| 令和7年2月定例会 予算特別委員会会議記録 |
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令和7年3月7日(金)
1開会 午前10時1分 1出席委員 別紙出席簿のとおり 1事務局職員 議事調査課 総括課長 昆 野 岳 晴 議事管理担当課長 佐 藤 博 晃 主任主査 柴 田 信 主任主査 及 川 雄 也 主査 高 橋 宗 子 主査 堀 合 俊 彦 主査 佐々木 賢一郎 主査 三 浦 訓 史 1説明員 ふるさと振興部長 村 上 宏 治 理事兼副部長兼 ふるさと 振興企画室長兼 県北・沿岸振興室長 松 本 淳 地域振興室長 熱 海 淑 子 国際室長 畠 山 英 司 交通政策室長 渡 辺 謙 一 科学・情報 政策室長 小笠原 徳 ふるさと振興 企画室企画課長 兼 平 龍太朗 ふるさと振興 企画室管理課長 石 川 一 行 市町村課総括課長 佐 藤 義 房 学事振興課 総括課長 安 齊 和 男 調査統計課 総括課長 金 森 一 恵 地域企画監 千 葉 敬 仁 地域振興課長 八 巻 渉 県北振興課長 佐 藤 光 勇 沿岸振興課長 森 英 介 地方路線対策監 中 嶋 英 俊 特命参事兼 地域交通課長 山 田 智 幸 空港振興課長 藤 島 修 科学技術課長 阿 部 茂 デジタル推進課長 舘 本 真 一 ILC推進局長 箱 石 知 義 副局長兼事業 推進課総括課長 中 村 佳 和 企画総務課 総括課長 松 本 淳 企画総務課 企画課長 兼 平 龍太朗 企画総務課 管理課長 石 川 一 行 計画調査課長 小 國 昌 光 警察本部長 増 田 武 志 警務部長 天 野 真 弓 生活安全部長 藤 林 隆 博 刑事部長 金田一 正 人 交通部長 吉 田 知 明 警備部長 金 崎 将 樹 警務部参事官兼 首席監察官 加 藤 秀 昭 警務部参事官兼 警務課長 前 川 剛 警務部参事兼 会計課長 菅 原 隆 監察課長 小野寺 昌 芳 生活安全部 参事官兼 生活安全企画課長 永 澤 幸 雄 刑事部参事官兼 刑事企画課長 岩 渕 克 彦 交通部参事官兼 交通企画課長 及 川 聰 交通部参事官兼 交通規制課長 三島木 達 也 警備部参事官兼 公安課長 高 橋 淳 総務課長 向川原 学 財政課総括課長 佐 藤 直 樹 〇菅野ひろのり委員長 これより本日の会議を開き、直ちに議事に入ります。 議案第1号から議案第21号まで、議案第27号から議案第43号まで、議案第47号、議案第48号、議案第50号、議案第52号から議案第67号まで、及び議案第69号の以上58件を一括議題といたします。 本日は、ふるさと振興部、ILC推進局及び警察本部関係について、延べ22人の質問者を予定しており、世話人会の協議により、本日の質疑の目安時間は20分といたします。 なお、関連質疑については目安時間を10分とすること、同一部局の審査において質疑と関連質疑を行う場合は、その日の質疑の目安時間の範囲内とすることにしておりますので、あらかじめ御了承願います。 また、これまでと同様に、換気のため休憩いたしますので御協力をお願いします。 初めに、ふるさと振興部長にふるさと振興部関係の説明を求めます。 〇村上ふるさと振興部長 それでは、令和7年度のふるさと振興部関係の歳出予算につきまして御説明を申し上げます。 最初に、当部の予算編成に当たっての基本的な考え方でございますが、令和7年度は、いわて県民計画(2019〜2028)第2期アクションプランに掲げる四つの重点事項のもと、交流人口、関係人口の拡大などの社会減対策、あらゆる分野におけるDXの推進など、県民の幸福度向上を図る10の政策を着実に推進してまいります。 また、三陸、北いわてを初めとする新しい時代を切り拓くプロジェクトの関連事業のほか、小規模町村への支援等、引き続き市町村とのさらなる連携の強化を図る取り組みを推進してまいります。 まず、復興推進の取り組みについてでありますが、被災地の高校生等への通学費用の負担軽減支援を実施する公共交通機関を支援する取り組みなどを推進してまいります。 次に、政策推進の取り組みについてでありますが、教育の分野につきましては、各私立学校の特色ある教育活動への支援などに取り組んでまいります。 居住環境・コミュニティの分野につきましては、岩手県地域公共交通計画に基づき、効率的で利便性の高い公共交通体系を構築するとともに、市町村の利便増進実施計画策定への支援を強化してまいります。 社会基盤の分野につきましては、持続可能な行政サービスを提供するため、庁内において生成型AIを活用した業務の変革を促進する環境構築を実施してまいります。 新しい時代を切り拓くプロジェクトの推進に向けた取り組みについてでありますが、人交密度向上プロジェクトにおきまして、広域的な人口減少対策を推進するため、岩手県でスキルを生かしたい複業人材と企業とのマッチング等を実施するなど、関係人口の量的、質的な拡大を図りますほか、新たに県北・沿岸地域で人口減少対策フォーラムを開催し、男女、世代、地域間のアンコンシャスバイアスを解消する取り組みを実施してまいります。 その他の主要な事業についてでありますが、広域振興局が各地域の地域振興や地域課題の解決に向け、きめ細かな事業を実施するとともに、現場主義に立脚した完結性の高い広域行政等に向けた市町村の取り組みの支援に加え、市町村とのさらなる連携の強化を図り、市町村が行う人口減少対策等の取り組みを支援してまいります。 それでは、歳出予算について御説明申し上げます。 お手元の議案その1、10ページをお願いいたします。ふるさと振興部関係の予算は、2款総務費のうち1項総務管理費の一部、2項企画費の一部、4項地域振興費の一部、5項選挙費、7項統計調査費、12ページに進んでいただきまして、10款教育費のうち1項教育総務費の一部、13ページに参りまして、8項大学費及び9項私立学校費、これらを合わせまして、総額で202億9、900万円余であり、前年度と比較しますと16億9、300万円余の増額となるものであります。 予算の内容につきましては、予算に関する説明書に記載されておりますが、説明は省略させていただきますので御了承願います。 次に、債務負担行為について御説明申し上げます。 恐れ入りますが、15ページをお願いいたします。第2表債務負担行為の表中、3、庁内基幹業務システム整備事業は、財務会計システムを初めとする庁内基幹業務システムの整備に当たり、構築業務が翌年度以降にわたることから債務負担行為を設定しようとするものであります。 次に、4、県政150周年記念事業は、記念式典等の企画構築に相当の期間を要することから、令和7年度から準備を進めるため債務負担行為を設定しようとするものでございます。 続きまして、議案その2の146ページをお願いいたします。議案第34号岩手体験交流施設条例の一部を改正する条例案につきまして御説明いたします。 これは人件費や物件費の伸び等に伴い、記載のとおり、岩手体験交流施設の利用料金の上限額を令和7年4月1日から引き上げようとするものであります。 以上で説明を終わります。よろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。 〇菅野ひろのり委員長 これより質疑を行いますが、質疑、答弁とも簡潔明瞭に行い、議事の進行に御協力をお願いいたします。 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。 〇佐藤ケイ子委員 私からは、バス交通関係についてお聞きしてまいります。 バス事業者が経営が厳しい、それから、運転士確保や厳しいということで、あちこちの路線が廃止になったり、減便になったりということで県民の足が危機的な状況になっておりますし、また、バス事業者に頼っていられなくなり、市町村が持ち出して運行するような状況がかなりふえておりまして、いろいろな状況も確認させていただきたいと思っております。 まず一つ目は、バス運行対策費、新年度2億1、830万円計上されておりますけれども、これは国庫補助事業であります。令和6年度は35路線の補助、車両購入補助4車両分と計上されていたわけですけれども、実績はどのような状況だったか。また、令和7年度の見込みはどうかお伺いします。 あわせて、国庫補助要件は、輸送量15人以上150人以下でありましたけれども、これまで特別措置ということで、被災地域だということとか、その後は新型コロナウイルス感染症の影響で特別措置が講じられてきておりましたけれども、その国庫補助は今後どうなっていくのか、お伺いいたします。 〇山田特命参事兼地域交通課長 まず、国庫補助路線におきます令和6年度の実績についてでありますが、現時点での見込みとなりますけれども、35路線に対しまして1億6、820万円余、車両購入は4車両分で610万円余を見込んでいるところでございます。 令和7年度につきましてですが、31路線に対しまして1億9、560万円余、車両購入は9車両分といたしまして、2、240万円を補助する見通しとなっております。 それから、国庫補助要件の特例措置についてでございますが、佐藤ケイ子委員御指摘のとおりでございまして、東日本大震災津波の被災地特例の激変緩和措置によりまして輸送量要件が緩和されておりまして、輸送量人員につきましては、15人以上という要件が適用されず、150人以下という形になっております。 期間につきましては、補助金交付要綱におきまして、当分の間という形になっておりまして、現在も継続しているところでございます。 〇佐藤ケイ子委員 わかりました。国庫補助要件は当部の間、継続されるということでありますけれども、補助を受けても赤字なわけですので、それでまた路線が少なくなって、35路線補助していたのが31路線になる見込みだという話です。 それから今度は、地域バス交通支援事業費補助金、5、540万円計上されておりますけれども、令和6年度は市町村が行う生活交通路線の確保に要する経費補助は13路線、広域バス路線の廃止による人口減少を抑制するための広域移動を支える代替交通の確保の補助は10路線だったようでありますけれども、新年度の路線はどうなっていくのでしょうか。補助の上限450万円だったわけですけれども、これについての変更はあるかないか、お伺いいたします。 〇山田特命参事兼地域交通課長 まず、地域バス交通支援事業費補助の令和7年度の見込みについてでございますが、広域生活路線確保維持事業につきましては13路線、代替交通に対する補助である人口減少対策路線確保維持事業につきましては18路線となる見通しでございます。 それから、バス路線に対します補助上限額ということでございますけれども、これまでと同様に、市町村と合わせまして450万円でございまして、変更はないところでございます。 〇佐藤ケイ子委員 わかりました。バス事業者が廃止するということで、広域移動を支えるので市町村がバス交通を担う路線がふえるということでした。 次は、地域公共交通再編・活性化推進事業費、1、580万円なのですけれども、令和6年度の実績見込み、そして、これも上限額の変更があるかないかもお伺いいたします。 〇山田特命参事兼地域交通課長 地域公共交通再編・活性化推進事業費についてでございますが、令和6年度におきます実績につきましては、これも現時点では見込みとなりますが、地域公共交通計画の策定やデマンド交通などの実証運行、公共交通マップの作成などの利用促進の取り組み等を行っている15市町村に対しまして補助することとしておりまして、3月1日時点の交付決定額は1、380万円余となっております。 補助上限額につきましては、これまでと同様に、原則といたしまして1市町村当たり500万円であり、変更はないところでございます。 〇佐藤ケイ子委員 市町村が地域バス交通とかをやっているわけですけれども、上限を超えて市町村が負担をしているということで、前は市町村から上限額を引き上げてほしいというお話もあったのですが、市町村は今、どういう状況になっているか。 それから、持ち出しした財政負担に対しての交付税の関係はどういうふうになっているのか、お伺いいたします。 〇山田特命参事兼地域交通課長 県単補助路線の補助上限額の引き上げについての御要望ということでございましたが、令和6年度におきましては、宮古市と北上市の2市から、県単補助の補助上限額の拡大について御要望をいただいたところでございます。ただ、県といたしましては、なかなか厳しい財政事情もございまして、そういう中でも広域バス路線を可能な限り維持するために県単補助制度を設けているところでございます。 なお、市町村が公共交通の運行に対する負担を行う場合には、原則として特別交付税が8割交付されるといったところで措置されているところでございます。 〇佐藤ケイ子委員 わかりました。特別交付金の措置もあるということであります。市町村も持ち出しの関係については悩ましいところでありますし、また、住民の要望も強い事業であります。 それから、バスの運行を支えるには運転士の確保なわけですけれども、運転士確保対策事業費補助1、720万円計上されておりますけれども、令和6年度から運転士確保に向けた事業を実施しておりまして、その成果と課題をどのように把握しておられますでしょうか。 それから、地域公共交通計画の目標に対して、運転士確保はどのような状況になっているかお伺いいたします。 〇山田特命参事兼地域交通課長 乗り合いバス事業者3社におきます令和6年4月から同年12月までの運転士の採用数でございますが、73人となっております。これは前年同期間より24人の採用増となっているところです。 また、令和元年度から5年度までの過去5年間の年間平均採用人数でございますが、50人となっておりまして、12月時点でこれを既に23人上回っていることから、一定の成果があったと考えているところでございます。 一方で、離職者数が多いため、バス運転士の定着が課題と考えております。今年度から実施している乗合バス運転士確保対策費補助では、運転士の定着に向けまして、運転士の研修等の育成に要する経費や、職場環境の改善に要する経費も対象としているところですが、より一層の定着が図られますよう、国に対しましても、待遇改善を進めるための具体的、恒常的な支援策を講じることについて要望しているところでございます。 なお、岩手県地域公共交通計画では、令和6年度から10年度までの5年間で330人の採用を目標としておりまして、1年当たり66人としておりますが、先ほど申し上げましたように、12月末時点で既に73名の採用がなされているところでございます。 〇佐藤ケイ子委員 地域公共交通計画を策定して、運転士の増加にも確実に成果を出しているということでありますけれども、離職が多いというのも大変なことです。運転士だけではなくて、いろいろな業態で離職者も問題にはなりますけれども、県がこういうふうに補助してくれることについては、バスの労働組合からも感謝の言葉をいただいております。ガソリンなどの燃油価格高騰の折にも、コロナ禍のときもそうですけれども、補助もいただいており、県が支えてくれているということは労働組合からも感謝の言葉がありましたので、お伝えしておきたいと思います。 それから次に、通学定期の割引、障がい者へのバス代の割引をバス事業者がやっているわけです。赤字を出しているバス会社でも割引をしているわけですけれども、それを当たり前だと皆さんは思ってきた。私も当たり前なことだと思っていた。これは国からの何らかの補助があるかと思っていたけれども、会社独自の補助制度で、全国的もそうなのでしょうけれども、赤字なので補助制度を検討してくれないかという話も出ているのですが、そういった要望はお聞きになったことがあるかどうか。 それから、地域公共交通の維持のための補助制度の検討に入れてくれないか、どのような所感を持っているのかお伺いいたします。 〇山田特命参事兼地域交通課長 バス事業者によります通学や障がい者への割引に対する補助制度の創設要望についてでございますが、令和6年11月19日に公益社団法人岩手県バス協会から県に対しまして、令和7年度バス対策関係予算に関する要望があったところでございますが、その中には、通学や障がい者への割引に対する補助制度の創設といったことにつきましては、含まれてはおりませんでした。 また、今年度におきましても、バス事業者とは他の機会においてさまざまお話をする機会がございますけれども、そのような要望は聞いていなかったところでございます。 それから、補助制度の創設についての所感ということでございます。バス事業者の行っている割引につきましては、子育てや障がい者への支援という側面もあるかと思いますが、同時に、利用促進の側面も有していると考えているところでございます。運賃収入もバス事業者は増加が見られておりまして、そういう中で、これまで実施されてきた割引分を新たに実施するということにつきましては、なかなか特殊な事情等がない限り、県としては難しいと考えているところでございます。 〇佐藤ケイ子委員 経営も大変な赤字になったわけですけれども、結局は、路線を廃止するとか減便するという形で、サービスをマイナスしてでも経営を維持しなければならないということです。今の話だと、経営状況が少し改善しているようなニュアンスでお話しされたと思うのですけれども、依然として厳しい、サービスも低下しなければならないような状況になっております。これからもバス事業者が健全に維持できるように、そして、県民の足が守られていきますように補助制度の検討などよろしくお願いをして、終わります。 〇岩崎友一委員 私からは2点。 まず1点目が、知事の大切なマニフェストプラス39の一つでもありますまちづくり会社についてであります。最初に聞きますけれども、このまちづくり会社設立に向けた現在の進捗状況をお知らせください。 〇森沿岸振興課長 まちづくり会社の検討に係る進捗状況でございますけれども、まちづくり会社については、昨年5月に庁内ワーキンググループを設置し、観光まちづくりの専門家、沿岸地域の宿泊事業者等の意見も聞きながら、事業の方向性や組織形態などについて検討してきたところであります。 今年度、検討を進めてきた中で、営利事業と受け入れ態勢整備等の公益性の高い事業をどのように両立させていくかなどについて、なお一層の検討が必要と判断したところでございます。 こうしたことから、令和7年度は、三陸DMOセンターを運営している公益財団法人さんりく基金と連携し、新体制の構築に向けた具体的な検討を進めていきたいと考えております。 〇岩崎友一委員 このまちづくり会社でありますけれども、知事がどのような思いでこういったマニフェストをつくったのかはわかりませんが、事実関係として私が把握している限りでは、知事からは、おととしの私の一般質問に対して、私個人としましては、現在、さんりく基金や三陸DMOセンターが果たしている役割をさらに発展させ、地域の知恵と力を結集することにより強力に三陸振興を進める先導的役割を果たすことができると考えたとあります。まちづくり会社の議論をする前に、私は、さんりく基金、そして、三陸DMOセンターのこれまでの取り組みであったり成果等をまずは最初に評価することが大切だと思っておりますけれども、これらさんりく基金、三陸DMOセンターのこれまで果たしてきた役割と、それぞれの実績と課題についてお知らせください。 〇森沿岸振興課長 まず、さんりく基金と三陸DMOセンターの役割についてでございますけれども、さんりく基金は、産官学民の研究交流や市町村等の主体的な取り組みを支援することなどを目的といたしまして、平成14年に設立され、助成事業や調査研究事業等を行ってきたところです。 その後、東日本大震災津波からの復興の取り組みを進める中で、復興のその先を見据え、地域の総合的な振興を目的とした推進体制を段階的に整備することとし、平成28年に、さんりく基金の組織を拡充する形で、観光地域づくりの推進を目的とする三陸DMOセンターを整備し、令和4年には、沿岸地域での現地機能を強化するため、三陸DMOセンターの活動拠点を宮古市に移して取り組みを推進しているものであります。 このように、さんりく基金は、設立当初から有している助成等によりさまざまな主体の取り組みを支援する役割と、三陸DMOセンターが有する人材育成等により観光地域づくりを推進する役割の二つを有し、三陸地域の振興に取り組んできたところでございます。 次に、さんりく基金と三陸DMOセンターの実績と課題でございますが、さんりく基金が実施してきた助成事業の令和元年度から令和5年度まで過去5年間の助成実績でありますが、研究機関等に対する調査研究事業は32件、3、798万円余、事業者等に対する新商品、地域サービス開発事業は121件、4、804万円余、地域振興活動団体に対するイベント開催事業は11件で5、932万円となっておりまして、これらの助成事業を通じて地域の振興に寄与してきたものと認識しております。 次に、三陸DMOセンターの実績につきましては、市町村や関係団体の観光地域づくりの取り組みを支援しておりまして、具体的には、携帯電話の位置情報を活用した来訪者の属性、動態に係る調査、分析を実施し、市町村と結果の共有を図ったほか、三陸観光プランナー養成塾を開催し、令和5年度までに100名のプランナーを観光人材として養成、また、三陸観光フォーラムの開催による三陸地域が一体となった観光振興の機運の醸成や三陸観光商談会の開催による観光プランナーや地域の宿泊事業者等の販売力の強化などに取り組んできたところでございまして、市町村からも一定の評価をいただいているものと受けとめております。 一方で、産学官民の研究交流等の支援や調査研究を担う、さんりく基金当初からの役割と、観光地域づくりの取り組みを推進する三陸DMOセンターでは役割が異なることもあり、業務の効率化や人材の育成など、組織マネジメントの難しさもあるものと考えております。 今後、さんりく基金の事業の財源となる特定資産が逓減する中で、さんりく基金の組織体制の見直しも行いながら、より効果的、効率的に事業を実施していく必要があるものと考えております。 〇岩崎友一委員 私もそれぞれのさんりく基金の助成事業を見まして、助成実績に関して今、御答弁をいただきましたけれども、本来であれば、さんりく基金が目指すものは助成実績ではなくて、例えば、市町村民の所得を上げるとか、三陸DMOセンターであれば、具体的に三陸への観光客の入り込み客数の増加、あるいは観光消費額の増加というものをしっかり定めて、それをめがけて取り組むべきだと思うのですが、そういった最終地点を目指してこれらの組織はやってこられたのでしょうか。 〇森沿岸振興課長 これらの助成事業等につきましては、それぞれの助成事業の中で、商品の開発でありますとか研究が進むことを目的として取り組みを進めてきたものと考えております。 また、三陸DMOセンターの観光地域づくりにつきましても、DMOとして観光交流人口の拡大や観光入り込み客数の増加を目的に活動してきたものと考えております。 〇岩崎友一委員 それらの実績はどのように評価しますでしょうか。 〇森沿岸振興課長 それらの実績の評価でございますけれども、例えば、調査研究事業、新商品・サービス開発事業で採択された事業の成果につきましては、例えば、令和5年度は国立研究開発法人水産研究・教育機構が、サーモン類の海面養殖に適した新たな種苗生産技術の開発や、学校法人北里研究所などによる褐藻マツモの人口種苗生産に関する実証実験など、6件の事業に対し、総額で575万円余の助成を実施したところであります。 こういった研究成果の活用状況につきましては、令和元年度から令和4年度に助成を行った23件のうち19件がその後の継続的な研究活動や事業化に向けた具体的な取り組み、地域への技術展開、導入等につながっているところでございます。 次に、新商品・サービス開発事業への補助につきましては、令和5年度は、11件の事業に対し総額で384万円余の助成を実施したところでありまして、その中で、助成を受けて三陸ジンジャーが開発いたしました、クラフトジンジャーシロップのジンジャーアップコーディアルみろくが新東北土産コンテストでインバウンド特別賞を受賞したほか、一般社団法人大野ふるさと公社が開発した、ひろの赤鶏カレーが、いわて銀河プラザ等で販売されるなど、地域の資源を活用した商品の販売につながっていると考えております。 〇岩崎友一委員 私が聞きたかった実績は、今、次の質問の答弁をいただきましたけれども、その前の、三陸振興という部分で市町村民所得であったり、例えば観光客の入り込み客数、そういったものが上がっているかどうかという部分の実績をお聞きしたかったのです。 〇森沿岸振興課長 沿岸地域の市町村民所得についてでございますけれども、直近の令和3年度は、三陸地域は前年度比で4.6%の減となっておりますけれども、これは三陸沿岸道路の完成により建設業部分の大幅な減が大きな要因となっていると推察されるところであります。 また、1人当たりの市町村民所得につきましては、令和3年度は三陸地域で248万3、000円となり、前年度比2.3%の減となっているところでございます。 また、沿岸地域の観光客の入り込みの状況につきましては、令和5年は566万1、000人回となっておりまして、前年度比で111.6%となっております。コロナ禍以前の水準には達していないものの、沿岸地域や各圏域と同様に、回復の傾向にあると考えております。 