令和7年2月定例会 予算特別委員会会議記録

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令和7年3月17日(月)
1開会 午前10時1分
1出席委員 別紙出席簿のとおり
1事務局職員
議事調査課
総括課長 昆 野 岳 晴
議事管理担当課長 佐 藤 博 晃
主任主査 柴 田   信
主任主査 及 川 雄 也
主査 高 橋 宗 子
主査 堀 合 俊 彦
主査 佐々木 賢一郎
主査 三 浦 訓 史
1説明員
農林水産部長 佐 藤 法 之
副部長兼
農林水産企画室長 村 上   聡
農政担当技監 照 井 富 也
農村整備担当技監
兼農村計画課
総括課長 今 泉 元 伸
水産担当技監 森 山 拓 也
競馬改革推進室長 大 坊 哲 央
技術参事兼
農業振興課
総括課長 佐々木 誠 二
技術参事兼
農産園芸課
総括課長 中 村 英 明
農林水産企画室
企画課長 坂 田 健 一
農林水産企画室
管理課長 尾 形 将 敏
団体指導課
総括課長 金 野 賢 治
指導検査課長 森   昌 弘
流通課総括課長 臼 井   宏
流通企画・
県産米課長 菅 原 伴 和
担い手対策課長 和 泉 光一郎
農業普及技術課
総括課長 鈴 木 茂 寿
農業革新支援課長 長谷川   聡
企画調査課長 黒 田 裕 一
農村建設課
総括課長 東 梅 克 美
水田農業課長 吉 田 正 博
畜産課総括課長 村 上 勝 郎
振興・衛生課長 高 橋 真 紀
林業振興課
総括課長 高 橋 幸 司
森林整備課
総括課長 砂子田   博
整備課長 小 川 健 雄
森林保全課
総括課長 田 村   聡
漁業調整課長 野 澤 清 志
漁港漁村課
総括課長 工 藤 明 彦
競馬改革推進監 川 村   守

財政課総括課長 佐 藤 直 樹
〇菅野ひろのり委員長 これより本日の会議を開き、直ちに議事に入ります。
 なお、工藤技監兼林務担当技監及び筒井技術参事兼水産振興課総括課長は、大船渡市林野火災に伴う現地対応のため、欠席とのことでありますので、御了承を願います。
 議案第1号から議案第21号まで、議案第27号から議案第43号まで、議案第47号、議案第48号、議案第50号、議案第52号から議案第67号まで、及び議案第69号の以上58件を一括議題といたします。
 本日の農林水産部の審査につきましては、3月5日の当委員会で決定したとおり、第1部及び第2部に分けて審査することとし、第1部では農業関係分野について、第2部では林業関係分野及び水産業関係分野について、それぞれ審査することになっておりますので御了承願います。
 また、本日は農林水産部関係について、延べ22人の質問者を予定しており、世話人会の協議により、本日の質疑の目安時間は20分といたしました。
 また、関連質疑の取り扱い、換気のための休憩につきましては、これまでと同様でありますので、御協力を願います。
 それでは、農林水産部長に農林水産部関係の説明を求めます。
〇佐藤農林水産部長 それでは、農林水産部関係の令和7年度予算関係議案について御説明申し上げます。
 初めに、当部の予算編成に当たっての基本的な考え方でありますが、東日本大震災津波を初めとする災害からの復興を着実に進めるとともに、いわて県民計画(2019〜2028)第2期アクションプランのもと、生産者が意欲を持って、生き生きと働き、暮らすことのできる農林水産業の実現に向けた取り組みを積極的に推進するための予算として編成したところです。
 まず、復興推進の取り組みについてでありますが、サケなどの主要魚種の資源回復や、マイワシ、ブリなどの水揚げ量が増加している資源の有効利用、サケ、マス類の海面養殖等の新たな漁業、養殖業の導入、拡大、水産業における生産分野と流通、加工分野の連携強化に取り組んでまいります。
 次に、政策推進の取り組みについてでありますが、意欲と能力のある経営体の育成として、メタバースを活用した農林水産業への就業相談、林業アカデミーや水産アカデミーを通じた担い手の確保、育成、シニア世代や外国人材等の多様な農業人材と農業法人とのマッチング、収益力の高い食料・木材供給基地づくりとして、沖縄県と連携した高温登熟耐性を持つ水稲品種の早期開発や、新たな県北地域向け県オリジナル水稲品種白銀のひかりのプロモーション、主伐から再造林までの一貫作業の推進、農林水産物の高付加価値化と販路の拡大として、畜産物の輸出拡大に向けたコンソーシアムの取り組みへの支援や北米等を対象としたトップセールス、一人一人に合った暮らし方のできる農山漁村づくりとして、グリーンツーリズムの受け入れ体制強化や漁村の活性化に向けた海業のビジネスモデルへの支援などに取り組んでまいります。
 それでは、予算関係議案について御説明申し上げます。
 まず、議案第1号令和7年度岩手県一般会計予算でございますが、議案その1の11ページをお開き願います。第1表歳入歳出予算の歳出の表中、農林水産部関係の予算は、6款農林水産業費の533億5、406万7、000円のうち、県土整備部所管分を除く530億7、046万7、000円、13ページの11款災害復旧費1項農林水産施設災害復旧費の17億9、960万1、000円及び12款公債費1項公債費のうち1、315万8、000円を合わせまして、総額548億8、322万6、000円となります。これを前年度当初予算と比較しますと6億1、178万円、率にして1.1%の減となります。
 予算の内容につきましては、予算に関する説明書に記載されておりますが、説明は省略させていただきますので、御了承願います。
 次に、債務負担行為について御説明申し上げます。
 16ページをお開き願います。第2表債務負担行為の表中、16公益社団法人全国農地保有合理化協会が公益社団法人岩手県農業公社に融資した資金について、元利金の償還がない場合の不足額の損失補償から、17ページに参りまして、32水産生産基盤整備事業までの17件であります。その内容は、公益社団法人岩手県農業公社の事業資金の借り入れに係る損失補償が1件、農林水産業関係の各種資金の融通に伴う利子補給が6件、令和7年度から翌年度以降にわたって施行される工事等に係るものが10件で、いずれも、それぞれ期間及び限度額を定めて債務を負担しようとするものであります。
 次に、特別会計の予算について御説明申し上げます。
 27ページをお開き願います。議案第3号令和7年度岩手県県有林事業特別会計予算は、予算の総額を歳入歳出それぞれ40億3、011万4、000円としようとするものであります。
 30ページに参りまして、議案第4号令和7年度岩手県林業・木材産業資金特別会計予算は、予算の総額を歳入歳出それぞれ8億5、791万7、000円としようとするものであります。
 33ページに参りまして、議案第5号令和7年度岩手県沿岸漁業改善資金特別会計予算は、予算の総額を歳入歳出それぞれ10億123万2、000円としようとするものであります。
 次に、予算以外の議案について御説明申し上げます。
 77ページをお開き願います。議案第17号農業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについては、かんがい排水事業ほか8事業の農業関係の建設事業に要する経費の一部を受益市町村に負担させようとするものであります。
 81ページをお開き願いまして、議案第18号林業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについては、県単独治山事業の林業関係の建設事業に要する経費の一部を受益村に負担させようとするものであります。
 82ページをお開き願いまして、議案第19号水産関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについては、水産生産基盤整備事業ほか6事業の水産関係の建設事業に要する経費の一部を受益市町村に負担させようとするものであります。
 次に、予算関係条例の議案について御説明申し上げます。
 議案その2に参りまして、30ページをお開き願います。議案第29号岩手県手数料条例の一部を改正する条例のうち、農林水産部関係の改正内容は、別表第6、家畜伝染病予防法の規定に基づき行う家畜の検査に係る手数料について、検査に係る人件費及び物件費の見直しに伴い、手数料の額を増額するもの及び、大きく飛びまして、125ページをお開きいただきまして、別表第6、宅地造成等規制法の一部改正に伴い、宅地造成等に関する工事の許可の申請に対する審査等について、手数料を徴収しようとするものであります。
 少し飛びまして、136ページをお開き願います。議案第30号岩手県牛馬寄託手数料条例の一部を改正する条例は、農業研究センターが生産者から牛馬の寄託を受ける際の手数料について、牛馬の管理に係る人件費の見直し及び放牧見込み頭数の減少に伴い、手数料の額を増額するものであります。
 137ページをお開き願いまして、議案第31号岩手県種雄畜種付手数料条例の一部を改正する条例は、農業研究センターが生産者から寄託を受けた牛馬への種つけの確認に係る手数料について、人件費の見直し及び放牧見込み頭数の減少に伴い、種雄牛の種つけ手数料の上限額を引き上げようとするものであります。
 大きく飛びまして、192ページをお開き願います。議案第56号林業技術センター条例の一部を改正する条例は、林業技術センターが依頼に応じて行う試験等の手数料の額を増額しようとするものであります。
 少し戻りまして、189ページの議案第54号森林公園条例の一部を改正する条例、191ページの議案第55号緑化センター条例の一部を改正する条例、194ページの議案第57号水産科学館条例の一部を改正する条例、195ページの議案第58号海岸休養施設条例の一部を改正する条例の4条例についてでありますが、これは、近年の物件費等の上昇に伴い、利用料金の上限額を引き上げようとするものであります。
 以上で議案についての説明を終わります。御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
〇菅野ひろのり委員長 これより質疑を行いますが、質疑、答弁とも簡潔明瞭に行い、議事の進行に御協力をお願いいたします。
 ただいまの説明のうち、第1部農業関係について質疑はありませんか。
〇郷右近浩委員 私からは、県立農業大学校についてお伺いさせていただきたいと思います。教育委員会の審査でも農業高校の志願者確保や農業高校と農業大学校との連携についてお伺いさせていただきましたけれども、農林水産部にもお伺いさせていただきたいと思います。
 この間、日本の食料自給率が38%前後などという中で、我が岩手県においては100%を超える、そうした自給率を保ってきていただいておりますこと、そして、我が県が、食料供給基地として日本の中で本当に大きな役割を占めていることを実感しているものではあります。ただ、一方で農業の担い手の高齢化と減少が進んでおり、そして、次代を担う農業者の確保、育成は喫緊の課題であり、これは岩手県においても本当に大きな問題であると思っております。
 そうした中でありますけれども、本県の農業を魅力ある農業として次世代に継承していくために、農業高校、そして、農業大学校があって、そこでの学びを生かして農業関係への就職や就農につなげていくことが大切であると感じております。
 農業高校を初めとする高校生が、農業の担い手育成機関である農業大学校に進んでもらうことが必要であると思いますが、農業大学校の入学生の現状はどのようになっているのか、まずはお伺いします。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 農業大学校の入学者数について、5年ごとの平均値で推移を見ますと、令和2年度から令和6年度までの平均入学者数は約48人でございます。平成27年度から令和元年度までの平均入学者数に比べますと4%減少しております。
 高校属性別に農業高校と農業科、総合学科のある高校、いわゆる農業系高校からの入学者数を見ると、令和2年度から令和6年度までの平均入学者数は約32人で、平成27年度から令和元年度までの平均入学者数に比べて11%増加しております。
〇郷右近浩委員 農業大学校の入学者については、それぞれ大学の先生方であったり関係の皆様が、農業高校であったり、さまざまなところにいろいろ話を持っていって、入学者をしっかり確保すべく動いているところについては、非常に頑張っているなと私自身も拝見させていただいておりました。
 しかし、本来的に魅力ある学校で、みんなが行きたいと思うような学校をしっかりつくっていかないことには、いつまでも、何とか入る子供たちを集めてといったような形よりは、やはり農業に対して未来を感じさせるものが必要であると私は感じているところであります。
 そうした中で、本県農業を魅力ある産業として次世代に継承していくために、農業高校、そして農業大学校をしっかりとさらに続けていく。その中で、私の地元の県立水沢農業高等学校については、昭和40年代に建築されたもので老朽化が進んでおりますが、農業大学校も同じように老朽化が進んで、この間もさまざまな議員の皆様方から、そして、委員の皆様から話があったとおりでありますけれども、令和7年度に農業大学校の機能強化に向けた基本構想の検討を進めるとのことであります。
 農業高校と農業大学校が連携し、本県の基幹産業である農業人材の確保、育成を図る取り組みをどのようにやっていこうとしているのか、県のお考えを伺います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 将来、本県農業の担い手として期待される農業高校生に対して、農業大学校と農業高校が連携し高い技術に触れる機会をふやしていくことは、重要と考えております。
 現在、農業大学校では、農業高校生等を対象に、農作物の栽培管理や牛の飼養管理などの実習体験ができるオープンキャンパスの開催や、自動操舵トラクターや高度な環境制御が可能な高規格園芸ハウスなどを活用したスマート農業技術の学習会を開催するほか、高校に出向き、農業大学校のカリキュラムや学校生活を紹介するなど、進学に向けた説明会を開催しております。
 また、農業高校の学校長と行った意見交換では、農業大学校の高度な講義や実習を高校生も受けられる機会があるとよい、などの意見をいただいているところでございます。
 令和7年度は、農業大学校の機能強化に向けた基本構想の策定に向け、生産者や学識経験者が参画する検討懇談会を設置することとしており、農業大学校と農業高校の連携のあり方についても広く意見を伺いながら、農業高校生が進路として農業大学校を選択し、将来、本県農業の担い手として活躍するよう取り組んでまいります。
〇郷右近浩委員 ぜひ連携を進めて、一緒になっていろいろなことをやっていけるようにしていただきたいと思うのでありますが、特に、農業大学校にはスマート農業研修施設等もあるわけでありますし、若者が農業に携わっていくときに、ドローンも含めてですけれども、そうした高価な機械という部分は、さまざま魅力を感じる部分があろうかと思います。
 農業というものをそうしたいろいろな可能性からぜひ進めていくためにも、例えば、これまで海外研修なども、アメリカのカリフォルニア大学デービス校に以前は行っていたということです。こちらは、全米で初めての農業の専門大学であって、農業と獣医学の全米1位ということで、これまでも縁があって、岩手県からの海外研修という形で、希望者ではありますけれども、そうした方々が行っていた。その結果、農業大学校を出た後、4年制大学編入ということで、秋田県立大学であったり、岩手大学はもちろんのこと、東京農業大学であったりに編入しながら、いろいろなものをさらに身につけて、そして、農業関係の起業者も、そうした子たちからどんどん生まれてきたと認識しております。
 ですので、もちろん短期の研修ではありますけれども、そうした研修の機会であったり、さらには農業大学校の学科編成であったりをさらに整えながら、なおかつ、農業高校としっかりとした連携をとりながら、そうしたものをぜひさらに進めていっていただきたいと思うわけでありますが、その点についてどのように考えているかお伺いしたいと思います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 農業高校、そして農業大学校につきましては、先ほど御答弁申し上げたとおり、連携を図って進学につなげていただく、そして、本県農業の基幹産業である農業を支え、地域農業の発展を担うリーダーとなる農業者まで、一連の流れで育成していきたいと考えております。
 本県の農業の現状、それから、今後の農業振興の方向性、人材育成のあり方などを見据えながら、引き続き、教育委員会を初め、関係部局、生産者、関係機関、団体、産業界の方々など、広く意見を伺いながら検討を続けてまいりたいと思います。
〇郷右近浩委員 そうした中で、農業大学校の魅力の創出について、それぞれのキャンパスであったり学科であったり、そうしたものをさらに充実させていくためにも、今の形の農業大学校は、農業普及員の皆様方であったり関係者の皆様方が頑張って、それぞれの経験をこれまでも伝えて、そして現場に即した形での授業が行われてきたと認識しております。
 しかしながら、一つ上の形、さらに農業科学であったり、そうしたもので、まさにこれからの時代の農業をしっかりつくっていって、生徒たちが入りたいと思える学校をつくるためにも、私は農業大学校と農業高校を一つにしながら、農業高等専門学校のような形で、カリキュラムとしても授業としても、例えばダブルキャンパスでもいいです。例えば水沢農業高等学校から農業大学校までであれば、車で30分ちょっとで行ける。農業高校にはバスもありますし、そうしたものをいろいろ模索しながら、どうにか一貫性を持った形で進めてはどうかと思います。もちろん専修学校ではありますけれども、農業高等専門学校的な話になれば、先生方はきちんと教授というような形でそろえなければいけない等のハードルはあると思います。
 そうした中で、これからの時代を担っていっていただける、そして、農業を担っていただける人材をつくり出す。農業県岩手として、しっかりそういう形をあらわすためにも、そして、子供たちがよりよい環境で、いいものをさらに学べる、そうしたものを与えるためにも、農業高等専門学校のような形の5年制の学校をぜひ進めていっていただきたいと思いますが、それについての御所見をお伺いしたいと思います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 農業大学校は、本県の基幹産業である農業を支え、地域農業の発展を担うリーダーとなる農業者を育成することを目的としています。高等専門学校は、実践的、創造的技術者を養成することを目的としています。
 農業大学校と水沢農業高等学校を一体的に整備し農業高等専門学校を創設することについては、農業大学校と水沢農業高等学校の学科統合であったり、カリキュラムの大幅な見直し、郷右近浩委員が御指摘のとおり、専任教員の配置のほか、ほかの農業高校との関係など、さまざまな課題があると考えられます。
 そうしたことから、長期的な視点に立って、教育委員会を初めとする関係部局、生産者や農業関係団体、産業界の方々など、広く意見を伺いながら検討する必要があると考えております。
 それから、今、ダブルキャンパスのお話もございました。まずは農業大学校と水沢農業高等学校など農業高校との連携を強化し、授業への行き来ですとか、そういったニーズも踏まえながら、農業大学校生、農業高校の生徒が、ともに農業に魅力を感じることができるように取り組んでまいります。
〇郷右近浩委員 まずは連携であったりとか、そうしたものを進めながらという、教育委員会でも、まずはなどというような話しか出てこないわけでありましたけれども、しかしながら、今、本当に農業が必要とされている中にあって、ぜひ岩手県として私は取り組んでもいいのではないかと思っているわけでありますけれども、その点について、農林水産部長に見解をお聞きして、終わりたいと思います。
〇佐藤農林水産部長 農業大学校の魅力ということで、郷右近浩委員から、スマート農業研修施設の話ですとか、あとは海外研修のお話もいただいたところでございます。
 先ほど担当の課長から答弁しましたとおり、入学者はやや減少しておりますけれども、農業系の高校からの入学者は増加している、あるいは県外からの入学者もふえていまして、しかも県内定着しているということで、担い手の確保はもちろんですが、人口減少、社会減対策にも寄与しているところがあるという意味で、農業大学校は非常に重要だと考えております。
 農業大学校の機能強化については、基本構想の策定、検討を進めておりますし、今般公表しました生産強化ビジョンの素案でも、農業大学校の機能強化というところを盛り込んでおります。
 この基本構想、ビジョンとも、今後、関係者から広く意見を伺うこととしておりますので、お話のございました農業高等専門学校の創設についても、この中で意見を伺ってまいりたいと考えております。
 農業大学校の魅力の向上、それから農業への興味、関心が高まるように、農業高校はもちろんですが、教育委員会などとも連携を深めて取り組んでまいります。
〇川村伸浩委員 私からは1点、中山間地域等直接支払制度につきましてお伺いしたいと思います。
 今年度まで中山間地域等直接支払制度の第5期対策ということで、平成12年から25年間この制度が続いてきて、岩手県のみならず、中山間地域の農業あるいは農村の維持にかなりの貢献があったと思っております。
 それで、農林水産省では、この第5期対策の最終評価ということで、約8.4万ヘクタールの農地がこの対策によって維持することができたという評価をされております。評価ですので実際の部分を想定するのはなかなか難しいかもしれませんが、岩手県においても、この対策でかなりの農地を維持しながら、あるいは農村の集落を維持してきたものと思っておりました。
 まずは、岩手県における第5期対策の実績、そして評価をお伺いしたいと思います。
〇佐々木技術参事兼農業振興課総括課長 本県では、中山間地域等直接支払制度を活用しまして、中山間地域の農業生産活動の継続や耕作放棄地の発生防止等に取り組んでおります。令和2年度から開始された第5期対策の最終年度であります令和6年度の実績につきましては、30市町村におきまして1、074協定、約2万4、000ヘクタールで取り組みが行われているところであります。
 第5期対策におきまして、制度を活用している集落や市町村の意見をまとめた評価結果では、水路、農道の維持、保全や耕作放棄地の発生防止が図られたなどの評価がある一方、協定参加者やリーダーの高齢化、地域の農業の担い手不足などによりまして、農業生産活動等の継続が難しくなっている集落も見られることなどが課題となっているところであります。
〇川村伸浩委員 本当に、それぞれの協定集落が一生懸命取り組んで、その維持管理に努められてきたということです。ただ、今お話がありましたように、それぞれの集落での課題もあるのだということで、やはり高齢化、担い手不足が本当に大きな、その集落を維持していくために大切な課題だということは、私も思っております。
 令和7年度から第6期対策が始まるわけでありますけれども、その特徴についてお伺いしたいと思います。
〇佐々木技術参事兼農業振興課総括課長 第6期対策の特徴等についてでありますけれども、国では、中山間地域等直接支払交付金の第6期対策におきまして、新たな加算措置として、複数の集落協定間でのネットワーク化や統合等による人材確保や活動の継続に向けた取り組みを支援するネットワーク化加算、それから、スマート農業による作業の省力化、効率化に向けた取り組みを支援しますスマート農業加算を設けたところであります。
〇川村伸浩委員 第6期対策では、ネットワーク化加算、それからスマート農業加算ということ。まずはネットワーク化加算の関係でありますけれども、この狙いは、それぞれの集落協定では、人材不足であったり、先ほどの高齢化等によって集落協定自体を維持できなくなってきている。そういったところに、広域で取り組むことによって、それをカバーしようということかとは思っておりますけれども、県として、このネットワーク化加算に対する第6期対策、来年度の対応についてお伺いしたいと思います。
〇佐々木技術参事兼農業振興課総括課長 ネットワーク化加算についてでありますけれども、これまで県では、高齢化の進行や人材の不足などにより、単独では農業生産活動等の継続が難しくなっている集落について、第5期対策のメニューであります集落協定広域化加算を活用して、他の集落と広域での協定を締結し、体制の強化や人材を確保する取り組みを進めており、令和6年度は、11協定でこの加算を活用したところであります。
 国では、令和7年度から創設するネットワーク化加算において、集落協定広域化加算の要件であった協定の統合に加えまして、複数の集落が連携してネットワーク化した場合も対象としたところであり、広域での機械の共同利用や農作業の共同化、事務処理を担う人材の確保などの取り組みをさらに進めることとしているところであります。
 県では、この加算措置につきまして各集落協定への周知を図るとともに、活用を促しまして、中山間地域において、農業生産活動等が継続的に行われるよう取り組んでまいります。
〇川村伸浩委員 第5期対策では集落協定広域化加算ということで、岩手県でも11集落協定がそれに取り組まれたということでありまして、それに加えて、第6期対策はもう一歩進める加算になったかと思っております。
 ただ、広域化する上での課題もたくさんあるかと思っております。特に中山間地域の地形的な要素も、その集落、隣の集落との連絡を密にするとか、そういった地理的な取り組みの難しさとか、さまざまな課題があるかと思っております。
 第6期対策5年間でその計画を立てながら、それに向かっていくという部分での加算になるようでありますけれども、私が思うには、やはり先行して取り組んだ集落協定広域化加算の協定もあるわけでありますし、モデル集落協定といいますか、モデルネットワーク集落といいますか、そういった形でモデルをつくりながら、広くそういった部分を広報していくことが非常に重要ではないかと思いますが、その辺についてお考えをお伺いしたいと思います。
〇佐々木技術参事兼農業振興課総括課長 ネットワーク化加算の促進に向けた取り組みでございますけれども、ネットワーク化加算につきましては、現時点の要望状況として25協定の要望が来ておりまして、集落協定広域化加算よりも増加しているということでございます。実際には8月までに協定を結ぶということでございますので、まだ数字は動くかと思いますけれども、やはり使いやすくなったという状況もあり希望がふえているかと評価しております。
 モデル的な取り組みということでございますけれども、まずは、この25協定にしっかりネットワーク化加算が活用できるように、我々としても支援しまして、今後につなげてまいりたいと考えております。
〇川村伸浩委員 25地区から要望があるということで、非常に大きな伸びになるかと思っておりました。そういった特に前向きな集落については、県としても大いに指導していただいて、ぜひいい形に持っていってくれればと思っております。
 もう一点は、スマート農業加算の関係でありますけれども、新たに中山間地域等直接支払制度でのスマート農業という部分で、非常に要望も多いかと思っておりますが、この加算に対するこれからの取り組み状況についてお伺いしたいと思います。
〇佐々木技術参事兼農業振興課総括課長 スマート農業加算についてでありますけれども、協定集落においては、協定参加者やリーダーの高齢化、地域の農業の担い手不足等が課題となっておりまして、農業生産活動等の継続に向けて作業の省力化、効率化が図られるスマート農業技術の導入は、有効な手段であると考えているところであります。
 このため国では、令和7年度から新たにスマート農業加算を設けたところでありまして、県では、この加算措置について各協定集落への周知を図るとともに、積極的に活用を促しまして、中山間地域において、農業生産活動等が継続的に行われるよう取り組んでまいります。
〇川村伸浩委員 中山間地でこそ、スマート農業に対応できる技術もたくさんあるのだろうと思っておりました。先ほどのネットワーク化加算もそうですけれども、やはり農業の高齢化あるいは担い手不足、そして、集落自体の件数も減った協定がある中で、この二つの協定を初めとする中山間地域等直接支払制度の効果は非常に大きいものがあるかと思います。
 県と、そしてまた、現場を支えていただいている市町村との連携が非常に大切になってくると思いますので、特に、この第6期対策は令和7年度がスタートになりますので、ぜひ、その辺の取り組みをしっかりお願いいたしたいと思います。
〇佐々木朋和委員 私からも1点、東北地方の2024年産米と2025年の生産について伺いたいと思います。
