器の導入、探究的な学びの実施に向けた施設整備や遠隔授業配信拠点の整備等、生徒たちのよりよい教育環境の整備に努めていきたいと考えております。
〇臼澤勉委員 今回のこの事業は、私自身は非常に注目しておりますし、今後、地方の社会減対策も含め、あるいは人材を育成していく、地方創生につながる大きな取り組みの核になる事業だと思っております。
 そこで、工業高校であったり、農業高校といった専門高校の高度化に向けて、AIやロボット、半導体、そのような専門技術分野の教育設備の整備を進めていくことが、岩手県の産業人材を育成して、地域での経済力を高めていくことにつながると思いますけれども、どのように進めていくお考えかお伺いします。
〇佐々木産業・復興教育課長 先端技術分野の教育設備の整備についてでございますが、専門高校におきましては、センタースクールがその機能を生かし、県内の専門学科を設置する学校と連携し、専門的な学びの充実を図ってきたところでございます。
 本基金にかかわる教育設備の整備につきましては、未来を担うアドバンスト・エッセンシャルワーカー等の育成を先導する拠点校の施設整備を想定しておりまして、その成果が専門高校全体に波及し、高度化が進むよう取り組みを進めてまいります。
 本事業を活用した取り組みを通じまして、先端技術分野に対応した教育設備の整備が、県全体の専門高校の高度化を牽引するパイロットケースとなるよう、着実に検討を進めてまいります。
〇臼澤勉委員 今回のこの事業の中で、国の資料に小さく例示で書いているのですけれども、高等専門学校への転換のための施設整備も対象にするというようなことを、少し控え目に書いているのです。実はこれがみそでございまして、県内のそのようなものづくり人材であったり、あるいは工業高校もあるのですけれども、これの県立の高等専門学校化に向けた取り組みも、実は政府でも、国でも誘導しているポイントになっているのでございます。その辺を県教育委員会としてどのように進めていくお考えかお伺いします。
〇西川高校改革課長 高校教育改革に関する基本方針(グランドデザイン)を踏まえ、各都道府県が令和8年度中に高等学校教育改革実行計画を策定することとなっており、地域人材育成の中心となる高校を広く応援し、高校生の学びを支援するなど、各都道府県における地域の実情に応じた創意工夫ある取り組みの充実を図ることが示されております。
 専門高校につきましては、機能強化、高度化を図るため、産業界等との連携により、例えばビジネス経験の必修化による、生徒の就業イメージの明確化や、安定的な人材育成、供給の確保、それから、ものづくりや流通までの一体的な学びの実践により、学科を超える分野の学びを踏まえた取り組みに通じた幅広い視野を持った職業人材の育成、地域の強みを生かすことができる分野について、より高度で実践的な内容を学ぶ学校設定科目等を開設することなどによる、卒業後の進路、進学、就職等も意識した、地域や産業界が求める人材育成に取り組むこととしております。
 委員御承知のとおり、高等専門学校化の話もありまして、この辺につきましても、実行計画を策定するに当たって、関係部局等といろいろ相談しながら、丁寧に検討を進めてまいりたいと考えております。
〇臼澤勉委員 確認ですけれども、この実行計画は令和8年度に策定するという考え方でいいのか。
 そして、今回、この基金を使いながら、各自治体である程度取り組むでしょうけれども、令和9年度以降の予算編成に向けても、今後、どういうふうにつながっていくのか、御説明願います。
〇西川高校改革課長 実行計画につきましては、文部科学省からは、令和8年度中に策定するようにと―令和8年度中に策定した上で、令和9年度以降の国庫交付金の支出という話を聞いております。
 そのような中で、今後、どのように進めていくかという話ですが、公募申請を令和8年5月に予定しておりまして、早ければ、令和8年9月定例会において、基金事業について、補正予算の提案ができればいいと考えております。また、先ほど申しましたとおり、交付金事業につきましては、令和9年度の当初予算の編成に間に合うような形で進めていきたいと考えております。
〇臼澤勉委員 財政的に、どの程度の活用、ボリュームを想定しているのかお伺いします。
〇西川高校改革課長 まず基金事業につきましては、62億円を令和8年度から令和10年度までの3カ年で使うことを想定しております。
 それから、交付金事業につきましては、文部科学省から、全ての都道府県合わせて1、000億円から1、500億円程度と聞いております。
〇臼澤勉委員 まさに、各地域、都道府県ごとの知恵出しであり、ある意味競争が動いてきていると捉えるべきだと思います。
 そして、先ほど高等専門学校化の話を少し聞きましたけれども、今の工業高校の高度技術人材育成というものですが、企業が求めるそのような高度人材の高校に対するニーズというか、期待はやはり相当高いと思います。
 そのような中において、県教育委委員会として、そのような企業が求める人材にどう応えていくのか。あるいは逆に言うと、今ある、このギャップ感をどう埋めていくのか、お伺いいたします。
〇佐々木産業・復興教育課長 工業人材の育成といった御質問かと思いますけれども、特に県南地域におきましては、自動車産業あるいは半導体関連産業を中心に、産業集積が進展し、県内経済を牽引するものづくり産業の重要性が一段と高まっております。そのような中、将来の産業を担う人材を育成する高校教育への期待がますます大きくなっているところでございます。
 人口減少が進む中にあっても、本県の基幹産業であるものづくり産業が持続的に発展していくためには、将来の岩手県の工業を支える人材の育成が不可欠であると考えております。産業の動向や技術の進展、地域のニーズなどを踏まえ、県教育委員会といたしましても、引き続き、工業人材の育成を推進することとしてまいりたいと考えております。
〇臼澤勉委員 企業が求める人材の育成、あるいはそのようなギャップを埋めながら、ぜひ、挑戦していってほしいと思います。
 そして、工業高校に限らず、農業高校あるいは商業高校もあります。例えば工業高校については、今言ったとおり、AI、半導体拠点の人材供給、育成の拠点、農業高校であれば、スマート農業を初めとした次世代農業の人材育成、さらには、商業高校であれば、デジタル産業拠点のDX人材の育成。さまざま今の高校の、そのような専門高校へのアップデートを今しなければならない。私立高校と公立高校の差別化、あるいは魅力化、それを進めていくことが、岩手県のそのような産業人材の育成に、工業に限らず、農業も含め、つながっていく重要な事業だと思うし、今後の取り組みになると思います。
 改めて、全国の事例も含めて、今後、いつまでに今の実行計画―先ほど令和8年云々という話がありましたけれども、どう進めていく考えなのかお伺いします。
〇佐々木産業・復興教育課長 実行計画についてでございますけれども、国から、当該事業の詳細な公募内容がことし2月に示されたことを受けまして、県教育委員会では、改革先導拠点校の選定に着手したところでございます。現時点では、具体の高校の選定には至っていないところでございますが、実行計画の作成につきましても、具体的な取り組みの検討に当たりまして、一定期間必要と考えております。現時点におきましては、5月の公募申請に向けて、検討の準備を進めているところでございます。
〇臼澤勉委員 他県の事例も含め、御紹介していただきたいと思ったのですけれども、いずれ、愛知県あるいは熊本県でも、そのような半導体人材の育成などに向けて動いております。ぜひ、他県の動向も情報収集しながら、積極的に取り組んでいっていただきたいと思います。
 きょうの毎日新聞にも記事が載っておりました。行政の意識で差が拡大していくというような問題意識を持っておりますし、各自治体の本気度が問われる。問題意識の強さによって差がついてくる可能性があるということを、そして、スピード感が本当に必要になってくるということを指摘している記事でありました。
 この岩手県の地域の将来像を描く上でも、今回の基金事業、先ほどの1、000億円から1、500億円の交付金事業、他の財源などもうまく活用しながら、ぜひ、この公立高校、特に専門高校のアップデートの取り組みを強力に進めていただきたいと思いますが、最後に、教育長の御所見を聞いて、終わりたいと思います。
〇佐藤教育長 この基金及び交付金は、私学無償化の流れの中で、老朽化等する公立学校を何とかしなければならないという中で出てきた事業と捉えていますが、文部科学省の高官が、先般、これまで公立高校に関する予算については、基本的に地方の一般財源で措置されてきた、今回の高校改革に関する基金については、我が国の高校教育の歴史上例を見ない重要な予算としているという発言をされたところでありまして、生徒にとって、よりよい教育環境を整備する手段として、またとないチャンスと捉えております。
 一方で、国からは、各都道府県教育委員会に対して、交付申請に当たり、単に60億円を配るということはしません、先端的な文部科学省がのけぞるような、要はびっくりするような、とがったものを求めますという、非常にハードルの高い話をされたということでございます。上限額について、先ほど62億円という話も高校改革課長からありましたが、必ずしも容易ではないのですが、知恵を出しながら、工夫しながら、多くの資金を獲得できるように取り組んでまいりたいと思います。先ほど、産業・復興教育課長は遠慮して申し上げなかったと思いますが、先月、既に担当課で、熊本県を視察しておりまして、熊本県立水俣高等学校、株式会社アスカインデックス水俣高度技術センター、東海大学文理融合学部など、熊本県の状況も視察に行っているというところを御紹介させていただきます。
〇高橋はじめ委員 私からは、大きく2点お伺いします。
 まず、遠隔授業についてであります。令和8年度予算案には、遠隔教育による学びの機会充実事業費ということで、680万円ほどの予算がついております。まず、令和7年度の遠隔授業の取り組みと課題は何か。
 それから、遠隔授業を受けている生徒はどのくらいか。生徒や保護者、教員の評価、改善要望等はあるのか、その辺について伺います。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 遠隔授業の取り組みについてでございますけれども、令和7年度は、県立杜陵高等学校内の遠隔授業配信センターから、県立葛巻高等学校、県立西和賀高等学校、県立花泉高等学校、県立山田高等学校、県立種市高等学校、県立伊保内高等学校の六つの高校に、地理、物理、情報の授業を延べ11科目配信し、延べ342名が受講しております。
 受信校の生徒、教員からは、専門性の高い授業を配信してもらうことで、科目の内容について興味、関心が高まったなど、評価は高いものとなっております。
 課題といたしましては、受信側の生徒数が多い授業においては、生徒一人一人の様子の把握が難しい場合があることや、実験や実習の場面で、実験方法等を示す際に、生徒にわかりやすく伝えるための工夫が必要となることです。
 県教育委員会では、担当教員への聞き取りや、生徒アンケートの実施などにより、課題をより明確にし、その結果をもとに、遠隔授業についての研究と改善を一層図ってまいります。
〇高橋はじめ委員 いい形で進められているかと思っておりますし、問題、課題もしっかりと把握して、それに対する対処も進めているかと、そのような思いをしておりました。大変ありがとうございます。
 二つ目は、令和8年度の計画、それから、不登校児童への授業発信について、どのような計画になっているかお伺いいたします。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 令和8年度の計画及び不登校生徒への授業配信についてでございますけれども、令和8年度の遠隔授業については、新たに一つの高校を加えまして、7校に対して、地理、物理、情報の授業を延べ13科目配信する予定としております。
 また、不登校生徒への授業配信についてでございますが、令和7年度は、受信校及び県内1学級校にニーズ調査を行ったところ、遠隔授業の実施を検討したい生徒がおり、当該校と連絡をとり、実施の検討を進めてまいりましたが、生徒の希望やその心身の状況から、実施には至りませんでした。
 なお、各校において、自校の生徒に対する遠隔授業を実施している例もあるところです。
 令和8年度も、生徒のニーズと、その心身の状況等を丁寧に把握しながら、学びの機会の保障のために遠隔授業のより一層の充実を図ってまいります。
〇高橋はじめ委員 不登校生徒に対する授業配信は新たな課題ですが、いずれ、これがうまく機能していけば、多くの不登校生徒の教育の機会をつくり出すということで、非常に有効だと思っております。ぜひ、この取り組みについて、多くの生徒、そして、保護者に知ってもらう必要があるのではないかと思っていますが、保護者や生徒向けの説明やPRなど、どのようものを考えているのでしょうか。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 委員御指摘のとおり、これまで、保護者への説明は、少々手薄であった部分があったかもしれません。今の配信校を通じて、どのような授業を受けているのかということをまず保護者に知ってもらうこと。あるいはどのような可能性があるのかということも、あわせて広く周知する機会を、今後、検討してまいりたいと考えております。
〇高橋はじめ委員 遠隔授業の内容は、現在は特別な科目というところで、不登校生徒の場合は一般的な科目が必要というところの違いがあるのです。その辺を含めていろいろ聞いていかないと、同じようなレベルというか、考え方では、この遠隔授業は難しいと思っております。
 それと、例えば不登校の生徒が授業を受けたいという場合の機材というか、環境というか、その辺はどう捉えているのでしょうか。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 まず、不登校傾向の生徒が学校の別室で受ける場合は、これは問題なく、1人1台端末を利用して受けることができます。また、1人1台端末を持ち帰る、あるいは不登校の生徒の自宅に届ければ受信することは可能になりますが、あとは、家庭のWi-Fi環境等はどうしても必要になってくるというところはございます。
〇高橋はじめ委員 その辺もトータルでまとめていただいて、ぜひ、子供や保護者に説明をしっかりとやっていただいて、ニーズを把握しながら、場合によっては、資金的な支援も考えていかなければならない事例も出てくるかもしれません。その辺もしっかりとニーズを捉えていただければと思っています。よろしくお願いしたいと思います。
 次に、外国にルーツがある子供に対する義務教育についてであります。県内在住の外国にルーツがある子供について、2024年6月に育成就労法―外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律が可決されまして、新たに育成就労制度が創設され、特定技能2号者―これは熟練技能者ですけれども、在留更新無制限、家族帯同可能となっています。
 この法は、2027年7月に施行されるということで、まさにことしはその準備期間でもあり、私は極めて重要な年になるのではないかと思っております。
 そこでお伺いしたいのですが、文部科学省の調査では、外国籍や外国にルーツがある子供など、日本語指導が必要な小中高生は全国で6万9、123人にふえているということです。本県では、外国にルーツがある児童生徒数はどのくらい存在するのか。そのうち、義務教育を受けるべき期間内の児童生徒はどのくらい存在し、現在の就学実態はどうなっているのかお伺いいたします。
〇佐々木首席指導主事兼義務教育課長 外国にルーツがある児童生徒数及び就学の実態についてでありますが、文部科学省が実施した日本語指導が必要な児童生徒の受け入れ状況等に関する調査によりますと、本県において、外国籍や外国にルーツがある子供たちなど、日本語指導が必要な小学校から高等学校までの児童生徒が、最新の調査結果である令和5年5月現在で、53人在籍しております。
 そのうち義務教育を受けるべき年齢の児童生徒は47人で、この調査における対象者は、全員が就学しております。
〇高橋はじめ委員 現在の就学状況について、日本語教育というか、日本語で教育を受けているのか、外国語が話せる教師が授業を受け持っているのか、その辺はどうなっていますか。
〇佐々木首席指導主事兼義務教育課長 来日して、日本語がまだうまく使えないという状況であれば、まずは授業についていけるだけの日本語の力をつける必要がありますので、日本語教室などを別に設定して、特別な教育課程を設けながら、そこで学習した上で、教科の授業にだんだん入っていくという形をとっております。
 また、これにかかわって、市町村教育委員会などで任用している支援員が、教員のほかに、支援体制として入っていると承知しております。
〇高橋はじめ委員 いずれ、私たちの子弟同様、義務教育はしっかりと受けていただかないと、地域社会で生活していく上で、いろいろな支障が起きてくると思いますので、ぜひその辺、対応をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、政府の方針では、日本語教育、母国語教育などを進めるとしておりますけれども、教員の採用など、県教育委員会の受け入れ体制の検討というか、充実というか、そのようなものはどのようになっているのでしょうか。
〇佐々木首席指導主事兼義務教育課長 教員採用など、県教育委員会の受け入れ体制についてでありますが、県教育委員会では、令和6年3月に岩手県外国人児童生徒等教育方針を策定し、この方針に基づいて、本県に暮らす外国籍や外国にルーツのある児童生徒の日本語教育を含めた取り組みを総合的に推進しております。
 この中で、外国籍や外国にルーツのある児童生徒が安心して学校生活を送ることができるよう、教員向けの研修会を開催したり、研究指定校による研究成果を発信したりすることなどを通して、日本語指導に必要な知識や指導方法の普及に努めています。
 今後も、日本語指導が必要な児童生徒への教育の充実に向けて、国の動向を注視してまいります。
〇高橋はじめ委員 今の御説明では、問題なさそうな感じがしますけれども、いずれ今後、この家族帯同での日本での就労がふえてくるのであれば、多くの学びの機会を準備していかなければならないと思っていますので、この充実をぜひ図っていくことを念頭において、進めていただければと思っています。
 日本語は外国の方に言わせると、なかなか難しい―漢字もあるし、平仮名も、片仮名もある。識字率をアップするためには非常に難しいということも言われております。でも、これをしっかりと学んでいただかなければ、将来にわたって日本に住むことになれば、社会活動も含めて、大変重要な基礎となりますので、しっかりとした体制を整えなければならない。
 今、欧米で一番問題になっていることは、大量に移住者が来て、それが国の言葉を話せなくて、そして、社会から孤立していく。そうすると、何が起きるかというと、例えばアメリカのスラム街のようなものができてしまって、そこが犯罪の温床のようになっていく。そのようなことは日本では起きてほしくないので、日本に住む外国籍の子供、あるいは日本に住む家族も含めて、日本語が話せるような受け入れ体制もしっかりとしていかなければならないと思っています。
 そのような意味では、子供については県教育委員会が大変重責を担うのですから、今後とも、状況に合わせた体制整備をしっかりと進めていただきたいと、このように思っております。よろしくお願いいたします。
〇飯澤匡委員 それでは、大きく3点あるのですが、最初に、不祥事事案の撲滅について。余りこのようなことを質問したくないのですが、この間の提出予定議案等説明会のときに陳謝があってから1カ月たたないうちに、このような事案が発生したということは、大変憂慮すべき事態だと私も思っております。なぜ、このようなことが何回も繰り返されるのか。民間会社で言えば、逮捕事案が1年に6件もあれば、もう倒産ですよ。
 お酒を飲んで車を運転するということ自体については、社会的には全く許されない。そのような環境にあるのに、なぜこのようなことになってしまうのかということを、やはり重く、少し考察しなければならないと思います。
 教育長は、この実態をかなり重く受けとめて、強く注意喚起したと言っていますが、これまでのアプローチでは全く通用しないという中で、考え方を切りかえなければならないと思うのです。要するに、言っても馬耳東風で、俺には関係ないという、そのような軽い気持ちでお酒を飲んで運転する。このようなことですので、毎回、再発防止を検討して実施するというような話をしているのですが、これは不退転の決意で、全く違ったアプローチをしないと根絶しないと思います。
 民間会社でも、やめろ、このようなことをするなと言っても、本人自身が絶対にやらないという気持ちにならない限り、このような事案は絶対に防げません。そのような考えに基づいた、これからの防止策を考えていかなければならないと思うのですが、最後に、県教育委員会は、警察や弁護士と連携した再発防止策の検討を進めると、この間の事故報告の際の記者会見で申し上げたそうですが、これに対して、どのようなスケジュールでやっていくのか、それについて少し答えてください。
〇黒澤教育企画推進監兼服務管理監 今後の対策についてでございますが、県教育委員会では、重大事案発生の都度、各種通知の発出や会議の場における注意喚起、各学校の管理職等を対象とした研修、各所属における職員面談の実施などのさまざまな取り組みを行ってきたところですが、コンプライアンスの徹底が教職員一人一人の意識に十分に響いていなかったと考えざるを得ず、今後につきましては、外部の専門家等の協力を得ながら、より実効性のある取り組みとしていく必要を痛感しているところでございます。
 今後、組織として、不祥事を起こさせない職場風土づくりを含む再発防止の取り組みを進めていくに当たっては、県教育委員会として各種ルールや研修のあり方を見直すだけでなく、外部専門家等の協力も必要と考えており、例えば、先ほど委員からお話しいただきました警察とか、心理学の専門家などとの連携によりまして、新たな取り組みを実施できないか検討しているところでございます。
 また、他県における先進的な事例等の情報を収集しながら、不祥事防止の取り組みが実効性あるものとなるよう、取り組んでいきたいと考えているところでございます。
 具体的なスケジュールにつきましては、やれるところ、直ちに実施できることにつきましては、速やかに対応し、検討が必要なことにつきましても、早急に検討を進めていきたいと考えているところでございます。
〇飯澤匡委員 今、お話を聞いた取り組みだけでは、多分、また再発すると思います。仕事における自分の姿勢、それから、休息の時間における自分の姿勢、そのオンとオフのめり張りをはっきりさせた生活のスタイルをしっかり行っていかないとだめだと思うし、私が一番思うのは、社会との接点がかなり緩いのではないかと思います。
