| 令和8年2月定例会 予算特別委員会会議記録 |
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令和8年3月6日(金)
1開会 午前10時0分 1出席委員 別紙出席簿のとおり 1 事務局職員 議事調査課 総括課長 柳 原 悟 議事管理担当課長 佐 藤 博 晃 主任主査 柴 田 信 主査 高 橋 真 悟 主査 高 橋 美 樹 主査 佐 藤 祐 基 主査 佐々木 賢一郎 主査 三 浦 訓 史 1説明員 ふるさと振興部長 村 上 宏 治 理事兼副部長兼 ふるさと 振興企画室長 阿 部 博 参事兼学事振興課 総括課長 安 齊 和 男 地域振興室長兼 県北・沿岸振興室長 熱 海 淑 子 国際室長 畠 山 英 司 交通政策室長 森 田 竜 平 科学・情報 政策室長 小野寺 重 男 ふるさと振興 企画室企画課長 兼 平 龍太朗 ふるさと振興 企画室管理課長 佐 藤 竜 一 市町村課総括課長 齋 藤 晴 紀 調査統計課 総括課長 金 森 一 恵 地域企画課長 増 澤 亨 地域振興課長 八 巻 渉 県北・沿岸振興課長 森 英 介 国際企画課長 菊 池 浩 行 地域交通対策課長 山 本 章 博 空港振興課長 藤 島 修 科学技術課長 阿 部 茂 デジタル推進課長 舘 本 真 一 選挙管理委員会 事務局書記長 齋 藤 晴 紀 ILC推進局長 植 野 歩 未 副局長兼事業 推進課総括課長 中 村 佳 和 企画総務課 総括課長 阿 部 博 企画総務課 企画課長 兼 平 龍太朗 企画総務課 管理課長 佐 藤 竜 一 計画調査課長 小 國 昌 光 警察本部長 増 田 武 志 警務部長 中 山 慎 一 生活安全部長 藤 林 隆 博 刑事部長 熊 谷 秀 一 交通部長 加 藤 秀 昭 警備部長 前 川 剛 警務部参事官兼 首席監察官 太 田 淳 警務部参事官兼 警務課長 三 浦 正 人 警務部参事兼 会計課長 新 沼 角 洋 監察課長 鬼 柳 宜 典 生活安全部 参事官兼 生活安全企画課長 大 越 剛 刑事部参事官兼 刑事企画課長 阿 部 好 暢 交通部参事官兼 交通企画課長 高 橋 紀 彦 警備部参事官兼 公安課長 千 葉 浩 哉 総務課長 原 敬 則 交通規制課長 中 嶋 英 樹 参事兼 財政課総括課長 佐 藤 直 樹 〇佐々木朋和委員長 これより本日の会議を開き、直ちに議事に入ります。 議案第1号から議案第20号まで、議案第26号から議案第45号まで及び議案第47号から議案第59号までの以上53件を一括議題といたします。 本日は、ふるさと振興部、ILC推進局及び警察本部関係について、延べ19人の質問者を予定しており、世話人会の協議により、本日の質疑の目安時間は20分といたしました。 なお、関連質疑については目安時間を10分とすること、同一部局の審査において質疑と関連質疑を行う場合は、その日の質疑の目安時間の範囲内とすることにしておりますので、あらかじめ御了承を願います。 また、これまでと同様に、換気のため休憩いたしますので御協力をお願いいたします。 初めに、ふるさと振興部長にふるさと振興部関係の説明を求めます。 〇村上ふるさと振興部長 それでは、令和8年度のふるさと振興部関係の歳出予算等につきまして御説明を申し上げます。 最初に、当部の予算編成に当たっての基本的な考え方でございますが、令和8年度は、いわて県民計画(2019~2028)第2期アクションプランのもと、交流人口、関係人口の拡大などの社会減対策、生成AIを初めとしたデジタル技術の活用によるDXの推進など、県民の幸福度向上を図る10の政策を着実に推進してまいります。 また、三陸、北いわてを初めとする新しい時代を切り拓くプロジェクトの関連事業のほか、小規模町村への支援等、引き続き市町村とのさらなる連携の強化を図る取り組みを推進してまいります。 まず、復興推進の取り組みについてでありますが、被災地の高校生等への通学費用の負担軽減支援を実施する公共交通機関を支援する取り組みなどを推進してまいります。 次に、政策推進の取り組みについてでありますが、教育の分野につきましては、令和8年度から、いわゆる教育無償化に対応するため、私立高等学校等の授業料等に係る支援を拡充し、私立高等学校等に在籍する生徒等の教育費の負担軽減に取り組んでまいります。 居住環境・コミュニティの分野につきましては、小規模町村を中心に顕在化している課題等に専門的に対応する、国の過疎地域等政策支援員の制度を活用して市町村の伴走支援を強化することにより、課題の解消や関係人口の拡大を進め、人口減少対策に取り組んでまいります。 社会基盤の分野につきましては、持続可能な行政サービスを提供するため、現在利用する生成AI環境を最適化するとともに、新たな生成AIツールの試行を図りながら業務の変革を推進する環境整備を図りますほか、市町村のデジタル化、DX推進を図るため、県がデジタル人材を任用してプールし、市町村への伴走支援を実施してまいります。 新しい時代を切り拓くプロジェクトの推進に向けた取り組みについてでありますが、人交密度向上プロジェクトにおきまして、官民協働による関係人口拡大ネットワークの形成を図るとともに、県、市町村共通のオリジナル返礼品造成によるふるさと納税の普及拡大など、ブランド力の向上による関係人口施策の強化により、国が新たに創設する、ふるさと住民登録制度に呼応した関係人口の量的拡大、質的向上に取り組んでまいります。 その他の主な事業についてでありますが、令和4年度から令和8年度までの県政150周年期間の最終年度の取り組みとして、記念式典や沿岸地域での記念イベントの開催、官民連携による岩手県の未来を担う人材の海外派遣など、150周年期間を締めくくるさまざまな事業を展開してまいります。 それでは、歳出予算について御説明を申し上げます。 お手元の議案その1、10ページをお願いいたします。ふるさと振興部関係の予算は、2款総務費のうち1項総務管理費の一部、2項企画費の一部、4項地域振興費の一部、5項選挙費、7項統計調査費、12ページに参りまして、10款教育費のうち1項教育総務費の一部、13ページに参りまして、8項大学費及び9項私立学校費、これらを合わせまして、総額で213億3、200万円余であり、前年度と比較しますと10億3、300万円余の増額となるものであります。 予算の内容につきましては、予算に関する説明書に記載されておりますが、説明は省略させていただきますので御了承をお願いいたします。 続きまして、議案その2の46ページをお開き願います。議案第33号いわて体験交流施設条例の一部を改正する条例案について御説明を申し上げます。 これは人件費や物件費の伸び率等に伴い、記載のとおり、いわて体験交流施設の利用料金の上限額を令和8年4月1日から引き上げようとするものであります。 以上で説明を終わります。よろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。 〇佐々木朋和委員長 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。 〇神崎浩之委員 県民の利便性、そして、職員の皆さんの利便性にも寄与するマイナンバーカード、マイナポータル、住民基本台帳ネットワークの活用についてお伺いしたいと思います。 マイナンバーカードでありますが、せっかくあるものなので、これを県民に便利なものだと周知するようなことになればいいと思っておりました。岩手県でマイナンバーカードの普及率、マイナポータルの普及率等をお聞かせいただきたいと思っていました。県行政において、マイナンバーカードの活用はあるのかどうかをあわせてお伺いしたいと思います。 〇齋藤市町村課総括課長 マイナンバーカード制度を所管する立場でお答え申し上げます。 まず、マイナンバーカードそのものの普及率についてお尋ねをいただきましたので、そちらをお答えいたします。令和8年1月31日時点でのマイナンバーカード保有状況につきましては、保有率は県内で81.5%となっております。 市町村における活用状況はよろしいですか。(神崎浩之委員「お願いします」と呼ぶ) スマートフォンのマイナンバーカードはどの程度活用されているのかについては、マイナンバーカードの機能を住民自身が所有する端末に追加して利用できるサービスということで、さまざまな行政サービスにおいて住民の利便性向上に寄与する仕組みであると承知しております。 昨年8月以降においては、一定の環境整備を行うことで、市町村の現場においても対面の本人確認への利用も制度上は可能となったところでございます。従来の本人確認で用いられているカードの券面情報の目視及び暗証番号による確認方法と比較して、安全性が高いということで、国においても導入を促進しているところでございます。 県内においては、残念ながら、必要な機器等の整備が完了した市町村はいまだもってないということで、窓口の本人確認には従来の方法を用いているものと認識しておりますが、引き続き、国の動向を踏まえ、市町村における環境整備の支援に取り組んでまいります。 市町村関係は以上でございます。 〇舘本デジタル推進課長 県における業務に関しまして、私からお答え申し上げます。 まず、マイナンバーカードの保有状況につきまして、令和8年2月末時点のデータがございますので、こちらからお話しいたします。岩手県が2月末時点で81.8%となっております。 県では、身体障害者手帳の交付事務や高等学校等就学支援金の支給事務等において、申請者のマイナンバーカード等を活用して本人確認を行っており、その確認作業に当たっては、カード及びスマートフォン上の電子情報の読み取りに必要な機器等を保有しておりませんことから、マイナンバーカードの券面を目視により確認しております。 また、県の事務におけるパスポートの手続に関しては、マイナポータルを活用したオンライン申請が可能となっております。 次に、県立病院においてですが、スマートフォンに搭載されたマイナ保険証の読み込み機の導入を始めまして、令和8年3月末で閉院します紫波地域診療センターを除く全ての県立病院及び診療所に導入し、受付において保険証の資格確認を行っております。 〇神崎浩之委員 マイナンバーカードの活用については、まず一つ、マイナンバーカードを登録しているかというのが一段階です。その後、相手方がマイナンバーカードを読み取る機械があるかどうかというのが二つ目です。それから、今、携帯電話に入れられるけれども、携帯電話から読み取れるかどうか、三段階がそろわないと十分機能しないわけです。 自分のスマートフォンのマイナポータルアプリにスマホ用電子証明書を登録すると、マイナンバーカードを持たずにスマホで各種行政手続ができるということになっているのですけれども、一方、相手方の行政が読み取れない。今回、一関市役所でもあったのですが、同じ住民票を取るにしてもスマートフォンでは読み取れない。カードでなくてはだめだ。一方、コンビニではスマートフォンで住民票が取れる。なぜコンビニでできるのに市町村ではできないのか。逆ならわかるけれども―役所ができて、コンビニが後からついてくるならわかるけれども、なぜ役所ができないのかということがあります。 スマートフォンにマイナンバーカードを登録することによって実物のカードを持たなくてもいいわけです。私もスマートフォンとカードと二つ持っているわけですが、スマートフォンから読み取れることがあれば実物のカードを持ち歩く必要もないし、顔認証や、暗証番号を忘れても大丈夫だということがあります。 例えば、警察の取り締まりのときに、私も紙の免許証を持っていなくてスマートフォンに入れているのですが、警察はそういうものは読み取れるのでしょうか。交通違反とかで免許証を出してくださいとおまわりさんから言われたときに、どういう状況になっているのか。 あともう一つ、県立病院でもスマートフォンで読み取れるのかどうか、お願いします。 〇舘本デジタル推進課長 まず、運転免許証に関してでございますが、マイナンバーカードと一体化を希望した方につきましては、カードのICチップの部分に運転免許証情報が搭載されますが、スマートフォンについては、運転免許証情報は搭載されないことになっておりますので、運転時にはカードを持つことが必須とされております。 また、県立病院につきましては、スマートフォンに搭載されましたマイナ保険証の読み込み機は導入を始めておりまして、全ての県立病院、診療所で導入している状況でございます。 〇神崎浩之委員 いずれ国のほうはどんどん、便利だからと言いながら、相手方のほうが整っていないこともあります。二つ持っていたら全然意味がないので、早めに統一していただきたいということであります。 先日、レンタカーを借りたら、免許証を出してくださいと言われて、出したら免許証を読み取ってくれないのです。だったらいいですと言われたりして、そういうことが行政も含めて民間もまだあるようですので、よろしくお願いしたいと思います。 これに合わせて、情報連携ということで、皆さん、添付書類のワンスオンリー原則というものを聞いたことがありますか。添付書類の省略、ワンスオンリー原則というものがあるのは当局でわかりますか。 〇齋藤市町村課総括課長 済みません、手元に正確な定義がないので役所チックな回答はできませんが、要は、サービス利用者である住民が必要な手続に関する書類を一度出したら終わり、それ以上は求めないというものであったと承知しております。 〇神崎浩之委員 役所チックではないような回答で、非常にいいなと思って聞いていました。そのように、行政が一度取得した情報は国民に二度と提出させないという原則です。これはマイナポータルとかマイナンバー制度を活用して行政機関同士が必要な情報をネットワークで照会するということであります。従来は住民票を自分でお金を出して取得して役所に提出するということですが、市町村の内部でやってしまう。住民に住民票を求めない、内部に情報があるからそれを活用します。課税証明書も税情報を行政間で照会できる。戸籍謄本もホームデータで役所の内部でやるということで、住民がわざわざ役所に行って、お金を払って住民票等を取ってまた提出する、その都度やらなくていいというのがこの仕組みであります。 ぜひともマイナンバー制度を活用して、こういうことなので住民の皆様、利便性があるのですということを市町村にも県行政としても進めていただきたいということであります。 これは住民だけではなくて、行政の皆さん方も楽なのです。添付の確認作業も減るし、書類の不備も減るし、処理機関のコスト、郵送費も減るということになりますので、住民だけではなくて行政の皆さんも非常に楽な制度になりますので、ぜひ普及させてください。 それから、二つ目の県行政における住基ネットの活用についてであります。県が住民票情報を確認できると法律が変わっております。そういうことで、市町村の行政では、さまざま住民票の添付があるのですが、県行政において、例えば資格取得等において、住民票や印鑑証明を添付する業務はどういうものが幾つあるのか、お願いしたいと思います。 〇齋藤市町村課総括課長 県行政における住民票等の添付を要する業務についてでありますが、例示をいたしますと、例えば、電気工事士や消防法による危険物取扱者などの産業保安関係の資格、准看護師や栄養士などの医療福祉や食品衛生関係の資格、建築士や宅地建物取引士など技術系の資格に関する業務については県の業務でありますが、住民票等による本人情報の確認が求められているものと承知しております。これらは都道府県において、既に住基ネットを用いた本人確認情報の利用が可能であるものと法律や条例で定められている業務でありまして、こういった業務は少なくとも16件あると確認しているところです。 このほかにも、自動車運転免許証の取得や教育職員検定の申請など、現在、住基ネットの利用対象外の手続であって、住民票や戸籍抄本等を必要とする業務も、総数は把握できておりませんが、あるものと認識しております。 〇神崎浩之委員 県においては、資格取得の場合に住民票を取って出してくださいということが結構多いわけでありますが、そういう県行政において、住基ネットを見ることによって、住民に住民票等を求めないようなものは法律上、今後は簡素化できるものなのか。この辺、お伺いしたいと思います。 〇齋藤市町村課総括課長 まずは、そういった簡素化がなされている業務分野も既にありますというところからお答え申し上げます。 先ほど住基ネットが既に活用できることとなっている業務を御紹介いたしましたが、そのうち令和7年1月から12月の間において、住基ネットを利用した本人確認情報を提供した件数といたしまして、電気工事士関係では560件、介護支援専門員関係では193件の実績があるなど、現行の法律及び条例上も、県の住基ネット活用による住民票の添付省略等により、住民の利便性の向上や行政事務の効率化につながっている業務があるものと承知しております。 一方で、住民情報だけではなく本籍地の情報など、住基ネットのシステム上では確認できない情報が制度上求められている場合ですとか、申請管理の業務を外部の指定登録機関などに委託している場合など、住基ネットの活用による手続の簡素化が直ちに進めることが難しい業務も存在するだろうと認識しております。 〇神崎浩之委員 最後にふるさと振興部長に聞いて終わりますけれども、今いろいろとやりとりをさせていただいたのですが、今あるものは、法律でも認められているものはどんどん県も、県の立場として市町村にもハッパをかけていただきたいと思っています。DX、DXとみんな言うけれども、新たなDXをやっているより、今あるものはきちんと活用してほしいと思います。マイナンバーカードであろうが、マイナポータルであろうが、スマートフォンであろうが、今あるものは、わざわざ新たにということではないので、先ほどお話ししましたように、これは住民だけのメリットではなくて、行政事務においても、皆さん方も楽なのです。そういうことであります。 県が直接住基ネットを見ることができるということで簡素化できることは大きいことだと思っています。わざわざ市役所に行って、お金を出して住民票を取ってということもあるので、そういうことも含めて、今後どんどん、県も、それから、県の立場として市町村への普及も促していただきたいと思いますので、その点をふるさと振興部長にお願いいたします。 〇村上ふるさと振興部長 今、市町村の職員の確保が非常に大きな課題になっている中で、市町村の事務をいかに効率化して住民サービスの質を向上させるか、委員が御指摘のとおり、非常に大きな課題だと思っています。 先ほど事例に挙げていただきましたとおり、行政の業務が制度の改変に追いついていないところが若干ありまして、デジタル庁などの取り組みは、どんどん新しいものが進んでいますので、そういったところも我々もしっかり、市町村が今後少ないリソースで行政サービスを展開できるように支援していかなければならないと思っています。我々自身がまず、日進月歩する行政サービスに伴うシステムの進展をしっかり理解した上で、市町村のデジタル化の支援も新年度は強化していくつもりでありますので、そのような中で、委員御指摘の情報インフラを使った行政サービスをしっかり展開できるように取り組んでまいります。 〇高橋はじめ委員 私は、さきに行われました第51回衆議院議員選挙の執行について、何点かお尋ねしたいと思います。 まず、期日前投票についてでありますが、期日前投票はどうであったかということで、地域ごとの特色や年代別の投票者、あるいは昨年夏の参議院議員選挙との比較、問題、課題はどのようなものがあるか、お尋ねしたいと思います。 〇齋藤選挙管理委員会事務局書記長 選挙管理委員会事務局として御答弁申し上げます。 今回の衆議院議員選挙における期日前投票の状況についてでございます。小選挙区選出議員選挙において、有権者に占める期日前投票の割合は29.81%に上り、有効投票に占める割合も50.58%と半数以上を占めました。いずれも前回の令和6年10月の衆院選から大きく上昇し、制度導入以降、県が執行した選挙で過去最高となりました。 期日前投票に限定した年代別の投票者のデータは持ち合わせておりませんが、期日前投票そのものの割合は、人口の多い市部と少ない町村部ともに、令和7年7月の参院選と比較しても上昇しておりますことから、県内を通して、制度の定着等に伴い期日前投票を行う有権者が増加しているものと認識しています。 割合に関しては増加傾向が見られるものの、特に町村部では、期日前投票所が役場などの中心部に設置される状況にありまして、アクセスの課題があろうと考えております。当委員会事務局としては、例えば、商業施設等への期日前投票所の設置や移動期日前投票所の開設、タクシー乗車券の交付等による投票所までの移動支援など優良事例を市町村に御紹介するなど、各市町村の選挙管理委員会が行う投票環境の改善に向けた取り組みを支援する考えです。 〇高橋はじめ委員 1月の豪雪時期に解散があった関係で、投票日の天候も豪雪、風雪、さまざまな天気予報もあって、そういう意味で期日前投票はかなり県民の方々が取り組んだのではないかという思いがして、今の説明を伺っておりました。 そうした中にあって、北上市で起きた問題として、投票用紙の誤った交付がありました。そういったことを含めて、本人の確認のあり方についてどのような状況になっているか。例えば、生年月日、年齢、住所等、台帳と個人の申告との突合を含めた本人確認はどのようになっているのか、お尋ねしたいと思います。 〇齋藤選挙管理委員会事務局書記長 本人確認についてであります。投票事務を行う市町村の選挙管理委員会に今般、聞き取りを行わせていただきました。本人確認といたしましては、入場券をお持ちの場合は、入場券により選挙人名簿と照合の上、氏名を口頭で確認。入場券がない場合は、宣誓書に記載された内容により選挙人名簿と照合の上、氏名を口頭で確認することにより本人確認を行っているとのことでした。 また、入場券がない場合の本人確認については、公職選挙法上、そういった状況を想定した規定が存在しないことから、投票事務を担う市町村選管の判断によることとなりますが、運転免許証等の本人確認書類の提示を求めることは、有権者とのトラブルを招くおそれがあるといった理由などから、宣誓書の記載内容が選挙人名簿と明らかに異なる場合などに限り、そういった書面の提示を求めていると伺っております。 なお、公職選挙法においては、他人になりすまして投票する詐欺投票は禁じられていることから、そうした事案が発生した場合は、法令に従い対応することになります。ですが、未然に防止する観点から、宣誓書の記載内容に偽りがあった場合、罰則が適用されるということを投票所内に掲示するなどして、注意喚起を図っている市町村選管もあると伺っております。 〇高橋はじめ委員 今回の場合は、住所変更で投票権がないのに投票してしまったという内容でございまして、その辺も、本来ならもう少し事前にわかりそうな気もするのですけれども、多少の相違については、複数の担当者で確認しながら投票用紙を交付していくべきではないかと思っています。その辺の取り組みについては、もう少し徹底して、公正な選挙が行われるように進めていただければと思っております。 それから、二つ目ですが、投開票についてであります。県内市町村で投票時間の短縮が行われておりましたが、その実態と今後の見通しについて、どう捉えているか伺いたいと思います。 また、そのメリット、デメリット、有権者の周知の問題はどうかということであります。東北地方各県でも福島県なども全部のところで繰り上げ投票をやっているということもありました。岩手県でも、早いところでは午後6時、福島県、宮城県では早いところで4時ということで、冬場の投票ということから、こういう措置かと思っていますが、その辺についてはいかがでしょう。 〇齋藤選挙管理委員会事務局書記長 投票時間の短縮についてです。 投票所の開閉時刻は、有権者の投票動向など地域の実情に応じて、市町村の選挙管理委員会が決定するものとなっております。県内の当日投票所において、投票時間を変更しなかった団体は、滝沢市、紫波町及び矢巾町の3市町でございまして、その他の30市町村では、開始時刻の繰り下げや閉鎖時刻の繰り上げが行われたところです。 今回の選挙は、委員御指摘のとおり、久々の降雪期の選挙ということでありましたが、近年の選挙では、実施時期にかかわらず、こうした開始時刻の取り扱い、閉鎖時刻の取り扱いの傾向が見られるということで、今後の選挙においても、同様の状況が続いていくのではないかと考えております。 投票時間を短縮することで市町村職員や投票立会人の負担軽減を図り、選挙費用を節減できる一方、有権者の投票機会を減少させるとの指摘もございますので、県選挙管理委員会では、市町村選挙管理委員会に対しては、その判断を慎重に行うよう助言を行っているところでございました。 市町村ごとの投票所の開閉時刻は、県において、全世帯に配付する選挙公報やホームページで周知しているところでございます。その結果、投票時間に係る県民からの御提言などは、今のところ当委員会には寄せられていない状況でございます。 加えて、今回の選挙で、初めて全ての投票所の閉鎖時刻を1時間繰り上げた団体が盛岡市でありますが、盛岡市にも聞き取ったところ、投票時間に係る意見はなかったとのことでございました。 委員の御懸念として、有権者への周知に問題はなかったのかというだと思いますが、その点に関しては、各団体において適切に行われていたものと考えているところでございます。 〇高橋はじめ委員 いずれ混乱なく投票は行われたという認識でよろしいでしょうか。それらを含めて、今後の投票のあり方全体にもそういう流れが出てくるのかなという思いもしておりました。 二つ目ですが、比例代表選出議員選挙と最高裁判所裁判官国民審査の投票用紙が同時に配付され、私のところもそうでしたけれども、これによって投票箱を間違えて投票したという報告はないでしょうか。 〇齋藤選挙管理委員会事務局書記長 委員御指摘のとおり、投票用紙の配付方法については、まずは小選挙区を配り、それを投票した後、国民審査と比例代表については同時に配るという形です。御指摘のとおりでございます。 投票用紙の交付誤りや、選挙人が投票用紙の種類について混乱することを防止する観点といたしましては、国において対策がとられておりまして、衆議院議員の比例代表選出議員選挙に関しては、投票用紙はピンク色、最高裁判所裁判官国民審査は、投票用紙はうぐいす色と、投票用紙の色を全国統一にする措置がとられていると承知しております。 実際の投票結果におきましても、今回の選挙における無効投票の割合に関しましては、比例代表では2.04%、国民審査では1.95%にとどまっておりまして、小選挙区選出議員選挙の第1区から第3区までの合算の無効投票の割合が2.23%ですので、それと比較しても低い割合となっております。市町村選挙管理委員会からも取り違えの報告は今のところ受けておりませんので、投票用紙の同時配付による影響は小さいものと認識しております。 〇高橋はじめ委員 たまたま私が投票に行ったとき、間違って投票箱に入れようとして、投票立会人の方から違うという指摘があって、入れずによかったのですが、動線も含めて間違いがないように進めて取り組んでいただければいいと思っております。 それから、開票確定に時間を要した自治体もあったと思っておりますが、選挙事務の水準低下を招いているのではないか。今の開票の状況について、どのように分析して指導しているか、お尋ねしたいと思います。 〇齋藤選挙管理委員会事務局書記長 開票確定に時間を要した自治体などについてのお尋ねをいただきました。今回の衆議院議員選挙においては、一部の市では開票作業が翌日まで及んだものの、有権者の少ない町村部では、おおむね22時ごろに終了しております。 これまでの選挙においても大体同様の傾向が見られるということで、開票時間の長短については、市町村の事務処理能力にかかわらず、基本的には、有権者の数に比例するものと認識しているところでございます。 一方で、委員が御懸念されるように、令和6年10月の衆参同日選挙におきましては、複数の市町村において、不在者投票の重複計上ですとか得票数の過少報告ですとか、人の手によるミスによって再集計等の事務が増加し、開票結果の確定まで時間を要した事例も発生したところです。 当委員会事務局としては、そうした事案の発生を重く受けとめ、これまでは選挙前に実施していた担当者会議での注意喚起に加えまして、今年度は、新たに誤りが生じた市町村を直接訪問して、発生原因をともに確認しながら、冒頭、委員からも御指摘がありましたように、例えばチェックシートの作成や複数人によるチェック体制の確立など、具体的な再発防止策を助言するなどの取り組みを始めたところであります。その後の参議院議員選挙及び衆議院議員選挙では誤りの発生が減少しているところであり、こうした取り組みを継続しながら、公正かつ適正な選挙事務の執行に取り組んでまいります。 〇高橋はじめ委員 ありがとうございました。おおむね順調に選挙は行われたと認識させていただいたところでございます。ただ、昨年の臨時国会あたりの解散であればよかったのですが、厳冬期での解散ということは、私ども積雪地帯に住む者については、例えば、投票所への行き帰りを含めて、交通事故の心配等もありますし、積雪によって投票に行きたい時間が翌日になってしまったとか、さまざまな問題、課題があるわけでございます。 そしてまた、私は当日、ポスター張りに出かけて、ポスターの掲示板がなかったというところも、よくよく確かめたら、積雪で掲示板を設置できなかったところが三、四カ所もあったりして、除雪車で雪の壁ができて、その裏に掲示板があって、なかなか見つけにくかったところも実際問題、出てきておりました。 それらを含めて、冬期間、積雪時の選挙は、私ども北国に住む者としては大変取り組みにくいということも含めて、ここに政権与党の皆さん方がおられますので、ぜひ幹事長を通じて、この時期は極力避けてほしい。首相の専権事項ではありますが、そういう声も地方で上がっているということをお伝えいただければと思っております。 それから、昨今、電子投票で取り組むところが全国各地で出てきておりました。これについても調査研究していく必要があるのではないかと思っております。