〇菅野ひろのり委員長 執行部に申し上げます。答弁は簡潔にお願いします。 〇岩崎友一委員 今、御答弁いただきましたが、その実績をもってさんりく基金、三陸DMOセンターが当初の役割を果たしたと胸を張って言える数値なのでしょうか。 〇森沿岸振興課長 三陸DMOセンターが設置されて以降、沿岸地域の観光入り込み客数は増加傾向にございまして、明確にそれが寄与しているという相関関係は正確にはお示しできるものではございませんけれども、三陸DMOセンターの取り組みや活動が観光入り込み客数の増加、また、回復に寄与しているものと考えております。 〇岩崎友一委員 私は、これはまだまだしっかりとやらなければならないという感想を持っています。 次に、具体の事業について。先ほど答弁いただきました。確かに、調査研究は、岩手医科大学や岩手大学が多く活用されていると思っていますし、新商品・地域サービス開発事業も、ワサビであったり、カキのカレーパンであったり、山田町はアカモクを活用したスキンケア商品の開発とか、さまざま助成はされているわけでありますけれども、こういった研究がしっかりと商品化に結びついているのか。また、新商品の開発もしっかりと商品化されて、事業者が潤って、その事業が経営に貢献しているかどうかというあたりまでしっかりとフォローされているものなのでしょうか。 〇森沿岸振興課長 新商品・地域サービス開発事業に採択された事業者の採択後の収益状況、商品の販売状況等についてでございますけれども、この助成制度につきましては、事業化に向けた研究や試作品の開発、商品化等を支援しているものでございまして、その後に事業化に至った商品販売の状況でありますとか事業者の収益状況等については、現状では、事業者から報告を求める仕組みとはなっていないものの、助成事業の実施に際しましては、さんりく基金の職員が各事業者を訪問し、商品の企画開発の状況の把握に努め、必要に応じて専門の支援機関等を紹介する等の支援を行っているところでございます。 〇岩崎友一委員 結果、その商品化にしっかり至ったのかどうかと、それで事業が潤っていかなければいけないわけであって、その辺も含めて、ゴールを目指してやっているかと思いますので、報告を求めている、求めていないというのも別に聞いていませんし、しっかりとお伺いをして、状況を確認する。この会社は成功してよかったなど、そういったフォローアップ体制が必要だと思いますが、その辺、いかがですか。 〇森沿岸振興課長 商品の個々の販売状況でありますとか、事業者、会社等の個々の事業部門の売り上げですとか、経営状況というものにつきましては、会社の御協力をいただいて、公表や情報提供いただけるものと考えておりまして、岩崎友一委員の御指摘も踏まえまして、今後のフォローアップについても検討していきたいと思います。 〇岩崎友一委員 ぜひよろしくお願いします。 先ほど答弁にもありましたけれども、私も気にしているのは、さんりく基金は、三陸・海の博覧会の残ったお金等々を活用してつくられたものですが、この基金が枯渇しそうだという点について危惧を覚えています。枯渇するであろう時期と、その後のさんりく基金の体制について、どのようにお考えになっているのでしょうか。 〇森沿岸振興課長 さんりく基金の資産の状況とその後の体制についてでございますけれども、さんりく基金の令和6年度末時点の保有資産の状況は、法人存続の基礎となる基本財産が約3億4、000万円、事業のための財源となる特定資産が約2億4、000万円となるものと見込んでおります。 このうち、特定資産は、近年の法人の事業費や県からの負担金の収入の状況等を踏まえまして、一定の条件のもとで試算をいたしますと、令和10年度の期首で約1億円程度になるものと見込んでおりまして、今後、さらなる事業費の圧縮や新たな財源の確保がなされない場合には、令和10年度から令和11年度ころに財源が不足するものと見込んでおります。 その後の体制につきましては、さんりく基金が担っている役割や、これまで行ってきた取り組みの成果などを踏まえ、関係する方々からの御意見もいただきながら、法人と連携し、検討していきたいと考えております。 〇岩崎友一委員 数年でさんりく基金も枯渇してしまうということになってしまうわけであります。岩手県の場合は、地域連携DMОに登録しているのは三陸DMOセンターではなくてさんりく基金なわけでありまして、この辺も含めて総合的に考えなければならない。先ほど評価、実績もお聞きしましたけれども、そういった部分の課題点も含めて、まちづくり会社のあり方は検討しなければいけないと思うわけでありますけれども、その辺に関しては、どのようなお考えをお持ちですか。 〇森沿岸振興課長 先ほど御答弁申し上げたとおり、さんりく基金は、産学官民の研究交流や市町村等の主体的な取り組みを支援する設立当初の役割と、三陸の観光地域づくりの推進を担う三陸DMOセンターの二つの役割を担っているところでございますが、復興のその先を見据えて、地域の総合的な振興を図っていくためには、三陸DMOセンターが果たす役割は今後一層重要になっていくものと認識をしております。 一方で、さんりく基金の保有資産の状況もあることから、三陸DMOセンターの将来のあり方につきましては、さんりく基金の助成事業等のあり方の検討もあわせて、抜本的な体制の見直しも含めて検討していきたいと考えております。 〇岩崎友一委員 知事のマニフェストには、まちづくり会社は三陸を総合的にプロデュースするとあります。ただ、どこまでかというのが、わからないのです。今で言えば、例えば、さんりく基金が果たしている商品開発等々、一部は事業者支援にもなるでしょうし、三陸DMOセンターに限れば観光に特化しているという部分でありますが、総合的にプロデュースとなりますと、例えば中小企業、県北・沿岸部は非常に多いわけでありますが、そういった商工業の分野等への支援も含めて検討していくのか、その辺、現段階で協議されている内容についてお示しください。 〇森沿岸振興課長 担当課といたしましては、現在、さんりく基金が有している助成事業の機能と、三陸DMOセンターが有している観光地域づくりの機能を現在の環境、また、将来を見据えた形で深化、発展させていくことが必要と考えております。この助成事業の中は、さまざまな主体を支援していくという役割でございますので、その支援の仕方について、いろいろ方法があるかと思いますけれども、幅広く検討していきたいと考えております。 〇岩崎友一委員 ぜひ本当の意味で三陸地域の振興を、言葉だけではなくて、実績が伴うような組織にまちづくり会社をしてほしいと思いますし、もう一つ加えて言えば、県北・沿岸振興本部もありますので、これらの体制、役割もしっかり明確化をしながら、まちづくり会社も含めて検討していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 最後、二つ目でありますけれども、おととし、私が三陸防災復興プロジェクトの継続的な開催、これは毎年やっているのですが、質問した際に知事から答弁があったものでありますが、岩手県政150周年記念事業についてであります。三陸防災復興プロジェクトの開催にはなかなか前向きな答弁をもらえないのですが、150周年記念式典において、最終年度の令和8年、記念行事や記念イベントの開催を予定している。知事は、沿岸部における開催も検討することとしていると答弁をいただいておりますけれども、その後の検討状況をお知らせください。 〇兼平ふるさと振興企画室企画課長 岩手県政150周年記念事業についてでございますが、事業の実施に当たりましては、経済、教育、医療福祉関係など、各界の方々が参画する実行委員会でも議論を行っていただきながら、実施内容の検討を進めているところです。 取り組みの最終年度となります令和8年度の事業内容についての詳細な検討は今後行っていくこととなりますが、記念となる行事につきまして、沿岸地域における開催を引き続き検討しているところでございます。 関係部局とも連携しまして、実行委員会においても議論を行っていただきながら、本事業が次代を担う人材の育成や地域振興にも資するような形で実行できるよう、引き続き検討を進めてまいります。 なお、令和7年度当初予算案におきまして、文化スポーツ部と連携し、釜石市において橋野鉄鉱山世界遺産登録10周年記念、三つの世界遺産連携フォーラムを開催するための経費を計上しているところでございまして、県政150周年記念事業として、来年度におきましてもさまざまな事業を実施し、こうした内容も引き継ぎながら、最終年度となる令和8年度の取り組みにつなげてまいりたいと考えております。 〇中平均委員 私からは、県北振興の関係について質問させていただきます。 最初に、北いわて産業・社会革新推進コンソーシアムについてお伺いいたします。このコンソーシアムは、令和3年8月31日に設立ということでございます。北いわて産業・社会革新ゾーンプロジェクトを推進するためのコンソーシアムと認識しております。そして、令和4年2月から年1回、今まで計4回開催されてきておりますが、まずは内容と実績をお伺いいたします。 〇佐藤県北振興課長 北いわて産業・社会革新推進コンソーシアムについてでございますが、コンソーシアムの取り組み状況を市町村や企業、関係機関等へ周知し、取り組みへの参加を促進するとともに、会員相互の連携を図ることを目的として、毎年度、シンポジウムを開催しております。 このシンポジウムでは、主に農林水産資源、特に森林資源などを生かした持続可能な地域づくりをテーマとした基調講演のほか、地域で先導的な取り組みを行っている企業等から取り組み事例の紹介をいただいております。 令和3年度、第1回目でございますが、東京大学プラチナ総括寄附講座の菊池代表から基調講演をいただいた後に、地域資源を活用した取り組みをやっていらっしゃる企業、それから、県立大学から事例紹介をいただいております。 令和4年度につきましては、一般社団法人プラチナ構想ネットワークの平石事務局長から、森林資源を活用した地域活性化というテーマで基調講演をいただいた後に、同じく地域の資源を活用して活動していらっしゃる企業、それから、県立大学の先生方から事例紹介をいただいております。 令和5年度につきましては、東京大学未来ビジョン研究センターの菊池教授から、資源循環についての基調講演をいただいて、事例紹介として、営農型太陽光発電であるとか、木質チップを活用した森林産業の活性化といったことについての事例紹介を行っております。 今年度につきましては、2月13日に二戸市におきまして開催しまして、立命館大学日本バイオ炭研究センター、バイオ炭燃料等の製造を手がけるソラリアント・キャピタル株式会社、そして、今年度、JST―科学技術振興機構のCOI−NEXT―共創の場形成支援プロジェクトに採択されました、いわて畜産テリトーリオ創造拠点の代表であります岩手大学農学部の澤井教授から事例紹介をしていただいたところでございます。 各回とも60人から80人の参加を得ているところでございます。 〇中平均委員 そういった中で、今まで4回やられてきて、私も全部、Zoom等で聞いているのですけれども、回によって非常にわかりやすいときもあれば、非常に難解なときもあって、私自身もきちんと勉強して聞いているつもりですけれども、なかなか難しいところがあると思っております。 そういった中において、県北振興にきちんとつなげていくということだと思います。今までさまざま事例を各回ごとに紹介していただいて、取り組みを進めているとお伺いしております。たしか総務委員会では、久慈市のバイオ炭の視察に来ておられたと思っておりますが、コンソーシアムの波及効果をどのように捉えているのかお伺いいたします。 〇佐藤県北振興課長 先ほど御答弁しましたコンソーシアム主催のシンポジウム等におきまして、事例発表者と参加者のマッチングであるとか、発表者同士の関係強化に加えまして、具体的な協業に向けた動きにもつながっております。 具体的には、昨年度、基調講演をしていただいた、垂直式の太陽光パネルを手がけている再エネ事業者と、そこに参加していた一戸町がつながりまして、今年度、町議会議員の視察であるとか、実際に一戸町内でそういった事業をやる適地を探すというような動きにもつながっております。 〇中平均委員 議員連盟でも北海道の垂直式太陽光パネルを見させていただきましたし、きのうの小林正信委員の総括質疑でも、ペロブスカイト太陽電池というものが紹介されました。そういった中で波及させていくことが非常に大切なのだと思っています。これをさらに大きくしていくというか、どうつなげていくかということが県北振興につながっていくのだろうと思っております。 令和7年度以降も継続して進めていくということだと思うのですが、より波及、もっと広めていく取り組みをどのように活動していくのか、今後の取り組みについてお伺いいたします。 〇佐藤県北振興課長 これまで県北地域、北いわてで先進的な技術、先端的な技術を活用した、また、地域資源を活用した産業振興、地域振興を図っていきたいということで、種をまいている状況です。この種を着実に事業化に結びつけていくために、大学であるとか市町村、事業者、これは県外の事業者も含めてですけれども、そういった主体を巻き込みまして、事業化に向けた取り組みを強化していきたいと考えております。 〇中平均委員 ありがとうございます。大いに期待しています。知事のさまざまな答弁でも、県北地域という答弁になると、県北・沿岸振興本部を立ち上げていますが、いつのときでも、絶えず、可能性にあふれる地域という表現を使っていただくのですけれども、いつまでもあふれる地域でなくて、それを具現化していかなければならないと思っています。そういった意味で、今、種をまいている活動は非常に大切だと思っているのですが、それが早く芽を出して、そして大きく巻き込んでいくということだと思います。 2番目に移ってまいりますけれども、そういう意味において、いろいろ種を植えて出てきている、これをどういうふうに連携させていくのかということだと思います。今のコンソーシアムで聞いたバイオ炭もそうですし、営農型の太陽光発電といったものをどのようにふやしていくかということだと思っています。そして、代表質問でも質問しましたが、洋上風力発電の関係であり、また、県北地域のアパレル等を含めた産業振興であり、一次産業、地域のさまざまな魅力ある資源があふれている。 しかし、その活用をどうしていくかというところ、地域振興における取り組みといったこと、これは県北地域に限らず多岐にわたっていると思うのですが、その一つ一つの、当然、各部局があって、その中でやられているのは重々承知しておりますが、どのように連携していきながら、これからの県北地域全体、沿岸地域もそうですし、岩手県全体の発展につなげていくのか。 一つ一つの部局でやって、一つ一つ成果が出てきている。ただ、それをもっと大きなうねりにしていかなければならないと思うのですけれども、この点についてお伺いいたします。 〇佐藤県北振興課長 県北振興に向けた連携についてでございますが、副知事を本部長とする県北・沿岸振興本部におきまして、各部局の参画のもと、地域資源を活用した産業振興や、新たな交通ネットワークを生かした交流人口の拡大などについて、全庁を挙げて取り組んでいるところでございます。 また、北いわて産業・社会革新ゾーンプロジェクトのワーキンググループには、ゾーンプロジェクトを構成する事業を所管する担当課等が参画しまして、各取り組みの情報共有であるとか意見交換を行いながら、連携を図って推進しております。 こうした各施策の効果を早期に発現させるために、例えば、バイオ炭による収益性の高い農林業の確立を目指す事業におきましては、土壌改良や農地への炭素貯留に関する社会実証に加えまして、生産した農産物のブランディング化を図るため、レストランフェア及び生産者との交流イベントを行う経費を令和7年度当初予算案に計上するなど、事業化に向けた動きを加速していきたいと考えております。 今後におきましても、県の関係部局の連携のみならず、市町村や事業者、大学等、多様な主体の参画と協働が重要であると考えておりますので、北いわて産業・社会革新推進コンソーシアムの枠組も活用しながら、取り組みを進めていきたいと考えております。 〇中平均委員 今、バイオ炭等に予算をつけてやっていくということでありますが、いろいろ聞いていくと、バイオ炭も余り高くなってくると、当然、肥料として使われない。また、距離があると輸送費に負けてしまうという実態があります。そうすると、岩手県内でも振興局管内に生産拠点があって供給していくということがないと、実態としての大きな意味でのうねりになってこないだろうと思うわけです。そういったところをこれからということでありますけれども、令和7年度以降、早期の施策の発現効果の期待をみんなしているわけです。 最後に、早期の効果を期待しますが、見通しについて、ふるさと振興部長にお伺いします。 〇村上ふるさと振興部長 県北振興についての早期効果発現ということで御質問いただきました。私は4月にふるさと振興部長になりましたけれども、これは沿岸振興も県北振興も同じなのですが、職員の皆さんには、少しでも早く成果を出そう。そして、その成果が、言葉が悪かったら申しわけないですが、小さくてもいいから成果を少しでも出して、地域の人たちに還元をして見えるようにしていこう。それを4月以降、県北・沿岸振興の仕事に関しては言ってきたつもりであります。 先ほどバイオ炭のレストランの話がありましたけれども、バイオ炭でできた収穫物をレストランで提供して、地域の人たちに食べていただければ、そのよさみたいなのが伝わったり、いろいろな可能性が伝わったりするのではないかということで考えた取り組みでありますけれども、いずれ、種をまくのも大事ですが、やはり成果を出して、少しでも地域の皆さんにわかっていただいて、還元するような取り組みを一つでも多く実現していくということが県北・沿岸振興で重要なことだと私は思っていますので、そうした取り組みが令和7年度も一歩でも二歩でも前に進むように取り組んでまいりたいと考えております。 〇中平均委員 ありがとうございます。ぜひとも種を植える、そして芽が出てくる、それが大きなうねりとなって地域を潤していくということだと思っていますので、よろしくお願いします。 今、バイオ炭とか太陽光の話も出ていますけれども、一つ一つやっていくと、恐らく時間がどれだけあっても足りないくらいのものになるのですけれども、それを部局にもいろいろ聞いていきますが、うまく連携させて、さらに、今、ふるさと振興部長がおっしゃったように、少しでも早い成果等を期待しておりますので、よろしくお願いいたします。 〇佐々木努委員 大きく2点についてお伺いいたします。 初めに、高等専修学校への支援、具体的に言えば、星北高等学園に対する支援について、今回も取り上げさせていただきます。何度も同じ質問になって申しわけないですが、星北高等学園の役割についてのふるさと振興部の認識についてお聞かせください。 〇安齊学事振興課総括課長 星北高等学園の役割の認識について御答弁させていただきます。 星北高等学園は、大学入学資格を取得することができる本県唯一の高等専修学校でございまして、今、全国的な傾向と同様に、本県におきましても、中学生を中心に不登校生徒が増加している現状において、不登校経験のある生徒などを積極的に受け入れるなど、個々の状況に応じた学びの機会を提供する重要な役割を担っているものと認識しているところでございます。 〇佐々木努委員 教育委員会以外でもそのような認識を持っていただいているということは、非常にありがたいことでありますし、感謝したいと思います。これまでも高等専修学校という立ち位置から、国の支援が思うように受けられていないということで、我々としても私立の高等学校同様の支援をしていただきたいということで、国にも意見書を出しておりますし、県に対しても、国が完全実施をするまでの間、県がかわって支援してほしいという要望を行ってきました。その結果、県としてもこれまでさまざまな取り組みをしていただいていると思っておりますが、星北高等学園が毎年、県に対していろいろな要望をされていると思いますが、その対応状況についてお聞かせいただければと思います。 〇安齊学事振興課総括課長 星北高等学園からの要望の対応についてでございます。 学園からは例年、経常的経費に係る運営費補助金の増額、先ほど佐々木努委員からも御紹介がありましたとおり、具体的には、全日制の私立高等学校と同程度の補助金額の確保について御要望いただいているところでございます。 県では、この要望を受けまして、他県の動向、また、同学園の運営状況等を踏まえまして、高等専修学校の教育環境を充実するため、令和5年度には、人件費などの経常経費に対する補助単価を倍増させたほか、令和6年度には、スクールカウンセラーなどを配置するための経費について、本県独自の不登校対策支援制度を創設したところでございまして、同学園に対する支援総額でございますが、令和4年度の当初予算額が215万8、000円であったものですが、令和7年度当初予算案には1、336万1、000円と6倍を超える額を計上しているところでございます。 また、こうした支援については、本県の厳しい財政状況のもと、県の一般財源のみによる支援には限界があることから、国に対して補助制度の創設と十分な普通交付税措置について要望しているところでございます。 〇佐々木努委員 令和5年度に、今お話しになったように運営費の倍増、1人当たりの単価の倍増ということで、支援の額を上げていただいたということに対しては私も感謝を申し上げたという経緯がありますけれども、実際に私立の高等学校の運営費と比べれば、まだ3分の1にも達しない額であります。 学校側も物価高、そして、皆さんも御承知のとおり、中学校の不登校が年々ふえていて、令和5年度も1、616人、中学校で不登校になっている。そういう子供たちの受け皿ということで、さらにその役割が期待されている中で、学校独自で校舎を増築したりという取り組みもされているということであります。そういうものも含めて、運営が大変厳しい。 そういう中で、倍にしたからそれでいいのではないかとか、不登校対策として新たに660万円も措置した。そこでとめないでいただいて、毎年度毎年度、少しずつでもいいので、拡充をしていただく、特に運営費の部分を拡充していただく。 佐賀県では、私立高校と丸々同様の支援を県が行っているという事例もあるわけでありますから、県財政が厳しいというのは私も百も承知で言っているわけでありますけれども、若者支援とか県外流出をとめようと思っていらっしゃるのならば、ほかの事業を見直しても、不要な事業を見直しても、これから大事になってくるところに予算を使うという考えにぜひ立っていただきたいと思うわけでありますが、ふるさと振興部長の今後の取り組みの考え方についてお伺いしたいと思います。 〇村上ふるさと振興部長 先ほど学事振興課総括課長から答弁申し上げましたし、佐々木努委員からも言及がありましたとおり、これまで通常の運営費の補助、それから、不登校対策の補助ということで、星北高等学園に対する補助を行ってまいりました。生徒1人当たりの補助金額で比較すると、東北地方で今、最も高い水準になっていますし、全国でも高い水準になっております。 高等専修学校の話ですけれども、今、佐賀県の例を佐々木努委員から紹介していただきましたけれども、生徒1人当たりの補助単価に直すと、低いところは数百円から、高いところは佐賀県のように30万円というような形で、全国的にかなりばらつきがあるのが現状でございます。今、本県でもそうでありますとおり、不登校の受け皿として、他県でも機能をしっかり発揮している学校ということでありますので、まずは国に対して、こういう役割を持ってきちんとセーフティネットとして機能している、それは全国どこでも同じなので、私立の高等学校と同じように補助制度をしっかりつくって、地方財政交付金措置もしっかりしてほしいということを訴えていかなければならないと思っております。 それから、私も星北高等学園に行って、校長先生以下皆さんと意見交換してまいりましたけれども、きめ細かい指導をしていただいて、生徒も通常の学校に行けなかったけれども、星北高等学園だときちんと通えているという子もたくさん拝見してまいりました。運営上の課題があって御要望いただいているというのも、そのとおりでございますので、どういう形でさらなる支援につなげられるか、学校と丁寧に意見交換しながら、今後も検討していきたいと考えております。 〇佐々木努委員 本来ならば、国会で私立高校の無償化を言うのであれば、こういうところをしっかり議論してほしいと思うわけであります。ここで言っても仕方ありませんが、いずれにしろ、ふるさと振興部として、これから本当に大事な課題なのだということは、ぜひ強く感じていただいて、支援の拡充を来年度に向けて図っていただく検討をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。 それから次に、JR路線の利便性の向上についてお伺いいたします。