 社会の厳しさというのは、そこに何かの失態が起きたら、すぐ自分以上に会社にも迷惑がかかるというような、日々、この緊張感を強いられるのですが、全員が全員、聖人君子ではないので、冒頭に言ったオンとオフをきちんとわきまえることを―これはだめだと言っても、後ですき間があれば逃げていくだけですから。そこをしっかりやる工夫を、これは内外に―この予算委員会が終わってからでもいいですから、このような新たな取り組みをして、県教育委員会はしっかり取り組んでいきますと示してください。
 今までのように、再発防止を検討し、実施するというだけでは、これは何回やっても私は同じだと思うのです。このような事案が起きていくということは、県教育委員会における信頼を損なうことになって、幾らいい教育を施そうと議論しても、そのようなことが起きてしまっては、根底から信頼を損ねてしまうので、そこは、本当に不退転の決意でしっかりやっていただきたいと思います。教育長、いかがですか。
〇佐藤教育長 委員からお話がございましたとおり、本当に今年度の状況は異常事態で、今まで、通知、会議等での申し合わせなど、さまざまやってきておりますが、このような事態になっているということは、本当に真摯に受けとめ、反省して、今までのやり方だけではだめなのだということを本当に突きつけられていると考えております。
 先ほど、私は、やれるところは速やかにと申し上げましたが、対策については、短期、中長期に講じられるものを、仕分けをしながら、やれるものを速やかにやっていくということ、それから、その内容については、機会を捉えて、私が県民に対して御説明するということをしていかなければならないと考えております。
〇飯澤匡委員 もう一つ付言しますと、わいせつ事案が6件中4件ということで、空想空間と現実のリアルな空間との境目がなくなっている。これは、教職員だけに限らず、実社会でもそのようなことが起きて、似たような事案が起きていますので、それも含めて、人としてどのような責任を伴った行動規範を―これは教職員だから、全員わかっているだろうということではなくて、時代がそのように、ある意味変なふうに歪んで進行している部分もあるから、そこを意識しないとだめではないかと、常日ごろ、私も思っています。まず信頼回復に努めていただきたいと思います。
 次の質問に入りますが、高校の入試が終わりまして、いよいよ来月には入学式を迎えることになっております。今回の志望の動向を見ますと、小規模校については、さらに厳しい状況が起きていると、私は感じております。
 今までの通常観念であった、通学距離が近いから、そこに行ったらいいのではないかとか、それから、親の経済状況も見定めながら―私たちの世代、周辺を含めて、そのように思ってきたのですが、今はもう、通学距離の壁や、それから、高校授業料無償化によって、私学への認識が大きく変化しまして、特に人口減少が著しい地域―私の地域もそうですが―どんどん生徒数が減ると、かなりの急速度でマイナススパイラルに入って、部活動もできない。それから、友人関係もいい面と悪い面が非常にはっきりしてきて、そうだったら、ほかの環境に行ったほうがいいのではないかと、このような心理が働くのです。そのようなことで、生徒の志望動機が大きく変化しているというのが、今の時代だと思います。
 県教育委員会では、小規模校の存立については、新しい考えを持って進んでいるのですが、この維持、存立について、今回の志望動向を見て、基本的スタンスに変化があるのか。これを、改めて確認させていただきたいと思います。
〇西川高校改革課長 第3期県立高等学校再編計画(最終案)において、学校規模の大小にかかわらず、各校が魅力ある教育活動を展開することが重要であるとして、望ましい学校規模は、今回は設定しないこととしております。
 また、1学年1学級校を地域校として位置づけ、地域における学びの機会を保障することとしております。
 また、遠隔教育を通じて、小規模校における生徒の多様な学習ニーズに応じた、質の高い学びの保証にも取り組んでおり、令和7年度は、県立杜陵高校を配信拠点とし、小規模校6校に対して、特定の科目、教科を教育課程内に位置づけて授業の配信を行っているところであります。
 県教育委員会といたしましては、教育の質の保証と教育の機会の保障を図りながら、県立高校における特色化、魅力化の取り組みについて、私立高校に遜色のない取り組みとなるよう、一層の推進と教育環境の充実に努め、生徒に選ばれる魅力ある学校づくりを進めてまいります。また、志願状況等も見ながら、今後、どのような教育環境を生徒に与えていくかということは、近々の課題と認識しておりますので、毎年の志願状況等をしっかり確認した上で、また、どのような地域からどのような高校に流れているのか、そのようなところもしっかり分析した上で、今後とも取り組んでまいりたいと思います。
〇飯澤匡委員 私の地元の県立大東高等学校のことを事例に挙げますけれども、今回の志望状況もかなり厳しい状況になりました。予想以上に厳しい状況になりました。
 情報ビジネス科の廃止案が見直されたことによって、ある程度のり代は大きくなったのですが、既にアナウンスされた部分は取り消されないので、非常に厳しい状況になった要因かと思います。
 これは、時間を戻すことはできないので、これからどうするかということについては、地元でも、未来へつなぐ大東高校プロジェクトということで、地域の方が真剣になって、これから、地元の高校をどうしていくかということを実際に考えて行動し、また、校長先生にも、このような考えで進んだらどうかという提案書も、この間出されました。
 これは情報ビジネス科に限ったことでありますけれども、いずれ、岩手県の中心産業をデジタルで支える人材を育てる学校と、このようにしたらいいのではないかという、一つの、これは本当に地域からの提案書ということで、私も重く受けとめ、学校、それから、皆様方にもつないだところです。
 このような地域の思いを、いかにして県教育委員会が受けとめて、学校存立につなげていくかという、その受けとめ方ですね。今後、どのような姿勢でいくのかということは、非常に重要な観点だと思うのです。
 規模感に関しては、今、西川高校改革課長がおっしゃったように、そのような定義づけはしていただきましたが、問題は、その中身でどうやって地域の思いを融合させて、存立させていくかということです。これが大きな鍵になると思うのですが、その点に対しては、どのように考察しているか、示してください。
〇西川高校改革課長 今回、未来をつなぐ大東高校プロジェクトから、学校長に対して、県立大東高校の新しい魅力をつくるリニューアル案が示されたところです。
 プランの全体像としては、情報ビジネス科の進化として、商業から産業DXへの転換、普通科の進化として、自学力と実践的探求を武器にした多様な進路の実現が掲げられております。
 詳細には、この場で申し上げませんが、プランの取り組み手法の一つとして、国のDXハイスクール―高等学校DX加速化推進事業の予算を活用し、当該高校を産業DXの実証校として挑戦させてほしいとの意欲的な提案となっております。
 一方、DXハイスクール事業につきましては、令和8年度を終期といたしまして、国が令和9年度に創設を予定する交付金事業に移行することとなっております。
 今回、未来へつなぐ大東高校プロジェクトからいただいた御提案につきましては、当該校がこれまで取り組んできたスクールポリシー等を踏まえ、検討を重ね、県教育委員会が令和8年度中に策定を予定する高等学校教育改革実行計画に盛り込むことが可能かどうか、国の動向に注視しながら検討してまいります。
〇飯澤匡委員 少し概論的な質問でしたけれども、具体的に答えていただいてありがとうございました。
 このプロジェクトの提案書には、試案的なものもありますけれども、さらに煮詰めて、討議、検討しながら、皆様方につないでまいります。いずれ、これだけ地域、地元に非常に大きな意欲があって、高校を本当に守り育てていきたいという、このような熱意はしっかり受けとめていただきたいと思いますし、それを広く受けとめる度量を見せて、ともに育てていくような行動をしていただきたいと思います。
 最後に、産業人の養成ですが、高校の魅力化と産業人材の育成の両立は、財源ごと、それから、教師の配置、さらに、最近はハイスペックなものを求められていきますので、非常に困難を伴うと思うのです。これは総論で結構ですから、その部分をどうやって克服していくかということについて、県教育委員会の考え方をお知らせください。
〇西川高校改革課長 専門学科につきましては、地域の産業構造やニーズ、産業振興の方向性を踏まえながら、なるべく学べる選択肢を残すよう検討するものであり、専門性の維持に努めつつ、地域の産業に資する人材の育成を目指しているものでございます。
 今回、県内の60校近くの中で、25校がDXハイスクールに着手した上で、財源を確保して実行しているところです。
 これまで、県単の事業では、それぞれの高校にハイスペックなパソコンであったり、そのようなものがなかなか整備できなかったところですけれども、今後、冒頭にもお話ししました高等教育改革実行計画の交付金等を活用して、それぞれの高校において、それぞれの高校がどのような取り組みをしたいのかをしっかり聞いた上で、しっかり財源が確保されるよう努めてまいります。
〇飯澤匡委員 方向性はきょう確認できましたので、これはしっかり地元に伝えて、よりよくなるように私も努力したいと思います。
 いずれ、人口減少がどんどん進んで、一関地区においても、ある学校は非常に飽和状態であったり、それから、特に私が住んでいる東磐井地区は、どうしても、北上川を挟んで、そちらのほうに流出する傾向が今出てきまして、非常に危機感を覚えております。
 このような高校の魅力化は、地域にとっても一つの発展、維持のための鍵となっておりますので、繰り返しになりますけれども、県教育委員会は、その辺をしっかり受けとめて、高校の魅力化というものに力を注いでいただきたいと思います。
〇吉田敬子委員 医療的ケア児の就園、就学支援についてお伺いしたいと思います。
 総括質疑では、各市町村の教育委員会におけるガイドラインの策定状況について取り上げさせていただいて、15市町村、そして、来年度は3市町村でガイドラインが策定される予定です。ガイドラインは、引き続き、各市町村で策定していっていただきつつ、ただ、ガイドラインがあっても、就園、就学が困難な状況が、医療的ケア児の御家庭にまだあることを、これまで取り上げさせていただいております。いわて幼児教育センター―2022年にできましたけれども―こちらのセンターでは、医療的ケア児に関しての就園支援はどのような取り組みをしているのか、もしくはしていないのか、県の課題認識をお伺いいたします。
〇佐々木首席指導主事兼義務教育課長 医療的ケア児に関する取り組みについてでありますが、いわて幼児教育センターでは、幼児教育の質の向上を目的とした研修、支援、研究を基本的な業務として、園を中心とした関係機関の連携の促進に取り組んでおります。
 県内には、医療的ケア児の受け入れを行っている園もあることから、当センターの研修の中で、医療的ケア児が入園している事例や小学校入学につながる事例を紹介しております。
 また、訪問支援を通じて、実際に医療的ケア児が在籍している園から資料をいただいたり、直接お話を伺ったりするなど、情報収集に努めているところであります。
 当センターとしましては、引き続き、このように県内の状況を把握しつつ、先行的な取り組みなどについて、各園の先生方へ情報を伝えていく必要があると考えております。
〇吉田敬子委員 このいわて幼児教育センターは、保育者の方の研修がメーンだとは思うのですけれども、実情として、医療的ケア児がふえている現状で、地元の保育園、幼稚園に通いたい、通わせたいという御家庭が今ふえていますので、保育者の方の保育の仕方だけではなく、医療的ケア児がいる、そして、受け入れてもらっている幼稚園、保育園の情報提供を、ぜひ、しっかりやっていっていただきたいと思っております。どうしても幼児教育の質の部分に特化していた印象でありましたので、医療的ケア児の子供たちがいるというところの情報提供についても、ぜひ、しっかりやっていっていただきたいと思っております。
 保健福祉部で、岩手県医療的ケア児支援センターを設置して、医療的ケア児等コーディネーターという方が、教育、保育の部分も相談を受けていただいているのですけれども、保育、教育の相談が結構な割合であって、県教育委員会でも、その課題認識をしっかり持っていただきたいと思っております。地域のコーディネーターも育成されている現状ですけれども、それについては、教育現場での活動状況について、県教育委員会では、どのように把握されているか、課題もお伺いしたいと思います。
〇最上首席指導主事兼特別支援教育課長 地域コーディネーターの教育現場での活用状況についてですが、県教育委員会では、各市町村において、地域コーディネーターの育成が進められており、関係機関や各学校との情報共有等の連携をしながら、就園、就学に向けた支援に取り組んでいることを把握しております。
 例えばですが、奥州市におきましては、健康こども部、保健福祉部、教育委員会及び事業所等が連携し、子供の各成長段階に応じて、カンファレンスや園の見学、教育相談が行われております。
 地域コーディネーターも関係機関と連携しており、特に就学先を検討する際には、対象の子供の情報を教育委員会に提供し、教育委員会では、その情報をもとに、受け入れの検討を行っていることを把握しております。
 地域コーディネーターの活動におきましては、関係機関との連携が重要でありますが、地域によってその連携の状況はさまざまであることから、市町村教育委員会と関係機関とのつながりを、さらに充実させていくことが課題であると認識しているところです。
〇吉田敬子委員 地域によってできているところ、もしくは、同じ市町村でも、学校によってできている、できていないところの差がすごくありまして、そこを何とか、県教育委員会でも課題を把握していただきつつ、全部の市町村でしっかりガイドラインを策定していただきたい。ガイドラインを策定していても、なかなか就園、就学につながっていないというか、課題がある現状ですので、しっかりそこは把握していただきたいと思っております。
 医療的ケア児の就園、就学のあり方について、県ではどのような姿を描いているのか、それに向けての今後の方針について、お伺いしたいと思います。
〇最上首席指導主事兼特別支援教育課長 就園、就学のあり方についてでありますが、一人一人に応じた就園、就学支援を進めるに当たりましては、市町村教育委員会が、本人及び保護者の意見を十分に聞き取るとともに、医療的ケアの内容を含め、本人の状態を的確に把握していくことが必要と考えております。
 そのためには、市町村教育委員会と、特に福祉部局が早期から連携し、支援体制を構築していくことが重要です。
 県教育委員会としましては、保健福祉部との連携のもと、市町村教育委員会と福祉部局が協働して、効果的な支援体制を構築した好事例を研修会などを通じて共有するなど、市町村教育委員会が、適切な就園、就学支援を実施できるように支援していきたいと思います。
〇吉田敬子委員 小学校、中学校だと、市町村教育委員会、県立の支援学校だと、県教育委員会になるのですけれども、最近、少し情報提供いただいた中で、県立の支援学校に中学校の入学を決めたという方がいます。地元の、地域の小学校から県立の支援学校に通うというところだったのですけれども、その中で、県立の支援学校に通うことは決まったけれども、入学式の後に、看護師との調整、指示書の作成をしなければいけない状況で、結局、例えば4月から1カ月くらいは、仕事を休まなければいけない現状だということを、その保護者の方が最近初めて知ったということです。2021年の医療的ケア児支援法―医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律ができて、その中の一つに、保護者の離職防止という観点も入っているので、短期間ですけれども、市町村の小学校、中学校だけでなく、県立の支援学校でもそのような、保護者が離職して、つき添いしなければいけないという現状がまだありますけれども、それについては把握されていますでしょうか。その課題についてお伺いしたいと思います。
〇最上首席指導主事兼特別支援教育課長 特別支援学校の通学支援につきましては、医療的ケア児も含めてですけれども、さまざまな保護者のPTA団体から要望を出されており、課題が幾つかあることは承知しているところです。今後、さらに、実態等を把握しながら、通学支援のあり方については、継続して検討していきたいと考えているところです。
〇吉田敬子委員 通学というのは、通学のための足ではなくて、入学が決まったその子の看護師が、年間を通じてどのようにつき添うかということについて、入学してから1カ月かけて決めなければいけなくて、通学ではない部分―もちろん通学の支援も必要ですけれども、そのような部分ももう少し早目にできればいいのではないかということを、私も、今回改めて伺って思いました。そのような、少し細かいのですけれども、医療的ケア児支援法ができた意義を、県教育委員会でもしっかり受けとめていただいて、取り組みをしていただきたいと思っております。改めて、少し御所見をお伺いしたいと思います。
〇最上首席指導主事兼特別支援教育課長 医療的ケア児の特別支援学校の受け入れにつきまして、学校での受け入れ体制の構築にかかわって、時間がかかるというところでの課題かと認識しております。
 学校と情報交換等をしながら、よりよい受け入れ環境が適切に、そして、早期に対応できるように進めてまいりたいと思います。
〇吉田敬子委員 保護者の皆さんは、就園でやっと何とか地元の保育園に通って、また小学校の就学で、地元の学校に通うために頑張って、また中学校でという、毎回同じことを繰り返さなければいけない現状です。県立の学校は、県教育委員会の管轄ですので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、美術館、博物館の取り組みと文化芸術の振興について、お伺いしたいと思います。
 博物館法改正後、本県の取り組みはどのように変わっているのか。これからの時代に求められる博物館の役割や、経営と活動の改善、向上を促進されることがこの法律で求められておりますけれども、具体的な新しい取り組み状況と課題認識をお伺いしたいと思います。
〇藤井生涯学習文化財課総括課長 博物館法改正後の本県の取り組みについてでございますが、博物館法の改正により、資料のデジタルアーカイブ化や地域の多様な主体との連携等が明確に位置づけられたことから、学校や地域等との連携をより深めるため、県立美術館では、令和6年度から、オンラインを活用したデジタルアートカード出前授業を新たに始め、令和7年度は7校、209名に利用いただいております。
 また、県立博物館では、令和6年度に、大船渡市立博物館など5機関との連携により、三陸地方を代表する古生物標本のデジタルアーカイブを構築、公開したほか、まつぞの探検ウォークラリーなどの地域活性化イベントを開催したところでございます。
 課題といたしましては、県立美術館、県立博物館とも、利用者が固定化する傾向が見られることから、今後は、アクセスが困難な地域の皆様にも御利用いただけるよう、地域や学校のニーズを踏まえたプログラムの提供など、より効果的な事業展開を図ってまいりたいと考えております。
〇吉田敬子委員 利用者の固定という課題について、博物館法の改正の中にも、観光や福祉、医療との連携という部分では、固定されないで、地域のもっと広い方々にしっかり美術館、博物館を活用していただこうということが法の趣旨だと思うので、この利用者の固定ということを、しっかり引き続き課題を持って取り組んでいただきたいと思います。先ほど文化スポーツ部でも同じ質問をさせていただきましたけれども、博物館に関する事務が、文部科学省から文化庁へ移管されております。
 本県は、県立美術館、県立博物館の管理は、今も県教育委員会の所管でありますけれども、他県では、知事部局に設置しているところもあります。本県は、文化スポーツ部で、文化振興の推進を行う中で、現場は県教育委員会が管理しているという現状であります。観光など、これまで以上に地域に飛び込んで連携する必要性から、知事部局で管理するほうがいいのではないかと、私は少し考えたりもするのですけれども、それについて、文化スポーツ部からは、法の趣旨にのっとり、今後、検討していく必要があるのではないかという御答弁をいただきました。県教育委員会の課題認識、所感をお伺いしたいと思います。
〇藤井生涯学習文化財課総括課長 県立美術館、県立博物館の管理についてでございますけれども、午前中の文化スポーツ部の答弁にもあったかもしれませんが、平成29年度に文化スポーツ部が新設される際に、県立美術館、県立博物館の管理業務につきましては、学校教育や社会教育と密接な関連があることから、引き続き、県教育委員会の所掌事務として整理されたところでございます。
 県立美術館、県立博物館は、学校では体験することが難しい芸術や科学、歴史等に関する豊富な情報の提供が可能な施設として、学校等に向けたさまざまなプログラムを用意し、多くの児童生徒を受け入れているほか、出前授業やウオークラリーなどにより、地域と連携したアウトリーチ事業にも取り組んできたところでございます。
 博物館法の改正によりまして、これからの美術館、博物館には、委員から御案内がありましたとおり、貴重な資料の収集、保管、展示や、社会教育施設としての教育的機能といった従来の役割に加えて、地域の多様な人々と連携を図って、文化の力で地域を元気にしていく拠点となることが期待されておりますので、今後も、文化スポーツ部を初め、知事部局ともしっかりと連携を図りながら、取り組んでいきたいと考えております。
〇吉田敬子委員 所管部局を検討するというよりは、これからも連携して取り組んでいくということだったので、余り検討されないのかなという感じの消極的な答弁だと思ったのですが、他県では知事部局が所管しているところもあります。今の状態で、地域にもっと出て、観光だったり、福祉、医療と連携するという法の趣旨にのっとった事業をやっていただいているのであれば、県教育委員会で頑張っていただくのもいいかと思うのですけれども、私は、ミュージアム連携など、これまでの一般質問でも取り上げましたけれども、もっとやれることがある。県立美術館、県立博物館は、すごくいいものを持っているにもかかわらず、生かし切れていないのではないかという趣旨から、文化スポーツ部が所管したほうが、もしかしたらもっとやっていただけるのではないかと思っておりますので、ぜひ、文化スポーツ部と引き続き連携してやっていっていただきたいと思っております。
 最後に、内申書の出席日数について、お伺いしたいと思います。
 県立高校の入試で使う調査書―内申書ですけれども、出席日数欄をなくす動きが全国で広がっております。不登校生徒への配慮でもあるということでありまして、2027年度入試までに4割に当たる19の都道府県でなくなっております。
