令和7年2月定例会 予算特別委員会会議記録

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令和7年3月13日(木)
1開会 午前10時2分
1出席委員 別紙出席簿のとおり
1事務局職員
議事調査課
総括課長 昆 野 岳 晴
議事管理担当課長 佐 藤 博 晃
主任主査 柴 田   信
主任主査 及 川 雄 也
主査 高 橋 宗 子
主査 堀 合 俊 彦
主査 佐々木 賢一郎
主査 三 浦 訓 史
1説明員
企画理事兼
保健福祉部長 野 原   勝
副部長兼
保健福祉企画室長 加 藤 勝 章
参事兼
健康国保課
総括課長 日 向 秀 樹
医療政策室長 吉 田 陽 悦
子ども子育て
支援室長 前 川 貴美子
保健福祉企画室
企画課長 田 内 慎 也
保健福祉企画室
管理課長 千 葉 博 和
地域福祉課
総括課長 草 木 秀 二
指導生保課長 佐 藤 和 子
長寿社会課
総括課長 下 川 知 佳
障がい保健福祉課
総括課長 佐々木 浩 一
医務課長 柴 田 勝 師
地域医療推進課長 菊 地 宏 明
感染症課長 太 田 栄 時
次世代育成課長 齋 藤 晴 紀

医療局長 小 原 重 幸
次長 佐々木   亨
次長 宮   好 和
経営管理課
総括課長 熊 谷 正 信
職員課
総括課長 尾 形 健 也
医事企画課
総括課長 鈴 木 清 志
業務支援課
総括課長 青 砥   勝
薬事指導監 菊 池 昌 之

医師支援推進室長 竹 澤   智
医師支援推進監 久 慈 一 広
医師支援推進監 高 橋 ゆかり

財政課総括課長 佐 藤 直 樹
〇菅野ひろのり委員長 これより本日の会議を開き、直ちに議事に入ります。
 議案第1号から議案第21号まで、議案第27号から議案第43号まで、議案第47号、議案第48号、議案第50号、議案第52号から議案第67号まで、及び議案第69号の以上58件を一括議題といたします。
 本日は、保健福祉部及び医療局関係について、延べ27人の質問者を予定しており、世話人会の協議により、本日の質疑の目安時間は20分といたしました。
 また、関連質疑の取扱い、換気のための休憩につきましては、これまでと同様でありますので、御協力をお願いいたします。
 初めに、保健福祉部長に保健福祉部関係の説明を求めます。
〇野原企画理事兼保健福祉部長 令和7年度の保健福祉部関係の議案について御説明申し上げます。
 初めに、令和7年度予算編成に当たっての基本的な考え方でございますが、いわて県民計画(2019〜2028)第2期アクションプランのもと、東日本大震災津波からの復興を着実に進めるとともに、四つの重点事項を踏まえ、各政策分野に基づく施策を推進してまいります。
 まず、復興の推進では、岩手県こころのケアセンター等による心のケアの支援のほか、生活支援相談員による見守り活動などの被災者支援の取り組みを進めてまいります。
 四つの重点事項のうち、自然減・社会減対策では、結婚サポートセンターにおける交際から成婚までのフォローアップの充実、妊産婦の通院や産後ケア利用等に係る交通費等の支援、第2子以降の3歳未満児に係る保育料の無償化や在宅育児支援金の支給など、結婚、妊娠、出産、子育ての各ライフステージに応じた総合的な取り組みを進めてまいります。
 DXの推進では、医療等ビッグデータを活用した健康づくりや小児医療に係る遠隔支援システムの構築などの取り組みを進めてまいります。
 安全・安心な地域づくりでは、医療機関の受診や救急車の要請に迷う場合の電話相談窓口―♯7119の設置や、予期せぬ妊娠等により困難な問題を抱える女性への支援の強化などの取り組みを進めてまいります。
 続きまして、当部関係の予算議案について御説明申し上げます。
 議案第1号、令和7年度岩手県一般会計予算でございますが、お手元の議案その1の10ページをごらん願います。
 当部関係の予算は、3款民生費のうち1項社会福祉費、3項児童福祉費、11ページに参りまして、4項生活保護費と、4款衛生費のうち1項公衆衛生費、3項保健所費、4項医薬費、13ページに参りまして、13款諸支出金、1項公営企業貸付金及び2項公営企業負担金の一部を合わせまして、総額で1、389億5、354万円であり、前年度の当初予算と比較いたしますと、28億6、525万円余の増額となるものであります。
 予算の内容につきましては、予算に関する説明書に記載されておりますが、説明は省略させていただきますので、御了承をお願いいたします。
 次に、債務負担行為について御説明申し上げます。
 15ページをごらん願います。
 第2表債務負担行為の表中、保健福祉部所管の事業は、7番福祉・消費生活関連相談拠点施設(仮称)整備事業(社会福祉総務)及び8番指定管理者によるいわて子どもの森管理運営業務で、それぞれ福祉総合相談センターと県民生活センターの一体的整備及びいわて子どもの森の指定管理の期間が翌年度にわたることから、期間及び限度額を定めて債務を負担しようとするものであります。
 次に、議案第2号、令和7年度岩手県母子福祉寡婦福祉資金特別会計予算について御説明申し上げます。
 24ページをごらん願います。
 歳入と歳出の予算総額は、それぞれ3億259万円余であり、前年度の当初予算と比較いたしますと、9、506万円余の減額となるものであります。
 次に、議案第10号、令和7年度岩手県国民健康保険特別会計予算について御説明申し上げます。
 48ページをごらん願います。
 歳入と歳出の予算総額は、それぞれ1、071億2、445万円余であり、前年度の当初予算と比較いたしますと、1億6、791万円余の減額となるものであります。
 引き続きまして、予算に関する議案について御説明いたします。
 議案その2の27ページをごらん願います。
 議案第27号、子育て支援対策臨時特例基金条例の一部を改正する条例は、基金の管理運営について定めている国の要領の改正に伴い、本基金条例の有効期限を令和12年9月30日まで延期しようとするものであります。
 飛びまして、171ページでございます。
 議案第47号、福祉の里センター条例の一部を改正する条例は、近年の物件費等の上昇を踏まえ、同施設の利用料金の上限額を引き上げようとするものであります。
 174ページに参りまして、議案第48号、福祉交流施設条例の一部を改正する条例は、近年の物件費等の上昇を踏まえ、ふれあいランド岩手の利用料金の上限額を引き上げようとするものであります。
 180ページに参りまして、議案第50号、いわて子どもの森条例の一部を改正する条例は、近年の物件費等の調査を踏まえ、同施設の利用料金の上限額を引き上げようとするものであります。
 少し飛びまして、229ページでございます。
 議案第69号、財産の譲渡に関し議決を求めることについては、社会福祉法人岩手県社会福祉事業団に対し、財産を無償譲渡するため、地方自治法の規定により議会の議決を求めるものであります。
 以上で、保健福祉部関係の議案の説明を終わります。よろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。
〇菅野ひろのり委員長 これより質疑を行いますが、質疑、答弁とも簡潔明瞭に行い、議事の進行に御協力をお願いいたします。
 ただいまの説明に対し質疑はありませんか
〇関根敏伸委員 大きく2点についてお伺いいたしますので、よろしくお願いいたします。
 まず最初に、県内の医療機関のオンライン診療や遠隔診療なども含めたDX化の流れ、推進状況についてお伺いさせていただきたいと思います。
 県内の医療機関等についてのDX化、遠隔診療、診断などの整備状況はどのようになっているのでしょうか。
〇菊地地域医療推進課長 県内の医療機関等における整備状況についてでありますが、本県では、全国でも先進的な取り組みとして、テレビ会議システムを活用した遠隔診断支援や遠隔病理画像診断システムなど、岩手医科大学と地域中核病院間の病病連携を目的としたシステム整備を行ってきたほか、医療機関や市町村の間で妊産婦の情報等を共有する周産期医療情報ネットワークいーはとーぶなどを整備してきたところであります。
 また、オンライン診療につきましては、常勤医不在の八幡平市立田山診療所におきまして、診療所の看護師と八幡平市立病院の医師との連携による診療所や自宅でのオンライン診療の取り組みが進められているなど、オンライン診療の施設基準を満たす県内の医療機関は、令和4年4月1日時点の21施設から令和5年4月1日時点で42施設、令和6年4月1日時点で86施設、令和7年1月1日時点で100施設と、着実に増加してきているところです。
〇関根敏伸委員 遠隔診療の整備事業に対しての補助制度が、令和5年度から設けられています。新年度も、2、260万円が予算計上されておりますけれども、具体的な使途についてお伺いいたします。
〇菊地地域医療推進課長 遠隔医療設備整備事業費補助についてでありますが、本事業は、県内の医療機関に対し、オンライン診療などの遠隔医療の実施に必要な設備整備を支援するものであり、令和5年度は9件、令和6年度は19件に補助を行っているところであります。
 主な補助の活用内容といたしましては、パソコンやタブレット端末、Wi−Fiルーター等の通信機器、オンライン診療を行うためのソフトウエアの購入などとなっております。
〇関根敏伸委員 先ほど、オンライン診療の施設基準を満たした医療機関が100施設までふえてきているということですが、県内の医療機関に占める割合はどの程度になっているのでしょうか。
〇菊地地域医療推進課長 県内の医療機関に占める施設基準を満たしている医療機関の数でございますけれども、全医療機関965施設のうち100施設ということで、割合といたしましては、10.4%になっております。
〇関根敏伸委員 そのような中で、新年度の予算について何点かお伺いをいたします。
 先ほど、保健福祉部長から説明がありましたが、新年度、小児科救急医療体制整備事業費として1億2、800万円程度が予算計上されております。これにつきましては、小児救急医療の充実確保ということで、遠隔での医師への助言体制の仕組みづくりとか、相談支援体制の整備に使われると理解しておりますが、改めて、詳細についてお聞かせください。
〇菊地地域医療推進課長 小児科救急医療体制整備事業費についてでありますが、本事業につきましては、平成16年度から、小児救急医療体制の強化を図るため、岩手医科大学や県立病院などを遠隔支援システムで結び、小児科専門医の診断、助言を受けることができる体制構築を図っているものであります。
 令和7年度におきましては、現行の遠隔支援システムを拡充し、ハンズフリーで使用できる首かけ型のモバイルカメラを導入いたしまして、現場の医師等が映した映像を遠隔でリアルタイムに視聴しながら、支援する側の医師が助言できる仕組みを新たに整備することとしております。
〇関根敏伸委員 これによって小児科の救急医療体制がさらに充実することを期待しているわけでありますが、そのような中で、県内の医療機関のDX化を考える場合、県立病院のDX化がどの程度進んでいるのかが、大きな鍵を握るのではないかと思っております。
 新年度では、保健福祉部が県立病院に対して、ICTシステム整備費の補助を予算化しておりますが、具体的な使途の詳細についてお伺いさせていただきます。
〇菊地地域医療推進課長 県立病院ICTシステム整備費補助についてでありますが、県立病院におきましては、各病院や地域診療センターの機能に応じた役割分担のもと、ICTを活用してより効率的な連携を図るため、令和元年度から診療情報を共有するシステムを導入し、運用しているところであり、本事業はこのシステム整備等に要する経費を補助しているものであります。
 今年度と来年度の2カ年でシステムの更新を行うこととしており、来年度は、岩手医科大学附属病院との間で、これまではCDなど記録媒体の受け渡しにより診療情報の共有を行っておりましたが、新たにオンラインにより共有できるようにするなど、情報連携の充実を図ることとしております。
〇関根敏伸委員 このオンライン診療等は、いわゆる診療報酬改定の中では、さまざまDX化に向けた取り組みに対しての加算も進んでいるようですけれども、医療機関全体の経営改善に向けても、このオンライン診療を含めた加算の取得は必要ではないかと思っております。
 加算の取得に向けて意欲的に取り組むべきではないかと思いますが、この方向性と、県立病院のDX推進の現在の評価、期待についてお伺いいたします。
〇菊地地域医療推進課長 今後のDX化に向けた取り組みについてでありますけれども、国におきましては、令和6年度診療報酬改定におきまして、医療DX推進体制整備加算を設け、マイナ保険証から取得した情報を診療に活用する体制の整備を進めておりまして、マイナ保険証を中心とした医療DXを推進することとしております。
 また、昨年12月に公表されました国の新たな地域医療構想に関するとりまとめにおきましても、基本的な方向性の四つの柱の一つとして、地域における必要な医療提供の維持を掲げ、人口減少により医療従事者の不足が顕著となっていく中で、生産性の向上を図るための方策として、医療DXを推進していくこととしております。
 県といたしましても、こうした国の動きに合わせまして、地域の限られた医療資源を効率的に活用しながら、安心して質の高い医療が受けられるよう、医療DXを推進してまいります。
 また、県立病院のDX推進への評価と期待についてでありますけれども、先ほどの県立病院ICTシステム整備費補助などで、医療機関同士の連携強化が図られてきており、より効果的な医療提供体制の拡充が期待されるものと考えております。
〇関根敏伸委員 国においては、医療DX推進の工程表もつくられているようですので、しっかりとした取り組みを期待申し上げます。
 次に、重点的支援体制整備事業費についてお伺いさせていただきます。
 これは事業創設から4年が経過していると思いますが、県内市町村が主体となって取り組む事業でありますが、取り組み状況と新年度以降の見込みについてお伺いいたします。
〇草木地域福祉課総括課長 重層的支援体制整備事業は、従来の介護、障がい、子育て支援、生活困窮といった分野別に実施されてきた施策につきまして、財源を一本化することにより一体的な制度運用を可能とし、地域共生社会の実現に向けた地域における包括的な支援体制の構築を進めるものです。
 関根敏伸委員御指摘のとおり、令和3年に制度が創設され、4年が経過するところですが、今年度までに、五つの市と町で取り組まれており、令和7年度からは、さらに四つの市が新たに事業を始め、合計で九つの市と町で取り組まれる予定となっております。
〇関根敏伸委員 新年度、事業費も大きく膨らんでいるわけでありますが、その中で、地域づくり事業に、民生委員の担い手確保対策が盛り込まれていると聞いております。
 県内どこでも、民生委員の担い手確保は大変な状況だと思いますが、現在の県内の民生委員の状況と、効果的な事業活用策についてお伺いいたします。
〇草木地域福祉課総括課長 民生委員の担い手確保対策についてでございますが、地域における支援の担い手である民生委員の業務負担の軽減や、民生委員の制度の理解促進を図ることにより、民生委員の担い手を確保していくため、市町村が実施する事業を補助する事業となっております。
 重層的支援体制整備事業に取り組む市町村のうち、令和7年度に民生委員の担い手確保事業を行う予定の市町村は1市となっております。
 なお、重層的支援体制整備事業を実施しない市町村におきましては、生活困窮者就労準備支援事業費の国庫補助金の事業として、同様の事業を実施することになっておりまして、そちらは三つの市と町で活用が見込まれているところでございます。
 民生委員の現状ですが、令和7年1月1日現在で、県内の民生委員定数3、775人に対しまして、委嘱数3、638名となっておりまして、充足数は96.4%となっており、民生委員の担い手確保対策が課題となっております。
 地域づくり事業の効果的な活用方策としましては、民生委員協力員を設置し、民生委員活動をサポートする体制づくりや、仕事をしながらでも民生委員活動がしやすいよう、ICTを活用して、情報共有や定例会議などのオンライン化を図ることなどが例示されておりまして、県としましても、住民に身近な市町村において、これらの取り組みが進められ、民生委員の担い手確保が進むよう、事業の利用促進に取り組んでまいります。
〇関根敏伸委員 ぜひ、民生委員の担い手確保が進んでいくように期待を申し上げます。
 この事業は、市町村の手上げ方式による事業でありますが、県も、後方支援の役割を担っていると認識しております。県は今まで、この事業の推進にどのようにかかわってきたのか、事業の意義と、さらなる拡大に向けた必要性の認識、課題等についてお伺いいたします。
〇草木地域福祉課総括課長 県の後方支援と事業の意義や課題についてでありますが、重層支援体制整備事業は、昨今の複雑化、多様化する生活課題、ひきこもりや支援につながらない方など、いわゆるはざまの支援におきまして、属性や分野を超えた支援の展開が容易になることから、地域における支援体制の構築において有用な事業と認識しております。
 そのため、県では、制度開始当初の令和3年度から、市町村職員を対象とした研修を開催しているほか、岩手県立大学客員教授をアドバイザーとして委嘱し、市町村に出向いて、事業の立ち上げ支援から取り組み開始後の運営支援まで、継続した支援を実施してきているところであり、いわて県民計画(2019〜2028)の第2期政策推進プランにも、実施市町村の拡充を目標に掲げ、後方支援を展開しているところです。
 事業実施に向けた課題につきましては、市町村の担当者から、専門人材が不足していることや、分野を取りまとめる業務の負担感などから、事業の検討に至れていないという実情を伺っているところでございまして、今後も引き続き、市町村の状況を把握しながら、県として必要な支援を検討してまいります。
〇関根敏伸委員 事業の目的はすばらしいと思うのですが、すき間を埋めると、まさに、福祉部門でのすき間が大変多くあるのだろうと思いますが、この事業を見ましても、保健福祉部内でも多くの部署に担当がまたがっているわけです。
 それをうまくまとめながら、創意工夫とか、協働といった理念に基づいて、市町村ならではの新しい福祉をつくり上げると、非常に理念はすばらしいと思いますが、ただ、今まで多部局にまたがっていたもの、窓口にまたがっていたものを、総合的に調整しながら、いかにこの事業の理念を運営していくか、非常に難しいと思っております。
 そういった意味で、保健福祉部内での課内の総合的な調整はどうなっているのか。この事業そのものを考えるときには、居場所づくりとか学習支援とかいわゆる教育的な効果、不登校支援などにもまたがってまいりますし、若者支援であると、ニートなどは環境生活部にまたがると思います。
 県庁内で、全体的に、この事業を本当に具体化した、使いやすい事業に育てていくための総合調整的な考え方、教育委員会との連携についてお伺いさせていただきます。
〇草木地域福祉課総括課長 保健福祉部内の総合調整と教育委員会との協働についてでございますが、保健福祉部内では、長寿社会課、障がい保健福祉課、子ども子育て支援室、地域福祉課の4室課の所管にまたがっておりますが、地域福祉課におきまして、後方支援事業の実施や市町村への交付金支給事務を取りまとめるなどの総合調整を担当しているところでございます。
 教育委員会との協働についてですが、事業を実施している市町村におきまして、教育委員会担当者や居場所づくり、学習支援等を行っている団体等を構成員に含めた重層的支援会議が開催されており、支援が必要となる家庭についての情報共有や支援の検討が進められているところです。
 教育委員会との連携は、子供の貧困、ヤングケアラー、不登校、ひきこもりなど、地域における多様な課題と密接にかかわることから、今後も引き続き、関係部局の連携、協働が進められるよう、県としても支援してまいります。
〇城内愛彦委員 看護師の確保状況についてお伺いします。
 県内の看護師の確保状況と、今年度の取り組み状況、課題についてお伺いします。
〇柴田医務課長 県内の看護師の確保状況についてでございますけれども、県内の医療機関あるいは介護保健施設などへの就業看護職員数は、直近の調査結果であります令和4年度では、1万8、087人と、令和2年の1万7、890人から着実に増加しているところでございます。
 これに加え、県内の看護職員養成施設卒業者の県内就業者は、近年、6割前後で推移しておりまして、令和6年3月の卒業生では、349人が県内医療機関などに就職したところでございます。
 県では、今年度、看護職員の安定的な確保と定着に向けて、修学資金の貸し付け、新人看護職員の研修、潜在看護職員の再就業支援など、新規養成、定着促進、復職支援を柱とした取り組みを進めてきたところでございます。
 こうした取り組みによりまして、県内の就業看護職員数は増加しているものの、岩手労働局の統計データによりますと、看護職員の令和7年1月の有効求人倍率は2.14倍となっておりまして、前年同月の2.08倍から変わらず、依然として高い状況にあるということでございます。このため、引き続き、看護職員の安定的な確保に取り組んでまいります。
〇城内愛彦委員 ただいまお答えをいただいたとおりでありまして、介護の場でもそうですけれども、医療の現場でも、慢性的に看護師の不足が訴えられているところであります。
 県内の看護師養成施設、学校も含めてですけれども、6割程度しかという言い方は変ですけれども、これをもう少し高められないものかと思っておるところです。奨学金等を利用されている方々もいるはずですので、その方々が県内にしっかりと定着する。おおむね、県の予算でつくっている学校養成施設でありますので、その辺の考え方として、その数字は上げられないものかということを、お伺いしたいと思います。
〇柴田医務課長 県内の看護師養成施設の卒業生の県内定着につきましては、現在、6割程度のものをさらに上げたいということで、これまでも取り組んできたところでございます。
 最近では、医療機関によります合同就職説明会など、あるいはウェブサイトの構築などによりまして、もろもろ取り組んでおるところでございますけれども、一方で、県内の看護師養成施設につきましては、いわゆる専門学校に加えて、県内には看護大学が3カ所ございまして、そうしますと、生徒の県外出身割合が多くなってきている傾向がございます。
 その方々が卒業後に、地元に帰っていってしまうということもございまして、それらをどのように県内に引きとめるかというのが、今の私どもの業務的な課題と考えております。
〇菅野ひろのり委員長 答弁は簡潔にお願いします。
〇城内愛彦委員 ぜひ、その点を頑張ってもらいたいというところであります。将来に向けて、安定した医療資源をつくっていくことが、今後の県内の医療福祉に寄与するものと私は思っています。
 そういった点で、もう一歩踏み込んで、県の看護学校、養成学校で、県内の定着の状況は、先ほど答弁にあった6割より低いのか高いのか、その辺の状況についてお伺いします。
〇柴田医務課長 県内に3カ所あります県立高等看護学院の令和6年度の卒業者―令和7年3月の卒業者は、3高看合わせて92人で、そのうち、県内の就業は58人となっておりまして、ことしで言いますと、卒業生の就業者のうち69%が県内就業となっております。
 県立高等看護学院につきましては、大体7割から8割程度でこれまで推移をしてきているところでございますので、令和6年度は若干低いところではありますけれども、おおむね例年並みの状況であります。
〇城内愛彦委員 ぜひ、その辺の情報提供であったり学生との交流をしっかりと図っていただきたい。
 県立高等看護学院については、もちろん県の予算で育成するわけですから、県を中心に定着して、県内で働いてもらうことを目的とするのは大事だと思いますし、もう一方、県内の養成機関で学ぶ方々に対しても、岩手県の立場として、アプローチはしていかなければならないと思うのです。
 その辺のしっかりとしたアプローチの強化を図らないと、なかなか県内に定着といいますか、県内で就職活動してもらえないのではないかと思います。その辺の一ひねりが、実は大事だと考えているのですが、その辺は、県で、ことしの取り組みの中にそういうものがあるのかどうか、お伺いします。
〇柴田医務課長 令和6年度に特別ということでの取り組みは、特にはございませんが、従前より、在校生に向けて、県内の医療機関の情報とか、あるいは、入学前の中高生に向けた県内の情報の提供、あるいは、看護職としての魅力の発信には、これまでも努めてきたところでございまして、引き続き、そういった働きかけをしていきたいと考えております。
〇城内愛彦委員 ずっと引き続きやってきて、ふえていないのが現状かと私は思っています。
 民間の医療機関でも、自前で奨学金制度をつくったりして、確保に向けて頑張っているところもあるわけでありますので、県立高等看護学院の方々は、100%は無理かもしれませんけれども、そういった方向でやられるように、そして、民間の看護学校、養成施設についても、なるべく県内に定着してもらえるような仕組みづくりを検討してほしいのです。でないと、今までよりも変わらないしということになりますので、ぜひ、そこはお願いします。
 次に移ります。インフルエンザと新型コロナウイルス感染症についてであります。
 今シーズンの状況と対策についてお伺いします。
〇太田感染症課長 今シーズンの季節性インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の状況についてでありますが、季節性インフルエンザは、毎年、冬に流行期を迎え、新型コロナウイルス感染症は、夏と冬の2回流行する傾向があり、これまで、それぞれのピークが重なることはなかったところです。
 今年度は、新型コロナウイルス感染症の発生以降初めて、季節性インフルエンザと新型コロナウイルス感染症が同時流行となり、それぞれの定点報告数が最大となった12月23日から29日までの第52週では、季節性インフルエンザが45.94、新型コロナウイルス感染症は14.75となったところです。
 県では、これまで季節性インフルエンザや新型コロナウイルス感染症等の感染症の発生動向について、県ホームページ等で発表し、注意を呼びかけてきたほか、今シーズンは、同時流行の兆しが見えた12月18日に、各報道機関を経由して、県民に対して、マスクの着用や手指消毒の徹底等の感染対策について、注意喚起を行ったところです。
〇城内愛彦委員 私もこの点については危惧していまして、皆さんが一生懸命テレビCM等、あるいは新聞等は見ていますし、それで、果たして効果が出ているのかというと、なかなか沈静化しないということがあります。
 ですので、例えば学校とか、いろいろな機関にそういった働きかけを強く要請することも、多分しているのだろうと思いますが、しっかりとやってもらいたいということであります。
 特にもインバウンドで多くの方々が日本に来る。そのことによって、例えばインフルエンザもそうですけれども、南半球の方々が持ってくることもあるようでありますので、そういったことの対策は、もう既に傾向としてわかるわけでありますので、そういう注意喚起は早めにするべきだと思いますが、どうでしょうか。
〇太田感染症課長 学校を初めとした関係機関との連携についてでありますが、インフルエンザについては、感染拡大の状況に応じて、流行入り注意報、傾向について注意喚起を行っておりますが、学校の休業措置の都度、報道や県ホームページを通じて注意を呼びかけているところです。
 新型コロナウイルス感染症についても、高齢者施設等感染予防拡大防止を図るため、感染予防研修会等を開催するなど取り組んでおります。
 そのほか、インバウンド等のお話もありますけれども、関係団体等の連携については、今後、検討してまいりたいと思います。
〇菅野ひろのり委員長 簡潔にお願いいたします。
〇城内愛彦委員 特に、感染症については、医療機関が大変疲弊してしまうという状況があります。一度発生してしまうと、本当に大変そうでありますので、未然に防ぐというのも、皆さんの大事な役割の一つだと私は思いますので、ぜひお願いします。
 そこで、今シーズンのワクチンの状況、確保の状況も含めて、どうだったのかお伺いします。
〇太田感染症課長 ワクチンの状況についてでありますが、厚生労働省の公表資料によりますと、季節性インフルエンザのワクチン供給については、令和6年度は、全国で過去3年間の平均使用実績である2、532万本を超える約2、734万本の供給がなされており、安定的な供給が見込まれております。
 また、新型コロナウイルス感染症のワクチンについては、令和6年度は3、224万本の供給を見込んでおり、令和5年度秋開始接種の使用量を超える供給がなされていることから、安定的な供給が見込まれております。
 県内におきましても、薬品卸業者から、おおむね11月までには、各医療機関に提供されたと伺っており、希望される方には円滑に接種できているものと考えております。
 今後も、季節性インフルエンザや新型コロナウイルス感染症等の発生動向について、定点報告の状況を確認するとともに、引き続き、岩手県医師会や県内医療機関と連携して、診療検査体制の維持に努めてまいります。
〇城内愛彦委員 安定的にという話がありましたけれども、実際は、現場ではそうではなくて、その在庫で持ち切らない医院であったり診療所もある。そういった中で、打ちたいときに打ちたいところで打てるという状況ではないというのがあるわけであります。そこを平準化するとか、例えばあそこに行けば打てるという情報を出すことも、皆さんのほうで、医師会であったり、医療関係団体と連携をしながら、図るべき時点にもう来ているのではないかと考えます。かかりつけ医を推奨していつつも、そこに行って、打てないという状況があっては、まん延防止にはつながらないと私は思うのですが、保健福祉部長いかがですか。
〇野原企画理事兼保健福祉部長 特に今シーズンは、季節性インフルエンザが過去数年の中でも最も流行した年でした。そういった意味でも、特定の時期にワクチン接種を希望される県民の方々が非常に多く集中したこともございます。
 例年、卸関係ときちんと打ち合わせをしまして、安定的にかかりつけ医の先生方のところで打てるように、供給の準備をしているところですが、そういった意味では、今シーズンは、非常なピークを迎えたこともございまして、城内愛彦委員御指摘のような状況もあったと理解しておりますので、今後におきましても、季節性インフルエンザについて、接種主体の市町村、医療機関、また、薬の卸業者とも連携を密にしまして、安定的な接種体制に向けて、取り組みを進めてまいりたいと考えております。
〇中平均委員 2月20日に代表質問に立たせてもらいました。その中で、医師の確保体制、医療体制の充実に関して聞いたところ、県は、奨学金養成医師、令和6年度末、臨床研修修了が307名、令和7年は、県全体で185名、県北、沿岸地域は67名配置を予定している。地域偏在は、解消に向かう方向と知事に答弁していただきました。また、機能分化と連携強化により、県内の医療体制が充実するとの答弁でもありました。
 具体的な充実内容について伺います。
〇柴田医務課長 県内の医療体制についてでございますけれども、中平均委員御紹介のとおり、令和7年度の奨学金養成医師の配置につきましては、県全体で185名、このうち、県北、沿岸地域には67名を予定しており、また、身近な医療を提供する中小病院などへの配置においては、54名の予定となるなど、医療提供体制の充実に向けた取り組みを進めているところでございます。
 機能分化と連携強化に関しては、令和6年3月に策定した岩手県保健医療計画におきまして、救急医療を初めとした身近な医療を提供する二次保健医療圏のほか、がんや脳卒中など、高度、専門的医療を提供する疾病・事業別医療圏を設定し、専門人材や高度医療機器の配置の重点化などにより、県民により質の高い高度専門的な医療を提供できる体制を確保することとしております。
 県では、引き続き、医療提供体制のさらなる充実と医師の確保、偏在是正に向けて取り組んでまいります。
〇中平均委員 いつもそういう御答弁いただくのですが。
 一方で、医師の働き方改革や医療の高度化などへの対応もあり、医師の充足の実感には至っていない地域もあると認識しておりましてと、知事は答弁されているのです。書いたのは保健福祉部ですけれども。この医師の充足の実感に至っていない地域もあると認識しているというのは、保健福祉部として、どの地域を指して言っているのかをお伺いします。
〇柴田医務課長 医師の充足の実感に至っていない地域についてでございますけれども、国が示す医師偏在指標におきまして、県内9医療圏のうち、盛岡医療圏と二戸医療圏を除く七つの医療圏が医師少数区域となっておりまして、県においては、岩手県医師確保計画を策定して、取り組みを進めているところでございます。
 県では、地域偏在対策として、奨学金養成医師の県北、沿岸地域での勤務を義務化するなどの取り組みを進め、配置を開始した平成28年度は7名であったところ、令和7年度は67名となり、その配置数は着実に増加しているところでございます。
 一方で、令和6年度では、久慈市を初め10の自治体から県に対して、医療体制の充実を求める要望をいただいたところでございまして、今後、さらに取り組みを進めていく必要があるものと考えているところでございます。
 県におきましては、奨学金制度による医師の配置等を通じ、医師の絶対数の確保のみならず、地域偏在、診療科偏在などの課題解決に向けて、引き続き取り組んでまいります。
〇中平均委員 そうであれば、充足の実感に至っていない地域という表現ではなくて、偏在指標によっては、やはり足りない地域があるとかですね。
 私は、皆さんが努力していないと言っているつもりはないのです。ただ、奨学金養成医師も着実にふえているのもそのとおり、数値で見て存じ上げています。配置したドクターがずっといるわけでも当然ないですよね。想定数の中で動いていますよね。
 そういった中で、久慈市もそうですけれども、いろいろな地域で、前回の決算特別委員会でも言いましたが、診療科が減らされているという表現ではあれですか、機能分化で、病院が集約されていっているという現実の中で、どのような形で地域の医療を守っていくのか。それは機能分化と連携強化と言っていますけれども、それが結果的にはそうなっていない、そう感じとれない地域がどうしても出てきている。それをこのような表現をされるとなると、私の感覚で言えば、そういう話を聞いているのではないのです。では、どのように具体的にやってくれるのですかということなのです。
 例えば久慈市は、この間の代表質問でも言いましたし、医療局でも質問しますけれども、例えば脳疾患関係は、今後、救急体制はとれないという中で、久慈市とか県北地域の要望では、例えばドクターヘリをどう運用するか。より主体的に運用させてほしいという要望が毎回上がっていますけれども、脳疾患、心臓関係とか、時間で動かなければ救命率に影響してくるというところでありますけれども、例えばこういう状況を踏まえて、ドクターヘリとかはどういう対応をしていこうと、その地域の要望に対して考えているのかお伺いします。
〇菊地地域医療推進課長 久慈市からのドクターヘリの要望への対応についてでありますが、ドクターヘリの広域連携運航につきましては、北東北3県の協定に基づきまして、現在、自県ヘリの第一要請を原則とした運用を行っているところでありますが、久慈市からは、八戸市ヘリを第一要請とする要望をいただいているところであります。
 これまでも、ドクターヘリの広域連携運航につきましては、効果的な運航がされていると認識しておりますが、昨年12月に県北地域の二つの消防本部と意見交換を実施いたしまして、岩手県と八戸市の両方の基地病院に一度に要請できないかなどといった、より効果的な運用についての意見があったところであります。
