| 令和7年6月定例会 第11回岩手県議会定例会会議録 |
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〇22番(福井せいじ君) 自由民主党の福井せいじです。冒頭、大船渡市林野火災におきまして被害に遭われた方々のお見舞いを申し上げます。そしてまた、今回、質問の機会を与えていただきました先輩、同僚議員に感謝申し上げます。
初めに、観光振興の取り組みについて伺います。 日本における観光需要は2024年以降、空前のインバウンドブームに沸いています。日本政府観光局によると、2024年9月単月の訪日外国人観光客数は約287万人で、前年同月比31.5%増と8カ月連続で同月過去最高を記録しました。 〔議長退席、副議長着席〕 政府は2023年に策定した第4次観光立国推進基本計画で、2030年訪日外国人観光客数6、000万人、消費額15兆円を目指しています。また、国内旅行に目を向けると2024年4月から6月期の延べ旅行者数は約1.5億人と2019年同期比88.6%まで回復し、同時期の国内旅行消費額は約6.5兆円と4月から6月期の消費額としては過去最高であり、2019年の同期比で21.5%増となっています。 インバウンド伸長率は堅調に推移しており、また、国内旅行に関しては旅行消費額の増加傾向にあります。そして人口減少、少子高齢化が進む中、交流人口、関係人口の拡大をもたらす観光産業の振興は、地域の活力の維持、発展に不可欠であると考えています。 このような背景の中、本県でも令和6年度から10年度まで、みちのく岩手観光立県第4期基本計画に基づき観光振興に取り組んでいます。 さて、本計画は五つの基本施策のもと、高付加価値旅行者の誘客、消費者目線での旅行商品の造成、県内全域を広く周遊し、長く滞在する高付加価値型の旅行商品造成などに取り組むとしています。 しかし、私は、面積が広く地域特性が多様であるがゆえに岩手県の観光政策は総花的であると感じました。過日、特別委員会で長野県の観光振興の取り組みの調査に行きました。そのアクションプランの冒頭に観光振興の全体像の共通テーマとして、アウトドアという言葉が掲げられ、アウトドアといえば長野県のイメージ定着を図りますと明記されており、市町村とコンセプトを共有しながら連携して取り組んでいるとのことでした。 ここで提案します。私は、岩手県においても岩手県観光のテーマを決め、コンセプトを明確にして戦略を構築すべきと考えますが、知事のお考えをお聞かせください。 この後の質問は質問席で行います。 〔22番福井せいじ君質問席へ移動〕 〔知事達増拓也君登壇〕 〇知事(達増拓也君) 福井せいじ議員の御質問にお答え申し上げます。 岩手県観光のテーマについてでありますが、県では、令和6年度から10年度までを計画期間とする、みちのく岩手観光立県第4期基本計画に基づき、観光施策を進めております。この計画では、本県の観光振興における強みについて、異なる時代の三つの世界文化遺産や二つの国立公園、ユネスコ無形文化遺産など、地域に根ざした文化資源や、地域の多彩な食などとしています。 観光の目的や関心は年々幅広くなっており、例えば、盛岡市の魅力的な生活文化が旅の目的となるなど、観光の形は多様化しています。こうした中で、多様な魅力を持つ本県は、さまざまなニーズに応える可能性を持つ地域であると認識しております。 県といたしましては、岩手県の持つ強みやポテンシャルを最大限に生かすため、例えば、スキーと温泉の癒やし、平泉世界遺産と震災、復興学習、みちのく潮風トレイルと三陸鉄道、三陸の食など、県内各地の魅力ある観光資源を組み合わせて売り込むことによって、魅力ある観光地域づくりに取り組んでまいりたいと考えております。 また、福井せいじ議員御指摘のとおり、○○県といえば岩手といった明確な観光イメージの定着といったことも観光振興において重要な視点であり、岩手県ならではの魅力がより伝わるような情報発信やプロモーションを工夫していきたいと思います。 〇22番(福井せいじ君) 今、○○といえば岩手県というようなキャッチフレーズやコンセプト、こういったものをつくることによって、市町村とのさまざまな意味での方向性の共有もできると私は考えます。そういった意味では、ぜひテーマを考えてつくっていただき、それに見合ったキャッチフレーズもこれから考えていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。(知事達増拓也君「賛成です」と呼ぶ) ありがとうございます。 岩手県の令和6年度の観光における当初予算は2億5、100万円です。各県観光予算に含まれる項目が異なるので単純には比較できませんが、空港利用促進事業等も入れて秋田県は9億700万円、山形県は9億3、300万円、岩手県は空港活用促進費用などを入れ込んでも約4億700万円程度です。ここで質問します。他県に比べ岩手県の観光予算が少ない理由と、今後増額する予定の有無について、当局の考えをお聞かせください。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 岩手県の観光予算についてでありますが、福井せいじ議員御指摘の各県の予算額につきましては、昨年、令和6年6月17日の観光経済新聞に掲載されたものでございますが、例えば、交通、空港に係る予算や、文化芸術、スポーツ等に係る予算を含むものがあるなど、都道府県によって事業の範囲に違いがあるため、単純に比較することが困難であると考えております。 本県では、例えば、誘客促進に向けた観光キャンペーンの実施に当たっては、県、市町村、関係団体などが参画する協議会を組織し、各者からの負担金を財源としてオール岩手の体制で取り組んでいるほか、JR東日本と連携し、誘客、宣伝に関して少ない予算でより大きな事業効果が発揮できるよう、効率的な事業の実施に努めているところでございます。 また、予算に関しては、これまでも大規模な観光キャンペーンやイベントの実施、コロナ禍後のインバウンドの回復期など、時々の状況を捉え、必要な施策に応じた予算の確保により取り組みを進めてきたところでございます。 本県においては厳しい財政状況にある中、今後においても限られた予算の中で最大限の効果が発揮できるよう、国の予算の活用も含め、必要な予算の確保に努めてまいります。 〇22番(福井せいじ君) 今の商工労働観光部長のお話は、そのとおりだと理解はするのですが、私は、観光業というのは今ある資源を生かして外貨を稼げる産業であり、裾野がすごく広く、経済波及効果が高い産業であると認識しております。それゆえに、観光産業に対してもっと投資していくことが岩手県の産業全体を成長させていくことにつながると考えます。 先ほど述べましたが、岩手県の観光予算は他県に比べて本当に少ないです。例えば今、私がお話ししたインバウンドの誘客促進事業だけに注目しても、山形県はチャーター便誘致や高付加価値な観光地づくり推進などで約3億円、そして、秋田県は約4億2、200万円で、台湾をターゲットとし、タイガーエア台湾便の利用促進として運航経費や旅行商品造成の支援、食と観光にかかわるイベントの開催など、積極的にインバウンドの誘客策を展開しております。 日本全体で今、観光立国を目指し、観光産業振興に取り組んでいる中で、このままでは岩手県だけが取り残されてしまうのではないかと危惧しております。インバウンドだけでも岩手県の観光予算全体を上回っている予算を確保していますが、そういうことに対して、今の岩手県の観光業について、知事はどう考えているかお聞かせいただきたいと思います。 〇知事(達増拓也君) 東北地方では岩手県の観光客入り込み数や宿泊数など、青森県、宮城県と1位、2位、3位を争うような状況にあると認識しております。また、全国の中で比較しても、県経済における観光産業の占める割合の高さなど岩手県は高いほうであり、結果は出ているのではないかと思います。 