この後、どなたかがJR赤字ローカル線の維持のことを取り上げると思いますので、私はJR東北本線の利便性の向上についてお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 JR路線の利便性向上に係る沿線市町村との連携状況、どのようになっているのかということを最初にお伺いしたいと思います。 〇中嶋地方路線対策監 JR路線の利便性向上に係る沿線市町村との連携状況についてですが、鉄道の一層の利用促進と公共交通の維持、活性化を図るためには、地域の意向がより反映されたダイヤ編成等を通じ、利用者の利便性の向上を図っていくことが重要であると認識しているところです。 このことから、県では毎年、県内市町村の要望事項を取りまとめ、JR東日本に対して、ダイヤ編成のほかスイカのエリア拡大等、利便性向上につきまして幅広く要望しているところでございます。 〇佐々木努委員 要望していただいているということですが、年々、利便性が悪くなっているということを私も地元の方々からお聞きをしておりますし、私もそのような認識でおります。新聞報道でもありましたけれども、今月の3月15日で私の地元である奥州市、金ケ崎町のJR金ケ崎駅と前沢駅が無人化になることになりました。切符の券売機も撤去される。さらに、前沢駅に関しては、待合室のエアコンも撤去するということがJR東日本から示されたということで、慌てて市がJR東日本に要望し、協議を行っている。回答待ちだということでありました。 これまでもさまざま利便性の向上のために市町村が県に対しても何とか一緒になって要望してほしいということで、毎年、統一要望として県に出されているにもかかわらず、向上どころか後退をしている、ますます不便になっていくという状況になっていて、市町村とか県の要望の声がJRに本当に届いているのかというよりも、住民の声が届いているのか、私は非常に疑問を感じているところであります。 そういう中で、今、県で毎年要望しているということですが、JR東日本の対応はどういう状況なのでしょうか。 〇中嶋地方路線対策監 利便性向上に向けましたJR東日本への要望、協議状況についてでございますが、JR東日本では、例年3月にダイヤ改正を実施しているということで、おおむねその1年前に要望を実施しているところでございます。 近年の要望の実現状況でございますが、過去5年間で見ますと、一部実現も含めまして、令和3年3月改正においては4件、令和5年3月改正においては6件が実現しているところでございますが、令和4年3月改正、令和6年3月改正及び今回の令和7年3月改正においては、実現したものはないという状況になっているところでございます。 〇佐々木努委員 そうなのです。どんどん不便になっていて、利用者をふやすということではなく、逆に利用者を減らすための取り組みをされているのではないかと疑ってしまうような、私はそのような思いを持っているわけであります。 県はどのような形で、例えば、年1回要望しているだけなのか、それとも随時やりとりしているのか、それはわかりませんし、知事が年に1回ぐらい、JR東日本の社長に要望をするようなこともやっているのか、やっていないのか、わかりませんけれども、いずれ、県としてそういう実態であるということはしっかりと認識していただいて、要望がしっかりと実現されるように、ぜひJR東日本に働きかけていただきたいと思います。今後の県の取り組みについてお伺いをしたいと思います。 〇中嶋地方路線対策監 今後の取り組みについてでございますが、佐々木努委員御指摘のとおり、残念ながら要望の実現項目が少数にとどまっているということでございまして、実現に向けた取り組みの強化が必要であると認識しているところでございます。 要望実現に向けまして、現在の要望活動について、JR東日本に率直に御意見を伺ったところ、要望時期が早いほうがより検討しやすいといった御回答もございましたので、来年3月の改正に向けた要望につきましては、例年より1カ月前倒しをしまして、既に2月に実施しているところでございます。 また、市町村に対しましても、JR東日本が検討しやすいように、要望内容や根拠データ等を明確に示すように御助言するとともに、JR東日本に対しても、実現できない場合にはその理由をより具体的に示してほしい旨、今後お願いしていきたいと考えているところでございます。 引き続き、市町村の声をきちんと把握いたしまして、連携を強化しながら、地域の意向がより反映されたダイヤ編成等になって、利用者の利便性の向上が進むよう取り組んでまいりたいと考えております。 〇佐々木努委員 JR東日本とのやりとりについても、随時市町村にお知らせしていただきたい。県に要望しっぱなしで、県としてはJR東日本に要望をしました。そこで終わりではなく、どういう話だったのかとか、そういうものをしっかりと市町村に返すということをぜひやっていただきたい。市町村が県の動きがわからないという話も一部聞かれるわけでありますので、そこはしっかりと連携を図っていただきたいと思います。よろしくお願いします。終わります。 〇菅野ひろのり委員長 答弁はいいですか。 〔「関連」と呼ぶ者あり〕 〇福井せいじ委員 今、佐々木努委員から、星北高等学園についての質問がありました。私も確認をしたいのですけれども、先ほど、ふるさと振興部長から、こういった学校についての支援を国へも訴えていきたいというようなお話がありましたが、どういう形で訴えていくのか。そしてまた、国としては、不登校の中学生を受け入れ、そしてまた、育てて巣立たせるというような学校に対して、どういった考え方を持っているのか教えていただきたいと思います。 〇村上ふるさと振興部長 現状、私立高等専修学校に対する国の支援は普通交付税で措置されているのですが、それは通常の私立学校と比べると非常に小さな金額になっています。通常の私立学校については、私立学校に対する国庫補助があり、国庫補助の残に対して地方財政措置もある。その地方財政措置も私立専修学校よりも大きな額があるということで、国の支援の差がありますので、そこをしっかり、私立学校と同様に国の支援をしていただきたいということを要望しておりますし、引き続き要望していきたいと思っております。 〇福井せいじ委員 くしくも、きょうは星北高等学園の卒業式です。私はここ何年か、議会もあって卒業式にはなかなか出席できませんが、入学式と卒業式もどちらも出させていただいたことがあります。入学するときの子供の不安な表情が、卒業するときには生き生きとして卒業式に臨んでいる。僕はすばらしい教育をしていると思います。中学校に通えなかった子供が大学に進学したり、また、卒業して就職したりして、非常にすばらしい教育をしています。 私はこういった存在を、その価値をもっと国へ伝えてほしいと思っています。通常の私立の高等学校もすばらしいのですけれども、こういった体制で教育をしていることをお伝えして、新たな支援制度を創設してほしいということをぜひ全力で伝えていただきたいと思います。ふるさと振興部長からまたお考えを聞きたいのですけれども、いかがでしょうか。 〇村上ふるさと振興部長 今、福井せいじ委員から我々が考えているのと同じようなお考えをお示しいただいて、我々としても、国への要望の仕方もしっかり考えてやっていきたいと思いますし、今、福井せいじ委員がおっしゃったような、地域で高等専修学校が果たしている役割もきちんと国に実態が伝わるような要望の仕方を我々としてもしっかり考えて対応していきたいと思います。 〇福井せいじ委員 できるだけ早く、ある意味、存続の危機なのです。教職員の方々の賃金も非常に低いし、そしてまた、校舎自体が既に定員を上回るぐらいの応募があって、校舎も狭くてやりきれない状況にあります。ぜひともスピード、速さを加速しながら訴えてほしいと思いますので、よろしくお願いいたします。 〇畠山茂委員 6項目ほど、簡潔にお伺いしたいと思います。 1点目に、三陸総合振興体制構築支援事業費1、400万円の新規事業についてお伺いします。 三陸地域の観光産業等の振興を図るという目的でやる事業のようですが、新体制のイメージや今後の組織の具体的な取り組み、ミッションをお伺いしたいと思います。 〇森沿岸振興課長 新体制のイメージやミッションについてでございますけれども、新体制は、広域的な視点を持って、新たな交通ネットワークや港湾機能、三陸鉄道、三陸ジオパークやみちのく潮風トレイルなどの地域資源を活用した事業等を企画、実施し、地域のさまざまな主体との合意形成を図りながら、国内外から三陸地域に人や投資を呼び込む仕組みを構築する役割を担うものとして、今後検討を進めていきたいと考えております。 〇畠山茂委員 先ほど岩崎友一委員が触れていたまちづくり会社とはまた別な会社ということでよろしいのですか。お願いします。 〇森沿岸振興課長 知事のマニフェストプラス39に掲げているまちづくり会社を具体的なものとするとして、現在、その法人のあり方等々の検討を進めておりまして、答弁の中では、新体制というふうに答弁させていただいているところでございます。 〇畠山茂委員 同じということで理解をしました。これから三陸地域のいろいろな部分で産業振興していただきたいわけですが、三陸地域は御案内のとおり、風光明媚な景色と歴史、伝統文化、それから食材があって、近年では三陸ジオパーク、みちのく潮風トレイル、震災遺構など新たな観光資源も出てきています。ほかの部局の新しい事業を見ますと、商工労働観光部では、みちのく潮風トレイル受入態勢強化事業費とか、インバウンド消費拡大推進事業費とか、農林水産部でも新しく農山漁村体験受入体制強化対策事業費とか提案されています。よく議論に出るのですが、観光とか交流人口、ぜひ点から線、そして面への連携強化、これをどのようにつなげていくのか、もう一度お伺いしたいと思います。 〇森沿岸振興課長 沿岸地域の振興に係る連携の強化についてでございますけれども、県では、いわて県民計画に新しい時代を切り拓くプロジェクトの一つとして、三陸防災復興ゾーンプロジェクトを掲げておりまして、先ほど御説明申し上げたとおり、さまざまな観光の振興や交流人口拡大に向けた取り組みを実施しているところでございます。 こういったプロジェクトを構成するこれらの事業を初め、沿岸地域の振興に係るさまざまな取り組みにつきましては、これまで、副知事を本部長とする県北・沿岸振興本部を中心としまして、各部局が連携して取り組みを推進しているところでございます。 また、沿岸市町村や三陸DMOセンター、事業者等で構成する三陸振興協議会において、県や各団体の地域振興施策の共有を図りながら取り組みを進めてきたところでございまして、今後も引き続き、関係団体と密接に連携を図りながら、三陸地域の振興に取り組んでまいります。 〇畠山茂委員 よろしくお願いします。 2点目に移ります。人口減少対応型関係人口推進事業費900万円、これも新しい事業であります。この間の一般質問でも取り上げましたけれども、県内では、人口減少とか少子高齢化が進んでいますが、特に県北・沿岸地域では著しく人口減少、少子化、高齢化が進んでいます。私が聞くところによると、田野畑村は去年は生まれた子供が2人という話も聞いております。 まず初めに、県北・沿岸部における人口減少対策フォーラムの開催の対象者や内容、目的、効果、新しい事業の内容をお伺いします。 〇千葉地域企画監 人口減少対策フォーラムについてでありますが、人口減少対策は地域の最重要課題であることから、人口減少の危機感を県民や事業者等と共有し、オール岩手で若者、女性を支える気運を醸成していくため、県主催によるフォーラムを開催しようとするものでございます。 具体の検討はこれからになりますけれども、男女間、世代間、地域間のアンコンシャスバイアスの解消、子供、子育てにやさしい地域づくりや多様な働き方ができる職場環境づくりに向けて、官民が一体となって対応していくことを確認、発信する機会としたいと考えております。 開催場所につきましては、畠山茂委員からもお話がありましたとおり、県内でも人口減少が著しい県北・沿岸地域を選定したところであり、企業経営者を初め、若者、女性など多くの県民に参加していただきたいと考えております。 また、開催効果を県内に波及させるため、開催結果をまとめた報告書等を題材に、広域振興局ごとに地域別分科会を開催しまして、地域特性に応じた対策の検討を深めるとともに、開催効果が限定的なものとならないよう、全県に広がるよう取り組んでいきたいと考えております。 〇畠山茂委員 内容はこれから詰めていくということでしたけれども、人口減少対策の一環としてやるということです。 そこでお伺いしますが、その続きとして、令和6年度から各振興局に人口減少対策支援の特命課長を配置しております。小規模町村への伴走型支援をしていくということで取り組んでいるわけでございますが、これまでの実績をお伺いしたいと思います。 あわせて、県北・沿岸部の人口減少が著しい町村への新年度の新たな取り組みについてもお伺いしたいと思います。 〇千葉地域企画監 特命課長の取り組み実績についてでありますが、今年度から市町村と一体となった人口減少対策を推進するため、各広域振興局に配置した特命課長が主体となりまして、広域振興局ごとの人口減少対策関連の会議での協議や、市町村との個別の意見交換を行ってきたところであり、こうした圏域ごとの議論を通じ、地域特性に応じた対策や広域展開すべき取り組み等について、来年度における事業化につなげているところでございます。 また、令和7年度においては、県北・沿岸地域を含む小規模町村への伴走型支援の強化や行政機能の安定的な確保など、地域の実情に応じた施策を充実させることとしており、具体的には、地域経営推進費において、今年度新たに設けた市町村連携枠及び小規模町村支援枠を拡充し、市町村ごとの課題に応じた施策の展開への支援を強化していくこととしております。 市町村との連携による人口減少対策は重要な取り組みであることから、来年度においても、広域振興局を拠点とした組織体制を強化し、市町村と一体となった集中的かつ効果的な人口減少対策を一層推進していきます。 〇畠山茂委員 三つ目、地域経営推進費4億7、000万円と、今、答弁がありました町村間連携支援事業100万円についてお伺いしたいと思います。これは各地域の地域振興や課題解決に向けて活用されていると認識していますが、市町村から、もっと使い勝手のよい改善、要望等はないのか、活用状況をお伺いしたいと思います。 〇千葉地域企画監 地域経営推進費に係る市町村からの意見についてですが、具体的な運用、執行に当たっては、広域振興局が日常的に市町村とやりとりしており、運用面で解決できる課題でありますとか相談などは局が迅速に対応し、解決を図っているところでございます。 運用面での具体的な改善要望等は特段なかったところでございますけれども、今年度の市町村要望におきましては、市町村の人口減少対策に対する地域経営推進費等による制度的、財政的な支援についての御要望をいただいたところであり、こうした要望も踏まえて今後の運用について検討した結果、先ほど御答弁いたしましたとおり、令和7年度は運用を一部見直しまして、県事業の市町村連携枠及び市町村事業の小規模町村支援枠を拡充することとしております。 〇畠山茂委員 小規模市町村枠を設けて新年度はやっていくという説明を受けました。 次にお聞きしたかったのが、今、市町村間ではさまざまな地域課題のほかに人口減少対策、DX―デジタルトランスフォーメーションとかGX―グリーントランスフォーメーション、公共交通形成網計画とかさまざまな計画を立てながら自治体運営をしているわけですけれども、今のあり方が国や県から交付金をもらうには、さまざま事業計画を立てないと自治体はお金をもらえないという仕組みになっています。一方で、小規模自治体ほど要員とか専門知識がなくて計画を立てられないようにも感じますので、支援状況、県としてどのように支援しているのかお伺いしたいと思います。 あわせて、先ほどのほかにも個別避難計画、あるいは不登校だったり鳥獣被害計画、さまざまな計画策定にも市町村間、特に小さいところではなかなか計画ができていないとか、格差が生じているように私は感じます。そういったことで、町村への県として人材確保や育成、それから人事交流など、県ももっと積極的に取り組むべきと思いますが、その御所見をお伺いいたします。 〇佐藤市町村課総括課長 小規模自治体に対する支援の状況についてでございますが、特に、小規模自治体では、職員が少ない中で多様な住民ニーズに対応する必要があることから、職員一人一人の担当業務が広範多岐にわたっておりまして、負担が増加しているものと認識しております。 こうした課題に対応するため、県では、例えば、先ほど一部御答弁申し上げましたが、今年度から各広域振興局に特命課長を配置いたしまして、市町村と連携しながら、地域経営推進費により人口減少対策の取り組みを支援しているほか、活性化支援アドバイザーの派遣によりまして、地域公共交通計画の策定を支援するなど、地域課題への対応や計画策定を支援しているところでございます。 また、専門職員の派遣を初め、DX等の同一部門間での人事交流、専門分野における研修生の受け入れなどの人的支援策も講じているところでありまして、さらに、来年度は、新たに複数市町村による職員の共同採用への支援を予定するなど、必要な人材の確保、育成に取り組むこととしております。 〇畠山茂委員 十分に支援だったり、専門職を派遣しながら支えている状況だと思います。これからも、町村ではまださまざまな計画の中で差があるのはたしかなので、そこは見ながら支援をしていただきたいと思います。 次に、いわてデジタル化推進費と市町村デジタル化支援事業についてです。 国では2025年度にデジタル行政ということで、共通共有化を整備することになっております。これも9月定例会の決算特別委員会でも取り上げましたけれども、なかなか厳しいという答弁がございました。そこで、改めて、県は県内市町村の行政デジタル化の推進状況をどのように捉えているのかお伺いしたいと思います。 あわせて、おくれている市町村への今後の支援状況をどのように考えているかもお伺いしたいと思います。 〇舘本デジタル推進課長 県内市町村の行政デジタル化の推進状況でございますが、市町村では、国の自治体DX推進計画に基づきまして、自治体フロントヤード改革、自治体情報システムの標準化、公金収納におけるeLTAXの活用など、デジタル化に取り組んでいるところでございます。 総務省が令和5年度に実施しました地方公共団体における行政手続等に係るオンライン利用状況調査によりますと、子育て・介護関係の26手続のオンライン化につきましては、全国の平均進捗率が65%に対しまして岩手県は88%、北海道、東北地方ではトップの水準となっております。 一方で、図書館の貸し出し予約や水道使用開始届等の、よく使う32手続のオンライン化につきましては、全国の平均進捗率が32%に対しまして岩手県は24%ととなっておりまして、県内では、小規模自治体ほど進捗率が低い傾向にございます。 こうしたことから、よく使う32手続のオンライン化など進捗率が全国平均以下のものにつきましては、全国平均水準まで引き上げていくとともに、県内全ての市町村におきまして、同水準の行政サービスが受けられるよう、進捗率が低い市町村に対しましては、体制構築のための支援をしていく必要があると認識しております。 次に、おくれている市町村への支援についてでございますが、子育て・介護関係の26手続のオンライン化につきましては、県内では一つの村において提供できていないところがございます。また、自治体情報システムの標準化につきましては、現時点で四つの市町におきまして、期限である令和7年度末までの移行が困難となっているなど、一部においておくれが生じているところでございます。 このため、岩手県では、住民サービスに大きな影響が生じることのないよう、随時、当該市町村と課題を共有しながら、必要に応じて、私を含めて職員やDX専門人材を派遣しまして、技術的助言などの支援をしてきたところでございます。 今後は、これまでの技術的助言等に加えまして、市町村訪問による意見交換を重ねながら課題を整理するとともに、データ連携基盤の共同利用、オンライン申請の共同処理、システムの共同調達などについて、県と市町村が参画します岩手県電子自治体推進協議会等の場で議論を深めながら、課題解決に向けて取り組んでまいります。 〇畠山茂委員 まだおくれているところもあるということで、県内において、住んでいるところでサービスが変わってくるというのは余りよろしくないと思いますので、御支援をよろしくお願いしたいと思います。 最後に、三陸鉄道株式会社についてお伺いしたいと思います。一般質問でも取り上げられておりましたけれども、年々赤字が大きくなってきております。沿線自治体では財政負担をしているわけでありますけれども、市町村間の中では息切れしそうなところ、あるいは、いつまでこれは続くのだろうという、ため息が混じったようなお声も聞こえてまいります。 そこで改めてお伺いしますが、三陸鉄道の今年度の経営見通しと利用促進対策、どのように検討しているかお伺いしたいと思います。 〇山田特命参事兼地域交通課長 まず、三陸鉄道の今年度の経営見通しについてでありますが、昨年12月の取締役会後に三陸鉄道が公表いたしました令和6年度の決算見通しによりますと、経常収益が4億6、100万円余、経常費用が11億7、500万円余で、経常損益は7億1、400万円余の赤字を見込んでおり、補助金などの特別損益等を加えた当期損益が4、700万円余の赤字となっております。 こうした厳しい経営状況を改善すべく、今年度、鉄道の専門家である学識経験者などに、経営状況の分析や収支改善に向けた検討を依頼したところでございます。 鉄道の専門家からは、利用促進策について、県内外に向けた情報発信の強化や受け入れ態勢の整備などによりまして利用者をふやす可能性は十分にあると評価されたところでございます。これを踏まえまして、県及び沿線市町村で構成いたします三陸鉄道強化促進協議会の事業を大幅に見直し、新たな利用促進に取り組むこととしているところです。 具体的には、インバウンド等の拡大に向けたインターネット情報サイトへの登録支援や、インターネット予約システムの導入経費に対する支援、乗車方法の多言語案内など、多言語でのサービス提供をするための経費に対する支援などの実施を検討しているところでございます。 〇畠山茂委員 最後に、今、インバウンドの活用も出てきましたけれども、三陸鉄道におけるDXや、あるいは、インバウンド対応として三陸鉄道のIC機の導入、あるいは、キャッシュレス化の導入など、そういった検討はないのかお伺いしたいと思います。 〇山田特命参事兼地域交通課長 交通系ICカード等によるキャッシュレス化につきましては、三陸鉄道においてもその導入の調査、研究を行っているところでありまして、利用者の利便性の向上、運転士の負担軽減や収益増につながる可能性など有効な施策であると認識しているところでございます。 一方で、鉄道におけますキャッシュレス化は、多額の導入費用や維持費用が必要となりまして、これが大きな課題であると承知しております。 三陸鉄道の経営状況を考慮いたしますと、当面、導入することは困難な状況ではありますが、引き続き経営状況の改善を図りつつ、国に対して補助制度の拡充について要望するなど、三陸鉄道の意向も踏まえながら、導入の可能性について研究してまいりたいと思っております。 〔「関連」と呼ぶ者あり〕 〇高橋穏至委員 先ほど地域経営推進費についての質問が出ましたので、関連で質問させていただきます。 地域経営推進費を活用した人口減少対策の取り組みということで、令和6年度に2億円ふやして人口減少に取り組んでいただいておりまして、創設した県事業の枠でどういうふうになっているかということで、資料的に今いただきましたので、内容は大体わかりました。令和7年度には小規模市町村枠を拡充するとありますけれども、どのような形で拡充するのか。 今、地域課題分析型の市町村の取り組みをやっていて、ワークショップの結果とかが公表されていまして、さまざまな提言ですとか課題が見えてきていると思うのです。そういった見えてきているものをどういう方向で展開していくのかお伺いします。 〇千葉地域企画監 来年度のそれぞれの枠の拡充の方向についてですが、運用の見直しを行いまして、県事業の通常分の枠を一部シフトする形で、市町村連携枠及び小規模町村支援枠の事業費をそれぞれ1、000万円増額しようとするものでございます。 それから、今年度、保健福祉部で実施しております地域課題分析型少子化対策支援事業の成果を生かした来年度の取り組み予定ですが、事業を実施した県北圏域を中心に、県及び市町村それぞれで事業化の検討が進んでおりまして、県事業では、広域振興事業において、進学を希望する高校生向けの企業訪問ツアーや、DX等を見据えた高等教育人材の確保に向けた企業の経営者層向けセミナー等の開催を検討しております。 また、市町村事業では、仕事、住宅、保育園をパッケージにしたおためし移住体験や、空き家等のリノベーション促進に向けた空き家基礎調査などの事業が各町村で検討されていると承知しております。 引き続き、市町村と連携しながら、人口減少対策を一層促進させていきたいと考えております。 〇高橋穏至委員 効果を上げるためには、県内あらゆる市町村で取り組まないと効果が上がらないと思いますし、ほかの部局での質問を準備しているのですが、どうしてもメインになっているのは女性の社会減、どうして若い人たちが離れていくか。