令和7年2月定例会 第9回岩手県議会定例会会議録

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〇37番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 議案第105号令和6年度岩手県一般会計補正予算(第13号)について質問します。
 今回の15億500万円余の補正予算第13号は、大船渡市大規模林野火災に関するものであります。被害状況はまだ調査中でありますが、2、900ヘクタールを焼失した大規模な林野火災であり、東日本大震災津波の被害を受けた地域での二重の被災となりました。建物被害は210棟、うち住家被害は全壊76棟を含め102棟に及び、住家以外でも、漁業、水産業にとって重要な倉庫や作業場など95棟の全壊を含め108棟となっています。3月24日現在、2カ所の避難所に60人が避難生活を続け、親戚、知人等には134人が避難しています。
 知事に質問します。緊急に大船渡市大規模林野火災に関する15億円余の補正予算を提案したことを評価するものであります。東日本大震災津波からの復興の途上での今回の大規模林野火災であり、被災者の生活再建にとっても、なりわいの再生にとっても、東日本大震災津波並みの支援が必要と考えますが、今回の大規模林野火災の被害をどう受けとめ復旧、復興に取り組むのか、基本姿勢についてお聞きいたします。
 補正予算第13号の具体的内容について質問します。
 第1に、救助費として13億2、100万円計上されています。うち建設型応急仮設住宅の設置に10億9、600万円となっています。
 一つ、被災者の意向調査では、応急仮設住宅、賃貸型みなし仮設住宅、災害公営住宅の要望はどのように把握されているでしょうか。
 二つ、建設型応急仮設住宅は木造で長屋の応急仮設住宅の設置とのことでありますが、5人家族や7人家族の被災者もおられます。十分なスペースを確保できるのでしょうか。
 三つ、住宅再建ではなく、地元に住み続けたいという要望をどう把握されているでしょうか。そうした被災者には、能登半島地震でも整備された災害公営住宅の役割を果たすまちづくり型の応急仮設住宅を整備すべきではないでしょうか。
 第2に、応急仮設住宅、賃貸型みなし仮設住宅、公営住宅には、家電等を設置するとしています。その中身は、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電化製品6点セットと、エアコンも設置されるのでしょうか。
 第3に、被災者生活再建支援金支給補助として2、000万円が計上されています。
 一つ、被災者生活再建支援金の対象世帯数、申請状況はどうなっているでしょうか。
 二つ、今回の県独自の補助は、被災者生活再建支援金の対象とならない半壊世帯に20万円、準半壊世帯に5万円を支給するものでありますが、その対象世帯数をどう把握しているでしょうか。
 三つ、東日本大震災津波の際には、被災者の自立再建に県が市町村と共同で100万円の補助を行いました。今回の大船渡市大規模林野火災の被災者にも100万円の補助を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 第4に、航空消防防災体制強化推進事業費として3、600万円が計上されています。これは、県の防災ヘリコプターの航空燃料費や航空隊支援員の活動経費等に要する経費であります。
 一つ、県の防災ヘリコプターも連日、長期にわたる消火活動となったと思いますが、どういう人員、体制で取り組まれたのでしょうか。
 二つ、他県からも多くの防災ヘリコプターが消火活動に取り組まれ、緊急消防援助隊は2、000人を超える規模となりましたが、その経費はどのように措置されるのでありましょうか。
 以上でありますが、答弁によっては再質問いたします。
〇知事(達増拓也君) 斉藤信議員の御質問にお答え申し上げます。
 復旧、復興に向けた基本姿勢についてでありますが、令和7年大船渡市林野火災は、焼損面積が約2、900ヘクタール、住家被害が102棟、さらに、水産関連施設が被災するなど、平成以降の林野火災で国内最大規模となり、住民の暮らしやなりわいに大きな影響を及ぼしています。
 このため、県として早期の復旧、復興を支援するため、本庁各部局及び広域振興局等が一体的かつ横断的に復旧、復興業務を推進する体制を構築するため、3月19日に、令和7年大船渡市林野火災復旧・復興推進本部を設置いたしました。
 被災地の復旧、復興に向けては、応急仮設住宅の確保を初めとする暮らしの再建、水産関連施設の復旧を初めとするなりわいの再生、さらに、森林整備や治山事業などのインフラの整備、これらの3本柱で取り組みを進めてまいります。
 その他のお尋ねにつきましては、関係部長から答弁させますので、御了承をお願いします。
〇県土整備部長(上澤和哉君) まず、被災者の意向調査の把握についてでありますが、大船渡市で行っている意向調査では、被災された世帯に対し、住宅再建までの仮住まいの希望として、建設型応急仮設住宅、みなし仮設である民間賃貸住宅または公営住宅のいずれに入居を希望するかをお聞きしていると承知しています。あわせて、仮住まいの場所についても、赤崎地区、綾里地区などの希望する地区をお聞きしていると承知しています。