もちろん、現状でいいとは思っておらず、さらに観光産業を振興していく必要があると思っておりますが、例えば、ニューヨークタイムズ紙の盛岡市を書いた記事や、みちのく潮風トレイルを海外のメディアが発信してくれていることなどは、お金を払えば何億円もかかるようなことを無料で発信してもらえているところもあり、なるべく予算当たりの効果が高まるような工夫をしていきたいと思います。 〇22番(福井せいじ君) 今は恵まれている環境にあるかもしれませんが、私は、投資を続けない限りは成長は確保できないと考えております。ぜひとも投資という観点で、この産業をしっかりと培養していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 次に、先ほどハクセル美穂子議員も話しましたが、アドベンチャーツーリズムの推進について伺います。 今、世界の観光市場の中でアドベンチャーツーリズムが急成長しています。日本ではまだ市場拡大途上ですが、アドベンチャーツーリズム旅行者は富裕層の割合が高く、長期滞在を好み、経済波及効果が高いとされています。また、アドベンチャーツーリズムは観光旅行者の地方への誘導策として大変有効な商品であると私は考えています。 岩手県におけるアドベンチャーツーリズムの一つであるみちのく潮風トレイルは、2023年、北海道で開催された世界最大のアドベンチャーツーリズムイベントで、みちのくトレイルツアーとして催行され、ハイキング、カヤック、サイクリングのほか、塩づくりや震災学習などを織り交ぜた多様性に富んだ内容は、参加者から大変好評を博したと伺いました。また、フォーブス誌やタイムズ紙など海外メディアにも取り上げられ、誘客への期待が高まっています。 そこで提案します。本県においては、2カ所の国立公園を初め、四季折々を楽しめる豊富な自然があり、また同時に、平泉や縄文文化などの世界文化遺産、震災学習、伝統芸能、特徴ある地域の食など多様な要素があり、ストーリー構築や移動手段の整備次第で数多くの旅行商品の開発が可能であると考えます。 そこで、本県への誘客に向けてアドベンチャーツーリズムを推進すべきと考えますが、当局のお考えをお聞かせください。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) アドベンチャーツーリズムの推進についてでございますが、昨年度は一般社団法人東北観光推進機構と連携して、みちのく潮風トレイルに伝統芸能鑑賞や郷土食、アクティビティーを組み合わせたさまざまなコースを造成し、海外向けに販売を行ったほか、高付加価値化に向け、手ぶらで楽しめるハンズフリートレッキングの仕組みづくり等に取り組んだところでございます。 また、ことしの秋には、東北エリアにおいて、日本政府観光局や世界最大のアドベンチャートラベル業界団体等が主催するAdventure Week 2025東北が開催され、世界各国の旅行会社やインフルエンサー等に、みちのく潮風トレイルを実際に体験してもらうほか、県北地域では、トレイルと三陸ジオパーク、御所野縄文遺跡、工芸品などの多様な地域資源を生かした広域周遊モデルルートの造成などにより、アドベンチャーツーリズムの新たな観光需要の創出に向けた取り組みを進めているところでございます。 今後におきましても、こうした取り組みの成果を着実に定着、発展させるとともに、県内各地の資源を生かしたストーリー性のあるアドベンチャーツーリズムの商品として提供できるよう、市町村、DMO等とも連携しながら取り組みを進めてまいります。 〇22番(福井せいじ君) そこで、私からまた質問をしたいのですけれども、アドベンチャーツーリズムなど高付加価値の旅行商品を企画し運営するためには、ガイドの存在が不可欠です。例えば、潮風トレイルの場合、4泊5日のパッケージ商品を企画し催行する場合、ルートに点在する魅力的なポイントの紹介や歴史的な価値、そしてまた自然的な価値、また、食事をする際の場所の確保など、質の高いガイドがいれば、それだけその商品の魅力は増し、満足度が高まり、商品価値が上がり高価格で販売できると考えます。 ここで質問します。私は今後、高付加価値な旅行商品を企画するに当たり、多様なガイドの育成が重要であると考えますが、当局の考えをお聞かせください。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) ガイドの育成についてでございます。 観光ガイドは、単なる観光案内役としてだけでなく、地域の顔として、旅行者に忘れられない思い出や充実した旅の時間を提供するほか、旅行者への安全、安心の提供や地域における消費拡大、周遊の促進などにおいても重要な役割を担っていると認識しております。 このため、県においては、東北観光推進機構と連携してトレイルガイドの育成にも取り組んでいるほか、今年秋に開催されるADVENTURE WEEK 2025東北や、旅行会社を招いたファムツアーなどにおいて、スキルの向上も目的にガイドを同行させるなど、育成、資質の向上に取り組むこととしております。 今後におきましても、付加価値の高い旅行商品の企画、造成につなげるため、より質の高いガイドサービスの提供ができるよう、引き続き、関係機関、団体とも連携を図りながら取り組んでまいります。 〇22番(福井せいじ君) ガイドの必要性を認識なさっているというのは非常にありがたいことだと思います。私も過日、JR東日本が小岩井農場で開業予定のAZUMA FARM KOIWAIの社長とお会いし、この施設の今後の展開について伺いました。この施設は1泊20万円から30万円の高付加価値リゾートで、国内外の富裕層をターゲットにしています。そして、地元食材を生かした食事の提供や、農場や自然や岩手山の景観を楽しむアクティビティーが売りだと私は伺いました。 こういう商品を企画する上で、やはりガイドが必須となります。私は、そこで提案したいのは、岩手県が観光振興策の一つとして県が企画し、民間主導の観光ガイド育成機関をつくり、さまざまな観光地に優秀なガイドを派遣する仕組みをつくってもいいと思っていますが、ここで当局の考えをお聞かせいただきたいと思います。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) ガイドの育成、そして派遣について、県の関与ということでございます。これまでガイドの育成、受け入れ体制の充実については、関係機関と連携して取り組んできたところでございます。 令和7年度におきましては、例えば、みちのく潮風トレイルですが、沿岸市町村、関係機関、団体等と連携したワークショップを開催し、確保、育成に取り組んでいるところでございます。 今後、先ほど福井せいじ議員から御紹介いただいた高級な高付加価値の商品というのも、さまざま出てくると思います。そうした新しい商品にもしっかりと対応できるよう、最新の情報を共有しながら、その必要性、可能性について、関係者と研究を進めてまいりたいと考えております。 〇22番(福井せいじ君) 実は、みちのく潮風トレイルについて、先ほどハクセル美穂子議員もお話ししましたが、特定非営利活動法人久慈広域観光協議会に行って、貫牛さんというコーディネーターの方とお会いして話しました。ガイドは必要だけれども、大変不足しており、なかなか集まらないと言っています。そういった意味で、県が主導してガイドの育成機関をつくる。これは民間に委託してもいいし、民間主導であってもいいのですけれども、そういった考えをお持ちでないかということをお聞きしたいのですけれども、知事、突然ですが、どうでしょうか。 〇知事(達増拓也君) 4泊5日を荷物スルーで歩くだけで済むというような旅のスタイルは、日本では熊野古道で始まって、そこで発展し、今、全国でも行われるようになっていると思います。クレイグ・モド氏に聞いた話ですけれども、あるフランス人で熊野古道にほれ込んだ人が、ガイドというかマネジメントですが、外国人、特にフランスから来た人たちが快適に熊野古道を歩けるようなアレンジをするということをやって、それが定着しているというところがあります。 