| 令和7年9月定例会 決算特別委員会会議記録 |
| 前へ | 次へ |
|
令和7年10月21日(火)
1開会 午前10時1分 1出席委員 別紙出席簿のとおり 1事務局職員 議事調査課 総括課長 柳原 悟 議事管理担当課長 佐 藤 博 晃 主任主査 柴 田 信 主査 高橋真悟 主査 高橋美樹 主査 佐藤祐基 主査 佐々木 賢一郎 主査 三 浦 訓 史 1 説 明 員 労働委員会 事務局長 四 戸 克 枝 審査調整課 総括課長 駒 木 豊 広 環境生活部長 中 里 裕 美 副部長兼 環境生活企画室長 内 城 仁 環境担当技監兼 環境保全課 総括課長 加 藤 研 史 若者女性協働 推進室長 阿 部 美登利 環境生活企画室 企画課長 吉 田 知 教 環境生活企画室 管理課長 小 原 彰 浩 特命参事兼 グリーン社会 推進課長 千 田 志 保 ジオパーク 推進課長 桜 田 功 資源循環推進課 総括課長 古 澤 勉 廃棄物施設 整備課長 神 山 隆 行 自然保護課 総括課長 引屋敷 努 県民くらしの 安全課総括課長 木 村 真 智 食の安全安心課長 阿 部 嘉 智 消費生活課長 今 俊 晴 青少年・男女 共同参画課長 木 村 幸 地 商工労働観光部長 箱 石 知 義 副部長兼 商工企画室長 橋 場 友 司 定住推進・雇用 労働室長 下 川 知 佳 ものづくり自動車 産業振興室長 小 野 和 紀 観光・プロ モーション室長 畠 山 剛 商工企画室 企画課長 齋 藤 深 雪 商工企画室 特命参事兼 管理課長 工 藤 研 経営支援課 総括課長 菅 原 伴 和 産業経済交流課 総括課長 田 澤 清 孝 地域産業課長 中 村 亨 雇用推進課長 小野寺 こずえ 労働課長 菅 原 俊 樹 特命参事兼 ものづくり産業 振興課長 熊 谷 克 行 特命参事兼 自動車産業 振興課長 高 橋 政 喜 産業集積推進課長 菊 地 浩 記 プロモーション 課長 加 藤 裕 靖 会計管理者 滝 山 秀 樹 会計課総括課長兼 会計指導監 矢 野 睦 監査委員 五 味 克 仁 監査委員 中 野 玲 子 監査委員事務局長 大 坊 哲 央 参事兼監査第二課 総括課長 長谷川 英 治 監査第一課 総括課長 加 藤 肇 参事兼 財政課総括課長 佐 藤 直 樹 〇佐々木茂光委員長 これより本日の会議を開きます。 これより議事に入ります。 認定第1号から認定第15号まで及び議案第25号の以上16件を一括議題といたします。 本日は、環境生活部、労働委員会及び商工労働観光部関係について延べ27人の質疑を予定しております。世話人会の協議により、本日の質疑の目安時間は20分といたしました。 また、関連質疑の取り扱い、換気のための休憩につきましては、これまでと同様でありますので、御協力をお願いいたします。 初めに、環境生活部長に環境生活部関係の説明を求めます。 〇中里環境生活部長 令和6年度の環境生活部の決算について御説明申し上げます。 初めに、当部所管の事務事業に係る総括的な取り組み及び今後の取り組み方針について御説明いたします。 当部では、東日本大震災津波からの復興を着実に進めるとともに、いわて県民計画(2019〜2028)に掲げる政策の着実な推進を図るほか、重点事項としまして、GXを推進し、カーボンニュートラルと持続可能な新しい成長を目指し、取り組みを展開してまいりました。 まず、復興推進関係につきましては、災害に強く安全で安心な暮らしを支える防災都市・地域づくりに向け、災害にも対応できる、自立、分散型のエネルギー供給体制の構築などに取り組むとともに、地域コミュニティの再生、活性化のため、NPO等が行う復興支援活動等を支援してまいりました。 次に、政策推進関係につきましては、自然環境の分野では、多様ですぐれた環境を守り、次世代に引き継ぐため、野生鳥獣の被害対策や計画的な管理の推進、生物多様性の保全や自然との触れ合いの促進、良好な大気、水環境を守る活動や、三陸ジオパークに関する取り組みなどを進めました。 また、循環型地域社会の形成に向け、廃棄物の発生抑制や循環的な利用、適正処理を推進するとともに、脱炭素社会の形成に向け、県民、事業者、市町村等と連携し、温室効果ガスの排出削減対策の推進や再生可能エネルギーの導入促進に取り組みました。 参画の分野では、性別や年齢、障がいの有無にかかわらず活躍できる社会をつくるため、男女共同参画社会の実現に向けた環境の整備を行うとともに、若者の活躍支援や女性デジタル人材の育成などの女性の活躍支援に取り組みました。 今後におきましても、いわて県民計画(2019〜2028)に掲げる政策の着実な推進を図るとともに、政策評価制度に基づく各政策の成果や課題等の分析を行い、施策に適切に反映させていくなど、より効果的かつ効率的な施策の推進に努めてまいります。 続きまして、令和6年度の当部関係の決算の概要について御説明申し上げます。令和6年度岩手県歳入歳出決算書の18ページをごらん願います。 当部関係の決算は、3款民生費、2項県民生活費の一部と4款衛生費、2項環境衛生費、22ページに参りまして、12款公債費、1項公債費の一部と13款諸支出金、2項公営企業負担金の一部であり、予算現額の総額は122億3、759万円余、これに対する支出済額の総額は101億4、475万円余であります。 恐れ入りますが、18ページにお戻りいただきまして、令和7年度への繰越額は14億4、645万円余であります。 決算の内容につきましては、令和6年度歳入歳出決算事項別明細書に記載されておりますが、説明は省略させていただきますので、御了承願います。 以上で環境生活部関係の説明を終わります。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 〇佐々木茂光委員長 これより質疑を行いますが、質疑、答弁とも簡潔明瞭に行い、議事の進行に御協力をお願いいたします。 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。 〇千葉伝委員 私からは、環境生活部の中で、特に最近話題になっている野生鳥獣の関係で、その被害と対策を中心に幾つか質問をいたします。 鹿、イノシシ、熊―ツキノワグマが正式名称ですが、以下、熊と称します―これらの有害鳥獣による被害は拡大傾向にあり、農作物にとどまらず住民生活圏を脅かしています。その中で、特に熊の出没数、あるいは人身被害がほぼ毎日のように報道されている現状にあります。 最初に、これらの野生鳥獣の被害状況をお聞きしたいと思います。昨年、ことし、現在までお示し願いたいと思います。 また、鹿、イノシシ、熊の生息状況と捕獲頭数はどうなっているのか、お伺いいたします。 〇引屋敷自然保護課総括課長 野生鳥獣による農業被害の状況についてでありますが、本県の野生鳥獣による農作物被害額について、令和7年度の状況については年度末に集計されるため現時点では不明ですが、令和6年度は、速報値で約4億1、000万円であり、令和5年度と比べ約1億円の減少となっています。 令和6年度の被害額を獣種別に見ると、ニホンジカは約2億4、000万円、ツキノワグマは約3、000万円、イノシシは約5、000万円となり、令和5年度に比べ、いずれも被害額が減少しています。 続きまして、イノシシの生息状況と捕獲頭数についてでありますが、生息状況としては、令和6年度に実施した生息状況調査では、県南広域振興局管内のみの推定値となりますが、中央値として2、986頭という結果が示されました。また、令和6年度は初めて県内の全市町村で捕獲されており、密度の差はありますが、県内全域に生息が拡大しているものと認識しております。 捕獲頭数については、令和6年度、1、616頭が捕獲されました。 〇千葉伝委員 それぞれ被害が大きいわけでありますけれども、昨年の農作物被害額が前年度に比較して少なかった要因は何かありますか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 ただいまの千葉伝委員の御質問ですが、熊についてお話をいたしますけれども、熊につきましては、令和5年度は大量に出没した状況でございましたけれども、昨年度は比較的落ち着いていたということで、それに比例いたしまして、被害額等もこのような数字となっていると考えております。 〇千葉伝委員 鹿の生息頭数は、推定で10万頭を超えているということで、今、調査をしていると思うのですが、この10万頭のうち、少ないときで2万6、000頭、多いときで2万9、000頭が捕獲されている。被害額も多いということでありますが、このまま今の管理計画―捕獲計画というのか保護計画というのか―続けていった場合、私からすれば、まだまだふえる可能性が高いのではないかと思います。したがって、次の管理計画で―適正頭数が適当かどうかは別にして―減らす必要があるのではないかと思うが、県の考えはいかがですか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 第6次シカ管理計画と今後の計画についてお答えいたします。 令和4年に策定した現行の第6次シカ管理計画において、生息頭数は、平成30年度秋時点で中央値10.7万頭と推計しており、また、捕獲状況は、令和6年度実績で2万7、485頭となっております。 現在、令和9年度以降の次期管理計画の策定に向けて推計に取り組んでいるところであり、その結果を踏まえまして、来年度、次期管理計画を策定し、適切に捕獲を実施してまいります。 〇千葉伝委員 しっかりと検討して計画を立ててください。 次に、熊の関係で以下お聞きします。 熊の現在の出没頭数と人的被害ということで、令和5年から現在まで、把握している分を教えてください。 〇引屋敷自然保護課総括課長 ツキノワグマの出没、人身被害の状況についてでありますが、まず、出没件数についてでございます。令和6年度は全国で2万513件、東北地方では、調査の方法が異なり単純な比較は難しいところですが、青森県725件、秋田県1、340件、宮城県800件、山形県357件、福島県618件となっており、本県は2、883件となっております。 また、令和7年8月末時点では、全国1万6、016件、東北地方では、青森県1、384件、秋田県3、089件、宮城県652件、山形県938件、福島県661件で、本県は3、478件となっております。 また、人身被害件数について、令和6年度は全国で95件104名、東北地方では、青森県4件4名、秋田県10件11名、宮城県ゼロ件、山形県4件4名、福島県6件6名となっており、本県は10件10名となっております。 令和7年9月末時点での人身被害件数は、全国で99件108名、東北地方では、青森県5件5名、秋田県18件19名、宮城県1件1名、山形県5件5名、福島県7件9名となっており、本県は21件22名となっております。 死亡者数については、令和6年度は全国で3名、東北地方では、青森県1名、岩手県1名で、令和7年9月末時点では、全国で3名、東北地方では岩手県1名、秋田県1名となっております。 〇千葉伝委員 全国の状況、特に東北地方の出没状況が多く、その中で特に岩手県が出没、あるいは人的被害も含めて多い状況だということで、これは毎日、新聞、テレビで報道されている状況であります。 お聞きしたいのは、例えば市街地に毎日のように出没しているのですが、ことしの春―4月25日に鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律―鳥獣保護管理法が改正され、危険鳥獣が市街地に出没した際に一定の条件のもとで銃による捕獲が可能になったということで、緊急銃猟制度が9月1日から施行されました。この制度は仙台市で初適用されたと聞いていますが、何か課題とか県の今後の対応に関係する部分があれば教えてください。 〇引屋敷自然保護課総括課長 緊急銃猟制度についてでありますが、まず、仙台市で緊急銃猟が初めて実施された件につきまして、緊急銃猟に関する課題は、事例が発生してまだ間もないことから、まだ検証が行われていないところであり、今後、仙台市の事例も含め、課題の有無等を含め明らかになるものと思われますが、新聞報道等によれば、捕獲者―ハンターの確保や、現場周辺の安全確保が難しいといったことが挙げられております。本県としても、捕獲者の人材育成に努めながら、必要に応じて対策チームがサポートし、事例の収集や共有、研修等の実施により知見を補っていくことにより、緊急銃猟制度が適切に運用されるよう、引き続き市町村を支援していきます。 また、財政支援について、令和7年度は、指定管理鳥獣対策事業交付金における、クマ類総合対策事業が拡充され、熊の出没に係る訓練や対応マニュアルの作成のほか、ハンターの日当も支援対象に含まれており、補助事業の適用を求める17市町村のうち、10市町村に対して支援することとしています。 緊急銃猟については、鳥獣保護管理法上、実施主体は市町村長とされていることから、これに伴う責任も市町村が負うこととなりますが、万一の事故に備えるため、市町村には保険の加入が推奨されております。 なお、保険の加入のための経費については、指定管理鳥獣対策事業交付金の対象となっております。 〇千葉伝委員 私が次に聞きたかった内容がもう答弁されておりますので、その分は省きますが、いずれ県が緊急銃猟制度をこれからやっていく上で、緊急銃猟対策チームを設置するということで進めていると思うのですが、今の状況はどうなっているでしょうか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 緊急銃猟対策チームでございますけれども、こちらにつきましては、市町村において緊急銃猟を実施する可能性が高くなった際に、市町村の求めに応じて臨機に設置することを想定しているものでございます。 対策チームの構成員でございますが、緊急銃猟に実際に携わる市町村の担当部署の職員のほか、市町村長から緊急銃猟の実施を委託された者―主にこれは鳥獣被害対策実施隊の隊員等でございますけれども―そのほか、管轄警察署の署員、広域振興局保健福祉環境部、あるいは保健福祉環境センターの職員、そのほかの職員となっており、これらの構成員により、実施主体である市町村に助言、支援等を行うこととしております。 〇千葉伝委員 先に答弁されたのですが、これをやるに当たっては、損失が出た場合の対応ということで保険制度がある。そういうことも今、進めているということであります。 それから、一つは、証票を携帯する必要があると聞いていますが、証票というのはどのようなものでしょうか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 緊急銃猟を実施する際の証票でございますが、こちらは鳥獣保護管理法に規定されているものでございます。今回の緊急銃猟が、特に銃を使用しての捕獲方法ということで、危険を伴いますので、緊急銃猟を実施する際に委託を受けた―先ほど申し上げた鳥獣被害対策実施隊の隊員等のハンターの方々に、その方が捕獲者になれますということで、法の定めに従って、それを証明するようなものということで交付されるものとなっておりまして、個々の緊急銃猟を実施するごとに、市町村から交付されるものと考えております。 〇千葉伝委員 いずれ適正に努めていただきたいと思います。 熊の推定頭数がまだ不確かな部分もあるわけでありますが、先ほど言ったとおり、岩手県は特に、人身被害を含めて被害が多いという状況から鑑みれば、次の熊の計画頭数、捕獲頭数等は、私は見直してしかるべきと思っていますが、減らすような計画はあるのでしょうか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 第5次ツキノワグマ管理計画についてでございますけれども、目標個体数については、第4次ツキノワグマ管理計画策定時点における県内推定生息数が約3、400頭であったことから、地域個体群を維持しつつ、現計画期末時点においても県内の生息数を約3、400頭とすることを目安として、個体数を管理しているものでございます。 県では、昨年度から今年度にかけて、新たに県内全域の生息状況調査を実施しているところであり、その調査結果を踏まえて、今後、県内の熊の個体数の増減を判断し、個体数管理の方向性を検討してまいります。 〇千葉伝委員 今後、市街地に出た場合等々の対策をしっかりとやっていただきたいということでありますが、特に、先ほどから言っている、岩手県は人的被害が多発しているということからすれば、これからまだまだ県民に深刻な被害を与えるような状況が続くのではないかと心配しております。したがって、今後も熊の出没、人的被害が予想されることから、もちろん一人一人が十分注意することが最重要でありますが、熊の被害対策を改めて、簡潔にお願いします。 〇引屋敷自然保護課総括課長 熊に対する人身被害対策というお話でございましたけれども、県におきましては、7月にツキノワグマ出没に関する警報を発表し、さらに、10月から11月までを秋のクマ被害防止取組強化月間として、県SNSやCM、市町村との協力により改めて注意喚起するなど、人身被害の防止に向けて取り組んでいるところでございます。 捕獲に関しましては、先ほども申し上げましたが、管理計画に基づく個体数管理や、緊急銃猟の実施に当たっては、法の定める所定の要件のもと、適切に捕獲できるよう体制整備を図ってまいります。 〇千葉伝委員 熊の対策はこれまでもさまざまやっている。県も注意報、あるいは強化月間として今、取り組んでいるということでありますが、私からすれば、まだどんどん出てくる可能性があるということから思えば、もっともっとしっかりと県民に注意喚起する必要があるのではないかと思っております。 したがって、今後の県の対応の中で、新聞、テレビ等を通じて―私は、本当は知事に聞きたいのですが―他県よりも岩手県はかなり厳しい状況にある、深刻な状況にあることからすれば、知事は非常事態宣言というものを出して、しっかりと県民に伝える必要があるのではないかと思うのですが、まず環境生活部長のお考えをお聞きしたい。 〇中里環境生活部長 熊による死亡事故が相次いで発生しておりまして、これは非常に由々しき事態だと認識しております。先ほど自然保護課総括課長からも申し上げましたとおり、県では警報を発令するとともに、10月から11月までは秋のクマ被害防止取組強化月間としまして注意喚起を行っているところでありますが、今の事態を踏まえまして、さらにこれを強化する必要があると考えております。強化の方法につきましては、検討を行ってまいりたいと思っております。 引き続き、捕獲の実施主体である市町村と連携を図りながら、熊による人身被害の防止に向けて取り組みを強化してまいりたいと考えております。 〇千葉伝委員 私から言わせれば、強化月間を含めて、きょうからでもあしたからでも、12月あたりまで、熊の巣ごもりする前までを非常事態宣言の期間として、知事に宣言してもらいたいということですので、環境生活部長から知事にお伝え願いたい。そのことを了解していただけますか。 〇佐々木茂光委員長 質疑の目安時間を超過しておりますので、答弁はそのとおりおさめていただきたいと思います。了解をいただきたいと思います。 〔「関連」と呼ぶ者あり〕 〇高橋穏至委員 熊ということで、今、県内では、9月までの人身被害件数が1件と報告がありましたけれども、10月にさらに2人死亡者が出ておりまして、全部で3件になります。その3件とも私の自宅から7キロメートル以内で発生しました。10月に発生した事案は三点何キロメートルしか離れていないという場所で事故が起こっておりまして、北上市では市の災害対策本部をずっと立ち上げておりまして、その中で対応しております。 今のやりとりの中で、捕獲者の日当が支援対象になっているというお話でしたけれども、北上市では県からいただく1頭当たりの捕獲金額8、000円に加えて6、000円を市の上乗せしている。そして、日当は1人当たり4、000円ということで、これは市単独でやっているところですが、ここはどうなっているのでしょうか。市が補助事業を使っていないというだけなのでしょうか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 捕獲者の日当のお話ということで、恐らくは鳥獣被害対策実施隊の隊員の日当かと思います。こちらにつきましては、当部の所管外になりますけれども、御参考までに、今般、9月1日から施行された緊急銃猟の話を少しさせていただきたいと思います。 捕獲者への日当ですけれども、国の交付金が活用できることとなっております。県下市町村へ補助を行うに当たりましては、特に国からの基準といったものは示されておりません。市町村におきまして、それぞれの実情に合った精算を行っていただいて、申請した額について、予算の範囲内で補助を行う。緊急銃猟についてはそういう対応になっております。 〇高橋穏至委員 緊急銃猟の場合ということですけれども、通常の鳥獣被害対策実施隊の活動に関する手当は対象外だと今、理解したわけですが、熊被害は人身被害につながっておりますので、通常の鹿、イノシシですと、日にちを決めて計画的な活動ができるのですが、熊が市に出ると、市に通報が行って、実施隊―北上市では71名の隊員がいるのですが―それが7班体制になっている。 いざ出たとなると、その日の朝早くから出動しなければならない体制になっています。これが鹿、イノシシと同じ扱いで、市が単独で4、000円出しています。捕獲についても決まった金額しか出ない。強制的に出動しますので、若い人たちは仕事を休まないとならないわけです。若い人のハンターをふやしましょうといっても、そういったものが非常に負担になっているという事実があるのですが、認識されているでしょうか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 先ほど申し上げました鳥獣被害対策実施隊の関係につきましては、当部の所管ではないということで、実際の運用については、どのようにされているか不明なところがございます。 ただ、今、高橋穏至委員からお話のあった、熊の場合は出動した場合でもとれない場合もあるというお話は認識しております。その辺のところにつきましては、改めて関連部局にも申し伝えたいと思います。 〇高橋穏至委員 経済的被害の部分とは違って、人身被害につながるというところで、私の自宅の周りは、ほぼ毎日のように、2頭、3頭見かけるという情報が入ってきます。そういった中で、見かけるとすぐ駐在所、あるいは市に情報が入って、市から隊員に要請が来るということで、毎日のように出動しなければならない。身分的には鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特例措置に関する法律において非常勤の公務員という扱いになっているのですけれども、その扱いの中で、この手当でいいのか。隊員にとって非常に負担になっておりまして、そこら辺の状況をどう考えているか、お伺いしたいと思います。 〇引屋敷自然保護課総括課長 恐らく今お話があった活動は、いわゆる実施隊と呼ばれている市町村の活動だと思います。当部の所管ではございませんので、詳細についてまでは存じ上げません。 〇高橋穏至委員 所管は農林水産部になると思いますけれども、ただ、農林水産部ですと、どちらかというと、農林水産物に関する被害対策という意味合いが強いと思いますが、自然保護、あるいは、鳥獣対策の大もとは環境生活部の所管になるかと思って聞いているわけです。 市から県に対して要望されているのは、熊に関しても専門家が少ないものですから、県に専門部署を置いて、―先ほど非常事態宣言という話もありましたけれども―北海道や秋田県では、県が主導して専門の部署を置いて対応しています。市町村の事務だからといってやらないのではなく、県も主導してやるべきだと思うのですけれども、いかがでしょうか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 熊対策につきましては、本県に専門の人材が特にいるわけではございません。ただ、鳥獣保護管理に関する専門の職員は環境保健研究センターに2名配置しておりますし、あと、当課におきましては、獣医師を2名配置して、このたびの熊の被害に対して、市町村からの相談にもお答えしているところでございます。 〇高橋穏至委員 相談対応はそのとおりだと思うのですけれども、3名も亡くなっているわけですから、非常事態に近いような状況ではないかと思うのです。そのときに、もう少し連携を密にして、県が主導して捕獲体制などに対しても、今、個体数がこのくらいになっているからということで決めないで、しっかりとした対応をとっていただきたいと思うのですが、最後、伺って終わります。 〇引屋敷自然保護課総括課長 今般の被害状況を踏まえた熊対策ということでございますが、こちらにつきましては、地元市町村のみならず、県も含めて、まず連携して対応していくというところはそのとおりでございます。高橋穏至委員からお話がありましたことも参考にしながら、今後対応していきたいと考えております。 〔「関連」と呼ぶ者あり〕 〇高橋はじめ委員 私も地元なので、少し質問したいと思います。 人身事故が3件ということで、高橋穏至委員と同じ地元ですが、最初の人身事故が発生した場所は、どうもうちの周りの環境整備ができていないところで、やぶみたいになっていたという地元の声がありました。 10月に被害に遭われたお二方については、また違う原因があるとも思うわけです。猟友会の方といろいろ話したときに、鹿とかイノシシとかを捕獲した後の処理の仕方―しっかりと埋設して地表に出ないように処置をとっているはずですが、県外からのハンターなどは、とってそのまま放置するとか、そういうことがあるという話も聞きました。 熊の餌は木の実ばかりというイメージがあるのですが、熊は冬眠明けには、雪の中で倒れていたカモシカとか、そういったものをよく食べるというのです。腐った肉もよく食べるということからすると、埋設もうまくいかないと、それを掘り返して餌にする。ほかの野生動物を食べることになれてくると、今度は人間に襲いかかるということにもつながってくる。昨今の人身被害を考えたときに、そういう現象が出てきているのではないかと思っていますが、その辺の指導はどのようになっているのか、現状をお伺いしたいと思います。 〇引屋敷自然保護課総括課長 今の熊の捕獲後の処理ということで、処理施設に持ち込んでの処理というのが通常かと思いますし、あとは、搬送できない場合には、高橋はじめ委員からもお話があったように、その場にしっかり埋設するというようなところで、特に県内のハンターはそういったところの状況をよく御存じで、しっかりやっていただいていると思います。二次被害が生じないように、普及啓発に努めてまいりたいと考えております。 〇高橋はじめ委員 その基準は、今おわかりですか。どのくらい穴を掘って、どのような埋設の仕方をするのか。わからないですか。では、いいです。 大規模に穴を掘っておいて、そこに捕獲したものを順次埋めていくということをやっている地域もあるらしいです。でも、熊はそういうところも穴を掘って、処理したやつも掘り起こして食べるという事例が今、出てきているということなので、それらを含めて、万全な体制をしていかないと、人身被害がこれから先も続いてくるのではないかと非常に危惧します。 これは県内、あるいは県外も含めて、一般社団法人大日本猟友会も含めて、さまざまな処理ということをもう少し徹底していただくように要望を出していただければと思います。 〇岩渕誠委員 全国ではことしは熊の人的犠牲者は過去最大、最悪だということであります。岩手県でも3名の方がお亡くなりになっております。質問に入る前に、犠牲になられた皆様の御冥福をお祈りしたいと思います。 私は、先ほどからの続きでありますけれども、熊対策の局面が大いに変わっているのだろうと思っております。まさに非常事態―これは先ほども話がありましたけれども―私も宣言をすべきだと思います。熊対策のフェーズが変わったということを一つずつ、まず検証していきたいと思います。 先ほど第5次ツキノワグマ管理計画では、目標個体数が3、400頭というお話がありました。実は、令和4年の第5次ツキノワグマ管理計画策定のときには、県内推定生息数が3、700頭という数字だったと思います。北上山系に2、000頭、奥羽山系に1、700頭、岩手県の場合は二つの個体群がありますから、この3、700頭を3、400頭にするということでありました。 毎年、少なくとも400頭以上捕獲をしている。令和5年はほぼ900頭というところまでやっているのですが、果たして3、400頭という数字、実際3、700頭いるということを皆さん言っているわけだから、ここをまずきちんと抑える成果というのは、今段階で近づいているのかどうか、これはどう考えていますか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 熊の個体数管理でございます。こちらにつきましては、今、岩渕誠委員からも御説明いただいたとおり、今期の管理計画におきましては、計画策定に向けた生息状況調査におきまして、今期の期首時点においては、推定生息数約3、700頭と推計しておりまして、今期計画の期末時点において、推定生息数を約3、400頭とするということでございます。 このような個体数の目安―約3、400頭ということで、各年度、捕獲上限数を設けまして、3、400頭という数字に向かってまず取り組んでいるところでございます。 〇岩渕誠委員 第1次の計画から見ると、この3、400頭というのが果たしてどういう評価なのか、私は疑問があります。というのは、第2次計画ぐらいで出てきた数字は、大体1、000頭ちょっと。上限値の振れ幅があっても2、000頭いかないというのが岩手県の熊の生息状況だったわけです。ところが今、3、400頭という数字に設定して、これは精度が上がったからそうなっているのか、あるいは、自然環境の部分でふえたから、ここぐらいで抑えようやという考え方なのかわかりませんけれども、まず、量的な規制について、どんどん計画が進むにつれて上がっているのが現実であります。そのことが一つは被害を起こす問題点になっているのではないか。量的な部分の分析はきちんとすべきだと思うのですが、第1次管理計画から頭数が上がっているということについては、どのように考えていますか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 熊につきましては、現局面では、かなり数がふえているということで、捕獲、管理という方向に向いておりますが、岩渕誠委員も先ほどお話しされたとおり、かつては熊自体については保護という時代もありました。少なくとも1、000頭から3、400頭、3、700頭といったあたりの経緯につきましては、この時点で正確なお答えとしてできないところではありますが、現在のこの局面におきまして、今期の計画が令和4年度から令和8年度までとされております。現在、昨年度と今年度を含めて、推定生息数を調査しておりますので、まずは現状の把握をした上で、次期計画策定を来年控えておりますが、この際に、先ほど岩渕誠委員からお話しいただいたような議論を含めて、今後の個体数管理を検討してまいりたいと考えております。 〇岩渕誠委員 わかりました。 もう一つ、対策のフェーズ考えなければならないのは、質的な問題だと思います。今までは、雑食性で、山奥にいて、非常に憶病でという定番があったのですけれども、ここに来て、3人の方の犠牲の状況を見ますと、家屋に侵入している。専門家に言わせると、日本最大の熊の被害であった三毛別ヒグマ事件以来だという話もありますし、それから、お二人の方については、餌と認識したのではないかということが言われています。つまり、そういう熊の個体が変化をしてきている。しかも、個体については1頭と考えるべきではなくて、当然、生活圏、遺伝子レベルで質的な変化をもたらしているのではないかという指摘もあります。 その原因については、先ほど高橋はじめ委員もおっしゃっていましたけれども、北海道のOSО18の例にあるように、エネルギー効率からいって、雑食ですけど肉食のほうがいいわけだから、そういう変化があるという質的な変化にも着目をしないと、きちんとした対策を打てないと思っているのですが、いかがですか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 昨今の熊被害でございますが、岩渕誠委員御指摘のとおり、人里への侵入ということで、繰り返し、民家の米などを食い荒らすというところで、これまでに見られない行動があるところでございます。この辺は、今まさに、先ほどお話がありましたように、フェーズが変わったということでございます。これらについては、今の状況を十分分析して、次期管理計画に反映させるように検討していきたいと考えております。 〇岩渕誠委員 フェーズが変わった三つ目は、環境だと思います。これは当然、農村の管理が行き届きませんから、里山と山と生活圏の区別がなくなってきて、特に、山際の草刈りだとか耕作放棄地が出てくると、バッファのところがなくなってきて、いきなり熊の生活圏と人間の生活圏が隣接する。このように環境が変わってきたということを含め3点に着目して、きちんとした対策をしなければいけないと思っております。 これらを含めて、今、警報を出していますとか、クマ被害防止取組強化月間ですといっても、正直言って響かないのです。犠牲者がいて、毎日のように、通学路のところに柿を食べた跡があります、発見しました、痕跡がありますよという話になると、とても心配になるし、当然、身近な問題として出てくる。だとすれば、緊急の被害防止対策として、積極的な捕獲というものに大きくハンドル切るべきではないかと思っているのですが、お考えをお伺いいたします。 〇引屋敷自然保護課総括課長 ただいまのところ、現況の県での熊被害対策ということでありますと、個体数管理での捕獲については、先ほど申し上げたところでございます。このために個体数の調査といったものもやっております。 あとは、人の生活圏への出没の対策といたしましては、現況、県民の皆様にCMやチラシ、ホームページ等を用いまして普及啓発に取り組んでいるところでございます。 〇岩渕誠委員 もう一歩踏み込まないと、心配なところは大きいのだけれども、それの解消にならないわけです。ハンターに来てくれといったって、なかなか来られないし、わなにかかるかといったら、かからない。だったら、もう少しパッケージをもってやらないといけない。専門家も採用しないといけないと思いますが、当面、11月末までは熊が出ると思いますし、最近は温暖化ですから、眠らない熊も出てくるというようなことからいうと、通年対策はある程度必要になってくると思います。 そうした中で、例えば、県有林などの入山規制は一つポイントになるかと思います。岩手県の生息調査はメッシュでやっていますから、この地域にはこれぐらいの頭数がいるというのは、皆さんおおよそのデータを持っているはずです。濃い地域、薄い地域はあるわけですから、今、法的に入山規制となると、災害対策とか自然公園法とか、法的根拠が厳しい。あるいは、各県の遭難防止条例のような中で入山規制をやっているわけでありますけれども、一つは、熊被害は災害だと考えると、読みかえて入山規制が対応できるかと思っているのですが、思い切った入山規制的なものを緊急避難的なものとして僕はすぐにでもやれるのではないかと思っているのですが、いかがですか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 入山規制についてでございますが、県民等の活動を規制する一面もございまして、これまで県内では熊による被害を防止するための入山規制等を実施したことはございませんが、本県でも特に山菜とりですとかキノコとりの時期である春と秋に山林での人身被害が多いということから、県民に対し、入山するかどうか慎重な検討を促すとともに、今後の被害状況、専門家の意見も踏まえつつ、他県の事例も参考にしながら、入山規制の要否については検討してまいりたいと思います。 〇岩渕誠委員 いずれ、今、皆さんも一生懸命やっているし、現場も一生懸命やっているのだけれども、事態はそれを超えてかなり変化をしていて、それも人間にとってはあまり都合のよくない変化なわけですから、今までの量的、質的、環境的、規制、四つぐらいのところで、早急に緊急事態であるということは宣言をして、パッケージをつくって対策をすべきだと思います。確認のため環境生活部長に伺います。 〇中里環境生活部長 先ほど申し上げましたとおり、非常に由々しき事態であると認識しております。全国の状況を受けまして、国でも環境大臣が、熊が集中的かつ広域的に個体数や分布の減少を図る必要がある鳥獣として指定管理鳥獣に指定されているものの、さらに、人の生活圏への出没を防ぐためにも、山野における捕獲の強化が必要な地域もあるのではないかというようなお話をしたと認識しております。 国におきまして、これまでの出没防止対策に加えて、科学的データに基づいた上で、熊の捕獲を含めた個体数管理をどのようにやっていけばいいか、捕獲を強化することに一層取り組んでいくということでございますので、法規制となりますと、国の動きも必要になってくるかと思います。そういった国の動きも注視しながら、県としてできることにつきましては、すぐに検討してまいりたいと思っております。 〇岩渕誠委員 熊の状況は災害だというふうに捉えれば、県の行政として大きく構えることは災害の鉄則でありますし、それから、情報は公開をしていく。内輪の話ですということはなしにして、大きく構えて情報公開していくというのが災害対策の鉄則でありますから、そのように対応していただきたいと思います。 野生鳥獣に関する質問はほかにもあったのですが、きょうはこれでやめます。 次に、電源開発の状況について伺います。 県内の再生可能エネルギー発電状況、ロードマップ、2030年の再生可能エネルギー電力自給率66%達成に向けて、今どういう状況なのかお示しください。 〇千田特命参事兼グリーン社会推進課長 令和6年度の再生可能エネルギー導入量でございますが、前年から30メガワット増加の1、997メガワットとなり、第2次岩手県地球温暖化対策実行計画における令和6年度の導入目標の1、981メガワットを上回ったところでございます。 一方で、再生可能エネルギーによる電力自給率につきましては、県内全体の需要電力量が想定を上回ったということに加えて、一部の水力発電施設での設備更新等による一時的な発電停止に伴い、発電電力量が減少したことなどにより目標を下回り、43.3%にとどまったところでございます。 県といたしましては、実行計画で、2030年―令和12年度の再生可能エネルギーによる電力自給率を66%とする目標を設定しておりまして、その達成に向けて、市町村とともに、再生可能エネルギー導入を促す促進区域の設定の検討を進めていくほか、事業者に対しましても、自家消費型太陽光発電設備の導入支援や、省エネルギー設備への更新等の支援を行うことにより、需要電力量の低減を図っていきたいと考えております。 〇岩渕誠委員 今、この局面で大事なのは、発電量をどう伸ばしていくかということだと思います。というのは、今お話がありましたけれども、電力需要は非常に高まっている。東日本大震災津波のあった2011年は人口減少によって全体が下がるだろうという計画の中だったのですが、今はデータセンターを初めとして、AIの関係で伸びているというのが実態ですから、率から言うと当然下がってくるのだけれども、問題は量が発電できるかということだと思います。 その中で伺いますが、ことしの2月に政府は第7次エネルギー計画を策定しました。原発が一つのトピックスであったのですが、一方で、再生可能エネルギーをもっとふやすのだと。ふやさないと間に合わないのだという計画でありました。 そうした中で、今の岩手県の計画と、当然、ふやしていかないと、国の計画の間尺に合わないわけでありますけれども、早期の見直しとか整合性について、どのように考えていますか。 〇千田特命参事兼グリーン社会推進課長 岩渕誠委員がおっしゃっているとおり、国といたしまして、第7次エネルギー基本計画では、再生可能エネルギーを主力電源として最大限導入することとして、2040年度における電源構成比率に占める割合を4割から5割程度まで引き上げることを目指しているところでございます。 第2次岩手県地球温暖化対策実行計画では、再生可能エネルギーの導入促進を図って、先ほど申しましたとおり、2030年度までに再生可能エネルギーでの電力自給率を66%に向上させる目標としており、これは再生可能エネルギーを主力電源化しようとする国の第7次エネルギー基本計画と整合性が図られているものと私どもは考えております。 