その中の一番大きい要因が、地域の女性の固定的役割、アンコンシャスバイアスというところで、県もフォーカスしてきているのですけれども、それに県が何ができるかというと、これから出てきている事業が、意識啓発事業ですとかセミナーですとか、そういった系統の事業で、具体的なものをやろうと思うと、岩手県はいいよと言いながらも、では、岩手県のどこがいいのかというと、市町村が頑張ってもらわないと成果は出ていかないだろう。そうすると、市町村との連携の枠はもっともっととらないと、実効性は上がっていかないと思うのです。 そういった中で、令和7年度は何をやるのですかという質問をしようと思ったのですけれども、まだこれからですということでした。あと一つ危惧しているのは、昨年、決算特別委員会で令和5年度予算の地域経営推進費、そのときは4億5、000万円だったのですが、4億円弱の執行で5、000万円ほど使っていないというのもあるのですが、今のところ、どのような感じで推移しているかお伺いします。 〇千葉地域企画監 今年度の地域経営推進費の執行状況ですけれども、約9割程度の執行率となっております。 〇高橋穏至委員 9割ですと、前回、決算審査したときと同じくらいの割合かと思うのですが、市町村の取り組みをいかに活性化させるかが人口減少対策の大きいポイントになってくると思いますので、ぜひ人口減少対策の本部会議でも地域の状況を酌み取って、先ほど畠山茂委員のときもありましたとおり、県は大きい枠でPR、啓発事業をやっても、実際、市町村がどういうふうな動きをしたらいいか、アドバイスというよりもその地域のことをきちんとわかって、こういう事業もできるのではないかという、事業計画をつくってもらうのを待つのではなくて、そういった提案も含めて全体で取り組む視点が欲しいと思うのですが、取り組む姿勢を令和7年度の事業に期待しながら、その考え方について最後に伺って終わります。 〇千葉地域企画監 今年度から市町村と一体となった人口減少対策を推進するため、各広域振興局に特命課長を配置しておりまして、広域振興局ごとの人口減少対策管理の会議での協議でありますとか、市町村との個別の意見交換を行ってきたところであり、こうした圏域ごとの議論を通じて地域特性に応じた対策や広域展開すべき取り組みについて、来年度、事業化して取り組んでいきたいと考えております。 〇福井せいじ委員 私はまず最初に、ハロウインターナショナルスクール安比校についてお聞きしたいと思います。 県は、ハロウインターナショナルスクール安比校とさまざまな協定を結んで事業を進めております。一番目につくのが補助額であります。令和4年度から8年度までの5年間、毎年1億6、400万円、計8億2、000万円、これは教育施設の建設費約83億円の10分の1を県が補助しているという事業であります。ここでお聞きしたいのは、支援の目的、連携協定を結んでおりますが、連携協定の内容と取り組み状況について教えていただきたいと思います。 〇千葉地域企画監 ハロウインターナショナルスクール安比校支援の目的についてでありますが、ハロウインターナショナルスクール安比校の教育活動を通じまして、本県における地域振興や国際化を推進するため支援を行っているところでございます。 この支援目的を達成するため、開校に合わせて、令和4年8月1日付で県と学校法人の間で連携協定を締結しており、同校では当該協定に基づく地域活動に積極的に取り組んでいるところでございます。 連携協定の内容と取り組み状況についてでありますが、連携協定においては、教育、文化、スポーツの振興に関すること、地域資源の活用に関すること、国際化の推進に関すること、東日本大震災津波からの復興に関すること、その他地域の振興に関することの五つを連携する事項として掲げております。 主な取り組み状況でございますが、これまで、東日本大震災津波伝承館での震災学習や、知事による世界遺産出前授業の実施、地元八幡平市を初め県内中学生との交流等に取り組んできたところでございます。 令和6年度におきましても、児童養護施設や老人介護施設への定期訪問、岩手ビッグブルズの試合運営サポート、県内企業の見学や県内中学校との文化、スポーツ交流など、地域貢献や国際交流に関する幅広い取り組みが行われております。 〇福井せいじ委員 ハロウインターナショナルスクール安比校がここに開校して、補助しているのですけれども、地域振興という意味では、ハロウインターナショナルスクール安比校が地域に対してどのような役割を果たすのかというのが今の説明ではわからないのでが、例えば、地域振興に取り組んできた成果とかはあるのでしょうか。 〇千葉地域企画監 地域振興への成果でありますけれども、具体的に成果というのは難しいところでありますけれども、県内生徒の交流によりまして、国際人材の育成でありますとか、多文化共生にもいい影響を与えているものと承知しております。 もう一つ、学校運営面でいいますと、開校当初、令和4年8月末で生徒数161名でありましたけれども、3年目の開始時点では305名と、生徒数は着実に増加しておりますし、新たに300名を収容できる寮棟が完成するなど、この支援によりまして経営の安定化が図られているところでございます。 また、経済効果といった面でいいますと、校舎等の建設投資、それから、教員職員の人件費などの直接的な支出のほか、生徒は全寮制で生活しておりますので、県産品の食材購入額はハロウインターナショナルスクール安比校の試算によると、年間5、000万円程度に上ると聞いております。 加えて、生徒の父母等による学校訪問や教育関係者等による学校視察などによる直接的な経済効果なども合わせると、大きな経済波及効果が創出されているものと認識しております。 〇菅野ひろのり委員長 答弁は簡潔に願います。 〇福井せいじ委員 成果らしい成果というのは、私は伝わってこなかったのですけれども、これからというふうに何となく聞きました。 私もさまざまな取り組みについては、説明も受けたのですけれども、実は生徒の構成を見ると、岩手県の出身者は3人しかいないということですが、さまざまな人がさまざまな国から来ていらっしゃるということであれば、これから岩手県の魅力の発信の担い手になってほしいと私は思うのです。岩手県の民俗芸能であるとか伝統芸能であるとか、あるいは伝統工芸品の魅力を知ってもらう、そういう機会をつくったほうがいいのではないか。そしてまた、保護者の方々が来たときには、そういったツアーを必ず組み込むとか、そういった取り組みをしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。 〇千葉地域企画監 ハロウインターナショナルスクール安比校の学年別の旅行ですと、例えば、平庭山荘に宿泊して二戸市浄法寺町の滴生舎でありますとか御所野遺跡とかに行って学習しておりますし、また、沿岸地域でも三陸鉄道を活用しながら、みちのく潮風トレイルの体験などもしてもらっております。 いずれ、令和8年8月にハロウインターナショナルスクール安比校で初めて卒業生を輩出いたしますので、岩手県で学んでもらって、体験してもらって、これから世界に羽ばたいていきますので、岩手県への関係人口、岩手県の応援団となってもらえるように、しっかり学校と連携しながら、生徒ともしっかりつながりを持ちながら取り組みを進めていきたいと考えております。 〇福井せいじ委員 今度の卒業生から岩手県の魅力を発信していただくように取り組んでいただきたい。 私は、8億2、000万円というのは決して小さな金額ではないと思います。先ほど星北高等学園のこともありましたし、一つの私立学校の建設費の10分の1を負担するというのは、非常に大きな決断をしてやったと思います。それならそれなりに、ビジネスライクに考えるならば、そういった成果をしっかりと生み出すのだという決意が県当局に求められると私は思っております。ぜひともそういう気持ちでハロウインターナショナルスクール安比校の、ある意味、活用というか、そういった思いで取り組んでいただきたいと思っております。 次に、三陸鉄道についてお聞きします。 三陸鉄道については、さまざまお話があったのですけれども、そもそもの設立趣旨、そして目的をもう一度確認したいので、お伝えいただきたいと思います。 〇山田特命参事兼地域交通課長 三陸鉄道の設立趣旨、目的についてでございますが、こちらにつきましては、経緯からお話しさせていただきますと、1896年の明治三陸大津波からの復興、沿岸地域開発等を理由といたしまして、三陸地域を縦貫する鉄道の構想が発展し、1970年から1975年にかけまして、盛線、宮古線、久慈線が開業したところですが、1980年に日本国有鉄道経営再建促進特別措置法が成立し、これら3線の国鉄としての廃止が決定したところでございます。 県、関係市町村は協議の末、地域の交通確保と振興を図るとともに、県全体の均衡ある発展に資することを目的といたしまして、これら3線の存続と未開通部分の開業を前提に第三セクター鉄道として三陸鉄道株式会社を設立したところでございます。 〇福井せいじ委員 そうしますと、今の経営状況、種々私もお聞きしましたが、地域の人が利用している金額というか売り上げ、地域の人に対する売り上げ、さまざまあると思います。通学定期とか、あるいは通勤、そしてまた、地元の人が使っている様子というか、そういった状況をお聞かせいただきたいのですが、いかがでしょうか。 〇山田特命参事兼地域交通課長 地元の方々がどれだけ使っていたかということでの御質問でございますが、三陸鉄道につきましては、昭和59年の開業から令和5年度まで5、280万人余を輸送しておりまして、うち通学利用につきましては2、700万人余、約51.1%が利用されておりまして、地域にとって重要な交通手段となっていると考えているところでございます。 定期の金額でございます。最新の令和5年度の実績といたしましては、定期利用といたしましては7、885万4、000円となっているところでございます。 〇福井せいじ委員 先ほど畠山茂委員の質疑の中でもいろいろあったのですけれども、非常に今、経営状況はよくないということを皆さんそれぞれ実感していると思います。このままいくと、県も、そしてまた、沿線市町村の負担もどんどんふえていく。いつかは破綻してしまうのではないかという懸念を私は持っています。 そういった意味で、先ほどコンサルタントを入れてこれから立て直しをすると言ったのですが、その答弁が、コンサルタントのアドバイスがインバウンドに向けたセールスという話だったのですけれども、本来であれば、先ほど設立趣旨の中で、地域の交通を確保し、かつ地域の振興を図るということだったので、もっと地元に目を向けて、地元の利用客を増大させていくことが本来の経営再建の基礎になるのではないかと私は思うのでありますが、いかがでしょうか。 〇山田特命参事兼地域交通課長 鉄道の専門家の方からいただいている御意見ということになりますが、沿線人口の減少などによりまして、こういった構造的な課題もございますことから、地元の利用者数や収入を大きく改善させていくということはなかなか難しいところではあると提言を受けているところでございます。 その一方におきまして、インバウンドを初めとした域外からの来訪者の方々につきましては、地域や三陸鉄道に魅力を感じて来訪しているところであり、費用を負担する意思や能力は十分にあると予想されることから、来訪者の拡大を目指した取り組みを強化していくとともに、丁寧な原価計算なども行いながら、高付加価値な商品を造成していくことによりまして、魅力や収益性を高めて利用者数を増加していくことが可能であると提言されているところでございます。 当然ながら、地元利用につきましても、引き続き力を入れていきたいと考えておりますが、その一方で、今言ったような取り組みも進めていかなければならないと考えているところでございます。 こちらの専門家の方につきましては、令和7年度も引き続きアドバイスをいただくことになっておりますので、こういった形で三陸鉄道の収支改善に向けて取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 〇福井せいじ委員 わかりました。それでは、もう一つお聞きしたいのですけれども、長期経営計画、中期経営計画、例えば、3年後に売り上げを幾らにする。その中でインバウンドを何%、地元を何%にするというような、3年、5年の中期経営計画というのは立てているのでしょうか。 〇山田特命参事兼地域交通課長 現在のところ、どのくらいふえるかというところについてまでは、収支の見込みは立っていないところでございますが、鉄道の専門家の方からは、約9、000万円から2億円程度、収支の改善のポテンシャルはあるだろうということでお話を聞いているところではございます。 〇福井せいじ委員 経営していくからには、経営者は経営計画がなければ迷走していくと思います。コンサルタントの方がこう言った。それで、その話にそのまま乗って、経営というのはやっていけないのです。みずから経営者が、自分がこういう経営をして、これだけの利益を出すのだ、負担はこれだけもらうのだ、そういった明確な経営計画が私は必要だと思いますが、いかがでしょうか。 〇山田特命参事兼地域交通課長 三陸鉄道の収支見通しにつきましては、立てているところでございました。その上での約2億円程度の収支ギャップが生じてしまうということでございまして、そこを埋めていくための利用促進策をこのような形で考えていかなければならないということで提言を受けているところでございます。 〇福井せいじ委員 いろいろな経営環境も変わってきます。それを見越した上での経営計画、そしてまた、一番大事なのは、三陸鉄道経営移管交付金も徐々になくなっていく。ですから、頼るべきところがなくなっていく。であるとすれば、みずからが立て直すという気概で三陸鉄道の経営に当たっていただきたいと思います。 〇菅野ひろのり委員長 この際、昼食のため午後1時まで休憩いたします。 午後0時0分 休 憩 午後1時1分 再開 〇ハクセル美穂子副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、執行部から発言を求められておりますので、これを許します。 〇山田特命参事兼地域交通課長 午前中に三陸鉄道の中期経営計画につきましての御質問がございましたけれども、中期経営計画につきましては、しっかりと三陸鉄道においてつくられておりまして、その上で、収支ギャップが大きくなってきておりますので、鉄道専門家の方に依頼いたしまして、現在、その収支改善に向けて取り組んでいるところでございます。 〇ハクセル美穂子副委員長 質疑を続行いたします。 〇吉田敬子委員 国際人材の育成についてお伺いいたします。 世界に開かれたいわて地方創生予算と名づけ、海外に通用する地方創生に取り組むと知事は強調されました。海外に通用する子供や若者の人材育成として、新年度、何に取り組むのか、まずお伺いしたいと思います。 〇畠山国際室長 国際人材育成に係る令和7年度の取り組みについてでありますが、県では、岩手県多文化共生推進プランに基づき、高校生の海外派遣研修や県内大学生等を対象とした海外留学支援、児童、生徒、学生を対象としたオンライン講演会などを実施し、国際感覚を持つ人材の育成に取り組んできたところです。令和7年度についても、引き続き継続してまいります。 また、これらの事業に加え、国際人材の育成及び関係人口の拡大を目的として、社会人を含む若者を、県人会が多数存在し本県とゆかりが深い南米地域に派遣する事業を当初予算案に盛り込んでおります。 〇吉田敬子委員 南米地域の交流事業については具体的に教えていただきたかったのですけれども、それは次の質問と一緒にお願いしたいと思っております。 今回の南米交流事業は、現地の県人会との交流から生まれた事業と聞いております。知事は海外とのつながりの力を高めてきた姿勢をこれからの地方創生でも大事にすべきと演述でも発言されています。本県の海外とのつながりはほかにもたくさんあると思いますが、そのつながりを生かした国際人材の育成はこれまでどのようなものがあるのか、今後生かそうとしているもの、国や地域など、または生かせそうなつながりはどのようなものがあると考えているのか、今まで交渉等をやってきているのか、お伺いいたします。 〇畠山国際室長 まず、来年度取り組もうと考えております南米と岩手を結ぶ関係人口創出事業についてでございますが、現時点での想定といたしましては、本県在住の40歳未満の社会人を含む若者を対象といたしまして、2名程度、ブラジル、サンパウロに約3週間派遣し、県人会会員の家庭にホームステイをしながら、若者世代を初めとする会員との交流、あるいは視察研修等を通じて現地を知り、県人会との新たなつながりをつくることを目指しております。 また、県人会の主催する観光物産PRイベントなどに参画し、食や観光などの地域資源の魅力を伝え、現地の岩手ファンの拡大にも取り組んでいただきたいと考えております。 続きまして、これまでの本県と海外のつながりを生かした国際人材育成についてのお尋ねでありますが、県ではこれまで、本県と交流のある中国雲南省や、県人会がある北米地域への高校生派遣研修を行ってまいりました。また、海外の県人会やJICA―国際協力機構とのつながりを生かしたオンラインでの講演会を県内の児童、生徒、学生向けに実施してまいりした。 また、北米派遣研修におきましては、令和5年度の世界銀行本部訪問をきっかけといたしまして、今年度新たに、同行の東京事務所職員を講師として招き、世界銀行の取り組みや、これから国際機関で岩手県の若者が働くための進路選択などについて、派遣生徒を対象とした講演をいただきました。 そして、先ほども一部御答弁させていただきましたが、昨年の知事の南米地域訪問の際、現地では県人会組織の世代交代が非常に進んでおり、三世、四世世代の岩手県、母県とのつながりを維持、発展させていくことが非常に困難になっているという課題を共有いたしました。 これを受け、現在策定中の多文化共生推進プラン(2025〜2029)の検討と合わせまして、多様性を理解、尊重する共通認識の醸成に資する取り組みの一環として、ブラジルの県人会と調整を重ねまして、県人会の強力な支援を得て、新たにブラジルへの次世代人材の派遣事業を当初予算案に計上させていただきました。 〇ハクセル美穂子副委員長 答弁は簡潔にお願いいたします。 〇吉田敬子委員 これまでの国際人材の育成、強化については取り上げさせていただいておりまして、これまで大学生までを対象にしたものが多かったので、社会人に広げて、若者ということで社会人に拡大していただきたいというところについて、今回、ブラジルへの派遣に40歳未満の社会人も対象に含まれるというところで、そこは評価をしております。2名の3週間というところで、行き帰りで4日間は取られてしまうので、2週間強となると、これから細かくはなるかと思いますけれども、有意義な時間にしていただきたいと思っております。 千葉盛議員の一般質問でも、今回の県政150周年事業に合わせて150人くらい留学できるような事業をやってもいいのではないかというお話がありましたけれども、私も、子供たち、若者に世界に向けて飛び立ってほしい、世界を知ってほしいと思っています。知事も世界に開かれたと言っているのであれば、ぜひここの部分は、いろいろな形で機会を捉えていっていただきたいと思っております。 今回、南米地域の岩手県人会からの強い要望があって生まれたということで、どちらかというと、県が率先して拡大していただいたというよりは、要望を受けてやっていただいたというところで、本来、もっと県が率先していろいろなところに声をかけるべきではないかと思っております。岩手県人会は現在、世界にどの程度あるのか。今回はブラジルということでありますけれども、今回を契機に、例えば県人会にも新年度以降、交渉等をやっていく予定もあったりするのか、お伺いしたいと思います。 〇畠山国際室長 まず、在外の県人会の数の現状についてでございますが、令和6年11月末現在で、世界各国で17ございます。エリアだけで申しますと、南米、北米、中国、台湾、東アジア、ヨーロッパ、各エリアに満遍なく17の県人会がございます。会員数は1、200人弱となっております。 今後の可能性も含めて、県人会との新たなつながりについてのお尋ねでございますが、事務方の認識といたしましては、今年度、トップセールスを初め、友好交流のある、本県の交流関係のある海外の地方政府の要人であるとか、あるいは各国の駐日大使、総領事の来県、表敬訪問等が非常にふえました。コロナ禍と比較しても、海外の人的往来が確実に増加傾向にありますので、これまで以上に海外と本県の交流のチャネルは増加、あるいは多様化していくということが期待されると思います。 次世代の国際人材の育成は、本県の国際戦略ビジョンの基本戦略の一つでもあるネットワークの強化、それから、多文化共生の推進を図る上で非常に重要な取り組みだと認識しておりますので、例えば、県が直接行うような事業に限らず、これからさまざまな国内外の官民の多様な連携主体から、こういった人材育成に関する交流事業の提案等が非常に期待されますので、好機を逸することなく、県内の大学、あるいは教育関係機関とも連携して、それらのチャンスを効果的に活用できるように臨んでまいりたいと思います。 〇吉田敬子委員 全国の都道府県レベルで姉妹都市を結んでいる都道府県を調べたのですけれども、全国47都道府県のうち4県がどこの世界の国とも姉妹都市を結んでいなくて、岩手県もどこの国とも姉妹都市を提携していません。岩手県、福島県、大分県、宮崎県がどことも提携していない状況でした。 今、姉妹都市を結ぶと、それはそれでお互いに負担が出てくる中で、新たにというところはもしかしたら難しいかもしれないですけれども、ただ、他県は、北海道だと10カ国、東京都も12カ国、大阪府9カ国地域等々、そういった形で結んでいる中で、岩手県はどことも姉妹都市を結んでいない現状の中で、であれば、県が積極的につながりを生かして、いろいろな交流を生んでいく必要があると私は思っておりますが、それについての御所見をお伺いしたいと思います。 〇畠山国際室長 今、吉田敬子委員から御指摘いただきましたとおり、確かに、岩手県は特定の国や地域と姉妹都市提携というものは結んでいないわけでございます。一方で、姉妹都市までのレベルに至らなくても、友好交流協定といった緩やかな連携を中国遼寧省、あるいは雲南省、大連市といった自治体と提携を結んで、連携を実際に重ねているところもございます。先ほど吉田敬子委員が御指摘なさったように、特定のところと姉妹都市を結べば、もちろん交流のメリットもありますけれども、一方で、結んだ相手国とより緊密に、言葉は悪いですけれども、縛られるといった側面も一方ではあるかといった認識もございます。 繰り返しになりますけれども、コロナ禍が終息して、人材育成に関するものも含めて、海外からのさまざまな提案、あるいは打診がこれからもふえると期待しておりますので、そういったチャンスは逃さず、積極的に捉えていこうと考えております。 〇吉田敬子委員 打診をいただくだけではなく、県から率先して声をかけるところも含めてお願いしたいと思っております。 市町村のレベルだと、33市町村のうち18、半分強の市町村がいろいろな地域と結んでいますけれども、それぞれの市町村レベルでは、財政的にもなかなか難しいこともある中で、県も率先して地域の若者、子供たちのために国際人材育成を積極的に進めていっていただきたいと思っております。まずは、来年度新たに行う南米地域の交流事業を契機に、さらに深めていっていただきたいと要望して終わらせていただきます。よろしくお願いします。 〇佐々木宣和委員 初めに、午前中にも質疑がありました、マニフェストプラス39のまちづくり会社に関して、1点伺わせていただきたいのですが、岩崎友一委員からも県北・沿岸振興における目標とすれば、所得格差の是正でありましたり、入り込み客数をふやすことだという具体的な目的を達成させるために取り組みを期待するということだったわけでございます。今回の予算のところでいいますと、三陸沿岸地域を総合的にプロデュースする新体制を検討するため、新たな特命課長を設置するということであります。 まちづくり会社は今までにない取り組みを期待したい話でもありまして、先ほど答弁で、国内外から人と投資を呼び込むのだということでありましたり、三陸防災復興ゾーンプロジェクトの話があったのですけれども、理念的なものはわかるところですが、目的として、例えば、関係人口100万人を達成するとか、いろいろな方にわかるような目標、目的を達成するのだというところから、それに必要な体制をつくっていく。本当は体制の前に目的が何だというのを明確にしたほうがいいような気もするのですけれども、改めて、まちづくり会社をやるということに関して、しっかりと目的と目標を設定していただきたいと思っているのですが、いかがでしょうか。 〇森沿岸振興課長 まちづくり会社、新体制の設立に向けました目的の設定についてでございますけれども三陸地域の総合的な振興を図っていく中では、KPI―重要業績評価指標となるような設定は必ず必要になってくるかと思っております。 