最近、沿岸地域の某町にできた富裕層も喜ぶようなリゾートにおいては、狩猟体験、親子の家族連れがハンターについて歩いて、実際にライフルで獲物をしとめ、それをさばき、食べるところまで経験するというようなオプショナルツアーがあり、それはハンターがガイド役を務めるわけです。 岩手県においては、いわば生活文化、日常的に狩猟をたしなむ方たちがいらっしゃるわけでありまして、岩手県において日常的に動物に親しんだり、草木に親しんだり、沿岸地域の複雑な地形に親しむ人たちが、それぞれのガイド候補になりますので、そうした人たちをアレンジして、お客さんにぴったりマッチングできるような機能が岩手県のあちこちにできていけばいいということで、県もそういったことを支援していきたいと思います。 〇22番(福井せいじ君) ぜひ岩手県ならではの○○について、ガイドつきの旅を楽しんでくれと、そういった売り出しもいいかと思いますので、ぜひ賛成していただきたいと思います。よろしくお願いします。 次に、中小企業、小規模事業者の振興について伺います。 現在、企業を取り巻く環境は、国際的にはトランプ関税や国際紛争による資材高騰、国内的には人手不足、賃上げ、物価高騰など経営を圧迫する厳しい状況が続いています。そのような中で、2025年春闘の賃上げ状況を見ると、組合員規模別300人以上は5.33%、1万6、932円の増加、300人未満は4.70%、1万2、453円の増加、100人から300人未満は4.80%の増加、100人未満の事業者は4.38%の増加で、大企業と中小企業、小規模事業者との格差や首都圏と地方との格差も大きな問題であると私は考えています。 ここで質問します。岩手県における2023年の全企業数は約3万3、000社で、そのうち大企業は0.2%、中小企業は99.8%でした。この中小企業99.8%のうち、小規模事業者が85.3%を占めており、先ほどの春闘の賃上げ状況はさておき、岩手県における実際の中小企業と小規模事業者の賃上げの実態はどのようになっているのかお示しいただきたいと思います。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 中小企業と小規模事業者の賃上げの実態についてでありますが、去る6月19日に連合岩手が公表した本年2回目の2025春季生活闘争の中間報告によりますと、平均賃上げ額は1万5、336円、賃上げ率で5.34%となっており、前年同期比で460円、0.15ポイントの減と前年を若干下回ったものの、賃上げ率は全国平均5.26%を上回る水準となっております。 お尋ねの本県の中小企業、小規模事業者の賃上げの状況についてでございますが、公表されている数値はございませんけれども、組合員規模別の状況を見ますと、300人以上は1万5、744円、賃上げ率で5.34%、100人以上300人未満は1万4、198円、賃上げ率で5.49%、100人未満は1万1、085円、賃上げ率で4.58%となっております。 〇22番(福井せいじ君) 今、連合岩手の発表と、そしてまた、組合以外の実際の状況のお話を伺いましたが、100人未満で4.58%です。私も商売をやっていますが、小規模、例えば30人前後の企業では、4.58%もなかなか達成できない状況です。2%前後が精いっぱいだと私は伺っていますが、そういった実態については、感触として、あるいは、調べているのかどうか、もう一度確認したいのですけれども、いかがでしょうか。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 春季賃上げ要求、妥結状況につきましては、県独自では調査を実施していないため、今、御質問のような中小企業人数別の、例えば、小規模事業20人以下、そういった詳細なデータは持ち合わせてございません。 〇22番(福井せいじ君) 私は、そういった場合、商工会であるとか中小企業団体中央会、あるいは商工会議所に行って実際にお話を聞く。そしてまた、その先の、実際に事業をやっている方々にお話を聞く機会があってもいいと思うのです。私たちは賃上げがなかなかできない状況にあるということをぜひ理解していただきたい。 先ほど私が例として春闘の話を申し上げましたが、私は、その先、その下をしっかりと県として把握していただきたいと思います。実は、さまざま賃上げの補助金とかがありますが、ここには資格要件として、年2%の賃上げを5年連続してくれと、そういった条件があるのです。これをなかなか使えない事業者がいるということを知っていただきたいと私は思っております。さまざまな機関を通じて賃上げの状況、あるいは、中小企業、小規模事業者の実態を把握していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、賃上げの背景についてお話を伺います。 中小企業、小規模事業者、そして地方においては人手不足の中、離職防止の賃上げ、つまり、防衛賃上げにとどまっており、持続可能な賃上げ原資の確保策として、生産性の向上、付加価値アップ、コスト高騰に応じた適正な価格転嫁の3項目をいかに実現していくかにあると私は考えています。日本全体で賃上げ機運が高まっている現在、即効性がある対策は価格転嫁であると私は考えています。 そこで質問します。当局は県内事業者の取引における価格転嫁の状況、そして、価格転嫁推進のためにどのような取り組みをなされているのかお聞かせください。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 価格転嫁の状況等についてでありますが、県がことし5月に実施しました最新の調査結果では、7割を超える事業者において価格転嫁に向けた取り組みが行われている状況にある一方で、多くの事業者において価格転嫁率が3割未満にとどまっているなど、引き続き、価格転嫁の推進に向けた取り組みが重要と認識しております。 県では、令和5年7月に、県内商工団体や労働団体、東北経済産業局や岩手労働局等と共同して、価格転嫁の円滑化による地域経済の活性化に向けた共同宣言を行い、国が示した労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針の周知や、企業が発注者の立場で望ましい取引慣行の遵守を宣言する、パートナーシップ構築宣言の普及拡大などに取り組んできたところでございます。 こうした取り組みの結果、本県のパートナーシップ構築宣言企業が、共同宣言を行った時点から本年6月までに約3倍に増加しております。一方、宣言企業数は東北地方では最下位にとどまっていることから、引き続き価格転嫁の機運醸成に努めるとともに、共同宣言参画団体等と連携しながら、適正な価格転嫁の実現に向けた環境整備に取り組んでまいります。 〇22番(福井せいじ君) 私は、パートナーシップ構築宣言は、いいことでありますが、なかなか機能していないのが実態ではないかと思っております。価格転嫁はある意味、各種業界全体で取り組んでいかなければならないと考えています。個々の事業者ももちろん大切ですが、業界全体で取り組むという切り口も必要ではないかと思っています。それゆえに、行政が公正取引委員会など関連する機関と連携し、各業界団体に対し価格転嫁の取り組みを支援、アドバイスしていくべきと考えますが、こういった考え方について、当局ではどうお考えかお聞かせください。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) やはり価格転嫁はしっかりと行われるべきと考えております。公正取引員会の関与等については、事案の内容にもよるかとは思いますけれども、広く業界団体で適正な価格転嫁のルール、慣行がしっかりと定着するように、関係団体、商工団体と連携しながら、周知、普及、そして実現に取り組んでまいりたいと考えます。 