| 令和7年9月定例会 決算特別委員会会議記録 |
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令和7年10月20日(月)
1開会 午前10時2分 1出席委員 別紙出席簿のとおり 1事務局職員 議事調査課 総括課長 柳 原 悟 議事管理担当課長 佐 藤 博 晃 主任主査 柴 田 信 主査 高 橋 真 悟 主査 高 橋 美 樹 主査 佐 藤 祐 基 主査 佐々木 賢一郎 主査 三 浦 訓 史 1 説 明 員 企画理事兼 保健福祉部長 野 原 勝 理事兼副部長兼 保健福祉企画室長 加 藤 勝 章 医療政策室長 鈴 木 優 子ども子育て 支援室長 前 川 貴美子 保健福祉企画室 企画課長 荒 井 祐 輔 保健福祉企画室 特命参事兼 管理課長 佐 藤 卓 也 健康国保課 総括課長 千 葉 智 貴 薬務課長 千 田 浩 晋 地域福祉課 総括課長 草 木 秀 二 指導生保課長 佐 藤 和 子 長寿社会課 総括課長 小野寺 学 障がい保健福祉課 総括課長 佐々木 浩 一 医務課長 佐 藤 泰 宗 地域医療推進課長 菊 地 宏 明 特命参事兼 次世代育成課長 高 橋 正 志 医療局長 小 原 重 幸 次長 宮 好 和 次長 吉 田 陽 悦 参事兼 職員課総括課長 尾 形 健 也 経営管理課 総括課長 熊 谷 正 信 医事企画課 総括課長 永 山 光 政 業務支援課 総括課長 青 砥 勝 薬事指導監 菊 池 英 看護指導監 藤 原 理香子 医師支援推進室長 佐 藤 竜 太 参事兼 医師支援推進監 久 慈 一 広 医師支援推進監 高 橋 ゆかり 会計管理者 滝 山 秀 樹 会計課総括課長兼 会計指導監 矢 野 睦 監査委員 五 味 克 仁 監査委員 中 野 玲 子 監査委員事務局長 大 坊 哲 央 参事兼監査第二課 総括課長 長谷川 英 治 監査第一課 総括課長 加 藤 肇 参事兼 財政課総括課長 佐 藤 直 樹 〇佐々木茂光委員長 これより本日の会議を開きます。 木村幸弘委員は、本日から23日まで療養のため欠席とのことでありますので、御了承願います。 これより議事に入ります。 認定第1号から認定第15号まで及び議案第25号の以上16件を一括議題といたします。 本日は、保健福祉部及び医療局関係について延べ21人の質疑を予定しており、世話人会の協議により、本日の質疑の目安時間は20分といたしました。 また、関連質疑の取り扱い、換気のための休憩につきましては、これまでと同様でありますので、御協力をお願いいたします。 初めに、保健福祉部長に保健福祉部関係の説明を求めます。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 令和6年度の保健福祉部関係の決算について御説明いたします。 初めに、いわて県民計画(2019〜2028)に掲げる政策の着実な推進に向けた、当部所管の事務事業に係る取り組み状況等について御説明いたします。 まず、復興推進関係についてでありますが、被災者に対し、岩手県こころのケアセンター、及び、いわてこどもケアセンター等による支援のほか、生活支援相談員による見守り活動などに取り組んでまいりました。 続いて、政策推進関係でありますが、まず、健康・余暇分野では、脳卒中予防など健康寿命の延伸に向けた取り組みを初め、自殺リスクが高い方への支援体制の充実強化、奨学金による医師養成や即戦力医師の招聘、周産期医療提供体制の強化のほか、生活困窮者の自立支援、介護職員や保育士の育成、確保などに取り組んでまいりました。 次に、家族・子育て分野では、結婚、出産、子育てなどのライフステージに応じた切れ目のない取り組みの総合的な推進のほか、少子化対策に関する小規模町村への伴走支援、障がい児の療育支援体制の充実などに取り組んでまいりました。 また、安全分野においては、感染症有事の際の発熱外来体制や必要な病床確保を図るなど、新興感染症の発生及び蔓延を防止するための体制整備などに取り組んでまいりました。 今後におきましても、引き続き被災者に寄り添った復興施策を推進していくとともに、第2期政策推進プランの重点事項に掲げる自然減対策や新興感染症対策を初め、保健、医療、福祉施策の充実に努めてまいります。 続きまして、令和6年度保健福祉部関係の決算について御説明いたします。お手元の令和6年度岩手県歳入歳出決算書の18ページをお開き願います。 当部関係の一般会計歳出決算は、3款民生費のうち1項社会福祉費、3項児童福祉費、4項生活保護費、4款衛生費のうち1項公衆衛生費、3項保健所費、4項医薬費、22ページに参りまして、13款諸支出金のうち1項公営企業貸付金、2項公営企業負担金の一部であり、予算現額の総額は1、547億1、276万円余、これに対する支出済額の総額は1、482億61万円余であり、令和7年度への繰越額の総額は30億7、640万円余であります。 続きまして、特別会計について御説明いたします。34ページをお開きください。 母子父子寡婦福祉資金特別会計の決算状況でありますが、予算現額4億3、141万円余に対し、支出済額は3億971万円余であります。 国民健康保険特別会計の決算状況でありますが、予算現額1、104億1、316万円余に対し、支出済額は1、092億5、523万円余であります。 決算の内容につきましては、令和6年度歳入歳出決算事項別明細書に記載されておりますが、説明は省略させていただきますので御了承願います。 以上で保健福祉部関係の説明を終わります。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 〇佐々木茂光委員長 これより質疑を行いますが、質疑、答弁とも簡潔明瞭に行い、議事の進行に御協力をお願いいたします。 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。 〇福井せいじ委員 私は、主要施策の成果に関する説明書、安心して子どもを生み育てられる環境をつくりますということについて、関連してお伺いしていきたいと思います。 まず初めに、周産期医療体制の構築についてでありますが、ハイリスク分娩などの対応についてお聞きします。 ハイリスク分娩の割合は増加傾向にあります。ハイリスク症例への対応の取り組み状況、そしてまた、周産期救急搬送体制の現状について、お聞かせいただきたいと思います。 〇菊地地域医療推進課長 ハイリスク分娩等の対応についてでありますが、出産年齢の上昇などにより、県内の出生者における低出生体重児の割合は増加傾向となっており、ハイリスク症例への対応は重要であると認識しております。 県といたしましては、周産期母子医療センターを中心としてハイリスク症例への対応を行うとともに、岩手県周産期医療情報ネットワークいーはとーぶを運用し、ハイリスク妊産婦等に関する医療機関や市町村等の情報連携に取り組んできたところであります。 また、救急搬送体制につきましては、周産期救急搬送コーディネーターによる搬送調整や、医療従事者や救急隊員を対象とした周産期に係る研修の実施のほか、搬送時の母体及び胎児の情報をリアルタイムで搬送先の医療機関に送信する、モバイル型妊婦胎児遠隔モニターによる迅速な医療提供などに取り組んでいるところであります。 引き続き、こうした取り組みを通じて、ハイリスク分娩への対応や安全な救急搬送体制の確保に取り組んでまいります。 〇福井せいじ委員 関連してお聞きしたいのですけれども、そういった救急搬送の中で、これまで事故や、非常に危険な状況に陥った事例というものはありましたでしょうか。ここ数年の例でお聞かせいただければありがたいです。 〇菊地地域医療推進課長 救急搬送における事故等についてですけれども、ここ近年では、特にそういった事例等は確認していないところでございます。 〇福井せいじ委員 続いて、今、答弁の中に出ました、いーはとーぶの活用状況、そしてまた、課題についてお聞かせいただきたいと思います。説明書の中には100%の登録とありますが、そのような中で、現状と課題についてお聞かせいただきたいと思います。 〇菊地地域医療推進課長 岩手県周産期医療情報ネットワークいーはとーぶは、平成21年度に母体の緊急搬送の円滑化や産前、産後の妊産婦支援等を目的に、全国に先駆けて整備したものであり、県内の全ての市町村、分娩や妊婦健診を取り扱う医療機関が参加しているところであります。 一方で、医療機関からは、システムが古く、使い勝手が悪い、入力項目が多く事務が煩雑などの声をいただいておりまして、特に開業医におきましては、自院のカルテに加えまして、いーはとーぶにも妊婦の情報を入力する負担もあるということから、複数の入力項目がある中で一部入力されていない項目もあるものと認識しております。 このような状況の中で、国では、全国の医療機関や自治体等をつなぐ情報連携システムの活用や母子健康手帳のデジタル化などによりまして、医療機関や市町村が母子健康手帳の情報を共有できるシステムの構築に向けて、検討が進められているところであります。 県といたしましては、いーはとーぶの利用状況や運用コストを踏まえ、こうした国の動きに対応し、現場で活用しやすいシステムが必要と考え、現在、いーはとーぶの見直しを検討しておりまして、関係者の意見を十分に聞きながら、よりよいシステムとなるよう取り組んでまいります。 〇福井せいじ委員 今の答弁の中で、母子手帳のデジタル化という話がありましたが、実現化に向けたスケジュール等がわかりましたら教えていただきたい。 また、いーはとーぶの改修についても、今後のスケジュールについて、今、考えていることをお聞かせいただきたいと思います。 〇菊地地域医療推進課長 まず、母子保健DXにつきましては、国で今、推進しているところでございますけれども、令和8年度以降の全国展開を目指しておりまして、実際には令和9年度くらいから、環境が整った自治体から順次開始するスケジュールとなっております。 県といたしましても、国のスケジュールを踏まえながら、いーはとーぶの見直しにつきまして検討してまいりたいと考えております。 〇福井せいじ委員 次に、妊産婦アクセス支援事業費補助について伺います。出産施設の減少が進んでいる状況で、アクセス支援は重要であると考えますが、現在、宿泊費、交通費等が高騰しています。そこで、現在の課題と事業拡充についての考えをお聞かせください。 〇菊地地域医療推進課長 妊産婦のアクセス支援は、安心して妊娠、出産ができる環境を整備する上で重要であることから、国に先駆けて県単独事業として令和2年度から実施し、順次対象等を拡大してきております。 令和5年度からは、支援対象を、それまでのハイリスク妊産婦から全ての妊産婦に拡大したほか、令和5年度の利用実績を分析し、今年度から自己負担の部分がほぼカバーできる10万円を上限額としたところであり、今後におきましても、妊産婦の交通費、宿泊費の負担状況を検証してまいりたいと考えております。 また、本事業につきましては、県内市町村においてアクセス支援を行っている市町村に対する間接補助となっておりまして、未導入や上限額が10万円となっていない市町村もあることから、県内各市町村におきましても、アクセス支援事業の導入や上限額の拡充などが実施されるよう、引き続き、市町村とも連携して取り組んでまいります。 〇福井せいじ委員 次に、無痛分娩の普及促進について伺います。無痛分娩が実施されていないのは、全国で岩手県だけでありますが、その普及促進についての考えをお聞かせいただきたいと思います。 〇菊地地域医療推進課長 無痛分娩につきましては、出産における妊婦の身体的、精神的な負担を軽減させるという観点から、妊婦や妊娠を検討されている方にとって選択肢の一つであると認識しております。 一方で、麻酔の使用といった通常の分娩とは異なるリスクもあるため、国における無痛分娩の安全な提供体制の構築に関する提言では、無痛分娩に取り組むための指針などが提示されておりまして、安全に無痛分娩を行うことのできる体制として、無痛分娩に係る麻酔管理等ができる医師の配置や、無痛分娩を担当する医療スタッフの技術的水準の確保などが必要とされております。 現在、県内の分娩を取り扱う医療機関では、この国の提言による体制を満たすことが難しいことなどから、無痛分娩が行われていない状況でありますけれども、県としても、県内の医療機関において無痛分娩ができるよう、大学や関係医療機関と連携しながら引き続き検討してまいります。 〇福井せいじ委員 無痛分娩を実施するには、さまざまな環境を整えなければいけないと今わかりましたが、例えば、民間のクリニックで勉強したいとか研修したいという場合に、経済的な支援をするという考え方はありますか。 〇菊地地域医療推進課長 無痛分娩の支援というところでございますけれども、現在、産科医療機関等と意見交換しながら具体的な課題を整理しているところでございますけれども、先ほど御答弁申し上げましたように、いろいろと課題がございまして、そういった課題を踏まえて、県として今後どのような支援ができるのかというところを検討していきながら、普及につなげてまいりたいと考えております。 〇福井せいじ委員 私ども自由民主党で周産期医療についてのプロジェクトチームをつくって、さまざま勉強してまいりました。その中で、妊産婦との意見交換会の中では、無痛分娩が実施されるならば次の子供を考えてもいいとか、あるいは、分娩に対する不安があるので、なかなか子供を産めないという方もいらっしゃいました。そういった意味では、無痛分娩も研究しながら、全国で岩手県だけができないということですから、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。 そしてまた、非常に危険も伴うわけですから、分娩施設において勉強したいとか研修したいということがあれば、ぜひ支援をする体制を整えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、宿泊型産前産後ケア施設の設置促進について伺います。 先ほどお話しした主要施策の成果に関する説明書においては、産前産後ケアの実施市町村は、全て実施しているということで、実施市町村33という目標に対して実績が33でAとなっていましたが、私は取り組みのレベルの温度差、格差があるように感じます。そういった意味で、宿泊型産前産後ケア施設の設置の促進は重要だと思います。市町村からの要望は多いと思いますが、その要望に対して県はどのように取り組んでいるのか、お聞かせいただきたいと思います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 宿泊型産後ケアについてでございますけれども、県では、産後ケア事業の事業主体であります市町村と、今後の支援の方向性を検討することを目的としまして、本年7月に産後ケア事業あり方会議を開催したところでありまして、その中で、宿泊型産後ケアの実施や拡充に向けて県に支援を求める意見は4団体から出されたところでございます。 一方で、現在実施しているデイサービス型におきまして、利用したいときに利用できない状況が続いている。予約待ちの解消を優先的な課題としたいということを挙げている市町村が11団体あったところでございます。 県としましては、こうした市町村の現状や課題を踏まえまして、宿泊型の実施と、それから、デイサービス型の拡充に両輪で取り組んでいくことが必要と考えておりまして、共通する課題であります専門人材の確保、育成に係る支援の強化を図りますとともに、引き続き、宿泊型の実施を希望する市町村と連携して、受け皿となり得る施設との調整や助産師の紹介を行うなど、市町村が目指す産後ケアの実現に向けて、丁寧に調整、支援を行ってまいりたいと考えております。 〇福井せいじ委員 今お話があったように、デイサービス型、宿泊型、どちらも大事だと思います。確かに、デイサービス型は着手しやすいと感じます。その充実も大切ですが、宿泊型の施設についても拡充できるように、ぜひ取り組みを強化していただきたいと思います。 最後に、妊産婦の命を守る支援について伺います。 妊産婦の自殺者数が増加していますが、その対策、そして取り組みについて伺いたいと思います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 妊産婦の命を守る支援についてでありますけれども、福井せいじ委員御指摘の妊産婦の自殺につきましては、妊娠中では20〜24歳が、産後では40〜44歳の自殺死亡率が最も高くなっていると調査結果が示されているところでございます。 妊産婦の自殺を予防するため、市町村におきましては、妊産婦に対する伴走型での相談支援ですとか特定妊婦や産後うつなどのハイリスク妊産婦の早期発見などに取り組んでおりまして、県としましては、こうした市町村の取り組みに対する支援を行っているところでございます。 産後の自殺の原因や動機を見ますと、家庭問題が多くなっておりまして、中でも、子育ての悩みが8割を占めているという調査結果がございますので、市町村では乳児家庭全戸訪問事業におきまして、子育ての悩みなども含めて、さまざまな不安や悩みへの対応や、支援に関する情報提供、適切なサービスにつなげることなどによりまして、産後うつの予防に取り組んでいるところでございます。 自殺はさまざまな要因が連鎖して起きると言われておりますので、引き続き、ハイリスク者の早期発見や産後うつの予防などに取り組みますとともに、保健、医療、福祉が一体となって、妊産婦の切れ目のない支援ができるように取り組んでまいりたいと考えております。 〇福井せいじ委員 最後に、保健福祉部長に総合的にお話を聞きたいと思います。 今、さまざまな点で周産期医療体制について伺いました。知事は、全国トップレベルの子育て支援を標榜しているとおっしゃっていますけれども、子供ができた後の支援というよりは、子供を産むための支援というのも充実させることが必要であると思います。そういった意味で、先ほどのハイリスク分娩から無痛分娩の普及促進、さらには、宿泊型産前産後ケア施設の充実、そしてまた、妊産婦の命を守ることについて取り上げましたが、もっと子供を産むための支援が必要だと私は考えています。 保健福祉部長からも、今お話しした周産期医療体制の構築についての御意見、何かあればお聞かせいただきたいと思います。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 周産期医療提供体制については、限られた医療資源のもと、安全な分娩が最低限求められているものでございますので、そうした観点から、ある程度、年々生まれてくる子供の数の減少とも相まって、分娩施設については安全な体制というのを目指してまいりました。 一方で、福井せいじ委員御指摘のとおり、子供を産み育てられる環境、その中で身近なところで出産ができる環境というのは極めて重要です。医療政策以外にも、例えば、移住定住対策を進める市町村にとっても、身近な場所で分娩ができる医療機関があるということは重要な要素だと認識をしております。 そうした観点から、今はハイリスク分娩についてはある程度大きな病院にお願いする。その後の産前産後ケアについては、実施している市町村、身近な住んでおられる市町村と連携しながら体制強化するといったところの両面を、我々としては推進していきたいと考えております。そのためには、いーはとーぶのようなICTを活用した取り組みでありますとか、産前産後ケアについて、さまざま市町村で取り組んでいますけれども、我々に期待されている部分も多いと感じておりますので、引き続き、市町村とも連携して、その部分についても強化に努めてまいりたいと考えております。 〇軽石義則委員 それでは、高齢者福祉の現状についてお伺いいたします。 高齢者の岩手県内の現状と推移、将来的にどのような想定をされているのかも含めてお願いします。 〇小野寺長寿社会課総括課長 高齢者の現状と推移についてでありますが、岩手県人口移動報告年報によると、本県における65歳以上の高齢者人口は、令和6年10月1日現在で40万2、129人となっており、令和3年をピークに翌年から減少に転じております。 一方、令和2年の国勢調査によると、本県における高齢者世帯については、高齢夫婦のみの世帯が6万433世帯で全世帯の12.3%を占めているほか、ひとり暮らしの高齢者世帯が6万2、424世帯で12.7%を占めており、これらの割合は、今後、将来に向けて増加していくことが見込まれている状況でございます。 〇軽石義則委員 高齢者数は減っていますけれども、いわゆる単独世帯といいますか、ひとり暮らしと言いかえてもいいかと思いますけれども、これからもかなりふえていく想定だということだと思います。 そういう状況の中で、ひとり暮らしの高齢者で、要支援、要介護認定を受けている世帯は把握されているのでしょうか。 〇小野寺長寿社会課総括課長 高齢単身者の要介護、要支援認定者数についてでございますけれども、直接統計調査等において公表されているデータはございませんけれども、単身高齢者数、要介護認定者数ともに現在増加傾向にありますことから、単身高齢者の要介護認定者数につきましても、同じく増加傾向にあるのではないかと推察しております。 令和2年時点のひとり暮らし高齢者は、ただいま御答弁申し上げましたとおり、約6万2、000世帯でございますけれども、これに本県全体の要介護認定者の割合―要介護認定率が19%台ということで、こちらを乗じますと、理論値といたしましては、1万2、000人余という推計がなされるところでございます。 実際には、要介護認定を受けて支援を要する高齢者がひとり暮らしをされるケースももちろんありますけれども、施設入所や、あるいは御家族と同居などというような対応をとられる世帯も少なくないものと推察しております。 〇軽石義則委員 そういう状況の中で、行政として対応しなければならないことも増加してきているのではないかと思いますけれども、まず、高齢者総合支援センターの現状はどのようになっているでしょうか。 〇小野寺長寿社会課総括課長 高齢者総合支援センターは、地域包括ケアシステムの中核を担う地域包括支援センターに対する支援のほか、さまざまな悩みを抱える高齢者やその家族に対する助言など、総合的な支援を行うことを目的として、平成21年度から委託により設置、運営しております。 その運営体制については、9名体制となっておりまして、管理職を含め事務職員が5名、それから、研修や相談等に従事する社会福祉士などの専門職員が4名という構成になっております。 また、令和6年度の実績についてでございますが、地域包括支援センターからの相談として、日常活動における支援要請や先進事例の情報提供などの依頼が262件、高齢者の権利擁護などに関するものが42件となっておりますほか、一般県民からの相談といたしましては、認知症の方やその家族からの相談が146件となっておりまして、いずれも、今年度もおおむね同等のペースで相談が寄せられているという状況でございます。 〇軽石義則委員 その中で、総合相談窓口、いわゆるシルバー110番と言われているようですけれども、令和6年度で事業が終了しました。対応職員が6名いたようですけれども、実績を見ますと、年間427件の相談件数があったようです。それが各市町村の地域包括支援センターに役割が分かれていったというか、分けたというか、そういう状況のようですが、その状況で本当に全て対応しきれているのでしょうか。 〇小野寺長寿社会課総括課長 軽石義則委員御指摘のとおり、総合相談窓口につきましては、現在、開設当初と異なりまして、地域包括支援センターが県内75カ所、全市町村に設置されているという状況の中で、まずは最寄りのところで相談できる体制を構築するというところで、今年度は高齢者総合支援センターとしての総合相談事業の実施を見送るという形で役割分担をしている状況でございます。 このような形をとった背景といたしましては、実際、近くの地域包括支援センターの活用による相談のほうがウエートとしては大きいというのはもちろんでございますが、高齢者総合支援センターに寄せられている―軽石義則委員からも今、実績が427件と御紹介がございましたが―この中で相談の割合としては、傾聴という割合が最も多くなっておりますけれども、ある程度特定の方から繰り返し御相談をいただくというようなケースも多うございまして、そういったところも総合的に見ながら、今年度は役割分担を行っているということでございます。 実際、地域包括支援センターで相談対応が十分になされているのかというところにつきましては、75カ所あるとはいえ、センターの体制には地域差もございます。特にも町村部におきましては、マンパワーの不足でありますとか、そういったところから十分な相談体制がなされていない可能性も否定できない部分がございますので、県としては、そういった市町村への支援についても力を入れているところでございます。 〇軽石義則委員 地域包括ケアシステム基盤確立事業費もされているようですけれども、その事業の現状、課題などはどのようになっていますか。 〇小野寺長寿社会課総括課長 県では、地域包括ケアシステム基盤確立事業費におきまして、高齢者の生活支援体制の整備や認知症への理解促進、介護予防に参画するリハビリ専門職の育成など、市町村に対するさまざまな支援を行っておりまして、先ほど御答弁申し上げたとおり、現在、全市町村に地域包括支援センターが設置済みという状況になっております。 一方で、人口減少に伴う地域における担い手の減少でありますとか、高齢者の福祉ニーズの多様化、複雑化が進む中、地域の高齢者を支える生活支援コーディネーターの確保、育成、あるいは、地域包括支援センター職員の専門性の向上、地域ケア会議に参画する関係機関との連携強化、こういったあたりが課題と認識しております。 〇軽石義則委員 市町村やそれぞれの地域の課題もあると把握をされているようですけれども、実際、高齢者の単独世帯は、家族がいないという場合もあるでしょうし、最近は親戚とか近隣の皆さんが支援をしてくれるという状況もなかなか難しい環境になってきていると思うのですが、家族等の支援者がいないような状況、現状をどのように把握されていますか。 〇草木地域福祉課総括課長 身寄りのない単身高齢者の状況についてでありますが、令和6年9月に株式会社日本総合研究所が公表しました試算によりますと、65歳以上で3親等以内の親族がいない、身寄りのない高齢者は、全国で2050年に448万人と、2024年から1.5倍に増加する見込みであり、本県においても、ひとり暮らしの高齢者世帯の割合は、2020年に12.7%であったものが2040年には19.6%と増加する見込みであり、おおむね5世帯に1世帯がひとり暮らしの高齢者世帯となることが見込まれております。 身近に頼れる家族や親族のいない高齢者は、金銭管理などの日常生活支援や、入院、入所の手続支援、死後事務の支援等がないために、生活の維持や必要なサービスの利用等に困難な場面が生じる可能性があり、こうした課題に対応していく必要があると認識しております。 そのため、県としましては、日常的な金銭管理や福祉サービスの利用援助を行う日常生活自立支援事業の推進と、成年後見制度の担い手の拡充、利用促進に取り組んでいるところです。 〇軽石義則委員 いろいろ取り組みをされているということですけれども、特にも支援者がいなくても一人で生活できるのであれば、いろいろな面でも、今のような支援のあり方だけでも大丈夫かと思いますけれども、高齢者のひとり世帯の生活困窮者の実態というのは、どのように把握されていますか。 〇草木地域福祉課総括課長 高齢者のうち、生活困窮者の実態についてでございますが、生活保護を受給されている方、もしくは生活困窮者自立支援事業等を利用されている方々がいらっしゃると思うのですが、まず、生活困窮者―後者のほうですが―各福祉事務所におきまして、自立相談支援機関を設置して、生活困窮者が制度のはざまに陥らないよう、多様な相談に対して支援プランを作成したり、必要な行政サービスにつなげるなど、包括的な支援に取り組んでいるところです。 また、社会福祉法人岩手県社会福祉協議会におきまして、低所得や高齢者などを対象に生活福祉資金の貸し付けを行っておりまして、必要な援助指導を行いながら生活困窮者の自立支援に取り組んでいるところです。 また、生活保護を受給している方についてですが、おおむね5割を超える世帯が高齢者世帯となっておりまして、その8割が単身高齢者となっております。各福祉事務所におきましては、家庭訪問等を通じまして支援し、また、必要なサービスにつなげるなど、それぞれの世帯に必要な支援に取り組んでいるところでございます。 〇軽石義則委員 しっかりした全体的な数字はまだ把握できていないというように私は受けとめたのですけれども、国勢調査が今、実施中ですから、その中で最近の数字が具体的に出てくると思うのですが、実態―県内の生活困窮者数と、その境にいる人たちがどのくらいいるのかということは、地域単位でもある程度把握しておかなければ、いざとなったときに対策がとれない、支援ができない状況になるのではないかと私は思うのです。 今後、そういう意味では、本人が病気だったり、認知症だったりして、行政手続をしなければ必要なサービスを受けることができない。簡単に言えば、役所に行って本人が来なければ手続ができませんと言われても、本人がそのことすら知識として持っていない、そして、したくてもできない、手伝ってくれる人がいないとなったときには、県もそうですけれども、市町村の職員の業務がよりふえてきて、その対応をどうしていくかということは大きな課題になってくるのではないかと思います。 ましてや、民間の事業者においても、ヘルパーを含めて担い手、相談員も数が足りないと先ほども答弁がありましたけれども、実態を調査した上で、そこにどのような対策をとっていくかということを今の段階から検討していく必要があると思うのですが、その影響をどのように考え、今後どのようにしていこうとしているのかお伺いします。 〇草木地域福祉課総括課長 高齢者の生活困窮者の実態についてですが、生活保護世帯につきましては、実数は把握できておるのですが、それに至らない生活困窮者の実態については、把握できていない状況でございまして、今後検討してまいりたいと思います。 また、軽石義則委員からマンパワー等の課題があるということでお話しいただきました。公助として行政サービス―単身高齢者のために取り組んでいくことは大前提でございますが、行政の支援が前提になり過ぎると、地域住民の主体的な取り組みが後退し、地域の自立的な機能が低下するおそれがあると考えておりまして、地域住民が相互に人格と個性を尊重し合いながら参画する、公助と合わせて共助という地域共生社会の実現もあわせて取り組んでいくことが重要と考えております。 県では、令和6年3月に策定した第4期岩手県地域福祉支援計画におきましても、誰もが住みなれた地域で安心して生活できるよう、地域包括ケアなどの各福祉施策の推進に加え、住民参加による生活支援の仕組みづくりや多様な福祉活動を展開するボランティア、NPOの支援、社会福祉法人などの民間団体、企業等における社会貢献活動の促進により、支援ニーズに対応した新たな福祉サービスの創出や提供など、住民が主体となった、福祉でまちづくりを進めることとしております。 こうした考えのもと、多様な担い手とともに、さまざまなニーズにきめ細やかに対応することで、身寄りのない高齢者へ、公助と共助による権利擁護や日常生活支援の充実に取り組んでまいります。 〇佐々木茂光委員長 答弁は簡潔に願います。 〇軽石義則委員 言葉で言えば非常に大事なことであって、みんながそう思ってこの岩手県で暮らしているのですが、目の前にある課題は、そうではないのです。自分でやらなければできないこと、やりたくてもできない状況、それを誰かが助けてくれるかといったら、見て見ぬふりをする人はいないと思いますが、やりたくても手伝えない人もいます。そういう状況をきっちり把握して対策をとらないと、まさに今、地域福祉課総括課長が言ったような社会にするためには、公助もある程度進めておかなければ、対策がおくれて命を失うことにもつながっていくと思います。当然、子育て支援も大事ですが、今、一緒に県内で暮らしている高齢者も安心して暮らしたいというのは同じで、健康でいればいいですが、そうでない状況もあることは間違いありません。 保健福祉部長、どうですか。ぜひ実態調査も含めて検討を掘り下げて、現場に合わせた対策をとってもらいたいと思いますが、それをお聞きして終わります。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 高齢者のひとり暮らしは今後どんどんふえてまいります。相談ができる体制、支援が必要なときに誰に相談していいか、どのような形で支援したらいいかというのは、地域でお困りになっていらっしゃるという状況だと認識しております。 実態調査をどのような形でやっていくのか、実態をどのように把握していくのかということは、少し我々も研究しなくてはならないと考えておりますが、今後、課題が大きくなってくるということは十分見込まれている中でございますので、いわゆる公助―福祉の制度の充実、また、地域福祉課総括課長から答弁しました、岩手県社会福祉協議会であったりボランティアであったり、民生委員であったり、地域のさまざまな方と連携をしながら、困っている高齢者をきちんと支える仕組み、体制づくりに向けて取り組んでまいりたいと考えております。 