 2023年度以降は、不登校生徒の教育機会確保の観点から、在籍中学校の出席状況だけで不利に扱わないようにと、国は具体的に通知されているということですけれども、調査書の出席日数欄の削除については、岩手県としては、どのようにしていくこととしているのか、新年度の取り組みについても、お伺いしたいと思います。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 調査書の出欠日数欄についてでございますけれども、欠席日数やその理由などの出欠の記録は、選抜に用いておらず、合否に影響しませんけれども、高校では、入学に当たっての生徒理解や支援を行うために必要な情報であると捉えております。
 今般、令和8年度当初予算案に、出願から合格発表までの一連の入試業務をオンライン上で行うことができるWEB出願システムの構築に係る経費を計上しておりますが、他県では、WEB出願システムにおいて、受験者の出欠状況については、高校側も選抜前には確認することができず、合格発表後に、入学するに当たって確認できるというシステムにしている例もあります。
 このような取り組みを参考とし、情報も集めながら、令和8年度、システム構築とあわせて検討してまいりたいと考えています。
〇高橋穏至委員 私からは2点お伺いします。最初に、郷土愛、地域教育の取り組みについてということで、この項目は、私の一般質問等でもたびたび取り上げておりますが、要は、U・Iターン、あるいは地元就職率や進学率などを考える上で、そもそも自分の住む地域が好きでなければ、残る理由はないので、非常に大事なことだと感じております。
 そのKPIとして、自分の住む地域が好きだと思っている児童生徒の割合ということで、数字が出ているのですけれども、令和4年度の実績が、小学校71%、中学校54%、高等学校43%に対して、令和6年度の実績が出ておりまして、小学校が71%でD評価、中学校が57%でD評価、そして、高校は49%でA評価ということです。このようなKPIの評価について、どう考えているのか、まず伺います。
〇佐々木産業・復興教育課長 まず、指標の考え方でございますけれども、自分の住む地域が好きだと思っている児童生徒の割合でございまして、令和8年度末の最終目標値が、平成30年度から令和3年度までの調査で、そう思うと回答した割合の最大値を超えることを、目標として設定しているところでございまして、最終年度であります令和8年度までの各年度の目標値は、最終目標値から逆算して設定しているものでございます。
〇高橋穏至委員 目標値の根拠はわかりましたが、この数字を見て、どう評価しているかということを、お伺いします。
〇佐々木産業・復興教育課長 令和7年度が最新の数値ということで、公表されておりますけれども、令和7年度につきましては、目標値に対しまして、小学校で3ポイント、中学校で4ポイント届きませんでしたが、高等学校におきましては、1ポイント上回っております。
 なお、そう思うの回答に、どちらかといえばそう思うを加えた肯定回答で見てみますと、小学校が94%、中学校が90%、高等学校で93%と、高い数値となっております。
〇高橋穏至委員 頑張っていますという数値かと思いますけれども、そもそもこのような指標を用いながら、では、県教育委員会として、どのような取り組みをしているかということなのです。どのような取り組みをした結果、このような数字が出たのかということでないと、ただ、数字が出て、そうですかというだけで終わってしまいます。
 自分の住む地域が好きだと思っている割合は、県教育委員会だけでは出せない結果ですけれども、そもそも地元定着の一番のポイントとして、県全体としても、アンコンシャスバイアスという言葉がありますけれども、そのアンコンシャスバイアスはどこで育まれるかといえば、育ってきた家庭の中で身につけているものです。その中で、学校教育としてやっていること、あるいは、地域、家庭、学校の連携が一番大事だと言われますけれども、そうすると、県教育委員会だけではできない部分で、どこと協力していかなければならないと捉えているか、その辺について、考えて、分析していれば、見解を伺いたいと思います。
〇佐々木産業・復興教育課長 児童生徒が地域のよさを理解するためには、体験的な学習が重要であると考えておりますが、少子化により、地域活動等の継続が困難になっていること、また、各学校において、教育課程の見直しが進みまして、地域とかかわる学校行事が精選されている中で、児童生徒がより主体的に学んでいける工夫が大切であると考えております。
 具体の取り組みでございますけれども、例えば復興教育の一環といたしまして、安全マップづくりを通して、地域と学校の協働を進めている北上市の事例や、地域産業に根差したふるさと学習で、キャリア教育を推進する紫波町の事例などは、児童生徒の郷土への愛着、それから、誇りが形成され、自分の暮らす場所をよりよくしたいという、主体的な気持ちが育まれているものと認識しております。
 県教育委員会といたしましても、引き続き、関係機関や市町村教育委員会と連携しながら、子供たちの地域に対する理解、あるいは郷土愛が育まれるよう、いわての復興教育やキャリア教育等を通じて、各学校の取り組みを支援してまいります。
〇高橋穏至委員 各学校の支援をしていくということで令和8年度の取り組みとして、県教育委員会として、これだというものがあったら、お示しいただければと思います。
〇佐々木産業・復興教育課長 令和8年度の取り組みでございますが、このような郷土愛を育むといった復興教育あるいはキャリア教育の取り組みでございますが、短期間、一朝一夕ではなかなか構築されるものではないと考えておりますので、これまで実践してきた取り組みを、引き続き、関係機関等と連携しながら、進めてまいりたいと考えております。
 特に復興教育に関しましては、間もなく東日本大震災津波から15年という節目を迎えるところでございまして、特に内陸の学校においての復興教育の充実を予定しているところでございます。
〇高橋穏至委員 なかなか難しいテーマで、県教育委員会だけでできることではありませんけれども、学校と地域と家庭が連携した好事例を広めていくという現場サイドの動きが大事であります。私は、PTAもかなり長くやったのですが、その中で、いい事例を御紹介しながら取り組めるように、あとは、それをできるような支援体制を組むことが大事かと思います。
 被災した石巻市に行く機会がありまして、そこの市立渡波小学校では、先生の負担をふやさないで、放課後あるいは授業前の時間に、地域の人が先生になって、子供たちに、体を動かすことも含めて、サポートする、トワイライトタイムという取り組みをしておりました。学校の先生だけで頑張ろうと思うと大変ですので、そのようなものも参考にしながら、ぜひ取り組みを進めていただきたいと思います。
 先ほど述べた、学校の先生の負担ということで、次に、いじめや不登校対策について伺いたいのですが、不登校の状況などは、非常に厳しい状況が続いておりまして、いじめ不登校対策事業費について、資料もいただいております。
 ただ、このいじめ、不登校に対応するための事業で充実させることも大事ですけれども、そもそもなぜ不登校が発生するかというところの一つの指標になるのが、学校が楽しいかどうかということが非常に大きいのではないか。これに関連するKPIとして、学校が楽しいと思う児童生徒の割合も出しておりまして、これが、令和4年度は、小学校85%、中学校85%、高等学校は―これは小中より高いのですね―89%となっておりまして、この達成目標、これは数値の差が小さいのですが、小学校は目標に対して、4ポイント届かなくてD評価、中学校も目標に届かなくてC評価、高等学校はA評価で、目標値に届いているのですが、そもそも学校が楽しいと思う生徒の割合が、このような状況になっていることについて、どう考えているか、伺います。
〇菊池生徒指導課長 学校が楽しいと思う児童生徒の割合の指標についてでございますけれども、こちらの指標につきましては、小学校、中学校、高等学校とも、令和8年度までに、そう思う、どちらかといえばそう思うと回答した割合が、第1期アクションプランの目標値である91%以上となることを目指しております。
 先ほど、委員御指摘のとおり、小学校では、目標値に4ポイント、中学校で1ポイント届かず、高等学校は1ポイント上回っています。
 こちらにつきましては、学校生活の満足度を高めるために、各学校及び学校区において、創意工夫を生かした取り組みを推進しましたが、子供たちの多様化が進み、さまざまな困難や課題を抱える児童生徒がふえる中、魅力ある学校づくりの具体的な手立てなどを行うことに困難さが生じ、伸び悩んだと捉えております。
 県教育委員会では、引き続き、児童生徒が安全、安心な居場所だと実感できる、魅力ある学校づくりの推進を行ってまいります。
〇高橋穏至委員 そのような学校環境をしっかりつくるためにも、教員の充実というか、教員自体のゆとりが必要ではないか。ここ数日、教員のなり手不足や残業時間の問題など、きょうもテレビで報道されておりましたけれども、現場が忙しいということで、先生自身が忙しければ、なかなか子供に手が回らないということにも影響しているのではないかと考えられると思うのです。この件に関しては、総括質疑で小林正信委員もお話ししていましたけれども、学校の教育現場をサポートする教員の、いわゆる加配や支援員の配置など、そのようなものが非常に大事ではないかと思うのです。マニフェストプラス39の事業の中で、今まで、すこやかサポートとか、学校生活サポートとか、細かく出ていたのが、令和8年度予算には、その項目がぱっと消えまして、一つにまとまって、教育支援体制整備事業費ということで、どんと金額が変わって、大きく出ているのですが、全体として、令和8年度にかけて、そのような充実を図られているのかどうかについて、お伺いします。
〇菊地教職員課総括課長兼服務管理監 教員をサポートするスタッフの充実についてでございますけれども、委員から今お話がありましたとおり、昨年度までは、いわゆるスクールサポートスタッフ、それに、すこやかサポートスタッフ、学習指導員と呼ばれるもの、それぞれ予算立てしておりました。実は一本にまとめた理由といたしましては、国の予算措置の状況とか、各県の申請の状況もあると思うのですけれども、国の事業としては、一つの事業の中で補助率3分の1ということでやっているのですが、教員免許を必要としないスクールサポートスタッフは、国もしっかり予算措置して、要求すると満額つくような状況もあるのですが、免許を必要とするすこやかサポートや学習指導員は、全国からかなりの要望があって、我々も要望しても、予算措置した額よりも少ない補助率にしかならないような実態が去年までありました。
 そのような状況も踏まえて、いずれ、その3事業の国庫補助を最大限活用しながら、トータルで見て、最大限、学校現場の体制の充実を図っていくために、今回、一つの事業としたところであります。そのような中で、教員業務支援は、スクールサポートスタッフ及び学習指導員の令和8年度当初予算につきましては、トータルで、小学校、中学校、高校、特別支援学校を合わせまして、176名分の配置に要する経費を盛り込んでおりまして、これは令和7年度のトータルの部分から37名の増となっているところでございます。これから、また国とのやりとりはありますけれども、国の事業も最大限活用しながら、学校の体制充実、教員の負担軽減に取り組んでまいりたいと考えております。
〇高橋穏至委員 ぜひ、そのような支援体制を充実させていただきたいと思いますし、これは、要は、いわゆる加配と言われる、通常のクラスに応じた人数にプラスして加配するという数も含まれているのでしょうか。
〇菊地教職員課総括課長兼服務管理監 ただいまのスクールサポートスタッフについては、そのような教員としての加配の部分とは別の教員業務支援という話でありまして、今、委員からお尋ねのありました加配の部分につきましては、いじめ、不登校対応等を含む、児童、生徒への支援に関する教員の加配定数がございまして、令和8年度につきましては、小中学校で113名分、高校で44名分、合わせて157名分が国から措置される見込みとなっております。
〇高橋穏至委員 ぜひ、しっかり国と交渉していただいて、満額取ってくるようにして―現場の先生方の余裕がないと、いじめも、学級のクラス運営など、そのようなものにもなかなかつながらないと思いますので、頑張っていただくようお願いしまして、終わります。
〇工藤剛副委員長 この際、10分間ほど休憩いたします。
   午後3時5分 休 憩
午後3時20分 再開
〇佐々木朋和委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。
〇軽石義則委員 それでは、大きく2点ほどお伺いします。
 1点目は、高等学校教育改革推進費について、先ほど、臼澤勉委員が質疑しておりますけれども、再確認の意味で、私も少し質疑させていただきます。
 今回、国で、高校教育改革に関する基本方針(グランドデザイン)が策定されまして、これに基づいた、先ほどの答弁だと思うのですけれども、県として、これまで、県立高等学校の再編計画も進めてきているのですけれども、そのような現状を含めて、このグランドデザインをどう受けとめているのか、まずお聞きしたいと思います。
〇西川高校改革課長 令和7年2月の三党合意に基づく、いわゆる高校授業料無償化に伴う公立高校等への支援の拡充、高校教育改革の推進を目的としているものであり、少子高齢化や生産年齢人口の減少など、2040年に予想される社会変化に対応した高校教育の実現に資するものであると認識しております。
 国では、グランドデザインに基づく各都道府県の取り組みに対し、基金等による支援を行うこととしておりますが、県教育委員会としては、今回の支援等に係る予算について、確実に獲得できるよう、しっかりと取り組んでまいります。
〇軽石義則委員 そのように進めていただくことは大事なことだと思いますし、先ほど、国の予算の流れも説明がありましたけれども、今、まさに進めている県立高校の再編計画、これとかなり重なる―財源は別にして、考え方としては、特に、専門高校の考え方は、さらに進化させられるような国の方策だと思うのです。これまで、県が取り組んできた―地域も回って、いろいろな声を聞いてきたと思うのですけれども、それに対して、このグランドデザインは、岩手県としてこれまで進めてきたこと、これから進めようとすることについて、どのような影響があると考えていますでしょうか。
〇西川高校改革課長 このグランドデザインにつきましては、まさしく、県がこれまで進めてきた、昨年4月の県立高等学校教育の在り方~長期ビジョン~、それから、現在、策定を進めている第3期県立高等学校再編計画、この中の位置づけに、予算として、財源として確保できるものという認識を持っております。
〇軽石義則委員 かなり進められる、高度化させられるという意味では、私も非常に大事な事業だと思っています。
 これを実施するに当たって、先ほど高等学校教育実行計画の話もありましたけれども、この実行計画というものは、いわゆる拠点を選考することが先なのか、実行計画をしっかりと示した上で、それに基づいて、県教育委員会が拠点を指名するものなのか。先ほど、たしか公募という話がありましたけれども、やりたいところはどんどん手挙げして、そして、基準を満たすところを先行していくのか。どのような流れなのでしょうか。
〇西川高校改革課長 文部科学省からは、高等学校教育改革促進基金事業を活用する改革先導拠点校として、専門高校の機能強化、高度化、普通科改革を通じた高校の特色化、魅力化、地理的アクセス、多様な学びの確保といったパイロットケースを例示し、それぞれの類型ごとに1校、合計3校程度を申請するよう説明を受けております。県教育委員会では、この基金事業を活用する改革先導拠点校の選定について、本年5月の公募申請に向けて、準備を進めているところでございます。
 なお、文部科学省から、現時点において、来年度策定を予定する実行計画のひな型が示されておりませんが、改革先導拠点校の取り組みが、他の高校に展開、共有、普及される実行計画の策定を予定しており、基金の創設と実行計画の策定が前後しているところでございます。
〇軽石義則委員 まさに、そこが私も少しわからなかったことですし、現場サイドはもっとだと思います。そのことについて興味を示したとしても、どのような検討をしていけばいいのかと、現場が混乱しないかという思いがあって、今お聞きしているのですが、現場としては、どう受けとめているのでしょうか。
〇西川高校改革課長 これまで、文部科学省からはオンラインの説明会がございました。それから、高校教育改革を実現する会というところがございまして、そちらのほうで、各都道府県とオンライン会議で結びつけるなど、それぞれの都道府県で、今、悩んでいることを話し合って、どのような形で今後進めていくかということを、本当に手探り状態で、現在進めている状況でございます。
〇軽石義則委員 そのような状況にもかかわらず、スケジュールはどんどん進んでいるという状況でしょうか。
 そうすると、この方針の中には、具体的にその実行計画を進める上で、どのようなメンバーが必要かいうこともうたわれております。
 まず、知事や関係部局、大学、地域の関係者、産業界などとの、十分な連携、協議が必要不可欠とうたわれていますし、高校入試のあり方も含めた、次期学習指導要領の実装を重視してということまでつけ加えています。まさに、先ほど教育長が答弁したとおり、かなりハードルが厳しくなっているのではないかと私は理解しているのです。実行計画に高校生の声もしっかりと意見として取り入れるべきだということもあって、県教育委員会としては、この実行委員会をどのような構成で検討していこうとしているのか。例示されていないと言いながらも、準備しなければならないと思うのですが、構想的なものしかまだないとしても、一応どのような考え方でこの実行計画を策定するのか、構成メンバーを含めて、どう考えているのでしょうか。
〇西川高校改革課長 文部科学省からは、実行計画の策定に当たり、先ほど御紹介がありましたとおり、知事や関係部局、産業界と十分に連携し、総合教育会議等を活用するなど、幅広い意見を聞いて策定するよう求められており、関係部局が設置している会議体―例えばいわてものづくり産業人材育成会議であったり、いわて半導体関連産業集積促進協議会、また、いわて自動車関連産業集積促進協議会といった場も活用しながら、また、高校再編計画と長期ビジョンの策定に当たり、パブリックコメント、子供からの意見聴取、それから地域検討会議で意見を聞いているところでございますが、この辺は丁寧に議論を重ねてまいりたいと考えておりますので、しっかり取り組んでまいります。
〇軽石義則委員 これまでの積み重ねが、まさにこの計画にしっかり反映できる状況で―岩手県としては、これまでの高校再編計画において、まさに、地域に入って説明会をやった成果がここにあらわれるのではないかと思います。
 そのような意味ではしっかりと現場の声も含めて、当然、皆さんと慎重に計画を練るのですけれども、ぜひお願いしたいと思います。この実行計画を進める上で、商工労働観光部が、令和9年からの県立職業能力開発施設再編整備基本計画を策定中ですけれども、私は、以前から言っているとおり、職業訓練と学校教育が切り離れないように一貫していくことが、高等教育も含めて、大事だという思いがあって、その部分の連携については、どのように進めようとしているのでしょうか。
〇西川高校改革課長 今、委員から御紹介がありました部分につきましても、文部科学省からひな型が示され次第、どのような検討できるのか、はたまた、今、御紹介にはありませんでしたが、例えば県立農業大学校等もございますので、関係部局のそのような教育機関等も含めながら、検討してまいりたいと思います。
〇軽石義則委員 ことし5月から、たしか公募というお話でしたけれども、残された時間はかなり厳しくて、その中身を整理していくことも、かなりのハードスケジュールになるのではないかと思いますが、ぜひ、それら関係する皆さんの意見をしっかりまとめた上で、我々にも当然、いつかの時点で示してほしいと思います。国が、そのひな型を示すのが遅いことについては、国にどのように働きかけているのですか。
〇西川高校改革課長 国にも、積極的にオンライン会議等で発言して、早くしてほしいという話はしているのですが、なかなかひな型が示されていないところであります。もう一度お話ししますと、改革先導拠点校につきましては、早いところで、令和8年2月下旬から公募申請するところもあります。令和8年3月下旬に、公募申請する都道府県もあります。
 本県は、最後の第3回の5月中旬を予定しておりまして、改革先導拠点校につきましては、既存の会議体を活用しますが、来年度、1年かけてつくる実行計画につきましては、それ以外の他の関係部局の会議体ともしっかり連携して、改革先導拠点校の選定と実行計画をある程度すみ分けた上で、検討してまいりたいと考えております。
〇軽石義則委員 そうだとすると、先に、改革先導拠点校を決めるということですね。改革先導拠点校が決まったら、実行計画を出すという流れでいいのですね。
〇西川高校改革課長 そのとおりです。改革先導拠点校につきましては、令和8年5月の公募に出した上で、実行計画につきましては、令和8年度中につくるということです。
〇軽石義則委員 何か実行計画がないまま改革先導拠点校を決めることが本当に正しいかどうか。先行している他の事例があるとすれば、その事例も同じような流れでやっているのでしょうか。
〇西川高校改革課長 他の高校につきましては、もう既に予算化しているもの、詳細設計等が進んでいるものについて、一部先行して取り組んでいると聞いておりますので、もしかしたら、岩手県につきましては、基本設計、詳細設計が終わっている部分についても、そのようなところで取り組める部分があるのではないかと考えております。
〇軽石義則委員 あと、基本方針の中には、公立高校のみならず、私立学校も含めていいという文言もあるのですが、岩手県としてはどうなのでしょうか。
〇西川高校改革課長 今回の公立高校の支援につきましては、実は、私立学校の無償化のほうが入ってきたので、この辺も、文部科学省の考え方が、意図が少しはっきりとわからないところであります。
 ただ、盛岡市立高等学校につきましては、それぞれの都道府県で実行計画は1校と言われておりますので、実行計画の中に何か入れられるかどうか、ひな型が示され次第、盛岡市と検討したいと思います。
〇軽石義則委員 競争率がかなり高いと思うのですけれども、それぞれ特徴を生かして、改革先導拠点校になるがための積み重ねという部分も、現場の学校としては、その労力が心配されるところもあるのですが、その部分はどうなのですか。
〇西川高校改革課長 学校は今後検討してまいりますが、学校現場と、それから、本庁の県教育委員会のほうで、ある程度すみ分けした上で、しっかりとした公募申請ができるように努めてまいります。
〇軽石義則委員 それでは、それらについても、これまで積み重ねてきた実績をしっかりと発揮できるようにしていただくようにお願いして、次の質問に移ります。