〇22番(福井せいじ君) 私がお話ししたいのは、各事業者単独ではなかなか価格転嫁ができない状況があるということです。そういった意味では、行政、あるいは関係機関が支援をするということが大事であって、業界団体という固まりの中で価格転嫁に取り組んでいくことが有効であると考えますので、ぜひ前向きに捉えていただきたいと思います。 次に、経営基盤強化の取り組みについて伺います。 政府が今月13日に閣議決定した、新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2025年改訂版において、中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画の施策パッケージを公表し、2029年までの5年間で、おおむね60兆円程度の生産性向上のための投資を実現すると示し、中小企業、小規模事業者の経営基盤強化に取り組むとともに、地域で活躍する人材の育成と処遇改善を進めるとしています。 この施策パッケージは、地方に数ある中小企業、小規模事業者にとっては非常にありがたい施策であり、地方創生を推進する大きな施策であると私は評価しております。 また、施策パッケージには、官公需を含めた価格転嫁、取引適正化について、労務費等の価格転嫁の徹底など物価上昇に伴うスライド対応や、さらに、期中改定など具体的な取り組みを推進するよう示されております。 ここで質問します。県はこの施策パッケージを受け、中小企業、小規模事業者の経営基盤強化にどのように取り組んでいくか、また、官公需における価格転嫁策にどのように取り組んでいくかお聞かせください。 〇知事(達増拓也君) 国が示した中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画は、官公需も含めた価格転嫁、取引適正化、生産性向上、事業承継、M&A等の中小企業、小規模事業者の経営基盤の強化などの内容が盛り込まれています。 県では、これまでパートナーシップ構築宣言の普及拡大などによる価格転嫁に向けた取り組みのほか、岩手県中小企業振興第3期基本計画の中では、デジタル技術等による労働生産性の向上や事業承継の推進などを重点取り組み事項とし、各種施策を推進しているところであり、今般の国の5か年計画は、基本的に本県の取り組みの方向性と同じものと認識しております。 国の計画では、2029年度までの5年間でおおむね60兆円程度の生産性向上のための投資を実現するとしていることから、今後、国の動向を踏まえながら、引き続き、中小企業、小規模事業者の経営基盤の強化に向けて取り組んでまいります。 また、官公需における価格転嫁策については、これまで労務費、原材料費等のコストの増加への対応を盛り込んだ国の指針を全庁に共有し、これに沿って対応しております。 具体的には、公共工事では、主要な工事材料費の変動を工事価格に転嫁できる運用としているほか、指定管理者制度では、本年4月から、東北地方で初めて賃金スライド制度を導入し、人件費の上昇分を指定管理料に反映するようにしたところであります。 〇22番(福井せいじ君) 私はこの中で、期中改定という言葉が非常に大事ではないかと思っています。例えば、公共工事において工事期間が長い、その中において資材や労務費が上がっていく。そういった意味では、期中改定に取り組むことも必要だと思いますので、ぜひこの点も含めて取り組んでいただきたいと思います。 次に、中小企業、小規模事業者への支援について、続けてお話をしていきます。 中小企業、小規模事業者は、人、物、金、情報といった経営資源に乏しく、さまざまな経営課題に対して単独で対応していくことは極めて困難であります。そこで、支援機関による伴走支援の重要性が増しています。小規模企業振興基本計画(第III期)にも、商工会、商工会議所などの支援機関は身近で重要な存在で、その機能を十分に発揮できるようにすべきと記されています。 現在、商工会、商工会議所、中小企業団体中央会の経営指導員等の人件費や商工会館などの施設整備等の事業費は、国からの交付金をもとに都道府県が措置をしております。令和6年度商工会に対する県からの補助金は、地方交付税措置額に対する実補助金額割合が東北平均より低いと伺っています。 ここで質問します。どのような理由で岩手県の補助率、額が東北各県より少ないのかをお聞かせください。また、このような補助額であれば、中小企業、小規模事業者に対し伴走支援など十分な支援ができないと考えますが、当局の考えをお聞かせください。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 中小企業、小規模事業者への支援についてでございますが、GX-グリーントランスフォーメーション、DX-デジタルトランスフォーメーションへの対応や起業、スタートアップ及び事業承継支援、災害時の支援など、対応すべき課題が複雑化、多様化し、経営指導員等の業務が質量とも増加しており、商工指導団体が果たすべき役割は非常に重要になってきていると認識しております。 商工指導団体の体制については、東北各県において、商工会などの団体数や事業者数に応じて、それぞれが必要な予算を措置しているところであり、その中で配置する職員数の違いなどにより、補助金の額に差が生じているものと認識しております。 本年3月に策定された国の小規模企業振興基本計画(第III期)の中で、支援機関の体制、連携強化が重点施策として掲げられ、経営指導員等の人件費や事業費の確保に必要な地方交付税措置について盛り込まれることから、国に対して必要な財源措置を講じるよう要望したところであり、今後も、商工指導団体と意見交換を行いながら、必要な支援について検討してまいります。 〇22番(福井せいじ君) 地方交付税措置額に対する、県がさらに上乗せして実補助金額割合が東北平均より低いと私は聞いています。今、商工労働観光部長の答弁では、地方交付税措置額をふやしていただきたいと要望するとお話をしました。そしてまた、地理的な要因であるとか、県のさまざまな状況によって低くなっているというのはわかりますけれども、そういった低い措置額では、なかなか中小企業、小規模事業者に対する支援ができないのではないかと聞いているのです。そういった意味では、交付税をふやすよう要望するというよりは、県がある意味、負担する額をふやすことも考えてはいかがかなとお聞きしたんですが、その件については、どう考えますか。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 福井せいじ議員御紹介のとおり、東北各県の地方交付税措置額に対する本県の予算計上額は、下から2番目ということで低い状況になっておりますが、これまでの予算においては、その地方交付税措置額を上回って補助金を出している。それは広い県土、商工団体数が多いといったような個別の条件もございます。 一方で、福井せいじ議員から今、御指摘いただいたとおり、経営指導員の役割、商工団体の役割というのが非常に重要な局面にございますので、これはまた今後の予算編成の中で、庁内でしっかりと検討を進めていきたいと考えております。 〇22番(福井せいじ君) ぜひ検討していただきたいと思います。 そこで、今、経営指導員、経営支援員のことが出ました。この経営指導員、経営支援員の補助単価について伺います。支援団体の使命の一つは、経営革新計画の認定を促進することです。ここで経営革新計画認定数の実績を見ますと、平成24年度から令和6年度までの岩手県認定合計数637件のうち、商工会支援による認定数は514件、80.7%と占有率が非常に高い実績です。 その認定支援を担当しているのが経営指導員及び経営支援員ですが、令和6年度岩手県における経営指導員の補助単価は25万2、200円で、東北平均に対し88.4%、経営支援員の補助単価は14万4、500円で、東北平均に対し70.6%でした。