〇中平均委員 私からも質問させていただきます。岩手県こころのケアセンターについて質問したいと思いますけれども、その前に、今の軽石義則委員の質疑に関連して、地域福祉課総括課長と保健福祉部長から共助が大切だという答弁がありましたが、共助のシステムをどうつくっていくのか。公助のシステムも今、現状把握できていなくて、進めていけていないときに、そして、その前の答弁では町村の体制は弱いという話もされていました。そういった、町村の公助の体制が弱いところで、共助に頼っていく、公助と共助を進めるとなったときに、どのようなシステムでやっていくのかと疑問に思ったのですが、これは質問ではありませんので、疑問があったということを伝えておきます。答弁したいのであれば、ぜひしてもらっても結構です。 それでは、岩手県こころのケアセンターについてお伺いします。 総括質疑でも伺いましたけれども、年間の運営費が4億円ということでありましたが、第2期復興・創生期間が終わって第3期という中で、財源が一般財源にだんだん移っていくこととなっております。ほかの事業予算も含めて財源が減少していくのではないかということが予想されるのですけれども、野原企画理事兼保健福祉部長からは、来年度は予算確保ができる予定だ、国から来ているということでございましたが、その点をもう一回、確認の意味で伺いたいと思います。 〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 被災者のこころのケアについてでございますが、東日本大震災津波のトラウマにより、いまだにフラッシュバックなどの症状に悩む方や、これまで気づかれなかったストレスが今になって表面化する方も見られるなど、被災者の心の不調には現在も震災の影響が認められており、こころのケアは、中長期的に取り組むべき課題であると認識しております。 岩手県こころのケアセンターでは、これまで、震災こころの相談室を開設し、被災者からの相談に対応するほか、市町村からの要請にも応じ、要支援者の早期発見、早期対応を目的とした特定検診や保健事業への参画、メンタルヘルスに関する研修の講師派遣、保健師など地域の支援者への精神科医等によるスーパーバイズ等に取り組んでまいりました。 県としては、引き続き必要な事業を継続できるよう、国に対して支援の継続を強く求めてきたところであり、本年6月に閣議決定された国の東日本大震災からの復興の基本方針において、ソフトランディングのために必要な範囲で、第2期復興・創生期間後となる令和8年度以降も復興施策による国の支援の継続の方針が示されたところであります。 国の方針を踏まえまして、沿岸各市町村と個別に意見交換を行いましたところ、岩手県こころのケアセンターと活動をともにすることにより、実践的な知識やノウハウの向上が図られている一方、多くの市町村からは、スーパーバイズの継続を望む声があったほか、小規模町村からはマンパワー不足等の課題も挙げられたところであります。 こうした市町村のニーズを踏まえ、令和8年度以降の岩手県こころのケアセンターの支援内容や体制等のあり方について十分に検討を行い、必要な支援が継続できるよう、引き続き国と調整を進めてまいります。 〇中平均委員 今、市町村とも話をしていきながら必要な事業をやっていくということで、来年度は必要な事業をやるめどがついたというような御答弁の内容なのかと思っておりました。 国ではソフトランディングに向けていくということでございます。ソフトランディングということは、今まで年間4億円ついていたのが、少しずつ一般財源を入れながら各自治体でやってくれと、厚生労働省が言ってきていると思っているのですけれども、その私の認識でよかったでしょうか。 〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 国では、我々が訴えてきたとおり、こころのケアというのは期限で切れるものではなくて、中長期的な取り組みが必要であると認識していただきまして、予算の継続をかなえていただいたところでございます。 ただ、一方で、復興予算にも今後限りがあるという中で、すぐにこれまで実施してきたこころのケア事業を急激に縮小させることはできないので、一般施策等で実施する体制が整うまでの間は復興予算で引き続き対応しようというのが国の考えでございます。 〇中平均委員 私が一番心配したのは、少しずつ予算措置が減っていく中で、各地域において一般施策等で実施する体制がとれないとなってくると、結果的に、予算は少なくなって、さらにマンパワーを確保できなくて、必要とされる事業ができないということになるのではないかと心配したのですけれども、今の御答弁だとそういうことはなく、国の予算も来て、その上で自治体と相談していきながら、将来に向けて必要なマンパワーを確保していく。それが整うまでは国とも折衝して予算を継続して持ってくるということでお伺いしたところでございます。ぜひともそういう形で進めていってもらいたいですし、知事も、歴代の復興大臣も、中長期的な課題はきちんとやっていかなくてはならないということを絶えずおっしゃられていますので、そういった中で進めていってもらいたい。 先ほどの軽石義則委員の質問中であった地域包括支援センターなども公的な支援も、努力されているのは重々わかるのですが、なかなかうまくいっていないというか、人手が足りないという状況があるのも現実だと認識しています。そういった中で、今後こころのケアセンターだったり、復興継続事業が自治体に移管していく際に、予算とあわせて、人も確保できるかどうかという懸念があるかと思います。そういった点をこれからより気をつけていっていただきたいと思っております。 総括質疑で保健福祉部長にも聞いたのですけれども、保健福祉部長からもう一回、来年度は予算がついて、再来年度、その次と、どこでゴールなのだと、こころのケアにゴールはないというところもありますけれども、地域で必要だと言っているときに、もう予算がなくなったのでとか、国から予算が来ないのでできないということがないように、国に対する要望であったり、足りない分の予算を県単独で確保するということになってくると思います。そういった点を強力に進めていってもらいたいと思うのですが、その点、いかがでしょうか。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 これまで岩手県こころのケアセンターが被災地において、さまざまなこころのケアの支援に当たってまいりました。その中で、例えば、こころのケアにとどまらず、福祉につなげないとならない方々も多くおられまして、そうした事例などについては、市町村とも十分意見交換とか、このような対応をするといいといった、こころのケアについてのノウハウではないですが、対応の仕方についても対応力が高まってきているのではないかと考えております。 いずれ岩手県に関しては、こころのケアについての看板を下ろすということは、まず想定していません。これはやらなくてはならないと我々は覚悟を決めているところでございますが、一方で、国の復興予算という制約の中で我々は事業を立てなくてはならないということもございますので、障がい保健福祉課総括課長からさまざま申し上げましたとおり、こころのケアに関する一般施策の活用なども含め、市町村とも十分協議をしながら、きちんと被災者のこころのケアを継続してまいりたいと考えております。 〇ハクセル美穂子委員 私からは、1カ月児と5歳児健診について御質問したいと思います。 令和6年度における健診の取り組み状況について伺います。こども家庭庁が公表した資料によりますと、令和5年度の母子保健衛生費国庫補助金の都道府県別実施状況というのがあるのですけれども、1カ月児、5歳児健診について、岩手県は補助金の活用が余り行われていないという結果が出ているのですけれども、令和6年度はどのように進められたのか伺いたいと思います。 また、令和6年度の取り組みの中で、どういった課題が今あるのかということについても、あわせて伺いたいと思います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 1カ月児と5歳児の健診についてでございます。 まず、1カ月児健診につきましては、本県におきましては、全市町村で取り組みを行っているところでございます。 それから、5歳児健診につきましては、先ほど、令和5年度母子保健衛生費国庫補助金が活用できていないというお話をいただきましたけれども、そのとおりでありまして、令和5年度は、国の補助金を受けて5歳児健診を実施した市町村は、なかったという状況になっております。これは、令和5年度に国から補助金の交付要綱が新たに示されまして、その際、全ての幼児に対して医師の診断が必要という要件が示されましたので、この要件を満たせる市町村がその時点ではなかったというところでございます。 こうした状況を踏まえまして、令和6年度におきましては、3市町村で5歳児健診を実施しているところでございます。 5歳児健診におきましては、全国的に医師等の専門職の確保や、健診により支援が必要とされた子供に対するフォローアップ体制の確保が課題になっているものと認識をしております。 また、国の補助金を受けるためには、先ほど申し上げましたとおり、全ての幼児を医師が診察する必要がありましたが、今年度からは要件が若干緩和されまして、事前の聞き取り調査を行うなどして、ある程度課題がある幼児を抽出して、そういったお子さんを対象に健診を行う場合も国庫補助の対象となったところでございまして、今年度からは取り組んでいる市町村がふえている状況にあるところでございます。 〇ハクセル美穂子委員 今年度からは医師が必ず診察するという要件も緩和になって、取り組んでいる市町村もふえているということですが、私の課題点は、健診自体の実施状況もそうなのですが、相談はこれまでも行われてきていて、それが健診で行われるようになってきたということでいいのですけれども、フォローアップ体制をもう少ししっかり取り組んでいく必要があるのではないかということを御提言させていただきたいと思っています。 5歳児健診というのは、発達特性があるかもしれないというか、落ち着かないなど、行動に問題がある子供たちを早期に見つけて、早い段階で支援をしていくための健診だと私は認識していますけれども、健診で発達の特性があるのではないか、要支援ではないかとなった後につながるところが、市町村間で整備の状況に差があるというところが課題ではないかと思うのです。現在の受け皿の状況―市町村が主となって設置されている児童発達支援センターも含めてですが―市町村の取り組み状況と、今後の設置促進の方法をどのように考えていらっしゃるのか、その点についてお伺いしたいと思います。 〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 健診においてフォローが必要とされた児童につきましては、早期に療育につながることが、その後の成長発達に寄与するものと認識しており、身近な場所で必要な支援が受けられる体制づくりが必要と考えています。 地域の障がい児の健全な発達において中核的な役割を担う機関である児童発達支援センターは、現在、県内に4カ所設置されております。このセンターにつきましては、市町村または圏域単位に1カ所以上設置することを基本とされており、県ではこれまで、設置に向けて全市町村を対象とした説明会の開催、各圏域を訪問しての助言、人材養成研修等を実施してきたほか、児童発達支援センターを新設する事業者に対し施設整備補助を実施し、設置に向けた支援を行ってまいりました。 未設置の圏域や市町村では、設置基準を満たすための実務経験を有する人材の確保、設置、運営に係る費用の負担、地域における連携体制の検討、調整に時間を要しているなどの課題があるものと承知をしております。 県としましては、複数の市町村の共同設置ですとか複数の関係機関の連携によるセンターと同等の機能を有する体制の整備、いわゆる面的整備等の先行事例も横展開しながら、引き続き、身近な地域での受け皿の整備に向けた市町村の取り組みを支援してまいります。 〇ハクセル美穂子委員 今、御説明をいただいた内容でぜひやっていただきたいのでございますけれども、市町村の担当の方と確認していると、今、障がい保健福祉課総括課長がおっしゃったような内容をしっかりと認識していないのではないかと思います。この事業は制度的にとても理解するのが難しい事業でありまして、私も必死に勉強していても、なかなか簡潔に理解するのが難しいと思っているのですけれども、市町村の方々が児童発達支援センターの必要性を捉えてはいらっしゃるのですけれども、早急にやるべきなのか、それとも、大きな市でこれを設置して、それに相乗りしていくという形でやってしまえばいいのではないかと思っているところがあって、支援が必要なお子さん方、保護者の方々がそういった支援につながる機会が失われているのではないかと感じております。 その点、もう少し広域的なところで設置の議論を活発化させていただきたいと私は思っているのですけれども、そういった点について、もう一度御答弁をお願いしたいと思います。 〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 県では、岩手県発達障がい者支援体制整備検討・広域特別支援連携協議会というものを毎年開催しておりまして、その中で、昨年度開催した協議会の中でも、身近な地域で必要な支援を受けられる体制づくりが必要だという提言もなされております。特に市町村においては、発達障がいに係る相談窓口が明確になっていないですとか、ハクセル美穂子委員からも御指摘がありましたけれども、地域の中でアセスメントを行っていくのだという重要性が十分に理解されていないのではないかというような提言もございました。 その状況を踏まえて、市町村に対して、部局内連携ですとか、市町村が実施する療育と児童発達支援事業所との連携、児童発達支援センターの設置促進、そういったものを促すような内容の提言をされております。 県に対しても、それらをしっかりと側面支援するとともに、今、ハクセル美穂子委員からも課題提言がありましたけれども、身近な地域で支援体制を組むことへの意義をしっかり意識することもあわせまして、我々もその提言につきましては、本年3月に市町村に対して通知したところでございます。引き続き、会議の場ですとか、さまざまな機会を通じて、市町村にも働きかけを続けてまいりたいと考えております。 〇ハクセル美穂子委員 市町村への働きかけをお願いしたいと思います。病児保育の課題とか、前に私も質問をさせていただきましたけれども、広域的にやらなくてはいけない部分があります。市町村にやってほしいということを言っても、市町村同士で連携協定とかをしながらでないとできないと言われる。例えば、私の住んでいる雫石町のような規模だと、こういった施設を1カ所つくるというのは、人的にも医療資源的にも難しい。そうすると、盛岡市の児童発達支援センターに結局はみんなお願いするという形になったりしますが、盛岡圏域でも1カ所―児童発達支援センター盛岡ひまわり学園しかない。大きい圏域を一つのセンターでどうやって賄うのだろうと私はすごく不安に思っています。 中核機能というのもあるのですけれども、それについての認識がまだ進んでいないようだと思っていまして、中核機能についても、課題のあるお子さんのところ、保育所などにも訪問できたり、ペアレントトレーニングという、保護者の方が発達特性のある子にどう接していくのかといった知識を得るようなものも担っている。早めに進めていただきたいので、広域振興局の担当も巻き込んで、広域的にどうやって整備していくかということをしっかり県で主導してやっていただきたいと思います。この点、急ぎで、なるはやでやっていただきたいということでお願いをしたいと思いますが、その点にについてもう一回答弁をお願いいたします。 〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 広域連携の必要性について御提言いただきました。答弁でも申し上げましたけれども、センターの設置ということではなくて、小さい市町村だとなかなか難しいということがありますので、複数の事業所が連携する形でセンターの機能を補いながらやるという体制―面的整備、それから、センターを整備したところでも、整備する当初から複数の市町村の受け皿となるということを決めて進めている事業所もございますので、未設置の圏域などに対しては、県内でも実際そういうふうにやられている先行事例を御紹介するとともに、地域でしっかりアセスメントを行うのだというところの意識啓発も含めて、県としても進めてまいりたいと思います。 〇ハクセル美穂子委員 ぜひ健診も進んでいきますので、受け皿の整備についてもお力添えをお願いしたいと思います。 次に、岩手県保育士・保育所支援センターの活動状況についてもお伺いしたいと思います。 主要施策の成果に関する説明書では、マッチング件数が年度目標達成に至らなくてC評価となっておりまして、その理由が、少子化の影響による保育所等の利用定員の縮小に伴い、求人相談件数が横ばいとなり、マッチング件数が伸び悩んだことが原因と書かれております。ただ、一方で、同じ説明書の中で、待機児童数がふえており、これがD評価なのですけれども、その理由の一つに、保育人材の不足により受け入れ児童数の拡大が困難であったことなどにより待機児童が発生したとなっております。 保育人材が不足しているにもかかわらず、岩手県保育士・保育所支援センターへの求人相談件数が横ばいとなっていることについて伺いたいと思います。 〇前川子ども子育て支援室長 岩手県保育士・保育所支援センターの活動状況についてでございますが、まず、本県では、令和2年度までは、保育所等の利用定員数の不足によりまして多数の待機児童が発生しておりました。そのため、利用定員数の拡大及びそれに伴う保育士の増員が必要であったことから、岩手県保育士・保育所センターにも多くの求人相談が寄せられていたところでございます。 一方、令和4年度以降は、未就学児数の減少に伴い、保育所等の利用定員数が縮小に転じております。県全体では定員割れの状況が続いているということになっております。そのため、県内の保育所等におきましては、早急に保育士の増員が必要な状況ではなくなっているということでございますので、求人相談件数が横ばい、また、マッチング件数も伸びなかったという状況になっております。 このような中で待機児童が発生しましたのは、一部の市町村に特有の課題によるものでございまして、そのうち保育人材の不足が要因となっている市町村が1カ所ございましたけれども、本年度は、当該市町村における待機児童は解消されているという状況でございます。 〇ハクセル美穂子委員 わかりました。一部の市町村の結果が評価の中で、その要因として書かれているということで理解はしましたけれども、実際に、保育所とか幼稚園とかこども園から、保育士が確保できないということを最近すごく訴えられます。岩手県保育士・保育所支援センターがありますから、ぜひ使ってみてくださいと私も言うのですけれども、皆さん使った経験があって、それでも求人の応募が多いので、私たちの園までは回ってこないということが前回あったので、そこではないところを頼ってやろうかなというお話をされています。 もし令和4年度以前に使った保育所で、なかなかマッチングができなかったという方々にも、今はそうではないのですということもお知らせしていただいて、ぜひ活用していただけるようなアプローチもお願いしたいと思っているのですけれども、その点についてお伺いいたします。 〇前川子ども子育て支援室長 ただいまハクセル美穂子委員から御紹介いただきました、そういった声があるということも承知をいたしました。現状、センターにおきましては、相談がいっぱいで対応できないといった状況にはないものと認識しておりますので、多くの必要な方に御活用いただけますよう、今後も周知を強化しまして、保育士の確保に努めてまいりたいと思います。 〇ハクセル美穂子委員 周知のほうもお願いいたします。 子供の課題も少子化に伴ってフェーズが変わってきて、今いる子供たちをしっかりと育てていくという方向になってきたと思っています。なので、早期の療育というのは、小学校に入る以前に支援をして、元気に小学校に通ってもらうために必要なことですし、保護者にとっても、一番悩ましい時期に支援がしっかりと行くということが私は大切だと思っておりますので、ぜひその点について、これから令和8年度に向けても御尽力いただけたらということでお願いをして、終わりたいと思います。 〇臼澤勉委員 それでは、私から大きく2点、高齢者、そして、これから生まれてくる子供が限られた医療資源の中で、どう安心して暮らせる環境を整えるのか、先ほど福井せいじ委員、軽石義則委員からも御質問がありました。この2点の観点に立ちながら、マニフェストプラス39に関してお伺いいたします。 まず、リハビリテーションセンターサテライト施設の整備について、現在の検討状況、それから、市町村要望の対応を含めてお伺いいたします。 〇菊地地域医療推進課長 現在の検討状況についてでありますが、県では、本県のリハビリテーションのあり方について、昨年5月にリハビリテーション関係者で構成する検討会を設置しながら検討を進めてきており、脳梗塞等の脳血管疾患や高齢化により増加が見込まれる骨折等の運動器疾患などに対応するリハビリテーション機能が必要であること、沿岸地域の患者数の見込みから、既存の医療機関を活用すること、沿岸地域から盛岡医療圏へ受療する患者のうち、特に沿岸南部の患者が多い傾向となっていることなどから、沿岸地域におけるリハビリテーション医療の充実が必要との意見をいただいているところであり、こうした意見等を踏まえまして、現在、人員配置や収支のシミュレーションなど具体的な課題について検討を進めているところであります。 また、市町村要望におきましては、釜石市、大槌町、宮古市からサテライト施設に関する要望が提出されておりまして、それぞれの市町に対しても、人員配置や収支について検討を進めており、早期の運用開始に向けて取り組んでいく旨の回答をしているところでございます。 〇臼澤勉委員 この施設の整備計画の策定見通しについて、そして、いつまでに整備する目標にしているのかお伺いします。 〇菊地地域医療推進課長 施設整備計画の策定見通しということでありますけれども、岩手県におけるリハビリテーションのあり方検討会からは、沿岸地域の患者数の見込みから既存の医療機関を活用することとの意見をいただいているところでありまして、県といたしましては、検討会の意見を踏まえつつ、検討を進めているところであります。 必要なリハビリテーション機能や施設の規模等につきましても、関係機関と調整を進めているところでありまして、現時点で施設の概要や、それを公表できる具体的な時期についてお答えすることはできませんけれども、早期にそういった施設の概要をお示しできるよう、引き続き検討を進めてまいります。 〇臼澤勉委員 文化スポーツ部でもお伺いいたしました。当局は目標―ゴール設定がないままに進めているように私は受けとめてしまいますが、そうではないのだと思います。実際は、皆様方はある程度目標期間を決めて、当然、スケジュール感を持って進めていると信じておりますけれども、そうだとするならば、我々議会にもそこの目標設定、例えば5年後に設定する。ただ、さまざまな課題がある。その課題を一つ一つ解決しながら、現在こういうところを進めていますと示していただきたい。毎年、決算、あるいは予算審査をやっていきますけれども、ゴール設定なくしてずるずるいってしまうのではないかということを恐れます。改めて、いつまでに整備する目標にしているのかお伺いします。 〇菊地地域医療推進課長 設置の時期ということでございますけれども、具体的な時期につきましては、現時点ではお答えすることはできませんけれども、早期に運用開始できるよう検討を進めてまいりたいということでございます。 〇臼澤勉委員 ちょうど2年前の令和5年9月定例会において、知事はこのように答弁いたしました。人材、財源の確保、医療法上の課題もあることから、県立病院を初めとして県内医療機関や関係団体と連携しながら検討を進めていくと。まさに今、いろいろ検討されているということでございましたが、課題三つ―人材、財源、医療法上の課題と挙げていましたが、今、この中で一番ネックになっている課題は何なのか教えていただければと思います。 〇菊地地域医療推進課長 施設整備の課題についてでありますけれども、まずは、人員につきましては、課題といいますか、そこのところをどうするのかというところは検討しなければいけない。配置によって施設の収支等に影響が出てきますので、そういったところも踏まえて検討しているところでございます。 また、配置につきましては、医師の確保といったところが重要になってくるかと思いますので、配置の見通しとか、そういったところも含めて検討しているところでございます。 〇臼澤勉委員 整備の方針としては、既存の医療機関を活用しながら進めていくということで検討されていると先ほども伺っておりましたけれども、まず、人材の確保―作業療法士、理学療法士であったり、リハビリテーション医師、ここら辺の人材の確保を、仮に5年後を見越して進めるにしても、並行して考えていかなければいけないと思います。 沿岸地域患者のいわてリハビリテーションセンターの入院患者の状況を見ますと、宮古医療圏、気仙医療圏、釜石医療圏、この3圏域を含めると100人の方々が通院されているというデータをいただいておりますが、仮に患者100人を診るといったときに、何人ぐらいの医師確保が必要なのか。もしわかれば、100人規模の患者を診るときに、医師、あるいは理学療法士がどのくらい必要になるのかお示しいただきたいと思います。 あとは、医療法上の課題といったときに、今の病床数、基準病床数があると思うのです。ここの圏域が基準病床数を上回っていると、基本的には新設とか増床の制限が出てくるのだと思うのですけれども、ここら辺の課題も、どのような形でクリアしていく見通しなのか、こういった課題を持って、この2年間検討してきていると思うのですけれども、そこら辺、答えられる範囲でお願いします。 〇菊地地域医療推進課長 まず、医師の人数というところでございますけれども、患者数もあるかと思いますが、いわてリハビリテーションセンターでは、脳血管疾患、あるいは、運動器疾患の患者を多く受け入れておりますことから、脳については脳神経内科、または脳神経外科、それから、骨折等の運動器疾患につきましては、整形外科等で対応する。リハビリテーション科専門医というのが一番でございますけれども、リハビリテーション科専門医につきましては、県内にも余り多く数がおりませんので、そこのところは限られた医療資源の中で、常勤はなかなか難しいかもしれませんけれども、そういった対応を想定しているところでございます。 患者の人数というところもありますけれども、まずはそういった医師を確保するといったところと、あとは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といったところも、患者数に応じて配置をするということになろうかと思います。 〇臼澤勉委員 知事からこの2年間、サテライト施設の整備に当たって、具体的にどういう指示があったのか、お答えいただければと思います。 〇菊地地域医療推進課長 これまで知事に対しましては、保健福祉部の施策の推進方針等の報告の中で、県内のリハビリテーション医療体制の現状ですとか、沿岸地域への回復期リハビリテーション機能設置に向けた方向性等について報告してきておりまして、その方向性について了解をいただいているものと考えております。 〇臼澤勉委員 要は、具体的に知事から、いつまでに整備するように、1年でも早く整備を具体化できるように、沿岸地域の住民が安心して暮らせる環境づくりを目指して頑張ってくれという指示はないでしょうか。 〇菊地地域医療推進課長 沿岸地域へのリハビリテーション施設の整備につきましては、知事のマニフェストということでありますけれども、まずは、これについては、保健福祉部としても、県としても必要だという認識でございます。整備時期につきましては、先ほど来答弁させていただいておりますけれども、具体的な時期は申し上げられませんけれども、可能な限り早期に設置できるように検討してまいりたいと考えております。 〇臼澤勉委員 それでは、整備するに当たって重視するポイントについて、どのようにお考えでしょうか。 〇菊地地域医療推進課長 整備のポイントということでございますけれども、現在、岩手県におけるリハビリテーションのあり方検討会から沿岸地域におけるリハビリテーション医療の充実が必要との御意見をいただいているところでありまして、県といたしましても、沿岸地域におけるリハビリテーション機能の強化は必要であると認識しておりますので、引き続き、サテライト施設の整備に向けた検討を進めていきたいと考えております。 〇臼澤勉委員 私は、整備するに当たってどういうところを重視するポイントとして考えるかと聞いているのです。お答え願います。 〇菊地地域医療推進課長 整備に当たり重視するポイントでありますけれども、岩手県におけるリハビリテーションのあり方検討会では、患者の受療動向等についても検討いただいておりまして、沿岸地域から盛岡医療圏へ受療する患者のうち、特に沿岸南部の患者が多い傾向となっているとの御意見をいただいているところであります。 県といたしましては、検討会から御意見をいただいた患者の受療動向や、三陸沿岸道路による交通アクセス等を考慮しながら、サテライト施設の整備に向けた検討を進めているところであります。 〇臼澤勉委員 沿岸南部で一番多いエリアが釜石医療圏であります。パーセンテージでいけば11%、気仙医療圏が6.5%、宮古医療圏が6%ということで、釜石医療圏が一番多いと数字ではあらわれております。また、この3圏域の中の中間に位置するというようなことですが、一方で、岩手県立病院等の経営計画(2025〜2030)において、建てかえに着手する県立病院はどこがあるのか、お伺いしたいと思います。県立釜石病院は2025年から2030年までに現在地周辺を想定して建てかえに着手するということで書かれていますけれども、改めてお伺いいたします。 〇菊地地域医療推進課長 県立病院の建てかえの計画でございますけれども、医療局において策定いたしました、岩手県立病院等の経営計画(2025〜2030)では、老朽化が著しい県立釜石病院及び県立遠野病院について優先的に整備を進めることとし、機能分化、連携強化の方向性に沿って、機能と規模を見直しながら、計画期間中に建てかえに着手すると承知しております。 〇臼澤勉委員 先日も沿岸地域の市町村を回りながら、首長とも意見交換させていただいておりました。釜石市においても、この経営計画に基づき、2030年までに現在地周辺を想定して県立釜石病院の建てかえに着手すると地元でも受けとめておりますし、さらに、優先的に整備を進める方針が示されているということで、非常に期待感を持って見ているということです。 そして、サテライト施設をどこに設置するかは私もわかりませんし、それぞれ考えがあるのだと思いますけれども、岩手県立病院等の経営計画(2025〜2030)で2030年―これから5年後までに県立釜石病院の建てかえに着手するのだという計画が一方であるわけです。そういった部分において、このサテライト施設との関連性も、普通に考えればリンクしてくるようなことも考えられると思うのです。実は、目標年次というか、ゴールはある程度明らかになってくると私なりには考えてしまうところがあるのですけれども、保健福祉部長、ここら辺を改めて、いつまでに整備するのか。そして、岩手県立病院等の経営計画(2025〜2030)との関連性についてお伺いいたします。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 地域医療推進課長からも御答弁申し上げましたとおり、本県のリハビリテーションのあり方について、検討会からの御意見で、沿岸地域の患者数の見込みから既存の医療機関の活用をしたらいかがかということと、受療する患者のうち、特に沿岸南部の患者が多い傾向となっていることが示されております。 そうした中で、臼澤勉委員から御紹介がありましたように、医療局の経営計画の中で県立釜石病院の建てかえが今、検討されている状況で、具体的にどこの場所で、どのようなスケジュールというのは、大変申しわけないですが、先ほど地域医療推進課長から申し上げているとおり、人材確保であるとかさまざまな課題、あとは、経営上きちんと安定させなければならないという部分でシミュレーションしておりますので、しかるべき時期には、場所であるとかスケジュールをお示しできるように、今、鋭意検討を進めているところでございます。 〇臼澤勉委員 時間との戦いというか、事業のプロジェクトの進行管理はされていると思いますし、そういう意味では、胸襟を開いて議会とも情報を開示しながら議論を進めていただきたいということをお願いしたいと思います。 