 いわて留学についてであります。これまでも、各委員が質疑してきた経過もありますけれども、新年度、また新学期が始まります。来年―新年度に向けて、地域ふるさと振興校、留学実施校、特色教育課程校、この3種類があるのですけれども、それぞれの現状と課題についてお聞きいたします。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 いわて留学実施校は、今、御紹介あったように、3類型に分かれておりまして、まずそのうち、地域ふるさと振興校は、高校と地域が連携する体制が整えられており、かつ高校が入学後の居住環境について紹介できる学校で実施するものとなっております。
 令和8年度は、12校77人の募集に対して、9校21人が志願し、合格しております。これは令和7年度から3人少ない数となっております。
 県外からの入学生は、地域の行事に参加したり、岩手県の豊かな自然を体験するなど、地元自治体の協力をいただきながらさまざまな活動をしております。課題としては、地域の高齢化等の影響もある中、生徒に紹介できる居住環境の継続的な確保が必要であるものと認識しております。
 続けて、二つ目の類型、留学実施校についてでありますが、留学実施校は、地元自治体が生徒の生活環境を保障する学校でありまして、令和8年度につきましては、県立葛巻高等学校、県立大迫高等学校、県立西和賀高等学校、県立大槌高等学校の4校で実施いたします。令和8年度は、4校33人の募集に対し、4校に23人が志願し、合格しております。これは、令和7年度よりも6人多い数となっております。
 留学実施校につきましては、地元自治体の手厚い支援があることから、生徒や保護者がより安心して学校を選ぶことができ、入学者も年々増加しております。
 三つ目の類型です。特色教育課程校についてであります。この特色教育課程校は、全国的にも特色のある教育課程を展開する学校が該当するもので、県立水沢農業高等学校の農業科学科、県立種市高等学校の海洋開発科の2校で実施しております。令和8年度は、2校10人の募集に対して、1校に7人が志願し、6人が合格しております。合格者数は、令和7年度の合格者数から4人増加しております。
 この特色教育課程校においては、全国でここでしか学べないという特色のある科目の魅力を県外の生徒に広く伝えることが必要であり、実施校における情報発信、PR活動の支援に取り組みながら、継続的な入学者確保に取り組んでまいりたいと考えております。
〇軽石義則委員 着実に成果を上げているということです。ただ、地域ふるさと振興校は、居住環境の整備にやはり課題があると認識しました。
 かなり募集の幅も広がってきているようですけれども、出身地の状況はどうなっているのでしょうか。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 令和8年度の出身地別合格者数を申し上げますと、北海道が4名で8%、東北地方が7名で14%、関東地方が33名で66%、それ以外が6名で12%となっております。関東地方が一番多い状況になっております。
〇軽石義則委員 そのような幅広い地域から岩手県に来ていただいているということで、これはいいことだと思いますけれども、これはPRも大事ですし、それがきちんと伝わっていると。さらに、そのPRをするために、県教育委員会として、これまでも、それぞれの学校と連携してきたこともありますけれども、具体的にどのような連携をとられているのでしょうか。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 まず、新たに参入する学校もふえておりますので、これはまず横の情報を流して、これまでの取り組みで成果を上げてきた学校が、どのような取り組みを行ってきたのか、そのようなことの情報共有を行っております。
 また、プラットフォームを利用して、東京都等で説明会が行われるときには、県教育委員会からも職員を派遣しまして、その状況を見ながら、横の連携を図りながら、県全体で進めております。
〇軽石義則委員 現場の先生方もかなり苦労しているという話も聞いておりますので、現場からはどのような要望といいますか、上がっているのでしょうか。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 岩手県で育った子供ではない子供たちが入ってきておりますので、多少価値観の違いと、当初戸惑う部分もあると聞こえてきておりますけれども、数カ月一緒に過ごしていけば、やはり同じ生徒でございますので、そこは解消されていくものと思っております。
 地域との連携につきましても、何もない状況よりは手間がかかるところでありますが、これも学校全体で取り組んでいるところでございます。
〇軽石義則委員 先生の人員体制もあると思いますけれども、それぞれ特色を生かすためには、地域に必要な先生も要ると思います。ぜひ、現場の声をしっかり聞いて、今後も対応していただくことをお願いして、終わります。
〇佐々木努委員 最初に、不登校対策についてお聞きいたします。
 不登校児童生徒の受け皿となっているフリースクールに対する県教育委員会の期待と、そして、今後の支援策についてお聞かせください。
〇菊池生徒指導課長 フリースクールに対する期待と今後の支援策についてでありますが、フリースクールが不登校対策に果たしている役割は大きなものがあると考えておりまして、これまで、密接な連携を図りながら、不登校の支援に努めてきたところです。
 県教育委員会では、令和7年度も、不登校児童生徒支援連絡会議を開催し、不登校児童生徒の支援に係る課題等について、フリースクール等民間団体と意見交換や情報共有を行ったところです。
 また、令和7年度に開始したフリースクール等を対象とした県立図書館におけるセット貸し出しに加え、令和8年度は、県立美術館や県立博物館において、不登校児童生徒も対象とした鑑賞サポートや出前授業等の充実に取り組むこととしております。
 引き続き、児童生徒の学びの場、居場所の確保のため、連携を強化しながら、児童生徒、保護者の一層の支援に取り組んでまいりたいと考えております。
〇佐々木努委員 私は、期待の割に支援策が薄いのではないかと思っているのでありますけれども、この間、何度も私だけではなく、ほかの委員も、このフリースクールに対する支援の強化について、特に長野県や鳥取県など、フリースクールの認定制度によって、県が財政的支援を行っていますが、そのような事業を岩手県でもやってほしいという要望をしてきました。残念ながら、令和8年度もその予算は盛り込まれなかったということで、本当にがっかりしているところでありますけれども、そもそも我々が要望してきた認定制度も含めた、あるいは保護者に対する経済的な支援、そのような事業について、県教育委員会として、令和8年度予算編成の段階で、検討されたのか、議論の俎上に上がったのかどうか、お聞かせいただければと思います。
〇菊池生徒指導課長 検討の有無についてでありますけれども、委員から御紹介のありましたとおり、長野県では、活動目的、利用児童生徒数、スタッフの資格など、一定の基準を満たすフリースクール等、民間施設を認証し、必要な支援等を行う独自の制度を設けていると承知しております。
 県内のフリースクールは、子供たちの居場所としての役割を担うほか、学習支援や体験活動を行うなど、児童生徒の状況等に合わせた取り組みを行っておりますが、その運営形態、運営状況、規模、活動内容等は、さまざまであると承知しております。
 先ほど御答弁申し上げたように、不登校支援連絡会議フォーラム等を通じて、フリースクール等民間団体と連携してきたところでございますけれども、フリースクールにつきましては、その活動目的や活動内容等について、個々に状況を見ていく必要があると考えております。令和8年度当初予算に向けましては、フリースクールの実態把握、支援のあり方というところを検討いたしましたけれども、今後も、その点、引き続き検討を進めてまいりたいと思います。
〇佐々木努委員 検討したけれども、やるという結論には至らなかったということですか。
〇菊池生徒指導課長 他県のフリースクールの状況等については、調査しておりまして、例えば令和7年6月時点で言いますと、フリースクール等民間施設を対象とした補助金等の財政支援を行っているのが13都府県あり、また、フリースクールに通所する子供がいる通所世帯を対象として財政支援を行っている16都県を承知しておりますが、そのような状況把握を行ったというところでございます。
〇佐々木努委員 県教育委員会も潤沢に予算があるわけではないので、そのような結論になってしまうのでしょうけれども、長野県も鳥取県も、知事のトップダウンなのです。知事がそのような子供たちを県全体で支えようということで、教育委員会に予算をつけさせたということであって、それは、多分、教育委員会が知事に相談したと思います、このような対応はどうですかと。県教育委員会でそのような声を上げないと、上に届かない。いつまでたっても、このような事業は展開できないと私は思いますので、本気で不登校対策を行おうとするのであれば、他県でそのような取り組みが行われているということを、財政当局以上に知事にしっかり話をしてもらって、予算をつけてもらう事業を実施するという取り組みが県教育委員会には必要なのではないかと思います。来年度、その先の事業実施について期待いたしたいと思います。
 次に、学級崩壊対策についてお伺いしたいと思います。
 昨年でしたでしょうか、県央部の小学校で学級崩壊が起きて、新聞沙汰にもなったということでありましたが、その学校以外にも、県内には、学級崩壊しているところがあるのではないかと思うのでありますが、県教育委員会でどのように認識されているでしょうか。
〇菊池生徒指導課長 県内小中学校の現状認識についてでありますが、文部科学省の児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査や、設置者である市町村教育委員会から県の教育事務所への報告等により状況を把握しております。
 学校においては、校長のリーダーシップのもと、教諭や養護教諭を中心として、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、スクールロイヤー等の助言も得ながら、チーム学校として対応していますが、このようなチーム対応、また、個々の教職員のみでは解決が難しい、複雑化、多様化した課題も生じてきていると認識しております。
 学級がうまく機能しないなどの困難な状況につきましては、県教育委員会としても、事案の内容に応じ、教育事務所を通じた個別の情報共有を行い、必要に応じた支援を行うこととしております。
〇佐々木努委員 私は、県内でどの程度学級崩壊の事例があるのかをお聞きしたかったのですが。
〇菊池生徒指導課長 失礼いたしました。学級崩壊という法的定義はありませんが、先ほど申し上げたような、文部科学省の調査における暴力行為の内容であったり、いじめの内容であったり、そのようなところから状況を把握しておりますし、やはり困難な事案等については、市町村教育委員会からの相談等を通じて把握しております。
〇佐々木努委員 少し私の質問の意図が通じなかったと思いますが、私の質問が悪かったと思います。
 いずれ、私の地元にも、学級崩壊が起きている小学校がございます。学校も、子供たちも、保護者も、今大変な状況になっていて、市の教育委員会でも頭を抱えているという状況で、県にもさまざまな支援を求めていきたい、あるいは求めているという状況であります。そのような学級崩壊に対して、県教育委員会としてできること、役割、支援はどのようなものがあるのかお聞かせいただきたいと思います。
〇菊池生徒指導課長 県教育委員会の役割についてでありますが、生徒指導の目的や実践上の視点等を示している文部科学省生徒指導提要や文部科学省の通知等に基づき、状況に応じて指導、助言を行うなど、県全体に関する支援を行う役割があると考えております。
 このため、出先機関である教育事務所による助言や訪問支援、エリア型カウンセラー、エリア型スクールソーシャルワーカー、スクールロイヤーの派遣、学校教育相談エリア相談員の活用促進、いじめ対応、不登校支援等アドバイザーの派遣等、市町村教育委員会と連携しながら、要請に応じた支援を行っております。また、ケースによっては、警察、児童相談所、医療、福祉関係機関との連携のもと、解決に向けた支援を行っております。
 引き続き、外部人材の適切な配置、活用などにより、複雑化、困難化する諸課題に対応できる体制を強化し、学校教育の充実に努めてまいります。
〇佐々木努委員 県の役割としては、今おっしゃったように、助言、指導、あるいは人的な配置、そのようなことになると思いますし、一義的には、市の教育委員会が責任を持ってやるということでしょうから、そのようなサポートになると思います。
 ただ、市も、財政的に、例えばカウンセラーの配置やスクールソーシャルワーカーの配置などが思うようにいかないという実態があるようでありますし、教員の配置についても、これは県教育委員会が決めることでありますから、どうしても県に頼らざるを得ないことになると思います。
 学校あるいは市の教育委員会から、県教育委員会にそのようなマンパワー、人的な支援について求められるケースがこれから多くなると思いますけれども、ぜひ、県教育委員会としては、そのような学校あるいは市町村教育委員会に対しての支援を、特に学級崩壊を起こしているようなところには、しっかりと行ってほしいと思います。よろしくお願いしたいと思います。
 次に、平和教育、平和学習についてお聞きしたいと思います。
 連日、アメリカのイラン攻撃のニュースが流れていますし、ロシア、ウクライナ紛争もいまだ続いている状況であって、もはや、世界が戦争状態になっているのではないかと言う方もいらっしゃって、この日本もどうなっていくのか、私は本当に不安ですし、この状況が早くおさまればいいと願っております。これから、このように世界の動きが大きくなっていく中で、我が国が行っていかなければならないことは、平和を訴えていくということではないかと思います。
 これはもうずっと変わらず言ってきたことでありますけれども、特に子供の平和教育が、最近、どうも熱が入ってこなくなってきたのではないか。例えば広島県や長崎県、沖縄県は、原爆投下や上陸戦が行われたということで、県を挙げて平和教育を実施しているのでありますけれども、そのほかの県を調べてみますと、我が県もそうですけれども、県としての平和教育がなかなか見えてこない。
 岩手県教育振興計画(2024~2028)なども読ませてもらいましたけれども、平和教育という言葉を探しても出てこない。果たして、教育の中で、最も人間として大事な、社会として大事な、この平和教育を、今のままのやり方で県がやっていっていいのかということに、私は大きな疑問を感じるのでありますが、現在、県として、県内の平和教育の取り組みをどのように把握しているのか、あるいは県でどのような取り組みを行っているのか、お聞かせいただきたいと思います。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 平和教育の実施状況についてでございますけれども、小学校、中学校、高等学校の学習指導要領では、社会科、地理歴史科及び公民科の目標において、平和で民主的な国家や社会の形成者として必要な資質、能力を養うこととされています。
 県内の小中学校では、学習指導要領に基づき、社会、道徳の授業、総合的な学習の時間等において、平和の尊さや国際的視野に立って世界の平和に貢献する意義などについて主体的に考える学習活動が行われています。
 高校においても、全員が学ぶ科目、地理総合や歴史総合において、国際理解について資料に基づいて考察する学習を行ったり、公民科の授業で、幸福、正義、公正などに着目しながら、現代の諸課題について主体的に考える学習活動が行われています。
〇佐々木努委員 先ほども申し上げましたけれども、今の子供たちは、世界の紛争を見て、それが当たり前のように思っている子供たちも今ふえていると聞いております。子供のうちからそのような感覚でいると、大人になっても、この戦争は仕方ないのだ、だから防衛費もふやさなければだめなのだと単純に考えてしまう若い人たちがふえていく。そのような要因にもなると思いますので、私はもう少し、県として、この平和教育の重要性を市町村の教育委員会にもしっかりと伝えていく、あるいは県が積極的に発信していくということをやってほしいと思います。
 ことし1月8日に、滋賀県と沖縄県がある協定を結びました。これは、平和教育をお互いに進めていこうというものが主な内容の協定でありまして、これから、沖縄県の方が滋賀県に来て、滋賀県の子供たちに戦争体験や、あるいは平和の尊さ、そのようなものを教える授業なども行っていくということであります。
 滋賀県は、滋賀県が建てた平和記念館があって、そこで、平和教育を年間を通じてやっている。そこの職員が、学校に出向いて、平和教育を行うということに取り組んでいます。ですから、滋賀県においては、そのような活動を、さきの大戦で最も熾烈な戦いと言われた沖縄戦、それを経験した沖縄県と一緒にやっていこうという発想に至ったということであります。岩手県はそのような施設もありませんので、できることには限りがあると思うのですが、滋賀県以上にやってほしいというつもりはないのですけれども、何とか、この岩手県も、たくさんの県民が、先人が戦争で亡くなった。もちろんこの岩手県もさまざま、戦争で大きな痛手を受けたという歴史がある中で、子供たちにしっかりとその歴史を伝えて、二度とあのような意味のない戦争が起きないことを子供に伝えるという教育を、県を挙げて、私は今やってほしいと思いますが、教育長の所感を聞いて、終わりたいと思います。
〇佐藤教育長 平和教育の推進についてでございますが、グローバル化する国際社会の中で、主体的に生きるという、平和で民主的な国家、あるいは社会の形成者に必要な国民、公民としての資質、能力を育成していくことが必要でありまして、そのような意味で平和教育を着実に推進していかなければならないと考えております。
 児童生徒が平和について主体的に捉えられるような学習指導の推進、それから平和教育や国際理解教育にかかわる諸事業の情報の各校への周知など、平和に関する教育の一層の充実に資するような、さまざまな支援を県教育委員会としても続けていきたいと考えております。
〇千葉盛委員 私からは、第3期県立高等学校再編計画(最終案)について、お伺いいたします。
 令和8年度の志願者数について、県立大船渡東高等学校食物文化科は37人、県立高田高等学校水産科は19人と、いずれも一定の志願者数を確保しており、統合先とされる県立宮古水産高等学校より志願者が多い状況にありますが、この志願状況をどのように分析されているのか。
 その上で、現状では志願者が一定程度確保されている学科を、将来的に募集停止とする再編計画案をこのまま進めていくのかお伺いいたします。
〇西川高校改革課長 まず、県立大船渡東高校においては、食物文化科の志願者数は過去3カ年において、令和5年度から23人、18人、24人という状況である中、令和8年度入試において37人である一方、他の農芸科学科、機械電気科、情報処理科の3学科を合わせた志願者数は34人という状況となっております。
 県立大船渡東高校食物文化科の過去5年間の志願者数の平均は24.4人、県立宮古水産高校食物科の過去5年間の志願者平均は27.6人と、県立宮古水産高校食物科のほうが数が多い状況となっております。
 次に、県立高田高校においては、海洋システム科の志願者数は過去3カ年において、令和5年度から11人、11人、11人という状況である中、令和8年度入試においては19人という状況であります。
 県立高田高校海洋システム科の過去5年度の志願者数の平均は10.6人で、県立宮古水産高校海洋生産科の過去5年の志願者平均は11.8人と、県立宮古水産高校海洋生産科のほうが数が多い状況でございます。
 今回の県立大船渡東高校、県立高田高校についてのそれぞれの分析は、詳しいところはできていないところではありますが、これまでの推移から、一時的なものではないかと考えております。
〇千葉盛委員 とりあえず、一時的なものだという分析ですね、わかりました。
 次に、県立大船渡東高校食物文化科について―県立高田高校は入っていませんけれども―県立大船渡東高校食物文化科の統合理由として、教員確保が困難であるとの説明がありました。
 教員確保は再編判断の理由となるということなのか、そして、今後は生徒数が確保されていたとしても、教員不足を理由に募集停止となる学校が出てくるということなのか、お伺いいたします。
〇西川高校改革課長 教員確保に向けましては、これまでも、特定の資格への加点、受験者の年齢制限の緩和、オンラインによる申し込みの実施等の見直しを図り、令和9年度選考からは、受験資格の緩和、大学推薦特別選考の拡充等をすることとしております。
 さらには、教員を目指す高校生を対象とした教職セミナーを実施しており、今後も、教員が意欲を持って働き続けることができるよう、勤務環境の整備に努めながら、岩手県の教育を担う有為な人材の確保に努めてまいります。
 これまでもさまざまな取り組みにより教員確保に努めてまいりましたが、水産及び調理師養成施設を指導する教員につきましては、令和7年度実施の採用選考では、申込者なしの状況で、全国的な動向と同様に減少傾向にありますが、将来的にも、集約後の水産及び調理師養成施設の学びを確保できるよう、教育環境の整備に努めてまいります。
〇千葉盛委員 現状では、まず教員は確保されている。沿岸地域に、教員として赴任したくないなどという理由もあると聞くのです。今言った確保のこともあるのでしょうけれども、現状として、調理師養成施設を集約していかなければいけないという中で、どのような状況なのか。
 また、教員だけを見れば、統合しなくてもいいものなのか、そのようなところもお聞かせください。
〇西川高校改革課長 家庭科の教員につきましては、ある程度一定の充足をしているところでありますが、調理師免許の資格を持つ教員については、応募がないという状況で、今の年齢構成からいきますと、この5年で、今の3校体制を維持することが困難という状況になっておりまして、今回、集約することとなった次第でございます。
〇千葉盛委員 ということは、やはり生徒の問題というよりは、教員の確保の問題で統合されてしまっていくと私は思います。少しそれはどうなのかと思いますので、教員確保については、まだ時間があると思いますので、大船渡市も連携や協力していろいろやっていきたいと言っていますので、そこは連携、協力をお願いしたいですし、そのような状況の中で、今回、一時的だと評価されましたけれども、志願者数が37人もおります。そうすると、今の状況で、地域も保護者も、将来的な募集停止をなかなか納得できる状況にはないのです。
 ですので、来年度以降の―先ほど飯澤匡委員のときにもおっしゃっていましたが、来年度以降のそのような志願状況、あと地域の実情もいろいろ推移を見ながら判断していくことを考えていってほしいのですが、それについてお伺いいたします。