また、計画の見直しにつきましてですが、現在、第2次地球温暖化対策実行計画の中間年の見直しを進めているところでございまして、先般、環境審議会から基本的方向性の答申をいただいたところでございます。そちらの中でも、電力自給率の目標につきましては、維持の方向での答申をいただいたところでございまして、現在、その方向で詳細の検討を進めているところでございます。 〇岩渕誠委員 これはパーセンテージを維持するということになると、発電量は上げないといけないということなのです。国のエネルギー計画と県の計画の最大の違いは、政府のエネルギー計画の中には洋上風力発電が含まれているのです。非常に危なっかしくなっていますけれども。ところが、岩手県の計画の中では洋上風力発電は外に出している。これをやれば、岩手県はかなり上積みになるのですけれども、ただ、まだ研究段階だから当該部局ではなくて、科学・情報政策室の所管というような仕分けなのだと思います。 ただ、そこはきちんとやってもらわないといけないのですが、いずれ岩手県は地熱発電、風力発電ではポテンシャルは全国2番目ということになるのですが、これが一番大事になってくるのは、GX2040ビジョンという政府の方針だと思います。これは再生可能エネルギー電源を産業振興とどう結びつけるかというのがポイントでありまして、そのために今、新しい言葉として、ワット・ビット連携というのが出てきていまして、これは恐らく、ここ1年、2年で一般にも広がる用語の一つだと思います。 要は、この肝は、どれだけ電力を再生可能エネルギー電力があるところに、はっきり言うと、データセンターを持ってきて、どうやって地域経済を動かすかという話なわけです。現在、国のかけ声とは裏腹に、データセンターの9割は大都市部周辺に集中している。これを地方に動かすというかけ声はいいのだけれども、具体的なところがない。だけど、岩手県は電源があるのです。今後、政府のビジョンに対して、岩手県の役割は大きいものだと思いますが、その辺の認識を伺います。 〇千田特命参事兼グリーン社会推進課長 岩渕誠委員御指摘のとおり、ワット・ビット連携の話はとても重要な観点と思っておりますし、国のGX2040ビジョンで、GX事業の創出、サプライチェーンにおける脱炭素エネルギーの利用、脱炭素電源の近くでの産業集積などが打ち出されていることに伴いまして、岩手県といたしましても、先ほど洋上風力発電につきましては、県の実行計画の外にあるという御指摘をいただいたところですが、こちらにつきましても、将来的な2050年のカーボンニュートラルに向けて、洋上風力発電の役割は重要だと考えております。 現在、2030年までのところで洋上風力発電を計画の電源に入れるということは難しいところでございますが、将来につきましては、電力自給率100%を超えるところまで、洋上風力発電も入れながら進めていきたいと思っております。 そのような中で、電源がある岩手県として、しっかりと産業集積が図られるよう、商工労働観光部とともに検討を進めていきたいと考えております。 〇千葉盛委員 ツキノワグマ対策の人身被害対策については、先ほど来質疑がありました。本当に深刻な状況だと思いますので、県としてしっかりと対策を図っていっていただきたいと思います。それをお願いして、これは終わりたいと思います。 次に、ニホンザルについて質問いたします。 現状についてお伺いしますけれども、ニホンザルの農作物被害防止対策、そして、生活環境被害防止対策、第二種特定鳥獣管理計画の策定に向けた取り組み状況、生息状況調査や専門家会議の開催等の進捗状況についてお伺いいたします。 〇引屋敷自然保護課総括課長 ニホンザル対策及び第二種特定鳥獣管理計画についてでありますが、農作物被害対策として電気柵の設置が行われているほか、生活環境被害防止対策として、市町村において、花火による追い払いや防護柵の設置、専門家を招いての講習会の開催等を行っております。 県におきましても、特に被害が大きい沿岸広域振興局管内において、野生鳥獣保護管理対策連絡会議を開催し、参加市町村におけるニホンザル対策について情報共有したほか、ニホンザルの生態について理解を深めるため、被害対策の専門家を招き、助言をいただいたところです。 5月より実施されている生息状況調査について、11月をめどに中間報告がされる予定であり、その結果を踏まえて開催されるニホンザル専門家会議において、第二種特定鳥獣管理計画の策定の要否を含め、今後の対策の方向性について検討することとしております。 〇千葉盛委員 これからということでしたが、住田町、大船渡市、釜石市、この周辺はニホンザルの被害があります。ツキノワグマなどは人身被害にもつながっておりますし、ニホンジカの農業被害も拡大しております。ニホンザルはまだ限られた地域とはいえ、管理計画はこれからですけれども、仕組みづくりをしていって、被害防止に向けて対策をしていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 次に、大船渡市林野火災における災害廃棄物処理事業等についてお伺いしたいと思います。 発災以降、岩手県としてどのように対応を進めてきたのか。国との協議経過で大船渡市への技術的、財政的支援の内容についてお伺いいたします。 〇古澤資源循環推進課総括課長 災害廃棄物処理事業に関する岩手県の対応についてでございますが、県では発災以降、災害廃棄物処理の業務に従事した経験を有する技術系職員を現地機関である大船渡保健福祉環境センターに常駐させるなど、大船渡市の災害廃棄物処理に関して、技術的支援を行ってきたところでございます。 具体的には、災害廃棄物発生量の推計、災害廃棄物の仮置き場レイアウト案の作成、アスベスト等の処理困難物の適切な処理に関する助言等の技術的支援を行うとともに、災害等廃棄物処理事業費補助金の活用に必要な災害報告書の作成等の手続について、環境省と連絡調整を図りながら、大船渡市に対するサポートを継続的に行っているところでございます。 また、災害廃棄物処理に係る大船渡市の財政負担の軽減を図るため、林野火災によって生じたさまざまな災害廃棄物の処理費用が広く国庫補助対象となるよう、必要な資料の整備について大船渡市に助言を行うとともに、国とも調整を図ってきたところでございます。 〇千葉盛委員 次に、公費解体についてお伺いいたします。大船渡市からは、現行制度で全壊家屋のみが対象となっていますが、被災実態を踏まえて、半壊家屋まで支援対象を拡大してほしいとの要望が出されていますが、これに関し、県としてどのように国に働きかけてきたのか、現時点での協議状況と今後の見通しについて伺います。 また、特用林産施設について公費解体の対象外とされておりますけれども、その理由と今後の対応についてお伺いいたします。 〇古澤資源循環推進課総括課長 公費解体の対象範囲についてでございますが、県では国に対し、令和7年3月16日に、災害廃棄物の早期処理に向けた支援として、火災によって生じた全壊家屋のみならず、半壊家屋等も含めた、さまざまな災害廃棄物を補助対象とするなど、大船渡市に財政的負担が生じないような措置に関する要望書を提出いたしました。 これに対し、環境省では、災害等廃棄物処理事業費補助金による解体工事費の補助対象を原則全壊とし、半壊については特定非常災害に指定され、かつ大量の災害廃棄物の発生が見込まれる災害に限って補助対象としていることから、特定非常災害に指定されていない大船渡市林野火災においては、半壊家屋の解体工事費は国庫補助対象外と判断されたものでございます。 次に、シイタケ栽培施設などの特用林産施設の公費解体についてでございますが、環境省所管の災害廃棄物処理事業における対象となる廃棄物は、原則として生活に密接に関係する一般家庭から排出される災害廃棄物とされておりまして、特用林産施設については、これに該当しないことから国庫補助対象外とされたと認識しております。 なお、林野庁の補助制度においては、被災事業者が被災施設を再建する場合には、解体、撤去等も含め対象となり得るということも聞いております。 県としましては、引き続き、災害廃棄物処理事業の事業主体である大船渡市に寄り添いながら、処理完了まで支援を継続していくこととしております。 〇千葉盛委員 何とか半壊家屋等まで補助が出るようにしてほしいですし、特用林産施設も、今回は山火事だったので、どうしても山側のほうの被災になってしまうのですけれども、今回のような山火事という災害はなかなかないので、そういった意味でも、災害想定されていないというか、そういったところも含めて、これからどういった災害が起きるかわかりませんし、もちろん、今回の特用林産施設も何とか対象になるように、いろいろ協議してほしいです。また、今後、現状のルール、メニューだけではなくて、もう少し柔軟に対応していけるように、国にしっかりと働きかけてほしいのですけれども、この辺をお聞きして終わりたいと思います。 〇古澤資源循環推進課総括課長 環境生活部の所管とすると、環境省所管の災害廃棄物処理事業ということになりますので、どうしても対応範囲が、民家がある町なかの災害廃棄物を生活環境保全上の支障がないようにするための事業ということで行っております。 一方で、千葉盛委員がおっしゃったように、山林火災であるとか、ほかの災害が出た場合の対応というお話になってくると、環境省以外のというか、農林水産省になるのか、国土交通省になるのか、ほかの補助事業もあるかと思いますので、そこら辺は県として連携するような形で情報共有したりして、適切な災害対応をしていきたいと考えております。 〇村上貢一委員 私からもツキノワグマ対策について、重複しないようにお伺いいたします。私は、市街地での緊急銃猟制度について、関連してお伺いいたします。 まず、本年9月1日から緊急銃猟制度が施行されましたが、市町村においては、対応マニュアルの策定や必要な人員、関係者の協力体制の確保など、実際の運用に向けた体制整備が急務と考えます。 そこでまず、現在、各市町村における体制整備の進捗状況について、どのように県は把握されているのかお伺いします。 あわせて、市町村への体制整備支援についての具体的な取り組み等、御所見を伺います。 〇引屋敷自然保護課総括課長 市町村における緊急銃猟の体制整備の進捗状況についてでありますが、令和7年9月1日時点での状況についてアンケートを行ったところ、対応できる状態と回答したのは3市であり、年内または年度内に対応する予定と回答したのは18市町村となっております。 県では、ツキノワグマ市街地出没時対応マニュアルを改定し、訓練の実施方法を盛り込むなど、市町村が独自のマニュアルを策定する際の参考となる内容としたところです。 また、市町村の求めに応じて緊急銃猟対策チームを設置できることとし、市町村が緊急銃猟を実施する際に必要な人員や、関係者との協力体制が確保できるような体制を整備したところです。 改定マニュアルや対策チームに関しては、制度施行前に複数回、説明会等を開催いたしまして、市町村を含む関係者と情報共有を図っております。 〇村上貢一委員 ぜひ伴走的にしっかりと支援しながら、取り組んでいただきたいと思います。 次に、緊急銃猟に係る県主催の訓練について伺います。緊急銃猟制度の円滑な運用には実際の現場を想定した訓練の積み重ねと、その成果の検証が欠かせないと考えます。そこでまず、これまでに県が主催した訓練の実施状況についてお伺いいたします。 また、その訓練をどのように検証されたのか、その結果として得られた成果と課題、さらに、参加者から寄せられた主な意見についてお示しいただきたいと思います。 あわせて、こうした訓練を今後どのように継続、充実させていくお考えなのか、県としての御所見を伺います。 〇引屋敷自然保護課総括課長 緊急銃猟に係る県主催の訓練の実施状況等についてでありますが、令和7年9月22日に緊急銃猟対策チームを設置し、屋内での緊急銃猟を実施する想定の訓練を釜石市で開催いたしました。 訓練においては、釜石市が策定したマニュアルに基づき、対策チームの設置から発砲に至るまでの工程を確認の上、発砲が可能な場合、熊が移動し中止する場合など、さまざまなケースを想定した訓練を実施し、捕獲者の発砲に関する適切な対応手順の理解が深まったところです。 また、訓練には県内市町村から多数のオブザーバー参加をいただいており、釜石市以外の市町村にも情報共有されたところでございます。 一方で、訓練では、人員の配置や人員間の連絡手段、スムーズに意思決定を行うための手順などに課題があることが確認されたことから、これらを踏まえて、釜石市においてマニュアルを修正するものと伺っております。 今後の訓練実施については、さきに開催した県主催の訓練を参考に、市町村独自で訓練を行うことも想定されますので、県では、これらをサポートするとともに、市町村からの要望を加味した上で、必要な支援について検討していきます。 〇村上貢一委員 私がいただいた資料によりますと、全市町村に募集したところ、21市町村が参加したということで、12市町村は参加していないわけでございます。そういう中において、ツキノワグマの市街地出没時の対応マニュアルも改定しておりますし、また、対策チームも設置できることとしたということでございますが、その辺の実効性を高めるために関係する機関がより連携して、釜石市だけでなく、地域特性なども踏まえながら、各広域振興局単位で訓練を実施することが、有効な手段になるのではないかと思いますが、その点についての御所見を伺います。 〇引屋敷自然保護課総括課長 ただいま村上貢一委員からお話がございました、オブザーバー参加したのが21市町村ということでございまして、他の市町村につきましては、今回、釜石市で開催した訓練の内容等を情報共有いたしまして、今後の緊急銃猟に役立てていただくこととしております。 さらに、今回は釜石市という一自治体での開催になりましたけれども、今後想定される広域での訓練ですとか、そういった物事につきましても、今後、改めて市町村とも意見交換しながら検討してまいりたいと考えております。 〇村上貢一委員 ぜひそうしていただきたいと思います。緊急銃猟制度を迅速かつ円滑に、安全を確保しながら的確に実施するためには、事前の準備が非常に大事だと緊急銃猟ガイドラインでも訴えておりますので、ぜひしっかりとそこら辺を取り組んでいただきたいと思います。 次の質問に移りますが、緊急銃猟制度は、市町村長の判断により、人命を保護するために銃の使用を可能とする新たな制度であり、期待しております。一方で、現場の実情を見ますと、市街地や建物内など銃の使用が難しい場面においては、吹き矢による麻酔捕獲が依然として有効な手段であり、現にきのうの盛岡市本宮地区での事案がありましたし、ことし春、5月にも盛岡市材木町で吹き矢による確保もございました。こうした多様な対応手段を的確に使い分ける体制が実効性ある被害防止に不可欠と考えます。 そこでお伺いします。吹き矢による麻酔措置について、県としてこれまでどのように運用しているのか、その現状をお示しください。 また、その体制整備の状況や人材育成の取り組み状況、今後の方向性について、県としての御所見を伺います。 〇引屋敷自然保護課総括課長 吹き矢による麻酔捕獲についてでありますが、県では、ツキノワグマ等が市街地等に出没した際、麻酔吹き矢等により捕獲する業務を盛岡市動物公園の運営会社と委託契約を締結しており、令和7年度はこれまで、この業務で2件の出動があり、1件について麻酔捕獲を行っております。 今後改めて、市街地での麻酔によるクマの捕獲体制の構築に向け、これまで麻酔捕獲事業を委託したことのある者や公益社団法人岩手県猟友会などの関係者を参集し、麻酔捕獲体制構築検討会を開催するとともに、研修会の開催など麻酔による捕獲を行う体制の整備を検討することとしています。 〇村上貢一委員 これだけ広大な県土の岩手県であります。その中に麻酔獣医師が1人しかいないというのは、これはいかがなものかと私は思います。実際、麻酔の出動要請の一報を受けました。それから業務を調整して、いざ出動といった際に、沿岸地区であると現場到着には3時間から4時間かかるという状況であります。 私は、県のホームページを拝見させていただいたら、令和7年度、岩手県の畜産分野、公衆衛生分野の出先機関、広域振興局、本庁に合計で104名の公務員獣医職員がいらっしゃいます。この獣医師を何人でも募り、吹き矢麻酔の技術者に育成を図っていただきたいと思いますが、いかがですか。麻薬等の法的根拠のもと、研修を図り、有事の際は吹き矢対応を可能にする体制を強化し、県から市町村に派遣する、県土の広い本県での迅速な対応につながると思います。岩手県緊急猟銃対策チームの構成員への位置づけも検討すべきと思いますが、いかがでしょうか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 今、村上貢一委員から御指摘がございました麻酔吹き矢ということで、麻酔というものを扱うことになります。まず、麻酔につきましては、資格を持つ者しか扱えないというところがございます。もう一つ、吹き矢ということになりまして、多少技術的な要素もございます。さらにはもう一つ、動物を相手にするということで、その対象動物の性質をよく見極めないとならないといった能力も必要になってまいります。先ほど申し上げましたが―村上貢一委員のお話もございましたけれども―現状として、麻酔吹き矢をできる方が少ないという状況がございますので、これにつきましては、県におきまして、麻酔吹き矢の担い手となる方々の確保、育成を進めて、市町村への支援をしてまいりたいと考えております。 〇村上貢一委員 そうはいっても、獣医師は麻酔は法的根拠のもとで使用できると思います。吹き矢のほうが技術が要るのであれば、例えば、猟友会の方に吹き矢を吹けるように少し指導してもらうとか、例えば、スポーツ吹き矢というものもあります。あとは、県警の警官に吹き矢の練習もしてもらって、分業制というわけではありませんけれども、そのような考え方も、これだけ市街地に出没するというのが多いということであれば、考えていくべきだと思います。分業制、各広域振興局に吹き矢をセットできる麻酔師を配属させる。そうすると、例えば、どの地区に対しても、一報を受けてから1時間以内で現場に到着できる、そのような体制づくりも必要かと思いますが、いかがですか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 先ほど申し上げました麻酔につきましては、まず、取り扱いができること、あとは、保管しないとならないということもございます。緊急に対応が必要ということで、常に保管していないとならないということで、一定の保管施設も必要になってまいります。あと、繰り返しになりますけれども、動物の生態をよく見極められる能力、あとは麻酔の技術ということで、一朝一夕ではなかなか担い手の育成が難しいと思います。この点につきましては、先ほど村上貢一委員の御指摘のとおり、できるだけ広域に人材を確保できるようにということで、いろいろな可能性を含めた上で、今後、体制については検討してまいりたいと考えております。 〇村上貢一委員 あくまでも熊の出没のフェーズが変わった非常事態だというところを念頭に置いて、その辺は考えていただきたいと思います。 撃つための制度を整えるだけではなく、撃たずに済む安全な麻酔による確保を確実に実行する緊急銃猟と吹き矢麻酔のどちらの使用も適材適所で発動できる体制を広域的に取り組んでいただきたいと思います。 最後に、指定管理鳥獣対策事業交付金では、吹き矢麻酔等が対象外となっており、市町村の負担も重く、市街地出没時の安全な人身被害防止措置としての活用が進まない現状もあると思いますが、県の認識をお伺いいたします。 〇引屋敷自然保護課総括課長 指定管理鳥獣対策事業交付金についてでありますが、令和7年度は、指定管理鳥獣対策事業交付金におけるクマ類総合対策事業が拡充され、熊の出没に係る訓練や対応マニュアルの作成等のメニューが追加されたところですが、村上貢一委員御指摘のとおり、麻酔吹き矢による捕獲に要する経費が交付金の対象外となっております。 麻酔吹き矢は、想定される実施件数自体は決して多くはないものの、緊急銃猟制度が施行された現在でも、捕獲のための有効な選択肢の一つであると認識しています。 今後も、市町村が麻酔吹き矢による捕獲を適切に実施できるよう、県として、人材の確保、育成に努めるとともに、国に対して、交付金事業の対象とするよう要望していきます。 〇村上貢一委員 ツキノワグマは県庁の前、内丸地区にでさえ出てくるような状況もございますので、しっかりと取り組んでいただきたいということを申し上げて、終わります。 〇臼澤勉委員 午前中、各委員から熊被害対策の御質疑がありました。私もかぶらないところで、改めて確認させていただきます。 熊の出没状況、あるいは人身被害の状況は、これまでにないような状況になっていると受けとめますが、改めて、県の現状の認識―どのように捉えているのか、緊急事態としての認識はあるのかどうかお伺いいたします。 〇引屋敷自然保護課総括課長 今年度の熊の出没の状況ですけれども、9月末現在で4、524件ということで、令和6年度同期の2、573件の約1.8倍ということで、大量出没のあった令和5年度に迫る件数となっております。 また、今年度の県内の熊による人身被害でございますが、9月末現在で21件22名となっており、令和6年度は1年間で10件10名であったことと比べても、かなり多く、こちらも令和5年度同期の26件27人に迫る件数となっております。 全国の人身被害者数は、9月末現在で108名となっており、そのうち本県が2割を占めるほか、今年度の熊による死亡者数も、全国で7名のうち3名は本県での死亡事故によるということで、過去最多となっております。 〇臼澤勉委員 今、認識の部分の答弁がなかったのですけれども、ここ3年―令和5年、令和6年、そして、ことしも死亡事案が発生している。3年連続です。まず、ここの認識をしっかり持つということだと私は思いますし、今回も各委員が質疑しているということは、そういう危機感のあらわれだと私は受けとめます。 そこで、岩手県の推定個体数の推移と捕獲上限の推移がどうなっているのか。推定個体数管理ベースで捕獲していくということは、先ほど岩渕誠委員からの質疑もありましたけれども、私もここの捉え方が正しいのかどうか、そこら辺は少し疑いながら見る必要もあると思っているのですけれども、改めて確認させてください。 〇引屋敷自然保護課総括課長 本県の推定個体数及び捕獲上限の推移についてでありますが、平成30年度から3年かけて行った生息状況調査の結果、令和2年度末時点での県内の熊の推定個体数は約3、700頭と推計されました。平成21年度から平成24年度にかけて行った前回の生息状況調査では、推定個体数が約3、400頭であったことから、約300頭増加しております。 また、推定生息数や被害発生状況、捕獲数などを勘案し、毎年度、ツキノワグマ管理検討協議会において設定される捕獲上限数については、令和5年度は686頭、令和6年度は796頭、令和7年度は796頭となっており、捕獲上限数は前計画期と比べて高い数値で推移しております。 〇臼澤勉委員 それでは、この個体数管理が適正に管理されているという現状を捉えて、熊の生息密度が高まっているとも私は思いますし、ここら辺、適正管理されているという御認識なのかお伺いします。 〇引屋敷自然保護課総括課長 ツキノワグマの個体数管理についてでありますが、現計画の目標個体数の約3、400頭は、現計画策定時より被害件数等が少なかった第4次計画の推定生息数に戻すことを目標に設定しております。 今後、昨年度から今年度にかけて実施している県内全域の生息数調査の結果を踏まえ、現在の生息数を推計するとともに、人身被害件数や出没件数などを勘案し、専門家からの御意見も伺った上で、人と熊のあつれきを低減するための目標個体数を設定していきます。 〇臼澤勉委員 今後、目標個体数の設定の仕方も、出没件数とか被害状況等々も踏まえながら検討されるとは思いますけれども、ことしもブナ等の大凶作が見込まれる。ちょうど令和5年もそのとおりで、本当に多くの熊の出没があった。そして、ことしの特徴が、春先から夏にかけて出没する傾向、これは岩手県に限らず秋田県、宮城県で同じような傾向が出ているという特徴があります。 そして、私は改めて、捕獲上限数は仮に設定したとしても、しっかりと捕獲されているのか、ここが大事なポイントにもなると思っております。令和6年度も捕獲上限数796頭に対して450頭の捕獲にとどまっている。346頭の差があります。令和3年、4年に比べても、捕獲割合が6割を切って、目標に対して差が広がっている。これがことしの出没にも結果的につながっているのではないかとも思うわけでございます。 そこで伺いますけれども、上限数と捕獲数、この乖離が350頭ほども広がっている要因、なぜ上限数を捕獲できなかったのか。前年の令和5年は逆に200頭ぐらいオーバーして捕獲できたにもかかわらず、そこの要因をどう捉えているのかお伺いします。 〇引屋敷自然保護課総括課長 ただいま臼澤勉委員から御指摘のございましたツキノワグマの捕獲数と、上限数と捕獲数との乖離というお話でございます。 お話のあったとおり、令和3年、4年、6年と捕獲上限数に満たない捕獲数となっている一方で、令和5年度、大量出没があった年でございますが、捕獲上限数を大きく超えて捕獲しているところもございます。こちらにつきましては、例えば、大量出没のあった年度というのは、それだけ人との接触が多いということもございます。捕獲可能性も非常に高まるという一方で、例えば、昨年度―令和6年度でございますが、熊の出没は比較的抑えられたというところで、人との接触も少ない。捕獲の可能性が少なくなるといったところで上限数との若干の差が出てくるというところもございます。こういった、自然が相手というところで、捕獲頭数をコントロールするのは少し難しい面もあると考えております。 一方で、捕獲上限数は個体数管理に当たっての一つの目安となるものでございますので、管理計画期間内での調整に努めてまいりたいと考えております。 〇臼澤勉委員 それでは、ことしは捕獲上限数の796頭を上回る捕獲が、令和5年のように捕獲できるような推移で動いているのか、改めて確認します。 〇引屋敷自然保護課総括課長 ことしの状況でございますが、具体的な数字までは、今のところはまだ把握しておりません。しかしながら、さきに開催したツキノワグマ管理検討協議会におきまして、捕獲上限数を上回るような捕獲をまずお認めいただいたというところで、今般のこの状況を踏まえまして、捕獲を積極的に、特に、人に害を加える、人身被害を起こしたような熊については、積極的に捕獲に努めてまいりたいと考えております。 〇臼澤勉委員 捕獲状況をことし上期なり、そこは把握していると思いますし、その捕獲のペースが例年に比べてどうなのかということを聞いているわけでございます。当然、9月19日のツキノワグマ管理検討協議会の場でも、出没件数、被害状況によって上限を超える捕獲を検討していくという意見も出されているのは私も承知していますし、今後、令和8年まで捕獲上限数を796頭で維持していくというようなことも決まっているわけですけれども、ここの部分の捕獲が個体数管理上、あまり影響のないレベルで、それをキープしながらも、住民、県民の人的被害がここ3年出ているという緊急事態的な状況を当然、真剣に受けとめていると思いますけれども、そこをきっちりとまず受けとめるということが大事になると私は思います。 逆に、前年346頭捕獲できなかったことによって、エリアによっては生息密度が高まっているエリアが発生していると思うのです。そこの分析は県としてどのように捉えているのか。盛岡市の市街にもこうやって出没してくる。今朝の岩手日報にも、原敬記念館だとか、あるいは、ここの中央通の裁判所前でも3頭歩いていたと―私もその映像を見ましたけれども―こういった状況は今までにないような状況であります。生息密度が高まっているエリアの分析をどのように捉えているのか。そして、市町村から追加配分の要望があった場合、どう対応しているのかお聞きします。 〇引屋敷自然保護課総括課長 ただいま臼澤勉委員からお話のございました、今の生息状況はどうだという話でございます。こちらにつきましては、昨年度から今年度にかけて、県内の生息状況調査をやっております。臼澤勉委員がおっしゃるとおり、どのあたりに幾らいるといったあたりは、現在、まさに調査しているところでございまして、次期の管理計画策定を来年度に控えておりますが、そのところで明らかになると思います。 あともう一つ、市町村の捕獲の要望というところでございます。県で特例配分をやっております。こちらにつきましては、ことしの熊の出没状況を受けまして、追加配分をやっております。今後もそういった要望が出た場合、どのような対応ができるかにつきましては、検討してまいりたいと考えております。 〇臼澤勉委員 いろいろ今、調査をされているということで、恐らくヘアトラップ調査の手法でやっていると思います。私は出没状況とか東北地方各県のデータをグラフ化して見ているのですけれども、岩手県、秋田県がまず出没の軸が断トツで多いということ。それから、軸の上がり下がりが、秋田県、岩手県、宮城県がほぼ同じような曲線で出没の傾向がある。そういうことを捉えると、ヘアトラップ方式というか、調査の仕方はこのまま進めていいのかということを私は少し疑問を持って、今、質問させていただいております。 実は、このヘアトラップ方式というのは岩手県のみ―全国では何県かやっていますけれども―隣の秋田県、あるいは、同じ傾向が出ている宮城県においては、カメラトラップ調査に基づいてやっているわけでございまして、私は、こういった対策は、連携した共通の調査方式に基づいてやってみるということも大事なのではないかと思います。これまでの調査の仕方で、ある程度のデータを続けて見るという重要性もあると思いますけれども、ただ、熊の生息の状況もなかなか正確に捉えにくい、難しさがあるというのは重々承知で聞いておりますけれども、隣の秋田県、あるいは宮城県、そして先ほどの県内の推定生息頭数が3、700頭ということですが、秋田県は4、400頭です。推定生息頭数を少し高めに見ています。出没件数、被害状況といったものも含めて、今回、私も見たり、あるいは、森林面積だとか広葉樹林の面積だとか、熊が生息するような面積とかを捉えて鑑みると、逆に、秋田県の4、400頭よりも県内の推定生息頭数は、ざっくり5、000頭とか、もう少し多い傾向があるのではないかという見方も、素人ながら思うわけでございます。 ぜひそういったことも含め、専門家の中で御議論していただきながら、推計値の捉え方を検討してみるお考えはあるのかどうか、お伺いいたします。 〇引屋敷自然保護課総括課長 ヘアトラップ調査、あと、カメラトラップ調査という話がございました。北海道、東北6県では、本県及び北海道においてはヘアトラップ調査を実施しておりまして、それ以外の県ではカメラトラップ調査を実施しております。 ヘアトラップ調査につきましては、熊の体毛を採取してDNAを調査することで生息数を推計する方法でございますが、個体識別の精度が高いとされる一方、DNA分析コストが高いなどの課題がございます。 カメラトラップ調査につきましては、ヘアトラップ調査と比べ、比較的コストが安いとされる一方で、熊の胸の模様がはっきり撮影できない、推計に用いることができないといったことが課題と聞いております。 ツキノワグマの推定個体数は、個体数を管理する上で重要な指標となることから、引き続き、最新の研究結果等の知見の収集に努めまして、専門家の意見を伺いながら、適正な個体数の推定に努めてまいります。 〇臼澤勉委員 ぜひさまざまな視点で検討していただきたいと思います。先ほど高橋穏至委員からも、専門家による市町村の相談などを含めたワンストップでの対応といった御質問もありました。隣の秋田県でも、ツキノワグマ被害対策支援センターというものを、たしか令和2年だったか、そのあたりに設置して、専門家職員を配置して、そして、市町村からの相談だとか猟友会との調整だとか、そういった対応窓口を設置しております。先ほども県ではそういう対応はしていると言っておりますが、改めて、科学的知見に基づいて専門家の配置をしながら、そういった体制も検討していただきたいと思いますが、御所見をお聞きします。 〇引屋敷自然保護課総括課長 先ほどの高橋穏至委員への答弁と少し重複するところもございますが、本県におきましては、岩手県環境保健研究センターに鳥獣の保護及び管理に関する専門的知見を有する職員を2名配置するとともに、本庁自然保護課に獣医師2名を配置いたしまして、ワンストップ体制とまではいきませんけれども、市町村からの相談に対応しております。 また、今年度につきましては、民間の野生動物専門業者と委託契約し、専門人材から助言、指導をいただく事業を実施することとしており、熊の生態や捕獲に関する知識を共有することで、職員の資質向上を目指すとともに、専門的知識を今後の施策に反映することとしております。 今後は、他県の例も参考にしながら、引き続き、専門的知見を活用する体制の整備について、研究を進めてまいります。 〇臼澤勉委員 私は通常の対応を聞いているのではなくて、今々起きている現状を踏まえて、例えば、環境保健研究センターの専門家もいるのであれば、そういった市町村のワンストップ窓口を、県としてここに設置しているから、どうぞ気軽に相談、あるいは、現場に行って対応するという動きをしていただきたいと思います。 そして、質問ではありませんけれども、捕獲者の育成対応だとか、やぶの刈り払い、農林水産部とも連携したり、さまざまな手を打ちながら多面的なアプローチに取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。 〇畠山茂委員 私からは2点伺いますので、よろしくお願いします。 1つ目が、第三次岩手県循環型社会形成推進計画についてお伺いいたします。 地球温暖化やSDGsという言葉や取り組みが国民に浸透している時代となっております。そこで、ごみ減量化、あるいはリサイクルの取り組みは重要と考えます。県では、もったいない・いわて3R運動を展開しているところですが、初めに、ごみ減量化についてお聞きしたいと思います。 県民1人1日当たりの家庭系ごみの排出量は、目標未達の状況にあります。さらなる取り組みが必要と考えますが、県内の現状と取り組み状況を伺います。 あわせて、県と市町村との連携した啓発活動が必要と考えますが、県の認識を伺います。 〇古澤資源循環推進課総括課長 ごみの減量化に関する県内の状況でございます。県では、第三次岩手県循環型社会形成推進計画を令和3年3月に策定し、一般廃棄物の減量化等に関する取り組みのほか、令和7年度に達成を目指す目標値を設定しております。 このうち、県民1人1日当たりの家庭系ごみ排出量については、令和7年度の目標465グラムに対し、令和5年度の実績は497グラムと32グラム超過している状況でございます。 次に、ごみ減量化に係る取り組みについてでございますが、県民と市町村と連携した取り組みといたしまして、3R推進キャラクター、エコロルを活用した、もったいない・いわて3R推進運動を展開し、ごみの発生抑制、再利用、再生利用に係る普及啓発を実施するほか、ごみのポイ捨てをしない、使い捨てプラスチックの使用は控える、食事は残さず食べるなどの行動を呼びかける、いわて三ツ星ecoマナーアクションなどの啓発活動を実施しております。 こうした取り組みによりまして、ごみ総排出量、県民1人1日当たりの排出量ともに減少傾向にありますが、全国平均を上回る数値で推移している状況でございます。 このため、これまでの取り組みに加えまして、市町村と連携した普及啓発イベント、例えば、もりおかエコライフイベントなどをユーチューブやインスタグラム等のSNSを活用して情報発信するなど、あらゆる広報媒体を活用して、幅広い層に対する3Rの取り組みの推進を図っていきたいと考えております。 〇畠山茂委員 全国を上回る数字だということなので、ぜひ市町村と連携して、主体は市町村になると思いますけれども、県もリーダーシップをとってやっていただきたいと思います。 次に、減量化の対策の一つに、ごみの有料化というのがありますので、その点について伺いたいと思います。 全国では、自治体の約66%が家庭ごみ有料化を導入しています。東北地方はどちらかというとおくれております。そういったことで、ごみの排出量も東北地方は多いという状況にあります。県内では、御案内のとおり、北上市が導入していまして、市民1人当たりのごみ排出量は少ない状況にあります。そこで、ごみ減量化の取り組みの一つであるごみの有料化の導入について、県の認識を伺います。 〇古澤資源循環推進課総括課長 家庭ごみ処理有料化についての県の認識でございますが、一般廃棄物の処理に関する各種施策につきましては、各市町村が主体となり、地域の実情に応じた減量化やリサイクルの推進に関する多様な施策を進めていく必要がある中で、ごみ処理有料化は、ごみ減量化のための有効な手段であると認識しております。 そのため、県と市町村で構成する、家庭ごみ有料化・減量化研究会を開催し、ごみ処理有料化を研究している大学教授やごみ有料化の先進自治体の職員を講師として招き、制度の研究を行うほか、有料化導入に係る先進地視察を行ってきたところでございます。 この研究会につきましては、継続して開催するとともに、家庭ごみ有料化を前向きに検討する市町村に対しては、必要な情報を提供し、具体的な技術的助言をするなど、伴走的な支援を行っていきたいと考えております。 〇畠山茂委員 研究会で情報共有しながらということですが、一つの方法として、全国的には先ほど言ったとおり66%―約7割の自治体がそういう状況ですので、そこはこれからの岩手県内の市町村の課題だと私は思います。 次に、リサイクル率について伺います。2025年改正の資源の有効な利用の促進に関する法律は、循環型社会の構築に向けて3Rの推進を促す法律です。岩手県のリサイクル率は、目標未達という状況になっています。全国の自治体を見ますと、鹿児島県の大崎町ではリサイクル率が83%という突出した取り組みをしているような自治体もあります。県として、市町村と連携したさらなる取り組みが必要と考えますが、県の取り組みを伺います。 〇古澤資源循環推進課総括課長 一般廃棄物のリサイクル率についてでございますが、第三次岩手県循環型社会形成推進計画における令和7年度の目標23%に対し、令和5年度の実績は16.4%となっており、目標を6.6ポイント下回っております。 このリサイクル率は、市町村等で受け入れる廃棄物のうち、リサイクルに回される割合をあらわしておりまして、リサイクル率が向上しない要因といたしましては、近年増加傾向にあるスーパー等での店頭回収量がリサイクル率に反映されていないことや、紙媒体の電子化による回収紙類の減少などが考えられるところでございます。 畠山茂委員御紹介の鹿児島県大崎町のように、リサイクル率の高い市町村では、徹底した分別収集が行われているという情報もあることから、県では、県と市町村で構成する、家庭ごみ有料化・減量化研究会―先ほども御紹介させていただきましたが―これを開催し、環境省の職員、先進地の自治体の職員を招き、ごみの分別収集、ごみ減量化に係る市町村の職員の知識や意識の向上を図っております。 また、市町村と事業者が連携した、プラスチック再商品化事業者開拓支援事業―これは県でやっている事業ですけれども―これによりまして、使用済みプラスチックのリサイクル率向上に取り組んでいるところでございます。 引き続き、目標達成に向けて、市町村等と連携し、ごみの分別収集、ごみ減量化に取り組んでまいります。 〇畠山茂委員 今の説明ですと、リサイクル率は、さまざまリサイクルの方法があって、実際の数値を把握するのは難しいというふうにお聞きしたのですけれども、それですと、目標をせっかく立てたのに実数を把握できないというのは、目標の立て方はどうかなと私は今思ったのです。目標率を上げるという目標に対してその把握の仕方、あるいは市町村との連携を含めて、もう一度、再認識して取り組んでいただければと思います。ここは要望にとどめたいと思います。 最後に、私も鳥獣被害対策について、1点だけ、処理施設の整備についてお伺いしたいと思います。 鳥獣駆除について、頭数がふえている中で、身近に対処できる処理施設の整備を市町村要望で求められることが多くなってきていました。その点について、県としての認識をお伺いいたします。 