これについては、後出しの質問でありましたが、もし可能であれば所見を伺いたいし、できれば、私はこういう取り組みも選挙管理委員会として調査研究をしながら、本県の広い県土の中でのさまざまな投票ということは、見直しを図っていく必要があるのではないかという思いもしておりました。もし御回答できるようであればお願いしたいと思います。 〇齋藤選挙管理委員会事務局書記長 まず、委員から言及がありました降雪期の選挙ということで、例えば、立て看板の設置場所を減少せざるを得なかったりした対応が発生したなどといったことは、総数は現在把握しておりませんが、御指摘のとおり事実でございまして、そういった状況でありながらも、市町村選挙管理委員会に、時には休日返上で御尽力いただき、致命的な影響なく選挙を執行できたものと認識しています。 そして、お尋ねいただいた電子投票についてでありますが、お答えできる範囲で御回答申し上げます。 平成14年に、いわゆる電磁記録投票法が施行されまして、国ではなく地方公共団体の議会の議員または長の選挙においては、条例の定めにより電子的な投票を行うことができるようになったものと承知しています。いわゆる電子投票については、有権者の利便性の向上ですとか開票作業の効率化や迅速化が図られるメリットがある一方で、専用機器のトラブルですとか導入経費にかかる財政負担等の理由で普及が進まなかった時期もあったと承知しています。 しかしながら、令和2年3月には、専用機器よりも安価に導入できるタブレットを使った電子投票システムが制度上解禁されたということで、全国の市町村において、導入に向けた検討が進んでいると承知しております。 当委員会において、市町村選挙管理委員会に対して緊急の聞き取りを行ったところ、県内においても、14市の選管で構成する都市選挙管理委員会連合会において、国から認証を受けた機器を有する企業による講演会を開催したとのことでした。 このほか、これとは別に、陸前高田市においては、独自に電子投票体験会を開催し、参加者にアンケートを実施するなど、導入に向けた検討を進めていると伺ったところです。 当委員会事務局としては、導入を検討する市町村に対し、国の地方財政措置について助言するなど、適切に対応する考えです。 〇ハクセル美穂子委員 私からは、人口減少対応型関係人口推進事業について御質問させていただきます。 この事業は令和8年度から空き家活用等による地域活性化等を目的にしたフォーラムを行うという事業で、このフォーラムによって、地域に潜むアンコンシャスバイアスの解消も取り組むと書かれておりますが、どのような効果を考えて、どういったフォーラムを行っていくのか、その内容についてお伺いをいたします。 〇増澤地域企画課長 このフォーラムは、対象を市町村職員や地域おこし協力隊、地域づくり団体、民間事業者、一般県民等とし、有識者による講演や空き家等を活用した地域活性化などの優良事例の共有等により、参加者が空き家活用等への理解を深め、課題解決への効果的なアプローチを地域ぐるみで考える一助としていただくものでございます。 このフォーラムの実施検討に当たりましては、令和8年度から新たに国の過疎地域等政策支援員制度を活用し、特に小規模町村を中心とした空き家情報の整理、活用に係る取り組みもあわせて実施する予定としているところであり、調査状況等を踏まえた上でフォーラムを実施することで事業効果を高め、地域の実情に応じた取り組み展開、そして、地域に潜むアンコンシャスバイアス、さまざまな意見交換を通じながら、地域課題の解決につながることを期待して実施するものでございます。 〇ハクセル美穂子委員 御説明いただきました。これはシンプルに、空き家解消のフォーラムに注力したほうがいいのではないかと私は思うのですが、ついでにアンコンシャスバイアスの解消というものをつけているようにしか感じられなくて、残念に感じております。先ほどの説明の中でも、どうやってアンコンシャスバイアスの解消をするのか全然見えてこないのですけれども、実際にどのように計画されているのか。そのアンコンシャスバイアスの解消の部分について、もう少し詳しくお聞かせください。 〇増澤地域企画課長 アンコンシャスバイアスの解消についてでありますが、小規模自治体等を中心に社会減対策の要因として、ジェンダーギャップ解消やアンコンシャスバイアスの解消について取り組んでいくということを考えております。地方において空き家がある、そして、地方は空き家ばかりだといった中央から見た視点ですとか、地域の人がまだまだ活用できる空き家、もしくは賃貸空き物件等について考え、そして、それをどうやって交流人口の拡大等の施策に生かしていくのかといったところを地域ぐるみで考えるときに、今回はテーマとして空き家活用を題材に取り上げるものでございます。 〇ハクセル美穂子委員 御説明いただけばいただくほど、やはり空き家活用に注力したほうがいいのではないかと思ってしまいました。アンコンシャスバイアスの考え方としても、いろいろなアンコンシャスバイアスがありますので、どのアンコンシャスバイアスを解消するのかが余り整理されていないのではないかということを今、御説明いただいても感じております。 私は自分が女性ということもあって、これまでも若者、女性関係の質問もしておりましたので、人口減少の要因は、若い女性―20代、30代の女性が岩手県から流出しているというポイントが人口減少につながっているとずっと議論してきたのではないかと思っておりまして、今の御説明の中の空き家に対するアンコンシャスバイアスなのか、よくわからないと思っております。本当にこれはアンコンシャスバイアスの解消もつけ加えて大々的にやるべき事業なのか、ちょっとわからないのですけれども、もう一回御説明をお願いします。 〇増澤地域企画課長 このフォーラムにおきましては、テーマとしては空き家活用ということでございますが、アンコンシャスバイアスとの兼ね合いでございます。今年度、釜石市において人口減少対策フォーラムin三陸というものを当室主催で開催させていただきました。その中で基調講演者の守屋智敬氏から、地域性に対するアンコンシャスバイアスというものが紹介されました。講師のお言葉をかりれば、中央はいろいろなものがあって皆が憧れる。地方は何もないといった決めつけみたいなアンコンシャスバイアスが地域性に対するアンコンシャスバイアスの一つであろうと御講演いただいたところでございます。 そして、県北地域におきましては、さまざまな取り組みにおいて、社会減対策の要因として、人の住むところ、すみかといったところも社会減の対策の要素ととらまえておりまして、そういったところについて、地域で目の前に顕在している空き家状況等の整理も踏まえながら解消していく中で、地方にも、例えば、地域おこし協力隊の方が住んでいただけるような物件がまだまだあるといったところも含めて、情報発信も含めて進めていきたいと考えております。 〇ハクセル美穂子委員 これは地域性に対するアンコンシャスバイアスの解消ということでございますね。令和8年度の県の計画で掲げられている部分の、その中の一つである地域性に対するアンコンシャスバイアスと。きちんと説明していっていただかないといけないような事業ですし、私の感じていたイメージとは全く違いまして、多分、見る方は皆さん同じような感じで捉えると思うのです。ですので、本当に今、人口減少対策をしていく中で、そのアンコンシャスバイアスこそがアンコンシャスバイアスの解消という1丁目1番地に来るアンコンシャスバイアスなのかというところもきちんと考えていただきたいと思っています。 私は、吉田敬子委員が総括質疑でもお話をされていたとおり、いわて未来づくり機構ラウンドテーブルに女性とか若者をきちんと入れるほうが、よほどアンコンシャスバイアスの解消に寄与することであると思っていまして、こういったフォーラムの中にちらっと入れるというのは、これまでもよくやってきたことなのですが、本当に見直していただきたいと思っているのです。その点について聞いても、見直しませんとなるのかもしれませんけれども、問題意識というか、本当にこれでいいと思って行っているのかお聞きしたいと思います。 〇増澤地域企画課長 委員御指摘のとおり、例えば、男女の役割分担に関するアンコンシャスバイアスといったこともまだまだ地域、地方に根差しているものだと思います。また、県行政における、例えば審議会の女性委員の割合ですとか、さまざまそういったところで、県といたしましても対応すべき部分というのは重々承知しております。さまざま県の施策の中でも組み合わせながら、こちらにつきましては、人口減少対策、特に小規模町村における目の前の課題といったところにフォーカスを当てて取り組んでいきたいと考えておりますので、そういった中では、地域に潜む、役割分担に関するアンコンシャスバイアスのようなことについても重々留意しながら進めてまいりたいと思います。 〇ハクセル美穂子委員 苦しい中で御答弁いただきましたことには感謝申し上げますけれども、今、御担当の方だけではなくて、県の組織全体で考えていただきたいことだと思いますので、このアンコンシャスバイアスの解消だけで来年度、やりましたと言われたものではたまったものではないと思っておりまして、きちんとアンコンシャスバイアスの解消の中身についても整理していただくように、ふるさと振興部だけではないのですけれども、私から提言させていただきたいと思います。これについてはフォーラムなので、まずは空き家解消を中心にやるというイメージで私は捉えていきたいと思います。 あと、いわて関係人口拡大ムーブメント事業でも統一アイコン、関係人口のブランド化と書かれているのですけれども、ふるさと住民登録制度に呼応したので、ブランド化をすることでどれだけ、どういう効果があるのか、これも私は見えないので、その点についてお伺いしたいと思います。 〇八巻地域振興課長 統一アイコンを用いたブランド化ということですが、これは国が導入を進めております、ふるさと住民登録制度というものがあります。具体的にはどういうものかといいますと、携帯電話にアプリケーションをダウンロードいたしまして、アプリケーションを通じて都会と田舎の人が通じて、それぞれ関係を構築して行ったり来たりするというような仕組みです。 ところが、アプリケーションをつくっただけでは、アプリケーションがそこにあるだけということになってしまいますので、我々はそのアプリケーションをどうやって世の中に普及させて、特に岩手県内で普及させて有効活用して、関係人口を増幅させていくかというブーストさせる役割を担っております。 特に、市町村が人口減少によって関係人口がこれからどんどん必要になってくる。そういったときに、県の役割としては、どれだけ市町村の関係人口をふやして人手をカバーしていくか、もしくは、地域を盛り上げていくかということを支援していかなければならないということでございまして、まずは、統一アイコンをつくることによって関係人口をふやしましょうということを内外に示す。そして、盛り上げていく。県民一丸となって盛り上げていくことをまずやって、それをふるさと住民登録制度の登録につなげていくというストーリーを描いて、そういう設計をしてこの事業をつくっております。 〇ハクセル美穂子委員 ストーリーと事業をつくられた内容については、今の説明で理解しましたけれども、ふるさと住民登録制度そのものについて、理解が足りないのではないかと私は思いました。ふるさと住民登録制度―ここにいる委員の方々はわかっていらっしゃると思いますが、昔、県議会議員として活躍されていた高橋博之さんがずっと話をしてきたことの一つが形になったようなものでもあります。 関係人口は、ブランドアイコンで市町村がこれに関係人口として登録してくださいと言うだけで人が来るようなものではないと私は考えています。それぞれの市町村で、それまでに地域おこし協力隊の皆さんとか、ほかにも市町村出身の方々で東京圏で活躍している方、ほかの都会で活躍している方々が、こちらに戻ってくることはできないけれども、応援したいとか、そういったところからのつながり、マルシェとかいろいろなつながりの中で培ってきた関係人口の方々が登録していただいて、その市町村を応援していただくというような形になるのではないかと、私の関係人口の考え方はそうだったのですけれども、少しずれているのではないかと思います。 せっかく県でこれだけのお金を使ってやるのであれば、ブランド化ではなくて、市町村の皆さんにしっかり関係人口のつくり方というか、どういうふうにやっていくのかというところを県が一緒になってやることが最も大切なところではないかと思うのです。シティプロモーションとか市町村でもいろいろやっていますけれども、それだけでは来てくれない。もっと人と人とのふだんからやっている活動の中で関係人口をふやしていくという方向に、具体例とかをきちんと示すとか、そういった活動のほうがいいと思うのですが、もう一回、熟考していただきたいと思うのですけれども、その点についてお願いします。 〇村上ふるさと振興部長 関係人口の事業についての御提言を頂戴いたしました。ふるさと住民登録制度ですが、市町村を選んで登録するわけですけれども、制度では、自分のふるさと住民として登録する市町村を選ぶと、自動的に市町村が属する県のふるさと住民にも登録されるということになります。 今まではそういう仕組みではなかったので、県と市町村に一緒にふるさと住民として登録される仕組みになるものですから、これまで以上に県と市町村が一緒にやっていかないといけないということで、統一アイコンとかの話もありますけれども、この事業でまずやっていくのは、官民協働で市町村とプラットフォームを立ち上げて、その中で関係人口拡大について、委員がおっしゃったような事例の共有ですとか、一生懸命頑張っているところの取り組みの横展開とか、あるいは、民間の力を活用して、プラットフォームに参画していただいている民間の方に協力していただいて、関係人口をふやしていく。 そういう取り組みをやりたいと思っている中で、県と市町村のふるさと納税の共通返礼品もふやしていきたいと思っていて、特に、共通返礼品に統一アイコンなどを見せることで、ふるさと納税も進んでいくのではないかということで、統一アイコンも少し考えている部分もございます。 いずれ、委員がおっしゃられましたような、市町村と一緒になって、市町村の足りないところには、もっとふやすような取り組みを働きかけていくし、県として、市町村全体の底上げが図られるような取り組みをこの事業でやっていきたいと思っておりますので、事業内容、取り組み状況については、随時、広く情報発信しながら進めたいと考えております。 〇ハクセル美穂子委員 ふるさと振興部長から御説明いただき、ぜひそのように取り組んでいただきたいと思いますし、ふるさと振興部という部は、市町村と一緒になって、さまざまな県な施策を市町村の皆さんにも理解していただいて実行していただく、その伝達役というか、間をとって一生懸命働かなくてはいけない重要な部であると私は認識しております。応援していますので、皆さんの仕事が目に見える形で成果になってほしいという思いで質問しております。ぜひその点、留意していただいて、やっていただきたいと思います。そのことをお願いして、終わりたいと思います。 〇吉田敬子委員 自分の質問に入る前に、先ほどハクセル美穂子委員がアンコンシャスバイアスのことを取り上げられていましたけれども、私も県庁内の皆さんこそアンコンシャスバイアスを解消すべきだということは一般質問でも取り上げさせていただいていて、県庁職員の皆さんは、特に幹部の皆さんを含めて、提言させていただいているのですけれども、なかなかそこが進まない中で、先ほどのハクセル美穂子委員の質疑を聞いておりまして、本当にそのとおりだと思いました。ぜひ、ふるさと振興部からでもいいですので、部内のアンコンシャスバイアスの研修、民間ではやっているのですけれども、そこをふるさと振興部でもやっていっていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 自分の質問に入りたいと思います。若者の海外派遣についてです。 今年度から南米と岩手を結ぶ関係人口創出事業を開始されました。この事業実績と課題、来年度の取り組みについてお伺いしたいと思います。 今年度は、私の課題認識として、大学生までは派遣できる事業があったのが、今回、これは社会人も対象になって、39歳までなのですけれども、社会人に広げていただいたところをすごく評価させていただいている中で、今回、県として8月、9月に初めて実施しましたけれども、その取り組みの評価についてお伺いしたいと思います。 〇菊池国際企画課長 南米と岩手を結ぶ関係人口創出事業についてでありますが、令和7年度は、次世代を担う20代の方、学生の方1名と、委員御指摘のとおり、社会人の方1名、合計2名を約3週間、ブラジル岩手県人会へ派遣しまして、ホームステイを含む現地での交流を行い、ブラジル県人会のほか、ブラジルのベレン県人会、パラグアイのイグアス県人会、ピラポ県人会と、南米地域にあります四つの県人会との交流を通じて関係の強化につなげたところでございます。 また、その際、日系1世、2世、3世の会員など、幅広い世代との交流を通じまして相互理解が深まったほか、新たな人的ネットワークを形成することができましたし、また、派遣した方々、日本語教室でのボランティアですとか地元の自治体表敬などを通じまして、非日系の方とも交流しまして、交流の裾野を広げることができたところでございます。 さらに、帰国後には派遣報告会等を通じまして、県人会の活動や岩手県と南米地域とのつながりを広く県民の皆様に発信しまして、本県と南米地域との関係人口の創出に寄与することができたものと考えております。 なお、派遣経験者につきましては、今回の派遣で築いていただいた現地とのネットワーク維持に努めていただいたり、次年度派遣者との交流、助言、さらには県内イベントでの南米地域の御紹介など、今後も本事業への協力をお願いしているところでございます。 令和8年度は、令和7年度と同様に2名の若い世代の方を約3週間派遣する計画としておりまして、パラグアイのイグアス地域にも滞在し、イグアス県人会とも交流することで、交流の多様化と広域化を図ってまいりたいと考えております。 〇吉田敬子委員 今回、たしか2名派遣される中で、応募が9名だった。多いのか少ないのか、まだ1年目なので、私はもう少しあってもよかったかと思っている中で、課題としては県からはなかったのですが、1年目だったので、きっと広報の部分が弱かったのかと思っておりまして、もう少したくさんの方に応募していただけるように広報をしっかりやっていただきたいことが一つ。 あとは、お一人社会人の方で、3週間ということは会社を休んで研修、派遣されたということで、そこには企業の理解があったということで、私も社会人の派遣の方からお話を伺っておりますけれども、そういった企業の皆さんの理解を得てこういう研修ができてきているというところも、ぜひ広報の中でもしていただきつつ、企業の方にとっても、そういう人材が企業の中にいるということは今後の展開にも資するものだと思いますので、その点について、しっかり広報していただきたいと思います。それについて改めてお伺いしたいと思います。 〇菊池国際企画課長 広報につきましては、確かに、委員おっしゃるとおり、多かった、少なかったは今後考えていく点ではございますけれども、今年度の課題と受けとめまして、ホームページを初め、さまざまな広報媒体で多くの県民の皆様にこれを知っていただいて、ぜひ応募していただきたいと考えております。 また、企業の方の御協力ということですけれども、確かに、私も実際そうだと思っておりまして、派遣者の方にアンケートを実施しまして、3週間はどうでしたかと。3週間はホームシックにもなりにくいし、現地で交流活動を行う分にも十分だったということだった、社会人の方からは、短かすぎず、長すぎず、社会人であっても参加できるちょうどよい期間だったという感想をいただいております。 派遣された方からも伺いましたけれども、実際に帰ってきてから、県政テレビ番組いわて!わんこ広報室でも出ることになったりして、職場の関係する方にもいろいろと事業が広まっていると存じておりますので、そういうことも含めまして、皆様にぜひ知っていただければと考えております。 〇吉田敬子委員 若者の海外との派遣による人材育成というところもそうですけれども、今回、場所がブラジルということで、岩手県人会があって、岩手県とブラジルの歴史というものが、当時、三千何人くらいが海外に渡られたということですけれども、その事実を若者も初めて今回参加することで知ったということですから、そこはしっかり継承していく―すごく大事なところですので、こういう事業はぜひ今後も取り組んでいただきたいと思っております。 今回はブラジルとパラグアイに派遣されておりますけれども、岩手県では海外にほかにも県人会がありますが、それについて、今、県では何個あると把握しているのか。それら県人会と県のこれまでの取り組みについてお伺いしたいと思います。 今回はブラジル県人会との関係から南米派遣が決まったとのことでありますけれども、こういった県人会との関係性を密にしていくと、同様の展開が期待できるのではないかと私は考えましたが、その所感と今後の展開についてお伺いしたいと思います。 〇菊池国際企画課長 海外にございます岩手県人会ですけれども、現時点では17あると承知しております。南米地域はブラジル、パラグアイ、アルゼンチン、ほかに、アメリカ、カナダ、中国、台湾、韓国、フランス、タイと、一つの国に幾つかあるところもございますけれども、全部で17と把握しております。 続きまして、海外の県人会と県との取り組みや関係性についてでございますけれども、県では、年1回、県人会の皆様に概況調査をさせていただいております。こちらの調査を通じまして、海外県人会の会員数ですとか活動状況などを教えていただきまして、県人会の育成、ネットワーク強化のために、皆様に海外県人会連携支援事業費補助金を申請いただきまして、交付しております。 歴史の長い南米地域の県人会につきましては、創立記念式典等の機会を捉えまして、県から、知事を初め幹部が訪問しておりますし、会員の子弟の皆様を海外技術研修員ですとか県費の留学生として受け入れております。 南米地域以外の県人会につきましても、トップセールスを行った際や高校生北米派遣研修など、本県から訪問した際に温かく交流していただいておりますし、現地でのプロモーション活動においても、非常に大きく御支援いただいているところでございます。 また、このほか、コロナ禍を契機に海外との往来がなかなか難しくなったときに始めました、岩手県の小学校から大学までを対象とする、海外で活動する本県出身者によるオンライン講演会を行っておりまして、こちらに海外県人会の会員の皆様に講師として、皆さんの御活躍とかを岩手県の若者にぜひお伝えくださいということで教えてもらっているところでございます。 今、委員からも御指摘がありましたけれども、南米地域の県人会は長い歴史がありまして、移住者によって形成されたものでございます。一方、それ以外の地域につきましては、例えば、ビジネスで駐在されているとか、ビジネス目的等での中長期滞在者が中心となっていたりすることもございまして、それぞれ地域ごとに県人会の規模とか性質、体制が異なっております。それを踏まえまして、他地域の県人会からの御要望ですとか交流の可能性とかも、先ほどオンライン講演会等もございましたけれども、そういうものも配慮しつつ、将来的な派遣先の拡大の可能性も検討できればと考えております。 〇佐々木朋和委員長 答弁は簡潔に願います。 〇吉田敬子委員 10カ国・地域に17カ所あると認識しておりますけれども、一番新しくて2018年にタイでできているのと、2016年にフランスでということになっていますが、新しくできている県人会もあって、ブラジルとかとは歴史的な部分は違うと思うのですけれども、年1回調査されるときに、ブラジルの県人会で今こういう事業をやっているので、ほかの県人会でもそういった取り組みの支援が可能なのかどうか、アンケートをせっかくやられているであれば、そういった情報提供もぜひしつつ、調査していただけたらと思っております。お願いいたします。 岩手県政150周年記念事業の中で、来年度は高校生を北米地域に派遣することを予定されておりますが、事業概要について、高校生ということは伺っておりますが、人数等についてお伺いしたいと思いますし、これは単年度ではなくて、その後も継続してやっていっていただきたいと考えておりますけれども、所感についてもお伺いしたいと思います。 〇兼平ふるさと振興企画室企画課長 岩手県政150周年記念事業の北米派遣事業概要についてでございます。 本事業は、県内の高校生等30名~50名程度をアメリカ西海岸に派遣いたしまして、1週間程度滞在していただき、多文化共生やシリコンバレーなど先端技術等について学ぶ機会でありますとか、岩手県の魅力を現地でPRする機会などを提供することによりまして、岩手県の次代を担う人材を育成することを目的として実施しようとするものでございます。 実施に当たりましては、岩手県に誇りや愛着を持ち、海外での学びを将来、県の発展や地域課題の解決に生かしたいという強い意欲を有する生徒に幅広く参加していただきたいと考えております。 本事業は、岩手県政150周年記念期間の最終年度であります節目の年に実施するものとして、企業等から広く寄附を募り、官民連携として実施したいと考えていることから、令和9年度以降も再度、同規模の寄附をお願いして事業を実施することは難しい面もあるとは考えておりますが、県政150周年記念事業を単発の取り組みとして終わらせるのではなく、その効果やレガシーを後年にしっかり引き継いていくことができるよう、本事業の効果や実績を踏まえまして、既存事業との関係性等も考慮し、令和9年度以降の取り扱いについて検討してまいりたいと考えております。 〇吉田敬子委員 これまでも別のもので高校生までの派遣はあるわけですけれども、人数も限られている中で、新たな派遣できる事業はすごく大事な取り組みだと思っております。限定された地域にならないように、応募がもちろんあってのことですけれども、しっかり地域性も踏まえて、全県から子供たちがここに参画できるように、もしくは、既存のものとはまた別の角度で、なかなか行けない地域があるのかどうかも含めて、そういうところもぜひ考慮しつつ新年度やっていただきたいと思います。企業協賛がないとということではありますけれども、できるだけ継続してやれるような形を模索していただきたいと思います。 最後に、知事は世界に開かれた地域創生ということを新年度掲げられておりますけれども、それは知事だったり県の職員だったり、事業の関係者が世界に開かれた事業のために世界に行くだけではなくて、いかに県民私たち一人一人が実感できるかというところが大事だと思います。先ほど来取り上げさせていただいた事業を生かしながら、実感していただくための取り組み、どうやって取り組むのかお伺いできればと思います。 〇畠山国際室長 お尋ねいただきました、県民による世界に開かれた地方創生の実感についてでございますが、県では、世界に開かれた地方創生の実現に向けまして、海外展開の基本方針である、いわて国際戦略ビジョン(2024~2028)に基づき、さまざまな海外展開施策を実施しております。こうした取り組みを県民の皆様にしっかりと理解いただいて、ともに地方創生に取り組んでいくことが非常に重要であると認識しております。 令和8年度におきましては、トップセールス、インバウンド、あるいは海外輸出の拡大に向けた取り組みに加えまして、先ほど答弁がありました県政150周年事業による高校生の北米派遣、令和7年度に開始いたしました南米派遣事業など、一般県民の方が直接参画する事業も継続することとしてございます。こうした施策をより多くの県民の皆様に知っていただく取り組みを工夫しながら、県民の皆様の実感が高まるよう取り組んでいきたいと考えております。 具体的には、今回の派遣者の募集時に、先ほどの募集が多かったか少なかったかという指摘もございました。より大々的なPRを工夫いたしまして広く周知を図っていくほか、派遣終了後にさまざまな機会を通じまして、県民への直接の報告会であるとか、さまざまな媒体を使った海外県人会の活動や取り組みの普及の促進などに取り組んでいくことにより、県民が世界に開かれた地方創生を実感できるよう努めてまいりたいと考えます。 〇鈴木あきこ委員 先ほど来アンコンシャスバイアスの話がありました。女性が3人続いたからということではありませんが、私は、釜石市のフォーラムに参加させていただきました。後半、用事があって抜けましたが。アンコンシャスバイアスと一言で言っても、多分、どういうことがそれなのかわかる方はなかなかいないと思うので、勉強と言うと重くなりますが、みんなで知りましょうというところから、県の職員にも入っていただいて、みんなで知っていきたいと思いますので、所管がどこの部局なのかわかりませんが、そう思っております。 それでは、質問に入ります。私からは、知事のマニフェストプラス39の中の35、市町村と連携した県政について伺います。 税務、環境、保健福祉、農林水産、土木などの分野では、特に小規模自治体において専門職員の不足が課題となっています。こうした状況を踏まえて、県では、広域振興局による業務支援を通じた事務の共同処理とありました。初めに、広域振興局による業務支援を通じた事務の共同処理とはどういうものなのか。また、事務支援によってどのような効果があるのか、現在進行形だと思いますので、今あるのか、まず伺います。 〇齋藤市町村課総括課長 広域振興局からの業務支援による事務共同処理についてのお尋ねでありました。 県では、相互理解と職員の資質向上を目的といたしまして、平成11年度から県と市町村の人事交流を実施してきたところです。これまでは事務職間の交流が中心であったところでありますが、専門職員を交えた人事交流も増加しているところです。 広域振興局の関係では、広域振興局の専門職員を週1日から3日程度、スポット的に市町村に派遣し、専門分野における課題解決や事務処理に共同で取り組む支援を令和6年度から講じており、令和7年度は、普代村に保健師を、大船渡市及び田野畑村に林学職を、それぞれ市町村の求めに応じ派遣しているところでありまして、令和8年度も継続して派遣できるよう、現在調整を進めています。 