 こうしたことから、現在、消防本部と岩手県、八戸市の基地病院による3者通話の導入につきまして、事務レベルではありますけれども、検討を進めておりまして、引き続き、よりよい運用方法の実現に向けて、関係者と検討を進めてまいります。
〇中平均委員 どういう体制を組んでいくかということは、救命率をどう上げていくかというところだと思いますので、その点、事務レベルで、今、進めているということでありますけれども、より具体的に、より一層早くということでお願いしたいと思います。
 さまざま資料がある中で、医療局でも質問しようと思っていたのですけれども、例えば、脳疾患関係の死亡者数の推移で見ていくと、資料によって数字が若干違うのですが、令和4年度、全国で10万人当たり88.1人、岩手県が165.2人。これは統計の数値です。
 保健福祉年報を見ると、全国が164.2で合っているかな。久慈保険所管内が260.7です。全国が10万人当たり88人というところで、率で言えば4倍ですか。当然、高齢化率も入ってきているので、単純な比較にはならないと思うのですけれども、そういった地域の状況がある。
 これは医療局の話になってくるかと思っているのですけれども、そういった中で、保健福祉部として、これから、医師の充足の実感に至っていない地域をなくしていくことを、先ほどの質問であった遠隔治療等も含めていきながら、救急体制もどういう形で維持していきながらということだと思うのです。そこをどのようにしていくか。
 国では、医師偏在の是正に向けた総合的な政策パッケージを出していくとしていますけれども、これも、たしか来年からという状況になっているのです。そして、その中に都道府県でプランを策定して、医師偏在是正プランを2026年度に策定していかなければならないと書いています。
 支援対象医療機関、必要医師数、医師偏在是正、これをどう把握して、都道府県におけるプランの策定をしていくのか。そして、国においての概要、スケジュール等はどうなっているのかをお伺いします。
〇柴田医務課長 医師偏在是正に向けた総合的な対策パッケージについてでございますけれども、昨年12月に、国が取りまとめた医師偏在是正に向けた総合的な対策パッケージは、複数の対策で構成されておりまして、医師少数区域での勤務経験を求める管理者要件の大幅な拡大、あるいは重点医師偏在対策支援区域における経済的インセンティブによる対策などが示されているところでございます。
 この医師偏在是正プランにつきましては、重点区域や支援対象医療機関、必要な医師数を定めるものでございまして、これは、令和7年度に国が示すガイドラインをもとに、都道府県において、地域医療対策協議会などで協議の上、令和8年度に全体を策定するものでございます。
 なお、一部診療所の承継、開業支援事業につきましては、先行して、来年度に実施するとしているものでございます。
〇中平均委員 国も次のパッケージを組んでやっていくということです。ただ、今、答弁があったように、令和7年度でしたよね。令和8年度は、まだ少し先のイメージがあるのです。それに向けて組んでいくのは当然やっていかなければならないことですけれども、それを先行して、また、県自体もやっていかなければならないのだろうと思います。
 それが機能分化等だということなのでしょうが、それとあわせて、国がこれからやっていくことに、県の計画をどう組み込んでいくのかという点、実効性あるものにどのようにしていくのかということをお伺いします。
〇柴田医務課長 この国の偏在是正の対策パッケージの取り組みでございますけれども、県におきましては、今の岩手県医師確保計画あるいは岩手県保健医療計画の見直しを行いまして、令和9年度から新しい見直し後の計画が走り出すことになりますので、それに向けまして、令和7年度、令和8年度、国と一緒に対応を検討して、令和9年度の次の計画に乗せて、準備する流れになっております。
〇中平均委員 医師確保、さまざま努力してやられてきて、結果としては、充足感に至っている地域もあると思うのですけれども、至っていない地域もあるという中で、今の答弁では令和9年度という話もありましたけれども、地域医療が、正直、県内各地域どこまで持っていくのかという不安をみんな抱えながらやっていますし、地域に住んでいる私たちもそういう状況です。
 赤字が大変なのは重々わかりました。ただ、全部集約して、赤字のところを切り捨ててという乱暴な議論には当然ならないと思うのです。そういうことを考えていくと、これからの地域医療をどう維持していくかということを、改めてお聞きして終わりたいと思います。
〇野原企画理事兼保健福祉部長 先ほど、医務課長から、今後のスケジュールを述べさせていただきました。
 国では、大きな流れが三つございまして、医師の偏在是正のためのパッケージ、あとは、次の地域医療構想に向けた医療と介護の連携を含めた、在宅医療も含めた将来の地域医療の検討、この二つが大きく今後議論されてまいります。
 大きくは、国の論点が来年度示されてくるのですが、岩手県は、当然、これまでの課題、各地域のまずは人材不足、医師を初めとした不足と、あとは、広大な面積の中で、どのように医療連携をきちんと進めていくのか。また、医療の高度化にもきちんと対応していくのか。医師の働き方改革などの勤務環境の改善にも取り組まなければならない。こういった点は不断に今後も進めてまいりますし、2040年に向けまして、地域医療のあるべき姿、そのための人材確保に向けましては、国の議論などももちろん踏まえますが、これまで、岩手県でもさまざま議論してまいりましたので、それを踏まえまして、各地域で、適切な医療、新型コロナウイルス感染症の医療も受けられるような体制に向けまして、検討を不断に進めてまいりたいと考えております。
〇飯澤匡委員 それでは、今、中平均委員から厚生労働省が推進しようとしている医師偏在対策パッケージについて質問がありましたので、続けて、この点についてお伺いします。
 国も、地域偏在についてようやく考え出して、実行に移したものだと私は肯定的に捉えている部分が多いのですが、先ほどの答弁で、診療所については、岩手県は先行するということです。
 報道等によると、これは保険料の活用によって医師の人件費に約100億円程度充当することも出ていましたが、県として、期待する部分、要するに、都会への規制と偏在地域への支援というこの二つの柱だと思うのですが、本県の影響、波及される効果について、今、想定されることを、先ほど言った診療所以外のことを含めてでもいいので、お示しください。何か吉田医療政策室長が答弁したがっているので、よろしくお願いします。
〇吉田医療政策室長 医師偏在対策の規制と支援についてでございますけれども、昨年12月に国がまとめた医師偏在是正に向けた総合的な対策パッケージにおいては、規制としては、医師少数区域でも、勤務経験を求める管理者要件の大幅な拡大や、外来医師過多区域における新規開業規制などがあり、支援としては、重点医師偏在対策支援区域における経済的インセンティブ、臨床研修の広域連携型プログラムの制度化などが示されております。
 これらの医師多数区域から医師少数区域に誘導を図る取り組みにより、医師少数区域が大半を占める本県での医師勤務の促進や、広域連携型プログラムにおいて、本県で研修を行う医師の増加及びその後の定着が期待されるものと考えております。
〇飯澤匡委員 済みませんでした。なんかうずうずしていると思って、指名させていただきました。
 そこで、これは一定程度議論が進んで、まだ決定はしていないのですが、医師偏在については、規制に関してもそうですけれども、踏み込みが少し弱いのではないかという新聞報道もあって、今後の推移を見守りたいのですが、偏在地域の重点地域はどのように策定されていくのか。
 特に医師の充足度については、全国330の圏域別の偏在指標からすると、上位は東京都になるのですが、岩手県の釜石二次医療圏は最下位です。最下位が随分多いようなのですけれども、こういうところはしっかりやってもらわないと、こういう汚名ですよね、充足度から言って、最下位は岩手県というのが出てくる。そういうことの意識も含めて、保健福祉部が期待する点を、もう少し意欲も含めて、答弁をいただきたいと思います。これはどなたでもいいです。
〇柴田医務課長 重点医師偏在対策支援区域についてでございますけれども、国の対策パッケージにおいては、今後も、定住人口が見込まれるものの、人口減少より医療機関の減少スピードが速い地域などを重点医師偏在対策支援区域と設定し、優先的、重点的に対策を進めることとされているところでございます。
 本県の重点区域の設定に当たっては、盛岡医療圏と二戸医療圏を除く七つの医療圏が医師少数区域となっていることや、盛岡医療圏においても、医師少数スポットがあることなどを踏まえまして、地域医療対策協議会などで協議の上、検討をしていくこととしております。
 重点区域におきましては、診療所の承継、開業支援事業に加え、令和8年度の予算編成過程で検討される当該区域への派遣医師及び従事する医師への手当の増額、あるいは区域内へ医師を派遣する医療機関に対する支援などの対象区域となるものとされているところでございます。
 県では、重点区域におけるインセンティブなどを最大限に生かしまして、医師偏在対策に取り組んでまいります。
〇飯澤匡委員 国でも、ようやく考えが向いてきているので、そこはしっかり実を取るように、今後の推移を見守りたいと思います。
 2番目の質問は、決算特別委員会でも話題に挙げましたが、♯7119についてであります。今予算で、関連経費2、600万円を計上して、積極的に導入されるという姿勢については、本当に敬意を表したいと思います。
 決算特別委員会でも聞きましたが、まず質問の第一は、緊急搬送に占める軽症件数の割合、令和5年度の分が多分出たと思いますので、それを示していただきたい。
 2点目としては、全国では2024年11月現在、31都府県と5地域が既に導入しておりますが、♯7119の効果はどのように把握をしているのかお知らせ願います。
〇菊地地域医療推進課長 まず、本県の救急搬送件数に占める軽症件数の割合についてでございますが、本県の救急搬送件数は、令和4年に5万件を超え、年々増加しており、このうち、入院を要しない軽症件数の割合につきましては、令和2年が39.8%、令和3年が40.4%、令和4年が42.1%となっているところであります。
 また、♯7119の導入効果についてでありますけれども、先行導入の都道府県の例を御紹介いたしますと、まず、東京都におきましては、事業導入前の平成18年と導入後の令和4年を比較いたしまして、救急出動件数に占める軽症割合が7%減少したほか、札幌市の病院では、事業導入後、時間外受付が8.1%減少したという事例を確認しているところでございます。
〇飯澤匡委員 10%に満たないけれども、効果は出ているということでございます。経費の割には効果が高いと私は思います。
 これは一つの契機として、適正受診、特に高齢者の適正受診の流れの導入をいかに同時に図っていくかということが大事だと思うわけですが、この点について保健福祉部ではどのようなことを考えているのか、お知らせをお願いしたいと思います。
 それから、先ほど救急車の搬送件数についてお伺いしましたが、都市部といっても、茨城県は都市部でもないけれども、余りにも搬送件数が高くて、有料化を余儀なくされるところも出てきているようですので、こういうことになってしまうと、逆のマイナスの面が出てくると思うのですが、そういう動きにならないためにも、しっかりとした適正受診の流れをつくるべきだと思うのですが、この点についてはいかがですか。
〇菊地地域医療推進課長 ♯7119導入を契機といたしました適正受診に向けた取り組みについてでありますが、本事業を推進することで、救急時における軽症者数が減少するなど、救急車や医療機関の適時適切な利用につながるものと考えており、そのためには、県民への周知が非常に重要と認識しております。
 このため、市町村広報への掲載や、県内医療機関におけるチラシやポスターによる周知を行うほか、特に高齢化や核家族化の進展に伴いまして、高齢者の救急搬送件数も増加してきておりますので、高齢者施設等への周知などにつきましても、県内関係機関と連携しながら、普及啓発を図ってまいります。
 なお、♯7119につきましては、急な病気やけがなどですぐに救急車を呼ぶかどうか迷う場合に、電話で相談するものでありますけれども、緊急時は、迷わず119番へ連絡していただくほか、必要に応じて、医療機関へ受診していただく必要がありますので、そうしたことにつきましても、県民の皆様へ丁寧に説明しながら、御理解と御協力をいただくよう、普及啓発に努めてまいります。
〇飯澤匡委員 その啓発部分については、どうぞよろしくお願いしたいと思います。地域医療会議が各圏域にありますので、そこにも医療局や保健福祉部は関与しているはずですから、しっかりとそこら辺はお願いをしたいと思います。
 以前聞いたとき、経費の手出しについては、自治体との折半みたいな話だったのですけれども、当該事業における県内の自治体の参加の予定については、どのようになっているのかお知らせください。
〇菊地地域医療推進課長 ♯7119の事業につきましては、市町村からも負担金をいただくことにしておりまして、この負担割合につきましては、県2分の1、市町村2分の1ということで、さらに、市町村につきましては、人口割に応じまして、その負担分を出していただくということで、全市町村にお願いをして、現在、全市町村が参加するということで事業を進めているところでございます。
〇高橋はじめ委員 私は、感染症予防費と感染症等健康危機管理体制強化事業費に関連して、何点か伺います。
 初めに、新型コロナワクチンの接種状況についてお伺いします。2024年9月までの接種状況及び10月以降の接種状況は、どうなっているのかお伺いします。
〇太田感染症課長 新型コロナウイルス感染症のワクチン接種状況についてでありますが、令和6年4月1日から9月31日までは、全ての方が任意接種となっていることから、市町村の接種台帳に記録されておらず、その接種割合については把握できないところです。
 令和6年10月1日から行われている65歳以上の高齢者及び60歳から64歳で、基礎疾患を有する方々を対象とした定期接種につきましては、65歳以上の高齢者の接種状況の数字となりますが、12月末時点で、対象者40万8、156人のうち9万5、379人が接種しており、その割合は23.4%となっております。
〇高橋はじめ委員 令和5年5月から新型コロナウイルス感染症が5類感染症となりました。新型コロナワクチンの接種は、65歳以上や基礎疾患のある方に推奨ということで、これまで進められてきております。
 令和5年4月末のその当時のワクチン接種ですけれども、65歳以上の県民40万9、364人中、1回目のワクチン接種率が95.4%、2回目が95.2%、3回目93.0%、4回目88.0%、そして、オミクロン株に対応したワクチン接種率については83.1%となっておりました。
 当時の接種率からすると、令和6年末で23.1%ということは、インフルエンザワクチン並みのレベルになっているのではないかと思っていますけれども、この現状について、どのように捉えておりますか。
〇太田感染症課長 新型コロナウイルス感染症の危険度あるいはワクチン接種の効果についてということでよろしいでしょうか。
〇菅野ひろのり委員長 高橋はじめ委員、もう一度お願いします。
〇高橋はじめ委員 今の新型コロナワクチン接種率が23.1%なので、これは通常のインフルエンザのワクチンの接種率とほぼ同じではないかと、私は感じたのですけれども、その辺はどういうふうに捉えていますか。
〇太田感染症課長 インフルエンザの現在のワクチン接種状況について、現在、手持ちの数字がございませんので、後ほど回答させていただきます。
〇高橋はじめ委員 予防接種なので、いろいろ数字はあるのかなということで、今、再質問させていただきました。
 10月以降の従来ワクチン、自己増幅型ワクチンの接種状況及び接種後の副反応報告について、わかっているのであれば、お尋ねしたいと思いますが、いかがでしょうか。
〇太田感染症課長 ワクチンごとの接種状況及び副反応報告についてでありますが、まず、ワクチンごとの接種状況につきましては、令和6年10月1日から始まった定期接種では、組換えタンパクワクチン、mRNAワクチン、自己増幅型のmRNAワクチンの3種類のワクチンを5社が提供しておりますが、市町村において、ワクチンごとの接種者数を集計していないことから、データについては持ち合わせておりません。
 次に、接種後のさまざまな症状により医療機関を受診した際に報告される、予防接種後副反応疑い報告につきましては、令和6年10月以降の新型コロナワクチン定期接種では、接種後の倦怠感などの症状について1件の報告があったところです。
〇高橋はじめ委員 県民が、いつ、何のワクチンを接種したか、あるいは、そのロット番号は何かと、こういったワクチンの接種記録が、今後のさまざまな病気を診断するときに必要であると言われております。その辺について、記録等は保持しているのかどうか、いかがですか。
〇太田感染症課長 ワクチンの接種記録につきましては、定期接種をしたものについては、市町村で、予防接種法に基づいて記録することとなっております。
 その中では、ワクチンの種類もあるのですが、それを集計して、国に報告するということはしておりません。膨大な作業になり、市町村の負担がふえますことから、把握することは困難かと考えております。
〇高橋はじめ委員 市町村で管理をされているということですが、先ほど救急車もふえているというお話もあったのですが、自分で判断できないとか、あるいは医者もなかなか判断できない、でも、体調が悪いという本人の訴えで、多分、救急車も呼ばれているのではないかと、そのようにも私は思うわけであります。
 それらを含めて、今度は、治療に当たる方が、どのような状況なのかというのはどこで判断していくかというと、さまざまな医療記録の中から、あるいはその既往症の中から、治療判断をしていくことにつながっていくわけであります。
 そういうことを含めると、この治験中の新型コロナワクチンの接種は、先ほども申し上げましたけれども、もう4回もやっているとか、あるいはオミクロン株に対応したワクチンもやっている。そしてまた、今、特に増幅型のワクチンは、まだまだ治験数が足りないわけであります。
 つまり、今までのワクチンの例えば5分の1とか少ないワクチンで、今までの分と同じ性能があるのだということになると、それだけ強い薬だし、体に対する負担が出てくることも含めて、トータルで考えていかないと、大事な県民の命と健康を守っていけないと思っておりますので、そういう記録をどういう形で残せるのかどうか、市町村の負担も考えながら、どういう部分でどういうふうにして記録保存していけるかというのを、ぜひ研究していただければと思います。
 それでは二つ目、新型コロナワクチン接種による予防接種健康被害救済制度についてお伺いします。予防接種健康被害救済制度の申請状況及び審査はどうなっているのか。それと、健康被害救済認定者のアフター治療及び生活状況はどうなっているのか、知り得る中でお尋ねしたいと思います。
〇太田感染症課長 予防接種健康被害救済制度の申請状況と審査状況についてでありますが、新型コロナワクチンの接種については、令和7年1月31日現在で、82件の申請があり、うち認定が64件、非認定が8件、審査待ちが10件となっているところです。
 審査状況につきましては、国の審査に数カ月から2年程度かかっており、県では、国に対し、適宜、確認を行っておりますが、審査中との回答しか得られず、審査結果時期の見通し等の具体的な状況について把握することは困難というところです。
 県では、国に対し、審査手続の簡素化をするとともに、審査期間を可能な限り短縮するよう要望したところであり、引き続き、全国知事会等を通じて要請してまいります。
〇高橋はじめ委員 もう一つ、救済認定を受けた、そういう方々のアフターケアというか治療は、どのようになっていますか。
〇太田感染症課長 予防接種健康被害救済制度に認定された方への治療についてでありますが、新型コロナワクチン罹患後の症状は多岐にわたり、現在のところ、罹患後症状に特化した治療法は確立されていないことから、対症療法とならざるを得ず、症状がある方は、かかりつけ医等に対応いただくほか、かかりつけ医等で対応困難な場合は、二次医療圏の基幹病院や、岩手医科大学附属病院において対応する体制となっております。
 また、生活状況についてでございますが、さまざまな病気を抱えながら、働く意欲、能力のある方が、治療と仕事の両立ができるよう、岩手県産業保健総合支援センターにおいて、相談支援を行っているほか、厚生労働省においては、例えば生活困窮者支援制度など、社会生活に大きな制限が生じる方が、それぞれの状況に応じて利用できる各種支援制度についてまとめており、これらについて、県ホームページ等を通じて周知しているところでございます。
〇高橋はじめ委員 けがのように、悪いところ、健康被害が出ているところは、すぐ目でも確認できるのであればいいのですけれども、新型コロナワクチンによる健康被害は、どこでどのように被害が出ているか判別することは、なかなか難しいと言われておりますので、大変だと思います。
 予防接種健康被害救済制度の申請等の件数ですが、全国では、令和7年3月7日に開催された疾病・障害認定審査会の報告によりますと、進達受理件数1万3、096件、そのうち認定件数が8、959件、否認が3、419件、保留13件でありました。
 その中で、死亡に関しての進達受理件数が1、680件、認定が987件、否認が578件、保留が2件であります。
 本県の状況は、ただいま太田感染症課長から報告のあったとおりですが、申請82件のうち、死亡者を除く認定56件、非認定3件、審査中9件、合わせて68件が、今、治療を行っているという現状です。
 国として、県として、新型コロナワクチン接種を推奨され、デメリットも丁寧に説明されたとは言いがたい、そういう中で接種して、健康被害を受けられている方々だと私は思っております。
 このような方々に、県立病院を介して丁寧な治療を行っていくことが、ワクチン接種を推奨した側の責務ではないか。国と一緒にワクチン接種を進めた県にも、そういう意味では、同じような責務が存在するのではないかということであります。
 これは氷山の一角で、診療しても、精密検査しても、体調不良の原因がわからない……
〇菅野ひろのり委員長 高橋はじめ委員に申し上げます。質疑は簡潔にお願いします。
〇高橋はじめ委員(続) はい。多くの県民がいることも事実で、その実態を調査して、対処していくのが行政ではないか。何もアクションを起こさないのであれば、公立病院存在の意義がない。
 ここで、野原企画理事兼保健福祉部長は、県民の新型コロナワクチン接種による健康被害の現状をどう思われているのかお尋ねします。
〇野原企画理事兼保健福祉部長 新型コロナワクチン接種後の副反応、有害事象に関しましては、受診された医療機関を通じまして、ワクチン接種との因果関係が否定できないという場合に、市町村を通じまして、国の審査会を経て、今、高橋はじめ委員から御紹介していただいたような仕組みの中で対応がなされているものと認識しております。
 当然に、予防接種法に基づいた接種でございますので、通常の薬物による救済よりも手厚い形での救済と、また、医療につきましても、なかなか特定の治療というというよりは、対症療法にならざるを得ないところでありますけれども、県内医療機関でも、きちんと個々の症状に応じて対応をなされているものと認識しておりますし、県としても、丁寧に対応してまいりたいと考えております。
 また、検証につきましても、ワクチン接種の因果関係については、個々の患者の状況というよりも、接種された方とされてない方、多くの方々の症状、症例を重ねて検討が進められるべきものと考えておりまして、そうした意味からも、予防接種法上におきまして、国で検討がなされているものと認識しておりますし、海外におきましても、同様に、現在も、きちんと検証がされているものと認識しております。
 県といたしましては、そうした国内外の関係機関がきちんと検証している状況について、注視し、必要な対応をとってまいりたいと考えております。
〇高橋はじめ委員 保健福祉部長の答弁を聞いて、県として、特別にアクションを起こさないというか、それぞれ地域のかかりつけ医、診療所、そして、県立病院から上がってきたデータを、国の求めがあれば、それに応じて報告していく。それで、トータルで国が判断すべきものと、そういう流れということで、これまでの説明と似たような受けとめを私はしたのですけれども、いずれ、県は県として、県民の命と健康を守るという立場に立てば、今、県内で何が起きているのか、それぞれの医療現場でどういう状況になっているのか。その辺は把握しておく必要があるのではないか。
 そして、国の方針が出る前に、いち早く対処できることがあれば、それはいち早く対処していく必要があるのではないかと思っております。その辺については、今後、ぜひ、検証していただければと思っております。
 それから、2020年7月に県内で新型コロナウイルス感染症が初確認されて以来の取り組み、及び、2021年2月以来の新型コロナワクチンの接種について、約5年が経過した現在、県内における新型コロナウイルス感染症及び新型コロナワクチンの検証を行うべきではないか、今の答弁も含めて、もう一度、この検証というところをお伺いしたいと思います。
〇太田感染症課長 新型コロナウイルス感染症及びワクチンの検証についてでありますが、令和6年3月に、新型コロナウイルス感染症対応に係る振り返りを取りまとめ、これまで県が実施してきた取り組み内容についての評価と課題を整理し、さらなる感染症危機への備えとしているところです。
 また、新型コロナワクチンの検証については、国において対応するものであり、その有効性や安全性について、継続的に国の予防接種・ワクチン分科会で検証を行っており、現時点では、新型コロナワクチンの安全性に係る新たな懸念は認められず、ワクチン接種による効果がリスクを上回ると評価しているところでございます。
 このことから、県としても、国の新型コロナワクチンに係る科学的な検証を注視し、引き続き、県民への情報提供に努めてまいります。
〇高橋はじめ委員 先ほどの保健福祉部長の答弁にもありましたが、世界的な取り組み、そういったことも非常にアンテナを高くして情報を集めていただいて、考えていただければと思います。
 アメリカでは、第2次トランプ政権になってから、このワクチン接種についてはやらないという方針のもとに進めているようであります。
 そういう中で、日本だけこのまま接種を進めていると、世界で使われなくなったワクチンがどんどん日本に、在庫処分みたいにして来ているという状況もありますので、私は、もう少し分析をしながら、本当に県民の命と健康を守れる予防薬なのかということを判断していかなければならないと思っていますので、ぜひ、それらも含めて、慎重な行政を進めていただければと思います。
〇菅野ひろのり委員長 この際、執行部から発言を求められておりますので、これを許します。
〇太田感染症課長 先ほど、高橋はじめ委員から御質問のありました季節性インフルエンザと新型コロナワクチンの接種状況ですが、季節性インフルエンザについては、盛岡市のみ聞き取りをしておりますが、10月1日から12月31日までの時点で、53.1%の接種率となっております。
 新型コロナウイルス感染症については、全市町村の平均で、接種率が23.4%となります。
〇神崎浩之委員 保健福祉部の皆さんにおかれましても、大船渡市の林野火災への対応、大変お疲れさまでございます。
 また、皆様方には、特にお正月の高病原性鳥インフルエンザへの対応ということで、保健師を含めて、健康相談に24時間対応されて、大変お疲れさまでございます。そのお疲れが出ているためか、今回の大船渡市の林野火災での対応は、現地把握も含めて、鈍いのではないかと、私は実感しております。ぜひとも、今後のかかり増し経費を含めた補正予算で挽回していただきたいと思っております。
 大船渡市の件はまた後日ですが、災害ケースマネジメントを復興防災部でやっていくということでありますが、災害ケースマネジメントと保健福祉部としてのかかわりについて、まずお伺いしたいと思います。
〇草木地域福祉課総括課長 災害ケースマネジメントへの保健福祉部としてのかかわりについてでございますが、県では、昨年9月、災害ケースマネジメント推進検討会議を立ち上げて、必要な体制の構築に向けた議論を進めておりますが、保健福祉部のかかわりとしましては、災害時における市町村での災害ケースマネジメントで、福祉の専門的な知識や経験を有する団体や、ボランティア、NPOの活用の観点から、これらの方々との連携した実効性のある体制構築のため、地域福祉課の職員が会議に構成員として参画しております。
 今後も、市町村における災害ケースマネジメントの体制整備に向けて、保健福祉部としましても、復興防災部や市町村の関係機関、それから、社会福祉協議会等の関係団体と連携して取り組んでまいります。
〇神崎浩之委員 災害関連死を防ぐということで、今回、大船渡市の皆さんも二次被害を防ぐということで頑張っておりました。いずれ、ハイリスクであります子供であり、障がい者であり、高齢者に気を配っていただきたいと思っております。
 次に、福祉避難所について、いろいろ誤解があるようでありますので、この際、福祉避難所は何なのかということをお聞きしていきたいと思うのですが、今回初めて岩手県で福祉避難所を開設したと思うのですが、消防も警察も、それから、行政も、一般住民も、誤解があって混乱していることもあります。そもそもこの福祉避難所について、定義も含めて、利用方法についてお伺いしたいと思います。
〇草木地域福祉課総括課長 福祉避難所の定義とは何かということでございますが、福祉避難所の確保・運営ガイドライン―内閣府が策定したガイドラインでの定義となりますが、広義の福祉避難所は、災害対策基本法の規定に基づく指定福祉避難所のほか、協定等により避難所として確保しているものも含まれております。
 福祉避難所は、主として、高齢者、障がい者、乳幼児、その他特に配慮を要する方を滞在させる避難所とされております。
〇神崎浩之委員 福祉避難所と言うのですけれども、お世話はしないのですよね。福祉避難所と言いながら、介護なし、福祉なし。ただお風呂はある、食事はある。家族が付き添って、お世話は家族がするという仕組みである。これが一つの誤解。
 それから、もう一つの誤解は、一旦、一般避難所に行ってから、そこでアセスメントを受けて、必要な方は福祉避難所に移動するということで、直接行けないということなのです。
 ですから、今回の大船渡市の林野火災でも、テロップができて、福祉避難所はここですということで、車椅子の方であったり、障がい者が直接行くのですけれども、一般避難所に行って、そこから、行政から振り分けられて、また福祉避難所に移動する。こういう仕組みであることも今回わかりました。
 そのようなことも含めて、一般の人、警察も消防も混乱しておりました。何よりも、受け入れ側の福祉避難所が混乱しておりましたので、県でできること、それから、国の制度を直すこと、これらを一緒にやっていきたいと思います。
 続いて、災害派遣福祉チームであります。これは、東日本大震災津波後にできた制度でありまして、この設立の趣旨と、この14年の動き、課題対応について、お伺いしたいと思います。
〇草木地域福祉課総括課長 まず、災害派遣福祉チームの設立の趣旨についてでございますが、本県では、東日本大震災津波の災害時に、県内の福祉関係職能団体が連携して、災害ボランティア派遣システムを構築し、協働して被災者を支援してきた経験を踏まえまして、これらの団体などから、災害時における要介護高齢者等の要支援者個々人の状態に応じた介護や調整等を行うとともに、要援護者にとって良好な避難環境の整備を担うチームの創設を求める要望書の提出を受けまして、平成25年に、全国に先駆けて、災害派遣福祉チーム―DWATを設置したところでございます。
 チーム員として登録している方々の多くは、平時には、県内の福祉施設等で福祉の専門的な業務に携わっておりますが、大規模災害時には、現地避難所にチーム員として派遣され、要配慮者からの相談に応じるほか、福祉、介護等の支援ニーズを把握して、応急支援等を行い、専門的な経験と知識を生かして、被災者の支援をすることを目的として活動しております。
 続きまして、14年の活動内容についてでございます。災害派遣福祉チームは、大規模災害時に、主に現地避難所等におきまして、要配慮者からの相談に応じるほか、福祉、介護等の専門ニーズを把握しまして、応急支援のほか、生活再建に向けた相談支援を行っております。
 本県の災害派遣福祉チームにつきましては、平成25年に設置して以降、今回の大船渡市林野火災への対応を含め、計5回、県内外の被災地への派遣、主に避難所等での活動を行ってまいりました。
 平成28年熊本地震が初めての避難所への派遣であり、以降、平成28年台風第10号災害、平成30年7月豪雨、こちらは岡山県でございました。令和6年能登半島地震、今回の大船渡市林野火災の避難所へチーム員をそれぞれ派遣しておりまして、これまで延べ101日間、延べ117名のチーム員が各被災地での避難所において、被災者への支援活動を行ってまいりました。
 最後に、災害派遣福祉チームの課題と対応についてでございますが、県としましては、全国的な総合応援体制の早期確立が課題と考えておりまして、活動の充実に係る財政措置について、引き続き、国に要望してまいりたいと考えております。
 また、チームの派遣体制の充実強化に加えまして、市町村における認知度の向上、それから、医療等の関係分野との連携強化が課題だと考えております。市町村に災害派遣福祉チームを活用していただくためには、市町村における認知度の向上が必要であり、平時から、市町村へのDWATの活動に対する理解の促進を図るとともに、連携体制の構築を進めていきたいと考えております。
 また、医療分野、医療等の関係分野との連携強化のためには、今回の大船渡市林野火災における経験等も踏まえまして、医療や保健分野等のさらなる連携強化を図っていく必要があると考えております。
 また、チームの体制強化についても、研修等を通じて取り組んでまいります。
 本県の災害派遣福祉チームが、より円滑に、効果的な活動を行うため、引き続き、岩手県社会福祉協議会初め関係機関と協働して、派遣体制の強化に取り組むとともに、避難所運営を担う市町村や関係機関に対して、チームの活動状況や支援の内容について、周知に努めてまいります。
〇神崎浩之委員 全くそのとおりでありまして、今回も、大船渡市の避難所では、災害派遣福祉チームが来てほしいということだったのですけれども、なかなか出動できない。これは、行政同士の関係があって、きちんと体制整備すればするほど動きが遅くなることを感じておりますので、よろしくお願いします。
 3点目のこころのケアセンターの今後の体制についてであります。これは、一般質問でもいろいろ伺いました。開所から13年たって、事業費4億円、10分の10国からお金が来ている。今後どうするのかということでありますが、一般質問の答弁でも、年間7、000件という相談があるということでありましたが、エリアによって県内のばらつきがあるのではないかということを含めて、この相談件数について、市町村別なり、保健所別なり、圏域別なりの状況について、お話をいただきたいと思います。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 こころのケアセンターについてでございますが、こころのケアセンターは、矢巾町の中央センターのほか、沿岸4医療圏域に、それぞれ地域こころのケアセンターを設置しまして、市町村からのニーズに応じた、きめ細かい支援を行っております。