退院患者の平均在院日数も釜石医療圏の患者はほかの圏域より長く入院されているとも承知しておりますので、ぜひ取り組んでいただきたい。 そして、周産期医療の体制についてですが、先ほど福井せいじ委員からも御質問がありました。私は、今回何を言いたかったかというと、安心して産み育てられる環境を整えてほしいということ、そして、二次医療圏別の分娩取り扱い機関数がゼロのエリアというのが胆江医療圏と釜石医療圏であります。北東北3県―青森県、秋田県を調べると、二次医療圏に分娩取り扱い施設がないという医療圏は、ないのでございます。青森県、秋田県は、それぞれの二次医療圏で分娩取り扱い施設が最低でも1カ所あるというようなことを鑑みれば、安心して産み育てられるような医療体制をぜひ整えていただきたい。これを今回いろいろ議論したかったところであります。これについて何か答弁をお願いします。 〇鈴木医療政策室長 できるだけ身近な地域で健診とか出産ができることが望ましいものと考えておりますけれども、分娩件数の減少に伴う分娩施設の減少や、医師を派遣する大学医局からの医師派遣の減少などによりまして、先ほど野原企画理事兼保健福祉部長からもお話がありましたけれども、安心という観点から、県内の周産期医療体制を確保していくことが非常に厳しい状況でありましたことから、平成20年に大学や医療関係団体等の専門家や市町村、消防機関などで構成する岩手県周産期小児医療協議会におきまして、分娩リスクに応じた周産期医療提供体制について議論を行いまして、患者搬送や受療動向、医師数などの医療提供体制を踏まえて、四つの周産期医療圏を設定してきたところでございます。 〇佐々木茂光委員長 答弁は簡潔に願います。 〇鈴木医療政策室長(続) 産科医療機関の減少や分娩取り扱いの休止を背景に、妊産婦の通院に係る負担が増大していることや、医療現場において産科医や新生児を診ることができる小児科医、また、周産期医療に対応できる看護師や助産師の確保、育成など、周産期医療体制を確保していくことは重要な課題であると認識しているところでございます。 こうした課題を踏まえまして、県では、市町村との連携による妊産婦の通院、宿泊の助成や奨学金養成医師の特例配置による産科、小児科の確保、潜在助産師の復職支援研修の開催などに取り組んでいるところでございます。 〇岩渕誠委員 まず、県内の医療機関の経営状況についてお尋ねいたします。 御承知のとおり、物価高のあおりで、全国的に民間、公立区別なく経営状況が大変厳しいということであります。医療局の状況については別途質問しますが、まず、県内全体の医療機関の経営状況について、県はどのように把握しているかお示しください。 〇佐藤医務課長 医療機関の経営状況についてでございますが、令和7年3月に、6病院団体が公表いたしました2024年度診療報酬改定後の病院の経営状況に関する緊急調査によりますと、病床利用率は2023年度より上昇傾向にあるものの、医業利益率、経常利益率は悪化傾向にあり、医業利益が赤字病院の割合は69%、経常利益が赤字病院の割合は61%という結果となっております。 この調査には、県内病院の約45%に当たります40病院の回答も含まれており、県内の関係団体等から伺っている状況も踏まえますと、県内の医療機関においても、調査結果と同様、厳しい経営状況にあると考えております。 〇岩渕誠委員 県内の状況の詳細は、わかりますか。 〇佐藤医務課長 県内の医療機関の経営状況の詳細でございますけれども、令和6年度の経営状況につきましては、まだ公表されていない等によりまして、詳細につきましては、把握していないところでございます。 〇岩渕誠委員 それは全くだめな答弁です。市町村立病院の決算状況については、市町村課に行けばわかる話です。私がお示ししましょうか。昨年の県内の市町村立病院―7市町村8施設ありますけれども―医業損益は50億円になりました。純損失は21億円。平成26年に次いで多いという状況であります。各種の異業収支比率等を見ますと、昨年が非常にひどいという状況であります。こうしたのは簡単に調べればわかるのです。どうですか。 〇佐藤医務課長 現在、各自治体病院の昨年度の収支決算につきまして、情報が手元にございませんので、答弁できかねる状況でございます。 〇岩渕誠委員 私は意地悪をしているわけではなくて、県内全体の医療をつかさどっているのだから、これだけ医療機関の経営状況が厳しいと言っている中で、きちんとやらないといけないと思います。 市町村とか県の病院の職員給与費については、人事委員会勧告がありますから、措置されるのです。お金がほとんど手出しなくできるのです。一方で、民間病院はそういうのがありませんから、こういう深刻さをきちんと把握しておかないと、ただでさえ脆弱な医療体制を本県は持っているわけだから、これをまずきちんと把握するというところからやらないといけないのに、私は茫然としたわけです。手元に資料がありませんということで、本当に大丈夫なのかという話であります。ここについては、保健福祉部長もしっかりと指導していただきたいと思います。 先ほど答弁があった数字はことし3月の段階の数字であります。もっと言うと、9月末に総務省で全国の公立病院の令和6年度決算の状況を示しているのです。六十数%ではないのです。83%の病院が経常収支が赤字であります。別の調査を見れば、9割が医業赤字であります。金額でいうと、3、952億円の赤字であります。これは前年度の約2倍という大変厳しい状況であります。こうしたことをきちんとデータでまず足元を固めないとだめだと思います。今の認識は甘いと思います。 その上でお伺いいたします。経営悪化の状況について、それぞれ理由があるのだと思います。課題解決等の取り組み等についても含めてお示しください。 〇佐藤医務課長 医療機関の経営悪化の理由、それから、課題解決の取り組みについてでございますが、先ほど御紹介しました6病院団体による調査によりますと、診療報酬改定後の医業収益の増加率1.9%に対しまして、診療材料費4.1%増、給与費2.7%増、委託費4.2%増など経費の増加率が上回っており、昨今の物価高騰や人件費の上昇の影響を価格転嫁できず、現行の診療報酬では対応が困難な状況であるため、経営が悪化しているものと認識しております。 このため県では、全国知事会や本県が事務局を務めます、地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会などを通じまして、診療報酬の改定や物価、賃金の上昇に対応した診療報酬制度の導入、それから、緊急的な財政支援等の実施について国に求めてきたところでございます。 また、県内医療機関に対しましては、国の経済対策を活用しまして、ベースアップ加算を超える賃金の引き上げや業務効率化に資するICT機器の購入などを支援する医療機関生産性向上・職場環境整備等事業費補助金を実施しているところでございます。 〇岩渕誠委員 これもやはり県内の状況を把握していないから、新聞を読めばわかるような答弁になるわけです。全国と県内の状況では、例えば、中規模病院、あるいは、大規模基幹病院の赤字の状況は全然違うのです。そういうことをきちんと把握してやらないと、ただやみくもに、全国でもこれは取り組まれているから県内でもこうやってくださいという話ではないのです。 これ以上言っても仕方がないので具体に聞きます。国の病院改革の中で、今、大きいものは、病床数適正化支援事業であります。これに基づいて、県内では結構な額の補助をもらい、結構な数の病床を削減したのです。これは令和6年の国の補正予算で出てきた話であります。今、県内でどれぐらいの病床削減数になって、本来、補助金はどれぐらいもらうべきものなのか、これは多分資料があると思いますから、答弁してください。 〇鈴木医療政策室長 今、手元に資料がございませんので、資料を取り寄せまして答弁をさせていただきたいと思います。 〇岩渕誠委員 私は保健福祉部医療政策室から10月16日に資料提供を受けているのです。持ってこないというのは、どういうことなのですか。私から申し上げます。本県の計画では、病床削減数は1、022病床。関係する補助金額は41億9、400万円余。ところが、この計画について、国はどれぐらいの補助金を出しているかというと、ひどいものです。公立病院はまずはじきました。その上で、支援対象病床数の上限を1医療機関当たり50床にした。第2次内示というのが最近あって、一応、自治体病院を対象に入れたのですが、支援上限が1医療機関当たり10床になってしまった。 個別に言うと、県立病院は後で質問しますから除きますが、1、022床のうち半分以上は民間病院です。570床。補助金は23億円、市町村病院は58床の2億3、800万円。内示率は何と23%です。本来41億円来るはずが9億6、000万円しか来ないという内示です。このような状況では経営改善にはならないし、これを主導した国は一体何をやっているのだという話です。こういうことをきちんと国に求めていかないとならないと思いますが、どうですか。 〇鈴木医療政策室長 国の補助金の内示率が、岩渕誠委員からお話があったとおりでございまして、これにつきましては、県からも機会あるごとに、国に対しまして、内示額満額予算確保するように要望しているところでございます。 〇岩渕誠委員 去年の国の補正予算で、とにかく予算をかき集めて、四百幾らだったか、桁一つ少ない数字でやって、いきなり予想の数倍も申請が来たから、さあ、どうしようと困ってしまったわけです。何とか病床を削減してやってくれ、社会保障費を削るのだとかとやっているけれども、これは完全に政策ですから、これに見合う財源をきちんと見つけてやらないといけないが、その程度にしか予算が確保できないというのは、全く無責任だと私は思います。高市総裁が総裁選を通じて診療報酬改定の前倒しに言及しております。社会保障費削減を目指す日本維新の会と組んでどうなるのか心配しているのですけれども、一方で、まずは病床削減の補助金をきちんと出してくれないと、これはならんのです。予算編成は内々にやっていると思います。情報はありませんか。 〇鈴木医療政策室長 情報について、特にありませんけれども、自由民主党と日本維新の会と公明党―枠組みが少し明確ではありませんけれども―その三党合意のもとで、引き続き、病床を削減していくという中にあって、今、岩渕誠委員からお話のあった補助金を活用して進めていくというお話がございましたので、それを注視しているところでございます。 〇岩渕誠委員 次期医療計画の中では、病床数の削減よりも連携のほうに重みが出てきていますから、病床削減のタイミングはここしかないのです。しかも、政策的にやるのはここしかない。お金がくっついてくるのは、はっきり言って、ここしかないのです。それを、削減計画はつくってください、でも、後からルールを決めて補助金は出しませんというのは―皆さんに話すべきなのか、左側を向いて話すべきなのかよくわからないけれども―きちんとやらないと、自治体病院というか全国の病院は大変な状況にさらに陥ると考えております。保健福祉部長、コメントがあればお願いします。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 岩渕誠委員から御指摘いただいた点は、我々も共有しておりまして、全国的に大変な状況です。総務省が先日出した公立病院全体の経常収支の赤字が3、900億円、国立病院は400億円。その中で特にも中核病院が大変厳しい状況になっている。そういった中にあって、国としては経済対策とか医療費適正化―病床を減らせば医療費が減るかどうかはいろいろ議論があるのですが―補助制度を設けている中にあって内示が全く来ない。これは岩手県だけではなくて、どの県もみんな怒っています。事業としてやる以上は、我々も医療機関に説明できませんので、これは速やかに内示を満額執行していただくように、強く国へ求めてまいりたいと考えております。 〇岩渕誠委員 ありがとうございました。これは党としてもきちんと国会で取り上げたいと思います。 いずれ、約束したことというか、方針を出しているのに、後からルールを決めてお金を出さないというのは、このような状況では誰も言うことなど聞かないです。県も説明できないという話が今ありましたけれども、これはしっかりと、政権の枠組みはあしたしっかり決まるのでしょうから、再度国にお尋ねしていただきたいと思います。 次に、医師確保の現状と課題についてですが、奨学金養成医師の義務履行状況についてお示しください。 〇佐藤医務課長 奨学金養成医師の義務履行の状況についてでございます。令和7年度の奨学金養成医師の配置数は県全体で186名、このうち、県北・沿岸地域には66名を配置しております。また、身近な医療を提供する中小規模の病院につきましては、55名の奨学金養成医師を配置しているところでございます。 〇岩渕誠委員 着実に進んでおるとは思いますが、一方で、義務履行の割合、あるいは、県内定着率を見ると、まだ課題があると思っております。県内定着率が全体でも7割5分、なかなか8割までいくということはない。これは恐らく昔の後期研修、今の専攻医制度のところが非常に大きく影響しているのだろうと思っているのですが、この実態をお示しください。 〇佐藤医務課長 奨学金養成医師の現在の状況でございますけれども、現行の奨学金制度になった平成20年以降、これまでに842名に貸し付けておりまして、そのうち在学中の者が306名、在学中に奨学金を返済した者が51名で、485名が大学を卒業しているところでございます。 卒業しました485名のうち、臨床研修を修了し配置対象となっているのが292名ということで、このうち公的医療機関等で義務履行しているのが、先ほど御答弁申し上げました186名となっております。 また、既に義務履行を終了した者は25名、卒業後に一部義務履行をした後、返還した者は67名となっております。 〇岩渕誠委員 少しかみ合いませんね。かみ合わないから次に行きます。 その中で、県外義務履行猶予者の割合が今、4割ぐらいあるわけです。この県外猶予のところを見ていると、今年度、東北大学で研修しているのが16人、県外医療機関において専門医取得のための研修が24人ということで、結構な数になっています。そもそも今、県内の高校からの医学部進学者が50人以上いるような実績が出てきていると思いますが、県外への進学が半分以上になっていて、そうすると、奨学金を返したり、義務履行になかなかならないという状況が大きな課題になっている。だから、県外に出してしまったら帰ってこない。あるいは、県内に戻ってきたとしても専攻医の段階で逃げてしまうという医師養成の大きな二つの課題があると私は思っております。 今までの答弁では、県外の大学にも行って、医局にも行って、一生懸命、岩手県もよろしくという話をしていますという話なのですけれども、現状はそううまくはいっていないのではないかという懸念があって、私はお伺いするものです。 保健福祉部長の認識を聞いて終わります。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 奨学金養成医師が県民からかなりの額をいただいて医師になっています。そういった中で、我々は県民に対する責任として、きちんと制度を運用していく必要があると考えております。 一方で、岩手県では奨学金制度は三つあるのですが、地元の高校、岩手県の高校出身で地域枠の学生はかなり定着して、県内で勤めているのですが、岩手県に縁もゆかりもないと言うと失礼ですが、他県の大学に入学した方、他県の出身で岩手県の奨学金制度を活用している方がおられます。そうした方々は出身大学で研修したりして、そこでキャリアアップをしようとなると、キャリアを考えた場合に返還という手段をとられている方もあるということも事実でして、こういった方々にいかに岩手県に来ていただくのか。ある意味、お金で縛っている部分はあるのですが、岩手県の魅力とか、岩手県の研修体制は、全国にも全然引けをとっておりませんので、そういった部分について、訪問しながら、あとはセミナーなどで御説明しながら、岩手県での勤務、キャリアアップという部分をこれからも強烈に働きかけてまいりたいと考えております。 〇佐々木茂光委員長 この際、昼食のため午後1時まで休憩いたします。 午前11時55分 休 憩 午後1時2分 再 開 〇千葉秀幸副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。 〇工藤剛委員 私は、健康寿命についてお聞きいたします。 人口減少に歯どめがかからない本県におきまして、特に自然減の中で生まれる子供の数がふえない状況で、高齢者がいつまでも健康で長生きする環境づくりが重要だと考えます。そこで、高齢者の長生きに関する指標の一つと考えられます健康寿命についてお伺いいたします。 まず、本県におきまして、健康寿命の推移と現状及び今後の課題と対策をお伺いいたします。 〇千葉健康国保課総括課長 本県の健康寿命についてでございますが、国が3年に1度公表しております主観的な健康観に基づく本県の健康寿命は、令和4年の推計値は、男性が70.93年、女性が74.28年となっております。これは、国が推計を始めました平成22年と比較いたしますと、男性で1.50年、女性で1.03年延びておりますが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もございまして、前回の令和元年の推計値を下回っている状況でございます。 また、令和4年の全国の推計値との比較では、男性が1.64年、女性が1.17年それぞれ下回っている状況でございまして、男女とも全国で最も短くなっているところでございます。 本県は、健康寿命に影響を与える脳血管疾患の死亡率が全国に比べて高く、特に65歳未満の若年層から既に高いことが主な要因となっておりまして、脳卒中予防に関する普及啓発や働き盛り世代への取り組みが必要と考えております。 このため、今年度は、10月の脳卒中月間にあわせまして、岩手県脳卒中予防県民大会を開催いたしますほか、新たな取り組みといたしまして、県立図書館と連携して脳卒中予防に関するパネル等の展示に取り組むとともに、県広報誌やSNS、また、新聞広告などを活用した情報発信などにより、広く県民や企業に脳卒中予防対策の普及啓発を図る取り組みを進めているところでございます。 また、企業の健康経営を促進するために、いわて健康経営事業所の認定数の増加にも取り組んでいるところでございます。 〇工藤剛委員 健康寿命を延ばしていくといいますか、維持していくということで、重要な三大要素と言われるのが、栄養、運動、睡眠、休養です。プラス、それにつけ加えまして、社会参加ということで、精神的な面も含めて健康寿命に関する重要な取り組みと言われておりますが、そういった部分に関する県の取り組みとして、何かございますか。 〇千葉健康国保課総括課長 高齢者の社会参加というところでございますけれども、特に、高齢者の健康は、加齢に伴いまして、運動機能、認知機能など、さまざまな機能が低下したり、あるいは、社会とのつながりが絡み合いますことから、高齢者の社会参加が重要と考えております。 県内では、高齢者の健康状態でありますとか健康状態の把握、孤立を防止するために、岩手県後期高齢者医療広域連合が、市町村が有している国民健康保険の保健事業、あるいは、介護保険の地域支援事業のノウハウを活用しまして、高齢者の心身に応じたきめ細かな保健事業などを展開しているところでございます。 具体的には、通いの場におけますフレイル状態の把握ですとか、気軽に相談できるような環境づくりということで、そういったところへの高齢者の社会参加を促して、こうした取り組みを通じまして、市民活動参加者の増加でありますとか、社会とつながる機会の確保に努めていきたいと考えております。 〇工藤剛委員 健康寿命に関して、岩手県は全国平均よりも下で、他の都道府県と比べましても最下位というお話でございましたけれども、順位は私は余り重視はしないのですが、ただ、他県と比べて、例えば学ぶべきところとか、健康寿命が高い自治体で取り組んでいる内容で岩手県もやるべきものとか、そういった研究といいますか、取り組みは考えていらっしゃいますか。 〇千葉健康国保課総括課長 先進県ということでございますけれども、例えば、令和4年の健康寿命で全国1位となりました静岡県でございますが、静岡県は、都道府県別で男女ともに全国1位となったところでございます。静岡県では、運動、栄養、社会参加ということで、これを健康長寿の三要素として健康づくりの取り組みを進めておりますし、あとは、長野県ですと、体を動かすAction、健診を受けるCheck、健康に食べるEatということで、信州ACEプロジェクトという非常にわかりやすい標語のような形で取り組みを推進している例もございます。 こうした県民に対する普及啓発の仕方といいますか、あとは市町村との連携の仕方、そういったところは県としても情報収集して、県の取り組みに生かしていきたいと考えております。 〇工藤剛委員 先ほど申し上げましたけれども、順位で他県と比べて下だとか上だとかということは、余り重要ではないのですけれども、気候が違ったりという部分も当然あるでしょうけれども、いろいろ研究して学ぶべきところがあれば学んで取り入れていっていただきたいと思います。 続きまして、健康寿命を延ばしていくことを考えた場合、高齢者と一番直接かかわりを持っている市町村との連携が欠かせないと思いますが、市町村との連携において、現在の課題とかありましたら、お伺いいたします。 〇千葉健康国保課総括課長 市町村との連携についてでございますけれども、令和6年3月に策定いたしました第3次健康いわて21プランでは、先ほど申し上げました健康寿命の延伸、あるいは、脳卒中死亡率の全国との格差解消を全体目標に掲げまして、生活習慣の改善、健診受診率の向上に取り組んでいるところでございますけれども、県内の市町村におきましても、県計画と連動して、市町村健康増進計画を各地域の実情を踏まえまして策定して、健康づくりに取り組んでいるところでございます。 一方で、乳幼児から高齢者まで、全ての住民を対象といたしまして、地域における健康づくりを効果的に展開していくためには、地域保健と職域の保健が連携、協働して、地域全体の健康支援に取り組んでいくことが必要と考えておりまして、県では、各保健所ごとに、市町村のほか一般社団法人岩手県医師会や一般社団法人岩手県歯科医師会、一般社団法人岩手県薬剤師会、公益社団法人岩手県看護協会、公益社団法人岩手県栄養士会、各事業所、食生活改善ボランティアなどの代表者で構成いたします地域・職域連携推進会議というものを設置しまして、圏域の健康課題についての情報共有、課題解決に向けた意見交換、連携した事業の実施などに取り組んでいるところでございます。 〇工藤剛委員 健康寿命を延ばしていくことに関しましては、市町村との連携もそうですが、一番は、県民一人一人がそういうことに取り組む意識を持っていくということが大変重要と思っていまして、基本的には、ぐあいの悪い人であれば、病院に行って、その指導は本気になって聞くでしょうが、ふだん余りぐあいが悪くない人の健康状態であれば、誰がどのように言っても、さほど本気に考えないというのが常だとは思うのです。 そういう中で、先ほどお話にも出ました、第3次健康いわて21プランで、地域の健康課題の見える化という部分に取り組んでおられると思うのですが、誰が見てもわかりやすい、見える化というのは、今後重要なキーワードになってくるのではないかと思います。ここで言っている見える化ということに対して、もう少し詳しく教えていただけますか。 〇千葉健康国保課総括課長 地域の健康課題の見える化というところでございますけれども、県では、医療等ビッグデータを活用しまして、脳血管疾患などの罹患状況、メタボのリスクなどの12項目につきまして、県平均と比較を行いまして、県や医療圏ごと、あとは、33市町村ごとに分析概要版ということで作成をして、それを市町村に提供しているところでございます。 これに加えまして、ビッグデータの活用というところについては、市町村も非常に関心が高いところでございますので、自分たちの市町村の健康づくりに生かしていただくために、今年度セミナーを開催して、ビッグデータを活用して事業を展開するための具体的な手法などの講演なども行っているところでございます。 〇工藤剛委員 最後にお聞きしたいのは、令和4年度の健康寿命が男性で70.93年、女性で74.28年ということで、平成22年と比較して少し延びたというお話がありましたけれども、今後―3年後、5年後でもいいですが―それを見据えて、何年後には何歳までに上げたいというような目標値があれば教えていただきたい。 〇千葉健康国保課総括課長 健康寿命を何年後に何歳までということでございまして、なかなか設定が難しいところではございますけれども、例えば、国では、2040年までに男女ともに3年以上延伸して75歳以上にするという目標を目指しております。本県は健康寿命が他県と比べて短いという状況もございますので、健康寿命の目標としては、日常生活が制限されることなく生活できる期間が健康寿命でございますけれども、それが平均寿命の増加分を上回る健康寿命の延伸を図ることができれば、生涯を通じて健康で質の高い生活を送ることができるという考え方で目標を設定しているところでございます。 今、工藤剛委員からお話がありましたとおり、市町村とも連携して、少しでも健康寿命が延ばせるような取り組みを今後進めていきたいと思っております。 〇工藤剛委員 わかりました。ただ、今後、そういうところに取り組んでいく、例えば、市町村との連携についてもそうですが、先ほどの見える化も含めまして、5年後とか3年後には、あと平均1歳延ばしましょうとか、そのためにはどういうことをしていくことが必要なのですと、県の中でも、市町村の中でも取り組んでもらうといった前向きな、やる気のあることが必要と思っています。 今、頑張っているのはわかりますけれども、はっきりした見える目標があるのとないのとでは、それに対してこういうことが必要なのだというところも弱くなってくると思いますので、そういうことも考えてやっていただきたいと思います。 〇佐々木宣和委員 先ほどの工藤剛委員の質疑の中で、健康寿命に関して目標設定をしているような、していないような話があったのですけれども、これはいわて県民計画(2019〜2028)第2期アクションプランに書いてあって、年度目標で男性は令和6年度が80.61歳で、令和8年度が81歳、女性は令和6年度が85.08歳で令和8年度が85.41歳だと思っているのですけれども、そういう話ではないのですか。 〇千葉健康国保課総括課長 健康寿命の延伸の取り組みで、目標値につきましては、令和8年度は男性が81歳、女性が85.41歳になっております。失礼いたしました。 〇佐々木宣和委員 いわて幸福関連指標の状況ということで、一番上の目標の指標なので、それをもとにして計画を立てているはずですので、その前提が答えられないというのは、なかなか理解できないなと思ったところでもございます。 私はこれに関連して、がん、心疾患及び脳血管疾患で死亡する人数ということで、今回の成果指標の中では、男性、女性ともD評価になっているというところでもありまして、令和8年度の計画目標値まで大きな開きがあるところでもございます。令和6年度の取り組み、今後の方向性、課題について伺うのですが、がん、心疾患及び脳血管疾患で死亡する人数の目標設定に対して、特に女性の分野においては、令和2年度からずっと見てきて、ずっとD評価です。男性のほうも、令和2年度C、令和3年度B、令和4年度B、令和5年度D、令和6年度Dということで、取り組みが頭打ちになっているのではないかという評価が見てとれるところですが、これに関して、令和6年度はどのような取り組みをして、今後の方向性、課題点をどう捉えられているのか伺いたいと思います。 〇千葉健康国保課総括課長 がん、心疾患の予防に関する取り組みについてでございますけれども、県では、がんや心疾患の発症予防と重症化予防を図るために、食生活や運動、禁煙支援などの生活習慣の改善に向けた取り組みを進めるとともに、企業等と連携した、がん検診の受診率向上に向けた普及啓発などに取り組んでいるところでございます。 令和6年度におきましては、心疾患や脳血管疾患などの循環器病予防に向けて、毎月28日のいわて減塩・適塩の日の普及による食生活の改善に取り組みますとともに、地域における禁煙や受動喫煙防止に関する研修会の開催、岩手県がん検診受診率向上プロジェクト協定というのがあるのですけれども、それを締結している企業等と連携して、県の公式動画チャンネルでのがん予防や検診受診の啓発を図るための動画の配信などの取り組みを行ってきたところでございます。 一方で、課題といたしましては、がんは初期段階では症状がないことが多いことから、早期発見、早期治療につなげるために、がん検診の受診率の向上を図ること、生活習慣病の予防につきましては、本県は働き盛り世代からの死亡率が全国よりも高い傾向にありますことから、職域と連携して取り組みを進めることが重要と考えております。 〇佐々木宣和委員 御答弁にもありましたけれども、がん検診の受診率を上げていこうというのも重要なポイントなのかと思いますが、これも胃がんの精密検査受診率がD評価、大腸がん精密検査受診率もD、特定健康診断受診率もDとなっていまして、生涯を通じた健康づくりの推進というところで、胃がん、大腸がん、健康診断に関しての受診率に関しても、さかのぼって見てみると、ずっとD評価が続いているようなところです。 今後、受診率を上げるためにどのように取り組んでいくのか。同じことを繰り返してもなかなか難しいと思うのですが、これに関して伺いたいと思います。 〇千葉健康国保課総括課長 まず、胃がん及び大腸がん検診の精密検査の受診率についてでありますけれども、受診率向上のためには、未受診者の行動変容に向けた取り組みが必要と考えております。 このため、県では、先ほど申し上げましたが、がん検診受診率向上プロジェクト協定を締結している企業等と連携いたしまして、県民向けのがん検診受診勧奨リーフレットの共同配布に取り組んでおりますほか、いわて健康経営事業所の認定基準の中に、受診勧奨の取り組みというのも基準にございますので、認定事業所の増加を図りますことで受診勧奨の取り組みを促進しているところでございます。 また、特定健診の受診率の向上につきましては、保険者別の受診率を見ますと、特に市町村国保の受診率が近年40%台で推移している状況にございます。そのため、市町村国保における受診率の向上が必要と考えております。 このため、県では、特定健診に従事する市町村等の職員向けの研修会の開催に取り組んでおりますほか、今年度新たに、市町村国保における特定健診の未受診者対策―それぞれ市町村で行っているのですけれども―その状況調査を行いまして、来年3月ごろに報告会を開催して、受診勧奨の好事例を横展開したいと考えております。 さらに、受診率の向上を図るために、SNSですとか新聞広告を活用した情報発信に取り組んでいるところでございまして、引き続き、市町村、関係機関等と連携を図りながら検診受診率の向上に向けた取り組みを進めていきたいと考えております 〇佐々木宣和委員 そのとおりであると思いますし、しっかり取り組みを進めていただきたいのですけれども、繰り返しになりますが、大きい話でもあるので、急に好転換するものでもないとは思います。数字的に余り変化が見られないのも事実でもございますので、やり方も含めながら、いろいろな改善をしながら取り組んでいただかなければいけない。特に、いわて幸福関連指標の一番初めにあるものでもありますし、岩手県が元気になるためには、岩手県で暮らす人が健康になるということが一番大切なことですので、しっかりと取り組んでいただきたいと思っております。 次に、“いきいき岩手”結婚サポートセンター―i-サポに関して伺いたいと思います。 令和6年度はシステム機能拡張など利便性の向上が図られたというところでございます。性格診断マッチング、また、趣味検索、オンライン登録ができるようになったり、自宅閲覧システムとか、こういったところが変わったところでございますけれども、新規登録者数は目標を下回ってD評価となっています。一方で、成婚件数は25件。目標が23件だったので、上回っているのはすばらしいことだと思いますけれども、新規の登録者数が伸び悩む要因をどのように分析しているのかというところと、成婚件数がふえた背景をどのように捉えているのか、伺いたいと思います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 令和6年度のi-サポの新規登録会員数でございますけれども、政策推進プランの目標値としておりました550人に対しまして325人となっておりまして、伸び悩んだところでございます。 新規入会者数が伸び悩んだ背景としましては、令和5年度に実施しました登録料の無料キャンペーンが終了したことによる影響でありますとか、i-サポのマッチングシステムの改修―今、佐々木宣和委員から御紹介いただいた改修等をさまざま行いまして、利便性の向上に取り組んでいるところでありますが、そうしたことについての情報の発信が十分とは言えなかったのではないかと考えているところでございます。 