〇引屋敷自然保護課総括課長 鳥獣駆除に係る市町村要望についてでありますが、捕獲個体の処理については、市町村から、現地での埋却作業や焼却施設に持ち込む際の解体処理が捕獲従事者の負担となっているとの要望があったことから、県では、埋却による環境への負荷も考慮し、解体処理を円滑化することが効果的と考え、他県の事例を参考に、解体処理施設等の整備を想定した鳥獣捕獲個体処理効率化支援事業費を令和6年度に創設したところです。 現時点では、活用の検討の意向を示す市町村はあるものの、補助の前提となる国の鳥獣被害対策交付金の申し込みまで至った事例はないところでございます。引き続き、県内各市町村に当該補助制度の活用を働きかけながら、市町村が希望する事業の内容なども踏まえて、そのあり方を慎重に検討することといたします。 〇畠山茂委員 先ほどの説明で令和6年度に補助制度を創設して、まだ実績がないということで、補助率が2分1ということですけれども、市町村に聞くと、実際に建設するとなると2分の1でも負担が大きい。県が主導して広域的な箇所につくっていただければというような話もあるので、現場の市町村ともぜひ情報共有して、鳥獣被害はいろいろあるのですが、処理までが仕事だと思うので、その検討をよろしくお願いします。 〇佐々木茂光委員長 この際、昼食のため午後1時まで休憩いたします。 午前11時57分 休 憩 午後1時1分 再 開 〇千葉秀幸副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。 〇佐々木宣和委員 午前中も岩渕誠委員から、再生可能エネルギーに関する質疑がありましたけれども、私は、風力発電に関して質問したいと思います。 秋田県だったり地場の洋上風力発電の大型案件の撤退という非常に大きなニュースになっているところでもございますし、日本経済新聞で国の風力発電の目標について8割の経営者が実現困難と見ているという結構大きな見出しになったところでもございます。国では第7次エネルギー基本計画で、全体の電源構成に占める風力の比率を現在の1%から2040年度に4〜8%まで引き上げる目標を掲げている。けれども、なかなか厳しいという話が出ているところでございます。 本県の目標ですけれども、2030年度までに再生可能エネルギーの電力自給率を66%まで高める方針で、その中で風力発電は全体の約3割―再生可能エネルギーの中で一番割合が高い計画になっているところでございます。 2021年の3億9、900万キロワットアワーから2030年度には15億8、800万キロワットアワーまで拡大が示されているところでございますけれども、現在の進捗、事業化の見通しについて、県はどのように評価しているのか伺います。 〇千田特命参事兼グリーン社会推進課長 風力発電の進捗状況についてでございますが、国が公表している固定価格買取制度の認定を受けた1メガワット以上の発電所のうち、2024年度において、本県で稼働中の風力発電所は8カ所、発電出力の合計は約257メガワットとなっています。 国の電力調査統計等によりますと、これらによる発電電力量は、約6.3億キロワットアワーとなっておりまして、県の第2次岩手県地球温暖化対策実行計画の目標であります2030年度、約15.8億キロワットアワーに向けて、着実に導入が進んでいるものと考えているところでございます。 さらに、固定価格買取制度の認定状況を見ますと、計画中の発電所は11カ所あると承知しており、このうち10カ所は、現在、環境影響評価手続が行われ、事業者においては、必要な手続を進めた上で具体の事業化を図るものと考えております。 〇佐々木宣和委員 目標の話で、2025年に風力発電10億900万キロワットアワーというところですが、これに対して今どういう状況なのかというのは示せるでしょうか。 〇千田特命参事兼グリーン社会推進課長 確かに、2025の数字から比較いたしますと、現在の風力発電電力量が約6.3億キロワットアワーということになりますと、少し見込みよりも下回っているところですが、最終目標であります2030年度に向けて進めていきたいと考えております。 〇佐々木宣和委員 何となくわかるような気もするのですが、結局、2021年の現段階が3億9、900万キロワットアワーで、2025年が10億900万キロワットアワーということで、2030年が15億8、800万キロワットアワーなので4倍ぐらいまで引き上げていく。先ほど言った11分の10施設が環境アセスメントが行われており、玉がストックされているような状況なのかと思いますけれども、進捗としては数字としてまだ見えていない状況ということですか。その見込みも含めると、どのくらいになるというのは示せますか。 〇千田特命参事兼グリーン社会推進課長 見込みも含めますと、2030年の段階では目標のところまで限りなく近くなるというふうに私どもは考えているところでございます。 〇佐々木宣和委員 わかりました。 次の質問に移ります。風力発電の導入に当たっては、県が策定した陸上風力発電事業に係る環境影響評価ガイドラインにより、いわゆるレッドゾーン、イエローゾーンが示されたところでございます。環境配慮の観点から一定の意義がある一方で、新聞報道がありましたけれども、折爪岳の事例を初め事業計画が見直しとなったケースもあるところでございます。市町村の脱炭素戦略や再生可能エネルギー導入計画に影響を与える部分もあると考えますが、県としてどのように現場の声を把握し、今後の区域設定支援に生かしていくのか伺いたいと思います。 〇千田特命参事兼グリーン社会推進課長 県では、令和4年度の第2次岩手県地球温暖化対策実行計画の改定にあわせまして、市町村の御意見を聞きながら、市町村が風力発電設備と太陽光発電設備の導入を促進する区域を設定する際の県基準を策定したところです。 また、いわゆるレッドゾーンなどについては、令和5年度に創設した県市町村GX推進会議の実務者会議―これは担当課長等で構成している会議でございますが―この会議の場を活用いたしまして意見交換を行いまして、その議論も踏まえながら、陸上風力発電事業に係る環境影響評価ガイドラインを作成し、令和6年3月に公表したところです。 県といたしましては、再生可能エネルギーの導入は、環境保全を図るための適正立地と、地元のメリットにつながる地域裨益の考え方に基づくことが必要と考えておりまして、市町村が地域の実情に応じて導入促進を図る区域を設定することが可能となるよう、引き続き、県市町村GX推進会議や実務者会議の場などを活用して、県内外の区域設定事例の情報共有や、現場の課題を踏まえた意見交換を継続し、必要な支援を行っていきたいと考えております。 〇佐々木宣和委員 現在、レッドゾーン、イエローゾーンの中で稼働している風力発電所があるかと思いますけれども、リプレイスする場合には、レッドゾーン、イエローゾーンはどういう運用になるのか。 このガイドラインは、令和6年3月に制定されたわけですけれども、その前から事業計画に着手されているような案件もあるかと思いますが、それに関して、着手時期に関する制限の考え方を伺いたいと思います。 〇加藤環境担当技監兼環境保全課総括課長 環境影響評価の扱いでございます。陸上風力発電事業に係る環境影響評価ガイドラインにつきましては、事業の立案段階において留意すべき、いわゆるレッドゾーン、イエローゾーンや、本県の地域特性を踏まえて配慮すべき事項等を明示したものでありまして、このうちレッドゾーン等の区域区分は、令和6年3月に公表して以降、新規案件の検討において活用されているものでございます。 リプレイスの案件につきましては、既存事業の継続が前提となっておりまして、レッドゾーンなど立地条件のいかんにかかわらず、事業が計画されるものと認識しておりますが、施設の大型化ですとか配置の変更、出力の増加が伴うことから、環境影響評価手続による再評価が必要となっておりまして、ガイドラインの活用が有効であると考えております。 なお、環境影響評価の対象事業につきましては、法令等に従い、岩手県環境影響評価技術審査会の意見を踏まえ知事意見を述べるなど、一律に手続が実施されておりまして、ガイドライン公表の前後で取り扱いに変更はないところでございます。 〇佐々木宣和委員 リプレイスする場合は、さらにもう一度、環境影響評価が必要になるということ、大型化した場合は、レッドゾーン、イエローゾーンは、新規計画と同じような運用がされるということですか。 〇加藤環境担当技監兼環境保全課総括課長 先ほども答弁いたしましたとおり、リプレイスの案件につきましては、既存事業の継続ということになっておりますので、レッドゾーン、またイエローゾーンの範囲になっているものでも、それにかかわらず事業が計画されると考えております。 〇佐々木宣和委員 わかりました。 次の質問に行きます。風力発電の導入拡大には、発電所から電力を運ぶ送電系統の設備が不可欠でございます。東北地域では既に系統容量が逼迫しており、新たな接続が難しい地域もあると聞いておりますけれども、県として東北電力ネットワーク株式会社や国とどのように連携し、系統容量の確保や整備促進を進めていくのか伺いたいと思います。 〇千田特命参事兼グリーン社会推進課長 系統容量の確保につきまして、本県におきまして、風力発電の推定利用可能量が全国的にも優位にありますが、その導入促進につきましては、佐々木宣和委員御指摘のとおり、送配電網の充実、強化が必要であると考えております。 このため、県では、国に対し、蓄電池導入などの系統安定化対策を含めた送配電網の充実、強化を求めているほか、送配電事業者である東北電力ネットワーク株式会社が現在進めております東北北部エリアの基幹系統の増強のための工期短縮や、早期連系に向けた国の指導などについて、要望を行っているところです。 今後も、市町村や事業者等と意見交換を行いながら、系統連系に係る課題の把握を行うとともに、その解決に向けて、全国知事会や北海道東北知事会とも連携しながら、さまざまな機会を活用して国に働きかけていくとともに、送配電事業者であります東北電力ネットワーク株式会社につきましても、本県の現状と課題を伝えながら対策を求めていきたいと考えております。 〇佐々木宣和委員 そして、再生可能エネルギー導入が進む中で、つくったものをその地域で使っていきたい、地産地消を実現することが非常に重要ではないかと思っております。その中で、地域新電力の役割と広域的な調整の必要性ということですけれども、久慈市、宮古市、八幡平市のように、外部企業と連携して広域的に電力を調整する動きもあるもあるということでございます。県として、こうした地域新電力の取り組みをどのように評価して、今後、広域的な需給調整の仕組みづくりをどのように支援していくのか伺いたいと思います。 〇千田特命参事兼グリーン社会推進課長 地域新電力の役割についてでございます。再生可能エネルギーの地産地消に向けては、一定の地域内において、再生可能エネルギー由来の電力をその地域に供給する小売電気事業者であります地域新電力は、有効であると考えております。 佐々木宣和委員御指摘のとおり、例えば、太陽光であったりすると、天候や時間帯によって発電量が変動することから、地域新電力が安定的に需要家に電力供給するためには、地域の再生可能エネルギー電力のみならず、卸電力市場などの広域的なエリアからの電力調達も必要となっているところです。 このことから、県では、地域新電力がその規模に応じた地域の再生可能エネルギー由来の電気を開発、調達し、地産地消の電源供給ができる環境が整えられるよう、全国知事会などと連携しながら、地域の意見を踏まえた規制緩和や必要な法整備、ガイドラインの策定などについて、国に要望しているところです。 今後も、地域における環境と経済の好循環に資する地産地消電力供給が実現できるよう、引き続き、機会を捉えて国に要望していきたいと考えております。 〇佐々木宣和委員 こうした中で、複数の発電設備や需要をまとめ、広域的に電力の供給を調整するアグリゲーターと呼ばれる仕組みが国でも注目をされているところでございます。地域新電力が単独で完結するのではなく、こうした広域的な調整機能と連携することで、より安定的な運営や地産地消の実現が期待されているところでございますけれども、県として、地域新電力や市町村の再生可能エネルギー施策が今後、アグリゲーターなどの新たな仕組みと連携しながら、持続可能な形で発展していくために、どのように支援、後押しを行っていくか見解を伺います。 〇千田特命参事兼グリーン社会推進課長 再生可能エネルギー導入の安定運用に向けた支援方針ということでございますが、県では、自立・分散型エネルギー供給システムの導入計画策定補助により、地域新電力の創設などを目指す市町村の支援を行っており、この補助を活用して検討を進めた久慈市と陸前高田市において設立されたものも含め、現在、九つの地域新電力が県内で電力供給を行っています。 佐々木宣和委員御指摘のアグリゲーターについては、天候によって変動する再生可能エネルギー電源を供給する地域新電力の安定的な運営に資するものと期待されており、県内でも活用している事例があると承知しております。 県としては、地域新電力を活用して電力の地産地消を目指す市町村に対し、引き続き、補助事業で支援するほか、アグリゲーターなどの新たな取り組み事例について、県市町村GX推進会議などで共有しながら、市町村の取り組みを後押ししていきたいと考えております。 〇高橋穏至委員 私からは、若者支援関連事業について、総括質疑で後からやりますと言っていた部分について伺います。 令和6年度に実施した若者支援関連事業の実績と成果について、資料もいただいておりますけれども、若者の地元定着という観点から、ロジックモデル、あるいは、そういった道筋からどう評価しているかということと、現在取り組んでいる事業の状況、そして、来年度に向けた方向性について、まとめてお伺いします。 〇阿部若者女性協働推進室長 まず、令和6年度の実績と成果についてであります。 若者の交流を促進するいわて若者カフェは、令和6年度の利用者数が1、351人と、コロナ禍前の令和元年度比で4.2倍に増加しており、学校や職場を超えた交流がさらに広がるとともに、カフェマスターによる支援や活動体験を通じて、地域活動への参加意欲や地域への愛着を深めるきっかけとなっているものと認識しております。 また、若者による活動発表の場であるいわてネクストジェネレーションフォーラムは、令和6年度、盛岡市以外で初となる北上市で開催し、当日参加者が245人、動画視聴者数が887人、合計1、132人となっており、若者が考える、若者に選ばれる地域の未来について共有するとともに、大会メッセージとして若者の価値観を幅広い世代に発信できたところでございます。 続きまして、若者の地元定着の観点からの評価についてであります。 いわて若者カフェの利用者数は、先ほど申し上げたとおり、着実に増加しており、若者同士の交流、活動の場、活動体験を共有し、つなぐ場として定着してきているところでございます。 いわてネクストジェネレーションフォーラムについては、地域の将来を若者が主体的に考え、行動している姿を発信したところであり、多くの方から、若者の活動や考え方について理解、関心が高まった、若者の思いを受けとめ、どう社会を変えていくか考えたいとの感想をいただいており、大人や企業も含め、若者の考えを理解し応援する機運の醸成につながっているものと受けとめております。 そのほか、いわて若者アイディア実現補助や、カフェマスターによる伴走支援によって、地域課題の解決や自身の夢に挑戦しようとする若者への支援も実施しており、成功体験を重ねることにより、若者が地域活動への参加意欲や地域への愛着を深めるきっかけになっているものと考えております。 このように若者同士の交流が促進され、地域活動への参加意欲や地域への愛着が深まること、また、社会全体で若者を応援する機運が高まることは、地元で働き、学び、暮らすことを選択するに当たっての動機となり得るもので、結果として、若者の地元定着につながっているものと考えております。 続きまして、現在取り組んでいる事業の状況でございます。 令和7年度は、これまでの取り組みを県内全域へ波及させるため、いわて若者カフェの連携拠点を岩手町に新たに設置したほか、東京都で開催する移住イベントや、県内の大学、高校等で、出張版いわて若者カフェを実施しております。また、一歩踏み出したい若者向けに、半年間の挑戦プログラムを試行的に実施しております。 このほか、NPO等と若者をマッチングし、社会課題の解決に取り組む人材の育成につなげるインターンシップなども継続して実施します。 次に、いわてネクストジェネレーションフォーラムについては、今年度は11月に久慈市で開催し、県北地域の若者の参画を促すとともに、QRコードなどから簡単にアクセスできるオンライン配信も行い、若者の声を広く発信することとしております。 来年度の取り組みに向けてでございます。来年度に向けては、いわて若者カフェや連携拠点のない地域へ出張版いわて若者カフェをさらに展開するなど交流の場の拡大、いわて若者カフェの取り組みや、いわて若者チャレンジ補助にかかわる若者の成功事例の発信強化のほか、いわてネクストジェネレーションフォーラムでは県政150周年記念事業と連携し、次の世代に引き継ぐメッセージを発信するなど、若者が地域活動への参加意欲や地域への愛着を深められるような取り組みを検討してまいります。 〇千葉秀幸副委員長 答弁は簡潔にお願いします。 〇高橋穏至委員 済みません、まとめて三つ聞いたので長くなってしまいました。 最終的に、附帯意見にもありますが、事業をやった事業成果、活動成果指標は、これくらいの人数が来れば目標を達成したからAだと。みんなAなのだけれども、最終的にこの事業の目指すところは若者の定着であり、若者の県外流出の防止になってくると考えると、成果の指標として、例えばですけれども、地域ごとの若者の人口の流入、流出から見てそれが改善したとか、そういったところもしっかりと視野に入れるべきではないかと私は思うのですが、そういう視点は考えられませんでしょうか。 〇阿部若者女性協働推進室長 今のところ、定量的な成果としては、いわて若者カフェの利用者、あるいは、いわてネクストジェネレーションフォーラムの参加者等からアンケートをとって、目標90%に対して97%の方から満足したというような回答をいただいているところでございます。 高橋穏至委員からお話のありました成果の指標については、難しい面もあるかと思いますけれども、今後に向けて研究をしてまいりたいと思います。 〇高橋穏至委員 最終的には、若者の定着、そしていかに人を残すかという事業ですので、やって満足度を上げるのは大事ですけれども、それはそれとして、ただ、実際、年代別の状況などは簡単にわかるわけでして、そういったものも意識しながら、どれくらい改善したかをしっかり環境生活部で把握しながら事業を行うということが大事ではないかと思います。 もう一つは、学生と懇談したこともあるのですが、自分たちが交流する場が少ないという声もいただいたりするのですが、そういった解消にはなる。例えば、県内大学生の定着率とか、そういったものも、直接の事業でなくても寄与できているかというチェックも環境生活部としてやっていきながら、事業を改善していってもらえればいいのではないかと思いますけれども、最後、一言いただいて終わります。 〇阿部若者女性協働推進室長 確かに、高橋穏至委員のおっしゃるとおり、いわて若者カフェを利用した学生などからは、これまで地域に関心がなかったけれども、いわて若者カフェを利用することで、地域の人や地域おこしをする方との交流がふえて、自分も地域のためになる活動をしたいといった前向きな回答がたくさん寄せられております。引き続き、高橋穏至委員から御紹介がありました効果、成果のはかり方については、研究していきたいと思います。 〇村上秀紀委員 私からは、まず、いわて女性デジタル人材育成プロジェクト、いわゆる、いわてデジタル女子の取り組み状況について伺います。 本事業の令和6年度の実績、あわせて就労率、フリーランスとしての活動開始者数などの内訳を伺います。 また、目標と比較してどのように評価されているのか、修了に至らなかった方へのフォローアップや就労に結びつかなかった修了者へのフォローアップ体制についても伺います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 いわて女性デジタル人材育成プロジェクトの実績及びフォローアップについてでありますが、令和6年度は、定員30名に対し120名と多くの応募があったところであり、二つのコースのうち、企業の業務を一元管理するSAPコースでは、受講者20名のうち14名が修了認定試験に合格し、就労マッチングを進めた結果、本年9月末現在で9名の方が受託事業者の紹介する案件等で就労を開始しております。 一方で、事務作業を自動化するRPAコースでは、スキル習得に苦労された方が多く、受講者10名中、合格者がいなかった状況でございました。 昨年度、合格できなかった方に対しては、今年度の受講生の募集について再度応募いただけるよう個別に周知を図ったほか、合格者のうち就労に結びついていない方についても、今年度も業務案件の紹介を継続する仕組みとなっておりまして、希望する就業スタイルや就業を開始したい時期に沿ったマッチングを順次行っているところです。 〇村上秀紀委員 先に一つ伺いたいのですが、応募者120名に対して受講者は30名だったわけですが、応募された方をどのような形で30名に絞っていったのか。その辺、教えていただけますか。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 応募者120名の選考につきましては、昨年度につきましては、それぞれの応募動機、特にも現在就労していないですとか、いろいろなハンディを背負っているとか、困窮しているとか、就労意欲ですとか、そういったものを勘案しまして県で選考したところであります。 〇村上秀紀委員 では、次に、本事業で修得したデジタルスキルというのが、受講者の所得向上とか、あるいは、多様で柔軟な働き方、例えば、在宅ワークとか副業などの実現にどの程度貢献しているか、具体的な事例について伺いたいと思います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 デジタルスキルの貢献度についてでありますが、修了認定試験に合格し就労に結びついた方の中には、プロジェクト受講前には就労していなかった方もおりまして、デジタルスキルの習得によりまして所得向上が図られているものと考えております。 昨年度の受講者個々の具体の収入額の把握は難しいところがございますけれども、参考までに申し上げますと、内閣府が昨年、女性デジタル人材育成プランの事例集を出しておりますけれども、こちらによりますと、令和6年度に本事業を受託した事業者が育成した女性デジタル人材の年間収入は、就業形態やフリーランスや副業であったり、就業時間により異なるものの、全国平均で212万円とされているところです。 働き方については、就労に結びついた9名のうち7名が、習得したデジタルスキルを生かして、企業が発注するプロジェクト等で在宅でのリモートワークにより従事しております。本事業が多様な働き方の実現にも貢献していると認識しております。 〇村上秀紀委員 それでは、修了した方、あるいは就労した方の人数とか、実施にかかる予算額などを総合的に勘案した場合、この事業の費用対効果をどのように評価されているでしょうか。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 費用対効果についてでありますが、本事業は、国の地域女性活躍推進交付金を活用して実施しておりまして、令和6年度の予算額は1、600万円となっております。 本事業の効果として、経験年数に応じた着実な所得向上、育児、介護等と両立させた経済的自立の実現のほか、会社におけるキャリアアップ、起業の促進など、女性の経済的自立につながるほか、デジタルスキルを持つ人材が地域にふえることによりまして、企業等のDX化の促進に寄与するものと考えております。 〇村上秀紀委員 定性的には費用対効果は見込めているということでよろしいかと思います。次に、県内企業との連携や就労支援に関して伺いたいと思います。 まず、本事業の修了生と県内企業とのマッチング状況について伺います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 修了生の県内企業とのマッチング状況についてでありますが、これまで在宅勤務などの就業スタイルや、育児、介護との両立可能な就業時間等、本人の希望を踏まえてマッチングしてきたところでありまして、結果、現時点では、県内企業との具体的なマッチング実績には至っていないところです。 〇村上秀紀委員 マッチングには至っていないというところは大変残念ですけれども、そうすると、例えば、本来であればデジタル分野での人材のニーズが高い県内企業の参加を促して、そういったところにマッチングしていただきたかったわけですが、マッチングに至らなかったとはいっても、どのように具体的に取り組んだのか、そういったあたりを伺いたいと思います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 県内企業とのマッチングに向けて、昨年度、本プロジェクトの受託事業者と県内で中小企業等のデジタル化推進に取り組んでいるコンサルティング会社とが連携しまして、県内中小企業やDX推進に取り組む企業のニーズの掘り起こしには取り組んだところですけれども、結果として、マッチングには至らなかったというところであります。 そういった状況を踏まえまして、今年度につきましては、新たに県内企業とのマッチングにも力を入れることとしております。商工労働観光部とも連携して周知を図っておりまして、今月実施した協力企業募集の説明会におきましては、30社を超える県内企業が参加するなど、女性デジタル人材及び本事業への県内企業の関心も高まっているところであります。 〇村上秀紀委員 さきに伺った1、600万円という費用に対してマッチングがゼロであったというのは、改めて残念なところですけれども、受け入れ側の企業に対して、今、お話しされたようなことで啓発や支援を行っているということなのだと思います。 先ほど時短勤務とかには触れていなかったのですが、柔軟な働き方、テレワークとか時短勤務などに対してのマッチングというのは、どのように行っていますでしょうか。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 時短勤務やテレワークへの対応ということですけれども、これにつきましては、あくまで受講者、修了者本人の希望―どういった雇用形態、就業形態で働きたいか、そして、家庭の事情等をしっかりと聞き取りを行った上でマッチングを行っているところです。 〇村上秀紀委員 そうしますと、例えば、県内企業とマッチングには至らなかったとしても、フリーランスの個人事業主とか、あるいは副業として目指す修了者に対しては、事業主となると、経営のノウハウとかそういうものも必要になってくると思うのですが、そういった知識の習得とか支援などは行っているのでしょうか。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 フリーランス、副業を目指すということになれば、知識習得、それから、継続的な就労支援が必要だということは、村上秀紀委員御指摘のとおりだと思います。令和6年度につきましては、起業、創業のサポートや短時間の業務委託案件の紹介、複数名でチームを組んで企業のプロジェクトに参画するチーム型のフリーランスの支援など、修了生の状況やさまざまな就労形態の希望に応じた多様な働き方の実現に向けたサポートを継続して実施してきたところです。 今年度については、必要なデジタルスキルの習得支援に取り組むとともに、デジタル人材の就労支援経験が豊富な相談員によるきめ細やかなキャリアカウンセリング等を通じまして、フリーランスやテレワーク、県内企業での就労など、受講者の希望に応じた働き方に対応するような伴走型支援に取り組んでおります。 〇村上秀紀委員 ここまでのさまざまな課題を踏まえて令和7年度に向かってきていると思うのですが、令和6年度は2コースでしたけれども、令和7年度については、グラフィックデザイナーコース、あるいは、ウェブデザイナーコース、ITスキル人材コースとコースが変更になっておりますけれども、今までの課題の中から、こういったコースに変更になった見直しの意図がいまいちピンと来なかったもので、改めて、どういったところを踏まえてこういったコースに変更になったのかを伺います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 コースの見直しについてでありますが、今年度の当プロジェクトの実施に当たりましては、企画コンペを実施しまして、応募のあった事業者の研修コースや就労マッチングに関する企画提案内容を審査の上、事業者を選定したところであります。 委託先として選定した事業者からは、先ほど村上秀紀委員御紹介の三つのコースの提案がございまして、その内容を踏まえ、今年度は、県内企業等の就労やフリーランス等、受講生が希望する多様な働き方、それから、即戦力として期待される企業のニーズに応じるよう、より対応可能な学習内容に見直しを行ったところであります。 〇村上秀紀委員 いわてデジタル女子の趣旨などから考えますと、例えば、カリキュラムの内容としては、AIとかデータサイエンスといった最先端分野も考えられたのではないかとも考えますし、また、例えば、前回修了者の低迷を受けまして、カリキュラムを同じものとして、ただ、そのフォローアップの強化とか、そういったことを図るという考え方もあったのではないかとも考えるのですが、その点はいかがでしょうか。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 今年度のカリキュラムの三つのコースにおきましては、近年、急速に利用が高まっております生成AIについても、学習の内容に取り入れて、今年度受講生が受講しているところであります。そういったデジタルスキル、業界の動きなども踏まえた内容でやっております。 そして、昨年度の二つのコース、特にもRPAコースにつきましては、レベルが高かったというところがございまして、より実践的で即戦力となるようなコースとして、グラフィックデザインですとかウェブマーケティング、そういった内容に見直しをしたところになっております。 〇村上秀紀委員 本事業の目的は、女性の経済的自立とか、あるいは、県内企業のデジタル化への貢献という効果であると、趣旨を見ればそう承知しているのですけれども、初めにあった選考の条件とかを伺っていくと、もともとRPAコースは非常に高度なコースであったということですが、誰も修了者が出なかったというのは、お仕事をしながら、さらに高度な技術で県内企業のデジタル化の推進に寄与するというところからはかけ離れた選考条件にもなっていったのではないかとも感じますから、今回、令和7年度は全く別なコースになっていますけれども、本事業の目的は見失わないようにお願いしたいと思っています。 また、今回、令和6年度から7年度に委託事業者が変更になりましたが、先ほど企画コンペを行ったということでしたが、令和6年度は比較的、企業マッチングとか就労支援の実績がある事業者が委託を受けていて―とはいっても、県内企業とのマッチングはゼロだということですけれども―令和7年度の委託事業者は、例えば、どういったところが得意分野とか、そういうのは伺えるものでしょうか。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 今年度の委託事業者の強みというところですが、まず、企画コンペにおきましては、提案内容について、プログラムの内容が業務目的を達成するのに適切かつ効果的であるか、受講者を就労につなげる効果的、具体的な提案であるか、それから、受講後のフォローアップが適切かつ具体的な提案であるかなどの観点に基づいて審査した結果、今年度は、デジタルハリウッド株式会社が受託したところでございます。 この委託事業者の強みとしましては、本県で委託するプロジェクトのような事業を、これまで高知県においても実施しておりますし、今年度は長野県においても同種の事業を受託しているということで、ノウハウがあるということ。それから、デジタルハリウッド大学も運営しておりまして、eラーニングを含め、講習について強みがあるということ。あわせまして、昨年度、なかなか実績の出ませんでした県内企業とのマッチングにつきましては、県内企業でタッグを組む業者をしっかりと見つけてきてくださいまして、先ほどの企業説明会に30社以上を集めてくださっているというところで、県内企業へのマッチングにも力を入れていただけるということで選んだところであります。 〇村上秀紀委員 承知しました。ぜひ実りある事業となることをお願いします。 次に、いわて男女共同参画プランについて伺います。 本県の人口減少対策の観点からも、若者や女性から選ばれる岩手県であるために、令和7年度はジェンダーギャップ解消を施策推進のポイントとし、全庁を挙げて取り組んでいただいています。一般質問における各部局のさまざまな答弁においても、アンコンシャスバイアスやジェンダーギャップの解消というフレーズが多く出てまいります。 そこで、そういった観点から、このプランについて幾つか伺います。令和6年度までの達成度を踏まえて、どのようにこれまでの5年間を評価されているか伺います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 いわて男女共同参画プランの達成度、それから評価についてでありますが、管理職に占める女性の割合や労働者総数に占める女性の割合、いわて女性活躍認定企業数等は着実に増加してきており、女性の参画拡大や、女性の活躍に向けた働きやすい職場づくりに関する指標の達成度は高くなっております。 加えて、地域の活動を支える男女共同参画サポーターの養成や、さまざまな相談、支援に従事する担当者の資質向上を目的とした研修等の取り組みを着実に実施しておりまして、関連する指標の達成度は高い傾向にあります。 一方で、男女の地位の平等感や共働き世帯の男性の家事時間割合など、県民の意識や慣習に関する項目で達成度が低い傾向にありまして、男女共同参画、ジェンダー平等の視点に立った意識改革や制度、慣行の見直しに向けて取り組む必要があると考えております。 〇村上秀紀委員 今のようなさまざまな課題とか、あるいは、岩手県男女共同参画審議会も年2回行われるように見ておりますが、その内容を拝見しまして、さきに申し上げましたとおり、令和7年度は人口減少対策の施策推進のポイントとしてジェンダーギャップ解消に県で重点的に取り組んでおりますけれども、例えば、岩手県から若者や女性の転出先というのは、首都圏とか宮城県が圧倒的でありまして、その競合相手に対して優位に立たなければ転出は引き続き超過していくものではないかと考えます。 例えば、参考程度に、都道府県別のジェンダーギャップ指数などを見ても、東京都とは大きな開きがあります。そこにどのような施策で追いつき、追い越し、転出に歯どめをかけるのか、それが基本と考えます。そういったときには、このプラン、各目標、指標に相当する首都圏とか宮城県の数値は把握しているのか、追い越し、追いつくために、どのように取り組んでいくか、プランではどの辺でそれを言及していくのか教えてください。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 人口減少、転出に歯どめをかける具体的な取り組みということでお受けいたしますが、県としましては、人口減少対策として、ジェンダーギャップの解消、施策の推進ポイントと位置づけて、全庁を挙げて取り組んでいるところであります。 その中で、新しいいわて男女共同参画プランにおいても、ジェンダーギャップの解消というのは重点的に取り組むということで、当部での取り組みも含まれておりまして、アンコンシャスバイアス、固定的性別役割分担意識への気づきと解消を重点的に取り組むということがまず必要だと思っております。 こうした取り組みによりまして、現在、経済界を初め、さまざまな主体への取り組みの機運の波及が見られていることから、今後もあらゆる分野においての女性の参画拡大を促していくということでプランを策定しておりまして、若者、女性に選ばれる岩手の実現につなげていけるように取り組んでいきたいと考えております。 〇菅原亮太委員 私からは、いわて女性デジタル人材育成プロジェクト、また、いわて家事・育児シェア普及推進事業費、そして、ベビーシッター制度について伺いますが、いわて女性デジタル人材については、先ほど村上秀紀委員から質疑がありましたので、1点だけ確認します。 令和7年度、受講生を50名という枠に拡大されました。前回の受講者については、非就業、非正規就業、ひとり親世帯など、経済状況の厳しい方を優先して選定とありましたけれども、今回の50名に関しては、また同じような選定基準になるのか。そういった方以外の―一般と言ったら失礼ですけれども―そういう方も受講されているか、確認いたします。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 今年度のプロジェクト受講生につきましては、定員50名に対しまして215名の応募があったところであります。選考に当たりましては、受託者において215名全員に面接を行っております。そして、それぞれの方の学習意欲、就労意欲、それから将来の夢をしっかりと面接で聞き取った上で、意欲の高い人から評点をしまして選んでいるという状況でございます。 〇菅原亮太委員 わかりました。 先ほどの答弁の中で、県内企業とのマッチングには至っていなかったということで、令和7年度は商工労働観光部と連携して県内企業のマッチングをやっていくということでございました。これは私としてもびっくりしたのですけれども、やるからには県内定着という意味でも、県内企業とのマッチングをぜひ進めていただきたい。 そういう意味では、県内企業をスポンサーみたいな形で、お金を出していただくと同時に優先的にマッチングをさせるとか、そういった形で持続可能な運営という面も含めながら、ぜひ検討していただければと思います。 次に、いわて家事・育児シェア普及推進事業費について伺います。 事業の概要、取り組みの成果、今後の方向性について伺います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 いわて家事・育児シェア普及推進事業費についてでございますが、県では、令和6年度から家庭内の家事、育児の負担割合の現状と理想を見える化する、家事・育児シェアシートの普及、活用によりまして、夫婦や家族が協力して家事、育児を行う意識を醸成することを目的に、いわて一斉!家事・育児シェア大作戦!を公民連携により実施しております。 これまでの取り組みによりまして、令和7年県民意識調査の結果におきましては、共働き世帯の男性の1日当たりの家事、育児時間が133分と前年度から13分増加しているほか、同じく県が3年ごとに実施しております、男女が共に支える社会に関する意識調査の結果では、日常的な家事について男性に家事を分担している世帯の割合が増加傾向であるなど、男女が協力して家事、育児を行う意識は着実に高まっていると評価しております。 一方で、同調査におきましては、共働き女性の家事時間が男性を上回る割合で増加していることから、家事時間の短縮につながる商品や家事代行サービスの利用促進など、家事自体の負担軽減にも取り組んでいくことが重要であると考えております。 〇菅原亮太委員 私の一般質問では、令和7年度においては、負担軽減につながる家事、育児支援サービスを行う企業との連携も念頭に取り組みを進めていく考えですといった答弁があったのですけれども、令和7年度の取り組みについて、家事、育児支援サービスを行う企業との連携の取り組みについて伺いたいと思います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 今年度の家事代行サービス事業者との連携でありますけれども、今年度については、新たに家事代行サービスを提供している株式会社ダスキンの協賛をいただきまして、家事・育児シェア率診断チャレンジキャンペーン―今、実施中のキャンペーンにおきましては、家事代行サービスのお試しモニターを3名、プレゼントとして募集しております。それから、キャンペーンの県内キャラバンにおきましては、家事代行サービスの割引クーポンを配布いただいております。さらには、プレゼントの募集フォームにおいて、家事代行サービス利用に関するアンケート調査を実施するなど、サービス提供事業者と連携して、その辺の分析も行っていくという連携を図っているところであります。 