 相談件数につきましては、地域ごとに若干ばらつきもございますが、実態としましては、市町村の要請に応じまして、市町村の相談体制とか医療資源の差により、実情に応じた市町村からのニーズに対して、必要な支援に、包括的に取り組んでいるところでございます。
 件数につきましては、沿岸地域4カ所に地域こころのケアセンターがありますが、それぞれ約1、000件から2、000件の年間相談件数がございます。
 中央センターにつきましては、内陸部も含めて全域を管轄しておりますが、令和5年度の実績で言いますと、年間1、900件の支援件数があるという状況でございます。
〇神崎浩之委員 私は、ずっと県内にばらつきがあるということで、いろいろ数を聞いているけれども、はっきり答えてもらえないので、いろいろ怪しいと思ったりします。
 特に内陸地域にも、花巻市から北上市、奥州市、一関市まで、災害で被災している人たちがいるということなのです。それに対する対応はどうなのかというのもずっと言っているのですけれども、なかなか明確な答えが出ないということであります。
 内陸地域も含めて、いろいろなところにこころのケアセンターがあり、心の相談をやるのですけれども、ホームページのことも一般質問でしましたけれども、岩手県のこころのケアセンターは、2019年の11月でホームページの更新が終わっているのです。これ、指摘しました。
 そうしたら保健福祉部長が、センターと連携をとりながら進めていくということで、そこからまた何週間かたっているのですけれども、大船渡市が、今こういう状況にもかかわらず、全然更新していないのです。
 一方、福島県のこころのケアセンターは、2月26日、3月3日、3月5日と、ホームページを更新しているのです。
 そのようなことも含めて、県内全体に、特に、今、大船渡市はこういう状況なので、ホームページですら更新されていないのですが、一般質問で質問しましたので、保健福祉部長にこの点についてお伺いしたいと思います。
〇野原企画理事兼保健福祉部長 本会議で、神崎浩之委員から御質問いただきまして、ホームページの更新は必要だということで、委託機関ときちんと意見交換を重ねていくという御答弁を申し上げましたので、きょう、また神崎浩之委員から御指摘いただきましたので、ここはきちんと更新していきたいと思います。
 被災地大船渡市の林野火災で、大船渡市のこころのケアセンターの職員が、心のケアで、今、活動に入っていますので、そういったような状況なども含めて、最新の情報を、県民の皆様方、被災地の皆様方にきちんと提供していきたいと考えております。
〇神崎浩之委員 次に、今後ですけれども、いずれ、心のケアにかかわる人材育成をしていきますということでありました。災害によるものだけではなく、DVや虐待など、心のケアを必要とするケースはふえていると思われます。
 本県では、平成20年の岩手宮城内陸地震―一関市を震源とする地震があったのですが、そこから岩手県精神保健福祉センターが心のケアに取り組み、その後、東日本大震災津波があって、本格的に被災者の心のケアに取り組んできて、多くの方が育成されてきているはずであります。
 現在、大船渡市はこういう状況でありますけれども、やはり心のケアが重要であるということであります。その心のケアの視点を持つ職員や、心のケアに対応できる職員が不可欠であります。
 一方、新型コロナウイルス感染症で、県も市町村も、保健師を大幅に新規採用しておりますが、その中でも、心のケアにかかわる研修を受けていない方が多いと思われます。
 そこで、県及びこころのケアセンターにおける、ケアにかかわる人材育成の状況はどうなっているのか、お伺いしたいと思います。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 こころのケアセンターの活動としましては、被災者の相談を直接受けることのほかに、市町村の保健活動への支援とか、市町村職員の人材育成、市町村職員のフォローも、活動として重視をしておりまして、今後の心のケアの体制につきましては、将来的には、市町村、保健所を中心に、身近な地域で、心のケアに対応できる体制の構築が望まれると考えております。
 ただ、本県の沿岸被災地域は、精神保健医療体制も弱いところがございますので、当面は、引き続き、こころのケアセンターによる専門的な支援の継続が不可欠と考えております。これまでも、心のケア、寄り添った対応の仕方とか、住民に対する心のケアに関する普及啓発など、そういったものも含めて、こころのケアセンターの専門職の方々に支援していただいておりますが、今後は、地域での保健医療体制の充実強化という視点もあわせまして、こころのケアセンターにかかわっていただいて、人材育成を進めてまいりたいと考えております。
〇神崎浩之委員 大船渡市の関係も含めて、今後、心のケアは本当に必要になってくると思われます。
 そこで、こころのケアセンターには、ストレス相談室もあるのですが、その相談件数とか新規の件数とかそういうものは、今わかるでしょうか。もしわかれば、お願いします。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 こころのケアセンターの活動の中で、震災こころの相談室を沿岸地域7カ所で開設しております。件数的に申しますと、令和5年度が通年の実績が出ております令和5年度におきましては、こころのケアセンターの相談支援件数が、全体で約8、000件でございましたが、うち震災こころの相談室―精神科医等による相談支援の対応は、約1、000件となっております。
〇神崎浩之委員 何回も言っているのですけれども、13年間、事業費に4億円も国庫10分の10で来ていて、この財源が今後続くとは私は考えられなくて、早く一般の体制の中でできるようにと思って、言っているわけであります。
 したがいまして、今は人材育成すると言っているのですけれども、今まで13年間やってこなかったということですよね。
 平成20年に、岩手宮城内陸地震で精神保健福祉センターが保健所と一緒にやっていたのです。にもかかわらず、そういうことだったので、今後、ぜひとも、通常の体制に戻していただきたいという思いを込めまして、質問を終わりたいと思います。
〇佐々木朋和委員 私から、医療的ケア児の支援について伺いたいと思います。
 まず、医療的ケア児支援センター管理運営費ですが、令和6年度に比して、令和7年度は800万円余の減となっておりますが、令和6年度の実績と令和7年度の方向性について伺いたいと思います。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 医療的ケア児支援センター管理運営費についてでございますが、令和6年度は、医療的ケア児への支援を行う市町村において、医療との連携を進めていくための医師や看護師等の医療関係者による医療的ケアアドバイスチームを編成するという支援のため、時限的に医療的ケア児コーディネーターを1名増員したところでございます。
 今年度の取り組みによりまして、このアドバイスチームの趣旨や必要性につきましては、医療関係者からおおむねの理解を得られたところでございます。
 今後は、各地域において、市町村と地域の医療機関が連携した支援体制の拡充が図られることが期待されますことから、岩手県医療的ケア児支援センターにおきましては、令和7年度以降は、従前の職員体制により、アドバイスチームの活動支援等を行っていく考えでございます。
 令和7年度におきましては、不足している医療的ケア児に対する短期入所事業者の拡充のため、医療的ケア児支援センターの機能を活用し、新たに、保護者と参入意向のある事業者とのマッチングや、事業者における看護等の技術的助言などの支援を強化してまいります。
〇佐々木朋和委員 では、時限的な措置であったということで、実質的には減ではないと思いますけれども、県にコーディネート事業の相談が集中しているという話もお聞きします。
 重症心身障がい児(者)等支援事業費では、医療的ケア児等コーディネーター養成研修を行っておりまして、令和6年度には、38名が修了されているということです。各地域で、こういったコーディネート機能が充実していって、県については、それを総括する形が理想だと思うのですけれども、これまでの修了者の数と、各市町村でそういった方々がどれだけ実動をしているのか、このコーディネーターの状況をお示しいただきたいと思います。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 重症心身障がい児(者)等支援事業についてでございますが、医療的ケア児等が在宅生活を送る上で、必要なかかりつけ医や訪問看護、障がい福祉サービス等の利用、保育所や学校の受け入れなど、さまざまな分野で調整を行い、継続的に支援を行っていく医療的ケア児等コーディネーターの養成研修を、県では、令和元年度から開催しております。
 これまで累計で、249名が修了、令和6年度におきましては、38名が修了しています。このうち、令和7年2月現在の状況でございますが、22の市町村で、32名が市町村の医療的ケア児等コーディネーターとして配置され、活動をしております。
 そのほか、修了者は、相談支援専門員、市町村の保健師や事務職員、保育所の保育士など、地域において、医療的ケア児の支援にさまざまな形で従事されているものと承知しております。
〇佐々木朋和委員 今、御報告がありましたけれども、さまざまな立場になって、コーディネーターとしての勤務ではなくても、活躍をいただいているのはそのとおりですけれども、施設に入ってしまうと、施設の中だけの仕事になってしまう。そういった中で、県内各地域でコーディネートが受けられているのかということは、少し疑問なところがあります。
 今、22市町村で32名の配置ですが、県としては、これは充足をしていると捉えていらっしゃるのでしょうか。それとも、ふやしていきたいという思いなのか、伺いたいと思います。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 医療的ケア児等コーディネーターの配置についてでございますが、県としては、医療的ケア児等が身近な地域で、安心して生活できるというところを目指しておりますので、各市町村にコーディネーターが配置されることが望ましいと考えております。
 各市町村に配置することが難しい場合であっても、広域で連携するなど、さまざまな形を工夫しながら、地域において、医療的ケア児等のサービスなどをコーディネートするような人材の確保は、重要であると考えております。
〇佐々木朋和委員 同感であります。
 私の地域も、一関市は広いですから、各市町村に1人と言わずに必要だと、1カ所と言わずに必要だと思います。
 249名の修了者がいるわけですから、ぜひ、今後とも、市町村に働きかけて、こういったコーディネーターをふやしていく、また、実際に実動していく方向に持っていっていただきたいと思います。
 先ほど、医療的ケア児支援センターの新規事業で、短期入所事業所の開設促進事業も行っていただけるということで、県が医療的ケア児のレスパイト施設をふやしていこうと一生懸命取り組んでいらっしゃることを評価させていただきたいと思います。
 そういった中で、障害児支援施設等整備事業費補助を行っていただいておりますけれども、これは、そういった施設のまさに箱物の整備補助ですけれども、令和6年度の実績と令和7年度の活用見込みをお示しいただきたいと思います。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 障害児支援施設等整備費補助についてでありますが、県は、障がい児入所施設や児童発達支援等通所施設の整備等に要する経費に対し、補助金を交付しているところでございます。実績ですが、令和6年度は、放課後等デイサービスが1カ所、児童発達支援事業所に1カ所、合わせて1億1、700万円余の補助金を交付する予定としております。
 令和7年度におきましては、児童発達支援及び放課後等デイサービスの多機能事業所1カ所に、1億4、000万円余の交付を見込んで、予算計上をしております。
〇佐々木朋和委員 今の御報告を、着実にふえていると言うべきか、一歩ずつだと言うべきか。
 そういった中で、今度、新規事業で、先ほど御答弁がありましたけれども、短期入所事業所参入見込みの事業者と利用者のマッチングをしていくという話もございました。今の感触で結構ですけれども、このような参入見込み事業者は、なかなか手を挙げるのは厳しいという印象を私も受けているのですが、この参入見込み事業者を、県としては、どのような事業者だと捉えていらっしゃるのか。また、参入していく上でのハードルをどのように考えていらっしゃるのか、伺いたいと思います。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 県でも、医療的ケア児の家族の皆様、当事者の方々から要望を伺う際に、レスパイトに資する短期入所等の施設の要望は、ニーズが高いと認識をしております。
 これまでも、県では、医療的ケア児支援センターと当課と連携しながら、さまざまな地域で、参入意向のある事業所に出向きまして、調整を行ったりして、拡充をしてきたところではありますが、そのときにわかった課題としましては、医療的ケアの専門性がない、どのように対応したらいいかという知識、技術がないのが課題であるというところで、参入の可能性があっても、二の足を踏むような事業者もあるものと考えております。
 ですので、まずは、地域において、医療的な観点から助言、御指導いただけるような医療関係者の参画、アドバイスチームについて、今、取り組んでいるところでございますし、今後も、医療的ケア児支援センターの専門職を中心に、各地域に出向いていきまして、先ほど申し上げた新規の取り組みとしましては、ショートステイ勉強会を各地域で開催するとか、具体的に可能性ある事業者と直接マッチングをする、意見交換するという場を設けていきたいと考えております。
〇佐々木朋和委員 私も、同じような課題意識を持っておりまして、そういった中で、保護者の団体ともよく意見交換もしていただいていることは承知しておりますけれども、団体からも、専門人材が事業所にいるようにするには、1号研修の補助が必要ではないかという意見があったり、あとは、医療的ケア児を引き受けると、コスト面で人件費がどうしてもかかってしまう。そういったときに受け入れ加算を、県独自あるいは市町村独自で検討するべきではないかという意見も出ておりました。
 そういった意見を、今回の短期入所事業所開設促進事業費の中のマッチングとか、聞き取りの中で、ぜひ、県には抽出していただいて、施設整備以上のそういった補助メニューの模索も必要ではないかと思いますけれども、所見を伺いたいと思います。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 佐々木朋和委員御指摘ありましたとおり、今後、参入促進に向けて取り組む中で、どこが課題、ネックになっているのかというところを明らかにしながら、それに対する対応策についても検討していきたいと考えております。
〇佐々木朋和委員 地域に施設をふやしていくことが一番でありますけれども、なかなかそれが進まないという地域においては、広域的な対応も必要なのではないかと思っております。
 以前、一般質問でも質問させていただきましたが、そういった中にあっては、市町村を超えた広域で、事業者が、送迎等ができるように、送迎についての移動費補助も検討すべきではないかと思いますけれども、この点についても所見をいただきたいと思います。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 移動費の補助についてでございますが、現在でも、短期入所サービスの送迎につきましては、国の報酬制度において加算が設けられておりますが、距離にかかわらず定額とされておりまして、長距離の送迎の場合は、事業者の負担が大きくなることもあると認識をしております。
 県としましては、まずは、身近な地域で短期入所サービスが利用できるよう、先ほど御答弁いたしました短期入所事業開設の促進の取り組みを通じまして、引き続き、事業者に参入を働きかけていきたいと考えております。その中でも、さまざま課題を検討していきたいと思っております。
 また、障がい福祉サービスに係る送迎につきましては、他のサービスでも同様の課題があることから、国に対しましても、遠隔地からの送迎加算について、業務内容等を踏まえた、適切な水準に設定されるよう、引き続き、要望してまいります。
〇佐々木朋和委員 そのとおりだと思います。
 今、国では定額ということがありますので、まさに、広い県土の我が県においては、国に対して要望していただきたいですけれども、保護者にとっては待ったなしですから、ぜひ、県でも独自に動いていただきたいという思いです。
 さらに、施設ではなく、在宅レスパイトはどうだという話も、喫緊、困った方は思っているわけです。そういったときには、受け入れてくれる訪問看護事業所への働きかけを、ぜひとも県としても強めていただきたいと思いますが、最後にこれを聞いて終わりたいと思います。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 在宅レスパイトにつきましても、国の事業を活用して実施している町村が3カ所ございます。その取り組み状況とか事例とかも、広く情報提供しながら、県としても、各市町村への取り組みを促していきたいと考えております。
〇菅野ひろのり委員長 この際、昼食のため午後1時まで休憩いたします。
   午後0時2分 休 憩
午後1時1分 再開
〇ハクセル美穂子副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。
〇小西和子委員 まず1点目、官民協働による困難を抱えた若年女性等支援事業についてお伺いいたします。
 新規でありまして、予算額は1、030万円計上されております。予期せぬ妊娠等さまざまな困難を抱えた若年女性等について、SNSなどの相談対応、専門的な支援を要する場合の一時的な居場所の提供等の支援を民間団体との協働により実施とありますが、具体的な事業内容について伺います。
 県内初の民間相談窓口にんしんSOSいわてへの支援についても、あわせて伺います。
〇前川子ども子育て支援室長 本事業は、予期せぬ妊娠等により困難を抱える若年女性等の支援に実績を有する民間団体への委託により、実施しようとするものでございます。
 具体的な事業内容としましては、若年層のコミュニケーション手段の中心となっているSNSなどを活用した相談対応を行い、これまで、公的な相談窓口につながっていない若年女性の相談先の選択肢をふやすとともに、緊急的な相談にも対応できるよう、夜間、休日における相談にも対応することとしております。
 あわせて、予期せぬ妊娠によりリスクを抱えながら、居場所のない妊婦を対象とした、一時的な居場所の提供を行い、専門職による見守りや支援、中長期的な支援につなげるための連絡調整などを行おうとするものでございます。
 また、このような民間による支援と県、市町村による公的な支援が連携し、切れ目なく支援を行うためには、相互の情報共有や、支援内容に関する協議などを丁寧に行う仕組みづくりが重要であることから、関係機関連携会議の開催等により、官民協働によるネットワーク体制を構築しようとするものであります。
 また、小西和子委員御紹介のにんしんSOSいわてによる予期せぬ妊娠に悩む方への支援につきましては、今年度で3年目となりますが、関係機関等から、その取り組みが評価されているものと認識しております。
 相談実績を見ますと、若年女性からの相談が約7割を占めるなど、公的な相談につながりにくい若年女性の相談先としての役割を担っていると考えられることから、県においても、にんしんSOSいわてが有するノウハウや専門人材の活用は、支援体制の充実を図る上で、重要と考えております。
 こうした民間団体の取り組みと県、市町村が連携協働しまして、ネットワークを構築することにより、さらなる効果的な支援の提供が期待され、ひいては、民間団体の取り組みの充実、支援にもつながるものと考えております。
〇小西和子委員 9月定例会で質問したときに、来年度以降の存続が危ぶまれるということで質問をいたしまして、そのときに、知事から、予期せぬ妊娠は女性の心身に大きな影響を及ぼし、重篤な結果をもたらす恐れがあるため、支援の契機となる相談先の選択肢をふやしていくことが重要と考えており、県としては、支援が必要な妊婦の早期把握や相談支援のさらなる充実が図られるよう、市町村や民間団体との連携強化に努めていくと答弁をいただきました。それを事業に結びつけていただいたなと思っております。ほっとしております。
 予期せぬ妊娠を防ぐためにも、保健福祉部、教育委員会、それから、環境生活部もかかわると思うのですけれども、連携をして、発達段階に応じて、包括的性教育を進めることを要望します。
 次に行きます。二つ目です。旧優生保護法補償金法―旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者等に対する補償金等の支給等に関する法律に係る岩手県の対応について伺います。
 旧優生保護法の目的である、不良な子孫の出生を防止することについての県の受けとめを伺います。
〇齋藤次世代育成課長 国の賠償責任を認める最高裁判決が、令和6年7月3日に出ております。これを受け、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する補償金等の支給等に関する法律が、本年1月17日に施行されたところであり、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた方は、従来から支給されていた一時金に加え、新たに補償金の支給を受けることができるなどの制度改正が行われたところです。
 小西和子委員御指摘の不良な子孫の出生を防止することについては、同じ法律の前文において、国会及び政府は、特定疾病等に係る方々を差別し、生殖を不能にする手術を強制してきたことに関し、日本国憲法に違反する立法行為を行い及びこれを執行し優生上の見地からの誤った目的に係る施策を推進してきたことについて、深刻にその責任を認め深く謝罪するとの考えが示されております。
 県もこの立場に従い、適切な対応を行わなければならないと受けとめております。
〇小西和子委員 これは人権侵害であります。旧優生保護法の問題点は、障がい者の存在を否定し、差別を助長したことです。精神障がい、知的障がい、神経疾患、身体障がいを有する人を、強制不妊手術の対象として、1948年から48年間存続しました。強制不妊手術を受けた人々に取り返しのつかない傷を負わせた歴史的事実から目をそらすことは許せません。
 そして、少なくとも手術は2万4、993件行われ、うち約1万6、000件は、本人の同意がなかったという記録があります。
 岩手県では、少なくとも478件の手術が実施されました。県によると、5件しか一時金支給を受けていないということです。
 東北地域のほかの県を見ましたところ、宮城県は一番多かったわけですけれども、1、744件中129件で、7.39%認定しております。秋田県は、332件中26件で、7.83%、山形県、630件中48件、7.62%。そして、福島県は、519件中35件、6.74%。青森県は少し少ないのですが、475件中11件、2.3%です。
 そして、何と岩手県は478件、9月30日時点では4件でしたが、今、答弁では5件ということでして、1.04%と際立って少ない。恐らく、かかわっている弁護士に言わせますと、全国一少ないのではないかという話です。
 茨城県は、151件中46件で、30.4%になっております。他県との差が大きい理由を伺います。
〇齋藤次世代育成課長 本県において、一時金等の対象となる方は、国の集計による公表数値ベースでは、小西和子委員御紹介のとおり、478件の方が該当すると思われます。
 このことに関して、県では、平成30年に、旧優生保護法に基づく優生手術等に関する文書の保有状況の調査を実施しており、この調査により、一時金の支給の対象となる方の個人情報を特定できる資料を保有していないことを確認しており、当該478件に該当する方の個人の特定には至っていないものでございます。
 このように保有資料が限られる状況ではありますが、県では、平成30年4月以降、県庁及び県内保健所に相談窓口を設置し、広報や相談対応を行ってきており、一時金の支給制度が施行された平成31年4月以降、44件の御相談、9件の一時金請求をお受けしていて、その結果、5件の一時金支給の決定に至っているところであります。
 御指摘の他県との差が大きい理由を、明確に分析して申し上げることは、どうしても困難でございますが、こうした事情から、一時金の支給の対象となる方に対して、その個人情報を特定し、県から個別に連絡をとるといった対応をとることが困難であったという事情がございます。
 以上でございます。
〇小西和子委員 どこで生まれて、どこで生活しているかということで、補償の格差が生じていいものでしょうか。よくはありません。
 資料はいつごろ廃棄したのかわかりますか。
〇齋藤次世代育成課長 資料の廃棄に関してですが、県が保有する資料に関しましては、当時の文書保存の期間を定めた岩手県文書管理規程を確認したところ、優生保護法関係文書の保存期間が10年と定められておりましたことから、保存期間が満了次第、順次、廃棄が行われたものと考えられます。
 以上です。
〇小西和子委員 ほかの県でも同様だと思うのですけれども、ほかの県はきちんと掘り起こしているわけです。これは掘り起こしが必要であると考えます。施設や病院に記録が残っている可能性もありますので、県から協力を要請すべきではないでしょうか。
〇齋藤次世代育成課長 先ほど御答弁した平成30年度に実施した文書の保有状況の調査の際には、県市町村に加えて、県内の当時1、076カ所の医療機関などの関係機関に対しても調査を行いまして、記録の掘り起こしへの協力を要請したものです。
 先ほどの答弁から繰り返しになりますが、その際、一時金の支給の対象となる方の個人情報を特定できる資料については、いずれの機関も保有していないことを確認しているものでございます。
 以上です。
〇小西和子委員 水かけ論ですが、先ほど、優生手術を受けた方の個人情報をもとに連絡をとり、一時金の請求を促すといった対応がとれなかったからとお答えしておりますよね。
 ですので、千何十何件調査しましたということはありますけれども、ほかの県と余りにも違い過ぎる。関係者は怒っております。岩手県は何をしているのだと怒っております。宮城県や山形県では、手術の実施を把握して、個別に手紙を送って、掘り起こしをしているのです。相談窓口の周知と対象者を積極的に探すべきと考えますけれども、見解を伺います。
〇齋藤次世代育成課長 まず、既に一時金の支給を受けた方のうち、補償金の請求及び相談などを県がまだ受けていない方に関しましては、一時金の請求時の情報に基づきまして、連絡をとることは可能ですので、速やかに、県から個別にお知らせをいたします。
 また、医療機関や市町村、障がい者支援施設などに、リーフレットなどを送付させていただいて、対象者の把握とか、補償金等の制度の周知についても依頼をする予定でありまして、こちらも速やかに実施をいたします。
 以上でございます。
〇小西和子委員 ぜひ実現していっていただきたいと思います。
 先日、2月13日に旧優生保護法による強制不妊手術は憲法違反だという最高裁判決が出た、その裁判の被害全国弁護団共同代表の新里宏二弁護士が、ふるさとの盛岡市で講演をしました。盛岡市出身の方です。その共同代表の方が、ぜひ掘り起こしをして、本当にひどいことをしてしまったわけですので、きちんと謝るべきだということを言っておりました。
 岩手県には、障がいのある人もない人も共に学び共に生きる岩手県づくり条例が2011年に施行されております。
 最後に保健福祉部長に、対象者を積極的に探し、補償される人をふやすのだという決意を伺い、終わりたいと思います。
〇野原企画理事兼保健福祉部長 この旧優生保護法補償金法に係る対象者の掘り起こしでございます。当時は、法に基づくものとは言え、都道府県にも審査会を設けて、県で審査をしていたという事実もございます。県もその当事者でございました。
 そうした意識に立ちまして、きちんと掘り起こしをすべく、先ほど、次世代育成課長からも、当時の医療機関、市町村、また、障がい者支援施設、1、000カ所以上に我々調査したのですけれども、改めて、リーフレット等を送付いたしまして、周知に努めるとともに、また、県内9カ所の保健所のほか、専用ダイヤルを開設して、相談対応や請求受付を行っているところでございますが、こうした広報媒体によりまして、さらなる周知を行いまして、一人でも多くの方々が申し出ていただける掘り起こしに努めてまいります。
〇高橋穏至委員 それでは最初に、介護人材確保について質問します。介護人材確保の事業には、社会福祉士及び介護福祉就学金貸付事業費補助を初めとした事業があるのですが、県内の介護福祉士養成校等の専門学校の状況、介護人材に向けた課題についてお伺いします。
〇下川長寿社会課総括課長 まず、県内の介護福祉士養成施設の状況についてでございますが、県内の介護福祉士養成施設は、いずれも2年制で、3施設設置されております。令和6年度における入学者数につきましては、39人で定員の150人に対する充足率は26.0%となっております。
 また、令和5年度における卒業生ですけれども、卒業生数は68人となっておりまして、そのうち、県内の介護事業所等に就職した方は62人、県内就職率は91.2%となっております。
 また、介護人材の確保に向けた課題についてでございますが、令和5年度介護労働実態調査によれば、県内の介護労働者の労働条件等の悩み、不安、不満等において、人手が足りないが50.5%、仕事内容の割に賃金が低いが44.4%など、人手不足感や低賃金に対する不満の割合が高くなっております。また、身体的負担が大きいというのも31.2%ございまして、心身の負担を挙げる割合も高くなっておりまして、介護職員の処遇改善や、働きやすい職場環境づくりを進めていくことが課題であると考えております。
〇高橋穏至委員 今、御紹介いただきました。私、これに関しては、令和3年の決算特別委員会でも質問しておりまして、その当時から、介護福祉士養成施設の定員充足率が非常に低いということで、北上市にも専修大学の福祉専門科がございまして、定員40人ですけれども、入学者数が令和6年度19名、令和7年度17名で、定員の半分を切っている状況にあります。
 県内就職率は、卒業した人の就職率は高いのですが、就学金貸付補助金制度、さらに、市町村で地元就職の場合の返還免除の制度がかなり充実しておりまして、入学する人のほとんどはこれを使って入学している。
 当然、市内で働けば返還することがないということで、非常に頑張っていると思うのですが、実は、制度の課題を相談されまして、これは県で取り組む制度ではないのですが、たしか平成28年だったと思うのですけれども、介護人材を確保するために、今まで専門学校を卒業すれば、介護福祉士の資格がそのまま取れたのが、人手をふやそうということで、専門学校を出なくても、資格試験が受けられて、要は、専門学校に行くメリットがなくなってしまったということを相談されておりますが、その辺の事情については御承知でしょうか。
〇下川長寿社会課総括課長 介護福祉士の国家資格につきましては、高橋穏至委員の御紹介のとおり、以前は、専門学校を卒業しますと、それと同時に介護福祉士という資格が付与されるといった状況がございましたが、その後の法律の改正によりまして、介護福祉士の養成施設を卒業したと同時に資格を取得するという形ではなくて、その後に国家試験を受験していただくという形になったと承知しております。
 ただ、現在のところ、令和8年度までだったと思いますが、卒業後一定期間、介護の現場で実務を積んだ方につきましては、そのままみなしということで、国家資格が付与されるという状況だったと理解しております。
〇高橋穏至委員 そのとおりですが、それ以降も制度の期限が迫っていることと、何よりも、高等学校を卒業して、次の進路を考えたときに、選択肢として、専門学校という、まず、いきなり就職ではなくても、専門学校に行けば資格が取れるということを間口として、今までは魅力があったものがなくなってしまった。
 これが希望者減にそのままつながっている部分も大きいと思いますので、これは国の制度でございますので、ぜひ、国への働きかけもしながら、要は、働いて資格を取っても、勉強して資格を取っても、条件は一緒ということであれば、専門学校に行かなくてもいいとなりますし、就職を選ぶ段階で、進学を選ぶ段階で、進学先の一つとして介護のコースはなくなってしまうということもあります。
 実際、専門学校を出るとほとんど資格試験に合格しているのですが、そういったメリットをしっかり生かせるような制度を国に要望していただければと思います。
 続いて、子育て応援事業についてです。前に何回もお話いただいているのですが、いわて子育て応援保育料無償化事業費補助、いわて子育て応援在宅育児支援金は、今、第2子以降が対象となっていますが、令和7年度の予算案は、6億1、410万円と1億40万円で、どちらも対象者の減によることだと思うのですが、減少しております。
 これを第1子に拡充した場合、どれくらいふえるかということについてお知らせください。
〇前川子ども子育て支援室長 在宅育児支援金及び保育料無償化の事業につきまして、支援対象を第1子まで拡大した場合でございますが、粗い試算となりますけれども、保育料の無償化では、県、市町村合わせて、さらに、14億3、000万円余、在宅育児支援金では、県、市町村を合わせまして、2億円程度のさらなる財政負担が生じるものと見込んでおります。
〇高橋穏至委員 両方でということですので、今の制度も市町村と半分折半という形でやっていますので、やりたいのはやまやまだけれども、財政的になかなか厳しいのが本音ではないかと思いますが、その間にも、今回の予算でもわかるとおり、対象者がどんどんいなくなっているということで、早急な手当てをしなければならないと思うのです。
 3月4日の日経新聞に、少子化対策の盲点というところで載っていたのですけれども、多子世帯がこの人口減を支えているということです。そもそも少子化が進む背景には、結婚しない人がふえていることがある。出生数と初婚同士の婚姻数は、ともに、半世紀で6割減っている。減少率は連動が見られる。出生数に占める第2子以上の割合は増加しており、結婚せずに子供を持たないか、子供を2人以上産むのかの二極化が進んでいる。ここで言っているのは、最初の子供を産むかどうかという、1人目の壁がハードルになっているという紹介があります。
 要は、そもそも子供を持つかというのが壁になっているという観点をしっかりと認識してほしいと思うのですが、所感だけでいいです。お願いします。
〇前川子ども子育て支援室長 ただいま御指摘がありましたとおり、第1子を持つか持たないかというところの壁が大きいということは認識しております。
 一方で、保育料の無償化等の問題を考えるに当たりましては、これまでも答弁してきたとおり、市町村と連携しての事業となりますので、市町村の意向も伺いながらということになりますし、あとは、実際に保育を行う保護者の方々とか、関係施設、さまざまな方々の御意見も伺いながら、検討を進めていく必要があると考えております。