次に、成婚数でございますが、令和3年度から本格稼働しましたAIによるマッチング支援の効果などによりまして、お見合い件数が増加傾向にあります。こういったところの成果が出ているのではないかということ、それから、新型コロナウイルス感染症の流行期におきまして、孤独感や家族の大切さを感じていた方が、令和5年度の行動制限解除の後から積極的に活動されていたといったところが目標値の達成にもつながったのではないかと考えているところでございます。 〇佐々木宣和委員 システム改修したのは利便性を高めるためで、結局、登録件数がふえないとマッチング件数もふえないわけですから、これは数字としてしっかりと積み上げていかないといけないのではないかと思っております。登録者数は、無料期間が終わったからという話もあったのですけれども、終わっても何とか登録してもらわないといけないと思うのですけれども、どうやってふやしていくのか、改めて伺いたいと思います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 おっしゃるとおりでございまして、新規の入会の方がふえていただくように取り組んでいただきたいと考えているところであります。例えば、今年度は若者をターゲットとしたウエブ広告をこれから実施する予定としておりまして、こういったところはこれから成果が出てくるのではないかと感じているところでございます。 先ほど申し上げましたとおり、若者に利便性が向上したことが十分に伝わっていなかったといったところがあろうかと思いますので、そういったところの周知を精いっぱい取り組んでいきたいと考えております。 〇佐々木宣和委員 次に、これも議会で話題になりましたけれども、マッチング後の交流を目的として実施されたお食事券配付事業についても、利用件数が限定的で効果、検証が十分でないとされております。このお食事券の利用状況や成婚への波及効果をどのように把握しているのか、今後の改善方針を伺います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 食事券の配付の関係でございますが、令和6年度につきましては、133組のカップルに食事券を利用していただきまして、そのうち7組が成婚に至っているところでございます。 また、交際成立後に一度も会わずに終了したカップルの割合を見ますと、令和5年度が19.6%だったものが令和6年度は6.7%と12.9ポイント改善が見られているところでございます。 食事券を配付したカップルへのアンケート調査によりますと、デートに誘いやすくなったといった声があった一方で、交際がうまく発展しないときのアドバイスが欲しいといったような声もありましたことから、今年度は新たに、婚活や交際の継続を後押しするためのスキルアップセミナーを開催するなど、i-サポによる結婚支援の強化に取り組んでいるところでございます。 〇佐々木宣和委員 i-サポ登録者層の地域偏在だったり、システムまたはマッチングシステムの操作性、周知不足といった課題も指摘されています。先ほども聞きましたけれども、登録促進やマッチング精度の向上に向けて、ユーザーインターフェイスの改善や広報手法の見直し、地域婚活イベント等の連携強化など、新たな工夫をどのように検討しているのか、県の考えを伺います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 i-サポの登録促進等でございますけれども、i-サポの会員登録促進に向けまして、今まで登録料の助成を行っている市町村があったのですが、今年度、助成を行っている市町村がふえているところでございます。また、県では、会員の利便性向上に向けまして、昨年度から、趣味、嗜好等を踏まえたマッチング機能の追加、先ほど御紹介いただいた機能の追加ですとか、自宅閲覧機能を導入したところであります。 今年度は、さらなる会員数、成婚数の増につなげるため、新たな取り組みといたしまして、先ほども申し上げましたが、ウエブ広告の実施によります若年層への働きかけを行いますほか、スキルアップセミナーと連動した、i-サポ主催では初となる婚活イベントの開催にも取り組んでいるところでございます。 今後とも、会員の声を聞きながら、多様な価値観やニーズにマッチした結婚支援が行われるように取り組んでまいります。 〇佐々木宣和委員 次に、市町村少子化対策支援事業費について、新たな少子化対策にチャレンジする意欲のある町村が国の少子化対策地域評価ツールを活用し、地域の実情に合わせた施策を展開できるよう、県が専門家等と連携を図りながら伴走型支援を実施するということで、小規模町村にも非常に助かる事業だと思っておりますけれども、本事業のうち、参加市町村数が目標の3に対して4と上回りまして、評価Aとなっております。 一方で、各自治体の取り組み内容や成果にばらつきが見られ、継続的な伴走支援や事業成果の共有といった仕組みづくりが今後の課題とされています。この事業によって得られた成果や課題をどのように分析しているのか、また、今後は成果の高い自治体をモデル化し、広域的に波及させていく必要があると考えておりますけれども、御所見を伺います。 〇前川子ども子育て支援室長 地域課題分析型少子化対策支援事業についてでございますが、令和6年度は、県北・沿岸地域の4町村が参加しまして、県による伴走支援を行いながら、計6日のワークショップと住民の声を聞く主観調査などを通じて事業検討を行ったものでございます。 ワークショップはまず、客観的なデータにより地域課題を分析しまして、その結果に基づき、目指すべきまちの姿を設定、その達成に向けまして、さまざまな角度から施策の検討を行い、その成果としまして、いずれの町村におきましても、施策の新規立案や既存事業の拡充につながったところでございます。 また、ワークショップや主観調査における住民の声などを通じまして、少子化対策における社会減対策の重要性が改めて認識されたところでございます。そのため、今年度は社会減対策を所管する関係部局も含めて、伴走支援チームを新たに設置しまして、支援体制の強化を図ったところでございます。 ワークショップ終了後の継続的なフォローアップが課題となっておりましたが、県北広域振興局におきましては、今年度も管内市町村における勉強会を開催しております。令和6年度に実施した手法や枠組みを活用していただいているものと認識しております。 また、モデル化して波及させていく必要があるのではないかという御質問についてでございますが、本事業は、先ほど答弁しましたように、新たな施策、あるいは既存事業の拡充などの立案とあわせまして、ワークショップ形式により、さまざまな手法を用いた検討を通じまして、地域課題の分析や政策立案に向けた手法を学ぶことも目的の一つとしております。 本事業における検討の経過ですとか手法を他の市町村にも参考にしていただくために、関係資料等をまとめまして報告書を作成し、全ての市町村に対して共有しましたほか、先ほども答弁しましたが、県北広域振興局におきましては、今年度も勉強会を行っているものと聞いております。 また、今年度新たに設置した県の伴走支援チームにおいても、参加町村とともに施策の立案、検討のノウハウを学んでいただいておりますので、各部局の取り組みにも今後生かしていただきたいと考えております。 なお、本事業で検討した施策の成果が発現するまでは一定の時間を要することが想定されますけれども、今後もさまざまな形で、各部局が伴走支援を行う中で、効果的な取り組みについて共有を図りながら、市町村における地域の実情に応じた取り組みを引き続き支援してまいりたいと考えております。 〇佐々木宣和委員 令和7年以降の取り組みとして、地域少子化対策重点推進交付金や、こども家庭庁の補助金であったり、デジタル田園都市国家構想交付金だったり、県の地域経営推進費といったものを財源として獲得して施策展開ができるよう町村をフォローアップするということも言われていたかと思いますけれども、具体的にここまで行っているようなケースがあるのか、伺いたいと思います。 〇前川子ども子育て支援室長 財源について詳細に確認できていないところもございますけれども、例えば、ワークショップの成果としまして、洋野町では未婚女性が結婚したくなる町というのを目指すべき町の姿に設定しまして、人口減少対策フェアを、i-サポ登録支援とか家事支援診断などの企画とともに行ったり、自然な出会いのきっかけづくりとしまして、25歳のつどいなどの事業を実施しているなど、さまざま財源も工夫していただいて取り組んでいただいていると認識しております。 〇佐藤ケイ子委員 私からは、介護人材の養成、確保の取り組みについてお伺いいたします。 医療機関、それから介護施設などでの介護士不足が深刻と言われております。主要施策の成果に関する説明書の中では、就業看護職員の令和6年度実績が1万7、752人でD評価ということで厳しい状況ですけれども、県内の看護師の需給推計や充足状況は把握しておられますでしょうか。 〇佐藤医務課長 県内の看護職員の需給推計、充足状況についてでございますが、まず、看護職員の需給推計につきましては、令和5年度の岩手県保健医療計画(2024〜2029)の策定に合わせまして、令和10年時点の推計を実施したところでございまして、推計の結果、ワークライフバランスの充実に向けた取り組み状況に応じまして、181人から1、581人の看護職員の不足が見込まれているところでございます。 また、県内の医療機関におけます看護職員の充足状況につきましては、県が毎年実施しております病院看護業務調査により把握しておりまして、令和6年度調査の結果では、県内全ての病院において、法令の基準で定める必要看護職員数を満たしていたところでございます。 一方で、介護施設を含みます看護職員の充足状況につきましては、岩手労働局が公表しております統計データにより把握しておりまして、最新の統計であります令和7年8月時点で、県内の看護職に関する有効求人倍率は1.75倍であり、全職業の1.02倍と比較して高いことから、医療及び介護の現場におきまして、看護職員は不足状況にあるものと認識しているところでございます。 〇佐藤ケイ子委員 わかりました。看護職員が不足している状況ということで、これからも養成していかなければならないことだと思いますけれども、県では県立高等看護学院―二戸、宮古、一関と3カ所、県立の養成所を持っているわけですけれども、入学定員に対する充足状況、そして、就職の状況はどうなっていますでしょうか。 〇佐藤医務課長 県立高等看護学院の入学定員に対する充足状況と就職状況についてでありますが、県内に3カ所あります県立高等看護学院における令和7年度の入学定員に対する充足状況は、3校合わせた定員102名に対しまして81名が入学し、充足率は79.4%となっております。 次に、就職状況についてでございますが、令和6年度の卒業者数は、3校合計で92名となっておりまして、進路の内訳につきましては、県内での就業が57名、県外での就業が26名、大学等への進学が9名となっておりまして、県内就業率は62%となっております。 〇佐藤ケイ子委員 令和7年度の県立高等看護学院の定員充足率は80%くらいの状況だという答弁でしたけれども、多分、一番低いのが県立二戸高等看護学院ではないかと思います。そこを確認したいのですが、環境福祉委員会で県立二戸高等看護学院に伺いまして、いろいろお聞きしました。そうしたら、施設の問題、校舎の問題、寮の問題、Wi-Fi環境であったり、エアコンの問題などもあるという状況のようです。 あと、指導教官の関係ですが、県立二戸病院の先生方が一生懸命指導してくださっているわけで、国家資格も100%の取得率ということで、すばらしいと思ってお聞きいたしましたけれども、指導教員の確保に苦労しているということであります。県立高等看護学院の場合は報酬も低過ぎて、先生を確保するのがなかなか大変なのだというお話でしたけれども、施設の問題と指導教官の確保の状況、こういった課題認識はどうでしょうか。 〇佐藤医務課長 まず、施設の維持管理の課題への対応状況についてでございますが、例年、県立高等看護学院からの施設整備や修繕希望の聴取結果を踏まえまして、施設の維持管理に係る予算を確保しておりまして、令和7年度当初予算におきましては、3校合計で1、480万円余の予算を計上しているところでございます。 施設の老朽化に伴いまして、県立高等看護学院からの修繕希望が年々多くなっており、全ての希望に対応できない状況となっております。このため、各学院におきまして、使用頻度や耐用年数などに基づきまして、施設整備や修繕箇所の優先順位づけをしていただき、予算の範囲内で優先順位の高いものから修繕等に着手しているところでございます。 次に、講師の確保状況等についてでございますけれども、県立高等看護学院の講義につきましては、国の看護師等養成所の運営に関する指導ガイドラインにおきまして、科目によっては大学教員など、相当の学識経験を有する者が行うことが望ましいとされているところでございます。このため、県立高等看護学院では、学院の専任教員のほかに県内外の大学の教員に多数の講義を依頼しておりまして、令和7年度は、3校合計で県内6大学へ30科目783時間、県外5大学に7科目180時間の講義を依頼しているところでございます。 県立高等看護学院からは、近年、高齢であることや報酬が安価であることなどを理由に講師の依頼を断られることが多くなり、講師の確保に苦慮していると聞いているところでございます。 こうした状況を踏まえまして、講師の確保に向けまして、県内大学との連携をさらに強化するとともに、県立高等看護学院3校による遠隔授業の実施体制の確立に向けて検討していくこととしております。 〇佐藤ケイ子委員 講師の確保の関係ですけれども、盛岡市に民間の岩手保健医療大学ができてから、かなり影響があって講師の確保が厳しい。県立二戸高等看護学院の方がおっしゃられたのは、講師の時給です。民間は時給8、000円だけれども、県立高等看護学院は時給3、000円だということで、なかなか受けてくれないということでした。それから、岩手県立大学にも看護学部があるわけですけれども、県立の組織同士なので、そこからの講師派遣はどうなのかというと、全く組織が違うので、なかなか対応してもらえないというお話もあったので、一体どうなっているのだろうと思ったのです。ぜひ講師謝金の見直し、それから、今も大学と連携して講師の派遣を強化するという話でしたけれども、具体的に話を進めていっていただかないと、県立二戸高等看護学院は苦労していると思っておりまして、ぜひ看護師養成にお力添えをいただきたいと思います。 それから、ナースアクションということで、さまざまな取り組み―復職支援とか定着対策ということもやっておられるようですけれども、どのように取り組んできたのか、成果と課題などをお示しください。 〇佐藤医務課長 ナースアクションの取り組みについてでございますが、県では、看護学生等の県内就業推進のための取り組みとしまして、いわてナースアクションと称しまして、県内医療機関の合同就職セミナーの開催や、SNS、テレビCMなどを通じた情報発信を行ってきたところでございます。 また、そのほかにも、看護学生に対する県の修学資金制度の周知や中高生向け進学セミナーにおける看護学生との交流の場の設置、ナースセンターにおけるきめ細やかな就職相談の実施など、看護職員の復職、定着支援を行ってきたところでございます。 県としましては、引き続き、関係機関との連携を強化し、県内看護職員の復職、定着推進に努めてまいりたいと考えております。 〇佐藤ケイ子委員 ぜひ強化していただきたいです。岩手県立大学もそうですけれども、県立高等看護学院に入って修学資金、奨学金を受けて県内就職すると返還が免除されるということもあるわけですけれども、このような制度があることを私たちは知っているのですが、高校生等は知らないということが多くて、そういったところをぜひ学校にも周知徹底していただいて、看護師になってくださる方をぜひふやしていただきたい。さらには、定着促進は病院の処遇改善ということが必要になってくるわけですので、そういった取り組みも総合的にお願いをしたいということでございます。 次に、ひきこもり対策について伺います。 岩手県ひきこもり支援センターというのがあるようですけれども、そこは、地域の理解、相談支援体制、関係機関の連携を強化し、県のひきこもり対策の推進を図るということになっているようですけれども、県内のひきこもりの人数はどれぐらいと推計されていますか。 〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 県内のひきこもりの人数でございますが、県では、平成30年度に、民生児童委員を対象としたアンケート形式により、ひきこもり実態調査を実施しております。その時点では、ひきこもりの状態にある方は1、616人確認されていたところでございます。 その後、令和4年度に内閣府が行いました調査によりますと、これは広い定義でのひきこもり―具体的には、6カ月以上にわたり、おおむね家庭にとどまり続けているが、自分の趣味に関する用事のときだけ外出する状態という方も含めますと、国民の50人に1人、人数に直しますと、全国で約146万人いるという推計が出されております。これを本県人口に単純に当てはめますと、推計人数は1万3、000人ほどという数字になるわけでございますが、いずれ、県内でも潜在的な対象者は多くいるものと考えております。 〇佐藤ケイ子委員 私も内閣府の調査等を見ました。県にすると1万3、000人ということですが、もっといると思います。平成30年度時点から何倍になっているかよくわからない状況だということです。そして、県、市、民間の相談機関もあるのですけれども、その相談件数の状況はどうなっていますでしょうか。 〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 県では、平成21年度から岩手県ひきこもり支援センターを設置し、ひきこもりに関する相談、啓発活動、各保健所や市町村が行うひきこもり事業への支援を行っております。相談対応としましては、年間800件から900件ほどの相談に対応しておりまして、令和5年度が916件、令和6年度が852件となっております。 一方、市町村でございます。県内市町村では、令和3年度までに全ての市町村にひきこもり相談窓口が設置され、昨年度までに7市町村がひきこもりに特化した支援センターの設置、またはサポート事業を実施しております。県内市町村における相談件数は、令和5年度が728件、令和6年度が1、814件と大幅に増加しておりまして、市町村による取り組みが着実に進んでいる状況でございます。 また、本年4月時点で、県内で活動している民間団体は25団体把握しております。各団体の相談件数までは把握しておりませんが、居場所の設置ですとか家族教室の開催、自助グループ活動など、多岐にわたるニーズに応じた柔軟な支援が行われているものと承知しております。 〇佐藤ケイ子委員 民間の団体が25団体ということですけれども、民間の団体の中には、看板を掲げたけれども休止状態にある団体もあり、財源の問題も含めて活動が大変だというのが実態となっているのではないでしょうか。民間団体でやっている居場所づくりとか、各種活動状況はどうなっているか。 もう一つ、県の支援センターと民間の相談所の研修機会や情報交換の場はつくられているのかどうか、お伺いいたします。 〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 民間団体の活動でございますが、先ほど申し上げましたとおり、居場所の設置ですとか家族教室の開催、自助グループ活動など、さまざまなニーズに応じた取り組みがなされています。中には、市町村からの委託を受けまして、相談事業ですとか居場所づくり、そういった事業も展開している民間団体もあると承知しております。また、保健所が主催する圏域での連絡協議会への参画、それから、当事者支援についての話し合いの場となる市町村プラットフォームにも民間団体から参画して、支援機関同士の連携も図りながら、取り組みが進められていると承知しております。 また、民間相談所との研修機会、情報交換の状況でございますが、岩手県ひきこもり支援センターでは、毎年度、県民向けの公開講座の開催とあわせまして、ひきこもり相談支援機関、民間団体等も含めてですけれども、相談支援機関を対象とした研修会を実施しております。支援者の技術の向上、各地域での取り組み事例の共有及び団体間の交流の推進を図っているところでございます。 〇佐藤ケイ子委員 民間の支援団体の方々がおっしゃるには、なかなか県の姿が見えてこないということでありまして、市町村が主体となって居場所の支援とか、補助金を出したりやっているわけですけれども、相談に来る方々は、市町村での相談ではなくて、広域―自分の住んでいるところ以外のほうが相談しやすいということもあって、住民サービスとはまた違う部分での事業になっているのです。 市町村が民間団体に支援しているのですけれども、県の役割として、広域的な対応についてはこれでいいのかということが言われています。 先ほども相談件数とかおっしゃっていましたけれども、私の近くの相談支援機関には、年間1、500人くらいが相談に来ています。それも北上市民は半分くらいで、そのほかの市町村からの方が多いということがありまして、そういったところの補助制度はあるのかどうか、県はどのように支援していくのかお伺いしたいと思います。 〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 民間団体が活動を継続するため、その財源の確保が課題といった声も聞いております。民間団体の中には、市町村から事業の委託を受けまして、それをもとに事業展開しているところもございますが、それ以外のところでは、寄附とか自主財源で取り組まれているところもあると認識しております。 補助制度、民間団体への助成ということでございますが、独立行政法人福祉医療機構が社会福祉振興助成事業という助成制度を行っておりまして、NPO、それからボランティア団体などが行う民間福祉活動を支援しているところでありまして、県内のひきこもり支援団体の中でも、この助成金を活用しまして、ひきこもり支援フォーラムなどの啓発、交流イベントなどを開催している例もあると承知しております。 県としては、こういった助成金の活用事例につきましても、県のひきこもり対策連絡協議会など、さまざまな機会を捉えて関係機関、団体と共有しながら、地域の実情に沿った支援体制の構築を図ってまいりたいと考えております。 〇高橋穏至委員 私は、ただいま佐藤ケイ子委員のひきこもり支援、佐々木宣和委員の“いきいき岩手”結婚サポートセンター―i-サポ事業の質疑の中で引っかかった部分をお伺いします。 まず、ただいま話題になりましたひきこもりの支援体制についてですが、ひきこもり支援センターの設置状況は、先ほど7市町村という答弁あったのですが、私がいただいた資料では令和4年から6年まで、ずっと1という数字になっていたのですが、ここら辺はどのように捉えているのかお知らせください。 〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 市町村がひきこもり支援に特化して行います事業としましては、まず、ひきこもり支援センターを設置するというのがありまして、県内では1市―北上市のみということで、高橋穏至委員からお話がありました1というのは、センターを設置している市町村でございます。7といいますのは、それにプラスして、6市町村がひきこもりに特化したサポート事業―家族教室とか居場所づくり、そういったものを実施しておりまして、それを合わせますと7という数字になるという内訳でございます。 〇高橋穏至委員 センターを設置してとなるとハードルが高いと思いますけれども、私は北上市に住んでいますけれども、社会福祉法人北上市社会福祉協議会が運営しているのかと思うのですが、北上市社会福祉協議会に行くと、何とか支援センターと10個くらい看板が出ています。それくらい仕事が集中してしまっているのです。 あと、佐藤ケイ子委員が言ったように、民間団体と連携して進めないと、支援体制を県内に広めるというのは難しいと思いますので、佐藤ケイ子委員が言ったとおり、県の支援制度の中で市町村と連携して進められるような体制づくりをしっかり進めていただきたいと思いました。 i-サポについて、先ほどの佐々木宣和委員の質疑に対する答弁の中で、新規登録が伸びていないということに関して、i-サポ利用者の利用のきっかけをどのように捉えているのか。アンケートなり何なりでいいのですが、どこから入ってきて、このi-サポにつながっているかという分析が必要だと思うのですが、それはどう分析しているのでしょうか。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 i-サポの会員者がどういったところからつながっているのかという御質問でありますけれども、さまざまあろうかと思っておりまして、全市町村が加入しているi-サポでありますので、市町村においては入会金の助成金を補助していたりといったことがありますので、そういった形で周知していただいていると聞いております。 また、前回、無料キャンペーンをやった際にもウエブ広告を行っておりまして、ウエブ広告が非常に効果があったところが数字的にも確認されているところでございます。今回もその結果を踏まえまして、投資効果がありましたウエブ広告を改めて実施しようと考えているところでございます。 〇高橋穏至委員 この事業は期待されている事業ですので、しっかと成果を上げてほしいと思うわけですが、例えば、入会金とか登録料を補助している市町村は大体幾つくらいあって、その効果がどうなのかというところ―要は、市町村でどう活用されているか、成果が出ているか、分析されているかどうかお伺いしたいと思います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 市町村のi-サポの入会登録料に対する助成金になりますけれども、今年度におきましては、30市町村で補助を行っていると承知しているところでございます。昨年度から5市町村ほどふえたものと認識しております。 〇高橋穏至委員 市町村からの反響というか、どうなのかという状況を知りたいのですけれども。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 市町村でもさまざま取り組んでいただいておりますけれども、市町村によって入会者がふえているところ、また、補助金の効果が出ていないところ、さまざまだと数字上では出ております。市町村によって取り組みに濃淡があるところはありますけれども、一生懸命、周知等に取り組んでいただいておりますので、そういったところを一緒に連携しながら取り組んでいければと思っております。 〇高橋穏至委員 ぜひそこを分析してほしいと思います。市町村にとっては、県の事業ですので、県内で成功すれば、それは県としてはオーケーですけれども、市町村をまたいで事業をすると、かえって人がいなくなったとか、そういう声があるのかとか、そういうのもきちんと調べながら、裾野を広げていただきたいと思います。 〇畠山茂委員 私からは2点お伺いします。 1点目は、健康寿命の延伸についてということで、先ほど工藤剛委員と佐々木宣和委員が触れておりました。課題とか取り組みとか先進事例について答弁がありましたけれども、そのやりとりを受けて、私からは、県のリーダーシップについて、ぜひ保健福祉部長から決意をお聞きしたいと思っております。 先ほどもお話があったとおり、岩手県は健康寿命が厚生労働省の発表では最下位だということで、脳と心臓の疾患が高いということで、岩手県は生活習慣病を圧倒的に改善していかなければならないのです。 具体的には、先ほどお話があったとおり、がん検診とか定期健診とか、コミュニティーづくりとかフレイルとか、生きがいづくりとか、さまざま取り組みはあるのですけれども、その中で、先ほど紹介のあった先進事例―長野県と静岡県の取り組みを見ていると、全県を挙げて取り組んでいるのです。そして実績が出ているわけです。 先ほどのお話を聞いていると、もちろん具体的に動くのは各市町村が計画を立てて取り組むのですけれども、そうした先進県の事例を見ていると、県がリーダーシップをとって、こういう実績が出ているということで、今までの取り組みの延長線では、目標の健康寿命まで行くのは難しいのではないかと、先ほどのやりとりを聞いて私は感想として持っていました。改めて、健康寿命延伸に向けて、県がリーダーシップを持ってその目標なり取り組みなりを統一してやってこそ、静岡県とか長野県みたいな健康寿命の延伸につながっていくものだと思ったのですが、保健福祉部長はどのようにお考えか、お聞きしたいと思います。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 岩手県の健康寿命であるとか健康課題を分析しますと、脳卒中がワーストであるというとおり、脳血管疾患とか心疾患といった循環器疾患が岩手県の大きな課題です。例えば、介護が必要になる要因として、一番多いのが脳卒中ということでございます。これについては、健康づくり事業をしている市町村であったり、健診機関であったり、あとは企業の健康経営という形で、今、従業員の健康づくりをかなりやっていただいているのですけれども、企業とか市町村ときちんと連携して取り組みを進めていく必要があると考えております。 そのためにも、県がきちんとした方針を立てたり、わかりやすいキャッチコピーで関係機関と連携する。こうした先進県の取り組みなども参考にしなければならないと思っています。 岩手県でも何もしていなかったわけではなくて、例えば、脳卒中がワーストということで、平成26年に脳卒中ワーストからの脱却というのを掲げまして、市町村や関係団体と連携した取り組みを進めておりまして、10月31日に岩手県脳卒中予防県民大会を開催する予定です。 ことし、市町村などとの意見交換―担当課長が市町村をかなり回って意見交換をしているのですけれども―市町村それぞれが取り組みをしなければならないという意識はあるのですが、課題を抱えながら仕事している状況を我々は認識しましたし、岩手県は脳卒中が課題だと言っているのですが、若い方々は意外と、岩手県は脳卒中が多いことを知らない方も多いと感じておりまして、こういったことを県民に認知していただく、そのためにどうしていったらいいのかと考えていただくことが重要だと思っております。 そのために、県の役割として、関係している機関であるとか市町村、企業などが一緒になって取り組める環境づくりが求められていると考えております。健康づくりは1年か2年で簡単に解決できる問題ではないです。今あらわれている生活習慣は過去20年、30年の運動習慣とか栄養習慣、喫煙習慣の発現ですので、この取り組みを今、しっかり始めていかないと、10年後、20年後になって、あのときどうだったのということになりますので、そういった意識で、今年度、新たに取り組みをリスタートしているところでございますので、そういった意気込みで今後とも取り組んでまいりたいと考えております。 〇畠山茂委員 保健福祉部長の強い決意をいただきましたので、ぜひ期待したいと思います。 二つ目が、人生会議―アドバンス・ケア・プランニングの啓発活動についてお聞きしたいと思います。 厚生労働省は、終末期医療に関し治療方針の決定手段を定めた国の指針―人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドラインを改定しました。人生の最期の迎え方に関する全国調査では、人生の最期を迎えたい場所は、自宅が約6割という結果が出ていますが、それに対して、実際には約8割の方が病院で亡くなっています。これから人生100年時代を迎える中で、また、独居老人がますますふえていく中、行政機関として県民が老後や終末期を安心して迎え、また、尊厳が尊重される社会のためにも、人生会議、あるいは、エンディングノートという名称でも呼ばれているようですけれども、こうした普及活動をぜひ県内市町村と連携して推進すべきだと考えておりますけれども、この人生会議等の普及の取り組みについて、啓発活動も含めて状況をお聞きしたいと思います。 〇菊地地域医療推進課長 人生会議の啓発活動についてでありますが、今後さらに進展する高齢化社会に備えるため、患者がどのような医療、ケアを望むのか、そして、どのような生き方を望むのかなどについて、患者と家族、医療、介護関係者などと話し合う、アドバンス・ケア・プランニング―ACPの普及に向けた取り組みが必要と認識しています。 国においては、人生会議という愛称でACPの普及が進められているところであり、県におきましても、令和元年度に、医療、介護福祉関係者や市町村等、さまざまな関係者から成る、岩手県民の生きるを支える会議を設置しているほか、一般社団法人岩手県県医師会と連携し、令和2年度以降、毎年、ACPサポーター養成研修会や県民公開講座を開催しているところであります。 