加えて、効果について、お尋ねもありましたが、そちらについては定性的なものではありますが、例えば、職員派遣を行っている自治体から意見を聴取したところ、県職員が現場に入ってくれたおかげで、市町村の現場の職員だと勉強のいとまがなかったり、余裕がなかったりする専門的知見を県の技師からいただくことができ、そういったところで市町村職員の技能といいますか、仕事の質も向上する効果を感じているといったことを田野畑村の副村長などからは聞いているところでありまして、そういった一定の成果があるのではないかと考えております。 〇鈴木あきこ委員 市町村職員も減っている中で、県の職員がかかわって市町村の仕事が向上していくというところは、大変よいことであったと思います。 次に、市町村との人事交流を進めることとしていますが、これは県、市町村長とのトップミーティングとか、県の市町村連携推進会議というものなのでしょうか。県と市町村の間で行われている人事交流は具体的にどのようなもので、どのような形で行われているのでしょうか。また、そのことによって、先ほどは専門職員が入っていって専門的な質の向上があった。今度は、人事交流、私はトップミーティングとかがそれに当たるのかなと思っていたのですが、その交流の中ではどのような効果が見られたのか伺います。 〇齋藤市町村課総括課長 委員から御紹介いただきました、県・市町村トップミーティングや県市町村連携推進会議といったトップ層の意見交換を目的とした取り組みとはまた別に、ポスト職とか一般職の職員を相互派遣といった形で、県、市町村の間で交換派遣、人事交流を行うという取り組みが、先ほどの答弁でも少し申し上げましたが、平成11年度から伝統的に実施させていただいております。 これも繰り返しになりますが、これまでは事務職間の交流が中心でございましたが、近年は、市町村における専門職員不足も踏まえ、市町村の事務職員と県の専門職員を交換する人事交流も増加しているところでございまして、例を申し上げますと、令和7年度は土木職や農学職の県職員が市町村の現場で業務に従事しているところでございます。 〇鈴木あきこ委員 数字的なところですけれども、年間どれくらいの人が交流しているのでしょうか。 〇齋藤市町村課総括課長 県職員の派遣状況としては、令和7年度は事務職、専門職含めて延べ15名の県職員が市町村に派遣されているところでございます。そのうちの一部の市町村につきましては、相互の交流ということで、市町村からの派遣を頂戴している状況でございます。 〇鈴木あきこ委員 それでは、私が一番気になっているところです。マニフェストプラス39の中では、先ほどおっしゃっていただいたところだと思うのですけれども、市町村が必要とする専門職を県が一括採用し、共同で人事管理をすると記載してあるのですが、令和6年、7年、8年と見ていくと、令和6年度は勤務地を県北・沿岸地域に限定してエリア採用や小規模自治体への職員派遣の効果などを見極めながら、職員の一括採用による支援も視野に連携を進める。令和7年は、先ほどおっしゃったとおり、保健師とか専門職、林学職の職員をスポット的に派遣。令和8年はデジタル人材を確保して市町村に派遣して伴走支援と変わっていきました。 そもそも気になっているのは、きのうは県の職員も不足している状況、市町村も、先ほどふるさと振興部長がおっしゃっていましたが、人手不足だという中で、マニフェストプラス39にある専門職を県が一括採用して共同で人事管理というのはできるものなのか。書いてあるので、県としてはその方向に事業を向けていかなければならないということなのだろうと思っているのですが、その辺の今のあり方を伺います。 〇齋藤市町村課総括課長 市町村が必要とする専門職員の確保についてのお尋ねでありました。委員御指摘のとおり、まさしくその方向に向けて進めていかなければいけないことではあります。市町村では、専門職種を中心に人材確保が喫緊の課題になっているということは、ただいま委員から御紹介いただいたとおりです。 県による専門職員の一括採用については、給与設定のあり方ですとか、退職手当の負担割合をどのように設定するのか、もしくは、人事配置の考え方をどのようにすり合わせるのかといった自治体間で調整が必要な実務的な課題があるのですが、こうした手法も含めまして、現在、当部では市町村と丁寧に意見交換を行いながら、効果的な支援策を幅広に検討を順次実施してきたところであります。 具体的な状況を申し上げますと、各市町村が必要な職員体制を構築できるよう、令和7年度は複数の市町村による専門職種での共同採用、市町村の合同就職セミナーの開催、インターンの受け入れ支援などを行う一方、定期的な意見交換会等を通じて、今後の取り組みの方向性に係る市町村の意向を聴取してきたところでありまして、令和8年度はインターンのカリキュラムそのものを構築するに当たっての伴走支援ですとか、職員の育成、定着促進支援など、ただいま実施している取り組みをさらに発展させることとしています。 〇鈴木あきこ委員 頭でまだ整理がつかなかったのですが、一括採用して共同で人事管理ということは、県が全面的に入ってやるということではなくて、県が寄り添って、伴走というのですか、このマニフェストプラス39の文面と今、御説明いただいたところは、私から見ると少し違うかと思いました。先ほども申しましたけれども、人が少ない中でどこまで県は各市町村の支援をできるのかというところに不安というか心配したところであります。 最後になりますが、以上のようなことから、マニフェストプラス39には、各市町村が特色あるまちづくりを進められる体制づくりについてとありますが、これはどのように進捗しているでしょうか。令和8年度の方向性もお示しいただきたいと思います。 〇齋藤市町村課総括課長 市町村の人的支援を所管する立場としてお答えいたします。 まず、向かっていくべき目標といたしましては、ここでは市町村が必要とする専門職員をいかに確保するかであることと考えております。先ほど申し上げたとおり、また、過去の議会答弁でも、私やふるさと振興部長、知事などがるる答弁していますが、県による専門職員の一括採用については、退職手当の関係、人事配置の関係など自治体間で調整が必要な実務的な課題があり、すぐ実現に至るというのがなかなか難しいというのが実情でございます。 そういった中でも、こうした手法も視野に入れながら、市町村と丁寧に意見交換を行い、その専門職員の確保に資する取り組みを拡充してきたという状況でございます。先ほどの答弁と重複してしまいますが、令和7年度は共同採用を初めとする採用力の強化に係る取り組みを行ってきたところでありました。このほか、市町村からは、せっかく採用しても定着しないとか、育成にコストがかかるといった課題が示されたことから、職員の確保という観点からは、採用面だけでなく、育成定着の支援も必要ではないかということで、先ほど御答弁申し上げた、職員育成定着促進支援などについても、新たに取り組みを始めることとしたものでございます。 そして、最初に御質問いただいた、職員を相互交流などで派遣するという即応性のある取り組みも交えながら支援を進めてまいるといった考えでございます。 〇鈴木あきこ委員 惑わせながら質問してしまって済みませんでした。これは知事のマニフェストなので、私がこの文言がと言っても、ふるさと振興部はそのとおりに一生懸命やっていらっしゃるので、そちらに何か言うということはないのですが、非常に苦しい答弁になるような事業なのだと捉えました。先ほども申したとおり、人口減少の中、そして、市町村職員、県職員も減っている中で、県の職員がやってくださっているのだということがよくわかりました。この文言については、機会があれば知事に伺ってみたいと思います。ありがとうございます。 〔「関連」と呼ぶ者あり〕 〇田中辰也委員 市町村職員の共同採用について質疑させていただきたいと思います。 令和7年度、先ほど御答弁いただいたように、市町村職員の共同採用を3回やったということでございましたので、その状況について、まずお伺いしたいのと、その結果を見て、こういう点がよかったと評価できるところ、また、改善していかなければいけないところについて伺いたいと思います。 〇齋藤市町村課総括課長 御質問ありがとうございます。まず、3回実施した実施状況について、応募者は延べ12人でございました。そもそも応募のなかった団体も5団体存在するなど、応募をふやすための取り組みを強化する必要があると認識しております。 そもそも絶対数が少ない職種ではありますが、現在、情報発信強化の策を講じなければならないということで検討を進めています。 成果やよかった点についてでありますが、九戸村では数年間応募がなかった職種である土木職に応募があるに至ったこと、加えて、一戸町においても、これまで数年間募集しても応募がなかった保健師への応募があったということで、そういったところは一定の成果があったと参画市町村からは評価を頂戴しているところでありました。 また、結果、共同採用には14団体が参画したところでありますが、残念ながら、10団体では採用につながらなかったという結果でございました。こうした団体に対しては、例えば、九戸村に対しては、広域振興局との人事交流で専門職員を派遣するとか、普代村や田野畑村に関しては、保健師や林学職のスポット派遣を継続するなど、市町村の意向に応じて別の方策でフォローを行う方向で調整を進めていたところでございます。 いずれにしましても、令和7年度に開始したばかりの取り組みでありますことから、これまでも随時、見直しや拡充を加えながら、よりよい取り組みに発展させまして、一人でも多くの職員確保につながるよう努める考えでございます。 〇田中辰也委員 次に聞きたいことまで答弁していただきまして、ありがとうございます。5団体が応募がなかったというところで、そこをどう強化していくかが非常に大きな課題であると思っています。そこについては、先ほどの広域振興局との交流人事とか、派遣とか、そういうところをしっかりと市町村の求めに応じながらやっていくのが大事だと思います。先ほど鈴木あきこ委員の質疑の中でもありました、一括して採用して派遣をするという事業につきましては、町村会から例年要望のある事項でありまして、調整が必要なのはわかるのです。ですが、切羽詰まっている小規模自治体は確かに存在するものでありますし、職員がいないと仕事が進まないという実態もありますので、それについて、前広に、いろいろな可能性について協議して、検討していってほしいと思います。 給与面とかどういう指揮命令系統になってという話が一番大きいと思いますし、異動になった場合が難しい。身分はどうなるのだという話、いろいろな想定が必要であるとは思うのですが、今のところ、その可能性についてはどう考えているのか伺いたいと思います。 〇齋藤市町村課総括課長 可能性についてということでした。現在認識している課題についてまず申し上げますと、既に委員から御指摘いただいたものがございますけれども、給与面では、同じ自治体で同様の勤務に従事するにもかかわらず、一括採用した職員と市町村の独自採用の職員間に生じる待遇差についてどう整合性をとるかですとか、退職する場合に勤務実績がない期間のある派遣元の県が退職手当を全額負担するのか、どの程度負担を求めるのかですとか、採用面や人事面では、そもそもそれぞれの自治体で求める職員像が異なるのだろうと考えております。それをどのように設定し、応募者にわかりやすく発信するかですとか、市町村ごとに異なる職員ローテーションの考え方や異動スパンがあると思うのですが、それをどのように設定するか、さまざまあろうかと我々は考えております。 先ほど鈴木あきこ委員の質問に対して、市町村との意見交換会を実施してきた旨を答弁いたしましたが、来年度もこの意見交換会については継続的に実施していきますし、意見交換会とは言わずとも、いろいろなレベルで意見は伺っていきたいと思っております。いずれにしましても、市町村からの声を丁寧に聴取しながら進めてまいりたいと考えているところです。 〇田中辰也委員 そこについては、市町村長も非常に関心を持っているところでありますので、ぜひともいい形で議論を進めていってほしいと思います。 〇佐藤ケイ子委員 今までの質問と重複する部分がありますので、そこは割愛しながら進めさせていただきます。 私も市町村と連携した県政についてということで、最初に、首長及び副首長との意見交換の機会のことについて伺います。最近、県立南昌みらい高等学校とかの関係があって、県と市町村長の関係は大事だし、難しいと思っておりました。そこで、県・市町村トップミーティングとか、県市町村連携推進会議、首長とか副首長との会議が毎年行われておりましたけれども、たまたま私が通告する時点で見たときには、令和7年度の県・市町村トップミーティングが入っていなかったので、トップミーティングをしなかったのか、どうしたことかと思っていましたが、実は、ホームページにアップされまして、実施したということがわかりました。内容も会議録を見させていただきました。 非常に大事なことをやっていると思いましたし、県・市町村トップミーティングでも、国から県に派遣されていた白水伸英さんが講演されたり、今回は、前の財政課総括課長だった山田翔平さんが総務省の公営企業室におられるということで、公営企業のあり方についてお話をされました。時宜を得たテーマでやりとりし、さらには、熊の関係について、各市町村長が熊対策の事例を発表したり、県にも求めているという状況だとわかりまして、非常にいいと思っておりました。どういう成果だったか、どういう状況だったかは省いていいです。 令和8年度の予定については、どのように考えているか伺います。 〇齋藤市町村課総括課長 御質問ありがとうございます。委員から既に御紹介いただいた部分は省いて答弁いたします。 まず、令和8年度の実施見込みにつきましては、令和7年度と同様、県・市町村トップミーティングも県市町村連携推進会議も開催する予定でございます。 実施時期につきましては、それぞれ、県・市町村トップミーティングは令和9年1月ごろ、県市町村連携推進会議に関しましては、ことし7月ごろを想定しているところでございます。いずれにしましても、その時々の県政課題や地域課題について、県と市町村がトップレベルで意見交換を行う重要な機会という点につきましても、委員の御所見のとおりであると思いますので、適切に運用してまいりたいと考えております。 〇佐藤ケイ子委員 次に、市町村の人材確保の取り組みについてです。今も鈴木あきこ委員と田中辰也委員の質疑で大体はわかりまして、令和7年度から人材確保の取り組みをしておりましたので、それぞれ経過が大体わかりました。 成果と課題をどう捉えているかということについては、どうでしょうか。省きますか。(齋藤市町村課総括課長「答えることがあります」と呼ぶ)答えますか。 そして、令和8年度の計画についてもお伺いします。 〇齋藤市町村課総括課長 ここまで御答弁しなかった範囲でお答え申し上げます。 先ほど御答弁が漏れてしまったところといたしましては、令和7年度は共同採用のほかにも、県内28市町村に御協力いただいて合同就職セミナーを開催しました。これは令和6年度に施行しましたので2回目です。今回は延べ250名ほどの学生、求職者の方に御参加いただいたところです。 こちらについては、参加市町村から聞き取ったところ、この合同就職セミナーに参加した学生が宮古市の取り組みに関心を持ち、市役所でのインターンシップを経て採用試験を受験し、内定に至るなど、小さな一歩ではありますが、これも一定の成果につながったものと考えております。 先ほどの答弁と一部重複しますが、共同採用や各種の取り組みに参画した市町村においても、依然として、専門職員の確保に苦慮していること、加えて、独自に採用した職員の育成にこれまで以上に時間を要していること、加えて、育成しても転職等、定着が図られないことなどの課題が今年度の意見交換会を通して寄せられたところです。 こうした課題に対応するため、令和8年度に関しましては、共同採用の取り組みの拡充などの人材確保支援策の強化を図りながら、若手職員などを対象とした広域圏別の研修会も新たに開催するなど、市町村職員の確保と育成と定着を一連の人的支援策として実施する方向で調整を進めております。 〇佐藤ケイ子委員 広域での職員の研修、交流は非常に大事だと思います。市町村で仕事をする上で、他市町村でどのように動いているか非常に参考になります。お互いに相談し合う場面が多いので、これはぜひ進めていただきたいと思います。 次に、新規事業で市町村の支援施策です。これもハクセル美穂子委員と重複しているところがありまして、人口減少対応型過疎地域等政策支援事業費、いわて観光人口拡大ムーブメント推進事業費、これはハクセル美穂子委員とのやりとりでわかりました。 もう一つは、市町村支援デジタル人材確保費ということで1、680万円、新規事業ですけれども、県がデジタル人材を派遣する。この中身について、詳しくお示しください。 〇舘本デジタル推進課長 市町村支援デジタル人材確保費についてでございますが、総務省では、小規模市町村を中心にデジタル人材の確保が難しい中で、令和7年度中に都道府県が市町村と連携しまして地域DX推進体制を構築し、市町村の求める人材プール機能を確保できるよう、地方交付税措置を拡充したところでございます。 人材確保に苦慮します小規模自治体の多い本県において、人材プール機能を活用した市町村支援は有効と考えられることから、令和8年度において、県が新たにデジタル人材を最大2名確保しまして、各市町村の取り組み状況や課題に応じた伴走型支援を全県的に展開することとしたものでございます。 この取り組みを通じまして、市町村間における取り組みに格差が生じないよう、デジタル化、DXの推進を目指してまいります。 〇増澤地域企画課長 人口減少対応型過疎地域等政策支援事業費でございますが、主に小規模町村を中心に県の伴走支援体制を強化しようとするものでございます。国の当該制度を活用して、過疎地域等を有する複数市町村の施策の企画立案、指導、助言、関係者調整等の支援の業務に従事する専門人材を地域振興室において一、二名程度委嘱し、小規模町村等の地域課題である、空き家情報の整理、活用に係る取り組みや、関係人口の拡大に向けた企画立案への支援等を通じ、市町村が行う人口減少対策の事業化や施策の強化、拡充を目指してまいります。 〇佐藤ケイ子委員 わかりました。DX対応で、人材不足ということはそのとおりです。2名採用するのはそうですが、2名でも多分足りないだろう。もっともっと拡充していただきたいと思います。補正予算なども考えていただかなければ、市町村は今、大変だと思っております。お願いします。 それから次の質問は、権限移譲についてです。今、逆分権と言われております。市町村の人材不足が深刻化しておりまして、今までは県の事務を市町村に移管されるというパターンでしたけれども、今度は県が市町村と協議して、業務の分担のあり方を模索する。 これは地方制度調査会でも出ているのですけれども、技術職などを中心に公務員のなり手が不足しているので、事務処理に支障が出ている状況になっているということで、特に、広域連携をする、それから、DXを推進する、県へ移譲することとして、道路とか上下水道、介護保険など検討を始めるべきではないかということが出され始めております。この件について見解を伺います。 〇阿部理事兼副部長兼ふるさと振興企画室長 権限移譲についてでありますが、県においては、基礎的自治体の自立性を高める観点から、条例による事務処理特例制度を活用し、委員から御指摘のありましたとおり、積極的、計画的に権限移譲を推進してきたところです。一方で、市町村においては、専門職員の確保が難しい状況が続いていることから、近年、市町村に対する専門性の高い権限移譲について、一度県から市町村に移譲した事務を、逆に県に引き上げる対応も行っているところであります。 委員から御紹介がありましたとおり、現在、国の地方制度調査会におきまして、国、県、市町村間の役割分担の再定義や最適化について議論が進められていますが、こうした検討を進めるに当たっては、市町村の事務処理上の実情を十分に把握しながら議論を行っていくことが重要であると認識しています。 県ではこれまで、市町村における専門職員の不足に対応するための支援を行ってきたところですが、例えば、県と市町村の意見交換の場などにおいて、こうした人材確保の取り組みにとどまらず、市町村行政を持続していく方策についても取り上げるなど、各市町村の意見を丁寧に伺い、国や他都道府県の動向も踏まえ、社会経済情勢の変化に対応した地方行政のあり方について検討を進めてまいります。 〇佐藤ケイ子委員 市町村に事務を移譲してきたわけですけれども、実際は財源が伴っていなかったこととか、市町村にとっては、年に1回か2回、あるかないかの事務を移管される。でも、専門的な知識も得るタイミングもなかったり、それが本当に住民サービスにつながっていたのかというと、そうでもないというような事例もあったりするわけです。パスポート申請などは市町村に移管されて、それは住民の方々も非常によかったと思いますけれども、実益を伴わないものが結構あったと思っております。 それで、他県でも県と市町村の事務処理のあり方について協議を始めている事例があるそうです。大分県でも、新しいおおいた共創会議とかをやって、実務者で事務のあり方の検討を始めますとか、あちこちであるのですが、介護保険についてもそのとおりでありますし、土木の関係、特に大型の老朽化しているインフラについて、市町村で対応しきれないというようなことなどあって、協議を始めてほしいと思っております。ほかでは意見交換が始まっているということですので、ぜひお願いしたいと思いますが、見解があれば伺います。 〇阿部理事兼副部長兼ふるさと振興企画室長 ただいま委員から御指摘がありました、議論を進めるべしというお話でしたが、先ほど来、市町村課総括課長が答弁を重ねておりますけれども、人手不足でいかに人を確保するかという文脈の中で、どういった業務がどのように足りないのか、なので、人をこのように確保するというお話は、るる進めておりましたので、その延長の中で、土木職の共同採用の話なども焦点に上がってきているところでございます。 あとは、DX人材、2人で足りないというお話もありましたけれども、科学・情報政策室のほうで市町村を入念に回りまして、どのような業務にどのようなDX人材、デジタル人材が必要なのか、足りない場合、どのように対応していくのかという議論は個別具体の分野では進めております。それを統合する形にするかどうかというところは、まだ次の課題と思っておりますが、必要な部分は進めており、足りない部分は今後進めてまいりたいと考えております。 〇田中辰也委員 岩手県地域公共交通計画につきましてお尋ねをいたしたいと思います。 本年2月に岩手県地域公共交通計画が一部改定されました。その中で、第5章の利便増進計画の策定の検討に、市町村に加えて県の関与が明記されたところでございます。市町村をまたいで広域交通の利便向上に大いに寄与するものと期待するところでございますが、令和8年度においては、どのようなことを取り組むのか、まずお伺いしたいと思います。 〇山本地域交通対策課長 広域交通の利便性向上に向けた令和8年度の取り組みについてでございます。 委員から御案内いただきました、岩手県地域公共交通計画の改定につきましては、県計画に位置づけております国の幹線系統補助路線において利便増進特例の適用を受けようとする場合、県の計画にその旨を明記しますとともに、利便増進実施計画の策定主体に県も加わる必要があるということで所要の整理を行ったものでございます。 この県計画の改定と並行いたしまして、このたび奥州市と連携いたしまして、令和8年度を初年度といたします奥州地域を対象とした利便増進実施計画を策定いたしまして、現在、国への認定手続を進めているところでございます。 令和8年度の取り組みにつきましては、引き続き、各市町村の意向を踏まえながら、利便増進実施計画の策定作業にかかわってまいりますとともに、地域の公共交通のあるべき姿の検討がスムーズに進みますよう、有識者の派遣、関係市町村間の調整やバス事業者の仲介など、各地域の状況等を踏まえた助言、支援に積極的に取り組んでまいります。 〇田中辰也委員 今、地方ではタクシー事業者も減少してきておりまして、バス路線は当然のことながら、休止、廃止が進んでいる。交通弱者が動きにくい環境になっておりまして、その中で、各市町村がコミュニティーバスであったりデマンド交通であったりという形で、域内交通については、ある程度カバーしながらやっているのですが、それぞれが連携することがないわけです。域外に行くのが非常に困難な状況になってきているということで、私も何回も質問させていただいていましたので、それについて県が積極的に関与していかないと解決できないと思うのです。奥州市でやるのは奥州市内だけのことになるのか、私は市町村間をまたいでやる計画をつくらないといけないのではないかと思うのですが、その辺について伺います。 〇山本地域交通対策課長 今、お話しいたしました奥州市の利便増進実施計画につきましては、お話ししました幹線系統につきましては市町村をまたぐ路線でございます。こちらの特例を受けるための事業もこの中に盛り込んでいるということで、ここには県も積極的に入っているものでございますが、委員の御指摘がありましたとおり、我々も市町村のヒアリングをする中で、単体での地域公共交通網のネットワーク形成については、検討が難しいという話も聞いております。我々県としましても、広域的な観点から関係市町村、国、交通事業者と連携しながら、将来的に持続可能な交通ネットワークの形成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 〇田中辰也委員 一歩前進だと思っています。各広域振興局単位でもう少し踏み込んだ議論をして、問題点を洗い出して、その中で県がどういう役割をできるのかということをやっていかないと、いつまでたっても進まないのです。その動きをやっていかないと、いつまでも問題解決できないという状況で、さらに状況が悪くなっていきます。受ける事業者がいなくなってしまいます。そうなってしまってからでは何の手も打てなくなってしまうので、今、事業者がまだ事業を継続できる状態のときに、どういう政策を打っていかないといけないのかということを積極的にやっていかないとならないと思います。各広域振興局単位でも問題点の洗い出しだけでも先にやられたほうがいいと思うのですが、その点についてはどうお考えでしょうか。 〇山本地域交通対策課長 広域振興局につきましては、岩手県地域公共交通活性化協議会の地域別部会を4圏域ごとに設置しているところでありまして、管内市町村の地域公共交通に関する検討、また、地域内の公共路線休廃止の申し入れに係る協議などを行っているところでございます。 御指摘のとおり、地域によってさまざまな事情がございます。実情に応じた形で、どういった形で交通網を形成していけばいいのか、その課題もいろいろ出てくると思いますが、その課題を地域、県で共有しながら、どういった形で維持していくのが望ましいのか、まさにおっしゃるとおり、交通資源自体も乏しくなってきて、担い手も不足しているということで、まさに差し迫っている緊急状況と認識しております。 我々県としましても、広域的な観点から、市町村、関係団体、事業者と連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。 〇佐々木朋和委員長 この際、昼食のため午後1時まで休憩いたします。 午前11時56分 休 憩 午後1時0分 再開 〇工藤剛副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。 〇松本雄士委員 私からも市町村の事務処理の持続可能性確保に向けた取り組みということで質問を予定しておりましたが、これまでの方々と大分重複しておりますので、その中で聞けていないところで、私から、総務省も今進めておりますデジタル人材のプール機能について伺います。 先ほど佐藤ケイ子委員からも質問がありまして、2名ほど全県で採用ということでありました。その人材―いろいろな採用形態はあると思うのですけれども、任期なしの常勤とか、任期つきの会計年度任用とか非常勤とかあると思うのですが、雇用形態についてお伺いいたします。 〇舘本デジタル推進課長 市町村支援デジタル人材の任用形態でございますが、任期つきで常勤職員として雇用することを想定しております。 〇松本雄士委員 先ほど佐藤ケイ子委員からも、2名で十分なのかとのことでした。私ももっと多く、体制を厚くしてもらいたいと思います。最初、いろいろ様子を見ながらというところがあるのかもしれないですけれども、これに関しては、総務省から、常勤であれば令和7年度以降、1人当たり780万円の財政措置―普通交付税で措置されるということもありまして、採用した分の人件費はほぼカバーできると思うのですが、改めて2名にとどめた考えをお聞かせ願います。 〇舘本デジタル推進課長 ただいま委員からお話がございましたとおり、総務省で、常勤職員の場合ですと普通交付税措置がなされておりまして、現在の情報では、令和8年度からは840万円に増額するという情報でございます。 県としましては、これまで市町村の職員と、市町村が行っているデジタルを使った行政サービスの取り組み状況、人数と関連があるのかという相関性をデータから分析しましたところ、人がいる分進んでいるというところがわかりまして、あとは、市町村の訪問で、どういうところが困っているかをお伺いして支援内容等を検討してきたところでありますが、市町村からどのくらいのニーズがあるのかまだ見えていないところがありまして、2名から進めようという判断で現在のところ2名としております。令和8年度の状況を見まして、順次増員を検討してまいりたいと思っております。 〇松本雄士委員 ニーズは高いと思います。先ほど佐藤ケイ子委員からもありましたが、そういった人材の確保のこともそうですけれども、市町村の事務処理がどんどん大変になっていくときに、土木のことであったり、インフラ、保健、DXの推進など、分野ごとのワーキンググループやプロジェクトチームを県と市町村、全県的にということではなくて、もっと対象エリアとか分野を絞って、そういった組織を立ち上げていただきたいと思います。