〇西川高校改革課長 県立大船渡東高校の令和8年度の入試につきましては、学校全体で見ますと、募集定員160人に対して、志願者数71人と、89人の欠員であり、令和5年度から令和7年度の過去3カ年についても、80人以上の欠員が生じており、まずは1学級減が必要という状況でございます。
 調理師養成施設につきましては、先ほども御説明したとおり、県立宮古水産高校に集約することとしておりますが、農芸科学科の中に、食物と被服など、家庭の学びを残した上で、地域と連携した商品開発を行うといった学びは継続するなど、家庭の学びにつきましては、地域の要請に応えて、残していきたいと考えております。
 また、食物文化科の令和8年度の入試における志願者数は37人と、同校の志願者数の過半数を占めている状況であり、他の学科の志願者数については、農芸科学科10人、情報処理科8人という厳しい状況となっております。
 調理師養成施設を廃止する再編計画は進めさせていただきたいと考えておりますが、県立大船渡東高校の全ての学科編成等につきましては、今後の志願者数等を見きわめた上で、検討する必要が生じるものではないかと考えております。
〇千葉盛委員 私が聞き間違えていたら済みません。ということは、調理師養成施設を残すことも考えられるということなのか。そのような将来的な推移を見ながらということを、計画案にも記載していただけるということなのか、お伺いいたします。
〇西川高校改革課長 調理師養成施設につきましては、教員の確保というところの課題がクリアになれば、その辺につきましては考える余地がございますが、現時点においては、今後も応募がない状況なのであれば、このような形で今のところは進めさせていただく考えでございます。
〇千葉盛委員 最後に教育長にお伺いします。
 そのとおり、県立大船渡東高校食物文化科の志願者状況は、今回は37人でした。今のお話だと、教員の確保ができないということで統合される状況になると思います、今の段階では。それは、地域としてもなかなか納得できるような状況ではないですので、この計画案としては、将来的な推移を見る、あとは、教員確保は、県としてもしっかり努力することが必要だと思いますので、少しその状況を踏まえて、計画案についてしっかり見直してほしいと思うのですけれども、その辺について、最後に教育長にお伺いいたします。
〇佐藤教育長 県立大船渡東高校食物文化科の募集停止についてのお尋ねでございますが、この県立大船渡東高校食物文化科の調理師養成の部分については、これは高等学校設置基準ではなくて、厚生労働省の調理師養成施設としての施設基準が適用されているというところで、この調理師養成施設の基準は、高等学校設置基準とはまた別に、教員の確保について厳しい要件が課されております。本県では、今まで、県立大船渡東高校、県立宮古水産高校、県立久慈翔北高等学校に、この調理師養成施設を置いてきておりましたが、学校がどんどん小さくなって、生徒数が減っている中で、家庭科の教員の確保も厳しくなってきて、回しが効かなくなってきているという状況があります。
 ちなみにですが、東北6県の状況を申し上げますと、青森県は養成施設1校、宮城県も1校、秋田県は0、山形県は1校、福島県は0という状況で、本県におきましても、これは努力の問題も確かに御指摘のとおりでございますが、今後、全体のパイが小さくなっていく中で、教員の確保はなかなか厳しい状況が見えていますので、ここはやはり集約すべきという判断をしたところでございます。
〇千葉盛委員 やめようと思いましたけれども、結局、教員の確保について、努力しても無理ですと今おっしゃっているのだと思います。今の状況から、一時的なものだとは言われましたけれども、この状況で、県立宮古水産高校よりも志願者が多い状況が続いた場合に、統合の理由は、結局、教員の確保ができないという理由だけになると思いますので、さすがに、それで統合というのは、地域としては納得できないということだけは伝えて、終わります。
〇高橋こうすけ委員 初めに、本県の児童生徒の学力の現状についてお伺いいたします。
 知事は、マニフェストプラス39の3番で、自己実現に向けた学びの場の確保と学力の育成へ、ICTの効果的活用を掲げ、児童生徒の確かな学力の育成に向けた取り組みを進めるとしています。
 主要施策の成果に関する説明書によりますと、令和6年度の幸福関連指標では、意欲を持って自ら進んで学ぼうとする児童生徒の割合は、小学校がA評価、中学校がB評価。また、授業で自分の考えを深めたり広げたりしている児童生徒の割合は、小中ともにA評価となっています。
 一方で、参考値として示されている学力が、水準未満の児童生徒の割合を見ますと、小学校の国語は令和3年度50%から42%へ減少しているものの、小学校の算数は42%から55%、中学校の国語は37%から47%、中学校の数学は57%から59%と増加している項目も見受けられます。教科によっては、児童生徒の半数近く、あるいは半数以上が水準に達していない状況となっており、私はこの状況は大変重く受けとめなければいけないと思っております。
 そこでお伺いいたします。県として、この学力の現状をどのように評価しているのか。また、その要因についてどのように分析しているのかお伺いします。
〇伊藤学校教育企画監 委員から御指摘いただきました、学力が全国水準未満の児童生徒の割合でございますけれども、こちらは文部科学省が毎年実施しております全国学力・学習状況調査の結果から算出している数値でございます。当該調査につきましては、文部科学省からは、序列化や過度な競争が生じないようにするなど、教育上の効果や影響等に十分配慮することが重要という見解を示していることから、参考指標として位置づけているものでございます。その上で、委員御指摘のとおり、小学校の国語を除く三つの分野において、全国水準との差が拡大しているというところが現状でございます。
 県教育委員会といたしましては、変化の激しい社会の中で、岩手県の子供たちが確かな学力、豊かな心、健やかな体を総合的に兼ね備え、社会を創造するための生きる力を育む教育を進めていく必要があると考えておりまして、確かな学力の観点からは、教員の指導力の改善、充実や児童生徒の学習状況の改善等が課題であると考えております。
〇高橋こうすけ委員 おっしゃるとおりで、気をつけなければいけない観点でもあると私も思っております。
 ただ、私が懸念しているのは、この学力の問題が不登校の問題とも関係しているのではないかという点でございます。この文部科学省の調査においても、学業の不振、宿題未提出などが、不登校の要因として一定の割合を占めているというところも出ております。実際の現場では、やる気が出ない、不安があるといった理由で説明されることも多いものの、その背景には、授業がわからない、ついていけないといった学習上の困難が潜んでいるケースも少なくないと言われています。
 このような観点から、児童生徒の学力の状況と不登校問題との関係について、県教育委員会として、しっかりと課題意識を持って対応していただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 次に、授業改善の取り組みについて、お伺いいたします。
 具体的推進方策指標の中に、調査結果や日々の授業から明らかになった児童生徒のつまずきに着目した授業改善を行っている学校の割合という指標があります。令和6年度の状況を見ると、小学校では51%でB評価、中学校では30%でC評価となっています。また、年度目標値そのものも、小学校が54%、中学校44%となっておりますが、私はこの水準自体もやや低いのではないかと感じております。さらに、組織的に授業改善に取り組む意識の浸透が不十分だったとの評価も示されています。
 そこでお伺いしますが、令和8年度に向けて授業改善の取り組みを、どのように強化していくのかお考えをお伺いします。
〇伊藤学校教育企画監 県教育委員会といたしましては、確かな学力の育成に向けまして、児童生徒の学習上のつまずきに着目したきめ細かな指導が重要であると考えておりまして、そのような考えのもと、全国学力・学習状況調査等の各種調査結果の分析に基づく市町村への指導、助言を初めとするさまざまな取り組みを進めてきたところでございます。
 このような取り組みによって、調査結果や日々の授業から明らかになった児童生徒のつまずきに着目した授業改善を行っていただきたいと考えているところでございます。
 令和8年度に向けた取り組みとしてでございますけれども、令和8年度におきましては、県独自に実施しております学力・学習状況調査につきまして、1人1台端末を活用しまして、CBT─Computer
 Based Testingシステムによる実施へ移行することで、県教育委員会による調査結果の分析の早期化を行う、あるいは各学校が調査結果を迅速に振り返ることができるようにしてまいりたいと考えております。加えまして、先月3日でございますけれども、国立大学法人岩手大学、国立大学法人東京学芸大学と県教育委員会の三者で連携協定を締結したところでございます。この協定に基づきまして、児童生徒の学びや教員支援の充実の観点から、これらの諸調査結果のデータ分析を高度化していって、学校現場においてもわかりやすいデータ分析を提供できればと考えております。
 委員から御指摘いただきました、この授業改善を行っている学校の割合につきまして、どちらかといえば行っているという回答を含めますと、特記事項にもお示ししておりますけれども、中学校95.9%となりまして、小学校では98.9%となりますけれども、県教育委員会といたしましては、先ほどお示ししたような取り組みを進めることで、各学校が、どちらかといえば、ではなくて、しっかりと自信を持って行っていると回答できるように、引き続き支援していきたいと考えております。
〇高橋こうすけ委員 ぜひよろしくお願いいたします。
 この問題については、私は市町村教育委員会との連携も重要であると考えております。小中学校の段階での学力の課題は、その後の高校段階での学習にも影響するところでございますし、結果として県教育委員会の課題にもつながっていくものだと思っております。そのような意味で、市町村教育委員会と連携しながら、中高の学びの接続という視点でも取り組みを進めていくことが重要ではないかと考えますが、所見をお伺いいたします。
〇伊藤学校教育企画監 まさに、委員から御指摘いただきましたとおり、市町村教育委員会が小中学校の設置者として学校現場を支える立場にあるというところでございますので、県教育委員会としても、市町村教育委員会が学校現場をしっかりと支えることができるように支援を進めていくことが重要であると考えております。
 この点、令和6年度からは、市町村教育委員会の指導主事と、県教育委員会の指導主事も含めた会議を、年2回から3回程度、定期的に開催しておりまして、このようなところで、学力向上も含めて、問題意識をしっかりと共有しながら、指導の改善に努めているところでございますので、引き続きこのような取り組みを進めていくことで、市町村教育委員会の支援も進めていきたいと考えております。
〇高橋こうすけ委員 前向きな答弁をいただきありがとうございます。
 子供の学力の向上に直結するものだと思っております。指標を次期計画で変えることも含めて、ぜひ自信を持ってやっていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 次に、高校入試の志願状況についてお伺いいたします。
 先日公表された県立高校入学者選抜の一次募集の志願状況では、全日制59校113学科の実質志願倍率は0.8倍となっており、記録が残る1976年度以降、3年連続で過去最低となりました。
 私は、このような志願倍率の低下が生徒の学習意欲にも少なからず影響しているのではないかと感じております。
 そこで伺いますが、現在検討されている高校再編計画に沿って進めた場合、この実質志願倍率がどの程度改善されると見込んでいるのかお伺いします。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 志願倍率の見込みについてでございますけれども、現在、実施している令和8年度入試においては、県内の中学校卒業者のうち約68%が県立高校の全日制を志願しています。第3期県立高等学校再編計画(最終案)において示しております再編プログラムに従って進めた場合、前期計画の終期である令和12年度入試において、今回と同じ割合で中学生が県立高校を志願すると仮定いたしますと、志願倍率は0.79倍となります。令和8年度の入試の志願倍率とほぼ同程度になると言えますけれども、これに加えて、募集定員につきましては、この間に、岩手県立高等学校の管理運営に関する規則等の改正で多少変わることがございますが、今の数値は、あくまでもプログラムに位置づけられているものだけで計算した場合でございます。
〇高橋こうすけ委員 非常に大事な数字だと思っております。実際にそうなるかということはまた別の話でありますけれども、備えることが非常に大事だと私は思っております。この倍率についてもさまざまな要因があると思いますが、志願倍率の状況は、高校教育の魅力とも関係する重要な指標であると考えておりますので、ぜひ、高校再編や高校の魅力づくりの取り組みの中で、この点についても十分意識して進めていただきたいと思います。
 また、各地域のいわゆる進学校においても、近年、倍率が低下傾向にあると伺っております。高校入学後に、授業についていくことが難しく、不登校や転校といった対応をとる生徒もいるという声も聞こえておりますが、県教育委員会として、現状をどのように把握しているのかお伺いいたします。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 倍率低下に伴う入学者の実態についてでございますけれども、不登校生徒数は小中学校と同様、高校においても増加傾向にあると捉えております。しかし、不登校等の原因につきましては、学業不振のほか、友人関係や家庭の悩み、将来の進路についての悩みなど、さまざまな要因が複合的に関係しているものと認識しております。
 高校では、入学後に生徒が学校になじめずに不登校等にならないように、中学生に対して、スクールポリシーを示した上で、高校入試においては学力検査や調査書に加え、面接等の学校独自検査や、受験生がみずからの興味、関心に基づいて志願する特色入試などを実施し、受検生の資質、能力や適性を多面的に捉えるように努めております。
 また、各校においては、入学した生徒の個々の状況に応じて、生徒一人一人の資質、能力を着実に伸ばすため、きめ細かな指導に努めているところでございます。
〇高橋こうすけ委員 お答えできるのであればですけれども、志願者が不足する状況の中で、本来の学力水準とは異なる形で入学しているケースがあるかどうか。もしあればお願いします。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 それは、具体的には把握できておりません。
〇高橋こうすけ委員 定員確保も非常に重要なところだと思っているのですけれども、生徒にとって、適切な学びの環境を確保するという視点も大事だと思っておりまして、質問させていただきました。
 このような議論の中でも、このような視点について、どのように考慮されているのか、引き続き、丁寧な検討をぜひお願いしたいと思います。
 次に、志願状況の要因についてお伺いいたします。
 今回の志願状況について、私立高校への進学がふえているといった傾向があるのかどうか伺います。
 また、人口減少による志願者数の推計と比較して、どのような状況になっているのか伺います。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 高校入試における志願者数についてでございますけれども、中学校卒業者に占める県立高校全日制の志願者の割合は、先ほど申し上げましたとおり、令和8年度は68%となっておりますが、前年、令和7年度入試においても、同数の68%となっております。
 したがって、令和8年度入試においては、県立高校を志願する中学生の割合が減少しているとは、この数字からは言えず、私立高校への志願者が大きく流れている傾向はないものと、現在のところは認識しております。
〇高橋こうすけ委員 そのような流れもあるのかというところについて、確認でございました。
 このような志願状況についても、人口減少の影響に加えて、これから、私立高校の進学動向、入試制度など、これはさまざまな要因が関係してくるものだと思います。このような状況を丁寧に把握しながら分析していくことが、今後の高校再編や高校の魅力づくりを進めていく上で重要であると私は思っております。ぜひ、このような観点や志願状況の動向を十分に解析しながら、各高校の教育内容の充実や特色づくりにつなげていただきたいと思います。
 次に、入試制度について伺います。
 現在、公立高校では推薦入試が廃止され、一般入試と同日程で特色入試が行われています。その結果、入試時期が比較的早い私立高校へ生徒が行ってしまうという声も聞こえております。
 また、私立高校では、専願制度などの優遇により、生徒確保に取り組んでいることもあります。そして、文化スポーツ部審査の中でも話が出てきましたが、各高校の魅力化に努力しているが、部活動に力を入れたいが、私立高校に生徒が流れ、公立のスポーツ有名校でも、チームが組めなくなったというお話も聞きます。このような状況について、県教育委員会として、どのように把握しているのか伺います。
 また、推薦入試を廃止し、現在の特色入試制度とした経緯と、時期として一般入試と同日で行われていることになった経緯についても伺います。
〇駒込教育次長兼学校教育室長 入試制度の変更についてでございますけれども、入試制度を変更しましたのは令和7年度入試においてであります。県内の中学校卒業者のうち、公立高校進学者と私立高校進学者の割合を見ますと、令和6年度、令和7年度とも、およそ3対1となっており、入試制度の変更によって志願者数に大きな変化はなかったものと捉えております。
 入試制度の見直しについては、令和3年度から、有識者等により、委員会で検討を重ねたものです。推薦入試制度がなくなり、特色入試を導入したことについては、生徒の部活動参加の任意化や活動の多様化に伴い、中学生がみずからの興味や適性をもとに、各高校のスクールポリシー等を参考にしながら高校を選択できるようにしたものです。また、特色入試の時期を3月にしたことは、生徒がより十分な時間をかけて検討できるようにしたものです。
 県教育委員会といたしましては、中学生一人一人が多様な資質、能力、興味、関心に基づいて適切に高校を選択できるよう、引き続き、生徒に選ばれる魅力ある学校づくりを進めてまいりたいと考えております。
〇高橋こうすけ委員 それももちろん大事なことだと思っておりますが、これまで、推薦入試で入学して、部活に専念して、情熱を持ってやってきて、強豪校だった伝統もあるというところもあります。この入試制度については、生徒の進路選択にも大きく影響するものだと私は思っております。現行制度についても、一定期間の実施状況を踏まえながら、各高校の意見なども丁寧に聞き、必要に応じて改善を検討していくことも、私は大切ではないかと考えておりますが、最後に、教育長の所見をお伺いして、終わります。
〇佐藤教育長 入試制度はどれがベストかということはなかなか難しい問題であろうかと思うのですが、この令和3年度の有識者等の検討におきましては、全国の入試制度を全て集めて、それを分析して、このような流れであろうということで、見直しをしたものであります。本県の高等学校の入試制度は、検討会議で大体10年に一度の見直しを図ってきておりますが、数としては減っていません、私立学校に流れるということはありませんということと、それから、この学校に入って、この部活動をやりたいという子も、一定程度その学校に入れているという状況もありますが、常に、課題等は何かということについては見定めながら、我々としても、必要な分析はしていく必要があろうかと思います。
〇岩渕誠委員 私は、教育負担軽減についてお伺いいたします。
 これは、所得によらずに、全国民に教育の機会を提供することは、今の我が国にとって極めて重要な観点だという思いから質問いたします。
 令和8年度における教育費の負担軽減の状況について、まずお示しいただきたいと思います。
〇工藤予算財務課長 令和8年度の政府予算における教育費負担の軽減についてでございますけれども、まず高等学校の支援額では7事業ございまして、合計で30億5、400万円余、特別支援学校の支援額では、3事業で2億8、300万円余、小中学校分としては、2事業で支援額は28億2、300万円余となっておりまして、全体では12事業、61億6、200万円余の支援額となっております。
〇岩渕誠委員 これは世帯モデルで言うと、大体どれぐらいの負担軽減になっていますか。
〇工藤予算財務課長 トータルでの軽減モデルということでございますけれども、例えば両親のどちらか一方が働いて、高校生1人、県立中学校1人の4人世帯で、年収約490万円の世帯というモデルであれば、高校授業料相当分などで年15万4、730円の負担軽減となります。
 なお、中学生につきましては、年収約290万円未満の世帯が就学援助費の対象となるものでございます。
〇岩渕誠委員 教育負担は、親にとっては年々少し減ってきているというのが実態でありますし、小中学校の学校給食費支援費補助も新年度から出てきているのですが、問題は、財源を見ていくと少し不思議なことがございます。今回の支援の総額は、大体60億円を超えているのですが、国庫が37億円近く、そして県の負担が24億円余りですが、これをよく見ると、ことしから、地方の負担が上がっているのです。例えば公立高等学校等就学支援金支給事業費、これは昨年まで10分の10でありましたが、今年度から国庫の補助率は4分の3になっておりますし、奨学のための給付金支給事業費、これは同じく3分の2だったものが2分の1に、国庫の補助率が下がっております。本来であれば、これはしっかりと国が、いわゆるどこでもしっかりできるということで支援しなくてはならないけれども、財源は地方の一般財源になっている。この状況についてはどのように把握し、評価しておりますか。
〇工藤予算財務課長 財政負担の状況、一般財源の負担の状況でございますけれども、委員御紹介のとおり、総計では、今回の61億円に対して、一般財源が約4割の24億7、000万円余の一般財源負担ということで、今回、新たに、先ほど委員から御紹介ありました公立高等学校等就学支援金支給事業費が国庫10分の10であったのが4分3になったというところ、それから奨学のための給付金支給事業費については国庫3分の2であったのが2分の1になったというところでございまして、地方の負担が増大しているというところでございます。国においては、来年度地方財政措置を講じるというところで、交付税措置されるものと認識しておりますけれども、100%地方財政措置されるよう、しっかり交付税の算定のときに検証して、もし足りない場合につきましては、しっかりと国に対して要請していきたいと考えております。