また、普及啓発リーフレット―私の生きるノートを活用した、県と市町村による普及啓発や、市町村等の要請に応じた出前講座を開催しておりまして、市町村とも一体となって取り組んでいるところであります。 ACPの取り組みについては、いまだ県民の認知度が低いことから、引き続き、岩手県医師会や市町村等と連携しながら、全県的な普及啓発を進めてまいります。 〇畠山茂委員 ぜひ人生100年時代、そしてまた、高齢化社会において、先ほども高齢者福祉の関係でさまざま議論がありましたけれども、これから社会課題がさまざま出てくると思います。そういった中で、こういった事業をきちんとやっていかないと、行政も、あるいは、県民一人一人が大変なことになりますので、啓発に取り組んでいただきたいと思います。 〇鈴木あきこ委員 それでは私からは、イー歯トーブ8020プラン(第2次)のうち、学齢期における虫歯予防対策の充実について伺います。 この第2次プランというのは、2024年から2035年の12年間という長い期間にわたるプランです。まず、これを策定するに当たって、第1次プランの最終評価において、学齢期の目標項目、12歳児永久歯虫歯有病率は、目標値28%に対して22.2%で評価はAとなっています。また、目標項目12歳児の1人平均永久歯虫歯本数が1本以上である市町村の減少という項目の目標値は、目標値6市町村に対して結果12市町村、評価はBとなっています。 一方、全国値に比較すると、虫歯有病者率では、全国28.3%に対して本県は35%。1人平均永久歯虫歯本数では、全国0.63本に対し本県は0.83本と高い状況にあります。学齢期の虫歯の予防に向けた取り組みをさらに推進することが必要だと第1次プランで総括をされております。 それでは、第2次プランにおいて、この総括を受けて、第1次プランと比較して、どのようなところを強化していくと進められているのか伺います。 〇千葉健康国保課総括課長 学齢期における虫歯予防対策についてでありますけれども、鈴木あきこ委員御案内のとおり、第1次プランでは、12歳児で永久歯の虫歯がある者の割合は減少したものの、全国よりもその割合が高い状況にあることから、学齢期の虫歯の予防に向けた取り組みをさらに推進していくことが必要と認識しております。 このため、第2次プランでは、児童生徒の虫歯の予防の取り組みといたしまして、岩手県口腔保健支援センター―健康国保課に設置しておりますけれども―歯科医師や歯科衛生士が児童生徒に対して、口腔の健康づくりの大切さや、正しい歯磨きの方法などを伝える出前健康口講座などを実施しております。また、一般社団法人岩手県歯科医師会などと連携して、いい歯のつどいなどの各種啓発活動などを通じまして、学齢期の口腔の健康づくりに引き続き取り組んでいるところでございます。 こうした取り組みに加えて、子供の虫歯予防のためには、学齢期はもとより、妊娠期からの母親の口腔内状態の改善とともに、家族にも働きかける、マイナス1歳からの虫歯予防の視点が重要であると考えています。 こうした考えのもと、第2次プランにおきましては、学齢期のほか、乳幼児期、成人期、高齢期に至るまでの生涯を経時的に捉えた健康づくりといたしまして、いわゆるライフコースアプローチの視点を取り入れた取り組みを新たに盛り込んだところでございます。 〇鈴木あきこ委員 出前講座をしたり、いい歯のつどいとか、学齢期の子供たちにもしっかり周知して、虫歯にならないように指導していくということでありました。 次の質問に行きますが、虫歯の予防には、集団のフッ化物洗口も大変有効な手段だと私は考えております。学校施設における集団フッ化物洗口の推進については、第1次プランおいて、フッ化物洗口については、小学校、中学校において、保護者の同意のもと、学校歯科医、学校職員、教育委員会、市町村が連携し、地域の状況に応じて進めますと記載されておりました。 しかし、このたびの第2次プランにおいては変更になったところがあります。小学校及び中学校で実施する集団フッ化物洗口については、学校薬剤師などの指導のもと、そして、実施に当たっては、集団フッ化物洗口を実施する施設などの職員を含む関係者間の合意形成が必要ですとの記載に変更されております。この合意形成という言葉が非常に実施を難しくさせるのではないかという印象を持ちました。 また、第2次プランの保育施設のところでは、保育施設、認定こども園及び幼稚園の4歳、5歳児を対象に、保護者の同意のもと、園医、施設職員及び市町村などが連携して、使用薬剤の安全管理体制を整備した上で進めますとされております。施設の現場職員を含む関係者の合意形成という文言は、保育施設では記載されておりません。小学校、中学校での実施に当たっては、合意形成という言葉が入っております。このような記載になったのはなぜなのか、意図をお伺いいたします。 〇千葉健康国保課総括課長 プランの記載についてでございますけれども、まず、第2次プラン策定に係るパブリックコメントにおきまして、学校におけるフッ化物洗口の実施に関して、多くの反対意見をいただいたところでございます。また、プランの検討を行う協議会におきましても、教育関係の委員から、安全面での不安や教職員の負担の大きさ、関係者の合意がないまま実施されている例もあるといったようなことなどをお聞きしたところでございます。 こうした意見を踏まえまして、有識者などによる専門委員会においてプランの検討を行い、学校現場の現状に対する理解と配慮も必要であることから、厚生労働省のマニュアルを参考に、学校で実施する場合には、学校歯科医、学校薬剤師などの指導、安全性の確認、そして関係者間の合意形成が必要であるということをプランに盛り込んだものでございます。 また、保育施設、認定こども園及び幼稚園の記載に関してですけれども、プランには合意形成に係る記載はありませんけれども、厚生労働省のマニュアルでは、実施に当たっての手順として、施設職員、保護者、歯科医師など関係者の合意に関して十分に協議を行うこととされております。保育施設等についても、小学校、中学校と同様の対応により取り組んでいるところでございます。 〇鈴木あきこ委員 反対があったというのは、どういうことかということを伺います。厚生労働省は令和4年12月28日に、各都道府県知事に対して、フッ化物洗口の推進に対する基本的な考え方について文書を発出されています。その中では、虫歯予防にフッ化物は有効であり、安全であると示されていますが、反対というのは、どのような理由があったのか伺います。 〇千葉健康国保課総括課長 反対の理由というところでございますけれども、まず、鈴木あきこ委員からお話がありましたとおり、フッ化物洗口は、国の通知などでも有効な方法ということで通知が出されておりますけれども、学校における集団フッ化物洗口に関しましては、さまざま子供たちのフッ化物洗口の準備ですとか、薬物を扱うということに対する負担感等もありますし、あとは、働き方改革の観点からも、なかなか大変だ、負担があるということで御意見をいただいたと承知しております。 〇鈴木あきこ委員 学校で負担があるというでしたが、それを考えれば、保育施設の職員も大変な中、そこまでは言わずやっているという状況で、洗口するのが大変と言うのですが、4歳、5歳児のほうが指導するのは、私も保育施設におりましたので、小さければ小さいほど、その辺の指導は神経を使いながらやるところでありますが、小学校と中学校が職員の負担ということが理由になってそういう文言が入り、保育園のところは入らなかった。私は入らないことを問題にしているのではなくて、フッ化物洗口が有効であるにもかかわらず、職員の負担だというところで、合意形成という文言を入れて実施を難しくしているところに問題があるのではないかと思っております。それについて、県はどのように考えていますか。 〇千葉健康国保課総括課長 小中学校のところで合意形成という文言が入ったことでフッ化物洗口がなかなか進まないのではないかということですけれども、県といたしましては、可能であれば、多くの市町村、学校等で実施していただきたいと考えております。ただ、一方で、先ほど御答弁したとおり、フッ化物の取り扱いでありますとか、誤飲等に対する職員や教員の不安や負担感もあるという声も承知しているところでございまして、そういったところも踏まえて、プランの記載に関しましては、合意形成というところを厚生労働省のマニュアルに沿った形で入れましたけれども、いずれ関係者と丁寧に意見交換を行いながら、取り組みなども支援しながら普及を図っていきたいと考えております。 〇鈴木あきこ委員 フッ化物洗口が危険だという話がありました。フッ化物洗口で事故があったか調べてみたのですが、歯科医師がフッ化水素酸を誤って購入したとか、フッ素入り歯磨き粉を家庭で使っているお兄ちゃんが置きっぱなしにして、下の子が食べて誤食したとか、施設で漂白剤で入れ物を漂白していたところに洗口液をつくってしまったということで、危険というのは人的なところで、子供の体に悪いという事故は私は起こっていないと認識しています。 これ以上、ここについては言いませんが、私はきちんと有効であるものは、岩手県の子供たちの歯が大人になるまで健康に使えるように、きちんとした制度を整えて、職員の負担だというのであれば、また違う方法を考えるなどして、子供たちの歯を守っていくというのは、県の大事な仕事ではないかと思っているので、合意形成という文言を入れたことについてはなぜだろうと今も思っているところですが、次に行きます。 次も集団フッ化物洗口のことですが、第1次プラン期間において、小学校、中学校での集団フッ化物洗口実施状況は、平成23年の31施設3、505人から、令和4年は82施設8、714人と大幅に上昇しました。第2次プランになってからの令和5年度、令和6年度の実績はどうなっているのか伺います。 〇千葉健康国保課総括課長 小学校と中学校における実施状況でございますけれども、令和5年度における、私立を含む小学校及び中学校の実施施設数でございますが、83施設で実施されております。また、人数につきましては、8、459人となっております。これは、第1次イー歯トーブ8020プランを策定した平成26年度と比較いたしますと、施設数は、平成26年度の33施設から50施設増加しております。また、人数につきましては、平成26年度の3、390人から5、069人増加しております。 また、令和6年度につきましては、こちらは公立のみの数となりますけれども、小学校及び中学校での実施状況になりますが、実施施設数は83施設、人数は8、159人となっております。 〇鈴木あきこ委員 随分詳しく教えていただいて、ありがとうございます。 今、大きく減ってはいないですけれども、先ほども申した合意形成という文言が入ってから、減っていくのではないかと懸念がありますが、県ではその点について、今後どのようになっていくと考えていらっしゃいますか。 〇千葉健康国保課総括課長 合意形成という言葉が入って、減少していくのではないかという御質問ですけれども、県といたしましては、フッ化物洗口の効果につきましては、国の通知でも効果が高いと言われておりますし、きのう、いい歯のつどいということで二戸市でイベントがありましたけれども、去年、内閣総理大臣賞を学校保健分野で受賞しました二戸市立金田一小学校の校長先生もお話しされていまして、かみかみコンブですとか、フッ化物洗口など、さまざまな取り組みをされて虫歯が減っているという報告もありましたので、そういった事例も参考にしながら、合意形成ということではありますけれども、関係者と丁寧に意見交換しながら、取り組みを進めていきたいと考えております。 〇鈴木あきこ委員 ということは、きちんとやっている学校もありますし、県内の市町村でも、市町村として取り組んでいるところもあるということは、危険だとか大変だと言っている学校の先生はそれほど多くないという印象を受けました。 次に、学校歯科医から伺ったのですが、子供たちの虫歯は減少傾向にはあるものの、健診で虫歯で歯がボロボロの児童生徒に出くわすことがある。家庭環境によって子供たちの歯の状況は大きく左右されているということをすごく懸念されていました。どのような環境にあっても歯は一生のもので、大人になってからも歯がなければ苦労するので、かわいそうだということをおっしゃっていました。 集団フッ化物洗口は、家庭環境に左右されず、学校でできる効果的な虫歯予防対策だと私は考えます。保健福祉部としては、県教育委員会と協力して、負担だと言う方が大勢いらっしゃるのであれば、学校の教職員の負担軽減のため、地元の歯科医や歯科医師会と連携しながら、集団フッ化物洗口を進めるべきだと思います。 〇千葉秀幸副委員長 質問は簡潔にお願いします。 〇鈴木あきこ委員(続) 小中学校の先生たちも大変だと思います。幼稚園、保育園も大変です。でも、子供たちの将来のことも考えてやっていることだと思うので、進めていただきたいと思いますが、今後の県の取り組みを教えてください。 〇千葉健康国保課総括課長 今後の方向性についてでございますが、令和4年12月の国の通知におきましては、小児期には、虫歯の予防及び健康格差の縮小の観点から、集団フッ化物洗口を施設などで実施することが望ましいということで、あわせて、実施に関する必要な事項や手順なども示されているところでございます。 県では、こうした国の通知を踏まえまして、イー歯トーブ8020プランにも記載しておりますけれども、この考え方に基づきまして、県としてフッ化物洗口の導入を新たに希望する市町村や保育施設、小中学校等に対して、フッ化物洗口導入に関する必要物品の提供でありますとか関係者説明会の開催などに取り組んでいるところでもあります。 今後とも、関係者と丁寧に意見交換を行いながら、教育委員会や市町村、歯科医師会などと連携して取り組んでいきたいと考えております。 〇鈴木あきこ委員 しっかり取り組んでいただきたいと思いますし、できるかどうかわかりませんが、私は子供たちのことを考えれば、合意形成という文言を外してでも、安全だということを県も認識しているのであれば、その方向で今後進めていただきたいと思います。 〇千葉秀幸副委員長 この際、世話人会の申し合わせにより10分間ほど休憩いたします。 午後2時28分 休 憩 午後2時47分 再 開 〇佐々木茂光委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。 〇菅原亮太委員 まず、私からは、産後ケアについて伺います。 県内の産後ケアの需要、産後ケア事業の状況につきましては、先ほどから答弁がありましたけれども、宿泊型が1市、デイサービス型が23市町、アウトリーチ型が30市町村ということで、33市町村全てで産後ケア事業が行われているということでありました。 県と市町村との産後ケア事業あり方会議がことし7月に行われたということでありましたけれども、ここで出た産後ケアに関する県への要望について、概要をお示しいただきたいと思います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 産後ケア事業あり方会議においての市町村からの要望でありますけれども、会議におきましては、市町村からは、予約待ちが発生していて、利用希望者が利用したいときに利用できていない。事業を拡大したいが、専門人材や実施施設の確保が難しい。それから、市町村単独での宿泊型の実施が難しいなどの課題が示されまして、こうした課題に対する人材の確保でありますとか広域調整などの要望がなされたところでございます。 〇菅原亮太委員 市町村単独での宿泊型の実施が難しいので県に支援してほしいというところで、いただいている資料では、施設設置希望が1団体、広域調整希望が3団体ということでありました。この広域調整というのは、私の認識だと、例えば山梨県のように、県と市町村で協議体をつくって、それで運営していくといった認識の広域調整という意味で捉えてよろしかったでしょうか。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 宿泊型設置に対します市町村からの広域調整の要望ですけれども、多かったものとしましては、宿泊型に対応できる医療機関が自分の市町村にないといった場合、隣の市にある医療機関を利用したいですとか、そういったような広域的な調整を行っていただきたいという内容が多かったものと承知しております。 〇菅原亮太委員 改めて伺いたいのですけれども、県として産後ケア事業に関して、どういったスタンスで臨むのか。聞きたいのは、支援なのか、それとも市町村との連携にとどまるのか、その辺、改めてスタンスについて伺いたいと思います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 産後ケア事業に対する県のスタンスでありますけれども、産後ケア事業につきましては、母親の体の回復と心の安定を促進しますとともに、母子の愛着形成を促すなど、母子とその家族が健やかな育児ができるよう、市町村が実施主体となって支援を行うものでありまして、支援を必要とする全ての方が利用できる体制の整備を促進することが重要であると認識しております。 このため、県ではこれまで、市町村が行う産後ケア利用料の無償化でありますとか、産後ケア利用時の子供の一時預かりと交通費の支援といったものに対する補助を行うなど、産後ケア事業の推進に取り組む市町村への支援を充実してきたところでございます。 県といたしましては、市町村の考え方や意見を十分に踏まえながら、妊産婦が身近な地域できめ細かなサービスを継続的に受けられるよう、市町村が目指す産後ケアの実現に向けまして、丁寧に支援していきたいと考えているところでございます。 〇菅原亮太委員 県は、あくまでも市町村の支援という回答でございました。産後ケア事業あり方会議でも、先ほど言ったように、広域調整を希望―つまり、県が主体となって広域調整してほしいという意味だと思いますので、そういう意味で、県も、支援ではなく連携という形でぜひ取り組んでいただきたいと思っております。 そういった中で、我々自由民主党会派の周産期医療プロジェクトチームは、ことし10月9日に達増知事に対して、周産期医療体制の構築と産前産後ケアサービスの整備・拡充に向けた提言書を出させていただきました。その中で、産前産後ケアサービスの整備、拡充の中で、宿泊型産前産後ケア施設の設置について、次のように要望しております。 他県では、県が主体となった広域連合体を形成の上、宿泊型産前産後ケアセンターを設置し、母親自身の疲労回復、育児不安解消のケアを提供している例がある。ついては、県が主体となり、宿泊型産前産後ケアセンターの設置や県立病院を含む基幹病院の休床の有効利用など、宿泊型産前産後ケアに係る施設の整備を図るとともに、産前産後ケアに係る助産師確保にも努め、母親と新生児のケアの強化を図ることといった内容で要望させていただいた次第ですけれども、これについて、改めて県の受けとめについて伺います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 今回頂戴いたしました御要望につきましては、当事者であります妊産婦や産婦人科医、妊産婦支援団体のほか、県外の先進自治体等を精力的に調査をされ、さまざまな視点から研究された成果を踏まえた貴重な御提言をいただいたものと受けとめております。 改めまして、受け皿となる医療機関などとの調整でありますとか、助産師等の専門職の確保、育成などが大きな課題となっていることを認識させていただいたところでございます。 〇菅原亮太委員 前から認識していただいていたと思いますけれども、改めて、この提言書というのは、関係者の意見を集めた要望書でございますので、ぜひ真剣に取り組んでいただきたいと思っております。 宿泊型の産後ケア施設をふやしたいというときは、市町村としては、助産師の確保、また、施設の整備が大きなネックになっています。県は、宿泊型の産後ケアに関しては、どのような体制で市町村をサポートしていこうと考えていらっしゃるか伺います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 県では、これまでも市町村との産後ケア事業あり方会議での議論を踏まえまして、専門人材の確保、育成に対する支援の方向性について、岩手県産婦人科医会や一般社団法人岩手県助産師会など関係団体と個別に情報共有しまして、意見交換を行ってきましたほか、関係室課が連携し、宿泊型産後ケアの拡充に対する相談への対応なども行ってきたところでございます。 今般いただいた提言書におきましても、産婦人科医や妊産婦支援団体からの御意見を踏まえた同様の課題を提示していただいておりまして、御提言の内容につきましては、実施主体である市町村との共有が必要であると考えております。 これまで産後ケアに係る全県的な、県、市町村、関係団体の参画による意見交換の場などは設けられていないところでありますので、御提言の内容も踏まえまして、市町村が目指す産後ケアの実現に向けまして、県、市町村、関係団体との協議の場に向けて検討してまいりたいと考えております。また、こうした関係団体と連携を図りながら、市町村をサポートしてまいりたいと考えております。 〇菅原亮太委員 産後ケアについては最後の質問にしますけれども、令和6年1月に知事が盛岡市の村井産婦人科さんを視察されました。産後ケアについての視察をされたわけでありますけれども、そのときに、知事からこういったコメントがございました。利用者の声を聞き、産後ケアの重要性を痛感した。課題となる人材不足や全ての人が利用できるよう行政として対応していきたいと述べられております。 まず、課題となる人材不足については、市町村では宿泊型に関しては夜勤の助産師確保が本当に難しい状況でありますし、全ての人が利用できるようにとのことでありますけれども、今も予約待ちの状態がいろいろなところで起きているわけであります。 そういった意味で、何度も申し上げて恐縮ですけれども、県が主体となって、例えば、山梨県のように市町村と共同運営委員会をつくって、宿泊型産後ケアの整備をやってほしいと思っております。具体的には、県立病院の休床ベッドを使った宿泊型の産後ケアであったり、もしくは、四つの周産期医療圏ごとに宿泊型産後ケア施設整備をお願いしたいと思っておりますけれども、改めて、それについて、県の考えを伺いたいと思います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 産後の母子に対するケアにつきましては、先ほど菅原亮太委員も御指摘のとおり、必要なときに支援が受けられる環境の整備というものが最も重要であると認識しておりまして、このような認識のもとに、社会資源が限られている市町村におきましても、随時の相談支援や訪問等により、きめ細かいサポートを行うなど、地域の実情に応じた支援が行われているものと承知しております。 今般の産後ケア事業あり方会議におきましても、各市町村が地域の実情を踏まえて宿泊型の新規での実施やデイサービス型の拡充などを検討しておりまして、その中で共通の課題としまして、先ほどこちらもお話がありましたとおり、専門人材や受け皿となる施設の確保などが挙げられたところでございます。 このため、県におきましては、専門人材の確保、育成に係る支援の強化を図りますとともに、市町村と連携しまして、受け皿となり得る施設との調整や助産師の紹介を行うなど、市町村が目指す産後ケアの実現に向けて、丁寧な調整、支援に取り組んでまいりたいと考えております。 〇菅原亮太委員 丁寧な調整、支援ということで、一歩でも前に進むようにお願いしたいと思っております。 次の質問です。岩手県保健医療計画について伺います。 まず、胆江圏域の病床整理の状況について伺います。 〇鈴木医療政策室長 胆江圏域の病床についてでございますけれども、平成28年度に策定しました岩手県地域医療構想のもと、胆江構想区域におきましても、地域医療構想調整会議におきまして、医療、介護、市町村等の関係者が連携しながら、急性期、回復期、慢性期といった機能別の必要病床数の実現に向けて議論を行ってきたところでございます。 この結果、胆江構想区域におきましては、余剰であった急性期病床については、平成27年には816床だったところ、令和6年には393床と423床減少、不足とされていた回復期病床につきましては、平成27年には91床だったところ、令和6年には454床と363床増加、また、余剰とされておりました慢性期病床については、平成27年には527床だったところ、令和6年には364床と163床減少したところでありまして、合計で申し上げますと、令和7年の必要病床数1、198床に対しまして、令和6年には1、211床となっておりまして、地域医療構想で定める令和7年の必要病床数に近づいている状況となっております。 〇菅原亮太委員 回復期については、まだ余剰というところでございますね。 次に、胆江圏域の県立病院の経営状況、また、病床利用率について伺います。 〇鈴木医療政策室長 胆江圏域の県立病院の経営状況、病床利用率についてでございますけれども、まず、経営状況は、令和6年度決算で、県立胆沢病院が経常損益で2億3、900万円余の赤字、同じく県立江刺病院が2億1、600万円余の赤字となっております。 また、令和6年度の病床利用率は、県立胆沢病院が77.4%、県立江刺病院が76.4%となっております。 〇菅原亮太委員 県立胆沢病院も県立江刺病院もどちらも赤字というところでございます。 そういった中で、今回、奥州市では奥州市総合水沢病院を建てかえて新医療センターを建設するということで、基本設計の予算が先般、奥州市議会で可決されたところでありまして、どんどん建設が進んでいく方向になっておりますが、新医療センター建設に伴う県立病院への患者数であったり、また、収益の影響については、どのように捉えていらっしゃいますでしょうか。 〇鈴木医療政策室長 奥州市新医療センター建設による県立病院への影響についてでありますけれども、胆江医療圏では、県立胆沢病院が二次救急医療や高度、専門的な医療を提供し、県立江刺病院や奥州市総合水沢病院など、その他の公立医療機関や民間医療機関が、比較的軽度の急性期医療や回復期医療、慢性期医療を担っております。 このことから、総合水沢病院と明確に役割が分かれております県立胆沢病院については、患者数や収益について影響を受ける可能性はやや低いのではないかと認識しております。 県立江刺病院につきましては、地域のプライマリケアなどを担っているという点では同様の機能でありますけれども、北上川を挟んだ西側と東側という地域的な役割分担がなされておりまして、また、新医療センターでは、今後の患者数等の動向を踏まえ、病床数をダウンサイジングする計画となっているものと承知しているところでございます。 今後の人口の推移、将来の医療需要、診療報酬改定など考慮すべき事項が多岐にわたることから、現時点で、新医療センターが開院する令和12年度以降の影響を明確にお示しすることは難しいものと考えております。 〇佐々木茂光委員長 質疑、答弁は簡潔に願います。 〇菅原亮太委員 県立江刺病院は胆江医療圏の地域医療を担うと思っております。そういう意味では、県立江刺病院にも当然、江刺区だけではなくて水沢区の人もいらっしゃっていますので、そこは認識が違うと考えております。 奥州市の新医療センター整備基本計画には、県立病院との連携で病床稼働率向上と書いています。一方で、令和7年度岩手県立病院等事業会計予算の概要には、地域の医療機関との連携で入院患者を確保とあります。どちらも同様の記述でありますので、互いに入院患者を取り合うといった形になってしまうのではないかと危惧しますが、それについては、どのようにお考えですか。 〇鈴木医療政策室長 どのような連携で入院患者を確保していくかということですけれども、病床利用率の向上等々の取り組みにつきましては、奥州市では令和6年3月に策定しました奥州市立病院・診療所経営強化プランに基づいて、今、取り組みが行われておりますし、県立病院においては、岩手県立病院等の経営計画に基づきまして、さまざま取り組みが行われているものと承知しております。 また、胆江圏域における市町村立病院と県立病院の連携につきましては、急性期を担う医療機関で病状が落ち着いた患者を、在宅復帰に向けた医療ですとかリハビリテーションを提供する医療機関に転院搬送するなど、地域の医療機関の連携により必要な医療提供体制が確保されていることから、引き続き、機能分化、連携の取り組みを進めていくことが重要であると考えているところでございます。 その一方で、類似する機能を有する病院間で、いわゆる患者の取り合いの状況とならないように、地域的な役割分担などの協議をしていく必要がありまして、また、2040年を見据えた新たな地域医療構想の策定、推進に向けた議論の中で、今後、需要が高まることが見込まれます高齢者救急や在宅医療などの医療需要に的確に対応するため、地域で適切な役割分担が行われるよう、県としても必要な役割を果たしてまいります。 〇菅原亮太委員 類似する機能を有する病院間で、いわゆる患者の取り合いの状況とならないように、地域的な役割分担の協議をしていく必要があると答弁されました。昨年の決算特別委員会の総括質疑で、知事に市立病院との統合についてどう思うかという質問をしたときに、知事からは、市立病院、公立病院については高度な自治の問題だからという答弁があったわけですけれども、県立病院と公立病院は、互いに患者の取り合いで影響を及ぼしますので、そういった意味では、県も市とこれからの胆江医療圏の医療をどう担っていくか、しっかりと協議をしていかなければならないと思っております。 そういう意味で、役割分担、連携もそうですけれども、互いに再編、集約も含めて、そういった議論をぜひ市ともしていただきたいと思いますけれども、それについてはいかがでしょうか。 〇鈴木医療政策室長 病床再編の議論等についてでございますけれども、地域医療構想は、地域の医療ニーズや質、量の変化を見据えて、機能別の必要病床数を定めて、各地域において医療提供体制の議論を行いながら、医療機関の自主的な取り組みと医療機関相互の協議を進めていくものとなっております。 県としましては、地域医療構想調整会議でより活発な議論が行われるよう、引き続き、将来の医療、介護の需要の見込みなど、データ分析や地域における論点の提示、地域医療構想アドバイザーの派遣による専門的な助言などによりまして、積極的に役割を果たしてまいります。 〔「関連」と呼ぶ者あり〕 〇菅野ひろのり委員 確認程度ですが、私も先ほどの論調の中から、胆江圏域としての医療体制が常に論じられていると思っていますが、一方で、病院の配置については、知事の答弁でも、まずは基礎自治体である奥州市が考えることだということを示しています。一方で、過去には、厚生労働省から総合水沢病院、まごころ病院、県立江刺病院は類似機能で似通っているという指摘がありました。 最近の例だと仙台圏も再編について動いていますが、これは宮城県が主導してスタートした話だと、この間の議員交流会で宮城県議からお聞きしたところです。 県は、胆江圏域のあるべき姿―繰り返しの答弁になるかもしれませんが―どのように考えていますか。例えば、課題であるとか病床数を含めて、どのように考えているのかお示しください。 〇鈴木医療政策室長 胆江医療圏につきましては、先ほど答弁しましたとおり、役割分担が今なされている状況で、地域医療構想につきましても、必要病床数に近づいてきているというような状況でございます。 先ほどの必要病床数につきましては、令和7年の目標に対して、今、令和6年の数字で全体で13床の差ということですので、必要病床数のところで見ると、大体、医療需要に合わせた医療提供体制になってきていると思っているところでございます。 ただ、今後、2040年に向けまして、一番ポイントだと思っているのが、85歳以上の高齢者が今後さらに25%ふえるということです。高齢者救急ですとか医療と介護の連携、在宅医療といったところが今後ポイントになってくるかと思いますので、そこのところにつきましては、今、国が新たな地域医療構想のガイドラインを協議しておりますけれども、来年度以降、そのガイドラインに基づいて、県で2040年の医療体制に向けて検討していくということになりますので、そこの中で新たな医療需要に対して、どのように体制をとっていくか検討していくこととしているところでございます。 〇菅野ひろのり委員 保健福祉部長にお聞きしたいと思うのですけれども、先ほどおっしゃったように、これからの次期医療構想があって、高齢化の中で介護と慢性期の境目がなくなってくるといいましょうか、一緒になっていくという状況があるのだろうと思います。 そうなってきたときに、今、地域では医療資源、ドクターや看護師等が少なくなってくる。さらには、医師確保の問題もある。きょうも議論がありましたけれども、国の動向はありますけれども、経営が厳しいような状況の中で、地域における胆江圏域としての医療配置、もっと言えば、胆江圏域だけではおさまりきれない、岩手中部圏域であるとか、さらに広域で見ていく視点もこれから必要になってくるのだろうと思っています。 そこで伺いたいのが、現段階で地域医療構想調整会議における県のリーダーシップは、私はさらに踏み込んで議論していく必要があるだろうと思っています。