そういったことがデジタル人材の活用、さらに促進になると思いますし、人材プールで採用される2名が中心になって、ワーキンググループなどを回していっていただきたいと思います。 今後、市町村に対する垂直補完というところが非常に重要になってきますし、県北・沿岸地域の市町村、水平的な連携も考えて、縦、横を県が推し進めていかなければならなくなると思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。 〇柳村一委員 私からは、いわてデジタル化推進費について伺います。 令和7年度末が移行期限とされている自治体情報システムの標準化について、県内自治体の移行状況と今後の県の対応についてお伺いします。 〇舘本デジタル推進課長 自治体情報システムの標準化についてでありますが、デジタル庁において令和7年12月末時点で調査しました結果によりますと、県及び県内市町村における標準準拠システムへの移行対象617システムありますが、570システムが令和7年度末までに移行を完了する見込みでございます。一方、県の1システム、6市町の46システム、合わせて47システムにつきましては、移行作業を行う事業者の人員不足等により遅延が生じまして、令和8年度以降の完了が見込まれております。 これまで、県では、市町村の標準準拠システムへの移行に関して、専門人材の派遣等によります進捗状況の把握や移行業務に関する技術的助言の実施、各市町村における移行経費及び運用経費の状況把握と国への財政支援要望、市町村職員を対象としましたクラウドの基本的知識を習得するための勉強会など、移行に必要な支援を行ってきたところでございます。 令和8年度におきましても、引き続き必要な支援を継続するとともに、県において新たに確保を予定しております、先ほどもお話が出ましたが、市町村支援デジタル人材による技術的助言の実施などによって、円滑かつ安全な移行に向けた取り組みを進めてまいります。 〇柳村一委員 県の一つというのは、生活保護の関係でしょうか。 〇舘本デジタル推進課長 児童扶養手当のシステムです。 〇柳村一委員 他都道府県では児童扶養手当のほかに生活保護の関係もシステムを入れているところがあるようですけれども、そちらの移行は考えていらっしゃるのでしょうか。 〇舘本デジタル推進課長 生活保護システムも今回の移行の対象となっておりまして、こちらは年度内に完了する予定でございます。 〇柳村一委員 わかりました。市町村に戻りますけれども、先ほど移行が間に合わなかった理由で、やはり人材不足が挙げられて、デジタル人材を活用するとおっしゃっていましたけれども、具体的に、今後間に合わせるために、例えば令和8年度中に全システムができるとか、ロードマップ的なものは県として把握されていますか。 〇舘本デジタル推進課長 一部の市町村でまだ事業者と完了時期の調整がついていないものもございますが、ほぼ何年度にどのシステムみたいなところはお伺いしているところでございます。 〇柳村一委員 少々心配されるのが、国からの補助金等々によって費用は負担されているのですけれども、長引いた後の手当はあるのかということと、現行で使われているシステムと移行後のシステムのコストの差とか、そういう部分はどのように把握されているでしょうか。 〇舘本デジタル推進課長 移行支援についてでございますが、移行費に係る経費は、国のデジタル基盤改革支援補助金で措置されておりまして、補助金の原資となりますデジタル基盤改革支援基金につきましては、令和13年3月末まで設置されていることから、標準準拠システムへの移行が令和8年度以降になった場合でも、この補助金によって措置されるものと承知しております。 また、委員から、旧システムと移行後のシステムのコストが上がった場合の手当ということでございますが、令和8年度末までに標準準拠システムへ移行する全国のシステムの運用経費をデジタル庁で調査を行ったところ、移行前、約1、405億円だったものが、全国で約2、500億円まで増加すると推計されております。 この増加する約1、100億円のうち、人件費とか物価上昇に伴って恒常的に増加してしまう分が約400億円あると言われておりまして、こちらについては普通交付税の措置がなされる。ソフトウエアの利用料とかガバメントクラウドの利用料など、一時的な増加分であります約700億円につきましては、今般新たに創設されます地方公共団体情報システム運用最適化支援事業費補助金というものが措置されると承知しております。 〇柳村一委員 ということは、ほぼほぼ国の補助金でカバーできるということですね。 あと、心配されるのがセキュリティーの部分だと思うのですが、採用の一覧表を見ると、例えば、住民登録の部分とか、まだまだ手をつけていない市町村があるようですけれども、その辺は大丈夫なのでしょうか。 〇舘本デジタル推進課長 まず、国で、高度で均一なセキュリティー対策ということで、ガバメントクラウドというものを採用しているわけですが、今回の移行で、そのガバメントクラウドを使わない事業者もあるのですが、そちらも同様の水準で移行を行うこととされておりますので、セキュリティーはかなり高度なレベルで保たれているものと承知しております。 〇柳村一委員 全市町村及び県がしっかりとこのクラウドを活用して、住民サービスの向上に資するよう頑張ってください。 次に移ります。庁内基幹業務システム整備事業費について伺います。 財務会計システムや予算編成システムなどの庁内基幹業務システムの刷新により、具体的にどのような事務効率化を見込んでいるのかお伺いします。 〇小野寺科学・情報政策室長 まず前提としまして、今回整備を進めます基幹業務システムの目的、概要について御答弁させていただきます。 現在の財務会計、予算編成、財産管理の三つの基幹業務システムにおきましては、紙ベースでの決裁を前提としてつくり上げられた情報システムでありますので、帳票の印刷、それから書類搬送の事務が発生しております。加えまして、財務データなどの情報を業務システムごとにそれぞれ入力しておりますので、登録や集計に多くの手間がかかっているといった課題がございます。 このため、これらの業務の効率化を図ることを目的としまして、財務、予算、財産に係る情報を一元化し、さらに、現在手作業で行っております決算統計を加えた四つの統合したシステムの構築を現在進めているものでございます。 その上で、この基幹業務システム整備による業務効率化についての具体的な中身でございますが、まずは、決裁過程での帳票印刷が不要になりますので、作業の縮減、単独公所から広域振興局までの会計書類の搬送がまずは要らなくなることがございます。それから、予算の編成から執行、決算までデータ連携が図られますので、幾多にわたるデータ入力ですとか入力データの正確性の確認、こういった業務に係る事務量が縮減されるであろうという具体的な効果を見込んでいるところです。 〇柳村一委員 かなり便利になりそうですけれども、そうなってくると、ヒューマンエラーが心配なのですが、その辺に対しての対策はしていますでしょうか。 〇小野寺科学・情報政策室長 データの入力が一度で済む、逆に言うと、一度の入力を間違うと全てが間違ってしまうということでございますので、そこはシステマチックにというよりは、職員が入力するときに、まずは気をつけるということが大前提にあるかと思います。あとは、入力したデータが正しいのかどうか決裁過程の中でチェックをかけていく、そういったところでの対策がまずは大切になってくるかと考えます。 〇柳村一委員 予算から決算までずっと一つのシステムで、財産管理までできるということは、リアルタイムに今、予算がどれくらい使われているとか、不用額は幾らあるとか、そういうことも把握可能なわけですよね。そうなってくると、毎年、決算の前に不用額がどのくらい出た、その事業がどうのこうのと精査するよりも、年度途中で事業に対しての不用額がこのくらい出たということは、この事業は終わって次の新しい代替の事業に振り分けるようなことも可能になってくるのではないかと思うのですが、新しい事業のつくり方みたいなことは検討されているでしょうか。 〇小野寺科学・情報政策室長 不用額の発生状況等につきましては、新たなシステムによらずとも、現在も事業の執行状況でそれぞれの担当で把握しておりますので、新しいシステムを構築するから不用額をどう活用していくかという部分についても、これまでと余り変わらないかとは思いますけれども、御指摘のあったような視点というのは、常日ごろから持ちながら事業等を進めていくことになるかと思います。 〇柳村一委員 せっかく見える化して、県民の目にも見えると思いますので、財政運営のルールをシステム導入を契機に新たにして、県民の暮らしのために事業を精査するような新しい運用方法、予算、決算の考え方みたいなものをもう一度検討するおつもりはないかどうかお伺いして、終わります。 〇小野寺科学・情報政策室長 今、お話しいただきました県における事業の評価と、それを踏まえて、次にどういうふうな展開を図っていくかというところかと思います。今回のシステムでは、そういったところを数値的に、予算の執行状況ということで数値的によりわかりやすくなるということもございますし、一番大切なのは、事業の評価をどういうふうに組み合わせていくかというところかと思いますので、このシステムと今の評価システムをうまくリンクさせながら、今の事業と今後に向かっての事業展開という検討は引き続き進めてまいります。 〇菅原亮太委員 私からは大きく二つでございます。 まず一つ目ですが、先ほどハクセル美穂子委員も取り上げられました、いわて関係人口拡大ムーブメント推進事業費、いわゆるふるさと住民登録制度に関してであります。 このふるさと住民登録制度、改めて骨太の方針を見ますと、ふるさと住民登録制度を開設し、関係人口を可視化する。そして、地域とのかかわり方に応じて関係人口の類型化を行い、それぞれの類型に応じて二地域居住などの推進や、若者や女性の地域交流の促進、ふるさと納税の活用といった施策を展開する。さらに、特産品購入やふるさと納税する人をベーシック登録、ボランティアや二地域居住者をプレミアム登録、プレミアム登録者には自治体が優遇措置を設けられる。大きな目的は、プレミアム登録者をふやし、将来的な定住者につなげることだと認識しております。 質問になりますけれども、令和8年度当初予算案でのふるさと住民登録制度に向けた県の取り組みについて伺いたいと思います。先ほどアイコンの話はありましたけれども、ほかにもあると思いますので、改めて伺います。 〇八巻地域振興課長 ふるさと住民登録制度についてでありますが、この制度の導入と効果的な活用を見据え、令和8年度当初予算案では、いわて関係人口拡大ムーブメント推進事業により、市町村や民間企業等と連携した官民協働のプラットフォームを構築して、関係人口拡大の取り組みに成功している先進事例を共有することにより、交流が段階的に深まるような横展開を図るとともに、関係人口拡大のための統一アイコンを用いたプロモーションやふるさと納税の普及拡大等を展開することとしております。 こうした取り組みによって岩手県の関係人口に係るブランディングの強化を図り、関係人口の入口拡大と市町村の受け入れ体制の底上げにつなげ、ふるさと住民登録制度開始後の登録促進や、地域活動、それから情報発信などの行動喚起を促したいと考えております。 〇菅原亮太委員 答弁では、アイコン作成と官民協働ネットワーク、プラットフォーム、あとは、ふるさと納税という答弁でした。もう一個ありますよね。関係人口拡大シンポジウムもあると思います。 この統一アイコンとか関係人口拡大シンポジウムとか、ふるさと住民登録制度の機運を高めるといった意味合いが強いと思うのですけれども、私が思うに、ふるさと住民登録制度の機運醸成は、恐らくどこの県もやるでしょう。岩手県として大事なのは、どのようにしてプレミアム登録者―先ほど言ったボランティアとか二地域居住者をふやすのかだと思っています。 そういう意味では、事業の対象者としては、県民というよりも県外にいる元岩手県民とか、そういったところにもう少しPRしていく必要があると思うのですけれども、元岩手県民を初めとした県外の方へのPRはどのように考えていらっしゃるのか伺います。 〇八巻地域振興課長 より地域への関係が高いプレミアム登録につながる深いかかわりを創出するためには、委員御指摘のとおり、県外在住の元岩手県民や本県出身学生も含め、県内にある地域固有の魅力を磨き上げ、情報発信をその方々にしていくことにより、岩手県との多様なかかわり方を提示することが重要と考えております。 このため、多くの方に愛着を持ってもらえるような統一アイコンを作成し、県全体の関係人口プロモーションに活用するとともに、令和8年度に立ち上げを予定している官民協働による関係人口拡大プラットフォームにおいて、統一的なPR活動を行っていくほか、首都圏イベントでの働きかけなど、あらゆる場面での情報発信を行い、岩手県とかかわることが楽しい、格好いい、誇らしいと思っていただくように、そういう活動を行いながらプレミアム登録の増加につなげていきたいと考えております。 〇菅原亮太委員 改めて伺いますけれども、令和9年度からふるさと住民登録制度は本格運用になります。スタートするころには、各都道府県でふるさと住民登録者の取り合いになるだろうと思っています。岩手県としては、その前にしっかりとふるさと住民登録者を確保しておく取り組みが必要だと思っています。まさにマーケティングの視点でターゲットを決めて、積極的にPRして、徹底的に宣伝広告費をかけるべきだなと思っています。改めて伺いますけれども、元岩手県民に対して、また、ふるさと納税者、そういった方々に対する宣伝広告費をもっとかけるべきだと思いますが、改めて見解を伺います。 〇八巻地域振興課長 宣伝広告費はこの事業の周知については非常に大事だと思っております。このため、我々も鋭意、充実した内容の取り組みを行って、それに伴う宣伝広告費をとっていきたいと思います。来年度以降、全庁的な協議を通じて我々も取り組みを図っていきたいと思っております。 〇菅原亮太委員 ぜひ取り組みをお願いいたします。 少々具体的な話になりますけれども、このふるさと住民登録制度の提唱者は、先ほどハクセル美穂子委員もおっしゃっていましたけれども、株式会社雨風太陽の高橋博之さんであります。この雨風太陽は、会社として二地域居住先の交通費、宿泊費を補助するといった福利厚生を導入されたと伺っております。こういう意味で、二地域居住をふやしていく意味では、県としてもそういった企業の取り組みを支援していくことも大事かと思いますけれども、それについて見解を伺いたいと思います。 〇八巻地域振興課長 委員御紹介の株式会社雨風太陽のように、企業が二地域居住を促進するため、福利厚生制度として独自の補助制度を導入するということは、関係人口の深化や将来的な移住の可能性を広げる有効な手段の一つであると認識しております。 県といたしましても、本事業で設立した官民協働による関係人口拡大プラットフォームの場などを通じまして、さまざまな取り組み事例の共有と優良事例の横展開を図りながら、多様なかかわり方を選択できるような環境づくりを目指していきたいと考えております。 〇菅原亮太委員 ぜひ目指していただきたいと思っております。 もう一個ですけれども、先ほど言ったふるさと住民登録者をふやしていくことが大事だと思っていますけれども、そういう意味では、県外進学、県外就職する高校生だったり、大学生に卒業時点でふるさと住民登録をしていただきたい、そういう働きかけも大事かと思いますけれども、それについての取り組みはいかがでしょうか。 〇八巻地域振興課長 県外に進学や就職した若者は、将来的なUターンや副業へかかわってもらう、ふるさと住民登録の貴重なターゲットであると考えており、積極的に働きかけるべき層であると考えております。 このため、官民協働による関係人口拡大プラットフォームを通じた県内の各高等教育機関、教育委員会と連携した県内大学生、高校生への働きかけ、情報発信や首都圏での就職イベントやU・Iターン相談会など、若者と接点のある場を活用した周知を強化し、岩手県との関係を持ち続けられる仕組みを提供することで、卒業後も岩手県とのかかわりを継続しやすい環境づくりを進めてまいります。 〇菅原亮太委員 周知を強化しということで、もう少し踏み込んで、どんどん登録してもらうようにやったほうがいいかと思います。 二地域居住について、関連して伺っていきますけれども、特定居住促進計画について伺います。都道府県が二地域居住に係る事項を内容に含む広域的地域活性化基盤整備計画を作成したとき、市町村は二地域居住の促進、移管する計画、いわゆる特定居住促進計画が作成可能となっています。この計画作成によって、市町村はどのようなメリットを享受できるか伺います。 〇八巻地域振興課長 市町村が特定居住促進計画を作成する狙いは、二地域居住者の受け入れ体制を明確化し、地域の実情に応じた、住まい、仕事、コミュニティーの整備方針をみずから設計できる点にあるものと認識しております。 本計画は、既存施設の活用も含め柔軟に策定することができ、空き家のお試し住宅化やコワーキングスペースの整備など、国の補助制度を活用した総合的な事業展開が可能となることから、地域の負担を抑えながら受け入れ環境を整備することができるようになる。 それからまた、計画に基づいた特定居住支援法人の指定や官民連携の仕組みを構築することにより、地域事業者と連携した総合的な支援体制が整い、二地域居住者の定着と地域活性化に資する効果が期待されるものと考えております。 〇菅原亮太委員 大変メリットがあります。時間がないので二つまとめて伺いますが、この計画について、市町村における特定居住促進計画の作成意向はどのようになっているでしょうか。また、県としては市町村に対してどのように作成を促していくのか、まとめて伺います。 〇八巻地域振興課長 令和6年11月の法改正により、市町村において特定居住促進計画を作成できるようになったことから、市町村の作成意向を定期的に県として調査しております。直近―令和8年1月の調査結果によると、具体的な計画があると回答した市町村はないものの、13の市町村が、作成時期は未定だが、今後検討を行うと回答したところでございます。 それから、県としての働きかけでございますが、計画作成の前提となる制度内容の理解促進に向けまして、昨年9月に国による法制度の説明や先進自治体の事例を紹介するセミナーを開催したところでございます。それで、受け入れ体制づくりのイメージを共有したところでございますが、引き続き、市町村における計画作成の意向調査と計画作成に必要な情報提供等を行いまして、具体的な計画の検討を後押しし、市町村が無理なく計画を作成できるよう随時支援してまいります。 〇菅原亮太委員 ふるさと住民登録制度については以上で終わりまして、次の二つ目の質問になります。 岩手県のふるさと納税について伺っていきます。これは、いつも柳村一委員や菅野ひろのり委員も取り上げていらっしゃるふるさと納税でありますけれども、質問項目をまとめて伺います。令和7年度だけでいいです。令和7年度の岩手県のふるさと納税額と件数、また、寄附額から募集にかける経費、税控除額を差し引き普通交付税措置額を足した最終的な収支状況の見通しについて伺います。 〇八巻地域振興課長 令和7年度の本県に対するふるさと納税の見込み額でございますが、2月補正予算ベースで約2億5、600万円、件数は6、000件程度と見込んでおります。 また、令和7年度の収支見込みでございますが、詳しく説明させていただきたいのですが、受入見込み額2億5、000万円余から募集に要する経費約1億2、000万円を除いた増収額が1億3、000万円と見込んでおります。一方、県民が行ったふるさと納税に伴う県民税の減収額は、前年度減収額に対する普通交付税措置額を加味しても3億9、000万円余となっておりまして、差し引きで約2億6、000万円の減収になると推計されます。 〇菅原亮太委員 令和6年度は差し引きの収支状況が2億2、400万円でしたので、令和7年度はさらにマイナスで、2億6、000万円となっていました。前回、私も決算特別委員会で、ふやしていくための方策として何がありますかと聞いたときに、市町村との共通返礼品に取り組むとおっしゃっていました。その共通返礼品の状況、また、それによる増収の見込みについて伺います。 〇八巻地域振興課長 県と市町村との共通返礼品につきましては、これまで12品目を設定しておりますが、令和8年度はそれらに加えて、先ほど申し上げました、いわて関係人口拡大ムーブメント推進事業で作成する関係人口拡大のための統一アイコンの活用を想定し、官民協働プラットフォーム会議での検討も経ながら、県と市町村が連携したオリジナル共通返礼品の造成について検討を進めてまいります。 共通返礼品の導入により、県全体として統一的なブランド発信が可能となり、寄附者にとって魅力的な選択肢が広がることから、市町村との相乗効果による寄附額の増加が期待されるものと認識しております。 〇菅原亮太委員 まだ検討中という答弁でありました。令和6年の秋田市のふるさと納税が前年比で約5倍の21億円になったそうであります。要因を調べてみますと、まずはポータルサイトのアマゾンふるさと納税の伸び率が一気に伸びた。また、秋田市の返礼品の内訳を見ると、日用品が金額の75%を占めている状況でした。岩手県は旅行ポイントが60%ぐらいを占めている状況です。 そこで伺っていきますけれども、岩手県としても新たな返礼品に力を入れてはいかがかと思っております。例えば、ヘラルボニーの商品だったり、有名人、企業による広告宣伝強化とか、そういった新たな取り組みについてはいかがでしょうか。 〇八巻地域振興課長 委員御指摘のとおり、寄附拡大に向けては、返礼品の魅力向上と効果的なPRが非常に重要であると認識しております。 このため、本県におきましては、令和5年度からポータルサイト事業者との新たな契約により返礼品の拡充を進め、令和5年10月1日時点で102品あった返礼品が、現在333品に増加したところであり、今後においても拡充に努めてまいります。 広告宣伝につきましては、広告宣伝等を含む募集費用の総額が寄附金受領合計額の5割以内という国の募集適正基準を遵守しつつ、適期の効果的な情報発信について検討を深めるとともに、いわて関係人口拡大ムーブメント推進事業やふるさと住民登録制度の関係人口拡大施策の中で、新たな寄附者の獲得と寄附額の増加につなげてまいりたいと考えております。 〇菅原亮太委員 令和5年度からポータルサイト事業者との新たな契約によりとありましたけれども、岩手県はポータルサイト事業者が今、6社ありますけれども、その中にはアマゾンふるさと納税は入っていない状況であります。先ほど申し上げましたけれども、マーケティングの視点、広告宣伝は非常に重要だと思っています。そういったアマゾンふるさと納税とか、有名ポータルサイトをもっと活用していくべきかと思っていますけれども、活用して費用対効果もぜひ検証していただきたいと思っておりました。 最後になりますけれども、ふるさと住民登録制度とふるさと納税は一体化していますので、ぜひ連携しながら、拡大をお願いしたいということを申し上げて終わります。 〇斉藤信委員 それでは、国とJR東日本によるローカル線切り捨て問題について。決算特別委員会でも取り上げましたが、昨年9月以降の全国の対応状況はどうなっているでしょうか。 〇山本地域交通対策課長 ローカル線に関します昨年9月以降の全国の対応状況についてでございます。 新聞報道等で把握しているもので、網羅的なものではございませんが、まず、JR東日本管内におきましては、青森県の津軽線におきまして、令和9年4月に一部区間を廃止することで合意となっておりまして、令和8年1月に代替の自動車交通を運行しますNPO法人の設立総会が開催されたところでございます。 また、千葉県の久留里線でございますが、令和9年4月の一部区間廃止、それから、代替バスへの転換について合意となっておりまして、こちらも令和8年2月にJR東日本と沿線自治体の間で基本合意書が締結されたところでございます。 なお、JR西日本管内でございますが、令和5年7月の大雨災害で全線不通となっております山口県の美祢線におきまして、沿線自治体が鉄路復旧を断念しております。バス輸送高速システム、いわゆるBRTにより復旧することで合意となりまして、令和7年10月に沿線の地域公共交通協議会を設置し、地域公共交通計画の策定に向けた協議を進めているところでございます。 〇斉藤信委員 JR東日本は災害を契機に、復旧しないでBRT、鉄路を撤退させるという手法なのでよく注視して、そこで、県内の対応状況を示してください。 〇山本地域交通対策課長 県内の対応状況でございます。令和7年度につきましては、県と沿線市町の首長で構成いたします、JRローカル線維持確保連絡会議をことし1月28日に開催いたしまして、各路線の利用促進の取り組みや、地方路線に関する最近の動向等に関する情報を共有しますとともに、県と沿線市町との連携による利用促進に向けたさらなる取り組みの強化について認識を共有したところでございます。 また、各路線でございますが、沿線自治体首長会議、また、利用促進協議会を開催いたしまして、鉄路の維持に向けた利用促進の取り組みを進めているところでございます。 県としましては、路線ごとの状況、また、沿線自治体の意向も充分に踏まえながら、引き続き、沿線自治体会議や利用促進協議会等を通じまして、鉄道の維持、確保に向けて取り組んでまいります。 〇斉藤信委員 県と市町村が鉄路を守るという立場を堅持して、利用促進を含めて取り組みを強化していただきたい。 次に、二つ目の問題ですけれども、バス路線の維持、地方公共交通の確保ですが、県内のバス路線の廃止、減便の状況、この間の推移、どうなっているか示してください。 〇山本地域交通対策課長 県内バス路線の状況でございます。令和7年4月以降の廃止、減便の状況でございます。 まず、廃止の状況でございますが、県で把握しております補助路線についての状況でございますが、令和8年4月1日までに県単補助路線5路線が廃止予定であると承知しております。 また、減便でございますが、令和6年4月に大規模な減便が行われたところでございますけれども、現状においては、補助路線につきましては、大幅な減便は生じていない状況でございます。 〇斉藤信委員 私は資料をいただいたときに、全然実態を反映していないのではないかと指摘しておきました。実は、盛岡地区の法定協議会盛岡都市圏地方公共交通会議が開催されています。その資料を見ると、路線バスで、盛岡都市圏です。令和6年、2024年4月に200便以上の大幅な減便を行った。私が聞いているのは、補助路線五つなくなりましたという話ではないのです。県都盛岡市も、幹線道路は路線バスが走っているけれども、枝線になると1日に1本、2本、そういう状況になって、今、大変深刻な事態になっています。今、私が紹介したけれども、そういう状況は把握していますか。 〇山本地域交通対策課長 ただいま斉藤信委員の御指摘がございましたとおり、私が申し上げましたのは、あくまでも国庫、県単補助路線である市町村をまたぐ広域路線についての状況でございます。私どもが把握している路線の状況ということで御説明申し上げましたけれども、御指摘ありましたとおり、地域内公共交通につきましては、各市町村におきまして、公共交通会議の中で議論しているものでございますが、地域内の交通につきましては、いろいろな形で廃止または減便が行われているという現状については、承知しているところでございます。 〇斉藤信委員 今、私が紹介した盛岡都市圏公共交通会議には、県の盛岡広域振興局の経営企画部、土木部道路都市室も参加しているのです。県は関係ないではないのです。200路線減便になっているというのと、私は補助路線と限定して聞いていないのだから。そういう実態把握だったら、今の公共交通の危機的状況、県としては全然対応していないということになりませんか。 〇山本地域交通対策課長 ただいまの御指摘につきましては、私が今回答弁しましたのが、あくまでも国庫、県単補助路線、我々県で把握しているということでの御答弁となりましたので、また、委員の御指摘があったような現状とのギャップがあるのではないかというところは、そのとおりでございます。 今、お話がありましたように、地域内の公共交通会議につきましては、それぞれ所管する土木等の関連部署が出席しておりますので、そういった状況については承知して共有しております。県内全体について危機的状況にあるというところについては、県としても認識をしているところでございます。 〇斉藤信委員 今、そういう状況については共有している。だったら現状を示してください。 〇山本地域交通対策課長 それぞれのバス路線の休廃止状況の届け出につきましては、我々でも情報については共有しているとお話し申し上げたところでございます。数字につきましては、少々お時間をいただきたいと思います。 〇斉藤信委員 それで、そことのかかわりで、バス路線のない、なくなった地域の交通の対策はどうなっているか、答えられますか。 〇山本地域交通対策課長 まず、バス路線のない地域の交通についてでございます。県におきましては、市町村に対しまして、人口減少対策路線確保事業により、乗り合いバス事業者が広域的な補助路線を廃止した場合に代替交通を確保する取り組みに補助しておりますほか、地域公共交通再編・活性化推進事業費補助金により、路線バスの代替となりますコミュニティーバスやデマンド交通の実証運行に要する経費を補助しております。 また、令和7年度からは、地域の公共交通のあるべき姿の検討がスムーズに進むよう、市町村ごとにヒアリングを実施し、個々の状況に適した有識者の派遣ですとか関係市町村間の調整、交通事業者の仲介など、きめ細かな取り組みを行っているところでございます。 引き続き、県民の移動手段となります地域公共交通の維持、確保が図られますよう、各地域の状況等を踏まえた助言や支援に積極的に取り組んでまいります。 〇斉藤信委員 ぜひ減便の実態と、今、市町村ごとにそういう状況にどう対応しているのか、委員長、後で資料の配付をお願いしたい。 