〇菅原亮太委員 わかりました。前回の答弁では、家事・育児シェアシートを活用して夫婦、家族が協力して家事、育児を行う意識の醸成に取り組むだったので、醸成だけではなくて、事業化したほうがいいのではないでしょうかという形だったのですが、そういった意味では、家事代行サービス、また、家事代行の割引クーポンという形で、突っ込んだような形になったということで伺いました。 次に、家事、育児、ベビーシッター制度に関する質問ですけれども、まず、現状として、県内の各市町村でもベビーシッターをやっているところもあったりしますけれども、県内の家事、育児、ベビーシッターについて、概要でいいので、どういった形で把握されているか伺えればなと思います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 県内のベビーシッター制度についての状況でございますが、子供を一時的に預けたい場合に利用できるサービスとしまして、県内では、会員相互援助によるファミリーサポートセンター事業を14市町において実施していますほか、乳幼児の居宅を訪問して保育を行う、いわゆるベビーシッターなどの居宅訪問型保育事業所が8市町15カ所で活動しており、これらの子育て支援の取り組みに対しましては、所管する保健福祉部において、県としても支援を行っているところであります。 〇菅原亮太委員 市町村でやっているところもあったり、やっていないところもあったりしている状態です。また、保育所に委託してやっていて、保育所だと土日休みだったりするし、あと、年齢も3歳以上しかだめですとか、市町村によってもばらばらな状態だと私も認識しておりました。 そういった中で、2017年にいわて女性の活躍促進連携会議において発足した女性の就業促進部会が提案書を県に出されておりましたけれども、その中に、家事や育児、介護などの負担が女性に偏っていることに加え、活用できる家事代行サービスなどの外部サービスの選択肢が少ないなど、外注のハードルが高いことが指摘されており、家事、育児に係る外部サービスの充実、その費用に対する助成制度の創設が提案されております。 また、11月に開催した県政懇談会においては、子育てをテーマに参加者から家事代行やベビーシッターについての提言があったと伺っているところであります。 他県では、県が事業主体となって全県で育児、家事、ベビーシッターの派遣をしている県もございます。そういった面においては、岩手県もトップレベルの子育て政策を掲げる点においては、岩手県として家事、育児代行サービスを事業化、公営化していくことも大事ではないかと思っています。ちょうど高市早苗総理大臣、もとい総裁も、特に力を入れたい政策というところで、家事支援サービスの国家資格を整備し、利用料金の一部を税額控除する制度の創設を訴えていらっしゃいます。 〇千葉秀幸副委員長 簡潔にお願いします。 〇菅原亮太委員(続) 失礼しました。 そういった意味においては、今後、岩手県においても、家事、育児支援のベビーシッター制度を充実させてほしい、事業化してほしいと思いますが、県の見解を伺います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 先ほどと繰り返しになるところもありますが、御容赦願います。 今年度、当部といたしましては、家事代行サービス事業者と意見交換を行いまして、現在実施しているキャンペーンにおきましては、家事代行サービスお試し体験モニター、それから、家事代行サービスの割引クーポンの配布などを協力いただきまして、家事負担の軽減に向けて連携して取り組んでいるところであります。 そういった取り組みを通じまして、家事自体そのものの負担軽減に取り組んでいるのですけれども、それ以外、トータルで、ベビーシッターなど子育て世帯の状況やニーズに応じた仕事と、家事育児の両立支援については本当に必要だと思っております。これにつきまして、いずれかの部局の取り組みで全てカバーするのは難しいと考えておりますことから、菅原亮太委員御紹介の、他自治体の先行している事例を参考にしながら、関係部局それぞれ役割を担いながら、連携して取り組んでいく必要があると認識しております。 〇菅原亮太委員 市町村によって制度がばらばらだというところは避けたい。県として統一した家事支援サービス、ベビーシッター制度があればいいと思っております。 最後ですけれども、家事、育児、ベビーシッター制度については、所管部局は環境生活部でよろしいですか。保健福祉部と重複するところもあるかと思いますけれども、今後、家事育児支援サービスを拡充させていくに当たっては、ここは環境生活部が主体になるということでよろしいか、確認で質問を終わりたいと思います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 ベビーシッター制度につきまして、当部と保健福祉部どちらが所管かということにつきましては、女性活躍支援ということで当部で取り組む部分の中に、当然、育児という部分は含まれてきますし、子育て支援という中では、ベビーシッターというのは保健福祉部の所管にもなってくるところがありますので、どちらかというのは、私も非常に答えづらいところがございます。 ただし、いずれにしても、目指すところは、仕事と家事、育児の両立支援というところで、女性が活躍できるために負担になっているところを幾らかでも軽減する、そのニーズに応えるということが必要だと思いますので、そこについては、引き続き連携して取り組むということで御了承いただきたいと思います。 〇菅原亮太委員 ありがとうございます。環境生活部としては、今回の家事・育児シェアシートの中で、ダスキンと家事、育児サポートで連携ということになりましたけれども、今後は、先ほど言ったように、高市早苗さんも精力的にやっていきたいとおっしゃっているわけですから、岩手県としてこういったことを今後取り組むに当たっては、どこかのタイミングで、それは環境生活部でしょう、これは保健福祉部でしょうということにならないように、どこかで共同の委員会なり運営協議会を立ち上げるなどして、ぜひ対応していただきたいということを申し上げて、終わります。 〇斉藤信委員 それでは、私は、今、県民の重大な関心事であるツキノワグマ対策についてお聞きしたいと思います。 県のホームページを見ますと、10月19日時点の人身被害の状況を明らかにされています。これを見ますと、30件31人の被害、うち死者は3人です。ただ、この中には10月17日の北上市瀬美温泉の事件が入っていないのです。なぜ入っていないのでしょうか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 こちらの事案につきましては、まだ警察で最終的に熊の被害によるものだといった断定がないため、当該案件につきましては、我々は十分承知しておりますが、ホームページではそういう区分として挙げさせていただいていないものでございます。 〇斉藤信委員 この事件は、温泉の露天風呂の掃除をしていた従業員が襲われて、川の中を引きずって50メートル先の森林まで連れていかれた。発見したときには、そこに熊がいたのです。そこで射殺されたのです。服装から見て、掃除していた方だという証言まであるのだから、これを入れますと死者は4名になるのです。 私は10月18日の新聞報道を見て少し驚いたのは、13日朝にも露天風呂で宿泊客が目撃していた。市が爆竹で追い払うよう旅館に指示していた。これは曖昧な対応だったと思います。露天風呂から熊が見えていたとなったら、その段階で安全確保の対策をとるということが必要だったのではないかと、私はそう思います。 実は10月8日にも1.8キロメートル先の山林で、熊に襲われて男性が遺体で発見されました。DNA鑑定で同じ熊の仕業なのかという検査を県の環境保健研究センターに依頼しているのですけれども、このDNA検査の結果は出ないのですか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 その件につきましては、北上市からの公表もございました。ただいま、熊の体毛―サンプルを採取してDNA解析をやっているところでございます。熊による被害の場合、野外による被害というのが多くて、体毛の採取が難しいところもございます。サンプル数も少ないということで、鋭意解析しておりますが、今のところ、その結果はまだ明らかになっていない状況でございます。 〇斉藤信委員 わかりました。いずれにしても、瀬美温泉の事件を入れると死者は4名ということになると思います。出没件数は9月末までで4、524件、これは10月15日現在です。大量出没した一昨年の令和5年で3、531件ですから、おととしと比べて1、000件以上、出没件数がふえている。こういうことで、本当に異常な事態だと思います。 岩手大学の山内貴義准教授は、新聞報道の中で、一部の熊が完全に人里になれてしまっていると推測している。ことしは熊が人を恐れない行動が顕著で、ある意味で凶暴化している。人里で餌を見つけたという成功体験がある子熊が成長し、人を恐れない行動がエスカレートしている可能性がある。効果的な駆除による頭数管理も求められる。人的被害は、頭数がふえ、高密度に生息する地域に集中する。調査に基づく駆除が必要だという提起をしています。 一昨年、大量出没したときに、親子熊で、そのときに人里に餌があるということを知った熊が成長して、今、恐れず人里に入ってきているのではないか。そういう点で、今まで議論があったように、ツキノワグマ問題というのは、フェーズが新しい段階にあるのではないかと思いますが、この山内准教授の指摘を県はどのように受けとめていますか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 ただいま斉藤信委員から御紹介いただきました山内准教授のお話でございます。大量出没という数のところはもちろんですけれども、近年の例を見ますと、人なれした個体が出ているという御発言もありますし、昨今の死亡事故というところで、恐らく、加害の質も変わってきているというのもそのとおりと思っております。 午前中にも答弁いたしましたけれども、ツキノワグマの管理計画につきましては、来年度策定で、令和9年度からの計画ということで、新たな計画に向けて、昨年度、ことしと生息状況調査をやっております。まずは、熊の生育の地域ですとか個体数といったところの把握が大事かと思いますので、そういったものをもとにしながら、今の状況も含めてツキノワグマ管理検討協議会等でお諮りしてまいりたいと考えております。 〇斉藤信委員 実は私は日曜日に、30年来、山のツキノワグマを観察している動物写真家というのでしょうか、研究者の話を聞いてきました。本来、人間と熊は生息地が違って、そういう共存体制があった。本来、共存すべき動物なのだと思います。ただ、30年来、熊を見つめ続けてきたこの方が、最後にこう言ったのです。人里周辺に生息する熊への対策は速やかに行うことが必要。何もしないと、さらに大変な事態となる。だから、こういう観点でしっかりした対策を講じることが私は必要なのではないかと思います。 岩手県は四つの柱で対策を進めているわけです。人の生活圏への出没防止、出没時の緊急対応、熊類個体管理の強化、人材育成確保、私はこの四つの柱は大変大事な基本方針を示していると思うのです。ただ、これもバージョンアップして、具体的に取り組まなければならないと思いますけれども、いかがですか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 斉藤信委員から御指摘のありましたとおり、パッケージの四つの柱ということで取り組んでおります。先ほどからもお話のありました、昨今の熊の人とのかかわりの変化は、よく把握した上で、取り組みについても拡充していく、検討していくということをやってまいりたいと思います。 〇斉藤信委員 熊問題の最後に、熊対策の先進地があるわけです。テレビでも最近何度か紹介をされています。盛岡市猪去地区の猪去自治会が平成18年に起こった熊の大量出没を契機に、市が仲買役となって、山内准教授や岩手大学のツキノワグマ研究会―クマ研ですね―そして、自治会が協力して電気柵を3.5キロメートル、やぶの刈り払いも3回、住民一体となって取り組んで被害を大幅に減少させたという取り組みもあるわけです。 地域的にこういった本格的な取り組みをしないと、本当に私たちの安全が守られない。リンゴも食べるし、柿も食べるし、栗も食べる。そういう意味でいけば、私たちの生産も暮らしも守るという点で、こういう先進例をしっかり広げていく対策が必要なのではないかと思いますが、いかがですか。 〇引屋敷自然保護課総括課長 今、斉藤信委員から御紹介のありました盛岡市猪去地区の岩手大学ツキノワグマ研究会―通称クマ研でございますけれども、先日もテレビ報道で、顧問でもあります岩手大学山内准教授がゲストで出られておりまして、クマ研の猪去地区で活動、草刈りですとかいろいろな調査が紹介されておりました。 クマ研につきまして、自然保護課におきましても、まずは県民の皆様に熊の生態を知っていただく、しかるべき対処の仕方を知っていただこうということで、先日、市内のショッピングモールにおきまして、クマ展―斉藤信委員も御参加いただいたようですけれども―こういったイベントを共催させていただいたところでございます。 熊の対策につきましては、行政だけではなく、当然ながら、地元の方々、あるいは、クマ研のような民間、特に若い力が必要になってくると思っております。 先ほどお話しいたしましたイベントの共催等を通じまして、このような方々との連携の可能性を模索してまいりたいと考えております。 〇斉藤信委員 次の問題に移ります。 気候危機の現状と対策についてですが、世界と日本、岩手県の気候危機、温暖化の現状をどういうふうに把握しているでしょうか。 〇千田特命参事兼グリーン社会推進課長 気候危機、温暖化の現状についてであります。 世界気象機関によりますと、2024年が観測史上最も暑い年であり、世界全体の年平均気温が産業革命以前と比べて1.55度上昇したと発表されております。また、気象庁によりますと、日本では年平均気温、100年当たり1.4度、本県では1.9度の割合で上昇していると発表されています。 地球温暖化の原因の一つと言われる異常気象の影響により、本県においても、2024年8月の台風第5号の豪雨など、甚大な被害を及ぼす極端な気象現象のほか、農作物の品質低下や漁獲量の減少、磯焼け、野生鳥獣の生息域の変化、熱中症の増加など、県民生活への広範な影響が見られています。 県では、地球温暖化対策は喫緊の課題であるという認識のもと、県民、事業者、市町村等と連携し、第2次岩手県地球温暖化対策実行計画に基づき、緩和と適応の取り組みを進めているところです。 〇斉藤信委員 気候変動に関する政府間パネル―IPCCは、こういう提起をしました。2035年までに世界全体で温室効果ガスを2019年比で60%削減しなければ、1.5度までの温度上昇抑制を実現できない。言わば、各国に目標を引き上げるような提起をした。しかし、日本は2019年比で53%削減の目標見直しにとどまっているのです。私は岩手県も目標の見直しが求められていると思いますけれども、どのように検討されているでしょうか。 〇千田特命参事兼グリーン社会推進課長 目標の見直しの件でございますが、今年度、2030年度までを計画期間としております第2次岩手県地球温暖化対策実行計画の中間年の見直しを行っているところでございますが、この見直しに当たりまして、これまでの対策による温室効果ガスの削減量、森林吸収量等の吸収源対策による温室効果ガスの吸収量の見込みを精査したところであり、その結果、2030年度の目標値につきましては、2013年度比で57%削減する目標を維持したいと考えておりまして、これにつきましては、環境審議会の答申の中でもいただいた内容となっております。この方向で、現在、見直しを進めているところでございます。 〇斉藤信委員 県は目標を見直さない、現状維持だということですが、少し残念です。せっかく国の目標を超えて、この間、頑張ってきたけれども、もうひとつ消極的な感じがします。世界の大問題ですから、今、本当に大雨、洪水、大災害、魚はとれない、全ての問題がここに集約する。県が音頭をとってこの問題に取り組むことが必要なのではないかと私は思います。 そこで、市町村の地球温暖化対策実行計画の作成状況、削減目標はどうなっているでしょうか。 〇千田特命参事兼グリーン社会推進課長 市町村におきましては、実行計画の区域施策編について、本年9月時点で県内23市町村において策定しているところでありまして、2013年度比46%削減するという国の目標以上の目標を掲げている市町村が22市町村となっております。 そのうち、県が掲げる57%削減という目標以上の高い目標を掲げる市町村は、軽米町の77%、久慈市の62%、金ケ崎町の59%など8市町となっているところです。 〇斉藤信委員 次の問題に行きます。 県央ブロックごみ処理広域化計画について、盛岡広域環境組合の施設整備検討委員会がごみ処理施設整備基本計画を定めました。この基本計画を見ますと、日量の処理量が378トンと削減されました。これは人口減少と災害廃棄物を対象から除いたというだけで、ごみの減量の計画がないのです。ごみの減量の計画があってこそCO2削減にも貢献できる、もっとごみを減らす、規模も縮小できると思うのだけれども、県はどのように受けとめていますか。 〇古澤資源循環推進課総括課長 今、斉藤信委員から御紹介がありましたとおり、予定されている施設規模―378トンということですけれども―これにつきましては、検討の過程で縮小されております。検討の過程では、災害廃棄物ということだけではなくて、ごみの減量であるとか、リサイクルであるとか、そういったことも含めて検討した結果、378トンということになっていると思います。 具体的なごみの減量などの取り組みといたしましては、盛岡広域環境組合循環型社会形成推進地域計画に記載されておりまして、生ごみの減量であるとか、食品の食べきりであるとか、そういったことをやっていくということで承知しております。 〇斉藤信委員 ごみの減量計画は、これから検討するということになっているのです。目標を定めていないのです。目標を定めてこの規模になっているのではないということが大問題なのです。ごみの減量なしのごみ処理施設整備計画になっているという問題だけ指摘をして、最後の問題にいきます。 ごみ屋敷問題の現状と対策について、これは私も相談を受けて、今、盛岡市と協議をして対応中ですけれども、県内のごみ屋敷問題の現状と対策、県の対応について示してください。 〇古澤資源循環推進課総括課長 県内のごみ屋敷の現状と対策でございます。令和6年度の環境省のごみ屋敷に関する調査報告書によりますと、県内のごみ屋敷の認知件数は172件、認知件数のうち、改善件数は83件、現在認知している事案の件数は89件であり、改善割合は48.3%となっております。 また、事案が改善した理由としましては、原因者への助言、指導等、関係部署、関係機関の連携による包括支援、収集運搬許可業者を紹介したなどが挙げられていると承知しております。 このごみ屋敷に関しましては、物品の堆積や悪臭、害虫の発生により生活環境保全上の支障が発生し、堆積した物品が廃棄物の処理及び清掃に関する法律上の廃棄物に該当する場合もあることから、一般廃棄物を所管する市町村に対して、ごみ屋敷対策に関する取り組み事例の情報提供や廃棄物処理に係る技術的助言など、必要に応じた支援を行っていきたいと考えております。 〇斉藤信委員 私が相談を受けたのは、20年来ごみ屋敷が放置されているということです。住宅地です。私は放置できないと思って、直ちに市役所と協議して必要な対策をやっているのだけれども、県内には、ごみ屋敷問題を解決する条例制定が、残念ながら一つもないのです。そういう根拠を持って解決できるように、全国かなりの数の自治体で条例制定している例がありますので、県としても、県内でごみ屋敷の認知件数が172件もあったわけだから、県内の状況をよく把握して対応していただきたい。 〇小林正信委員 私も男女共同参画についてお伺いします。 令和6年度の岩手県男女共同参画センターの取り組み状況について、まずお伺いします。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 岩手県男女共同参画センターの令和6年度の取り組みについてでありますが、岩手県男女共同参画センターは、男女共同参画の実現に向け、情報、学習、相談、交流の四つの機能に基づく取り組みを推進しております。 令和6年度は、情報では、男女共同参画関連の図書等の貸し出しやホームページ、SNSによる情報発信、学習では、県民を対象とした男女共同参画オンラインセミナーの開催や、学校や企業等でのDV、デートDV、LGBT等に係る出前講座、地域において活動を行う男女共同参画サポーターの養成講座等の実施、相談では、職場、家族、健康や性の違和感、性的指向などの悩みについての一般相談や専門家による法律相談、交流では、他団体との連携による性的マイノリティーへの理解促進のためのイベント活動などに取り組んだところであります。 〇小林正信委員 さまざまな活動をされておられると認識いたしました。 男女共同参画の推進について、各地域、あるいは市町村の取り組みも重要と思っております。県としても各市町村との連携、また、状況の把握というものを行っていると思いますけれども、市町村の男女共同参画の取り組み状況についてお伺いしたいと思います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 県内市町村の取り組みについてでございますが、現在、県内32市町村におきまして、男女共同参画に関する計画が策定されております。それぞれ男女共同参画社会の実現に向けた取り組みが推進されているところであります。 取り組みの事例としては、盛岡市では、もりおか女性センターを拠点とし、男女共同参画の専門家による講演会、中高生等のための人権出前講座や起業に興味のある女性が基礎知識や心構えを学ぶセミナーなどの取り組み、他の市町村におきましても、男女共同参画サポーターや岩手県男女共同参画センター職員による出前講座など、各地域の男女共同参画に関する意識啓発に向けた取り組みが行われていると承知しています。 県としましては、市町村が策定している現行の男女共同参画に関する計画が令和7年度から順次、期間満了を迎えることから、毎年度開催しております、市町村男女共同参画担当課長会議等における情報共有や意見交換などを通じまして、各市町村の次期計画の策定を促すとともに、実情を踏まえたさまざまな取り組みが展開されるように支援していきたいと考えております。 〇小林正信委員 盛岡市のもりおか女性センターの取り組みはすばらしいと伺っております。ただ、各市町村での格差、取り組みの差があるかと思っておりますので、この取り組みの充実に向けても、先ほども答弁でもいただきましたけれども、岩手県男女共同参画センターからの職員の派遣等も行っているところでございまして、県は、国の動向を踏まえて、岩手県男女共同参画センターの役割や機能について検討する必要があるという答弁をしております。また、センターの機能として、先ほどもおっしゃったような情報、学習、相談、交流の四つの機能を推進するために、いわて県民情報交流センター―キオクシアアイーナの6階に設置しているということでございます。相談の機能は、私としては不十分だと思っており、見直しが図られているところでありますけれども、情報、学習、交流の機能については、センターの入り口が閉ざされている状況なので、これで交流ができるのか、その機能が十分に果たされているのか、私としては疑問に感じているところです。 国からは男女共同参画センターの機能強化、充実の方針が示され、県としても拠点としての環境の充実について検討してまいりたいとの答弁でございました。以前、私は一般質問でも取り上げましたけれども、新たな県の福祉総合相談センターへの移転が必要ではないかと思いますけれども、御所見をお伺いいたします。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 県の男女共同参画センターの設置場所についてでありますが、センターが担っている男女共同参画の実現に向けた四つの機能を考慮しますと、県民の活動交流拠点であり、より利便性の高い、現在の場所であるキオクシアアイーナが適当であると考えております。 しかしながら、小林正信委員御指摘のような、現在の場所でさまざまな弊害といいますか、課題があるということも認識しておりまして、キオクシアアイーナにおきまして、これまで岩手県男女共同参画センターは活動してきたところですけれども、キオクシアアイーナの6階のフロアでは、他のセンターと施設を共有しながらも利用者の満足度向上を図ってきたところでございますが、来年度、キオクシアアイーナが開館して20年の節目を迎えることから、キオクシアアイーナの県民活動交流センターを構成する各センターに対してヒアリングを実施しております。現状や課題についてまとめているところでございまして、どのような利用環境が適切か、今後、全体的に検討していくことにしております。 〇小林正信委員 キオクシアアイーナの6階はほかの団体の施設もあり、いろいろな方が訪れるところで、交流、相談は本当にここでいいのかということは課題として持っておりますので、ぜひとも移転について、前向きに県として考えていただきたいと思う次第です。 次に、女性の就労という点で、いわて女性デジタル人材育成事業について、先ほども質疑がありましたけれども、商工労働観光部との連携ということについて、私も結構口をすっぱくというか、しつこく質問させていただいたので、連携ができたということは本当にうれしいと思っている次第でございます。 その上で、就労も大事ですけれども、女性の活躍には総合的な研修と申しますか、女性の資質向上の取り組みも必要ではないかと思います。長野県佐久市では、市の審議会の委員に占める女性の割合が低い。女性の意見が市政に反映されない現状があったということですが、年間を通して実施される女性リーダー研修や、佐久平女性大学というものを設置して、職場や地域など、あらゆる分野で女性が活躍する状況の推進を図っているということでございます。 佐久平女性大学での学びが地域や職場に広がり、男性の意識改革や女性の行動変容が促される等の効果が出ており、岩手県としても、女性デジタル人材の育成など就労支援を行っておりますけれども、佐久市の例のような意識啓発や人材を育てる研修の充実も必要と考えますけれども、御所見をお伺いいたします。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 女性活躍を後押しする研修等の充実についてでございますが、県では、県内企業等の経営トップを対象とした女性活躍推進への理解促進を図るセミナー等のほか、若手、中堅の女性社員を対象に、それぞれ階層別に働きかけるエンパワーメント研修を実施しているところでございます。 具体的には、中堅女性社員を対象とした、将来、管理職やリーダーとして活躍することへの動機づけを図るためのセミナーや、社会人経験がおおむね10年以内の若手女性社員を対象とした、今後のキャリア形成に向けた意識醸成を図るためのセミナーを実施しているところです。 このほか、今年度は新たに、職場での女性活躍推進を牽引するキーパーソン養成セミナーですとか、男性社員を対象とした女性活躍推進への理解促進セミナーを開催し、女性活躍推進を一層後押しする取り組みを実施することとしております。 小林正信委員御指摘の長野県佐久市では、地域社会などで中核となって活躍する女性リーダーを養成するための取り組みを実施していると承知しております。県としても、現在実施しております企業経営者や社員向けのセミナーに加えまして、地域における女性リーダー育成の研修、そういった事例を研究しながら、引き続き、女性を初め誰もが活躍できる環境づくり及び女性のキャリア形成支援に取り組んでまいりたいと考えております。 〇小林正信委員 佐久市の佐久平女性大学は、単発のセミナーではなくて、1年間を通して資質向上をしていくということで、女性の活躍というか、地域の活躍をさらに後押しするような取り組みになっておりますので、できればそういうプログラムというかカリキュラムを準備するなど、そういったところも工夫をしながら、研修の充実を図っていただきたいと思います。 続きまして、若者支援についてお伺いします。 青少年なやみ相談室は、相談件数が目標値を大幅に超えており、目標達成というよりも、若者世代のさまざまな困難な状況が反映されているものと感じております。相談数増加の要因をどう捉えているか、また、相談の内容はどのようなものがあったのか、お伺いいたします。 〇阿部若者女性協働推進室長 青少年なやみ相談室についてでありますが、キオクシアアイーナにある青少年活動交流センター内に相談窓口を設置し、青少年やその保護者からの相談に対応しているもので、令和6年度の相談件数は、目標の500件を上回る756件となっております。 相談件数が多い要因としては、相談内容の区分を特に設けず、幅広い分野の相談を受け付けていること、ホームページでの周知や学校へのチラシ配布、県内の中学1年生全員への相談、支援窓口を掲載したクリアファイルの配付など、積極的な周知を図ってきたことによるものと認識しております。 また、近年は、青少年自身だけではなく、保護者からの相談も多い傾向にあります。 相談内容については、家庭生活、学業、身体の発達、SNS等に起因する問題などに関するものが多い傾向にあり、これらの背景には、青少年の発達特性や家庭環境など、複合的な事情が関係している場合が少なくないと認識しており、関係するほかの相談支援機関においても同様の傾向があると伺っております。 〇小林正信委員 さまざまな世情の状況とかも踏まえての相談もふえてきているのかと思いますけれども、岩手県子ども・若者自立支援ネットワーク会議を行っていただいておりますが、これもなやみ相談の内容を踏まえて議論がさまざまなされてきたものと思います。開催の状況と議論の内容についてお伺いしたいと思います。 〇阿部若者女性協働推進室長 岩手県子ども・若者自立支援ネットワーク会議の開催状況についてであります。本会議は、教育や福祉、労働などの関係機関に加え、民間の支援団体を構成メンバーとしており、子供、若者を取り巻く課題に対応するため、毎年、情報交換やセミナー、研修会を開催し、各構成機関の対応力の向上を図るなど、連携強化と支援体制の充実に努めております。 昨年度は、令和7年1月に開催し、県や関係機関の取り組み状況、相談内容の傾向、課題認識などについて情報共有や意見交換を行っております。また、社会生活に困難を有する子供、若者支援をテーマとしたセミナーや支援機関の相談員向けの研修会を計3回開催し、関係機関の連携による若者支援の充実を図ったところです。 なお、岩手県子ども・若者ネットワーク会議で出された主な意見としては、一定数、相談できない児童、生徒が存在していること、リピーターである相談者の長時間対応があるということ、母親の負担が大きく、周囲に相談する人がいない保護者への支援が必要であること、発達に問題がある少年の就労支援が難しいことなど、いずれにしても、他機関との連携が重要であるということが話題に上っております。 〇小林正信委員 特に、困難を抱える若者については、その具体的な支援について、先進地における子ども・若者相談センターの運営体制を参考にしながら調査を行うという答弁をかつていただいておりましたけれども、その取り組み状況についてお伺いしたいと思います。 〇阿部若者女性協働推進室長 他の自治体の取り組みの研究についてであります。困難を抱える青少年の悩み相談では、対面や電話での相談が苦手な方が一定数いるということで、他県での相談対応の事例を調査しておりまして、香川県では、ひきこもりの方を対象としたオンラインスペースの開設、京都府では、メタバースを活用したオンライン居場所の開設など、オンラインでの相談支援の事例を把握しております。 また、令和6年度に開設された盛岡市子ども相談室では、NPOと連携した24時間365日のチャット相談、仙台市ではLINEを使った、仙台市子ども若者SNS相談など、SNS等を活用した相談事例もあるところです。 こうした事例を参考に、今後も関係機関と情報交換しながら、相談者が安心して相談できる環境整備に向けて、さまざまな視点から研究をしてまいりたいと思います。 〇小林正信委員 さまざま調査研究を行っていただいて、ありがとうございます。 私もこれまで子ども・若者育成支援推進法に基づく、困難を抱える若者の支援について質問させていただいてきました。この間、高校の不登校も増加し、ニートやひきこもりなど、社会的課題も年々深刻化しております。岩手県子ども・若者ネットワーク会議には教育、学校関係、また、福祉関係者などさまざまな立場の方が参加されているということでございましたけれども、そして、課題も共有されておりますけれども、具体的な施策が十分に進んでいないのではないかと私は感じて懸念をしております。先ほどの先進事例の調査を踏まえた上で、今後の取り組みの充実について、どうお考えなのかお伺いしたいと思います。 〇阿部若者女性協働推進室長 先ほど御紹介しました他県の事例を参考にしながら、相談体制の環境整備も引き続き研究していきます。また、近年、18歳以上のヤングケアラーですとか児童相談所の対象外となる18歳の高校生など、年齢に起因する制度のはざまで支援につながりにくい若者の対応を課題と捉えております。今年度の岩手県子ども・若者自立支援ネットワーク会議では、こども家庭庁のアドバイザーを講師としてお招きし、支援につながりにくい若者にかかわる課題について、情報提供や意見交換を行う予定としております。また、相談に苦慮しているようなテーマを取り上げたセミナーや研修会も開催する予定でございます。 引き続き、困難を抱える若者に寄り添った支援の充実に努めてまいります。 〇小林正信委員 ぜひとも研究をしながら、その研究成果を実際の具体的な取り組みに反映していただけるようにお願いしたいと思います。 次に、パートナーシップ制度について二つ、県内の自治体の状況はどうなっているのかということと、東北各県におけるパートナーシップ制度導入の状況について、まとめてお伺いしたいと思います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 県内市町村のパートナーシップ制度の導入状況についてでございますが、本年4月に花巻市、遠野市、二戸市及び奥州市の4市で導入が始まり、現在、15市町で導入されています。今後、3市町が導入を予定しているほか、導入を視野に検討中の市町村も複数あると承知しております。 次に、東北各県のパートナーシップ制度の導入状況についてでありますが、県として制度を導入しているのは、青森県、秋田県、山形県及び福島県の4県、制度を導入していないのは、本県と宮城県という状況であります。 〇小林正信委員 県内でも導入も広がっておりますし、また、東北地方で導入していないのが、我が県と宮城県だけだという状況を鑑みますと、県としても条例をしっかりとつくって、パートナーシップ制度をしっかりと定めるということが重要なのではないかと思います。そうすることによって、岩手県も生きにくさを生きやすさに変える県だと、あるいは、岩手県に住んでいていいのだと、マイノリティーの方にも思っていただけるような大きな発信にもなると思いますけれども、岩手県のパートナーシップ制度の条例化も含めた導入について、お伺いしたいと思います。 〇木村特命参事兼青少年・男女共同参画課長 県としてのパートナーシップ制度導入の考え方についてでありますけれども、基礎自治体優先の原則、それから、二重行政を回避するという地方自治の原則を踏まえて、令和5年3月に岩手県におけるパートナーシップ制度の導入に関する指針を策定し、県内市町村における制度導入を図ってきたところであります。 また、パートナーシップ制度の利用者が他の市町村へ転居する際に生じる手続を簡略化するため、自治体間連携を推進し、相互利用の円滑化を図ってきましたほか、性の多様性についての理解を促進するためのセミナーを開催し、市町村の職員にも参加いただくことで制度導入の後押しを してきたところであります。 パートナーシップ制度を実効性のあるものにしていくためには、住民に身近な基礎自治体である市町村で制度の導入が進むことが重要と考えられることから、今後も、市町村における制度導入の取り組みを支援するとともに、県民の理解が必要でございますので、性の多様性や性的マイノリティーに対する理解が深まるように、セミナーの開催や各種広報による啓発に取り組んでまいります。 〇千葉秀幸副委員長 ほかに質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇千葉秀幸副委員長 質疑がないようでありますので、これで環境生活部関係の質疑を終わります。 環境生活部の皆さんは退席されて結構です。御苦労さまでした。 次に、労働委員会事務局長に労働委員会関係の説明を求めます。 〇四戸労働委員会事務局長 労働委員会関係の決算につきまして、歳入歳出決算事項別明細書により御説明申し上げますので、250ページをごらん願います。 第5款労働費のうち3項労働委員会費が当委員会で所管するものでございます。 予算現額の計1億2、383万円余に対しまして、支出済額は1億2、294万円余でございます。 内訳でございますが、初めに、1目委員会費の支出済額3、091万円余は、委員15名分の報酬や旅費など、労使紛争の解決を図るため、委員会の運営に要した経費でございます。 次に、2目事務局費の支出済額9、202万円余は、職員の人件費や旅費など事務局の管理運営に要した経費でございます。 以上で労働委員会関係の説明を終わります。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 〇千葉秀幸副委員長 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇千葉秀幸副委員長 質疑がないようでありますので、これで労働委員会関係の質疑を終わります。 労働委員会事務局の皆さんは退席されて結構です。御苦労さまでした。 〇千葉秀幸副委員長 この際、世話人会の申し合わせにより10分間ほど休憩いたします。 午後2時40分 休 憩 午後2時57分 再 開 〇佐々木茂光委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、商工労働観光部長に商工労働観光部関係の説明を求めます。 〇箱石商工労働観光部長 令和6年度の商工労働観光部関係の決算について御説明申し上げます。 初めに、総括的な取り組みと今後の取り組み方向について御説明を申し上げます。 当部では、いわて県民計画(2019〜2028)が目指す、お互いに幸福を守り育てる希望郷いわての実現に向けて、自動車、半導体関連産業を中心としたものづくり産業の集積促進、若年者の県内定着とU・Iターン、移住、定住の推進、若者や女性に魅力ある雇用、労働環境の構築、中小企業者のDXの推進による生産性向上、起業、スタートアップの支援などに取り組むとともに、喫緊の課題である賃上げ環境の整備に向け、中小企業等の生産性向上に向けた取り組みや賃上げ原資の直接的な支援を展開してまいりました。 また、イギリスタイムズ紙など欧米主要メディアでみちのく潮風トレイルが紹介され、欧米を中心に本県への関心が高まっている好機を捉え、インバウンド需要の拡大に取り組むとともに、米国及びカナダでのトップセールスを実施するなど、県産品のさらなる認知度、ブランド力向上と輸出拡大に向けた取り組みを展開してまいりました。 県内の中小企業者は、エネルギー、原材料価格の高騰が続く中での賃上げや、全国的な人口減少に伴う人材確保への対応が求められるなど、引き続き、厳しい経営環境を強いられていると受けとめており、今後におきましても、国の経済対策などとも連動しながら、関係団体等と連携し、県内経済の活性化に向けた支援を展開してまいります。 続きまして、決算の概要について御説明申し上げます。令和6年度岩手県歳入歳出決算書の18ページをごらん願います。 