 2024年の食味ランキングで東北各県の状況を見ますと、本県は、県中の銀河のしずくが7年連続の特Aということでしたが、県南ひとめぼれは3年連続のAということでございました。
 宮城県は、20年ぶりの特Aなしから、つや姫が復活して、福島県は2年連続特Aなし、一方で、山形県は全国一の4銘柄が特Aということですし、2025年の生産量目安も、山形県は6.8%増の32万6、300トンということで、他の東北各県は、本県も含めて減となっております。
 県は、このような状況をどのように分析しているのか、また、そこから本県の進むべき方向性をどのように設定しているのか、伺いたいと思います。
〇吉田水田農業課長 米の生産の関係でございますけれども、本県を初めとする東北各県におきましては、食味ランキングで特Aを取得するなど、高品質で良食味なお米を安定的に生産できる産地であると認識しております。
 令和7年産の生産量の目安と令和6年産の生産量の実績を比べますと、山形県が6.8%増加、他県は減少となっておりますが、生産量の実績につきましては、その年の作柄の影響を受けることから、令和6年産の作況が100を下回った山形県については、令和7年産の目安が増加している、ほかの県は、作況が102以上ということで、令和6年産の生産量が多くなっております。そのため、令和7年産の目安が減少した形になっております。
 令和7年産と令和6年産の生産量の目安同士を比べますと、生産量の目安を公表していない福島県を除きまして、東北地方の全ての県が増加している状況でございます。また、作況指数の影響を受けない作付面積で比較した場合、本県の令和7年産の目安は、令和6年産の実績と比較しまして約1、300ヘクタール増と設定しておりまして、東北各県のほとんどで同様に増加の傾向となっております。
 国による米の全国の需給見通しでは、主食用米の需要は毎年10万トン程度減少すると見込んでおりますけれども、その中でも、西日本の作付面積の減少率は高くなっております。本県を初めとします東北地方などの米の主産地が、生産を維持、拡大していくことが必要と考えております。
〇佐々木朋和委員 そうであれば、本県として増加の傾向ということで安心はいたしましたけれども、この特Aについて、東北各県ともに特Aを安定的に輩出できる産地であるという見立てでございましたが、やはり高温登熟対策が気になるところです。そういった部分への取り組み状況が、山形県など特Aを多く出しているところとの差になっているのではないかというような思いもありますので、お伺いさせていただきたいと思います。
 令和7年度岩手県一般会計予算案から高温登熟耐性水稲品種開発加速化プロジェクト事業費が新規でついております。内容を見ますと、沖縄県と連携した栽培試験を実施するとしておりますけれども、その内容をお示しいただきたいのと、また、新品種の販売まで10年かかると言われておりますが、こういった事業をすることによって、どれほどその期間が短縮していくのか伺いたいと思います。
〇吉田水田農業課長 高温登熟耐性水稲品種開発加速化プロジェクト事業費についてでございますが、県では、気候変動に対応した水稲品種を開発するため、これまで地球温暖化適応品種開発プロジェクト事業等によりまして、岩手県生物工学研究センターと連携して、DNAマーカー等の先端技術を活用して、高温のもとでも白未熟粒の少ない水稲品種の開発に取り組んできたところでございます。
 令和7年度岩手県一般会計予算案に、新たに高温登熟耐性水稲品種開発加速化プロジェクト事業を盛り込みまして、これまでの取り組みを加速化して、二期作栽培が可能な沖縄県の農業研究センターにおきまして年2回の栽培試験を行って、高温登熟耐性を有する品種を早期に開発しようとするものでございます。
 こうした取り組みによりまして品種開発に要する期間を2年間短縮できることから、最短で令和10年に奨励品種への採用の可否が判断できる段階まで進む見込みとなっております。
〇佐々木朋和委員 今、具体的な時間まで出していただいてありがとうございます。
 もう一つ、施設整備の予算もついておりますけれども、この内容は、生物工学研究センターに設けるというような意味合いなのでしょうか、お伺いしたいと思います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 高温登熟耐性検定施設につきましては、岩手県農業研究センターの圃場に設置するものでございます。
〇佐々木朋和委員 先ほど沖縄県で、二期作ができるところで短縮するということでありましたけれども、これも高温の環境を再現できるということでした。今回のこのプロジェクトとの関連性や、どのように施設を生かしながらやっていくのか、この辺についても伺いたいと思います。
〇吉田水田農業課長 沖縄県での二期作を活用した年2回の栽培で選抜を進めていったものにつきまして、県の農業研究センターに整備する施設で、実際に高温耐性をしっかり有しているかどうかを確認してというような連携といいますか中身になります。
〇佐々木朋和委員 よくわかりました。よろしくお願いしたいと思います。
 最後になるのですけれども、この他県との比較、本県のブランド米は、今から高温耐性についての研究をしていくということですから、現在のブランド米は有していないのかというところ、また、東北他県のブランド米の高温耐性の状況についても、お示しいただきたいと思います。
〇吉田水田農業課長 ブランド米の高温耐性についてでございますけれども、高温耐性につきましては、栽培地において高温耐性を検定できる施設で確認する必要があります。本県には、今のところ検定施設がないということで、参考として他県で調査を行っております。その結果、本県のブランド米であります金色の風、銀河のしずくは、高温耐性は認められていない状況でございます。
 東北他県のブランド米ですが、青森県のはれわたり、秋田県のサキホコレ、山形県のつや姫、雪若丸が、高温耐性を有しております。
〇佐々木朋和委員 今度の本県の新品種についてはどうなのでしょうか。
〇吉田水田農業課長 今のお話の内容は県北地域向けの白銀のひかりのことかと思いますけれども、そちらにつきましても、高温耐性は認められていない状況でございます。
〇佐々木朋和委員 わかりました。他県においては、これは意図してなのかはわかりませんけれども、高温耐性を有しているブランド米が出てきている中で、本県も加速化していただいているとはいえ、もう少し早く取り組んでいただきたかったなという思いもありますが、ぜひとも進めていただきたいと思います。
〇飯澤匡委員 それでは、大きく3点あるのですが、最初は少し大きな質問で、今後の岩手県の農業施策にかかわる点について指摘をしながら、伺いたいと思います。
 令和6年の達増知事の新春インタビューから、これは岩手日報の1月4日の朝刊でありますけれども、知事はこういうことを言っています。ウクライナ戦争から世界の食料不足が明らかになった。食料供給基地岩手として生産する使命があり、農業を強力に支援すると述べています。令和6年ですから昨年のインタビューです。
 私自身は、強力に支援したという結果がなかなか見えてこないのですけれども、具体的な新規事業は何だったか、並びに増額した事業は何だったか。そして、特にこの点について詳しく答弁をいただきたいのですが、強力に支援したアウトカム、成果はどうなったか示してください。
〇坂田農林水産企画室企画課長 農業支援の取り組みと成果についてでございます。
 令和6年度当初予算におきましては、いわて県民計画(2019〜2028)第2期アクションプランの四つの重点事項のもとで、新たにGX推進として、北いわてグリーン農業人材育成事業費や、DX推進として、高収益園芸作物DX・GX導入実証事業費、輸出の拡大として、いわての食財海外販路開拓・魅力発信事業費を措置したほか、メタバースを活用した就農相談会の開催や農業生産基盤の整備に向けた予算を増額してきたところでございます。
 令和6年度の取り組みの評価は今後実施することになりますが、現時点で、令和6年度のいわてグリーン農業アカデミーの受講者になりますが、25名のうち5名がみどり認定を受けたことや、トップセールスの取り組みでのつながりを生かしましたTAIFEX2024での県産米の取引が4件成約したこと、メタバースを活用した就農相談会による新規就農者は2名となったこと、加えまして、圃場整備事業の推進により水田整備率が0.3ポイントアップしたことなどの成果が具体的に見られております。
 このほか、喫緊の課題である資材価格の高どまりへの対応といたしまして、昨年末の県議会臨時会におきましては、配合飼料の購入費や和牛繁殖経営の生産費、加えて、化学肥料の使用量低減に必要な機械等の導入を支援させていただいたところでございます。
〇飯澤匡委員 成果が1桁でなかなか寂しいような状況なのですが、いろいろDXやGXの取り組み、時流に合わせた取り組みをやっていることは評価するのですが、実際問題、岩手県で何が起こっているかということを、農林水産部はもう少し腰を据えてやらなければいけないと私は思うのです。
 基幹的な農業従事者数は、1970年に21万人あったのが、現在4万4、000人。農業の経営体質も違っているから、一概に数がどうかということにはならないのですが、80%減少しているのです。それから、荒廃農地は増加の一途です。輸出についても、今、随分強力にやっていますが、2023年度で25億円です。目標としては1桁丸が違うのです。
 先ほども言ったように、時流に合わせてやっていることはやっているのですが、先ほど言ったメタバースの件も、手がけるのはいいのだけれども、これは何か自慢して言うような話なのですかと私は思うのです。我々の農村社会が疲弊しているところに、どうやって戦略的な事業を入れるかということをもう少しやっていただかないと、これは疲弊する一方です。
 私のところは荒廃地がどんどんふえてきて、いろいろな問題も出てきたりして、そこは、やはり従事者の減というところに起因しているわけです。数が少なくなっていくのは、全国的にもそういうことになっているのですが、知事が強力に支援すると言う割には、ことしの決算特別委員会でも、これは審査する対象にはなっているのだけれども、なかなか寂しいような状況だと思うし、根幹を支える、農業を支えるという点については、私は、非常に残念な状況ではないかと思うわけです。
 例えば、もう一つ言うと、農林水産部については、やはり全盛期の国の補助金とか、そういうものがベースになっていて、そういう課の編成になっていると思うのですが、先ほど言っているように、戦略的ということを考えれば、もっと課の再編であったり戦略部隊というものはつくっていかなければいけないと思うのです。
 そういうところが実にもったいないというか欠けていると思うのですが、農林水産部長、そういう認識はいかがですか。もう少しこうやったら、もっと集中的に予算の投下が図られ、岩手県の農民に対しても理解が得られると感じませんか。
〇佐藤農林水産部長 飯澤匡委員から、今岩手県でどういうことが起きているのかというところをしっかり受けとめなければならないというお話をいただきました。従事者の減少ですとか荒廃農地というような御指摘がありましたけれども、やはり今、農業を取り巻く環境は、数字的に見れば非常に厳しい状況だというところは受けとめ、認識させていただいております。
 一つ、メタバースの話もございましたけれども、これは担い手の確保、育成が全ての取り組みを進めるに当たってベースになる取り組みだと思っておりまして、新規就農者の確保、育成の目標数、280という数字ですが、これを今のところクリアしておりますが、もっと進めていかないといけないという意味で、入り口の部分を強化するという意味で取り組ませていただいている事業でございます。
 それから、戦略的な事業といいますか、そういった組織的な部分も含めまして御指摘をいただきました。戦略的に取り組んでいく、あるいは国の事業がどうしても農林水産部の関係は多いものですから、これを有効に活用していくという視点はやはり必要だと思っております。この部分は、今回2月にいわて農業生産強化ビジョンの素案を示させていただきましたので、このビジョンの作成を通じて、農業生産の増大あるいは担い手の確保、育成、こういった本県の農業を強化していくような取り組みを、今後もさらに検討を進め、また、事業としても提案していきたいと考えております。
〇飯澤匡委員 今まで順調に来たといいますか、農業生産団体などが中心となってやってきて、要は農業政策の上でいくと、岩手県というのはエンジンの本体ではなく、補助エンジンみたいな形だったわけです。けれども、それをどうやって喚起していくかという部分については、内外に示す上でも、戦略性をもっと前面に押し出していかないと、やはり次の就農者、新規の就農者もなかなか開発できないのではないかというのが私の意見です。
 素材的には非常にいいものを岩手県は持っているはずなので、もっと生かし切ってほしいという意味合いを込めて発言させていただきました。
 そこで、具体的に酪農について、これまでも何回も質問していますが、全国でも就農者が1万戸を割り、本県も前年10月時で5.2%減の562戸となっています。一時期は生乳生産量30万トンを目指すという時代もあったのですが、これはもう夢の跡でありまして、今はもう20万トンも切っている状況ではなかろうかと思います。
 円安によって飼料代は2020年の平均から4割も高くなり、光熱水料、動力費は3割も高くなっている。一般社団法人中央酪農会議の調査によると47.9%、約半分の就農者が、離農を検討しているという調査が出ています。
 酪農については非常に厳しい状況でありまして、このままの状況でいいのか。県としては、ありきたりの支援策ではこの歯どめはかからないと思うのですが、今考えている最善の策、どういうことを考えているのか示してください。
〇村上畜産課総括課長 酪農家の戸数の減少や飼料等の価格の高どまりが続く中におきまして、県としましては、酪農経営の安定が図られる取り組みのほか、県の生乳生産量を維持するため、経営の体質強化に継続して取り組むことが重要と考えております。
 このため、県独自に、累次の補正予算によりまして飼料購入費への支援を行い、令和6年度一般会計第9号補正予算におきましても、配合飼料価格安定緊急対策費補助を措置したところでございます。
 また、酪農経営の体質強化を図るために、まずは自給飼料の生産拡大とともに、経営規模の拡大に向けては生産者の牛舎整備、生産性の向上に向けては牛群管理システム等のスマート農業技術の活用や、県、農協等で組織しますサポートチームによる飼養管理技術の指導などを進めているところでございます。
 令和7年度におきましては、国事業を活用した地域が行う飼料増産活動への支援など、自給飼料の生産拡大に向けた取り組みを強化するとともに、規模拡大や労働負担の軽減に重要な役割を担う外部支援組織の育成、強化に向け、組織間の業務連携、組織再編の推進に取り組むこととしております。
〇飯澤匡委員 やることはやっているという答弁なのですが、実際、宮城県の明治乳業も工場をやめました。これは生乳、牛乳だけではなく、人口減がたくさんのところに影響が出ているわけです。
 ただ、一つ光明があるとすれば、食料供給困難事態対策法ができまして、米もそうですけれども、生乳、牛乳、乳製品、これは生産計画の指示も含まれて、やはり一定程度の枠を各県は計画策定して、体制を整備していかなければならない。こういうことをしっかり捉まえて体制づくり、特に、今若手でやっているところをしっかり維持してもらうという考え方に立った、焦点を絞った政策を明らかにしていく必要があると思うのです。
 今、畜産課総括課長がおっしゃったように、いろいろな取り組みをなさっていることはわかるのですけれども、この期に及んで、もう流れはとめられない状況になってきているので、最低限のところの酪農家はしっかり、最低限というのは失礼だけれども、ここの基盤だけは絶対譲れないというところの新たな戦略的なことを、広範な戦略ではなくて、もう少しやり方を変えないとだめだと思うのですが、それに対してどういう所感ですか。
〇村上畜産課総括課長 令和7年度は岩手県酪農・肉用牛生産近代化計画の見直しの年になっております。今年度、国の基本方針がつくられることとなっておりまして、その構成の中には、外部環境に影響されにくい経営体をふやすことが重要だということと、あとは各地域、各県の状況に応じた土地や労働力などの経営資源に見合った生産規模を選択するというようなことが盛り込まれることとなっております。
 こうした国の考え方も踏まえて、岩手県酪農・肉用牛生産近代化計画を見直すことについては、関係団体の意見も聞きながら、経営規模の拡大とともに、本県の酪農の特徴でもあります中小規模の経営の安定化も含めて検討していきたいと考えております。
〇飯澤匡委員 このままだと、座して死を待つような状況になっているところまで来ていると私は思います。ただいま答弁のあったことを一つのてことして、しっかりやっていただきたいと思います。
 最後に、引退競走馬の受託に対する─岩手競馬振興議員連盟で遠野馬の里も視察したところでありますが、アニマルウエルフェアというのは世界的に高まりがありまして、JRA─日本中央競馬会も検討委員会を設置して、全国各地に繁養施設がふえている状況であります。
 これは岩手県としても、今、遠野市が主管としてやっていますけれども、JRAとの関係性をさらに強くするためにも、県組織としてしっかり情報交換ができるポジションをつくって、そしてまた、岩手県の観光資源にも資するような新たな展開をつくっていくことは、展望は開けていると私は思うのですが、そのことに対する県の所感を求めたいと思います。
〇川村競馬改革推進監 ただいま飯澤匡委員からお話がありましたとおり、本県での取り組みといたしましては、遠野市や関係者で構成する遠野余生馬事業・プロジェクト研究会が、JRAからの助成を受けまして、令和6年度から遠野馬の里に隣接する牧野で、JRAの引退競走馬4頭を試験的に受け入れ、冬も含めて通年放牧し、将来的な有償での受け入れ運営の可能性について3年間の検証を行っているところでございます。
 この検証事業では、引退馬の放牧地を観光資源化することも視野に入れておりまして、県としても、この検証状況を把握の上、遠野市と連携して、必要な協力を行いたいと考えております。
 また、引き続きJRAにおける引退競走馬に関する取り組みなどを把握しながら、馬資源の観光面も含めた活用動向について情報収集するとともに、競馬組合や馬資源の観光化に取り組む市町村、関係団体などと情報や課題認識などを共有し、必要に応じJRAとも連携しながら、また、県組織も必要に応じ検討してまいりながら、引退競走馬に関する検討を進めていきたいと考えております。
〇飯澤匡委員 競馬改革推進室は競馬組合が大分危機に陥ったときに創設されたところですが、経営も大分安定してきて、今やっている仕事よりももっと展望ができることについてやるべき、これもかじを切るべきだと思います。
 特に今、その状況に応じてという答弁ですが、私からすれば、常時JRAとは電話でも話をして、話ができるぐらいの関係性をつくるぐらいのことをやっていかないと、こういう事業はうまくいかないので、可能性があるところはもっと前向きに、前広にいろいろ展開すべきだと思います。一つの提言です。
 もう一つ、遠野市だけではそういう関係性というのはなかなか難しいとも思うので、助力ではなくて、岩手県全体として、こういうビジネスチャンスは逃さないというような形で人をつくっていただきたいと思うのですが、最後に農林水産部長に聞いて、終わります。
〇佐藤農林水産部長 飯澤匡委員からお話がございました引退競走馬の余生を支障なく過ごす環境づくり、あるいはセカンドキャリアとしての観光面を含めた活用方策を考えていくのは大切な取り組みだと思っております。岩手競馬は、ことし60周年を迎えまして、今後の岩手競馬、競馬事業の発展という視点からも、さまざまな取り組みの検討をしていくことも大事だと思っております。
 馬資源の観光面というのは非常に大事な部分があると思っておりますので、JRAあるいは競馬組合、関係市町村としっかり認識共有を図って、情報交換を図りながら、この検討を進めていきたいと考えております。
〇名須川晋委員 私からは、花巻市にございます、長年にわたり悪臭を放っている化製場の課題について、農林水産部でも取り上げさせていただきます。
 まず初めに、先ほど申し上げましたように、半世紀にわたりましてずっと悪臭が発生しているわけでございますが、農林水産部としての動きがなかなか見えないということでございます。まず、その認識についてお伺いいたします。
〇高橋振興・衛生課長 農林水産部としての認識についてでございますが、花巻市の化製場については、花巻市が花巻市悪臭公害防止条例に基づき改善勧告を行っておりますが、現在も改善措置が完了しておらず、周辺住民から苦情が寄せられている状況にあります。
 化製場は、屠畜残渣などの畜産副産物を適正に処理し、有効活用できるよう飼料や肥料などの原料を生産する施設で、畜産振興を図る上で不可欠な施設であり、農林水産部と化製場等に関する法律を所管する環境生活部とが、情報共有しながら連携して取り組んでいく必要があるものと認識しております。
〇名須川晋委員 畜産振興に非常に大切な施設だということを今おっしゃられました。
 それでは、この畜産振興に係る県の計画とはどういうものがあるのか、これについてお伺いいたします。
〇高橋振興・衛生課長 畜産振興に係る県の計画は二つございまして、一つ目は、酪農及び肉用牛生産の振興に関する法律に基づく岩手県酪農・肉用牛生産近代化計画、いわゆる酪肉計画で、本県における酪農及び肉用牛生産の振興を図るために必要な施策展開の指針となっております。
 二つ目は、家畜改良増殖法に基づく岩手県家畜及び鶏の改良増殖計画で、本県の家畜の改良増殖の長期的な見通しを示しております。
〇名須川晋委員 二つあるということでございますが、これについては化製場の記載があるのでしょうか。その位置づけはどうなっておりますでしょうか。
〇高橋振興・衛生課長 酪農・肉用牛生産近代化計画におきましては、法律に基づき、国の基本方針の内容と調和するものでなければならないとされておりまして、国の基本方針には化製場に関して記載されておりませんことから、本県のみならず、他県の計画においても、化製場について記載はないところでございます。
〇名須川晋委員 そうしますと、県としても、これまでも、法律は決まっているかもしれませんが、無視してもいい存在と受け取れるわけでございまして、ここについては、特に農林水産部としても、何かしらのアクションを起こさなくてもいい存在であるという受けとめ方ができるのではないかと思います。
 近年、コンプライアンス、法令遵守や、CSR─企業の社会的責任が重要視されている社会情勢から、畜産業界、化製場と取引のある事業者に対し、こうした問題意識を十分認識させる必要があるのではないかと考えますが、いかがでございましょうか。
〇高橋振興・衛生課長 化製場は、屠畜残渣などの畜産副産物を適正に処理し有効活用できるよう、飼料や肥料などの原料を生産する施設であり、畜産振興を図る上で不可欠な施設と認識しております。
 例えば、化製場において定期的なメンテナンスの実施に伴い処理が中断する際に、県では、畜産副産物の排出事業者に対し、化製場への搬入時期や搬入量を調整するよう働きかけを行い、その中で化製場における適正な処理に向けた関係者のかかわりの必要性を伝えてきたところです。
 県では、今後も排出事業者に対し、畜産振興上における化製場の重要性を伝えてまいりたいと考えております。
〇名須川晋委員 もう少しかみ砕いていただきますと、化製場と取引のある事業者に対し、そういう認識を深めさせるようにしてきたということでよろしいでしょうか。
〇高橋振興・衛生課長 名須川晋委員御指摘のとおり、化製場を利用している畜産副産物の排出事業者に対して、化製場の重要性を伝えてきたところでございます。
〇名須川晋委員 取引をされているということは、当然、その施設が必要だから、そこに持っていって処理をしてもらうということでございましょうから、そうしますと、具体的に何かが変わったという事例があるのであれば、お知らせください。
〇高橋振興・衛生課長 これまで、化製場の定期的なメンテナンスのときには、化製場みずからが個々の事業者と調整をして行っていたと聞いております。このたびの調整に当たっては、一定期間、例えば数日間とめて、全面的な機械のメンテナンス更新をする必要が生じてきたところですので、各自、排出事業者がそれぞれで排出する日にちですとか量を調整するのではなく、一定期間合わせて、連携しながら協力したということがございます。
 そういう中で、メンテナンスは化製場の適正な処理に欠かせないものですから、それを行うことで悪臭の発生防止にもつながるということで、その理解が排出事業者に伝わったことになるかと考えております。
〇名須川晋委員 かなり強引な解釈のように聞こえますけれども、果たしてそれでいいのでしょうか。メンテナンスのときではなくて、日ごろからにおいが出ているということでございますから、恒常的なことなのです。ですから、もっと県としての畜産振興に係る計画が、確かに法律のもとに存在するものしかないということでありましょうけれども、振興する計画とはまた別のサイクルで、最終処分場はここですよということに対して、しっかりと県も、そして排出する事業者、畜産の業界団体も目を届かせるようにしていく計画が必要だと思われるわけでございます。そうしないと、恐らくはこの状態が続くのではないかと考えますが、いかがでございましょうか。
〇高橋振興・衛生課長 花巻市の化製場の臭気の改善に向けた県の取り組みとしてでございますが、化製場の臭気対策について、県と花巻市が合同で立入検査を行い、その検査結果や指導事項等を県と花巻市で確実に共有しております。そのほか、県と花巻市双方の環境担当部局による連絡会議が開催されておりまして、そこの場に農林水産部も参画し、それぞれの取り組みを共有しているところです。
 また、今年度から、畜産副産物の排出事業者ですとか生産者団体と、農林水産部として意見交換を行っているところでありまして、本県の化製場が適切な処理ができるよう、どのような対応ができるのか、関係する事業者、団体の意向も確認しながら検討してまいりたいと考えております。
〇名須川晋委員 化製場と取引のあるところに対してそういうやりとりをしているということでございますが、それは、今年度はどの程度されて、来年度以降はどういう機会をもってそういう話し合いがされるのかというところを、もう少し深く掘り下げたいと思います。
〇高橋振興・衛生課長 畜産団体との意見交換のほうから御説明したいと思います。畜産関係団体とは本年度合計4回の意見交換をする中で、畜産振興を図る上で化製場は不可欠な施設であるとの認識をお伝えしながら、悪臭改善のための根本的な対策について、団体としてどのような対応ができるのかという御意見を伺っているところでございます。
 畜産副産物の排出事業者に対しても、同じような御意見を伺う場を設けながら、意見交換をしております。
〇名須川晋委員 もう少し深く掘り下げさせていただきます。どういう事業者の御意見があったわけでございましょうか。
〇高橋振興・衛生課長 生産者団体、事業者としての御意見でございますけれども、悪臭改善のための根本的な対策については、まずは、原則的に事業者みずからが考え行っていくものと考えているが、生産者団体、事業者としても、化製場における適正な処理に向けどのような対応ができるのか、県ともこれから引き続き意見交換していきたいというお答えをいただいております。
 県といたしましては、現在、県が花巻市の化製場に対して化製場等に関する法律等に定める基準に適合しない構造設備ですとか衛生措置について改善が図られるよう、花巻市とも連携しながら指導を行っているところでございます。この指導状況について、農林水産部としても情報をいただきながら、あとは施設事業者の対応策、どのような形で悪臭改善につなげようとしているのか、考えや課題などについても聞き取っていきながら、環境生活部と農林水産部で情報共有するなど連携しながら、県としてもどのような対応ができるのか検討していきたいと考えております。
〇名須川晋委員 最後、農林水産部長にお伺いいたします。
 半世紀にわたりこういう状況が続いている、なかなか効果的な手も打てていないということでございます。先ほど振興・衛生課長が具体的な取り組みについてというところもお話をされましたけれども、この状態についてどのようにお感じになり、さらに、今後の具体的な取り組みをどう図っていくのかについて、農林水産部長の御見解を伺って、終わります。
〇佐藤農林水産部長 まず、この化製場を計画に位置づけるというお話がございましたけれども、先ほど、酪農・肉用牛生産近代化計画というものがあるという話をいたしましたが、こちらは現在、国で基本方針の見直しも進められておりますので、こういった内容については、国の動きなどもしっかり注視しながら対応を検討していきたいと思っております。