〇高橋穏至委員 もちろん、今、行っている制度でも、市町村と半分ずつということですので、市町村の意向や子育て世代の人の意見を聞くのも大切ですけれども、第1子の壁は、これから子供を持とうとする人ですので、まずは、そういったところをしっかりと把握しながら、事業を市町村と連携してほしい。市町村でやっているところもありますので、そういったところと連携してほしいということです。
 最後に、有配偶率、有配偶出生率の動向に係る事業ということで、ライフデザイン形成支援事業費について。これは一般質問でも取り上げたのですが、セミナー開催予定数と場所。そして、事業効果にどのように取り組むかお伺いします。
〇齋藤次世代育成課長 ライフデザイン形成支援事業費に関してお答え申し上げます。
 開催場所、開催予定につきましては、まず新婚世帯などに向けたライフプランセミナーは、盛岡市内で対面開催及びオンライン開催を予定しているところです。
 また、県内高等学校におけるライフプラン設計講座は、現在、県内高等学校に開講希望を伺っているところでございます。
 本事業の評価につきましては、ただいま御答弁申し上げた各講座の実施回数を活動内容に係る指標に、そして、受講者数を成果に係る指標として設定する予定でございます。
 ライフプランセミナーは、年間で12回実施、延べ350人の受講、ライフプラン設計講座は、10校を対象に、400人の受講を目標としているところです。
 加えて、こうした取り組みの事業効果の発現は、一定の期間を要するものであると認識しておりますが、さまざまなライフイベントについて積極的に考えていただく機会を提供するという事業趣旨から、受講者へのアンケート調査につきましても、今後も実施いたしまして、受講の前後で意識の変化があったか否かなどを伺うことで、事業内容の改善につなげてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
〇高橋穏至委員 最後のアンケートとか、その成果は見える化しないと、回数と人数だけでは、事業の評価だけになってしまいますので、そこをしっかりやっていただきたいと思います。
 個々の講座の内容にもかかわってくると思うのです。要は、これから結婚して、第1子目のときからサポートがありますという情報が言えるか言えないかとか、そういったことも参考になると思います。
 教育費とか子育てにお金がかかるというイメージだけどんどん社会に出てきていますので、そういったものをしっかりと払拭できるように。要は、ライフプランとして子供のいる生活が大変だというのではなくて、その楽しさとかそういったことを伝えられるような講座にしないと、逆効果になってしまいますので、それをしっかりしてもらいたいと思いますが、最後に保健福祉部長に聞いて終わります。
〇野原企画理事兼保健福祉部長 ライフデザイン形成支援事業については、若い世代の方々とか新婚世代などを対象にやっているのですけれども、次世代育成課長からも御答弁申し上げましたとおり、単に回数があるということではなくて、きちんと受講者の方々の御意見、反応、そういったことも十分踏まえながら進めていく必要があると考えております。
 高橋穏至委員からお話があったとおり、ライフプラン、子供を持っていくことは個人の選択が基本であるのですけれども、私的なところとかそういったものを、御紹介できる事例なども、研究、検討などを少し進めさせていただければと考えております。
〇高橋穏至委員 環境生活部の審査でもお話ししたのですけれども、似たような講座があります。行政だけでなくて、例えば予算の一部を、民間で活動しているところもありますので、そういったものを活用して、幅を広げることが大事ですので、ぜひ、そういった取り組みをしていただきたいと思います。
〇軽石義則委員 ひきこもり地域ケアネットワーク推進事業費について御質問します。
 まず、県内のひきこもり状況についてお聞きしたいのですけれども、実数をきちんと把握した上で対応していくことが大事だと思っていますけれども、ひきこもり者の実態は、平成30年に調査して、その結果はホームページでも見られるのですけれども、それを経て、最近どういう状況になっているのか把握されているものなのかどうなのか。
 加えて、相談件数の推移や地域別、年齢別はどのような形で把握されているのかお聞きします。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 県内のひきこもりの現状、実態についてでございます。
 軽石義則委員から御紹介があったとおり、県では、平成30年度に、民生児童委員を対象としてアンケートという形によりまして、ひきこもり実態調査を実施しております。その時点で、ひきこもりの状態にある方は1、616人確認されたところでございます。
 その後、具体的な実数の把握は県としては行っていないところですが、令和4年度の内閣府の調査では、広く捉えますと、国民の50人に1人との推計もあることから、県内でも潜在的な対象者が多くいるものと考えております。
 相談件数等の状況でございます。県では、岩手県精神保健福祉センターにひきこもり支援センターを設置するとともに、各保健所をそのサテライトに位置づけ、相談対応をしております。
 令和5年度の相談件数になりますが、年間で916件でございまして、近年は横ばい傾向で相談件数は推移しております。
 地域別の状況ですが、県のひきこもり支援センターで対応した相談者の内訳によりますと、盛岡市が約半数を占めております。以下、花巻市、滝沢市などが多い状況でございます。
 年代についても御紹介いたしますが、相談者の年代につきましては、20代が約3割を占めて、最も多い状況でございますが、次いで、30代と40代もそれぞれ約2割、10代、50代以上も、それぞれ1割強を占めるなど、10代から50代以上幅広い年代において、ひきこもりの課題を抱えている状況でございます。
〇軽石義則委員 相談件数は横ばいですけれども、実態としては、国の統計的な数字の把握にとどまっているということであれば、その実態をもう一度しっかり見て、知った上で対応していかなければ、解決できない課題も多くあるのではないかと考えているのですけれども、そういうことも含めて、岩手県ひきこもり支援センターを設置して、県としては、全体を把握してやっているというお答えでしたけれども、そういう実態が把握されないままに、ひきこもり支援センターに相談に来る人だけの対応では、そこまでたどり着けない人がかなりいるのではないかという心配もあるのですけれども、ひきこもり支援センターの体制、取り組み状況をお知らせください。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 県のひきこもり支援センターの体制等についてでございますが、県では、平成21年度に精神保健福祉センター内に岩手県ひきこもり支援センターを設置し、各保健所をそのサテライトとして位置づけ、各種支援に取り組んでおります。
 ひきこもり支援センターには、専門相談員を2名配置し、専門相談に対応しているほか、市町村、保健所に出向き、ひきこもり支援に関する技術支援を行っております。
 また、国では、令和4年度から、市町村が中心となって、ひきこもり支援を総合的に実施するよう促していることから、市町村における支援体制が構築されるよう、人材育成研修の実施や、当事者の居場所づくり支援、家族教室の開催、事例検討等への講師派遣等の支援も取り組んでいるところでございます。
〇軽石義則委員 専門相談員2人で、この広い岩手県で本当に対応し切れるのかということもありますし、まさに、ひきこもりだけではなくて、自殺対策を含めて、各種関連するような事象がこのひきこもりには多く、生活支援などを含めて出てくるときに、この体制で大丈夫なのかと思います。
 人がいればできるかということでもないと思うのですけれども、そういう意味では市町村との連携をきちんとしていきたいのは、国の指導もあるようですけれども、市町村でも、そういう専門的な相談に乗れる方は、人をふやすことも含めて、なかなかいないのではないか。県の体制でさえ2人なのに、市町村に1人いれば、かなりいいほうではないかと思うのですが、そういう体制そのものをきちんと指導していかないと、この事業で、まさに親の世代が面倒を見ているときであれば、何とか生活はできると思います。
 私の知っている方もそういうところがあります。ただ、親もいつかはいなくなりますので、その後どうするかという対策が、そのときからでは遅いと思うので、その前に携わっている皆さんが、どう支援していくかということが大事ではないかと思います。
 民生委員の実態も、先ほど関根敏伸委員の質疑で明らかになっておりますけれども、町内会、自治会の役員も含めて、民生委員の役割は地域では大きいのです。
 ただ、そこにも、今はなかなかなり手がないということであれば、そういう要因をしっかり分析した上で対策をしていかないと、この事業で救える、そして、社会にまた出ていける、そういう人たちをふやしていくことは難しいのではないかと思いますけれども、市町村の取り組み状況をどう把握されていますか。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 市町村の取り組み状況についてでございますが、本県では、令和3年度までに、全ての市町村に、ひきこもり相談窓口が設置されたところでございます。
 また、五つの市町村で、ひきこもりに特化した支援センターの設置やサポート事業を実施しているほか、令和6年度においては、13の市町村が、当事者の居場所づくりに支援しています。当事者支援についての話し合いの場となる市町村プラットフォームの設置に、18市町村が取り組んでいるという状況でございます。
 また、五つの市、町においては、ひきこもり関連予算によらず、重層的支援体制整備事業を活用して、ひきこもり支援に取り組んでいる市町村もあるという状況でございます。
〇軽石義則委員 33市町村の中で、事例とすれば、まさにまばらな状況ではないかとお聞きしたのですけれども、そのまばらになっている、できていないところ、その要因はどのように把握されているのでしょうか。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 市町村の支援体制が進まない要因としては、ひきこもり支援に係る、例えばコーディネーターとかそういった方々の専門人材の確保とか、ひきこもり支援ステーションなどの運営費の確保が課題であると考えております。
 ですので、人材確保の面につきましては、県としても、ひきこもり支援センターを中心に、研修の実施とか、直接、個別支援での支援者のスキルアップなど、支援を継続してまいりたいと考えております。
〇軽石義則委員 県のそういう役割は大きいと思います。ぜひ、県として、そういう相談員の数をどのぐらい確保するとか、市町村における窓口ではなくて、支援の専門的な仕事ができるところをつくっていく、そういう具体的な目標とか具体的な支援はあるのでしょうか。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 先ほども御紹介したとおり、国は、令和4年度にひきこもり支援体制の将来像の実現に向けたひきこもりの支援ロードマップを示しておりまして、今後は、基礎自治体である市町村が中心となって、ひきこもり支援を総合的に実施するよう促しているところでございます。
 県としては、市町村の取り組みを支援する役割を担っておりますので、ひきこもり支援センター、各保健所とも連携しながら、県内のいずれの地域でも支援が受けられるような、取り組みの平準化に努めていきたいと考えております。
 その取り組みの中で、先ほども申し上げましたが、人材の確保が必要となりますので、ひきこもり支援センターの巡回支援とか、保健所ごとにも圏域ごとの研修会を開催するなどして、市町村の人材育成を支援していきたいと考えております。
〇軽石義則委員 予算を見ますと、市町村の支援事業は73万円余ぐらいですね。それで、具体的にそれぞれの市町村を支援していくのは、中身は十分しっかりやっていると思うのですけれども、数字から見れば、限られた事業しかできていないのではないか。
 ここに力を入れていかないと、今後、地域とともにと言っても、地域の皆さんもそれぞれの役割を果たしていく上では、専門知識がなければできない仕事でもありますので、そういう相談員の専門家をつくるためには、もう少し力の入れ方が違っていいのではないかと思うのですが、どうでしょうか。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 市町村中心とした支援体制の構築というところを、県も力を入れてまいります。
 軽石義則委員から御紹介がありました市町村支援事業の個別の予算につきましては、研修の開催経費とかでございまして、ひきこもり支援センターにかかわる専門相談員の人件費とかは、ひきこもり支援センターの運営事業に入っています。
 なので、県の専門相談員がマンパワーで支援するという部分も大きいですので、このひきこもりケアネットワーク推進事業全体を通じて、市町村をバックアップしていきたいと考えております。
〇軽石義則委員 そういう意味では、具体的な相談員が、1年間の活動でどのぐらいふえたか。その相談員の皆さんが、地域でどのくらい一生懸命やっていただいているかという見える化をしてもらって、そのことで地域に安心が生まれてきますし、今、どうしたらいいか、これからどうしようかと困っている方々が、もっと相談しやすかったり、社会復帰するための道筋が見えてきたりすると思うのです。
 そういうところを示すには、かなり難しい課題も多くあるのも現実です。親が入院して、子供だけ家にいるという現場もありますので、そういう実態がしっかり把握されていなければ、対策になっていかないことが、これまでもいろいろな事業でもそうですけれども、限られた人員で全てを把握することは難しいと思いますが、民生委員のみならず、市町村ではいろいろな意味でそれぞれの地域内の家庭事情も含めて把握できる方法もあると思いますし、県にもそういうやり方をとれることもあると思いますので、そういうものを工夫して、実態をさらに深掘りして、調査した上での対策にしていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 先ほど御答弁申し上げましたが、県では、平成30年度に、全県の実態調査を民生委員の協力をいただいて実施したところですが、その後、令和4年度から、市町村が中心となってという施策の方向性が示されたところで、先ほど御紹介したとおり、まだ数は少ないのですが、市町村でもひきこもりに特化したセンターとかサポート事業を実施しているところがありまして、それぞれで地域の実態調査を始めたり、関係機関とのネットワークを組んで、取り組んでいるところも出ております。
 そういった市町村の取り組みを支援しながら身近なところで、より具体的な実態を把握していただきながら、県としても、必要な支援を考えていきたいと思います。
〇軽石義則委員 それぞれできるところからやっていただいているのは、当然理解しますけれども、県全体でどうなっているかという総数を、県として把握をした上で、国にもしっかり支援してもらうために、訴えるためには、その裏づけがないと、国に対しても要求できないのではないかと思うのです。
 保健福祉部長どうですか。そういう実態調査をもう一度しっかりやってもらえませんか。
〇野原企画理事兼保健福祉部長 ひきこもりの方の支援が難しいのは、みずから支援を行政とかに求めておられない、なかなか求められない方もいるということで、そこが、我々も実態をなかなか把握できない一番の課題でございます。
 前回の調査につきましても、地域のことを一番わかっていらっしゃる民生委員の方々の御協力をいただいて、うちの担当の地区の方で気になる御家庭があるとか、そういったところから情報を得て、県として調査を行いました。
 そういった調査を行うことで、何らかの支援につながることも期待されますので、どういう形で実数を把握できるかというのは、なかなか難しい部分はあるのですが、いずれ、県内の状況、先進的に取り組んでいる町村もございますので、そういったところでかなり実態も把握されていますので、そうした事例なども参考にしながら、実態の把握に努めていきたいと思います。
 また、県のひきこもり対策の協議会の中でもあるのですが、専門家がいれば解決できる問題ではなくて、精神疾患を抱えていたりとか、生活困窮を抱えていたりとか、介護の問題を抱えていたり。ただ、一方で、今、そういった部分があって、まだ福祉の支援を受けていない方がおられますので、そういった方々にきちんと寄り添っていく。その中で、あるきっかけで支援につながっていくことも、声として伺っておりますので、そのような中で、当事者の方々や御家族の方、市町村の重層的支援体制整備事業は、まさにさまざまな問題を抱えた方々を包括的に支援しようという仕組みですので、この事業に期待する声もいただいておりますので、実態把握とともに、県、市町村が連携をして、この問題に取り組んでまいりたいと思います。
〇高橋こうすけ委員 私からは、市町村少子化対策事業費について伺います。
 少子化対策の一環としまして、産後ケア事業がございます。母親と赤ちゃんの健康を支える重要な役割を果たしている事業です。現在、県内では、産後ケアの利用促進に向けたさまざまな取り組みが行われていると思いますが、現状の取り組みについて伺います。
 また、これまでの取り組みの成果についても、あわせてお伺いします。
〇齋藤次世代育成課長 産後ケアの利用促進のための取り組み及び成果についてお答えを申し上げます。
 県では、まず、国の支援の開始に先立ちまして、産後ケアの利用料の無償化に取り組む市町村への支援をこれまで行ってきたところでありまして、その結果、今年度になって初めて県内33市町村で、何らかの形で産後ケアサービスを御提供いただける形が実現しております。
 そして、高橋こうすけ委員御指摘になりました市町村少子化対策支援事業費のうち、産後ケア利用促進に係る部分として、産前産後サポートの事業等利用促進事業として、産後ケアの利用に係る一時預かり支援、交通費支援を行う市町村への県独自の補助を、令和6年度から創設しています。
 こちらは、令和5年12月定例会において請願いただいた産後ケアの利用希望者へのタクシー代の補助を検討することという請願事項にも、迅速に対応しているものと考えております。
 この産前産後サポート事業等利用促進事業の一時預かり支援、交通費支援に関しましては、県内市町村において、いまだ、この事業の活用に至った事例がないところではございますが、令和7年度については、2自治体において、活用の申し出をいただいているところでございます。
 いずれにしましても、今後も、本事業の活用が地域のニーズに応じて進むように、市町村への呼びかけを継続する考えでございます。
 以上でございます。
〇高橋こうすけ委員 非常にさまざま考えていただいて、すばらしいことだと感じております。
 実は、産後ケアはいろいろなことが考えられると私は思っているのですけれども、今、産後ケアの申請だったり、予約のとりにくさは、非常に私は課題だと思っておりまして、利用の申請が、役所の窓口に行って、対面でしか受け付けていないケースだったり、予約についても、病院の診療時間内に、電話で空き状況を確認しなければいけないという場合が多いと思っております。このような手続の煩雑さだったり、こういったことが産後ケアの利用を妨げている一因となっているのではないかと思っております。
 今後、非常に需要がある事業だと思っておりまして、こういったことも視野に入れて、今後のことを進めていただきたいと思っておりまして、産後ケアの利用促進のために、予約のとりやすさを意識したシステムづくりが必要だと思っております。
 県外では、既に一部自治体でこうしたシステム導入が進んでいると伺っているところでありまして、また、こども家庭庁によりますと、約9割の自治体で、産後ケア事業が実施されていますが、実際の利用率は10.9%にとどまっております。
 利用が進まない理由としましては、先ほど申し上げた予約のとりにくさと、ケアの受けられる期間が短いところ、産後ケアの施設、生後4カ月以降には対応していないところが約半数を占めていて、利用枠が限られている、予約がとりにくくて、利用が断られることが多いという現状があります。県内でも、対応可能な月齢は5カ月未満に限られており、十分に対応できていないのが、現状でございます。
 この背景には、助産師だったり、人手不足というところもあると思っているのですけれども、どうしても生後4カ月、5カ月過ぎてしまうと、赤ちゃんが動き出してしまうということがあって、ケアの際に、1対1での対応が必要となり、ぎりぎりの人員では、十分に対応できないという声も聞いているところであります。
 ただ、母親のケアは、産後4カ月以降も重要だと思っておりまして、産後半年を過ぎて、体調が悪化する方も多いと聞いております。
 国立研究開発法人国立成育医療研究センターの調査によると、産後1年未満の自殺者が最も多いのは、産後9カ月という調査があり、産後鬱の体調の悪化が関係しているとされています。このことからも、産後ケア事業を継続的に受けられる体制が早期に必要だと考えております。
 以上のことで、少し長くなってしまって済みませんが、一部自治体でこうしたシステムが導入されていると言いましたが、長崎県の佐世保市で産後ケア事業の空き状況を確認できるアプリ、産後ほっとLINEを開発し、利用者が自治体を選ぶと空きのある施設が表示され、さらに、一部の施設では予約もできるシステムを導入しているというものです。これによって利用率が大幅に増加しているということで、空きベッドの効率的な活用にもつながっています。
 このような取り組みは、産後ケアの利用促進に大いに貢献するとともに、少子化に伴う分娩数減少の中で、地域の医療インフラを守るとともに、非常に重要な試みだと思いますが、所見をお伺いします。長くなりました。
〇ハクセル美穂子副委員長 質疑は簡潔にお願いします。
〇齋藤次世代育成課長 産後ケアの利用の利便性の向上に係る取り組み、高橋こうすけ委員御指摘のとおり、重要だと思っております。県としても、そういった他県や他自治体の事例について研究する必要があると考えています。
 また、高橋こうすけ委員御紹介のように、県内でも、一部の自治体においては、産後ケアの利用申請や利用予約をオンラインで受け付ける取り組みがなされていると承知しております。
 なお、これまで、県が保健所単位で実施してまいりました連絡調整会議等の場において伺ってきた市町村の声としては、例えばデイサービス型の提供に当たり、予約待ちが生じており、事業実施体制の拡充が必要であるといった声をいただいているところです。
 現時点において、予約システムそのものの利便性向上に係る課題は、市町村からはまだ聞いていないところでありますが、市町村において、母子保健に関するデジタル化やオンライン化等の体制強化を行う場合には、国の補助を活用することも可能になっているところでございます。
 今後も、市町村の意向を丁寧に伺いまして、そのニーズに応じて国庫補助の活用を促す等、必要な支援と助言を行う考えです。
 以上でございます。
〇高橋こうすけ委員 ぜひ、県、市町村共有しながら進めていただきたいと思います。手続がオンラインでできる自治体が一部あるということですが、市町村でもばらばらでありまして、先ほど紹介させていただいた長崎県佐世保市は、県内全自治体の一部で、全部ではないみたいですけれども、ほかの自治体でも選んでできる。LINEでやっているので、全部共通でできるのは、非常に便利なものだと思っております。
 各市町村でそれぞれ違うとなると、実際に聞いた例ですけれども、盛岡市で受けられなくて、花巻市に行ったとか、そういうこともあるわけでありまして、そういった中で、こういった取り組みは、非常に参考になるものだと思って、紹介をさせていただきました。
 支援を必要としている方々がたくさんおりますので、こういった支援を受けられる体制をより多くつくることが重要だと思っております。
 県としても、ぜひ積極的な支援を行っていただいて、利用者にとって利用しやすい環境を整備することを、続けてやっていただきたいと思っております。母親が安心して育児を始められるような支援体制をしっかり築くことを期待しております。
 最後、保健福祉部長の所感を聞いて終わりたいと思います。
〇野原企画理事兼保健福祉部長 高橋こうすけ委員から、本会議でもそうですし、今回でも、産後ケアの利用率向上のためにさまざまな取り組みという形で、具体的な御提言などもいただきました。
 実際、産後ケアの利用率は県内市町村でもかなり差があります。町村部が少ないのですが、町村でも結構利用されている町村もありますので、そこの背景の一つは、人材がいるかどうか、助産師がいるかどうかということが一番大きいと思います。
 あとは、経済的負担の軽減という部分では、令和4年に、県と市町村で連携して、いわゆる産後ケアの利用料の無償化を行いまして、令和5年に3割利用者がふえました。
 なので、産後ケアの利用率の向上に関しては、さまざまなアプローチが必要だと考えています。一つは経済的負担の軽減、アクセス支援も始めました。そのほかは、何といっても人材の確保、担い手です。まだまだアウトリーチ型にとどまっていて、デイサービス型まではできていないという市町村が多くございますので、そのための担い手の確保、そういった部分がまずは必要だと考えております。来年度は、市町村とも少し意見交換を重ねていきたいと思っておりますので、県として、それぞれ地域に合った形、やり方があろうかと思いますので、産後ケアの推進について取り組んでまいりたいと考えております。
〇大久保隆規委員 それでは、私からは端的に1点のみ御質問させていただきます。
 リハビリテーションセンターのサテライト施設につきまして、さきの9月定例会の一般質問で取り上げさせていただきました。その折に、専門家の方々によるあり方検討会を設置して、検討していくという御答弁を頂戴した次第でございます。
 それを踏まえまして、現段階におけます、この検討会での内容についてお知らせをいただきたいと思います。
〇菊地地域医療推進課長 リハビリテーションセンターのサテライト施設についてでありますが、県では、本県のリハビリテーションのあり方について、昨年5月に、リハビリテーション関係者で構成いたします検討会を設置しながら、検討を進めてきており、脳梗塞等の脳血管疾患や、高齢化により増加が見込まれる骨折等の運動器疾患などに対応するリハビリテーション機能が必要であること。沿岸地域の患者数の見込みから、既存の医療機関を活用すること、沿岸地域から盛岡市で治療する患者のうち、特に沿岸南部の患者が多い傾向となっていることなどから、沿岸地域におけるリハビリテーション医療の充実が必要との意見をいただいているところでございます。
 こうした意見等を踏まえまして、現在、人員配置や収支のシミュレーションなど、具体的な課題について検討を進めており、引き続き、沿岸地域におけるリハビリテーション医療の提供に向けて、専門家の御意見も伺いながら、早期の運用開始に向けて取り組んでまいります。
〇大久保隆規委員 いろいろ真摯な御検討を誠にありがとうございます。今後ともよろしくお願いを申し上げる次第でございますが、今後のこの整備に向けての大まかなスケジュール、大体どのような感じなのだといったところを早く把握させていただきたいと思いますので、今後のサテライト施設設置に向けたスケジュールについてお尋ねいたしまして、終わりたいと思います。
〇菊地地域医療推進課長 サテライト施設の開始予定とか、今後のスケジュールですけれども、具体的な時期につきましては、現時点においてお答えすることはできませんけれども、早期の運用開始に向けて検討を進めているところでございます。
 まずは、リハビリテーション科専門医などの医師を初めとしました医療人材の確保が特に重要でありますし、また、収支のシミュレーションといったところも今やっているところでございまして、こういった具体的な課題について、引き続き検討をしてまいりたいと考えております。
〇大久保隆規委員 了解しました。
〇松本雄士委員 私からは、総括質疑でも取り上げられました就労継続支援事業所への支援について、まず伺ってまいりたいと思います。
 令和6年度に、報酬の改定がありまして、就労継続支援A型事業所の生産活動の評価において、生産活動収支が賃金総額を下回った場合には減点されるということで、全国的には、令和6年度上期で、5カ月間で4、200人強が解雇になるなど、社会問題となりました。
 本県においても、3カ所で52名ほど、解雇と言っても、B型転換を余儀なくされているという状況があります。
 このような報酬改定だけではなくて、最低賃金の引き上げは、就労継続支援事業所の経営を非常に圧迫しておりまして、それで、経営改善におけるポイントの一つであります生産活動の収支改善について、まず伺ってまいりたいと思います。
 事業所における生産活動は、一般の企業のような複雑な機械が入っているわけではなくて、軽作業、袋詰めであったり、シール貼りであったり、組み立て等がメインですけれども、特にA型事業の生産活動の収支改善の取り組みに対しましてどのような支援を行っているのか。
 また、支援の取り組みに係る事業所への周知、そういったものについてお伺いいたします。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 就労継続支援A型事業所への支援でございますが、就労継続支援A型事業所は、労働契約に基づいて最低賃金など、労働法令に基づく雇用形態の事業所になりますが、そのA型事業所の経営改善を促すため、県では、定期的に生産活動収支を把握し、利用者に支払う賃金総額以上の事業収益を確保できていない事業所に対しては、経営改善計画書の提出を求め、広域振興局において、計画に基づく経営改善を指導しているところでございます。
 ただ一方で、昨今、物価や人件費の高騰も相まって、事業所の経営環境は厳しさを増しているものと承知しております。
 県では、生産活動収入の増による収支改善を支援するため、A型事業所を初めとする就労継続支援事業所からの物品、益務の調達拡大、いわゆるハート購入を推進しますとともに、社会福祉法人岩手県社会福祉協議会が運営する共同受注センターの利用促進等に取り組んでおります。
 これらの取り組みにつきましては、県内の就労支援事業所に広く定着してきているものと認識しておりますが、さまざまな機会を捉えまして、事業所等に対し一層の周知を図ってまいります。
〇松本雄士委員 本県におけるそのような経営改善指導のかいもあって、本県では、A型の報酬改定等の影響は少なかったものと認識しております。
 ただ、先ほど来申し上げております賃金の引き上げ等が、本当に非常に厳しいという声を、事業所から多数聞いております。
 そして、こういった就労継続支援事業所に対しては、中小企業の賃上げ環境整備支援のような、そういった生産性向上の支援がないというところがありまして、農福連携のときも申し上げているのですけれども、ほんのちょっとした作業の何か工具とか作業台とか、本当にスモールでもいいのですけれども、シンプルなそういったものがあると非常に助かるという話を聞いておりますし、農福連携においては、国の交付金ですけれども、その作業の分業のマニュアル化とか、その作業の生産性を上げるようなマニュアル作成に対しても、支援、交付金があります。ぜひ、そういったところを県でも考えていただきたいですし、働きかけていただきたいと思うところであります。
 そして次に、A型事業所の経営改善として、みずから行う生産活動もそうですけれども、施設外に働きに出る清掃であったり、施設外就労も重要な雇用の場の確保の一つになっております。
 さきの総括質疑の答弁において、B型を希望する事業所の支援策の一つとして、民間企業や行政からの発注促進、先ほどもそういうことを促進しているという答弁がございました。
 事業所と民間企業は、行政との事業サービス等の需給マッチングについて、先ほど共同受注センターの話がありましたけれども、そういうことを含めて、さらにどのような支援を行っているのかお伺いいたします。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 マッチング支援についてでございますが、県では、いわて障がい者就労支援センターを設置し、コーディネーターによるマッチング、販売会や農福連携セミナーの開催などにより、受注拡大や販路開拓を支援してきたところでございます。
 こうした取り組みなどを通じ、例えば製薬企業との連携による薬用作物の栽培事業などの成功事例も生まれてきているものと認識しております。
 県としましては、このような連携事例をさらに創出することにより、障がい者の工賃の向上を図るとともに、障がい者みずからが多様な社会経済活動の担い手として地域で活躍することを支援することを目的とし、令和7年度当初予算案に新たに障がい者共生地域活性化支援事業費を盛り込んだところでございます。
 農林水産事業者のほか、より幅広い企業、団体等との協業を視野に入れ、地域における連携ニーズの発掘とマッチング、事業の自走化に向けた支援を強化し、施設外就労を含めた障がい者の多様な就労機会の確保を図っていきたいと考えております。
〇松本雄士委員 今、説明もありました障がい者共生地域生活活性化支援事業は、新たにいろいろ取り組みを拡充して、予算もふやしていただいて、農福連携の取り組みも前に進めていっていただけるということで、大変ありがたく思っているところであります。
 そして、いろいろマッチングのこともやっているということでありましたけれども、事業所に行って話を聞くと、そういうことをあまり知らないという声を多く聞きます。県ではしっかりやっているつもりなのでしょうけれども、継続して発信を強化、拡充していっていただきたいと思います。
 次に、経営改善、みずからの生産活動のこともですし、施設外就労というほかに、こういった事業所における報酬という制度が複雑なものがあります。その報酬をみずから経営最適化させる。例えば、人員配置をもう少しこうすればいいとか、利用者がこれくらいふえると、こういった加算を取れるといった、今の報酬制度に対応した経営の最適化も、非常に重要になってくるのですけれども、そういった指導、支援がどうなっているのかお伺いいたします
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 経営最適化への支援についてでございます。障害者総合支援法―障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律におきまして、県は、国の基準に基づく適切なサービスの提供など、障がい福祉サービス事業者を指導、監督する立場にあるものとされております。
 また、国では、全国的なA型事業の廃止などの状況を踏まえ、都道府県に対して、事業経営が芳しくないと判断した事業所に対し、中小企業、小規模事業者等が抱えるさまざまな経営課題の相談に無料で、専門的に助言を行うよろず支援拠点について、案内を行うなどの必要な支援を行うように、事務連絡が発出されているところでございます。
 県としましては、通知の趣旨を踏まえまして、広域振興局で定期的に実施しています運営指導などの機会を通じまして、就労継続支援事業所の経営安定化に必要な助言を行ってまいります。
 また、障がい福祉サービス事業者団体におかれましては、事業所経営の課題に対応し、法人運営とか、人材育成、制度改正の対応などに関する研修会を開催しているものと承知しております。
 こうした事業者団体の主体的な取り組みともしっかりと連携し、障がい者の福祉的就労の場の持続的な運営を支援してまいりたいと考えております。