〇岩渕誠委員 これが一番大事なところでして、理念とやっていることが違うと困るのであります。国は、必ずこのようなときに地方財政措置しますと言うのですが、交付税は色がついていませんから、何の分で入ったかということはわからないので、特に今、交付税が少し上がり加減のときは、本当にそれが算入されているのかということは全くよくわからない。下がっているとき以上によくわからないということがあります。
 それからもう一つ言うと、これ不思議なのです。市町村立学校給食費支援事業費補助というのは、要は学校給食の部分です。これは政権合意の中で出てきたものだけれども、これ実は、一般財源が半分、いわゆる国庫補助率は2分の1になっているのです。これも裏負担で多分来るということなのだろうけれども、そこも少し制度上、恐らく国の財政の数字を少しよく見せようという中で、このようなことが出てきたと思いますが、もっとおかしいのは、学校給食というものは、基本的に市町村の所管です。これを、県を通してやるという事業設計は、僕はあまり記憶になくて、これは市町村に直接補助すればいいのを、何で県を通しているのか。これは、差額が出てきた場合は、今度は市町村とやりますという話で、これは財政制度から言ったら、全く無駄なことをやっていると私は思うのです。過去においてもこのようなケースは私はないと思いますが、いかがですか。
〇工藤予算財務課長 委員御指摘のとおり、過去には私も記憶にございませんけれども、今回、ある一定程度の県の責任があるということで、2分の1負担ということが決められたところです。こちらも先ほどと同様で、交付税措置ということになっておりますので、こちらもしっかりと検証してまいりたいと考えております。
〇岩渕誠委員 これは、政権の姿勢が問われる話であって、しっかり国費で面倒見ますとやったほうが格好いいのです。これは地方交付税で裏負担すると、あなたたちも少し責任あるのだからと言うけれども、財務の運用上全く意味のない話でありますし、高市政権の中にいたら、総理、これは都道府県に補助したって、あなたの得にはなりませんという話で、国費で全部やったほうがすっきりするのであります。公布されるたびに検証して、足りないからよこせというのは、これは作業としては全く無駄だと思います。きちんと来ているかどうかは御確認いただきたいと思います。
 次に、快適な学校づくりについてお伺いいたします。
 新年度予算では、新規として、冷房機器の整備費がついております。これは大変思い切った支援だと思いますが、この内容について示していただきたい。
〇山崎学校施設課長 冷房機器整備費でございますけれども、これは特別支援学校の、主に体育館等でのスポットクーラーの設置に要する経費でございまして、近年の記録的な猛暑を踏まえまして、特に特別支援学校では、体温調整が難しい児童生徒も在籍しているということで、体育館等で行われる活動について、適切にクールダウンすることができる環境の確保のために、今年度、県立前沢明峰支援学校で試行的にスポットクーラー2台整備したところ、熱中症予防に効果があったということで、来年度、全ての特別支援学校に整備するための経費を当初予算案に盛り込ませていただいたところでございます。
〇岩渕誠委員 非常に積極的な対応だと評価します。一方で、沿岸地域の学校の体育館で避難所に指定されている場所については、これは防災のところで措置されて、同じような対応になっているのであります。防災用だけれども、きちんとふだん使いができるような体制でありますから、そのようなところはいいのですが、一方で、残るところが出てくるのであります。これについては、今後、どのような整備方針をお持ちなのか、お示しいただきたいと思います。
〇山崎学校施設課長 特別支援学校以外、そして、避難所に指定されていない県立高校の体育館等へのクーラーの設置ということになりますけれども、本格的な空調設備の設置につきましては、空調設備の設置だけではなくて、断熱改修や受変電設備の改修が必要と、多額な費用が必要となります。
 今般、特別支援学校に整備しようとしているスポットクーラーにつきましては、大きな空間全体を冷却することはできないのですが、熱中症予防というところでは有効性があるということで、現状では最も現実的な手法ではないかと考えておりますので、県立高校にも計画的な整備を進めていきたいと考えております。
〇岩渕誠委員 一方で、私は、一般質問の中で、今後の建てかえ時期を迎える県立学校については、これまでの、いわゆる減価償却ベースで言うと47年、実際の運用ベースでいうと70年という、いわゆるRC―鉄筋コンクリート造から、もう少し人口減少に沿った形で、30年とか40年というところで回していく。それによって、建設費もかなり抑えられるし、その後の状況を見ても、これは非常に効率的ではないかという話をさせていただきました。
 そうした中で、教育長も、そうだという話になったと私は受けとめたのですが、いろいろな設備、標準装備をどうするかという問題は、コストとともに、非常に大きな観点になってこようかと思います。冷暖房のところもそうですし、一般質問での答弁にあったように、これは検討していくということなのか。ということであれば、今後は、これが基準の建築とすれば、RC造ではない方向でいくということなのか、この辺を少しはっきりさせてください。
〇山崎学校施設課長 施設整備の方針ということでございますけれども、これまで、学校施設の整備に当たっては、委員御指摘のとおり、建物の構造体を堅固にして、長期間有効に使えるようにするということで、主に鉄筋コンクリート造としてきているところでございますけれども、今後の社会情勢の変化、生徒数の減少、それから、建築のコスト、耐用年数、そのようなもの、それから、高等学校再編計画との整合性も図りつつ、コストの削減、平準化に努めながら、施設の整備を行っていく必要があると考えておりまして、構造につきましても、その地域の状況に応じて、適切な設計を進めてまいりたいと考えております。
〇岩渕誠委員 これはセンタースクールとか、あるいは産業校とか、あるいは地域校とか、それぞれの性格によって当然変わるものだと思いますが、耐用年数をRC造から例えば鉄骨造などにすれば、恐らく2割から3割コストが下がると思うのですが、今、どのような計算をしていますか。
〇山崎学校施設課長 具体的な設計の構造等にもよりますので、RC造から鉄骨造にしたことでどのぐらいかということは一概には言えないところではございますけれども、少なくともイニシャルコストとしては、一般的には鉄骨造のほうが安く済むと考えております。
〇岩渕誠委員 いずれ合理的な部分で進めていただきたいと思います。
 最後に、先ほどもありましたが、高等学校教育改革に関する基本方針(グランドデザイン)~2040年に向けたN-E.X.Tハイスクール構想~についてお伺いいたします。
 先ほど、さまざま質疑がありました。その部分ではなくて、この中に、これは高校の無償化を拡大するという意味合いで、公立学校対策ということで出てきたのですけれども、これを読んでいくと、まず一つ目につくのは、理系の人材をふやすのだという話があります。これは、今、現実問題としてミスマッチだからこうするということだけれども、本来であれば、我が国の産業構造とか、我が国の経済をどのような形で立て直していくのかということがあって、それに見合う人材をどうするかというのが順番だと思うのです。ただ、今のこのグランドデザインは、今のミスマッチの中でどう解消しますかという話が出てきていると思います。私はそう思っておりますが、県の評価をまず聞きたいと思います。
〇西川高校改革課長 私立高校への授業料支援が拡充されることに伴い、私立高校への進学を希望する生徒が増加し、地域との密接なかかわりを持つ公立高校への進学者数が減少する可能性の指摘を受け、今回、N-E.X.Tハイスクール構想を文部科学省が策定したと考えております。これまでの公立高校の施設整備に対する国のからの支援はごくわずかであったことを踏まえれば、今回のグランドデザインに基づく文部科学省からの基金による支援、また総務省による施設整備に対して交付税措置される部分につきましては、革新的なものと考えております。
〇岩渕誠委員 施設整備に措置されるのであればなおのこといいわけでありまして、今、基準財政需要から考えれば、8割しか来ていないということでありますから、これは大分楽になるのです。ただ、先ほどの問題意識の中で申し上げると、例えば県内の学科の状況を見ていきますと、普通科、理数科は、今、在籍者は1万2、000人余。一方で、職業に関する学科は5、300人、総合学科は2、000人余。それから、大学入学者の数で言うと、大学入学者は今3、200人ぐらいいるそうですが、文系は1、700人、理系は1、463人ということで、やはり文系が多いということはそのとおりだと思います。それに対しての、例えば県内の高卒の求人者数は、事務系が少なくて、理系が多いということであるのですが、では、これを、理系など職業系をふやすということになると、県内の産業界としっかり話し合いながらやっていかないと、ただこのミスマッチを消すというだけでは、私はこれは歪みがどこかで出てくると思っています。今後の進め方についてお知らせください。
〇西川高校改革課長 まず、県教育委員会といたしましては、改革先導拠点校の選定について、ことし5月の公募申請に向けて検討していきますが、先ほど委員からも御紹介がありましたとおり、国からは、2040年時点で、文系の生徒と理系の生徒の割合が同程度になるようなものとか、それから、地域の産業界の動向を見ながら、どのような人材を育成するのかということを、地域の方々とよく議論してくださいとお話を受けておりますので、産業界―半導体も自動車もそのとおりですし、医療系もそのとおりですし、沿岸地域の空気圧制御機器も含めた上で、2040年を迎える岩手県の製造品種化学や工業形態等を見た上で、人材の育成をどのようにしていくのか、しっかり検討してまいりたいと思います。
〇岩渕誠委員 これはもちろん、今の産業形態をどうしていくかという問題もそうだし、いわゆる新結合というところで、新しい技術革新を伴う、あるいはサービスの革新を伴うものを、どうやってつくり上げていくかというところが必要でありますので、これは環境分野とか農業分野も含めて、新しいシーズンがいっぱいあるのです。そうなってくると、それは単純に商工労働分野だけではなくて、全産業と話し合うことが必要だし、何よりも県としてどのような産業を、どのような形で成長戦略の中に位置づけていくか、このような柱がないと、これがあって初めて、ではどのような人材が必要で、今こうなっているのだという、きちんと有機的な結合がないままに、ただこのミスマッチを解消するという話にはならないように、ぜひしていただきたいという要望を申し上げて、終わります。
〇はぎの幸弘委員 私は、文化財保護事業費に関連して、県立博物館資料の保存状況についてのみ質問してまいります。
 まず質問の前に、冒頭、この県立博物館について、吉田敬子委員から所管部署に関連した質問がありましたが、どちらかというよりは、私の昔の経験から申せば、併任辞令というやり方もありますから、知事と教育長両方からもらうということもある。ただ、10の政策ポイントの歴史文化の中で、世界遺産に関してとか、そういうことが文化スポーツ部で、平泉文化研究機関事業費が県教育委員会というのも、何か少し違和感があると思います。この答弁は先ほどと同じ答弁だと思いますから、これは意見にとどめたいと思います。
 県立博物館―県立美術館も同じかと思うのですが―収蔵庫について、現在の保存量の状況、保存状態、そして、平均の年間収集料量と保存スペースにおける今後の見通しについて伺います。
〇佐藤首席指導主事兼社会教育主事補兼文化財課長 県立博物館では、考古、歴史、民族、地質生物の専門分野別に、第1収蔵庫から第5収蔵庫まで、合わせて延べ面積1、665平方メートルに資料を保管しているところでございます。その総数は令和6年度末現在で約38万4、000点になっております。各収蔵庫は資料の劣化を抑制するため、適切な温湿度管理のもと運用されているところです。また、資料収集状況は、令和5年度で1万3、770点、令和6年度は8、372点となっており、平均すると、およそ1年で1万点程度の収集量となっております。
 現在、収蔵スペースに限りがあることから、展示室の一角を収蔵スペースに変更し、博物館資料がどのように保管されているかを見せる収蔵を行っているほか、鉱物など、材質的に厳格な温湿度並びに害虫等の管理が必要とされない資料を一定程度選択して、比較的温湿度の安定した場所に保管するなどの工夫をして、資料への悪影響が発生しないように、保管管理している状況でございます。
〇はぎの幸弘委員 かなりのペースで収蔵品の数がふえているものと理解しましたが、文化庁がさきに公表した博物館運営に関する国の基準について、資料の管理に廃棄を含めて検討するという文言が新たに盛り込まれてきたという報道がありましたが、この件はどのように受けとめておりますでしょうか。
〇佐藤首席指導主事兼社会教育主事補兼文化財課長 博物館の設置及び運営上の望ましい基準についてでございますが、この基準は、博物館法第8条に基づいて、文部科学大臣が策定、公表するもので、令和7年11月に、全部を改正する告示案として公表されているものでございます。
 内容といたしましては、これまでの基準では、博物館資料は、必要な数を体系的に収集、保管し、及び展示するとしていたところを、改正案におきましては、必要な数の体系的な収集及び保管が可能となるよう留意すると、収集、保管への柔軟な対応が可能としております。さらに、資料の再評価に基づく交換、譲渡、貸与、返却、廃棄等を含めた資料管理のあり方について検討するよう努めるとしておりまして、博物館資料の将来的な充実と発展的な活用に向けた検討に触れているものでございます。
 県立博物館の資料の廃棄につきましては、ほかの手段も十分検討した上で、やむを得ない場合において慎重に行われるべきという国の見解にもあるように、廃棄ありきということではなくて、資料の持つ歴史的、文化的価値や重要性を十分踏まえた上で、他県の事例や専門家等の意見も参考にしながら、展示や活用の手段として検討してまいりたいと考えているところでございます。
〇はぎの幸弘委員 そうでしょうねというか、保存されている資料は、全て歴史的価値が大なり小なりあるものばかりだと思います。個人的な見解でありますけれども、限りがあるスペースですから、いつかは必ず満杯になってくると思いますので、さきの質問でも出ましたデジタルアーカイブの活用とか、そのようなことを視野に入れながらでも、なるべく廃棄しないような方向で、何らかの策を講じていければ、ありがたいと思います。
 ところで、県立博物館だけではなくて、県内の33市町村の歴史的資料も、大きなくくりでいけば、岩手県の財産とも言えるものだと思うのですけれども、各市町村の状況も、県として、同じく把握されているのでしょうか。
〇佐藤首席指導主事兼社会教育主事補兼文化財課長 県内の博物館でございますけれども、県内には、現在、県及び市町村や法人を設置者とする博物館法に基づく登録博物館と指定施設が全部で23館ございまして、各博物館は、いずれも、その規模とか、取り扱い内容によりまして、収蔵数とか必要な収蔵スペースは、それぞれ異なっております。このような事情もございますので、設置者が主体的に適切に資料管理を実施していくことが、まずは大前提であると考えているところでございます。
 一方で、県教育委員会が令和3年に策定いたしました岩手県文化財保存活用大綱がございまして、この中では、文化財保管施設等の確保の必要性について記載しております。この大綱を勘案して、市町村が作成する文化財保存活用地域計画において、その方向性を示していただいて、実情に応じた措置をそれぞれ講じていっていただくことが望ましいのではないかと考えているところでございます。
〇はぎの幸弘委員 ということは、私としては、先ほどの質問の趣旨としては、縦割りではなくて、市町村のほうは市町村でやれではなくて、一体的に県としても受けとめて考えてほしいという期待を込めての質問だったのですが、そのようなことで進めているという理解でよろしいのか、再度確認します。
〇佐藤首席指導主事兼社会教育主事補兼文化財課長 先ほど申しましたように、博物館ごとに状況がさまざま違います。資料1点と申しましても、非常に微小な、指先ほどの昆虫の標本から、人が持ち歩けないようなツキノワグマの剥製とか、そのようなものも1点と数えたりするので、あるいは紙の資料とか、そのようなものもございます。多種多様、県内各地にいろいろな形でいろいろな博物館が存在していますので、そのようなところ、根本的なところは、県の歴史や文化を理解できるような資料をしっかりと保存していくことを大前提に、適切に資料管理をしていただきたい。そのための情報提供とか、連携は進めてまいりたいと思っているところです。
〇はぎの幸弘委員 貴重な資料について、一旦、廃棄も視野にということになる、あるいはスペースがもう限られている、これは物理的にどうしてもいつかはそのような状況になってくると思いますので、ぜひ、デジタルアーカイブとか、いろいろな多岐にわたる方法も含めて、できる限り保存に努めていっていただければと思います。
 最後に、細かいことを聞くわけではないので、恐らく答えていただけると期待しながら質問しますが、冒頭で言った文化財保護事業費1億円は、これは県が直接管理するというよりは、国、県指定の文化財の所有者が行う修理とか保存整備に対する経費の補助ということですけれども、その辺の絡みというか、県が県立博物館で直接管理しているものと補助するものは、何かすみ分け、ルールがあるのでしょうか。その辺、わかりますか。
〇佐藤首席指導主事兼社会教育主事補兼文化財課長 文化財は基本的に価値があるものと認定されれば、指定文化財という形で、県指定の文化財などとして適切に保護していくという方向性のもとで保護されていくことになりますが、その保護する主体は、基本的には、所有者ということになります。岩手県が所有しているものもございますし、個人が所有しているものもございますので、それぞれ、原則は所有者の方が維持管理、保護をしていく。その中で必要な修理とか、保護するために必要な経費がかかるものについては、県指定のものについては、2分の1の補助を出しているという仕組みになっております。
〇はぎの幸弘委員 所有者の方もいずれ高齢化していけば、お亡くなりになったりとか、引き継がれなかったりして、せっかくの貴重なものがないがしろにならないのかという心配もあったものですから伺いました。
 いずれ、そのようなものも含めて、適切に管理していけるように、個人の場合は、保存方法が適切かどうかということもいろいろ問題が出てくる可能性もありますから、ぜひ、そのようなものも含めて、いずれ、岩手県全体の文化遺産として、適切に保護管理していっていただければと念じて、終わります。
〇柳村一委員 私からは、教員採用試験の倍率低下に対する対策についてお伺いします。
 本県の教員採用倍率は過去最低水準を推移しており、特に小学校の現場は深刻な状況にあります。このままでは、教員の質の維持はもちろん、定数未配置が常態化し、公教育そのものが立ち行かなくなるおそれがあります。
 この危機的状況をどう打開するのか、令和8年度の施策を含め、今後の展望をお伺いします。
〇岩渕首席指導主事兼県立学校人事課長兼服務管理監 教員採用選考の倍率が低下傾向にある中、県教育委員会では、今年度、大学3年生選考や幼稚園経験者特別選考の導入など、受験者の増加に向けた選考試験の見直しに取り組んでまいりました。
 また、大学への訪問回数を昨年度の47校から73校までふやすとともに、県内で、高校生を対象とした教職セミナーを開催し、現職教員による助言や個別相談会を実施するなど、県が求める教員像の周知と教員の魅力発信を強化したところであります。
 来年度実施の採用選考におきましても、大学推薦特別選考の県外大学への拡大や、英語有資格者特別選考の導入などの見直しを行うこととしており、あわせて、これまで県全体で取り組んできた学校の働き方改革をさらに推進し、教職員のウエルビーイングを確保し、岩手県の教育を担う有為な人材の確保に取り組んでまいります。
〇柳村一委員 今年度から何点かやっているようですけれども、今挙げた対策の効果のようなものはあったのでしょうか。
〇岩渕首席指導主事兼県立学校人事課長兼服務管理監 ことし新たに始めたものとしては、大学3年生選考というものがありましたけれども、250人が応募しまして、163名が合格ということで、若い大学生の応募がふえてきているということはあります。
 それから、教員採用選考を受験するまでには、やはり大学で教職課程を履修し、免許を取得しなければならないということがありまして、これは非常に時間がかかることでもございますので、現在行っている取り組みにつきましては、今後も取り組んでいきたいと考えているところでございます。
〇柳村一委員 先ほど、高校の募集停止の部分で、教育長が学校の先生を集めるのが大変だという、何かさじを投げたような状態もありましたけれども、教職を目指す人たちのところに出向いて、いろいろと、教師はいいものだという宣伝をするのは、確かに有効だと思いますけれども、令和7年度教師不足に関する実態調査は、最近ニュースで取り上げられていますけれども、その中で、大学で教員免許取得を目的とした教職科目の履修をしなかった理由というところで、学校関係者から得た情報で、職場環境や勤務実態に不安を持ったからというのが21.8%、報道で得た情報で職場環境や勤務実態に不安を持ったからというのが21.2%。やはり教員の現場は、何かきつい、大変だというイメージが定着しているのではないかと思います。先ほど、働き方改革を目指していくという言い方でおっしゃっていたのですけれども、そこが結びつかないと、採用試験に応募してくる方も少ないと思うのですけれども、その辺は、どのような形で今後進めていくつもりなのでしょうか。
〇菊地教職員課総括課長兼服務管理監 委員からもお話がありましたとおり、厳しい倍率になっている中で、まずは、今、学校現場で教えている教職員、先生方が本当にやりがいを持って、子供たちと接している、自分たちの生活も含めて、しっかりやれていることを感じてもらうことがまずは第一だと考えておりますので、そこは、今回、国でも、新しく計画をつくって、都道府県市町村で取り組むようにということになっておりますので、そこはしっかり県教育委員会としてもやってまいります。
 いずれ、教員の確保につきましては、岩手県も当然厳しい状況ですけれども、これは全国的な傾向で、都道府県によっては、本当に2倍どころか、1倍すら危ういような状況もあります。そのような意味で、少し言葉は悪いですけれども、全国的にも、教員候補者の取り合いのような状況になっているところであります。