 それから、これまでこういう形でずっと課題が継続されてきたわけですけれども、今年度から、新たに生産者団体との意見交換という場を設けまして、私もその場に参加させていただいて、課題認識をしっかり持っております。
 ですので、先ほど振興・衛生課長からも答弁がありましたけれども、今後、この場なども十分活用しながら、どういった対応が可能か検討していきたいと思いますし、また、この意見交換の中では、生産者団体からも、化製場における適正処理に向けて生産者団体としても意見交換していきたいという御意見もいただいておりますので、こうした意見もしっかり受けとめながら検討を進めてまいります。
〇高橋穏至委員 私からは、令和7年度の農業農村整備関係予算についてという1項目だけでございます。
 過日、3月4日に県議会の議員連盟で勉強会をさせていただきまして、資料をいただいたところですが、この中で岩手県の農業農村整備について、私が毎回取り上げています。高効率な農業の実現に農業生産基盤の整備が重要な要素でありますが、令和7年度における基盤整備はどれくらい予定しているのか伺います。
〇黒田企画調査課長 令和7年度に実施いたします圃場整備ですけれども、約380ヘクタールを予定しております。これを令和6年度の県内の水田面積9万1、500ヘクタールで割り返しますと、整備率0.4ポイントの増加を見込んでいるところでございます。
〇高橋穏至委員 そうしますと、全体に対して進捗的には何%になるのでしょうか。
〇黒田企画調査課長 令和3年度の全体の整備率が今53.8%になっておりまして、これが最新のデータですけれども、これまでの実績と令和7年度の見通しを計算いたしますと、令和7年度で整備率は55%になる見込みでございます。
〇高橋穏至委員 残された場所が、条件が悪かったりして、予算の割には面積的にはなかなか進まないという状況にだんだんなってきているわけですが、それぞれの農業集落とかでも、今、高効率をしようと思っても、結構多いのが3反歩田というものです。それだと、今の規模からいったら水抜きだけでも大変だという状況で、特に家族経営はそういったところから、平均70歳を超えてきて、もうそろそろ限界かなという状況の方が多いようです。そういった意味でも、なかなか厳しいですけれども、ぜひともペースを上げてこの整備は進めていただきたいと思います。
 それで、過日、勉強会でいただいた令和7年度岩手県一般会計予算案における農業農村整備関係予算の概要ということで、国の予算と県の予算の推移が示されたのですが、国の当初予算に対して補正予算が大体4対1か3対1かという形で補正予算のほうは少ないのですが、岩手県の予算は大体1対1、下手すると補正予算のほうが多くなっている傾向がずっと続いているのです。この関係性をどう見ているか、お伺いします。
〇東梅農村建設課総括課長 令和6年度補正予算と令和7年度当初予算案を合わせた実質的な執行予算に占める補正予算比率については、高橋穏至委員御指摘のとおり、国が31%に対し、本県は51%と20ポイント高くなっております。
 この要因として、本県では、地域からの要望が特に多い圃場整備に予算を重点化していますが、国では、全体予算に占める圃場整備予算の比率が令和7年度当初予算で15%、これに対しまして、令和6年度補正予算では49%となっており、圃場整備は、当初よりも補正において予算の重点化が図られております。
 このため、地域からの圃場整備の実施要望に応えるためには、国の補正予算を積極的に活用することが重要であることから、その比率が高くなっていると考えております。
〇高橋穏至委員 予算づけの比率の違いということのようでございますけれども、結局、東北地方でも整備率が最低なわけです。国では、ある程度ほかは進んできているので、全体の予算からすると比率が低いとなっているのですが、岩手県においては、圃場整備率を上げることが非常に重要な課題になっているのは間違いないことだと思うのです。
 その中で、当初予算で圃場整備の分が獲得できない状況が続いている、裏返すとそういう状況になろうかと思うのですが、当初予算に見込めないというのは、計上もできないとか、要は国の予算の動向を見て、これくらいだろうという当初予算案を立てているかと思うのですが、どうなのでしょうか。そういうことでしょうか。
〇東梅農村建設課総括課長 高橋穏至委員御指摘のとおりでございまして、国の当初予算が伸びておりません。それで、国の予算の割り当ての見通しを立てて当初予算案を計上しているところでございます。そういうことで、補正予算のほうが大きいような状況にございます。
〇高橋穏至委員 結果的に予算が獲得されて圃場整備が進めばいいわけですけれども、やはりしっかりと当初予算で見込めるように、例えば国のほうの割合は少ないとしても、その中で岩手県として頑張って要請して、当初予算で目標をしっかり立てて進められるようにしていただきたいと思うのですが、そこら辺はどうでしょうか。
〇東梅農村建設課総括課長 県といたしましても、補正予算の活用とともに、これまでも国に対して当初予算の本県への配分を強く要望してきておりまして、今年度も6回要望しております。引き続き、本県の実情を訴えながら、予算の確保に努めてまいります。
〇高橋穏至委員 ぜひ頑張ってください。
〇佐々木努委員 私もレンダリング施設─化製場について伺いたいと思います。名須川晋委員がほとんど伺ったので、それ以外のものについて少しの時間頂戴したいと思います。
 令和5年度と令和6年度の県内の死亡牛の発生頭数と、それから、処理の状況についてどのようになっているか、お聞かせください。
〇高橋振興・衛生課長 令和5年度における県内の死亡牛の頭数は、県全体で約6、200頭であり、内訳としましては、県央地域、県北地域で約4、000頭、県南地域で約2、200頭となっております。
 令和6年度は2月末時点で県全体で約6、200頭であり、内訳としましては、県央地域、県北地域で約4、300頭、県南地域で約1、900頭となっております。
 県央地域、県北地域の死亡牛は、5カ所の一時保管施設に搬入され、青森県の化製場で処理されております。また、県南地域の死亡牛は、金ケ崎町にある一時保管施設に搬入され、群馬県の化製場で処理されております。
〇佐々木努委員 年間6、000頭も死亡牛が出る、すごい数ですね。畜産業というのは本当に大変な産業であるなと思います。
 ちょうど江刺地域のレンダリング施設の株式会社東北油化が廃業して10年が過ぎました。あのときに県議会でも大きな議論になりました。死亡牛をどこでどう処理するのかという大きな議論になって、その結果、金ケ崎町に一時保管施設をつくって、そこから群馬県に運ぶということで今に至っているということであります。青森県もそうですが、群馬県の業者には、本当に感謝を申し上げたいと思うわけであります。
 毎回聞いているのですけれども、毎年、群馬県も対応が変わらずということであればいいのですが、群馬県とのやりとり、これからも受け入れてもらえるのかどうかも含めたやりとり、連携というのはどのようになっているのか、現状をお聞かせください。
〇高橋振興・衛生課長 ただいま佐々木努委員御指摘のとおり、県南地域の死亡牛につきましては、平成26年に県内の処理業者が経営を中止したことから、それ以降、群馬県の化製場に処理をお願いしている状況でございます。
 県では、生産者団体とともに、毎年、群馬県の化製場を訪問し、処理の受け入れに対する御礼とともに、引き続きの受け入れをお願いし、当面の受け入れについて御理解をいただいております。
〇佐々木努委員 少し安心はしましたけれども、何度も私が申し上げておりますとおり、畜産県岩手の死亡牛を他県に運ばなければ処理できないという状況が、果たしていつまで続くのか、いつまで続けていいのかということは、今後本当に大事な問題になってきます。
 それから、先ほど来お話がある花巻市のレンダリング施設についても、死亡牛が受け入れられないという状況、そして、プラス50年も続いている悪臭問題、これらに対応するのは、環境分野だけではもう無理なのだろうということは、これまでの議論でもわかるわけであります。やはり畜産サイドで、これは県も含めて、悪臭問題も含めた県内の化製場のあり方を本当に抜本的に考える時期に来ているのだと思います。
 改めてお聞きしますが、県として、花巻市の化製場の位置づけをどのようにされているのか、お聞かせ願います。
〇高橋振興・衛生課長 まず死亡牛の処理のあり方ということでお答えしたいと思います。
 県内で発生した死亡牛を県内で処理することは、畜産振興上、望ましいと考えております。一方、死亡牛は産業廃棄物でありますことから、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、いわゆる廃棄物処理法の趣旨を踏まえますと、排出者である生産者や生産者団体みずからが、対応を検討していくことが必要であると考えております。
 県としては、畜産振興の観点から、生産者団体とともに、県内における死亡牛処理のあり方についてこれまで検討を重ねており、畜産農家の経費負担等が大きくなることですとか、施設の設置について地域の理解が得られないなどの課題があるところでございますので、引き続き、農業団体と、どのような死亡牛の処理のあり方がよいのか検討を進めていきたいと思います。
 続きまして、花巻市の化製場への対応についての考え方でございます。
 花巻市の化製場に対しましては、現在、県が化製場等に関する法律及び化製場等に関する法律施行条例に定める基準に適合しない構造設備や衛生措置について、改善が図られるよう、花巻市とも連携しながら指導を行っているところでございます。
 この指導状況について、引き続き、花巻市や県関係部署で情報共有を図って対応していくことが重要と考えております。その対応の中で、事業者の施設改修と根本的な悪臭対策に向けた考えやそれを行う上での課題などについて引き出しながら、環境生活部と農林水産部で情報共有し、連携しながら、県としてどのような対応ができるか検討してまいりたいと考えております。
〇佐々木努委員 わかりました。先ほどの名須川晋委員への答弁と同じということであります。
 繰り返しになりますけれども、やはり化製場というのは絶対に必要な施設であるという認識はどなたでもあると思っていて、実際そうなのですけれども、悪臭、臭気対策が最大の問題なのだと思います。その部分に対しても、畜産課としては何らかの対応をしていくという考え方は強く持っていただきたいし、そのために、今ある花巻市の化製場の施設について、改修も含めて、県の畜産サイドでどの程度支援できるのかということを考えていく。
 それからもう一つ、本当にあの場所でいいのか、これからもいいのか。悪臭対策を施したとしても、本当に住民に理解されるような改修等を行えるのかということは、しっかり研究していただくことが大事だと私は思っています。
 そういうことも含めて、この化製場の整備については、独特な社会だということで私は理解していますし、なかなか思うように進まないというのはわかる話ではあります。そうであったとしても、50年も放置していていいのか、それから、県内で処分する施設がないということでいいのかということ。これは、これまで以上に深刻な課題として認識していただいて、県内部、環境サイドはもちろんですけれども、畜産団体も含めた協議を加速させてほしいと思います。
 改めて、同じ答弁になるかもしれませんが、農林水産部長、しっかり答えていただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
〇佐藤農林水産部長 まず、群馬県の化製場に関しましては、私も先月、生産者団体と一緒に群馬県を訪問して、これまでの処理の御礼と、それから今後のお願いをしてまいりました。相手方からも御理解をいただいたと思っておりますけれども、いずれこれは、やはり県内で発生した死亡牛は県内で処理するのが畜産振興上望ましいというところは、そのとおりだと思っております。
 ただ、今のところ、県内で処理施設がないということもありますので、当面この対応が必要とは思っておりますけれども、こういった部分を丁寧にこちらの検討状況なども伝えながら、引き続き、群馬県に対しても働きかけを行っていきたいと思っております。
 それから、花巻市の臭気の対策でございます。先ほども答弁申し上げましたけれども、今年度から、新たに生産者団体との意見交換をやってまいりました。そして、私もそれに参加して、生産者団体と認識を共有しながら、今、検討を進めている状況でございます。
 課題認識をしっかり持って、やはり化製場は畜産振興上不可欠な施設だ、そして、畜産県岩手、本県にとって、これを支える産業だというところ、この役割がしっかり果たせるように検討を進めてまいります。
〇岩渕誠委員 大きく二つお尋ねします。最初に、農業分野の脱炭素の取り組みについてお伺いいたします。
 代表質問でもお尋ねしました。それに対していろいろ、講習会をしますというような話がございました。令和7年岩手県一般会計予算案の中での対応ということで承知しておりますけれども、具体に、例えば中干しの延長については、どれぐらいの会場で、どれぐらいを目標にやるのか、お示しいただきたいと思います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 中干し延長につきましては、過度な中干しによる減収とか、そういったリスクもあることですので、まずはチラシをしっかりつくって、取り組む方々に対して、農協であったり事業者の方と一緒に周知を図っていくということでございます。
 それから、新たな取り組みに関心を示す方々につきましては、年末に環境保全型農業シンポジウムを開催しております。数百人レベルで北上市を想定しておりますが、実施するシンポジウムにおきまして周知を図ってまいりたいと考えております。
〇岩渕誠委員 同様に、バイオ炭の施肥についても具体的な取り組みをお示しください。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 バイオ炭につきましては、現在、県北地域を中心に、岩手町の野菜農家の圃場で堆肥とバイオ炭を混合して農地に施用する現地実証を実施しております。
 これにつきましては、いわてグリーン農業アカデミー、県北地域の軽米農業研究所を主会場として実施しますが、この中で、その取り組み事例を講義の中に組み込むなど、周知を図ってまいります。
〇岩渕誠委員 私は、取り組みをしていただくことは大変ありがたいと思いますが、そのスピードは、相当エンジンを吹かしていかなければだめなのだろうと思っています。というのは、国も、これから農林水産省の各種補助金については、環境提言ということが出てくるわけでありますし、何よりも、今までは農家、農村が環境維持に対して一生懸命いろいろなことをやってきた、当たり前の作業の中でやってきたものが、中山間とか多面機能とか、そういったことで評価されているのですけれども、今やはりホットな脱炭素というものに対して、しっかり取り組める内容で、しかも、お金がついてくるということであれば、みすみす農家の収入源になるものをやらないということはないと思うのです。
 僕は、この二つを合わせて恐らく数十億円単位の農村収入になってくるのではないかと思っているのですが、この辺の考え方はどのように県としては捉えていますか。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 Jクレジットによる農家への収入というお尋ねでございます。
 このJクレジットでも、中干しですとかバイオ炭の取り組みにつきましては、県が関与しない仕組みとなっておりますので、実際に詳細な数量の把握、また、金額の把握はできない状況でございます。
 そうした中で、国の資料で、県内で岩手ふるさと農業協同組合ですとか、いわて平泉農業協同組合が、水稲の中干し期間の延長によるJクレジットでどれくらいやっているというような数字などを把握しておりますので、そういった県内の取り組み事例を他のエリアにも周知、PRしながら、拡大に努めてまいりたいと思います。
〇岩渕誠委員 中干しの延長は、きちんと記帳してやればいい話であります。実際には、もう既にかなり延長している人たちが多いのですけれども、一方で、バイオ炭については、炭をどうやって生産するかという問題があって、これは逆に言うと、多極分散型で生産をする可能性がある。農業現場で言うと、例えば喫緊の課題とすれば、畜産農家が減少しているので、もみ殻が非常に大量にあふれているので、この処理を何とかしたいということで、薫炭化して施肥をしたいという考え方があるのです。一方で、農村あるいは地方で今問題になってくるのは、放置竹林とか間伐材とか、いわゆるカロリーの高いもの、これは排出権取引の中でも薫炭とかに比べればかなりお金になるものですが、問題は、これをどうやって炭化していくかというところでありまして、国はモデル事業としてあるのですけれども、非常に限られているということです。
 そういった中では、やはり市町村、県、国がしっかりと対応して、この炭の生産もやっていかないと、これは卵が先か鶏が先かという議論になりますけれども、そこの供給サイドの話をきちんと手当てをしないと、この問題は進まないと私は思っております。
 もう一つ言えば、中山間とか多面的機能というのは、農業を今休んでいる人も参加するのですけれども、このJクレジットというのは、生産活動をきちんとやっている人に対して支払われるわけですから、そういう意味では、生産意欲という観点からも、これはきちんとやるべきだと思っているのですが、いかがですか。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 まず、バイオ炭を製造する施設につきましては、国の補助事業などもございますので、相談を受けながら、現地の事業者の方々の相談にしっかり乗ってまいりたいと考えております。
 それから、バイオ炭、Jクレジットの取り組みにつきましては、先ほどの繰り返しになってしまいますけれども、そういった取り組みを実際に実施しているところの情報を、新たに取り組みたい地域等にしっかり周知してまいりたいと考えております。
〇岩渕誠委員 岩手県としての新たな農業、農村の計画も始まるわけですけれども、僕はここにきっちりと位置づけをして、これは目標値もきちんと出してやっていくと。それはどうしても田んぼの中とか畑の中とか、畜産からという上がりの生産額を考えがちなのですが、それ以外に、農業がまさに果たしている多面的機能がこれぐらいJクレジットという形で出てくるわけですから、これはしっかり明示をして、目標に入れ込んでやるべきと思いますが、農林水産部長、いかがですか。
〇佐藤農林水産部長 バイオ炭の取り組みですとか、あるいは中干しの取り組み、Jクレジットとして認められたのが比較的最近ということもあって、取り組みとしては最近始まってきたというところはあると思うのですけれども、いずれ農業者の新たな収入源としまして、非常に期待される取り組みだと思っております。
 今、岩渕誠委員から、今般素案を公表しましたビジョンにも明確に位置づけてはどうかという話をいただきました。今回公表いたしました素案では三つ柱を掲げておりまして、その一つに、環境負荷低減と安全・安心な産地づくりという環境の部分、これは国の基本計画の基本理念と申しますか、そういった部分も踏まえて、三つの柱のうちの一つに位置づけております。
 今後、この素案は、まだまだ関係者の皆さん、生産者の皆さんから意見を聞きながら検討を深めていきたいと思っておりますので、岩渕誠委員からいただいた御提案についても、こういった意見交換、協議の中で検討を進めてまいります。
〇岩渕誠委員 これは農家の収入になるばかりでなくて、やはり県のトータル的なイメージ、付加価値もつけられるということでありますから、ぜひ取り組んでいただきたい。私は何度も言いますけれども、これは二番煎じではだめですから、まず先頭を切ってこういうものはやっていただきたいと思います。
 次に、米生産の状況について、二、三点、確認をしながら伺いたいと思います。
 今年度産米については非常に高値ということになりましたけれども、実際にその収支がどういう状況だったのか、県はどのように把握されていますか。
〇吉田水田農業課長 令和6年産米の収支についてでありますけれども、令和6年産の本県ひとめぼれのJA概算金は60キログラム当たり1万9、000円で、国が公表しております本県の収穫量をもとに10アール当たりの収入額を試算しますと、17万2、900円となります。
 令和6年産米の生産費は現時点で国から公表されておりませんけれども、資材価格高騰前の令和2年産の東北地方の生産費をもとに、価格高騰分を加味した10アール当たりの生産費を機械的に試算したところ、0.5ヘクタール未満の作付規模では17万8、144円と生産費が収入額を超えますが、0.5ヘクタールから1ヘクタールの作付規模では16万3、240円となっておりまして、0.5ヘクタール以上で収入額が生産費を上回る状況となっております。
〇岩渕誠委員 この数字はそのまま額面どおりに受け取るわけにはいかないのです。まず、これは数字のマジックというか算数の話で言いますと、生産費に流通経費が含まれていない。大体農協に出荷すると15%ぐらい手数料を取られるわけです。これはきちんと反映すべきだと思います。
 それから、ここで気になるのは、大規模農家の場合、令和2年には生産費が9万4、000円ぐらいだったのですが、この生産費が10万2、000円という形になっているのです。ほかの面積で言うとだんだん下がっているのですけれども、実は面積が大きいほど生産費が上がっているという傾向があって、もちろんトータルとすると面積が大きいほうが低いのだけれども、経年変化で見ると実はそんなに下がっていない、むしろ上がっている割合が高いということであります。
 そういうことからすると、どうもこの数字というのを、計算していただいて言うのも何なのですけれども、僕は疑問を持っていますし、大体の農家は多分それはないだろうと思うのですが、今の指摘についてどう思いますか。
〇吉田水田農業課長 生産費の推移でございます。
 大規模、15ヘクタール以上の生産費が年々上昇傾向にあるということでございますけれども、令和5年、令和6年につきましては、両方とも試算ということで、単純に物価の指数が上昇した分を加味しまして計算したことになりますので、上昇しているような状況になっておりますが、実際に公表されるのはこれからとなりますので、実態についてはまだ把握できていないところでございます。
〇岩渕誠委員 これは指摘にとどめますけれども、いずれにせよ、多分生産費が大規模農家でも恐らく1万1、000円とか2、000円ぐらいかかっていると思うのです。だけれども、政府の目標は2023年には、これは数量になりますが、60キログラム当たりの生産費は9、600円に抑えるということです。だから、低廉な機械をやりましょうとか、低廉な肥料をやりましょうとか、そういうような話になって進んできたのだけれども、ここのところ原価の高騰ですっかりこの話が忘れられてしまっているわけです。そうすると、国の計画と全くそごが生じてくるということです。
 それから、生産数量の問題で言うと、実は、作況指数というのがありますけれども、これはほとんど今、農家は信用していないのです。なぜならば、余りにも実感が違い過ぎるわけです。岩手県の場合は1.9ミリのふるいの目があります。九州地方に行くと1.8ミリなのですね。地域によって全然違う。1.9ミリでふるうという中で、よく県が、うちは5年連続一等米比率一番ですと言うけれども、それをするためには、そこから相当抜いているということなのです。乳白米とかが最近あるから。だから、作況指数というのは全体の数字であって、主食用米に回るパーセンテージは、年々かなり落ちているのではないかと私は思っています。
 だから、来年3%ぐらいの耕作面積を上げるぐらいでは私は全然足りないと思っているのですが、いかがですか。
〇吉田水田農業課長 食用米の生産量につきましては、先ほど答弁いたしましたが、1、300ヘクタール増加ということで、比率にしますと約3%ということですが、これは国の指針等の動向も踏まえていますし、県の需要の動向も踏まえて設定させていただいたものでございます。
〇岩渕誠委員 その設定の考え方はわかるのだけれども、今の農家の現実からすると、一等米をつくろうとすると、大分ふるいにかけて落としてしまうわけです。わかっている中間業者は、ふるいになったものを買って、1.8でもう一回ふるって、それを主食用米にするような業者もいるのだけれども、やはり現実と統計が合っていないという話が問題で、3%ぐらいでは何ともなりませんという話なのです。
 もう一つは飼料用米、これは去年800ヘクタールも減りました。単純なのです。一般品種は毎年5、000円ずつ下がっていくから、主食用米が高いのに、安い飼料用米などはしないわけです。その少し前は何をやっていたかというと、一般品種で植えたところを、一般出荷しないで飼料用米にかえてくださいと、7月ぐらいまで農林水産省がキャンペーンをやっているわけです。それで調整しているわけです。これは農家のほうが、多分新年度は、一般品種はもっと下がると思うのです。
 そういうからくりがいっぱいあって、帳尻を単年度で合わせようということをやっている限りは、国の今の事実上の減反政策というのは、そもそも100%にしようという体制ですから、これは何かあったら絶対足りないということなので、3%上げるとかなんとかというレベルではなく、大きな話で、この米不足、そして小売価格の高騰は、制度疲労を起こしているのです。これを早目に認めて、きちんとした対応をとらないと大変なことになると思います。これは農家にとっても消費者にとっても、どちらも守れないという話になると思いますが、農林水産部長、見解はいかがですか。
〇佐藤農林水産部長 岩渕誠委員から飼料用米の話、あるいは単年度ではなくて、ある程度のスパンで見ていく必要があるのではないかという御指摘をいただいたと受けとめております。
 国で今回、水田政策については、見直しというものを打ち出しました。ただ、まだこの詳細が国からつまびらかにされておりません。そうした中にはありますけれども、県では、今月に入って水田政策の見直しについてもしっかり国に、やはり現場の、地域の生産がしっかり取り組まれるようにという意味を込めて要望も既に行ったところでございます。こうした国の水田政策の見直しの動向もしっかり注視しながら、本県農業の強化という部分での取り組みを進めていきたいと思います。
〇岩渕誠委員 岩手県の基幹的農業従事者、農家数を含めて、10年後には今の4割になりますという推定が出ています。それから、水田についても今より5、000ヘクタール減るという推定です。
 今、国の考え方というのは、集約できるのだから、あとは大規模化してやろうという構想になっているのだけれども、実際に岩手県の7割は、御存じのとおり中山間地帯です。3反歩の田んぼすらできない、そういうところでやっているわけですから、そのような国の机上の空論どおり大規模化などできるわけがない。本当は大規模化すれば下がるのだけれども、これをみんなやったら経費が上がる。さっきのものも、僕は、条件不利地を頼むからやってくれと言われてふやしているから、多分大規模の人たちも効率のいいところだけでやっていないからそうなると思うのです。
 そういう意味では、数を減らして大規模化すればいいという単純な農政ではないし、減反政策というのは、果たして本当にこれからの食料安全保障の中でいいのかということは、ぜひ考えていただきたいと思います。
 私らは農業者戸別所得補償制度をしっかりとやったほうが、結果的に流通サイドにも影響が少ないのではないかと思っておりますけれども、それぞれ皆さん意見があると思いますから、私はこの意見を申し上げて、終わります。
〇菅野ひろのり委員長 この際、昼食のため午後1時まで休憩いたします。
   午前11時59分 休 憩
午後1時2分 再開
〇ハクセル美穂子副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。
〇鈴木あきこ委員 それでは、よろしくお願いします。私からは、家畜人工授精師について伺います。
 岩手県農業共済組合において、家畜共済制度改正により、家畜人工授精師業務を令和7年3月、ということは、もう3月の半ばなので、あと半月で廃止しますということになっております。
 昨年の6月定例会において、私は、県とか関係機関が連携して、繁殖農家が経営を継続できるよう取り組んでいただきたいとお願いしております。特に盛岡地域と遠野地域が大変な状況になっておりました。
 そのときの農林水産部長から、全ての業務継承ができるまでしっかりと取り組んでまいりますという御答弁をいただいておりますが、現状、家畜人工授精師と繁殖農家のマッチング状況を伺います。