この経営支援員の補助単価に至っては最低賃金を下回る金額でした。令和7年度は補助単価の見直しが行われ、経営支援員は18万4、000円になりましたが、他県は既に20万円を上回っています。しかし、一方で、経営指導員の補助単価は変わっていません。 ここで質問します。補助額と同様に、経営指導員、経営支援員の人件費補助単価がなぜこのように低いのか、その根拠をお示しください。 また、今後、人件費補助単価に関しどのようなお考えを持っているのかをお示しいただきたいと思います。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 本県における経営指導員等の人件費補助単価についてでありますが、これまで、県としても、限られた財源の中で必要な補助を行ってきたところでございます。 令和7年度においては、経営支援員の補助単価の見直しを行ったところでございますが、依然として東北各県を下回っている状況にございます。 県としても、給与水準の引き上げの検討が必要と認識しておりますが、一方で、これまで、商工会、商工会議所に対する商工業小規模事業経営支援事業費補助につきましては、地方交付税措置額を上回る予算を措置しており、さらなる給与水準の引き上げのためには、その財源の確保をどのようにしていくかということが課題と考えております。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、国の計画においても、経営指導員等の人件費や事業費の確保に必要な地方交付税措置について盛り込まれていることから、今後においても、国に対して必要な財源措置を講じるよう要望しながら、待遇面を含めた商工団体の体制強化について、関係部等との調整を進めてまいります。 〇22番(福井せいじ君) 私は、さまざまな制度、さまざまな仕組みを県当局は考えられていると思いますが、それを担う担い手の方々にしっかりと活動費を担保しなければ、その制度は生かされないと考えます。ぜひそういった担い手に対する支援も行っていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 次に、県立高等学校教育のあり方について伺ってまいります。 5月下旬から6月上旬にかけて、県立高等学校の次期再編計画策定に向けた地域検討会議が開催されました。私も盛岡会場に出席し、多くの参加者のさまざまな意見を聞くことができました。冒頭の県教育委員会の説明では、県内中学校卒業予定者が2024年9、954人から、15年後の2038年には5、798人に減少する推計で、現行の全県立高等学校213学級が104学級相当減少する計算であることを理解しました。 そこで初めに、高等学校費、すなわち人件費と運営費について伺います。一般財源負担額と基準財政需要額を比較すると、平成12年から平成21年の高校統合が大きく進んだ期間については均衡状態でありましたが、近年は一般財源負担額が基準財政需要額を上回る傾向にあり、その乖離額が拡大傾向にあります。令和5年度は乖離額が49億円に達しています。 ここで質問します。この49億円の乖離額は県の一般財源の多額の負担になっていると考えますが、乖離額が拡大している原因について教えてください。 さらに、この乖離額をいかに縮小していくか、その取り組みについてお聞かせ願いたいと思います。 〇教育長(佐藤一男君) 本県では、生徒数の減少等に伴う基準財政需要額の減少に対して、学校数や教職員数の減少が比較的緩やかであることや、教職員の平均年齢が全国平均よりも高い傾向にあること等により、一般財源負担額が横ばいで推移していることが主な乖離額発生の要因と捉えております。 県教育委員会では、これまで、県内どの地域に居住しても高校教育を受けられる機会を保障する観点から、地域の小規模校の維持に係る経費について、地方交付税の算定方法の見直しを国に訴えてきたところですが、今後も、広大な県土を抱える本県の財政需要が適切に反映されるよう国に要望していきます。 あわせて、令和4年9月に取りまとめられた、持続可能で希望ある岩手を実現するための行財政改革に関する報告書の内容を踏まえ、中長期的な視点で教職員の年齢構成の最適化を図るとともに、他県の先進事例も参考としながら、歳出水準の適正化に向けた取り組みを進めてまいります。 〇22番(福井せいじ君) 今、歳出基準の適正化という言葉がありましたが、歳出基準の適正化というのは、一体どういうことなのか教えていただきたいと思います。 〇教育長(佐藤一男君) 先ほど申し上げた報告書におきましても、それから、福井せいじ議員から御指摘のありました第1期県立高等学校再編計画期間-平成12年から平成21年まで-この間は統合がかなり進んだということでございます。現行計画におきましては、統合数はそれよりは少なく、できる限り小規模校も維持するという方向のもとで統合等を進めてまいりましたが、今回新たに県立高等学校教育の在り方〜長期ビジョン〜を策定する過程の中で、持続可能で希望ある岩手を実現するための行財政改革に関する報告書等も有識者に提示しながらビジョンを取りまとめてきておりますので、ビジョンを土台にした再編計画を策定しつつ、歳出基準の適正化等にもかなうような取り組みを進めてまいりたいと考えております。 〇22番(福井せいじ君) 詳しいことはまた後ほどお聞きしていきたいと思いますが、歳出基準の適正化という言葉は大事な言葉ではないかなと思ったので、お聞きしました。 次に、専門学科の再編についてお聞きしたいと思います。 地区割と学校配置ですが、現状では県立高等学校の配置に関する地区割の基本単位をブロックとしております。これまでの計画では9ブロックとすることとしてきました。しかし、一方で、今後のビジョンとして、県立高等学校の配置に関する地区割の基本単位を6地区と示されております。専門学科などは全県における学校配置バランスを考慮しつつ広域での再編を検討し、進めるとしています。 ここで質問します。専門学科の再編に当たっては、現行後期計画では、県南地域においてブロックを超えた工業高校の統合を計画しているとしていますが、現在検討を進めている県立高等学校再編計画では、これと同様に、ブロックを超えた専門学科を集約することとしているのか、当局のお考えをお聞かせください。 〇教育長(佐藤一男君) 先般策定いたしました県立高等学校教育の在り方〜長期ビジョン〜におきましては、地区割及び学校配置に、交通網の発達や生徒の通学の利便性、産業振興の動向、義務教育との接続等を考慮し、現行の9ブロックから6地区としたところであります。 また、そういった中、専門学科については、全県における学校配置バランスを考慮しつつ、広域での再編を検討することとしております。 〇22番(福井せいじ君) 専門学科については、私は前回の総括質疑でお話を聞きました。現在の中学生の志望進路希望と、そしてまた、今の学科の募集定員に差異があると私は今、捉えております。そういった意味では、今後、専門学科については、再編、統合する必要があると私は思っていますので、そういったことも考えに入れながら、ぜひ再編、統合に進めていただきたいと思います。 次に、配置の考え方について伺います。 学びの環境整備、県立高等学校の配置の考え方ですが、平成28年に策定した新たな県立高等学校再編計画によると、望ましい学校規模を1学年4から6学級程度、最低規模を1学年2学級としています。また、1学級校については、入学者が2年連続で20人以下となった場合には、原則として翌年度から募集停止をすることとし、統合することとしています。 ここで質問します。現行計画において、教育委員会が望ましい学校規模及び最低規模を設定した理由、根拠を改めてお聞かせください。 〇教育長(佐藤一男君) 現行計画におきましては、生徒の個性や進路希望が多様化する状況に対応し、コース等の設定、多様な科目の開設、教科、科目に応じた教員配置や部活動、学校行事等、多様な教育活動を展開するためには、望ましい学校規模を原則1学年4から6学級程度としていたものです。 