〇松本雄士委員 障害者総合支援法上の県の位置づけで、県はそういう指導をしているということでありますが、これについても、今回のA型の報酬改定において、各事業者は非常に御苦労されて、みずからいろいろ勉強したり、民間のコンサルみたいなのもあって、お金を払って、そういうところで、A型、B型分けたり、いろいろな事業形態の変更をして、いろいろ報酬確保に御苦労されているという例を聞きました。
 団体との連携した研修会とかもやっているということを、また、これもあわせて、広く発信、周知していただきたいと思います。
 そして、工賃向上計画が、もう令和6年度でありますけれども、第5期の障がい者工賃向上計画が策定になっている時期かと思うのですけれども、この策定の検討、作成状況について、お伺いいたします。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 岩手県障がい者工賃向上計画についてでありますが、県は、福祉的就労を利用する障がい者の工賃水準の向上を図るための基本的な考え方や取り組み方法を明らかにすることを目的として、岩手県障がい者工賃向上計画を策定しており、現在、令和6年度から令和8年度を計画期間とする第5期計画の策定を進めております。
 第5期計画の検討に当たりましては、岩手県障がい者自立支援協議会就労支援部会などにおいて、労働、福祉、教育など各分野の関係者から伺った御意見等を反映し、引き続き、官民一体となって、就労支援事業所等への発注拡大や販売機会創出の促進を図るほか、商工、農林水産事業者との連携の創出を通じた多様な社会経済活動の担い手としての活躍支援、農福連携マークを初めとした認証の取得、障がい者芸術等と連携した社会的認知の向上などの支援策を盛り込むこととしております。
 先ほど御紹介申し上げた来年度の新規事業にかかわる内容も含まれておりますので、それも含めまして、年度内に策定し、公開する予定としております。
〇松本雄士委員 農福連携の取り組みも、農福連携マークの活性化を私も過去に取り上げていましたが、そういうことも工賃向上計画に入れて、取り組みを促進していただけるということで、ありがたい限りであるのですけれども、令和6年度の計画が、現時点においてまだとなりますと、その計画をつくったときから1年が経過しているということでありますので、次回以降は、計画のスタートする年度前には策定するというところをしっかりやっていただきたいと思います。
 令和4年の調査でありますけれども、障がい者の就労の規模が県内で1万2、900人ぐらいに対して、一般就労は、大体定員が、1万3、000人に対して3、000人しかないですし、福祉的就労の場は5、600人しかない。障がい者の就労希望に対して、十分な就業の場が確保されていない。
 そういったところが、今、非常に経営が厳しくなっているという実態がありますので、引き続きの支援、指導のほど、何とぞよろしくお願いいたします。
 次でありますけれども、教育委員会の審査でも取り上げた特別支援学校と関係がありましたので、就労選択支援のことについてもお伺いいたします。
 法改正によって、特に、ことしの10月から、就労継続支援B型事業所の利用者がそれを利用しなければならなくなるのですけれども、多様な就労ニーズに対応するために、就労選択支援制度がスタートします。
 現時点における就労選択事業所の設立とか準備状況について、お伺いいたします。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 就労選択支援でございますが、就労選択支援は、障がい者本人がよりよい働き方の選択ができるよう、就労アセスメントの手法を活用し、本人の希望、就労能力、適性等に合った選択を支援することを目的とするものでございまして、松本雄士委員から御紹介があったとおり、本年10月から新たに開始される障がい福祉サービスとなります。
 この障がい福祉サービスの施行以降は、就労継続支援B型事業を利用する場合において、その利用前に原則として、就労選択支援事業を利用することとされております。
 県としましては、本年2月、奥州市地域自立支援協議会との協催によりまして、厚生労働省の担当専門官を講師に迎えまして、県内の障がい者就労支援にかかわる関係者の方々を対象とした、就労選択支援事業について理解する研修会を開催し、制度の周知及び理解促進を図ったところでございます。
 特別支援学校においても、卒業予定の生徒に対する適切な進路選択に資するという必要がございますので、県の教育委員会とも連携しまして、就労選択支援を含む適切な支援が提供されるよう、関係機関に促していくほか、サービス提供機関の整備につきまして、具体の国からの政令、省令とか、通知がこれから発出されるという部分はありますが、そういったところをしっかり市町村とも共有しながら、サービスの提供基盤の整備に向けて取り組んでまいります。
〇松本雄士委員 具体的なものは、まだこれからというところでありますので、設立とかもこれからでありますけれども、関係機関、特に県教育委員会と連携して、特別支援学校の対応等、何とぞよろしくお願いいたします。
〇菅原亮太委員 まず私からは、令和7年度当初予算案の助産師活躍推進事業の中のアドバンス助産師派遣事業について伺ってまいります。
 まず、アドバンス助産師派遣支援事業は、市町村が産前から産後までの切れ目ない妊産婦を支えるための取り組みを行う場合に、要請に応じて、近隣市町村を含めた県内病院などにおいて勤務するアドバンス助産師を紹介することで、市町村が産後ケアなどの事業を実施する際の負担の軽減を図るものとされています。
 ちなみに、アドバンス助産師とは、直近5年間に100件以上の分娩解除の実績がある助産師のことでありますが、改めて、この事業について、日帰り、訪問、宿泊型、それぞれに対応できる助産師なのか。また、どれくらいの頻度、期間で紹介していただけるのか。また、助産師の人件費及び交通費の負担といった事業の詳細について伺います。
〇柴田医務課長 アドバンス助産師の派遣支援事業についてでございますけれども、市町村へ紹介する助産師につきましては、日帰り、訪問、宿泊型の区分を問わずに対応できる助産師を確保したいということで考えておりますけれども、これまでに行った意見交換などによりますと、デイサービス型がマッチングしやすいとのことでございましたので、現在は、そちらを中心に助産師の確保を図っているというところでございます。
 紹介する助産師の人件費、交通費など、活動に要する経費につきましては、紹介を受ける市町村が負担することとなりますので、県としましては、市町村が希望する頻度、期間での紹介ができるよう、相談に応じてまいりたいと考えております。
〇菅原亮太委員 令和6年度からこの事業をスタートしておりますけれども、令和6年度の実施状況について伺います。
 また、あわせて、令和7年度の予定についても伺います。
〇柴田医務課長 令和6年度でございますけれども、紹介窓口の設置とか、あるいは産後ケアに従事可能な助産師の情報収集などを行いまして、現在、1市町村から助産師の紹介希望があることから、来年度からの開始に向けて調整を行っているというところでございます。
 令和7年度につきましては、市町村に対して、さらに事業周知を図るとともに、岩手県助産師会や岩手県看護協会など、関係機関と連携をしながら、市町村の紹介希望に応えられるよう、産後ケアに従事可能な助産師の把握あるいは登録に、さらに取り組んでまいります。
〇菅原亮太委員 令和6年度は、実績がなかったということであります。令和7年度からは、1市町村で実施予定ということでありました。
 ちなみに、奥州市からの要請はあったかだけ、1点確認します。
〇柴田医務課長 奥州市からの要請は受けておりません。
〇菅原亮太委員 恐らく、デイサービスは、助産師が足りている状況なので、奥州市は、そういう意味で要請がなかったのかと感じております。
 アドバンス助産師についてですけれども、先ほど言ったように、100件以上の分娩実績がある助産師に限っているわけですけれども、この要件について、今後、アドバンスという要件を撤廃したり、もしくは、市町村に限らず、民間病院の産後ケアへの紹介もお願いしたいところでありますが、県の見解について伺います。
〇柴田医務課長 アドバンスの要件についてでございますけれども、県としても、アドバンス助産師のほか、地域の活動に対応可能な経験豊富な助産師の皆様に活躍いただきたいと考えておりまして、条件に合う方がいれば、アドバンス助産師に限らず、広く対応する運用を考えているところでございます。
 それから、民間病院への産後ケアへの派遣についてでございますけれども、県としては、市町村が実施する産後ケア事業の推進を図りたいということで考えておりますので、まずは、市町村への派遣について取り組みを進めてまいります。
〇菅原亮太委員 アドバンスの要件については、今後、外すかもしれないということで答弁いただきました。
 話は産後ケアのほうに移りますけれども、先ほども、奥州市からは特に要請がないというところで、宿泊型の産後ケア施設はニーズがあるけれども、夜勤の助産師がなかなか市町村単位で確保できないというところで、市町村側としては、夜勤の助産師の派遣を求めているのだろうと思っております。
 そういう意味では、改めてですけれども、私も一般質問で申し上げましたが、県で、宿泊型産後ケア施設を整備していただいて、県で夜勤の助産師であったり、また、メンタルヘルスの心理職の人とか、そういった方を確保していただいて、県民のそういったニーズに応えていただきたいと思っております。
 私の一般質問で、保健福祉部長から、次の答弁がありました。
 県では、これまでも、市町村に対して情報提供や助言を行う中で、課題やニーズの把握に努めてきたところですが、今後、県全体における産後ケアのあり方を、市町村と議論する機会を設けたいと考えているところですという答弁をいただいたところであります。
 今までは、県は、市町村の支援というスタンスだったのですけれども、これからは、市町村と産後ケアについて議論していくというところで、これからは県もかかわりを持っていくと、そういった姿勢を示していただいたというところで、感謝しているところであります。
 改めて、今回初めて産後ケアについて、市町村との議論の機会を設けたいと考えるに至った理由について伺いたいと思います。
〇齋藤次世代育成課長 菅原亮太委員が既に御紹介いただいた内容と一部かぶってしまいますが、県では、これまで、県内全ての市町村において産後ケア事業が実施されるように、主に保健所ごとに行う連絡調整会議において、市町村との意見交換を重ね、情報提供や助言を行ってきたところであり、結果、今年度からは、全市町村において産後ケアが実施、そして、一部の市町村においては、令和7年度の当初予算案において、デイサービス型産後ケアの拡充もしていただいていると承知しておりまして、一定の成果を得ているものと考えております。
 一方で、今後、産後ケア事業のさらなる推進に向けては、実施主体である市町村において、母子保健施策全体とのバランスの中で、産後ケアの拡充などの方向性が定められることが、これまで以上により重要となると考えております。
 そのため、市町村におけるそうした検討を促し、それに基づき、県としての支援強化の方向性を定めたいと考えているため、連絡調整会議の場とは別に、産後ケアについて市町村との議論の機会を設けることとしたところでございます。
 以上でございます。
〇菅原亮太委員 わかりました。ぜひ前進していただきたいと思っております。
 産後ケアは、ぜいたくするところでしょうみたいなイメージがあったりしていると思うのです。昔と違って、今は、少子化、核家族化で、赤ちゃんに触れる体験が減少していて、また、出産した後の入院期間も、昔と違って、短縮化されているので、母親にとっても、赤ちゃんに触れる機会がないし、しかも、体力が回復しないまま退院してしまっている。
 そういう意味では、昔と違って、そういう穴を埋めてあげるのが、この産後ケア施設なのだろうと思っています。今の時代には、そういう意味では必要なのだろうというところで、この産後ケア施設の整備については、県民の皆様も、産後ケアのニーズの機運醸成も必要だと思っておりまして、県として、産後ケアの必要性について、ぜひ県民の皆様にもアピールしていただきたいと思っておりますが、伺います。
〇齋藤次世代育成課長 現在、産後ケアに係る周知については、母子と最も身近な主体である市町村において、出生届の受付とか母子保健手帳の交付といった、母子と接する機会を通じ、工夫を加えながら、適切に実施いただいているものと承知しております。
 このほか、国においても広報に取り組まれていると承知しています。
 県では、これまで、市町村が行う産後ケア利用料の無償化とか、産後ケア利用時の子供の一時預かり、交通費の支援に対する補助を行うなど、産後ケア事業の推進に取り組む市町村への支援を充実してきたところでありますので、まずは、県が市町村と連携して実施している、こうした取り組みの効果が、県民の皆様に実感として広まり、一層の周知が図られるよう、取り組みを継続していく考えです。
 加えて、先ほど答弁を申し上げた市町村と議論をする機会の中においても、産後ケアの必要性に係る周知のあり方について検討を深め、必要な対応を行いたいと考えております。
〇菅原亮太委員 わかりました。
 次に、二つ目の質問をさせていただきます。
 健康いわて21プラン推進事業費について伺ってまいります。介護を必要とせず、日常生活が送れる健康寿命、これが延びれば、地域の活力もそうですけれども、社会保障費の抑制にもつながると考えています。
 ある新聞の記事によれば、健康寿命が1年長い自治体では、1人当たりの医療費が年間3万円少なくなるといった試算も示されているところであります。
 健康いわて21プランについて一つお伺いしたいのですけれども、健康いわて21プランでは、目標指標として、平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加を達成指標としているのですけれども、国が定めている健康寿命の目標は、2040年までに、男性75.14歳以上、女性77.79歳以上としているのですけれども、後で、県として、今のような平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加とした目標、どうしてこういう目標を設定したかについて伺えればと思います。
〇日向参事兼健康国保課総括課長 健康いわて21プランの指標の考え方でございますけれども、岩手県は、皆様御承知のとおり、健康寿命が他県に比べてまだまだ低いこともございますので、そこを延ばしていくためには、平均寿命を上回る健康寿命であれば、延びていくという考え方から、そういう指標の設定の仕方になっております。
〇菅原亮太委員 わかりました。
 国は、2040年までに何歳と進めているので、それに合わせて岩手県もそのように取り組んだほうがいいのではないかと思ったので、確認した次第でした。
 先般、佐々木努委員の代表質問に対する答弁で、健康寿命が短い要因は、脳疾患率が高いこと、また、若年層からの疾患が多いこと、これまでの取り組みとして、健康いわて21プランで減塩、運動、健康経営、生活習慣病改善の推進、取り組みを行ってきたといった答弁がありましたが、令和7年度は、どういった取り組みを行っていくか伺います。
〇日向参事兼健康国保課総括課長 健康寿命延伸に向けた取り組みについてでございますけれども、県では、先ほど御紹介いたしました健康いわて21プランの第3次プランを策定いたしまして、この中で、健康寿命の延伸が全体目標の一つとして掲げているところでございます。
 この目標の達成に向けまして、生活習慣病の発症や重症化を予防することなどを基本的な方向といたしまして、生活習慣の改善や社会環境の整備に取り組んでおります。
 来年度におきましては、健康寿命のさらなる延伸に向けまして、減塩、適塩を初めとする食生活や身体活動、運動などの生活習慣の改善、健診受診率の向上のための従事者向け研修会の開催等に取り組むこととしております。
 また、医療保険者や企業と連携をいたしまして、健康経営に取り組む事業所のさらなる増加を図ることや、岩手県脳卒中予防県民会議などに参画いたします企業、団体の御協力をいただきながら、脳卒中予防の取り組みや研修会情報を提供するなど、県民一人一人が主体的に健康づくりに取り組むことができるよう、情報発信、啓発に努めていきたいと考えております。
〇菅原亮太委員 ビッグデータの活用をしていきたいといった知事答弁、定例記者会見でありましたけれども、それについては、取り組みはないでしょうか。
〇日向参事兼健康国保課総括課長 ビッグデータの活用についてでございますけれども、県では、医療等のビッグデータの連結分析をしまして、地域において、健診や健康づくり介護予防を担う市町村等に提供することで、地域の健康課題の見える化の取り組みを進めているところでございます。
 具体的には、脳血管疾患や心疾患、悪性新生物等の疾患別や地域別の受療動向等、9種類の基本分析を行いまして、県、医療圏、市町村間で比較できるよう、健診等を担う市町村等に提供しております。
 このデータをもとに、健康増進計画の策定や地域課題の分析に活用いただいているところでございます。
 令和7年度におきましては、こうした取り組みに加えまして、地域の健康づくりに従事する市町村等の職員を対象に、データの活用を通じて、施策の立案、実施につなげるセミナーを開催する経費を、新たに当初予算案に盛り込んだところでございます。
 地域の健康課題に応じた効果的な取り組みが促進されるよう、取り組んでいきたいと考えているところでございます。
〇菅原亮太委員 市町村に対して、データの提供、また、セミナーという御答弁だったのですけれども、いろいろな他県の取り組みを見ますと、例えば静岡県ですと、75万人の特定健診データを活用し、地域ごとにメタボリックや糖尿病が偏っていたことを分析し、地域ごとに保健指導の重点項目を話し合い、事業に取り組んでいます。
 ということで、今、御答弁いただいた本県の取り組みは、市町村に対して、データは提供する、あと、セミナーはやる。ただ、静岡県のように、市町村と重点項目を話し合うとか、市町村とより連携した取り組みをしていただきたいと思っておりますが、それについてはいかがでしょうか。
〇日向参事兼健康国保課総括課長 先ほどビッグデータの提供の際に御答弁申し上げましたけれども、県が作成いたしましたデータにつきましては、各保健所単位の検疫、それから市町村において、健康増進計画の策定や地域課題を踏まえた取り組みに活用していただいているところでございます。
 来年度は、こうした取り組みに加えまして、そのデータを活用して、さらに実践的な施策につなげていただけるようなセミナーを開催したいと考えておりますし、例えば、そのデータから何が見えるのかというところも少し深掘りできればということを、今考えているところでございます。
〇菅原亮太委員 今、静岡県の例を出しましたけれども、ほかにも、隣の青森県弘前市では、住民の健康状態をデータ化して、啓発活動、これは弘前大学とタッグを組んでやっていらっしゃるみたいですし、あと、企業でいくと、中部電力株式会社がスマートメーターを通じて取得した各家庭の電力使用量から、気象、睡眠、外出の行動を推定して、フレイルの予兆を見つけて、介護予防につなげるという、そういったいろいろな大学であったり企業との取り組みを、行政としても、しっかり連携をとりながら、この健康寿命延伸に向けて、ぜひ、全県を挙げて取り組んでいただきたいことを申し上げて、終わりたいと思います。
〇ハクセル美穂子副委員長 この際、世話人会の申し合わせにより10分間ほど休憩いたします。
   午後2時37分 休 憩
午後2時56分 再開
〇ハクセル美穂子副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。
〇斉藤信委員 それでは、新型コロナウイルス感染症対策についてお聞きいたします。
 私は、一般質問で、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の感染拡大の波、第9波から第12波の感染状況について、第12波が医療施設、高齢者施設のクラスターが一番多かったということを明らかにいたしました。その定点観測の感染者数が、感染状況を正確に反映していないのではないかと思いますけれども、いかがですか。
〇太田感染症課長 感染状況の把握についてでありますが、定点報告については、医療機関から報告される患者数を集計し、感染症の発生の傾向や水準を踏まえた流行状況を把握することを目的として実施しております。
 また、クラスター報告については、国の通知に基づき、施設内での同一の感染症に罹患した方が10人以上になった場合に、各施設から保健所に届出をいただいているものであり、社会福祉施設等における感染拡大の状況を把握するとともに、衛生管理を強化することを目的としております。
 このことから、定点報告数とクラスター報告については必ずしも一致しないものの、新型コロナウイルス感染症の感染状況の流れを大きくつかむことができ、新型コロナウイルス感染症の発生動向の把握において、重要な指標となっております。
 県では、地域の感染状況の把握につきまして、これら定点報告数、クラスターの発生状況のほか、医療機関の医療逼迫の状況や、医療従事者の離脱状況等により、総合的に判断しているところです。
〇斉藤信委員 全然答えになっていないのです。
 私はかなりリアルに一般質問では取り上げました。第12波のときのピーク時の定点観測は14.75だったのです。第9波は、私たちは県会議員選挙のさなかの時期です。あれは35.24。これ、全国で一番岩手県が感染者数が多かった。しかし、そのときの高齢者施設のクラスターは63件、医療施設のクラスターは23件、合わせて86件でした。
 直近の第12波、これは昨年の12月、ことし1月にかけてになりますけれども、高齢者施設のクラスターは73件、医療施設は34件で、合わせて107件。
 私は、保健福祉部長の答弁を何度も紹介しましたけれども、クラスター数は地域の感染状況とリンクするということでした。この比較は一番客観的だと思うのです。
 そういう意味では、5類感染症に移行して、なにか新型コロナウイルス感染症は終わったかのような、国を挙げてそういう雰囲気をつくっているけれども、決してそうでない。ここの事実に基づいた情報発信は必要なのではないか。
 もう一つ聞きます。これも私が指摘したのですけれども、新型コロナウイルス感染症による死者数が、年間では、実は、2024年は、岩手県が一番多かった。全国の状況はどうなっていますか。
〇太田感染症課長 全国の新型コロナウイルス感染症の死亡者数の状況と分析についてでありますが、まず新型コロナウイルス感染症の死亡者数については、国の人口動態調査によりますと、全国では、2022年が4万7、635人、2023年が3万8、080人、2024年1月から10月が3万1、376人となっているところです。
 現在流行しているオミクロン株については、令和5年5月の5類移行前に開催された国のアドバイザリーボードの分析においては、感染後の再感染リスクや二次感染リスクが高く、感染拡大の速度も非常に速いものの、デルタ株に比べて入院リスクや重症化リスクは低いとされています。
 このことを踏まえまして、オミクロン株流行以降については、感染者数が死亡者数に影響しているものと考えております。
〇斉藤信委員 これ、全国的に言いますと、2021年から2024年10月までの死亡者数を合計しますと、13万3、847人なのです。そして、既に去年の8月で13万人を超えたのですけれども、5類感染症に移行した、2023年5月以降に亡くなった方が約4万4、000人で、3分の1を占めていると。今、死者数の割合は高いのです。
 岩手県も実際にそうでした。岩手県の死者数は、10月までのデータが出たので、去年の1月から10月で437人、一番多かった令和4年の431人を既に上回っています。
 だから、定点観測だけ見ていると、落ち着いたようにしか見えない。しかし、一番大事な、新型コロナウイルス感染症による死者数は、去年が一番多かったのです。
 この問題について、こういう分析もあります。2022年以降、4人に1人が介護施設や老人ホーム、自宅などで亡くなっている。病院ではなくて自宅で亡くなっているというものです。
 東北大学の押谷仁教授は、第一線で活躍されている方です。季節性インフルエンザと大きく違うのは何か。大きく違うのは、いわゆる感染力だ。これは全然違う。想像を超えるようなものだった。こう言っております。
 そして、5類感染症に移行したものは何だったのか。多数の死者を見ないことにした。これが5類感染症に移行した大きな問題だったのではないか。鋭くこのことを言っているのではないでしょうか。5類感染症に移行した後もパンデミックは続き、多くの人が亡くなっていたのに、社会が忘れようとしたのではないか。こういう指摘をしています。
 だから、私は、この死者のこういう増加、本来なら国、感染症の研究所など、そういう機関が分析して、警告を発するべきだと思うのです。
 私は、県としても、こういう事実をしっかり分析して、そういうことを県民に知らせる。そして、何よりも、新型コロナウイルス感染症による死者をなくす具体的な対策を講じるべきだと思いますけれども、これは保健福祉部長に聞きましょう。
〇野原企画理事兼保健福祉部長 新型コロナウイルス感染症が5類感染症になるまでの死亡者数が7万5、000人だったのですが、その後、13万3、000人、岩手県も5類感染症移行前に650名が亡くなっていたのが、その後、斉藤信委員御指摘のとおりです。新型コロナウイルス感染症は決してなくなっているわけではなくて、今なお、高齢者にとってはリスクの高い感染症でございます。
 分析につきましては、5類感染症移行後も、オミクロン株ですが、変異株の状況がどうなっているのかとか、患者の年齢の状況とか、クラスターの発生状況とか、あとは、ワクチン接種後とか罹患後の免疫状態がどうなっているかとか、そういった情報を、5類感染症移行前は、国のアドバイザリーボードで分析があったのですけれども、5類感染症移行はそういった発信がなかなかなくて、ここら辺の分析は、地方自治体での分析では限界がある部分でして、こういった分析については、国に対して期待しているところでございます。
 我々も、把握できるデータによりまして、県の分析は不断に進めてまいりたいと思いますし、県民の皆様方に対しましても、きちんと発信をしてまいりたいと思います。
 高齢者施設でのクラスターは大きな課題であります。これは5類感染症移行後も同じだと考えておりますので、5類感染症になる前から、ある程度協力機関との連携なども進めてまいりましたので、今後におきましても、特に高齢者施設でのクラスター対策など、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
〇斉藤信委員 先ほど、私も紹介しましたが、今亡くなっている方の4分の1は病院以外だということです。特に高齢者施設で一番クラスターが発生していますから。
 第8波のときに、四百数十人亡くなったけれども、120人ぐらいは高齢者施設のとめ置きだったのです。
 私は、この教訓をしっかり受けとめて、高齢者施設でクラスターがたくさん発生しているだけに、本当に命を守る対策をしっかりと講じていただきたい。
 次に、第9期の介護保険事業計画についてお聞きします。これは、高田一郎委員も総括質疑で取り上げました。
 去年4月1日の特別養護老人ホームの入所待機者が750人だったのに、第9期、これ、3カ年かけて、施設整備がたった494床、これにとどまっている。保険料は天引きされても、入りたい特別養護老人ホームには入れないことに、計画分が最初からそうなっているのではないか。第8期の計画と施設整備の実績も含めて示してください。
〇下川長寿社会課総括課長 特別養護老人ホームの整備についてでございますが、特別養護老人ホームの第8期の計画につきましては、当初、504床の計画がありましたところ、第8期の最終におきましては154床の整備実績となっております。
 これにつきましては、新型コロナウイルス感染症等の関係で、施設等で、施設整備に係る検討等が進まなかったことなどが影響したものと考えております。
 また、第9期の整備計画につきましては、先ほど斉藤信委員から御紹介がありましたとおり、特別養護老人ホームの開設が494床となっているところでございます。
〇斉藤信委員 第8期の実績が本当にひどいです。504床の計画に対して154床しか整備されなかった。だから、第9期の計画には、第8期にできなかったものがずれ込んでいるのです。ずれ込んで494床なのです。
 私は、そういう意味で、本当に介護保険の存在意義が問われていると思うのです。保険料は第9期でどんどん上がる。しかし、入りたい特別養護老人ホームには入れない。最初から入れない計画になっている。もちろん、これには理由があります。
 一つは、介護職員を確保できないこと。もう一つは、社会福祉法人が借金して施設を整備しても、元を取れないということなのです。だから、ここにきちんと、本来なら国が手立てをとらなければならないと思うけれども、だからといって、県や市町村がそれでいいということに私はならないと思うのです。本当に入るべき人、現在待機している750人は早急に入所すべき人なのです。早急に。そういう人が入れないで、いわば自宅の介護になっている。
 私が、決算特別委員会で聞いたときには、介護のための離職は1、000人規模だということです。社会で介護するという、そういう実態はもう完全に今は崩れているのではないか。私は、一番の解決策は、国の負担で、今は5割ですけれども、6割に国の負担をふやして、介護報酬を引き上げる。そして、介護職員の待遇を改善する。
 実は、この提案は自由民主党、公明党が政権から外れたときに、自由民主党、公明党が主張した政策です。自由民主党も野に下がればまともなことを言う。しかし、政権に入ったら、それを直してしまうのです。
 そういう意味で、国の負担で、今、介護保険制度を抜本的に改善し、介護報酬を引き上げないと、保険あって介護なし、こういうことになるのではないかと思うけれども、保健福祉部長いかがでしょうか。全国知事会も要望していると思うけれども、いかがですか。
〇野原企画理事兼保健福祉部長 県では、これまでも国に対しまして、令和6年度の介護報酬改定の影響を調査の上、安定的なサービス提供が図られる適切な水準の介護報酬を設定すること、介護給付費全体が増大し、地方公共団体の介護保険財政を圧迫することが懸念されるため、公費負担割合の見直しや、非保険者の負担が課題にならないよう、支援策を講ずることなどについて、要望しているところでございます。
 県民が介護に不安を持たず、安心して老後を送るため、介護保険制度の円滑かつ安定的な運営と適切なサービスの供給が図られるよう、引き続き、さまざまな機会を捉えて国に働きかけてまいります。
〇斉藤信委員 岩波新書から介護格差という専門家が書いて出している本があるのですけれども、私、本当に、今、介護保険制度は、保険あって介護なしという、そういう状況に陥っていると思うのです。
 この問題の最後に、私たちがアンケートをしますと、一番切実なのは、年金でも入れる特別養護老人ホームの増設なのです。そこで、低所得者でも入れる特別養護老人ホームの整備の状況はどうなっているか示してください。
〇下川長寿社会課総括課長 年金でも入所できる特別養護老人ホームの整備についてでございますが、特別養護老人ホームの居室は、ユニット型の個室と多床室に大きく分かれておりますが、多床室に入所する場合は、一般的にユニット型個室に比べて利用料金が低く抑えられております。
 特別養護老人ホームの施設の整備に当たりまして、国では、要介護高齢者等の尊厳の保持と自立支援を図る観点から、ユニット型個室の整備を推進しているところでございますが、本県では、低所得の方の入所が可能な多床室の整備の必要性も考慮しまして、居室人員を4人以下とすることができる独自基準を設け、地域の実情に応じた多床室の整備も認めておるところでございます。
 また、多床室についても、ユニット型個室と同額の補助を行っているところでございます。
 県内のユニット型個室と多床室の状況でございますが、令和7年2月1日現在になりますが、188施設9、352床のうち、ユニット型個室は108施設4、830床、また、多床室は80施設4、522床となっておりまして、床数からいきますと、おおむね同程度の割合となっております。
〇斉藤信委員 ぜひ、年金でも入れる特別養護老人ホームの整備に取り組んでいただきたい。
 最後の質問になります。福祉・消費生活関連相談拠点施設の整備について、基本設計の概要を示していただきたい。新しく拡充される内容は何か。秋田県、福井県の類似施設を研究したようですけれども、それとの比較、人員体制の増員はどうなるか、示してください。
〇千葉保健福祉企画室管理課長 基本設計の内容についてでございますけれども、旧県立盛岡短期大学跡地の8、100平米を活用いたしまして、施設規模を延べ床面積約4、900平米として整備する計画としております。現在、実施設計に向けた最終調整を行っているところです。
 次に新しく拡充される内容についてでございますけれども、利用者のプライバシーや心理的安全性を確保するため、これまで共用であった福祉部門の相談室を、機関ごとに設置した上で、部屋数をふやすとともに、一時保護居室は相部屋から個室化した上で、部屋数も増室するといったことを考えております。
 また、一時保護児童の学習機会を確保するため、学習、図書スペースの拡張や、屋内運動場の新設など、学習支援機能の充実を図ることとしております。
 次に、他県の類似施設との比較についてでございます。秋田県では、昨年度、秋田県子ども・女性・障害者相談センターを開所いたしまして、延べ床面積は約3、100平米のもの。また、福井県では、今年度、福井県児童・女性相談所を開所いたしまして、延べ床面積約3、900平米のものを設置したと伺っております。
 今回、福祉・消費生活関連相談拠点施設は、施設規模を、延べ床面積約4、900平米として整備する計画としているところでございます。
 次に、人員体制の関係についてでございます。現在の人員体制につきましては、福祉総合相談センターが93名でございます。県民生活センターが9名となっております。また、福祉総合相談センターの職員定数は、虐待相談件数の増加に伴う法定配置数の増加等によりまして、令和6年度に1名、令和7年度には8名の増加を見込んでおります。
 福祉総合相談センターと県民生活センターの移転、新築後の職員体制につきましては……
〇ハクセル美穂子副委員長 答弁は簡潔にお願いします。
〇千葉保健福祉企画室管理課長(続) 相談機能を一元化した福祉・消費生活関連相談拠点として機能する体制とすべく、関係部局と検討を行ってまいります。
〇小林正信委員 私は、新規事業である官民協働による困難を抱えた若年女性等支援事業について、概要については、小西和子委員が先ほど質問されたのでわかりました。
 予期せぬ妊娠等により困難を抱えた女性への現在の対応状況についてお伺いしたいと思います。
〇前川子ども子育て支援室長 県では、県福祉総合相談センター内に設置されております県女性相談支援センターにおきまして、困難な問題を抱えた女性からの相談に対応しておりますが、妊娠、出産に関する相談は、年に数件程度でございます。
 また、妊婦の一時保護につきましては、昨年度は1名で、19日間の受け入れとなっているところであります。
 一方、民間団体が実施しておりますにんしんSOSいわてにおきましては、主に10代から20代の若年女性から、妊娠、出産に関する相談が、年に100件程度寄せられておりまして、本人の希望や状況も踏まえまして、公的機関と連携しながら、必要な支援を行っていると承知しております。