そういった答弁になると思うのですが、県立病院を配置して中心的な医療の役割を担っている中で、私は、岩手県としてどうあるべきなのかというのを基礎自治体のみならず、県も踏み込んで議論すべきだと思っています。過去にも郷右近浩委員も佐々木努委員も、千葉秀幸委員もこの間の一般質問でも指摘がありました。各委員がそこに踏み込んで県も話すべきだということを常に言っているわけです。県としては強いリーダーシップの中で、県としての考えをぜひ述べていただきたいと思っていますが、保健福祉部長に伺います。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 胆江圏域ということでの御質問です。 医療政策室長からも御答弁申し上げましたけれども、これまで我々は2025年に向けて議論してきました。2025年というのは団塊の世代が75歳になる。全国的に、また全県的にも同じ課題を持っている。2040年に向けては、多分、胆江医療圏においても奥州市の区―水沢区と胆沢区とでもかなり変わってくると思うのですが、85歳以上人口はかなりふえてくる。例を申し上げれば、90歳以上の女性がふえてくるのですけれども、そういう方々は、医療ももちろん受けられますけれども、介護も同時に受けられる。利用者にとっては、医療サービスも介護サービスも在宅サービスも、いろいろ仕組みは違えど、同じように受けられる、そういう全体最適を整えていかなくてはならないという時期でございます。そうした意味にあっては、もちろん各病院の役割というのは重要です。 特に、胆江医療圏の特殊性でいうと、民間病院が非常に多いです。県立胆沢病院は中核病院で、大きな病院ですから、あれを補完する病院はありませんから、そこを除きますと、県立病院と水沢病院を合わせても200床程度。民間病院が四つあって641床。かなり多いです。これがほかの圏域と大きく違う点です。 なので、実は、新医療センターと県立江刺病院だけ議論しても、もちろん一部にしかならないのです。ですので、地域医療構想調整会議で民間病院や医師会の先生方、当事者の方々に入っていただいて議論をしていく意味が非常に大きいだろうと思っていますし、今後の検討にあっても、その位置づけは大きいと思っています。 ただ一方で、医療に関しては、皆さんいろいろな思いがあるので、みんなが一致して、そうだねというのはなかなか難しいです。率直に申し上げて、我々も現時点で何が最適解か持ち合わせているわけではないですが、少なくとも医療は従事者の方々―院長であるとか、働いている看護職員であるとか、そのマインドが重要です。県が行って、やるという話ではないです。皆さん方が、うちの病院をどのようにしていこうという意識が重要だと思います。中には当然、利害関係もありますから、そう簡単にはいかないのですけれども、少なくともお互いの立場、考え方は理解した上で、全体としてこのように動いていこうという形を我々は整えていく必要があると思いますし、そのために県としての役割はきちんと果たしてまいりたいと考えております。 〇菅野ひろのり委員 保健福祉部長、ありがとうございました。非常に思いのこもった、真正面から受けとめていただいた答弁だと思っています。 先ほどありましたように、さまざまな利害関係も含めて思いがあって、当然、答えというのは千差万別あるだろうと思っています。だからこそ、強い県のリーダーシップというのも私は重要だと思っています。それがなければ、大きな方向性として、国の方向性に沿うような計画でないと、現実として成り立っていかない状況もあるのだろうと思っているのです。だから、地域の声だけではなくて、先頭に立っている県が、ぜひ力を発揮していただいて、指導、助言というのがあると思いますから、それを期待しております。保健福祉部長だけでなく、部下の皆さんにも、ぜひお力添えといいますか、お願いをしたいと思います。 〇斉藤信委員 最初に、新型コロナウイルス感染症対策についてお聞きいたします。 新型コロナウイルス感染症による死者数を年ごとに示してください。 〇鈴木医療政策室長 新型コロナウイルス感染症の死者数についてでありますけれども、厚生労働省が公表している人口動態調査によると、新型コロナウイルス感染症による県内の死者数は、令和3年は25人、令和4年は431人、令和5年は411人、令和6年は560人、令和7年につきましては、1月から5月までで227人となっているところでございます。 〇斉藤信委員 今、答弁があったように、新型コロナウイルス感染症による死者数は、昨年が560人。これは過去最高なのです。ことしも1月から5月までで227人です。新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後、岩手県の場合は死者数がふえた。この要因をどのように分析しているでしょうか。 〇鈴木医療政策室長 2024年に新型コロナウイルス感染症の死亡者数の多い要因についてでありますけれども、前年の2023年は、1年間で新型コロナウイルス感染症の流行のピークが8月末の第9波の1回であったのに対して、2024年につきましては、2月の第10波、8月の第11波、12月の第12波と流行のピークが3回となったことから、それに伴うクラスターの発生も多かったといったことが要因と考えております。 〇斉藤信委員 昨年は3回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大があったということですね。これは新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の状況です。新型コロナウイルス感染症は終息したのではなくて、新型コロナウイルス感染症対策で一番重大なのは、新型コロナウイルス感染症による死者をなくすことだと思うのです。しかし、それがふえている。これをどのように受けとめていますか。 また、新型コロナウイルス感染症による死者をなくす対策をどのように講じていますか。 〇鈴木医療政策室長 死者数を減らすための対策等々についてでございますけれども、まず、新型コロナウイルス感染症に罹患しないために、県民一人一人が場面に応じ感染対策を行うことが重要と考えておりますので、県のホームページやSNS等を通じて、定点報告数やクラスター情報の発信を行うほか、感染拡大の状況に応じて注意喚起を行うなど、感染拡大防止に取り組んでいるところでございます。 また、ワクチン接種が罹患した際の重症化予防に効果があるとされておりますことから、重症化リスクが高い高齢者等が安心してワクチン接種することができるよう、引き続き、市町村や関係団体等と連携し、希望される方が円滑に接種できる環境を整えてまいります。 さらに、新型コロナウイルス感染症に罹患した方の症状により、必要な医療を受けることができますよう、引き続き、医療機関や関係団体による連携、協力体制を推進し、県内の医療提供体制を確保してまいります。 〇斉藤信委員 私は2月定例会の一般質問でも取り上げたのですが、専門家によると、新型コロナウイルス感染症による死者の中で、病院で亡くなったのは4人に1人だということです。岩手県の場合は、こういう分析はされていますか。どこで亡くなっているか。高齢者施設等で亡くなっている数が多いのではないでしょうか。 〇鈴木医療政策室長 いわゆる5類感染症移行後につきましては、どこでお亡くなりになられたかというところの集計がとられておりませんので、現在については、そういった数字がつかめないということでございます。 〇斉藤信委員 国は新型コロナウイルス感染症は終息したというような状況で、あらゆる補助金もなくしてしまう、ワクチンの補助だってなくしてしまいました。そういう中で、こういう死者がふえている。全国的にもそうです。全国を見ますと、死者は去年までで約14万人、ことし1万3、582人が全国で亡くなっていますから、合わせますと15万1、918人です。専門家はこう言っています。2024年までの累計で14万人以上に達している。これは歴史的にも非常に大きな数字だ。依然として多くの命が奪われているという指摘をしています。 私は、国の実態に合わない対策に追随するだけではなくて、県は県民の命を守るということで必要な情報発信、必要な対策を目に見えるようにやっていただきたい。 次に入ります。第9期介護保険事業計画について、昨年度の介護保険事業の実績はどうなっているでしょうか。 〇小野寺長寿社会課総括課長 昨年度の介護保険事業の実績についてでありますが、第9期介護保険事業計画は、令和6年度から8年度の3年間を計画期間としており、このうち、令和6年度の施設整備については、特別養護老人ホームが207床の整備計画に対して実績は152床となったほか、認知症高齢者グループホームについては、36床の計画に対して実績は27床となり、両者の計画に対する整備率は、全体で73.7%となっております。 また、令和6年度の介護サービス受給者1人当たりの費用は、1カ月当たり20万9、000円余で、全国中位の水準となっておりますほか、介護サービス見込み量に対して実際にサービスを行った割合は、特別養護老人ホームなどの施設サービスが99.1%、認知症高齢者グループホームなどの居住系サービスが94.9%、訪問介護などの在宅サービスが99.4%となっているところでございます。 〇斉藤信委員 結局、特別養護老人ホームの整備というのは計画から大幅に乖離して、第8期、3年間の実績もそうだったのです。目標の半分くらいしか特別養護老人ホームは整備されなかった。昨年もそういう傾向がまだ続いている。 そういう中で、介護給付準備基金を見ますと、令和6年度は前年度と比べて1億9、392万円がふえている。基金をふやした市町村が多いです。整備されるものが整備されていないから。 そういう中で、実は、介護事業者は大変深刻な事態に直面しております。社会福祉法人岩手県社会福祉協議会社会福祉法人経営者協議会、高齢者福祉協議会、障がい者福祉協議会、保育協議会等6団体が、9月3日付けで知事宛てに利用者及び地域の福祉を守り抜くための緊急要望を提出しております。ここではこう言っています。さらなる物価高騰による社会福祉法人経営は、これまでに例がないほど深刻な状況にあります。高齢者福祉施設の6割、障がい者福祉施設の3割が単年度赤字に陥っています。こういうことを指摘して、来年の介護報酬改定を待たずに緊急対策を求める。 そしてもう一つは、介護職員の待遇改善、賃金です。介護職員、障がい者福祉の職員は、全産業との賃金格差が拡大しているのです。介護職員でいけば、全産業との賃金格差は月額8.3万円、障がい者福祉職員は月額7.8万円。このように格差が拡大しています。この要望をどうのように受けとめますか。 〇小野寺長寿社会課総括課長 高齢者団体等からの要望に対する受けとめということでございますが、今、斉藤信委員から御指摘いただきましたとおり、昨年度、介護報酬改定があったわけですが、そのような中でも―統計調査によって若干数字のとり方は異なりますが―一部の統計調査によれば、介護職員の報酬と全産業との格差というのは、介護の部分については、むしろ広がっているという統計データがあるというのは、御指摘をいただいたとおりでございます。 これは全国に限った話ではなくて、本県においても大変厳しい状況でありまして、本県の場合は、統計調査の種類が違うのですが、令和6年度の賃金構造基本統計調査によれば、本県の介護職員の月額賃金は24万2、300円となっておりまして、全国の介護職員との平均賃金との比較で見ても、まだ1万3、100円低いということでありますし、本県の全産業水準の平均と比較いたしましても2万4、700円低い。いずれもまだまだ本県における介護職員の処遇改善が必要な状況というのが昨年度の報酬改定を受けても変わっていないというところでありますので、本県といたしましては、今年度も処遇改善に向けまして、1人当たり5万4、000円相当の一時金の支給でありますとか、さまざま取り組みを行っているところではございますが、引き続き、介護職員の処遇改善に向けて、しっかり取り組みを進めていかなければならない状況にあるものと承知しております。 〇斉藤信委員 先ほどの要望書を紹介したように、高齢者福祉施設は6割が赤字だということです。私は、岩手県社会福祉法人経営者協会の会長にもお話を聞きましたけれども、一関管内では7事業所が廃業になっている。特別養護老人ホーム、グループホーム、デイサービス、その他です。介護難民が出ている。こういう深刻な話でした。介護事業所の休止、廃止の状況はどうなっているでしょうか。 〇小野寺長寿社会課総括課長 令和6年度の介護事業所における休廃止の実績は193件となっておりまして、これは過去10年程度を見たところで過去最多というような状況で、介護サービスの提供という観点からいうと、非常に由々しき事態だと認識しております。 また、今年度の状況につきましても、ことし4月から8月までの段階で、かなりの数の休廃止が生じておりまして、このペースで休廃止が続けば、今年度も全体としては昨年度と同程度の休廃止が出るのではないかということを我々としても危惧しているところでございます。 〇斉藤信委員 今年度、1月から8月までで既に80件ということです。私は医療危機を一般質問で取り上げたのですけれども、介護危機も極めて深刻です。赤字の施設が6割ですから、このまま放置したら、どんどんなくなってしまう。介護難民が出てしまう。その認識は共通していると思うのです。 問題は緊急対策なのです。国の経済対策というのは本当に大事だけれども、それ待ちにならない県の対策―例えば、賃上げ支援金について、知事は、ことし12月1日までに国が示さなかったら独自にやりますと言っています。ここまで踏み込みました。これは保健福祉部長に聞きましょう。介護危機打開も私は国待ちにならないで、12月1日までに国の対策が示されなかったら、県独自でも前倒しでやるということが必要なのではないでしょうか。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 長寿社会課総括課長からも御答弁申し上げましたとおり、事業所からは、自助努力による対応は限界との声をいただいておりまして、大変な状況だということは我々も共有しているところでございます。 国の政治状況は流動的ですが、自由民主党の高市新総裁も会見で介護報酬の引き上げに意欲を示し、次期改定は待っていられないと前倒しにも触れられており、まず、こうした国の動きに期待をするところでございますし、今後見込まれる国の経済対策の内容や現在検討が進められている報酬改定に向けた議論などを総合的に勘案しながら、県として必要な対応を図ってまいります。 〇斉藤信委員 恐らく臨時国会の中で、経済対策を示すのは12月早々と言われていますけれども、示されたらそれを前提にした対策がすぐ打ち出せるぐらいの同時並行の準備をぜひやっていただきたい。 訪問介護事業というのは、その中でも介護報酬がマイナスでしたので、影響は重大で、高田一郎委員も取り上げましたが、昨年19事業所が休廃止するという状況でありました。宮古市、花巻市が独自に訪問介護事業所の赤字を補填する対策をやっています。私が感心したのは、宮古市は市内の訪問介護事業所を全部調査したのです。赤字の実態調査をして、介護給付費準備基金を活用して支援した。 介護給付費準備基金を見ると、第9期はふやしていますから、その基金のほんの一部を使うだけでも訪問介護事業所の深刻な事態は解消できるのではないかと私は思います。宮古市、花巻市、それ以外に県として対策を行っている市町村を把握しているのか。また、そういう対策を講じて訪問介護事業所がなくなるということがないような手だてをしっかりと市町村と協力してとるべきだと思いますが、いかがでしょうか。 〇小野寺長寿社会課総括課長 ただいま御質問がございました訪問介護事業所の介護報酬マイナス改定を踏まえて、危機的な状況の中、対応を図っている市町村についてでございますが、斉藤信委員から御指摘のございました宮古市、花巻市のほか、県内では岩泉町―こちらは既に町内で訪問介護事業所が1事業所だけになってしまっているという状況も踏まえて、岩泉町も県内では独自の対策を打っているという状況にあります。 介護給付費準備基金を財源に行っている市町村が多いということでございますが、先般までのコロナ禍におきまして、介護サービスの受給控えといったものが一定程度起こる中で、予定していた介護サービスが見送られた分の剰余金を基金に積み増しているという状況が今、御案内した3市町に限らずございますので、そういった財源を活用しながら、訪問介護事業所の経営支援、経営安定に向けた取り組みを行うということは当然考えられることでございますし、我々としても、なかなか厳しい状況にある市町村に対して必要な助言を行ってまいりたいと考えております。 〇斉藤信委員 次に、生活保護世帯のエアコン購入設置はどうなっているのか。実態を把握しているか。生活保護世帯でどのくらいエアコンを保有しているのか。私はこういうエアコン設置補助を県を挙げてやる必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。 〇佐藤指導生保課長 生活保護世帯のエアコン購入件数の推移についてでございますけれども、本県における生活保護世帯に対するエアコンの購入費用の支給につきましては、令和4年度が25件であったのに対しまして令和6年度は45件と、支給実績については増加しているところでございます。 次に、生活保護世帯のエアコン設置の実態についてでございますけれども、エアコンの設置状況につきましては、ケースワーカーが日々の訪問や面談を通じて個別に把握をしておりまして、個々の世帯の状況に応じて必要な支援や助言を行っているところでございまして、統計的な件数については把握していないところでございます。 〇高田一郎委員 それでは私から、まず、こども誰でも通園制度について質問いたします。 これは来年度から本格実施されようとしている事業でありますが、この間、県内でも幾つかの自治体で先行で実施されてきました。この事業の効果や課題をどのように県は検証されているのでしょうか。 〇前川子ども子育て支援室長 ただいま高田一郎委員から御紹介のありました、こども誰でも通園制度についてでございますが、こちらは令和8年度から、新たな給付として全ての市町村において実施されるものとなっております。 令和6年度は、こども誰でも通園制度の本格実施を見据えた試行的事業としまして、2市4施設において取り組みが行われております。2市合わせて50人が事業を利用しております。 また、今年度は、市町村の判断による手挙げで実施することとされておりまして、7市町が事業に取り組んでいるところでございます。 課題としましては、令和6年度の国の調査研究におきまして、保育者の確保や職員の業務負担の軽減などが課題として挙げられております。県では、こうした課題に対応するため、こども誰でも通園制度において、保育士とともに保育に従事する子育て支援員の養成などを進めているところでございます。 〇高田一郎委員 いろいろな課題があったということですけれども、これは親の就労にかかわらず、3歳未満児の子供を時間単位で、大体月10時間程度と言われていますけれども、保育所に預けることができる制度です。この制度が新年度から本格実施になるわけですけれども、県内の新年度の取り組み状況を県は把握されていますか。 〇前川子ども子育て支援室長 令和8年度からの取り組みについてでございますけれども、こども誰でも通園制度の本格実施に向けまして、各市町村においては、今年度、子ども・子育て支援事業計画に、こども誰でも通園制度を盛り込むための見直しを行う予定となっております。 実施施設につきましては、各市町村が計画の見直しを行う中で、利用ニーズを踏まえて調整するものと承知をしております。 〇高田一郎委員 これからふえていくのだろうと思います。 そこで、保育で一番大事なことは、子供の命と安全を守ることだと思います。昨年の保育所等の事故というのは過去最多と言われて、3、190件、そのうち7割はゼロ歳児から2歳児で、そして、入所から1カ月以内が半分以上となっております。 この制度は保育所と直接契約を結んで、子供を面談なしに保育所に預けることができるとか、あるいは、保育士資格がなくても保育をすることができることとか、そういう課題があると思うのです。よくわからない子供を予約によって預けるわけですから、事前の面談をしっかりやって、少なくとも親子の通園を通じてよく把握して保育をするということが大前提ではないかと思います。制度上は面談しなくてもいいことになっていますけれども、ここはしっかりと、どこの自治体でも対応していくべきだと思いますが、いかがですか。 〇前川子ども子育て支援室長 ただいま高田一郎委員から御指摘いただきました課題につきましては、国の検討会等においてもそのような意見が出されているものと承知しております。受ける園側からもきちんと事前に面談をした上で保育を行いたいという御意見も出ていると聞いておりますが、国が定める基準に従って、市町村が条例で定める設置及び運営に関する基準を満たすことが必要というところでございまして、令和8年度から制度を開始する市町村においては、今年度内に条例を整備し、認可手続を行うこととなっております。 市町村の事業実施に支障を及ぼすことがないように、制度の詳細を早期に示していただけるよう、全国知事会を通じて国に申し入れを行っているところでございます。 〇高田一郎委員 在園児と同じ部屋で保育をすることもできるような状況になるのではないかと推測します。数時間、短時間保育で、なれない子供と一緒に保育をするわけですから、保育士の負担も大変だと思いますし、保護者への相談対応とか、いろいろな記録をしないといけないとか、保育士が足りない中でさらに負担が増すのではないかと思います。そういう点では、保育をする職員の資質向上も大事ですけれども、今の配置基準で本当にいいのか、こういうことが問われてくると思うのですけれども、その点について、一言お伺いしたいと思います。 〇前川子ども子育て支援室長 ただいま御指摘いただきましたような課題についても、国の検討会でもさまざま出されているとお聞きしております。今後、公定価格の設定等が行われますけれども、その中でも必要な人材をしっかり確保して、運営できるようなものとなるように設定してほしいといったような意見も出されていると伺っておりますので、国の動きについて注視してまいりたいと考えております。 〇高田一郎委員 これから多くの自治体でこういう事業が広がっていくのだろうと思いますけれども、認可は市町村が行うのです。指導監督を定期的にしっかりと取り組む必要があると思います。保育園の場合は都道府県が指導監督になるのですけれども、こども誰でも通園制度というのは、認可は市町村ですけれども、指導監督はどのような感じで対応されるのでしょうか。 〇前川子ども子育て支援室長 指導監督につきまして、済みません、手元の資料で確認ができないので申しわけないのですけれども、いずれ、市町村が条例で定める設備ですとか運営に関する基準を満たす必要があるというところで、市町村の条例でしっかり基準を定めていただきまして、認可を行っていただけるように県としても支援してまいりたいと考えております。 〇高田一郎委員 子供の命と安全を何より最優先にして対応してだきたいと思います。 次に、市町村の国保事業であります特定健診について伺います。 これは、先ほども若干議論がありましたけれども、国民健康保険に加入する40歳から75歳までの方々が対象になっている健診であります。生活習慣病の発症リスクが高いと判断された場合には、食生活等の改善計画をつくって、保健師などが丁寧に指導する制度であります。 この特定健診の受診率―先ほど岩手県は大変低いというお話もありましたけれども―特定保健指導の実施率も含めて、どのような状況になっているのか。もしわかれば、他の保険者と比べてどういう位置にあるのかも示してください。 〇千葉健康国保課総括課長 まず、特定健康診査の受診率についてでありますけれども、直近の国の公表値であります令和5年度の本県の受診率につきましては、60.4%となっております。同じく、令和5年度における保険者別の内訳でございますけれども、市町村国保が46.1%、全国健康保険協会岩手支部、いわゆる協会けんぽでございますが、69.6%、健康保険組合が88.7%などとなっております。 次に、特定保健指導の実施率につきましては、令和5年度の本県の実施率は26.2%となっております。同じく、令和5年度の保険者別の内訳でございますけれども、市町村国保が26.7%、協会けんぽが21.0%、健康保険組合が54.2%などとなっております。 〇高田一郎委員 特定健診受診率が60.4%、特定保健指導実施率が26.2%ということで、これは他の保険者と比べてもかなり低い状況です。生活習慣病の発症リスクが高いと判断されても、特定保健指導は無料です。再検査が必要、指導計画をつくらないといけないという方々が対象の26%しかいないという状況ですね。受診率、指導率が低い要因は何なのか。そして、県として受診率を引き上げる―先ほどは保健福祉部長からいろいろな思いをお聞きしましたけれども―特定保健の指導率、受診率を引き上げる具体的な支援策があれば示してください。 〇千葉健康国保課総括課長 特定健診、また特定保健指導につきまして、国民健康保険の関係につきましては、低いという状況でございまして、その要因につきましては、例えば、保健指導の対象者にとっては、時間の確保が難しかったり、あるいは、必要性の理解というところが十分ではないといったようなことも考えられると思います。また、指導を実施する側の体制といったものなど、さまざま要因はあると思っております。 この辺につきましては、今年度、市町村を訪問した際にも、特定健診の受診率がなかなか上がらないということでお話を伺っておりまして、課題と認識しております。 県ではこれまで、特定保健指導、特定健診の受診率向上に向けまして、市町村や各保険者の従事者の方々に対する研修会の開催に取り組んできたところでありますし、また、今年度、新たに実施している特定健康診査未受診者対策事業―未受診者対策の受診勧奨の好事例を横展開するという取り組みも行っております。 また、保健指導につきましては、今年度は未受診者対策事業の中で、ICTを活用した保健指導を行う際の工夫ですとか、効果的な指導を行うことなどを内容とする研修会を開催しております。 このような取り組みを通じまして、受診率、実施率の向上を図っていきたいと考えております。 〇高田一郎委員 特定健診受診率について、保険者ごとの状況を調べていただきました。これを見ますと、特定健診の自己負担率というのは、市町村国保以外は全部無料です。しかし、市町村国保については、市町村事業ですから、33市町村いろいろあって、無料のところもあるし、一関市のように1、400円負担するところもあるし、さまざまだと思います。他の保険組合が無料になっていますけれども、受診率を高めていくためには、自己負担率のあり方とか、33市町村の健診の内容を見ても、心電図とか眼底検査とか、あるいは貧血の検査とか、追加して健診内容を膨らませてやっているところと、そうでないところの格差がものすごくあるのです。こういったものの状況を情報提供して、受診しやすい料金とか、こんなに検査項目があるのであれば健診したいとなるとか、そういった工夫をして対応していくことが必要ではないかと思います。この点はいかがでしょうか。 〇千葉健康国保課総括課長 高田一郎委員からお話がありましたとおり、市町村国保の状況につきましては、ほかの保険者などとの違いにつきましても、それぞれ保険者ごとの判断、あとは、医師等との相談の上で決めていたり、さまざま状況があるかと思います。この点については、市町村国保の特定健診の追加項目、内容ですとか、そういった状況について、各市町村の皆様方と意見交換する場面もありますので、そうした場面で情報提供しながら意見交換をしていきたいと思っております。 〇高田一郎委員 よろしくお願いしたいと思います。 最後に、国民健康保険にも出産手当金の創設が必要ではないかということに対して、県の受けとめと対応についてお伺いしたいと思います。 働く女性が出産を選ぶときに、出産で働けない期間の生活費の不安を感じています。国民健康保険以外の社会保険などにある出産手当、産前産後に休んだときの手当がとても助かるということです。しかし、国民健康保険にはこういう制度は一切ありません。今、フリーターとかフリーランスとか多様な働き方がふえる中で、なぜ国民健康保険にはないのかという声が率直に寄せられました。これを県としてどう受けとめているのか。国に対してそういう制度設計を求めていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。 〇千葉健康国保課総括課長 国民健康保険の出産手当金についてでございます。国民健康保険は、自営業者などさまざまな就業、生活形態の方々が加入しておりまして、出産に際しての収入減少の状態が多様であることや、出産手当金を支給する場合の所得補償としての妥当な支給額の算出が難しいこと、また、多様な被保険者間の公平性、財源の確保などの課題があることなどの理由から、現時点で、国民健康保険の被保険者に対する全国一律の出産手当金の制度は創設されていないと受けとめております。 一方で、国民健康保険の被保険者に対しましても、出産、育児に伴う休業期間中の収入の補填のための何らかの仕組みを設けることは重要であると考えておりまして、これまで、国に対して、全国知事会として、国民健康保険の被保険者であるフリーランスを含む自営業者等についても、育児期間における収入について十分な保障がされる制度の構築を要望しております。引き続き、国に対して要望していきたいと考えております。 〇高田一郎委員 支給額の算定が難しいということで国は難色を示しているのですけれども、しかし、出産することで減収になるというのは、国民健康保険も共済組合も他の健康組合も違いはないと思うのです。調べたのですけれども、国民健康保険法第58条第2項には、傷病手当金支給その他の保険給付を行うことができるという条項があります。保険による差はないということです。問題は、それぞれの市町村の財源だと思いますので、国民健康保険だけそういう制度がないというのはおかしいです。 出産手当金だけではなくて、子供がいればいるほど国民健康保険料が高くなる。健診事業も相当おくれがあるということも今の質問で浮き彫りになりました。こういった国民健康保険の構造的な問題を解決するために、一日も早くそういう手当金の支給ができるような制度になってもらえるように、引き続き、県として力を入れて取り組んでいただきたいと要望で終わります。 〇小林正信委員 私は、令和6年度の子育て支援の取り組みについて、総括質疑においてもお伺いしました。また、産後ケアの充実についても、本日も各委員が取り上げてこられたところです。 産後ケアの充実も重要と思いますし、特に産前のケアの必要もあると思います。将来の妊娠に備えて実施されるプレコンセプションケアは、健康な妊娠、出産を目指すためのケアであり、政府は本年5月、プレコンセプションケア推進5か年計画を初策定しました。岩手県における現状と今後の取り組みの考えについてお伺いします。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 プレコンセプションケアについてでございますが、若い男女が将来のライフプランを考えながら、日々の生活や健康と向き合うプレコンセプションケアにつきまして、現在、県では、性と健康の相談センターを各保健所に設置して、相談対応や思春期に向けた健康教育を実施しておりますほか、岩手医科大学付属病院に委託しまして、不妊専門相談センター事業を実施しまして、不妊、不育に関する専門的な相談に対応しているところでございます。 また、若い世代に、早い段階から将来のライフプランを考える機会をつくり、妊娠、出産について考えてもらえるよう、新婚世帯などを対象としたライフプランセミナーを開催しておりますほか、県内の高校を対象にライフプラン設計講座を実施しておりまして、今年度は対象校を昨年度までの5校から10校に拡充して実施することとしております。 今後におきましては、先ほど小林正信委員からも御紹介がありました、国が本年5月に策定したプレコンセプションケア推進5か年計画も踏まえながら、プレコンセプションケアに関する正しい知識の普及啓発につきまして、ライフデザイン形成支援の取り組みとあわせて、より幅広い年代を対象に段階的に拡充するなど、取り組みを推進していきたいと考えております。 〇小林正信委員 ほかの自治体では、例えば、プレコンセプションケアの一環として、受診支援が強化されるということ、あるいは、福岡県では、全国初となるプレコンセプションケアセンターが整備されるということです。女性に選ばれる岩手県を目指す上で、アンコンシャスバイアスの解消と同時に、その自治体がどれだけ女性の健康や生活を守る取り組みが実現されているかが大事だと思いますので、推進をお願いしたいと思います。 女性、また、子育て世代に岩手県が選ばれるためには、子育て施策の充実とそのアピールが重要と思います。