〇工藤剛副委員長 山本地域交通対策課長にお伺いします。今、斉藤信委員から言われています資料の提出は可能ですか。 〇山本地域交通対策課長 改めて申し上げます。地域公共交通活性化協議会で休廃止に係る届け出をいただいております。この届け出の推移につきましては、数値として把握しておりますので、そちらにつきましては、後ほどお示しできるかと存じます。 〇斉藤信委員 後半で答えた、こういう対策をしていますと言ったでしょう。それを具体的に出してくださいって言っているのです、具体的対策。 〇工藤剛副委員長 斉藤信委員、もう一度、資料の中身の御説明をお願いします。 〇斉藤信委員 私が二つ目に聞いた、バス路線のない、減便された地域の交通の対策について、今、地域交通対策課長がさまざまこういう対策をとっていますと言っているではないですか。それを具体的に示してくださいというだけの話です。 〇山本地域交通対策課長 大変失礼いたしました。バス路線のない、いわゆる運行のとまっている空白地域につきましては、各市町村さまざまでございますけれども、例えば、コミュニティーバスを運行しますとか、デマンド交通を開始するとか、そういったさまざまな形で、それぞれの地域の実情に応じた対応をとっているということは承知をしているところでございます。 〇工藤剛副委員長 今、斉藤信委員が求めている資料の提出は可能ですか。 〇山本地域交通対策課長 今の取り組み状況につきましては、今、御答弁申し上げたとおりでございます。 〇斉藤信委員 私は前にも聞いているので、そういう資料も出したことがあるので、出してください。 〇山本地域交通対策課長 それでは、今、御指摘がございました点につきましては、資料を後ほど取りまとめて御提出したいと思います。 〇斉藤信委員 そういうことで、次に進みます。 市町村の会計年度任用職員の給与改定に対する対応について。今年度、会計年度任用職員の状況、正規、非正規の状況はどうなっていますか。 〇齋藤市町村課総括課長 令和7年4月1日時点においての県内市町村の普通会計の会計年度任用職員、フルタイム及びパートタイムを合わせて、7、348人となっています。 また、正職員に対する会計年度任用職員の割合ですけれども、平均して37.8%となっております。 〇斉藤信委員 市町村によっては57%とか60%を超えるようなところも出ています。公務員というのは、本来、期限の定めのない職員で構成される、これは法律の精神です。令和7年10月決算特別委員会でも取り上げたけれども、正職員より会計年度任用職員が多い。これは異常な事態だ。決算特別委員会では、しっかりした仕事をしている職員も少なくないという答弁をしているのです。そういう人たちは、きちんと正職員に移行できるようにすべきではないですか。 〇齋藤市町村課総括課長 会計年度任用職員の割合について、委員から御指摘をいただきました。こちらについては、各職員の勤務時間ですとか任用期間がどれだけのものかということは考慮せず、一括で、単純な人数のみの割合であることに留意は必要であると思いますが、50%台後半の自治体もあることも委員御指摘のとおり事実でございまして、重く受けとめる必要はあると思っております。 加えて、県内市町村からは、近年、会計年度任用職員の待遇が向上してきたことに伴って、職員によっては、責任の重い正規職員ではなく会計年度任用職員のほうを望むような方もいらっしゃるといった悩みを聞こえてきているところでございます。 決算特別委員会での答弁との繰り返しになって恐縮でございますけれども、とは言いながらも、即戦力の正職員として勤務することができる有為な人材であると認識しておりますので、総務省において発行されております、会計年度任用職員の経験を生かす採用試験等の取り組み事例集など、こうした資料を活用しながら、市町村の人材確保を支援してまいる考えでございます。 〇斉藤信委員 決算特別委員会では立派な答弁をしていたのです。その精神で対応していただきたい。 今年度、給与改定が4月に遡及されていない状況、その理由は何ですか。 〇齋藤市町村課総括課長 給与改定の4月遡及の状況でございます。県内では5団体において、令和7年度中の給与改定について、正職員と異なる取り扱いとして、令和7年4月に遡及せずに令和8年4月から適用することとしていると承知しています。 済みません、1点補足です。このほかに1団体、正職員、会計年度任用職員、ともに令和7年4月に遡及せずに令和8年1月から適用している団体が1団体あるということも承知しております。 理由としては、職員によって任用期間や任用形態がさまざまであることですとか、職員ごとに応じた引き上げ額の算定に時間を要するため、もしくは、任用時に労働条件を示しており、勤務条件を変更することが困難であるためなどと伺っております。 〇斉藤信委員 4月にさかのぼるというのは原則なのです。総務省もそう言っているのです。正規職員は4月にさかのぼるけれども、会計年度任用職員はさかのぼらないというのは差別です。経済的な重大問題なので、私は、1年目だったらその言い分は通用するけれども、2年目も3年目も同じことを言っていたら、それは通用しない。9月に聞いたときには、去年ですが、6自治体だった。金ケ崎町が遡及になったので五つになったけれども、体制は変わっていない。 もう一つ、県は3年で公募をやるということも、総務省もやめました。市町村もやめるべきだと思いますけれども、総務省のこういう通知に基づいて、私が資料をいただいたのは盛岡市、軽米町、これしかないのですか。 〇齋藤市町村課総括課長 今の御質問、いわゆる再度の任用の上限回数の撤廃ということでございました。決算特別委員会時点においては、市町村への電話での聞き取りをベースに答弁いたしましたが、今回、国の調査が取りまとまった関係で、そちらをベースに御回答させていただきました。 その調査によれば、県内の市町村では、令和7年4月時点で、公募の基準を設けていない、要は、上限がないのが、御指摘いただいた2団体、毎回公募を行っているのが7団体、公募を行わない場合の基準を設けているのが24団体と承知しております。 〇斉藤信委員 これもまた公募を行わないというのがたった2団体ということで、総務省がせっかくいい方向を示しているのだから、いいことは早く実施するというように市町村課はぜひ力を発揮していただきたい。 最後です。上司のパワハラによって県職員の自死事件がありました。今回、反訴の議案も出されましたけれども、求償権の請求に対するどういう訴えが出されているのか、詳しく示してください。 〇佐藤ふるさと振興企画室管理課長 債務不存在確認請求訴訟の理由でございます。 相手方の訴状から読み取れますのは、自身の行為と被害者の自死との相当因果関係の有無について疑義があるということでした。また、県が求償している金額が多額でありまして、当該求償に係る支払い義務に疑義がある。このような理由で提訴に至ったと確認しております。 〇斉藤信委員 これは大変大事なので正確にやってほしいのです。私があなたからいただいた資料は、本県では、そもそも原告の行為と当該職員の精神疾患の相当因果関係及び当該精神疾患と当該職員の自死との相当因果関係の有無について疑義があるため、慎重に精査されるべきである。また、仮に相当因果関係が認められ、県からの求償に応じる場合であっても、その金額が多額であり、全ての金額につき原告の支払い義務が生じるのが疑義があるので、本請求に至った。だから、債務不存在、確認請求事件となっているのです。 残念ながら、あれだけ深刻な事件を起こした反省が見当たらないのは、私は極めて残念だ。だから、県が反訴することは当然だと私は思いますけれども、県が反訴する意義と構えについて示していただきたい。 〇佐藤ふるさと振興企画室管理課長 御案内のとおり、県では相手方に対して求償権を行使しております。これは国家賠償法第1条第2項において、公務員に故意又は重大な過失があったときは、国又は地方公共団体は、その公務員に対して求償権を有すると規定されております。 加害職員は、前の所属において、部下職員への指導方法について複数の上司から指導を受けたにもかかわらず指導方法を改善せず、異動後の所属においてもパワハラ行為を繰り返しました。また、被害者の体調の変化を見落とし、業務量の調整や指導方法を改善せず、部下職員の心身の健康に注意すべき安全配慮義務を欠いたということでございます。 これらの点を踏まえまして、県としては、少なくとも重過失を認め、国家賠償法第1条第2項の求償権を行使し、責任分として1、900万円余を請求しております。 県としては、県の損害に係る相応分の責任を求めるために訴訟手続により債務名義を取得し、債権回収を進めるため反訴するということでございます。 〇斉藤信委員 わかりました。本当に反省が深まるように、この問題が全職員の教訓になるように、しっかり対応していただきたい。 〇小林正信委員 私は洋上風力発電についてお伺いします。 県では令和5年、海洋再生エネルギー導入促進のため、科学・情報政策室が中心となって部局横断の検討チームを設置し、取り組みを進めてこられたと思います。この検討チームのこれまでの取り組み内容についてお伺いします。 〇阿部科学技術課長 検討チームの取り組み内容についてでございますけれども、令和5年9月に設置しました部局横断の検討チームにおきましては、洋上風力発電を初めといたします海洋再生可能エネルギーの導入をエネルギー施策のみならず、産業振興や地域づくりと一体的に進めることを目的に設置したものでございます。 これまでの取り組みといたしましては、久慈市沖を中心に、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に関する法律、いわゆる再エネ海域利用法に基づく手続の整理や漁業協調、港湾整備、電力系統、産業振興、人材育成など、関係部局にまたがる課題について、検討チーム本体での議論のほか、関係する部局との意見交換や勉強会などを通じまして情報共有と整理を行い、対応の方向性について検討を重ねてきたところでございます。 こうした検討を通じて、漁業者との丁寧な合意形成の重要性や段階的に手続を進める必要性など、今後の取り組みに生かすべき共通認識が庁内で共有されてきたものと考えております。 今後も、この検討チームを活用しながら、関係部局が連携して課題解決を図り、久慈市沖を初めとする洋上風力発電の実現に向けた取り組みを着実に進めてまいります。 〇小林正信委員 この検討チームには、オブザーバーとして資源エネルギー庁の参画もあったかと思いますが、久慈市沖での実現に向けて、国はどのようなかかわりがあったのか。また、今後、県として国との連携をどのように考えているのかお伺いします。 〇阿部科学技術課長 国とのかかわりと今後の連携というところでございます。洋上風力発電の検討に当たりましては、国の制度運用ですとか最新の政策動向との整合が不可欠でございますので、庁内に設置した検討チームには現在、資源エネルギー庁、国土交通省、環境省にもオブザーバー参画いただいているところでございます。 これまで国には、再エネ海域利用法に基づく手続の考え方ですとか区域整理に向けた留意点、他地域の先行事例などについて助言をいただくとともに、久慈市沖の進捗状況を緊密に共有しながら、実務的なすり合わせを重ねてきたところでございます。 今後については、協議会設置に向けた取り組みの進捗に応じまして、国との情報共有を一層密にしてまいりますとともに、現在、設置を検討しております漁業者団体との意見交換会に、水産庁も随時オブザーバーとして参加していただくなど、利害関係者との合意形成とその後の手続が円滑に進みますよう連携を強化してまいります。 浮体式の国内リーディングプロジェクトとも言うべき久慈市沖の進展は、政府が今後進めようとしております排他的経済水域での導入拡大に向けた試金石といたしまして国も注目していることから、県としましては、引き続き、国と緊密に連携して、久慈市とも一体となりながら事業実現に向けた取り組みを着実に進めてまいります。 〇小林正信委員 国もかなり注目、また、注力をしている久慈市沖なのかと思いますが、ただ、昨年、秋田県と千葉県で三つのプロジェクトがありましたけれども、この海域においてのプロジェクトについては、事業者が撤退するという報道がございました。資材価格の高騰などさまざまな要因があるかと思いますが、こうした事態は国としても洋上風力発電の取り組みに水を差す不安材料というところもあったのかと思うのですけれども、県における整備実現に対して、今回の事態が与える影響については、どのように県としては考えておられるのかお伺いしたいと思います。 〇阿部科学技術課長 他海域での撤退事例が本県の事業に与える影響についてということでございますが、昨年、秋田県及び千葉県の3海域におきまして、事業者が撤退する事案が生じたことについては、全国的にも大きな影響を与えたものと認識しております。 これらの事案については、世界的なインフレですとか資材価格の高騰、為替変動などにより事業環境が大きく変化したことに加えまして、当時の公募制度において、事業者が価格変動リスクを十分に織り込めなかったことなどが主な要因であるといたしまして、現在、国においては、事業者の選定基準等の見直しを進めているところでございます。 久慈市沖については、現時点で事業者の公募段階に至っておらず、また、今後、国による公募制度の見直しや公募選定後の価格調整の仕組みの導入が進められていることもありますことから、これらの撤退事案が久慈市沖の案件形成に直接的な影響を及ぼすことはないものと認識しております。 県といたしましては、こうした先行事例を教訓といたしまして、国の制度動向を踏まえながら、久慈市沖の地域特性に応じて、事業の実現性確保を重視した取り組みを進め、事業者による投資の確実性を高めることにより、事業の着実な実現につなげてまいります。 〇小林正信委員 これを受けて、国でも公募のやり方を含め、事業者の選定のあり方を含め、さまざま考えていらっしゃることと思うので、そのことについては、今の御答弁でもわかりましたので、少し安心したというところであります。 現在においては、久慈市沖において、先ほどもありましたけれども、次なる段階、有望区域への整理に向けて県としても取り組んでまいりましたし、そして、久慈市も一生懸命頑張ってこられたことと思います。県と久慈市の連携について、どのように行われてきたのか、連携の状況についてお伺いしたいと思います。 〇阿部科学技術課長 久慈市との連携状況ということでございますが、非常に密接に連携させていただいております。洋上風力発電の実現に向けましては、地域の実情に即したきめ細やかな対応と、一方で、国の制度や政策動向を踏まえた広域的な調整の双方が必要となりますことから、これまで県と久慈市がそれぞれの役割を分担しながら、連携して取り組みを進めてきたところでございます。 久慈市におきましては、地域の実情を把握する基礎自治体といたしまして、自然条件や社会条件などの調査、検討を行うとともに、地元の住民の方や市内漁業者の方への説明、意見交換を通じまして、関係する方々との信頼関係を構築していただいて、さまざまな地域課題を把握していただき、それらを全て共有していただいております。 一方、県では広域自治体といたしまして、市外の漁業者団体や大臣許可漁業者、全国規模の関係団体との調整、関係省庁との協議などを行うとともに、エネルギーの安定供給や産業振興の観点から、送電網や港湾などの基盤整備、サプライチェーン構築による関連産業の参入促進などの取り組みを行っているところでございます。 今後も、県と久慈市とで相互に補完し合いながら、円滑な案件形成とエネルギーの地産地消、地域経済への波及効果の最大化を図りまして、久慈市沖の洋上風力発電の実現に向けて、連携を密に取り組んでまいります。 〇小林正信委員 いろいろな方向で実現に向けた連携とか、あるいはお互いの役割分担もしっかりできているところもありながらも、先ほどもお話があったように、漁業者の理解というところが非常に重要なのだろうと思います。県としても、久慈市と一緒に漁業者の理解促進には努められてきたことと思いますけれども、特に先ほどおっしゃったような全国規模、大臣許可漁業者との協議、また、大臣許可漁業者の理解を得ることというところに少し時間がかかっているかと懸念しているところであります。漁業者の皆様との共存共栄にはさまざまな課題があるとは思うのですけれども、これまでの協議の状況、漁業者との共存のための具体策をどのように考えていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。 〇阿部科学技術課長 漁業関係者との協議の状況と共存についてということでございますけれども、県では、久慈市と連携しながら、県内外の漁業者団体を個別にこれまで訪問しまして、事業内容や事業実施想定区域の考え方などについて丁寧に説明するとともに、漁場の利用実態ですとか懸念事項の把握に努めてきたところでございます。その結果、一部の団体からは、法定協議会に参加することについて同意が得られるなど、徐々に理解が進みつつあると受けとめております。 一方で、久慈市沖のような本格的な浮体式洋上風力発電は、全国的にも例がまだないということもありまして、一部の漁業者団体からは、協議会で果たして十分な検討ができるのだろうかという不安の声もいただいているところでございます。 このため、今般、関係する漁業者団体からの提案も踏まえまして、協議会の設置の前に、関係団体が共同で、漁業影響の把握方法やその低減のあり方などについて検討する意見交換会を新たに設置することにいたしまして、現在、具体的な協議の進め方等について関係漁業者団体と調整をしているところでございます。 この法定協議会が設置する前に、できる限り利害関係者との調整を進めておくこと自体は、その後の円滑な手続につながるものだと思っておりますので、引き続き、意見交換会での協議を通じて、法定協議会への参加に理解が得られるように必要な環境整備を図ってまいりたいと思います。 〇小林正信委員 わかりました。洋上風力発電が実現することで漁業者のマイナスになるということが一番不安に思っていらっしゃるところかというところもあります。法定協議会の前の協議を今、しっかりやっていただくということでしたので、そのあたりは漁業者の皆様の御意見をしっかりお伺いしていただきながら取り組みを進めていただきたいと思うところであります。 この間の本会議において、工藤大輔議員への答弁で、久慈市沖以外の海域においても、例えば、洋野町沖では着床式、野田村から宮古市沖にかけては浮体式洋上風力発電の実現可能性がある。そのため、関係市町村と勉強会を実施していくという御答弁でございましたけれども、令和8年度は具体的にこの取り組み、勉強会も含めてどういうことをしていかれるのかお伺いしたいと思います。 〇阿部科学技術課長 久慈市沖以外の海域の勉強会の令和8年度の取り組みということで御答弁させていただきます。 野田沖から宮古市沖につきましては、年間を通じて安定した風況が吹く海域がある一方で、海底地形が急峻かつ水深が深いという特性がございますので、浮体式洋上風力発電に適した海域であると認識しております。 このため、将来的な導入可能性を検討するということで、令和6年度から、関係市町村職員を対象にした勉強会を開催したところでありまして、これまで、地域におけるエネルギーの安定供給ですとか漁業との協調、地域連携、産業振興などの観点から、さまざまな有識者、調査会社、発電事業者など多様な分野の専門家をお招きしまして、市町村職員との意見交換を通じた理解醸成を図ってきたところでございます。 洋上風力発電の案件形成を円滑に進めるためには、事業が地域や漁業の将来像の実現にもつながるように、初期段階から関係者が一体となって事業のあり方を検討することが極めて重要だと思っております。 令和8年度に実施する勉強会の具体的なテーマについては、現時点では未定でございますが、令和7年度のアンケート調査によりますと、経済波及効果や漁業への影響への関心が高いということですので、地域の実情を踏まえながら、久慈市沖で得られた知見ですとか、さまざま先行事例を共有しまして、各地域が将来の検討に備えられるように支援してまいりたいと思います。 〇小林正信委員 久慈市沖も実現を目指してしっかり取り組みを進めていただきながら、その他の海域も本当に有望だなと思っておりましたので、その取り組みも並行して行っていただきたいと思います。 最後に、現段階から次の有望な区域を目指して今やっていらっしゃる、法定協議会の設置を目指してやっていらっしゃる、その先の促進区域の整備に向けても一生懸命、県としても、久慈市としても、また、国としても力を入れてやっていただいている。実現に向けて計画を定めてしっかり取り組みを進めてこられているものとは思いますけれども、先ほどからお伺いするように、課題もさまざま多くて、計画どおりに進んでいくというところには行っていないかと思います。 なかなか難しい部分もあるかと思うのですけれども、例えば、いついつまでに有望区域にする、いついつまでを目指して促進区域にするというような明確なスケジュール、あるいは、目標をしっかり定めて取り組んでいただくことも必要なのかなと思います。そのあたりの目標設定というところ、国、久慈市、関係するところと一緒に目標をしっかり定めて、早期の実現に向けて取り組んでいただきたいと思いますけれども、御所見をお伺いして終わりたいと思います。 〇阿部科学技術課長 今後の計画、スケジュールというところでございます。お相手があるお話ですので、確定的なことを申し上げることはかなり難しいところもございますけれども、久慈市沖―先ほど申し上げましたとおり、日本全国で今後、浮体式洋上風力発電の本格導入を見据えたときに、そういう意味でも極めて重要な案件でございまして、計画的に取り組むことが重要と考えております。 そのため、県ではこれまで、関係漁業者団体を初め、関係者と対話を重ねて、多くの団体から法定協議会への同意ですとか意見交換会への賛同を得ているところでございます。一方で、同意を得ていない団体からでも、具体的な懸念事項を聞き取りまして、懸念の解消に向けて必要な事項が何なのかを整理して、次の段階に向けた環境整備を進めているところでございます。 今後は、その環境整備の一環として設置します、先ほど申し上げた意見交換会におきまして、漁業影響の把握手法やその低減策等のあり方を検討し、関係者の理解をさらに深めることとしております。その進捗を見極めながら、国と連携して早期の有望区域への整理を目指してまいります。 県としては、引き続き、久慈市との役割分担のもと、全体の見通しを意識しながら、段階的かつ着実に手続を進めまして、事業の円滑な実現に取り組んでまいりたいと思います。 〇飯澤匡委員 それでは、1点のみ、岩手県政150周年記念事業についてのみお伺いします。 最初に、ことしは岩手県政、歴史的に何年でしょうか。基本的な質問をします。 〇兼平ふるさと振興企画室企画課長 令和8年度は、現在の圏域に岩手県の圏域が確定してから150年の年に当たると認識しております。 〇飯澤匡委員 前にも指摘しましたが、令和4年の知事演述で、ことしは岩手県県政150周年を迎えましたと断言しているわけです。これは正確には、盛岡県が岩手県に改称されて150周年ということです。その辺の歴史的整理はどのようになっているのかお伺いします。 〇兼平ふるさと振興企画室企画課長 ただいま委員から御指摘いただきましたとおり、令和4年が盛岡県から岩手県に改称されてから150年目、先ほど御答弁申し上げましたとおり、ことしが、今の形に県境が確定してから150年目ということで、令和4年度から来年度、令和8年度までの5年間を県政150周年記念期間ということで位置づけて、取り組みを実施しているものでございます。 〇飯澤匡委員 今さら訂正することはできないのだけれども、ここに潜む重大な歴史認識については、明治9年―1876年4月18日、磐井、胆沢、江刺3郡が編入。そして、宮城県気仙郡が5月25日、青森県の二戸郡を編入して、ここで今の岩手県の県境が決まった。ここに潜む歴史的認識をしっかりしておかないと、盛岡市を中心に県政は動いているのではないかというメッセージでもあるわけです。これをトップリーダーの話として、これは何回もやったし、菊池哲元副知事からは、飯澤匡議員、これだけは勘弁してくださいと言われましたけれども、これはしっかりただしておかないと、我々は混ざって一緒になったのではなくて、岩手県というものをしっかり形づくった。いろいろな自治の歴史の中であったということをしっかり記して、この150周年事業をやっていただかないと困ると思うのですが、その件についての所感を求めます。 〇兼平ふるさと振興企画室企画課長 ただいま委員から御指摘がありましたとおり、さまざまな歴史的な経緯があって、今の形の岩手県が形成された。形成されて今の形になってから150周年目だということを強く意識して事業展開を図ってまいりたいと思います。 〇飯澤匡委員 それはしっかり、これからも県政運営に関して根幹の部分で大事な部分ですから、ふるさと振興部でも思いを寄せてやっていただきたいと思います。 今回の事業、私は評価したいのは、民間の産業界と一緒になって、官民連携による世界と岩手の交流事業をやるということは、高く評価したいと思います。次の世代に残すために、こういう事業を中心となってやらないといけない。 これはこれとして、先ほど質問にもありましたから、何年も続けるように民間の企業にもさまざまな御尽力をいただくように御努力いただきたいと思います。 さて、そこで、他県でも大体150周年を迎えているのですけれども、千葉県などは非常に県産品に付加価値をつけて、150周年というものを一つの商品価値として売り出している。民間の企業と県政のイメージもウイン・ウインの形でやっているのですが、岩手県はレストランでランチを3日間やったぐらいですよね。そういうことがなぜできないのですか。お金が足りないのか、財政課に言っても断られたのか、企画がないのか、それを答えてください。 〇兼平ふるさと振興企画室企画課長 ただいま委員から御質問いただきましたとおり、千葉県のほか、例えば、東北地方におきましては、宮城県、山形県、福島県などにおきまして、県政150周年記念事業の一環として、大手小売店との連携による記念商品の開発でありますとか、県内企業とのコラボ商品の開発などの取り組みが行われているものと承知しております。 本県におきましては、令和5年度の取り組みといたしまして、岩手県菓子工業組合様と連携いたしまして、県内の菓子店15店舗において、県産の米粉を活用した新たなスイーツの開発に取り組んでいただき、商品化、販売されたような取り組みを実施しております。 また、ただいま委員から御質問ありましたとおり、菜園調理師専門学校様と連携いたしまして、県政150周年記念メニューを開発していただき、学生レストランで提供していただくというような取り組みを実施しております。 このような取り組みを実施してきたところですが、事業の普及ですとか周知が必ずしも十分ではなかったということ、それから、これまでの事業が試験的な、比較的小規模な取り組みにとどまっておりまして、今後、民間企業の採算ベースにつなげていくような取り組みが必要であるということが課題かと認識しております。これまで行ってまいりました取り組みの継続のほか、企業様からの御提案をいただいた新たな連携の取り組みなども検討いたしまして、記念期間の最終年度となります令和8年度におきまして、幅広く検討を行っていきたいと考えております。 〇飯澤匡委員 お金がないのだと思うのですけれども、ただ、本県に足りないのは、お金を生み出す、付加価値をつけるという努力が見えてこないということは、今の県政では最も足りない部分だと思います。 他県の150周年は、インターネットで見ると、画像検索しただけで楽しいことがバーッと出てくるけれども、岩手県は色合いが薄いものしか出てこなくて、非常に貧弱に見えるわけです。 ですから、先ほどの質問に戻りますけれども、価値を生み出すという観点が、なぜてこ入れしてできなかったのか。これから頑張るという話ですけれども、自戒を込めて、今後に生かすために何が足りないのか、財政課総括課長もいるのだから、こういうことも企画したのだけれども、取り合ってくれなかったとか、そういうことも言っていいと思うのです、ことしが最終年なのだから。この際、どうぞお願いします。 〇兼平ふるさと振興企画室企画課長 さまざま企画しております。例えば、県と大手の小売業、流通業の皆様と包括連携協定を結んでいるような事例もございます。大手のコンビニエンスストアですとかスーパーマーケットを運営しているような企業様と包括連携協定を結んでいる事例もございます。そういったところとお金をかける場合と、企業様で開発していただいて、そこにノウハウ等を県から提供して一緒にやるという場合もあろうかと思いますので、そういった連携協定先の企業の取り組みなどについても、さまざま検討してまいりたいと思います。 〇飯澤匡委員 こちらの趣旨をくみ取ってもらえないのは残念ですが、本県は商工労働観光部が余り得手ではないし、ふだんだったら150周年、何かアイデアないか、こういうのをやりたいと思いますというのは庁議あたりで出て、それを実現するためにどうするかというのは、新たな岩手県の歴史をつむぐ一つのソースとして有効に使うべきだと思うわけです。 私は、ことし150周年、本当であればスタートの年なのですが、最後になってしまったので、ことしの予算のことについてお伺いしますけれども、気になるのは、記念パレードに2、300万円予定されているのですが、私が思うに、改めてこういうパレードをするぐらいでしたら、岩手県150周年のバナーをつくって、各地のお祭りも持って歩いてもらうとか、あえて記念パレードという予算化をしてやる意味というのは、余りないと思うのです。 それからもう一つ、岩手県得意のフォーラムをやって、何となくやったような感じになってしまう。これはなかなか次に続かないのではないですか。フォーラムをやるというのは、予算消化のための達増県政の一つの手法ですね。一番手はかなり高く評価したけれども、知事の気に入ることをパパッとやれば、やったような気になっているような気がするのだけれども、その辺はどういうような企画の整理をしたのですか。 