 そうした中で、我々も毎年、少し制度を変えながらやってきているところでありますけれども、その中で、少し明るい材料として、先ほど大学3年生選考の話もありましたが、やってみて、大学3年生選考として受けてくれる人は、かなりのところが岩手県出身の学生です。県内の大学に通っている方、県外に出ていた方含めてですけれども、そのようなことで、各大学に対して、岩手県の教育、岩手県が求めている先生というものをしっかりアピールしていくこと。
 あとは、もっと早い段階から、高校生や中学生を含めて、学校の先生になるということ、学校の先生のよさということをしっかりPRしていくこと、このようなことと教員の処遇改善、働き方改革というものを両輪でやっていくことが、短期的に見るとなかなか厳しいところではありますけれども、岩手県の教諭を選んでいただける学生、あるいは候補者をふやしていくことにつながっていくものと信じて、これからもそのような見直しを進めていきたいと考えております。
〇柳村一委員 大学3年生選考はほかの県でもやっているので、また取り合いになるという部分もあると思いますけれども、教育現場の先生たちに、例えば働き方改革で、どのようなものが欲しいとか、どのようなところを手当てしてくれとか、そのようなアンケートを取って、現場の意見を吸い上げて、それを施策に反映するということも一つの方法だと思うのですけども、そのようなことはやられていますか。
〇菊地教職員課総括課長兼服務管理監 県教育委員会としては、先ほど申し上げた働き方改革プランが、岩手県でいう教員の業務量管理、健康確保措置実施計画に位置づけられているわけですけれども、この働き方改革プランの取り組みをしていくに当たって、実際、学校現場で感じている率直な御意見を毎年アンケートは取っております。
 アンケートの取り方につきましては、経年で評価していくための指標的なものもありますけれども、先生方の県教育委員会に求めるものとすると、恐らくはしっかりした定数の確保などということになってくると思うのですけれども、そこはそことして受けとめつつ、それ以外にもこのようなものが必要だというものを、なるべく率直な御意見、生の声として集められるようなアンケートのあり方等についても、検討してまいりたいと思います。
〇柳村一委員 よろしくお願いします。
 先ほどの資料の中で、教師不足の要因に対する各教育委員会の認識ということで、一番多いのが、産休育休取得者の増加により、必要な臨時的任用教員等が見込みより増加したという部分とか、病休者数の増加により、臨時職員の見込みが増加したというものと、あと、特別支援学級数が見込みより増加したということで、そのようなことで、教員が不足しているという部分が、働き方改革が進まない状況になっていると思うので、その辺に手当てするべきだと思います。
 それで、県教育委員会では、育休応援加算制度をやっているようですけれども、育休取得職員の代替職員が配置されない期間が連続して30日以上、期間に育休職員の業務の全部または一部を担った職員、最大3人までに対し、勤勉手当の成績率を育休取得職員1人につき100分の9の成績率を配分するとしておりますけれども、この育休応援加算制度についての導入の理由、100分の9、最大3人、30日以上の根拠についてお伺いします。
〇菊地教職員課総括課長兼服務管理監 委員からお話のありました勤勉手当における育休応援加算制度についてですけれども、県教育委員会の場合には、令和8年6月期の勤勉手当から導入を予定しております。
 制度の内容につきましては、今、委員からもお話がありましたとおり、育児休業を取得した職員がいる所属について、その育休取得した職員の職務の全部または一部を担った職員に対して、勤勉手当の成績率の加算措置を講じようとするものであります。
 導入の理由ですけれども、まず大前提といたしまして、教職員が育児休業を取得した場合、その期間については、代替職員を配置するということが基本的な考え方になりますが、どうしても育休の取得している期間や時期によっては、代替職員の確保が困難であるといった実態もございます。
 今回の育休応援加算制度につきましては、このような場合に、育休取得職員の業務を代替した職員に対する処遇上のメリットとして導入しようとするものであり、ひいては、長期の育休を取得しやすい職場環境を整備する取り組みの一つと位置づけております。
 勤勉手当に加算する成績率の100分の9の根拠につきましては、いわゆる勤勉手当については、通常は上位区分として、その職場の中で優秀とか、特に優秀とかという評価に基づく取り組みなのですけれども、今回の応援加算につきましては、評価ということではなくて、あくまでも、育休取得職員の業務を代替した見合いとして、標準の成績率の範囲内で支給可能な率として、この100分の9を計算したところでありますし、配分対象の人数につきましては、本県の小中学校等における1学年の平均学級数等を考慮して、最大3人までとしたところでありますので、具体的には、例えば休んだ方、育休を取った方の業務を1人で担っている場合には、その100分の9がそのまま加算されますし、2人で分担した場合には100分の4.5ずつ、3人の場合には100分の3ずつというような制度設計になっております。
 また、本制度は、長期の育休取得を促進する趣旨で設けられたものでありますので、制度適用となる育休取得職員の対象期間につきましては、30日以上ということで設定したものであります。
〇柳村一委員 現場からはお金をもらうよりも、代替職員を即入れてくれというような声もあり、またどうせ入らないのだったら、お金でもらおうという意見もあるようです。これはあくまでも代替職員は入れるのだけれども、入らない期間だけだということでよろしいですよね。産休を使っている期間全部、これで補うという考えではないですよね。
〇菊地教職員課総括課長兼服務管理監 先ほど申し上げましたとおり、あくまでも、代替職員をつけるということが大前提でありますので、つかなかった、なおかつ、その期間が30日以上になってしまったような場合については、この制度の対象として、対応に見合った処遇を行おうとするものです。
〇柳村一委員 加算手当があることで、代替職員の確保を諦めて、残った職員で負担させて、金銭で解決済みというようなことにならないように、しっかりと代替職員は見つける。そのためには、しっかりと採用試験で確保するという取り組みをしっかりやっていただきたいと思います。
〇佐々木朋和委員長 この際、10分間ほど休憩いたします。
   午後5時16分 休 憩
午後5時30分 再開
〇工藤剛副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。
〇松本雄士委員 私から、まず初めに、盛岡一高バレーボール事案に係る調査検証委員会の設置について、伺います。
 本事案は、昨年の7月に請願採択後、昨年の9月定例会において、300万円ほどの補正予算が計上されております。ただ、その後、設置されておりません。事案発生から17年以上も経過している中、関係者への聞き取りも本当に難しくなってくるのではないか。その調査検証は一刻の猶予もない。なぜ、その調査検証委員会の設置がおくれているのか伺います。
〇黒澤教育企画推進監兼服務管理監 県教育委員会では、昨年10月下旬に、請願者及び代理人弁護士と打ち合わせのためにお会いしまして、その際、具体的な要望事項については、代理人を通じて書面で送付いただくこととしていたところでございます。
 その後、窓口となるべき代理人がことし2月に請願者から解職される等の経緯がございまして、時間がかかっていたところでございますが、別途、請願者本人から、昨年12月と本年1月に、書面で要望事項の提出をいただいているところでございますので、今後、速やかに請願者と調整してまいります。
〇松本雄士委員 本来であれば、9月定例会で補正予算も通っていますので、令和7年内に設置のめどが立っていなければおかしい案件だと思います。また12月には、請願者本人からもそのような申し出があった。それに対して、県教育委員会側から、代理人を通じてということで、ずっと待ちの姿勢だったのかもしれませんけれども、 請願者本人へのアプローチであったり、改めて、そのスケジュールを共有するような、そのようなことは行わなかったのか。また、どのような意識でそれに取り組んでいたのか伺います。
〇黒澤教育企画推進監兼服務管理監 請願者との調整につきましては、代理人が立っていることもございまして、昨年12月と本年1月に、請願者御本人から書面で要望事項というものはいただいていたところでございますが、その間も代理人との調整といいますか、確認、そのようなところを進めていた中で、代理人からは、この日までには書面をまとめて提出させていただきたいでありますとか、今、請願者本人と確認をとっているところですという話もございましたので、そのやりとりを待つといいますか、そのような調整を進めていたところでございました。
〇松本雄士委員 その代理人とのある程度約束というか、取り決めがあったのかもしれませんけれども、大分おくれて、そして、昨年12月に請願者本人からの申し出があったときには、速やかにその辺の対応を切りかえるべきであったと思います。
 繰り返しになりますけれども、大分時間がたっていますので、調査検証に一刻の猶予もない。また、真の問題解明に当たって、その辺の意識をしっかり持って取り組んでいっていただきたいと思います。
 それで、調査検証委員会の委員の選定でありますけれども、再発防止岩手モデル─TSUBASAモデルの策定委員を複数名入れるべきであろうと私も考えています。
 といいますのも、当該策定委員の中から、この盛岡一高バレーボール事案の調査が不十分であったという話がありました。調査検証委員会の設置を求めるという要望がそもそも出されておりましたし、繰り返しになりますけれども、大分時間がたっている。また、いたずらに時間をかけるわけにはいかない。このことは請願者の意向でもあります。委員の選定に係る考えを伺います。
〇黒澤教育企画推進監兼服務管理監 委員の選定についてでございますが、請願者から提出がございました書面によりまして、調査検証委員会の委員に関する請願者の要望内容につきましては、県教育委員会としても把握しているところでございます。
 一方、県教育委員会としましては、委員構成について、不来方高等学校の事案の際に参考としました、文部科学省の児童生徒の自殺が起きたときの背景調査の指針における第三者で構成された調査組織のあり方のほか、日本弁護士連合会が取りまとめております地方公共団体における第三者調査委員会調査等指針などを参考とする整理も必要と考えているところでございまして、今後、具体的な委員の選定について、速やかに請願者と調整を進めてまいります。
〇松本雄士委員 さきの文教委員会においても、この質問がなされた中で、この請願者の要望―そのような方が入ってくる考えはあるという答弁もあったと認識しているのですけれども、改めて、この委員の選定に係る考えについて、教育長に伺います。
〇佐藤教育長 請願者の意向は確認できておりますので、先般の常任委員会開催後に、請願者と打ち合わせに関する日程調整を具体的に行っておりまして、今月中に、請願者の都合のいい日時の提示ありましたので、具体的に調整を進めることとしたいと思います。速やかな設置について、加速して取り組んでまいりたいと考えております。
〇松本雄士委員 可及的速やかにお願いいたします。
 いずれ、これは、請願が採択されまして、調査検証を進めるということで決まったことでありますので、遅滞なく、年度内に請願者と会って、請願者の意向をしっかり聞いていただいて、委員の選定にも当たっていただきたいと思います。ぜひともよろしくお願いします。
 続いて、学校職員の逮捕事案の連続発生に係る対応について伺います。
 3月5日に6人目の教職員の逮捕が出ました。最初、その事案がやはり性犯罪、わいせつ系、また、それに関連するということで、個人の資質の問題なのかとも考えましたが、これだけ連続しますと、組織の問題として捉えて、対応していかなければならないと考えます。
 この一連の逮捕事案の要因分析等は、どのようになされているのか伺います。
〇黒澤教育企画推進監兼服務管理監 逮捕事案の要因分析についてでございますが、今回発生した窃盗事案やわいせつ行為等を含めまして、不祥事事案につきましては、県教育委員会としまして、できるだけ速やかに職員本人や所属長等の関係者に聞き取りを行うとともに、警察等の捜査や調査状況の確認を行うことにより、事案発生に至った動機や経緯、普段の勤務状況や職場環境、家庭環境等についてさまざま確認しており、その中で、行為に至った理由や背景等の把握に努めているところでございます。
〇松本雄士委員 個人の問題でありますが、個人とか周りに聞くのはそのとおりでありますけれども、私は、組織としてどう対応していくのかというところに対する問いでありますので、これまでもいろいろこのような不祥事案、逮捕事案がある中で、再発防止には取り組んできたはずであります。それに対して、組織としてどうかかわってきたのか。
 ただ、先ほど冒頭に教育長からもありましたが、一人一人に届いていなかった。何で一人一人に届いていなかったのか。本当に本質的なものを正していくときには、そのような、なぜ、周辺に対してもなぜを深掘りしていかなければならないのですけれども、そのような原因、要因分析がなされていないのか伺います。
〇黒澤教育企画推進監兼服務管理監 要因分析につきましては、関係者からの聞き取り、そのような中で、いわゆる所属長といいますか、学校であれば校長、副校長、そのような方々からの、どうしてこのような事態が起きてしまったのかという部分での要因といいますか、原因。それに対するどのような取り組みが必要かといったところも報告といいますか、てんまつ、そのような報告をいただいているところです。
 そのようなところも踏まえつつ、市町村教育委員会、あるいは県の教育委員会において、どのようなところが不足といいますか、対応できるのか、取り組んでいけるのか、そのようなところについて、しっかり検討を進めてまいりたいと考えております。
〇松本雄士委員 その要因分析、原因を突き詰めるのは本当に難しいことだと思います。ただ、一人一人になぜ届かなかったか。先生には、職責に対する高い自覚と倫理観を持ってもらわなければなりません。それが、どうしてこのような事態が発生するに至ったのかといったところをしっかり捉えていかなければ、次の再発防止策も全く絵に描いた餅になるのかと思います。
 その再発防止策の取り組みについてですけれども、これまでとどのように違う深掘った再発防止策を考えているのかお伺いいたします。
〇黒澤教育企画推進監兼服務管理監 委員からも御指摘ございますとおり、コンプライアンスの設定とか、当事者意識、危機意識、そのようなものが教職員一人一人の意識に十分響いていなかったというところもございます。また、組織として、そのような不祥事を起こさない、起こさせない職場風土づくりの部分での取り組みにつきましても、十分取り組めていなかった部分もあると捉えているところでございます。
 そのような取り組みを、これまでと同様に、内部といいますか、県教育委員会の中だけで検討していく、対応していくことはなかなか難しいような状況に至っていると捉えているところでございまして、今後の取り組みにつきましては、外部の専門家、警察とか、心理職の専門職、あるいは弁護士、そのような外部の専門家等の協力も得ながら、より実効性のある取り組みとしていくということで、今後、取り組みの具体的な内容といいますか、そのようなところを検討してまいりたいと考えております。
〇松本雄士委員 専門家の意見を聞くということは大切なことかもしれませんけれども、周りからの一方的ないろいろな見解、対応で響くものなのでしょうか。
 繰り返しになりますけれども、先生には、高い職責に対する自覚と倫理観と、これを涵養していかなければなりません。抜本的に再発防止策のあり方を考え直さなければならないと考えます。ついては、これを機会に、県の教育改革委員会など、そのようなものを立ち上げるぐらいの意識で、全ての教育関係者がその策定に携わる、ヒアリングを行う。それくらい徹底してやらなければだめなのではないでしょうか。
 そして、それは再発防止とか、そのようなルール徹底だけではなくて、今、教育現場は、大変忙しくて疲弊しております。働き方改革のことも叫ばれております。そのような再発防止策の策定のみならず、教職員のあるべき姿と、またそのような働き方改革のこと―先ほど、本当に先生の倍率が下がっているという話がありました。そのようなことが、また、このような逮捕事案の発生にもつながっていると思います。再発防止策の策定だけではなくて、魅力ある岩手県の教育現場のありようをしっかり検討する体制を立ち上げるべきと考えますが、教育長の見解を伺います。
〇佐藤教育長 県教育委員会では、事案発生後のこれまでの取り組みについて、職員一人一人には届いていなかったということは、先ほど申し上げたとおりでございますが、外部専門家の協力も得ながらということで、県教育委員会としては、もちろんこれはしっかりやっていくべきものと理解しております。一方で、これだけ多発することについての外部からの見方もやはり必要なのではないかということで、実は、他県などにおきましても、このような不祥事についての検証なり、対策の検討を行うために、さまざまな大学教授、弁護士などで構成する外部の委員会を設けたという事例もありますので、そのようなことも参考にしながら、委員から改革委員会というお話も頂戴しましたが、そのありようについて、具体的に検討してまいりたいと考えております。
〇松本雄士委員 他県でもそのような例がある。外部専門家からそのような意見を聞くことは、まずあっていいと思います。ただ、先生、また教育関係者一人一人が、その策定であったり、取り組みに当事者意識というか、自分事として捉えない限り、そのような流れ、運動になっていかない限りは、何回も同じことを繰り返すだけだと思います。
 いずれ、今、県行政に対する県民の信頼は大きく揺らいでおりますので、これまでにない取り組みということをぜひとも考えてしっかりやっていっていただきたい。
 そしてまた、再発防止策をつくると思うのですけれども、それをどのようなことをやっていて、どのように検証していると、第三者の目でしっかりそれは検証しているということを、定期的に公表、オープンにしていく。そのような枠組みも考えていただいて、また、その中で不断の見直しを、再発防止策を図っていく。そのような、いわゆるオープンにしていくこと、第三者検証を受ける、不断に見直すこと、そのような枠組みを考えていただきたいのですが、考えを伺います。
〇黒澤教育企画推進監兼服務管理監 他県等の取り組みについて、現在、情報収集しているところでございまして、再発防止の取り組み状況の県民への公開のあり方も含めまして、県民の目に見える形での再発防止策となるよう、検討してまいります。
〇松本雄士委員 よろしくお願いします。
〇菅野ひろのり委員 私も、先ほどの松本雄士委員と全く同感でございます。そのような中で、まず、過去の逮捕事案の推移をいただきました。7年で11件。内訳を見ると、そのうち8件が小中学校の先生方なのです。先ほど要因分析について、核心は全くおっしゃりませんでしたけれども、私はこの中で、小中学校の先生方の働く環境と、もう一つは、先ほど一人一人に届いていないという中で、県教育委員会の皆様方が考えられている、この温度感と、さらに、市の教育委員会を通しながら、先生方にお伝えしていく、ここに課題というか、温度差があるのではないかと思っているのです。教育長に伺いますが、この傾向であったりとか、その辺の関係について、どのように捉えられているか伺いたいと思います。
〇佐藤教育長 近年の不祥事事案は、さまざまなものがありますが、私が県教育委員会に参ってから、立て続けに起きているのが、まず飲酒運転です。近年、特に顕著といいますか、出てきているのが、盗撮含め、わいせつ系の事案。そのようなものが、これは校種限らず出てきているという状況があります。これは全国の状況を見ても、やはりそのような同好の士というか、LINEでチームを組んでいたという他県の状況もありまして、かなり本県でも異様にも複雑多様化ということになっているということで、これはしっかり見ていく必要があろうと思っています。
〇菅野ひろのり委員 昨年12月に、私も一般質問でやらせていただいていますし、地元でもこのような事案がありました。そのときに、学校の先生がしゃべられたのは、ほかの先生はないのだと、信頼してくれ、安心してくれというような趣旨を発言されていたのです。私はそこではないだろうと率直に思いました。今、この委員会室で皆さんがおっしゃっていただいている言葉と、現場で伝わってくる言葉と、私は実は少し違うのではないかと思っています。やはり何回も皆さんが心を痛めて、いろいろ一生懸命やっているのですが、なかなかそれが現場では伝わってこない。
 そうなると、やはり保護者が、学校への信頼というものはもうほぼないような状況ですよね。まず疑って先生方を見る。それはもう子供も言葉に出してしまうのですから、親だって守れないです。もっと言うと、そのような学校だったら行かせたくない。行かなくていい。フリースクールや多様な学びと言われている中で、これはもう任せられない。今の岩手県民は、多くは教育への不信があると思っています。
 そのような中で、再発防止策やいろいろ飯澤匡委員や松本雄士委員もおっしゃっておりましたけれども、私も本当に強く同感で、加えて、撲滅宣言とかメッセージを県民にしっかりと示しつつ、その取り組みを可視化、見えるように、言葉で頑張っています、やりますと言っても、数字が、逮捕事案が出るだけでも信頼は崩れるのです。だから何をやっているかということをしっかりと見えるように、保護者にも伝わるように取り組んでいただきたいと思っています。その点どうでしょうか、伺います。
〇佐藤教育長 まさに、委員からの御指摘のとおりだと思います。今年度の状況も、この状況については直接私がしっかり説明して、県民の信頼の回復に向け取り組んでいくということをしっかりお伝えしていかなければならないと考えております。
〇菅野ひろのり委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 次に、高校再編について伺わせていただきます。高校再編は、総合学科の視点から、県立岩谷堂高等学校の関係について伺いたいと思います。
 今回、農業系、工業系が停止になるということで、西川高校改革課長には何度も足を運んでいただいて、さまざま意見交換もさせていただきました。まずはその真摯な御対応に感謝申し上げたいと思います。
 一方で、高校再編のプログラムから見ますと、簡単に言うと、人数の関係と専門校をどうするかという中で、県立岩谷堂高校に影響が出ていると思っています。そうなったときに、総合学科の意味を軽んじているのではないですが、その点がどのように捉えられているのかと考えているのです。その総合学科の理念、多様な学びというものが失われていて、実質的に普通科と中身が一緒になるのではないかという印象を受けるのですが、その点はどのように考えているでしょうか。
〇西川高校改革課長 県立岩谷堂高校の生物生産系列、産業工学系列は地元就職率が高く、地域の教育資源の活用や地域産業との交流、連携により、魅力ある学校づくりに向けた取り組みを進めてきたものと認識しております。