一般会計歳出における商工労働観光部の決算は、2款総務費のうち4項地域振興費の一部、5款労働費のうち1項労政費、2項職業訓練費、20ページに参りまして、7款商工費、22ページに参りまして、11款災害復旧費のうち2項商工労働観光施設災害復旧費でありますが、これらの予算現額は1、053億7、791万円余、これに対する支出済額は947億949万円余、翌年度繰越額は24億2、305万円余、不用額は82億4、536万円余であります。 次に、46ページをごらん願います。中小企業振興資金特別会計でありますが、予算現額は、歳入歳出それぞれ10億5、174万円余であり、これに対する収入済額は10億5、093万円余、支出済額は10億4、908万円余であります。 以上で、商工労働観光部関係の決算についての説明を終わります。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 〇佐々木茂光委員長 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。 〇岩崎友一委員 私から、まず初めに、一般質問でも取り上げました物価高騰対策賃上げ支援金の関係であります。 確認したいのですが、一般質問で、私以外にも多くの議員がこの問題を取り上げましたけれども、12月1日から最低賃金の引き上げで非常に厳しい状況でありますから、私は本9月定例会の最終日に予算案の追加提案をお願いしたいと思って一般質問で取り上げました。 知事はその質問に対する答弁の中で、今後、支援金に関して、最低賃金の引き上げ時期までに国の特別な支援策が明確にならない場合には、県として独自の対応も検討していくということでありました。先ほど高市さんが女性初の内閣総理大臣に決まり、国の経済対策はこれからスタートすると思うのですが、12月1日までには厳しいという感覚を持っていまして、その場合には県として独自でやっていくという理解ですが、これは時期的には令和7年12月定例会の初日に補正予算として提案するというイメージでよろしいでしょうか。 〇箱石商工労働観光部長 賃上げ支援に係る県の独自支援策についてでございますが、県独自の支援策につきましては、国の施策とも連動しながら、ある程度まとまった予算規模で効果的な支援となるように実施したいと考えております。 今後、国の施策の状況を踏まえ、適切に対策を講じてまいりたいと考えております。補正予算の提案時期については、まだ検討中であり、今後、総務部等関係部局とも相談し、調整を図りながら、検討を進めてまいりたいと考えております。 〇岩崎友一委員 事業者が今置かれている状況というのがしっかり伝わっていないと思っていまして、私も最近、地元の社長さんなどともいろいろやりとりをするのですが、賃上げの原資がないので、何をするかといえば、例えば、給料を払う原資は100万円しかない。その中でどうにかしようとすると、ボーナスを減らすか、誰かの首を切るかしかないのです。もうそういった方向で考えている事業者が非常に多い。そのくらい厳しい事業者が県内にはたくさんいるというのは、まず御理解をいただかなければならないわけであります。 最低でも令和7年12月定例会初日の補正予算として提案をしてもらい、仮に、12月定例会で議案を通したとしても、そこから制度設計に時間を要します。これまで1回目、2回目もそうだったと思うのですが、そういったことを考えると、少しでも早いタイミングで支援金に関しては補正予算を提案してほしいと思います。 国の経済対策といいますけれども、国からの交付金は活用するにしても、この事業自体は県独自の事業でありますから、そういった点も含めて、早急に対応いただきたいと思うのですが、もう一度答弁よろしいですか。 〇箱石商工労働観光部長 繰り返しになりますが、実施時期は、これから総務部と調整していきたいと思っております。現在、過去2回の実施状況を踏まえて、制度の設計について内部で検討を進めているところでございます。早急に中身を詰めていきながら、予算の成立と合わせて速やかに執行に移れるように、事前の準備を進めてまいりたいと考えております。 〇岩崎友一委員 予算の成立と合わせてと言われましたが、国の予算が決まらなければ県としては独自では動かないというのは知事の答弁とは違うと思うのですが、その辺、いかがですか。 〇箱石商工労働観光部長 本会議で知事が答弁しましたけれども、最低賃金の引き上げの時期までに国の対策が明確にならない場合は、県独自の対策を検討していくと答弁申し上げておりましたので、万が一、国の対策がその時点で明確になっていない場合であったとしても、最低賃金の引き上げ時期に間に合うような形で事業の提案をできるように検討を進めたいと考えております。 〇岩崎友一委員 よろしくお願いします。今の商工厚労観光部長の答弁で、1回目、2回目の実施状況も踏まえて、要件に関して検討を進めているということでありました。既に皆さん、岩手県中小企業団体中央会の緊急アンケートの結果もごらんになられていると思いますけれども、さまざまな御意見がございましたが、第3回目の実施に当たって、要件の緩和であったり手続の緩和について、現段階でどのように検討がなされているのでしょうか。 〇菅原労働課長 賃上げ支援金の要件緩和についてでございます。振り返りますと、2回目の実施に当たりましては、1人当たりの単価を5万円から6万円に引き上げたほか、幅広い企業の方に活用いただけるよう、1事業所当たりの対象人数を20人から50人に拡大するよう見直したところです。 しかしながら、先ほど岩崎友一委員が御指摘されたとおり、岩手県中小企業団体中央会の最低賃金引き上げに関するアンケートによりますと、本支援金について、支援金の増額、申請手続の簡素化について御意見が多かった。そこら辺が課題と思っておりまして、今、検討を進めているところでございます。 〇岩崎友一委員 あと、対象の人数は、1回目より2回目がふえましたが、もう少し規模の大きい会社からも人数の枠をふやしてもらえないかという御意見もあるのですが、その辺は検討なされているのでしょうか。 〇菅原労働課長 当然、いろいろな要件、支援対象企業の幅とか、上限とか、考えなければいけないところでありまして、どうしようというのは考えているところでございます。 〇岩崎友一委員 しっかりと有効的に、少しでも多くの事業者が活用できるようにして欲しいと思います。今回、の賃上げ額は、39円、59円と来て、今度は79円で上げ幅も大きいので、恐らく財源的な規模も大きくなろうかと思いますが、ここはしっかりと難局を乗り越えるためにやっていただきたい。検討をしっかりしてほしいと思います。 次に、一般質問でも取り上げましたが、賃上げ支援金とは別に、非常に厳しい県北・沿岸地域へのさらなる支援に関して、知事からは、県北・沿岸地域の状況をしっかり説明いただいた上で、国が政策を示さない場合には、先ほどからの繰り返しですが、県として独自の施策を行いますと言いました。県北・沿岸地域への別枠での支援についても知事からは前向きに御答弁していただいているんですが、この辺に関しての検討状況はいかがでしょうか。 〇菅原労働課長 県北・沿岸地域に関してのさらなる支援についてでございます。一般質問でも答弁があったとおり、まず、賃上げ支援金のところをお話ししますと、防衛的な賃上げを余儀なくされている事業者は、圏域によって異なる状態ではないと考えておりまして、賃上げ支援金による支援については、県内全ての圏域で同じ要件で実施すべきものと今のところ考えております。 一方で、岩崎友一委員御指摘のとおり、県北・沿岸地域の厳しい状況、地域経済を含めた振興が重要な課題であると認識しておりますので、それを進めるために、具体的な個々の課題に対してどのような支援をしていくのが有効か見極めながら実施することが肝要と考えております。 今後、国の施策も踏まえながら、県北・沿岸地域の中小企業等が直面していますさまざまな課題解決を進める形で、どういった支援がより効果的であるか、商工指導団体などと連携しながら検討してまいりたいと思います。 〇岩崎友一委員 よろしくお願いします。 今の賃上げ支援金等々は、短期的な対策としては有効ですが、恐らく賃上げの流れは来年以降も続いていくことが想定されます。中期的な対策として、しっかりと講じていかなければならないと思います。国もそうですが、価格転嫁であったり、生産性の向上という言葉はよく出てきます。私も卑怯というか、具体的に提案できないのですが、事業者に聞けば、業界によっても価格転嫁の課題はさまざまですし、状況も異なります。生産性の向上についても、製造業は製造業でできる部分がある。ただ、業種によっては全くできない部分があるということで、ものすごく複数の対策を打たなければならないという中で、具体的な提案ができなくて大変恐縮ですが、この辺に関して、これまで県として取り組んできた中で感じる課題と、今後こういったことをやっていこうという方針、施策がありましたらば御教授願いたいと思います。 〇菅原経営支援課総括課長 岩崎友一委員からただいま御紹介いただきましたとおり、中小企業の賃上げを持続するために、私どもも生産性向上、価格転嫁の推進が重要と認識しております。 そのため、県では、令和5年度から中小企業者等賃上げ環境整備支援補助金などにより、経営革新を図りながら生産性向上に取り組む中小企業に対する伴走支援を展開してきたところでございます。 この補助金を活用した事業者のうち、7割から、要件となっております年率2%以上の給与総額の増加という目標を達成できると回答いただいておりまして、持続的な賃上げに向けた取り組みは着実に進んでいると考えております。 また、県がことし8月に実施いたしました事業者調査で、価格転嫁に関して価格引き上げを実現した、価格引き上げを一部実現したといった回答は、合計で78.5%となっておりまして、多くの事業者において価格転嫁に向けた取り組みは行われている状況にあるものの、価格転嫁を一部実現したと回答した事業者のうち、30%未満の価格転嫁率という回答が8割前後となっておりますので、依然として多くの事業者が価格転嫁率が下がりとどまっているということで、今後も継続して適切な価格転嫁に向けた取り組みが必要と認識しているところでございます。 今後の取り組みにつきましてですけれども、小規模事業者が生産性の向上、売り上げの拡大を進めていくためには、国の小規模企業振興基本計画(第3期)にもありますけれども、商工会や商工会議所などの伴走支援がますます重要になってくると考えております。事業者のニーズ、それから環境の変化に細かく対応しながら、生産性の向上などに向けて事業者に応じた経営計画を策定していくといった取り組みを進めていくことで、事業者の賃上げを後押ししていきたいと考えております。 〇岩崎友一委員 現段階では既存の事業の実績についての答弁がありましたけれども、新たにこういったことをやっていこうとか、対策というのはまだ具体的にはない。これから商工指導団体と考えていくという理解でよろしいのですか。 〇菅原経営支援課総括課長 先ほどの賃上げ支援金と似たような形になってしまいますけれども、昨年度も国の経済対策において、生産性向上に係る大規模な補助事業等が措置されたと認識しております。国においてどのようなメニューが今後示されるか、こういったところを見ながら、あとは商工指導団体等と意見交換を行って、事業者に必要な支援策を組み立てていきたいと考えております。 〇岩崎友一委員 ぜひお願いします。先ほど申し上げましたように、業界によって状況が全然違って、国のメニューもあるのですが、使える事業者、使えない事業者があるので、国のメニューが使えない事業者に対する、県独自の事業をつくっていく必要もあろうかと思いますが、その辺はいかがでしょうか。 〇菅原経営支援課総括課長 岩崎友一委員にただいま御紹介いただきましたとおり、私どものほうも、今年度は県内の全商工会、商工会議所と意見交換をしておりまして、その際に、国のメニューに関しまして、非常に業種が限定されていたり、あるいは、少しハードルが高いとか、そういったことで使いにくいという意見を、私どもも把握しているところです。 先ほど御紹介差し上げました賃上げ環境整備補助金は、県単事業として令和7年度につくったものですけれども、商工団体の皆様から聞くと、国のものより使いやすいという評価もいただいていることもありまして、この事業のほうを今後どうしていくかということとあわせて、新しいメニューを組み立てるかどうか、この辺も検討してまいりたいと思います。 〇岩崎友一委員 しっかりとよろしくお願いします。 最後に、まちづくり会社についてであります。 10月16日のふるさと振興部審査でも取り上げました。知事のマニフェストを応援する意味で、私も具体的な提案をしているのですが、公益財団法人さんりく基金三陸DMOセンターは商工労働観光部の所管でありますけれども、その上部組織として公益財団法人さんりく基金があって、これはふるさと振興部の所管ということで、岩手県の観光振興がいびつな形で取り組みが進められている。これは個人の話ではなくて組織の話です。しっかり整理をした上で、責任の所在をはっきりした上で取り組んでいく必要があるのであろうという考えを持っております。 いずれ、さんりく基金も枯渇しますから、三陸DMOセンターは、しっかりとまちづくり会社の中に入れて、プラスアルファ、まちづくり会社として、観光はそのとおりですが、産業新興であったり、企業の支援であったり、商工労働観光部の所管として進めてほしいということを、ふるさと振興部に話をしております。 三陸DMCのあり方も含めて、ふるさと振興部では商工労働観光部とやりとりをしている、連携を図っているという答弁でしたが、商工労働観光部の認識をお伺いいたします。 〇畠山観光・プロモーション室長 ふるさと振興部との連携状況についてでありますが、ふるさと振興部においては、三陸振興を推進するための新たな体制のあり方、いわゆるまちづくり会社を検討するため、令和6年度において、庁内関係部局からなるワーキンググループを設置したところであり、商工労働観光部もこれに参画し、連携して検討を進めてきたところであります。 また、令和7年度は、ふるさと振興部が所管するさんりく基金において、内部組織である三陸DMOセンターのアクションプラン策定や、取り組みの強化に向けた検討を進めるため、三陸DMOセンター検討委員会が設置されたところですが、商工労働観光部職員も検討委員として参画するなど、ふるさと振興部と緊密に連携しながら取り組みを進めているところでございます。 〇岩崎友一委員 そうすると、これはいずれまちづくり会社につながっていくまでの流れというか、今は三陸DMОセンターに関してはいろいろとあり方に関して総合検討しているという理解になろうかと思いますが、もう少し先にあるまちづくり会社というものに関しての検討状況はどうなっているのでしょうか。 〇畠山観光・プロモーション室長 先ほども若干触れさせていただきましたけれども、今年度につきましては、まずは、さんりく基金の中の三陸DMOセンターのあり方をどうするかという検討が始まっておりまして、その先の全体としてのまちづくり会社の検討は、ふるさと振興部が所管してやっておりますので、私どものほうからは申し上げづらいところはございますが、いずれ、三陸DMOセンターのあり方につきましては、我々観光の部門の責任を果たすべく、どういうあり方になるべきかというところに注力して取り組んでいきたいと思いますし、ふるさと振興部の検討には積極的に参画して、連携を図っていきたいと考えております。 〇岩崎友一委員 いずれ、これからなのでしょうけれども、先ほど私がまちづくり会社の位置づけ、あり方、担当部署に関して御提案をさせていただきましたので、その辺もしっかりと連携をしながらやっていただきいということをお願いして、終わります。 〇佐藤ケイ子委員 私からは、県内就職の促進について、どのように取り組まれてきたのかお伺いしたいと思います。 まず、新規学卒者の県内就職の状況についてでございます。いわて幸福関連指標の高卒者の県内就職率は、令和6年度の目標値84.5%に対し、令和7年3月末が70.8%ということで、B評価だったということですが、令和5年度を下回ったということです。そのほかにも、県立職業能力開発施設の県内就職率は86.5%というのも出ておりまして、これはA評価ということで高く評価されるわけでありますけれども、では、大卒、専修学校の県内就職率の状況はどうなっていますでしょうか。 〇小野寺雇用推進課長 令和7年3月の新規学卒者の県内就職の状況についてでありますが、岩手労働局の公表資料によりますと、高校生の状況につきましては、先ほど佐藤ケイ子委員の御発言のとおりとなっておりまして、大学生の県内就職率は、前年比0.8ポイント減の38.3%、専修学校の県内就職率は、前年比1.2ポイント減の50.2%となっております。 〇佐藤ケイ子委員 今の答弁には短期大学部はなかったのですけれども、わかりますか。 また、男女別の県内就職率というのがわかるのかどうか。私もいろいろ調べましたけれども、ないということで、岩手県で押さえている資料があるのかどうか。 そして、岩手県立大学の就職状況、県内就職率も高いのですけれども、特に問題になっているのは、ソフトウェア情報学部が例年20%台だということで、ここがいつも話題になるわけですけれども、その状況についてはわかりますでしょうか。 〇小野寺雇用推進課長 岩手県立大学の短期大学部の県内就職率についてでございますが、令和7年3月卒の学生で64.1%となっております。失礼いたしました。済みません。 そして、大学生、専修学校生の男女別の県内就職率の状況でございますが、大学生は、男性34.3%、女性が41.8%となっております。 専修学校生は、男性が47.1%、女性が52.5%。 岩手県立大学の公表によりますと、令和7年3月卒の学生のうち、ソフトウェア情報学部における学生の県内就職率は、前年比6.9ポイント減の18.5%となっております。 〇佐藤ケイ子委員 わかりました。女性の転出が多いというのがかなり問題になっているわけですけれども、大卒の女性を見ると、そんなに低くないなというのを資料でちらちら見ていました。本当なのかと思ったんのすが、大卒で県内に残ろうと思うくらいの女性は、県内就職する率が高いのかという思いをいたしました。 あともう一つ、私が気になっていたのは、理工系、工学部関係の県内就職率がいつも低いのです。北上市でも理工系の学部をつくりたいという話があって注目されていたのですが、理工系の県内就職率が文系よりも低いですよね。そのことについては、何か分析があるのでしょうか。例えば、理工系、工業系の職場の処遇とか、首都圏のほうが処遇がいいとか、賃金が高いとか、何かそういった理由で理工系の方々が岩手県に残れないのか。ものづくり人材は不足していると言われているけれども、岩手県にとどめられない理由は何かわかるでしょうか。 〇小野寺雇用推進課長 詳細に調査をしているのかどうかは、今時点で手元に資料がなくお答えしかねますが、大学からお伺いした限りでは、理工系の学生に対する求人は、首都圏のほうでかなりありまして、それに対する待遇のほうもかなりいいということで、そちらのほうに流れているということ。それから、かなり早い段階からのアプローチがあると伺っております。 〇佐藤ケイ子委員 わかりました。岩手県立大学の方々に期待しているわけですけれども、岩手県でもいろいろ資金を出しているわけですが、県内就職率の向上につながっていないのは気になるところです。岩手県立大学も年々、県内就職率が下がっているというか、これは全体的な問題ですけれども、大変気になるところです。 県内就業を高めるための取り組み状況についてはどうだったのかということですけれども、各種指標の中で、労働時間はD評価です。最低賃金、女性の全国との格差もD評価ですし、正社員の求人率の低さ、離職率はB評価、U・Iターン就職者のD評価など、労働環境は本当に厳しい状況だなということがこの資料を見てわかるわけです。 こういった労働環境の改善が図られなければ、若者の県内定着につながらないというのはそのとおりでして、岩手県では、いわてで働こう推進協議会などでたくさんの取り組みをずっと行ってきておりますけれども、その成果と課題をどのように認識しているでしょうか。 〇小野寺雇用推進課長 県内就職を高めるための取り組みの状況についてでございますが、佐藤ケイ子委員御指摘のとおり、若者や女性の県内就職を促進するためには、若者や女性に魅力ある雇用、労働環境を構築することが重要であると認識しております。 このため、いわてで働こう推進協議会では、雇用、労働環境を柱の一つとして掲げまして、働き方改革推進運動の展開や魅力ある職場づくり推進事業費補助金などによりまして、県内企業の魅力ある職場づくりの推進に取り組んできたところでございます。 これらの取り組みによりまして、令和7年9月末時点のいわて働き方改革推進運動参加事業者数は1、174社となるなど、若者や女性に魅力ある職場環境を有する企業が着実にふえているものと認識しております。 さらに、こうした企業をふやしていくとともに、より多くの若者や女性に県内企業の魅力を知ってもらえるよう、引き続き、いわてで働こう推進協議会を核に、関係機関や団体と連携しながら、オール岩手で取り組みを進めていきたいと考えております。 〇佐藤ケイ子委員 1、174社ということで、大変多くの団体に入ってもらって、トップの意識改革から何から取り組んでいただいているわけでありまして、また、このほかにも、例えば、えるぼし認定の企業をふやすとか、育児支援の認定企業をふやすとか、そういったことをたくさんやられているわけですけれども、なかなか厳しいと思うところです。 いわてで働こう推進協議会もそうですけれども、この取り組みについては、さまざまな団体、たくさんありますよね。岩手労働局、東北経済産業局、大学、高等学校、専修学校、商工経済団体、福祉関係、農林関係、建設関係、労働組合、金融、公益財団法人ふるさといわて定住財団などなどということで、こういう組織があるということはすごいことだと思います。 総体的には、確かに、労働条件を改善しよう、平等を進めていこうとか、そういった意識は上がっていても、個別の会社自体では賃金を上げられないとか、厳しい状況はそのとおりだと思って見ておりました。 あと、高校生向けとか大学生向け、保護者向け、企業向け、さまざまな取り組みを今までもされております。手応えを感じてきたもの、難しいというもの、強化をしなければならないと思っている事業など、所感を伺いたいと思います。 〇小野寺雇用推進課長 県内就職の促進に係る取り組みの成果と課題についてでございますが、県では、高校生や大学生などの若者の県内就職を促進するため、大学生等を対象にした県内企業の魅力を伝える講座、進学希望の高校生を対象にした大学の模擬授業形式で企業紹介を行う合同説明会、それから、企業を対象としたインターンシッププログラムの充実などの採用力向上に向けた支援、大学生等の保護者を対象とした就職活動サポートセミナー、高等学校の進路指導教員と地元企業の採用担当者等との意見交換会などの取り組みを実施してまいりました。 このうち、大学生等を対象とした、県内企業の魅力を伝える講座でアンケート調査を実施した結果、県内就職を希望する学生の人数は、事業実施前の18.2%に対しまして、事業実施後は73.7%と55.5ポイント増加し、手応えを感じているところでございます。 一方、大学生の県内就職率は4割を下回るなど、県内就職率の向上が依然課題となっておりまして、より多くの学生の県内企業の認知度を向上させる取り組みを進めていく、強化していくことが必要であると認識しております。 そのため、たくさん認知度向上の機会を提供するといった意味からも、引き続き、関係機関、団体と連携しながら、いろいろな機会を通じて、より多くの学生に県内企業の魅力を知ってもらえるような取り組みを進めていきたいと考えております。 〇佐藤ケイ子委員 行政、企業も若い方々に残ってもらいたいと一生懸命取り組んでいるわけですけれども、当の高校生や大学生はどういう意識かなというと、自分の将来、いろいろな面で挑戦したいとか、この地域にいるのは少し閉塞感があるなとか、新しい世界に飛び込んでみたいとか、いろいろ夢があるわけです。その夢をかなえるため、ここの地域であったら夢がかなえられるのだよという希望を見せてやることができないのかといつも思っております。 例えば、県内就職率の向上をなぜやっているかというと、本人とか周りの方々の幸せのためにやっているのですね。首都圏とか仙台方面に行けば、みんな幸せになるかというと、それぞれなわけです。みんなが幸せになるためにやるのだよということで、例えば、こっちにいれば、家族もいて安心できるとか、生活のコストがかからないとか、通勤時間も余裕があるとか、人材を欲している企業がたくさんあるんだということ、あなたが必要なのだということが本人に伝わるかどうか。 そこの観点で、私は幸福追求権を実現させるために、こういった事業をさらにやってほしいなと思っておりますし、また、これで成果を上げてほしいなといつも思っているのですけれども、商工労働観光部長、この県内就職率を向上させる事業について、これからの取り組みの意欲も含めて、見解をお願いしたいと思います。 〇箱石商工労働観光部長 若者の県内就職、県内定着については、今、佐藤ケイ子委員からお話のあったとおり、若者の夢、自己実現をみんなで応援していく。その結果が県外になることもあるのだと思いますが、そこをなるべく県内に残ってもらい、そこで、今、佐藤ケイ子委員からお話のあったとおり、本人も含めてみんなが幸せになる環境をつくっていくことは大変重要なのだろうと思っております。 いわてで働こう推進協議会の方針としては、四つ、県内定着とU・Iターン、雇用・労働環境の改善を掲げ、そして、魅力ある職場をつくっていくという観点で、起業とか事業承継の推進を掲げております。そういった岩手県が若者に夢がある地域となるように、オール岩手で一生懸命頑張っていきたいと考えております。 〇高橋但馬委員 まずは、インバウンドについてお伺いいたします。 2019年、コロナ禍前の外国人観光客入り込み数は約13.2万人でありましたが、2024年は47万3、799人回、入り込み数や延べ宿泊数は急激に増加していると理解しております。 近年の主要な市場は、1位台湾、2位香港、3位中国、4位韓国、その他の主要市場として、東南アジア、シンガポール、タイ、このようなアジア市場の集中について、どう捉えているかお知らせください。 〇畠山観光・プロモーション室長 アジア市場からのインバウンド観光客の受けとめについてでありますが、県では、令和6年3月に策定した、みちのく岩手観光立県第4期基本計画において、アジアを重要な市場と位置づけ、県内宿泊者数が最も多い台湾を最重点市場、実績のある中国、香港、韓国を重点市場として設定し、これらの市場に対して重点的に取り組んできたところです。 令和6年における本県の外国人入り込み数は47万3、799人回で、対前年比144.9%と大幅に増加しております。そのうち、東南アジアを含むアジア市場が全体の80.2%を占めており、インバウンド全体の伸びの大部分がアジアからの来訪者によるものであることから、アジア市場が本県のインバウンド全体の増加に大きく寄与している状況にあります。 こうした実績を踏まえますと、本県にとってアジア市場は、やはり重要な位置づけであり、今後も取り組みを進めていくことが必要であると受けとめております。 〇高橋但馬委員 台湾についても、リピート率が非常に高いという数字も出ていると思います。ただ、2025年、ことしの7月には巨大地震に日本が襲われるといううわさにより、香港からのお客さんが急激に減ったという事例もあって、市場は変なうわさによって急に変わってしまうということがあると思うので、その辺、しっかりと押さえていくようにお願いしたいと思います。 同時に、ニューヨークタイムズ効果により、アメリカやヨーロッパなど欧州諸国からの観光客の割合が伸びており、市場の多様化が進んでいると聞いておりますけれども、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア市場の開拓へ向けた対応をお示しください。 〇畠山観光・プロモーション室長 欧米豪市場に対する本県の取り組みについてでございますけれども、高橋但馬委員御指摘のとおり、近年では、欧米、オーストラリアからの観光客も着実に伸びておりまして、市場の多様化が進んでいる状況にあります。 欧米、オーストラリアからのインバウンド観光客は、一般に滞在日数が長く、観光消費額単価も高い傾向にあるとされておりまして、いわて幸福関連指標に定めている観光消費額の拡大に資する市場であることから、本県への入り込み客数が増加している現状を好機と捉えているところでございます。 県では、こうした市場の可能性を踏まえまして、アメリカ及びオーストラリアを開拓市場として位置づけ、東北観光推進機構等と連携しながら取り組みを進めております。ことしにおいては、1月には、北米で開催されたNew York Travel & Adventure Showへの出展や、知事によるトップセールスの実施、6月には、フランス及びイギリスの現地旅行会社のトップを招聘した県内視察や意見交換会の開催、9月には、世界最大のアドベンチャートラベル業界団体等が主催するAdventure Week2025東北において、世界各国の旅行会社やインフルエンサー等に対する、みちのく潮風トレイルのPRの実施などを行いまして、欧米、オーストラリア市場に向けた誘客プロモーションを積極的に展開しているところでございます。 〇高橋但馬委員 知事のトップセールスも行われたということでありますので、ここの部分に関しても県としてしっかり取り組んでいただきたいと思います。 先日、私はシンガポールに観光セールスで行ってきましたけれども、生ビールが1杯2、000円ということで、これだけ価格の差が日本と開いているということであります。 日本では円安により海外旅行者がこちらに来る機会が非常にふえているわけですけれども、オーバーツーリズムにより都市が受ける悪影響、公共交通の混雑、ごみ問題や騒音被害、文化財の摩耗や損傷も考えられますが、東京都や京都府といった主要観光地は、まさにこの状況が続いていると思うのですけれども、これからインバウンド観光客がふえてくる岩手県として、こうした問題をどのように考えられているかお知らせください。 〇畠山観光・プロモーション室長 オーバーツーリズムについてでございますが、訪日外国人観光客の多くは、高橋但馬委員おっしゃいましたとおり、東京都や京都府、大阪府など、いわゆるゴールデンルートに集中しており、その結果、観光資源や公共交通機関への過度な負荷、地域住民への生活環境への影響など、オーバーツーリズムの課題が顕在化しているものと認識しております。 一方、本県では、インバウンドのさらなる誘客が求められており、県境を越えた東北地域全体での広域周遊を促進することにより、訪日外国人の地方への流れを生み出し、地域の観光振興につなげていくことが期待されているところでございます。 オーバーツーリズムを回避しつつ、地域の魅力を将来にわたって維持しながら、旅行者と地域住民との共生のもと、観光による恩恵を地域全体で共有できるよう、生活、環境、社会、経済のバランスに配慮した持続可能な観光を進めていくことが重要であることから、県内各地への観光周遊による分散や受け入れ体制の強化など、丁寧に取り組むことが必要であると考えております。 〇高橋但馬委員 盛岡市では、外国人観光客の増加やニューヨークタイムズ紙での選出効果などを背景に、観光インフラの整備やサービス向上のための財源を確保するため、2026年10月からの宿泊税の導入を目指して検討が進められていると聞いていますが、県として情報把握はどうなっているでしょうか。 〇畠山観光・プロモーション室長 盛岡市の宿泊税の導入についてでありますが、盛岡市におかれましては、令和6年6月の市議会において、宿泊事業者や観光客などの意見を聞きながら、導入に向けて検討を始めると説明され、同年10月に盛岡市観光審議会において盛岡市宿泊税検討委員会を設置し、宿泊事業者向け説明会や宿泊税導入に係るパブリックコメントが実施されております。 その後、本年9月まで5回の検討委員会を経て報告書がまとめられ、本日、盛岡市観光審議会において盛岡市長に報告の上、令和8年10月の施行に向けて検討が進められていると承知しております。 税額は、1人1泊につき一律定額200円とし、盛岡市がより魅力的な観光地となり、発展していくことを目指して、観光都市としての魅力を高め、国内外からの来訪、交流人口を増加させるための観光振興を図る施策に充当されるものと承知しております。 〇高橋但馬委員 岩手県全体での宿泊税の導入に関する具体的な動きは、今のところ見られませんが、東北地方では、隣県の宮城県、仙台市を含みますが、2026年1月から導入を検討するということであります。観光財源の確保のための岩手県としての動きについて、お知らせください。 〇畠山観光・プロモーション室長 現在、宿泊税を導入しております都道府県は、東京都、大阪府、福岡県の3都府県であり、宮城県においても令和8年1月の導入に向けた準備が進められていると承知しております。 また、東北地方では、弘前市が令和7年12月に、仙台市が宮城県と同じく令和8年1月に導入を予定しており、先ほど申し上げましたとおり、盛岡市においても、施行に向けて検討が進められていると認識しております。 本県における観光客の入り込み数や延べ宿泊者数は増加傾向にあるものの、コロナ禍前の水準には回復しておらず、今後、より一層観光客誘致に取り組む必要があると認識しております。 宿泊税の導入については、課税方式や税収の使途の明確化、市町村との役割分担のほか、物価高騰など厳しい状況に置かれている宿泊事業者との合意形成が重要であり、慎重かつ多角的な検討が必要であると認識しておりますことから、現時点におきましては、県内の観光産業の状況、社会経済情勢や他県の動向等を注視してまいりたいと考えております。 〇飯澤匡委員 まず最初に確認ですけれども、不用額のことについて質問しようとしているのですが、商工労働観光部からいただいた資料と決算書の数字が合わないので、少し説明してもらいたい。運輸事業者運行支援緊急対策費7、013万円となっていますけれども、決算書で出てこないです。これは総事業費を書いたものなのか、不用額を書いたものなのか、商工労働観光部の内部資料では53ページと書いてあります。 〇中村地域産業課長 7、013万3、000円ですけれども、これは不用額を記載したものでございます。 〇飯澤匡委員 それならいいです。わかりました。 決算書を見ると、この7、013万3、000円というのは出てこないです。これは決算書とどういう形で突き合わせて見ればいいのか、そこを説明してもらえますか。 〇中村地域産業課長 申しわけございません。今、手元に決算書がないもので、後刻確認の上、御答弁いたします。 〇佐々木茂光委員長 それでは、後ほど答弁してください。 〇飯澤匡委員 その質問は後にしますので、教えていただきたいと思います。 不用額の件について、まず一言、冒頭に申し上げますと、商工労働観光部は70億円ということで多額になっているわけですよね。前年よりは37%減になっていますが、これは貸付金等の関係でそうならざるを得ないものだとは思うのですけれども、その上で不用額について、どう考えればいいのか、その基本的な考え方を教えてください。 〇菅原経営支援課総括課長 私から、ただいま飯澤匡委員からお話のありました、貸付金に関する不用額について御答弁いたします。貸付金に関しましては、銀行と協調して融資枠を設定いたしまして、県の予算で預託金というものを出します。預託金に関しては、新規の融資分と過年度の融資分2種類ありまして、新規の融資分に関しまして、年に数回に分けて、貸付実績を見ながら銀行に預託をいたします。 不用額に関しましては、このうち、新規の預託分として結果的に預託されなかった額と捉えていただければと思います。 〇飯澤匡委員 わかりました。 不用額の件についてはさっきの件のからくりを説明してもらってから質問します。 先ほど高橋但馬委員からもお話があった観光予算について、工藤剛委員も総括質疑で質問したわけですが、業界紙の質問に県庁が答える形で観光に係る令和7年度当初予算、どういう予算化がされていますかというアンケートがありました。観光業界の新聞で株式会社観光経済新聞社という会社が行ったものです。 本県は観光予算が著しく少ないわけです。本県は2億8、500万円、アンケートにそう答えています。青森県は26億円、宮城県は13億円、福島県は37億円。佐々木副知事は、総括質疑の中で、予算の捉え方が違うからと答弁していますが、なぜ本県はこのように極端に低額な状況になっているのか教えてください。 〇畠山観光・プロモーション室長 観光予算についてでございますが、今回、飯澤匡委員から取り上げていただきました内容は、令和7年6月23日の観光経済新聞に掲載された各県の予算額ですが、これは新聞社からのアンケートに対して各県が回答したものです。 掲載された金額につきましては、そのとおりでございますが、報道後、他県に対しまして、個別にその内容を確認しましたところ、観光分野に加え、交通、空港に係る予算や文化芸術、スポーツ、県産品販売、輸出など、都道府県によって掲載事業の範囲に違いがあることもわかりました。 このようなことから、当該新聞の掲載金額のみによって単純に比較することについては難しい面があるものと捉えてはおりますが、本県の観光予算につきましては、他県と比較して決して高くはないと認識しております。 本県においては、厳しい財政状況にありますが、国の予算の活用も含め、必要な予算の確保に全力で努めるとともに、限られた予算の中で最大限の効果が発揮できるよう、関係する皆様と連携、協力しながら取り組んでまいりたいと考えております。 〇飯澤匡委員 反省の弁も出ましたので、それはそのとおりで、かなり低いわけです。先ほど来答弁があったとおり、いろいろなプロモーション活動をしているのは、皆さんの努力は認めますけれども、その中で、予算というのも必ず伴ってまいります。どれだけ効果が上がるかというのは、予算の多寡ではないですけれども、確保というのは大変重要なファクターだと思うわけです。 この件について、他県の例ということで調べられましたけれども、見せ方として、そこは新聞紙上に載るということであれば、他県の様子も調べた上で対応しないとならない。これは佐々木副知事も少し反省をして、対応しなければならないという答弁をしておりましたけれども、そこはまじめ過ぎるというか、観光に対する意気込みみたいなものも、業界紙に出るわけですから、憂慮する必要があるのではないかと思います。 そこでもう一点、予算についてですけれども、インバウンドの誘客促進についてです。東北6県の状況について、事務局に精査していただきました。これもさまざまなファクターを混ぜて他県も書いていると思うのですけれども、インバウンド誘客促進予算について本県は6、000万円程度だと。青森県は1億4、000万円、宮城県は1億5、000万円、秋田県は4億2、000万円。隣県と比しても低予算、見劣る状況に対する評価はどうですか。ニューヨークタイムズ紙の記事にずっと頼っているだけでなく、こういう低予算で見劣っている状況について、どうやって打ち勝っていく戦略をつくっていくのか。まずは低予算の課題認識についてお伺いします。 〇畠山観光・プロモーション室長 飯澤匡委員から今、御指摘いただいたとおり、本県のインバウンド誘客促進に係る予算規模は、東北他県と比較して高いとは言えない状況にあります。 一方、これまでのインバウンドに関する取り組みによりまして、本県の外国人延べ宿泊者数は、令和5年は東北地方第2位、令和6年は過去最高を記録し、東北地方第3位となっております。先ほど飯澤匡委員から応援のメッセージもいただきましたけれども、決して予算の多寡の勝負だけではないということもある一方、必要な予算を確保するということは大事なことでございますので、今後も成果にこだわりながらやっていきたいと考えております。 〇飯澤匡委員 恐らく東北地方の他県並みにやるということは、それなりの予算要求をしていると思うのですが、財政課に削られてこういうことになっていると、こういう現実なのでしょうか。どういう内容なのか教えていただけますか。 〇畠山観光・プロモーション室長 先ほど来申し上げておりますとおり、本県のインバウンド誘客の数字を上げるべく、必要な施策を打つべく、今後も来年度予算の編成時期に、まさにこれから佳境に入ってまいりますけれども、これまで同様、予算の獲得に全力を尽くしてまいりたいと考えております。 〇飯澤匡委員 少し意地悪な質問をして申しわけなかったですけれども、もし業界紙に言うのだったら、これだけの予算でこれだけの効果が上がっているということを書き込むぐらいの情報発信をやったらいいのではないですか。