 1例としましては、にんしんSOSいわてにおきまして、緊急的に保護が必要な母子を、メール相談により把握した際に、県福祉総合相談センターと密に連携を図りながら、相談員が自宅に急行し、母子の保護や病院受診等につなげた事例などがあると伺っております。
〇小林正信委員 この支援事業については、困難を抱えた女性支援ということで、居場所の提供について、たしか2週間という期限があったかと思います。
 ただ、赤ちゃんを抱えた女性の支援先を短期間で探すのはなかなか難しいのではないかと思いますし、また、産後1カ月健診を一人で受けるのも、これは不安であろうと思います。
 予期せぬ妊娠をした女性の支援というところ、本事業はこれをうたっておりますので、その居場所にいる期間については、この支援を受ける方の状況に合わせて、柔軟に対応していただきたいと思います。
 そうした考え方も含めて、今後の予期せぬ妊娠等により困難を抱えた女性への支援の充実について、県のお考えをお伺いします。
〇前川子ども子育て支援室長 まずは、先ほど答弁させていただきましたとおり、予期せぬ妊娠等により困難を抱えた若年女性等が、公的な相談窓口につながっていないという現状を踏まえまして、支援の実績を有する民間団体との連携協働により、こうした女性が相談しやすい体制づくりが必要と考えております。
 具体的には、繰り返しとなりますけれども、こうした実績を持つ民間団体への委託によりまして、SNSなどを活用した相談対応とか、または、休日、夜間における相談にも、緊急的な相談にも対応できるようにしていくといったこととか、あとは、予期せぬ妊娠によりリスクを抱えながらも、居場所のない妊婦を対象とした、一時的な居場所の提供を行いまして、専門職による見守りや支援、中長期的支援につなげるための連絡調整を行ってまいります。
 また、一時的な居場所の提供につきましては、先ほど小林正信委員から2週間程度というお話もありましたが、こちらも、次の支援にきちんとつながるまでの期間、そこは柔軟に対応できるように運用していくこととしたいと思います。
〇小林正信委員 2週間たったらすぐに出ていってくれというのは少しかわいそう過ぎるので、そういったところも柔軟に見ていただきたい。
 次に、県内に6カ所の児童養護施設があると思いますけれども、令和5年度の児童養護施設退所者の人数と支援の状況についてお伺いします。
〇前川子ども子育て支援室長 県では、進学や就職に伴う児童養護施設の退所者に対しまして、社会的養護自立支援拠点事業としまして、専門の相談員による支援を行っております。令和5年度は33名の方を対象に支援を行ったものでございます。
 この事業では、入所処置解除後の支援計画を策定するとともに、生活上の困り事や就労に関する相談支援に対応しており、令和5年度の支援実績ですけれども、退所を控えた子供からの相談延べ295件、退所後の相談延べ589件に対応しましたほか、就労支援を延べ169件実施したところでございます。
〇小林正信委員 児童養護施設を退所して、支援から離れる若者を指して、近年では、ケアから離れるという意味でケアリーバーと言われているということです。こうしたケアリーバーは、退所後、孤立しがちであり、住まいの確保も課題がある。
 愛知県では、県営住宅をケアリーバーに提供する取り組みとか、愛媛県では、ケアリーバーのための自立支援拠点を設けている。
 また、盛岡市では、児童養護施設へ職員が訪問して、一人一人の状況を把握して、困り事の相談先を共有するなど、きめ細やかな支援を行っている。または、盛岡市内のNPO等の団体もある。
 県として、住まいの支援や居場所のつながりの支援について、お考えをお伺いしたいと思います。
〇前川子ども子育て支援室長 県では、就職時やアパート等の賃貸契約等に際しまして、施設長などが身元保証人となった場合の損害保険契約の保険料に対して補助を行っております。
 また、家賃相当額の貸し付けや生活費の貸し付けを実施しており、令和5年度に、家賃支援費の貸し付けを利用した方は9名となっております。
 また、先ほど答弁いたしました社会的養護自立支援拠点事業によりまして、盛岡市内で気軽に集まれる場所を開設しております。定期的な通所による生活リズムの改善や、他者とのコミュニケーションを行う場として活用されているところでございます。
 また、退所後の生活に不安を抱える子供たちにとって、こうした住まいの確保に係る支援や、困ったときに気軽につながることのできる居場所の提供は、重要な支援と考えており、引き続き、活用可能な制度の周知や、手続のサポートなどを行っていきたいと考えております。
〇小林正信委員 退所後に孤立しがちだという状況もありますので、コーディネーターの方には、市町村の職員とのつなぎとか、市町村に定着できるようなつながりの支援も充実していっていただきたいと思います。
 県としても、さまざま経済的な支援も行っていただいておりますけれども、例えば群馬県の富岡市では、自動車の運転免許取得に係る費用を全額支援する等の取り組みも行っている。
 岩手県としても、現在の取り組みを充実させて、今後、ケアリーバーの自立のための経済的支援を拡充するお考えはあるのか、お伺いしたいと思います。
〇前川子ども子育て支援室長 自立支援のための経済的支援についてでございますが、国におきまして、こども未来戦略に基づき、令和6年度に児童保護措置費の単価を改定しまして、就職・大学進学等支度費として、親の経済的援助が見込めない場合の加算を2倍に増額しまして、41万3、340円としたほか、大学受験費を創設するなどの拡充が図られているところでございます。
 県では、まずは、こうした国で拡充が図られた支援を有効に活用しまして、退所後も安心して生活ができるよう、引き続き、関係施設や支援団体等と連携しまして、ケアリーバーのニーズを把握しながら、自立支援に取り組んでいきたいと考えております。
〇小林正信委員 ぜひとも、よろしくお願いいたします。
 続いて、健康寿命の延伸に関して、健幸づくりプロジェクトに係る予算が増額になっておりますけれども、その理由と期待される効果についてお伺いします。
〇日向参事兼健康国保課総括課長 健幸づくりプロジェクト推進費についてでございますけれども、この予算につきましては、データ分析システムの運用や、分析結果の情報発信、分析方法の検討等を行うワーキンググループ開催費に係る経費を、これまで計上してきているところでございます。
 これらの経費に加えまして、令和7年度当初予算案につきましては、先ほど少し触れましたけれども、新たに、地域の健康づくりに従事する市町村等の職員を対象としたセミナーの開催経費や、システム利用に必要なソフトウェアのライセンス更新等の経費を計上したことにより増額となったところでございます。
 これらによりまして、引き続き、データ分析の還元を行うとともに、データを活用する市町村等の人材育成を図り、地域の健康課題に応じた取り組みがより効果的に行われるよう、取り組みを進めていく考えでございます。
〇小林正信委員 市町村に既にデータは提供されていると捉えてよろしいのでしょうか。
〇日向参事兼健康国保課総括課長 先ほども少し触れましたけれども、データ自体は、市町村や保険者等に還元をしておりまして、その状況を踏まえて、市町村ではさまざまな事業に活用していただいたり、計画策定の指標等に活用していただいているという状況でございます。
〇小林正信委員 市町村の反応はどうだったのですか。何か把握しているものがあれば、教えていただきたいと思います。
〇日向参事兼健康国保課総括課長 繰り返しになりますけれども、そのデータを指標にして、市町村の健康増進計画を策定したり、健康課題の把握に活用していただいていることもありますので、全てがそうかというところはございますけれども、そういう取り組みもしているものと承知しております。
〇小林正信委員 多分、市町村はビッグデータをいただいても、どう活用していいかわからないというのが問題なのではないかと思いますし、先ほどセミナーもやるというお話でしたけれども、一律にビッグデータを市町村に還元しても、なかなか活用が難しいという市町村が多いのではないかと思っております。
 その上で、例えばここの市町村と一緒に、何かモデル的なビッグデータを活用した取り組みをやるとか、そういった絞ったほうがいいのではないかと思うのですけれども、そのあたりの考えはあるのでしょうか。
〇日向参事兼健康国保課総括課長 データにつきましては、市町村のデータ、状況に加えまして、医療圏ごとのデータ、それから、県平均のデータも、あわせて提供しているところでございます。
 それを見ますと、例えばある市町村では、何々の疾患が多くて、そこの対策が必要であるというものが見られるようにしております。そういうデータを活用して、市町村が、みずからの市町村内の健康づくり計画などに生かしていただいておりますので、それから先、さらにどういう具体的な事業をするかというのは、これから来年度に向けて、整理をしていきたいと考えております。
〇小林正信委員 そうですね。これで健康寿命の延伸につながっていくのかと、具体的に各市町村で事業をやってもらわないとだめなのだろうと思いますので、そのあたりは市町村にもっと寄り添って、先ほどのお話がありましたけれども、取り組んでいただきたいと思います。
 この健幸づくりプロジェクトの西和賀町のパーソナルヘルスレコードの取り組みはどうなっているかお伺いします。
〇日向参事兼健康国保課総括課長 パーソナルヘルスコードの取り組みについてでございますけれども、令和2年度末から西和賀町におきまして、スマートフォンの端末を用いまして、地元医療機関の診療記録や特定健診結果等のさまざまな健康情報を利用者が把握することができるパーソナルヘルスコード事業に取り組んでいただいているところでございます。
 この事業につきましては、課題がさまざまございまして、例えば、参加者における必要性の理解がまだまだ得られていないこと、情報管理の不安が解消されないこと、操作方法のサポート体制の構築に時間を要していることなどの課題があるほか、コロナ禍におきまして、取り組みを停止せざるを得なかったということで、参加者がまだ低調に推移しているという状況でございます。
 西和賀町におきましては、各種媒体を活用した広報の実施や、地元医療機関における人間ドックなどの際に、周知活動を行うなど、事業推進に向けて取り組んでいただいていると承知しております。
 県といたしましては、意義のある取り組みと考えておりますので、町の取り組みを、随時、把握するとともに、引き続き、事業の推進に向けて、協議、調整、助言等を行っていく考えでございます。
〇小林正信委員 これが多分うまくいけば、今ごろ、横展開できていたのだろうと思うのですけれども、なかなか利用者がふえていかないというところは、しっかり力を入れていただきたいと思いますし、健幸づくりプロジェクトが始まって7年か8年くらいかと思うのですけれども、2億6、000万円か2億7、000万円ぐらいかかってやってきたわけですけれども、今時点で、岩手県の健康寿命が全国最下位ということで、このプロジェクトも、多分、もう後戻りできないところまで来ているのだろうと思いますけれども、プロジェクトの振り返りとか、取り組みの評価を一回していただいて、どこがよかったのか、どこが悪かったのかというところを確認していただいて、それで、ブラッシュアップを図っていただきたいと思います。
 その上で、私は、健康ポイント制度とかの素朴な取り組みでいいのではないかと思います。歩いたら何ポイントとか、ボランティアしたら何ポイントとか、公民館で体操したら何ポイントという感じで、インセンティブを与える取り組みが大事なのではないかと思います。この健康ポイント制度について、県のこれまでの取り組みと、今後の考え方をお伺いしたいと思います。
〇日向参事兼健康国保課総括課長 健康ポイントの付与についてでございますけれども、県内市町村では、健康ポイントを初めとしましたインセンティブの付与を行う取り組みを実施していることは承知しております。住民の健康づくりを進めるきっかけづくりとして活用されているものと考えております。
 県では、今年度、包括連携協定を締結した企業から、アプリの提供を受けまして、ポイントに応じて景品が当たるウォーキングイベントを開催したところでございます。
 このほか、ポイントの付与はないものの、企業等が行うウォーキング関連イベントを共催、後援するなどの取り組みもしているところでございます。
 県としては、引き続き、こうした企業と連携し、住民の健康づくりの支援に取り組んでいきたいと考えております。
〇小林正信委員 そういう取り組みをもっと広げていったほうが、みんな健康になるのではないかという気もしますし、県としても、毎月28日をいわて減塩の日、また適塩の日とするなど、県民運動を行っておりますけれども、もう少し危機感を持った取り組みも重要なのではないかと思います。
 健康寿命が日本一短い県というマイナスイメージが定着してしまったら大変なことになりますので、オール岩手の取り組みを充実させていただきたいと思いますけれども、その県民運動の醸成についてお伺いしたいと思います。
〇日向参事兼健康国保課総括課長 県民運動についてでございますが、第3次健康いわて21プランでは、県民みんなで生涯にわたり健やかで幸せに暮らせる希望郷いわての実現を目指す姿として掲げ、地域社会を構成するさまざまな主体がそれぞれの力を生かして、お互いのつながりを大切にしながら、全ての県民がいつまでも健康で心豊かに暮らすことのできる岩手を目指しているところでございます。
 こうした目指すべき姿の実現に向けましては、県民一人一人が健康づくりの重要性を認識するために取り組んでいく必要がありますが、健康に関心のない方々に対してどのように働きかけていくのかが、課題と認識しております。
 来年度は、県民の健康づくりの取り組みを支援する環境整備を図っていくため、いわて健康経営認定事業所や岩手県脳卒中予防県民会議のほか、庁内関係部局とも連携し、協力をいただきながら、普及啓発を強化していきたいと考えております。
〇小林正信委員 ぜひ、取り組みの充実を図っていただければと思います。
 続きまして、ひとにやさしい駐車場利用制度について、以前、子育て支援の観点から、妊産婦の利用の期間の拡充を検討するとのことでしたけれども、その後の検討状況についてお伺いしたいと思います。
〇草木地域福祉課総括課長 ひとにやさしい駐車場利用制度についてですが、この制度は、車椅子使用者用駐車施設の適正利用を推進するため、平成22年4月に創設したものであり、身体障がい者などの道路交通法に基づく駐車禁止除外指定標章の対象者を基本に、要介護高齢者や一定の難病をお持ちの方々を対象にしているほか、短期利用として、傷病者や母体保護の観点から、妊娠から産後まで1年間までの妊産婦を対象としているところでございます。
 これまでに、早産の方や双子用ベビーカーを利用されている方などから、利用期間の延長の希望の声を伺っておりましたが、直近のところ、具体的な相談はいただいておりませんでした。1年間検討を経まして、移動困難となる心身の状況に応じて、車椅子使用者用駐車施設の利用を必要とする子供や妊産婦の期間延長ができるよう運用を見直しました。
〇小林正信委員 最後に、遠隔手話サービスについて、現在の検討状況と課題についてお伺いして終わりたいと思います。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 遠隔手話サービスの導入に向けた検討状況でございますが、県では、視聴覚障がい者情報センターの端末機器を、テレビ通話アプリで接続した手話通訳の運用テストを実施しており、セキュリティーを確保した上で、意思疎通は可能であることを確認したところでございます。
 一方、運用に当たっての課題としましては、利用する聴覚障がい当事者の意向、遠隔手話通訳を行うことができる意思疎通支援者の資質向上、手話通訳者の派遣を行う市町村との役割分担などがありまして、それらの対応を整理する必要があると考えております。
〇田中辰也委員 それでは、私から1点、中山の園の整備についてお伺いいたします。総括質疑で柳村一委員が質疑されて、それに答弁いただいていますので、それに基づいて質問をさせていただきます。
 中山の園の整備に向けて、一部機能を県立一戸病院やみたけの杜隣接地に移転させるということでございます。これまで、さまざまな検討がなされてきたかと思うわけですが、その検討の経緯、それから、そこで出てきた課題等を踏まえて、今回の決定がなされたと思いますが、その内容についてお伺いいたします。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 中山の園の整備についてでございますが、整備予定地につきましては、これまで、施設運営面における蓄積とか地域とのつながり、また、地域にグループホームなど社会資源等が備わっていることなども考慮しまして、現在地の一戸町中山地区を中心に整備する考えでございます。
 一方、課題となりましたのは、利用者の高齢化や障がいの重度化が進んでおりまして、医療的ニーズの高まる中にありまして、現在地は、医療機関までの距離が遠く、救急対応への不安や通院の負担等が課題となっておりますことから、一部、医療機関隣接地に分散整備する方針―一部は県立一戸病院を活用する方針としたところでございます。
〇田中辰也委員 昨年の私の一般質問のときにも、今までの経緯を十分理解してもらって、また、高齢化、それから、医療が必要な人については、県立一戸病院の空き病棟もあるのでという話もさせていただいたところでございますが、おおむね、そのようにいろいろ御配慮をいただいて、方向性を決めていただいたという思いをしています。
 今の中山の園の場所で、また、建てかえと改修等をやるところと、それから、県立一戸病院内の施設、みたけの杜隣接地の施設、それぞれの機能が分かれてくると思うのですが、それぞれの機能分化については、どのような形で整備をする予定かお伺いします。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 中山の園を設置してから、45年経過するということでございまして、利用者の高齢化、重度化、それに加えまして、障がい特性も多様化している現状にございます。
 新しい施設につきましては、それぞれの特性に応じた居住機能を整備することによりまして、利用者の状況に応じた適切な支援体制や、安全性の確保を進めていく考えでございます。
〇田中辰也委員 今、設置から45年という話がありました。おおむね50年近くたつようなものでございます。その当時に必要だった施設の内容と今と、また変わってきているところもありますし、これからの入所者の環境をよくしていくことも考えていかなければならないと思うときに、暮らしやすい、また、使いやすい、そういう設備にしていくために、今ないようなことを付加的に何かつけるとか、そういうところについては、どのような施設整備を考えているかお伺いいたします。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 施設の規模とか、それぞれの施設機能、それから、施設の設備をどのように整備するかというところの具体的な内容につきましては、現在、中山の園整備基本計画の策定を進めているところでございまして、その基本計画の中で具体化していきたいと考えております。
 基本的には、さまざま特性がありまして、特に高齢となった障がい者の方、それから、重度の障がいの方で、医療的な対応が必要な方につきましては、先ほど申し上げたような医療機関の隣接地に整備する施設に入っていただく、それから、まだ若くて、訓練などを積めば地域移行も可能な障がい者の方につきましては、現在地を中心としたところで訓練等をして、グループホームなどの地域移行とかも見据えながら、支援していくというところを中心として、今、整備基本計画を策定しているところでございます。
〇田中辰也委員 今、御答弁ありましたけれども、地域移行という話もありました。今、中山の園隣接地には、グループホーム、その他、作業所もいろいろとありまして、社会活動もしている障がい者もいっぱいいる状況にありますので、その関連性もしっかりと捉えながら、基本計画を策定していただきたいと思います。
 それと、令和10年から一部供用開始という御答弁があったわけですが、一回で全部やるわけではないのだろうなと思っているわけですけれども、どのような施設を優先的に整備する予定なのか、現時点での考えをお伺いしたいですし、全体が完了するまでにはどの程度を見込んでいるのか、あわせて伺います。
〇佐々木障がい保健福祉課総括課長 中山の園の改築整備でございますが、現在も、定員が190名の施設ということで、改築事業も大規模な整備事業になります。かつ、一部分散整備も行うことも勘案すれば、整備につきましては、現時点では、具体的な年数は申し上げられないのですが、複数年を要するものと想定をしております。
 施設規模等につきましては、今後、策定する中山の園整備基本計画で具体化するとともに、具体的な工程とか期間につきましては、設計段階において、地質等の敷地条件とか、移転先の周辺環境等も考慮の上、検討してまいります。
〇田中辰也委員 今、入居しているだけで5棟たしかあったと思いますし、その他に管理棟とかもありますし、職員宿舎等もあったかと思います。いずれも老朽化しているわけです。その中で、どれを優先しながらやっていくか。あとは、別の場所でやるわけですので、そちらのほうをどうするかという、その辺についてしっかりと計画立てながら、やっていただきたいと思います。いずれにしろ、長期間にわたる整備にならざるを得ないだろうという思いをしているわけでございます。
 一番心配なのは予算の確保ということで、継続的に予算を確保してもらわないと、なかなかできない事業で、総事業費も大きくなってくると思うところでございますが、これは財政課総括課長にお聞きしたほうがいいと思いますが、いかがでしょうか。
〇佐藤財政課総括課長 中山の園の現在地については、私も春先に見て、老朽化が進んでいることは確認していますので、先ほど、保健福祉部から答弁しているとおり、整備基本計画を策定し、大規模事業評価専門委員会に付議した上で、予算措置という流れになっていきます。複数年になることについても、必要な予算ということで、そこについては、財政課としても適切に措置していきたいと思います。
〇田中辰也委員 適切に措置していただけるということですので、スムーズに事業が進むように、県全体として取り組んでいただきたいと思います。
〇ハクセル美穂子副委員長 ほかに質疑はありませんか。
〇村上秀紀委員 私にもお時間をいただきまして、ありがとうございます。
 では、いわゆる孤独死について伺いたいと思います。これまで東日本大震災津波関連の災害公営住宅などの孤独死につきましては、さまざま一般質問とか予算特別委員会及び決算特別委員会で質疑が行われてきたところですけれども、このたびの全国的な問題としての孤独死について伺いたいと思います。
 近年、高齢者や核家族の増加によって、孤独死が問題にされるようになっております。内閣府でも、令和5年に「孤独死・孤立死」の実態把握に関するワーキンググループが開催され、このたび、警察庁において、令和6年上半期1月から6月までにおける死体取扱状況、警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの方について、暫定値が発表されました。
 これは、先日の総務委員会の質疑で、数値を伺ったのですけれども、全国においては、警察が取り扱った死体のうち、一人暮らしの方はおよそ3分の1です。また、さらに、その3分の1のうち、60歳以上の方は75%いたということです。
 なお、年間の死亡者数は、全国はおおよそ155万人から160万人いると思いますが、そのうちのおよそ5%が孤独死に当たるという計算になりました。また、県内についての割合とすれば、一人暮らしの方はおよそ3分の1だし、65歳以上の方は全国に比べると少し高い80%となっています。
 また、保健福祉部からいただきましたが、参考までに県内の高齢者の一人暮らしの人数は、平成27年から令和2年の5年間で、およそ17%増加しているということで、この状況は、きっと引き続き続いていくと思いますけれども、まず、以上のことにつきまして、孤独死の状況や現実に対する所感を伺いたいと思います。
〇草木地域福祉課総括課長 所感についてでありますが、令和6年上半期の県内の自宅において死亡した一人暮らしの方については、村上秀紀委員御指摘のとおり、379名ということで、警察取扱死体の約3割、それから、全国的な状況としましても、自宅において死亡した一人暮らしの方は全体の36.1%で、全国的な課題と認識しておりまして、孤独、孤立の状態にある方への支援や予防は、孤独死の未然防止に極めて重要と考えております。
 孤独、孤立の状態は、人生のあらゆる場面において誰にも生じ得るものであり、社会のあらゆる分野において対応することが重要とされております。孤独死の未然防止のためには、当事者や家族等の状況に応じた多様なアプローチや手法により対応することが求められていることから、分野横断的な多機関連携、協働が必要だと考えております。
〇村上秀紀委員 あらゆる場面という言葉と、あとは、多様なアプローチが非常にキーワードになると思います。警察本部からもお話を伺っているのですが、この際、警察本部と保健福祉部はどういった仕組みでその情報を共有しているのかについて伺います。
〇草木地域福祉課総括課長 孤独死に関する警察との連携についてでありますが、村上秀紀委員御指摘のとおり、令和6年上半期に、県内の自宅において死亡した一人暮らしの方は379名であり、うち78.8%を占める299名の方は65歳以上ということで報告されております。
 全国的な数値を見ても、自宅において死亡された一人暮らしの方のうち、65歳以上の方が76.1%ということで……
〇ハクセル美穂子副委員長 質問と合っていないようです。
〇草木地域福祉課総括課長 済みません。警察との連携ですね。
〇ハクセル美穂子副委員長 警察との連携をお願いします。
〇草木地域福祉課総括課長 今、高齢者の孤独死が多いという前提のもとということですが、高齢者福祉や介護保険事業は、住民に身近な市町村で実施されているところ、認知症等さまざまな課題を扱う地域包括支援センターにおきましては、多職種協働による地域ケア会議が開催されており……ということではなくてですか。
〇村上秀紀委員 一つ進んでいらしたようです。
 先に伺いたかったのは、きっと先に警察が現地に行って、情報を得て、その後、保健福祉部とどのようにして情報を共有しているのかというところを伺いたいと思います。
〇草木地域福祉課総括課長 未然防止のための連携というところでございますが、亡くなった後のものにつきましては、亡くなった方にとっては、どういう形で亡くなったかということは、極めて重要な個人情報ということで、警察としましても、福祉のほうにもなかなかフィードバックしにくいということで、未然防止のための連携という形では、警察とかかわることができるのですが、事後については、なかなか難しいという状況でございます。
〇村上秀紀委員 わかりました。
 では、未然防止について、県ではしっかり取り組んでいかなければならないということだと思いますが、では、改めまして、未然に孤独死を防ぐために、具体的にどのような取り組みをしているのかということを伺います。
〇草木地域福祉課総括課長 県における孤独死の未然防止についてでありますが、高齢者が可能な限り住みなれた地域で、その有する能力に応じ、自立した日常生活を営むことができるよう、地域包括ケアシステムの進化、推進に取り組む市町村への支援を行っております。
 具体的には、地域包括センターの機能が十分に発揮されるよう、情報交換会や研修会の実施や、見守りボランティア活動による生活支援サービスなどの支え合い活動を促進するため、生活支援コーディネーター養成研修や連絡会の開催、また、老人クラブ活動への助成などによる高齢者の生きがいづくりへの支援等を実施しております。
 また、東日本大震災津波で被災された方々への支援としましては、令和6年度におきましては、46人の生活支援相談員を配置して、市町村の民生委員や市町村が独自に配置する支援員等と連携しながら、被災者の見守り等の個別支援に加え、サロン活動等の地域支援により被災者の孤立防止に取り組んでいるところです。
〇村上秀紀委員 さまざま取り組んでいる中で、先ほどお話も出ましたが、研修会、相談会とか開催しているということでしたが、それぞれのそういった実績の件数とか、参加された人数とか、こういったものは実際、予定どおりというか、目標どおりであったのかどうかとか、また、行っている中で、抱えている課題は何だとお考えでしょうか。
〇下川長寿社会課総括課長 地域包括支援センターの職員等に対する研修等の実績でございますが、申しわけございません。現在、研修の回数とかにつきましては、手元に持っていないところでございますが、県では、公益財団法人いきいき岩手支援財団にこうした研修事業とか、地域包括支援センターに対する支援という部分につきまして、委託をしております。
 その中で研修会を開催して、受講していただくとか、あとは、例えば地域におきまして、困難事例が生じた場合に、そういった困難事例に対してどういった対応をしていったらよいかという助言を行うなどというところを、委託事業で実施していただいております。
 また、先ほど未然の防止とかにつきましては、高齢者については、その地域における緩やかな横のつながりとか、そういったところも、孤独死、孤立死には非常に有効な部分ではないかと考えております。
 県としましては、市町村が取り組んでおります介護予防の取り組みとか、通いの場づくりとかへの支援を通じまして、地域の高齢者の孤独死なり孤立死の部分の予防について、支援をしていきたいと考えております。
〇村上秀紀委員 抱えている課題を具体的に一つ伺いたかったのです。
 というのも、これまで、東日本大震災津波関連で孤独死についてはさまざま質疑されてきていると思います。とても大きな問題であると思いますが、当時の教訓を今行っている、大きく三つの地域保護支援センターや生活支援サービスあるいは社会参加活動の推進員等あると思いますが、どのような形でそれぞれに生かしているのかというのを伺います。
〇草木地域福祉課総括課長 東日本大震災津波の教訓についてでありますが、地域包括ケアシステムの深化等の事業に対する反映という形ではなくて、全体的な話としてお話しさせていただきます。
 まず、東日本大震災津波発生以降、一人暮らしの応急仮設住宅入居者や災害公営住宅入居者で、死後発見された方は、令和6年11月末現在で、累計170名となっておりまして、そのうち60歳以上の方が9割、70歳以上の方が5割以上を占めているところです。
 東日本大震災津波で被災された方々への支援として、岩手県社会福祉協議会に生活支援相談員を配置し、孤立防止を推進してきたところですが、孤立死の発生を防ぐためには、地域住民に身近な市町村において、分野横断的な多機関連携、協働が必要だと考えております。
 そのため、県におきましては、地域包括ケアシステムの深化、推進に取り組む市町村への支援のほか、地域における包括的な支援体制の構築を目的とする、重層的支援体制整備事業に取り組む市町村への拡大、また、岩手県社会福祉協議会において実施されている地域福祉の担い手育成、それから、社協等に委託して実施されております生活困窮者に係る自立相談支援事業の利用促進等を進め、より多くの機関がかかわることで、見守りの目をふやし、孤立死の未然防止を図っていきたいと考えております。
 全体的な話で、失礼しました。
〇村上秀紀委員 地域包括ケアシステムが、きっとそれぞれに大きくかかわってくることだと思いますし、また、東日本大震災津波関係でも、毎度、重要性が指摘されていたのはコミュニティーづくりだと思いますし、全てこれが地域包括ケアについて果たす役割がとても重要なのだろうと思いますし、今後もそのとおりだと思います。
 令和6年から始まったこの孤独死の調査ですけれども、ますます高齢者の一人暮らしがふえていくことは予想されます。また、それに伴って孤独死が増加していくことのないように、取り組みを強化していかなければならないと思っています。
 東日本大震災津波もあって、この孤独死に対する取り組みは、全国と比べても、相当重点的に取り組んできたと思いますけれども、ただ、地域によっては、この教訓の浸透の度合いも差があると思いますので、その辺も踏まえまして、ぜひ、岩手県においては、孤独死が最も少ない県を目指していただいて、決して増加することのないように、むしろ減少していくような取り組みの強化をお願いしたいと思っております。最後に、それについて伺って終わりたいと思います。
〇野原企画理事兼保健福祉部長 東日本大震災津波のときには、被災者の方々、独居で暮らしている高齢者の方々などについての見守りとか、また、さまざまな活動への参加を促したり、コミュニティーづくり、こうした視点でこれまで活動を続けてきたものと理解をしております。
 これまでのノウハウ、ある意味、被災後の復旧復興ということで、コミュニティーづくりとか見守りに着目して、人や予算もつけていた部分もあるのですが、これは、重層的支援体制整備事業とか、一般施策の中でも、ノウハウを展開していかなくてはならないと、我々は考えております。
 村上秀紀委員からは、今回、高齢者の孤独死について、問題提起いただきました。重要な課題だと思っていますので、東日本大震災津波での経験、こちらもきちんと生かしながら、県内での取り組みを進めてまいりたいと考えております。
〇ハクセル美穂子副委員長 この際、執行部から発言を求められておりますので、これを許します。
〇下川長寿社会課総括課長 先ほど、村上秀紀委員から御質問があった地域包括支援センターの職員等に対する研修等の実績に関する部分で、御説明をさせていただきます。
 地域包括支援センターの職員向けの研修会でございますが、令和6年12月末時点の数字でございますけれども、9回実施をしておりまして、延べ587人の方が参加しております。
 あと、地域包括ケア相談ということで、地域包括ケアセンターとかからの相談については、同じく12月末時点で205件の相談に助言等を行っているというところでございます。
 そのほかに、生活支援コーディネーターの養成研修を1回で44名が参加、同じく生活支援コーディネーターの連絡会も1回開催しておりまして、38名の方が参加していただいているところでございます。よろしくお願いいたします。
〇ハクセル美穂子副委員長 ほかに質疑はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇ハクセル美穂子副委員長 質疑がないようでありますので、これで保健福祉部関係の質疑を終わります。
 保健福祉部の皆さんは退席されて結構です。御苦労さまでした。
 次に、医療局長に医療局関係の説明を求めます。
〇小原医療局長 令和7年度岩手県立病院等事業会計予算につきまして、御説明を申し上げます。
 初めに、事業運営に当たっての基本的な考え方について、御説明いたします。
 医療を取り巻く環境は、医療の高度、専門化や、人口減少による医療需要の動向の変化、医療従事者の不足等、大きく変化しており、県立病院はこうした変化に的確に対応していくことが求められております。
 また、病院事業運営については、給与改定や物価高騰などによる医療費用の大幅な増加に対し、診療報酬改定による医業収益の伸びが見合っていない構造的な課題があるなど、極めて厳しい経営環境に置かれているところであります。