〇村上畜産課総括課長 県では、県農業共済組合の盛岡地域と遠野地域の6市町におけます家畜人工授精業務の廃止に関しまして、広域振興局が主体となりまして、地元の市町や農業協同組合、農業共済組合等と検討する場を設けまして、地域の家畜人工授精業務が継続できるよう検討を重ねてきたところでございます。こうした取り組みによりまして、本年1月に、対象となる328戸全ての継承先が決定しております。
 継承した農業協同組合や個人開業の人工授精所などでは、農家からの依頼を受けまして、随時、家畜人工授精業務の対応を開始しているところでございます。
〇鈴木あきこ委員 繁殖農家たちは、家畜人工授精師が撤退するという状況の中で、どうやって自分たちの生活を組み立てていくかというところで、すごく涙を流して、不安で夜も眠れない状況でした。自分はもうやらないという農家も何カ所かあるということではありましたが、これからも続けたいという繁殖農家については、きちんとマッチングしていただいて、本当にありがとうございました。
 今、答弁の中にも農協というお話が出ておりました。先日、農協の関係部署の方から伺ったところ、農協で引き継いでいくことは確かにそうなのですが、要するに、この部門は赤字覚悟で行う部門であって、赤字が続くようであれば、農協自体も継続できるかなという不安を抱いているところでありました。
 資料を見ていくと、岩手県の肉用牛の令和5年と令和6年の産出額を比べていくと、令和6年は23億円減少となっております。それでも知事は、海外に農産物、牛肉も含めトップセールスに行っております。その中で、産出額は減少しておりますが、畜産県岩手としてあり続けるためには、家畜人工授精師だけではないですが、まず子牛が生まれてこないと牛がふえていかないという現状を考えれば、この家畜人工授精師の確保については、県で家畜人工授精師の講習を行っているので、きちんと講習を行い、その人数を把握して、その人数が県内のどういうところで安定的に活動しているかをチェックするような、また、県で把握するような仕組みをつくることが重要と思います。
 県として、今後どのようにそのことに取り組んでいくのか、また、現在取り組んでいることがありましたらば、伺わせていただきます。
〇村上畜産課総括課長 県では、家畜人工授精師の確保に向けまして、先ほど鈴木あきこ委員からもありましたとおり、家畜改良増殖法に基づく講習会を開催しまして、毎年、約30名の家畜人工授精師の免許取得を支援するとともに、牛を対象とする178カ所の施設に対しまして、家畜人工授精業務施設の開設の許可をしております。
 また、本年度から、県独自に、免許を取得している家畜人工授精師の活動状況の把握のほか、新たに免許を取得した方の就業状況等について調査を実施しております。
 この調査結果では、県内におきまして、農業協同組合や個人開業の施設で家畜人工授精業務を提供している家畜人工授精師は279名となっておりまして、本年度新たに免許を取得した29名のうち23名が、資格を生かせる農業協同組合や法人等に就職する、または就職見込みというようなことで、家畜人工授精師の把握をしているところでございます。
〇鈴木あきこ委員 家畜人工授精師の資格を持った方の活動状況、就業状況について、きちんと把握していただいているということでしたので、これからも続けていただきたいと思います。
 また、農業人口の減少により、畜産業も集約して大規模化にはなっていくと思いますが、家畜人工授精師もそうですし、産業動物獣医師についても、これからも県で積極的に取り組んで確保等していただきたいと思います。
〇工藤剛委員 私は、まず第1点、スマート農業についてお伺いさせていただきます。
 県では、農業分野も含めて今後デジタル化を推進していくことを打ち出しておりますが、農業分野のスマート農業に対しまして、まず一番課題となるのがデジタル人材の育成、それと導入コストの低減、あとは農業生産基盤の整備だと思います。これを推進していくというところまではわかるのですが、具体的にどういう取り組みをしていくかを教えていただきたいです。
〇長谷川農業革新支援課長 県では、スマート農業などの農業DXの推進に向けまして、デジタル人材の育成や導入コストの低減、農業生産基盤の整備、技術の開発、実証など、五つの柱を掲げまして取り組みを進めているところです。
 工藤剛委員御質問の三つの点につきましては、具体的にお話ししますと、デジタル人材の育成につきましては、農業普及員等の指導者ですとか農業者等を対象としました、先進的な取り組み事例を学ぶ現地技術交流会などの開催、導入コストの低減につきましては、スマート農業の導入事例集の作成や農業者がスマート農業機械等の導入判断を支援するようなツールの開発、国や県の補助事業によるスマート農業機械等の導入支援、農業生産基盤の整備につきましては、水田の大区画化や中山間地域でのきめ細かな整備、あとはロボット草刈り機などに対応できるような、のり面の傾斜を緩やかにするような整備ですとか水位を自動制御するような給水施設、スマート農業が可能となる生産基盤の整備などに取り組んでいるところです。
〇工藤剛委員 それで、例えばデジタル人材の育成ということで普及員、農業者と一緒にいろいろ研修会をしているということですが、県の考え方としては、例えば普及員をふやしてというか、要は指導する人をふやして、それから、実際に生産者の方に広めていくということではなくて、指導者というか普及員も生産者も同時に、一気に研修会を開いて人材育成していくという考え方でよろしいのですか。
〇長谷川農業革新支援課長 農業普及員の育成に農業革新支援としては取り組んでおりまして、その研修の中で、スマート農業の技術についてもスキルアップを図っているところでございます。
 あとは、現地で取り組まれている先進的な生産者の圃場をお借りしまして、そういったところで技術を生産者とともに学ぶような機会を、現地技術交流会として設定しているところでございます。
〇工藤剛委員 そういう普及員の方はそれなりにわかるのですけれども、例えば生産者の方ですと、デジタルに対応する勉強というのは、年齢的なことも含めますとなかなか難しいという方もいらっしゃるかと想像できるわけです。
 現状、生産者の方々でやるのは、やはり若い、いわゆる次代の担い手という方が多いのか、それとも比較的高齢者の方も積極的にそういうものを取り入れようという傾向があるのかどうか、その辺をお聞きします。
〇長谷川農業革新支援課長 先端技術ですので、若い方のほうが取り組みやすいという面はあろうかと思いますけれども、何歳ぐらいの方にスマート農業が普及しているかという統計的なものはございません。
 それで、我々として把握している部分ですけれども、水稲分野におきましては、水稲を15ヘクタール以上の大規模に作付している経営体を対象とした調査がございます。その結果を見ますと、回答のあった463経営体の約8割で、直進アシスト田植え機ですとかGPSガイダンス、ドローンなどのデジタル技術を活用したスマート農機を活用している状況でございます。
〇工藤剛委員 このスマート農業に転換するといいますか取り組むということで、最初の関門は導入するときのコストだと思うのです。初期投資といいますが。それに関して、先ほどの御答弁ですと、そういう判断をする支援もしていただいているということでございますが、現状、今の時点で感覚的なものといいますか、初期投資に対してはかなり抵抗感があるものかどうか、その相談を受けられている方々の内容を教えていただきたいのですが。
〇長谷川農業革新支援課長 把握している範囲内の話になろうかと思いますけれども、大規模な生産者、面積の大きい方であれば、うまくスマート農業技術のメリットを生かせる経営になっているかと思いますけれども、まだまだ機械としては高い初期投資がかかるものでございますので、そこの部分は、費用対効果を見ながら、やみくもにスマート農業を進めるというよりは、メリットを生かせる経営体に向けて勧める技術かと考えております。
〇工藤剛委員 やはり推進していくという取り組みはもちろん必要なのですが、実際、現場とすればハードルが高い部分がまだあるかとは実感しております。今後ともよろしくお願いいたします。
 次に、リンドウの振興についてお伺いいたしますが、今、岩手県でも日本一の産地となっておりますリンドウのさらなる販売促進、そして、ブランドの維持のために、現在の課題と今後の対応をお伺いいたします。
〇中村技術参事兼農産園芸課総括課長 本県は、リンドウの国内出荷量の約6割を占める日本一の産地となっていますが、近年の夏季高温による開花期の変動や生産者の高齢化などに加え、花の消費の伸び悩み等により生産性、収益性が低下しており、花の需要期を中心とした生産拡大とともに、経営規模の拡大や新規栽培者の確保が課題となっております。
 このため、県では、岩手県花き振興計画に基づき、盆や彼岸の需要期の安定的な出荷が可能で、温暖化等の気候変動にも適応する優良品種への新改植とともに、規模拡大の課題である収穫、調製作業を省力化するAI技術を活用した自動選花機の開発や、新規栽培者の確保に向けた圃場整備地区や集落営農組織での作付拡大のほか、花の消費拡大に向けたフラワーフェスティバルなどの開催や花育活動などを進めております。
 今後とも、本県が日本一のリンドウ産地として維持、発展するよう、関係機関、団体と連携しながら、生産振興と販売促進、ブランドの強化に向けて取り組んでまいります。
〇工藤剛委員 今の御答弁にもありましたとおり、今一番の悩みが、近年の猛暑による高温障害ですとか、リンドウは大変病気に弱いということもございまして、ブランドに即した出荷をしようとしますと、出荷できない部分もかなりふえるという面がございます。
 それで、猛暑による例えば病気等ですが、その対策といいますか、今どういう状況になっておりますか、お聞きいたします。
〇長谷川農業革新支援課長 リンドウの高温障害ですとか病気等の状況と対策についてということだと思いますけれども、県内では、夏季の高温によりリンドウの花が着色不良となる日焼け花と呼ばれる症状ですとか、花や葉に斑点が生じ商品価値が損なわれる黒斑病という病気の発生が増加するなど、リンドウの収穫量の減少ですとか品質の低下が見られているところです。
 県では、今年度、JAの花卉生産部会と連携しまして、遮光により高温の影響を回避し日焼け花を軽減させるような対策技術を実証するとともに、農業研究センターの試験研究成果を踏まえまして、産地での黒斑病の防除開始時期を変更するなど、防除対策を強化しているところでございます。
〇工藤剛委員 生産者の方から、例えば昨年も、数量は少なかったのですけれども、単価がよかったので何とかぎりぎり生産性が保たれたという話も聞きました。ただ、やはり生産者にしてみると、要は出荷できない削っていく部分が多く出ることを大変気にしておりました。
 それで、お聞きしますが、近年の生産量と販売額の推移がわかりましたら教えてほしいのですが。
〇長谷川農業革新支援課長 工藤剛委員御指摘のような、高温障害ですとか黒斑病に特化した数値というのは把握しておりませんけれども、JA全農いわてで取り扱っている実績を見ますと、高温障害が発生していない令和4年度と、令和5年度、令和6年度を比較してみますと、数量でそれぞれ10%ほど低下しておりますし、金額でいいますと、先ほど単価がよかったという話もありましたが、おおむね99%と96%ということになっております。
〇工藤剛委員 先ほどリンドウにもスマート園芸といいますかAI技術を導入しているということで、AIで選別する選花機も研究しているということですが、これは、例えば導入されている率といいますか、県内ではどのぐらい普及しているかわかりますか。
〇中村技術参事兼農産園芸課総括課長 リンドウのAI自動選花機につきましては、現在開発中でございまして、新いわて農協の管内を中心にいろいろ今進めているところでございます。リンドウの栽培に係る作業時間が4割を占めるわけですが、そこを省力化させて、リンドウの規模拡大を進めようとしているところでございます。
 八幡平市で行っている令和4年からのこの開発においては、実用レベルに近いところまで今精度が向上しておりまして、令和7年度において、実用化に向けた最後の部分を詰めていこうとしているところでございます。
〇工藤剛委員 先ほども申し上げましたとおり、リンドウは物すごく薬をかける作業が多いというところですが、例えば薬を散布するに当たって、今はまだ人の手作業で薬を散布しているのですが、そういう面での、AIで散布するような研究とかは、まだ進んでいないのですか。
〇長谷川農業革新支援課長 スマート農機を使った防除についてのお問い合わせということだと思います。
 農薬散布に当たりましては、まずは、例えばスマート農機でいいますとドローンの活用が考えられるのですけれども、通常、普通に散布する薬をそのまま散布はできませんので、ドローンで散布できるような登録をとる必要がございます。そういった試験研究も進んでおりますし、あとは、将来的にはリンドウでの防除効果をあわせて見ながら、適応可能かどうかという部分を検討していくことになろうかと思います。
 あとは、リンドウとか野菜などで自走式のロボット防除機というものも今開発中でして、そうした機械の適応性についても、今後、研究成果が出てくるものと思っております。
〇工藤剛委員 いずれ、日本の6割を占めるリンドウ産業でございますし、反収150万円とも言われる高収入の産業でございますので、今後の振興にも御尽力をお願いいたしまして、終わります。
〇村上秀紀委員 私からは、まず、いわて農業生産強化ビジョンに関連したところについて伺いたいのですが、令和7年度岩手県一般会計予算案を見ますと、さきに示されたビジョンの素案に記載されている取り組みについては、関連する関係予算が盛り込まれているものもありますが、これからのものもございます。
 品目や地域に着目した採算性確保とか、また、環境負荷低減に係るコストの削減、収益力の強化など、さらなる取り組みが求められる分野もあるのではないかと考えますけれども、令和7年度岩手県一般会計予算案で特に重点的に実施しようとしている施策と、そして、ビジョンの策定を踏まえて、今後さらに充実強化していく部分など、次の展開についてどのようにお考えであるかを伺います。
〇佐々木技術参事兼農業振興課総括課長 令和7年度岩手県一般会計予算案では、いわて農業生産強化ビジョンの素案に掲げる三つの柱ごとに、生産性・市場性の高い産地づくりでは、沖縄県と連携した高温登熟耐性を持つ米の新品種の開発、あるいは大規模園芸施設の企業誘致に向けた推進体制の整備、環境負荷低減と安全・安心な産地づくりでは、グリーンな栽培体系への転換に向けた実証、それから、人材の確保・育成では、短期雇用人材の確保に向けた取り組みへの支援など、新たに取り組む内容を盛り込んでいるところでございます。
 国では、食料安全保障の強化等を図るため、農業の構造転換の実現に向けた施策を令和7年度から初動の5年間で集中的に実行することとし、毎年度、必要な予算が検討されるものと承知しております。
 本県のビジョンに盛り込む取り組みにつきましては、三つの柱を中心にどう事業化していくかが重要と考えておりまして、今後も、生産者や農業団体等と意見交換を重ね、国の施策や予算を有効に活用しながら、本県の強みをより強く強化する観点で事業を展開していきたいと考えております。
〇村上秀紀委員 まだ素案ということですから、具体的な施策とか予算化は、これからのものが多いと思います。
 今、三つの柱のお話が出ましたけれども、その中で、特に環境負荷低減の取り組みは、効率性あるいは採算性が低いということもあると思います。うちの地域でも、例えば今、農業を取り巻く環境に対応することで手いっぱいで、どうしてもこうしたところは後回しになってしまうという行政の声もあったりします。ですから、いかにコスト削減とか収量アップ、販売価格、つまり高付加価値化などにつなげていくことが求められるのかということだと思います。
 そういったところで、このビジョン策定、そして今後の施策の展開について取り組みの充実強化が求められると思います。この三つを重点的に取り組むといったところで、今、具体的にお話を伺って、国の施策に基づいてというお話もありましたけれども、一つ一つ、もう一歩踏み込んで、もう少し教えていただきたいところがあるのですけれども。
〇佐々木技術参事兼農業振興課総括課長 生産性・市場性の高い産地づくりでは、先ほど申し上げましたとおり、まずは品種の開発等をやっていくということでございますし、県産飼料の生産拡大、それから、輸出促進に取り組んでまいりたいと考えております。
 それから、安全・安心な産地づくりにつきましては、有機農業やGAPの推進、こういったものに取り組みたい。
 人材の確保・育成では、新規就農者や多様な人材の確保に加えまして、県立農業大学校の機能強化などの施策を展開してまいりたいと考えております。
〇村上秀紀委員 今、農業大学校というお話も出ましたけれども、そこに関連して、農業人材育成のための取り組みについて伺いたいと思うのですが、本県の基幹的農業従事者について、令和2年度の4万4、000人から令和17年度にはおよそ1万9、000人、15年で半減する見込みであると、この先もさらなる減少が見込まれております。
 本日、さきに郷右近浩委員からもお話がありました農業大学校についてですけれども、高校から大学校までの連携という話もありました。この農業大学校の機能強化はもちろんですけれども、卒業して県内に就農していただくのが本来の目的の大きな一つだと思うのですが、例えば、この農業大学校から県内に就農した場合に、就農形態に応じたインセンティブとか、そういった検討はこれまであったのかどうか伺いたいと思います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 まず、農業大学校の学生を含めまして新規就農者への支援としては、経営開始資金や経営発展支援事業を活用することが可能です。
 これまでも、新規就農する方々、これは農業大学校を卒業して就農する方以外も、全ての方々に対して、それぞれの状況に応じて、こういったさまざまな支援策を相談に乗りながら活用していただくということで進めておりますので、農業大学校の学生のみを対象としたインセンティブを与えることについては難しいものと考えて、これまで検討した経緯はございません。
〇村上秀紀委員 ぜひ高校から大学校、そして、社会も含めて受け入れ体制をしっかりとつくっていただいて、大学校への入学者もそうですし、そのまま県内に就農していただくという独自のインセンティブが私は必要なのではないかと思いますので、今後検討の余地があれば、ぜひこの点も考えていただきたいと思っております。
 他県の事例ですけれども、人材育成に関連して、宮崎県では、行政や農業団体等が出資して、それぞれの地域にワンフロア化した新たな組織をつくって、農地関係から技術、経営資源、いわゆる人、物、金のマッチング提供、販売サポートとか多様な雇用人材の確保、調整等を担う、また、生産性の高い先進技術の導入支援などを行う、産地サポート機能を担う組織の再構築に取り組んでいる事例もございます。
 こうした産地づくりを支える人材の確保とか育成の推進について、既存の新規就農支援等の枠組みを超えて、新組織の立ち上げも含めて、まさに今、次元の違う取り組みを展開していく必要があると考えるのですが、これについての見解を伺います。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 県では、新規就農者の確保や担い手の育成の取り組みを一体的に推進するため、令和5年度に、県農業協同組合中央会、公益社団法人岩手県農業公社、一般社団法人岩手県農業会議とともに、岩手県農業経営・就農支援センターを設置し、就農から経営発展段階に応じてきめ細かく支援を行っているところでございます。
 新規就農者の確保に向けては、県内外での就農相談会の開催や、生産技術を習得できる研修受け入れ先の紹介、そのほか、第三者継承を含む経営移譲希望者と就農希望者とのマッチングなどに取り組んでおります。
 また、担い手の育成に向けては、中小企業診断士、社会保険労務士ですとか、そういった専門家の派遣のほか、労働力確保のための労務管理研修会や、防除作業を請け負う組織の活用に向けた研修会の開催などを行っております。
 県としては、こうした取り組みを中心に、関係者と一体となって人材育成に引き続き取り組んでいく考えです。
 また、村上秀紀委員御紹介の宮崎県の事例については、その内容については承知しておりますので、本県の状況等を踏まえ、さらなる人材育成の強化についても検討を行う考えでございます。
〇村上秀紀委員 ぜひ、その点についてもこれからどんどん、もっと力を入れて取り組んでいただきたいと思います。
 もう一点伺うのですが、先日の知事のトップセールスについて伺いたいと思います。
 1月下旬にアメリカ、そして、カナダのバンクーバーにおいて、岩手県産の農産物の輸出力強化、販売拡大及び本県への観光誘客の促進を図るために、知事を筆頭に、関係する商工団体、農業団体等とともにトップセールスを実施していただきまして、本当に感謝を申し上げます。
 私も報道や関係者から聞いたお話ですが、県産品の伸び代に大きな手応えを感じておりますし、また、実際にバンクーバーから100キロメートル離れたビクトリア市なども、これまで盛岡市と長きにわたって姉妹都市、友好を深めてきたかいもあると思いますが、現地の方々は、盛岡市という名前は当然ですけれども、きちんと岩手県という名前を認識していると耳にしております。本当に一般家庭にも岩手県とか、そういった認知度が広がっていると実感しています。
 そこで、今後このトップセールスをどのように生かしていくのか、こじあけていただいた突破口を足がかりに、市町村の行政と関係者が連携して、どうやって継続的にプロモーションをかけていくのか、その辺について伺いたいと思います。
〇臼井流通課総括課長 本年1月に実施したアメリカ東海岸とカナダでのトップセールスにつきましては、農業団体、商工団体等とともに、今回、生産者も参加いたしまして、オール岩手で取り組んだところでございます。流通関係者からは、県産品を取り扱いたい、消費者からは、日本で食べたものをアメリカでも食べたいといった声をいただくとともに、現地事業者等とのつながりの強化や新たなネットワークの構築が図られまして、県としても大いに手応えを感じたところでございます。
 令和7年度は、参加した農業団体等の評価も踏まえまして、アメリカ西海岸、カナダにおいてトップセールスを実施する方向で、現在調整を進めているところでございます。
 県産品の高い評価やこれまで築いてきたネットワークを生かしながら、関係機関、団体等と一丸となって、県産品のさらなる輸出拡大に取り組んでまいります。
〇村上秀紀委員 本県において、いわて農林水産物国際流通促進協議会が中心になって、これまでも輸出を担当していると思います。
 資料をいただいたところで、この組織を核にして広げていく団体ではありますけれども、実際、確認してみると、構成団体はそれぞれ20団体が網羅されていると思うのですが、賛助団体の中で、例えば農薬業者も入っていたり、流通業者も入っていますが、1社だったり、3社だったり、特に市町村が、現在のところ13市町の参画となっております。この程度ですとまだまだ少ないのではないかと感じるのです。
 この賛助団体の拡大も必要と考えるのですが、その辺の考えについても伺いたいと思います。
〇臼井流通課総括課長 県産農林水産物の輸出に当たりまして、市町村をもちろん初めとして、関係機関、団体が一体となって取り組んでいくために、村上秀紀委員から御紹介のありました、いわて農林水産物国際流通促進協議会を組織いたしまして、輸出拡大に取り組んでいるところでございます。
 これまで、トップセールス等につきましても、例えば令和5年度のシンガポールで実施したトップセールスにおいては、奥州市や金ケ崎町からも御参加いただいて取り組みを展開するなど、実績も積んできているところでございます。
 今後も、そういった輸出拡大に御興味のある市町村、団体などを賛助団体として巻き込んでいきながら、輸出拡大に取り組んでまいります。
〇村上秀紀委員 今、賛助団体に入っていない市町も出てきました。そのとおり、広く今後も参画していただきまして、ぜひこの団体へ参画してくださるところをふやしながら、そしてまた、今はまだ民間事業者が大変少ないと感じますので、とにかく幅広く賛助していただきながら輸出に向けて強化を進めていただきたいと思いまして、私からは終わります。
〇斉藤信委員 それでは最初に、高病原性鳥インフルエンザ対策についてお聞きいたします。
 1月に発生した高病原性鳥インフルエンザで、県職員1万人余が24時間態勢で取り組まれたことに、改めて敬意と感謝を表します。
 最初に、発生農場への支援策と営農再開の見通しはどうなっているでしょうか。
〇高橋振興・衛生課長 発生農場への支援策と営農再開の見通し、2点についての御質問ですが、まず、発生農場に対しましては、家畜伝染病予防法に基づき、国から殺処分された鶏等の評価額全額の手当金や、一般社団法人日本養鶏協会からの経営支援互助金が交付されるほか、国の融資制度により、鶏の購入など経営再開に必要な資金の活用が可能となっております。
 現在、県では、発生農場に対しまして、支援制度の内容等を丁寧に説明しながら、国からの手当金が速やかに交付されるよう、評価額の算定などの事務手続を支援しているところでございます。
 経営再開についてですが、発生農場が経営を再開するためには、国の防疫指針に基づき、発生農場の飼養鶏等を殺処分、埋却し、農場の消毒を繰り返して実施し、その後、県の検査により、農場内の床や壁等から高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されないことや、飼養衛生管理が適切に実施できることを確認した上で、生きた鶏を鶏舎内で一定期間飼養してモニタリングする最終的な検査で陰性を確認する必要があります。
 発生農場では、これらの経営再開に向けた準備を現在進めておりまして、県では、発生した5農場のうち、1農場について最終的な検査を終え、この1農場では3月15日から鶏の飼養を開始しております。
 県としては、残りの4農場について、ひなの導入などの準備が整い次第、再開に必要な検査の実施等により経営再開を支援してまいります。
〇斉藤信委員 既に5農場のうち、1農場は再開をしているということですね。わかりました。
 それで、今回、国から疫学調査のチームも派遣されたと思いますけれども、今回の鳥インフルエンザの感染経路はどこまで明らかになっているのか、今後の対策を含めて示してください。
〇高橋振興・衛生課長 鳥インフルエンザの対策についてでございますが、高病原性鳥インフルエンザの発生防止に向けては、野鳥などを介した農場内へのウイルスの侵入を防止する対策の徹底が重要となります。
 このため県では、渡り鳥が飛来する10月までに、100羽以上を飼養する全ての養鶏農場に家畜保健衛生所の職員が立ち入りし、飼養衛生管理の徹底を指導しております。
 ことし1月、本県で感染事例が連続して発生したことから、県では、事態の深刻さを踏まえまして、各農場での蔓延防止対策を強化するため、農場の管理者等を対象に、国や家禽疾病の専門家を招いた会議を開催したほか、低温下で消毒効果を高めるため、車両等の消毒薬を高濃度で使用するなど、寒冷地に対応した対策等により、飼養衛生管理のレベルを1段上げた取り組みを進めているところです。
 国の疫学調査チームにつきましては、現在、原因を分析中ですが、その結果も踏まえまして、令和7年度は、平時から養鶏農場の管理者等を対象にした連絡会議を開催し、今回の強化した一連の取り組みですとか国の疫学調査チームの結果も踏まえながら、対策強化の取り組み事例を共有するなど、生産者や関係機関、団体等と力を合わせて、本県の養鶏農場で鳥インフルエンザが発生することがないよう取り組んでまいりたいと考えております。
〇斉藤信委員 そうすると、感染経路の究明については、今調査分析中だということですね。わかりました。
 それでは次に、米不足の要因と課題についてお聞きいたします。
 2024年産米の相対取引価格、販売価格の推移はどうなっているでしょうか。米の価格が下がっておりませんけれども、その要因をどう捉えているでしょうか。
〇菅原流通企画・県産米課長 令和6年産の岩手県産ひとめぼれ玄米60キログラム当たりの相対取引価格でございますが、昨年11月が2万858円、12月が2万3、573円、ことし1月が2万5、419円となっております。
 また、岩手県産ひとめぼれ5キログラム袋の店頭の販売価格でございますが、昨年11月が3、297円、12月が3、273円、ことし1月が3、381円となっております。