岩手県らしい、つつましい考え方ではなくて、観光なのだからアピールすることも大事かと私は思います。 次に、最低賃金への大幅アップへの対策について、岩崎友一委員からもお話がありましたが、総務委員会審査で財源について聞いたら、岩手県がやるのであれば財政調整基金から繰り出すというような答弁が出ました。最低賃金は12月からもう上がるわけです。既に建設業界、運輸業界などでは最低賃金が上がる前から倒産が出ているような状況ですから、しっかりその対策を立てないとだめだと思うのですが、これは先ほど来の質問のやりとりで、了解はしないけれども、メッセージが欲しいのですよね。きちんとやりますよと。岩手県の姿勢を知りたいわけです。 一般質問での知事は、どうも労働者側に立ったような発言という印象です。そこら辺は、賃金を支払う企業側と、労働者側の双方の努力がなければ成立しないわけです。そこはしっかりくんで、タイムリーな予算の組み立てをしっかりやっていただきたいと思います。 そこで、今回の最低賃金を決定するプロセスにおいては、使用者側が退席する異様な形で決定したわけです。要するに、各県のチキンレースになったみたいな形で、随分げたを履かせられたような印象で、経営者側とすれば、納得いかない点が多々あるわけです。 高知県などでは地方審議会が一般労働者の賃金の中央値の6割という目標を導入したということです。このようなチキンレースに陥らないために何らかの対応も考慮に入れないといけないかと思うのですけれども、高知県の動向などを踏まえて、どのようにお考えか示してください。 〇菅原労働課長 最低賃金の審議のことでございますけれども、今、飯澤匡委員から御指摘ありましたとおり、今までの三原則とかそういうところだけではおさまらないところも出てきているということで、先ほどのような考え方も出てきているところだと承知しております。そこら辺の議論は、国、あるいは最低地方審議会でお考えになっていくところだと思いますけれども、私たちとしても動向は注意して見ていきたいと思っております。 〇飯澤匡委員 新聞記事で、法政大学の山田久教授が、重要なのは、いかに当事者である労使が納得するかだと言っています。私はここに尽きるのだと思います。石破政権は、きょう、めでたくなくなりましたけれども、ひどかったです。減税なしに最低賃金だけ上げるという方針をとったのが、こういうチキンレースになった一つの要因かと思います。経済の活性化をさせて、その上で賃金も上げるという両輪で政策を打たないとだめなわけですが、片方だけ上げればいいというやり方で進んだので、こういう結果になったと思うわけです。 ですから、今回、本県もだと思うけれども、上げるような圧力めいたものもあったりして、とにかく最低の県にだけはなりたくないという思惑が優先して、こういうようなプラスアルファの形になったわけですから、こういうことは絶対に避けて、労使が納得して行うということが大事かと思いますので、先ほどの質問に呼応して、いろいろな形で県に対応をお願いしたいと思います。 不用額の件に入りますけれども、岩手県物価高騰対策支援事業費の支出実績について、支給件数と平均支出額について、そして、見込みが下回った要因についてお知らせください。 あわせて、運輸事業者運行支援緊急対策費の支給件数と実績についてもお知らせいただきたいと思います。 〇菅原労働課長 まず、いわゆる1回目の賃上げ支援金の実績について御説明いたします。 1回目につきましては、支給件数が2、889件、支給額としまして10億1、565万円、人数にしまして2万313人でございました。 不用額の件でございます。1回目の対象人数につきましては、50円以上の賃上げをする事業所が2、000事業所と見込みまして、前回の上限は20人でしたので、それを乗じまして4万人と見込んだところです。単価が5万円ですから、原資の予算は20億円を計上したところです。本県は20人未満の事業所が全体の約9割を占めており、そこら辺の事業所に活用されることを念頭に事業構築を行いました。 最終的には、先ほど申し上げたとおり、2、889事業所ということで、2、000事業所の見込みは上回ったのですけれども、1事業所当たりの平均対象者数が7人であったことから、今回のような不用額が生じたところでございます。 〇中村地域産業課長 運輸事業者運行支援緊急対策費についてでございますが、県では、東北運輸局や公益社団法人県トラック協会から提供されました情報に基づきまして、県内の中小運送事業者が保有する車両を支給対象としており、令和6年2月から4月にかけて実施しました本事業では、1万4、316台を対象としたところでございます。 これに対して、実績は1万1、371台、率にして79.4%の実績となり、その結果、予算額3億3、400万円余に対して、実績額が2億6、400万円余となり、残額が7、013万3、000円となったものでございます。 執行残の発生要因としましては、自社の判断で申請を見送ったと思われる事業者が一定数いたことなどが考えられまして、県で算定した台数分の申請には至らなかったものと認識しております。 〇福井せいじ委員 私は、県産酒製造の原料米確保支援について伺いたいと思います。 今、主食用米の高騰によって酒造用原料米を取り巻く状況は非常に厳しいものになっております。酒米から主食用米への転作がふえ、その結果、酒米が高騰し、さらに、酒米の供給量も減少しております。それについて、福井県では、酒蔵に対して2025年産酒米購入補助金などを出しております。県においては、どのような形で酒米の確保についての支援を行っていくか、お聞かせいただきたいと思います。 〇田澤産業経済交流課総括課長 酒米の価格の高騰対策についてでございます。今、福井せいじ委員から御指摘のありました平均取引価格の状況ですけれども、岩手県酒造組合によりますと、令和7年産米は玄米60キログラム当たり3万660円となりまして、令和6年産米と比較すると1万3、170円の増となるなど、県酒造好適米の価格が大幅に上昇しているとのことでございます。 また、8月には、岩手県酒造組合から知事に対する要望もいただいたところでございまして、現在、県では現状を把握するため、岩手県酒造組合と県内酒蔵の協力のもと、令和6年度の購入実績、令和7年度の購入見込み、それから、原料米価格の上昇が及ぼす影響について聞き取りを行っております。 県としては、酒米の安定的な確保に向けて、まずは国による抜本的な対策が重要と考えておりますので、全国知事会等とともに、国に対し必要な要望を行うこととしております。 さらに、今後の国の対策も踏まえながら、岩手県の日本酒の安定的な生産を確保するため、岩手県酒造組合と意見交換を行いつつ、必要な対策を検討していく考えであります。 〇福井せいじ委員 これからということでありますけれども、酒造用米というのは、今もう買わないといけないのです。先ほど価格についても言及がありましたが、令和7年度は60キログラム当たり3万円、令和5年は1万5、000円だったのです。既に2倍になっている。去年も120%上がっている。これでは酒がつくれないという状況に今なっているわけです。ほかの県では、蔵元がやめるという状況も出てきています。 そういった意味では、岩手県の清酒は、GI―地理的表示を取得し、さらには日本酒もユネスコの無形文化財の登録にこぎつけたわけですけれども、今やらなければ酒蔵がつぶれるという状況で、これからというのは遅いのではないかと私は思うのですが、いかがでしょうか。 〇田澤産業経済交流課総括課長 ただいま福井せいじ委員から御指摘がありましたとおり、岩手県の日本酒は、GIに登録されたり、海外の輸出なども順調にふえているということで、これまでいい流れで来ていたところでございます。一方で、今回のような急激な酒米の価格上昇がありまして、岩手県酒造組合とも定期的に意見交換を行わせていただいておりますが、変化が余りに急激なので、なかなか個別の酒蔵の経営努力だけでは対応するのが難しいということも私どもでお話を聞いておりまして、そういった深刻な状況については、県としても認識しております。 現在、先ほど答弁申し上げたとおり、価格高騰が及ぼす影響を調査しておりまして、その取りまとめを今、急いで行っているところでございますけれども、酒蔵が酒造組合を通じて購入する県産米の量も、前年度と比べて約3、800俵ほど減少して、今の見込みは1万7、660俵程度となる見込みであるということで、数字の上でも深刻な影響が確認できてきております。 酒造組合からは、国の交付金を活用した支援情報などについても情報をいただいているところでございますけれども、今後、国の米価高騰対策や、経済対策の状況なども踏まえながら、岩手県酒造組合と引き続き情報共有しながら、必要な対策を速やかに検討していきたいということで考えております。 〇福井せいじ委員 認識はしているけれども、検討ばかりで進まないという印象を今受けました。しかし、この10月、11月で米を買わなければ仕込みができない状況なのです。蔵元は米がない状況で何もできないということになるのですけれども、そのスピード感について、いつまでに検討し、いつまでに結論を出すのか、教えていただきたいと思います。 〇田澤産業経済交流課総括課長 福井せいじ委員御指摘のとおり、深刻な影響が出ているという中で、必要な調査なども行いながら、影響額などを今、精査しているところでございます。現時点でいつまでにというところは、なかなか申し上げられないのですけれども、県酒造組合とはいろいろと意見交換を継続して行いながら、調査結果の内容ですとか国の対策の内容なども精査をし、対策の方針をできる限り早期に示せるように努力していきたいと考えております。 〇福井せいじ委員 それでは、質問の角度を変えますが、他県の状況は把握していますか。 〇田澤産業経済交流課総括課長 私どももどういった対策を講じるかということを検討する中で、他県の取り組み事例も確認しております。例えば、東北地方の他県の事例を申し上げますと、宮城県を除く青森県、秋田県、山形県、福島県でそういった予算措置を講じていることを確認しております。 制度の内容といたしましては、前年産の取引価格とことしの取引価格の差額の2分の1なり3分の1なりを補助するという取り組み事例もありますので、そういったところも参考にしながら、岩手県としての対策を考えていきたいと考えております。 〇福井せいじ委員 そうすると、私が疑問に思うのは、なぜ他県でできて岩手県ができないのか。福井県では9月25日に既にこの制度を導入しているのです。今、産業経済交流課総括課長がおっしゃったとおり、昨年の価格とことしの価格の2分の1を補助する。具体的に既に実施しているのですけれども、なぜ岩手県はできないのですか。 〇田澤産業経済交流課総括課長 県産米を活用した日本酒の生産が安定的に行われるように、必要な取り組みをということで今考えておりますけれども、いずれ、今回の物価高騰は、あらゆる事業分野に影響を及ぼしておりますので、そういった中で、限られた財源をどう活用していくかというところもございます。今後、県全体としての議論も行われるものと考えておりますけれども、我々としては、酒蔵の安定的なお米の確保ができるように、最大限努力していきたいと考えております。 〇福井せいじ委員 商工労働観光部長にお聞きします。今、酒造用原料、吟ぎんが、ぎんおとめ、結の香、ひとめぼれ、さまざま岩手県が開発してきた酒造好適米も使っています。この価格が先ほど言ったように、令和5年から2倍になっているのです。何とかつくりたい、つくらせてくれという要望が寄せられているはずですけれども、なぜやってくれないのか、やれないのか、もう一度お聞きしたいと思います。 〇箱石商工労働観光部長 先ほど産業経済交流課総括課長が答弁したとおり、酒造組合とはしっかりと意見交換をして、現状の把握と今後の対応策について意見調整、すり合わせを行っているところでございます。 今後、物価高騰対策については、県全体で取り組む中で、しっかりと酒造用米についても取り組んでいきたいと考えております。 〇福井せいじ委員 先ほど言ったように、もうつくり始めなければいけない。米は出てきている。そういう状況にあって、検討、そしてまた、県全体の意見を取りまとめる。酒蔵がつぶれる状況にあるといった危機感を本当に持っていらっしゃるのか、もう一度お聞きしたいと思います。 〇箱石商工労働観光部長 岩手県の日本酒は、日本酒単体の魅力プラス、ことしの秋季観光キャンペーンでもポスターに酒蔵を取り上げたように、食と合わせて大きな観光資源になっておりますので、酒の消費拡大、輸出促進、そして、観光の誘客、インバウンドの拡大など、いろいろな効果があると思っております。 危機感については、酒造組合と一緒に共有していると考えております。その気持ちを共有しながら、今後、迅速に、福井せいじ委員おっしゃったとおり、遅いという指摘はそのとおりだと反省しておりますので、今後速やかに対応策を検討していきたいと考えております。 〇工藤剛委員 私からは、八幡平エリアの観光についてお伺いいたします。 樹海ラインは全面通行どめ、アスピーテラインは片側通行、岩手山は入山禁止となっており、八幡平エリアの観光業は大打撃を受けております。復旧計画ですとか入山規制の解除等、直接の担当部署は県土整備部などになると思うのですが、地域の観光業の回復または支援等を考えた場合、商工労働観光部としても関係部署と情報を共有することが重要だと考えております。その辺、情報共有はなされているでしょうか、お伺いいたします。 〇畠山観光・プロモーション室長 八幡平エリアに関する関係部局との情報共有についてでございますが、樹海ラインの通行どめ、アスピーテラインの片側通行については、事案発生時から県道を管理する県土整備部と情報を共有しており、樹海ラインについては本年9月に、アスピーテラインについては10月に、国の災害査定が行われると承知しております。 両県道とも11月には冬季の通行どめとなりますことから、工事への着手は令和8年の雪解け後と聞いており、復旧の具体的な時期については、現時点では未定であると承知しております。 また、岩手山の入山規制に関しましては、岩手山火山防災協議会を所管する復興防災部と情報を共有するとともに、商工労働観光部においても、同協議会幹事会に参画し、状況の把握に努めているところです。 9月に開催されました同幹事会において、噴火警戒レベル2に引き上げられて以降、1年間の観測結果から、火山活動は岩手山西側が中心との分析結果が報告され、今後、令和8年7月の入山規制の一部緩和に向け、安全対策の検討が行われると承知しております。 〇工藤剛委員 ここ1年、2年で、観光客が減るような事案が発生しているわけでございますが、この間の八幡平エリアの観光業の落ち込みについて、県の見解をお伺いいたします。 〇畠山観光・プロモーション室長 この間の観光業の落ち込みについてでございますが、八幡平樹海ラインは、令和6年6月の大雨の影響によりまして地滑りが発生し、翌7月から現在に至るまで通行どめが続いているところであり、この間、樹海ラインを利用した観光客の流動がなくなったことによりまして、沿線の一部の観光施設で客足の減少が生じていると把握しております。 一方、八幡平アスピーテラインは、ことし8月の大雨によりまして路肩の一部が崩れ、片側通行が続いており、車両の通行に影響が生じ、利用者の皆様には御不便をおかけしているところですが、通行は可能であることから、観光業には、現時点においてではございますが、特に重大な影響は生じていないものと認識しているところです。 また、岩手山につきましては、令和6年10月から噴火警戒レベルが2に引き上げられたことに伴い、入山規制が現在も継続されております。岩手山周辺の宿泊施設からの聞き取りによりますと、例年見込まれる登山を目的とした個人、団体を含む宿泊や、ツアーの予約が入らないといった影響が生じていると伺っているところでございまして、これらの規制が長期化することで観光への影響が長引き、増大することが懸念されているところでございます。 〇工藤剛委員 この間の支援策、そして、何よりも今後、観光業が回復するための県としての取り組みがあれば、お伺いいたします。 〇畠山観光・プロモーション室長 県としての取り組みについてでございますが、これまで県におきましては、樹海ラインやアスピーテラインの災害発生以降、また、岩手山の入山規制以降、関係部局や地元の観光協会などと情報を共有しながら、規制に関する正確な情報発信に努めてきたところです。 現在、樹海ラインの通行どめやアスピーテラインの通行制限はあるものの、周辺の観光は可能であること、また、岩手山に関しては、入山規制はとられているものの、住民生活は普段どおりでよいとされておりますことから、県の観光ポータルサイト、いわての旅や、現在展開しております秋季観光キャンペーンの特設サイトなどを通じて情報発信を強化するほか、首都圏などでの観光イベントなどを通じたPRに努めているところでございます。 また、秋季観光キャンペーンにおいては、岩手山周辺や八幡平地域への誘客促進も念頭に、魅力ある観光コンテンツの開発や旅行商品の造成に対する支援、ネクスコ東日本と連携した周遊促進の取り組みなども実施しておりますほか、JR東日本との連携によります花輪線での観光列車ひなびの運行も計画しております。 今後におきましても、八幡平地域へのさらなる誘客の促進に取り組んでまいりたいと思います。 〇工藤剛委員 現在は、八幡平エリア、紅葉のシーズンでございますし、雪解け後にはドラゴンアイの観光が始まります。ニュース等ですと、来年7月1日の岩手山の山開きに合わせて入山規制を解除できるような方向という報道もありました。登山の愛好家の人たちが多く訪れてくれることを願いまして、県としてもその支援をお願いいたします。 次、賃上げ支援につきまして質問させていただきたいと思います。 10月16日の岩手日報の紙面で、株式会社帝国データバンクの県内企業の倒産リスクに関する調査で、1年以内に倒産するリスクがある企業ということで、売上高1億円未満が構成比で65.7%、従業員数別で見ますと、5人未満が52.9%、5〜10人未満が20%、10人以下と考えますと70%以上の構成比で1年以内に倒産リスクがあるというデータが出ております。 そこでお伺いしますが、今まで2度にわたりまして行ってきました物価高騰対策賃上げ支援金について、特に2回目の場合は1社50人まで利用できるということで、従業員50人以上の企業の利用者数は、1回目の倍近くにはなっているという現状もあります。賃上げという目的に関しては、全然問題なく、当然のことなのですが、比較論として考えますと、実際50人以上とか100人以上という企業より、小規模零細企業のほうが賃金アップするのはかなり厳しい状況かと予想されます。 先ほどの帝国データバンクの情報にもありますように、コスト上昇を価格転嫁できる企業は生産性向上や競争力強化を進めているが、交渉力が弱い中小、小規模事業者は経営体力が限界に達しつつあり、今後も倒産件数は増加する可能性が高いとうたわれていることで、特にここのところを重点的に今後支援していかなければいけないのではないかと思うのですが、どのようにお考えですか。 〇佐々木茂光委員長 この際、進行に御協力を願うため、質疑、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。 〇菅原労働課長 まず、賃上げ支援金においてお話しさせていただきたいと思います。 賃上げ支援金につきましては、1回目、2回目の申請状況を見ますと、20人以下の事業者からの申請は多くいただいておりまして、小規模な事業者の賃上げにつながっているとは思っているのですけれども、先般、岩手県中小企業団体中央会で実施しました最低賃金引き上げに関するアンケートでは、賃上げ増額分を補填する助成金につきまして、支援金の増額、要件緩和、申請手続の簡素化のほか、小規模事業者への対象拡大、そういうお話があったところです。 小規模事業者は厳しい経営環境にあると承知しておりますし、アンケートの御意見を見ますと、やはり60円の賃上げは厳しいという話だったと思っています。そういう意見も参考にしながら、現在、最低賃金に関しましては、国の目安額を引き上げる場合は国が重点支援するという話もありますけれども、動向を見極めながら、小規模事業者に対する必要な支援策を検討していきたいと思っております。 〇工藤剛委員 最後に、先ほど来、例えば、申請の手続が難しいとか、いろいろな課題がありましたけれども、それに加えまして、私は特に、直接賃上げを支援するという部分に関して、今、さまざまな方から聞いているのは、1年限りの支援であるということです。2回続きましたけれども、実質は単年度事業が2回ということですので、1年だけで終わる事業での賃上げの支援というのは、会社的にはなかなか使いづらいといいますか、きついものがあるという声を多く聞いているのですが、その辺に関しては、いかがお考えですか。 〇菅原労働課長 継続的な支援につきましては、事業者側からそういう御意見、見通しが立たないと賃上げできないという気持ちのあらわれかと思っているのですけれども、物価高騰対策賃上げ支援金というのは緊急的な要素もあります。その時々の情勢を見極めながら判断していかなければいけない側面もありし、単年度予算の原則ということもありますので、現行のとおりとなっていますが、事業者の方の気持ちはしっかり受けとめていきたいと思っています。 〇工藤剛委員 いろいろな角度から検討していただきまして、引き続き支援をお願いいたしまして、終わります。 〇佐々木茂光委員長 この際、世話人会の申し合わせにより10分間ほど休憩いたします。 午後4時34分 休 憩 午後4時51分 再 開 〇千葉秀幸副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。 〇臼澤勉委員 賃上げ支援金等々の議論がいろいろありました。中小企業等賃上げ環境整備支援事業費補助金の令和6年度の事業効果について、まずはお伺いいたします。 〇菅原経営支援課総括課長 中小企業等賃上げ環境整備支援事業費補助金の実績について、まず、令和6年度でございますけれども、63社に対しまして8、634万円の補助金を交付したところでございます。 これを使いまして、具体的には、生産工程の内製化を進め、外注費削減により製造原価率を向上させるとか、新たな顧客獲得のための店舗の改装、外部専門家に委託しての新商品の開発、最新IоT―Internetof Things機能を装備した自動販売機導入による24時間無人営業を可能としたほか、インバウンド対応も含めた営業体制を整備など、生産性向上に向けたさまざまな取り組みに活用されているところでございます。 その効果でございますけれども、先ほども御答弁申し上げましたが、この補助金を交付した補助事業者の7割が給与総額伸び率2%以上という補助要件を達成する見込みとの回答でございまして、多くの中小企業、小規模事業者の賃上げの促進に効果を上げていると捉えております。 〇臼澤勉委員 いろいろと成果は述べられましたが、ただ、全体としては本当に限定的なところがあるのかと思います。先ほど工藤剛委員からも、民間調査会社TDBの今後1年以内に倒産する高リスク企業のお話がありました。同じように、株式会社東京商工リサーチでも、令和6年度倒産発生率調査結果をやっていまして、岩手県は初めて倒産発生率が全国ワーストになったという現状をしっかりと当局は捉えなければいけないと思います。まず、この現状認識、特に圏域、業種別と要因、どう捉えているのかお伺いします。 〇菅原経営支援課総括課長 ただいま臼澤勉委員から御紹介がございました東京商工リサーチの倒産発生率の関係、普通法人の調査でございます。倒産件数に関しましては、個人事業主を含む形で歴年の形で数字を申し上げますと、令和6年の県内企業の倒産件数は76件ということで、前年から19件増加しているところでございます。 圏域別について、広域振興局の区域別に申し上げますと、盛岡広域振興局管内が31件、県南広域振興局管内が30件、沿岸広域振興局管内が12件、県北広域振興局管内が3件となっております。 また、倒産件数、業種別に見ますと、多い順に、建設業、サービス業、運輸通信業となっております。 県が実施いたしました、ことし8月末時点での事業者影響調査では、エネルギー価格・物価高騰等による経営への影響が継続しているという回答が約9割となったほか、多くの事業者が、原料、資材高騰への対応、人材確保、賃金の引き上げ、価格転嫁を経営課題に挙げておりまして、こうした厳しい経営環境が倒産発生率の増加の要因と考えております。 〇臼澤勉委員 企業倒産の主な理由ということで、三つポイントがあるのかなと思います。改めて言うまでもなく、物価、エネルギー価格、賃上げ、このコスト高。それから、慢性的な人手不足、あるいは、事業承継とかが困難なような企業。もう一つが、コロナ禍の影響の長期化といった部分が挙げられると私は捉えております。 そこでお伺いいたしますが、今回の賃上げ79円増額は、効力の発行予定日が12月1日ですが、最低賃金を下回る労働者の割合、最低賃金影響率、どのように捉えているのか。 それから、賃上げによる原資というか、県内全体で幾らぐらい試算というか、影響があるのかお伺いします。 〇菅原労働課長 岩手労働局の令和7年最低賃金に関する基礎調査によりますと、最低賃金を改定した後に、改定した最低賃金1、031円を下回ると見込まれる労働者の割合、これを影響率と申しますが、33.3%でありました。労働者数では5万9、719人となっております。 これを仮に1、031円まで引き上げた場合の試算ということのお尋ねかと思うのですが、労働時間はさまざまであり、正確な試算は困難ですけれども、仮にこの5万9、719人を1、031円まで引き上げて、全員が1日8時間、月20日で働くとすれば、単純計算ですが、年間で約60億5、976万円余となるかと思います。 〇臼澤勉委員 最低賃金影響率33.3%、3人に1人でございます。また、賃上げに必要となる原資、ボリューム感というのが60億円、社会保険料とかも入れれば80億円ぐらいになってくるのかなと思うのですけれども、県として今、県内が企業倒産発生率が全国ワーストであること、先ほどTDBの調査でも、今後1年以内に凍りつく企業の割合が顕在化しているというようなお話、さまざまな経営を取り巻く環境は、全国の中でも極めて厳しい状況が見込まれているというようなことで、ほかの都道府県以上にここの危機感は、持っているとは思いますけれども、当局、あるいは財政当局も含めてしっかり捉えていただく必要があるのかなと思います。 そして、先ほどの80億円程度の原資を今後どうやって生み出していくのか。当然、行政が全部それを提供するというよりは、企業努力で、民の力でどう生み出していくのか、それを頑張る企業を応援するところが我々行政の役割だと捉えております。 昨年も最低賃金の答申で、初めて県としての地域事情を考慮した支援策の拡充強化であったり、各種助成金申請に要する経費の支援、賃上げ環境を整備する新たな助成制度の創設を願うという要望も出されておりますが、改めて、県としての取り組み、覚悟をお伺いいたします。 〇箱石商工労働観光部長 今回の最低賃金の引き上げは、過去最大の引き上げということで、経営に大きな影響があると考えております。ただいまの試算では、全部引き上げると約60億円程度の所要額ということでございますが、これにつきましては、これまでのスキームでもそうですけれども、全部県で支援するということはできませんので、やはり民間の力として、一つは生産性向上、価格転嫁、それから、賃上げを需要、消費の拡大に結びつけるという、これは県というよりも国全体となると思いますけれども、景気の好循環と申しますか、消費の好循環ということで賃上げ原資を生み出していくということが必要かと思います。 それに向けて、これからの国の大きな経済対策が期待されているわけでございますが、その内容も踏まえまして、国の対策、取り組みと連動して、県も効果的な対策がとれるように、しっかりと準備をしていきたいと考えております。 〇臼澤勉委員 午前中からさまざま議論がありました。当然、国の対策を待つというのは前提になる、限られた県財政でもあるというのも重々承知はしますけれども、ただ一方で、全国47都道府県の中でも岩手県の今置かれている企業倒産の発生率の状況とか、ワーストであるというような現状を鑑みると、先ほど来から議論になっている県としてしっかりとこういった方向で頑張る企業を応援しますというメッセージを早急に出す必要があると思います。いづだりではないと思うのです。そういった部分をぜひ今後、先ほどの酒米もそうですけれども、適時、機を見てしっかりと取り組んでいただきたい。 そして、昨年の決算特別委員会の総括質疑でも私は賃上げ支援金の質問、特に県北・沿岸地域への拡充に対する質問をいたしました。当時の商工労働観光部長は、県北・沿岸地域の事業者が今どういう経営課題を持っているのかをしっかり把握した上で、そちらに効果のある特別な対策をやっていくことが大事であると答弁されておりました。 そこでお伺いいたしますが、県北・沿岸地域の事業者の経営課題をこの1年間でどう分析して、そして、効果のある特別な対策をどう検討されているのかお伺いいたします。 〇菅原経営支援課総括課長 私どもが実施しております事業者調査ですが、ことし8月末の最新の状況調査でございます。こちらのほうで、県北・沿岸地区の事業者の経営課題を私どもでもまとめておりましたところ、課題としては原料、資材高騰への対応や人材確保が多く、この傾向に関しては、内陸事業者と同様であると捉えております。 また、今年度、県内の全商工会、商工会議所と意見交換を行っておりますが、その際、県北地区や沿岸地区の商工団体からは、例えばですけれども、東日本大震災津波の影響がまだ続いているという声であるとか、人口減少、人手不足などが内陸地区より顕著である、このような御意見を伺っているところでございます。 私どもとしましては、県北・沿岸地区の皆様に、これまでも行ってきたところでもありますが、生産性向上、価格転嫁の取り組みの強化は継続していく必要があると思っております。 ただ、先ほど来申し上げておりますとおり、効果的な対策とするためには、最低賃金の引き上げとあわせて、まとまった財源が必要でありますし、国の経済対策のメニューでどのようなものが出てくるかもあわせて考えなければならないと思いますので、引き続き、関係商工団体の皆様との意見交換も行いながら、国の施策と連動して、必要な部分を検討してまいりたいと考えております。 〇臼澤勉委員 これ以上の質疑は、きょうは私も遠慮いたしますが、いずれ、スピード感と、しっかりと企業に寄り添う姿勢というか、メッセージを今、求めていると思います。年末に向けて事業資金が今後必要になってくるのは、改めて言うまでもございません。そういった意味でも、早期の事業再生支援、専門家活用も含めた取り組みをしっかりと取り組んでいただくよう要望して、終わりたいと思います。財政課にもよろしくお願いいたします。 〇佐々木宣和委員 質問させていただきます。 まず一つ目が、県内高校生に対する地元企業PRについてということで、これは教育委員会審査でも取り上げましたけれども、成果指標の実施状況報告書の中で、岩手県で将来働いてみたいと思う企業がある高校生の割合が16.7%、前回調査は19.8%ということでございました。人口減少対策が一番大切だというところである中で、社会減への対応として余りにもショックな数字なのかと思ったところでもございます。理由のところで、今はまだわからないが6割ということで、これも去年と同じような書き方をされているということでございます。 目標値は令和8年は50%を掲げているということでございますが、これらを踏まえて、高校教育と地域産業振興の接続をどう強化していくのかということと、県内企業の魅力発信やキャリア教育を商工労働観光部としてどのように支援していくのか、伺いたいと思います。 〇小野寺雇用推進課長 高校教育と地域産業とのかかわりの強化についてでありますが、高校生に地域の企業の魅力を知ってもらうためには、高等学校の教員を初め保護者等に広く県内企業を知ってもらうことが重要であると考えております。 このため、高等学校の教員と企業との情報交換を圏域ごとに行うとともに、広域振興局に就業支援員等を配置し、学校との連携のもと、就職希望の高校生を対象に面接指導等の就職支援のほか、進学希望を含む高校生を対象とした企業ガイダンスや企業見学、職場体験などのキャリア教育を行っているところでございます。 また、各高等学校においても、地域や地元自治体、産業界等との連携を図りながら、総合的な探究の時間を活用したインターンシップや企業見学など、さまざまな取り組みを行い、地域や地元企業への理解や関心を深めるキャリア教育を推進していると承知しております。 引き続き、こうした取り組みを展開しつつ、地域の産業や企業の状況をきめ細かく把握している市町村や商工団体等との連携を図っていきたいと考えております。 そして、県内企業の魅力発信やキャリア教育の支援、商工労働部としてどのように支援するかという御質問でしたけれども、高校生の県内就職や定着を促進するということでは、県内企業において若者や女性に魅力ある雇用、労働環境を構築し、その魅力を広く知ってもらうことが重要であると考えております。 このため、いわてで働こう推進協議会を核として、県内企業の働き方改革を推進するとともに、企業を対象にインターンシップの受け入れに係るノウハウや効果的なPR方法等の習得を目的としたセミナーの開催、インターンシッププログラム作成経費の一部補助等、企業の魅力発信を支援しているところでございます。 このほか、就職マッチングサイト、シゴトバクラシバいわてを通じて県内企業の情報も発信しているところでございます。 また、早い段階から地元企業を知ってもらう取り組みとして、小、中、高校生を対象に、出前授業や工場見学、ものづくり体験などの実施に加えて、進学後の就職活動について県内企業が選択肢となるよう、進学希望の高校生を対象に、大学の模擬授業形式で企業紹介を行う、未来のワタシゴト探究会議なども開催しております。 〇千葉秀幸副委員長 答弁は簡潔にお願いします。 〇小野寺雇用推進課長(続) 引き続き、教育委員会を初め、関係団体と連携しまして、企業の魅力を伝える取り組みを充実していきたいと思います。 〇佐々木宣和委員 二つ一緒に聞いてしまいましたので、答弁が長くなって失礼いたしました。 今回、地域に貢献する人材を育てますという内容の中で、かなりネガティブな評価が多いわけですけれども、県内に将来働いてみたいと思う企業がある高校生の割合ということでは、去年も決算特別委員会で2人の委員が質疑をしているところでございます。実は、高校生になかなか理解されていないのかというところもありますけれども、地元の事業者の方にもなかなか難しい、元気が出ない評価だとも思うのです。 端的に言えば、去年から1年間、何を変えて、どのくらいの事業をやって、こういう結果になったのかという差分が聞きたいわけですけれども、複合的な取り組みをしているというのは、そのとおりなのだと思いますが、去年こういう結果だったから、これはまずいな、もっとこれをやらないといけないという部分は何をやったのか。それはどのような結果をもたらしたのか、この辺を聞きたいのですけれども、お願いします。 〇小野寺雇用推進課長 まず初めに、アンケート調査の結果のところですけれども、岩手県に将来働いてみたいと思う企業があると答えた方の数字は、確かにそのとおり減っております。あると答えた方のうち、令和5年度に比べて令和6年度は、学校の授業ですとか学校での社会人講話など、教育現場の取り組みがきっかけとなって、あるが若干ふえている状況もございまして、高校の教員と企業との情報交換会など、関係者との連携も強化したいとのことで取り組みをやっているところでございます。各広域振興局単位でも、教員と企業との意見交換会を手厚くやるような取り組みをしております。 あと、それぞれの現場での取り組みにつきましては、こちらの定住推進・雇用労働室で事業を組んでいるもののほか、振興局においても、地域の企業と連携して行っている取り組みもふやすように、いろいろ取り組みをしているという状況であります。 〇佐々木宣和委員 次の質問に行きます。 今日もさまざま、経営状況、経済状況が非常に厳しいという質疑があったところです。県では広域振興局単位で産業別統計、雇用動向を把握していると思いますけれども、中小企業や小規模事業者の実態、観光やスタートアップの動きなど、地域ごとの経済状況をリアルタイムに捉える仕組みは十分とは言えないのではないかと思っているところです。県として、地域別の経済動向をどのように把握、分析されているのか伺いたいと思います。 〇齋藤商工企画室企画課長 経済状況の把握については、各種統計調査のほか、企業訪問や商工指導団体などの関係団体との意見交換、聞き取り調査などを行うことで、地域の実情の把握に努めているところです。 こうした各種統計の調査結果や事業者等の声を踏まえると、県北・沿岸地域は、東日本大震災津波の影響が引き続いている上、主要魚種の不漁や、エネルギー価格・物価高騰等の影響も加わり、大変厳しい状況にあると認識しております。 〇佐々木宣和委員 かなり厳しい状況でございまして、私も質問の中では、沿岸地域の赤字の可能性がある企業はもう7割だという話もさせていただいておりますし、県北地域も60から65ぐらいまでふえているというところでもございます。今日もさまざま、県としてどのようなことをやっていくのだという質問があったところですけれども、事業者に対しての支援策で市町村が取り組まれていること、市町村が対策している施策、この辺は県として把握されているかどうか、伺いたいと思います。 〇菅原経営支援課総括課長 市町村それぞれの対策を網羅的に集めているかというところに関しては、事業者支援ということでの切り口であれば、当方としては把握していないところでございます。 〇佐々木宣和委員 かなり事業者が苦しいので、市町村独自でやられている対策もあるので、それも把握しないと、県としてもちょっと施策が打てないのではないかとも思ったので、質問させていただきました。 もう一つは、経済状況に関しては、外的な要因の物価高、エネルギー高の話はあるのですが、人口減少による生産年齢人口と老齢人口の逆転、また、端的に若い人がどんどん少なくなっているので購買力が弱くなっているということがあって、本当に小さい自治体では、こういった影響がかなり大きいと見ているのですけれども、この点、どう見ているのか伺います。 〇齋藤商工企画室企画課長 生産年齢人口の減少による地域経済への影響についてですが、地域の労働力不足は、企業活動の停滞、雇用環境の悪化など広範な影響を及ぼすとともに、消費者層の縮小に伴い、地域内の消費活動が低下し、商業関係の売り上げ減少など、地域経済の停滞が懸念されると考えております。 〇佐々木宣和委員 私の地元も逆転しているような状況になっていまして、高齢の方がなかなか動けないところもあるので、実際に消費活動も弱くなっていることも現実としてあるのかと思っております。 そういった中で、事業者はすごく苦しいのですけれども、事業者を支える商工支援団体が非常に重要である。伴走型支援の話も何度もされているかと思いますが、商工支援団体に関して、地域間での取り組み格差、広域的な展開の不足、指標設定の明確化が必要ではないかなどありますけれども、商工支援団体の現状の課題をどう捉えているのか伺います。 〇菅原経営支援課総括課長 県内の中小企業、小規模事業者を取り巻く厳しい経営環境について、先ほど来、たくさん御議論いただいているところでございます。その中で、本県では、経営革新計画の策定支援が東北地区最多となるなど、商工会等の経営指導員が果たしている役割は大きく、生産性向上や事業承継など、今後もその役割はますます重要になると認識しているところでございます。 一方、県内の事業者が減少傾向にある中、小規模な商工指導団体が、必要な伴走支援を行う体制を今後も維持していくためには、商工指導団体において有為な人材を確保しつつ、例えばですけれども、よろず支援拠点など、他の関係機関と連携をしながら対応していく必要があると捉えております。 〇佐々木宣和委員 経営指導員等の人件費補助の話になるわけですけれども、答弁は一般質問でいただいておりますが、商工業小規模事業経営支援事業費補助については、地方交付税措置額を上回る予算額を措置しており、さらなる補助単価の引き上げのためには、そのための財源の確保をどのようにしていくのかということが課題だということです。小規模事業経営基本計画(第3期)の中で、支援機関の体制連携強化が重点施策として掲げられ、経営指導員等の人件費や事業費の確保に必要な地方交付税措置について盛り込まれることから、財源措置を要望したという話でした。 