〇兼平ふるさと振興企画室企画課長 まず、フォーラムと申しますか記念式典についてでございます。記念式典につきましては、5月25日―先ほど委員から御紹介ありましたとおり、県境が確定した日に、盛岡市におきまして開催したいと考えております。 他県の例を拝見いたしましても、ある程度、150周年記念の式典を開催いたしまして、県民を挙げて節目を祝う催しをやっている例も多くございますことから、私どもでも令和8年度において実施させていただきたいと考えております。中身といたしましては、記念講演のほか、先人の歴史を振り返る舞台でありますとか、歌ですとか合唱ですとか、そういったものも踏まえて、記念となるような式典を開催したいと考えます。 次に、記念パレードについてでございます。委員御指摘のとおり、2、300万円余を予算案に計上させていただいております。 このパレードは、県政150周年記念期間の最終年度におきまして、また、東日本大震災津波から15年の節目の年ともなることから、復興の姿や三陸地域の多様な魅力を県内外に発信いたしまして、地域振興にもつなげることを目的として、沿岸地域において開催することを予定しているものでございます。 内容といたしましては、郷土芸能ですとか音楽隊、子供たちも参画する多数のプログラムのほか、これも民間企業との連携による大規模なパレードを開催したいと考えております。 〇飯澤匡委員 私は、記念式典については言及しなくて、県政得意のフォーラムについては、答えはもらわなくてもいいです。大体答えは見えているから。 ことし沿岸地域でパレードをやるというのですけれども、三陸防災復興プロジェクトの反省、これは職員からも、多額の労力を提供されて非常に効率的には悪かったという反省があったと思います。恐らくこのパレードにもいろいろなことを調整するのに沿岸広域振興局の職員などは動員されるでしょう。ですから、こういう一時的なイベントではなくて、もっと別のやり方を考えたほうがいいのではないかと私は思うわけです。 私は一関市で旧磐井県ですから、私にとっては、ことしが最初で最後の150周年です。そういう意識をなぜ共有できないのかというのがとても残念でならないです。 最後にもう一回、フォーラムの件について、簡単なやり方だし、お金も余りかからないからやっちゃえ、みたいな感じなのですか。 〇兼平ふるさと振興企画室企画課長 フォーラム、あるいは記念パレードのことかと存じます。事業効果につきましては、大規模なイベントを行いまして、多数の来場者を見込むことによります直接的な経済効果に加えまして、地域の知名度向上ですとか地域のコミュニティーの活性化などの効果を見込んでおります。また、大規模なイベントの開催に向けまして、地元の市町村と一緒に取り組むということで、大規模イベントの誘致に向けましたノウハウを市町村と一緒に培っていくことについても、効果を出していきたいと考えております。 広域振興局を含めまして県の他事業ですとか沿岸市町村の事業との連携も行いまして、沿岸地域全体の盛り上げにつながるように情報発信を強化していく考えでございます。 パレードの開催に当たりましては、このパレードが県民の皆様の心に残るような内容として実施できるよう調整を進めまして、大きな事業効果につながるよう、着実に企画準備を進めてまいりたいと考えております。 〇工藤剛副委員長 ほかに質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇工藤剛副委員長 質疑がないようであります。 先ほど答弁を行うことができませんでした、斉藤信委員の路線バスの減便等に関する質疑に関しましては、後日、全委員に資料を配付願うことといたしますので御了承願います。 これでふるさと振興部関係の質疑を終わります。 ふるさと振興部の皆さんは退席されて結構です。御苦労さまでした。 次に、ILC推進局長にILC推進局関係の説明を求めます。 〇植野ILC推進局長 令和8年度のILC推進局の歳出予算について御説明申し上げます。 初めに、ILC推進局の予算編成に当たっての基本的な考え方について説明いたします。 ILC―国際リニアコライダー計画については、現在、研究者により、国際協働による研究開発や政府間協議に向けた環境醸成などの取り組みが進められているところです。 ヒッグスファクトリー計画については、中国の大型円形加速器―CEPC計画は、政府の次期5カ年計画への提案は見送りになりましたが、欧州では、次期欧州素粒子物理戦略の策定作業が進んでおり、CERN―欧州原子核機構の次世代円形衝突型加速器―FCC-ee計画の検討が進展しています。 ILCの実現に向けては、研究者の取り組みの進展とともに、政府が早期に誘致判断を行い、国際的な協議を進めることが必要と考えており、これを後押しするために、ILCが有する多様な意義や価値を発信し、国民的な機運を盛り上げていくことが重要です。 県では、FCC-eeと比較した場合の建設コストの安さ、技術の成熟度、早期の稼働開始といったILCの優位性や、国の成長戦略とも親和性のあるILC関連技術の経済的波及効果などを幅広く共有するため、関係団体と連携しながら首都圏での機運醸成に取り組んでいきます。 加えて、一日も早い日本政府の前向きな判断を後押しするよう、再始動した国会議員連盟と連動した国等への働きかけに取り組んでいきます。 また、ILCによる地域振興ビジョンに基づき、県内の加速器関連企業の受注拡大や技術向上に向けた取り組み、グリーンILCの取り組みの横展開による地域循環型社会の促進など、建設候補地として必要な受け入れ態勢の整備を着実に推進してまいります。 次に、歳出予算について説明いたします。お手元の議案その1、10ページをお開き願います。 ILC推進局関係の予算は、2款総務費のうち2項企画費の一部、2億2、100万円余であります。これを前年度の予算額と比較いたしますと、約9.1%の減となっております。 予算内容につきましては、予算に関する説明書に記載のとおりであり、説明を省略させていただきますので御了承願います。 以上で説明を終わります。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 〇工藤剛副委員長 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。 〇佐々木茂光委員 ただいまILCの状況について御説明いただきました。実は、昨年度も一般質問でILCについて取り上げておりました。今回もILCについて伺います。今、報告があったとおりでありますけれども、ヨーロッパ、アメリカ、そして中国が、我々が進まんとする方向に対して、私から見ると、邪魔しているような感じで受け取ったのですが、今お話を聞くと、欧州、アメリカ、中国に、大なり小なり動きがあるということです。そこをもう少し詳しくお伝え願えますか。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 世界のヒッグスファクトリー計画でございますけれども、先ほどILC推進局長が説明したとおり、欧州と中国、日本のILCということで、三つの計画があったのですけれども、現在、中国の計画が、当初の予定は早くやるということだったのですが、次期5カ年計画には搭載されないという方向で進んでおります。 ヨーロッパの計画は着々と進んでおりまして、昨年12月に次期欧州素粒子物理戦略の草案が出されておりまして、先ほどILC推進局長が説明したように、今、大型の次世代円形衝突型加速器―FCC-eeの計画が提案されているような状況でございます。ILCについては、大きくは御承知のとおり、令和4年2月の文部科学省の有識者会議以降、日本では特に進んでおりませんので、そのような状況になっているということでございます。 〇佐々木茂光委員 この間の一般質問の答弁で、知事から、あえて高市内閣ではという言葉を使ったことから、非常に明るい兆しが見えているのかという捉え方の中での答弁であったように感じたのであります。新技術立国を掲げ、17の戦略分野による力強い経済成長を目指すとしており、ILCの関連技術は、まさにその戦略分野に広く関連する基盤技術であることから、国の成長戦略にILCを位置づけていきたいと考えていると答弁されているのですが、これをこのまま素直に受け取っていいものか。 我々が目指しているILCというものを国がこの戦略分野の中に取り上げているのか、これから取り上げてもらうのか、この知事の発言について、私が判断するのと、皆さんが判断するのとでは、多少違いが出てくるかと思って最初に取り上げたのですが、その辺の状況はどうなのでしょうか。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 一般質問で知事が答弁しましたけれども、現在、政府では新技術立国を掲げまして、17の戦略分野による力強い経済成長を目指すとしております。ILC関連技術、特に加速器の技術でありますとか精密制御技術などの先端技術につきましては、17の戦略分野にもある半導体ですとか量子、あるいはバイオ、創薬などの新政権が掲げる戦略分野にも親和性があると考えております。 ただ、基礎研究であるということで、そのもの自体―加速器関連技術が戦略分野に取り上げられているわけではないということではございますけれども、高市政権がこれからつくろうとする戦略にILCという技術が親和性があると捉えておりまして、できればこのようなものにILCを位置づけてもらって、さらなる推進力になってもらえないかということです。今、国でそのような戦略をつくっていましたので、国に東北地方の関係をお話ししておりますし、これからつくる部分についても、少しずつ説明しながら、そのようなものに取り上げてもらえるように進めていきたいと考えております。 〇佐々木茂光委員 ということは、ある意味、スタートラインに着いていないという解釈になるのか。これまでILCについて国に何度も伝えているのです。ここでまた大きな、新たなハードルが見えたのかと私は思ったのです。我々は国会に要望、陳情に行くたびに、ILCは常に足跡として残してきたのでありますけれども、そのような中で、知事の顔が見えないとよく言われて帰ってきたものです。 今、高市内閣が掲げている戦略の中に、これまで我々が取り組んできたのだから、私は当然、この中に組み込まれているのだろうと思った一人なのです。そこから仕切り直していかないとならないということは、国は、当然その辺は承知しているでしょうというような感じだと皆さんは思っているのですか。知事もまだそのような考えでいるのでしょうか。あなたたちは常に知事のそばにいるから、その辺のところまでつかんでいると思うけれども、私がもし知事のそばにいたら、このような話が出たと。だから、早々に国に行って、とりあえず何かのアクションを起こして、一足踏み入れましょうぐらいの後押しをしてもいいのではないかと思うのです。 今、新しい議員連盟も再構築され、これから動こうとしているのです。私が一般質問で言ったのは、ここまで来ている中で、もう一押しを―東北地方のILC関連のセンターなり大きな組織があるし、議員連盟としても新しく組織がえをして今から動こうとしている。その方々と一緒になって、まさに我々が指摘されている機運醸成―おまえさんたち、そういうことが足りないよということを叫ばれて、今まで足踏みしているのです。これを機会に、関係する方々にお願いして、一緒に行って運動しましょうという機運を盛り上げていく一つのきっかけではないかと思っていたのです。 知事から、高市内閣の17の戦略分野の中に組み入れるという答弁がありました。そうだったら、その話を聞いたら、まずその枠の中に入れてもらうような立ち回りが必要ではなかったかと私は思うのです。 その次として、機運醸成を高めるためには、このような方々にもお手伝いしてもらい、それを先になって立ち回っていかないとならないのは知事ですよね。そのような動きが足りないということをずっと思っているのです。 今、その枠の中に入れてもらえるか、もらえないかということもはっきりとわからないということですよね。そのようなことやっていたのでは、だめだよ。そこなのです。だから、その話が決まる前に、早く自分たちから行って、これまでの取り組みを告げながら、ひとつ何とかその枠に入れてくれと言わなくてはならないのです。 東日本大震災津波以降、ILCの実現は東北地方にとっても、もちろん岩手県にとっても、宮城県にとっても、復興の足がかりになる大きなチャンスだという思いを背負って、これまでいろいろな団体の方々が足並みをそろえてここまで来ているのです。今こそ逃してはならないと思うのです。その辺の取り組みはどうでしょうか。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 ILCの関係につきましては、まだ国に認められた計画ではございません。先ほども申し上げましたが、令和4年2月の文部科学省の有識者会議の報告において、課題があるということで認められていない計画でございます。なので、国では、今のところ、ILCを進めるという形にはなっておりません。今回、の高市政権の戦略が示される予定ですので、そういうものに組み込みながら、できるだけ推進していきたいというような形で考えているものでございます。 委員からも御紹介がありましたけれども、超党派国会議員連盟が令和7年11月に新役員人事が決定して再始動しております。ILCを実現するためには、国会議員、政府、関係省庁、研究者コミュニティーが方向性を共有して進めていくということが重要であると考えております。今回、以前、国会議員連盟に所属していた議員も当選しておりますので、そのような国会議員連盟の幹部ですとか、あるいは、応援してくれる議員にILCの意義や価値をもう一回説明しながら、一緒になって取り組んでいければと考えております。 〇佐々木茂光委員 それはわかるのだけれど、私は、一回は知事がみずから行くべきだと思うのです。岩手県がILCをやろうとしているのだから、その辺の認識は恐らく知事も持っているでしょう。去年の一般質問のときに、私も同じようなことを言ったのですが、いたずらに立ち回ることが逆に効果的ではないという心持ちで話をされたのに、国が、と余りしつこく言うものだから、再質問すると、東北ILC推進協議会、あとは、一関市を含めた推進団体といった促進団体が岩手県にはあるのだけれども、県はそれらと国の間に入って調整する立場だと知事は話していました。言葉で言うと、周旋という言葉を使いました。3回目の質問になるから、さらに再質問できませんでした。周旋という言葉については聞かないで終わりましたけれども、私が言いたかったのは、知事は間に入る人ではないでしょうということです。知事が先頭になって、その団体の人たちと一緒に行くことが知事の仕事でしょう。あのとき私も非常にがっかりしました。一歩引けているのです。国を余り刺激したくないということが心のどこかにあったと思うし、あえて国に行って、今、頭を下げるときでもないでしょうという思いが知事の中にあったと感じました。 ことしの2月定例会で、去年に引き続き一般質問で取り上げました。高市内閣が今やろうとする取り組みに対して、何とか我々のILCというものを、きちんとした位置づけをまずしてもらわないとならないのであれば、すぐにでも国に行って、一回は顔を通してくるという思いが必要ではないかと私は思うのです。知事の動きに合わせるように、ほかの団体も含めて、みんなそれに同調してくるはずです。その先を知事にとってもらいたい。岩手県が中心ですから。そのような思いをしっかり持ってもらいたいと思います。これで最後にしますけれども、ILC推進局長、いかがですか。 〇植野ILC推進局長 御質問ありがとうございます。昨年も佐々木茂光委員から同じような御質問をいただいております。昨年度の予算特別委員会の後、昨年5月に、知事と宮城県の副知事、両県議会の議長、各関係団体とともに合同要望をさせていただきました。翌月には政府要望という形で、また知事が出向いて、当時の鈴木俊一総務会長、文部科学省にも要望させていただいております。また、このような節目節目で、今、委員がおっしゃられたように、知事が先頭になってそのような場面もつくって、まさに今、動かさなければいけない時期だと思いますので、取り組んでいきたいと思います。よろしくお願いいたします。 〇佐々木茂光委員 別に皆さんを責めているわけではないのです。それを期待している人たち、後押ししている人たちが周りにいる、何とかILCを岩手県にと思っている人たちがいっぱいいるのです。皆さんもそれは承知だと思うけれども、その人たちの夢も一緒になってかなえられるような、その立ち回りができるのは知事しかいないのです。県民から選ばれている一人なのです。あなたたちは知事のそばにいるのだから、知事が気づかないところは、これは少しうまくないと思ったら、知事、一緒に行きましょう、とにかく行きましょうというぐらいの意気込みでやってください。それをお願いして、終わります。 〔「関連」と呼ぶ者あり〕 〇福井せいじ委員 佐々木茂光委員の質疑に関連してお聞きしたいのですけれども、私もILCについては、さまざまな方々から御意見を伺っています。既に政治的決断が必要な時に来ているということで私も伺っていますが、そういった状況に来ているということは当局も感じているかどうか、まずお聞きしたいと思います。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 何回も申し上げますけれども、令和4年2月に文部科学省の有識者会議において、いわゆる課題が示されているということでございます。その課題については、国際的な協働の研究ですとか、あるいは各国政府との調整ですとか、国内の機運醸成というものが大きい部分なのですけれども、一部、研究者で取り組みを進めているものはございます。ただ、どうしても時間がかかるということで、ILCを早期に進めるためには、時間をかけてやっていくわけにはいかないということで、政治の力をかりながらやらなければならない部分もあると認識しております。超党派国会議員連盟も2年ぐらいでしょうか、活動が停滞しておりまして、今般、活動再開ということになりましたので、そちらにも大いに期待していますので、先ほど申しましたとおり、国会議員の力もかりながら、私どももILCを推進できるように進めていきたいと考えております。 〇福井せいじ委員 期待するというのは、もう時期が違うのではないか。自分たちが動かなければいけないのではないでしょうか。もちろん県選出の国会議員の方々は一生懸命やってくれるでしょう。でも、もっともっと機運を醸成していくということは、それ以外の方々にもその輪を広げていかなければいけない。そのような意味では、どのような人たちがそのような立場にいるのか、そしてまた、応援してくれるのか。そのような人脈は押さえているのでしょうか。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 岩手県国際リニアコライダー推進協議会ですとか、東北ILC推進協議会、あるいは期成同盟会もつくっていただいて、推進活動していただいている部分もございます。行政で進める部分と、研究者あるいは経済団体で取り組みを進めていく部分もございますので、研究者や経済界、全国の団体も含めて、お願いして、お話を聞いてもらうという取り組みをさせていただいております。 〇福井せいじ委員 先ほど私が聞いたのは、この人を動かせば何とかなるのではないかという方々を動かす必要があるのではないかと私は思うのです。 〇植野ILC推進局長 委員がおっしゃるように、動かす人を動かしていくということは、すごく大事な場面だと思います。今、副局長兼事業推進課総括課長から新しい国会議員連盟が立ち上がったということで、大野敬太郎会長、それから、小林史明事務局長は、自由民主党内でも科学技術イノベーションに精通された方でございます。そのような方たちが議員連盟を動かしながら、しっかり進めていくということで、私も小林事務局長や階猛副会長とも直接面談させていただいておりまして、今後の議員連盟の進め方、どのようなところが我々がサポートできる部分か意見交換しております。そのような方たちのサポートをしながら、一緒の立場で動かせるように頑張っていきたいと思います。 〇福井せいじ委員 今、御答弁があったように、実は、いつまでに政治的決断をしてもらうかといった構想を持ちながら、キーパーソンと一緒になって膝詰め談判していくことが必要な時期に来ていると私は思うのです。そういった意味では、岩手県選出の国会議員の方々、そしてまた、今、お話に出た方々と膝詰め談判して、いつまでにどうしようか、いつまでに決めてもらえばいいのかという話に動いていく。ある意味、ロビー活動かもしれませんけれども、そのようなことが今、必要かと私は思っています。ILC推進局長、いかがでしょうか。 〇植野ILC推進局長 タイムラインは二つあると思います。一つに、先ほど副局長兼事業推進課総括課長が申し上げた有識者会議において示された三つの課題をどのようにクリアしていくのかということ、もう一つ、国際情勢では、先ほど欧州素粒子物理戦略の中で、ヨーロッパがFCC-eeをやるということを宣言しました。先方は自分たちがホスト国としてやると言っている中で、日本はグローバルプロジェクトとして、これから国際協議を始めるということで、スピード感が全然足りない部分があります。そのようなところをどう補っていくのかというところを進めながら、もう少しパワーアップしていかないと先に進まないところがありますので、ヨーロッパの進行状況を見ながら、日本の議員連盟を中心にこれから動かしていくところを、しっかり毎年決めながら進めていくことが重要かと思っております。 〇福井せいじ委員 今、二つのタイムラインという話が出ましたが、今一番大きい課題は財源の問題ではないか。そういった意味では、政治的決断はそこにあるのではないかと思っています。お金を全面的に出すわけではないけれども、膝詰め談判の必要性というのは、そこにあるのではないかと私は思っています。そういった意味で、政治家としっかり話して、財源をどう捻出するか、そしてまた、経済効果がどれくらいあるのか、そのようなことも含めて、キーパーソンと膝詰め談判をすることが私は必要だと思いますので、そのような行動をとっていただけるかどうかお聞かせいただきたいと思います。 〇植野ILC推進局長 ILCについては課題が明らかでございます。今、委員からお話がありました財源の問題、もう一つは、研究者のリソースの問題があります。ILCは日本の研究者だけでは進められないところがあって、アメリカ、ヨーロッパの研究者と一緒に進めなければいけないので、そのようなところもどうしたらいいか、国会議員連盟、KEK―高エネルギー加速器研究機構、文部科学省と一緒に、今、膝詰めというようなお話がありましたけれども、直接意見交換をしながら進めていくということを肝に銘じて頑張っていきたいと思います。 〇工藤剛副委員長 この際、10分間ほど休憩いたします。 午後3時03分 休 憩 午後3時20分 再開 〇佐々木朋和委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。 〇斉藤信委員 それでは、ILC推進局長の報告もありましたけれど、国際的、国内的動向について、少し立ち入って質問したいと思います。 昨年12月に欧州の次期欧州素粒子物理戦略、この草案が示されました。その草案の内容、事業費、今後の見通しについて示してください。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 次期欧州素粒子物理戦略の草案の関係でございます。昨年12月にCERN―欧州原子核機構の理事会に提出されております。 こちらにつきましては、次世代円形衝突型加速器―FCC-eeがCERNの次期主力衝突型加速器として提案されております。このFCC-eeが実現不可能な場合の優先的な代替案といたしまして、FCC-eeの縮小版というものが出されております。こちらは建設コストを15%削減した内容で示されております。 以前、CERNでリニアコライダーが検討されているという話も御紹介いたしましたけれども、今回、リニアコライダーの関係につきましては、その他のプランという形で順位づけ等はされない形で示されておりまして、ILCに関する記述も特にないというようなことでございます。 FCC-eeの事業費につきましては、以前からありましたけれども、おおむね2兆5、000億円から2兆6、000億円と示されております。縮小版のFCC-eeは15%削減ですので、大体2兆1、000億円から2兆2、000億円ぐらいになろうかと思っております。詳しい部分が示されておりませんので、一応そのような状況になっております。 今後ですけれども、ことし3月からCERNの理事会等で草案が議論されまして、5月の理事会で承認される予定とされております。 ただ、FCC-ee計画につきましては、承認された後、計画の実施の可否を一、二年かけて検討して決めるとされております。高額な建設資金などの財政的な問題がありますので、難色を示す国があると聞いておりますし、今後の動向を注視してまいりたいと考えております。 〇斉藤信委員 FCC-eeはそのような形で草案が出されて、ことし5月には戦略の更新の見込みだと。一、二年かけて理事会で実施するかどうか判断される、こういうことですね。中には明確に巨額の建設費に難色を示す国もある。今、ウクライナ問題を抱えて、各国が軍事費をどんどんふやしている。日本と共通するのですけれども、そのような課題もあるとお聞きしました。 次に、先ほど中国の加速器計画は、次期5カ年計画―2026年から2030年の計画ですけれども、提案が見送りの方向だということです。この背景について示してください。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 中国の詳しい背景については、なかなか承知できない部分ではございますけれども、研究者からは、2026年から始まる第15次5カ年計画には、CEPC―大型円形加速器の計画は提案されないと聞いております。 ただ、今後、先ほど言いました欧州のFCC-ee計画の実現可能性を見極めながら、仮にFCC-ee計画が実施されない場合には、その次の2031年からの第16次5カ年計画への提案に向けて準備を進めていくと伺っております。 〇斉藤信委員 アメリカの動向はどうでしょうか。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 アメリカの動向ですけれども、令和5年にP5報告書が出されまして、ヒッグスファクトリーにつきましては、アメリカでは建設しない、日本のILCかヨーロッパのFCC-eeの計画を支援するとされておりましたけれども、トランプ政権になりまして、研究費の予算が大幅に削減されていると伺っております。なので、アメリカでもヒッグスファクトリーに関する支援につきましては、今動いているヨーロッパのFCC-ee計画にシフトするという形で姿勢が変化していると伺っております。 〇斉藤信委員 そのような状況を踏まえて、いわゆるILC国際推進チーム―IDTの議論、今後の動向を示してください。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 IDT―ILC国際推進チームにおいては、昨年12月に公表されました次期欧州素粒子物理戦略の草案に対する考察を昨年中に発表しております。 その考察の中では、今回、FCC-eeの縮小版が示されましたけれども、こちらについては十分な評価や検討が行われていない、物理プログラムを大きく縮小していることですとか、15%のコスト削減がされた場合、同じぐらいの予算であれば、リニアコライダーはすぐれた物理プログラムを遂行できるとか、リニアコライダーの初期段階については、事業費が約1兆4、000億円とされており、現実的な選択肢になり得る部分が指摘されております。 このように次期欧州素粒子物理戦略の策定が進められる中でも、建設コストの安さですとか技術が成熟していることにつきましては、リニアコライダーの優位性が示されております。 今後の議論の動向を注視しながら、あわせて、このようなILCの優位性を推進団体等と関係者間で共有しながら取り組みを進めていきたいと考えております。 〇斉藤信委員 ILCについては、研究者の間では技術、経済性の優位性はある。それは大変重要なことだと思います。 肝心の国内の動向でありますけれども、政府、超党派国会議員連盟、科学者の動向について示してください。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 政府におきましては、令和8年度当初予算案にILC関連予算を10.5億円計上いたしまして、有識者会議から示された次世代加速器の技術開発を継続して進めております。令和8年度は5カ年計画の4年目になると伺っております。 また、超党派国会議員連盟につきましては、先ほども申し上げましたが、昨年11月に役員人事が決定したところでございまして、今後、活動が活発化すると考えております。関係団体と連携しながら、議員連盟の幹部ですとか、ILCに理解のある議員に情報提供していきたいと考えております。 科学者の動向につきましては、先ほど言いました10.5億円の予算を活用し、KEK─高エネルギー加速器研究機構が主体となりまして、国際協働による研究開発、ILCテクノロジーネットワークを継続しております。現時点では着実に進捗していると伺っております。 〇斉藤信委員 岩手県立大学の鈴木厚人学長は、欧州のFCC-eeの戦略が出る前にILCの計画を国が示すべきだということで、そこが一つの大きなめどと繰り返し強調しておりました。 先ほどのILC推進局長の報告、答弁ですと、二つのネックがある。それは有識者会議の答申をどうクリアするか。もう一つはヨーロッパの進行状況―これは副局長兼事業推進課総括課長の答弁ですね―進行にどう対応するか。私は文部科学省の有識者会議の答申の時期尚早という点。ここをクリアするのは、政治力でできるものなのか。