 米の価格が下がらない要因についてでございますけれども、昨年8月の南海トラフ地震臨時情報等を受けた買い込み需要などにより、全国的に店頭で米が品薄となりまして、価格が上昇したところでございます。それ以降、令和6年産の新米の出回り後においても集荷競争が続いておりまして、価格が下がることなく、さらに上昇しているものと認識しております。
〇斉藤信委員 岩手県産ひとめぼれも、前年度と比べますと、1月は、昨年度は1万5、258円が、令和6年産米は2万5、419円となっております。店頭販売価格は、前年と比べますと1.6倍、全国も1.69倍と言われていますから、とんでもない上昇になっている。
 私は、結局政府の言い分は破綻したと思います。いわば十分米は足りているのだけれども、流通で詰まっているといいますか、そういう言い分で備蓄米の放出にも背を向けていた。しかし、いつまでたっても、新米が出ても米がどんどん上がる。結局、米が不足しているからなのです。米が不足している、私はそこに一番の原因があるのだと思います。
 まず、何よりも昨年、需要量は705万トンだった。米の生産量は661万トンですよ。生産と需要だけ考えても44万トン少なかったわけですね。備蓄米があるから大丈夫と言っていたけれども、全然大丈夫ではなかった。今の生産量は需要に追いつかない、44万トンも少ないものになっているということです。本当に減反をやり過ぎて、生産基盤がぎりぎりのところに来て、今回の米不足が発生したのではないかと思いますが、いかがですか。
〇吉田水田農業課長 米の取引価格でございますけれども、米の取引価格は、需給バランスなど民間の取引環境の中で決まっていくものであるとの認識でございますが、主食用米の需要が国全体で長期的には減少を続けておりまして、最近では毎年10万トン程度減少していることを踏まえて、農業者、それから産地が、みずからの経営判断により、主食用米や麦、大豆などについて、需要に応じた生産を推進しているところでございます。
 国では、JA全農など主要な集荷業者に集まる米が例年に比べて減少するなど、米の流通に目詰まりが生じたとしておりまして、今後は、米の販売事業者に義務づけている国への届け出について、対象事業者を拡大することも検討していると聞いているところでございます。
 引き続き、国の実態把握等の動向も注視しながら対応していきたいと考えております。
〇斉藤信委員 国の破綻した言い分を代弁しても、これは全く意味がない、そのことは指摘しておきます。
 そこで、米の生産基盤の減少の実態、主食用の水稲作付面積、生産量、稲作農家の推移は、10年前と比べてどうなっていますか。
〇吉田水田農業課長 主食用米の作付面積等の推移についてでございます。
 国の作物統計調査によりますと、本県の令和6年度の主食用米の面積は4万3、100ヘクタール、生産量は24万5、200トン、平成27年と比べまして、作付面積は10%の減、生産量は9%の減となっております。
 また、国の農林業センサスによりますと、最新の数字でございますが、令和2年度の稲作農家数は2万7、272経営体で、5年前の平成27年度と比べまして21%の減となっております。
〇斉藤信委員 岩手県でも、米の作付面積が減少して、生産量も減少している、農家も減少している、20%も減少している。そこで、来年は3、000幾らぐらいふえるという話がありましたが、今本当に米を増産しなくてはならない。私は米の増産と備蓄こそ必要ではないかと思います。
 これは、鈴木宣弘先生が県政調査会でも言ったのだけれども、中国は1年分備蓄しているというわけです。日本の米は1.5カ月分です。何かあったらすぐ飢餓になりますね。本当に備蓄そのものも余りにも少な過ぎる。
 今度、政府は、足りなくなったら大変なので30万トンぐらいまで輸出量をふやすと言っていますけれども、これは小手先の議論で、本格的に米の食料安全保障と言うのだったら、中国に負けないような備蓄と増産をしなくてはならないと思うけれども、いかがですか。
〇吉田水田農業課長 米の増産と備蓄についてでございますけれども、国による米の全国の需給見通しでは、主食用米の需要は毎年10万トン程度減少すると見込んでいる中、西日本では作付面積の減少率が高くなっておりまして、本県を初めとします東北地方などの主産地が、生産を維持、拡大していくことが必要と考えております。
 こうした見通しに加えまして、本県のJA等の需要動向等も踏まえて、岩手県農業再生協議会では、令和7年産の主食用米の生産目安を前年産実績から約1、300ヘクタールふやしたところでございます。
 備蓄米につきましては、大凶作などにより民間在庫が著しく低下した際に放出することとなっているほか、今般、主食用米の円滑な流通に支障が生じる場合に、国が集荷業者に対し、買い戻し条件つきの売り渡しを行うことができることとなったところでございます。
 備蓄米の本来の主旨である不測の事態に備えるための備蓄水準につきましては、制度を運用する国におきまして、適切に判断されるものと考えます。
〇斉藤信委員 政府のことしの需要量は、昨年実績に対して31万トン減なのです。毎年10万トンずつ減ってきたのに、何で去年は705万トンになったのか。そういう分析もなしに、去年から31万トンも需要量を減らすなどといったら、ことしも確実に米不足が起きてしまう。そういう政府のやり方ではないのか。
 それで、水田活用交付金の実績と水田の活用実態はどうなっているでしょうか。
〇吉田水田農業課長 水田活用交付金の実績等についてでございますけれども、令和5年度の水田活用の直接支払交付金につきましては、本県への交付金額は約112億円となっておりまして、前年度から8億円減少しておりますが、麦、大豆等の畑作物を対象とした畑作物産地形成促進事業と、新市場開拓用米や加工用米等を対象にしたコメ新市場開拓等促進事業を加えますと、前年度と同程度の交付実績となっております。
 令和6年産の作付状況につきましては、水田全体の作付面積は約6万9、500ヘクタールということで、前年と比べて約1、400ヘクタール減少しております。作物別に見ますと、前年と比較して、飼料用米や飼料作物などが減少している一方で、主食用米やホールクロップサイレージ用稲、輸出用米などが増加しているところでございます。
〇斉藤信委員 結局、水田面積が1、400ヘクタール減少しているのです。主食用米は300ヘクタールプラスになったのですけれども、飼料用米が936トンマイナス、飼料作物が933トンマイナスと、いわば酪農を考えたら自給飼料をふやそうと言っているときに、自給飼料がこんなに減っていいのか。私は、本当に政府のやり方というのは、食料安全保障に逆行したやり方だということは指摘をしておきたいと思います。
 そこで、酪農畜産問題を取り上げますが、2020年比で今、飼料、肥料、燃油、その他の農業資材の物価高騰の実態、農家への影響についてお聞きします。
〇高橋振興・衛生課長 国が実施している農業物価統計調査では、令和2年を基準年とした場合の本年1月時点の農業物価指数を見ますと、総合物価指数が122.3、肥料が138.7、飼料が139.3となっております。
 原油価格については、国の調査によりますと、本年1月時点の東北地方におけるA重油の価格は1リットル当たり111.1円と、高騰前の令和2年と比べ57%上昇しております。
 酪農経営につきましては、国の畜産物生産費統計の公表値に、農業物価統計の公表値を単純に掛け算した数値を示しますと、令和6年の搾乳牛1頭当たりの収支が約15万円となっており、畜産物生産費統計の令和2年の公表値と比べまして約10万円の減少となります。
〇斉藤信委員 そうすると、令和6年の試算では1頭当たり10万円です。100頭規模だったら1、000万円ということになります。これだけの減収を強いられているということです。国も配合飼料に対する補助を減らしたのです。若干飼料が下がっているなどということを言っておりますが、高どまっている。岩手県も残念ながら、頑張っているけれども、1頭当たり1万円の補助が今回は計上されなかった。
 しかし、1頭10万円収入減のときに、国も県も補助を下げたらどうなるか。私は大変厳しい状況になっているのではないかと思いますけれども、いかがですか。
〇高橋振興・衛生課長 配合飼料費への補助の関係です。
 令和6年度一般会計第9号補正予算で配合飼料価格安定緊急対策費補助として約13億6、000万円を措置したところでありまして、第3・四半期分につきましては、補助額の算定に用いる配合飼料平均価格が2月20日に公表されましたことから、3月下旬に生産者への交付を予定しております。
 同じく第4・四半期分につきましても、県としましては、まずは事業主体と連携しながら、速やかに生産者に交付されるよう取り組んでまいります。
 また、直近の配合飼料価格は低下傾向にありますものの、依然として高く、畜産経営に大きな影響を与えていると認識しております。このため県では、配合飼料価格安定制度を所管する国に対しまして、価格高騰が続いた場合でも、畜産経営体の再生産が可能となる十分な補填金が交付されるよう、制度の拡充を繰り返し要望しているところであります。
 県としましては、現状をしっかり把握しながら、必要な対策を今後も国に求めていきたいと考えております。
〇斉藤信委員 では、最後です。いわて農業生産強化ビジョンは、いいことを書いているのですが、目標がありませんから、どこまで県は本気でやろうとしているか。
 農業生産額をふやす、生産量もふやすと言うのだったら、耕地面積をふやすとか、何よりも農業の担い手を抜本的にふやさなくてはならない。新規就農者が286人程度で推移していますけれども、これだったら今の生産額をふやす基盤がないのではないか。
 この点で、目標はいつ示されるのか、そして、ふやそうと思ったら、それにふさわしい基幹的農業者や新規就農者をどうふやすのか、このことを聞いて、終わります。
〇佐々木技術参事兼農業振興課総括課長 いわて農業生産強化ビジョンでは、いわて県民計画に掲げる政策を一層推進するとともに、農業生産の増大、人材確保などの方向性を示しまして、本県農業を強化するため策定するものでございまして、今般公表しました素案では、食料自給率と農業産出額を目標に掲げているところでございます。
 斉藤信委員御提案の新規就農者確保の目標につきましては、今後も、県内全ての市町村や農業協同組合長、あるいは生産者、農業団体等と意見交換を重ねまして、共通理解を図りながら、さらに検討を進めていきます。
 なお、最終案につきましては、本年7月をめどに公表したいと考えております。
〇小林正信委員 まず、地域計画についてお伺いします。
 これまで、それぞれの地域の将来像をどうしていくのかという課題について、人・農地プランの作成が進められてまいりましたが、令和5年に農業経営基盤強化促進法の法改正があり、各地域の農地利用の明確化、地域の目標地図をつくる目的で、地域計画の策定がこの3月を期限として進められております。
 まず、岩手県内における策定の取り組み状況についてお伺いします。
〇和泉担い手対策課長 地域計画につきましては、現在、市町村において策定が進められておりまして、約400の全地域計画のうち、2月末までに113の地域計画が策定済みとなっております。
 残りの地域計画につきましては、先週末までに全ての計画の最終案が作成されまして、2週間の縦覧公告が開始されており、期限である今月末までに、県内全ての地域計画が策定される見込みとなっております。
〇小林正信委員 全て計画が策定できるということで、今後、進捗管理、また更新をしながら地域計画を実行することになると思うのですけれども、私も地域の方からお話を伺う中で、地域計画が実際に農業に従事されている方々に共有されていないのではないか、市町村から集まりに呼ばれて説明されたが、よくわからないという方も多くおられるのではないかと危惧しております。地域の将来像を地域で考えるという取り組みは重要と思いますが、将来を担う後継者がいる農家は1件もないという地域もあるようです。
 今後、そうした地域の現状をしっかりと把握した上で、県としても市町村としっかり連携、また、市町村の支援も行いつつ、地域の方々に対する計画の共有を十分に行い、実効性のある計画としていかなければならないと考えますが、御所見をお伺いします。
〇和泉担い手対策課長 地域計画の地域住民への共有についてでありますが、市町村が策定する地域計画は、地域における将来の農地利用の姿を明確化するものでありまして、農業者のみならず、地域住民を含めた地域での話し合いを通じて策定されることが重要と考えております。
 地域計画の策定過程におきましては、国のマニュアルに基づきまして、市町村がホームページや広報誌等も活用して、幅広い関係者に協議の場への参加を呼びかけるとともに、地域計画の案についての説明会や公告による意見の募集等を行っているところであります。
 また、地域計画につきましては、策定後においても、策定時と同様に地域の幅広い意見を聞きながら、必要に応じて見直しを行うこととされております。
 県では、今後もさまざまな機会を通じて、地域計画が広く共有されるよう、市町村等と連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。
〇小林正信委員 県内でも自主的に地域で協議体を発足させて、住民主体で遊休農地の活用などを行っている地域も多くあると思います。また、過去には、中山間地域等直接支払制度の中で、取り組む規模は小さいけれども、同様の取り組みがあったと認識しております。
 そうした過去の取り組みを生かしながら、住民が主体となった取り組みを促せるよう、市町村と十分協力して取り組んでいただければと思います。
 続いて、農地バンクについて。
 まず、農地の集積、集約の状況についてお伺いします。
〇和泉担い手対策課長 農地バンクの集積状況についてでありますが、本県においては、農地中間管理機構である公益社団法人岩手県農業公社が、農地バンクとして、国の農地中間管理機構事業を活用しながら、関係機関、団体が一体となって担い手への農地集積に取り組んでいるところであります。
 事業が開始されました平成26年度から令和5年度までの農地集積は、貸付面積で約2万5、000ヘクタール、新規集積面積で約1万3、000ヘクタールと、ともに全国トップクラスの実績となっております。
〇小林正信委員 トップクラスということでございましたけれども、この農地バンクは、先ほどお伺いさせていただいた地域計画の策定においても、地域外の受け手の情報収集、意向把握、地域への提供などの役割が期待されている。そして、農地の集積ももちろん重要である。それを集約して、農地を必要とする方々への提供という点ももちろん重要だということです。
 この間、県民と県議会との意見交換会がありまして、私も紫波町のほうに参加いたしましたけれども、この中で、農地がなかなか手に入らない、ちょっとした農地が手に入らない、そういった意見が聞かれました。農業を始めてみようと思っている方や移住して農業をやりたいという方、あるいは半農半Xを考えている方、そうした方に対して農地バンクの提供機能が十分に果たされているのか、それを再確認する必要もあるのではないかと思います。
 今後、集約からの活用の推進について、県としてのお考えをお伺いしたいと思います。
〇和泉担い手対策課長 農地の集積に関してですけれども、先ほど御答弁申し上げましたように、現在、地域で地域の農業の将来像を描いた地域計画が策定されておりまして、来年度以降は、実行に向けた取り組みが進められていくこととなっております。
 こちらの地域計画の中で担い手が明確化されまして、どのような農地が活用されるのか、また、どこの農地が使われないことになるのかといったことが、地域の中である程度明確になってきている状態になっております。
 そういった地域の話し合いも生かしながら、農地中間管理機構が話し合いにも参加したり、また、私どもとしても、市町村と連携しながら、そういった農地の集積、集約が円滑に行われるように取り組みを進めていきたいと考えております。
〇小林正信委員 ぜひ県としてもリーダーシップというか市町村の支援をしながら、そういった必要とされている方々にスムーズに農地が提供できるよう、地域計画も含めて取り組みを全体的に進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 次に、農業機械についてお伺いします。
 まず、現在の農業機械等の購入に係る支援について、現状をお伺いします。
〇佐々木技術参事兼農業振興課総括課長 県では、国事業の農地利用効率化等支援交付金、あるいは県単独事業の地域農業計画実践支援事業によりまして、地域の中心となる経営体の規模拡大や経営の多角化などに必要な機械等の導入を支援しているところであります。
 令和6年度の実績、これは見込みになりますけれども、両事業を合わせまして約90の事業実施主体、約220件の機械等の導入に対しまして、補助金額で約1億9、000万円を交付しているところでございます。
〇小林正信委員 国としても、また県としても、農業機械へのそうした補助があるかと思いますけれども、農家の方からは、地域が抱えている機械が古くなってきている、ただ、農業機械の更新に対する補助金がまだ足りないというお話も伺っております。
 青森県では、昨年、国の重点支援地方交付金を活用し、スマート農業機械の導入支援事業を実施し、予想を大幅に超えた応募があったそうです。これが我が県にも漏れ伝わって、社団法人岩手県農業機械協会から県に対し、県独自の支援策の早急な実施の要望があったとも伺っております。
 県として、スマート農業機械の導入も含めた農業機械の更新、購入に係る支援について充実させていく必要があるかと思いますけれども、御所見をお伺いします。
〇佐々木技術参事兼農業振興課総括課長 農業機械等の導入に関しましては、国事業あるいは県単独事業によりまして導入を支援しているところでございます。
 加えて、今年度につきましては、新たに国事業の農業支援サービス事業緊急拡大支援対策事業によりまして、農業支援サービス事業体が、農作業の受託サービスを提供するために必要な農業機械などの導入を支援しているところでございます。
 また、県では、国に対しまして、農地利用効率化等支援交付金について、必要な予算を十分に措置するよう要望しているところでございます。農業機械につきまして、補助金につきましては、初期投資の軽減ということでございます。単純更新ということにつきましては、なかなか補助金での支援は難しいものがございます。
 いずれ、そういったこともございますが、県としては、国事業や県単独事業によりまして、引き続き、担い手等への農業機械等の導入を支援してまいります。
〇小林正信委員 更新というところがなかなかというお話もありましたが、やはり高いものですので、なかなか買いかえも大変だと思います。そういった需要というところもしっかり県としても把握していただいて、どういったところに手を差し伸べればいいのか考えていっていただければと思います。
 次に、畜産振興についてお伺いします。
 私も和牛農家の方のお話を伺いましたが、まず、飼料代が約1.5倍に高騰しており、子牛の価格も、一時期は70万円から80万円で売れたものが、現在は40万円も行けばいいほうだということでした。
 また、繁殖農家に比べて、肥育農家は当然、その分餌代がさらにかかってしまう。肥育農家は、子牛をそういったことで高く買えないという負のスパイラルに陥っている状況と思います。牛は好きなのだけれども、続けていくことができないという切実な声も伺っておりまして、廃業する農家が増加しているという状況も伺っております。
 県内の和牛農家、酪農家の廃業の状況を把握していれば、お伺いします。
〇村上畜産課総括課長 国の統計によりますと、令和6年2月1日現在の酪農経営体数は約700戸、肉用牛経営体数は約3、200戸でありまして、資材高騰前の令和2年と比べ、いずれも約2割減少しております。
 県におきまして、酪農、肉用牛経営体の減少の要因を調査しておりまして、その結果では、高齢化、後継者不足が約7割、従事者の事故、病気、死亡が約2割、経営不振、悪化が約1割となっている状況でございます。
〇小林正信委員 県も、いわてモー!モー!プロジェクト2021とかをやっていただいているのですけれども、どんどん減っているという大変な状況だと思います。
 和牛については、先ほど飼料代の支援も大事だよというお話もありました。また、そういったところで経営継続への手厚い支援をもっとやっていただきたいと思いますし、後継者がいなくて廃業する方も多いということで、第三者と農家とのマッチングというお話が先ほどありましたけれども、特にそこに力を入れて取り組みも進めていただきたいと思います。
 そして、やはり岩手県の牛がいいよとなるように、岩手県の牛の価値の向上、また、今後、海外へも岩手県の牛を展開しているよということで、ブランド力が上がるような取り組みも県の使命なのだろうと思います。
 岩手県の霜降り牛は、もちろんおいしいですし上質ですが、最近ではヘルシーな短角牛も、若者また海外に受けがよいそうで、霜降り牛、短角牛ともに海外展開の充実が必要なのだろうと思います。
 和牛オリンピックで肉質部門第1位の島根県では、海外への販路拡大を模索する和牛生産者をサポートするために、テスト販売に向けた和牛の運送費などを助成する補助金を昨年度創設、150万円を上限に費用の半分を支援することとしたそうです。
 県としても、今後、和牛の海外展開を含め、生産者、農家へのさらなる支援の充実が必要と考えますが、御所見をお伺いします。
〇臼井流通課総括課長 県内の畜産農家の所得向上に向けて、県産畜産物の販路の開拓、拡大、それから評価、信頼の向上、輸出促進などに取り組むことが重要であると考えております。例えばいわて牛、いわて短角牛につきましては、県、農業団体、市町村等で構成するいわて牛普及推進協議会を中心に、市場関係者やいわて牛、いわて短角牛の取扱業者に対するトップセールス、飲食店でのフェア開催等に取り組んでいるところです。
 それから、輸出拡大に向けましては、農業団体、商工団体等とともに、在外公館と連携したPRレセプションですとか、現地量販店と連携したフェアの開催、バイヤーの産地招聘等に取り組んでおりまして、令和7年度岩手県一般会計予算案には、アメリカ西海岸、カナダでのトップセールス、それから、牛肉のおいしい食べ方を伝える現地セミナーの開催ですとか、牛肉だけでなく、鶏肉、乳製品の販路開拓に向けたフェア開催等の支援に要する経費を盛り込んでいるところでございます。
 今後も、関係団体等と連携しながら、国内外での県産畜産物のブランド化、販路拡大に積極的に取り組んでまいります。
〇小林正信委員 トップセールスも大事ですし、そういうことも大事かと思いますが、やはり事業体に対して直接支援をして、事業者とか農家の方が自分から海外展開を頑張ってみようという取り組みも、ぜひとも今後充実させていっていただきたいと思いますので、お願いしたいと思います。
 続いて、新規就農支援について。
 今後、県内の新規就農を促すだけでなく、移住者も含めて県外からの新規就農者への支援も重要と思いますが、現在の支援についてお伺いします。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 県では、県外からの新規就農者の確保に向け、関係機関、団体と連携し、東京都や仙台市での就農相談会の開催、首都圏で開催する移住フェアでの就農支援に関する情報提供のほか、就農準備を開始する方には、生産技術を習得できる研修受け入れ先の紹介、それから、就農準備資金や経営開始資金、農地等の情報提供などをしております。
 また、雇用就農希望者を対象としては、農業法人等での短期農業体験などに取り組んでいるところでございます。
〇小林正信委員 福島県では、県外からの就農希望支援者に特化した就農支援制度、農業でふくしまぐらし支援事業を創設して、令和12年度までに400人の移住者による新規就農を目指すとしている。
 岩手県において、例えば農業大学校の県外からの就業希望者はどれくらいなのか、実績を伺うとともに、今後の移住者への支援の充実についてお伺いします。
〇鈴木農業普及技術課総括課長 まず、農業大学校での県外からの研修受講状況ですけれども、新規就農関係の研修には、体験コース、それから基礎コースがあるのですけれども、年間50人から60人ぐらい受講されていて、そのうち、県外の方は2人から3人程度で推移しております。
 今後、農業大学校の基本構想の検討を進めていくのですが、その中でさまざまな方々の意見を聞きながら、どのように拡大していくか検討を重ねてまいります。
〇小林正信委員 福島県は、令和7年度から令和12年度までかけて400人という目標をつくっております。岩手県は今、農業大学校に限ってですけれども、2人から3人という状況です。ぜひここは力を入れて、県外から岩手県で農業をやってみようという方をもっとふやすような取り組みを心がけていただきたいとお願いしたいと思います。
 最後に、カントリーエレベーターについて。
 JA全中によると、全国の共同利用施設の75%が、向こう5年間で耐用年数を迎えると。県内のカントリーエレベーターの老朽化の状況をお伺いします。
〇吉田水田農業課長 カントリーエレベーターの老朽化の状況についてでございます。
 県が令和6年8月に行った調査では、米などの乾燥、調製と貯蔵を行う施設ということで、カントリーエレベーターですが、県内7JAのうち、6JAで23施設を整備しておりまして、このうち、整備してから30年を超える施設が6施設ということで、全体の約3割となっております。
〇小林正信委員 農林水産省では、2024年度の補正予算で、カントリーエレベーターなど老朽化した共同利用施設の再編を支援する事業を新設したと聞いております。JAなどに対して老朽化施設の撤去や新施設の建設などを支援するもので、都道府県が独自に事業費の5%を助成すれば、国が追加で同類の補助をすると実質6割の補助となるということです。
 こうした国の周知とか活用を促しながら、県としても、計画的にカントリーエレベーターなど老朽化した共同利用施設の更新を図っていただきたいと思いますけれども、御所見をお伺いして、終わりたいと思います。
〇吉田水田農業課長 カントリーエレベーター等の農業共同利用施設は、生産者の調製作業の省力化に加えまして、共同選別による品質の均一化でありますとか、共同出荷による市場性の向上などに重要な役割を果たしており、施設の長寿命化でありますとか再編、整備に計画的に取り組んでいく必要があると考えております。
 県ではこれまで、施設の再編、整備を支援する国事業を活用しまして、JAのカントリーエレベーター等の再編、整備を進めてきたところでございます。
 また、国に対しまして、施設の再編、整備に係る必要な予算を十分に措置することでありますとか、施設の長寿命化に向けた取り組みへの支援を講じるよう要望してきたところでございます。
 県としましては、引き続き、JA等の施設の再編、整備事業が国に採択されるよう、事業計画の策定等を支援するとともに、施設の再編、整備等への支援について、国に対し働きかけていきたいと考えております。
〇ハクセル美穂子副委員長 ほかに質疑はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇ハクセル美穂子副委員長 質疑がないようでありますので、これで第1部農業関係の質疑を終わります。
 次に、第2部林業、水産業関係について質疑はありませんか。
〇畠山茂委員 それでは、私からは3点お伺いいたしますので、よろしくお願いいたします。
 1点目に、養殖業振興事業費400万円、この拡充事業についてお伺いいたします。
 世界的にも養殖業の水揚げが漁獲水揚げ全体の半数を占める時代となっています。温暖化等により自然環境や水温変化が顕著な状況の中で、安定した水揚げや収入を得るためには、とる漁業からつくり育てる漁業へと養殖業に力を入れていく必要があると思います。岩手県水産業リボーン宣言の3本の柱の一つに、養殖業の強化も挙げられています。
 そこでお伺いします。まずは、現在の岩手県の養殖業の取り組み状況と水揚げ状況の推移について、お伺いしたいと思います。あわせて、新年度予算案では、アサリの種苗のほか、高水温に適応したワカメやヨーロッパヒラガキの種苗開発等が予定されています。そこで、開発に向けた今後の展望と導入しようとしている地域や、導入後の期待する効果も、あわせてお伺いいたします。
〇野澤漁業調整課長 県では、いわて県民計画(2019〜2028)に基づきまして、新たな養殖技術の開発、普及等による生産拡大など、本県におけるつくり育てる漁業を推進してきたところでございます。
 近年のデータによりますと、令和5年度の養殖生産量は2万918トンでございまして、東日本大震災津波前3カ年平均比では44%となっておりまして、海洋環境の変化等により、震災前の水準までには回復していない状況になっております。