学校の最低規模につきましては、高校としての教育の質を確保するためには、生徒の多様な学習ニーズに応え、集団活動による社会性の育成を図ることが大切であることから、1学年2学級としているものです。 〇22番(福井せいじ君) それでは、続きまして、普通科の再編統合についてお聞きします。 冒頭の教育委員会の話では、県内中学校卒業予定者が2024年9、954人から2038年には5、798人に減少し、現行の全県立高等学校213学級から104学級相当減る推計です。このような状況を踏まえ、普通科においても望ましい学級規模の維持を前提とした再編統合が必要であると考えます。 ここで質問します。現在の9ブロックから今後6地区とするビジョンでは、普通学科の再編統合について当局のお考えをお示しいただきたいと思います。 〇教育長(佐藤一男君) 県立高等学校教育の在り方〜長期ビジョン〜におきましては、小規模の普通高校については、将来的な生徒数減少の状況や、教育の機会の保障と質の保証の観点を踏まえつつ、よりよい教育環境の整備を図るため、他の高校との再編等を検討し、進めることとしております。 一方で、地域における学びの機会を保障するため、例えば、近隣に他の高校がなく、他地域への通学が困難な場合における最低規模を1学年1学級とする学校の配置を検討することとしておりますので、これらの考え方に基づいて対応してまいります。 〇22番(福井せいじ君) 私は、これから取り組む高等学校の再編統合は、県政全体を見渡した取り組みが必要だと考えます。その上で、知事にも伺いたいのですけれども、再編統合はさまざまな視点で取り組む必要があると考えています。その一つが、先ほど教育長が話した、質の高い充実した教育の確保であります。それは先ほど質問した望ましい学校規模を確保することだと思います。 そしてもう一つは、財政的な側面からのアプローチも必要だと思います。先ほど述べましたが、高等学校運営に対する一般財源負担額が今、49億円になっています。この負担額をいかに解消するかは、県財政において大きな課題であると私は考えています。 そして、三つ目が、先ほど教育長もお話ししましたが、地域における高校の存在価値です。地域から高校がなくなると地域の活気が失われることは確かであります。それゆえに、地域の方々は高校の存続を望みます。このようなさまざまな視点を踏まえ、高校の再編統合を進めなければならないと思います。 しかし、重要なことは、高等学校は誰のために、何をすべきものであるかということを考え、それを進めなければいけないと思います。私は、高等学校は人を育むために多様な考え方をぶつけ合い、幅広い視野を育成する。そしてまた、みずからが前に進む力を育む場所であると考えています。それゆえに、適正規模を重視した再編統合が望ましいと考えますが、県政全般にわたって見渡した上で、知事の考えをお聞かせいただきたいと思います。 〇知事(達増拓也君) 子供たちは小学校から中学校に上がって、愛であるとか、理想であるとか、また、自由とか責任とか、そういった人間として基本的な観念を自分のものにしていけるようになっていきます。そういう中学生たちが高校に進学し、いよいよ人間の本質的なものを現実にどう当てはめていくかということに真剣に取り組んで、より専門的な学問を修めていくのが高校だと思います。 そういう高校生活の中で、高校生というものは全国的な活躍ができる年ごろでもありまして、クラブ活動、スポーツ、文化、また、クラブ活動以外でも全国的に活躍し、さらには、海外に雄飛できる高校生もいるという、子供たちの成長の中での高校というあり方をしっかり踏まえて、一人一人の子供がいかにして自己実現をできるかということ、そして、同時に、県という地方自治体もまた高校生の一人一人に対して、将来どういう方向に進もうとも、その成功を保障する役割があると思います。そういう地方自治体の役割の中で、教育委員会として、まずは学問を修めることを中心とした教育という論理から、生徒一人一人が最大限学ぶ機会を保障することが基本であります。 それに加えて、市町村単位でも地方創生に取り組む中、高校の存在というのが大きな役割を果たしておりますので、地方創生とのかかわりへの配慮ということも岩手県でも実際行ってきています。 そして、専門高校に関しましては、農林水産業や商業、工業など、専門分野の岩手全体における発展のあり方についても、高校のあり方と関係がありますので、それを踏まえて高校のあり方を決めていく。教育委員会は県民の皆さんの協力を得、そして、究極的には、岩手の高校生一人一人の主体性によって、そういったことをしっかり進めてきていると思うので、引き続き、そのようにしてほしいと期待しています。 〇22番(福井せいじ君) 今お話もありましたが、私は、教育の本質については、財政的な側面、地域における高校の存在価値、そういった側面からもアプローチする必要があると思いますので、ぜひともそういった多様な視点から、高校再編についても知事としての考えを持って取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、知事の役割と政治活動についてお聞きします。 これまで知事の政務秘書について、さまざまな議論がなされてきました。その議論の中で達増知事は、政治を正常化するため、そして、日本の民主主義を守り育てるための政治活動により政治的活動に力を入れるべき局面というふうに考えておりまして、この政治的に活動することによって公共の利益を実現するということに関しましては、より必要性が増している局面と考えておりますと述べています。そして、その政治的活動を補佐する政務秘書の存在が必要であると述べています。 ここで質問します。政治を正常化する、そして日本の民主主義を守り育てる政治的活動とはどのような活動なのか、お示しください。 その政治的活動の中で政務秘書はどのような役割を果たすのか、お聞かせください。 〇知事(達増拓也君) 政治の正常化については、3年前の参議院議員選挙岩手選挙区で当選した議員が秘書給与詐取の罪に問われ有罪となり、その間に議員辞職から補欠選挙となった岩手県の政治史に残る重大事件を指摘しなければなりません。なぜこのようなことが起きたのか、どうすれば今後起きないようにできるのか、岩手県民はそのことに取り組まなければなりません。 全国的には、組織的にパーティー券を裏金化するという戦後政治の根本的な腐敗の問題があります。選挙に勝つためには何をしてもいいという政治の劣化であり、旧統一教会問題も関連します。 世界的にも政治が深刻な分断をもたらし、暴力事件や政府による圧政、さらに戦争にもつながっています。 これらの傾向を逆転し、民主主義を守り育てるには、個人一人一人が主体的に政治にかかわり、その自由な政治活動を通じて生活の改善や福祉の向上が図られる行政を地方でも、国でも、国際社会でも実現していくことが王道であると考えております。私は、今までもそのような政治活動を行ってきましたが、今後、よりうまく成果が出るようにしていきたいと思っております。 そして、政務秘書についてでありますが、長野県知事特別秘書に係る訴訟の判決で、知事という特別職に属する公務員は、担当する職務の性質上、その政治活動が職務と何ら矛盾するものではなく、かえって政治的に活動することによって公共の利益を実現することも職分とする公務員であるとされています。 ここで、担当する職務の性質上、政治活動が職務と何ら矛盾するものではないと言っているのは、選挙という政治活動の最たるものを通じて選ばれる知事は、選挙民の思いを酌み取り、選挙民との議論を重ね、その活動を生かして行政をチェックし、行政を指導する公務員であり、日常の政治活動に加え、その後のさまざまな選挙も含め、政治的活動が行政の長としての職務に生かされる。知事が担当する職務というのはそういうことだと解されます。 