その新体制の構築を進める検討の中で、その指標の設定の仕方でありますとか、どのような指標がいいのか、また、目標値にすべきか、そういったことも検討しながら、また、沿岸地域の方々の御意見も聞きながら、はっきり目標を見定めた形で検討を進めていきたいと考えております。 〇佐々木宣和委員 これから具体的に検討していくというところでありますので、しっかり継続して見ていきたいと考えております。 次に、市町村の職員不足に関する支援に関してというところで、総括質疑だったり、きょうの質疑でもありましたし、県職員の方々の採用に関しても、なかなか厳しいところもありますし、全県的にこれから市町村職員も県職員もどうやって確保していくかは非常に大きな課題であると思っております。広域連携や採用支援の新たな取り組みについて、県が人材確保のハブ機能を果たしていく仕組みについて、共同採用、シェアリング制度などをどう考えていくのか伺います。 〇佐藤市町村課総括課長 広域連携や採用支援の新たな取り組みについてでございます。市町村が将来にわたって行政サービスの提供体制を維持するためには、御指摘のとおり、大変厳しいところがございますが、自治体間の広域連携による効率的な自治体経営とか、それを担う人材の確保が重要であると県も認識しております。 これまで、市町村では、定住自立圏とか連携中枢都市圏など、圏域内での連携によりまして、図書館の相互利用であったりとか入札参加資格の共同審査システムの導入などの取り組みが進められておりまして、また、県でも市町村と連携いたしまして、情報セキュリティクラウドの共同利用や岩手県水道広域化推進プランによる水道事業の広域化支援などに取り組んできたところでございます。 来年度、新たに、市町村職員合同就職セミナーの開催を初めといたしまして、市町村でのインターンシップの受け入れ支援とか、複数市町村による職員の共同採用への支援などに取り組む経費を令和7年度当初予算案に計上しているところでございます。現在調整を進めているところでありまして、県と市町村が一層の連携を図りまして、市町村、特に単独での対応が難しい小規模自治体の持続的な行政経営を支援してまいりたいと考えております。 〇佐々木宣和委員 さまざまな連携を通して、課題に全体で向き合っていただきたいと思っているところでもございます。 次に、地域おこし協力隊に関して伺います。 二つの事業があります。岩手地域おこし協力隊活動推進事業費負担金、地域おこし協力隊活動支援事業費というところでございます。今さらというところでもありますけれども、都市地域から過疎地域等の条件不利地に住民票を移動し、生活の拠点を移したものを地方公共団体が地域おこし協力隊として委嘱し、一定期間地域に居住して、地域ブランドや地場産品の開発、販売、PR等の地域おこしの支援、農林水産業への従事、住民の生活支援などの地域協力活動を行いながら、その地域へ定住、定着を図る取り組みというところでございますけれども、スタートが2009年で、初年度は全国で89人だったものが、令和5年は7、200人、1、164団体に広がっているのが現状でございます。 岩手県でも各地域で隊員の方が活躍されているところで、いただいた最新の資料ですと、令和5年が266名の方が活躍されているところでございます。この流れをしっかりとつなげていくためにも、マッチングの精度を上げていく必要があると考えておりますけれども、取り組みについて伺いたいと思います。 〇八巻地域振興課長 地域おこし協力隊のマッチングの精度ということでございますが、まず、県ではこれまで、いわて地域おこし協力隊ネットワークと連携をいたしまして、隊員向けの相談窓口の設置ですとか、任期終了後の起業、就業に向けたセミナーなどを開催するほか、受け入れ市町村向けの研修会を実施して、隊員と受け入れ市町村双方の支援を継続的に行ってまいりました。 おっしゃるとおり、マッチングに関しては、定住率の関係も含めましてミスマッチという問題、それから、任期途中での退任という問題、募集を行っても応募がないという問題、そういう問題が内在してマッチングの確度に関する問題があるのですけれども、それにつきましては、これまでやってきた、先ほど申し上げました各種研修のサポート体制に加えまして、新たに市町村と連携した合同募集説明会を首都圏で開催すること、まず、募集機会を創出いたしてまいりたいと思っております。 また、受け入れ市町村に対しても、募集案件の組成や募集手法の優良事例などを幅広く共有を重ねることによってミスマッチの解消に取り組んで、隊員の希望者が募集内容を理解して、地域を理解して、さらに、将来、その地域で暮らしていくというイメージを持った上で現地に入れるように県としても支援してまいりたいと考えております。 〇佐々木宣和委員 少し細かくというか、考え方のお話をしたいのですけれども、詳細に市町村が求めていることを正確に伝えるということが非常に重要だと思います。サイトを見ると、いろいろなことで想像できるような、検索するときに、いろいろな資格もそうだし、住む場所もそうだし、選択で絞っていけるような形になっているので、実際に市町村が求めている人物像と要望するものを言語化するところだったり、それと、先ほどもありましたけれども、それぞれの自治体の魅力をしっかりと形として伝えることも必要だと思いますし、それを自治体が考えるのもいいトレーニングになるかということも思っているところでございます。 そして、地域おこし協力隊で来られる方の資質、適正を見極めるのを自治体が持つことも非常に重要なのかなと思っておりますし、実際に来られた方と一緒に地域づくりをしていくというところでもありますし、その方に地域での役割を明確に担っていただくということでもありますので、そういったことが必要ではないかと思っておりますけれども、改めて伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。 〇八巻地域振興課長 佐々木宣和委員のおっしゃるとおり、実際に募集をかける自治体からのミッションを具体的に丁寧に希望者に説明するですとか、あとは、実際に地域に採用される前に、インターンとして例えば体験機会を提案してあげるですとか、実際に現地でのミッションが始まる前に、できる限り現地の環境とミッションを共通理解して進めていけるように、具体的に事前の準備といいますか、市町村が提案してあげることも必要でありますし、それをSNSとか先ほどの首都圏での説明会とか、そういうところを使って県としてもサポートしてあげたいと思っております。 〇佐々木宣和委員 今度、質を上げるところと、今、量のほう、募集をふやすために合同説明会をやるという話もされたところでございますけれども、一つのキーワードは、ウェブ上でどれだけ存在感を出すことができるかというところで、ウェブ戦略的なところで何か考えられていることがあるのか。 もう一つ、量的にいろんな方に知っていただくことと同時に、余りネガティブな話がウェブ上で広がってもよくない部分があって、地域おこし協力隊と検索すると、第2ワードで結構ネガティブな話が出てきたりするのもあるので、その辺の対応も必要かと思ったところですけれども、その辺で何か考えがあれば伺いたいと思います。 〇八巻地域振興課長 ウェブの関係でございますが、県としてはこれまでも、先ほど申し上げました研修会、実際に市町村に対する募集をどのように効果的に行っていったらいいか、SNSのつくり方の研修会とか、そういうことをいろいろやってまいりました。その中で実際にPRする内容としては、今まで入ってきたOB、OGがいかに現地に入って、苦労しながらも現地の人たちの理解を得て、自分たちの自己実現とか市町村の事業をうまく効果的に成功していったとか、そういうポジティブな情報を継続的に上げていけるように、県の研修の中でもいろいろな事例を各市町村と共有してきたところでございまして、それをさらに力を入れていきたいと思っております。 〇佐々木宣和委員 その次に、地域おこし協力隊の隊員として終了した後の話、先ほど少しお話しされましたけれども、全国で取りまとめた資料を見ますと、4割の方が女性であったり、7割は20代、30代の若い方、定住率65%から70%ということ、起業の人が非常に多いということだったり、就農される方もいるというところですが、岩手県における任期終了後の地域おこし協力隊の方々は、どのような活動を今されているのか、数字は求めませんので、教えていただければと思います。 〇八巻地域振興課長 地域おこし協力隊の卒業後の進路ですが、一番多いのは地元で起業される方々、それから、地元で就業される方、一般の会社で就業したり、自分で開業される方、それから、農業、漁業に就かれる方々が多いという傾向にございます。 〇佐々木宣和委員 全国的なところでまとめたものと大体同じ傾向なのかというところですけれども、これからは地域おこし協力隊で来た方が創業する際に、創業支援、ローカルビジネスとして成り立つような仕組みをしっかりつくっていくようなことが重要であると思いますけれども、この点に関しての認識を伺いたいと思います。 〇八巻地域振興課長 起業に関する支援ということでございますが、県としてはこれまでも、いわて地域おこし協力隊ネットワークと連携いたしまして、実際に起業した方、OB、OGの方がたくさんいらっしゃいますが、そういう方々を講師として呼んで研修を実施しておりますほか、それ以外にも、国の特別交付税措置であります地域おこし協力隊の起業・事業承継に要する経費の制度を紹介したりですとか、県経営支援課が実施する起業、事業承継を支援する取り組みの情報提供などを行って、事前にできる限り速やかに、滑らかに起業できるように、実際にまだ現役で隊員の活動を行っている段階から研修などを行っております。 〇佐々木宣和委員 そうやって成功して、自分で起業して事業として回るような形になった方がふえてくると、そういったつながりもまた広がっていくのかなと思っているところでございます。 移住、定住の話でいいますと、ゼロサムゲームみたいな言い方をされることがありますが、いや、そうではないのだ。やりたいことがある人が移住して、そこで活躍されているということが、私は身近で見ているようなところでもありまして、地域おこし協力隊の方のお一人が新聞のインタビューで、あなたにとってこの町はどういう町ですかといったときに、夢をかなえられる町ですというような話もされていました。モチベーションを持って地域に来られる方が継続して活躍できるような環境づくりというのがこれから非常に重要かと思っております。 さらに、毎年定常的に何人ぐらい新しい方が来て、また活躍して、それが広がってということを繰り返すような環境ができてくると、かなり違うような形になっていくかと思っております。 地域おこし協力隊は、制度として国の制度を使っていますので、必ずつながりがあって、失敗例も成功例も全てつながることができるというところでもあるので、失敗という言い方はよくないですけれども、それも含めて、次の成功の確率を上げるようなことができる取り組みだと思っております。 人口減少対策、いろいろな統計値を見ると振り回されるようなところもあるので、一人一人活躍される方を応援していくということは非常に重要だと思うのですけれども、最後に、ふるさと振興部長に所感を伺って終わります。 〇村上ふるさと振興部長 地域おこし協力隊について、るる議論が交わされたところであります。地域おこし協力隊本人もそうですし、受け入れる市町村もそうだと思っていますが、期間の3年たった後、隊員の人たちからすれば、3年終わった後どうするか。地元の自治体の人たちからすると、3年終わった後、残ってもらえるか。ここが一番大きなポイントだと思っていますので、募集の段階から3年終わった後はこういう出口、こういう進路があるということをきちんと示した上で募集していく。なかなかそこまでできていない市町村も実際にはあって、来ていただければまずオーケーみたいな感じでやっているところも中にはありますので、そこをしっかりやっていくということが、ミスマッチも防ぎますし、やりたいと思っていただける方に来ていただける、地域で活躍したいと思っていただける方に来ていただける、そのような取り組みにつながっていくのだと思います。 来年度は市町村と連携した合同募集説明会をやっていきますけれども、それだけではなく、きちんと受け入れするプランを市町村と一緒に考え、提示できるようにして、ウェブを使って魅力発信しながら、今以上に多くの方に来ていただき、多くの方に岩手県に定着していただけるように取り組んでまいります。 〇高橋穏至委員 私からは、岩手県立大学の運営について質問いたします。 まず最初に、岩手県立大学の県内の就職状況についてお知らせいただきたいと思います。 〇安齊学事振興課総括課長 岩手県立大学の県内への就職状況についてでございますが、令和7年3月の卒業生の県内就職状況について、令和6年12月時点の速報値で御答弁させていただきますが、4大学部では、看護学部が55.1%、社会福祉学部が36.8%、ソフトウェア情報学部が13.7%、総合政策学部が48.5%となっており、合計で36.4%、対前年同期比で0.3ポイント減となっております。 短期大学部では、盛岡短期大学部が55.0%で対前年同期比1.7ポイント減、宮古短期大学部が52.0%で対前年同期比3.9ポイント減となっております。 〇高橋穏至委員 今、出口といいますか、就職の状況はそうなのですけれども、タイムラグはあると思うのですが、県内からの学生と県外から来ている学生というのは、いかがでしょうか。割合的にわかればざっくり教えてください。 〇安齊学事振興課総括課長 出身者別の割合ですけれども、県立大学の県内割合が64.3%で県外が35.7%となっております。 〇高橋穏至委員 総合的に見ますと、県内のほうがたくさん入学しているけれども、就職は県内のほうが少ないということで、ここも出ていくほうが多くなっているということだと思います。 開学してもう二十数年たっているわけですが、当初、県立大学ができたとき、私はうろ覚えですが、当時、岩手県の大学進学率が低いので、受け皿を大きくして進学率、大卒者をふやそうという趣旨で県立大学をつくったと、あの当時は私は伺っていたのですが、今、県立大学の趣旨というのはどういうふうになっていますでしょうか。 〇安齊学事振興課総括課長 現在、第4期中期計画におきまして、基本姿勢としまして、建学の理念の実現に向けた歩みを進めるため、そして、県民の愛され、期待される大学として自律的かつ積極的に自己改革を進めるとともに、公立大学に期待される役割を意識し、教育研究及び地域貢献、国際貢献において社会的責任を果たす大学となることを目指すとしておるところでございます。 〇高橋穏至委員 期待されるところが、そこは何なのかという部分だと思います。県立大学の運営交付金のことを書いてあるわけですが、この交付金、令和7年度は38億6、480万円、令和6年度に比べて3億円ほどふえているわけですけれども、この交付金の推移、それから、交付金の中で国からの支援、財源がどれぐらいあるか。そして、今回、3億円ほどふえているのですが、その理由についてお知らせください。 〇安齊学事振興課総括課長 運営費交付金の推移でございますけれども、運営費交付金の基礎額は中期目標期間ごとに算定することとしておりまして、令和元年度から令和4年度の決算額については、約38億300万円余から38億6、400万円程度となっているところでございます。 令和5年度からは第4期中期目標期間となり、令和5年度の決算額は約36億4、000万円程度、令和6年度は当初予算で35億6、300万円程度、2月補正予算後の最終予算額では約36億9、200万円程度となっております。また、令和7年度の当初予算案計上額は38億6、400万円余と、先ほど高橋穏至委員から御紹介のあったとおりです。 そして、国からの支援の状況でございますが、公立大学を有する地方公共団体に対しては、大学を設置し管理するために普通地方交付税額の算定におきまして、基準財政需要額に算入される形で地方財政措置がされております。 具体的には、学系の種別ごとに一定の基準に基づき算出された学生1人当たりに要する単位費用がございまして、これに公立大学の在学生数を乗じて算定されているところでございます。岩手県立大学の場合は、運営費交付金のおよそ65%から70%程度が措置されているものでございます。 予算の増減の理由でございますけれども、先ほど御紹介がありましたとおり、令和7年度の当初予算案計上額は3億100万円余の増額となっているところでございます。 増額の主な理由でございますが、国の修学支援新制度について、令和7年度から多子世帯、3人以上の扶養ですけれども、その学生を対象に、授業料及び入学金を無償とする制度改正が行われることに伴いまして、授業料等減免に要する経費が増額とされました。これが5、500万円余でございます。また、教職員の給与改定に伴う人件費の増が1億2、400万円余、そして、定年退職予定者が例年より多いことによる退職手当の増、1億4、500万円余等により増額となるものでございます。 〇高橋穏至委員 基本になるのは中期財政見通しの期間で計画を立てて、それがもとになって交付金が決定されるということかと伺いましたけれども、細かい上下については状況に応じてということで、基本的には、経常経費とみられる人件費ですとか、そういったものの推移を当局でもしっかり報告を受けながら、それに基づいて決まった割合で出すという考え方と、それから、学生1人当たりというお話もありましたけれども、そういった基準でつくっているということでよろしいのでしょうか。 〇安齊学事振興課総括課長 まず、運営費交付金の県から支出している全額、トータルの金額につきましては、今は第4期ですから、第3期の実績を見まして、基礎額を算出しているところでございます。先ほど学生1人当たりというのは、国からの支援の交付金の単価でございまして、そのうち県に交付金バックされる分の算定が学生1人当たりということになっております。 〇高橋穏至委員 そうすると、国のほうは学生1人当たりだけど、全体に対する交付金はまた別な考え方ということになろうかと思います。 その中で、何度か議会でも問題になりましたけれども、理事の報酬によって運営費が変わるのではないかとか、そういった要素は、この交付金の中に反映されるんでしょうか。 〇安齊学事振興課総括課長 先ほど御答弁差し上げたとおり、第3期の所要額全体について算定して、基礎額を算定しているところでございまして、交付金につきましては、運営に要する費用、教育費、研究費、先ほど申し上げました人件費等と県立大学の自己収入、授業料、入学金、検定料について見積もった上で、その差額を交付金として措置しているものでございます。 〇高橋穏至委員 わかりました。そうすると、結局のところ、かかった経費と差額分ということですので、もともと最初からありきの数字ではなくて、やってみてという感じになっているかと受け取ったのですが、要は、年度によって差額が変わってくるので、上下も結果的に出てきているかと思います。 最初に建学の精神にのっとりという話があったのですけれども、当時は、確かに岩手県の大学の進学率が低かったので、高くしようということで二十数年前に設立したと思うのですけれども、今は地域に残る人材をどうするかというのが正直、これだけお金をかける意味があるのかと思います。 学生と去年お話しした中でも、結構大学からはプレッシャーが来ていて、職場に対する体験とかそういうのがすごくいっぱい来ているのですという話も聞いて、努力しているのはわかっていますが、ソフトウェア情報学部、工学系は、アプローチが県外から多いというのもあるのですけれども、私も理系の学校を出たものですから、大抵は就職した先輩方が結構スカウトに来ます。そうすると、一旦、外が大きくなってしまうとなかなか元に戻れないというのが現実でありまして、就職氷河期も理系のほうは、結構先輩とのつながりで、研究室も、あそこにたくさん行っているからあちらに行ったほうがいいという勧め方をしているのではないかと思うのですが、就職の、特にソフトウェア情報学部の低い部分についての改善とか、そういった話はないでしょうか。 〇安齊学事振興課総括課長 高橋穏至委員御指摘のとおり、ソフトウェア情報学部につきましては、県外からの求人が圧倒的に多くございまして、他学部と比較しましても県内就職率が低いといった状況にございます。 そういったことに対応するために、ソフトウェア情報学部の2年生の必修科目に、滝沢市IPUイノベーションセンターパークの企業見学や講義を導入したほか、3年生後期の選択科目として単位認定するインターンシップ型の連携授業を実施することとしたところでございますが、先ほど申し上げました速報値のとおり、なかなか苦戦している状況にあります。 〇高橋穏至委員 ぜひ工夫していただいて、そこの学生との接点をより多く持っていただいて、せっかくこれだけの経費をかけているのですから、県内の人材育成という意味で努力していただければと思います。 〇菅原亮太委員 県内大学生等定着推進事業費について伺ってまいります。この概要については、いわて高等教育地域連携プラットフォームにおいて、これは県内の全大学が参加とありますけれども、県内企業が大学などに求める人材育成ニーズや大学の県内就職に対する課題の把握を行い、県内就職の定着の取り組みを実施。この実施については、岩手県商工会議所連合会に委託をされている事業と伺っております。 県内就職定着の取り組みを実施とありますので、前提としてまず伺いますが、令和6年の大学生県内就職率について、まず確認したいと思います。 〇安齊学事振興課総括課長 県内の大学生の県内就職率でございますけれども、令和6年3月卒で39.1%(後刻訂正あり)となっております。 〇菅原亮太委員 いわて県民計画(2019〜2028)では、令和8年度までに50%という指標になっております。こういう意味では、実際、県内就職率の結果が伴っていない状況がありますが、改めて、その原因について、どのように分析されているか伺いたいと思います。 〇安齊学事振興課総括課長 いわて県民計画(2019〜2028)におきまして、幸福関連指標に、県内大学生等卒業者の県内就職率ということで計上させていたところでございます。先ほど御答弁差し上げた数字は、県内大学の状況でございまして、この指標のほうでございますと、大学以外の短大等も含まれているところでございまして、40.8%ということで訂正させていただきます。 そして、県内就職率の結果が伴っていないことの要因分析でございますが、県内就職率の向上に向けた取り組みは、全庁を挙げて各種事業を推進しているところでございますが、コロナ禍を経て、首都圏の企業の大幅な初任給の引き上げや、地方の大学や高校に対する大量の求人に加え、精力的な採用活動、就職内定の早期化等を背景に県内就職率が低下傾向にあること、また、これまで高い県内就職率を維持していた医療、保健、保育関係の分野の高等教育機関において、県外就職が大幅に増加している状況などが、いわてで働こう推進協議会において共有されているほか、女性活躍促進法に基づくえるぼし認定制度などの取り組みが進む企業が東京に集中していること、こういったことが要因として認識しているところでございます。 〇菅原亮太委員 この件については、一般質問でも取り上げてきたところでありました。改めて、県内大学生等定着推進事業に戻りますけれども、令和6年の事業内容は、大学の就職支援担当者と県内企業採用担当者の意見交換、また、県内大学生と若手社員との交流会、また、インターンシップ先進事例の収集、未実施企業の課題共有といったのが令和6年の事業内容と伺っておりますが、今回の意見交換をされた中で、人材育成に関して、企業からは大学に対してどのようなニーズを求めるといった声があったか。また、大学の県内就職に対する課題については、どのように把握したか。今回の事業を通じてどういった声を聞いたかというところを伺いたいと思います。 〇安齊学事振興課総括課長 この事業において把握した課題についてでございます。課題やニーズの把握については、令和4年度に実施した県内企業へのアンケートや令和5年度から実施している高等教育機関の就職支援担当者と県内企業の採用担当者との意見交換により把握しているところでございます。 企業の課題といたしましては、求人への応募者が減少しており、その要因として企業情報や求人情報等の情報発信力、業界イメージの壁や採用活動の早期化等への対応、大学等高等教育機関の窓口との接点がないことを課題に抱えているということで把握しております。 また、求める人材ニーズとしては、学生の資質面では、主体性、規律性、実行力、知識面では、専攻分野における基礎知識を重視していること、選考採用時には、人間力やコミュニケーション能力を重視している傾向が調査で明らかになっております。 また一方、大学側のヒアリングにおきましては、県内就職に対する課題といたしましては、県外企業の採用意欲が高まっており、大学等へのアプローチが県内企業に比べてふえていること、また、県内企業の情報が十分に届いていないこと、また、多くの県内企業にインターンシップ制度を導入し、学生の受け入れをしてもらいたいことなどの課題を把握したところでございます。 〇菅原亮太委員 ただいま、令和6年度の事業、そういった企業情報の発信力だったり、いろいろな課題を伺ったと思います。