 この調査の回答期限は先週3月21日となっておりましたが、未提出の方もおり、市では、個別に連絡するなど丁寧に対応していると聞いております。
 調査の途中経過では、限られた数の公営住宅に希望が集中する例があり、第1希望及び第2希望と希望する住宅の空き戸数との照らし合わせなど、分析にも時間を要している状況と聞いております。
 県としては、今後、被災者の希望する形で住宅を提供できるよう、市と情報共有及び調整を行いながら、被災者の住まいの確保に向け取り組んでいきたいと考えております。
 次に、建設型応急仮設住宅での多人数世帯への対応についてでありますが、大船渡市からの建設要請の際に、被災された世帯の中に5人から7人の多人数の世帯もいることを承知しております。このため、建設型応急仮設住宅の構造を多人数世帯の被災者が入居を希望された場合に対応できるよう、住宅の間取りの拡張等に一定の柔軟性がある木造としたところです。
 県としては、今後、大船渡市による被災者への意向調査の結果を見ながら、世帯人数にも配慮した住戸を提供し、被災者の住まいの確保の支援に向け取り組んでいきたいと考えております。
 次に、まちづくり型の応急仮設住宅の整備についてでありますが、能登半島地震での応急仮設住宅の整備手法として、将来のまちの一部となることを想定した恒久的に使用できる、いわゆるまちづくり型があることは承知しております。
 今回、大船渡市からは、旧小中学校のグラウンドに応急仮設住宅40戸を整備するよう要請があったところです。県としては、まずは、被災者の方々が生活再建するまでの仮の住まいとしての応急仮設住宅を整備して、支援を進めていきたいと考えております。
 なお、現在整備を進めている建設型応急仮設住宅は、基礎を鉄筋コンクリート造としており、長期的な使用も可能な構造となっております。
 引き続き、大船渡市と情報共有しながら、必要とする方々に必要な戸数を確保できるよう、住まいの確保の支援に向け取り組んでまいりたいと考えております。
〇復興防災部長(福田直君) まず、家庭用電化製品等についてでありますが、今回の補正予算案には、被災者の皆様が応急仮設住宅などに入居する際に必要となる家庭用電化製品、具体的には、洗濯機、冷蔵庫、テレビ、炊飯器、電子レンジ、電気ポット、この6点を供与するための経費を計上しております。
 エアコンについては、建設型仮設住宅には備えつけられますが、公営住宅には設置されておらず、賃貸型の仮設住宅、いわゆるみなし仮設住宅は、物件によってエアコンの有無が異なるため、被災者の皆様には、そのような物件情報を把握した上で入居先を選んでいただけるよう、大船渡市や不動産業関連団体と連携を図ってまいります。
 次に、被災者生活再建支援金についてでありますが、被災者生活再建支援法については、発災後の早い段階から内閣府と調整を図ってきたところであり、今月6日に既に適用を決定しております。
 支援金の対象は中規模半壊以上とされる中、住家被害102棟のうち76棟が全壊とされており、対象世帯数はそれを上回る可能性もあると考えております。大船渡市では、先週20日から支援金の申請受け付けを始めており、申請件数は、昨日24日時点で39件となっております。
 次に、県による支援金についてでありますが、被災者生活再建支援法による支援金の対象は中規模半壊以上の世帯とされておりますが、県では、それに満たない半壊の世帯に20万円、準半壊の世帯に5万円の支援金を支給するための経費を今回の補正予算案に計上しております。住家被害102棟のうち26棟は全壊に満たないとされる中、補正予算案には十分な経費を計上しております。
 次に、支援金の上乗せについてでありますが、東日本大震災津波では、県外に広域避難される方も多くおられる中、地元での住宅再建を後押しするため、復興増税により確保された財源を原資として、県と市町村による被災者生活再建支援金の上乗せが行われました。
 一方、平成28年の台風第10号や令和元年の台風第19号も甚大な被害をもたらしましたが、支援金の上乗せは行われておらず、今回も、基本的には同様の状況にあると考えております。その上で、大船渡市には、東日本大震災津波との二重被災など、個々の被災者の状況把握に向けて動いていただいており、応急仮設住宅の確保などを含め、被災者一人一人に寄り添った丁寧な支援を図ってまいります。
 次に、本県の防災ヘリコプターについてでありますが、先月26日の発災以降、13日間運航した中で、計141回、約10万1、400リットルの散水による空中消火、そして、上空偵察などの活動を行いました。
 本県の防災航空隊は通常10人の隊員で活動しておりますが、今般の大規模な山林火災に対応するため、防災航空隊の支援員として経験者からの応援をいただき、1日当たり最大18人の体制で防災ヘリコプターの運用を行ったところです。
 次に、緊急消防援助隊の活動経費についてでありますが、応援要請に基づいて出動した場合、隊員の各種手当や旅費、燃料費等について、本来的には受援側の自治体、つまり大船渡市が負担することになりますが、迅速かつ円滑な広域応援を促すため、全国市町村振興協会が消防広域応援交付金制度を設けております。したがいまして、応援側の自治体には、大船渡市のかわりに、全国市町村振興協会からこの交付金が交付されることになります。