長野県知事特別秘書に係る訴訟の判決は、知事の政治的活動にかかわる政務につき公務員としてこれを補佐する秘書を設けることがその職務の円滑、効率的な遂行に資するものと述べており、県民の思いを酌み取り、県民と議論し、行政をチェックするなど、知事の政治活動にかかわる政務を補佐することが政務秘書の役割ということになります。 〇22番(福井せいじ君) 今、詳しい答弁をいただきましたが、ここでもう一回確認します。知事は、知事の役割というものをどう捉えているか。私は、知事の役割は、地域の行政を統括し、住民の福祉と安全を守る、すなわち、政治家であると同時に、県を経営するトップに立つ人、行政の長として議会で決まったことを執行する責任者だと捉えていますが、知事の役割を達増知事はどう捉えているのか、もう一度お聞かせいただけますか。 〇知事(達増拓也君) 知事の役割は地方自治法に具体的に書かれておりますので、そのとおりで、そういったことを踏まえて、今、福井せいじ議員がお話しになったと思います。 そして、そのことを、先ほど答弁の中で触れた長野県特別秘書に係る訴訟の判決では、担当する職務と呼んでいるわけですけれど、知事の行政の長としての公務、担当する職務、その担当する職務の性質上、政治活動が職務と何ら矛盾するものではないということで、そして、政治的活動がさらに公共の利益を実現することも職分とする公務員と述べているのは、そこで言う職分というのは、担当する職務以外の政務についても公共の利益を実現することになるので、政務もどんどんやるべきということを判例は言っているのですが、同時に、この担当する職務、つまり行政の長としての職務にも政治活動というのは役に立つという考え方がこの判例にはあるわけです。 したがって、私はそのように行政の長という知事の職務を捉えております。 〇22番(福井せいじ君) なかなか私も理解力がないので、ちょっとわからないのですけれども、端的にお聞きしますと、知事は政治活動を通してさまざまな訴えをするとか、政治活動を通して自分の考えをお伝えするとか、そういった中で公共の利益に資するということもあるということを訴えているだと思うのですけれども、そういった考え方でよろしいでしょうか。 〇知事(達増拓也君) 二つあるわけでありまして、今、指摘された公務以外の政務が公共の利益に資するというのもそのとおりなのですけれども、公務もまた、選挙で選ばれている人を行政のトップにするというのは、いわば選挙に強い人が行政のトップになる。選挙に強いというのは多くの有権者と意識を共有し、理想を共有し、また、具体的な政策についてもおおむね共有し、そういう有権者との触れ合い、対話、そういったことが得意な人が行政のトップにいるということで、当選後も普段から行政のルートとは別に、そのような有権者、また、子供たちも含まれますので、県であれば県民の声を政治家として政治活動を通じて吸収し、それを活用して県行政、担当の報告ではこうだということだが、違う話を別に聞いている、本当はどうなのだという、政治家としての行政のチェックを行政の長として公務の中でやっていくということが、戦後民主主義における地方自治体の長には期待されていると解しています。 〇22番(福井せいじ君) 理解はしました。一方で、具体的な話をしますと、私は、知事の政治活動自体は否定しません。しかし、今まで質問してきた、例えば、県立高等学校の運営や、県立病院運営に対する一般財源からの負担など、県行政の中ではさまざま問題があると思っています。それに対して、観光産業の振興の予算確保や中小企業振興支援の予算確保、そしてまた、予算特別委員会でも私は指摘しましたが、枯渇する可能性のある財政調整基金などの財政改革など、私は具体的に、今、県民が直面しているさまざまな県政課題があるのではないかと思うのです。 もちろん、知事の政治的な活動は必要かもしれませんが、一方で、具体的なさまざまな県政課題に全力で取り組むことも知事にとっては必要なことではないかと私は考えるのですが、どうでしょうか。 〇知事(達増拓也君) 長野県知事特別秘書に係る訴訟の判例は、知事が政治活動を行い、これを補佐する秘書を設けることが、ひいては地方公共団体の目的に沿うことになるとなっております。そして、給与条例が問題になっているわけでありますけれども、特別秘書の給与条例、本件給与条例は、知事特別秘書の職務に知事の政治的活動にかかわる政務を補佐することが含まれることを前提に、その労務に対する対価として知事特別秘書に所定の給与等を支払う旨を定めているものであり、そして、それを認めているというのが判例の流れでありまして、当然、知事は政治活動あってこその行政の長として戦後民主主義秩序の中に定められているわけですし、それを補佐する秘書に対して所定の給与等を支払うというのは、当然そういう条例というのも正当化されるという判例であります。 〇22番(福井せいじ君) 次の質問に入ります。 損害賠償請求事件について伺います。2018年7月3日に部活顧問教諭から、厳しい指導や暴言による高校生の自死事件が発生しました。また、翌年2019年1月18日に、岩手県警察盛岡東署において20代巡査の自死事件が発生しました。今定例会で提出された県職員の事件は2020年4月に発生しました。事業所における有効なハラスメント対策は、第1にハラスメント対策の方針の明確化と周知、つまり、ハラスメント禁止の明文化と事業所内において徹底的な周知啓発であるとされています。 ここで知事に質問します。私は、県当局の職員がかかわる2018年の事件発生直後、速やかに職員のハラスメントに関する再発防止策の取り組みが必要であつたと考えますが、なぜ事件直後に防止対策に取り組まなかったのか、その理由をお示しください。 〇知事(達増拓也君) まずは、県においてパワーハラスメントにより職員が亡くなられたことにつき、改めて職員の御冥福をお祈りいたします。そして、御遺族、また県民の皆様に、改めてお詫びを申し上げます。 県では、パワーハラスメントのない職場環境の実現に向け、毎年度、ハラスメントの防止を盛り込んだ服務通知を発出し、周知徹底を図っており、令和元年度からは管理職向けのハラスメント研修の対象者を拡充するなど取り組んできたところですが、令和2年4月に本事案が発生しました。 これを重く受けとめ、同年6月に、ハラスメントの防止等に関する基本方針を策定し、所属長の責務の明確化や相談体制の強化などを盛り込んだほか、所属長のパワーハラスメントへの対応について、部下が匿名で評価する体制を構築するなど、再発防止策を強化してまいりました。 その後、同様の事案は発生しておりませんが、職員がこれまで以上に安心して、生き生きと働くことができるよう、今後も相談体制のさらなる強化を含め、不断の見直しを進めてまいります。 〇22番(福井せいじ君) 今、答弁の中では、令和2年に事案が起きて、令和6年にその防止対策方針を決定したとあります。(「令和2年6月」と呼ぶ者あり)令和2年6月、わかりました。 そして、私が今度聞きたいのは、今議案の事件後、2020年6月にハラスメントの防止等に関する基本方針を策定しています。この件は議会に報告がありませんでした。また、新聞報道によると、県は2021年2月にパワーハラスメントを認定し、遺族に謝罪したとあります。この件も議会には報告がありませんでした。 ここで知事に質問します。この2件について、議会への報告がなされなかった理由をお聞かせください。 〇知事(達増拓也君) 本事案について、当初、御遺族が事案そのものの公表を望んでおられなかったことから、その御意向に寄り添い、これまで県として公表を控えてきたものであります。 その後、面会等を重ねていく中、亡くなられた職員の尊厳とプライバシーに最大限配慮することで、御遺族の希望に沿った損害賠償請求を進めることとなり、今回の公表について御了承をいただいたところであります。 