もう一つは、改めて有識者会議の答申を変更するような会議での議論というか、そのようなことが必要になるのではないかと思いますけれども、これはどうクリアするのか、できるのか、示してください。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 有識者会議から示されていた課題につきましては、今、KEKを中心として、先ほど申し上げましたILCテクノロジーネットワーク、国際協働による研究開発の取り組みが進められております。技術開発の部分はそちらのほうで、今、5カ年計画でやっているということで、最終的には、5年目に性能評価を確認するということですので、そこまでいかないとなかなか結論が出てこない状況でございます。 もう一つ、国際的な議論につきましては、今、滞っておりまして、昨年のヨーロッパ訪問ですとか米国訪問のときにも言われましたが、誰かが音頭をとらなければならないということで、日本のリーダーシップというか主導を期待している部分でございますので、そのようなものがないとなかなか進んでいかないということでございます。 国民的な機運醸成につきましては、県でもできる限り予算をとりまして、令和6年度から首都圏ですとか、今年度は関西方面などでやっております。こちらについては、各推進団体でも取り組んでおりますし、KEK等の研究者もいろいろやっておりますので、ある程度の機運醸成はできるかと考えております。 有識者会議で示された課題は、今すぐできるということではございませんので、政治の力などでもう少し進めていただくように期待しているということでございます。 〇斉藤信委員 先ほども議論になった政府が今進めようとしている重点的な戦略投資17分野ですが、私は厳密に言うと、ILCが入る余地があるのかないのか、明記されていないと思うのです。そこをどのように考えているのか。 あと、政治力という点でいったら、鈴木俊一自由民主党幹事長がいるのです。これだけ最大の政治力はないのです。自由民主党のナンバー2ですから、鈴木幹事長の時代に政治力を発揮しなかったら、今後、発揮できないのではないかと私は思います。自由民主党幹事長への働きかけは特段に強めるべきだと私は思いますけれども、いかがですか。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 17の戦略分野の関係につきましては、先ほども申し上げてはおりますけれども、直接の分野ということではなくて、半導体ですとか、あるいは量子などの基礎研究、基礎技術という形になっております。直接的には少し難しいということで、何らかの形での盛り込みができないか、いろいろ考えながらやっていきたいと考えております。 自由民主党の幹事長のお話につきましては、昨年度から、先ほどILC推進局長が申し上げましたけれども、合同要望ですとか県の要望のときにも、もちろん県選出国会議員ですので、出向いていろいろお願いしておりますので、今後も引き続き働きかけをしていきたいと考えております。 〇斉藤信委員 あと、財源問題と研究者の問題もまたタイムライン上問題だということです。私もそう思うのです。今の日本政府の借金は1、340兆円。世界が大変心配している問題です。 もう一つは、そのような中で、軍事費は毎年1兆円ずつふやしている。GDP比2%、3年間で2倍にふやしてしまった。これだけふやせるのだったらILCに幾らでも出せるのではないか。軍事大国の道を行くのか、技術立国の道を行くのか、これが鋭く問われているのだと思います。そういう意味で、政治の転換が求められ、軍事立国ではなく技術立国の平和国家の日本こそ必要です。最後にILC推進局長に聞いて、終わりましょう。 〇植野ILC推進局長 今、委員がおっしゃられたとおり、ILCというのは多様な価値があると思います。イノベーションの創出とか産業振興だけではなくて、経済安全保障であるとか新しい地方創生、東日本大震災津波の復興とか多様な面がありますので、そのようなところを政府に働きかけながら、しっかり訴えてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。 〔「関連」と呼ぶ者あり〕 〇飯澤匡委員 少しだけ質問します。本会議の代表質問でも言いましたけれども、私は宮城県との合同の要望会に行ったけれども、こんにちは、お願いしますで終わりなのです。例えば、先ほど話があった鈴木俊一幹事長とか、前段で食い込んで、その話の中に核心部分を要望会でどうやって出すかという導火線が全然ないのです。本会議でも言ったけれども、復興大臣に要望に行ったときに、要素技術のことを文部科学省のレクをそのまま、言いわけ程度に言うのです。これは絶対必要な技術だと。そのような条件をつけられて10.5億円の予算がつけられているのだけれども、確かにそのとおりですが、岩手県としてはILC実現のために要素技術は大事ですけれども、これについては、地元としてこのような思いを持ってやっていますという知事の言葉が全然なかった。だから、私は非常にがっかりしました。 その後、鈴木厚人学長に話を聞いたら、要素技術などは二の次、三の次の技術の話で、根幹の部分の話ではないというような話をしていました。あなた方が以前聞いたときには、そのような話ではなかったようですけれども。 今日の答弁の内容を聞いても、食い込んで、穴をあけるという―推進局なのでしょう。そのような迫力が全然ありません。本当にこれでいいのかと思います。 期成同盟会をつくるにしたって、知事はお客さんで来ているわけで、実際、それをつくったのは一関市と宮城県の建設業協会の方でしょう。その辺が、どうも受け手になって傍観者なのです。悪い言葉で言うと。力を入れて、穴をこじあけるぐらいの、福井せいじ委員からも話があったけれども、あらゆる人脈を使って動いていかないと、私もこれは最後のチャンスだと思います。針の穴ぐらいしかなかったものが、ようやく障子にポツンと人差し指を突っ込んで穴があいたぐらいのことにはなったのかと思うけれども、できることを最大限やるということがなぜ言葉に出てこないのか、非常に残念でならない。その点、もう一回、常任委員会でもやったけれども、ILC推進局長、しっかりお話ししてください。 〇植野ILC推進局長 今、しっかり県がリーダーシップをとって国に要望していくというようなお話で受け取りました。今、高市政権になって、ハードルという話もありましたけれども、追い風になっていると思っております。ILCの基盤技術というものは、半導体の分野であるとか、創薬、医療とか、さまざまな分野に派生する、通底する基盤技術でございますし、そういったところも訴えながら、国会議員連盟も再始動しましたし、さまざまな主体と一緒になって取り組んでいくというところを県が主体になって取りまとめて進めていきたいと思いますので、ぜひ両県議会議員連盟―岩手県議会議員連盟のお力もいただきながら、しっかり進めてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。 〇飯澤匡委員 一時期、岩手日報で安全保障についても言及があって、これも国会議員の中に今回復帰された方がいらっしゃるはずです。こうやって広範な議論を展開していく仕掛けも絶対必要です。科学分野だけで押していけば、必ず文部科学省という大きな壁にぶつかるので、沖縄県のOIST―沖縄科学技術大学院大学のように政府の別の筋から押していかないと、これはらちが明かないと思うので、そこは戦略的に行う必要があると思います。 先ほどお話のあった岩手県議会、宮城県議会の議員連盟については、宮城県から、悪いけど政治的には大変だろうという配慮のもとに手を挙げてもらったので、宮城県のことも利用、活用と言うのは大変失礼だけれども、その辺は、県当局も話し合いのルートをしっかりつくってやっていただきたいと思います。 〇佐々木朋和委員長 ほかに質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇佐々木朋和委員長 質疑がないようでありますので、これでILC推進局関係の質疑を終わります。 ILC推進局の皆さんは退席されて結構です。お疲れさまでした。 次に、警察本部長に警察本部関係の説明を求めます。 〇増田警察本部長 令和8年度の警察本部関係の予算について御説明申し上げます。 初めに、令和7年における警察業務の推進状況について御説明申し上げます。 県警察は、令和7年の基本姿勢に、県民の期待と信頼に応える力強い警察を掲げ、東日本大震災津波等の自然災害による被災者に寄り添う活動や、次世代を担う子供、女性及び高齢者が犯罪等の被害に遭わないための活動を推進するなど、県民の安全、安心の確保に努めてきたところでございます。 県内の治安情勢を顧みますと、刑法犯認知件数は、近年増加傾向からやや横ばいに推移しているものの、殺人、強盗、放火等の凶悪犯罪が発生しているほか、特に性犯罪事件が高どまりの状態であることに加え、特殊詐欺は認知件数が前年の3倍近くに迫り、SNS型投資・ロマンス詐欺も、認知件数、被害額とも前年を大きく上回るなど厳しい状況にあります。 また、交通事故につきましては、発生件数、傷者数ともに増加し、死者数は39人と、昨年から11人増加したほか、死者の6割以上を高齢者が占めるなど、憂慮すべき状況にございます。 こうした情勢を踏まえ、県警察では、令和8年の基本姿勢を、昨年に引き続き、県民の期待と信頼に応える力強い警察とするとともに、活動重点として、被災者に寄り添う警察活動の推進、子供、女性、高齢者の安全を確保するための活動の推進、悪質、重要犯罪の徹底検挙、安全意識を高める目立つ街頭活動及び交通指導取締りの推進、災害等への的確な対応及びテロ未然防止対策の徹底、能動的サイバー防御の推進、職員一人一人が輝ける魅力ある職場環境の実現の7項目を掲げ、各種施策を着実に推進し、県民の皆様が安全、安心を実感できる地域社会の実現に努めてまいります。 それでは、令和8年度岩手県一般会計予算のうち、歳出予算について御説明申し上げます。 議案その1の12ページをごらんください。警察本部が所管する予算は、9款警察費、315億8、165万円余であります。これを令和7年度当初予算と比較いたしますと16億1、409万円余、率にいたしまして5.4%の増額となっております。 増額の主な要因は、給与改定に伴う職員給与関係経費の増によるものであります。 その他の内容につきましては、予算に関する説明書に記載しておりますので、説明は省略させていただきたく、この点につき御了承をお願いいたします。 次に、予算関係条例について御説明申し上げます。 議案その2の40ページをごらんください。岩手県公安委員会の管理に属する事務手数料条例の一部を改正する条例でありますが、別表第8、自動車の保管場所の確保等に関する法律関係事務手数料について、物価及び人件費の変動により手続に要する経費が増加したことから、申請1件当たりの手数料を増額しようとするものであります。 以上で警察本部関係の予算についての説明を終わります。よろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。 〇佐々木朋和委員長 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。 〇佐々木茂光委員 それでは最初に、東日本大震災津波から15年ということで、これまでも警察の方々には行方不明者の捜索ということで、毎年、月命日並びに本命日に多くの職員にお手伝いしてもらって、今も活動いただいております。頭の下がる思いでありまして、行方不明者がいつになったら家に帰ってくるのかという思いで待っている方々もまだおります。震災で一気に4、674名の方が命を落とし、まだ行方不明だという方は、令和8年2月末現在では1、106名となっております。 そのような中で、これまでも行方不明者を捜索する段階で、当初に比べれば、かさ上げがあったり、地盤が盛土になったり、捜索する状況、条件が随分変わってきていると思っています。大変厳しい状況の中で捜索するのですけれども、これまで取り組んできた中での課題、問題になるとか、そのようなところがありましたならば申し出願えればなと思います。 〇前川警備部長 県警察の東日本大震災津波による行方不明者の捜索活動についてでございますが、現状での課題といたしましては、平成24年から令和7年までの実績として、行方不明者の捜索を503回、延べ約1万2、000人を動員して実施しております。 東日本大震災津波から15年という年月の経過や、これまでの復興工事等によりまして、海岸線の環境にも変化が見られ、行方不明の方の骨ですとか所持品等の発見は、平成29年の捜索での発見を最後に、以降、残念ながら発見には至っておりません。このような課題がございます。 今後の取り組みにつきましては、令和5年に宮城県において見つかった骨の一部が、昨年、本県の行方不明者のものと判明しております。本年も3月11日に沿岸の5警察署において、合計90名の体制で関係機関と連携して捜索を実施する予定でございます。 県警察といたしましては、一つでも多くの手がかりを発見したいという思いに揺るぎはなく、行方不明者の御家族、地域住民の方々の御要望等を踏まえまして、引き続き捜索活動を行ってまいりたいと考えております。 〇佐々木茂光委員 先ほども少しお話が出ましたけれども、大変厳しい状況の中で警察の方には捜索いただいていることに頭の下がる思いであります。本当に感謝申し上げるところであります。 先ほどお話があったように、令和5年2月17日に宮城県南三陸町で、行方不明となっていた山田町の子供の骨が発見されました。私から見ても、南三陸町までたどり着いたと言うと、表現がいいか悪いかは別にして、宮城県の建設業の方が片づけをしている中から、それが発見された。それをひも解いたところ、まさに山田町で行方不明になっていた子供のものだということでした。 私が言いたいのは、日ごろの皆さんのお務めが南三陸町まで―恐らく建設現場の方々はまさかと思って、顎の骨だということですけれども―南三陸町の方々を動かしたと私は捉えております。厳しいながらも、皆さんがそのような思いを持って務めていたことに対しては、うちの近くにも行方不明者がいるお宅がありまして、これを新聞記事で見たときに、うちでも帰ってくるのかなとか、そのような話も出たりして、まだ帰ってくるのを待っている家があります。皆さんもそうですけれども、だから、なくしてはならないし、そのようなことを忘れてはならないということは、我々も持ち続けていかなければならない一つの気持ちかと思います。 皆さんも大変でしょうけれども、今後どのような取り組みをされていくのか。個人的に言えば、大なり小なり、警察として行方不明者の捜索には切れることなく当たっていただければという思いがありますけれども、どのように今後取り組まれていくのかお示し願いたいと思います。 〇前川警備部長 今後の取り組みということでございます。先ほどお話がございました海岸の清掃等につきましては、岩手県内におきましても、砂浜ですとか海水浴場ですとか、付近の皆さん、観光協会の皆さん、よくよく清掃されておられると思っております。 警察が行う捜索につきましては、テレビとか新聞で報道されるものは、海岸線の捜索ということになるのですが、実際は、根浜海岸であれば岩場の先、誰も人が行かないところによく捜索に参ります。海の中にあったものが台風とか高潮等で打ち上がっております。そういったものをかき分けていきますと骨片―骨の一部が出てくることがございます。私も令和3年、令和4年と釜石警察署で勤務しておりまして、4回ほど捜索に携わらせていただきました。毎回骨片が出てまいります。調べてもらうと、結局は動物の骨だったということにはなるのですが、海の中にあったものが陸上に上がってきていることは事実でございますので、引き続き、捜索活動については続けてまいりたいと考えております。 〇佐々木茂光委員 ありがとうございます。いつもそうなのですけれども、自分の身は守りながら、イの一番にそこを徹底した形で捜索をお願いしたいと思います。 次に、交通安全施設についてですが、交通安全施設といっても、私が取り上げているのは歩道であったり、どうしても子供たちの事故―通学途中、下校途中に通りすがる車に巻き込まれて死亡事故にまで達する事故が散見されます。あす入学式などを控えていて、保育所の子が今度は小学校に入るということで、子供の身を守ってやるのが大人や社会の役割であるということで、その辺の現状―子供たちの周辺の安全の確保が進んでいるのか。 一時期、そのような事故が全国的にあって、県でも歩道、通学路の安全の確保ということで歩道整備が進められたり、転落を防止するようなガードレールとか、いろいろな形で歩道域を守るような施策が一時期講じられたこともあったのですが、最近、その辺が流されているのかと思って、入学式を前に心配したもので、今、声を上げました。実際、その辺は、通学路を含めた周辺環境の整備が進んでいるのかどうかお示し願いたいと思います。 〇加藤交通部長 通学路の安全確保対策についてでございますが、御承知のとおり、令和3年6月に千葉県八街市で発生した交通死亡事故の発生を受けまして、県警察におきましては、教育委員会、学校、道路管理者などとの合同点検を実施して、令和3年12月までに終了しております。 合同点検を実施した結果、全体の対策必要箇所は908カ所でありまして、うち、横断歩道の塗り直しや信号表示秒数などの変更等、警察が対応すべき171カ所については、令和6年度末までに全ての対策を完了しております。 その後の通学路における登下校時の安全確保対策についてでありますが、県警察におきましては、通学路の道路交通実態に即した道路交通安全施設の整備、交通規制、交通指導取り締まりを進めてきているところであります。 交通安全施設の整備と交通規制につきましては、通学路における危険箇所の情報や交通規制の実施要望に基づき、管轄警察署による現地調査のほか、学校、道路管理者、地域住民等との合同点検の実施などを通じて交通実態を把握した上で、交通事故の発生状況等を総合的に勘案し、横断歩道などの交通安全施設の整備を図っておりまして、ゾーン30プラスなどの設置促進にも、道路管理者や地域住民の理解と協力を得て取り組んでおります。 また、交通指導取り締まりにつきましては、学校関係者や地域住民などの要望や交通事故の発生状況などに基づき、児童の登下校時間帯を中心として、通学路やその周辺において推進しているところであります。 県警察におきましては、現在も進めておりますけれども、引き続き、学校などの教育機関を初め、一般社団法人岩手県交通安全協会や交通指導隊などの関係機関、団体と連携して、県の将来を担う児童の安全を守るため、通学路における保護誘導、速度違反や横断歩行者妨害などの重大交通事故につながる悪質、危険な交通違反の取り締まり等の推進を通じて、通学路の安全確保に努めているところでございます。 〇佐々木茂光委員 私が今言っているのは、恐らくその辺の目が届いていないところを指しているかと思います。908カ所について、令和6年度に対策を完了したということでの報告でありますけれども、それでなくても、そのような危険箇所と思われるところは、地域の交通安全協会、市町村、防犯関係の関係者、学校を含めて通学路等については、毎年恐らく点検された上で整備が進められているものと思います。 ただ、その場面で、ここはこうしましょうという話がなければ、次にそのような話が出てくるまでは置かれるのです。私が言いたいのは、警察がパトロールをした時点で、ここはこのように整備しなければなりませんねという声があってもいいのではないかと思うのです。市に話しても、これは県道だから県の話だとか、私道だからと予算をつけかねるというところがあって、どこまでも先送り、先延ばしになっているのが現状ではなかろうかと思っております。 我々が整備をお願いするのは、皆さんが整備しましたというのは、例えば、信号機をつければ信号機をつけました、歩道は所定の幅員がとれるところで完成とするでしょうけれども、我々現場を通っている人間としてみれば、子供が今、少なくなっている中で、当然、時間帯によって車の量が違うものだから、その間に、例えば、車道側に歩道として水色のラインを入れるとか、黄色いラインを入れて、一目でわかるようにする。整備がなかなか追いつかないのであれば、とりあえずこのような形で何とか子供たちを守ろうという動きがあってもいいのではないかと思うのです。そのような考えには、なかなかたどり着かないものですか。言っていることがわかりますか。 そのような思いで、PTAも含めて地域の方々は、何とか子供たちを守ろう、守りたいという気持ちがあるのです。そのような見方で何か施しできるものがないのかということを探ってもらえればという思いでお話ししているのですが、いかがですか。 〇加藤交通部長 児童の交通安全対策でございますけれども、警察におきましては、駐在所、あるいは現場の警察官を通じて地域の声は常に集めているところでございます。特に、工事中の場所でありますとか通学路等で危険のある場所があった際には、その意見を警察署で取りまとめまして、道路管理者にお伝えするといった取り組みも推進しているところでございますし、それが現状、早急な対策が必要だということであれば、速度抑制策のための街頭活動であるとか、それでも危険性が高いところにつきましては、速度を抑制するために速度取り締まりを重点的に実施する、あるいは、横断歩行者妨害などの違反を看過することなく検挙するという取り組みを進めているところでございます。 いずれ地域の声は切実なものという受けとめのもと、現場の警察官が情報を集めて、それぞれ適時適切、それから、通学路の登下校時間帯を中心とした重点的な活動を推進しているところでございます。 〇佐々木茂光委員 確かに、地元の駐在所の方はその時間帯に、子供たちに声をかけたり、パトロールしていただいております。当然、PTAを含めて、集団登校しているので、毎日子供たちに着いて学校まで行っているのです。その間、歩道をつくらなければならない状況にあるところに、つくるにはお金がかかるのだから、先ほど言ったように、路面標示で明らかにここは通学路ですよと―私のところだと、小学校まで子供たちは2キロメートル、3キロメートル歩いていくのだけれども、その間だけでも、センターラインは引けないけれども、歩道側だけでも運転する側からもわかるように何か手をかけていただけないか。いろいろな方法があると思うのです。スピードを落とすのもそうだろうし、ここは時速20キロメートル制限にするとか。 そのような気持ちを現場に落としていただきたいと願うところでございます。よろしくお願いいたします。詳しいことはまた後でお願いします。 〔「関連」と呼ぶ者あり〕 〇高橋穏至委員 今、横断歩道とかいろいろ出ましたけれども、実は、県内をずっと歩いていますと、歩道はあるのですけれども、ほとんど消えて見えないところが最近結構ふえてきています。それを維持するための経費は、県警察の所管でよろしいでしょうか。例えば、県道は県警察、市道にある横断歩道も、横断歩道であれば県警察でよろしいのかどうか。維持するための経費は、予算的にしっかり確保されているかだけ確認したいと思います。 〇加藤交通部長 横断歩道につきましては、自治体が自由に設置できるものではなく、岩手県公安委員会の意思決定が必要なものでございます。その予算につきましては、県公安委員会の所管ということになりますけれども、優先順位といたしましては、先ほど佐々木茂光委員からも御質問がありましたとおり、特に通学路を重点的に塗り直しなどの措置を講じているところでございます。 〇高橋穏至委員 新しく設置するのではなくて、今あるもので、通学路でも結構消えているところが多いのです。街頭に立っていると、もう見えないのですということを結構聞くものですから、予算は足りているのか。来年度に向けてしっかりと確保できているという感覚があるのかないのか、もっと予算が欲しいけれども、実は足りないという状況なのか、そこだけ聞きたいと思います。 〇加藤交通部長 対応が必要な分については、十分な見積もりをもって予算要求しているところでございますけれども、途中で必要になった分につきましては、随時補正予算などを要求させていただいて、相応に措置しているところでございます。 〇高橋穏至委員 十分確保されているということですが、そのような声が上がったときに警察署に相談すれば、しっかりと対応してくれるものなのか、それとも予算要求してからということは、1年後しかできないということなのか、その辺はどうですか。 〇加藤交通部長 地域の方々の声をいただければ、まず警察官が現状を確認します。その上で、特に通学路にかかっているということであれば優先的に対応するということになります。通行状況が少ないということであれば、1年というお話もありましたけれども、可及的速やかに対応できるよう措置しているところでございます。 〇柳村一委員 まずは、岩手県警察音楽隊についてお伺いします。 昨年、創設60周年を迎えたということで、先週土曜日には県警音楽隊-心をつなぐ「音の架け橋」-としてテレビ放映されましたし、新聞でも県警察音楽隊のパフォーマンスアドバイザーを委嘱したとあり、創設60周年を迎えた後に、さまざまメディアにも取り上げられています。皆様の目にとまっていると思います。 県警察音楽隊につきましては、さまざまな派遣先で県民の防犯意識向上等のきっかけとなる広報活動として、心に響く演奏活動を展開していますが、県警察音楽隊の通年の活動状況についてお伺いします。 〇中山警務部長 県警察音楽隊の通年の活動状況についてでございますけれども、県警察音楽隊につきましては、県民と警察を結ぶ音の架け橋といたしまして、昭和40年に発足し、昨年に創設60周年を迎えたところです。令和7年度の体制でございますけれども、隊長以下22人で編成、活動している状況でございます。その内訳としましては、警察官が13人、事務職員が4人、会計年度任用職員が5人となっております。 そのような体制での活動状況でございますけれども、県内の小中学校におけるふれあいコンサートや、地域交通安全などの各種行事における演奏を通じた安全、安心なまちづくりのための広報活動を行っているほか、毎年開催している定期演奏会、また、被災地における復興支援を目的とした安全安心ふれあいミニコンサートも行っておりまして、令和7年は、トータルとしますと61回の派遣演奏を行っている状況でございます。 〇柳村一委員 さまざま県民と触れ合いながら広報活動されているということで、ありがたいことだと思います。令和5年9月の決算特別委員会において、菅野ひろのり委員から、施設やバスの老朽化の話が出たのですけれども、厳しい環境の練習場ということで質問しておりましたが、その点について改善されたのかどうかお伺いします。 〇中山警務部長 施設の老朽化は改善されたのかという質問でございますが、まず、県警察音楽隊の普段の訓練状況、また、訓練環境でございますけれども、県警察音楽隊は、現在、滝沢市に所在する旧体育館を平成24年から訓練場として使用しておりまして、同所において演奏及び演技の訓練を行っております。毎週木曜日を定例訓練日としているほか、必要に応じて特別訓練期間を指定して訓練を行っているところでございます。 訓練場については築34年の施設でございまして、設備の老朽化が見られることから、令和5年度に照明設備の増設やスポットクーラーの配備、また、トイレの改修などの改善を図っているところでございます。 柳村一委員御指摘のバスの関係でございますけれども、県警察音楽隊の移動には専用のバスを使用しているところでございますが、平成11年から使用していた経年劣化の著しいバスであったところ、このバスにつきましては、令和6年度に必要経費として予算要求が認められまして、現在は新たなバスを配備しているところでございます。 県警察音楽隊の環境整備につきましては、職員の訓練環境と勤務意欲の向上を図るべく、引き続き訓練場の適時適切な修繕や、楽器搬送用トラックの可能な限り速やかな更新等について、引き続き検討してまいります。 〇柳村一委員 バスについては、私もユーチューブで見ました。青いバスで、県警察音楽隊が楽しそうにパフォーマンスしている動画を見ましたけれども、施設をしっかり整備することによって、隊員の意欲も上がるでしょうし、隊に入って一緒にやりたいという人もふえると思いますので、今後はしっかりと環境整備を計画を立てて進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 増田警察本部長はさまざまな地に赴任されて、いろいろな音楽隊の音楽を聞いていると思うのですけれども、岩手県の音楽隊のレベルや演奏はどうお感じでしょうか。お伺いします。 〇増田警察本部長 県警察音楽隊の関係でございます。実を言いますと、2、500人規模の県警察において、これだけ質の高い音楽隊を維持していることは、私はすばらしいと思っておりまして、着任から2年ぐらいになりますけれども、それは最初の年から言っているところでございます。また、東北地方の場合は、東北3県持ち回りで演奏会を毎年やっておりますが、これも県民だけではなく、県警察音楽隊の技能とか、そのようなものの向上にも資するものであったのだろうと思っております。 いずれにいたしましても、この音楽隊は、県民に音楽のすばらしさを伝えるとともに、先ほど警務部長が話したとおり、音の架け橋としての活動をやっておりますので、今後ともしっかりとフォローしながら、やっていきたいと思っているところでございます。 〇柳村一委員 ぜひ後任の警察本部長にも申し送りして、すばらしい音楽隊を70年、80年と続けていただけることを御祈念申し上げます。 次に、警察行政運営費について伺います。238億円を超える膨大な金額の予算ですが、この中には情報システムの維持管理やDXに関する経費がどの程度含まれているのか、内訳をお伺いします。 〇中山警務部長 238億円の中に情報システムの維持管理、DXに関連する経費がどの程度含まれているかとの質問ですが、まず、この238億円余の内訳の主なものについてでございますけれども、職員の給与、手当等に要する職員給与関係費が218億984万円余、警察施設の光熱水費、消耗品等に要する一般庁費が4億7、312万円余のほか、委員お尋ねの情報システムの維持管理やDXに関する経費といたしまして、警察情報管理に要する経費を5億7、990万円余、職員情報管理システム運営費を4、469万円余、計上しております。 