それに対して令和7年度、どのような新たな取り組みを行っていくか伺ってまいりたいと思います。 〇安齊学事振興課総括課長 さまざま課題が出ておりましたので、まずは高等教育機関のヒアリングにおいて、県内企業の情報発信やインターンシップの充実についての課題が確認されたところでございますので、まずは、いわて高等教育地域連携プラットフォームの場において課題を共有するとともに、現在も行って充実しているところでございますが、高等教育機関の就職担当者と県内企業の採用担当者との意見交換会において、大学ごとの最新の就職状況であったり、大学側の就職スケジュールに合わせた情報発信の仕方、また、学生が就職先を考える上で重視することなどについて情報交換を行う。また、県内企業の業務内容や職場環境を学生に理解してもらうことが県内就職の促進にもつながるということで、インターンシップの活性化に向けて、例えば、県内3大学が連携したインターンシップin岩手における県内企業への参加促進などに取り組んでいくことを考えているところでございます。 〇菅原亮太委員 結構重要な情報をこの事業でいろいろ吸い上げていらっしゃると思っています。最近の一般質問でも、女性活躍を本当に多く取り上げてきました。改めてこういった情報をしっかりと商工労働観光部、また、環境生活部とも連携しながら、現場が何を求めているかというところをしっかり分析、把握して、事業の成果に結びつけていただきたいと思っております。 最後に伺いますが、この事業について、岩手県商工会議所連合会に委託しているわけでありますけれども、実際、事業の評価、成果はどのように評価していくのか。例えば、県内就職率の向上を成果目標にするのか、この事業の評価指標について、どのように考えていらっしゃるか伺います。 〇安齊学事振興課総括課長 この事業の評価でございますが、県の事務事業評価において評価しているところでございます。指標につきましては、令和4年度は企業ニーズ確認件数として150件の目標、令和5年度、令和6年度については、ヒアリング調査や意見交換会に参加した企業数として、大学等調査支援件数として70件を成果指標として設定して取り組みを進めてきたところでございます。 達成状況につきましては、令和4年度については、実績値が480人、令和5年度は、指標を変えておりまして、実績値が80件、令和6年度も現時点で120件と、それぞれ達成度Aとなっているところでございます。 〇菅原亮太委員 この事業をやるのが大事なのはわかるのですけれども、たくさんやったからいいという感じではないかと私は思っています。この大目標というところ、例えば県内就職率であったり、社会減を何人減らすとか、そういった大目標を掲げた上で、大学生が何人定着してもらえば県内就職率の目標を達成できるか、そういった目標をしっかりと現場サイドでも共有をしていただきたい。そういった成果目標を企業であったり大学生に対しても共有することによって、みんなで大目標、県内就職率アップ、また、社会減抑制につながっていくのだろうと思っております。何回開催したかとか、参加人数というのはわかるのですけれども、それはこちら側の話であって、参加される方にとっては、しっかりと目標を共有してやってほしい。それに向かってみんなで一緒に頑張っていく事業になればいいと思っております。 改めて、最後、ふるさと振興部長に見解を伺って終わりたいと思います。 〇村上ふるさと振興部長 このプラットフォームの取り組みですけれども、学生を直接の支援対象としておらず、主に大学、企業の連携強化を推進する取り組みということでありますので、先ほど学事振興課総括課長から答弁申し上げたような指標の設定をしておるところであります。 一方で、菅原亮太委員御指摘のとおり、この事業の最終的な目的は、県内就職の向上を目指してやっているものでございます。いずれ、目標として具体的に掲げるべきという御指摘、ごもっともなところがあると私も思っておりまして、一方で、この組織は県だけではなくて各大学が参加している、県商工会連合会が参加しているということで、大学にとってみると、それぞれ県内就職率というものを目標として定めている大学もあれば、定めていない大学もあったり、さまざまな事情がありますので、今、御提言いただいたようなお話も踏まえながら、プラットフォームの中で、その指標のあり方について議論させていただきたいと思います。 〇斉藤信委員 最初に、国によるJR東日本のローカル線切り捨て問題への対応について、昨年の決算特別委員会でも取り上げましたが、その後のローカル線切り捨ての全国の対応状況はどうなっているか示してください。 〇中嶋地方路線対策監 新聞報道等で把握しているもので、網羅的なものではございませんけれども、昨年10月に施行された改正地域交通法―地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律に基づく再構築協議会につきましては、岡山県と広島県にまたがる芸備線において、JR西日本の要請により、昨年1月に協議会が設置されたということを御答弁差し上げておりましたが、その後、協議会が2回開催されているところでございます。 JR東日本管内では再構築協議会の動きは具体化しておりませんけれども、千葉県の久留里線では、JR東日本と沿線自治体が沿線地域の総合的な交通体系に関する協議を開始したというところを御答弁させていただいておりましたけれども、その後、その協議結果を踏まえまして、JR東日本では昨年11月に、鉄路の一部を廃止し、バス等を中心とした新たな交通体系にモード転換する方針を正式に表明したところです。今後、その具体的な内容について地元自治体と協議が行われるというところでございます。 また、群馬県の吾妻線においても、沿線地域の総合的な交通体系に関する協議が開始されて、現在も続いていると聞いております。 また、青森県の津軽線につきましては、令和4年の大雨災害により不通となり、JR東日本と沿線自治体において、昨年5月にバス等に転換するということが合意されたと御答弁いたしておりますけれども、その後の具体的な動きは把握していないところでございます。 〇斉藤信委員 次に、JRローカル線維持確保連絡会議、路線ごとのJR沿線自治体会議の開催状況、県内の対応状況について示してください。 〇中嶋地方路線対策監 会議等の開催状況でございます。 県では、令和4年11月にJRローカル線維持確保連絡会議を開催し、鉄路の維持と、県及び沿線自治体が連携を強化して、さらなる利用促進に取り組んでいくことについて認識を共有するとともに、令和4年12月には、県と沿線自治体と協働で国やJR東日本に対し路線維持に向けた要望を実施したところにつきましては、前回も御答弁させていただいております。 これを踏まえまして、各路線において沿線自治体首長会議等が開催されておりまして、今年度は新たに、八戸線、釜石線において利用促進協議会が設立され、鉄路維持に向けた取り組みが着実に強化されてきているところでございます。 さらに、これに加えまして、ことし2月には、2回目となるJRローカル線維持確保連絡会議を開催し、今後の対応方針といたしまして、各路線における課題、特性に応じた利用促進策を計画的かつ継続的に行っていくために、複数年度の事業計画を策定することについて検討すること。それから、利用促進の取り組みをさらに強化していくことを検討すること等につきまして、沿線自治体と認識を共有したところでございます。 県といたしましては、路線ごとに状況が異なることから、沿線自治体の意向も十分に踏まえながら、引き続き、沿線自治体会議や利用促進協議会等を通じ連携を強化しながら、鉄道の維持、確保に向けて取り組んでいきたいと考えております。 〇斉藤信委員 全国の状況を見ますと、結局は、バスへの転換とかJR路線の廃止とか、そういう動きになっています。県内はしっかりと鉄道を維持していくという立場で、全県、そして路線ごとの対応がとられていることが特徴だと思います。大船渡線は開通100年ということで、地元でさまざまな取り組みがありましたし、北上線も自治体を挙げた取り組みをされていると承知をしています。県が音頭をとって、利用促進とあわせてローカル線、JRの鉄路を守るということで取り組みを強化していただきたい。 次に、二つ目に、バス路線の維持、地方公共交通の確保についてお聞きをいたします。決算特別委員会のときに明らかになりましたが、昨年4月、県内では平日296便、土日、休日は177便が減便されたということです。かなりドラスチックなバス路線の減便がありました。特に盛岡地区は平日で240便、全体の81%減便。一定人口のある盛岡地区で8割以上が、全体の中で減便されたというのはどういう理由なのか。まず、このことをお聞きします。 〇山田特命参事兼地域交通課長 令和6年4月におきます大幅な減便についての理由ということでございます。 バス事業者から伺っているところでは、運転士不足が原因で、2024年問題に端を発します運転士不足が原因であったと聞いております。特に、インターバルの期間を設けるというところが非常に厳しいということでございまして、そこのところで盛岡地区につきましては、早朝や深夜のバス便というものもございましたので、そういったところで減便がさらに多くなったと聞いているところでございます。 〇斉藤信委員 盛岡市の場合は、幹線のバス路線は基本的に維持されているけれども、そこから分かれる枝線が朝2本とかしかバスが走っていないというぐらいになりました。大変な状況であります。 そこで、少し実態をお聞きしたいのですけれども、バス会社の経営状況と運転士確保の状況、この間の推移を示してください。 〇山田特命参事兼地域交通課長 まず、バス会社の経営状況についてでございますが、乗り合いバス事業者3社におけます令和6年4月から令和6年12月までの利用者数は約1、187万人と、令和5年度同期比で2.4%の減となっております。 一方、同期間の運賃収入につきましては、34億4、639万円余と、令和5年度同期比では4.7%の増となっております。 次に、運転士確保の状況でございますが、乗り合いバス事業者3社の運転士は年々減少しておりまして、令和6年4月1日時点では621人と、令和2年から5年間で179人、昨年から19人の減少となっております。 〇斉藤信委員 179人の減少。令和2年、2020年は800人だったのです。それが621人までバスの運転士が減少した。そこで、県は乗合バス運転士確保対策事業、1、720万円の予算でしたけれども、この実績はどうなっているでしょうか。 〇山田特命参事兼地域交通課長 乗合バス運転士確保対策費補助の活用実績についてでございますが、新規採用運転士に対します人件費や採用活動に要する経費、女性運転士用トイレの整備に要する経費などに補助することとしておりまして、3月1日時点の交付決定額は1、702万5、000円で、予算額1、722万円の98.9%となっているところでございます。 乗り合いバス事業者3社におけます令和6年4月から同年12月までの運転士の採用数でございますが、73人となっておりまして、この時点で過去5年間の平均採用人数50人を23人上回っておりまして、前年同期間より24名の採用増となっているところでございます。〇斉藤信委員 この間、運転士確保に対する県の補助事業は、私は効果を上げているのだと思います。採用数の推移をお聞きしましたら、令和元年度は59人、令和2年度は46人、令和3年度が38人、令和4年度は40人、令和5年度は70人で、今年度は12月末までで73人。こういうことで一定の効果を上げていると思うのだけれども、離職者とのかかわりで、例えば、ことしは今、73人なのですけれども、実像としてはどのくらいの見込みなのか、わかったら示してください。 〇山田特命参事兼地域交通課長 令和6年12月時点の採用実績は73人となっているところでございますが、令和6年12月時点での離職者数は62人という形で聞いているところでございます。 なお、令和5年12月時点での採用実績は49人でございましたところ、令和5年12月の離職者数は60人という形でございましたので、今年度は、現時点におきましては、11人上回っているといった状況でございます。 〇斉藤信委員 離職者もかなりいるということで、もうひと踏ん張り、ひとつ頑張っていただきたい。 タクシー運転手の確保状況もお聞きしたいのですけれども、県内を回ってみますと、タクシーの運転手が減って、飲み会をやっても帰りが心配で、夜、大体1.5回転ぐらいで終わってしまうという話を聞きました。盛岡市内ではかなり運転手が減って、その結果、忙しいという話も聞きましたが、運転手の確保状況、運転台数の推移を示してください。 〇山田特命参事兼地域交通課長 県内タクシー事業者におけます運転者及び車両数の推移についてでございますが、一般社団法人岩手県タクシー協会に聞いたところによりますと、運転者数は、令和元年度末では2、675人、令和5年度末では2、101人と、5年間で574人減少していると聞いております。 また、車両数についてでございますが、岩手県タクシー協会加盟事業者の登録台数ということになりますが、令和元年度末では2、089台、令和5年度末では1、864台と、5年間で225台減少しております。 〇斉藤信委員 運転手が5年間で570人減少しているという、かなりシビアな状況ではないかと思います。仙台市あたりは最近、運転手確保ができているという、運賃値上げだとかその他のいろいろなことがあると思うのですけれども、岩手県の場合はまだ厳しい状況になっているかと思います。 そこで、次に行きます。市町村会計年度任用職員の給与改定ですが、今年度、給与改定が4月に遡及されていない6町の状況、その理由は何でしょうか。 〇佐藤市町村課総括課長 市町村の会計年度任用職員の給与改定の状況についてでございます。 斉藤信委員御指摘の6町につきましては、現在、令和7年4月から給与改定を行うこととして調整を進めていると伺っているところでございます。 遡及改定を行わなかった理由といたしましては、会計年度任用職員が、職員によって任用期間、任用形態がさまざまでございまして、職員ごとに応じた引き上げ額の算定や給与システムの改修に時間を要するためと伺っているところでございます。 〇斉藤信委員 4月に遡及するというのは昨年度から実施されて、昨年度それに十分対応できなかったというのが10市町村あったのです。今回は6町になった。今年度から実施されたら今の言い分はわかるのだけれども、もう2年目ですから。これは実損なのです。今年度支給されるものが支給されないという不利益が6町では発生しているわけだから、正規と会計年度任用職員との格差もまたこういう形であらわれるというのは、私は重大なことではないのかなと思います。ぜひしっかり援助もして、改善を図るようにしていただきたい。 岩手県は3年で見直ししていますが、市町村全体の動向はどうでしょうか。 〇佐藤市町村課総括課長 会計年度任用職員の再度の任用の状況についてでございます。 今年度、国や県では、公募による任用を原則とすることを維持しつつ、人材確保の観点から、能力実証等により公募を行わずに翌年度も任用を行う、いわゆる再度の任用の上限回数を撤廃したところでございます。県内の市町村では、現時点で6団体が見直し済みであると伺っておるところでございます。 〇斉藤信委員 6団体にとどまっているということですね。若干の改善なのですけれども、いいことは早くということで、ぜひやっていただきたい。 最後の課題になりますが、マイナンバーカードの問題についてお聞きをします。 マイナンバーカードの申請、交付状況はどうなっているでしょうか。 〇佐藤市町村課総括課長 マイナンバーカードの申請と交付の状況についてでございます。 令和7年1月末時点におきまして、申請率は県全体で96.0%、交付率は85.7%となっておりまして、全国平均と同程度となっております。 〇斉藤信委員 一番問題になっているのは、マイナンバーカードの保険証利用なのです。このマイナ保険証の利用率は、12月の時点で、全国は25%程度でした。岩手県の、直近のマイナ保険証の利用実績はどうなっているでしょうか。 〇舘本デジタル推進課長 マイナンバーカードの保険証利用の状況でございますが、斉藤信委員からお話しのあったとおり、全国で令和7年1月時点において25.4%、岩手県は24.5%と承知しております。 〇斉藤信委員 マイナンバーカードと保険証をひもづけても24.5%しか使われていない。使い勝手が悪いということですよね。一般社団法人岩手県保険協会も年末にも発表しましたけれども、診療所全体で調査した中で7割トラブルが発生している。そのときにどうやって解決するかというと、保険証を持っているかどうかなのです。今までの紙の保険証があれば、きちんと診療を受けられる。 これは強制的にマイナンバーカードと保険証をひもづけられて、紙の保険証は昨年12月で停止されましたが、マイナンバーカードは5年で更新の時期を迎えています。これは本人の申請がないと交付されないのです。保険証をひもづけている人は保険証も失ってしまう。これは大変なことになります。紙の保険証だったら保険者が責任を持って毎年発行するのです。私はこれから大変なトラブルが起きると思います。実際に使われていないのだから。75%以上使っていないわけですから。 国会にも紙の保険証を継続すべきだという法案も出ていますけれども、私は全国の実態、岩手県の実態で、強制しても75%は使っていないという実態をどう受けとめ、国に対してもしっかりと紙の保険証は維持すべきだということを言うべきだと私は思いますけれども、答えてください。 〇村上ふるさと振興部長 保険証の問題でありますけれども、医療が必要な方が適切に医療資源にアクセスできることがまず一番大事だと思っております。その上で、マイナ保険証でさまざまセキュリティーの不安等から利用をためらったり、トラブルがあったりというお話も承知しております。いずれ、我々としましては、先ほどお話ししましたとおり、しっかり医療にアクセスできるということが大事でございますので、円滑な運営が図られるよう国に働きかけてまいります。 〇田中辰也委員 それでは、私から大きく2点。 まず、自治体の行政DXについてお尋ねいたします。午前中、畠山茂委員の質問の中にも出てまいりましたけれども、市町村のDXについて、昨日の総括質疑でも話をしましたが、県も市町村も職員確保が非常に大変になってくる。その中で、DXを推進することによって効率化が図られるところが多数あると思っております。 その中で、午前中の畠山茂委員の質問に対する答弁の中に、各市町村のシステムの共通化についても取り組んでいるというお話をいただいたところでございますが、これについて、どのような取り組みをどれくらいの規模でやっているのか、お尋ねいたします。 〇舘本デジタル推進課長 今年度は市町村を訪問させていただきまして、市町村の課題等について意見交換を行わせていただきました。その中で、将来的に職員や財源の確保がますます厳しくなって、市町村単独では対応が難しくなるという声を聞いております。情報システムの共同調達や共同利用のほか、オンライン申請処理の共同化もできないかという要望も受けているところでございます。 県としましては、共通化、共同化を視野に今後取り組んでいくことが重要と考えておりまして、次年度も市町村訪問によりまして意見交換を重ねて、質の高い行政サービスを持続的に提供する体制の構築のほか、共通化、共同化により目指す姿を市町村の皆様と共有しながら、市町村と連携した行政DXの取り組みを進めてまいりたいと思っております。 〇田中辰也委員 各市町村を訪問しながら、問題点等を聞き取りしながら進めているという話でございます。特に小規模町村におきましては、専門人材もいないのもそうですが、特にシステム開発経費が非常に大きな負担になるのです。共通項目が多いので、ディベロッパーが一番もうかっているのですけれども、基本的には、共通するところをみんなでつくってしまったほうが、あと、オプションのところは自分のところで払えばいいのですけれども、そういう形で管理、更新も含めて、県全体で同じようなシステムを各市町村が使うという認識をやっていくことが効率化に非常に効果的だと思っています。昨日も言っていましたが、人が足りなくて県から派遣して手伝ってもらうときにも、市町村のシステムを使うのになれるのが大変だとかということもだんだんなくなってくると思います。そういうことも含めて、全市町村である程度一定の共通システムを使っていくことは、県全体にとってプラスになっていくと思っているところでございますので、さらなる推進をお願いしたいと思います。 その中で、作業もそうですが、統計作業で各部署から統計の処理を依頼されて、各市町村で調べているのですが、それぞれフォーマットが違ったりするところがあるので、箱をつくっておいてもらって、あとは必要なものを吸い上げるような形にしてもらうと、市町村としては手間がかからないで進められるということがあると思いますが、その辺についてはどう思いますか。 〇舘本デジタル推進課長 市町村からは具体的に、施設予約のシステムとか入札参加資格の共同審査システムのようなものを要望されているところでございますが、先般、知事、ふるさと振興部長が答弁させていただいたデータ連携基盤も今後、重要になってくると考えておりますので、市町村の皆様と議論しながら、いいものをつくっていけるようにしたいと考えております。 〇田中辰也委員 さまざま市町村によって悩みが違うと思うので、寄り添いながら進めていってほしいと思います。 続きまして、第2点で、地方交通体系について、今、バス、鉄道、その他さまざまな議論がなされたところでございますが、それぞれの事業者がそれぞれの課題を持っていますし、それぞれの市町村でもさまざまな課題を持っています。特にバス路線が廃止されたようなところにおいては、各市町村でオンデマンド型の交通システムをつくったりしながら取り組んでいるところです。 テレビ番組でバス旅をやっていても、市町村境に行くと路線がつながっていなくて途中歩かないとならないとか、今のシステム上、市町村境をまたいでコミュニティバスを運営したりはなかなかできない、デマンド交通もなかなかできないというものもあります。本来であれば、またぐところを広域バス事業者などがやらないといけないのですが、そこは不採算だからやらないというところになってきている問題も出てきているのではないかと思っています。 各市町村で隣も含めていろいろやろうとすると、関連する交通事業者がふえてきて、その合意をとるのにすごく大変で、そこには二の足を踏んで、そのエリア側にはなかなか手が出せないという状況、法律的な縛りもあるわけです。そこを今、各事業者単体で解決しようといってもなかなか難しいですので、バスはバスの役目、鉄道は鉄道の役目、それから、タクシー、オンデマンドのシステムを使った小規模な運営体制、それぞれの役割を果たしながら、地域全体の交通体系をどう構築していくのかしっかり考えないと、それぞれバス会社に、ふやしてくださいといっても、それはなかなかふえないと思います。 朝晩のどうしても人数が多くてデマンド交通ではできないようなところは重点的にやってもらうとか、昼のすいているところはデマンド交通を拡充させてきちんとやらせるとか、長距離になるところは鉄道と連携させてやるとか、その辺の広域的な業者間をまたいだ交通体系を構築していくこと、これは県の仕事でしか多分できないと思うのです。そういうことを考えていく必要が今どうしてもあるのではないかと思うのですが、見解をお願いします。 〇山田特命参事兼地域交通課長 広域的な地方交通体系の整備についての御質問ということでございます。 田中辰也委員御指摘のとおり、広域的な公共交通体系を整備するためには、鉄道や広域的なバスとそれに接続する地域内公共交通も重要でございまして、令和6年3月に策定いたしました岩手県地域公共交通計画の基本方針の一つに、持続的で利便性の高い地域公共交通ネットワークの形成を掲げておりまして、県、市町村、事業者が連携して取り組む必要があると考えているところでございます。 この基本方針を踏まえまして、広域的な補助路線と地域内公共交通の再編を含めまして、利便性を高めた公共交通体系を整備するために、市町村が行う地域公共交通計画や利便増進実施計画の策定への支援について、今年度から着手し、来年度から本格的に伴走支援を行うことにしているところでございます。 具体的には、市町村を対象とした計画策定に関するヒアリングや打ち合わせ、意見交換会等を実施するとともに、国、県、市町村及び事業者が参加するバス路線活性化検討会での議論を行うなど、関係者と連携しながら、計画の策定促進や支援を進めていくこととしているところでございます。 〇田中辰也委員 その取り組みは非常に大事だと思っております。ただ、事業者がある程度限定されて、バス事業者とだけやるのではなくて、多様なのが一堂に会してやらないと、それぞれ個々に対応していたのではとても難しいのだと思いますし、あとは、市町村単位ではなくて、ある程度広域で、広域振興局単位とか、同じ経済圏の単位で、どのようなところをカバーしていくのかという意志疎通、合意ができないと解決できないと思うのです。なので、県としてやるべきは、市町村単位を支援するのではなくて、市町村を超えた、まとめた交通体系の構築にかじを切っていかないと、この議論はいつまでたっても解決しないのではないかと思っておりますが、その辺、踏み込む必要はどう思いますか。 