ハラスメントの防止等に関する基本方針は、内部管理事項ではあるものの、令和2年6月に策定した後、県のホームページに掲載しているところであり、今後、人事行政に関する重要な計画等については議会に対しても情報提供を行うなど、丁寧な対応を図ってまいります。 〇22番(福井せいじ君) さらに確認します。2024年の決算特別委員会で、臼澤勉議員の、職員からの相談体制に関する質問の際に、臼澤勉議員は事前にハラスメントに関する事項について当局に確認しています。その際、当局は臼澤勉議員に対し、ハラスメントに関する相談は18件寄せられたものの、認定はゼロ件と回答しています。 ここで質問します。先ほど私が質問した中で、2021年にパワーハラスメントを認定し遺族に謝罪したことが報道されていますが、臼澤勉議員に対する回答と2021年の認定と矛盾すると私は考えますが、この点について説明をしてください。 〇総務部長(福田直君) 昨年の決算特別委員会に際して臼澤勉議員に提供された資料においては、ハラスメントの防止等に関する基本方針に沿って総務部人事課に相談窓口を設置した令和2年6月以降のパワーハラスメントに関する相談件数が18件で、そのうちハラスメント認定にまで至ったものはない旨を記載しております。 一方、令和2年4月に発生した本事案については、御遺族が公表を望まなかったことから、これまで公表を差し控えてきたところであります。 その上で、ハラスメントのない職場環境は、コンプライアンスの観点だけでなく、人材確保、離職防止の観点からもますます重要となっておりますので、プライバシーの保護と情報公開の必要性を総合的に勘案しながら、可能な限り事案を公表することができるよう努めてまいります。 〇22番(福井せいじ君) こういった答弁というか調査結果を臼澤勉議員に伝えたと言いましたが、もしかしたら職員に対するハラスメント事件があった周囲の職員は、この事案については存じ上げていたということを私は伺いました。そういった意味で、臼澤勉議員に対して相談が18件寄せられていますが、認定はゼロ件ということを当局が発表したことに対して、私は、その事案の対象となった周囲の職員は、当局に対して非常に疑義を抱くのではないかと考えますが、その点についてはいかが考えますか。 〇総務部長(福田直君) 本事案につきましては、御遺族が公表を望まれなかったことから、プライバシー保護の観点で非公表とされたものでありますが、御指摘の情報公開の必要性もあるものと考えております。 プライバシーについても、知る権利につきましても、憲法から派生する重要な権利でありますことから、今後はプライバシーに留意しつつも、可能な限り事案を公表することができるよう努めてまいります。 〇22番(福井せいじ君) ここで確認します。ところで、知事は、自死した県職員の弔問はなされたのでしょうか。 〇知事(達増拓也君) ここはプライバシーにもかかわりますので、答弁は控えさせていただきたいと思います。 ○22番(福井せいじ君) 答弁は控えさせていただくということですが、私は、まず弔問し、御遺族に対しお悔やみを伝えるのが組織のトップとしての責任ではないかと思います。どうあったかは存じ上げませんが、私としては、そういう思いがあります。 ここまで知事の役割、そしてまた、県職員の自死事件の取り扱いについて伺ってきましたが、職員の自死事件の対応やハラスメント防止に関する基本方針の決定など、議会には報告せずに進めてきたことに対し、私は疑問を抱きます。 その理由は、知事は政治塾いわて政友会の設立に当たり、政治は行政のチェックをするものだと述べています。しかし、職員の自死事案が発生し5年間、議会に対し何も報告せず、執行部だけでハラスメント防止に関する基本方針を定め、遺族との対応を進め、関係職員に対する処分を行いました。事案発生から5年間、知事は議会に対してその事実を秘匿してきました。これでは知事自身が述べている、政治による行政のチェックは行うことができないのではないでしょうか。 また、知事は、もしかしたら議会を信じていない、議会軽視に当たるのではないかと私は考えますが、知事の御所見をお聞かせください。 〇知事(達増拓也君) 自死そのものを議会も含め公表しなかったことについては、御遺族の意向を配慮したということでございますが、ハラスメント事案の発生、そして、それに対する対策という点では、先ほど答弁で内部管理事項ということを申し上げましたけれども、内部管理事項についても、重要な計画等については議会に対しても情報提供を行うなど、丁寧な対応を図ってまいります。 〇22番(福井せいじ君) 私はもちろん、プライベート、あるいは個人情報については厳重な取り扱いが必要だと思います。しかし、その後のハラスメント防止に対する基本方針を定める、そういった対応については議会にも諮るべきではないかと考えますが、どうしてそれを議会に対して諮らなかったのか、お知らせいただきたいと思います。知事、どうぞ。 〇副議長(飯澤匡君) 知事ですか。 〇22番(福井せいじ君) はい。 〇知事(達増拓也君) 事実関係に係ることですので、担当部長から説明させます。 〇総務部長(福田直君) 御指摘の基本方針につきましては、知事から申し上げましたとおり、内部管理事項ではございますが、策定した後、県のウエブサイトに公表させていただいております。今後、議会に対しても情報提供を行うなど、丁寧な対応を図ってまいります。 〇22番(福井せいじ君) 私は、ウエブサイトに掲載したからといって議会に報告しなかった、あるいは、議会に諮らなくていいということではないと思います。また、今の件については、改めて知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 〇知事(達増拓也君) 総務部長から答弁したとおりです。 〇22番(福井せいじ君) それでは、改めて伺います。知事は、議会に対してこのような事案を諮らなくてもいいと判断なさったのでしょうか。 〇知事(達増拓也君) 担当からこういう取り扱いをするという報告を受け、それをそのまま承認した形であります。 〇22番(福井せいじ君) 知事はこの事案について、議会に諮らなくてもいいと判断したのでしょうか。 〇知事(達増拓也君) 内部管理事項としての前例に従った取り扱いを行うということ、それと、事案そのものの公表を控えていたということで、そういう判断をしたということであります。 〇22番(福井せいじ君) 私は、先ほどもお話ししましたが、事案そのものに対しては、さまざまな事由から議会に報告しなくてもいいと思いますが、例えば、先ほどから言っているようなハラスメント防止に関する基本方針については、議会とともに審議していったほうがよかったと思います。 私は、議論というのは、さまざまな意味で、人格の否定ではなく、懸案事項をブラッシュアップするためにあるのだと思います。そういった意味で、執行部と議会のあり方というのは、さまざまな議論をする場になっており、さまざまな視点から、多様な意見を聞きながら、その事案をブラッシュアップしていく、そういう場であると私は考えています。そういった意味で、こういった基本方針を定める際は、ぜひとも議会に諮っていただきたいと思うのでありますが、知事の見解をお聞かせください。 〇知事(達増拓也君) 先ほど答弁いたしましたとおり、ハラスメント防止等に関する基本方針は内部管理事項ではありますが、県のホームページに掲載していたところであり、今後、人事行政に係る重要な計画等については議会に対しても情報提供を行うなど、丁寧な対応を図ってまいります。 〇22番(福井せいじ君) ありがとうございます。ぜひとも議会と一体となって県行政、そしてまた、県政課題に取り組んでいっていただきたいと思いますし、我々もさまざまな観点から議論を深めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) 〔「関連」と呼ぶ者あり〕 |
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