 医療局としましては、引き続き、医師の確保を図りながら、地域の医療機関等との連携による入院患者の確保を初め、新規、上位施設基準の取得等による診療単価の向上など、収益確保の取り組みを強化するとともに、業務の必要性、収益性を踏まえた適正な職員配置や、廉価購入等による材料費の圧縮、業務の見直しによる経費増加の抑制など、費用縮減の取り組みを進めることにより、持続可能な経営基盤の確立を図っていくこととしております。
 こうした状況のもと、令和7年度の事業運営に当たりましては、岩手県立病院等の経営計画(2025−2030)の初年度として、経営改善の取り組みを軌道に乗せながら、県立病院の機能分化と連携強化を推進することにより、県立病院が県民に信頼され、今後とも良質な医療を持続的に提供できるよう、全職員が一丸となってさまざまな取り組みを進めてまいります。
 それでは、議案の説明に入らせていただきます。
 議案その1の57ページをごらん願います。
 まず、第3条の収益的収入及び支出の収入でございますが、第1款病院事業収益は1、194億4、500万円余を見込んでいるものであります。
 次に、支出ですが、第1款病院事業費用は1、229億3、700万円余を見込んでいるものであります。
 この結果、差し引きでは34億9、200万円余の純損失を見込むものであります。
 なお、資金不足額の解消に充てるため、資金繰りのための企業債45億円の借り入れを新たに見込んでいるものであります。
 次に、第4条の資本的収入及び支出について、まず支出ですが、第1款資本的支出は220億3、100万円余を見込んでいるものであり、また、この財源といたしまして、第1款資本的収入は153億4、000万円を見込んでいるものであります。
 なお、予算の内容につきましては、予算に関する説明書に記載されておりますが、説明は省略をさせていただきますので、御了承願います。
 以上で、説明を終わります。よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。
〇ハクセル美穂子副委員長 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。
〇関根敏伸委員 午前中に、保健福祉部の審査の中で同様の質疑をさせていただいたのでありますけれども、私から、改めて、県立病院としてのDX化、オンライン診療の推進の状況について、お知らせいただきたいと思います。
 県立病院では、ちょうど2年前、令和5年の3月から県立宮古病院の重茂診療所で初めてのオンライン診療が開始されたと理解をしておりますけれども、現状、オンライン診療はどのように進展をしてきているのか、お知らせ願います。
〇鈴木医事企画課総括課長 オンライン診療についてでありますが、県立病院では、患者の通院負担軽減等を図るため、令和5年3月からオンライン診療の取り組みを進めており、これまで七つの病院などにおいて実施しているところであります。
〇関根敏伸委員 この間、オンライン診療を進めるに当たっては、診療科とか、疾患の選定あるいはネットワーク環境の確保など、さまざまな課題を整理しながら進めてきたと理解をしておりますけれども、どのように課題を整理しながら進めてきたのか、残る課題は何なのか、お伺いいたします。
〇鈴木医事企画課総括課長 関根敏伸委員御指摘のとおり、オンライン診療を行うには、適した診療科や疾患の選定、受診患者のネットワーク環境の確保、操作にふなれな患者等への支援などの課題があります。
 適した診療科や疾患の選定は、国の通知においては、慢性疾患など、病状が安定している患者へ行えるものとされており、通知に基づき、県立病院では、対話が中心となる精神科や、手術後の経過観察など、症状が安定している患者に、オンライン診療を行っております。
 受診患者のネットワーク環境を確保するための設備整備や、操作にふなれな患者を支援するための人員確保については、即座に対応することが難しいため、まずは、環境の整っている基幹病院と地域病院との連携や、介護施設等との連携の取り組みを推進してまいります。
〇関根敏伸委員 午前中お伺いしたところによりますと、県全体の医療機関の中で、いわゆるオンライン診療の施設基準といいますか、これを満たしている病院は約100だということです。全体の医療機関数の10%程度だという答弁があったのですが、先ほど七つの病院でオンライン診療が行われているということでありますが、医療局で持っている県立病院、診療センターの全てが、今、この施設基準を満たしているのか、満たしていないのか、その辺の状況をお伺いさせていただきます。
〇鈴木医事企画課総括課長 オンライン診療に係る設備については、全部の施設に整備しておりまして、今、これから実際やることについて、まだできていない病院については、検討している段階でございまして、できる段階から適切に届出をして、対応してまいりたいと考えております。
〇関根敏伸委員 ハード面の整備は整っている。あとは、ソフト面のさまざまな課題、医師側の問題もあるのでしょうし、患者側の問題もあるでしょうし、そこを整理しているという状況だと理解いたします。
 そのような中で、これも午前中聞いたのですが、新年度、保健福祉部から県立病院ICTシステム整備費補助、約2億5、000万円程度が措置されているわけでございますが、これによって、具体的に、遠隔診療を初め、さまざまなDX化、オンライン診療について、どのように進んでいくのか、活用策と推進の具体的な方向性を教えていただきたいと思います。
〇鈴木医事企画課総括課長 県立病院では、放射線画像や血液検査結果などの診療情報を共有し、円滑な継続診療につなげるため、令和元年度から、全病院で診療情報システムを導入しており、新型コロナ患者の治療相談や転院などにも活用してまいりました。
 令和7年度の県の補助事業を受けて実施いたします診療情報共有システムの更新にあわせて、大学病院等への紹介患者に係る情報提供などの機能の追加を計画しており、これによる関係機関との診療情報の共有により、患者サービスの向上と医療従事者の業務効率化を図ってまいります。
〇関根敏伸委員 さらに、DX、オンライン診療が進んでいくと理解いたします。
 そのような中、国では、医療DXの推進の工程表などをつくって、具体的に年度を決めて、いろいろ動き始めていると承知しております。
 そういった動きの中で、医療DXの推進体制の整備に対しての加算とか、医療情報とかシステム基盤を整備するための加算とか、へき地診療へのさまざまな評価なども行われるようであります。確実にこの加算という形での収益向上策もセットで進められていると思うのですけれども、県立病院経営は非常に厳しい中で、このような医療DXの整備を進めながら、積極的に加算を取得することによって、病院経営の改善に努めていくべきではないかと考えておりますけれども、このあたりについてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
〇鈴木医事企画課総括課長 県立病院では、医療DX関連の整備を積極的に行っており、オンライン資格確認等の整備に伴う医療情報取得加算や、電子処方箋等の整備に伴う医療DX推進体制加算の施設基準の届出を行っております。
 令和6年4月から令和7年1月まで、医療情報取得加算を約43万件、医療DX推進体制加算を約11万件算定しておりまして、約2、000万円の収入を得ております。
 今後も、適切に収入を確保してまいります。
〇関根敏伸委員 決して大きくない金額だと思うのですが、この流れは間違いなくとまらないのだろうと思っております。
 先ほど医療局長からお話があったとおり、新年度の計画でも、34億円程度の赤字からスタートということで、最終年度で収支とんとんという、大変厳しい経営目標になっております。
 その間、何度か診療報酬改定も行われるでしょうし、今、地方からも、病院関係者からも、診療報酬改定に向けての要望が大きく出されておりますので、このままではないと思いますが、病院経営の改善と、あわせて、医師、患者双方の負担軽減、あるいは診療時間の拡大とか、感染リスクの削減といった流れの中で、医療局がしっかりと旗振りを果たしていく必要があるかと思っています。
 ごらんになったかと思いますが、ついせんだって、ある新聞に、石川県能登地方の病院のDX化推進による取り組みの事例が紹介されておりました。430床程度の民間の総合病院だと思いますが、AIを活用した事務作業の効率化、入退院の判断基準と治療法の標準化などを図ることによって、入院日数の短縮化が図られた。新規入院患者数が25%ふえた。入院単価が40%増加した。逆に、職員は、同じ職員数でありながら、残業時間が30%減ったということです。結果として、厳しいこういう状況の中で、過去最高の営業収益を上げているという実例がありました。
 そういった意味で、改めて、県立病院全体あるいは県立病院と各医療機関、各施設などを結んだ具体的なDX推進の目標とか、工程表などの着手、作業策定、これに取り組む必要があるのではないかと思いますけれども、これについてのお考えをお聞かせいただきます。
〇鈴木医事企画課総括課長 県立病院では、医療DXについて、外部有識者も含めた委員会等の協議を踏まえて、計画的に電子カルテの導入やオンライン資格確認、電子処方箋等の取り組みを進めてまいりました。
 遠隔診療の実施につきましては、岩手県DX推進計画の中で、順次、県立病院へ導入していくこととしております。
 また、医療機関との連携については、国の医療DX推進に係る工程表で示されている全国医療情報プラットフォームの構築などについても、保健福祉部と連携をとりながら、必要な取り組みを適切に進めてまいります。
〇松本雄士委員 私も、県立病院の経営等について質疑させていただきます。
 さきの総括質疑においてもいろいろお伺いしましたが、本日は、まず病床と病棟の見直しについて、お伺いしていきたいと思います。
 さきの総括質疑でも、非常に厳しい経営計画の中、さらに、不確定要素で下振れのリスクもあるということでした。先ほどのお話にもありましたけれども、診療報酬の改定等を強く要望していくのは当然のことでありますけれども、そういうのも求めつつ、自助努力、経営努力はしていかなければならないと思っております。
 そして、今の人口減少とか医療需要がいろいろ変動する中で、現在、地域病院においては、病床利用率、3年連続で70%未満の病床利用率の病院が相当数ございます。経営計画において、そういった病院におきましては、病床機能、病床数、病棟の見直しを図っていくというのが経営計画において触れられております。
 限られた医療資源の有効活用と経営基盤の強化に向けては、それは必要なことかと思うのですが、一方、地域医療を守り、地域医療ニーズにも応えていかなければならないという非常に難しい問題があります。医療提供体制を確保しつつ、持続可能な経営基盤の確立も行っていかなければならない。
 そういった中で、病床機能、病床、病棟、そのような見直しをどのように考えて、どう進めていくのかというのをお伺いいたします。
〇熊谷経営管理課総括課長 医療の高度専門化や医療事業の動向など、医療を取り巻く環境は日々変化しておりますことから、県立病院といたしましては、病床利用率の動きを常に見ながら、地域のニーズに応じた施設基準の取得とか、適切な病床規模での運用を行っているところでございます。
 今年度につきましても、例えば、今、御指摘のありました70%の病床率を下回っている病院の中で、例えば県立遠野病院では、地域包括ケア病床の増床を行っておりますし、また、県立千厩病院につきましては、一般病床1病棟を地域包括医療病棟に転換するなど、患者ニーズに沿いました機能の充実、見直しを行ったところでありまして、この2病院につきまして、令和7年度は、いずれも病床利用率70%を超えるものと、現在見込んでいるところでございます。
〇松本雄士委員 その県立遠野病院や県立千厩病院のような例を、今後、ほかの地域でもいろいろ展開していくことになろうかと思うのですけれども、また、地域の声とニーズを踏まえて、進めていっていただきたいと思います。
 一方、1病棟しかないような病院について、病棟を見直すのは、その見直しの方向性、方策はかなり限定されてしまうのではないかと考えるのですけれども、その1病棟しかないような病院においての対応について、お伺いいたします。
〇熊谷経営管理課総括課長 1病棟病院につきましては、例えば県立高田病院や県立大槌病院といった病院がありますけれども、立地する地域に、回復期を担う民間病院がほかにないといった事情がありまして、初期救急や回復期医療、県立病院が果たす役割は大きく、これからも、他の医療機関や介護施設との連携強化とか、レスパイト入院の利用促進といった、これからのニーズは必ず出てきますので、そうした機能の充実を図っていきたいと思っておりまして、現に、今申し上げた病院につきましては、病床利用率は、コロナ禍以降、回復傾向にあるところでございます。
〇松本雄士委員 一つの基準として、3年連続70%未満というところですけれども、画一的、一律的に判断するのではない対応が必要かと思っております。
 ただ一方、新たな地域医療構想の検討等で、さらなる機能分化と連携強化といったところが求められていきますし、県立病院の今の赤字であったり繰り出しは、県財政に非常に大きなインパクトがあるものでありますので、非常に難しい対応が求められますけれども、引き続き、対応を進めていっていただきたいなと思います。
 次に、オンライン診療の関係につきまして、私からは、医療MaaS―車両を活用した遠隔医療の導入検討について、お伺いしたいと思っております。
 医療MaaSは、移動診療所の形のようなものでありますけれども、全国的にも令和4年度ぐらいから非常に実証が進んでおりますし、県内におきましても、北上市とか奥州市において導入が進んでいると認識しております。
 先ほど来言っております機能分化であったり、連携強化というところ、この先を見据えたときには、いろいろな選択肢を、オンライン診療のところはどんどん進めていただきたいですし、この医療MaaSのようなオプションも持っておくというのが必要かと認識しております。
 また、その医師の確保においても、今後、なかなか難しくなる中で、基幹、大きい病院に医師を集めるといった対応が必要になってくるかと思っております。
 ついては、県内市町村では検討が進んでいるのですけれども、医療局として、県立病院において主体的に医療MaaSを実証、検討を進めていく考えはないのか、お伺いいたします。
〇鈴木医事企画課総括課長 松本雄士委員から御紹介のありました医療MaaSについてでございますけれども、最寄りの医療機関等がない地域において、住民の医療へのアクセスを確保するために、市町村において検討、導入されているものと承知しております。
 この導入に当たっては、専用車両等の整備、運用に係る経費や、訪問する看護師等の確保など、課題も多いものと認識しておりますので、今のところ、県立病院としては、先ほど来申し上げておりますオンライン診療の取り組みを推進してまいりたいと考えております。
〇松本雄士委員 車両確保であったり、看護師の方、運転手の方も確保して、患者宅まで行くのか、近くの拠点になるようなところに行くのかというところがあり、そういった点が課題になるのはそのとおりだと思うのですけれども、今後、機能分化と連携強化と、先ほどのような病床機能の見直しが進んでいったときに、高齢者等の医療アクセスの課題、また、今のような医師確保の課題の中で、医師の移動時間の削減といったものにも資するものであると思います。また、医療制度上、診療報酬のところとか、課題はあると思いますけれども、ぜひ、働きかけるなり、また、導入検討を進めていっていただきたいと思います。
 次に、県立病院運営の協議会について、お伺いいたします。
 今、医療局の審議会とすれば、県立病院運営協議会と県立病院経営委員会がございます。二次保健医療圏の県立病院の円滑な運営に必要な事項を協議する場として、県立病院運営協議会があるわけですけれども、ここには、広く地域の医療関係者以外のいろいろな方も参加して、私もオブザーバーですけれども、県立中央病院の県立病院運営協議会に参加させてもらって、いろいろお話を聞かせてもらっております。
 県立病院運営協議会は、広く地域の関係者が参加して、チェックする、諮問型のような、県民参加型の機関だと思っております。
 今後、どんどん病院経営が厳しくなっていく中、そのあり方を検討するに当たって、その地域のニーズ、声を拾うという意味でも、実質的な議論を深めていく必要があると思います。
 そこで、もっと実質的に議論を深めるために、県立病院運営協議会の委員たる県民の公募や、委員の絞り込み、さらには、諮問をして、しっかり答申を求めるなど、県立病院運営協議会の役割の実質化とか機能強化も考えていくべきかと思うのですけれども、その辺に対する考えをお伺いいたします。
〇熊谷経営管理課総括課長 県立病院運営協議会につきましては、県立病院の運営に関し、今、御紹介いただきましたように、幅広く議論していただくことを目的にしておりまして、市町村や関係の行政機関、社会福祉関係団体など幅広い分野、学識経営権者など、多様な関係者の皆様に委員として参加していただいております。
 そうした中で、今、御意見いただきましたように、参加される皆様に、県立病院の役割をより御理解いただけますよう、令和3年度から、当該地域の県立病院のみならず、現在、ネットワークとして機能しております県立病院全体の姿や経営状況についても御説明しておりまして、その点に関しましても、広く御意見を頂戴しています。
 また、今般の次期経営計画の策定に当たりましても、地域の医療提供体制や各病院の役割機能につきまして、さまざまな御意見、御要望をいただいたところでございまして、引き続き、多様な声の集約という形で進めてまいりたいと考えております。
〇松本雄士委員 国が、今年度、新たな地域医療構想のガイドラインを出すと思うのですけれども、それを受けて、県でもいろいろ検討を進めなければならない。そういったときにも、各地域のところは、県立病院運営協議会で、そういう議論を、また、テーマとして振っていく、そういうようなこともあるのでしょうか。
〇熊谷経営管理課総括課長 現在、進められているものが、具体的にどのように動いていくのかというのは、まだ、こちらで明確に申し上げられませんけれども、そうした部分については、別に主催されている地域医療構想調整会議で、具体的に議論が進んでいくものと認識しています。
〇松本雄士委員 わかりました。
 地域医療構想調整会議もございますし、また、こういった県立病院運営協議会もあります。この県立病院運営協議会において、単なる情報提供というところにとどまらず、議論を深めていっていただければと思います。
 以上、終わります。
〇ハクセル美穂子副委員長 この際、世話人会の申し合わせにより10分間ほど休憩いたします。
   午後4時29分 休 憩
午後4時47分 再開
〇菅野ひろのり委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。
〇中平均委員 では、保健福祉部に引き続き、医療局でも質疑させていただきます。
 保健福祉部にも聞きましたけれども、県立病院の果たす役割は大きい。特に、保健福祉部が、充足率が大事なのは盛岡地区と二戸地区という答弁でした。それ以外の地区は、正直、充足されていないと、数値上からも出ているということです。
 そういった中で、代表質問でも言って、恐縮ですけれども、県立久慈病院の中で脳疾患関係が、救急外来を取りやめることになっています。
 まずお聞きするのですけれども、県全体の脳血管疾患、死亡割合、全国10万人当たり88.1人、岩手県は令和4年度は164.2人ですね。地域別で言うと、県立久慈病院管内の人数は、これに比較して何人になっているかと、保健福祉部でも聞いて、わかっているのですけれども、改めてお聞きします。
〇久慈医師支援推進監 久慈管内の脳血管疾患の死亡人数でございます。人口動態統計によります令和4年の10万人当たりの脳血管疾患の死亡人数は、久慈保健医療圏で260.7人で、全国の88.1人、岩手県全体の164.2人と比較して高い状況となっております。
〇中平均委員 高齢化率も、換算が加わってくるので、単純な人口割合というわけにいかない数値はわかるのですけれども、逆に言えば、それだけ高齢化が進んで、発症率が高くなって、死亡率が高くなっている地域で、救急体制が維持できなくなってしまったということは、地域にとって非常に大きな不安が残ってきていることは、御理解いただけるのではないかと思うのです。
 そういった中で、これからの対応をどうしていくかについて、代表質問でも、知事から答弁いただいておりますけれども、脳神経外科は、2年前から、県立久慈病院で救急受け入れができなくて、八戸医療圏の医療機関と連携をしながらという形で動いています。
 この春からは、脳神経内科が同じく外来診療のみとなるということでありますけれども、今は、救急で八戸医療圏の医療機関に運ばれて、当然、容体が安定してくれば、急性期から回復期になってくるので、久慈管内に戻ってくるというところでありますけれども、そういったところの患者の社会復帰といいますか、県立久慈病院での受け入れ状況についてお伺いいたします。
〇久慈医師支援推進監 中平均委員御紹介のとおり、久慈圏域内の脳血管疾患の救急患者におきましては、八戸圏域など、近接する医療圏の医療機関に、迅速かつ円滑に搬送しまして、専門的な検査、治療が受けられる体制を確保しておりまして、また、圏域外に搬送された救急患者のうち、容体が安定した患者につきましては、県立久慈病院で積極的に受け入れることとしております。
 県立久慈病院の脳神経外科の診療体制が縮小となりました令和5年4月から昨年12月までのデータでございますが、県立久慈病院から八戸圏域の病院に救急搬送し、その後、県立久慈病院へ逆紹介、転院された32人の患者の状況としましては、その後、自宅退院された方が7人、亡くなられた方が2人、そのほかの23人につきましては、リハビリや療養の継続を目的に、他の医療機関や施設等に転院されている状況でございます。その後の社会復帰の状況につきまして、確認はなかなか困難と考えておりますけれども、県立久慈病院での患者受け入れと、ほかの医療機関等への転退院といった状況については、引き続き、注視してまいりたいと考えております。
〇中平均委員 そういった中で、これからどうやっていくか、維持していくか、午前中の保健福祉部の答弁では、緊急搬送を少しでも早くするために、これから、ドクターヘリの運用を、地域の要望も踏まえて調整していくという答弁もありましたけれども、そういった中で、地域の不安をいかに払拭していくかというところだと思うのです。
 先ほど来の質疑でも、機能分化と連携強化という中で、県立病院の赤字が非常に大きいのは、私も含め皆わかっているところです。ただ、久慈圏域に限らず、県がつくっている保健医療圏の圏域で、県立病院が例えば赤字で存続できなくなったとした場合に、赤字だからここを縮小していくとなると、正直、維持できない医療圏はたくさんあるわけです。医師確保が非常に大変だというのもそのとおりですし、医師の充足率を上げていくのを踏まえながら、これからをどうしていくかということだと思っています。
 そういった意味で、脳神経疾患の対応について、今、お聞きしましたけれども、外来の診療体制は維持するという答弁でした。また、4月から総合診療科のドクターが増員していくという答弁もありました。これらを踏まえて、地域医療の提供体制、また、地域医療の品質をどのように維持していくのかをお伺いいたします。
〇久慈医師支援推進監 医療提供体制の品質ということでございます。八戸圏域からの逆紹介、急性期治療後の転院の受け入れ、入院の受け入れに当たっては、これまでも脳神経内科医師、そして、外科の医師も中心に対応してきたところでございます。
 4月からでございますけれども、総合診療科の医師という御紹介がございました。脳神経疾患に伴う患者のさまざまな症状にも対応できる、そうした総合診療医の医師を1名配置する予定でございまして、既に在籍しております脳神経外科の医師とか外科の医師3名とともに、総合診療科を標榜する体制をもちまして、逆紹介患者を担当し、診療していくこととしております。
 こうした体制を整えるということで、容体が安定した患者の積極的受け入れで、地域医療の提供体制の確保ということで、取り組みを進めてまいりたいと考えております。
〇中平均委員 知事も、過去の答弁でも、いずれ、医師が充足していくと答弁していますし、ただ、その状況が刻一刻と変わっていく中で、なかなかその予定どおり行ってないことも答弁いただいておりますが、今とりあえずは、御答弁いただいた体制でもって地域を維持していくしかないのだろうと思います。
 ただ、これは久慈圏域に限らず、ほかの病院もそうだと思うのですが、いずれ、期待しているのは、奨学金養成医師を養成してもらって、やっと数が多くなってきました。そういった中で、いずれ充足していくのだろうと思います。盛岡医療圏のような大きいところにはある程度のいわゆる機能分化をやっていくのは、全体の医療のためには必要だけれども、次には、地域に救急体制を維持していけるというのをみんな期待しているのです。そういった点を受けて進めていっていただきたいと思うのです。
 それこそ久慈医師支援推進監は、県立久慈病院の事務長でこの間までいたこともあって、県立久慈病院のこともよくわかっていることもありますし、それこそ皆さんそうだと思うのです。なかなか答弁しづらいところもあると思いますが、これからの医療体制、県立病院は赤字だけれども、私は個人的に、赤字でも維持するためには突っ込まざるを得ないのではないかと思うところはあるのですが、最後に、ここを医療局長に聞いて終わります。
〇小原医療局長 今回の脳血管疾患等の救急医療の対応につきましては、これまでも答弁しておりますとおり、複数人の医師の配置が求められていますが、県内での脳卒中等の脳血管疾患を専門とする医師は、大学でもなかなか確保できないという状況の中で、大学を初め関係機関と連携した救急搬送体制を確保いたしました。
 そういう中でも、質はしっかり落とさないようにということで、迅速に、八戸等の近接する医療圏の医療機関へ搬送する体制を今般整え、より高度で専門的な治療を受けることができる体制としたところでございますし、回復した後、県立久慈病院でもしっかり受けられる体制も確保しているところでございます。
 とは言いますものの、医師確保が、中平均委員からお話があったように、一番重要なことでございますので、今後も、奨学金による医師の養成とか、配置による医師確保を進めるなど、医療提供体制の充実に努めてまいりたいと考えております。
〇飯澤匡委員 それでは、県立病院の経営についてお伺いします。
 冒頭、医療局長からも、今年度、新しい県立病院の経営計画に沿って方針が説明されたわけですが、いずれ、今年度の決算の構造が、今までかつてない状況であったので、恐らく組織内でも激震が走ったと思われますし、経営の根幹に係る新しい経営計画の初年度に当たって、これは大変な見直しを迫られたと推察されるわけです。
 要は、黒字になるエンジンの基幹病院が、まるっきり全部赤字になってしまった。これはいまだかつてない話ですから、これは立て直すのは容易でない努力が必要かと思います。
 その原因は、いずれ診療報酬が追いついてないことにかかわって、人件費の高騰、そして、材料費の高騰、これは短期間、年度、年度だけではなくて、構造的な問題として、今後かかわっていくことですから、来年度は初年度に当たるわけですから、その取り組み方が、今後5年間に大きくかかわってくると思うのです。
 ここでお聞きしますけれども、この赤字体質に陥ってしまった基幹病院はどのようにして回復する手立てをするのか。大変な努力が必要かと思うのですが、これを、まず戦略的な観点に照らして、この県議会だけではなくて、県民にも説明をしなければならないと思うのですが、それをまず示していただきたいと思います。
〇熊谷経営管理課総括課長 基幹病院の経営再建でございます。まずは、地域連携による入院患者の受け入れ、それから、施設基準の取得といった収益の確保、それから、病床見直しやエネルギーコスト削減といった費用の効率化といった収支両面の取り組みは、不断に進めてまいりたいと思います。
 続きまして、今回の経営計画でお示ししました県立病院の機能分化という考え方のもと、医療機能の一定の集約によりまして、症例数、手術数の集積、こちらで診療単価の向上を図ってまいります。あるいは、専門人材や高度医療機関の重点配置も進めることにしております。他県に流出していた患者を県立病院に取り込むといった期待もできるような対策を講じておりますので、新たな収益の確保策に取り組むこととしています。
 また、費用面におきましても、RPAとかAIを活用した定型業務を削減するといった取り組み、それから、来年度から清掃ロボットなどを入れようとしているのですけれども、人からデジタルへの移行といった取り組みを進めながら、経費の節減といったことをあわせて取り組んでまいりたいと考えています。
〇飯澤匡委員 医療局ではそういう青写真を描いてやるのは当然だと思うのですけれども、問題は、各病院に、医療局のそういう基本的な考え方を末端まで浸透させることです。これは大事かと思いますし、まず、その点についてお伺いをしたいと思います。
 それから、もう一点材料費について、今まで大変高価な薬なども言い値で買っていた部分があると思うのですけれども、それをどうやって圧縮させていくかについて、これはピンポイントですけれども、どういうやり方をするのか、お示しください。
〇熊谷経営管理課総括課長 まず、職員への伝達と周知と浸透についてでございますけれども、今般の経営計画を策定しまして、また、それに伴いまして、昨年12月には、赤字が拡大するという内容もお伝えしております。それに対する経営改善策もお示しして、議論をいただいたところですけれども、今般、1月から2月にかけまして、全病院を我々回りまして、その内容の浸透に努めてまいりました。医科長クラス以上の職員に参加いただきまして、このような取り組みを進めていくことを共有したところでございまして、院長初め職員一丸となって取り組んでまいる所存であります。
〇青砥業務支援課総括課長 材料費の縮減についてでございます。これまでも、まずは、使用する種類を絞りながら、数を集めて、ボリュームディスカウントという値引き交渉をやってまいりました。
 これに加えまして、全国の購入価格につきましては、ベンチマークシステムを利用しながら、適正な価格での購入に取り組んでいきたいと考えているところでございます。
〇飯澤匡委員 後段の部分については、しっかり監視をして、専門員の方がいて、コスト管理をしていかないといかんと思うので、まず初年度に当たりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、各病院の経営は、院長に大変な負担をかけるけれども、いまだにコロナ禍の後遺症が病院の中に残っていて、マンパワーも足りない。その上で、なかなか厳しい現場の対応を求められてきたわけです。
 その上に立って、こうしたいわゆる収益の改善を迫られるわけですから、これは、よほど中間管理もしっかりしながらやっていかないと、最初が肝心だと思いますので、それは徹底して、そして、理解を求めて行うことが大事だと思いますので、まず半期でその動向をしっかり見きわめるように、そして、議会にもどのような状況で進んでいるかというのは、適時、報告をいただきたいと思っております。
 2点目ですが、先ほども質疑が出ましたが、地域包括医療病棟について、この体制は県立千厩病院、県立遠野病院で行うわけですが、人員体制はどのようになっていくのか伺います。
 過去に、県立千厩病院も、地域病院と基幹病院の間のカテゴリーとしてあったわけですが、なかなか役割分担が明確化されていなくて、地域病院に少し毛が生えたぐらいな、広域地域病院だったか、たしかそのようなカテゴライズだったと思うのですけれども、今回は、明確に、県立千厩病院、県立遠野病院はそのように位置付けられていますので、地域の人にもしっかりわかるようなことも周知をしなければならないし、病院の体制をしっかりしなければならないと思うのですが、その点について、どういう体制を組むのか、また、医師の増員等について、どういう計画なのか、お知らせ願います。
〇鈴木医事企画課総括課長 地域包括医療病棟につきましては、高齢者急性期を主な対象患者として、治す医療とともに、同時に、支える医療を提供することで、より早期の在宅復帰を可能とする目的で、令和6年度から新設された基準になります。
 必要な体制などといたしましては、看護職員が10対1以上配置されていること、当該病棟に常勤のリハビリテーションを行う理学療法士が2名以上、専任の管理栄養士が1名以上配置されていること。また、緊急搬送の割合が15%以上であることや、在宅復帰率が8割以上などの基準が定められております。
 県立千厩病院は、従来より救急車を積極的に受け入れていたことや、リハビリに力を入れていたことから、人員配置やその他の基準を満たしており、令和6年12月から届出を行ったところであります。
〇竹澤医師支援推進室長 県立千厩病院の医師の体制でございますけれども、今年度は、常勤医8人の体制で運営を行っておりましたが、来年度からは2人増員いたしまして、10人の体制で運営を行っていきます。奨学金養成医師の配置等とか、他の県立病院の専攻医の配置によるものでございます。
 診療科といたしましては、呼吸器、循環器内科の医師の増員を予定しているものでございまして、こういった医師の増員によりまして、地域包括医療病棟など、医療提供体制の充実を図ってまいりたいと考えております。
〇飯澤匡委員 了解しました。まず、その滑り出しをしっかりと私も見てまいりたいと思います。
 今回は、機能別の役割分化ということで、今回、そういうふうに経営計画に示されているわけですが、以前、私は、新生児医療に対して、ハイボリュームセンターは必要だということで、関係医師からもヒアリングをして、そのような話を聞いて、実現すべきだということを提案しましたが、この議論はどういうふうに評価をされて、今回、役割分化という経営計画の中に入ったのか、どういう形になったのか、示していただきたいと思います。
〇竹澤医師支援推進室長 周産期医療につきましては、保健医療計画は昨年度末に作成され、今年度から実施されておりますけれども、保健医療計画に基づきまして、四つの周産期医療圏ごとに、各周産期医療機関が、妊娠のリスクに応じて、周産期医療機能を分担し、医療を適切に提供していくこととされております。
 地域周産期母子医療センターの機能を担う県立病院は、その役割をしっかり担い、安心して出産できる環境を提供していくことができるよう、医師確保等の医療提供体制の整備に努めているところでございます。
〇飯澤匡委員 ハイボリュームセンターの件については、どのように検討されたのか、お知らせください。
〇竹澤医師支援推進室長 以前、飯澤匡委員から御質問、御提言等をいただきまして、その後、県で、先ほどもお話申し上げましたが、保健医療計画を策定いたしました。その保健医療計画の策定過程の中で、県において、周産期の専門家の方々が集まって協議をし、現在の計画になったものと考えております。その計画に基づいて、医療局としては、県立病院の地域周産期母子医療センターとしての機能を果たしていくというものでございます。
〇飯澤匡委員 少子化等で大変な状況であることは理解しながら、お聞きしているのですが、いずれ、自然減をどうやって食いとめるかは大事なとりでですから、そういうふうに決定をして、滑り出すということですから、それはそれで了解する以外ないのですけれども、これは現場の声も聞きながら、しっかり進めていただきたいと思います。