結局、東北地区の各県に比べてまだまだ低い状況であって、国の動きを待って上げると、結局、東北地区の中で埋没している関係は変わらないのではないかということも思っていまして、積極的に取り組みをしていくことが必要なのではないかと思っておりますけれども、改めて、この人件費補助に関して御答弁いただきたいと思います。 〇菅原経営支援課総括課長 これまでもさまざま答弁を差し上げているところでございますけれども、県としましては、佐々木宣和委員がおっしゃいましたとおり、経営指導員等の給与水準の引き上げは有為な人材の確保という面からも非常に重要な課題と認識をしているところでございます。 経営指導員等の人件費などを含む商工業小規模事業経営支援事業費補助、これは補助でございますので、当然、継続して予算措置をしていく必要がありますことから、国の交付税措置の増額を求めることを基本としております。事業効果であるとか、どのような体制が必要なのかということを含め、商工団体との意見交換を行いつつ、県全体の予算の状況も踏まえながら、経営支援体制の強化を図るための予算の拡充に向けて検討してまいりたいと考えております。 〇佐々木宣和委員 県内の事業所はかなり苦しい状況の中で、事業転換もどんどんしていかないといけないですから、商工会、商工会議所の体制支援は非常に重要でありますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。 最後に、いわての新しい観光推進体制整備事業費に関して伺います。 DMP―データマネジメントプラットフォームの利用機関数が、目標が20団体だったのが53団体と大きく上回っております。利用者の声をどう把握し、これからどう生かしていくのか。 また、県のほうのDMPがありますけけれども、一般社団法人東北観光推進機構のDMPもあるのですが、こちらと県のものとの使い分けなど、どう考えられているのか伺います。 〇畠山観光・プロモーション室長 ただいま佐々木宣和委員に取り上げていただきました県の観光データマネジメントプラットフォーム―いわて観光DMPについてでございます。 いわて観光DMPは、観光データの収集、分析を通じて、旅行者のニーズを捉えた観光施策を展開するため、令和6年度から本格運用を開始しております。 現在、県内59団体にご利用いただいており、運用する中で、市町村や地域のDMOとの意見交換やマーケティングセミナーの開催などを通じ、随時関係者からの声を伺っております。具体的には、データマーケティングの理解を深めたい、地域への来訪者の動向を詳しく把握したい、収集した情報を地域づくりに生かしたいなどといった意見が寄せられております。 こうした声を踏まえまして、令和7年度からは、いわて観光DMPを活用した来訪者調査とその分析や、観光地域づくりに関するワークショップの開催など、新たな取り組みや利用者への支援を拡充しているところでございます。 続きまして、東北観光推進機構がつくっておりますDMPとの使い分けについてということでございました。 東北観光DMPにつきましては、旅行者の携帯電話の位置情報やクレジットカードの利用状況から得られるビッグデータを活用して、来訪者の動態や消費傾向を大局的かつ客観的に把握することが可能でございます。 一方、先ほど申したいわて観光DMPは、県が独自に実施している来訪者調査やイベントアンケートの結果など、質問形式による調査データを蓄積しており、来訪者の属性や体験内容、満足度など、主観的な評価や意識を含めた詳細な情報の把握が可能でございます。 例えば、東北観光DMPの位置情報データを活用しまして、来訪者の広域的な動向を捉えつつ、いわて観光DMPの調査データをもとに、体験された観光コンテンツの評価や満足度を分析することで、地域の受け入れ環境の整備や、さらなる誘客に向けた施策の検討につなげることが可能であり、それぞれのDMPの特性を踏まえた使い分けが有効であると考えております。 〇佐々木宣和委員 使われる方が少しずつふえていっているというのはすごくいいことなのかと思っておりますし、使い分けの話にもあったのですけれども、東北観光DMPのほうは、GPSログや、どういう入り込みになっているのかしっかり見える形のものなので、そちらのほうはかなり使うけれども、いわて観光DMPは実施しているアンケートが同じ基準でとっていないのではないかとか、そういった細かい話もいただいているところでもありまして、精度を上げるような工夫、どちらも活用することによって、しっかりとした丸っとしたデータが見えるような形になるのかと思っていまして、その辺も考えて進めていただくといいのかと思っているところでございます。 DMOに関して言えば、先ほどの岩崎友一委員の質問にあったまちづくり会社なども関係するような話かと思いますが、何とか三陸沿岸地域に人に来てもらいたい。そのためにDMOというのがあって、データ活用して、より効率的、また、より広い連携を生んでいくということがすごく重要なのかと思っております。データを使ってお客さんにたくさん来てもらうということですので、使うのは手段ということで、目的としては、より多くの入り込み客を呼び込むということでありますので、その点をしっかり取り組んでいただきたいと思います。 〇高橋こうすけ委員 私からは、若者の県内定着とUターンの促進について伺います。 岩手県の将来を支える若い世代の方々が、学びや仕事を求めて県外に出ていくこと、これは自然な流れではあるのですけれども、その後、地元に戻ってこない状況が続いている、これが大きな課題となっております。 県の人口移動報告によれば、15〜24歳の転出超過は依然として高い水準で推移しており、とりわけ大学卒業後の県外就職が顕著です。 先ほど来、お話も出ているところではあるのですけれども、こうした中で、県では、いわてで働こう推進協議会や、シゴトバクラシバいわてなどを通じ、若者の県内就職促進やUターン支援に力を入れていますが、県内就職率の数字を見ると、依然として厳しい数字のものもある状況が続いており、施策の実効性をどう高めていくかが問われるのかと思っているところであります。 そこで伺いますが、若者の県内定着に関する主な事業の中で、シゴトバクラシバいわての運営や首都圏での就職説明会、企業支援の取り組みなどの成果をどのように評価しているのか。また、施策指標と実際の実績にどのような差があり、その要因をどのように分析しているのかお伺いいたします。 〇下川定住推進・雇用労働室長 若者の県内定着やUターン促進の取り組みの事業の評価等についてでございますが、就職マッチングサイト、シゴトバクラシバいわてにつきましては、U・Iターンを希望する求職者と県内企業とのマッチングを促進するため、求人情報の提供や県内企業情報などを掲載しており、令和7年9月末現在の登録企業数は1、405社、掲載求人件数は9、936件、求職登録者数は3、447人と、多くの方々に利用されているところでございます。 首都圏での就職フェアにつきましては、本県の暮らしの魅力を発信する移住フェアとの合同のイベントとしておりますが、県内企業と首都圏の学生や求職者との接点を創出する重要な機会と考えておりまして、参加企業からは、認知度向上や採用活動のきっかけとなったというような声も聞かれているところでございます。 企業支援の取り組みにつきましては、インターンシッププログラムの充実や効果的なPR方法など、企業の採用力向上に向けた支援や、県内大学生等を対象に、授業を活用して県内企業の若手職員が自社の魅力を伝える講座の開催等を行っております。県内大学生等を対象とした講座については、令和6年度の参加者数が1、518人と、目標を500人以上上回ったところでございます。 U・Iターンや若者の県内定着の促進に関する事業の成果指標につきましては、おおむね目標を達成しておりますが、マッチングサイトによるマッチング件数につきましては、目標175人に対し実績値は155人と目標達成には至りませんでした。しかし、マッチング件数は年々増加しており、一定の成果はあるものと考えております。 目標達成に至らなかった要因につきましては、全国的な人手不足の中、東京一極集中の傾向に歯どめがかかっていないことや、本県の賃金水準や正社員求人数が全国に比べて少ないことなどの影響があると考えております。また、本県の企業や暮らしの魅力を十分に伝えられていないことも要因であると考えております。 〇千葉秀幸副委員長 答弁は簡潔にお願いいたします。 〇高橋こうすけ委員 済みません、まとめて聞いてしまったものですから。 いろいろ説明をいただきました。この取り組みというのは一定の成果があっただろうと私も思っておりましたが、もう少し踏み込んだ工夫が必要なのかなと思っているところであります。先日、県外で学ぶ岩手出身の学生とお話しする機会があったのですけれども、戻りたいという気持ちはあるのだけれども、どう行動していいかわからないなどという話を私は聞いたものですから、今、さまざまな取り組みをしている中で、イベントだったり、説明会だったり、実施自体が目的になってしまうということではなくて、参加した学生が実際に企業とのマッチングだったり、インターンにつながったかどうかというのを把握しながら分析していくことが、より重要なのかと思っております。その点について、事業の中でイベント後の成果の把握、フォローアップなど、今後のお考えがありましたらお伺いしたいと思います。 あわせて、若者が岩手県に戻るかどうか判断する際に、仕事の情報だけではなくて、生活だったり地域の魅力も大きな魅力になる要素だと思いますし、就職支援だけではなくて、どのように生活できるかという視点を持って、地域と連動した情報発信、生活支援、どのように充実させながら情報発信していくのか、あわせて今後の見通しをお聞かせいただければと思います。 〇下川定住推進・雇用労働室長 まず、イベント後の成果の把握やフォローアップについてでございますが、U・Iターンの促進を図るためには、首都圏等で開催している、本県の暮らしや仕事の魅力を発信するイベント等の参加者を県内外に設置しておりますU・Iターン相談窓口や就職マッチングサイトの利用につなげ、個別支援を継続して行うことが重要であると考え、取り組んでおります。 例えば、ジョブカフェいわてに設置しております、いわてU・Iターンサポートデスクにおいては、昨年度、マッチングサイトの利用者からの相談を含め、年間2、523件の相談に対応し、キャリアカウンセラーのアドバイスや企業との面談のコーディネート、学生のインターンシップの個別支援などを行っているところです。 このような取り組みによりまして、県のマッチングサイトや相談窓口を通じたU・Iターン就職者数は、令和3年度から毎年300人以上を維持しているところでございます。 次に、魅力発信、情報の発信等についてでございますが、若者のU・Iターンを推進するためには、就職支援だけではなく、岩手県での暮らしをイメージできるような情報や、それぞれの地域の魅力を市町村とも連携して発信していくことが重要であると考えております。 県では、移住定住ポータルサイト、イーハトー部に入ろう!や、これと連動するSNSにおいて、県内各地の特色や魅力、県や市町村の移住関連施策、各種イベント等について発信をしております。 このたび、このポータルサイトを一部リニューアルしまして、本県での暮らしの優位性を示すデータを紹介するページを新設したところでございます。 また、県内全33市町村の魅力や暮らしに関する情報発信を強化するため、ことし3月にユーチューブチャンネル、いわてへ踏み出せを開設し、令和9年度までに全市町村のPR動画を公開できるよう、順次撮影、編集を進めているところでございます。 引き続き、こうした取り組みを進めながら、本県で暮らす豊かさや魅力に取り組んでまいりたいと思います。 〇高橋こうすけ委員 非常にいい取り組みだと思っておりますし、しっかりと暮らしのイメージが描けていないという話は私自身もいただいていまして、情報があっても、なかなか自分事として捉えにくくて悩んでいましたなどという話もあったものですから、質問させていただきました。ぜひ企業と若者を結びつけるだけではなくて、岩手県を離れた人ともつながり続けて、いつでも戻ってこられるような関係人口の視点も重ねて、引き続き取り組んでいただきたいと思います。 岩手県に帰ってくるということが特別な決断ではなくて、自然な選択として考えられるように、引き続き、実効性のある支援策を磨き続けていただければと思っております。 〇はぎの幸弘委員 私は、企業における人手不足対策の中で、外国人活用に特化して伺います。 企業にとって最低賃金の異常な高騰もそうですけれども、人手不足が非常に深刻になってきており、できれば日本人で固めたいところでも外国人、今や安い労働力ではなくて高い労働力に変わってしまいました。でも、やむを得ず使わないと企業活動ができないところでございます。 そういった中で、現在外国人を雇っている企業のほとんどが実習生制度を活用していると思うのですけれども、2年後の2027年度には育成就労制度に移行するということで、いろいろな業界でそれに向けて情報収集をしているところですが、非常に混乱しているのが実態だと私は把握しているのですが、その点において、県の御認識と、それに対してこれまでどのような支援をしてきたかお聞かせください。 〇菅原労働課長 育成就労制度につきましては、先般、政府が、育成就労制度を新設する入管難民法などの改正法につきまして、2027年4月1日に施行すると決めたところでございます。御懸念のとおり、育成就労制度では転籍が認められることで、賃金水準が高い都市部など、より条件のよい地域へ行ってしまうことなどが懸念されております。 当然、制度の周知とかには取り組んでいるところですけれども、情報提供の面につきましては、県の取り組みとしましては、県内の企業が外国人材について理解を深めるため、県と包括連携を締結している企業との共催によりまして、人材確保を課題に抱える県内の事業者を対象に、外国人材の雇用に関する入門的なセミナーを令和7年2月と7月に開催したところでございます。 また、外国人材の県内企業への円滑な就労と定着を促進するため、県内の企業が行う海外の大学で学んでいる外国人学生の県内企業におけるインターンシップに対する経費の補助制度を創設するなどの取り組みをしているところでございます。 〇はぎの幸弘委員 わかりました。今、ちらっと触れました賃金格差ですけれども、今後、外国人材、外国の方々はドライですから、とにかく賃金の高いところ、義理人情は全くないということで、せっかく連れてきても1年や2年いたら、もう転籍しますといって賃金の高い関東地方とかに行ってしまうケースも当然想定される。結局、岩手県に外国人材が来ないということも考えられますけれども、それに対してどのような対策をこれまで講じてきたのか、お願いします。 〇菅原労働課長 参議院調査室が作成した令和元年6月に公表した資料によりますと、都道府県別の外国人労働者数と賃金との関係は、有効求人数が多く、賃金も高くなる都道府県には外国人労働者が多く集まる傾向が見られるとされております。育成就労制度におきましては、先ほども申し上げたとおり、転籍が認められるようになることから、賃金の高い地方から都市部への転籍が進むことが懸念されております。 県では、全国的な人口減少により、地域で必要とする産業人材を確保することが難しくなってきており、育成就労制度と特定技能制度につきまして、地域の実情も踏まえた人材確保策につながる制度とされるよう、国に対して要望しているところでございます。 今後も、国の動向を注視しながら、国へ働きかけてまいりたいと思います。 〇はぎの幸弘委員 次に、情報提供の充実化ということで、企業等が外国人を登用する場合は、独自でというよりは、ほとんどが受け入れ組合のような組織を経由して入れていると思うんですけれども、今もちらちら答弁の中にもかいま見れるように、制度がまだはっきり決まっていない部分がかなりあるということで、みんな混乱しています。組合員のほうも混乱しています。まして、組合員も人手不足です。ですから、私はまずはそういった組合員、県内にどれだけの受け入れ組合があるのかしっかり把握して、それぞれの組合の状態がどういう状況なのかも把握しないとならない。それは、まずは地元の33自治体もそうですけれども、それを県としてきっちり集約して、できれば的確なアドバイスを、企業それぞれにやるのもそうでしょうけれども、まず、受け入れ組合にしっかりわかってもらわない、企業を適正に導けないと思うので、その辺、受け入れ組合への支援というか、情報提供というか、そういったところの実態はどうなっていますか。 〇菅原労働課長 外国人の受け入れに当たりましては、監理団体や登録支援機関が重要な役割を担っておりまして、円滑な受け入れのためには、情報共有は大事なことだと認識しております。 これまで、県としましては、公式に受け入れ団体との情報共有の場は設けておりませんけれども、令和6年度に県内の事業所や監理団体に対しまして、外国人労働者雇用実態調査を実施しまして、監理団体にアンケートやヒアリングによる状況把握に努めたほか、必要に応じて、個々の外国人材受け入れにかかわる関係機関、団体と情報交換を行っております。 今後、外国人材の受け入れに関する取り組みを考える上で、関係機関、団体などとの情報交換は重要と考えております。情報提供や情報共有の方法等について検討しながら、外国人材の受け入れ環境整備に取り組んでまいります。 〇はぎの幸弘委員 わかりました。相手が外国人の方々ですから、通訳の確保が必要です。今、受け入れ人材はベトナム人が多いというけれども、結局、ベトナム人も飽和状態。ミャンマーは国情不安。インドネシアのほうに行ってみたりとか、ばらばらになって、通訳も本当に足りているのかどうかわからない状況にあります。そういった部分への支援体制、あるいは、企業が今、リモートで面接することもありますけれども、リモートだとごまかされるのですよね。実際に現地に行って面接をして雇用するとなると、飛行機代とか渡航費もかかる。先ほど言ったみたいに、やっと連れてきたかと思えば1年や2年で転籍される。そうすると、その費用がパーになるみたいなこともあるので、そういったところをしっかり把握して、県としても物的、人的支援も―決算審査だと考えてやったのですかという質疑になるけれども、もしやっていなければ、今後考える必要があると思うのですけれども、その辺に対する御認識を伺います。 〇菅原労働課長 まず、相談体制の部分でございますけれども、県におきましては、公益財団法人岩手県国際交流協会への委託により開設しています、いわて外国人県民相談・支援センターが、県内在住の外国人の方や、外国人を雇用している企業からの相談に対応しておりまして、在留資格の手続や法律相談などの相談内容に応じて、行政書士や弁護士、専門家による相談会も実施してきたところでございます。 あと、資金面のところでございます。確かに、初期費用、育成費用がかかります。それに対する支援制度ということでございますけれども、国では、人材確保等支援助成金外国人労働者就労環境整備助成コースにより、外国人特有の事情に配慮した就労環境の整備を行って、外国人労働者の職場定着に取り組む事業主に対する助成を行っていると承知しています。 また、県内市町におきましても、外国人受け入れの増加に伴って、職場環境整備、企業に対する支援制度として、外国人材の受け入れ人数に応じた補助金の制度とか、そういう制度を実施していると承知しております。 今後も情報収集もしながら、県としましても、外国人が働きやすく、安心して暮らしていける環境整備に取り組んでいきたいと思います。 〇はぎの幸弘委員 人口減少の中で、生まれてくる子供の数も少なくなってくるということは、いや応なしに外国人に頼らなければならないという、いい悪いは別にして、それが現実だと思います。 主要施策の成果説明書の中の10の政策分野で、人手不足対応における外国人の雇用の関係は、6の仕事・収入かと思って見ていたのですけれども、特に外国人労働者に対するどうのこうのというのは、私は見つけられなかったのですけれども、主要施策の成果説明書ではどの辺の分野に入ってくるものですか。 〇菅原労働課長 はぎの幸弘委員御指摘のとおり、仕事・収入のところには、いわゆる外国人労働者の指標というのは、ございません。 〇はぎの幸弘委員 私はそういった面では、今後、そういった項目もつくってやっていかないと企業が困窮してくる、岩手県の経済が困窮することにつながると思いますので、これは提言にとどめます。 最後に、先ほどから最低賃金の件が出ています。賃上げ補助金も50人目安ということで、私が代表取締役の企業のような100人を超える企業は見捨てられたと思って聞いていましたけれども、いずれ、賃上げ補助金は一過性のものではないかというのは一般質問でも言いました。焼け石に水と言ったら失礼ですけれども、私としては、それよりも急激な物価上昇が野放しの状態だと思うのです。県がどうのこうのということではないですけれども、知事が、最低賃金が1、000円を超えたら順位にこだわらないと言ったことについて、私はバランスに欠けているのではないかと言ったら、順位にこだわらないと言ったのが企業に寄り添っていることだと答弁があった。私はちょっと理解できなかったのですけれども、国に対して急激な物価高騰を緩やかにする。例えば、国は円安指向ですよね。若干でも円高のほうにも持っていくようにやるべきではないか。例えば全国知事会を通じて国に働きかけるとか、そういったことをやられることで、少しは物価高騰が押さえられれば中小企業も助かると思うのですけれども、その辺どうですか。お考えを伺います。 〇箱石商工労働観光部長 国の基本的な政策の方向性としては、賃上げにより経済成長を進めていくと理解しております。一定の物価の高騰と賃上げの好循環ということで経済成長を促していくという基本方向だろうと思っておりますけれども、一方でまた、行き過ぎた、あるいは急激な物価高騰というものに賃上げが追いついていけないという状況もあるかと思います。今、一つ例示として挙げられた円安というのも、エネルギー価格等に大きな影響を与えていると思います。総合的にどういうふうな対応を国に対して提案していけるかについては、今のお話も踏まえて、少し勉強していきたいと考えております。 〇松本雄士委員 私から、まず最初に、中小企業支援について伺います。 非常に急激な賃上げで中小企業は大変な思いをされているわけでありますけれども、足元での物価高騰対策、賃上げ支援というのは重要であるかと思いますが、本質は中小企業の生産性であったり、収益力を向上して適正な価格転嫁を一層促していかなければならないというのは、これまでもいろいろ質疑、答弁であったところであります。県内の中小企業の構造的な変革の状況、進んでいるのかどうかというのをどう捉えているのかお伺いいたします。 〇菅原労働課長 中小企業の持続的な賃上げを実現するためには、生産性向上と価格転嫁の推進の取り組みが重要と認識しておりますので、県では、令和5年度から、中小企業者等賃上げ環境整備支援事業費補助金などによりまして、経営革新を図りながら生産性向上に取り組む中小企業に対する伴走支援を展開しているところでございます。 この補助金を活用した事業者のうち7割が目標達成できる見込みとなるなど、持続的な賃上げに向けた取り組みが着実に進んでいると考えられております。 一方で、生産性向上の取り組みの効果は発現までに時間を要します。また、価格転嫁を十分に進めることが困難な企業もあります。ここ数年、最低賃金の大幅な引き上げが行われる中、人材確保のための防衛的な賃上げに対応する物価高騰対策賃上げ支援金は、事業継続と雇用の維持に有効であったものと考えているところでございます。 〇松本雄士委員 構造的変革が進んでいるのかというのは、経営革新計画の適応になった企業のその後の状況で捉えているというのは、先ほど来答弁があったところでありますございますけれども、非常に限定的であると考えております。県内には3万社を超える中小企業があるわけでして、もっと面的に広く生産性向上であったり収益力向上が進んでいるのか、そういった測定がなければ評価もないですし、対応もできないと考えますが、より面的に広く生産性とか収益力が向上しているかどうか、また、構造的な変化が進んでいるのかどうかというのは、どう把握されているのかお伺いいたします。 〇菅原経営支援課総括課長 生産性向上に関して、これができれば生産性が向上したというところを、数字的に見るのは難しかろうと思っております。ただ、先ほど私のほうでも申し上げたところですが、今年度、全商工会、商工会議所と意見交換を行った中で、各地区ごとにそれぞれの企業はいろいろな状況があって、かつ、こういうものが進んでいるといったものを個別に伺っているところでございまして、こういった形で県内の状況を把握してまいりたいと考えております。 〇松本雄士委員 なかなか難しいところはわかりますが、定量的な指標の把握は検討していただきたい。 そういった中にあって、商工指導団体の支援というのは非常に重要であると考えております。これまで経営革新計画―先ほど限定的だと言いましたけれども、計画を策定した300弱の企業うち大体9割ぐらいが商工会の指導によるものだということです。商工会の指導がなければ経営革新計画の策定もほぼつくられていないだろうという数字があります。 ただ、一方で、これは佐々木宣和委員も取り上げておりますけれども、商工指導団体の経営指導員等の人件費は東北地区平均の大体85%ぐらいの水準で非常に低い状態になっております。先ほど答弁で、国の施策を待ってやっていくということがありましたが、国の施策はほかの東北地区の各県にも行ってしまいますので、相対的に岩手県が低いという状態は変わらないのではないかと考えております。しっかり物価高騰対策や賃上げ支援金の財源を確保して、商工指導団体の人件費の支援のところもやっていくというのが望ましいんですけれども、中小企業の構造的な変革を促すといったときに、ここの指導体制を強化するのは大きなレバレッジポイントであると考えております。 ついては、物価高騰賃上げ支援金の数%を回してでも商工指導団体の支援体制の強化を図っていく、そういった考えも時には必要なのではないかと考えますし、さらには、中小企業者等賃上げ環境整備支援事業費補助金は、まだまだ支援対象数も経営革新計画の数も、また補助額も足りないと思っております。その辺の財源であったり、中小企業者等賃上げ環境整備支援事業費補助金のあり方についてお伺いいたします。 〇菅原経営支援課総括課長 ただいま松本雄士委員からお話がございましたとおり、経営指導員が果たす役割は非常に重要になっていると認識をしておりまして、先ほども御答弁申し上げましたが、有為な人材を確保するという意味でも、経営指導員等の給与水準の引き上げは検討が必要だと認識をしているところでございます。 先ほど来、御答弁申し上げておりますが、商工会、商工会議所に対する補助金に関しては、継続して予算措置をしていく必要があると考えております。したがいまして、国の地方交付税措置の増額を求めるということが基本となるかと思いますので、この中で県全体の予算の状況も踏まえながらということで検討を進めてまいりたいと考えております。 中小企業者等賃上げ環境整備支援事業費補助の予算の拡充についてもお話をいただきました。こちらに関して、令和7年度は、一般財源で1億円の予算をつけている状況であります。 こちらの補助金につきましては、商工指導団体からも拡充の要望が寄せられております。また、フォローアップ調査でも全ての事業者が継続を望んでいるということでございますので、引き続き、本補助金の継続、あるいは予算の拡充につきましては、先ほど申し上げました国の施策の動向も踏まえ、注視しながら、適時適切に対応を検討してまいります。 〇松本雄士委員 よろしくお願いいたします。県内の中小企業は3万社を超えて、そこで働く方々は約27万人を超える。こういった方々の暮らしを支えるという意味でも、商工指導団体の果たす役割は本当に大きいと思っておりますし、本質的な構造変革を促すといったときには、そういったところで生産性、収益力の向上、価格転嫁を一層促進していかなければなりませんので、よろしくお願いいたします。 次に、起業・スタートアップ支援についてお伺いいたします。 岩手県内の経営者、社長の平均年齢は全国で2番目に高い。地方の経済、将来を考えたときに、将来に向けてしっかり種まきをしていかなければならないというときに、スタートアップ支援は重要なのだろうと考えています。 一方、令和6年度の開業率を見ますと、成果指標の達成度D判定という中で、全国の中でも下位にある。前年よりは伸びておりますけれども、非常に厳しい状況にあるということがあります。 一方、D判定に対していろいろ取り組み、政策推進方策であるとか、事務事業の活動指標、成果指標はAを示しているものが多い。やっていることはAと評価しているけれども、目的のところにつながっていない。このギャップをどう捉えているのかお伺いいたします。 〇菅原経営支援課総括課長 起業・スタートアップの支援に関しましては、県では、市町村や商工指導団体、金融機関等の支援機関が連携しまして、一体となって起業家の育成を行うため、令和5年度に、いわてスタートアップ推進プラットフォームの活動を設置しておりますし、融資とか補助金による起業支援を展開しております。これらの取り組みによりまして、具体的推進方策指標は順調に推移し、達成度Aとなっておりますし、事務事業の各指標についても、おおむね順調に推移しているところでございます。 しかしながら、松本雄士委員から御指摘がございました開業率、令和6年度の成果指標として出ているのは令和5年度の開業率実績に基づくものでありますけれども、こちらに関しましては、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行に伴い経済が緩やかに回復した一方で、急速な円安であるとか国際情勢の影響によるエネルギー価格・物価の高どまり等が続いたことから、創業計画の見直しであるとか延期を余儀なくされる創業準備者も少なくなかったものと考えられておりまして、開業率につきましては、達成度がDとなっております。 全国の開業率の推移に関しましては、令和4年度から令和5年度まで横ばいに推移する中、本県に関しては、前年度から0.3ポイント上昇しているということでございますので、指標の目標値には到達しなかったものの、一定の活動の成果は出ているのではないかと考えております。 〇松本雄士委員 わかりました。開業率はD判定であるけれども、全国的な動向等に比べても、本県はまずやっているほうだということですね。先ほど、令和5年に立ち上げた、いわてスタートアップ推進プラットフォームというのも出ましたけれども、これの活動状況についてお伺いいたします。 〇菅原経営支援課総括課長 いわてスタートアップ推進プラットフォームの活動状況でございます。 こちらに関しましては、活動計画、実績の共有と参画団体の取り組み内容などを共有する連絡会議と、個別のテーマごとに意見交換などを行う分科会を設置しております。分科会に関しましては、創業支援分科会、新規事業開発支援分科会、女性の起業支援分科会の三つを設置しているところでございます。 令和6年度におきましては、市町村、商工指導団体などが参加いたしまして、連絡会議を2回、分科会を計5回開催しております。具体的には、連絡会議に関しましては、プラットフォームの参画団体の取り組みの情報共有などを行い、分科会におきましては、例えば、創業支援分科会では、市町村における起業、創業支援の取り組み、新規事業開発支援分科会では、起業家伴走支援における課題や支援手法、女性の起業支援分科会では、女性の相談対応や起業に向けた支援などをテーマに、起業や創業支援の先進事例の情報共有であるとか、効果的な支援手法などの意見交換を行いまして、参加団体の支援スキルの向上に取り組んだところでございます。 〇松本雄士委員 分科会、連絡会議は相当数やっていたということですが、令和7年度も開催されているということでしょうか。 〇菅原経営支援課総括課長 令和7年度につきましては、連絡会議は既に開催をしておりまして、分科会に関しましては、この後、順次開催する予定としております。 〇松本雄士委員 いわてスタートアップ推進プラットフォームのホームページにしっかり発信されていなかったのか、私が見つけられなかっただけかもしれませんけれども、活動状況はしっかりと発信していただきたい。また、そういうのにいろいろ触発される方とか企業もあるかと思いますので、その辺はしっかりお願いしたいと思っています。 そして、今、岩手大学を中心としたイノベーション推進リサーチパークの取り組みであったり、岩手県立大学も企業学群ということで、いろいろな取り組みが進められているところであります。大学を中心とした取り組みやセミナー、交流会というのをもっと活性化してもらって、連絡会議、分科会、いろいろな方々の声を踏まえて、新たな産業の導入や展開に向けて、広島県でやっている規制を解除する、ひろしまサンドボックスみたいな取り組みがあるのですけれども、そういうものの導入を促進してもらって、起業、スタートアップをどんどん促進していただきたいのですけれども、その見解をお伺いいたします。 〇菅原経営支援課総括課長 松本雄士委員から御紹介いただきました、ひろしまサンドボックス、こちらは地域限定型の規制のサンドボックス制度でございます。新しい技術やビジネスの創出を促す点で非常に有効なものだと考えております。 特区等につきましても、例えば、スタートアップを支援する国家戦略特区として、外国人の起業活動を支援するスタートアップビザ制度が、特区による取り組みが海外からの投資を呼び込む効果があったということで、ことし1月から全国展開されるなど、地域の産業の多様化であるとか国際化であるとか、こういったものが期待されるような取り組みだと認識しております。 こうしたアイデアとかシーズは、起業家の卵の方が持っているということが多いと思います。まずは、卵となる方が、岩手県に行けば起業支援してくれるというような雰囲気をつくることが大切だと考えております。令和7年度から、新たに、県内の起業家だけでなく、岩手県の事業展開や実証、連携に関心を持つ県外在住者などが交流しまして、ネットワークを形成するような事業を展開しようとしております。こうした場も活用しながら、起業家が岩手県での創業を目指すような仕組みづくりを検討していきたいと考えております。 〇松本雄士委員 今、答弁があったとおり、そういった取り組みをどんどんやって、新たな種をまいていく。それが起業、スタートアップにつながる。令和7年度からといっても、もう下期に入っていますので、いろいろスピード感を持ってやっていただきたい。これまで商工労働観光部の答弁を聞いていますと、もっと前がかって積極的にやってほしいと思うところがありますので、ぜひともよろしくお願いいたします。 〇菅原亮太委員 私からはまず、物価高騰対策賃上げ支援金について伺ってまいります。 本県は、過去2回、物価高騰対策賃上げ支援金をされていますけれども、1回目は申請2、889件、支給額が10億円余、1人当たり5万円で2万313人ということでございました。2回目の物価高騰対策賃上げ支援金の申請状況について伺います。 〇菅原労働課長 令和6年12月補正予算で措置した、いわゆる2回目と言わせていただきますけれども、2回目の申請状況は、10月17日時点で、申請事業者数が2、758事業者、申請人数が2万7、867人、申請金額が16億7、202万円となっております。 〇菅原亮太委員 改めて確認ですけれども、これまで2回賃上げ支援をやってきて、ことし79円という最大の最低賃金上げ幅になったにもかかわらず、今年度予算には賃上げ支援事業を計上できなかった。その理由について、改めて伺いたいと思います。 〇菅原労働課長 賃上げ支援事業の予算計上についてでありますが、今回、予算計上を待っている理由としましては、国が交付金等による重点的な支援を行うことでさまざまな取り組みを後押しするとしているのですけれども、現時点でその具体的な支援策が示されていないということ。あと、仮に国に先行して県単独で支援策を実施した場合、国が後から交付金等を創設した場合に、制度設計の違いによって県の支援策が国の交付金等の対象にならないというケースもあるため、待たざるを得ないということでございます。 〇菅原亮太委員 本県としては、国の財政支援を待って賃上げ支援を行いたいといった答弁だと思います。一方で、秋田県は県単独で最低賃金を1、031円以上に賃上げした企業の賃上げ支援を行っておりますし、京都府は最低賃金引き上げ額64円以上の引き上げを行ったことを補助条件に経費削減効果のある設備投資などの経費を補助。ただし、国の業務改善助成金の交付を受けた場合は、その交付額を除いた額の2分の1を交付。さらに、長野県については、国の業務改善助成金の支給額の10分の1を上乗せ補助というふうに各県でいろいろ賃上げについて対策をとっていらっしゃる。 そういった意味で、本県はこれまで2年間、賃上げ支援をしていただいたのですけれども、最大の引き上げとなったことしは支援がないというのは、経営者から見ると、見捨てられたのではないかと感じてしまうおそれがあると思っております。そういう意味では、本県として、国の財政を待たずに、県単独で何かしら対応を行って、経営者に寄り添った姿勢を見せるべきではないかと思っています。臼澤勉委員も、飯澤匡委員も、メッセージを出すべきとおっしゃっておりましたけれども、改めて伺います。 〇菅原労働課長 今までの決算特別委員会の流れも含めてですけれども、県では、ことしも物価高騰対策賃上げ支援金のほか、中小企業者等賃上げ環境整備支援事業費補助という事業―京都府に似ているのかと思っているのですけれども、令和5年度からやっておりまして、経営革新計画に基づいて生産性の向上を図って、賃上げのための環境整備に取り組む中小企業者、小規模事業者の新たな設備投資、人材育成、販路開拓に要する経費に対して補助金を交付しているところです。 令和7年度も第1回公募の実績は42件でしたし、第2回公募の申請実績も―9月末までの受付でございましたが、24件ありました。 繰り返しになりますが、最低賃金に関しては、国が重点支援策を講じることとしておりまして、その具体策が見えていない、支援策が示されておりませんので、今後の支援策につきましては、国の支援策の状況とか、地方に対する財源措置の見通しを踏まえて、その内容について検討してまいりたいと思います。 〇菅原亮太委員 中小企業賃上げ環境整備支援補助金については、ことしの分は締め切りしているということでございますので、そういった意味で、最低賃金を引き上げ、設備投資などを行った中小企業に費用の一部を助成する国の業務改善助成金を活用することになりますが、岩手県内の支援実績を伺いたいと思います。業務改善助成金の令和3年から令和6年の推移について伺います。 〇菅原労働課長 岩手労働局の調べによる、令和3年から令和6年までの業務改善支援金の実績でございます。令和3年が83件、令和4年が162件、令和5年が280件、令和6年が282件となっております。 〇菅原亮太委員 こういった形で、本県でも業務改善助成金の活用が進んでいるわけであります。繰り返しになって恐縮ですけれども、賃上げが大変なときに、県としても何か県単独で事業をやってほしいと思っておりまして、先ほどの長野県の事例を出すと、業務改善支援金の支給額の10分の1を上乗せ補助とあります。この業務改善助成金、90円賃上げした場合、最大助成額は600万円ということで、単純計算で60万円。今回、令和6年で282社だったので60万円掛ける約300社で1億8、000万円。単純比較になってしまうのですけれども、例えば79円賃上げした企業を保障するとなった場合は、今の実績を見ますと、1人当たり8万円として3万人申請を受けていますので、単純にやってしまうと24億円。 国の経済対策の前に暫定措置として県として何か寄り添う姿勢を見せるとなれば、業務改善助成金、10分の1上乗せ補助というのもいいのではないかと思いますが、改めていかがでしょうか。 〇菅原労働課長 業務改善助成金への上乗せの関係でございます。令和7年7月現在で、国の調べによりますと、11県で行われております。その方式はさまざまでございますけれども、上乗せ補助を行うことによって中小企業の自己負担軽減とか最低賃金引き上げの促進、企業の設備投資の後押しによる生産性向上などの期待ができると受けとめているところではございます。 