 今後の展望といたしましては、県では、喫緊の課題である海洋環境の変化に対応するため、令和7年度におきましては、高水温耐性を持つワカメ種苗の選抜育種試験を開始するほか、アサリとヨーロッパヒラガキにつきまして、種苗生産と安定した養殖管理技術の確立に向けた取り組みを進めまして、高水温等の影響で生産量が減少しているホタテガイなどを養殖している各地域に、新たな養殖種を普及、拡大し、県内で海洋環境の変化に適応した養殖業の振興が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
〇畠山茂委員 今、震災前の44%ぐらいまで水揚げが減っているという説明等がありましたし、これからアサリ、それから、ヨーロッパヒラガキ等の新種に挑戦していくと説明がありました。今、主力のホタテも海水温の上昇で病気だったり死んだりということで、なかなか水揚げが上がらないかわりということで理解いたしました。
 そこで、2点目にお伺いしたいのが、新たな種苗開発や養殖業の拡大により、他県の取り組み状況も参考にしながら、将来どれだけの収穫を見込んでいるのか。補完的に、簡単に言うと柱になるような事業として育てられるのか、変な話、お小遣い程度の事業にしか伸びないのか、将来的な見通しについてもお伺いしたいと思います。
〇野澤漁業調整課長 将来的な収穫の見通し等についてでございますが、県では、ワカメなどの水揚げの維持、回復を図るため、海洋環境の変化に対応した養殖用種苗の生産技術開発に取り組んでいるところでございます。令和7年度は、本県よりも高水温の環境下で養殖を行っている徳島県の鳴門わかめの生産手法を調査するとともに、高水温耐性ワカメの種苗の選抜育種の試験等を実施する予定になっております。
 また、高水温に強いとされているヨーロッパヒラガキにつきましては、養殖の先進地であるスウェーデンに赴きまして、人工種苗生産の技術開発のノウハウを得ることで、養殖開発の進展を目指してまいります。
 こうした技術は、現在、開発段階でございまして、また、これまでに経験したことのない海洋環境の変化が進む状況におきまして、具体的な到達水準を見通すことは難しいところでございますが、今後も、海洋環境の変化に的確に対応するため、関係団体等と連携しながら全力で取り組んでまいります。
〇畠山茂委員 これからということで、収穫は本当にやってみないとわからない。ちなみに、そうすると、この新しく取り組む種類の市場調査などももちろんしていないと思いますので、ある意味、手探りのところもあるかと今説明を聞いていて思いました。ぜひ、さっき言ったとおり、新たな主力の商品になるような取り組みに期待したいと思います。
 次に、2点目に移ります。大きな2点目が、マーケットイン型サーモン養殖推進事業費300万円、この新規事業についてです。
 ちなみに、2月定例会の令和6年度岩手県一般会計第12号補正予算を見ると、似たような関連事業に3億5、000万円という大きな予算もついているようなので、このことについてお伺いしたいと思います。
 事業内容では、海面養殖サーモンのさらなる生産拡大を図るため、高水温等に対応した新種苗の開発や、サケふ化場等の活用による種苗の効率的な生産体制の構築に向けた取り組み等の説明がありました。
 この海面養殖の質問に入る前に、今まで、さけ、ます増殖緊急強化対策事業ということで、放流するサケ稚魚の強化にも取り組んできたわけでありますので、まず、そこの取り組んできた効果がどうだったのか、先にお伺いしたいと思います。
〇野澤漁業調整課長 サケ稚魚の強化の取り組みについてでございますが、今年度の秋サケの漁獲量は前年度を下回るなど依然として厳しい状況でございますが、回帰率の向上に向けた大型で遊泳力の高い強靱な稚魚の生産とその適期放流に関しましては、令和4年度から本格的に取り組んできたところでございます。
 放流しました稚魚が回帰するまで3年から5年程度を要することから、その効果につきましては、令和7年度以降に評価できるものと考えております。
〇畠山茂委員 そうすると、ことしの秋が初年度ということで、最初の効果が出てくるということでありますね。わかりました。
 今までの経過を見ていると、昔は4億尾放流していたのが、今は7、500万尾ということでかなり減っておりますし、水揚げからすると震災前の0.5%まで下がっているので、サケは今激減というよりは、壊滅的な水揚げの量になっているということなので、ぜひここは期待をしたいと思います。
 そこで、それを補うために海面養殖サーモンに今取り組んでいるわけでありますが、次にお伺いしたいのが、新規事業では、養殖サーモンの高水温に負けない種苗開発に取り組むということですけれども、まず、海水温上昇によって、現状ではどのような課題が起きているのか、お伺いしたいと思います。
〇野澤漁業調整課長 本県におきまして、サケ、マス類の海面養殖が行われる期間は、おおむね11月ごろから翌年7月ごろまでとなっておりますが、近年の海水温の上昇によりまして、この養殖に適した水温の期間が短縮され、十分に成長できずに水揚げ量の減少につながることが課題として挙げられます。
 このため県では、高水温に対応したサクラマスの種苗生産技術の開発を進めているところでございまして、こうした取り組みにより、海水温が上昇しても生産量を維持、拡大できるよう努めてまいりたいと思います。
〇畠山茂委員 わかりました。
 県内のサケふ化場も今度新たに利用していくということなので、そこの点を次はお伺いしたいと思います。
 県内のサケふ化場の現在の利用状況と、現状における課題をお伺いいたします。また、今後の具体的なサケふ化場の利用計画の取り組み内容についてもお伺いしたいと思いますし、今後、サケふ化場の活用による種苗の効率的な生産体制の構築により、生産コストや今後の水揚げ量の拡大について、どのような見通しを持っているのかもお伺いいたします。
〇野澤漁業調整課長 ふ化場の利用状況等でございますが、ふ化場施設を保有する漁協では、サケの不漁により定置漁業でサケふ化放流事業に必要な収益を十分に確保できず、厳しい経営状況にあります。
 その一方、拡大基調にある県内のサケ、マス類の海面養殖に関しましては、養殖用種苗の確保が喫緊の課題となっております。
 このため、サケ増殖団体及び関係漁協では、県内のふ化場を採卵から放流までを一貫して担う拠点ふ化場、拠点ふ化場を補完していく地域ふ化場に区分し、生産機能の集約化による経費の節減を進めるとともに、ふ化場施設を用いたサケ、マス類の海面養殖用種苗の生産など、ふ化場施設の有効活用による新たな収入源の確保に取り組んでいます。
 現在、県内19カ所のふ化場のうち、7カ所におきまして、国の承認を得て、施設を有効活用したサケ、マス類の海面養殖用種苗の生産が行われているところでございまして、県といたしましては、今後も、各ふ化場の要望に応じ、国との協議を進めて順次対応してまいりたいと思います。
 また、生産コストの関係でございますが、今年度は、県内9地区におきましてサケ、マス類の海面養殖が行われておりまして、生産実績は約2、000トンを超え、来年度は約3、000トンの生産が計画されるなど、今後もさらなる生産規模の拡大が見込まれております。
 県では、生産規模の拡大に向けた養殖用種苗の需要増大に対応するため、こういったふ化場を活用した種苗の生産の効率化と生産コストの低減に向けた技術開発に取り組むこととしております。
 今後も、地域のニーズを踏まえながら、サケ、マス類の海面養殖の生産拡大を積極的に支援してまいりたいと思います。
〇畠山茂委員 県内では、今19施設のうち、7施設でサケ、マスの活用に取り組んでいるということで、これからも拡大していきたいということですね。わかりました。
 次に、海面養殖のサーモンについては、先ほど説明があったとおり、ことしは2、000トン、来年は3、000トンを目指すということで、着実に伸びていると実感しております。
 ただ、一方で、県内の海面養殖事業の各事業主体を見ますと、経営形態も違いますし、種苗も違うし、餌も違うし、流通、取引先もそれぞれだということでございます。
 そうしたことから、海面養殖に取り組んでいる団体から県への要望はどのようなものがあるのか、また、県は、拡大に向けた課題は何か、どういった認識を持っているか、お伺いしたいと思います。
〇野澤漁業調整課長 団体から県への要望等につきましてでございますが、水産関係団体からは、生産量のさらなる拡大に向けては、需要に応じた種苗の生産、供給体制の構築が望まれているところでございまして、県では、県内における種苗生産の拡大に向け、種卵の増産やサケふ化場の有効利用などに取り組んでいるところでございます。
 また、畠山茂委員に御指摘いただきましたとおり、県内各地では異なる魚種や餌での生産が行われ、それぞれ特色を生かしたブランド化などの取り組みが行われているところでございます。
 今後は、各地の生産者のほか、水産加工、流通業者などが連携して、県産サーモンの知名度向上など、さらなる振興策について協議を進めることとしておりまして、関係者の意見を十分に踏まえながら、引き続き生産拡大に向けて取り組んでいきます。
〇畠山茂委員 今の答弁ですと、特段問題はないような説明でございましたが、事業者は多分それぞれ課題を持っていると思いますので、そこは、ぜひもう一度膝を交えて意見を聞きながら、ことし3、000トンの生産に向けて取り組んでいただきたいと思います。
 大きな3点目に移ります。3点目が、水産環境整備事業費3億6、600万円についてお伺いいたします。
 この事業は、水産資源の増大、水産物の安定供給を図るため、アワビやヤリイカなど水産動植物の生息場となる藻場等を造成する事業ということで、磯焼け対策だと思うのですけれども、この磯焼け対策は近年本当に大きな課題で、ウニやアワビ等の生息にも本当に大きな影響を与えております。
 そこで、この大きな金額の事業なのですけれども、今までの実績効果と取り組み内容、それから、実施している地域、将来的な計画の展望も含めてお伺いいたします。
〇工藤漁港漁村課総括課長 県では、アワビ、ウニ等の資源の回復、増大に向け、ブロック等の投入による藻場造成のハード対策と、ウニの間引き等のソフト対策を一体的に進めています。
 藻場造成は、水産環境整備事業費ほか1事業で実施しており、このうち水産環境整備事業費では、今年度ブロック投入が完了する宮古市田老地区の1漁場を含め、これまで宮古市の田老地区と重茂地区及び大船渡地区の10漁場で取り組みを進め、昨年度投入したブロックには、昆布等の海藻の繁茂が確認されています。
 取り組み内容は、ブロック等の投入に必要な漁場環境の調査などを行った後、漁協等と協議しながら、ウニの間引き等を考慮したブロック配置を決定し、昆布等の種を供給する海藻群落を造成するものです。
 今後も、岩手県藻場保全・創造方針に基づき、目標とする藻場面積の回復に向けて、必要な予算の確保や重点化を図りながら、藻場の再生が着実に図られるよう取り組んでまいります。
〇ハクセル美穂子副委員長 この際、世話人会の申し合わせにより10分間ほど休憩いたします。
   午後2時40分 休 憩
午後2時57分 再開
〇ハクセル美穂子副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。
〇城内愛彦委員 それでは、大きく1点についてお伺いします。水産振興会議についてお伺いします。
 昨年12月定例会で、ようやく私の思いを酌んでいただいて、立ち上げていただいた会議でありますが、具体的な内容と今後の課題と展望についての1件についてお伺いします。
〇野澤漁業調整課長 水産の連携に関する会議についてでございますが、県では、水産業リボーン宣言の取り組みを加速するため、本年1月に、岩手県漁業協同組合連合会や岩手県水産加工業協同組合連合会などの関係機関、団体と、新たにいわて水産連携推進会議を設置したところでございます。
 第1回の会議では、サケ等の主要魚種の不漁により、漁業者のみならず、水産加工業者なども苦境に立たされているとの声や加工用原料の確保への課題があった一方で、拡大傾向にあるサケ、マス類の海面養殖に期待を寄せる意見が多かったことから、次回は、サケ、マス類の海面養殖をメインテーマとして、さらなる振興策などについて協議を行うこととしております。
 今後につきましても、引き続き、生産と加工、流通分野の関係者による一体的な取り組みを進めながら、本県水産業が不漁に打ちかち、持続的に発展するよう取り組んでいきます。
〇城内愛彦委員 関係者からは、結構期待する声を伺いました。そこで、今おっしゃられた喫緊のサケであったりの養殖が課題であるのはそのとおりだと思いますが、もう少し将来を見据えた展望というのですか、大きなビジョンを持ってこの会議に携わってほしいと思うところであります。
 例えば、今後、輸出向けの商品を開発するとか、その生産、加工、流通という連携をしっかりとした形の中に組み込んでいけるような仕組みも私は必要だと思いますし、そのことも含めて提言したと思っているのですが、今後、そういう考え方というのは取り組まれていくのでしょうか、お伺いします。
〇野澤漁業調整課長 今回のいわて水産連携推進会議による生産、加工、流通分野の連携を強化することで、水産業リボーン宣言に基づく三つの取り組みを加速させ、主要魚種の不漁という課題をまず乗り越えていきたいと考えております。
 今回の1月の会議では、次回のメインテーマがサケ、マス類の海面養殖に決まったところでございますが、協議の内容につきましては、今後の会議の進展を踏まえ柔軟に対応していきたいと考えております。
〇城内愛彦委員 最後の柔軟というのは大事な要素だと思います。これまで皆さんの考え方は、私に言わせると、硬直化していて、もうサケもとれないしという負のスパイラルに入っていたと言っても過言ではない。そういった中で、少し前向きになったかなと思っています。
 やはり新たな視点で物事を見ていただくことが、今後の水産業にもいい意味で光明というのですか、まさに今おっしゃっている水産業リボーン宣言より、新たな水産業の夜明けになるのではないかと考えています。ダイナミックに転換できる時期。これまで、前浜がよくて鮮魚出荷だけで食っていけた。大きな加工技術がなくても、それはそれで成り立つ仕組みがあったのですけれども、今はそうでない。とれる魚種も限られているし、金にならない魚でも金にしていかなければならないという、高付加価値をつけていく意味での大きな連携、勉強の場にしてもらわないといけないと思います。
 ぜひ、そういったことも含めて、冒頭申し上げたとおり、今後、県外あるいは国外に展開する、そういう大きなビジョンを持ってこの会議を運営することによって、参加する方々が、もっとやりがいがある、こうやったらもうかるぞ、こうやったら食っていけるのだ、こうやればやれるということを、みんなが情報を持ち寄って、同じ汗をかくということが私は大事だと思うのです。
 サケ、マスだけに集中するのではなくして、どこかそういう、皆さんがつくる県民計画というお題目のようなものを、このいわて水産連携推進会議にも、そういう位置づけがあってしかりだと思いますが、農林水産部長、いかがですか。
〇佐藤農林水産部長 先ほど城内愛彦委員から、今回のいわて水産連携推進会議を立ち上げて、期待の声を聞いたというお話をいただきましたけれども、私もこの立ち上げのときに会議に参加して、参加者の方、あるいは報道でも取り上げられましたが、期待の声を非常に大きく感じたところでございます。
 漁業調整課長から説明があったとおり、最初に取り組む部分として、サケ、マス海面養殖が非常に伸びており、来期は3、000トンを超えるというような状況になってまいりました。一定の量が確保できますから、ブランド化の取り組みみたいなものをしっかり進めていきたいというところで協議内容としましたけれども、決してこの会議は形式的な会議にするということではなくて、新たな取り組みや、皆さんからもさまざまな御提案、御意見をいただきながら、県としても提案をしながら、さらに検討を深めていきたい、進めていきたいと思っております。
〇城内愛彦委員 ぜひ、そこには本当に大きな期待をしています。
 そこで、担当が商工労働観光部だということは知っていたのですが、水産加工業連携新活動促進事業費という事業があります。これは、市場に揚がったものを加工業者が抱え切れない、どうやったら物になるか。東日本大震災津波でつくり直してもらった冷蔵庫が空物だ、そこを何とかしてほしいということから出た話ですが、他の部局とも連携していってはいかがかと思うのですが、予算の部分ですけれども、こういう活動にも皆さんの意見が通るような連携というのはあるのか、お伺いしたいと思います。
〇野澤漁業調整課長 先ほど話のありました、主要魚種の不漁により厳しい経営環境下に置かれている水産加工業者の支援等に当たりましては、商工労働観光部など、庁内関係部局との連携が欠かせないものと認識しております。
 城内愛彦委員からの御紹介がありました水産加工業連携新活動促進事業を進めるに当たりましては、当部におきましても、水産加工業者に対しまして、事業の周知、活用希望の掘り起こしなどを行ってきましたほか、販路拡大や付加価値向上に向けた商談会の開催、専門家のアドバイザー派遣など、商工労働観光部と連携した取り組みを進めてきたところでございます。
 また、先ほど御答弁申し上げましたいわて水産連携推進会議におきましても、商工労働観光部が構成員に加わっているところでございまして、引き続き、庁内関係部局と連携を図りながら、水産加工業者、生産者等に対しまして、適時適切な支援を行ってまいりたいと考えております。
〇城内愛彦委員 ことし1月の初競りに知事も宮古市に来てくれました。私も同行させていただいたのですけれども、その際に、買い受け人の皆さんから、以前のように買い受け人がいっぱい札を並べていなくて、もう半減してしまっているんだ、これだけ魚が揚がっていないんだ、何とかしてくれと、あんたに言ってもしようがないよねとは言われましたけれども、もうそれだけ厳しい状況です。
 蔵があっても蔵に物が入らないし、揚がった魚種は、今まで取り扱ったことがない魚種なので何ともならないという状況です。ぜひそういったことも踏まえて、今回提案したいわて水産連携推進会議を有効活用していただいて、できればそれが海外展開できるような岩手県の食材にしてほしいと、午前中も飯澤匡委員が取り上げましたけれども、その中に、水産物が以前のようにしっかりと、岩手ブランドとして出荷できるような仕組みをつくってほしいと私は思います。そういうことをやらないと、次の担い手も夢を見られないし、担い手も出てこないと思います。
 ぜひそういったことを、自信を持ってこの事業を進めていってほしいし、期待する皆さんに応えられるように頑張ってほしいと思いますが、最後、お伺いして、終わります。
〇野澤漁業調整課長 今こういう不漁等の環境に置かれている生産者、加工業者、流通関係者の方々の声も聞いておりまして、こういったサケ、マスだけにとどまらず、チャンスがあれば攻めていくような積極的な姿勢で、こういった会議等を通じて皆さんの声を聞きながら、施策に反映させていきたいと思います。
〇佐々木朋和委員 私からは、原木シイタケの再生産についてお伺いしたいと思います。
 まず、令和5年次のほだ木の植菌本数、今、いわて県民計画(2019〜2028)の目標値にはなっておりませんけれども、経年変化と、また、見込みに対してどうだったのか、お示しいただきたいと思います。
〇高橋林業振興課総括課長 令和5年次の原木シイタケの植菌本数でありますけれども、こちらは63万8、000本となっておりまして、前年と比べまして3万7、000本、5%の減となっており、やはり見込みよりも少なくなってきているという状況になっております。
 植菌本数が減少した要因としましては、出荷可能な生産者数が、令和7年2月末時点で444名と前年に比べまして46名の減となるなど、生産者の高齢化に伴い、シイタケ生産をやめた方がいるものと考えております。
 また、令和5年度の本県の原木干しシイタケの平均価格は、1キログラム当たりで約4、100円となっており、前年度を500円上回っておりますが、一方で、生産資材であります原木と種駒の価格が上昇するなど、生産コストの増加を受けまして、植菌本数を抑えている生産者もいると聞いているところであります。
〇佐々木朋和委員 ぜひ、その辺の対策をしていっていただきたいところでありますけれども、令和7年度は、しいたけ等特用林産振興対策事業費として、新規参入者の確保、定着を図るために、ほだ木整備に要する経費を補助するということでありますけれども、その内容をお示しいただきたいと思います。新規参入者は東京電力ホールディングス株式会社の賠償対象とならないということで、特別な手当てが必要だと思いますけれども、お示しいただきたいと思います。
 あわせて、特用林産施設等体制整備事業費補助、これは原木そのものの補助だと思いますけれども、想定の原木の数も、補助の原木の数も、あわせてお伺いしたいと思います。
〇高橋林業振興課総括課長 県では、原木シイタケの新規参入者を確保、育成するため、しいたけ等特用林産振興対策事業により、新規参入者が所属する生産組合等に対し、ほだ木の造成に必要な種駒購入費の助成を行っております。
 令和7年度は、2組合に対する支援を想定しまして、1組合当たりほだ木1万5、000本分、2組合で3万本分のほだ木造成に必要な種駒の購入を助成し、新規参入者を支援しようとするものであります。
 また、国庫補助事業であります特用林産施設等体制整備事業におきましては、原木シイタケの生産に必要な原木等の資材購入経費を助成しておりまして、令和7年度は、令和6年度と同程度のシイタケ原木23万2、000本等の導入を支援する計画としております。
〇佐々木朋和委員 よろしくお願いいたします。この新規参入者というくくりですけれども、これは、その年に新規参入ということであって、要は、東日本大震災津波発災以後参入した方は東京電力ホールディングス株式会社等の賠償の対象にならなかったりするわけですけれども、そういった方には、毎年こういった事業が使えるのか、それとも新規参入した年しか使えないのか、この辺を確認させてください。
〇高橋林業振興課総括課長 新規参入者の考え方でございますけれども、こちらの事業につきましては、先ほど生産組合に助成していると話しましたが、新規参入してから6年目以内の新規参入者がいる生産組合に対して、助成をするというような形にしております。
〇佐々木朋和委員 了解いたしました。よろしくお願いしたいと思います。
 次に、環境生活部のところでも議論がありました、国で放射性土砂の取り扱いについて方針が出されようとしております。
 原木シイタケ関連でも、これは土砂と言ったらいいのかどうか微妙なところかもしれませんが、落葉層を大きな袋に入れて管理している状況が続いておりますけれども、本県で抱えている落葉層の量と今後の取り扱いの方針について、お伺いしたいと思います。
〇高橋林業振興課総括課長 佐々木朋和委員御指摘のとおり、国におきましては、放射性物質に係る除染等の措置等を検討するため環境回復検討会を設置しておりまして、令和7年2月に開催されました第22回検討会において、福島県外における除染により発生した除去土壌の処分に係るガイドラインの案が示されたものでございます。
 この除去土壌の処分に係るガイドライン案は、市町村の除染実施計画に基づき、学校や公園などの除染により発生した除去土壌の埋立処分を対象としております。
 一方で、生産再開に当たって、国の放射性物質低減のための原木きのこの栽培管理に関するガイドラインに基づいて、ほだ場から除去した落葉層につきましては、今回の除去土壌の処分に係るガイドライン案において、その取り扱いが明確にされていないことから、今後、市町村と連携しまして、国の説明会等において確認していきたいと考えております。
 県内には、令和7年1月末時点で約1万1、000トンの落葉層が一時保管されていることから、今回のガイドラインにおける取り扱いの確認とともに、引き続き、国に対して、落葉層の管理や処理に係る具体的な方針を早期に示すよう働きかけを行っていきます。
〇佐々木朋和委員 よろしくお願いしたいと思います。落葉層は葉っぱと土がまざっていますので、あれを焼くわけにはいきませんから、ぜひ今回の土砂の方針が出たというところに類似して、国にも方針を示していただくように強く要望をお願いしたいと思います。
 最後になりますけれども、県内のほだ木の確保について、原木林のモニタリング調査の進捗状況をお示しいただきたいと思います。
〇高橋林業振興課総括課長 県では、シイタケ原木林の再生に向けまして、樹木の放射性物質吸収を抑制するとされております土壌中のカリウム量を把握するため、令和3年度から広葉樹モニタリング等調査を実施しているところであります。
 令和3年度が5カ所、令和4年度が7カ所、令和5年度は5カ所において調査を実施したところでありますが、令和6年度は、新たに15カ所の調査を行っているところであります。
 これまでの調査結果を岩手県林業技術センターで分析しましたところ、土壌中のカリウムが多い場所には、土壌から萌芽へ放射性セシウムが移りにくくなることが明らかとなったところでありまして、この分析結果や国立研究開発法人森林研究整備機構森林総合研究所における同様の調査結果につきましては、より安全な原木林の推定に生かせることから、現在行っている生産者の意向に応じた原木林検査に活用するほか、生産者の意向を踏まえながら、シイタケ原木となるナラ等の植栽への活用についても検討していきます。
〇佐々木朋和委員 これまでモニタリング調査の中で明確な結果はなかなか示されなかったのですけれども、今回はその有用性について示されたということで、今後、原木林の確保に向けて、具体的にこの結果を活用していっていただけるかと思います。
 令和7年度に向けて、そういった部分について、モニタリング調査の結果を活用して何か事業とか、あるいは生産者の意向に沿ってこの部分の森林について使っていこうとか、そういった具体的なところがあれば、もう少しお示しいただきたいと思います。
〇高橋林業振興課総括課長 具体的な取り組みについてでありますが、まず、今行っている原木林調査への活用ということで、先ほどお話ししました調査結果を活用しまして、生産者がシイタケ原木に活用する原木林を選定しようとする場合に、原木のセシウム濃度が低いと推定される場所を伐採箇所の候補として原木を検査するなど、より効率的な原木林検査に活用していきたいというのがまず一つあります。
 さらに、国などの調査におきましては、震災後に植栽した植栽木のセシウム濃度が低くなるという調査結果も出ておりますので、こちらについては、森林所有者の意向を確認しながら、こちらは既存の広葉樹植栽の事業等を活用しながらになりますが、原木となるナラ等の広葉樹の植栽を支援していきたいと思っております。
 さらに、カリウム施肥によりますセシウム濃度の低減効果につきましては、短期的な調査結果になりますけれども、国で一定の効果があるという結果も出ておりますので、こちらは森林所有者の意向も確認しながら、カリウム施肥とあわせて行う植栽というのも一つの方法であると考えております。こういったさまざまな手法を活用しながら、原木林の再生がよりよい方向に向かうように取り組んでいきたいと思います。
〇飯澤匡委員 私は1点、林道の安定的な整備についてお伺いします。
 林道の整備については、要望が上がっているにもかかわらず、整備が進んでいないという指摘がございます。まず、本県の年次ごとの決算ベースでの整備状況を示していただきたいと思います。
〇田村森林保全課総括課長 令和元年度から令和5年度までの林道整備事業の支出額についてですが、令和元年度は13億4、800万円余、令和2年度は17億4、000万円余、令和3年度は16億8、600万円余、令和4年度は13億800万円余、令和5年度は18億7、300万円余となっており、総額79億5、700万円余となっているところでございます。
 また、林道を整備した延長は、令和元年度から令和5年度までに約39キロメートルとなっているところです。
〇飯澤匡委員 林野庁では毎年2、600億円を確保しております。これは治山林道の枠組みとして決まっているということであります。年度ごとに今示していただいた数字を見ますと、大体同じぐらいのペースで進んでいるのですが、年次ごとに大体2億円とか3億円ぐらいのばらつきがあるのはどういうことですか。
〇田村森林保全課総括課長 ばらつきについてですけれども、決算額でお示ししましたので、翌年度への繰り越し、また、前年度からの繰り越し、そういうバランスで若干差がありますが、予算額としては、年19億円程度で認めていただいております。
〇飯澤匡委員 では、19億円予算配置をして、満額にならないのは、災害の影響などもあるでしょうし、業者の不調などもあるでしょうけれども、主たる要因は何ですか。
〇田村森林保全課総括課長 主たる要因としましては、不調もございますし、国の予算配分も満額来ないことがございますので、予算計上より下がる決算額となることがございます。