〇37番(斉藤信君) 答弁ありがとうございました。
 最初に知事にお聞きしますけれども、復旧・復興推進本部を県が立ち上げて、今回は緊急の応急仮設住宅を中心にした対策になりましたが、漁業、水産業などのなりわいの支援策の見通しを示してください。
 県土整備部長から応急仮設住宅について答弁がありました。5人、7人の多人数の世帯にも対応した仮設住宅にするということでありました。あわせて、土台は鉄筋コンクリートだということでありますから、これは長期にも利用できる仕様になると思います。いわば、まちづくり型の応急仮設住宅にもなるのではないかと受けとめましたが、いかがでしょうか。
 昨日の岩手県議会災害対策連絡本部会議の議論では、80世帯のうち、4分の3が高齢者のいる世帯、4分の1が高齢者単身世帯ということで、やはり地元に住み続けたいという高齢者の方々も少なくないのではないかと思います。私は、そういう意味では、これはあくまでも被災者の要望が大前提ですけれども、被災者の要望、市の要望があれば、まちづくり型の応急仮設住宅もしっかり見通して整備すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 それと、応急仮設住宅に家電6点セットはしっかり、みなし仮設住宅も災害公営住宅にも設置するということですが、エアコンは、応急仮設住宅だけなのですね。しかし、被災者は同じ状況で、特に、住宅を失った方々が、みなし仮設住宅や災害公営住宅に一時的な応急仮設住宅という意味で入居するわけですから、私は、みなし仮設住宅に最初からエアコンが設置されているならいいけれども、そうでないところは、ぜひ、みなし仮設住宅にも災害公営住宅にもエアコンを設置すべきではないかと思います。その点は、そういう格差をつくるべきではないと思います。
 それと、県の応急仮設住宅の整備方針には、集会所もしくは談話室を設置することを基本にするとなっております。綾里地区は今30戸規模の整備を予定しているので、私は、体育館を使うなどということではなくて、コミュニティー形成のためには、お茶飲み話ができる集会所もしくは談話室を設置すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
〇知事(達増拓也君) 今回の補正予算案では、暮らしの再建を中心に内容を詰めたところでありまして、なりわいの再生の関係につきましては、今、農林水産業、また商工業でも操業中断に伴う被害が出ております。
 こうした被害の状況について、今調査を進めており、被害の実態に見合うような国からの支援制度をどの枠組みの中で支援していくかということを、県、大船渡市、地元側と国で調整しながら、なりわいの再生を進めていく形になりますので、至急その作業を進めて、必要に応じた予算案を議会にお諮りしていくようにしたいと思います。
〇県土整備部長(上澤和哉君) まずは、まちづくり型住宅ということで恒久住宅としての整備というお話がありましたけれども、建設型応急仮設住宅は、災害救助法の規定によりまして、供用期間の上限は2年3カ月とされているところでございます。
 先ほどもお話ししましたけれども、現在計画している建設型応急仮設住宅は、コンクリート基礎で整備することとしておりまして、東日本大震災津波の際の木杭の基礎とは異なり、長期的な使用に耐えられる仕様となっております。
 仮設住宅として使用した後の使用の形態につきましては、被災者の意向を踏まえた大船渡市の意向を確認しながら、検討してまいりたいと思っております。
 続きまして、二つ目、集会所の関係でございます。昨日の岩手県議会災害対策連絡本部会議の中でもお話させていただいておりましたけれども、現時点では、まず、大船渡市から要請があった住宅40戸の整備を進めております。住宅を整備する旧小中学校の敷地内にある体育館が地域開放されております。これらの活用がコミュニティースペースとして有効であるかについても、市と協議したいと考えております。
 応急仮設住宅を設置してある校庭から校舎体育館までは非常に近いということもありますが、いずれ、被災者の意向を踏まえた大船渡市の意向をお聞きしながら、仮設住宅に住む方の地域コミュニティーの形成、維持に資するよう対応してまいりたいと考えております。
〇復興防災部長(福田直君) エアコンについてでございます。建設型以外についてエアコンの供与は難しいのでありますが、特にみなし仮設住宅については、物件によってエアコンの有無が異なってまいりますので、そのような物件情報が被災者の皆様にきちんと届くように、市や関係団体と連携して丁寧に対応してまいりたいと考えております。
〇37番(斉藤信君) 被災者の中には、子供が地元の小中学校に通うということで、そうすると、どうしても通学できる地域で、応急仮設住宅にしてもみなし仮設住宅にしても確保したいという、切実な要望なのです。ですから、そういうものにぜひ応えられるような対応をしていただきたい。これは最後、要望にして、終わります。
〇議長(工藤大輔君) これをもって質疑を終結いたします。
 次に、ただいま議題となっております議案第105号は、お手元に配付いたしてあります委員会付託区分表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
   