〇山田特命参事兼地域交通課長 まず、日常生活の需要を把握するということは市町村でしかできないと思っております。ただ、田中辰也委員から今、お話がございましたように、我々の場合、どうしても広域的な観点からの助言と調整という形にはなるのですけれども、そういった形で、広域的な補助路線を核としながらも、地域内公共交通との接続性や、そういったところをどのようにしてつくっていかなければならないかといったところで、公共交通の再編を利便増進実施計画の策定で、地域単位でのミーティングなども開催しながら実施していかなければならないと考えているところでございます。 〇田中辰也委員 今おっしゃられたとおり、地域単位の体系というのは、自分のところだけ一生懸命やっているけれども、隣のところがよく見えないということになってはいけないのではないかという思いをしております。 最後に、ふるさと振興部長に、各市町村は大変困っているところだと思いますし、これからどんどん人口が減って、事業者のバスの運転士が減っていったり、タクシーの運転手が減っていったりという状況の中で、ある程度協力し合いながらやっていかなければならない。県でも第三セクター、JR、三陸鉄道があるわけですので、そこの利用促進もかなえながらやっていくためには、もっと広域的な、住民を巻き込んだ議論が非常に大事になってくると思っておりますが、今後の県の取り組みについてお聞かせください。 〇村上ふるさと振興部長 今、地域交通課長から答弁しました地域公共交通計画、あるいは利便増進実施計画の策定というのは、午前中の議論で、佐藤ケイ子委員から震災特例の激変緩和措置のお話がありました。激変緩和措置で国庫補助の適用が緩和されているわけですけれども、この激変緩和措置がなくなると、それが適用外になってしまう。それを防ぐために利便増進等実施計画、あるいは公共交通計画というものをつくらなければいけないということで、我々年度内、そして、来年度は市町村の計画づくりに力を入れてやっていかなければいけないと思っております。 そのような中で、今、田中辰也委員から御指摘ありましたとおり、市町村の中だけを見て計画策定するのではなくて、ある程度広域的なつながりというものも意識しながら、そういう計画はつくっていかなくてはいけないと思います。もちろん、地域によりさまざま事情があると思いますけれども、そういった広域的なつながりが求められる地域については、例えば、旧地方振興局単位で集まってそういう計画づくりに取り組むとか、そういった地域の実情に応じた取り組みは必要だと思っております。その計画をつくっていくためには、当然、県、市町村とバス事業者だけではなく、地域の方であったり、さまざまな方から意見を伺うこともやっていかないといけませんので、幅広い取り組みで何とか地域の足を守っていく、そういった取り組みをしっかりやっていきたいと思っております。 〇田中辰也委員 非常に難しい課題だとは思うのですが、県でしかできない事業であると思いますので、市町村、それから県民を巻き込みながら、さまざまな課題を浮き彫りにしながら取り組んでいってほしいと思います。 〇ハクセル美穂子副委員長 再開後おおむね1時間半が経過いたしましたが、この後、ふるさと振興部に対する質疑を表明している委員があと一人となっていることから、質疑を続行したいと思いますので御了承願います。 〇飯澤匡委員 それでは、なるたけ簡潔にやります。なるたけです。努力はします。 1点だけ。県立大学理事長の過大な報酬等に係る諸問題についてです。 これは、なぜ私がこれほどまで固執するかというのは前段があって、副知事時代に県職員が投書をして、大変なパワハラがあった。何とかしてほしい。これはマスコミにも投書された事実があったのです。その後、県立大学の理事長に差し込んで、そして、なおかつ給与を37万円アップされた。こういう事実に対して、かなり不自然な状況で、そして、任命権者は県知事だということでありますので、県政にかかわる全般的なガバナンスに係る問題だということで取り上げています。 これまで何回も質問していますが、まず第1点、監査委員に質問したときに、こういうコメントがありました。報酬が30万円以上上がったという事実は事実としてあるわけでございますので、この点については、新聞報道でいろいろと疑念があるということではございますので、丁寧に説明を尽くしていく必要があると考えておりますということでした。この決算特別委員会は、たしか去年ではなくて、おととしです。 ところが、その後、県当局から、当該部として説明を尽くしていくという必要について、何ら明確なものがないわけです。私は常任委員会でも何回も尋ねましたが、あえて当該部の所管の常任委員ですけれども、この点について、どういうアクションを起こしたのか示してください。 〇安齊学事振興課総括課長 当該部としてのアクションについてでございます。 決算特別委員会において、監査委員から、報酬のあり方につきましては、いろいろな考え方があるとした上で、報酬が増額した事実に対して丁寧に説明を尽くすべきとの答弁があったことにつきましては、県議会での議論の内容を県立大学に通知しているところでございます。 県立大学においては県議会での議論等を共有しており、また、理事長報酬に関し、これまで県や県立大学に対して県民からの直接の御意見等が寄せられたことはなく、現時点で、県として、県立大学の運営に支障が生じているものではないと捉えております。 県としては、地方独立行政法人である岩手県立大学の自主自律的な運営を尊重しつつ、引き続き、関係法令にのっとり対応していきたいと考えております。 〇飯澤匡委員 何かきのうの政務秘書の答弁と全く同じなのですよね。プロセスは非常に正確だから、それでよし。ちゃんと私の質問に答えてほしいのです。丁寧に説明を尽くしていく必要があると考えております、これは、いわば監査委員の一人の意見として当該部としては関知しない、そう言い切れるものですか。監査委員の発言というのは非常に意義がある重要な発言だと私は思うのですけれども。 〇安齊学事振興課総括課長 監査委員からの御指摘につきましては、真摯に受けとめるべきものと認識しております。その上で、県立大学に対しましては、こういった県議会での議論、また、監査委員からの言葉等について通知しているところでございます。 〇飯澤匡委員 通知しているけれども、県立大学としては説明する必要はないと、こういうことですね。 今までも高額報酬になったアウトカムを示せということについては何度も質問してきましたが、それなりのことはやっているということでした。きょうはその答弁は要りません。長々とやられるから、いつもそれで参ってしまいますからね。 1点だけ、アウトカムについて質問しますが、当時、私が取り上げた令和2年12月定例会です。もう5年も前になります。白水総務部長が北いわて産業・社会革新ゾーンプロジェクト等をいわて県民計画(2019〜2028)で立てて、推進するために県立大学の連携強化が期待できるとの答弁でした。これは過去の答弁でも、それについて言及している答弁もあります。これを推進するために期待ができるということを改めてわざわざ総務部長が言ったのですけれども、この点についているアウトカムはどのようなものがあるのか、即答してください。 〇安齊学事振興課総括課長 北いわて産業・社会革新ゾーンプロジェクトでは、北いわての地域課題の解決や産業振興への研究活動を強化しております。学内競争資金として北いわて地域活性化推進事業費を創設しまして、1テーマ1件100万円以内を交付するものでございますが、令和5年度は6件、令和6年度は2件を採択し、北いわての活性化に向けた取り組みを推進しているところでございます。 〇飯澤匡委員 では、この方がなってもならなくても、県民計画になったということであれば、その責任でもってやるということは、新型コロナウイルス感染症関係の支援金も岩手大学もやったことだから、特段、この方がいなければやらないということに私はならないと思うのです。報酬ももちろん、役職の責任に応じて支払われるべきだし、この点に対する明確な論拠とはならないと私は思うのです。 アウトカムのもう一つの指標として、県立大学4学部の県内就職率、令和6年分も合わせて、過去3年分を示してください。 〇安齊学事振興課総括課長 過去3年分の県内就職率でございます。 令和4年度につきまして、4大学部、看護学部が42.0%、社会福祉学部47.9%、ソフトウェア情報学部23.4%、総合政策学部が63.2%、合計で42.5%です。 令和5年度、4大学部、看護学部が33.7%、社会福祉学部が47.8%、ソフトウェア情報学部が25.4%、総合政策学部が50.5%、合計で38.3%です。 令和6年度は、令和6年12月時点での速報値でございますが、看護学部が55.1%、社会福祉学部が36.8%、ソフトウェア情報学部が13.7%、総合政策学部が48.5%、合計36.4%です。 〇飯澤匡委員 毎年下がっているではないですか。県立大学に期待されるアウトカムというのは一番重要だと思うのですが、初めて聞きますけれども、ふるさと振興部長、これ、どう思いますか。結果として、県庁で権力のある方が、実績のある方が行って、全く数値があらわれていないということに対して、どのように思いますか。外的要因などは言わなくていいです。単に、県立大学の結果としてどういうふうに考察するか。 〇村上ふるさと振興部長 今、県内就職率の数字が下がっているといったようなことでお話がございました。そのとおり、県立大学の役割の一つとして、地域に定着する人材を育てるというのは一つの役割かと思っていますが、そのほかにもさまざまな役割がありますので、県内就職率の低下をもって評価というのも難しいところがあるかと思っております。 県内就職率以外にも特色ある教育研究、地域社会、国際社会の持続的な発展への貢献など、幅広い地域貢献にも取り組んでいるといったようなことではありますが、県内就職率の向上というのは、県立大学の役割として重要な要素でありますので、関係機関と連携しながら、しっかり取り組みたいと考えております。 〇飯澤匡委員 私はしっかりとした数字が出てこないといかんと思うわけです。この間、いろいろ質問しましたが、何々については取り組んでいますと。非常にアカデミックな取り組みについて、今まで何度も紹介をいただきました。ただ、これが連綿として県立大学に持続的に継続できるかどうかは担保できないわけです。ただ単に、自分の発言のためにやっていると言われても仕方がない部分もあると思います。そうでないかもしれないけれども。 私は、議長の代理でいろいろな総会に出させていただくときに、県庁のOBの方に何回もお会いします。私が口を開かなくても、相手側から、飯澤副議長、あれはいかんですよ。ああいう突出したことをやられたのでは、これからの県庁の後輩のためにも絶対によくないですので、それはしっかり議論してくださいというようなお話をいただきます。私もそう思います。 この間、理事会で決めた学校の独立性であるとか、それは確かにそのとおりなのだけれども、この経過を見ますと、まず、当時の遠藤理事長にこういう人事でいくからということで相談があり、遠藤さんは困ってしまった。高前田さんに相談して、こういう人事が出たんだけどどうしようかと。相談を受けたと高前田さんから聞きました。これは私は直接聞きましたから。県庁の現役の方が言っているのだから、なかなか厳しい話だということで、結局は受けた形になったのだけれども、当時、OBの方も含めてそういう問題意識はあったわけです。なおかつ、理事会の当時の決定過程においても全く発言なしで、結局、シナリオどおりで進んでしまったという蓋然性は崩れないわけです。 なおかつ、少しさかのぼりますと、副知事級になると岩手銀行に行って、いただいた給料は大体そのままいただいていた。ところが、この方は拒否されたかどうかわからないけど、岩手銀行を突如やめてしまったのです。そこでいろいろやり方を思いついたのでしょう。結局、自分の給料を維持するためにはどうしたらいいかと考えて、こういうことになったのではないかと私は推察をするわけです。 十分にこのことは考えられるわけで、何回も言いますけれども、職責に合った報酬というのはあるわけで、今後、この方はいつまでやるかわからないですけれども、その方がやめて次になったときに、以前の報酬に戻すのか、それをまた継続するのか、これはどちらにしても重大な禍根を残したと思います。 ですから、今まで言って、きょうの質疑においても、県立大学からはその正当性を静かに主張するだけで何の変化もない。そして、なおかつ、新聞報道については大変遺憾であると質問状まで県立大学の名前で新聞社に送りつける。これは大学のあり方としてもいかがか、このような行動はいかがかと私は思います。 今後、理事会の給与の決定のあり方についても、完全に政務秘書と同じでブラックボックスになっていて、県民への情報公開という面については大変不足していると思います。この件について、しっかりと調査をして県民の目に明らかにすべきだと思いますが、いかがですか。 〇安齊学事振興課総括課長 理事長報酬の改定に当たりましては、他の公立大学法人の理事長報酬や学内の他の役員の平均給与などを考慮して、大学がみずから検討、決定したものと認識しているところでございます。当時の理事会の会議概要には直接記載されてはいませんが、県立大学からは、事務局説明において、法律に基づきこれらを検討し、報酬の基準を定めたことについて説明を行い、妥当な内容であったことから異議なく承認されたと聞いているところでございます。 報酬の決定に至るプロセスには県は関与しておらず、県としては妥当な検討を経て決定されたものと捉えていることから、県として調査を行うことは考えていないところでございます。 県としては、地方独立行政法人である岩手県立大学の自主自律的な運営を尊重しつつ、引き続き、関係法令にのっとり適切な運営がなされるよう対応していきたいと考えております。 〇飯澤匡委員 今の発言で適切な運営に関与できるとは到底思えません。県立大学は県費から大変な運営費が行っているわけでしょう。これは昨年度の予算委員会で総務部にも言いましたけれども、この決定プロセスについても、先ほど言った私の推察というのは、99%当たっていると思います。このようなことを許してしまえば、本当に県民のためになっているのかどうか。37万円もアップしているわけだから、そこには明確な根拠を示さないといかんと思うわけです。 現職時代に被害をこうむったと思われる県職員が告発まで至れば、百条委員会を設置してということも、残念ながらそれには時既に遅しで、結局こういうことになってしまって、私の非力なところもじくじたる思いですけれども、今後こんなことが絶対起こらないように、次の方がどういう方になるかわからないけれども、いつどうなるかわからないけれども、この点はこれからもしっかり監視をしていきたいと思いますし、この件については、重大に県政のガバナンスに影響を受けたと私は思っていますし、今でもあると思っています。皆さん方、聞いたことあるでしょう。実際、皆さん方が一番被害をこうむっているではないですか。それで何回予算などもひっくり返されたのですか。そういうことも耳に入っているのです。院政を引いたというのは、すなわち、自分の報酬をアップして権力の維持をするということなのです。こういうことは絶対にあってはならないと思っています。 〔「関連」と呼ぶ者あり〕 〇臼澤勉委員 今の県立大学の理事長報酬についても、私もこれまでも何回か質問させていただきましたが、非常に重要な指摘がございました。私もこれまでもいろいろと議会の場で質問させていただきましたが、大学の自治、独立性を守るというのは、そのとおりだと思います。ただ、県としても大学に運営交付金もしっかり交付しながらやっている以上、そこのガバナンス、そして報酬が、これまでは歴代ずっと職位で理事長の報酬は交付されていた。どんな人が来ようが、その職位に基づいて交付されていたものが、あるときから変わってしまったというところを問題認識として持っておりました。 その際、県の働きかけがあったのではないかというようなこともいろいろと私も御質問させていただきました。先ほども飯澤匡委員からもありましたとおり、そこら辺はしっかりと県としても調査しなければいけないと思いますが、改めてそこの必要性についてお伺いいたします。 〇安齊学事振興課総括課長 報酬の決定に至るプロセスには、県は関与していることはございません。 そして、報酬の改定に当たっては、繰り返しになって恐縮でございますが、法の規定にのっとり、他の公立大学法人の理事長の報酬であったり、学内の他の役員の平均給与との均衡などを考慮するとともに、外部理事を含む役員会議を経て、所定の手続を行った上で決定されたものであり、県としては、法の規定にのっとり決定されたものであることから、調査を行うことは考えておりませんが、こうした指摘、議論につきましては、きちんと県立大学に伝え、共有していきたいと考えております。 〇臼澤勉委員 長くはしませんけれども、いずれ、県の関与はなかったと言い切る根拠を明確にしていただきたい。 そして、先ほども具体的なお名前をいろいろと飯澤匡委員もお話しされておりましたが、そういった調査をしっかりと行うべきだと思います。そこについては、再度、なかったと言える根拠をもう一度お伺いいたします。 〇安齊学事振興課総括課長 なかったということですので、それについて何かを示すことは困難かと思っております。 〇臼澤勉委員 いずれ、さまざまな疑念がある中で、県は当時の関係者に対してもしっかりと聞き取りをした上で、改めてその結果について、我々議会にも報告していただきたいと思います。 〇ハクセル美穂子副委員長 ほかに質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇ハクセル美穂子副委員長 質疑がないようでありますので、これでふるさと振興部関係の質疑を終わります。 ふるさと振興部の皆さんは退席されて結構です。御苦労さまでした。 この際、世話人会の申し合わせにより10分間ほど休憩いたします。 午後2時54分 休 憩 午後3時12分 再開 〇ハクセル美穂子副委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、ILC推進局長にILC推進局関係の説明を求めます。 〇箱石ILC推進局長 令和7年度のILC推進局関係の歳出予算について御説明申し上げます。 初めに、ILC推進局の予算編成に当たっての基本的な考え方について御説明いたします。 ILC―国際リニアコライダー計画につきましては、一昨年、国内外の研究者により、2030年ごろを建設開始とするタイムラインが示され、現在、研究者により、ILCテクノロジーネットワークの枠組みによる国際協働による研究開発や政府間協議に向けた環境醸成などの取り組みが進められているところであります。 ヒッグスファクトリー計画につきましては、日本、欧州、中国の三つの計画の検討が同時に進められ、かつ、中国と欧州の動きが加速しており、令和7年度はILCの実現に特に重要な年となります。 ILCの実現に向けましては、研究者の取り組みの進展とともに、政府によるタイムリーな誘致判断が不可欠であり、これを後押しするため、ILCの有する多様な意義や価値を発信し、国民的な機運を盛り上げていくことが重要と考えております。 県といたしましては、一日も早く政府が前向きな態度表明をし、国家プロジェクトとして位置づけ、政府全体で誘致を推進するよう働きかけていくとともに、引き続き、政府の前向きな判断を後押しするため、大阪・関西万博開催時期に合わせたPR活動など、県内外への機運醸成に取り組んでまいります。 また、ILCの実現を見据え、県内企業の加速器関連分野における受注機会の増大に向けて、加速器コーディネーターによる関東、関西方面の活動を強化するほか、引き続き企業への技術支援等を実施してまいります。 さらに、建設候補地における持続可能なエコ社会の形成を目指すグリーンILCの理解促進など、ILCによる地域振興ビジョンに基づく建設候補地として、必要な受け入れ態勢の整備等の取り組みについても着実に推進してまいります。 次に、歳出予算についての御説明をいたします。 議案その1の10ページをごらん願います。ILC推進局関係の予算は、2款総務費のうち2項企画費の一部2億4、300万円余であります。これを前年度の予算額と比較いたしますと、約0.2%の増となっております。 予算の内容につきましては、予算に関する説明書に記載のとおりであり、説明を省略させていただきますので御了承願います。 以上で説明を終わります。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 〇ハクセル美穂子副委員長 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。 〇佐々木茂光委員 説明どうもありがとうございます。実は、一般質問でもILCに関しては取り上げさせていただきました。知事からの答弁もあったのですけれども、限られた時間の中で、もう少し詰めたかったのですが、きょうの予算特別委員会に持ち込んだわけであります。 あのときにもお話ししたのですが、今、ILC推進局長からも説明があったとおり、非常に大切な時期に来ているというお話です。知事の受けとめを、私は別な意味での解釈をしたのかどうなのか、非常に落ち着いているのです。それは私の受けとめがそういうふうに思うだけのかどうなのか。もっと、よしっというものを、私は正直なところ、答弁の中にも一言でもいいから欲しかった。これは県民が非常に注目しています。いろいろな団体の方々から、機運醸成を含めて、ここまでみんな汗を流してやってきている。今ここまで来て、大事な時期にありながら、そういう姿はどうなのか。 ILCそのものは、復興はもちろんそうだし、岩手県にとっての地方創生です。そういう一つの源になるだろうという思いの中で誘致に入った岩手県であろうと認識しております。そして、学術的なことからいうと、ILCを実現していくためには北上山地だと研究者のお墨つきをもらった中で動き出した事業と解釈しております。 そのような中で、直近でいうと、県議会のメンバーを含めて、大船渡市長、一関市長を含めてこの間、行ってきたわけであります。その話を聞くに及んで、このままにしていていいわけがないという感想めいたものが私の耳にも入ってきました。 それから、去年の2月、知事も記者会見で話していましたが、小野寺五典自由民主党政務調査会長にも会ったということです。感想も報道されておりましたけれども、どうも消極的なのではないかという受けとめをしました。 ILC推進局長に改めて聞くのですけれども、今のこの時期はどのぐらい大切なものなのかというのをお示し願いたいと思います。 〇箱石ILC推進局長 ILCをめぐる状況、どういう状況なのかということについてでございますが、海外の状況でございますけれども、次期欧州素粒子物理戦略の素案が年内、12月をめどに取りまとめられる予定となっておりまして、その意見の提出がことし3月末ということになっております。 また同時に、中国で検討が進められている計画が、年内にも中国政府に提案される可能性があるということで、その二つの動きが大きく加速している状況にございます。 それから、一昨年、アメリカでは、アメリカにはILCをつくらないけれども、欧州または日本のILC、どちらかを応援するということで、この1年、欧州の計画がどうなっているか、それに絡ませて日本のILCがどうなっていくかということで、3月の意見提出が一つのポイントと考えております。 また、3月の意見提出の後にも5月に追加の意見提出、それから、世界の研究者の公開シンポジウムというものを経てから、11月ごろに再度の追加意見提出、それから、素案の取りまとめと、この半年から1年でそういう動きがありますので、その中で日本の立ち位置、そして、誘致の意思表明ということをしっかりとして、世界と議論、交渉していく必要があるのではないかと考えております。 〇佐々木茂光委員 今聞くと、3月、5月、そして、追加で11月ごろ、これをチャンスといえばいいのか、これ以降何もないということは、世の中の人が見ているのは3月、年度末ですよね。皆さんが声を上げているのは、ここで勝負を決めないといけないのではないかという働きかけです。こんな悠長な態度でよろしいのですか。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 3月末までにという話につきましては、県立大学の鈴木厚人学長も年度の初めの講演会のあたりから申し上げておりまして、私どもにつきましても、今年度も国への働きかけですとか、あるいは機運醸成の取り組み、こういうものを進めてきて、できるだけ年度内に、国に前向きな態度表明をしていただけるよう取り組んでまいりましたけれども、現在のところ、まだそういった状況にはなっていないということでございます。 〇佐々木茂光委員 なぜ国の態度表明を聞くのにこれまで時間がかかったのですか。何か障害になるものがその中にあったのですか。そこも教えてください。