〇飯澤匡委員 それでは、こういう状況に関して、林道整備が、なかなか各地域から上がってきている要望を満たしていない状況について、どのような所感をお持ちですか。
〇田村森林保全課総括課長 市町村からは林道整備について御要望をいただいているところでございますけれども、予算事情等を見ながら優先順位を決めざるを得ない状況でございます。
 市町村に対しましては、森林経営計画があるところ、また、市町村森林整備計画、これは市町村が策定するものでございますが、市町村が路網を重点的に進めるところ、路網整備等推進区域と言いますけれども、そこの計画があるようなところ、そういう箇所について整備しているところでございます。
〇飯澤匡委員 状況はだんだん把握できました。
 そこで、このたび大規模林野火災が発生した地域であります大槌・気仙川地域森林計画において、林道整備はどのように計画されているのか、今の達成状況を含めてお知らせください。
〇田村森林保全課総括課長 大槌・気仙川地域森林計画の林道整備計画は、令和7年4月1日から令和17年3月31日までの10年間の計画期間に、開設が11路線、延長が2万100メートル、改良などの拡張が4路線で1万1、320メートルとなっているところでございます。
 林道整備計画の作成に当たっては、市町村等から開設や改良などの計画の要望を路線ごとにいただいております。
 県では、前期計画の達成状況や県予算の状況を踏まえ、今期の計画量を調整した上で、県の森林審議会や関係機関等の意見を伺い、計画を策定しているところでございます。
 また、前期、令和2年から今年度の3月末までの実績でございますけれども、前期計画では、林道開設については10路線4万4、730メートルの計画に対し、6路線で8、021メートルの実績となっております。
〇飯澤匡委員 最後にお示しいただいた部分については、計画4万4、000何がしについて8、021メートル、開設延長が20%なのですね。なおかつ、拡張延長に関しては、6、060メートルに対して782メートル、13%ということで、都合19%の実行率、こういうことなのです。計画に対して2割程度しか進んでいないのが現行であります。
 そこで、きょうの質問の趣旨は、要は、釜石市の林野火災もあって、かなり地元でも危機感があって、いろいろな会議等でも、林道の整備についてはもう少し力を入れてやるべきだという声があるにもかかわらず、そこの中の問題点としては、これは市ですよ、専門の担当者が不在だということです。窓口もはっきりしないし、実態として進んでいるという部分で達成感も感じられない、これが現状のようなのです。
 今回の質問の本質は、これほど結構全国的にもいろいろな善意が集まったりして関心があることですから、こういう機会に林道整備をすることによって、初期消火という部分については因果関係は必ずあると思うのです。
 こういうことについて、単に国の予算がおりてくるのを待つだけではなくて、積極的に林道の開設についても必要性を訴えていく必要があると思うのですが、それについてはどのような考えですか。
〇田村森林保全課総括課長 林道の開設につきましては、飯澤匡委員御指摘のとおり、市町村に技術者がいないというところで、これまで、県も協力して現地調査に行ったり新しい林道の計画を踏査したり、そういう支援はしているところでございます。
 しかしながら、このとおりなかなか進まないところに、市町村の体制にもう少し手を差し伸べることも必要かと思われますので、今まで以上にといいますか、市町村に対しては、支援、技術的助言をしながら、よりよい計画となるように努めてまいります。
〇飯澤匡委員 ピンチはチャンスに生かす、そういう時宜というのは確実に捉えなくてはならないと思うのです。これは、ただ一口に協力体制を敷くということではなくて、実効性のあるように、恐らく大規模の林野火災が終わってから、これからどうするかという会議も復興防災も含めてあると思うのですが、そこのところにもしっかり当該部も入っていただいて、この機会に、林道の安定的な整備について、もう少し一歩踏み込んだ形にすべきだと思います。
 また、今、林業の機械なども大型化して、通常の林道ではなかなか入り切らない部分もあるので、そこら辺も加味した考え方を実行していただきたいと思うのですが、最後に農林水産部長に聞いて、終わります。
〇佐藤農林水産部長 林道についての御指摘、御意見を頂戴いたしました。林道は、やはり森林の整備、保全、それから木材の生産、流通を効果的、効率的に実施していくために必要な基盤ということでありますし、また、今回の大船渡市の林野火災のような対応の状況を見ましても、災害時の消火、復旧活動、こういった部分での活用という役割も出てくるのだと思っております。
 予算の部分のような御指摘もいただきましたけれども、引き続き、地元からの要望を丁寧にお聞きしながら、林道整備を着実に進めていきたいと考えております。
 また、市町村に林業関係の技術者がいないという部分は、御指摘のとおりでございますので、これまでも市町村に寄り添った対応をしてまいりましたが、より一層、そういった対応ができるように努めてまいります。
〇佐々木宣和委員 初めに、令和7年度の森林林業政策を推進する体制について伺います。
 今回の説明の資料でも、森林保全課に森林土木技術指導の特命課長を設置すると聞いておりますけれども、県の施策、市町村の施策、譲与税事業も本格化していくところでございますが、これを推進していく体制について、どのように考えて配置したのか伺います。
〇高橋林業振興課総括課長 特命課長につきましては、大雨等による山地災害や林道施設災害が恒常的に発生する中、治山林道事業を担当する県職員の育成が必要となっているほか、県内では、林学職を採用している市町村はないことから、市町村に対する森林土木に関する技術的な支援が必要となっております。
 このため、森林保全課に森林土木分野の技術的指導を担う特命課長を設置しまして、県職員、市町村職員の技術力の向上や知識、ノウハウの継承を進め、県全体の治山林道事業を安定的に推進する体制を構築していこうとするものであります。
 また、市町村においては、森林環境譲与税を活用し、所有者にかわって森林を適切に経営管理するため、森林の現況調査や所有者への経営意向調査等に取り組んでいるところでありますが、市町村には林学職が不在のため、県では、森林情報を効率的に利用できる森林クラウドシステムの整備や専門職員による技術的な助言などを行っているところでございます。
〇佐々木宣和委員 先ほどの質疑にもありましたけれども、災害対応も含めて、この林道の重要性もあるなというところもありますし、森林環境譲与税の話も、市町村に専門職員がいないというところで、どうやっていくのかということで、県では広域振興局に1人ずつ配置しているという状況でもございますが、こういったものも使いながら、全体として森林林業の政策が進んでいくような取り組みを期待しているところでございます。
 二つ目、再造林の取り組みについて、県民税事業も絡めて伺いたいと思います。
 新年度、どの程度再造林を見込んでいるのかというところと、植えてから3年が一番コストがかかると聞いておりますけれども、再造林面積をふやしていくと同時に、それをしっかりと手入れするための体制、これは予算の確保にもなりますが、また、その事業費についてどのように考えているのか伺います。
〇砂子田森林整備課総括課長 まず、再造林の新年度の見込みについてでございます。
 県では、いわて県民計画(2019〜2028)第2期アクションプランに基づきまして、国の補助事業やいわての森林づくり県民税を活用し、再造林を推進してきたところでございます。
 同アクションプランの令和7年度の目標面積は1、150ヘクタールとしておりまして、この目標達成に向けて、さまざまな事業を積極的に活用することとしております。
 2点目の、再造林する体制、事業費についてでございます。
 県では、再造林とその後の下刈りあるいは間伐等の保育作業の実施を支援するため、国庫補助事業やいわての森林づくり県民税事業について、必要な予算を措置しているところでございます。
 令和7年度岩手県一般会計予算案では、国庫補助事業である森林整備事業で約5億3、000万円、そして、県民税事業であるいわて環境の森整備事業で、これは総額ですけれども、約5億7、000万円を計上しておりまして、引き続き、これらの事業を活用して、再造林やその後の保育等の適切な実施を支援してまいります。
〇佐々木宣和委員 再造林の取り組みに関する県民税事業の活用状況というところで伺いたいのですが、先ほどの5.7億円というのは全部含めた金額かと思うのですけれども、これに関して伺いたいと思います。
〇砂子田森林整備課総括課長 再造林の取り組みに関する県民税事業の活用の状況でございます。
 令和3年度に、いわての森林づくり県民税の使途拡大によりまして、いわて環境の森整備事業のメニューとしまして、森林環境再生造林を創設しております。
 公益上重要で早期に整備が必要な伐採跡地等への植栽を支援してまいったところでございますけれども、令和3年度から令和5年度までの3年間の植栽実績は約350ヘクタールとなっておりまして、これに係りました事業費のベースでございますが、3年間のトータルで、植栽に係る事業費は2億6、900万円余となっているところでございます。
〇佐々木宣和委員 令和3年から新たに植栽に関して県民税事業を使うようになって、3年間で2.6億円使っているということでございます。
 この県民税事業をスタートさせた目的を改めて確認したいと思います。先ほど言われたとおり、令和3年から事業用途が拡大しているところでございまして、スタートのときの目的を改めて確認したいと思いますけれども、お願いいたします。
〇高橋林業振興課総括課長 いわての森林づくり県民税事業でありますが、これは全ての県民が森林からさまざまな恩恵を受けておりまして、森林は公共的な財産であるという観点に立ちまして、水源の涵養、県土の保全等の森林の有する公益的機能を維持、増進し、良好な状態で次の世代に引き継ぐことを目的としまして、平成18年に創設したものでございます。
〇佐々木宣和委員 私も過去の平成17年ぐらいの議事録などを見せていただいたのですけれども、一つ、先ほども申し上げたのですが、緊急的に整備しなければいけない対象森林が2万6、000ヘクタールあって、公益的機能の発揮が特に求められる森林というような形で答弁もされているところです。いわゆる強度間伐をやりましょうというところでスタートした事業かと思うのですが、この強度間伐の事業に関して、今どういう状態になっているのかを伺いたいと思います。
〇高橋林業振興課総括課長 強度間伐についてでありますが、こちらは平成18年以降に新たに発生した管理不十分な森林や国庫補助等の他事業により解消された森林等を加除した上で、佐々木宣和委員御指摘の2万6、000ヘクタールというところですけれども、現時点では整備が必要な森林を2万5、000ヘクタールと捉えておりまして、令和5年度までの18年間で約1万9、000ヘクタールの事業対象森林を確保した上で実施しており、達成率としましては76%となっております。
〇佐々木宣和委員 対象森林が奥地化していることによって、なかなか施業が進まないみたいな話も聞いたような気がするのですけれども、その進捗スピードが今七十何%というお話をされたのですが、スタートのときと比べて少し遅くなっていると思うのですが、そこを言語化してもらえるとありがたいです。
〇高橋林業振興課総括課長 スタート当初の進捗と現時点での進捗ということでありますけれども、佐々木宣和委員御指摘のとおり、事業をしやすい近いところから進めてきたという経緯もありまして、対象森林の奥地化の部分、それから、近年では主伐等が増加していることによりまして、間伐に係る作業員の確保といった部分の課題があり、スタート当初に比べますと、近年では事業進捗が緩やかになっていると考えております。
〇佐々木宣和委員 もう一点伺いたいのですが、事業の進捗スピードは落ちているけれども、その事業はしっかりやっているというところで、全体に占める金額の割合で、先ほどの再造林のところは3年間で2.6億円、割り返して9、000万円ぐらいかというところですが、強度間伐の事業に関して、税収として7億円ぐらいの中で、今は毎年どのぐらい使っているのかを示すことはできますでしょうか。
〇高橋林業振興課総括課長 環境の森整備事業のうちの強度間伐の割合についてでありますが……
〇ハクセル美穂子副委員長 答弁できますか。後から。
〇高橋林業振興課総括課長(続) ちょっと、済みません。
〇ハクセル美穂子副委員長 では、後ほど答弁をいただきます。
〇佐々木宣和委員 では、答弁は待ってということにします。
 私は、スタートしているときと中身が変わっているものをこれだけ長い期間やっていいものだろうかという視点が一つあってもいいかと思います。今、財源がなかなか苦しいので、いろいろ拡張してやりたい事業があるわけですけれども、当初の目的は何だったのかということを確認することも必要ではないかという視点で質問させていただきました。
 次に、Jクレジット制度に関して質問させていただきたいと思います。
 午前中は、農業に関する中干し期間の延長であったり、バイオ炭の農地使用だったりというところで質問もありましたけれども、2023年のお話ですが、Jクレジット全体の認証量約817万トンのうち、森林経営活動におけるクレジットが15万トンで、全体のわずか1.8%のみというところだったのですが、最近はこれがどんどん拡張してきておりまして、2023年は登録件数183件、また、認証量も62.6万トンで、これが2024年だと105万トンまで行って、全体の1割ぐらいになっているというところでもあります。
 また、動きとして、民間の企業、三井物産株式会社が2035年までに約500万トンのクレジットを創出予定、県事業は平成27年までに107ヘクタールで間伐5、594トン、販売量が9、000万円弱というところで、この次の計画として、岩手県は令和12年までに1万3、000トンを作成する予定というところでもございます。
 岩手県だけではなくて、市町村でもこのJクレジットをやっていこうという動きも見られるところでございますが、全国的にも森林由来のJクレジットが多く取り組まれるようになった中で、岩手県でのポテンシャルがどのぐらいあるものなのかというところで、目標について、また、保安林などでどのぐらいできるのかということを伺いたいと思います。
〇砂子田森林整備課総括課長 Jクレジットに係る本県のポテンシャルについてでございますけれども、森林吸収系Jクレジットの創出には、森林経営計画の認定が要件となっております。
 このため、本県で新たにJクレジット創出の対象となる森林は、民有林のうち、既にJクレジットに取り組んでいる県有林等を除きます森林経営計画の認定済みの面積、これが約9万ヘクタールでございまして、それが現時点における本県のポテンシャルであると考えております。
 なお、保安林につきましては、数字等は持ち合わせておりませんし、目標についても特に持ち合わせているものではございません。
〇佐々木宣和委員 次の質問にもかかわることなのですが、せっかくいいことをやっているので、岩手県の県有林でやっているものだけではなくて、市町村でやっていることとも連携を図りながら、岩手県としてJクレジットに取り組んでいるということを進めていけばいいのではないかということで、販売先に関する考え方について、岩手県の山林由来のJクレジットを集中的に販売することについて、何か考えているのかということをお伺いしたいです。
 例えば、三陸沿岸道路を使う物流事業者に販売して、カーボンニュートラルロードとして、さらなる物流トラックを呼び込むネタにしていくこと等考えられるところでございますけれども、このJクレジットの販売に関しての戦略は何かあるか、伺いたいと思います。
〇田村森林保全課総括課長 販売先に関する考え方でございますけれども、県有林について申し上げますと、令和7年1月30日に販売を開始しました新たな県有林Jクレジット1、574トンについては、これまでに52件、530トンの購入申し込みがあり、好調な売れ行きとなっております。
 クレジットの販売に当たりましては、地元金融機関2社と販売仲介契約を締結しまして、本県の森林づくりへの支援を通じた環境貢献に関心のある地元企業等を対象としました販売強化に取り組んでおります。
 令和7年度は、さらに森林由来クレジット情報をインターネット上に掲載できる販売プラットホームを活用し、県内企業等への発信を強化していくこととしているところでございます。
〇佐々木宣和委員 この森林のJクレジットですけれども、国も、私有林の経営体の参加拡大というものがあると、またさらに広がっていくのではないかというところなのですが、私もいろいろ勉強会などを聞かせていただいて、かなりハードルが高いので難しい部分もあると思っているところです。
 そうであるならば、公的なチームでやっているJクレジット発行の事業の効果を、岩手県民がさらに享受できるような仕組みづくりの戦略を持って取り組んでいくのがおもしろいのではないかという意図で質問をさせていただいたところでございます。何か所感があれば伺いたいのですが、お願いします。
〇砂子田森林整備課総括課長 まさに佐々木宣和委員御指摘のとおりですけれども、今、県有林でJクレジットの創出を行っているわけでございますが、こういった取り組みを進めていくためには、これまで県では、Jクレジットの普及促進セミナーであったりJクレジット制度の概要、あるいはこういった県内の取り組み事例を説明いたしまして、それぞれ大規模な所有者であったり、新たなJクレジットに取り組もうと思っている方々への周知を行ってきたところでございます。
 県内外の取り組みについて、こういった情報収集をするとともに、今後とも、Jクレジットの創出に関心のある林業関係者等に対しましては、林業普及指導員等の個別指導や各種相談窓口あるいはプロバイダーの紹介等も含めまして、きめ細かな対応を行ってまいりたいと考えております。
〇佐々木宣和委員 最後に、木材需要の話について伺います。
 木材需要の大宗を占める住宅着工数は、全国的な人口減少に加えて、建築資材価格の高騰等により大きく落ち込んだまま、国産木材の需要と価格は大幅に下落したまま推移していると聞いております。ウッドショックから国産材が上がりまして、国産材の需給体制を拡充していくという流れがあったように思いますけれども、現状、木材の価格、需要はどのようになっていて、これに対してどのように取り組んでいこうとしているのか、伺いたいと思います。
〇高橋林業振興課総括課長 本県の木材価格につきましては、ウッドショック時から低下しているものの、国の木材価格統計調査によれば、令和7年2月現在をコロナ禍前の平成31年2月と比べますと、杉、アカマツ素材価格が約1割、カラマツが約3割、木材チップ向けの素材が2割から3割高い水準となっております。
 また、本県の令和5年の木材需要量につきましては、前年から約17%減少しているものの、直近では、全国的に不足している杉やカラマツなどの建築用木材の引き合いが強くなっております。
 県では、こうした需要の変化に柔軟に対応するため、林業、木材産業関係者と定期的に需給情報等を共有しているほか、事業者の要望に応じて、木材加工施設の整備や高性能林業機械の導入を支援しております。
 また、県産木材の利用促進に向けましては、民間商業施設等の木造化、木質化など、住宅以外における木材利用に対する支援や、近年増加傾向にあります中大規模建築物の木造設計技術講習会を開催するほか、県外への販路拡大に向け、首都圏で開催される全国規模の木材製品展示会に加えまして、新たに木材ショールームへの出展によるPRの強化などに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 先ほどの答弁できなかった部分でありますけれども、いわて環境の森整備事業のうちの混交林誘導伐の割合であります。
 先ほど、いわて環境の森整備事業につきましては5億4、700万円ほどと説明いたしましたが、混交林誘導伐につきましては2億4、000万円余となっておりまして、半分弱ぐらいを占める割合ということで、環境の森整備事業の中では、やはり一番大きな割合を占めている基幹の事業であると考えております。
〇佐々木努委員 私から1点、まず、今回の大船渡市の大規模山林火災においては、農林水産業がかなりの被害を受けましたけれども、既に農林水産部の方々は、それぞれの分野で復旧、復興に向けて取り組んでいらっしゃると思いますが、被災者に寄り添って今後も取り組んでいっていただければと思います。
 そして、今回の大規模山林火災を受けて、この防止対策をこれからどうやっていくかについて伺っていかなければならないと思っています。
 最初に、過去5年間の山火事、これは山林火災と言ったらいいのでしょうか、森林火災と言ったらいいのか、林野火災と言っていいのか、正式な名称はわかりませんけれども、山火事とあえて言いますので、山火事の発生状況についてお聞かせください。
〇小川整備課長 県内における林野火災─統計上、林野火災という用語を使わせていただいておりますが─の発生件数は、令和2年から令和6年までの5年間で154件となっております。
 発生原因は、野焼きなどの人為的なものが約7割を占めております。
〇佐々木努委員 ここ5年間、ふえているのですか、それとも減っているのですか、どういう状況になっていますか。
〇小川整備課長 ただいま御答弁しました令和2年から令和6年の推移で見ますと、年次ごとのばらつきは多少ありますが、おおむね年間30件程度で推移しております。
〇佐々木努委員 本県における大規模な林野火災といいますと、直近では2022年に宮古市、それから、2017年に釜石市でありました。その先になると、2005年に紫波町でありました。私も今でも思い出されますが紫波町。2000年代になってから今回で4回目ということになっています。5年に1回ということですかね。
 そして、さかのぼると1961年、今から64年前に、宮古市で2万9、000ヘクタールを焼いた大きな林野火災が発生しているということでありました。私が生まれる前の話ですからよくわからないのですが、県内でも大変な山火事がこれまで発生している。
 県、市町村を挙げて、乾燥する時期になると山火事防止対策ということでパレードをしたりして山火事の防止を訴えているわけでありますが、相変わらず山火事は起き続けるということでありまして、県として、これまでの山火事の防止対策の成果と課題について、どのように捉えているかお聞かせください。
〇小川整備課長 県内の林野火災は、平成27年から令和元年までの5年間で246件発生しておりましたが、令和2年から令和6年までの5年間では、先ほど御答弁申し上げたとおり、154件と約4割減少しております。
 このことは、県や関係機関、団体等が連携して取り組んできました、佐々木努委員から御説明がありました山火事防止パレードの実施ですとか、入山口等への山火事防止横断幕の掲示、それから、農林業関係者へのチラシ配布による注意喚起、近年では、郵便、宅配事業者の配送車両を活用した普及啓発など、これまでのきめ細かな啓発活動が一定の成果を上げてきたものと考えております。
 こうした林野火災の発生件数は減少傾向にある一方で、依然として野焼き等の人為的な原因による林野火災が多くを占めている現状ですとか、今般発生したような大規模な林野火災がたびたび発生しているといった状況につきまして、課題であると認識しているところです。
〇佐々木努委員 かつてのように、どこの家でも野焼きをするとか、そういうものがなくなってきたことなどが、大きく減少した要因になっていると思うのですが、ここ数年、先ほどもお話がありましたが、同じ数で推移しているということです。
 専門家によると、地球温暖化の影響で、これから2050年までの間に山火事が発生するリスクは5割増加するという予想もされている中で、これから二度と今回のような大きな火災を起こさない取り組みが重要だと改めて感じます。
 そこで、今、農家の方の意識とか、そういうもののお話もされていたようですけれども、私が本当に気になっていたことがありまして、3月9日に今回の大船渡市の林野火災が鎮圧された2日後、3月11日に、県南地域で5件の原野火災が起きていた。これは新聞の記事に載っていたわけでありますが、なぜこういう時期に原野火災が続けて広範囲で起きたのかということ。それから、3月13日には一関市室根で林野火災が発生したということで、本当に県民の方々は危機感を持っているのか非常に疑問なニュースが流れて、残念でなりません。
 多分これは何らかの手だてを講じないと、これからも同様のことがずっと続いていって、また同じことが数年後に繰り返されることになるのではないかと私は非常に危惧しているわけであります。
 県として、今回の大規模林野火災を受けて、令和7年度以降、どのように山火事防止対策を進めていこうとされるのか、お聞かせください。
〇小川整備課長 県では、大船渡市で発生した大規模な林野火災を受けまして、関係機関、団体で構成する岩手県山火事防止対策推進協議会におきまして、2月27日に山火事警戒宣言を発令し、改めて県民一人一人への注意喚起を図ったほか、今月1日から5月31日までを山火事防止運動期間と定めまして、全県的な取り組みを強化しているところです。
 令和7年度の取り組みですが、現在既に行っておりますテレビやラジオCM、それから、ソーシャルメディア、ユーチューブによる山火事予防の広報活動、消火活動に使用する作業道等の路網マップの整備、消防機関に対するポンプなどの初期消火資機材の配備などに加えまして、令和7年度は、新たな取り組みとしまして、コンビニエンスストアへのポスター掲示やチラシの配架などに取り組むこととしております。
 佐々木努委員御指摘のように、これだけ大規模な林野火災が発生しているにもかかわらず、依然として野焼きやごみ焼き等による林野火災が最近も発生している状況でございますから、引き続き、関係機関、団体と連携しまして、あらゆる機会を捉えまして、さまざま工夫をしながら、県民や農林漁業関係者への注意喚起を繰り返し行うことで、山火事防止対策の強化に一層取り組んでまいりたいと思います。
〇佐々木努委員 取り組みはぜひ頑張っていただきたいと思うのですけれども、やはり根本的に県民の方々の意識を変えていかなければならない。そのような手段の一つとして、私は、今回このような林野火災が起きて、全国的にも注目されておりますから、全国初の山火事防止条例をつくるべきではないかと思います。これは森林法で認められていますので、つくる気になればすぐつくれます。
 そして、全国では山火事防止条例は、唯一、足利市が2022年につくっているだけでありますけれども、ぜひ県単位でそういう条例化をして、厳しく農家の方々も含めて啓発活動を行っていくための、そうした条項をつくっていく取り組みをすべきではないかと思うのですが、農林水産部長、いかがでしょうか。
〇佐藤農林水産部長 今回の大船渡市での大規模な林野火災があった後にも、先ほど佐々木努委員からもお話がありましたとおり、県南地域等で林野火災が起きているという状況は、本当に深刻に受けとめなければならないと思っております。そういう意味で、この注意喚起の取り組みがなかなか難しいところもあるのだと思っております。
 先ほど整備課長からさまざま令和7年度の取り組みを御答弁申し上げましたけれども、新たな取り組みを展開していく部分もございますので、こういった注意喚起、普及啓発といった部分を粘り強く、そして、当事者といいますか自分事といいますか、そういった意識として捉えていただけるように、普及啓発に工夫を凝らしていきたいと考えております。
 それから、条例の制定についてもお話がございました。こちらの部分については、私もまだ具体的なところを承知しておりませんけれども、足利市で策定されているという状況があるようでございますので、状況をしっかり把握した上で、どういった対応ができるのかどうかを考えていきたいと思います。
〇佐々木努委員 足利市も、大規模林野火災が発生したことを受けて、これではだめだということでつくったということで、その後に続くところがなくて残念なのですが、岩手県も、先ほど申し上げましたが、過去にも大規模な林野火災が発生している県として、全国にそういう防災意識を発信していく意味でも私は有意義だと思いますので、検討をぜひ行ってほしいと思います。お願いします。
〇村上秀紀委員 では、私から1点、いわて木づかい住宅普及促進事業費について伺います。
 県産木材の利用を促進するため、県産木材を使用した住宅の新築やリフォーム等を支援する、いわて木づかい住宅普及促進事業が令和3年度から行われていますが、これまでの事業の推移、そして、本年の現時点での実績、これは住宅着工戸数の推移も含めて伺いたいと思います。
 また、令和7年度から要件が変更となりますが、その内容についても伺います。