〔参照〕
委員会付託区分表
(第9回県議会定例会 令和7年3月25日)
総務委員会
1 議案第105号
   第1条第1項
   第1条第2項第1表中
    歳入 各款
    歳出 第2款
       第3款
       第9款
   第2条第2表中
    第2款
    第3款
文教委員会
1 議案第105号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第10款
   第2条第2表中
    第10款
環境福祉委員会
1 議案第105号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第4款
商工建設委員会
1 議案第105号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第8款
   第3条第3表中
    1追加中 1、2
農林水産委員会
1 議案第105号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第6款
   第2条第2表中
    第6款
   第3条第3表中
    2変更中 1、2
   
〇議長(工藤大輔君) この際、暫時休憩いたします。
   午後1時28分 休 憩
   
出席議員(48名)
1  番 田 中 辰 也 君
2  番 畠 山   茂 君
3  番 大久保 隆 規 君
4  番 千 葉 秀 幸 君
5  番 菅 原 亮 太 君
6  番 村 上 秀 紀 君
7  番 松 本 雄 士 君
8  番 鈴 木 あきこ 君
9  番 はぎの 幸 弘 君
10  番 高橋 こうすけ 君
11  番 村 上 貢 一 君
12  番 工 藤   剛 君
13  番 小 林 正 信 君
14  番 千 葉   盛 君
15  番 上 原 康 樹 君
16  番 菅野 ひろのり 君
17  番 柳 村   一 君
18  番 佐 藤 ケイ子 君
19  番 高 橋 穏 至 君
20  番 佐々木 宣 和 君
21  番 臼 澤   勉 君
22  番 福 井 せいじ 君
23  番 川 村 伸 浩 君
24  番 ハクセル美穂子 君
25  番 高 田 一 郎 君
26  番 木 村 幸 弘 君
27  番 佐々木 朋 和 君
28  番 吉 田 敬 子 君
29  番 高 橋 但 馬 君
30  番 岩 渕   誠 君
31  番 名須川   晋 君
32  番 軽 石 義 則 君
33  番 神 崎 浩 之 君
34  番 城 内 愛 彦 君
35  番 佐々木 茂 光 君
36  番 佐々木   努 君
37  番 斉 藤   信 君
38  番 中 平   均 君
39  番 工 藤 大 輔 君
40  番 郷右近   浩 君
41  番 小 西 和 子 君
42  番 高 橋 はじめ 君
43  番 五日市   王 君
44  番 関 根 敏 伸 君
45  番 佐々木 順 一 君
46  番 岩 崎 友 一 君
47  番 千 葉   伝 君
48  番 飯 澤   匡 君
欠席議員(なし)
   
説明のため出席した者
休憩前に同じ
   
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
   
午後3時57分再開
〇議長(工藤大輔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 各常任委員長から、それぞれ委員会報告書が提出されておりますが、後刻詳細に報告を求めますので、朗読を省略いたします。
   
   日程第1 議案第22号岩手県の事務を市町村が 処理することとする事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例から日程第24 請願陳情まで(続)
〇議長(工藤大輔君) 日程第1、議案第22号から日程第24、請願陳情までの議事を継続いたします。
 各案件に関し、委員長の報告を求めます。千葉総務委員長。
   〔総務委員長千葉秀幸君登壇〕

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