警察情報管理に要する経費の内容についてでございますけれども、警察業務で使用するパソコンやサーバ等の機器リース、維持経費等に要するものでございます。 また、職員情報管理システム運営費の内容についてでありますが、これについては、職員の休暇取得や超過勤務の電子申請などを可能とした、岩手県警察警務事務支援システムの運用に要するものでございます。 〇柳村一委員 警察だからかもしれないですけれども、知事部局はさまざまな事業費がそれぞれ計上されているのですけれども、警察は一つのところにドンと入っていてわかりづらかったのでお伺いしました。 その中で、DXを活用することで業務効率化、個人の負担軽減が期待できると考えていますけれども、そのような職場環境の改善につながる取り組みをどのような形で行っているのかお伺いします。 〇中山警務部長 DXを活用することによる職場環境の改善につながる取り組みでございますが、まず、背景といたしまして、本県が直面している少子高齢化や過疎化といった治安情勢の変化に的確に対応するためには、限られた人的リソースを有効に再配分するとともに、業務の集約化、合理化によって効率的に業務を推進していく必要があります。県警察では、その取り組みの一つとして、先ほど申し上げましたけれども、岩手県警察警務事務支援システムを運用しているところでございます。この事業につきましては、人事管理、勤務管理、各種手当認定といった内部管理業務の合理化、効率化を目的としてシステム化を目指しているものでありますけれども、このうち人事管理、勤務管理業務等といった基幹業務については、既に令和7年1月から運用を開始しておりまして、その他の業務については、令和8年度の本格運用に向け作業を進めているところでございます。 本システムの運用が定着すれば、内部管理に要する業務の合理化、効率化が期待でき、それによって生み出された時間を活用して、安全、安心の確保に向けた、そのほかの諸活動や行政サービスの充実に取り組めるものと考えております。 〇柳村一委員 最後に聞こうと思ったのですけれども、ほぼほぼ答えていただきました。DXを一部は令和7年度、あとは令和8年度から運用するということですけれども、DXを今後活用して、どのように効率化を図って休暇取得の促進とか超過勤務の削減を含めた良質な環境整備を行っていくのか。 ひいては、今、警察官の募集もなかなか大変な部分があります。ホームページ等を見ると、結構格好いい採用のホームページになっているのですけれども、今の若い人たちは休みなども重視する部分があると思うので、DXを取り入れてこのような職場環境に取り組んでいますとか、そのようなことも掲載しながら採用、募集に当たるべきだと思いますけれども、最後にそこをお伺いして、終わります。 〇中山警務部長 今、委員から採用の関係も触れていただきましたけれども、御指摘のとおり、採用の関係も含めて非常に厳しい状況にございます。その中で、勤務環境、働きやすい職場の環境構築は必要不可欠なものでございますので、そうした環境となるように、DXの関係では、例えば、今申し上げた警務事務支援システムの運用のほかにも、その時々に出てくる先端技術ですとかAIですとか、そのような技術も活用した警察活動の高度化が必要であると考えております。 少し繰り返しとなりますけれども、そのような技術を導入―DXを導入することによる業務の合理化、効率化に向けた取り組みを進めることで、職員の年次休暇の取得ですとか超過勤務の削減といった、今いる職員のワークライフバランスの確保のみならず、今後の警察の仕事を背負っていく職員の採用活動、人材確保にも直結する重要なものと認識しております。このような認識を持って、引き続き、DXの活用によるめり張りのある業務を推進し、良好な職場環境の維持に努めてまいりたいと考えております。 〇はぎの幸弘委員 それでは、迅速に進めてまいります。 まず、道路交通法改正の件ですけれども、交通安全広報啓発フォー・アプローチ事業費90万円にも関係してくるのかと思いつつ、質問いたします。 来月4月1日、新年度から自転車の交通違反にも交通反則通告制度が導入されると報道されておりますけれども、具体的に、何がどのように改正されるのか。たくさんあるのであれば、主なものでいいですけれども、その中で青切符が切られるということもあるようです。私はなじみがないですけれども、赤切符との違いとか、そのようなことも含めてよろしくお願いします。 〇加藤交通部長 赤切符、青切符制度の関係と、道路交通法改正の関係について、2分野のお尋ねがあったものと承知しております。 1点目、交通反則通告制度、いわゆる青切符制度と、刑事手続の一つであります、いわゆる赤切符との相違についてでございますけれども、青切符制度は信号無視や一時不停止など、比較的軽微な違反で検挙された場合に、違反者が指定の期限内―具体的には検挙された日の翌日から起算して10日以内(後刻「7日以内」と訂正)に反則金を仮納付すれば、取り調べや裁判といった刑事手続に移行することなく、また、有罪となって前科がつくこともないとされているものでありますが、反則金を仮納付しない場合には刑事手続に移行することとされております。 赤切符制度につきましては刑事手続の一つでありまして、起訴された場合には裁判を受けることとなりますし、有罪判決を受けた場合には前科が付されることとなります。 なお、ことし4月1日から自転車の交通違反に対して交通反則通告制度が導入されますが、酒酔い運転、酒気帯び運転、妨害運転、他の交通に危険を及ぼす携帯電話使用などの悪質な違反には青切符が適用されず、これまで同様、刑事手続によることとされております。 次に、2点目の自転車の交通違反に対する交通反則通告制度の周知についてでございますが、県警察におきましては、違反態様を紹介するショート動画を作成して、24時間365日視聴できるよう、ユーチューブの岩手県警察公式チャンネルに掲載するとともに、一般社団法人日本損害保険協会の協力を得て作成したチラシに、警察庁が昨年9月に公表した自転車ルールブックを閲覧するためのリンクを設けるなどしているところでありまして、これらの教材を高等学校や中学校などにおける交通安全教室や各種講習会などで活用して周知を図っているところであります。 また、県内の各自治体に対しても、自転車の交通ルールや交通反則通告制度について、自治体広報紙などを活用した周知を要請したところであります。 〇はぎの幸弘委員 それぞれ周知には努めているようですけれども、今の御答弁ですと、DXに長けている方でないと情報に触れない可能性があると思いますので、今後ともアナログの部分の周知体制をもっと強化していかないとならないのではないかと私なりに答弁を聞いて感じました。参考にしていただければと思います。 これが4月1日から―もう1カ月を切っているのですけれども、施行直後は何でもそうですけれども、戸惑いなどがあると思いますし、何らかのトラブルも予想されると思います。そのような部分について、現場の警察官、職員にどのようなマニュアルを徹底されているのか、指導しているのか確認いたします。 〇加藤交通部長 現場の警察官に対する指導についてでございますけれども、指導取り締まりの基本的な考え方につきましては、警察庁が令和7年9月に公表した自転車ルールブックに、交通事故の原因となるような悪質、危険な違反は検挙の対象などと明記されておりますところ、現場の警察官が指導、取り締まりを適切に行うことができるよう、令和6年度に警察本部交通指導課に自転車対策係を新設して、研修会や各警察署に対する巡回指導、教養資料の発行を重ねてきたところであるほか、各警察署との合同取り締まりを通じた実戦教養を継続してきたところでございます。 この教養をもとにして、各警察署においても、実際に取り締まりに当たる交通警察官、あるいは地域警察官に継続的な指導、教養を実施しているところでございます。 〇はぎの幸弘委員 イメージとしては、これまで車を検挙するのと同じようなイメージが自転車にも適用されるような感じだと思うのですけれども、切符を切る際に身分証明書などを持っていなかった場合は、どのような対応になるのでしょうか。 〇加藤交通部長 身分証明書の件でございますけれども、学生であれば学生証でありますとか、あるいは、連絡先を確認して、その場で検挙できない場合でも、その方の住所、氏名などが確認でき次第、交通反則通告制度を適用することとなります。 ただ、原則的には、先ほどお話ししましたけれども、交通事故の原因となるような悪質、危険な違反については検挙の対象となりますけれども、原則は指導、警告にとどめるということになっております。 それから、先ほどの答弁について、一部訂正させていただきます。青切符制度は、検挙された日の翌日から起算して10日以内に反則金を仮納付すれば刑事手続きに移行しないと答弁いたしましたけれども、正確には7日ということになりますので訂正させていただきます。 〇はぎの幸弘委員 ほとんどが指導で終わってしまうという御答弁と受けとめましたけれども、いずれ身分証明書を持っていない―例えば、通学中の学生であれば生徒手帳などを持っているのでしょうけれども、余暇であるとか、あるいは、インバウンドの外国人の場合はパスポートなどをいろいろ持っているからわかりやすいと思うのですが、身分が確認できないときに、うその連絡先を言ってその場を逃れるということもあり得ると思います。その辺の実際のマニュアルがきちんと徹底されていないと、実際はそのようなことを面倒くさがって、ないとは思いますけれども、何でもかんでも警告で終わってしまうようなことがあっては、ざる法になってしまうと思いますので、その辺のマニュアルもある程度明確化しておいたほうがいいのではないかと私は思いました。その答弁はよろしいです。 特に、御答弁の中でも少し触れられていますが、児童生徒、学校関係だと県教育委員会との連携も必要だと思います。以前の予算特別委員会、決算特別委員会でも、高校生を主体にマナーが悪いのではないかという質問をしたこともあります。あるいは、生徒だけではなくて、教職員も最近不祥事が多いですが、飲酒運転でつかまるということもあると思いますから、そのようなところとの連携、指導も徹底するべきだと思うのですけれども、その辺の現状はどうなのでしょうか。 〇加藤交通部長 教育委員会との連携についてでございますが、昨年中に岩手県教育委員会、各市町村教育委員会に対して、各高等学校、中学校における交通安全教育の拡充を要請しておりまして、各学校等の協力を得て、警察官が学校に赴いて自転車の交通ルールや制度の説明を行う出前講座を実施しているところでございます。 出前講座の進捗状況でございますけれども、3月2日現在では、実施済みの高等学校は70校となっておりまして、実施率は93%、中学校につきましては130校で実施しておりまして、実施率は89%。残りの学校につきましては、全て年度内に実施予定となっております。 また、県教育委員会との連携でございますけれども、ことし1月に県公安委員会と県教育委員会との間で、児童生徒の自転車安全利用に向けた取り組みの強化について意見交換会を開催したところでありまして、自転車安全教育の重要性について、さらなる連携の必要性と認識の共有を図ったところでございます。 次に、教職員に対する指導についてでございますが、教職員は、最も身近で生徒へ指導を行っていることから、交通ルールの十分な理解が必要不可欠であると認識しておりまして、県教育委員会が毎年春に主催している学校安全担当者研修会において、県立学校の安全担当者などを対象に、自転車の安全利用についての講習等を実施しております。また、盛岡市周辺の学校につきましては、盛岡市が主催している交通安全研修会において、指導担当教諭などを対象に、自転車の安全利用について講習を実施してきておりまして、これらの施策については、継続する予定となっております。 〇佐々木朋和委員長 答弁は簡潔に願います。 〇はぎの幸弘委員 自転車専用レーンの増設等についても質疑を予定していましたが、先ほどの佐々木茂光委員の歩道、通学路と恐らく共通する部分もあると思いますから、やめます。 次に、詐欺防止の対策状況について、特殊詐欺被害予防対策費1、200万円ほど当初予算案に計上されておりますけれども、認知症などで判断能力が低下した方を狙った詐欺が全国的に問題視されておりますが、本県における被害の有無や対策状況はどうなっているか、まず伺います。 〇藤林生活安全部長 本県における被害の有無や対策の状況についてでありますが、当県では、現時点においては、判断能力が低下した方が被害となる詐欺などの同種犯罪の発生は把握していないところです。 なお、判断能力が低下した方を支援する機関は承知しておりますので、必要に応じて詐欺被害防止に係る周知などについても、支障なく適宜実施できるよう整えているところでございます。 〇はぎの幸弘委員 把握していないというのは、単に把握していないのか、事件はないということでよろしいのですよね。わかりました。安心しました。 今後、そうだからといって、これからも全くないということではないと思います。一部報道で成年後見制度の普及が詐欺防止に非常に効果的だという報道がありました。なるほどと思うのですけれども、岩手県での成年後見制度の普及状況は、県警察としても把握されているのでしょうか。 〇藤林生活安全部長 成年後見制度の普及状況については、県警察が申し上げる立場ではないというところでありますけれども、詐欺などの犯罪の抑止に資するものであれば、社会のそうしたさまざまな仕組みを活用しつつ、犯罪被害抑止に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。 〇はぎの幸弘委員 そうですね。ただ、予防対策の一つとして効果的ではないかという話です。県警察が担当だとは私も思っていませんので、そこは誤解のないようにお願いします。 成年後見制度は、特に各自治体との連携も必要かと思いますので、県内の警察署には、ぜひそのような部分も対策の一つとして周知していたほうがいいかと思ったので質問いたしました。 最後に、遠野警察署と釜石警察署の統合について確認したいのですが、宮古警察署と岩泉警察署が来年4月に統合するということで、遠野警察署の釜石警察署への統合はその後ということは伺っていますけれども、具体的な日にちはまだ示されていないのです。現時点で結構ですので、いつごろをめどにしたいとか、めども全くない状況なのか確認します。 〇中山警務部長 めどということでございますが、現時点におきましては、宮古警察署と岩泉警察署が来年4月に統合された後の数年後ということで考えているところでございます。 〇はぎの幸弘委員 数年後ということで、数十年後ではないということがわかりました。 特に、この統合により綾織地区という遠野市の中心部から西側にある駐在所が廃止される。それ以外はほとんど存続ということなのですけれども、遠野警察署が今後綾織地区を管轄するということで、パッと見たときに、管轄範囲が広くなるのではないかと個人的に感じています。綾織地区の防犯が手薄になるのではないかと感じているのですが、その辺に対する御見解を伺います。 〇藤林生活安全部長 統合に伴い、綾織地区の警戒が手すきになるということですけれども、釜石警察署と遠野警察署の統合計画では、現在の遠野警察署内に綾織駐在所及び遠野駅前交番を統合した遠野幹部交番を設置することとしております。これは遠野警察署からの距離や管轄面積のほか、管内の人口、事件、事故の発生状況を調査、分析した上で、現治安への影響を最小限にすべく検討したものです。 また、綾織駐在所につきましては、常駐して勤務する場所が統合先の遠野警察署に変更されるだけであり、担当する警察官の削減はなく、実質的には従来どおり、家庭訪問であったり地域の会合への参加を維持、継続することとしております。 他方で、今回の統合によって、これまで綾織地区担当の警察官のみで行っていた業務を、幹部交番勤務員を含めた遠野庁舎で勤務する警察官全体で対応することとなりますので、より一層のパトロールなど、警察活動の強化というスケールメリットが生まれることと考えております。 〇はぎの幸弘委員 最後に、幹部交番というものは通常交番と何が違うのかを確認して、終わります。 〇藤林生活安全部長 幹部交番と申しますのは、警部(後刻「警部以上」と訂正)が交番の署長となり、より指揮能力が高い交番ということで、警察官の人数もそのとおり、通常の交番よりも多いですし、事件、事故に対する指揮が行き届く交番ということであります。 〇斉藤信委員 それでは、上司のパワハラ暴行による若い警察官の自死事件について、改めて質問したいと思います。 2019年1月28日に発生した事件で、2カ月後の3月末に本部長注意という処分にならない処分をした。2020年12月に公務災害申請が行われ、これは認定されました。2022年7月に損害賠償請求、2023年12月定例会で8、310万円余の損害賠償の議決を行いました。その後、2024年6月30日、求償権を求めて審査請求が行われ、これも1、662万円余が適当と11月に決定され、請求して12月に支払われた。直ちに支払ったということは、私はこれは評価したいと思います。 それで、今までの経過をお話ししただけでも重大な事件でありました。しかし、事件から2カ月後の処分は、処分にならない本部長注意。本当にこれでよかったのか。経過、結果を踏まえて、改めてお聞きしたい。 〇太田参事官兼首席監察官 本部長注意という処分についてでありますが、職員の処分については、損害賠償請求や求償権行使がなされるかもしれないという憶測に基づいて行われるものではなく、また、損害賠償請求等の状況を待って実施する性格のものでもないと認識しております。 なお、損害賠償請求等は御遺族等の権利であり、求償もそれに付随するものであり、職員の処分に影響するものではないと認識しているところです。 この事案の調査につきましても、職員の自死という認識のもとで、丁寧かつ必要十分に行われたものであります。繰り返しになりますが、処分に係る調査と損害賠償や求償とは異なるカテゴリーのものであり、当然、処分の軽重に影響するものではないと認識しているところです。 〇斉藤信委員 上司のパワハラ暴行によって自死に至った、命が失われた重大な事件です。それが本部長注意で済むかという本質的なことを問うているのです。本部長注意は、例えば、昨年の処分を見ますと、どのようなものが本部長注意になっているかお知らせしますと、公用車による道路交通法違反、事故不申告が本部長注意。私用車による道路交通違反、速度超過が所属長注意。そして、勤務時間にスマホゲームをやっていた、これが本部長訓戒。本部長注意より重い処分です。この程度の事件だったのですか。パワハラで若い警察官の命がなくなった。本部長注意というのは、この程度の処分です。全然違うのではないか。 私が経過をお話ししたのは、実際にこの事件は公務災害に認定されて、パワハラと精神障害の発症の因果関係が認められ、そして、その後、損害賠償請求で8、310万円余の損害賠償をし、あなた方は上司に重大な過失があったといって求償権を請求したのです。重大な過失があった。損害賠償を行った後に、重大な過失があった。それで若い警察官の命が奪われた。それがスピード違反程度の本部長注意で済むのですか。あまりにも整合性がないのではないですか。その程度の軽い事件だったのですか。 〇太田参事官兼首席監察官 軽い事件だったかという委員の御発言ですけれども、不利益処分につきましては、行為の動機、態様、職責の内容等を総合的に勘案した上で決定されるものです。憶測に基づいて処分することはできないものであるところ、各種事案の処分につきましては、丁寧かつ必要十分な調査を実施し、その結果、判明した事実や事案に係る諸事情、先例等を総合的に勘案した上で、基準に基づいて行われたものであり、適正なものであったと承知しております。 〇斉藤信委員 恐らく、あなた方は本部長注意で処分したときは、まさか公務災害を申請されるとか、損害賠償を請求されると考えていなかったでしょう。年度末に急いで処分して、この上司は退職したのです。退職金をもらって終わった。それで済むと思ったのではないですか。しかし、そうはならなかった。この事件はそのような軽いものではなかった。 そのような点で、経過と結果が重大性を示している。あなた方の態様もそうなのです。重大な過失があって損害賠償額の2割の求償権を請求した。あなた方自身が請求したのです。それが本部長注意で、スピード違反と同じような処分で済むわけがないでしょう。私は警察本部長の常識をお聞きしたい。スピード違反の本部長注意と同じ程度の処分でよかったのですか。違ったのではないですか。 〇増田警察本部長 先ほどから参事官兼首席監察官から答弁させていただいているとおり、まず、損害賠償や求償権の行使が職員の処分やその軽重に影響するものではないということをまずは認識しているところでございます。また、先ほどの重大な事案であるかどうかというお話ですけれども、この事案の調査につきましても、職員の自死という非常に重大な事案であるという認識のもとで、当時の内部調査ではなくて、本部の独立した警務課と被事案の調査を行う監察課が所属の影響を受けることなく、関係者にも広く聴取し、また、亡くなった職員の状況等についても御遺族の御理解と御協力を得て確認したものでございまして、調査すべき範囲についても限られており、2カ月というお話もありましたけれども、適切な期間で行われたもので、丁寧かつ必要十分な調査であったと考えているところでございます。 〇斉藤信委員 経過と結果を踏まえて私は話しているので、一度下した極めて不十分な、一人死んでいるのに本部長注意という、そこのところを反省もできない、検証もできない、誤りを認めない警察の体質は大問題です。 令和7年9月定例会の一般質問で、県公安委員長はこう答えました。非違行為は重大であるが、先例はいずれも監督上の措置だった。どのような先例があるのですか。 〇太田参事官兼首席監察官 委員御指摘の、県公安委員長が答弁した先例についてでございます。 2件ございまして、上司が部下に指導する際、人格を否定する発言をしたり、頭部を殴打した事案について、平成25年の処分ですが、本部長訓戒。 また、交番勤務の上司が部下に業務上の指導をする際、頭部をたたいた事案について、平成30年の処分ですが、所属長注意という先例がございます。 なお、本件処分につきましては、丁寧かつ必要十分な調査の結果、事案の内容や事案に係る諸事情及びこのような先例等から総合的に判断して、当時の基準に基づいて適正に処分したものであります。 〇斉藤信委員 今の二つの例、その暴行によって亡くなったのですか。 〇太田参事官兼首席監察官 亡くなってはおりません。 〇斉藤信委員 全然参考にならない先例ではないですか。私が取り上げている事件は、上司のパワハラによって自死して亡くなっているのです。だから、重大なのです。県公安委員長がそのような程度の先例で合理化しようとするのはお粗末過ぎるということを私は指摘しておきます。 次に、不祥事事案についてです。これも昨年の決算特別委員会で取り上げたのですけれども、昨年6月11日付で訓戒処分となり辞職した元警部補の盗撮事件の告発があったと思うが、去年は告発があったかどうかも認めない。皆さんが捜査しているかしていないかも認めない、驚くべき答弁でした。どう対応しているのですか。 〇太田参事官兼首席監察官 委員から去年の決算特別委員会のお話が出ましたけれども、個別の事案についてでございまして、事件があったかなかったか、捜査の有無も含めまして、答弁は差し控えさせていただきます。 ただし、一般論として申し上げれば、犯罪があると思料される場合につきましては、法と証拠に基づきまして、適正に捜査を進めることになります。 〇斉藤信委員 私、同じような答弁をいただいた経験があります。それは何かというと、岩手医科大学の看板教授が覚醒剤疑惑で週刊誌で報道された。私はこれを取り上げたのです。そうしたら、捜査しているかもしていないかも答えない。結局、この教授は辞職して、いなくなりました。何の処分も捜査もされませんでした。結局、隠蔽したのです。 私がなぜ取り上げたかというと、このような告発があったからです。岩手県警察では元警察官の不祥事をもみ消しています。この間、盛岡市内にて女子学生を盗撮していた男を見つけた別の女子学生が、その男が盗撮していた状況を自分のスマートフォンで撮影し、証拠化して警察に届け出ました。警察が女子学生を撮影していた元警部補に確認したところ、元岩手県警察の警察官―警部補でした。この警察官―元警部補は、別な不祥事を起こして昨年度退職しています。警察本部人身安全少年課長―この元警部補の同期の人です。俺の同期だ。俺が注意する。それで終わりだ。このような告発です。 捜査しているかしていないかではなくて、あなた方がこの告発を受けたのかどうか、捜査したのかどうか、もみ消したのかどうか、はっきり示してください。 〇太田参事官兼首席監察官 委員から、もみ消したかというお話がございましたけれども、もみ消したというような御指摘のたぐいの不適正な事案は、組織としては把握しておりません。ただし、去年の決算特別委員会でも若干申し上げたのですが、一般論として、容姿撮影ですとか声かけ、つきまいといった性犯罪や凶悪犯罪の前兆となるいわゆる脅威事犯につきましては、これがエスカレートした場合、悪質で深刻な犯罪に発展するおそれがあることから、そのような事案を認知した場合は、先制、予防的活動として行為者を早期に特定し、指導、警告等を行うなど、重大事案を未然に防止する活動を行っているところであります。 〇斉藤信委員 私はかなり克明な告発だから取り上げたのです。あなた方が、そのような告発があったということも認めない。捜査しているかしていないかも認めない。岩手医科大学の元教授の事件と同じではないですか。そうやって隠蔽するのです。そのようなことは許されない。 警察本部長、これはきちんと調べましたか。警察本部長自身が。 〇増田警察本部長 個別の事案でございますけれども、一般論で申しますと、警察というのは、犯罪があると思料される場合においては、法と証拠に基づき適正に捜査を進めているところでございます。 先ほども申しましたように、個別の事案については、その状況がどうなっているか等も含めて、答弁を差し控えさせていただきます。 〇斉藤信委員 この事件は、元警部補は小銭横領疑いで訓戒処分にされていた人です。やめているのです。だから、元警部補の盗撮事件……。 6月28日に新聞報道されているのですけれども、この中にもっと重大なことがたくさん書いていた。女性につきまとったとして、ストーカー規制法―ストーカー行為等に関する法律に基づく禁止命令が出された県内警察署の30代男性巡査を7日付で訓戒処分とした。男性巡査は同日付で辞職した。これはストーカー規制法に基づいて禁止命令が出されて、そのような人が訓戒処分で済むのですか。事態が重大だから、本人は同日で辞職したのではないですか。ストーカー規制法違反がこのような甘い処分で済むのですか。 〇太田参事官兼首席監察官 委員の御質問について、先ほどから説明しているとおりですけれども、不利益処分というものは、繰り返しですけれども、行為の動機ですとか態様、その内容等を勘案して、憶測に基づいて処分することはできないということを先ほど申し上げました。根拠はそこになります。 〇斉藤信委員 私はリアルに言ったではないですか。ストーカー規制法に基づく禁止命令が出された。県内警察署の30代男性巡査です。憶測ではないです。ストーカー規制法違反で禁止命令が出された。その人が訓戒処分です。しかし、事態が重大だから当日にやめてしまっているのです。 もう一つ紹介しましょう。同じ新聞です。県内の警察署の同じ部署に勤務する、いずれも男性の50代警部と40代の警部補は、30代巡査部長が事件の容疑者であることが判明したにもかかわらず手続を怠り、公訴時効が成立した。本部長または所属長注意で済む。これは重大な事件でしょう。これが本部長、所属長の注意で済むような事件なのですか。あなた方の処分の基準というのは何なのですか。県民が聞いたらびっくりしますよ。このような身内に生ぬるいことで本当にいいのか。いかがですか。 〇太田参事官兼首席監察官 繰り返しにはなりますけれども、ただ、処分につきましては、警察庁から一つの目安とされております懲戒処分の指針というものもございますので、そのようなものも勘案しながら処分しているところでございます。 〇斉藤信委員 県民から見たら、本当にこのようなことで警察は信頼できるのかと思われますよ。令和6年中の訓戒注意の措置状況を見ますと、33件中、実に8件が不適切異性交際、モラルが崩壊しているのではないかと思うような状況で、警察官は、本当にこのようなことでいいのですか。最後にしっかり答えてください。 〇太田参事官兼首席監察官 非違事案の防止の取り組みということになると思いますけれども、県民の安全や安心の確保を担う警察職員に求められている職務倫理の基本や高い規範意識保持は、警察組織における機軸となる重要なものでございます。その浸透を図るため、これまでも継続的な指導や教養のほか、法令にのっとった警察活動が執行されるように、これからも引き続き、きめ細かな業務管理等、指摘も含めて行っていきたいと考えております。 〇佐々木朋和委員長 この際、執行部から発言を求められておりますので、これを許します。 〇藤林生活安全部長 先ほど、はぎの幸弘委員の幹部交番に関する御質問に対する私の答弁について、一部訂正させていただきたい部分がございます。私から、幹部交番は、署長が警部と説明しましたが、正しくは、署長が警部以上ということで訂正させていただきますので、よろしくお願いします。失礼いたしました。 〇佐々木朋和委員長 ほかに質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇佐々木朋和委員長 質疑がないようでありますので、これで警察本部関係の質疑を終わります。 警察本部の皆様は大変お疲れさまでした。 以上で本日の日程は全部終了いたしました。本日はこれをもって散会いたします。 午後5時6分 散 会 |
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