私も何度か取り上げさせていただきました、ひとにやさしい駐車場利用証制度につきましては、例えば、多胎児など各家庭の状況に応じて利用が延長されるよう制度を拡充されました。本当にすばらしい判断であると思いますし、こうした子育て世代にやさしい岩手県をさらにアピールしていっていただきたいと思います。 子育て施策について、県民や特に移住を考えている方へアピールすることが必要と考えますけれども、御所見をお伺いいたします。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 子育て支援の取り組みのアピールについてでありますけれども、県では、分散している子育て支援情報を一元化いたしまして、効果的に子育て支援情報を発信するため、ポータルサイト、いわて子育てiらんどプラスを運営しております。令和6年度には約18万件のアクセスがあり、閲覧者からは、情報がわかりやすく分類されていて使いやすいなどといった声もいただいているところでございます。 また、11月から始まります、秋のこどもまんなか月間に合わせまして、新たにSNSの運用を開始する予定としております。ポータルサイトや国のこどもまんなかアクションと連動しまして、プッシュ型の情報発信にも取り組むこととしております。 その中で、小林正信委員から先ほど御紹介いただきました制度の周知なども含めまして、各種助成制度や育児に関する相談窓口など、子育てをしている方々に役立つ情報の適時適切な発信に努めてまいりたいと考えております。 〇小林正信委員 プッシュ型で情報発信されるということで、ぜひとも全ての子育て世代の方に見ていただけるような取り組みを期待するところでございます。 さて、先日の総括質疑において、知事は、子育て少子化対策のための県民税―超過課税について、まず、中小企業の賃上げ支援に注力し、その上で県民に負担を求める状況につながっていくと考えていると答弁されて、前向きな答弁だったと私は受けとめました。こうした答弁を受けて、今後は他部局との連携も具体的に準備をしていく必要があると考えますが、御所見をお伺いしたいと思います。 〇高橋特命参事兼次世代育成課長 超過課税ついてでありますが、本年7月から、小林正信委員からの御指摘を踏まえまして、担当部局の職員との間で意見交換、情報共有を行ってきているところでございます。 担当部局の調べによりますと、令和5年4月末時点で、全ての都道府県で超過課税を実施しているということでありますが、このうち、少子化対策や子育て施策を税の目的として条例で定めて実施しているところは把握していないということ、それから、少子化対策や子育て施策の財源として、目的を定めない中で活用しているところは3県あるということでありますが、これらの県におきましては、法人県民税の超過課税を活用していることなどを共有したところでございます。 また、昨今の物価高が県民生活に影響を与えている中で、県民に新たな負担を求める際には、税の使途や効果について説明を尽くした上で、県民の担税力や課税に対する公平感などについても十分に配慮し、県民の理解を得る必要があるということについて認識を共有したところでございます。 総括質疑で知事からも御答弁があったところでありますが、少子化対策の新たな財源としまして、国において医療保険の保険料などと合わせて拠出される子ども・子育て支援金が制度化されましたことから、県としましては、こうした国の動向も踏まえながら、引き続き、あらゆる歳入確保策を講じつつ、さまざまな選択肢から研究を行うなど、継続的かつ安定的な財源の確保に努めてまいりたいと考えております。 〇小林正信委員 引き続き、他部局との意見交換等も含めて、どういう税のあり方が大事なのか、県民に負担を求めるという部分でありますので、慎重にならざるを得ない面はあるかと思いますけれども、ぜひとも協議を続けていただいて、検討を進めていっていただきたいと思います。 オンラインカジノの憂慮すべき状況と比例して、ギャンブル依存症の深刻な状況も問題となっております。厚生労働省の調査では、2021年度の時点で、国民の2.2%、約196万人にその疑いがあるとのことです。WHOはギャンブル依存症を治療が必要な精神疾患と認定をしており、岩手県においても、岩手県アルコール健康障害・ギャンブル等依存症対策推進計画を策定し、取り組みを進めておりますが、依存症の現状をどう捉えているのか。また、令和6年度の取り組みについてお伺いします。 〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 ギャンブル依存症の対策でございます。アルコール依存症とあわせて御答弁いたします。 依存が疑われる方の県内における実数は把握しておりませんが、国の最新の報告書によりますと、アルコール依存は成人の3.0%、ギャンブル依存症は、令和6年度の最新の数字が出ていまして、成人の1.7%と推計されているところでございます。 自分の意思ではコントロールできない依存症の状態になると、本人やその家族の日常生活や社会生活に深刻な影響を与え、多重債務や貧困、犯罪等の重大な社会問題を引き起こすおそれがあり、適切な対策を講ずる必要があると認識をしております。 県では、令和6年度から11年度までを計画期間とする、岩手県アルコール健康障害・ギャンブル等依存症対策推進計画を策定し、関係機関、団体等と連携しながら、将来的な依存症の発生防止、依存症に関する知識の普及啓発、個々の状況に応じた適切な相談や治療につなげるための対策等を総合的かつ計画的に推進しております。 岩手県精神保健福祉センターを本県の依存症相談拠点機関として位置づけまして、相談対応や家族教室の開催等を行っているほか、依存症専門医療機関として、アルコール依存症は7医療機関、ギャンブル依存症は2医療機関を選定し、依存症患者が地域で適切な治療を受けられるよう取り組んでおります。 そのほか、依存症対策推進事業として、令和6年度は、依存症の理解促進のための講演会の開催、国の啓発週間に合わせたポスター配付等による普及啓発、依存症患者の生活支援に関する研修の実施等に取り組んだところでございます。 〇小林正信委員 先日、東北地方で唯一のギャンブル依存症の回復施設である一般社団法人東北グレイス・ロードの1周年記念のフォーラムに参加いたしました。実体験を伴ったすばらしいお話でした。回復途中にある方のお話も胸を打つものでありましたけれども、いつ、誰が、どこでギャンブル依存症になるかわからないという恐ろしさも同時に感じたところでございます。 この東北グレイス・ロードでは、利用者は共同で生活をしている。そして、毎日のミーティングで悩みを打ち明け合ったり、あるいはスポーツを行ったり、地域活動、ボランティアも行ったりして、健全な生活、また、自尊心を育むなど、ギャンブルを断って社会復帰を目指す支援がこの施設では行われております。 こうした東北地方で唯一の取り組みもあることから、今後は民間団体とも連携をしながら、県としてもギャンブル依存症の取り組みの充実を図っていただきたいと思いますけれども、御所見をお伺いします。 〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 民間団体との連携についてでありますが、アルコール、ギャンブル依存症である方の円滑な回復、社会復帰のためには、地域で活動する自助グループや家族会等の民間団体と連携した取り組みが重要であると考えております。 そういった考えのもと、県の依存症対策推進計画におきましても、民間団体の活動の周知や民間団体等と連携した普及啓発の実施など、民間団体の活動支援に取り組むことを掲げております。 具体的な取り組みとしましては、断酒会などの自助グループが開催する例会に保健所職員が参加し、課題解決に資する情報提供を行っているほか、ギャンブル依存症で言いますと、県主催により、広く県民を対象として開催した、令和6年度依存症講演会におきましては、小林正信委員から御紹介いただきましたギャンブル依存症専門の回復施設として、東北地方唯一の施設として昨年度に矢巾町に開設されました東北グレイス・ロード岩手サポートセンターのセンター長を講師にお招きしまして、依存症を経験された当事者の立場から御講演をいただいたところです。やはり依存症を経験された方の話は説得力があります。 それから、民間の断酒会とか自助グループも、依存症を経験した方々同士で経験を話し合うことで、今後どう進んでいったらいいかと気づかされるところもあると伺っておりますので、今後もさまざまな機会を捉えまして、民間団体との連携により取り組みの充実を図ってまいりたいと考えております。 〇小林正信委員 ぜひともよろしくお願いいたします。 続いて、児童相談所について、まず、令和6年度の状況についてお伺いしたいと思います。 〇前川子ども子育て支援室長 本県の児童相談所における児童虐待相談対応件数についてでございますが、国の公表値は令和5年度のものが最新となっております。本県では、対応件数1、838件となっておりまして、前年に比べまして121件増加しているところでございます。 令和6年度の対応件数については、まだ確定値が公表されておりませんが、令和5年度と同程度になる見込みでございまして、依然高どまり傾向にございます。 児童相談所における一時保護の件数も、ここ数年は200件から300件台で推移しており、令和5年度は382件となっております。 〇小林正信委員 児童相談所における緊急一時保護ですけれども、そこに至る児童の生活状況、または家庭の状況はさまざまだと思いますが、現在、市町村で行っているショートステイ事業が急増していると伺っております。かつては、ショートステイは冠婚葬祭等、どうしても親が子供を見られないときに利用されておられたようですけれども、近年は、保護者の病気やさまざまな困難を抱える家庭からのSОSにも近いショートステイが増加しており、中には一時保護に該当するようなケースのショートステイの状況もあるということでございます。 県としても、こうした困難を抱える家庭の現状を把握しながら、市町村やショートステイ、受け入れ先ともさまざま連絡をとっていただきながら、取り組みの充実を図っていただきたいと考えております。 その上で、児童相談所の存在は重要であると思いますけれども、現状の課題と今後の取り組みの充実についてお伺いしたいと思います。 〇前川子ども子育て支援室長 ただいま小林正信委員から御紹介いただきました、ショートステイの増加ですとか、また、先ほど答弁しました児童虐待相談の増加への対応等、児童相談所の状況は厳しい状況となっているものと認識しております。 こうした中で、増加する児童虐待相談への対応ですとか、一時保護児童に手厚いケアを行うため、児童福祉士、児童心理士、児童指導員を順次増員するなど、児童相談所の体制強化を図ってきております。 また、こういった虐待発生後の対策とあわせまして、今後は、そもそも虐待を起こさないような取り組み、虐待が起きる前の予防的な支援―いわゆる川上対策と呼ばれておりますが―こちらを強化することが必要と考えております。 母子保健と児童福祉の両機能をあわせ持つ市町村のこども家庭センターにおきまして、妊娠期から子育て期まで切れ目のない包括的な相談支援体制の充実が大切であると認識しております。 そのため、県では、こども家庭センターの設置促進や機能強化に向けまして、研修の実施や技術的助言など継続的、伴走的な後方支援を行っております。地域の関係機関とのさらなる連携強化に、こうした取り組みを含めて取り組んでいきたいと考えております。 〇小林正信委員 ありがとうございます。どうかよろしくお願いいたします。 最後に、重層的支援体制整備事業について、県としても県内市町村の取り組みの充実に向けて推進を図っていただいているところです。 まず、コミュニティソーシャルワーカー育成研修の参加者数の達成度がCとなっておりますが、コミュニティソーシャルワーカーの育成についての現状と課題についてお伺いします。 〇草木地域福祉課総括課長 コミュニティソーシャルワーカーの育成に係る現状と課題についてでありますが、県では、地域福祉の専門人材としまして、重層的支援体制整備事業の中核を担うことが期待されておりますコミュニティソーシャルワーカーの育成を目的に、令和3年度から研修を行っているところでございまして、これまでに重層的支援体制整備事業を実施する市町村におきまして、支援の担い手となる社会福祉協議会や地域包括ケアセンター等の職員を中心に、延べ225人に受講いただいているところです。 令和6年度は達成度がCだったわけですが、参加者が少なかった要因としましては、令和6年度重層的支援体制整備事業を開始する市町村が1カ所のみ―釜石市のみだったということもありまして、加えて、事業実施予定の市町村の準備の進捗等もございまして、これらが要因であったものと考えられます。令和7年度は4市―宮古市、北上市、奥州市、滝沢市が重層的支援体制整備事業を開始しておりまして、研修受講者も増加しているところでございます。 重層的支援体制整備事業につきましては、包括的な支援体制の整備を進めるために有効な手段として取り組んでいるところでございますが、市町村におきましは、一括交付金化に伴う事務処理が大変だとか、小規模自治体の中では事務負担が大きいということで慎重になっているケースもございまして、既存事業で対応している例もあると伺っております。 県としましては、重層的支援体制整備事業の実施の有無にかかわらず、福祉ニーズに対応した地域福祉活動を効果的に行うなど、包括的な支援体制の構築を進めるためには、コミュニティソーシャルワーカーの育成が必要であると考えておりまして、引き続き研修を実施するとともに、市町村に積極的に働きかけをしていきたいと考えております。 〇小林正信委員 アドバイザー派遣も達成度がCとなっていますけれども、その要因と今後の取り組みについてお伺いして、終わります。 〇草木地域福祉課総括課長 アドバイザー派遣の達成度がCであったことについてでございますが、アドバイザー派遣は、重層的支援体制整備事業を実施し、又は事業の準備等を行う市町村に対して実施しているものであって、派遣回数は、令和3年度以降は延べ92回となっております。 令和6年度に目標を下回った要因ですが、先ほど答弁しましたとおり、実施予定市町村の準備の進捗状況に差があることや、小規模自治体において、事務増大を懸念して慎重になっている場合があるということが考えられております。 同様に、重層的支援体制整備事業の実施の有無にかかわらず、こういったものを活用していただくということで推進を図ってまいりたいと考えております。 〇佐々木茂光委員長 ほかに質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇佐々木茂光委員長 質疑がないようでありますので、これで保健福祉部関係の質疑を終わります。 保健福祉部の皆さんは退席されて結構です。御苦労さまでした。 この際、世話人会の申し合わせにより10分間ほど休憩いたします。 午後4時17分 休 憩 午後4時37分 再 開 〇千葉秀幸副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、医療局長に医療局関係の説明を求めます。 〇小原医療局長 認定第12号令和6年度岩手県立病院等事業会計決算につきまして御説明申し上げます。 県立病院等事業の運営に当たりましては、事業の効率的な運営と経営の健全性に配意しながら、公的医療機関としての使命である地域医療の確保と保健衛生の向上に努めてきたところです。 令和6年度におきましては、良質で効率的な医療提供体制と、これを支える持続可能な経営基盤の確立のため、岩手県立病院等の経営計画(2019〜2024)のもと、多様な取り組みを展開してきたところです。 しかしながら、給与改定や物価高騰などによる医業費用の大幅な増加に対し、診療報酬改定による医業収益の伸びが見合っていない構造的な課題があるなど、極めて厳しい経営環境に置かれているところであります。 こうした状況のもとではありますが、岩手県立病院等の経営計画(2025〜2030)を初年度として、経営改善の取り組みを軌道に乗せながら、県立病院の機能分化と連携強化を推進し、引き続き、県立病院が県民に信頼され、今後とも良質な医療を持続的に提供できるよう、全職員が一丸となって、さまざまな取り組みを進めてまいります。 それでは、お手元の決算書に基づきまして、その概要を御説明いたします。 決算書の7ページをごらん願います。 まず、決算報告書の収益的収入及び支出ですが、収入の第1款病院事業収益の決算額は、表の右から3列目、1、152億2、341万円余、支出の第1款病院事業費用の決算額は、表の右から4列目、1、225億2、276万円余です。 8ページに参りまして、資本的収入及び支出ですが、収入の第1款資本的収入の決算額は、表の右から3列目、154億6、562万円余、9ページに参りまして、支出の第1款資本的支出の決算額は、表の右から6列目、187億2、506万円余、繰越額は3億3、507万円余です。 なお、資本的収入額が資本的支出額に不足する額、57億3、643万円余につきましては、過年度分損益勘定留保資金などで措置するものであります。 次に、損益計算書について御説明申し上げます。11ページをごらん願います。 上から5行目、経常損失では71億1、115万円余、純損失では73億7万円余となり、赤字決算となったものです。このことにより、当年度累積欠損金は501億2、198万円余となりました。 なお、12ページ以降の剰余金計算書等につきましては、説明を省略させていただきます。 以上で医療局関係の説明を終わります。よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます 〇千葉秀幸副委員長 ただいまの説明に対し、質疑はありませんか。 〇福井せいじ委員 ただいまも医療局長の説明にありましたが、経営改善に向けて鋭意努力されていることに対しましては敬意を表します。 私は少し違う質問をします。県立病院における産後ケア体制の整備についてであります。 きょうも産前産後ケアの質疑がさまざま交わされたところでありますが、産後ケアサービスに対するニーズは非常に高いと私は感じております。県内に広くネットワークを有する県立病院がその役割を担うことは、ニーズに応えるに最適な環境にあると私は考えています。県立病院で産後ケアの体制を整備する考えはないのかお聞きしたいと思います。 〇永山医事企画課総括課長 県立病院における産後ケア体制の整備についてでございますが、県立病院においては、助産業務、産婦人科業務、病棟業務などに従事する中で、地域に産後ケアを実施する機関が少ないなど、地域のニーズに応じて県立病院が対応できる場合、産後ケアを実施しているところでございます。 産後ケア体制を整備するに当たり、助産師の確保や施設の整備など課題はありますが、地域のニーズに対応できるよう、引き続き検討してまいります。 〇福井せいじ委員 既に県立釜石病院でのデイサービスや、今年度より精神科を有する県立大船渡病院での産後ケアが開始しており、そしてまた、県立二戸病院では助産師が宿泊施設に出向する形でのデイケアが始まりました。そういった意味では、県立病院もできることはあると私は感じております。さらに、先ほどの保健福祉部審査でもお話ししましたが、産後は、非常に精神的にさまざまなダメージを受ける妊婦さんがいらっしゃいますが、精神科を有している県立病院というのは、そういったケアもできると私は考えていますが、できることをやるということだけでも私はいいと思うのです。そういった形でこれから産後ケアのサービスを提供するという意向はないか、改めて聞きたいと思います。 〇永山医事企画課総括課長 まず、精神的ケアについてでございます。まずは助産師が対応しているところでございますが、心理的な診療が必要な場合につきましては、市町村と連携しまして、情報共有しながら医療に引き継いで対応してまいりたいと考えているところでございます。 〇福井せいじ委員 精神科が対応することによって産後ケアの心理的なダメージが軽減されるという例があり、大船渡病院なども引き受けたと聞いているのですけれども、そういった意味で、精神科がある県立病院においては、さらに充実した産後ケアができるのではないかと聞いたのですけれども、いかがでしょうか。 〇永山医事企画課総括課長 精神科につきましては、県立病院の強みと思っております。そうした中で、まずは、通常業務、産後ケア以外の業務につきましても対応しながら、今後検討してまいりたいと思っております。 〇福井せいじ委員 ありがとうございます。ぜひ今後対応していただきたいと思っております。 先ほどの保健福祉部審査の質疑でもありましたが、今、市町村が問題を抱えているのは、人材確保と施設整備の点であります。人材確保、あるいは施設整備について、県立病院を利用することによってそれを支援できるのではないかと私は考えています。そういう意味で、県立病院にそういったサービスの提供を取り組んでいただきたいと思っています。 そしてまた、例えば、市町村や県立病院、関係機関が検討部会を立ち上げて、実現に向けて努力してもいいのではないかと考えますが、医療局長、お考えをお聞かせください。 〇小原医療局長 県立病院で産後ケアを拡充していくということでございますけれども、今、既に県立釜石病院ですとか県立大船渡病院、県立二戸病院につきましては、地域事情ということと、現体制の中でいかに支援できるかということを勘案して、今年度から追加したという状況でございます。 そういう中で、今後拡充できるかということにつきましては、助産師の体制というものもございます。助産師の確保が本来の業務としても厳しいような状況になっておりますが、産後ケアの重要性がうたわれてきているところでございますので、市町村等のニーズも踏まえて、医療局としても産後ケア体制の可能性について検討していく必要があろうかと思っています。 そういう中で、市町村と医療局が直接やるというよりは、まずは保健福祉部が設置しております会議の中でかかわっていきながら、可能性について検討できればと考えているところでございます。 〇福井せいじ委員 検討するのはいいのですけれども、実は我々は、先ほどもお話ししましたが、周産期医療体制についてプロジェクトチームをつくって、さまざま研究してまいりました。その中で、県立病院の中でもこういった産後ケアに取り組みたいという意向があるやに伺っております。そしてまた、岩手県産婦人科医会、岩手県助産師会、岩手県看護協会からも県に対して、妊産婦に対する産後ケア体制の整備に関する要望が出て、その中でも、県立病院の中で支援体制をつくるべきではないかという要望が出されております。具体的に今、動きが始まっていると私は思っていますが、もう一度、医療局長、見解をお聞かせいただきたいと思います。 〇小原医療局長 地域周産期母子医療センターの業務をまずしっかりやっていくということを前提に、助産師は確保していかなければいけないと考えております。そういう中で、今、御指摘いただいたように、産後ケアの必要性というのは、十分理解しているところでございます。市町村等のニーズを踏まえて、しっかり検討を進めていきたいと考えております。 〇福井せいじ委員 また繰り返しになりますけれども、県内に広くネットワークを持つ県立病院を生かすということは、ある意味、持っている資産を生かすということだと思います。全国トップレベルの子育て支援の一つとして、県立病院を活用することは有意義ではないかと私は思っています。新たに施設をつくる、新たに人材確保するよりは、今ある資産を活用して、県民に対するサービスをぜひ高めていっていただきたいと思います。 〇岩渕誠委員 先ほど医療局長からも、大変厳しい経営状況についてお話をいただきました。これについては、皆さんも共有されているものと思います。 私は経営の厳しい環境の中で、特に憂慮しなければならないのは、これまでの県立病院の収支構造は、センター病院、あるいは広域基幹病院が黒字化をして、そして、地域病院の赤字、不採算部分を埋めていく、これで何とか収支均衡を保っているというのが今までの経営構造でありましたけれども、肝心のセンター病院、広域基幹病院が大きく赤字幅をふやしている。特に経常収支からすれば、令和5年度から大きく転換している。この構造が最大の問題だと思っています。 そうした中で、改めて確認のためにお伺いいたします。基幹病院と地域病院の赤字の状況とこの分析について、どのように考えているかお尋ねいたします。 〇熊谷経営管理課総括課長 昨年度の県立病院決算でございますけれども、経常損益で過去最大の71億円の赤字でありました。内訳といたしましては、九つの基幹病院の合計で47億円弱の赤字に対しまして、地域病院は11病院合計で24億円余の赤字となったところでありまして、基幹病院の赤字が県立病院全体の7割弱を占めております。 これは、高度医療でありますとか急性期医療を担う基幹病院につきましては、機能に応じた多くの人員配置でありますとか高額な医療機器の整備が求められ、また、薬品や診療材料を大量に使用するために、給与改定でありますとか物価高騰の影響を強く受けることによるものと考えています。こうしたことから、県立病院の中で、特に基幹病院の赤字が大きくなったということです。 県立病院といたしましては、公立病院に求められるニーズに応えながら、患者確保等に努めてきたところでありまして、基幹病院におきましては、昨年も医業収益を16億円ほど改善させてきたのですけれども、費用の増がそれを大きく上回る状況になっておりまして、多くの医療関係者が指摘しておりますように、費用の増と診療報酬が見合っていない構造的な課題があるのではないかと認識しているところでございます。 〇岩渕誠委員 特に急性期の一刻を争う命の部分が非常に経費がかかるのだけれども、これを診療報酬で見ていたのが、すぐ3年で見直しされる中で、そこがどんどん急激に下がっていますから、減価償却もなかなかうまくいかないというのが基幹病院の赤字の構造であります。基本的には、診療報酬改定、国の地域医療をどうするのだというところが問われる中身だと思います。 一方で、自助努力も当然求められているわけであります。昨年の状況を見ますと、16億円という数字が出ていましたけれども、病床利用率を上げるとか、非常に涙ぐましい努力をしているのだと私は思います。 そうした意味でお伺いいたしますが、自助努力による経営改善の取り組みと成果について、まずお示しいただきたいと思います。 〇熊谷経営管理課総括課長 経営改善の取り組みにつきましては、まず、収支の面でお答えします。収益確保の面では、地域の医療機関等と連携いたしまして、新規入院患者の積極的な受け入れを図りました。また、紹介、逆紹介の推進でありますとか、新規、上位施設基準の取得といったことで診療単価の向上等にも取り組んでおりまして、入院患者につきましては、令和5年度に比べまして3万人程度の増加を図りましたほか、ただいま御紹介いただきましたけれども、病床利用率も前年度から5ポイント上昇し、一般病床で74.6%と、コロナ禍前の令和元年度の水準まで戻しております。 また、費用面につきましては、患者数の減少に応じました病床削減でありますとか、後発医薬品の使用促進等による材料費の抑制、エネルギーコストの削減等といったことで、経費の抑制にも取り組んでまいりました。結果、例えばでございますけれども、材料費の医業収益に占める割合を0.3ポイント低下させたほか、電気料金等につきましても、2.6億円の削減といった効果を得ております。昨年度は、折からの物価高騰に加えまして、大幅な給与改定がありまして、結果として、費用は令和5年度から23億円増加しておりますけれども、その影響を最小限にとどめるよう取り組んできたところでございます。 〇岩渕誠委員 本当にやれるところはやっているという気がいたします。具体の取り組みを御紹介いただいたわけでありますけれども、私はその中で、今の診療の危機といったものは、組織内で共有されてきたのではないかと思います。どちらかというと、いわゆる行政ベースで経営をして、目の前の命を助けるのだということで現場はやってきたのだけれども、プラス、病院ごとに経営を、我々は健全な経営をしていかないと持続しないのだという意識が浸透してきているのではないかと私は思っているのですが、この辺いかがですか。 〇熊谷経営管理課総括課長 私どもといたしましても、ミッションを達成するためには適切な収益がなければできないということを各病院に徹底しておりまして、医師、あるいは看護師、コメディカル一人一人にそうした意識を持っていただきまして、県立病院のニーズに応えながら収益改善の取り組みを進めてきたところでありまして、引き続き、そうしたことを続けていきたいと考えています。 〇岩渕誠委員 ぜひ経営改善の中身、既に成果が出始めているものがあると思いますけれども、これから本格的に成果が出てくるだろうと思います。 一方で、何ともならないというのがあるわけであります。先ほどありましたけれども、先週、人事委員会勧告が出ましたから、この対応というのも2月の補正になるかと思いますけれども、原資をどうするのか。当然、経済対策その他で措置されるべきものと思っておりますけれども、もっとひどいのが病床削減でございます。午前中、保健福祉部にお伺いしましたけれども、医療局にもお伺いいたします。 国の令和6年度の経済対策に呼応して、医療局でも相当頑張ったと思います。県立病院における病床削減の状況と、現在までに示されている、それに伴う補助金の状況、このあたりをお示しください。 〇熊谷経営管理課総括課長 まず、病床削減の取り組みにつきましては、県立病院におきましては、近年、人口減少等もありまして、また、地域の医療需要が変化していることを踏まえまして、前経営計画期間の6年間の中でも、病床の適正化の取り組みを随時進めてまいりまして、9病院で350床程度を休止してきたところであります。 令和6年度につきましては、こうしたみずからの病床削減の取り組みを国が補助金をもって支援するということで、国の経済対策として出されました病床数適正化支援事業に申請することといたしまして、昨年度末までに、許可病床の削減の措置をとっております。その数につきましては、令和6年度までに病棟の稼働を休止している7病院につきまして、合計394床分の削減報告を行いまして、我々としては14億7、000万円ほどの収入を見込みました。ですが、ことし4月の国の第1次内示では、一般会計から繰り入れを受けている医療機関については補助の対象外とされたため、県立病院は申請することができませんでした。 その後、6月に県立病院を含めまして、1病院当たり最大10床を上限として補助金を交付するという国の第2次内示が示されまして、県立病院におきましては、7病院掛ける10床ですから70床に対しまして申請手続きを今、行っておりまして、2億5、000万円ほどの交付が見込まれるものと見ています。 〇岩渕誠委員 内示率をざっと計算すると、大体15%前後です。この政府の姿勢は全く許されない話であります。 第2次内示までは来たのだけれども、第3次内示というのは普通あるのかどうかというのが心配なわけです。各県とも公立病院に対して、このままではいかんというのが当然ある話でありまして、この辺は共同してお話ししていると思いますけれども、今後の見通しについて、何か示されているものはありますか。 〇熊谷経営管理課総括課長 国からは第2次内示の説明会の際には、基本的には、それ以降の話はございませんでした。第2次内示を行うに当たりましての国の対応としましては、もともと国の令和6年度補正予算で措置した総額に足らない分を他の事業の残余をかき集めて交付するという話をされておりまして、残余でかき集めた金額でできる範囲が、ただいま申し上げました1病院最大10床だったのではないかと考えていまして、今後の予定は今、示されていないところでございます。 県立病院といたしましては、全国自治体病院協議会等の要望等にも入れておりまして、引き続き、補助金の獲得を訴えてまいりたいと考えています。 〇岩渕誠委員 これは県立病院の経営改善には欠かせないものだと私は思いますし、そもそも国が政策でこれをやります、予算もつけますと言っておいて、よこさないというのはあり得ない話です。野原保健福祉部長も午前中、珍しく感情をあらわにしたのかと思っているのですが、小原医療局長、どうですか。 〇小原医療局長 医療局といたしましても、今回のものにつきましては、経営改善に資するものということでございまして、先ほど経営管理課総括課長から御説明したとおり、許可病床につきましても削減報告を行ったという状況にございます。そういう中で、岩渕誠委員から御紹介いただいたように、内示率が20%にも満たないという状況でございまして、国の支援として大幅に不足しているという認識を持っているところでございます。 ですので、先ほどから繰り返しになりますけれども、この足りない分につきましては、国による緊急的な財政支援が必要だということで、改めて要望を引き続き行っていきたいと考えているところでございます。 〇岩渕誠委員 政権がかわるタイミングですから、姿勢が問われるのだと思います。しっかり対応していただきたいと思いますし、国政与党の皆さんにも地方からの声として、私はぜひ発信していただきたいと思っております。 