 最後に、非常にキャッシュフローが悪くなって、これは岩手県だけではなくて、全国の公立病院が大変経営難に陥っているということで、総務省からも、資金手当債45億円、キャッシュフローを補うために今回認められたということでこれを活用するという話ですが、これは、次年度以降もどうなっていくのか。考えてみれば、これは借金ですから、いつかは返さなければならない話ですので、一時的な輸血です。これに頼らない経営体質をつくっていかなければならないと思うわけですが、ただ、情報として、この資金手当債の動向は、どの程度続くと見込まれ、医療局としては、どのように活用していくのか、今の考え方を示していただきたいと思います。
〇熊谷経営管理課総括課長 今回の資金手当債につきましては、ただいま御紹介いただいたような経緯で、国が新たに創設しました病院事業債でございます。経営改善計画を策定いたしまして、その収支改善に取り組む場合に、その改善額を上限といたしまして、発行が認められています。
 なお、償還期間は15年とされておりまして、償還に対する地方交付税等の措置はないものであります。
 今回の資金手当債は、令和7年度から3カ年の発行がとりあえず認められておりまして、令和9年度までは同様の内容での制度活用が可能となっております。
 医療局といたしましては、今般、令和12年度までの収支計画を示しておりますけれども、令和12年度までは、まだ資金不足が見込まれるという状況を御報告しておりまして、いずれにせよ、これに頼らない運営を目指してまいりたいと思いますけれども、制度的には、令和9年度まで活用可能な状況になっているというところでございます。
〇飯澤匡委員 これは、45億円掛ける3ぐらいは使えるということですか。
〇熊谷経営管理課総括課長 ルールといたしましては、計算式として資金不足した額と、それから、経営改善額ではじいた額の5カ年分を上限にできるとなっておりますので、掛ける5までの上限が可能となっています。
〇飯澤匡委員 わかりました。
 いずれにしても、冒頭申し上げましたように、今までにない県立病院を揺るがす経営環境になっていますので、ことしの1年が本当に勝負だと思いますので、ぜひ末端の現場まで行き渡らせて、そして、県民医療を提供する、揺るぎのない県立病院であってほしいと思いますので、ぜひ頑張ってください。
〇高橋はじめ委員 日々お疲れさまでございます。御苦労さまです。
 私からは、新型コロナウイルス感染症の院内クラスターについてお伺いしたいと思います。昨今の新型コロナウイルス感染症のクラスターの発生は、介護施設と医療機関と言われております。県立病院内で小規模な感染クラスターが時折発生していると聞きますが、これまでの発生状況、患者、医療、スタッフ、これは区分してわかるのであれば、お伺いしたいと思います。
〇熊谷経営管理課総括課長 院内クラスターにつきましてですけれども、直近2年間の数字で申し上げます。令和5年度から令和7年2月、現時点までで、院内では72件のクラスターが発生しました。
 この間のクラスターにおける感染者は、約1、000人程度でございまして、そのうち7割が患者、3割が病院職員となっております。
〇高橋はじめ委員 私の近くの県立中部病院も、時折、患者の受け入れを停止するというか、そういうことが地域の医療機関に起きているということです。これは何が原因だということで、医者なのか患者なのか、病院でクラスターとかそういうことが出ているのではないかと思います。その辺は、なかなか詳しい説明がないみたいなので、もし、県立中部病院の状況をおわかりであったら、お尋ねしたいのです。
〇熊谷経営管理課総括課長 県立中部病院につきましては、個別の病院名を申し上げておりませんので、クラスターの回数とかは少し申し上げにくいのでございますけれども、令和6年度以降につきましては、病棟閉鎖といったことをせずに、なるべく病床単位で機能をとどまらせようという取り組みをしておりまして、令和5年度の5類感染症移行前は、そのような形で診療制限とかがあったのは承知していますけれども、なるべく起こさないような状況を取り組んでおりまして、現在、なおもそういった取り組みを継続しているところでございます。
〇高橋はじめ委員 病院の医師と看護師を含めたスタッフで、ワクチン接種は今も何回か続けてやられているのでしょうか。
〇青砥業務支援課総括課長 職員に対するワクチン接種の取り扱いでございますが、5類感染症移行というところで、医療従事者につきましては、国が定めた定期接種対象者に含まれていないということがございますので、職員が接種を希望する場合につきましては、国で定める基準により接種する取り扱いということで、積極的に推奨しているような扱いにはしていないというところでございます。
〇高橋はじめ委員 世界で、ただ一国、日本だけが11波とか12波の感染症の波が来ているのです。これは、世界で日本だけです。それはなぜかというと、日本だけ7回、8回とワクチン接種をやっている。特にも高齢者、65歳以上とか、基礎疾患のある人、そしてまた、介護施設の方々も含めて、そのあたりがワクチン接種をやっている。つまり、そういうところでのクラスターが発生しているのです。これは、ワクチン接種とクラスター発生と、私は因果関係があるのではないかと思っていますが、国内のウイルス学者もそういう説を言っている事例があるわけです。
 そういう意味では、このワクチン接種をやめない限り、繰り返し新型コロナウイルス感染症がまん延してくるし、それが介護施設あるいは医療機関、そういうところです。特に高齢者の方を入院患者として受け入れるということがあれば、そこからクラスターが発生するという可能性もありますので、そういったところをもう少しきめ細かに対応をしていかないと、病院の中でのクラスター発生を抑えることはできないのではないかと思っていますが、その辺の外部からの患者の受け入れのところで、どのような取り組み、対応をしているのか、もしおわかりであれば伺います。
〇青砥業務支援課総括課長 まず、県立病院におけます院内感染の対策ということで、お話しさせていただきたいと思います。
 新型コロナウイルス感染症を含みます、さまざまな感染症等の院内感染を防止するために、手指衛生、それから、マスクや手袋を初めとしました個人防護具の使用、それから、環境管理等の標準的な感染予防対策のほか、感染経路別予防策、それから、病原体別感染対策等をまとめました県立病院院内感染対策ガイドラインを定めまして、病院において、病院機能や体制に応じた院内感染対策を講じているというところでございます。
 新型コロナウイルス感染症における感染対策につきましては、令和5年5月に、感染症法上、5類感染症に位置づけられたことを踏まえまして、現在は、手指衛生、それから、マスクや手袋を初めとした個人防護用具の使用等の標準的な感染予防対策のほか、空気感染や飛沫感染などの感染経路別の予防策等によりまして、院内感染対策を講じているというところでございます。
〇高橋はじめ委員 ぜひ、引き続き、万全な体制で、よろしくお願いしたいと思います。
 2点目は、入院患者の家族の面会制限についてであります。入院患者の家族面会が制限され、大切な家族の見送りができないという声を多く聞きます。最後のお別れの面会を制限することに対する事由をお伺いしたいと思います。
〇鈴木医事企画課総括課長 県立病院の入院患者家族の面会制限についてでありますが、院内感染防止対策として、面会時間や人数の面会制限を行っているところです。
 また、新型コロナウイルス感染症によるクラスターやインフルエンザの流行警報発令などの際には、面会を禁止している対応としております。
 ただし、面会を禁止する場合においても、重篤な患者や、急変が予測される患者につきましては、病態に応じて、病院から家族に連絡して、希望される方々が時間を共有できるよう、配慮した対応をとらせていただいております。
〇高橋はじめ委員 私のところに聞こえてくるのは、臨終に間に合わないということで、亡くなったという形での知らせが本当に多いということでありましたので、先ほどの感染対策を徹底していれば、面会される家族の方々も、例えば玄関先で体温測定もあるし、手指消毒もあるし、それなりの入口での防止策もやっているし、例えば面会するときも、もし、4人部屋とかそういう複数人の部屋であれば、何らかの形で、重篤な方を別室に移動するのも難しいのかもしれませんけれども、いずれ家族と最後の時間を共有できるような、そういう体制もぜひ考えていただければと思っています。
 誰が誰のために制限を加えるのかということを、もう少し基本から考えていただいて、このような言い方をしてあれですが、患者の最後の人権というかそういうことも、家族に最後は会いたいとか、家族にしても、最後にみとりたいというか、そういう思いをぜひ大事にしていただけるような形にしていただければと思います。要望して終わります。
〇佐々木朋和委員 私からも、県立病院の経営について、本日も議論もありますし、総括質疑でもありましたけれども、改めて、お聞きしたいと思います。
 令和7年度当初予算案に、34億9、238万円余の赤字を見込んでいるということですけれども、資金不足を補うために、先ほども議論のありました企業債を45億円程度見込んで、借り入れを想定しているということです。
 そういった中で、令和6年度の決算は、国からの緊急補助がなければ、当初は90億円ぐらいの赤字になると言われておりました。そこを基準と考えると、45億円の企業債でも、そこを基準とするとどうなのかという議論もあると思うのですけれども、令和7年度34億9、238万円余の赤字に、これは90億円から見れば、大変な圧縮だと思うのです。これをどのような要因で赤字幅が減少すると見込んでおられるのか、まずは伺いたいと思います。
〇熊谷経営管理課総括課長 赤字縮減の取り組みでございますけれども、収益、費用の両面の取り組みで答弁してまいりたいのですが、まず、収益につきましては、繰り返しになりますけれども、地域の医療機関との連携強化、それから、レスパイト入院の積極的な受け入れといった、入院患者を獲得するということにより、昨年度末─令和6年度の末に比べまして、2万人程度の増加を見込んでいます。
 また、地域包括医療病棟とか、基幹病院へのハイケアユニットの整備といった上位施設基準の取得などを行いまして、診療単価の向上を図るといった取り組みを進めまして、収益面におきましては、令和6年度の決算見込み比で約30億円ほどの増収を見込んでいます。
 また、費用面につきましても、病棟再編によりまして、職員の適正配置を図るほか、後発医薬品の使用促進等によりまして、材料費の抑制を図る取り組み、また、業務内容の見直しを図りまして、経費を削減するといったことを考えておりまして、給与費、材料費、経費の圧縮に努めています。こうしたことで、こちらも令和6年度比で約15億円の費用削減を見込んだところです。
 こうした両面の取り組みによりまして、今年度決算見込みからの縮減を図ってまいりたいと考えております。
〇佐々木朋和委員 入院と単価の改善で30億円の増収、あと、経費を見直して15億円、45億円の赤字幅の圧縮を目指すということでありました。
 確認ですけれども、この中には、外的要因であります、診療報酬改定を行ったばかりですから、期中改定とか、あるいは今年度あったような、国からの緊急的な補助といったことは見込まずに、今の計算をしているということでよろしかったでしょうか。
〇熊谷経営管理課総括課長 ただいまおっしゃったような内容については、見込んでおりません。
〇佐々木朋和委員 わかりました。
 特に人口減少が進んでいる中で、コロナ禍明けということがありますから、入院の改善も、余力があるのかもしれませんが、そういった部分、あるいは施設基準の獲得による単価アップというところで、しっかりと増収ができるのか見ていかなければいけないなと思いながら、一方で、今も、県立病院の皆さんは現場で大変な努力をして、経営をされているのだと思うのです。
 岩手県は県立病院が多いので、この赤字の額が突出して見えておりますけれども、他県でも、公立、公的病院は大変厳しい経営状況だと報道でもあります。
 そういった中で、他県の同規模の病院と比較したときに、本県の1病院当たりの赤字幅は、どのように評価をされているものなのか、伺いたいと思います。
〇熊谷経営管理課総括課長 他県比較でございますけれども、本県の基幹病院、大体同規模を見ますと、200床から500床というところを比べるのがいいかと考えていますけれども、経営状況を見ますと、これは報道等で知り得る範囲になりますけれども、既に、今年度の決算見込みを発表しております、例えば宮崎県では、3病院で21億円ほどの赤字。3病院ですので、21億円で、1病院当たり7億円ほどの赤字になります。
 また、沖縄県では、先ごろ、6病院で102億円の赤字と報道されておりまして、こちらは1病院当たりにしますと17億円ほどという数字が公表されているところです。
 また、先週も、北陸地方の県で、1病院18億円という報道もあったところです。
 本県の基幹病院につきましては、9病院ありますけれども、平均で大体5億5、000万円ほどという赤字を、今回の78億円に対しては見込んでおりまして、1病院当たりといたしましては、単純比較ではございますけれども、低い数字ではないかと考えているところでございます。
〇佐々木朋和委員 全体の赤字額に気をとられがちですけれども、そういった意味では、各病院、医療局の皆さんも含めて、大変な努力をされて、この難局を乗り切ろうと経営努力をされているということに敬意を表させていただきたいと思います。
 赤字幅も他県と比べれば、1病院当たりは半分ぐらいかというところであります。
 とは言え、全体を見れば、やはり厳しい状況ですので、しっかりと我々も議員の立場として見ていかなければいけないのですが、ただ、公的な病院という性質を見るときに、余りにも赤字幅を圧縮、圧縮と見ていくのも本来の機能が十分に発揮されなくては困りますから、そこはバランスを持って見ていかなければいけないと思います。
 そういった中で、冒頭おっしゃっていただいた赤字幅の圧縮です。そこは取り組むとしても、セーフティーネットは必要なわけで、今年度は本来であれば90億円の赤字だったというところに立ち返れば、この赤字幅を圧縮できなかった場合の企業債が45億円では、心もとない気もします。
 先ほどの飯澤匡委員の答弁で、45億円掛ける5年という話もありましたけれども、ほかの腹案は、企業債45億円以外であるのか、この辺についても伺いたいと思います。
〇熊谷経営管理課総括課長 結論から申し上げますと、なかなかないというところでございます。今回、当初予算でお示ししました45億円の規模につきましては、純損失の見込みからはじいて大体45億円と見ていますけれども、来年も、例えば人事院勧告によります給与改定とか、最低賃金の上昇は一定規模で想定されるところではございます。
 こうした動きは、赤字幅の拡大の要因になるのではないかと思います。この場合は、年度末資金残高のマイナス幅はやはり拡大することになるのですけれども、現時点でそれを補うような財政措置はございませんので、資金ショート回避のためには、手当債のさらなる発行という手段によらざるを得ないものと考えているところでございます。
〇佐々木朋和委員 大変厳しい状況だというのはわかりました。
 先ほど言った45億円の手当債ですね、先ほど掛ける5年分はということでしたが、単年度で出せる限度はあるのですか。お聞きいたします。
〇熊谷経営管理課総括課長 多分、複数年を念頭に、総務省は制度設計していると思うのですけれども、今後、資金不足見込みを数字としてはじいていいことになっておりますので、例えば今年度で3年分借りるといったことも可能になるのではないかと思っていますけれども、計算式といたしましては、流動資産から流動負債を引いた額か、または、経営改善額のどちらか低いほう、その経営改善額は5年分算出していいことになっておりますので、少なくとも先ほど申し上げました45億円プラスアルファについては、発行可能と見ているところです。
〇佐々木朋和委員 わかりました。
 しかしながら、初年度にそのように借りてしまいますと、後々大変になってくると思いますので、しっかりと我々も注視をさせていただきますので、医療局の御努力に期待をしたいと思います。
〇大久保隆規委員 それでは、私からも簡潔に1点のみお尋ねしたいと思います。
 このたび、岩手県立病院等の経営計画の最終案の取りまとめをいただきました。その中で、老朽化している県立釜石病院及び県立遠野病院の建てかえに関しても、正式に位置づけていただいた次第でございます。ありがとうございます。
 そこで、新年度から始まる新しい経営計画の中で、県立釜石病院及び県立遠野病院、この建てかえを、大まかにどのようなタイムスケジュールでお考えになっておられるのかといったところだけお示しをお願いしたいと思います。
〇熊谷経営管理課総括課長 2病院の整備スケジュールについてでございますけれども、まずは、建築年数が古い県立釜石病院から優先的に検討を進めたいと考えています。令和7年度─来年度、医療機能、それから、病床機能、収支見込みといった整備に係る基本的な事項の検討を行いたいと思っています。その後、具体的には、経営計画の期間の前半あたりで設計を、また、後半では工事に着手することを考えているところでございます。
 県立遠野病院につきましても、計画期間中に設計、その後、工事に着手することを目指してまいります。
〇大久保隆規委員 了解しました。よろしくお願いします。
〇斉藤信委員 まず最初に、私が一貫して取り上げてきた大船渡病院における看護師の超過勤務問題の責任の所在について、改めて、医療局長にお伺いします。
 今回の超過勤務手当の不払い分の支給は、実人員147人に対し1、861万円余でありました。これはどこに原因と責任があったのでしょうか。
〇小原医療局長 県立大船渡病院の超過勤務手当の関係でございます。大船渡労働基準監督署からの指導を踏まえまして、令和5年度の勤務の状況について、出退勤記録をもとに全職員から聞き取り調査を実施したところでございます。
 なお、調査に当たりましては、大船渡労働基準監督署からの助言を踏まえ、電子カルテのログ情報も補助的に活用したという状況でございます。
 調査の結果、超過勤務手当の追給状況は、1人一月当たり平均3.8時間となっておりまして、業務の内容につきましては、勤務終了後、看護記録や業務の連絡調整、書類整理等について、短時間で行っている状況が多く確認されたというところでございます。
〇斉藤信委員 原因と責任が全然はっきりしないではないですか。
 いいですか。この事件は、労働組合が病院当局に超過勤務の申請ができないと、具体的な実例も示して訴えたのです。そして、その後、当事者が労働基準監督署に訴えて、こういうことになったのです。自然発生的に超過勤務の不払いが生まれたのではないのです。そして、これははっきりしているのです。あなたが派遣した総看護師長が県立大船渡病院に行って、その1年間でこういう問題が発生した。
 そして、この総看護師長は、五、六年前だと思いますけれども、県立遠野病院で同じことをやって、2、400万円超過勤務の不払い事件を起こした。この責任について、医療局長はこう言った。この責任はどこにあるかと聞いたら、看護課の業務の命令権者を初めとした管理者が、勤務の実態を適切に把握できておらず、管理が不適切であった。これは県立遠野病院のときの医療局長の答弁ですよ。今回も同じではないのですか。そのことを答えてください。
〇小原医療局長 超過勤務につきましては、事前命令の上に、しっかりと確認をして、適切に支給するというのがまず原則であると考えているところでございます。
 今般の超過勤務の申請がなされなかったことについては、これまでの経緯で、昨年度、職員団体等から超過勤務の申請がしづらい雰囲気があるという話があったことなどから、状況を確認するとともに、各部門の長に対しましては、部下職員等に正確な超過勤務を申請しやすい職場環境の整備に努めるよう、病院内の経営会議や各部門の会議など、さまざまな機会で重ねて周知徹底を図ってきたところでございます。
〇斉藤信委員 あなたは一貫してみずからの責任も、総看護師長の責任にも触れない。
 いいですか。なぜ超過勤務の不払いが起きたか。私は何度もここで具体的な例を話しました。申請ができないのです。事前命令がされないのです。だから、超過勤務の申請ができない雰囲気があったのではなくて、できなかった。だからこういうことになったのです。
 だから、県立遠野病院と全く同じなのです。看護課の業務の命令権者を初めとした管理者が、勤務の実態を適切に把握できておらず、管理が不適切であった。これは同じではないですか。違いますか。このことだけ、弁解しないで答えてください。
〇小原医療局長 一般質問でもお答えしましたけれども、県立遠野病院と県立大船渡病院の大きな違いは、出退勤の勤務記録システムを入れたというところでございます。
 斉藤信委員からは、それでも超過勤務が申請できなかったのではないかというお話がございましたけれども、今般の調査の結果から見ますと、日々、短時間の業務整理だったこともありまして、それにつきましては、超過勤務という形で認識していなかった職員が多かったということでございますので、それを改めて今回集計したところ、1人当たり月3.8時間というわずか少ない時間ではございましたけれども、そういうものにつきましても、超過勤務としてはしっかりと申請をしてほしいということで、改めて、今回、周知をしているところでございます。
〇斉藤信委員 最後まで無責任ですね。
 県立遠野病院のときにも、この総看護師長の責任は問わなかった。医療局にあなたが受け入れた。責任の所在を曖昧にして処置して、今回、同じようなことが起きた。
 県立遠野病院よりもひどいのは、勤務記録のシステムができていたにもかかわらず、超過勤務の申請ができなかったということなのです。打刻してから仕事をする。そういうことがあった。
 そして、打刻する前の超過勤務は、超過勤務がわかっているにもかかわらず、超過勤務にされてなかったのです。いいですか。だから、悪質なのです。こういう無責任な、誰も責任をとらない。
 実際に、今回1、800万円余が支給されましたけれども、看護師たちは、1年前の超過勤務を証明する手立てがなかったと言っています。率直に言って、1年前の超過勤務の全部が認められたわけではないのです。ログインされたものはあるけれども、これは超過勤務ですかと言われても、証明する手立てがない。こう言っているのです。だから、あれは全てではないのです。
 医療局長は、あなた自身が派遣したのだから、そして、結局は、この総看護師長は責任を感じて、去年の3月末で退職したではないですか。しかし、何の処分も、何の対応もされなかった。
 だったら、こういうことをやったら、同じことがまた起こるということなのです。1、800万円の支給のために事務局職員がどんなに苦労したか。1、800万円以上に損害を与えているのです。医療局長は最後まで責任を認めないから、私は、そういう医療局長なのだと思わざるを得ない。二度にわたってこういう深刻な事態を引き起こした。
 そこで、実は、県立大船渡病院の普通退職者が多いのです。わかりますか。
〇菅野ひろのり委員長 斉藤信委員に申し上げます。質疑をお願いします。
〇斉藤信委員 ここは大事なところです。あなたは、大事なところですぐ水を差すから。
 県立中央病院に次いで、普通退職が多いのは県立大船渡病院なのです。これは、令和5年度もそうでした。そのことも率直に私は指摘をしておきたいと思います。
 これ以上医療局長とは議論が進まないから、責任をとらない医療局長だと率直に指摘して、次に行きます。
 県立病院の経営計画について、私も取り上げたいと思います。一つは、これまでの経営計画の実績を示してください。今年度までの経営計画の実績のうち、医師、看護師、医療技術者、事務職の計画に対する増員について示してください。
〇竹澤医師支援推進室長 現計画の医師配置の状況でございますけれども、令和6年度の計画値645に対しまして、今年度当初は642でございましたが、2月1日現在では630となっております。
〇斉藤信委員 私が言ったほうが早いので言います。
 医師は、76名の増員計画に58名の実績でした。看護師は45名の増員計画に対して19名、そして、医療技術者は136名の計画に対して132名、事務は19名に対して22名と、こういうことでありました。目標には行かなかったが、きちんと増員した。これがこれまでの実績です。
 ところが、来年度からの計画は、医師はたった23人しか6年間でふやさない。看護師は実に120人減らすという計画なのです。私、これでは、本当に患者をふやすことも、経営改善することもできないのではないかと思いますけれども、いかがですか。
〇竹澤医師支援推進室長 医師の増員の考え方について、御説明をさせていただきます。
 令和10年度までに100人を超える奨学金養成医師の増員を見込む一方で、シニアドクター等の退職や大学病院への異動等による一定数の減員も勘案して作成した計画でございます。
 この数値につきましては、計画策定の途上で、各病院の医師とか、院長先生方とか、医師を派遣いただいている大学の先生方からも御意見を頂戴して策定したものでございます。
〇斉藤信委員 私、この1年間で、県立大船渡病院はもとより、県立釜石病院、県立磐井病院、県立久慈病院、県立宮古病院の院長に会ってきました。どこでも医師が足らない、看護師も足らない。医療技術者はもっとふやしてほしい。これが切実な声でした。
 具体的なことでお聞きします。去年の決算特別委員会の総括質疑のときには、医療局長は、県北地域、沿岸地域の医師はふやす。県立千厩病院は2人ふやすと答弁しました。先ほどの飯澤匡委員の質疑のときには、8人から10人ふやすと、こういうふうに答弁しました。
 県北地域、沿岸地域の医師はふやす。県立千厩病院もふやす。そして、機能強化するところもふやす。だったら、どこで減らすのですか。私は、つじつまが全然合っていないと思います。
 それで、県立久慈病院について私もお聞きしますけれども、総合診療科の医師はふやすということでしたが、全体としてふえるのか、ふえないのか。また、救命救急センターの位置づけです。県立大船渡病院の救命救急センターですが、専任の医師が配置されています。私は、県立久慈病院は自己完結率が高い病院ですので、県立大船渡病院並みに救命救急をふやす必要があるのではないかと思います。
 県立久慈病院の院長先生も、皮膚科の患者はふえているが、医師は非常勤だと言っていました。これは非常勤になったのです。耳鼻科も患者がふえているが、非常勤だと言っていました。せっかく自己完結型で、外来患者は、1日710人で、中央病院の次に多いところですが、常勤医師は減らされている。ここを本当にふやすことになるのかどうか、ここを示してください。
〇久慈医師支援推進監 県立久慈病院の状況についてでございます。県立久慈病院では、今年度末で、脳神経内科医師2名が減員となりますが、新年度、総合診療科の専門医1名、そして、整形外科の専攻医1名がそれぞれ増員となりまして、全体として、現在の29名体制を維持する見込みでございます。
 救命救急センターへの専任医師、また、皮膚科医師の配置につきましては、派遣元でございます関係大学に対して要望しているところでございますが、大学における医師も不足しているなど、厳しい状況が続いておりますことから、引き続き、奨学金養成医師の定着を図るなど、医師確保に取り組んでまいりたいと考えております。
〇斉藤信委員 7、444筆の医師増員、病院の充実を求める医療局長への要請が地元住民からなされました。署名とあわせてアンケートをやっているのです。何が一番切実かというと、待ち時間が長い。受診できる日が限られている。結局、せっかくたくさん患者が来ているのに、常勤医師がいないものだから、こういうふうになっているのです。そういうところはぜひ改善をしていただきたい。
 県立磐井病院に行ったときには、血管内手術が行える造影機器は導入されたけれども、これは指導医がいないと使えないのです。指導医が配置されていない。こういう切実な声がありました。この点では、磐井病院にせっかくこういう先進医療機器が配備されているけれども、これはいつから使えるようになるのですか。
〇久慈医師支援推進監 県立磐井病院の脳神経疾患の対応でございます。今年度、脳神経血管内治療の専門医1名を配置し、圏域の脳卒中の急性期の専門的治療を行う病院としての体制を整えたところでございます。
 斉藤信委員御紹介のとおり、これまで県立磐井病院で対応していなかった脳血管内手術の機器を整備したところでございますが、手術の実施に当たりましては、関係学会のガイドライン等によりまして、複数名の専門医の対応が必要とされておりますけれども、現在、外部の専門医1名の診療応援を得ることで手術を実施するなど、取り組みを進めている状況でございます。
〇斉藤信委員 私は、指導医がいないとだめだと聞いたのですけれども、専門医が複数配置されればできるということですか。
〇久慈医師支援推進監 専門医の複数体制で、2名で対応できるということでございます。
〇斉藤信委員 最後に、看護師の問題について伺います。120名の削減は、私は本当に大変なことだと思うのです。
 そこで、これは病棟廃止に対応するというのが一つの理由です。県立大船渡病院は既に今年度に1病棟休止しています。しかし、話を聞いてきたら、廃止された分、救命救急センターを増員したということです。それで救命救急は余裕を持って救急患者を受け入れることができるようになったということです。しかし、こういうふうにしても、11月の超過勤務は、1人平均7時間、12月は10時間と、超過勤務が異常にふえているのです。
 ここで、病棟休止、廃止したから、看護師を減らすとなったら、改善どころか、ますます改悪になってしまうのではないかと思います。
 来年度、2病棟が、休止、廃止される計画ですが、そこでどういう看護師の削減を行おうとしているのか、していないのか、示してください。
〇尾形職員課総括課長 次期経営計画におきましては、人口減少等による医療需要の変化に的確に対応するため、限られた医療資源の中で、県立病院の機能分化と連携強化を推進することとしておりますが、患者数や業務等の状況に応じて、引き続き、必要な職員数を配置しようとしていくところであります。
 来年度当初におきましては、専門人材の重点配置として15名の増員、機能等の見直しとして全体で20名の減員、病床適正化として36名の減員、こちらは県立大船渡病院が19名の減員、県立南光病院について17名の減員を予定しているところでございます。
〇斉藤信委員 今、私は、県立大船渡病院の話をしたのです。1病棟休止したけれども、ほかの病院に回った方ももちろんいますが、救命救急センターの充実に回した。それでも、超過勤務はふえているのです。ここで19名も減らしたら、本当にこれは実態を見ない、病棟を減らしたから看護師を減らすというやり方でいいのですか。11月、12月の超過勤務は増加しています。ちなみに言いますと、前年度は、11月で3.8時間、これが7時間に、12月が5.2時間が10.2時間に、倍にふえている。これは1人平均です。大変な状況になっているのに、19人も減らせないと思うけれども、いかがですか。
〇尾形職員課総括課長 まず、県立大船渡病院におけます患者の動向についてでございますが、令和6年7月から同年10月までの大船渡病院の入院患者数は、昨年度と比べまして、約6%増加しております。業務負担がふえる要因の一つと考えているところでございます。
 また、令和6年12月には、新型コロナウイルス感染症の院内クラスターが発生しておりまして、病棟に配置されている看護課職員の業務負担がふえ、超過勤務が増加したものと考えているところです。
〇小林正信委員 県立大船渡病院では、ドクターカーが運用されております。どういった経緯で導入されたのか。また、期待される効果についてお伺いしたいと思います。
〇熊谷経営管理課総括課長 県立大船渡病院のドクターカーの導入につきましては、病院の救命救急センターに令和5年度に複数の専任医師の配置がされまして、医師が現場に出動している間の救急患者の受け入れ体制の確保が可能となったことから、病院発案によりまして、今年度4月から、大船渡市及び住田町を出動範囲として、試行的に開始しています。先月からは、陸前高田市にも対象範囲を広げているところでございます。
 期待される効果という部分につきましては、この事業につきましては、交通事故や農作業中の事故等につきまして、医師が救急車と救急現場またはドッキングポイントで合流しまして、救急車の中で医療行為や治療方針の決定の前倒しといったことを行っておりまして、救急車の出動要請から診療開始までの時間の一定程度の短縮が可能になったのではないかと考えています。
〇小林正信委員 これまでの運行実績と、その中で出た課題について、お願いしたいと思います。
〇熊谷経営管理課総括課長 運行実績につきまして、令和6年4月の運用開始以降、先月までの時点でございますけれども、179件、月平均では16件となっております。
 課題といたしましては、センターの業務が逼迫している際には、要請があっても出動できないといった場合があると考えています。
〇小林正信委員 そういう意味で、医師確保というところも大事な点かと思うのですけれども、ドクターカーに搭乗する医師の確保について、医療局として、どのように取り組んでいかれるのか、お伺いします。
〇久慈医師支援推進監 ドクターカーに搭乗する医師の確保についてでございます。ドクターカーの現場では、迅速かつ適切な救急医療を提供できる救急科の医師が求められているものと考えておりますけれども、こうした救急科の医師におきましては、派遣元の関係大学でも十分に確保できていないという状況にございます。
 医療局といたしましては、引き続き、関係大学に医師の派遣を要請していくほか、奨学金養成医師の計画的な配置に努めるなど、救急科医師の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
〇小林正信委員 ドクターカーは、ドクターヘリの補完もできるのではないかという観点もあるかと思います。
 そういった観点から、今後、運用を、安定的、継続的に運用していっていただきたいと思いますし、そのドクターカーがドクターヘリの補完をするという観点から、今後の運用、運行について、どのように考えておられるのか、お伺いします。
〇熊谷経営管理課総括課長 ドクターカーの運行につきましては、現在、試行の段階ということでございまして、救命救急センターの医師の体制からも、出動は平日、日中のみとなってございます。
 したがいまして、ヘリが対応できない夜間等を補完するという形での運用は、現体制では難しいかと考えています。
 また、気仙圏域に対しますドクターヘリの運用は、岩手医科大学附属病院などの盛岡圏域への広域搬送等もございますが、ドクターカーにつきましては、県立大船渡病院に搬送する場合の診療開始時間の短縮といったことを目指しておりまして、二次保健医療圏内での対応でございますので、ヘリを補完するという役割までを担うことは難しいのではないかと考えておりますけれども、例えば、ヘリによる搬送までの間、現場に到着した医師が初動対応を行うといった連携は想定されるところでございます。
 今後の運用につきましては、現時点で明確な見通しをお示しすることは困難でございますけれども、試行をしている段階でございますので、成果と課題を検証してまいりたいと考えています。
〇菅野ひろのり委員長 ほかに質疑はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇菅野ひろのり委員長 質疑がないようでありますので、これで医療局関係の質疑を終わります。
 医療局の皆様は御苦労さまでした。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後6時0分 散 会

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