ただ、改めて国の支援制度に対して上乗せ補助する形にしていくべきではないかというお話だったかと思いますけれども、賃上げ支援金を含む支援策につきましては、国の支援策の状況や地方に対する財源措置の見通しを踏まえて検討していかなければならないということで、限られた財源の中で、最大限の効果が生まれるよう検討してまいりたいと思います。 〇菅原亮太委員 この質問の最後にしますけれども、今回、国から交付金が来た、もしくは来なかった場合は、知事は県単独でもやるとおっしゃっていましたけれども、今の商工労働観光部の想定として、賃上げ対策としてやろうと考えているのは、今までどおりの賃上げした分に対して補助ということでよろしいか、それとも別の方向性、例えば、今言ったように、生産性向上の設備投資に対する補助とか、そういうあり方も検討されているか、今後の対応について、どのように考えていらっしゃるか伺います。 〇菅原労働課長 具体的な取り組みにつきましては、現在検討している状況であります。 〇菅原亮太委員 福井せいじ委員が質疑した酒蔵支援について、関連して伺いたいのですけれども、先ほどの商工労働観光部長の答弁では、国の対策、交付金が来たら酒蔵支援をやっていきたいといった旨の答弁だったかと思ったのですけれども、改めてそういった形でしたでしょうか。 〇箱石商工労働観光部長 酒蔵支援について、必ずしも国の経済対策交付金を活用するという方針を決めているわけではありませんけれども、県全体の予算の編成の中で、しっかりと早急に対応していきたいということでございます。 〇菅原亮太委員 わかりました。早急にということですから、本当に早急にお願いしたいと思います。機を逸してしまうと、酒蔵とすれば、倍以上にはね上がった米を購入して、それを価格転嫁してしまうと商品の値段が倍になってしまう。そういう意味では、そのときに県として何か対応してと言われたら、実質的にできることとすれば、県内の日本酒を応援する購入券配布とかになってしまうのではないか。それを考えると、今の原材料に対しての上乗せ補助のほうが予算的にも安く済むだろうという意味では、早急な、困っている酒蔵に対する酒米購入補助の検討をぜひお願いしたいと思います。 次に、U・Iターン向上政策について伺います。令和6年度の目標U・Iターン者数とその実績について伺います。 〇下川定住推進・雇用労働室長 U・Iターン就職者数の目標と実績についてでございますが、令和6年度の単年度の目標については1、000人でございまして、実績は643人となっております。 〇菅原亮太委員 実績は目標に未達ということでございますが、Uターン者、Iターン者、それぞれの人数は把握されていますでしょうか。 〇下川定住推進・雇用労働室長 Uターン、Iターンを区別した人数の把握はしておりません。 〇菅原亮太委員 令和7年2月の私の一般質問の答弁で、商工観光労働部長からこのようにいただいておりました。現在の県などの取り組みを利用してU・Iターンを行った人数について、UターンとIターンに区分して把握する方法を検討していきたいと答弁されていましたけれども、現在、その方法の検討状況はいかがでしょうか。 〇下川定住推進・雇用労働室長 U・Iターン就職者数についてでございますが、こちらの数値につきましては、ハローワーク等の協力を得て把握している数値でありますため、把握する項目をふやすなど事務負担が増加する場合には、協力先から十分な理解や合意を得る必要があると考えております。 これまで、Uターン、Iターンにつきましては、地方への就職、移住という観点で捉えまして施策を実施してきたところでございます。 〇菅原亮太委員 方法は検討されていないと受けとめました。政策企画部にも同じようなことを質問していたのですけれども、県は毎年のU・Iターン就職者数をどのように把握しているか伺います。 〇下川定住推進・雇用労働室長 U・Iターン就職者数の把握方法についてでございますが、U・Iターン就職者数はハローワークで取り扱いました就職者数、県外事務所で設置をしております、岩手県U・Iターンセンターの無料職業紹介等を利用した就職者数、ジョブカフェいわてに設置しております、いわてU・Iターンサポートデスクの相談を経由した就職者数、県の就職マッチングサイト、シゴトバクラシバいわてでのマッチング数を合計した数値として計上しております。 また、済みません、先ほどのU・Iターン者別の把握方法の検討についてでございますが、先ほどお話ししましたとおり、これまでは地方への就職、移住という観点で施策を実施したところでございまして、今後の施策を展開する上では、UターンとIターンを区別して把握することも意義があるものとは考えております。 そこで、今後、例えば、国の移住支援金を受給した方へのアンケートの実施ですとか、就職マッチングサイト、シゴトバクラシバいわての登録項目等の変更によりまして、出身地や移住元地域の把握に努めるなど、どのような工夫ができるか、現在研究をしているところでございます。 〇菅原亮太委員 意義はあるということで、政策企画部にも話をしたのですけれども、福井県は転入者が大分ふえたということです。そこはなぜかと聞くと、移住支援金も奨学金返還支援金も同じことをやっているけれども、福井県はふえた。その理由については、県と市町村で定住促進機構というのを設立しましたということです。例えば、移住者が相談に来たら、まず機構で取りまとめて、移住相談から定住までのさまざまな支援を行い、この支援を受けた人をIターン者、Uターン者としてカウントする。その支援を受けたときには、必ずどこの地域から来たか、どういった家族構成かというのをしっかりと把握している。そういったことを調査していたそうであります。 商工労働観光部も政策企画部と一体となって、定住促進機構設立によって、しっかりとU・Iターン者把握、また、地域の把握、家族構成の把握等をしっかりと進めていただきたいと思いますけれども、改めていかがでしょうか。 〇下川定住推進・雇用労働室長 今、菅原亮太委員から御紹介がありましたとおり、福井県では、ふるさと福井移住定住推進機構を設立しまして、県と市町が一体で運営をするとともに、移住者の年齢、家族構成や移住前の居住地を県と市町村で全て共有するなど、U・Iターン者を把握する体制を構築していると承知しております。 本県においては、移住者の年齢、家族構成などの詳細な情報について、県と市町村とで共有している状況にはございませんが、相談から移住、定住までの切れ目ない支援に向けまして、首都圏等の相談窓口で受け付けた相談を各市町村へつなぐ体制を構築するため、県内全市町村が設置しております移住コーディネーターの方に、県の移住コーディネーターとしても登録をしていただき、これらの方々と、首都圏の相談窓口に設置している移住コンシェルジュとの意見交換会を行うなど、移住検討者や移住者への支援の充実に努めているところでございます。 このほか、県では、岩手県への定住、交流促進に向けた官民連携のネットワークとしまして、いわて定住・交流促進連絡協議会を平成18年に設置し、情報発信を初め、市町村と連携した取り組みを行っているところでございます。 引き続き、市町村等との連携体制の強化を図りながら、U・Iターンの促進に取り組んでまいりたいと思います。 〇菅原亮太委員 大事なのは、どういった人たち―Iターン者、Uターン者がどこから来て、どういう家族構成かというニーズを把握するというところでございます。そういったことを把握した上で、こういった地域にはこういう政策が効果的だというところが見えてきますので、そういった目的意識を持って取り組んでいただきたいと思っています。 最後、データセンター誘致について、伺って終わります。 令和6年9月の決算特別委員会、小林正信委員のデータセンター誘致についての質疑に対する答弁ですけれども、これまで本県にも複数の企業から問い合わせがございました。その後、用地の提案、候補地の案内など、誘致に前向きな市町村と連携して取り組みを進めてきたところでありますが、現在までに誘致が実現したものはない状況でございますといった答弁でございました。誘致が実現しなかった理由、また、解決すべき課題は何か教えていただければと思います。 〇小野ものづくり自動車産業新興課長 データセンターについてのお尋ねでございます。誘致が実現しなかった理由や解決すべき課題ということですが、令和4年に経済産業省がデータセンターの誘致に前向きな自治体を調査いたしまして、その際、本県では五つの市と町が意欲を示したところです。同省を通じまして事業者等へ情報発信を行ったところでありますが、現時点までに、いずれも誘致の実現には至っていないという状況でございます。 主な要因といたしましてですが、事業者が求める立地条件と自治体が提示する候補地との間にミスマッチがあったということです。大規模な電力供給と高品質な通信インフラの整備が必要となる中で、他地域と比較しまして優位性が十分でなかったこと、特に電力供給という部分が難しかったということなのだろうと考えております。 県といたしましては、事業者のニーズに沿った用地の提案ができるように、そしてまた、データセンターにおきましても、環境負荷の削減が大きな課題となっております。地域の再生可能エネルギーの活用についても検討しながら、今後も、誘致に前向きな市町村と連携しまして、データセンターの誘致に取り組んでいきたいと考えております。 〇千葉秀幸副委員長 この際、世話人会の申し合わせにより10分間ほど休憩いたします。 午後6時22分 休 憩 午後6時41分 再 開 〇佐々木茂光委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。 〇斉藤信委員 それでは、議論にもなっております中小企業等への物価高騰対策賃上げ支援金にについて、この実績とさらなる支援策についてお聞きしたいと思います。 先ほどの答弁で、第2弾の物価高騰対策賃上げ支援金の実績が示されました。申請2、758件、2万7、867人、16億7、202万円。これは第1弾と比べて金額では1.6倍、労働者数でいえば1.3倍以上。バージョンアップした分、第2弾の成果は上がっています。そこで、申請した事業所の特徴、労働者数の特徴を示してください。 〇菅原労働課長 2回目の賃上げ支援金の特徴についてお話しいたします。従業員の規模別ですと、5人以下が781事業所で28%、20人以下の事業所は1、068事業所で39%、いわゆる小規模な事業者のところで使われているという認識でおります。一方で、51人以上100人以下は204事業者、100人以上は181事業者という状況になっております。 業種ですけれども、件数が多いものを御紹介しますと、建設業が504事業者で18.3%、卸売小売業が408事業者で17.4%、製造業が455事業者で16.5%となっております。 圏域別の状況ですが、県央圏域が1、036事業者で37.6%、県南圏域が1、103事業者で40%、沿岸圏域が360事業者で13.1%、県北圏域が188事業者で6.8%となっております。 〇斉藤信委員 対象労働者数でいいますと、一番多いのが21〜50人規模で8、132人、その次が6〜20人規模で6、456人ということで、50人まで対象を広げた、それがこうした数になっていると思います。 それで、この支援金制度が実は全国10県に広がりました。私のところにも全国から問い合わせがあって、一番シンプルで使いやすいのが岩手県の制度なのです。なぜかといいますと、賃上げだけが条件なのです。あれこれいろいろな条件をつけていない。今回の場合だと60円賃上げした場合、1人6万円。そして、オンラインでも申請できる。かなり簡素な、賃金台帳が整っていればすぐ申請できるというシンプルな制度になっているということで、恐らく実績で比べたら、一番充実しているのが岩手県の制度です。ただ、県の制度ですから1年限りというのが限界なのです。 そこで、今回は79円の最低賃金の引き上げになりました。国は1、500円まで上げると言っているのです。上げると言うのだったら、上げられるような支援策とセットでなければだめではないですか。そういう支援策が全くなしで、地方任せで最低賃金を上げると言ったら、困るのは中小企業です。特に今回の場合は、赤澤経済産業大臣が地方を回ったのです。圧力をかけたのです。そして、言わば地方の目安を超えたら重点的に支援しますということです。しかし、その中身がいまだに示されていない。とんでもない話です。 支援策を示さないで、県にやれ、やれと言うのは理不尽です。国が重点支援すると言うのだったら、それを早く示す。都道府県はそれに呼応して、さらに充実した賃上げ支援金をやるというのが私は筋だと思います。 そこで、今回の最低賃金の状況についてお聞きしたいのだけれども、先ほど1、031円以下の労働者が5万9、719人、これだけの人が賃上げしないとならない。強制的賃上げです。952円の、今までの最低賃金に張りついていた人は、どれだけいるでしょうか。 そして、令和7年最低賃金に関する基礎調査の中で、改定前の最低賃金を下回る労働者数は3、510人というのですが、こういうことはあり得るのか。そこを示してください。 〇菅原労働課長 まず、952円を含んで最低賃金を下回る労働者の方、いわゆる79円以上上げなければいけない労働者数は、御紹介いただいた統計ですと、1万1、656人になっております。 このデータですと、951円以下という数字に3、510人と入っているのですけれども、何ぞやというお話かと思うのですが、私がお伺いしたときは、月給とか年俸とかで最低賃金を計算してみると、下回っていたみたいなケースも統計上はあると伺っております。 〇斉藤信委員 そうすると、5万9、719人の中に3、510人も入っているという理解でいいのですか。 〇菅原労働課長 5万9、719人に入っているかと、そのとおりでございます。 〇斉藤信委員 大幅な時給79円の賃上げ、そして、対象が5万9、719人、強制的に最低賃金を上げなくてはいけない。それだけ私は今度の賃上げ支援金に対する期待は大変大きなものがあると思います。 中小企業団体中央会は、最低賃金にかかわるアンケート調査、緊急調査をやりました。その結果を見ますと、最低賃金の大幅増額の経営への影響について、大いにあるが59%、あるが31%、合わせて90%です。具体的な声を聞きますと、労働者にとって賃金増額はよいことであるが、雇用者側は増額分はどのように捻出すればよいか対応に苦慮する。今回の賃上げ大幅増は中小零細企業には厳し過ぎる。現時点でも賃上げができていない企業もあり、死活問題になりかねない。本当に切実な実態があります。そして、無理してやろうとすれば雇用調整、働く人の賃金は上げるけれども、人は減らさざるを得ない、こういう声も出ておりました。 それだけに今度の県の対応に期待もあるわけで、岩手県の賃上げ支援金を継続、拡充してほしいというのが77%であります。この期待に応えて、第3弾のバージョンアップを考える必要がある。一般質問でも提言をいたしましたが、今、50人という上限をさらに70人、100人と拡充する。実は、岩手県の中小企業は50人から100人が主力です。だから、そういう拡充が一つ要望として出されている。 もう一つは、中小企業団体中央会のアンケートでも出ているのですけれども、短時間労働者、20時間以内は支援対象になっていないのです。同じ額で上げるかどうするかというのは、検討の余地があると思いますけれども、パートも最低賃金を上げるのです。短時間労働者も最低賃金の対象ですから、短時間労働者、パートアルバイトも支援対象として拡充する必要があるのではないかと考えますけれども、いかがでしょうか。 〇菅原労働課長 今、斉藤信委員から御指摘のございました上限のお話とか、短時間の方が対象になっていないということにつきまして、中小企業団体中央会のアンケートとかでも私たちも承知しているところです。そういうのも含めまして、現在、賃上げ支援策としてどういうものがいいのか、検討しているところでございます。 〇斉藤信委員 財源について、第1弾も半分以上は一般財源でした。第2弾もそうなのですよね。10億円は一般財源、交付金を使っているのは9億円です。この賃上げ支援金というのは、県が自腹を切ってやっている制度だということも、私は全国に誇る中身なのではないかと思います。 次に移ります。今の中小企業の深刻な実態ですけれども、8月のエネルギー価格・物価高騰等に伴う事業者の影響調査によれば、物価高騰の影響、売り上げの減少、利益率の低下、価格転嫁率の状況、このことを示してください。 〇菅原経営支援課総括課長 ことし8月時点で行いました事業者調査の結果についてでございます。エネルギー価格・物価高騰等による経営への影響が継続していると回答した事業者は87.2%、そのうち、売り上げの減少を影響に挙げる事業者が33.3%、利益率の低下を影響に挙げる事業者が59.8%となっております。 また、原材料費、人件費などの増加による販売、受注価格への価格転嫁の状況につきましては、価格転嫁を実現したと回答した事業者は16.5%、価格転嫁を一部実現したが53.3%、価格引き上げの交渉中が5.3%、これから価格引き上げの交渉を行うは3.4%、価格転嫁はしていない、もしくは価格変動の影響はないは2.7%、価格転嫁は実現していないが11.9%となっております。 このうち価格転嫁を一部実現したと回答した事業者におきまして、価格転嫁率は、価格転嫁率が10%未満と回答した事業者が34.8%、10〜30%未満は37.8%、30〜50%未満は11.2%、50〜70%未満は8.1%、70〜100%未満が8.1%となっております。 〇斉藤信委員 大変丁寧な答弁でした。物価高騰の中で売り上げ減少が33.3%、利益率の低下が59.8%ですよね。本当に深刻だと思います。 そして、価格転嫁が本当にされていない。実現したのが16.5%ですから。一部転嫁といっても、今、答弁があったように、30%未満が72.6%なのです。7割以上は3割未満ですから、8割ぐらいはほとんど転嫁されていないと言ってもいいぐらいの状況なのではないかと思います。 そこで、先ほど倒産件数がありました。倒産件数76件とふえているのだけれども、もっと深刻なのは廃業です。廃業はどのぐらいになっていますか。 〇菅原経営支援課総括課長 廃業の件数につきましては、後ほど答弁させていただきます。 〇斉藤信委員 そうですか。私は事前にもらった資料があるけど、答えてください。私がもらった資料ぐらいはしっかりそろえて、対応してください。 そういう意味では、きょうの議論でも、倒産のリスクが大変大きいという指摘もありました。岩手県の事業者調査でもそれがはっきり示されているわけです。ですから、私はさまざまな中小企業、小規模企業への支援策を拡充する必要があるのだと思います。 このことについて、きょうは余り細かいことを言わないで、私からも商工会、商工会議所中央会の支援体制の抜本的強化が必要だという観点から質疑します。東北地区の比較の中で、経営指導員の数はどうなっていますか。 〇菅原経営支援課総括課長 経営指導員の数についてでございます。商工会、商工会議所の経営指導員は、岩手県の経営指導員数につきましては、111人でございます。こちらに関しましては、東北地区では5番目の数字となっております。 また、中小企業団体中央会の経営指導員に関しましては18名ということで、こちらに関しましては、東北6県のうち3番目の数字となっております。 〇斉藤信委員 商工会議所、商工会、中小企業団体中央会の経営指導員は本当に頑張っています。経営革新計画の数などでは東北地区でトップレベルです。しかし、数が少ないのです。 そして、県の当初予算額も少ないのです。当初予算額について、商工会、商工会議所支援では下から2番目です。中小企業団体中央会の支援も、これは下から1番目です。そういう点では、東北地区の格差はせめて是正する。これだけ頑張っているのだから。そういうことははっきり示す必要があるのではないですか。 〇菅原経営支援課総括課長 経営指導員の格差ということでございます。経営指導員等が非常に重要な役割を果たしているということで、有為な人材の確保にもつながるよう、経営指導員に対する補助の単価について、処遇改善につながるよう、予算の拡充について努めてまいりたいと思います。 また、先ほどの斉藤信委員から御質問ございました休廃業の件数でございます。令和6年度が354件で、令和5年度の331件から増加しているという状況でございます。 〇斉藤信委員 最後に、インバウンドの特徴と対応について、令和6年の実績を見ますと、36万4、780人の宿泊ですけれども、台湾が21万2、500人なのです。これは58.2%です。圧倒的に台湾です。去年と比べて6万人以上ふえています。その次が中国で2万8、170人、1桁違ってきます。台湾がなぜこんなに多くて、ふえて、焦点は台湾に次ぐ中国だと私は思うけれども、そこをやっていく必要があるのだと思いますけれども、そういう作戦はいかがですか。 〇畠山観光・プロモーション室長 ただいまいただきました御提案でございますけれども、おっしゃるとおり、台湾は圧倒的でございます。普通のお店の商売でも同じでございますが、これまでのお得意様は大事にして、台湾はこれからもずっと、これまでの経緯もございますので、第一のお客様として進めていきたいということがございます。 中国につきましては、実は、数は多いのでございますが、回復率ですとか伸び率につきましては、それほどでございませんで、これは国の状況とかいろいろなものもあるかと思っておりますけれども、いずれ、先ほど来申し上げましたアジアという市場におきましては、有効な市場でございますので、県の事務所もありますので、これから力を入れていきたいと考えております。 〇小林正信委員 私も観光振興について、政府は令和4年度に観光立国推進計画を閣議決定し、基本的な方針の第1に、持続可能な観光地域づくり戦略を挙げております。プロモーション活動やイベントの開催も重要ですが、地域が元気になる、地域活性化が関係人口の拡大につながり、観光人口につながるものと思います。 その上で、地域振興にも取り組むDMO、DMCの存在は重要であります。県として、DMCやDMOの状況をどう把握し、連携を図っているのかお伺いします。 〇畠山観光・プロモーション室長 県のDMO、DMCの取り組みの把握と連携についてでございますけれども、本県におきましては、現在、株式会社かまいしDMCを含め、県内各地の12団体がDMO法人として登録されており、地域における観光資源のブラッシュアップなど、持続可能な観光地域づくりに取り組んでいただいております。 県では、公益財団法人岩手県観光協会に観光地域づくり支援チームを設置し、専門人材を配置した上で、DMOへの個別訪問や窓口相談等を通じ、課題解決やデータマーケティングなどの支援を行っておりますが、そのような活動を通じて、随時、各団体の取り組みについて伺っております。 例えば、株式会社遠野ふるさと商社による郷土芸能の体験や、練習見学を通じた交流コンテンツの開発や、大船渡地域戦略による、かつて、俵物三品と呼ばれた三陸地域の高級食材、アワビ、ナマコ、フカヒレなどの文化歴史を学び、ストーリー化した旅行商品の造成など、さまざまな取り組みが進められていると把握しております。 また、各地域のDMOを中心に、多様な関係者が協働して観光地域づくりを推進する体制を構築するため、令和6年度から、DMOのほか、市町村や市町村観光協会などが参加する連絡調整会議を年2回開催いたしまして、それぞれの取り組みを共有するほか、グループワークを実施し、観光資源の磨き上げなどに取り組んでいるところであり、このような場も活用しながら、引き続き、連携強化を図ってまいります。 〇小林正信委員 ぜひともDMO、DMCの支援も行っていただきたいのですけれども、その上で財源というところで、石川県では、今年度から、いしかわ文化観光推進ファンドを創設し、県と地元銀行が合計100億円をファンドに拠出し、その運用益で観光事業者が行う資源の高付加価値化、ブラッシュアップ、発信を支援するとのことです。県としても地域における観光資源の磨き上げに向け、新事業の創設も必要と思います。その上で、県として観光予算の確保に向け、どのように取り組んでいくお考えかお伺いします。 〇畠山観光・プロモーション室長 観光予算の確保についてでございますが、小林正信委員御紹介の、いしかわ文化観光推進ファンドは、文化と観光の融合による地域活性化を目的として、石川県と株式会社北國銀行が50億円ずつを拠出し、公益社団法人石川県観光連盟内に創設され、ファンド運用益を活用して、地域の観光事業者が行う高付加価値な文化観光素材の創出と磨き上げ、販売促進などに支援が行われているものと承知しております。 観光ファンドにつきましては、一般的に、民間資金を活用した大規模な観光資源開発や集中的なプロモーションのほか、観光事業者への幅広い支援による地域の受け入れ体制やブランド力の強化が期待される一方、ファンド創設時に多額の資金を要すること、社会情勢の変化により収益の不確実性が高まること、投資回収に長期間を要することなどの課題も指摘されているところでございます。 本県におきましては、厳しい財政状況ではございますが、国の予算の活用も含め、必要な予算の確保に全力で努めるとともに、観光ファンドも含めた効果的な先進事例などの研究を進めてまいりたいと考えております。 〇小林正信委員 ぜひともファンドについて研究を続けていただければと思います。 近年、メタバースを活用する自治体がふえておりまして、岩手県としても農林水産部がメタバースを使っております。こうした県の取り組みを観光にも生かすべきだと思います。導入自治体では、VRアプリを通じて町を散策できる。遠方にいながらでも観光気分を味わえると好評で、関係人口の創出にも資するものということです。 また、聖地巡礼などコンテンツツーリズムの推進には、Xやインスタグラムの活用も重要と思います。今後、SNSやメタバースを活用した観光PRについて、どうお考えかお伺いします。 〇加藤プロモーション課長 SNSやメタバース等を活用した観光PRについてでございます。 観光プロモーションの手法は、デジタル技術の進展に伴い大きく変化しており、SNSやメタバースなどの新しいなツールは、地域の魅力を広く発信する手段として注目されております。こうした技術の活用は、従来の情報発信に加え、より多様な層へのアプローチを可能にするものと認識しております。 SNSにつきましては、即時性や拡散力にすぐれておりまして、観光地の魅力をリアルタイムで発信できるほか、地元住民や観光客による投稿を通じまして、自然な口コミ効果も期待されます。若年層や海外ユーザーへの情報発信にも有効であり、費用対効果の面でも有用な手段と考えております。 一方、メタバースは、仮想空間上での地域の魅力を体験できる新たな手法として注目されております。既存の誘客施策との連携により相乗効果も期待されますが、一方で、開発、運用コスト、体制の確保、利用者層の限定性などの課題もあります。 こうした状況を踏まえまして、本県といたしましては、SNSを活用した観光PRに引き続き取り組むとともに、メタバースにつきましては、技術の進展や他自治体等の取り組み状況を見極めながら、有効な活用方法のあり方について研究してまいたいと考えております。 〇小林正信委員 ぜひ研究を続けていっていただければと思います。 就職氷河期支援について、次に聞きます。 政府は2019から5年間を集中期間として支援を強化し、氷河期世代の正社員率は向上しましたが、依然、物価高騰など氷河期世代を取り巻く状況は厳しい状況と思います。令和6年度の地域就職氷河期世代支援加速化事業の取り組み状況をお伺いいたします。 〇小野寺雇用推進課長 就職氷河期世代に対する支援についてでありますが、県では、国の動きに合わせまして、令和2年度から、就職氷河期世代の正規雇用を促進するための取り組みを行っておりまして、令和6年度は、就職氷河期世代の雇用促進と就職氷河期世代が活躍できる職場環境整備を支援するため、企業向けの意識啓発セミナーを開催したほか、各自のライフスタイルやペースに合わせた資格取得やスキルの向上を支援するeラーニング講座を実施しております。 これらの取り組みによりまして、岩手労働局が事務局を務める、いわて就職氷河期世代活躍プラットフォームが策定している事業計画においては、令和5年度から令和6年度の2カ年の公共職業安定所における正社員就職件数の目標値2、426件に対しまして、実績は2、981件という状況で、達成となっております。 〇小林正信委員 わかりました。取り組みの充実を図っていただいているということで、就職氷河期世代の支援において、さまざまな支援機関の取り組みや社会や人とのつながりを強める上で重要です。ジョブカフェや若者サポートステーションなど、支援機関との連携についてお伺いいたします。 〇小野寺雇用推進課長 ジョブカフェいわてと、若者サポートステーションとの連携についてでありますが、ジョブカフェいわてにおいては、就職氷河期世代を対象に、キャリアカウンセリングやeラーニング講座を行っているほか、企業向けの意識啓発セミナーを実施しております。さらに、今年度は県内企業の個別マッチング支援も実施しているところでございます。 加えて、国の地域若者サポートステーションに県が委託し、就職氷河期世代等を含めた15歳から49歳を対象として訪問支援や若者の活動、交流の場の提供とともに、就労受け入れ企業の開拓等も行っております。 また、ジョブカフェいわてと地域若者サポートステーションは、相談者の状況に応じまして、互いに相談窓口として紹介し合うなど、連携を図りながら対応しているところでございます。 このほか、社会生活を円滑に営む上で困難を有する子供、若者の支援を目的として県が設置しております、岩手県子ども・若者自立支援ネットワーク会議や、就職氷河期世代の支援を目的として岩手労働局が事務局を務めている、いわて就職氷河期世代活躍支援プラットフォーム等の場を通じまして、ジョブカフェいわてや地域若者サポートステーションを初め、関係機関、団体間で取り組み状況等を共有し、連携を図っているところでございます。 〇小林正信委員 就職氷河期世代の支援において求められるところは、就労支援を根気強く行っていくことと思います。その上で、リカレント教育やリスキリングの取り組みも重要ですし、引き続き、支援の充実を望むものであります。今後の県のリスキリング、また、就労支援の充実について、お考えをお伺いします。 〇小野寺雇用推進課長 リスキリングを含めた就労支援の充実についてでありますが、県では、就職氷河期世代を含めたおおむね35歳から59歳のミドル世代を対象に、各自のライフスタイルやペースに合わせた資格取得やプレゼンテーションスキルの向上などを支援するeラーニング講座を実施しております。 今年度から、ミドル世代の正社員就職をさらに促進するために、当該世代の希望に応じまして、県内企業の見学や、個別面談の実施から就職までの伴走支援を新たに実施しておりまして、引き続き、一人一人に寄り添った支援を行ってまいります。 〇小林正信委員 伴走支援というのは重要だと思いますので、ぜひとも、さらに取り組みを充実させていただきたいと思います。 次に、医療機器関連産業について、令和6年度の医療機器関連産業創出推進事業、新産業事業化促進事業の取り組み状況をお伺いいたします。 〇熊谷特命参事兼ものづくり産業振興課長 医療機器関連産業創出推進事業においては、医療機器関連産業への参入に向けた企業指導や取引あっせん、専門展示会への出展支援、医療現場のニーズと県内企業とのマッチング会などを実施し、これらの取り組みなどを通じて、令和6年度では11件の医療機器関連での取引成約がございました。 また、新産業事業化促進事業においては、駆動義足の開発、看護現場での教育システムの開発などヘルステック関連分野で10件の製品開発や事業化の取り組みを支援し、製品化に至ったものが3件、残りの7件については、現在も製品開発等が継続されているところでございます。 〇小林正信委員 非常に活発な取り組みをされておられるなと思います。そして、これまで県と盛岡市と民間クラスターとの協議が緊密に行われてきたものと思います。令和6年度はどのような協議がなされたのか、その内容についてお伺いしたいと思います。 〇熊谷特命参事兼ものづくり産業振興課長 県、盛岡市及びTOLIC―東北ライフサイエンス・インスツルメンツ・クラスター関係者による打ち合わせを昨年度は6回行っており、その中で、TOLICのカンファレンスなどの連携交流や人材育成事業の企画打ち合わせ、それから、TOLICのいわゆる第2ステージ構想の実現に向けて、スタートアップ企業の経営支援を目的としたメンター企業の設立、東北地方のライフサイエンス企業に投資を行う、Tohokuライフサイエンス・インパクトファンドの運用等の情報共有を行ったほか、イノベーション創出拠点の拡張ニーズの聞き取りとともに、集積のあり方について意見交換を実施したところでございます。 〇小林正信委員 今、第2ステージというお話がありました。新産業育成のための新施設の整備に向けては、県としても前向きに検討していただいていると思いますが、整備のための財源等、まだ課題もあるものと思います。新施設整備に向けた状況について、お伺いしたいと思います。 〇熊谷特命参事兼ものづくり産業振興課長 現在、県では、盛岡市や公益財団法人いわて産業振興センター、地方独立行政法人岩手県工業技術センターなどの関係機関とともに、医療機器関連産業を含めた研究開発型企業の集積を進める方策について、TOLICなどの関係者と意見交換を行いながら、目指す集積の姿、必要な機能、費用負担を含めた実現に向けた手段について検討を進めるとともに、実現に向けて解決していかなければならない課題の整理を進めているところでございます。 引き続き、盛岡市及び関係機関とともに検討を進めてまいります。 〇小林正信委員 ぜひともよろしくお願いいたします。 最後に、起業家スタートアップ支援について、令和6年度の取り組みは松本雄士委員の質疑でわかりました。その上で、産学官連携について、県として先ごろ、岩手大学を初めとした5機関による企業支援組織に参画をし、産学官連携を充実させております。研究開発型の企業をしっかりと育成するという県の方針に基づいて、産学官連携をもとにした大学発のベンチャー、スタートアップの育成は重要と考えますけれども、今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。 〇菅原経営支援課総括課長 小林正信委員からただいま御紹介いただきました例のほかに、先ほど申し上げました、いわてスタートアップ推進プラットフォームにおきましても、さまざまな関係機関のほかに研究シーズを有する大学、大学と共同開発を行う起業家を支援する産業支援機関、投資を行うベンチャーキャピタルなどが参画しております。これらの参画団体の支援スキルの向上も通じまして、大学発のベンチャーや起業家の育成を推進してまいりたいと考えております。 また、県では、大学生を対象といたしました起業家の人材育成事業も実施しております。大学生等に起業に必要な知識の習得であるとか起業マインドの醸成等を図っておりますが、この事業が大学の研究成果をもとにした大学発のベンチャーを設立する将来の起業家の育成にもつながる取り組みと認識しておりますので、関係機関と連携しながら取り組んでまいりたいと思います。 〇小林正信委員 ぜひとも連携を深めていただきたいと思います。 今までの起業家支援、イベントなど県央圏域が中心となって行われていると感じております。県北、沿岸、県南圏域においても、十分なスタートアップ支援が求められていると考えますが、県内4圏域における起業家支援について、今後の取り組みを聞いて終わりたいと思います。 〇菅原経営支援課総括課長 先ほども御答弁申し上げました、令和7年度から新た起業家やスタートアップの成長促進とともに、県内在住者や首都圏等県外在住者の本県における起業のきっかけづくりを行うため、ビジネスプランを短時間にわかりやすく発表するピッチ大会と交流大会を実施することとしています。 これは、地域特性に応じたきめ細やかな起業支援につながるよう、県央、県南地域と県北、沿岸地域それぞれにおきまして、各地域の在住者を対象に1回ずつ開催することとしておりまして、それぞれの最優秀賞受賞者へのメンタリング、経験豊富なメンターからの支援スキルの提供などを実施する予定でございます。 今後におきましても、このような取り組みを通じまして、4圏域の地域特性に応じた起業支援をして続けてまいります。 〇田中辰也委員 広域観光について伺います。 まずは、県の観光協会と各市町村の観光協会の連携について、どのような連携がなされたのか。 あわせて、県として観光の広域化について、どのような取り組みをしているのか。 それと、小規模町村についての支援について、あわせて3点伺います。 〇畠山観光・プロモーション室長 1点目、県観光協会と市町村観光協会との連携についてでございます。 県観光協会は、市町村観光協会を初めとして、県、市町村、観光関係事業者等が会員として参画しており、県内の観光関係者が連携して観光振興に取り組んでおります。具体的には、観光情報の発信、教育旅行など国内観光客の誘致、国際観光の推進や受け入れ態勢の整備など、さまざまな事業を進めているところです。 これまで、両協会が一体となり、大都市圏において本県への一般旅行や教育旅行の誘致説明会を開催し、本県の魅力をPRしてきたほか、観光業務優良事業者表彰や接遇研修の開催など、観光人材の育成にも両協会が連携して取り組んでおります。 さらに、市町村など地域の観光情報を、県観光協会が運営する、本県の観光情報総合サイト、いわての旅でタイムリーに提供するなど、連携した情報発信を行っております。 2点目、県の観光振興の広域化についてでございますが、県では、観光振興の広域化を重要なポイントと認識し、積極的に取り組んでおります。 具体的には、いわて観光キャンペーン推進協議会を設置し、市町村や関係団体等と連携しながら、誘客拡大や受け入れ態勢の整備を進めており、今年度も、JR東日本との連携のもと、秋季観光キャンペーンを展開し、祭りや紅葉、食など、岩手県ならではの秋の魅力を紹介するとともに、御所野遺跡を初めとした世界遺産のPRや、SNSを活用した情報発信を強化しております。 また、内陸地域から県北、沿岸地域等への周遊を促進するため、地域の事業者等が連携して取り組むコンテンツ開発や、旅行商品の造成、催行支援などを実施しているところです。 加えまして、三陸地域では、みちのく潮風トレイルの受け入れ態勢強化や、震災学習をテーマとした教育旅行の誘致、株式会社ポケモンと連携した取り組みを実施しているほか、県北地域では、みちのく潮風トレイルと三陸ジオパーク、御所野縄文遺跡、工芸品などの多様な地域資源を生かした広域周遊モデルルートの造成など、アドベンチャーツーリズムによる誘客促進に向け、取り組んでおります。 今後も県内の多様な観光資源を生かしながら、関係者と連携して広域観光を推進してまいりたいと考えております。 3点目、小規模町村に対する支援についてでございますが、本県の観光振興に当たりましては、地域の多様性を尊重し、各地の魅力を生かすことが重要であると認識しております。 中でも、小規模町村は自然環境や伝統文化、地域に根ざした暮らしなど、特色ある観光資源を有しており、県全体の観光力向上に寄与する重要な地域であると認識しております。 現在、展開しております秋季観光キャンペーンでは、人口規模の小さい町村にも積極的にスポットを当て、メーンポスターへの掲載を通じて、広く周知を図っております。 さらに、オープニングイベントや首都圏でのPRイベントでは、大槌町の虎舞や、山田町の八木節演舞など、地域の魅力ある観光資源を紹介し、誘客拡大に取り組んでおります。 また、小規模町村が観光を通じて地域活性化を図るためには、広域的な連携と周遊促進が不可欠であると認識しておりますので、先ほど申し上げましたコンテンツ開発や旅行商品造成の支援事業において、小規模町村に関するものは上限額を引き上げるなど、重点的な支援を行っております。 今後とも、地域の皆様の声をよく伺いながら、しっかり連携して取り組んでまいりたいと考えております。 〇田中辰也委員 特にも小規模町村は、いい資源があってもマンパワーがないという状況もありますので、できるだけ県が関与しながら広域化に取り組んでいってほしいと思います。 〇佐々木茂光委員長 ほかに質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇佐々木茂光委員長 質疑がないようでありますので、これで商工労働観光部関係の質疑を終わります。 商工労働観光部の皆さんは御苦労さまでした。 以上で本日の日程は全部終了いたしました。 本日はこれをもって散会いたします。御苦労さまでした。 午後7時24分 散 会 |
| 前へ | 次へ |