次に移ります。令和6年は働き方改革の医療の部分でスタートの年でありました。超過勤務の実態はどうなっているか、お示しいただきたいと思います。、 〇高橋医師支援推進監 超過勤務の実態でございますけれども、令和6年度、医師数は減少し、入院患者は増加している状況ではございますが、医師1人当たりの超過勤務時間平均は、令和5年度の年471時間のところ、令和6年度は469時間と減少しております。 また、年960時間を超える医師につきましては、令和5年度は48人のところ、令和6年度は42人と減ってきておりまして、そこまで至らない年800時間以上960時間未満の医師も、令和5年度は82人のところ令和6年度は80人と減ってきているところです。 〇岩渕誠委員 分母の問題がありますから、減ったといってもなかなか減っていないと思います。ただ、県立病院の最近の経営に関する大きな危機の中でいえば、平成19年の病院の統廃合、再編のときは、まさに中堅の医師の超過勤務がものすごく負担であって、これを何とかしないといけないということで診療センター化、無床化を進めて、それで少し低減してきたというのがあると思います。 今の危機は、診療報酬によるものなのですが、基本は人が運営するものですから、働き方改革の中で、今度は医師を定着させるとか、新規の医師を連れてくるということにしっかり取り組まないと、やがては経営危機に達するという意味においては、不断の努力をいただきたいと思います。 そうした中で、県立病院の働き方改革の中で、A水準、B水準あるわけでありますが、B水準が4病院という中でスタートしたと思います。今、B水準の4病院については、果たしてどういうような勤務の状況になっているのか。そこをまず聞きましょう。 〇高橋医師支援推進監 B水準として特定労務管理対象機関の指定をされている4病院につきましては、救急対応等のために、やむを得ずB水準の指定をされておりまして、上限規制の年960時間を超えて超過勤務をすることが認められている医師につきましては、約100名という状況でございます。 〇岩渕誠委員 わかりました。問題は、2035年まで段階的にB水準をA水準にしないといけないというロードマップをつくらないといけないし、実際それはどうなのだという話になるわけです。今の人たちには余り歓迎されない話ですけれども、我々の世代は量質転化でありますから、若いときは仕事をいっぱいして、質的に上がって、それが結局、手を抜くところとか力を入れるところの加減がわかってというところもあると思います。それをうまく言いかえれば、クオリティ・オブ・ライフという話になるのだと思いますが、いずれ、2035年までの解消に取り組まなければいけないことであります。 このロードマップ、そして、初年度と、次年度である今年度は、どのような状況になっているのか。また、解消についての課題等があればお示しいただきたいと思います。 〇高橋医師支援推進監 取り組みといたしましては、医師以外の多職種の協働によるタスクシフト、タスクシェアの推進をしておりますし、長時間労働医師の方々に面接をしながら個別に指導しています。あと、各病院の管理者が労務管理の徹底をしておりまして、長時間労働の縮減に向けた取り組みを進めているところでございます。 この4病院につきましては、診療科ごとに年間の時間外労働時間につきまして、令和10年度までの平均、あるいは最長時間などの目標を立てまして、医師の労働時間短縮計画を作成し、これらの計画について、3年ごとのB水準の指定が受けられるようにこの計画を作成しておりますが、この計画作成と指定の手続を繰り返しながら、最終的に、B水準解消に向けて取り組んでいくことにしております。 状況につきましては、960時間を超える医師が多いB水準の県立中央病院では、令和6年度は25人の方がB水準を超えて勤務をされているという状況でもございます。 課題といたしましては、病院の医師の方々の労務管理状況を労務管理者が確実に把握するような仕組み、あるいは、インターバル等の対応のためにも、長時間労働医師の方の面談等を通じまして進めていきたいというところでございます。そして、タスクシフト、タスクシェアを進めていくということで対応しようしております。 〇菅原亮太委員 令和6年度決算見込み、キャッシュフローの状況というのが令和5年に出されておりました。その際は、令和6年度に資金期末残高マイナスの見込みとなっておりましたけれども、これが改善されて、令和6年度は資金期末残高が32億6、700万円となった。これは決算書から見てとれます。これは見込みに対してかなりの改善となったようですけれども、この要因としては、業務活動によるキャッシュフローについて、もともと見込みマイナス9億9、500万円だったのが、今回、プラス27億4、100万円になったということは大きな要因かと思います。これはなぜそのようになったのか。 先ほど岩渕誠委員のところでは、収支改善で90億円の赤字見込みから71億円までの赤字に圧縮できたということでしたけれども、さらに、資金対策については、どのような対策を行ったか伺います。 〇熊谷経営管理課総括課長 キャッシュフローの状況でございます。ただいま菅原亮太委員から御紹介いただきましたように、ことし2月の段階ではマイナス80億円が決算見込みと御報告しておりました。決算ではマイナス71億円ということで、10億円ほどの業務改善がまずはキャッシュにも効いているということはあります。 また、キャッシュフロー対策ですので、資金をどう確保するかといったものは、業務とはまた別の動きもありまして、補助金の交付時期について、今までは令和6年度の補助金事業につきましては、令和6年度に完了した後、7年度に今まではいただいていたのですけれども、3月の段階で前払いをいただくといった措置を他部局に依頼して数億円程度確保する。あるいは、診療材料費などは、1カ月で県立病院は大体20億円以上使うわけですけれども、その診療材料費の月末払いの部分につきまして、請求書をいただいて1カ月以内に払うという規則が我々にはありますので、2月の払いについて、3月末までに払う必要がないものについては4月に回すなど、資金繰りといったこともあわせて行って、何とか前年度の残高を確保したという状況であります。 〇菅原亮太委員 今、答弁があったように、次の年にもらうものをことしもらって、ことし払うものを来年に持ち越したような形にしていたということは、つまり、今年度、令和7年度は影響をもろかぶりするということでよろしいですか。 〇熊谷経営管理課総括課長 先ほどの診療報酬の払いなどについては、今年度も同様のことを年度末にお願いすることになると思いますけれども、それでは大きな問題の解決にはつながりませんで、したがいまして、今年度末につきましては、私どもとしましては、当初予算で収支を35億円の赤字と見込んでいたところでございますけれども、それではやはり資金が足りなくなるということで、総務省が新たに制度を創設しました資金手当債を今年度末に活用して、キャッシュの確保を図るということを考えています。 〇菅原亮太委員 今年度末、3月に資金手当債発行予定ということでございますけれども、手当債発行による収支のシミュレーションというのは、今、医療局内ではされているのでしょうか。 〇熊谷経営管理課総括課長 今年度の資金手当債は、45億円を当初予算の段階では発行予定と御報告しております。ことし9月の議案等説明会でも、現在の経営状況については御説明させていただいておりますけれども、若干の改善を図れているところではございます。先ほど岩渕誠委員からも御紹介いただきましたが、給与改定の状況でありますとか物価がこれからどうなっていくのか、さまざまな要因で収支の状況は変わると見ています。仮に35億円ということで推移したとすれば、45億円を借りた場合は、10億から20億円程度の残金を見込めると思っていますけれども、そういう状況に近づけるように、我々としては経営改善を引き続き進めていきたいと考えています。 〇菅原亮太委員 わかりました。ありがとうございした。そういった意味で、県立病院の存続が非常に厳しい状況になると感じています。 その中で、県立江刺病院の存続を地元民からは危惧されているところがありまして、まず、江刺病院の令和6年度の病床利用率、収益状況、また、令和5年度からの改善点と今後の取り組みについて伺います。 〇熊谷経営管理課総括課長 江刺病院の令和6年度の病床利用率でございますけれども、一般病床で79.2%でありました。収支の状況につきましては、収益が16億7、200万円余に対しまして費用は18億8、700万円余となりまして、経常損益は2億1、600万円余の赤字でありました。 江刺病院につきましては、患者の受け入れを積極的に進めながら、地域包括ケア病床の活用などによりまして診療単価の向上も図りまして、収益確保に努めてまいりました。 また、中期的な患者の減少傾向等も踏まえまして、令和6年度は1病棟を休止しておりまして、効率的な病院運営を行ったところであります。こうした効果もありまして、医業損益につきましては、令和5年度から1億7、700万円ほど改善したところであります。 引き続き、県立胆沢病院や他の医療機関等と連携しながら、高度治療を終えた患者の在宅復帰に向けた医療でありますとかレスパイト入院など、回復期病院として地域密着の身近な医療を提供してまいりたいと考えています。 〇菅原亮太委員 県医療局が出した岩手県県立病院等の経営計画(2025〜2030)では、江刺病院を含む地域病院の地域密着型病院について、十分な機能を果たしていない専門診療科の整理も実施といった文言がございます。これについて、整理というのは、つまり、廃止等も含む話だと思うのですけれども、その判断基準については、医療局はどのように考えていらっしゃるでしょうか。 〇永山医事企画課総括課長 岩手県県立病院等の経営計画(2025〜2030)においては、基幹病院は高度・専門医療を安定的に提供するための専門人材や高度医療器械等の重点整備による体制を確保し、地域病院は内科、外科を基本としまして、病状の安定した患者に対し、幅広く身近な医療を継続的に提供していく必要があると考えております。 その中で、地域密着型病院の診療科の整理に係る考え方といたしましては、患者数や地域の医療提供体制、また、患者の受療動向や医師派遣元である大学の体制等にも考慮しながら、限られた医療資源の中でよりよい医療を提供していくための体制を検討してまいります。 〇菅原亮太委員 特に病床利用率が何パーセントを切ったらやめますとか、そういった基準はなく、あくまでも総合的に判断していくといった答弁かと思います。 次ですけれども、今回、新医療センターが奥州市で新しく建てられようとしております。そういった中で、県立江刺病院への影響について伺っていきたいのですけれども、その前に、先ほどの保健福祉部審査の答弁で、奥州市の新医療センターと県立江刺病院については、北上川の東側、西側で役割分担をしているといった答弁があったのですけれども、私の認識では、県立江刺病院は胆江地域―奥州市、金ケ崎町全体をカバーする地域病院である。新医療センターは奥州市の水沢地域の地域病院であるという認識でしたけれども、改めて、医療局は、江刺病院の役割について、どこまでの範囲を考えていらっしゃるか伺います。 〇熊谷経営管理課総括課長 我々としましては、北上川というところまでの厳密なものは考えていませんけれども、経営計画などでは、奥州市の旧江刺地域を中心とした医療という表現をさせていただきまして、現に、患者なども奥州市の旧江刺地域の患者さんが、例えば入院患者でありますと、85%程度を占めているという状況でございます。 〇菅原亮太委員 患者数を見ると、当然、奥州市の水沢地域だったり、一関市から来ている方もいらっしゃいます。金ケ崎町もそうです。そういう意味では、医療局の認識としては、当然、胆江地域全体をカバーするということでよろしかったでしょうか。 〇熊谷経営管理課総括課長 例えば、江刺病院では透析やリハビリ、在宅といったさまざまな機能を有しておりまして、そうした機能に適切な患者につきまして、エリアが違うから拒むといったことはなくて、必死に対応してまいりたいというところでございます。 〇菅原亮太委員 新医療センターですけれども、今回、新しく建とうとしております。同じ地域医療を担う病院として、今回の新医療センターの建設によって、県立江刺病院はどのような影響が出ると考えていらっしゃるか伺います。 〇熊谷経営管理課総括課長 江刺病院につきましては、圏域の地域病院として、基幹病院と連携しながら、主に回復期の機能でありますとか在宅、人工透析などの身近な医療を提供する病院として、繰り返しになりますけれども、旧江刺市内を中心にその機能を担ってきたと思っております。 今後6年間の経営計画におきましても、江刺病院の役割と機能といたしまして、地域密着での医療を提供して、あるいは、初期救急患者等の受け入れ、在宅医療等の実施や透析患者の受け入れなどを担う地域病院として位置づけておりまして、引き続き、その役割を担ってまいりたいと考えています。 〇菅原亮太委員 特に患者の取り合いによって収支に影響があって、江刺病院の存続にかかわるような影響はないといった認識でよろしかったですか。 〇熊谷経営管理課総括課長 先ほども御紹介いたしましたけれども、江刺病院の昨年度1年間の入院患者を見ましても、85%ほどが奥州市の旧江刺地域からの患者でございまして、今、御紹介いただきました、新医療センターの予算可決云々に、現時点ですぐに何かの影響を与えるということはないと考えています。 〇菅原亮太委員 ちょっとごめんなさい。ここからは、人の話をそのまま伝えるのはどうかとはばかられるのですけれども、ただ、記録に残ってしまっているので、あえて紹介させていただきます。 4月18日に新医療センター市民説明会が江刺地域の会場でありまして、その際に、一般市民からの質問の意見の中で、このようにおっしゃっている方がいました。自称元医療局職員と名乗った方であります。申し上げます。 県医療局の経営管理課に県立病院経営計画に江刺病院の新築について記載がないのはなぜかと尋ねたところ、奥州市の新医療センターのプランの動向を待っている。新医療センターのプランが固まり次第、次の経営計画の中で江刺病院の整備をきちんと入れていくとの回答だったという発言がありました。これはユーチューブに残っています。 これについて、今申し上げた新医療センターのプランが固まり次第、次の経営計画の中で江刺病院の整備を入れていくといった内容について、真偽はいかがか伺います。 〇熊谷経営管理課総括課長 少なくとも私がそのような発言をしたことは、ございません。(菅原亮太委員「市民の方がです。市民の方がそうおっしゃった。元医療局だと言った人」と呼ぶ)確認は取れておりません。 〇菅原亮太委員 はい、わかりました。 保健福祉部にも申し上げたのですけれども、新医療センターによって、県立病院の経営にも、患者の取り合いであったり、そういった意味で収益にも幾らか影響があるのではないかと指摘をさせていただきました。 これは保健福祉部に対する質問になってしまいますけれども、改めて、県としては、胆江地域の医療提供体制はどうあるべきかというところを市、また、民間病院を含めて県が主導して議論していくべきではないかと思っております。なかなか答弁しづらいと思いますけれども、改めて、その点について医療局長に伺って、終わります。 〇小原医療局長 先ほどの保健福祉部の部局審査で、野原企画理事からも、地域で議論をしていく必要があるという答弁をしていたと思いますけれども、医療機関のあり方自体はまず開設者が主体的に検討するというのが大前提であると考えております。その中で、県立病院につきましては、今年度からスタートした新たな経営計画がございますので、機能分化と連携強化を進めながら、医療局といたしましては、県民が必要とする医療の提供に向けまして、その役割を果たしていくということに注力していきたいと考えているところでございます。 〇菅原亮太委員 最後に。心配しているのは、新医療センターができたことによって江刺病院に影響が出てしまって、江刺病院も廃止になってしまうのではないかといった懸念が市民にはあります。また、さらに新医療センターも今はなかなか医師確保や収支の見通しが立っていない中で、新医療センターと江刺病院の共倒れが一番危惧されるところであります。我々としては江刺病院の存続をしっかりと求めていきたいと思っておりますので、そういった意味でも、市と民間と手を取り合って、地域医療のあり方を考えていってほしいと申し上げまして、終わります。 〇畠山茂委員 私からは、県立宮古病院の改修工事の今後の方針についてお聞きしたいと思います。前回は建築工事が3回の入札不調に終わりました。電気、衛生、空調の契約違約金、約7、800万円を支払う結果となりました。先日の一般質問でも公共事業について取り上げましたけれども、県土整備部からは、物価高騰に適切に対応しているという答弁でございました。 そこでまず、1点目に、改めて、担当課の入札不調に終わった要因について、どのように認識しているのかお伺いをいたします。 〇熊谷経営管理課総括課長 県立宮古病院の改修工事ですけれども、ただいま畠山茂委員から御紹介いただきました、電気、空調、衛生につきましては、1回の入札で落札者が決定したわけですけれども、建築につきましては、1度の入札では決まらずに、予定価格の見直しでありますとか入札参加資格要件の緩和など、計3回の公告を行いましたけれども、いずれも参加希望者がなく、入札の取りやめとなりました。 入札不調となりました確たる原因を指摘することは難しいですけれども、私どもも業界団体等から状況等を伺っております。そうしたことから勘案しますと、全国的に民間工事が旺盛なことに加えまして、今回の宮古病院の改修につきましては、3年間にわたる長期の工事ということで、当該期間の技術者の確保が困難であった。また、急激な資材高騰等もありまして、県の積算単価では利益が出せないと業者側が判断したということで、応札に至らなかったのではないかと考えています。 〇畠山茂委員 わかりました。 次にお聞きしたいのは、今後のことでございます。今後の県立宮古病院の改修工事の方向性をお伺いいたします。 〇熊谷経営管理課総括課長 今般の入札不調の原因等を鑑みますと、期間を置かずに、すぐに同様の規模の工事を発注した場合、対応する業者があらわれず、同じ結果になってしまうのではないかと想定していまして、現在、発注を見合わせているところでございます。 今回の宮古病院の改修工事につきましては、施設の長寿命化を目的としました計画修繕としての位置づけでありまして、病院運営に対して直ちに支障があるものではございませんけれども、こうした状況が一定期間続いた場合、ふぐあいが出てくる箇所がないか、速やかな対応が必要な箇所がないかということで、改めて工事内容の精査を我々としても始めたところでありまして、現状分析をしっかり行いながら、今後の方針については決定してまいりたいと考えております。 〇畠山茂委員 これからもう一度見直すような答弁でございましたけれども、今、宮古市内では、今回、入札不調に終わって、いろいろな考えが出てきていまして、考え方が変わりつつあります。宮古病院は市街地から郊外に移転して三十数年たちます。その中で、今は人口減少が始まって、市街地の商店街も元気がなくなって、市街地活性化、コンパクトシティ、公共交通も含めてコンパクトなまちづくりにしていきましょう、していかなければならないのではないかということで、先ほど説明があったとおり、郊外にある県立宮古病院を、当初は3年で100億円近い予算で改修するはずだったのですが、少し延ばしてでも、これから人口減少なので、コンパクトな施設になってもいいので、市街地に移したらどうかという声が今、徐々に高まりつつあります。そういった認識について、県の認識をお伺いしたいと思います。 〇熊谷経営管理課総括課長 医療局といたしましては、今回の改修工事につきましては、宮古病院の建築年数でありますとか施設の耐久性等を考慮しまして、現病院の長寿命化ということを検討しまして、今回の改修工事に至った経緯がございます。 今、まだ入札不調が起きたばかりということで、ただいま畠山茂委員から御紹介のありました案等につきましては、現時点ですぐに是非を判断できる状況にございませんということは御理解いただきたいと思います。 経営計画では、既に2病院の建てかえを予定に組み込んでおりまして、まずは予定している病院の建てかえ工事を優先してまいりますけれども、宮古病院の施設のありようにつきましては、目下の経営状況でありますとか、保健福祉部の部審査での議論等でありましたけれども、新たな地域医療構想といった環境変化といったことも踏まえながら、慎重に検討していく必要があるのではないかと現時点では考えているところでございます。 〇畠山茂委員 相当大きなお金のかかる事業ですので、これからの計画実行に当たっては、関係自治体といろいろな意見交換をしながら、ぜひよりよい方向性をつくっていっていただければと思います。 〇斉藤信委員 最初に、昨年までの6年間の県立病院の経営計画(2019〜2024)の、特に職員配置計画の実績について、どうなっているか、医師、看護師の増員計画が未達成となった要因は何か、示してください。 〇尾形参事兼職員課総括課長 岩手県県立病院の経営計画(2019〜2024)における職員配置計画の実績についてでありますが、医師については、76人を増員する計画に対し、実績として46人の増員となったところです。 看護師については、救命救急センター設置等に伴う体制強化など、医療の質の向上等で57人を増員する計画に対し71人の増員、産育休に対する代替職員確保で90人の増員を見込んでいたところ、実績としては71人の増員、病床適正化等で102人を減員する計画に対し123人の減員とし、看護師合計では、45人を増員する計画に対し19人の増員としたところです。 医療技術部門については、医療の質の向上、また、産育休に対する代替職員確保、合計で136人を増員する計画に対し132人の増員としたところです。 また、事務管理部門については、医療の質の向上等、業務の見直し等で、合計で19人を増員する計画に対し22人の増員としたところです。 この中で、看護師について計画を下回った要因ですけれども、患者数の動向等を踏まえ、適切に病床適正化を進めてきた結果、計画を上回る減員となったところであります。 〇佐藤医師支援推進室長 県立病院の医師の増員計画が未達成となった要因についてでありますが、計画期間中は奨学金養成医師が増加した一方で、県立病院で専門研修を行う専攻医が減少したことにより、増員計画数に至らなかったものと考えています。 専攻医の配置については、関係大学との配置調整等により、年度で増減が生じるところではありますが、引き続き、本県の専門研修プログラムの充実を図るなど、関係大学と連携し、専攻医のキャリア形成支援等による医師の確保に取り組んでいきます。 〇斉藤信委員 今、奨学金養成医師のことがありました。6年間で奨学金養成医師が県立病院に何人配置されたのでしょうか。専攻医は何人減ったのでしょうか。 〇久慈参事兼医師支援推進監 奨学金養成医師の配置につきましては、県立病院への配置は、令和元年度の配置50人から令和6年度の配置139人と、89人の増加となっているところでございます。さらに、令和7年度の配置が153人となっておりまして、令和元年度と比較しまして103人増加している状況でございます。 専攻医の状況につきまして、令和元年度は77人の配置でございました。令和6年度におきましては、125人ということで48人の増加となっております。 〇斉藤信委員 奨学金養成医師が6年間で89人増員された。しかし、結果的には専攻医等の減少で増員数が46にとどまった。本当に残念なことです。 それでも、前の経営計画は増なのです。今度の計画は、最初からマイナスになっているということ。監査委員の審査意見書10ページによると、去年1年間で医師が29人減少している。看護師は45人減少している。去年の減少は大変深刻だと思うのですけれども、これはなぜですか。 〇久慈参事兼医師支援推進監 先ほど御答弁申し上げましたとおり、専攻医の減少でございますが、この2カ年ほど、減少のところ、県内で専門研修プログラムを行う医師が減っているためと分析しております。 〇斉藤信委員 それは大変深刻な事態だと私は思っております。私がいただいた資料で、5月1日現在ということになると、看護師は80人減となるのですが、これはどういうことですか。 〇尾形参事兼職員課総括課長 看護師の職員数につきましては、産育休代替の措置、また、病床適正化による病棟休止によりまして、あわせて、夜勤体制の見直しといったことによる人員の減ということになっております。 〇斉藤信委員 今の答弁に整合性はありますか。審査意見書によると45人の減少なのが、なぜ5月1日現在になると80人減になったのか、それを聞いたのです。 後で答弁してください。 それで、具体的な問題で、県立久慈病院の充実については、7、000人を超えるような署名が寄せられて、拡充の切実な声が医療局にも出されました。最近の状況を聞いてみたら、皮膚科が大混雑している。1日100人以上の予約患者で、予約なしの患者は受け入れられない。これは皮膚科が今、大学から2名の派遣医師で、月、木の対応にしかなっていない。常勤医師の配置ができないのか。せめて週3日に拡充できないか。 もう一つは脳神経内科なのですけれども、ことしの4月から非常勤医師になったため、入院は受け入れられないとなりました。緊急の手術、処置は八戸市内の病院等でやられてもいいと思うのですけれども、その後の療養も久慈病院でできないのか。そういう医師の体制は必要なのではないかと思いますけれども、いかがですか。 〇久慈参事兼医師支援推進監 久慈病院の医師の状況についてでありますが、久慈病院では、令和6年度末で脳神経内科医師2名が減員となったところですが、今年度、総合診療科の専門医1名、整形外科の専攻医1名がそれぞれ増員となって、令和7年度の体制として、前年同様の29人の体制となっております。 皮膚科及び脳神経内科の医師の配置につきまして、派遣元であります関係大学に要望を続けているところでございます。 大学における医師も不足しているなど、厳しい状況が続いておりますが、特に、皮膚科につきましては、関係大学のほうに地域の状況、そして、患者数の状況を説明して、常勤医の配置、そして、応援の増といったところを強く要望したところでございます。 〇斉藤信委員 よろしくお願いしたい。私が前に聞いたときには、総合診療医が配置されるから、その後の体制は大丈夫ですとのことでした。ところが、この総合診療医は体調が悪くて十分機能されていないというのも実態のようです。今、真剣に対応するということなので、これはこれでとどめておきます。 次に、超過勤務の申請を認めない未払いの解消の取り組みについて、県立大船渡病院における超過勤務未払いの解消を踏まえて、医療局としてどう対応しているのか。 〇尾形参事兼職員課総括課長 先に、先ほど御質問ありました看護師の増減の部分についてですけれども、先ほど申し上げました数値は、経営計画に基づく取り組み目標として掲げております医療の質の向上、それから、産育休に対する職員の確保、病床適正化等による職員数の増減についてお伝えしております。 5月1日現在で提供させていただきました資料につきましては、これ以外にも、その他ということで職員数の増減があります。主には会計年度任用職員も含まれておりますので、それを含めますと、斉藤信委員に提供した資料の数字となっているところでございます。 それから、ただいま御質問いただきました、大船渡病院の超過勤務に関してですけれども、超過勤務につきましては、適正に把握、管理していくためには、まず、事前に命令、事後に確認するという手続の原則や、超過勤務として行う必要がある業務の内容について、職場内での十分な理解と共通認識のもとに、必要な超過勤務についてはしっかり認めて行わせることが重要であると認識しております。 これまで、全所属宛ての通知の発出に加えて、全病院の院長や総看護師長が出席する会議の場や、個別の病院訪問など、医療局長以下さまざまなレベルで、あらゆる機会を通じて繰り返し周知を図ってきたところです。 また、今般、出退勤時刻を客観的に把握できる勤務管理システムの端末について、業務上必要な着がえ時間も含め勤務時間を適正に把握することができるように、職員出入口や更衣室等に配置することとしたところでございます。 〇斉藤信委員 先ほどの80人の話ですけれども、監査委員の決算報告書では、正規職員で45人減、会計年度任用職員で23人増なのです。マイナス22人なわけです。後で、番外編で正確に精査してください。 それと、大船渡病院は、最終的には未払いが払われることになった。しかし、医療局は深刻に受けとめていないのではないかと私は思います。県立中央病院の院長に経営状況を聞きに行ったときに、労働組合にも顔を出しました。病院は赤字だから超過勤務の申請をやらないでとの発言は問題になって、すぐ解決しました。そういうことがあってはならないということをきっちり徹底すべきだということを強く求めておきたいと思います。 パワーハラスメントの相談件数、相談体制、対応はどうなっているか、示してください。 〇尾形参事兼職員課総括課長 パワーハラスメントを含むハラスメントの相談件数と相談体制、相談への対応状況についてでありますが、医療局における令和6年度のハラスメントに関する相談件数は、病院への相談が98件、医療局本庁への相談が9件となっております。 ハラスメントに関する相談体制については、病院において相談員を指名しているほか、本庁においても弁護士を含む相談員を指名するなど、職員が相談しやすい体制の強化に努めております。 また、相談への対応につきましては、所属において事実確認を行い、ハラスメントが疑われる場合には、行為者への注意指導、就業環境改善のため当事者の配置変更などの対応を行っているところです。 ハラスメントの防止に向けた対策については、不断の見直しが求められることから、引き続き、職員が働きやすい職場環境づくりに向けた取り組みを推進してまいります。 ○斉藤信委員 1年間で病院の相談が98件、本庁への相談が9件、合わせて107件。私は総務部審査でも取り上げたのですけれども、総務部は本庁で年間14件とかです。だから、医療局はそれなりの件数の相談がされている。弁護士も対応する体制が活用されていないということなので、そこはよくPRをして、しっかりやっていただきたいと思います。 最後の質問です。これは県民からの訴えがあったので取り上げるのですが、医療局における障がい者雇用について、障がい者雇用の現状、推移はどうなっているでしょうか。 〇尾形参事兼職員課総括課長 障がい者雇用の現状、推移についてでありますが、令和7年度においては、法定雇用率2.8%に対し、障がい者雇用率は1.97%となっております。 障がい者雇用については、令和5年度までは法定雇用率を満たしておりましたが、令和6年度以降は法定雇用率を満たしていない状況となっております。 〇斉藤信委員 令和5年度までは達成していたけれど、昨年、今年度は未達成ということです。できれば数も言っていただければいいのだけれども、法定雇用数ですから、全力を挙げてしっかり達成する取り組みをするべきだと思います。今の障がい者雇用の法定雇用率を達成できなかった要因と今後の対策について示してください。 〇尾形参事兼職員課総括課長 目標を達成できなかった要因、それから今後の対策についてでありますが、まず、医師と看護師については、障がい者の就業が一般的に困難と見られる業種としまして、必要雇用数を算出する上で除外率というものが設定されておりますが、この除外率が令和7年4月より、40%から30%に引き下げられております。これによりまして、算定上の基礎職員数が4、331.5人から5、031.0人と、約700人増加したことによりまして、求められる障がい者雇用数が増加したこと、また、障がいのある職員が退職したことなどが目標を達成できなかった要因と考えております。 今後の対策としましては、ハローワークや就労支援継続事業所等とも連携を図り、障がいの特性や個性に応じた病院における業務の創出を進めるなど、引き続き、障がい者雇用の取り組みを推進してまいります。 〇斉藤信委員 この間の推移を見ますと、令和4年度は121人雇用されているけれども、令和7年度は99人。令和5年度までは達成しているわけだから、この間、減少したということは、私は大変問題だと思います。しっかり法定雇用率を守って、障がい者も働ける県立病院であってほしい、これを強く求めて私の質問を終わります。 〇千葉秀幸副委員長 ほかに質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇千葉秀幸副委員長 質疑がないようでありますので、これで医療局関係の質疑を終わります。 医療局関係の皆さんは御苦労さまでした。 以上で本日の日程は全部終了いたしました。 本日はこれをもって散会いたします。 午後5時46分 散 会 |
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