〇高橋林業振興課総括課長 いわて木づかい住宅普及促進事業の実績ですが、令和3年度が新築116件、リフォーム10件、令和4年度が新築126件、リフォーム16件、令和5年度が新築130件、リフォーム11件となっておりまして、今年度は新築77件、リフォーム2件の実績見込みとなっております。
 県内の持ち家の木造一戸建て住宅の着工戸数でありますが、令和3年度が3、394戸、令和4年度が2、993戸、令和5年度が2、582戸、今年度が令和7年1月までに2、064戸と前年同期比で約1割減少しており、年々着工戸数が減少するとともに、さらに、新築される住宅の規模も縮小傾向にあると承知しております。
 こうした状況を踏まえまして、令和7年度岩手県一般会計予算案におきましては、小規模化する住宅やリフォームへの県産木材利用を進めるため、補助要件に木材利用面積を追加しまして、従来の構造材等に加えて床や壁への県産木材使用を補助対象としたほか、完成前の分譲住宅を購入する方、それから、融資を受けずに住宅を新築する方も補助対象としまして、県産木材の利用を促進するよう制度の見直しを行ったところであります。
〇村上秀紀委員 住宅着工戸数も年々、今御案内いただいたとおり減少して、あと、1戸当たりの面積というか、大きさも小さくなっていった。また、令和6年度は要件変更でリフォームで使いにくくなったというので、利用受け付け件数も大幅に減ったということもありますが、そういったところを踏まえて、令和7年度には要件を変更していただいたということでございました。
 この変更に至った経緯ということで、今、リフォームにも使いやすくしたということもありましたが、事業を利用した方々の傾向とか、また、事業者の声とか、どのように反映していったのか、その辺も伺いたいと思います。
〇高橋林業振興課総括課長 本事業の課題につきまして聞き取り調査を行ったところ、工務店からは、床や壁への県産木材の利用に対する支援が必要といった意見や、県産木材を使用した分譲住宅購入者に対する支援も必要などの意見があったところであります。
 また、これらの意見のほか、先ほどの新築住宅の規模縮小傾向やリフォーム工事の増加などを踏まえまして、令和7年度岩手県一般会計予算案における制度の見直しを行ったところであります。
〇村上秀紀委員 あともう一つ、先ほど新築においての住宅ローン借入者としていた補助要件も削除したということでしたけれども、これまではこれを補助要件としていたから、例えばローンを組まない、一括で新築を購入する方については調査のしようがなかったとは思うのですが、実際、世の中の今の住宅を建築する方々の年齢層とか、そういったところを踏まえたときにこの要件を削除したものなのか、ここに至ったところを少し伺えればと思います。
〇高橋林業振興課総括課長 融資を受けないで住宅を新築する方も対象としたということでありますけれども、国の調査でありますと、これは全国の状況にはなりますが、約17%が住宅ローンを借りていないという調査もありまして、やはり県内においてもそういった方が一定数いると推測したということであります。そういった方々に県産木材の利用促進を図りたいということで、今回そういった方々も対象に加えて見直しを行ったということでございます。
〇村上秀紀委員 これまでのこの事業を利用した方々の年齢層ですが、もしかしたら、こういった県産木材などを使っていこうとか、そういう関心のある方、地産地消に関心がある方というのは、ある程度年齢層も高くなってくるかと私は予想するのですが、そうなれば、なおさら、今のローン借入者以外の方々に対象をふやしたのは非常にいいことだと思っています。
 また、室内の壁とか、そういうところにあらわしで使っていくといったところに関心がある方々でもあるかと思いますので、こういったところに対象を広げたことは、とてもありがたいことだと思います。
 ぜひさまざまなことを試しながら、せっかく3、000万円の譲与税を使用してやる事業ですから、すぐにこの辺が満額執行されるような事業になっていけばいいと思います。
 また、こういった事業は、実際予算を譲与税で増額できるかどうかわかりませんが、例えば実財源でも、増額すればするほど林業の振興につながる予算だと思いますので、そういった意味では、この事業に限らず、予算を使えば使うほど産業の振興につながる事業というのは、どんどん拡大していっていただきたいと思いますけれども、その考えについてはいかがでしょうか。
〇高橋林業振興課総括課長 村上秀紀委員御指摘のとおり、いわて木づかい住宅促進事業につきましては、県産木材の需要を創出する目的でやっておりまして、そういった意味で、県産木材使用の需要創出に一定の効果が出てきたと我々も考えております。
 予算規模につきましてでありますけれども、そういった部分については、やはり環境譲与税等の制約等もございますが、いずれにしても、県産木材の需要促進といった部分の目的が達成されますように、今回の要件変更等による来年度の実績等も見て、不断の見直しを検討していきたいと思っております。
〇斉藤信委員 それでは、最初に私も林野火災の問題についてお聞きします。
 2017年5月に発生した釜石市の尾崎半島の林野火災でありますけれども、これは413ヘクタールが焼失したと。同時に、注目すべきはこの取り組みなのです。釜石市が復旧の主体となって、原則、所有者負担ゼロで被害木の伐採、搬出と植栽を行ったと。大変重要な参考になる取り組みだと思うのですけれども、この取り組みの内容、教訓について示してください。
〇砂子田森林整備課総括課長 釜石市の林野火災の復旧につきましては、国の森林整備事業を活用いたしまして、平成29年度から令和3年度までの5年間で、被害木の伐採整理を約217ヘクタール、植栽を約196ヘクタール、下刈り約345ヘクタールなどを実施いたしました。
 復旧に当たりましては、速やかに事業を完了させるために、地域の森林組合だけでなく、地域外の民間林業事業体等の協力によりまして植栽等が行われたところであり、林業関係機関、団体や林業事業体等の連携、協力が必要不可欠であると認識しております。
〇斉藤信委員 これは国庫補助事業なのですけれども、これだと68%の補助なのです。そうすると、所有者負担が発生して、とてもこれはできない。このときに、釜石市がこの復旧事業の主体になった。そして、かさ上げ補助して所有者負担なし。さらに、被害木も釜石鵜住居復興スタジアムのベンチというのですか、椅子とか、さまざまな形で被害木も活用したという点で、私は大変先駆的な中身だと思います。
 その後、植栽なども行われておりますけれども、今の大船渡市の大規模林野火災は、2、900ヘクタールという大変大規模なものですけれども、山林が果たす役割は、水源涵養とか土砂流出の防止とか、何よりも海への栄養源を補給する、こういう点で、本当に早期に実施しなくてはならない。
 漁業への影響も大変大きなものがありますので、この釜石市の取り組みを参考にして、早急に大船渡市の山林の再生、復旧に取り組むべきと思いますけれども、今の段階で被害の状況や今後の対応策はどうなっているでしょうか。
〇砂子田森林整備課総括課長 2月26日に発生いたしました大船渡市赤崎町の林野火災につきましては、3月9日に鎮圧宣言が出されたものの、まだ鎮火に向けた活動が継続されている状況となっております。
 このため県では、森林への立ち入りが可能となった段階で、大船渡市のみならず、国や林業関係団体等と一体となって、被害状況の調査を進めることとしております。
 釜石市の林野火災では、先ほども御答弁しましたとおり、地域外の民間の事業体等の協力を得まして対応したところであり、大船渡市林野火災の復旧に当たりましても、林業関係機関、団体や林業事業体等が連携、協力いたしまして、斉藤信委員御指摘のとおり、早期の復旧に向けて取り組むことが重要であると認識しております。
〇斉藤信委員 2、900ヘクタール焼失なのですけれども、山林所有者の実態は把握されているでしょうか。
〇砂子田森林整備課総括課長 森林所有者の件につきましても、現在、大船渡市等と連携してそちらの調査を進めまして、所有者を明らかにした上で、現地調査に入りたいと考えております。
〇斉藤信委員 わかりました。
 きのう大船渡市に行っていまして、大船渡市長からも状況を聞きました。7割ぐらいが個人所有者ではないかという話も聞いたのですけれども、これは調査中ですので正確ではないと思いますが、大船渡市長は、大規模な被害だっただけに、今までにない対策をとりたいということでありますので、今までにない、本当に直ちに森林の再生に取り組めるように、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、水産業の再生の取り組みについてお聞きいたします。
 この水産業についても、林野火災による漁業、水産業の被害状況、支援策について、現状はどう把握されているでしょうか。
〇野澤漁業調整課長 水産関係の被害状況でございますが、3月14日現在、定置網漁業用倉庫1棟と倉庫内に保管していた漁具、これはかえ網も含めた4カ統分、あと、停電により死滅した養殖アワビ約250万個、焼損木の漂着被害2漁港となっております。
 また、被害を受けた施設等の復旧方法や共済の対応等につきましては、今、関係団体を通じた情報収集を行っているところでございます。
〇斉藤信委員 私も昨日、綾里漁協に行ってまいりまして、焼けた倉庫も見てまいりました。被害額が定置網で4億円。見たら本当に巨大な倉庫で、新聞記事を見るのと違って、東日本大震災津波で被害を受けて本当に立派な倉庫を整備した、これが2億5、000万円と言っていました。
 そして、この定置網漁の再生は通常だと1年かかる。しかし、定置網漁で働いている若者がいますので、半年ぐらいで、部分部分の網を発注して、つなぎ合わせは地元でやって、何とか半年ぐらいで定置網漁を再開したいということです。いわば、この再生に漁協の存亡がかかっている。後継者を維持する本当に重要な取り組みで、スピード感を持ってやりたいという組合長の話でありましたので、ぜひ、大船渡市とも連携しながら、支援策をスピード感を持ってやっていただきたい。
 もう一つは、今、ワカメの刈り取りの最盛期です。しかし、加工機がやられて生で出荷せざるを得ない漁業者も少なくないということです。こういうことも何とか付加価値もつけて出荷できるような対策がないのか。そういう知恵も総結集して対応していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
〇野澤漁業調整課長 先ほど御答弁申し上げましたとおり、現時点では、被害の全容や漁業共済の対応等がまず明らかになっておりません。支援策については、現状では申し上げることは難しいところでございますが、県といたしましては、関係機関、団体と連携しながら、被害等の早期全容把握に努めるとともに、被災した漁業者等の声を伺いながら必要な対策について検討してまいりたいと思います。
〇斉藤信委員 わかりました。また引き続き、災害対策連絡本部会議もありますので取り上げたいと思います。
 それで、2024年の主要魚種、サケ、サンマ、スルメイカの水揚げ量、水揚げ額、これは東日本大震災津波前との比較だけ示していただきたい。今どうなっているでしょうか。
〇野澤漁業調整課長 令和6年の主要魚種の水揚げ量で震災前の比較でございますが、サケは震災前の0.5%、サンマは震災前の14%、スルメイカは震災前の15%となっております。
〇斉藤信委員 水揚げ額も言ってもらえばよかったのですけれどもね。水揚げ額は、サケで1.2%、サンマが87%、スルメイカ63%ということです。生産量が激減しているという厳しい状況は変わりません。
 そこで、次に、魚市場別の水揚げ状況について、これも震災前比で水揚げ量と水揚げ額を示してください。
〇野澤漁業調整課長 県内13魚市場の総水揚げ量は7万3、000トンで、震災前の41%になっております。また、総水揚げ金額でございますが、165億円で、震災前の71%になっております。
〇斉藤信委員 これも生産量、水揚げ量は41%で、金額は71%ということです。ここに震災後14年の現状が示されているのだと思います。
 そこで、私は、各魚市場の状況を見て、大船渡市は、水揚げ量は48%なのだけれども、水揚げ金額が101%になっているのですね。これはどういう理由でしょうか。
〇野澤漁業調整課長 大船渡市でございますが、年末にかけましてイワシが豊漁になっておりまして、イワシが非常に高単価になっております。それが累計いたしまして水揚げ金額を伸ばしたというような状況になっております。
〇斉藤信委員 少し意外な答弁でした。イワシが水揚げ額を大幅に上げているということです。イワシはかなりのところで水揚げをやっているのです。例えば普代村とか野田村なども水揚げ量が多いのはイワシだと言われていますけれども、大船渡市のようには水揚げ金額は上がっていないので、なぜ大船渡市がこれだけ金額を上げることができたか、後でまた詳しく個別にでも教えてください。
 それと、先ほども質問がありました、ワカメ、昆布、アワビ、ホタテ、カキの養殖ですけれども、これは震災前と比べてどうなっているでしょうか。
〇野澤漁業調整課長 直近のデータによりますと、まず、水揚げ量でございますが、ワカメは令和6年産が震災前の44%、昆布は令和6年産が震災前の28%、アワビは令和6年度に震災前の17%、ホタテガイは令和5年度になりますが震災前の24%、カキは令和5年度に、むき身が震災前の40%、殻つきでございますが、震災前の65%となっております。
 また、水揚げ金額でございますが、ワカメは令和6年産が震災前の89%、昆布が令和6年産で震災前の49%、アワビが令和6年度に震災前の16%、ホタテガイは令和5年度に震災前の59%、カキは令和5年度に、むき身が震災前の79%、殻つきが震災前の127%となっております。
〇斉藤信委員 生産量が本当に軒並み激減しているのですね。この要因は、主には海水温の上昇による環境変化、もう一つ、私は漁業者の減少というのもあると思うのですけれども、その実態はどうなっているでしょうか。
〇野澤漁業調整課長 総じて生産量が低いというのは斉藤信委員御指摘のとおり、海水温の上昇というところで、二枚貝、カキ等がへい死したというところが大きいところになっております。
 もう一方で、漁業就業者数の動向でございますが、令和5年度が4、998人で、5年前と比べますと79%ということで、約2割減少しているといった状況でございます。
〇斉藤信委員 こうした中で、定置網にどんどん入ってくるのがクロマグロであります。昨年、どのぐらい県内の定置網にクロマグロが入って、水揚げできたのが幾らで、網から放出しなくてはならなかったのが幾らなのかを示してください。
〇野澤漁業調整課長 クロマグロの漁獲状況等についてでございますが、令和6年度における定置網での漁獲量は、これは2月末現在になりますが、小型魚が81.9トンで、漁獲可能量の99%、あと、大型魚が80.9トンで、漁獲可能量の100%を消化しております。前年同期比で、小型魚は88%、大型魚は126%となっております。
 また、定置網で漁獲可能量を超過しないよう、入網したクロマグロの放流を行っておりますが、令和6年度の小型魚、大型魚を合わせた放流量は、1月末現在、推定で約36万尾、重量にして約3、600トンと定置漁業者から報告を受けております。
〇斉藤信委員 3、600トンを放流していると、すさまじい規模ですよね。今回、日本の割り当て量がふえました。そして、沿岸漁業とまき網の部分の配分も若干変更になったようですけれども、来年の割り当て量はどうなっているでしょうか。
〇野澤漁業調整課長 令和7年度の漁獲可能量でございますが、まず、クロマグロの漁獲管理を国際的に行う中西部太平洋まぐろ類委員会におきまして、令和7年度の日本の漁獲枠が拡大されたことを受けまして、本県への当初配分は、前年度と比べまして、小型魚が15%増、大型魚は62%増になったところでございます。
〇斉藤信委員 割り当てがふえたのは評価すべきことですけれども、やはり微増なのです。結局、定置網にかかるクロマグロの量から見たら本当に微増で、私は、一つは日本の割り当てを、これだけクロマグロがふえているときにふやしてもらうのと、もう一つ、まき網漁船、大型漁船と沿岸漁業との割り当てを変えないとだめなのだと思うのです。
 そういう意味で、引き続き、これは高級魚ですから、そして、年末になったら大変な金額になって、漁業者の減収を補填する大変大きな鍵を握りますので、そういう点で、クロマグロの割り当ての拡大に全力で取り組んでいただきたい。このことをお願いして、終わります。
〇ハクセル美穂子副委員長 おおむね再開後1時間半が経過いたしましたが、この後、質疑を表明している委員があと1人となっていることから、質疑を継続したいと思いますので、御了承願います。
〇小林正信委員 私は3項目お伺いします。
 まず、黄金のウニ収益力向上推進事業について、これまでの実績はどうなっているのか、お伺いします。
〇野澤漁業調整課長 黄金のウニ収益力向上推進事業の件でございますが、同事業は、磯焼けした漁場で生息する過剰なウニを間引きし、身入りを改善して有効利用することを目的といたしまして、令和2年度から令和4年度に県の委託により実施した事業でございます。県内8漁協におきまして、湾内の静穏域等で餌を与えて育てる畜養技術の確立及び蓄養したウニの商品価値を確認するための試験販売に取り組む、いわゆるモデル事業として実施しております。
 同事業は令和4年度で終了いたしましたが、その後もモデル事業で得られた成果の普及に取り組みまして、令和6年度には、漁協等の自主事業などによるウニの蓄養、出荷の取り組みが15漁協に拡大しております。
〇小林正信委員 失礼いたしました。私は、ウニの取り組みがすごく充実してきたので、この向上事業はまだ続いているのかと思っていたのですけれども、15漁協で取り組まれているということで、それの起爆剤となった取り組みに本当に敬意を表したいと思いますし、今は、新幹線で東京都にウニを送るなど、さまざま充実した取り組みを行っている漁協もあるということで、さらなる市場拡大にも期待が大きいかと思います。
 この後、藻場の再生についてもお伺いするのですけれども、磯焼け対策という面もウニの部分には含まれているかと思います。
 今後、漁協を後押しするとか、事業展開を県としても総合的に考えていく必要があると思うのですけれども、今後どのようにこの事業を考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
〇野澤漁業調整課長 ウニのこういった事業の今後の展開というところでございますが、先ほど小林正信委員から御指摘いただきました、令和6年度には増加している資源の有効利用に関するビジネスモデルを構築する事業におきまして、久慈市漁業協同組合と連携いたしまして、朝に水揚げしたウニを、新幹線などを活用し、高鮮度で首都圏に届ける物流モデルの構築に取り組んでおりまして、高単価で取引される年末に、首都圏小売店との直接取引が実現したところでございます。
 県といたしましては、今後も、藻場の再生と間引きしたウニの有効利用の取り組みが着実に進んでいくよう、関係機関、団体と一丸となって積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
〇小林正信委員 間引きしたウニをさらに育てて、身入りのいいものにして出荷するという一石二鳥という部分もあるかと思いますので、ぜひ、県としてもさらに力を入れて取り組みを進めていって、ブランド化していっていただきたいと思います。
 次に、藻場の再生については、県としても岩手県藻場保全・創造方針に沿って取り組みを行ってこられたところと思います。先ほど畠山茂委員から、ハード事業の部分、水産環境整備事業について質疑がございましたけれども、今言ったようなウニの除去など、ソフト面の藻場の再生事業も行われてきたかと思います。
 そうしたソフト事業も含め、これまでの取り組みについて、実績などをお伺いしたいと思います。
〇工藤漁港漁村課総括課長 藻場造成についてでございますけれども、水産環境整備事業費のほか1事業で実施しておりまして、2事業を合わせてとなりますが、今年度、ブロック投入が完了する宮古市田老地区などの2地区2漁場を含め、これまで5地区13漁場において取り組みを進め、昨年度投入したブロックには、昆布等の海藻の繁茂が確認されております。
 令和7年度岩手県一般会計予算案には、新規の2漁場を含め、藻場造成のさらなる拡大に必要な経費を盛り込んでおります。
〇小林正信委員 藻場の再生について、海藻が大気中のCO2を吸収すると言われているブルーカーボンの推進にとっても重要かと考えています。
 先ほどもJクレジットの話がありましたけれども、藻場の再生等に対し、ブルーカーボンクレジット、Jブルークレジットの取引も現在活発に行われていると認識しております。
 ブルーカーボンについては、他県では水産業の普及指導員が中心になって推進している状況もあるようですけれども、農林水産部として、このブルーカーボンの取り組みの推進にどのようにかかわっていくのか、また、地域や団体による藻場の再生、漁協もそうですし、それ以外のさまざまな団体が藻場の再生の取り組みをしておりますけれども、そういったところの支援をどう考えていくのかお伺いしたいと思います。
〇野澤漁業調整課長 ブルーカーボンについてでございますが、二酸化炭素の吸収源として大きなポテンシャルが期待されるブルーカーボンは、海岸線が長く、海藻類の養殖が盛んである本県の強みを生かすことができる取り組みでございまして、藻場の再生を図っていくことは、アワビやウニなどの資源の回復に加え、温暖化防止に向けて非常に重要であると認識しております。
 そのため県では、漁業者や地域住民、漁協等で構成する活動組織が行う海藻の生育状況の把握やウニの間引き、海中林の設置などの取り組みを市町村と連携して支援してきたところでございまして、令和7年度におきましても、引き続き、こういった取り組みを支援することとしております。
 今後も、市町村や関係団体と一丸となって、ブルーカーボンの増大に貢献する藻場の再生の取り組みを推進していきたいと考えております。
〇小林正信委員 ぜひよろしくお願いいたします。
 内水面漁業についてお伺いします。
 現在、内水面漁業においても高齢化や後継者不足、あとは遊漁券の販売の減少など、さまざまな課題があるところと伺っております。特に高齢化で密漁の監視も大変になってきているとのお話も伺っております。きれいで豊かな岩手県の川を守りつつ、釣り人の皆さんにも、ルールを守って岩手県の川を満喫していただくためにも、内水面漁業の振興は必要なものと思います。
 岩手県としても、コイヘルペスウイルス病への対応、ブラックバス等外来魚への対策、また、カワウの実態調査なども行っていただいておりますけれども、やはり川魚がすみやすい河川の整備、それに直結した山林の整備などハード面の整備も必要と思います。
 遊漁券を販売する漁協には繁殖義務があり、その一環として河川の環境保全にも取り組んでおり、以前では植林活動まで行っていたようですが、いかんせん、冒頭申し上げたように、高齢化でなかなか取り組みが充実できていないという現状です。
 そうした面も含めて、内水面漁業の振興について、取り組み状況をお伺いしたいと思います。
〇野澤漁業調整課長 内水面漁業の振興についてでございますが、県では、本県の豊かな内水面水産資源の回復を図るとともに、将来にわたり内水面漁業が有する多面的機能を発揮するため、令和3年3月に、岩手県内水面漁業振興計画第2期を策定しております。
 この計画に基づきまして、カワウ生息調査結果に基づいた駆除活動等の支援など、内水面水産資源の回復に関する取り組み、内水面漁業者と地域住民等が連携して行う河川、湖沼の生態系の維持、保全のための活動支援など、内水面における漁場環境の再生に関する取り組み、また、県民の理解と関心の増進のため、遊漁者を増加させるためのイベント等の開催とPR活動の支援などに取り組んでいるところでございます。
〇小林正信委員 さまざまな取り組みを行っていただいておりますけれども、やはり魚がとれないという課題は、海だけではなく川も深刻と伺っております。東日本大震災津波後2年間は好調だったようですけれども、ここ10年間は、年を追うごとに減少傾向が続いていると伺っております。
 原因はさまざまあるようですけれども、まずは地球温暖化による気候の変動、アユで言えば冷水病という病気、先ほど述べたカワウの影響とか河川の整備の問題、また、一部では農薬の影響もあるのではないかと言われております。
 岩手県として、川魚の減少についてどのように把握しているのか、そして、今後どのように対応していくお考えか、お伺いします。
〇野澤漁業調整課長 川魚の減少についてでございますが、国の統計によりますと、本県内水面におけるアユ、サクラマスなどの漁業生産量は、御指摘いただきましたように、近年減少傾向にありまして、川魚の資源水準も以前に比べて減少傾向にあるものと認識しております。
 内水面の水産資源を維持していくためには、内水面漁業協同組合による種苗放流などの取り組みが重要でございますが、一方、主な収入源である遊漁料収入の減少により、種苗放流等に必要な経費を賄うことが難しくなっている状況にもあります。
 このため県では、第2期岩手県内水面漁業振興計画に基づきまして、内水面漁協等による遊漁者の増加に向けた取り組みを支援するとともに、アユに関しては、より早期に小型で種苗放流するなど、効果的な放流手法の開発や成長が早く解禁当初からよく釣れる種苗の生産、供給などに取り組んでいるところでございます。
〇小林正信委員 今、よく釣れるアユというお話もありましたけれども、養殖されたアユは、天然のアユと比べて縄張り意識が年々薄くなってきているみたいで、アユの友釣りをする場合は、おとりアユが近づいていっても無視されて釣れないという声も釣り人からは伺っています。
 その部分の品種改良みたいなものが可能なものかどうか、私は素人なのでそのあたりはわからないのですが、もう少し縄張り意識が高いアユをつくるとか、そういうことを期待したいということが、素人の釣りが好きな人からの、もっと釣れるアユをつくってくれよという希望だそうです。
 岩手県は、すばらしい自然、美しい渓流、また、盛岡市内には中津川が流れ、県庁所在地のまちの真ん中でアユが釣れるという県もなかなかないのだろうと思いますし、釣り人にとって評価が高い県なのではないかと思います。
 近年では女性の釣り人もふえているようで、県としても釣り人をターゲットとしたツーリズム、フィッシングツーリズムにさらに力を入れるべきと考えます。
 その上で、先ほど述べたような河川、それにかかわる森の整備は重要と思います。例えば秋田県では、河川公園を整備して、きれいなトイレも整備して、女性の釣り人にも優しい環境整備を行っていると聞いております。また、フィッシングツーリズムの先進地である長野県は、信州の釣りPRコンテンツと銘打って、パンフレットの充実、動画の作成、積極的な釣り情報の提供に取り組んでいるとのことです。
 こちらは商工労働観光部との連携も必要かと思いますけれども、釣り人をターゲットとしたツーリズム、フィッシングツーリズムの振興について、農林水産部のお考えをお伺いして、終わりたいと思います。
〇野澤漁業調整課長 釣りツーリズムについてでございますが、本県には、豊かな森林を水源とした大小さまざまな河川がございまして、アユ、ヤマメなどの内水面水産資源を育むほか、内水面漁業者等による漁場環境の保全、管理を通じまして、釣りや自然と親しむ場を提供するなど、魅力あふれる多面的な機能を発揮しておりまして、観光や地域おこしの資源として有効であると考えられます。
 これまでの県内での取り組みでは、平成26年度に一戸町の大志田ダムにおきまして、内水面関係団体等が連携して新たにワカサギの釣り場を開設し、県内外や外国人観光客向けのツアーを開催するなどにより、翌年には約9、000人を誘客し、現在も好評を博しているといった事例がございます。
 県では、第2期岩手県内水面漁業振興計画に基づきまして、内水面遊漁の魅力発信による観光や地域産業の振興に取り組んでいるところでございます。
 今後も、内水面関係団体に向けた地域おこしなどの成功事例の発信や取り組みのスキームを共有することなどを通じまして、内水面の振興に積極的に取り組んでいきます。
〇ハクセル美穂子副委員長 ほかに質疑はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇ハクセル美穂子副委員長 質疑がないようでありますので、これで第2部林業、水産業関係の質疑を終わります。
 農林水産部の皆さんは御苦労さまでした。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後4時47分 散 会

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