 そのような中、胆江地区において、今後の少子化や人口減少を踏まえ、専門高校への集約が必要と判断し、農業、工業の学びの集約を行うため、公共交通機関を利用した、県立水沢農業高等学校、県立水沢工業高等学校、県立黒沢尻工業高等学校への通学が可能であることを理由に、当該校の生物生産系列と産業工学系列の選択の募集停止をすることを、今回、再編計画プログラムに位置づけたところであります。
 長期ビジョンでは、小規模な総合学科高校においては、よりよい教育環境の整備を図るため、総合学科高校に改編した成り立ちを踏まえつつ、より広域での再編も視野に入れながら、総合的な専門高校への再編や、他の学科との併置校への再編を検討し、進めることとしております。
 今回、当該校は、農業及び工業系列の選択停止後も、今回の再編プログラムでは、学級減とはしておりません。4系列の教員が配置になることにより、系列における教育課程の内容を見直すことで、特色化、魅力化が図られるものと考えております。
〇菅野ひろのり委員 そのような中で、私は示していただいた、皆さんがつくったルールに加えて、胆江圏域という視点で見ると、今回の高校入試の倍率もそうだったのですけれども、県立水沢高等学校が定員240人で、263人の志望で1.1倍と、ずっと1倍を超えているような状況です。一方で、県立水沢農業高校、県立水沢工業高校、県立水沢商業高等学校、県立前沢高等学校、県立金ケ崎高等学校、県立岩谷堂高校とあるのですが、それらは全部0.4倍とか0.5倍なのです。だから、簡単に言うと、水沢地区に一極集中というか、どんどん吸い取られているような現状があって、地域バランスと、加えて、それぞれの学校の魅力を出していくには、県立水沢高校の、本来は学級減も、私は検討する必要があったのではないかと思っています。
 また、今言われているのが、学力のレベルも、高いレベルというよりも、差が開いてきたという声もあります。その辺は、県としては検討したのか、考えを伺います。
〇西川高校改革課長 県立水沢高校は、委員から御紹介がありますとおり、今年度入試におきましても、一次募集の志願者数が263名と、志願倍率が1.1倍となっているところでございます。
 また、県立岩谷堂高校は、令和4年度に学級減となったことで、総合学科高校における学級数の最低規模である、1学年3学級であり、募集定員120名に対して、令和5年度から令和7年度までの総志願者数は91名、83名、81名。今年度入試におきましては、一次募集の志願者数71名と、志願者数が大幅に減少していることから、系列のあり方の検討が必要となったところでございます。
 今回、県立水沢高校以外につきましても、地域の検討会議において、地域のそれぞれの進学校の経緯を見直すことは検討しないのかというお話をいただきました。今回は、そのような話を踏まえた上で、再編プログラムの中に位置づけておりませんが、後期計画等、今後、次に検討を加えていく際には、そのようなところもしっかり見据えた上で、検討していく必要があるのではないかと考えております。
〇菅野ひろのり委員 でも、県立岩谷堂高校の系列を募集した後に、それを検討したって遅いのですよね。先にそれがあってではないかと思うのですけれども、考えると、何で総合学科が出てきたかというと、振り返れば平成5年の国の通知から、普通科だと、これは進学校に偏るし、偏差値偏重にもなっていくし、一方で、普通科から就職したい、専門高校から進学したいという方もある中で、第三の学科として総合学科が位置づけられたのです。総合学科は中身を崩すことではなくて、総合学科として一つの形としてあるのです。そこに対して、ほかに、例えば県立水沢農業高校であったり、専門校があるから総合学科ではなくていいのだ、そっちに行ってくれたらいいのだということでは、第三の総合学科の意味合いが、全く意味がなくなってしまうと思うのです。その点はどのように考えますか。
〇西川高校改革課長 実は、県立岩谷堂高校の系列の選択の状況をこの5年、6年の間を見ますと、現在、人文科学、自然科学、流通情報、生活福祉、生物生産、産業工学と6系列あるのですけれども、令和2年、令和3年におきましては、進学系の人文科学、自然科学系が60名を超えるということで、逆に進学率が高いという中、生物生産系と産業工学系は例年と同じような20人くらいの間で推移している状況です。
 なので、今回、県立岩谷堂高校の志願者数が減ってきているのは、どちらかというと産業系列ではなくて、進学系の子たちが、恐らく県立水沢高校などほかの高校に流れていっているのではないかと分析しております。
〇菅野ひろのり委員 少し戻るかもしれないですけれども、そうすると、胆江圏域で見ると、先ほどの県立水沢高校―進学校の学科数の話になると思うのです。もっと言うと、この傾向から見ると、逆に県立水沢高校の定数をふやせば、そこにまだ人が流れてくるのですよね。そうすると、結局、一つの高校で、マンモス校であればいいという極端な結論になっていくと思うのです。当然、県立前沢高校とか県立岩谷堂高校とか、地域には残します。だから、そのようにはならないにせよ、しっかりと地域に配置しながら、総合学校の多様性がある高校を継続させていくには、そこだけの入学者数で見るのではなくて、地域としてバランスを図った上でどうするかということを、本来は入れておくと、私は違う答えが出たのではないかと思っています。
 加えて言いますと、今、総合学科ができたり、普通高校の改革の中にできたと思っているのですけれども、そうなると、今、岩手県全体で見ると、再編計画、将来的に、専門学校は沿線、あるいは盛岡圏域に寮とか、そのように集約になって、ほかは地域校とか、そのような配置になっていくのだろうなと思っています。
 そのようになっていくと、例えば盛岡市以南とか、進学校を適正規模で整備して、多様な進路に対応する、いわゆる多様化校の存在が、私はもっと必要なのではないかと。それを残すような考え方が私はあるべきではないかな。それが胆江圏域で言うと、繰り返しになってしまいますけれども、県立水沢高校の部分ではないのかと思っているのですが、済みません、もう一回お願いします。
〇西川高校改革課長 今回の地域検討会議、意見交換会、それから、県立岩谷堂高校での出前説明会においても、さまざまな御意見をいただいたところです。
 今後、中学校を卒業する人数が20%、30%近く減少していく過程を考えますと、高校の再編は、一定の志願倍率等も見た上で、調整が必要なものと考えております。
 委員がおっしゃるとおり、生徒数だけで見ているという認識も、確かに私もある程度そう捉えておりますが、1学級校の募集定員を40人という形で進めている中では、そのような生徒数の志願倍率などはしっかり把握した上で、地域に残せる高校は残していきたいと考えております。
 今回、県立岩谷堂高校につきましては、このような系列の選択停止等をする状況ではありますが、繰り返しになりますが、学級減はしません。農業学科と工業学科に、先生3人ずつ配置していますけれども、その先生は違う教科、科目を教えることができるので、新たな県立岩谷堂高校の魅力が発信できるような学校づくりを進めていきたいと考えております。
〇菅野ひろのり委員 例えば県立岩谷堂高校の中で、農業学科―農業をしたい人は今後どこに行くのかとなると、県立水沢農業高校が近いとなるのですよね。ただ、県立水沢農業高校自体も、定員確保とか、施設の維持がやはり大変なのです。そうなったときに、今後、安定的に、本県の農業を担える高校として、しっかり存続できるのか。今の計画で言うと、県立水沢農業高校もどうなるかということは不透明なのですよね。県立岩谷堂高校農業学科をなくしました。県立水沢農業高校へ行ってください。でも、県立水沢農業高校もなくなるとなったときに、農業の教育、あるいは多様なというところは確保できないのですよね。だから、そのようなトータルでしっかりと考えていただかないと、子供たちの多様性のある教育は守れないのではないかと私は思っています。その点どうでしょうか。
〇西川高校改革課長 県立水沢農業高校につきましても、委員から御紹介がありましたとおり、令和8年度入学者の選抜の調整後、志願者数は38人となっており、募集定員を大きく割っている状況でございます。
 一方で、県立水沢農業高校におきましては、作物、野菜、果樹、草花の栽培生産と販売、家畜の飼育管理と出荷販売と、生産から流通、それから、販売までの一貫した学習を行うとともに、農業生産工程管理の導入や、ドローンなど先端技術研修等、地域と連携しながら農業に関する実践力を高め、進路実現に向けて、幅広い学習をしております。
 専門高校につきましては、一定規模の教育環境で専門教育を学ぶ必要があると捉えており、今後の少子化状況を踏まえ、各分野の専門性を維持しながら、よりよい教育環境の整備を図るため、農業の学びにつきましては、県立水沢農業高校に集約することとしたものです。今後、農業の学びの集約により、専門性を維持しながら、よりよい教育環境の整備を図られるものと考えております。
〇菅野ひろのり委員 最後にいたしますが、総合学科の視点から、高校再編の必要性、それをもとにした修正を私はお願いしたいと思っております。
〇高田一郎委員 それでは私から、最初に、学校給食の無償化にかかわって、幾つかの課題についてお伺いいたします。
 この4月から、学校給食無償化になるのですけれども、県内の市町村の対応状況について、県教育委員会はどのように把握されているかということと、もう一つは、学校給食無償化といっても、この間、さまざまな課題があるのではないかと思います。それについて、県教育委員会として、どのように課題を整理されているのか、まず、この点について伺います。
〇中村首席指導主事兼保健体育課総括課長 まず、県内市町村の取り組みについてでございますが、現在、県教育委員会で、令和8年度学校給食費の検討状況について調査しているところでございます。ことし2月26日時点で、令和8年度の学校給食費が未定の4自治体を除く29自治体について、国から示された基準額―完全給食ですと5、200円でございますが、それを超過するのは27自治体となっており、そのうち、24自治体が基準額を超える部分を自治体負担とすること、残り3自治体は検討中となっているところでございます。
 学校給食の無償化の課題についてでございます。今般の国の小学校における学校給食費の抜本的負担軽減の取り組みについては、全国どこの地域においても同等な水準で行われることとなったところでございます。一方、この負担軽減の取り組みが長期的な視点で切れ目なく行われることが重要であることから、国において責任を持って、恒久的な財源を確保することが課題と認識しているところでございます。
〇高田一郎委員 超過自治体が27もあるということですね。かなりの自治体が超過部分を負担して、軽減するということですけれども、かなりの負担になってくるのではないかと思います。
 課題についても、今、説明がありましたけれども、私は新たな課題があると思うのです。今回の無償化は、公立小学校を対象にしております。つまり、同じ小学校でも、私立の小学校とか、岩手県内で言えば、岩手大学附属小学校とか、恐らくこのようなところが対象外になると思うのです。この附属小学校は580人ほどの小学生がおります。同じ義務教育の無償化に通う、その学校によって格差があるということは、大きな問題があるのではないかと思います。
 他県の状況を見ると、このような学校に対して、県と市町村で力を合わせて支援している自治体も全国で広がっております。このようなことを含めて、この制度設計について、どのように受けとめているのか、これについて伺います。
〇中村首席指導主事兼保健体育課総括課長 本来、学校給食費の無償化については、自治体の財政力の差などによらず、全国どこの地域においても、同等な水準で行われることに加え、長期的な視点で切れ目なく行うことが重要と考えており、国全体で行われるべきと考えているところでございます。
 県教育委員会といたしましては、引き続き国の動向を注視して、必要に応じ、国に対して要望していきたいと考えております。
〇高田一郎委員 学校給食の無償化ですから、岩手県内においては私立の小学校はありません。課題になるのは岩手大学の附属小学校だと思います。基本的には国の責任で対応することが大事だと思うのですけれども、しかし、もう来月から補助の対象にならない、年間6万円近く負担せざるを得ないという状況です。
 だから、他の自治体でも、県と市町村で力を合わせて助成しようという動きが生まれているのです。このようなことも含めて、私は、例えば盛岡市と県とで協議して、対応していくとか、そのような対応が必要ではないかと思うのですけれども、その点についていかがですか。
〇中村首席指導主事兼保健体育課総括課長 市町村の要望等をしっかり聞きながら、まずは市町村のニーズをしっかり把握してまいりたいと思います。
〇高田一郎委員 そのような問題とともに、もう一つは不登校の生徒や、あるいは弁当持参の子供たちに対する対応は、どのようになっていくのでしょうか。もし、県内の市町村で対応状況がわかれば、示していただきたいと思います。
〇中村首席指導主事兼保健体育課総括課長 まず、本取り組みでございますが、市町村に対する支援として実施するものでございます。児童個人に対する給付を行うものではないということを説明した上で、本取り組みの市町村への支援額についてでございますが、不登校やアレルギー疾患などで学校給食を食べていない、非喫食者を含めた5月1日現在の在籍児童数で算定することとなっているところでございます。
 非喫食者への対応については、学校設置者の判断に委ねるとされているところでもございます。県内市町村の令和8年度における非喫食者への対応についてでございますが、2月26日時点で、食材費相当額を給付予定であるのが5自治体、検討中が12自治体、現時点で予定していないというのが16自治体となっております。
〇高田一郎委員 5月1日時点の、いわば不登校の生徒も含めて、在学している生徒の数に応じた支援が来るということで、その不登校の子供たちや、アレルギー対応の児童については、学校設置者が判断するということですね。そのようなことでよろしいですか。
 つまり、国の対応がこれから示されるという話も聞いております。今回の学校給食の無償化は、義務教育の無償化とともに、経済的に困っている家庭に対する子育て支援なのです。子育て支援に取り組む自治体への支援なのです。だから、学校に行くか行かないかの判断ではないと、一つは思いますし、同時に、不登校の生徒に対しては、これまで、県教育委員会も、文部科学省も、休むこともいいのだと、そして、学校だけではなくて、多様な学びの場が必要なのだと、このようなことを言ってきました。
 ですから、今回の給食費の対応に当たっては、そのような不登校児も含めて、全ての子供たちに支援が届くような対応をすることが、本来のあり方ではないか。県教育委員会として、基本的な考え方を、ぜひ答弁いただきたいと思います。
〇中村首席指導主事兼保健体育課総括課長 大変私の説明不足でございました。基本的に学校給食の食材費への支援に充てられるものでございます。やむを得ず給食を喫食できない児童等への対応として、学校設置者が行う非喫食者に対する金銭的給付等の支援について、本事業の対象となると示されているものでございます。
〇高田一郎委員 では、給付できるということで確認いたしました。
 それでは次ですけれども、学校給食の質の充実にかかわる問題です。学校給食の食の充実、無償化のもとで、県教育委員会として、どのような対応、支援が必要なのか、この点について伺いたいと思います。
〇中村首席指導主事兼保健体育課総括課長 今般の負担軽減の取り組みに当たり、国から、給食の質の向上について、栄養水準の確保や地産地消などの取り組みを推進すること、また、各自治体の取り組みを尊重することとし、農林水産業の振興や地方創生の観点からの支援により対応すること、さらに、各種関係事業等の活用を促すとともに、学校給食における地産地消等の好事例の収集、そして、横展開を進めることが示されているところでございます。
 県内市町村においては、これまでも、地元の食材を使用し、創意工夫した給食を提供するなど、地域の実情に応じた特色ある取り組みが行われているところでございます。
 県教育委員会といたしましては、このような市町村での特色ある学校給食を横展開するとともに、学校給食関係者の研修会を開催するなど、学校給食の質、量等の確保に取り組んでまいります。
〇高田一郎委員 市町村で取り組まれている先進的な事例を横展開して、全県に広げていくという答弁でしたので、了解しました。
 実は、農林水産部では、県内の学校給食の県産食材をどれだけ利用しているかという実態調査を2年に一遍やっているのです。前回からは、有機農業はどれだけ使われているかということも含めて、立派な実態調査をやっているのです。そこで、給食現場から出されている課題もありまして、そこでは何と書いているかというと、県産食材の情報提供を現場でしてほしいのだということ。もう一つは、有機農産物の供給。なかなか集まらないのです。集まったら活用したいのだということ。三つ目は価格です。県産材とか、有機農産物は、少し割高なものですから、非常に高いという問題と、それから、安価な県産材を使った加工品を開発してほしいのだということ。このような具体的な課題も現場から出ているのです。
 ですから、これは県教育委員会だけでは対応できない課題だと、私は思います。生産者と学校をつなぐコーディネーターも必要ですし、人的な体制も必要だと思いますので、そこは商工労働観光部や農林水産部と連携して、しっかりと取り組んでいただきたいと、ここは要望にとどめておきたいと思います。
 次に、就学援助制度についてお伺いしたいと思います。この制度は言うまでもなく、経済的に困難な子供への経済的な援助を行って、義務教育を支えるという、非常に大事な制度だと思います。今日の物価高に対応した単価に見直していくべきだと思いますけれども、どのような対応がされているのか、まず示してください。
〇山崎学校施設課長 就学援助制度の援助単価についてでございますけれども、国の要保護児童生徒援助費補助金単価につきましては、物価高騰等を踏まえて、毎年引き上げが行われております。今年度―令和7年度につきましては、卒業アルバム代、オンライン学習通信費、それから、学校給食費の引き上げが行われておりますし、また、令和8年度につきましても、新入学児童生徒学用品費の引き上げが予定されていると把握しております。
 準要保護就学援助につきましては、多くの市町村において、国の補助金単価に準じて支給が行われておりますことから、この単価の引き上げに呼応した対応が市町村でも図られると考えております。
〇高田一郎委員 県内の就学援助制度については、要保護児童生徒援助費補助金単価が見直されるたびに見直しがされてきましたので、これが全ての市町村でそのような対応がされるように、引き続き取り組みをお願いしたいと思います。
 次に、修学旅行費の概算払い支給について、これはどのようになっているでしょうか。
〇山崎学校施設課長 修学旅行費の支給方法でございますけれども、修学旅行費の概算払いを実施しているのは、現在6市町村と把握しております。多くの市町村は精算払いとなっている状況でございます。
〇高田一郎委員 昨年聞いたときとほとんど変わらない実態だと思うのですけれども、今、修学旅行費の支給は、中学校では6万円程度、小学校で言えば2万二、三千円程度ですから、子供が2人いた場合には、中学校では12万円とか、それくらいかかるので、これも概算払いにしていかないと、大変なことだと思いますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 次に、所得水準の引き上げなど、改善に取り組むべきだと思います。県内の市町村の状況を見ますと、自治体によっては、受給率が全然違いまして、5%台から32%、3人に1人という自治体もあります。非常に開きがあるのではないかと思います。生活保護費基準の1.2倍から3倍という状況になっていますけれども、1.5倍とか、このようなところに持っていって、対象者を広げるという取り組みが必要ではないかと思うのですが、いかがですか。
〇山崎学校施設課長 準要保護世帯の認定につきましては、各市町村におきまして、一定の所得基準のほか、学校や福祉部門との連携のもと、保護者の実情等も踏まえ行っているものと承知しております。
 県といたしましては、県内市町村の状況について情報提供を行いながら、この制度については、経済的な事情を抱えた子供の学ぶ機会を保障する上で、重要な役割を果たしている制度でございますので、各市町村において適切な運用が図られるよう、引き続き必要な助言に努めてまいります。
〇高田一郎委員 市町村の受給水準をいろいろ調べてみましたけれども、例えば盛岡市では、モデルケースでいきますと、お父さんが41歳、お母さんが35歳で、小学生1人いる場合は、大体280万円以下です。子供2人いる場合は330万円という程度であります。ですから、市町村によって受給率が違うことは、それは当然あるのですけれども、盛岡市のモデルケースを見ても、非常に所得水準が低いのではないかと思うのです。
 今回、4月から学校給食の無償化になりまして、恐らく、準要保護世帯で、自治体独自で支援していた児童も、今回は、国からの支援になりますから、この学校給食の無償化を行うことによって、一定程度の財源も私は生まれてくるのではないかと思います。ですから、そのようなものを活用して、所得水準を引き上げて、そして、拡充していく。このような取り組みが必要ではないかと思います。
 この事業は市町村事業ですから、県がああやれ、こうやれということはできませんけれども、お互いに情報共有しながら、岩手県の場合、毎年、担当者を集めて情報提供、情報共有をする会議もやってきましたので、そのようなことも含めて、対応していただきたいと思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。
〇山崎学校施設課長 各市町村の状況によりまして、対応に差が生じているということは、そのとおりでございますが、これは各市町村の判断のもとで行っている事業でありますので、それは、そこを尊重する考えでございます。一方で、さまざま各市町村の工夫した取り組みについては、それぞれの県内の市町村に情報提供を行いながら、より適した支援ができるように進めていただけるように、県教育委員会としても、さまざま助言等を行っていきたいと考えております。
〇工藤剛副委員長 ほかに質疑はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇工藤剛副委員長 質疑がないようでありますので、これで教育委員会関係の質疑を終わります。
 教育委員会事務局の皆さんは御苦労さまでございました。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後6時26分 散 会

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