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 以前は積極的にいろいろ進めてきたわけですけれども、令和4年の文部科学省のILCに関する有識者会議(第2期)におきまして、プレラボ、いわゆるILC準備研究所段階への移行は時期尚早という話がございまして、その後、国際的な技術開発や関係国との協議を進めているということで、国では、その状況を見極めながら対応するというスタンスに今なっておりまして、まだ前向きな態度表明にはつながっていないというような状況でございます。 〇佐々木茂光委員 時期尚早というところで、みんなくじけてしまったのですか。私はそういうふうに捉えます。そこからが勝負だったらば、そこからかかっていかないと物になることはできないと思うのです。その間、これまで皆さんは何をやっていたのですか。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 毎年度ですけれども、私どもにつきましても、国への働きかけにつきましては、年度当初の政府予算要望ですとか、あるいは全国知事会、あるいは、皆様方県議会の議員連盟等と連携いたしまして、国への働きかけはしてまいりました。 さらに、政府の取り組みを後押しするための機運醸成の取り組みといたしまして、関係団体もさまざま講演会をしておりますけれども、私どもについても、いろいろと工夫を凝らしながら、そういう取り組みをしてきております。 国際的な部分でいきますと、IDT─ILC国際推進チームで技術的な研究開発の取り組みを進めておりまして、それに対しまして、政府も令和5年度から10億円余の予算をつけていただいて、そちらの技術開発の取り組みを進めてきているという状況でございます。 〇佐々木茂光委員 令和6年12月18日に自由民主党本部に行って、有識者ヒアリングという資料も私はいただいたのですが、出席者の中に知事の名前がありませんでした。知事は有識者ヒアリングには行かれたのですか。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 自由民主党政務調査会の有識者ヒアリングの関係につきましては、国とKEK―高エネルギー加速器研究機構の機構長、あとは、ILCを進めているILC−Japanの石野代表、県からは鈴木学長が有識者、研究者からの意見聴取ということで呼ばれて伺っていると聞いております。 〇佐々木茂光委員 そうすると、知事は有識者の中に入っていないのですね。だから出席しなかった。一番大事なポイントだったのではないかと私も思うところがあります。 その後、知事の記者会見での発言が2月20日の新聞に載っていました。例えば、ヨーロッパが動く、中国が動く、動けば動くほど我々のやろうとしていることが有利になるという解釈をされるようなコメントを出したようでありますけれども、そのコメントを聞いただけで、もう大丈夫なのだという印象を受けました。知事はそういった形での受けとめだったのか、皆様はどのようにその辺を受けとめたのか、教えてください。 〇箱石ILC推進局長 一部推測にはなりますけれども、海外でのヨーロッパ、中国での次期大型加速器の議論が盛り上がるということは、あわせて同時に、日本のILCの議論もそれに伴って盛り上がっていく。その中で、それぞれ三つの計画には課題があって、欧州については、円周91キロメートルですけれども、2兆5、000億円ぐらいという巨大な経費がかかる。中国については、国内プロジェクトという位置づけで国際的な協働体制がどうなるか。日本については、8、000億円という、欧州に比較すると金額は小さいですけれども、国内の議論としては巨額なプロジェクトということで、その財源が一つの課題。また、日本の政府が明確な態度を表明していないということで、国際的な議論のおくれがある。 それぞれ課題等がありますけれども、そういう議論が進んでいくと、ILCは比較的コストが低いだとか、20キロメートル、30キロメートル、50キロメートルに延ばしていけるといった、将来的な拡張性という意味での可能性とか、その計画、技術設計も世界の研究者が認めて準備も一歩先に行っているという優位性が明らかになることで、そういう点で知事は、日本のILCに有利な場面が来るのではないかと発言したのではないかと考えております。 〇佐々木茂光委員 その状況はこのレポートにもそういったところも示されております。けれども、それはそれであって、確実な、よし、やる、やらない、できない、いつまでに決めるからと、その辺の感触をつかむまでは攻めていかないといけない。この間ある人に言葉が悪いと言われましたけれども、敵の頭が見えたときは遅いのです。知事はそれを逆に捉えていたけれども、国に対して反発するのはいかがなものかという文言で答弁されていたようだけれども、私が言っているのは、復興もそうだし、これからの岩手県を背負っていくこれだけ大きな事業だから、しっかりと確実につかむまでは、飛び込んでいかないといけないのではないかと私は思うのです。 そういったところを含めて、皆さんが尻をたたけといっても、なかなかたたくことはまかりならぬだろうけれども、そういった意気込みを示していかないと、当然、国だってどこまでやる気があるのかということになるわけです。ほかはこのくらいの事業費がかかる。だから確実に日本に来るかという問題ではない。そこまでまだ行っていないのです。だからこそ、サインをもらえるまでは詰めていかないとわからないのではないかと思うのです。 そういったところを皆さんでしっかりとあの手、この手、何が問題なのかを洗い出して、ここまでみんなやってきているのです。ここでまた、どうですかなどといつまでも言われているのにつき合っていても何ともならないから、本当に詰めて詰めて、絶対岩手県でやるぞ、岩手県にやらせてくれというぐらいの意気込みは、私は必要ではないかと思うのですけれども、知事にはそれだけの力があるから出し惜しみしているのかもしれないけれども、時既に遅しになってしまっては完全にアウトです。ここまで県民が盛り上げてきた中で、最後にその一言でけったくられたものでは、今までの取り組み、今までの努力は何にもならないです。これからどのような方法で国に対して詰めていくのか、そういったところをお示し願いたいと思います。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 先ほどまでもいろいろ申し上げましたけれども、県としてもできることはやるということで、今までも取り組んでまいりまして、まずは、国である程度前向きな、ILCをやるという意見を表明していただかないと、世界の議論がついてこないというような状況もございますので、まずは国等に対して、関係団体と連携しながら、働きかけを粘り強くやっていくということを考えておりますし、国の態度表明を後押しするために、できるだけ周りからも後押ししてもらうということで機運醸成、ILCの理解促進ですとか学術的な意義のみならず、地方創生、産業振興などなど、さまざまな意義がございますので、そういうものをみんなに知ってもらって後押ししてもらうというような取り組みを引き続きやっていきたいと考えております。 〇佐々木茂光委員 今までやってきたことを、決して私は否定しているわけではないです。今ここまで来ての勝負だから、あえてもう一回、皆さんでねじを巻き直して、がつがつとやっていってほしいと思います。 知事の答弁の中に、全国知事会にも要望しておりますという言葉もありました。全国知事会という言葉がよく知事から出てくるのですが、全国知事会というのはそれなりにやってくれているところなのですか。 ここまで来ているので、自分たちのやってきたことが無駄にならないように、県民の期待に応えられるように、最後の最後まで駆け抜けてほしい。そういうところに期待して、終わります。お願いします。 〇飯澤匡委員 先々月、そしてまた、2月1日まで私も議員団として訪欧させていただきました。概況は厳しいとは思っていましたが、中身は、日本政府からの問いかけが非常に薄らいでいるという事実を研究者の方々からもそういう印象を突きつけられて、先ほど来、話があった時期尚早という段階から急に色が薄らいでいったのだということを知ると同時に、最後に話しますけれども、まだ可能性はあるのだというところも、一緒に行った行政もそうですし、岩手県国際リニアコライダー推進協議会の方、首長の方もそういうことを共感できたのは、大変意義のあった今回の訪問だったと思います。 DESY―ドイツ電子シンクロトロン、IDTの中田達也議長、CERN―欧州原子核機構、私はおのおの印象が違いました。それらを含めて得た情報を今後のILC実現のためにどのように活用させていくのか、具体的な行動指針を示していただきたいと思います。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 飯澤匡委員御紹介の欧州訪問につきましては、今、若干御説明がありましたけれども、海外の研究者からは、ILCについて日本で実現してほしいけれども、政治的、予算的な問題が進んでおらず可能性が薄れている印象があるですとか、あるいは、日本政府からは実現に向けて正式なオファーが一度もなく、日本政府が支援しているようには見えないという厳しい意見があった一方で、CERN以外に別の研究拠点があることは重要ですとか、ILCは最新技術の活用ができ、規模的、コスト的にも優位性があるというような評価もございました。 また、IDTの中田議長からは、グローバルプロジェクトとして関係国の合意で進めるとしても、誰かが音頭をとらなければならないというような御意見もございました。 こういう意見も踏まえまして、日本政府による一日も早い前向きな態度表明をしていただくことが改めて重要であると再確認したところでございます。 県では、先ほども申しましたけれども、さまざまな機会を捉えて要望活動を行ってきておりますし、全国知事会等の関係団体と連携した要請等も行ってまいりましたので、さらに効果的な要望活動をタイムリーに実施していくことが必要だと考えております。そうしたことで、政府による一日も早い前向きな態度表明をしていただいて、関係国の議論をリードしていただきたいと考えております。 また、先ほど来申し上げておりますが、国等への要望活動とあわせまして、引き続き機運醸成の取り組みを展開して、日本政府の前向きな判断の後押しをしてまいりたいと考えております。 〇飯澤匡委員 今までは文部科学省などの関係省庁を回って要請活動をしてまいりました。今回の訪欧の活動によって、要請活動もフォーカスして力点を集中させないとならないと私は思ったのです。その中で、効果的な要請活動というお話が出ましたけれども、それをもう少し、県として効果的な要請活動とは具体的にどういうふうに、どこに働きかけるのか、これをしっかりしないとならない。今回の訪欧は、それをわかっただけでも大変意義があったと思うのですが、具体的にどうしますか。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 今回の欧州訪問におきましては、先ほど申し上げたとおり、日本政府がある程度前向きな発表がないと、海外の研究者は、日本はILCにサポートしていないというような思いを抱いてしまうということでございまして、可能な限り、そちらにアクセスできるような取り組みをしていかなければならない。国会議員は関係省庁といろいろやりとりしておりますので、そちらにアクションしながら、政府の前向きな意思表明、そういうふうに働きかけていかなければならないと考えております。 先ほども佐々木茂光委員から言及がありましたが、今、リニアコライダー国際研究所建設推進議員連盟の活動が余り見えない状況になっておりまして、自由民主党の政務調査会が有識者のヒアリングをしておりますので、今、活動しているところをある程度ターゲットにしながら、要望活動等をしていく必要があるのかなと考えております。 〇飯澤匡委員 私は現実的に時間も迫られているので、そこしかないのだろうと思います。 そこで、気になっているのは、一般質問で佐々木茂光議員の知事へのILCへの意気込み、きょうも熱っぽく語られましたけれども、その答弁で今までになかった単語が出てきたのです。佐々木茂光議員の、知事はこの厳しい局面でみずからの動きをどうするかという問いに、知事は、各機関等への周旋に努めると答弁しました。これはいささかも以前とは変化がないわけです。要するに、関係機関の調整に努める、それが私の仕事だと、こういうふうに言ったわけです。期限も迫っている中、そういう答弁が出てきていることについて、私も議長席におって非常にびっくりしました。 知事自身がこういう態度であると、岩手県の印象は余りよくならないと私は思うのですけれども、皆さん方にこれを問うてもしようがないので、この程度の姿勢で岩手県にILCは実現できるのでしょうか。これは壁を突き抜けて、何が何でも……(発言する者あり)ちょっと静かにしてくださいよ。何が何でもやるという姿勢を示さないと、私はだめだと思うのです。 私は以前、知事に、本気でこれを実現する気がありますかという問いに対して、それはぜひ実現したいということでした。実現したいと言う割にはこの程度で、そして、報告書も上げているでしょう。ヨーロッパの視察に対する研究者と機関へのいろいろなコメント等も上げた上での答弁だから、非常にこれは残念を通り越している部分だと思うのです。 それにつけても、知事だけに頼っていられない。皆さん方もミッションを受けてやっているわけだから、これはこれとして、残念ながら、はっきり言って、これではもう役に立ちません。ただ淡々と皆さんが与えられた使命の中で、実現に向けてやっていかないとならない。佐々木副知事を中心に、しっかりそこら辺はやっていかないといけないと思うのです。 残念ながら、今、こういう状況ではあるけれども、最後にエマニュエル担当官がCERNでこういうことを言ったのです。今、確かに、FCC−ee―次世代円形衝突型加速器については、CERN内では非常に有力説が出てくるけれども、課題は多い。なおかつ、ドイツのDESYの方々は、多額な費用の負担については、これは公言していますけれども、負担はできない。ましてや、中国への協力は絶対にあり得ないとも言っていたし、そこら辺の意思統一もかなりの努力が必要なのではないかと思っていて、日本政府にあっては、いち早くプレラボを受け入れるということを宣言してもらうために、いかなる手法をもってもやっていかないといけないと私は思うのですが、その点について、繰り返しにならない答弁をILC推進局長に求めます。 〇箱石ILC推進局長 今、飯澤匡委員に御指摘いただいたとおり、これからの重要な時期に当たりましては、効果的に国、特にこの間の知事の答弁でも若干触れましたが、日本商工会議所の小林健会頭が高度な政治判断を必要とする時期だということを新しい資本主義実現会議でおっしゃったように、しっかりとターゲットを絞って、そして、県を初め県議会、あるいは宮城県、宮城県議会、そして、東北や県の推進団体等、オール東北、オール岩手で一丸となって国に働きかけ、国際的な議論、態度表明はその一歩でございますし、その先にまた国際的な交渉というものが控えておりますので、最終的に日本にILCを持ってこられるように、一生懸命全力で取り組んでいきたいと考えております。 〇飯澤匡委員 今のILC推進局長の答弁は了としたいと思います。とにかくIDTの中田議長もおっしゃったように、旗振り役が必要なのです。何が何でも実現しないとならないという人を、今の状況からすると、岩手県がその熱意とビジョンを持って、そういう人材を国会議員、託せる人に託すしかない、そういう状況に私はあると思います。 また知事の話に戻って恐縮ですけれども、私は4年ぐらい前に両肩が五十肩になって大変な思いをして、治療院に通ったのです。大変厳しい治療がありました。要は、萎縮した筋肉を元に戻すために大変な苦痛を伴って、両腕ですから本当に大変でした。施術していただいている先生が、飯澤さん、なでてよくなるのだったら私もそうやりますよ。こういうふうに根本から治る方策を考えてやらないと治らないのですと言っていました。知事の考え方は、今でもなでている状況ですからね。9回裏2アウト満塁まで追い込まれた状況なので、一丸となって実現に向けた活動をしていかないとならないと思っております。 私はヨーロッパから帰った後、すぐに宮城県議会の守屋守武議員や高橋伸二議長にもお話もして、この状況を説明しましたし、せっかく岩手県議会・宮城県議会国際リニアコライダー建設実現議員連盟もあることですから、政府筋にしっかりとこの状況も報告をしつつ、善処していくように、県議会としても、私も微力ながら頑張りたいと思いますし、当局としてもいろんな思いはあると思いますが、渡欧して感じたものをしっかりと実現するためのエネルギーにかえてやっていただきたい、このことを申し上げたいと思います。 もう少し話したいけれども、佐々木茂光委員が情熱的にやったので、それで終わりにします。とにかくみんなで頑張りましょう。ありがとうございました。 〇斉藤信委員 最初に、ILCをめぐる世界の動向についてお聞きしますが、鈴木厚人学長は、ことし、いろいろなところの講演でこう言っています。欧州や中国でも大型加速器の構想が進んでおり、2025年3月までに日本政府からの前向きなメッセージが必要で、最後の機会となる。この鈴木学長が指摘している今の状況について、簡潔に整理して示してください。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 世界の動向についてでございますけれども、ILCにつきましては、先ほど来申し上げているとおり、IDTの国際推進チームで国際協働による研究開発が進められておりますし、あわせて、政府間協議に向けた取り組みが進められております。研究開発のほうは順調に取り組みが進められていると伺っておりますけれども、政府間協議のほうは、なかなか進展はないと伺っています。 また、先ほどもILC推進局長からお話ししましたが、中国では、年内にも大型円形加速器のCEPC計画が政府に提案されると聞いておりまして、それを受けて、欧州のCERNでも次期欧州素粒子物理戦略の草案作成が前倒しされるなど、海外の大型加速器計画の動きが加速している状況になっております。 いずれにしましても、ことしは欧州と中国の計画の方向性が見えてくる可能性があるということで、日本でのILC実現に向けて重要な年になると考えております。 〇斉藤信委員 ILC、欧州のFCC−ee、そして中国のCEPCの動向という中で、私は政府の決断が問われているのは、まさにそのとおりだと思います。 そこで、国内の動向はどうなのか。決算特別委員会でお聞きしたときに、内閣府と文部科学省による連絡会が昨年2月に設置されたとのことでした。将来の高性能加速器に関する連絡会、これは政府の部局横断の連絡会ですから、私も大変注目いたしましたが、この連絡会というのはどういう取り組みをやっているのでしょうか。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 御紹介の連絡会につきましては、ILCを初めとした将来の高性能加速器に関する情報共有を行うことを目的として令和6年2月に設置されております。担当審議官等を構成員とする連絡会でございます。 この連絡会につきましては、これまで通算6回開催されておりまして、令和6年2月の初回、4月の会合については、報道機関でも取材により報道されておりますけれども、その後については特に公表されておりません。文部科学省からは、海外の動向やILC計画にかかわる諸情勢について情報共有、意見交換を行っていると伺っております。 〇斉藤信委員 これは6回開催されているのに、最初の2回しか報道されない。もっと情報収集したらいいのではないでしょうか。せっかく政府の動きなのですから。そこはしっかり把握をしていただきたい。 そこで、大事な局面にあるのだけれども、なぜ政府が決断しないのか。私は、理由ははっきりしていると思うのです。ことしの政府予算がどうなっているかというと、軍事費が8兆7、000億円、3年間で3兆3、000億円ふえているのです。3年間で1.6倍です。去年の補正予算でどんなことがあったかというと、補正予算でラピダス株式会社に1兆円投入したのです。来年度予算でさらに3、000億円。方向が違っているのではないか。異常な軍事大国に向かって進んでいる。 実はこの財源は、4分の3は歳出削減なのです。歳出削減というのは、医療や教育や福祉の予算を削って軍事費に回すということです。あとの4分の1は、それでも足りないから増税なのです。既に法人税、たばこ税は軍国増税になっているのです。たばこを吸えば軍事費を吸っているようなものです。このぐらいの状況になって、軍事大国の道を進む限り、科学技術立国の選択肢はなくなる。私はそういう意味で、政治の転換が求められているのではないか。 そこで、去年と情勢が違うのは、今、自公政権が衆議院では過半数を割っている。自由民主党だけでは決められない。であれば、私は、ほかの政党にもきちんと声をかけて、超党派の運動を広げる必要があるのではないかと思いますけれども、その取り組みはどうなっているでしょうか。 〇中村副局長兼事業推進課総括課長 国等への要望に関してでございますけれども、今までは政府予算要望ということで、政府メインで予算関係の要望をしてまいりました。国会でも国会議連という超党派の議員連携がございます。これからはそちらもターゲットに入れながら、関連している議員、あるいは、超党派議連の構成員に入っている政党も含めて、いろいろ検討していきたいと考えております。 〇斉藤信委員 岩手県は市町村を含めて県民運動も行って頑張っています。宮城県も頑張っています。しかし、やはり8、000億円の国家プロジェクトですから、国民的合意が必要なのです。国民の合意といったら、超党派の取り組みにならないとだめだと思うのです。自由民主党だけに頼っていたら進まない。進まなかった。そういう意味で、政治の転換とあわせて、私はそういう努力も今まで以上にやる必要があるのではないかと思います。 東北地方の一部の声という程度に全体としてはとどまっていると思います。これを全国民が、東日本大震災津波の被害を受けた東北地方の復興として、新たな科学技術立国の方向としてILCを誘致しようと、こういう国民的な世論の形成が私は必要ではないか。 知事を先頭にILC推進局も頑張っている。しかし、障害は何かというと、知事が障害になっているわけではないのです。自由民主党の壁、政権の壁、軍拡の壁、これを打ち破ることなしにILCの実現はありません。大体、税金の使い方が違うのだから。私は政治の転換とあわせて国民の世論を形成するように、さらにいっそう取り組んでいただきたい。最後に、ILC推進局長に聞いて終わります。 〇箱石ILC推進局長 ILCの実現につきましては、今、斉藤信委員からお話があったとおり、学術的な意義だけではなくて、世界平和への貢献、イノベーションの創出、産業の振興、新たな地方創生、そして、東日本大震災津波からの復興など、さまざまな意義、価値があると思っております。 これを広く国民の皆さん、そして、国と共有して、ぜひとも日本でのILC実現に取り組んでいきたいと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。 〇ハクセル美穂子副委員長 ほかに質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇ハクセル美穂子副委員長 質疑がないようでありますので、これでILC推進局関係の質疑を終わります。 ILC推進局の皆さんは退席されて結構です。御苦労さまでした。 次に、警察本部長に警察本部関係の説明を求めます。 〇増田警察本部長 令和7年度の警察本部関係の予算について御説明を申し上げます。 初めに、令和6年における警察業務の推進状況について御説明を申し上げます。 県警察は、令和6年の基本姿勢に、県民の期待と信頼に応える力強い警察を掲げ、東日本大震災津波等の自然災害による被災者に寄り添う活動や次世代を担う子供、女性及び高齢者が犯罪等の被害に遭わないための活動を推進するなど、県民の安全、安心の確保に努めてきたところでございます。 県内の治安情勢を顧みますと、刑法犯認知件数が増加傾向に転じ、殺人や強盗等の凶悪事件が散発しているほか、SNS型投資・ロマンス詐欺や特殊詐欺被害の認知件数が急増するなど、厳しい状況が続いております。 また、交通事故につきましては、発生件数、傷者数ともに減少し、死者数は28人と統計が残る昭和23年以降最少となりましたが、死者の6割以上を高齢者が占めるなど、なお憂慮すべき状況にございます。 こうした情勢を踏まえ、県警察では令和7年の基本姿勢を、昨年に引き続き、県民の期待と信頼に応える力強い警察とするとともに、活動重点として、被災者に寄り添う警察活動の推進を初めとする7項目を掲げ、各種施策を着実に推進し、県民の皆様が安全、安心を実感できる地域社会の実現に努めてまいります。 それでは、令和7年度岩手県一般会計予算案のうち、歳出予算について御説明申し上げます。 議案その1の12ページをごらんください。警察本部が所管する予算は、9款警察費299億6、756万円余であります。これを令和6年度当初予算と比較いたしますと1億2、907万円余、率にいたしまして0.4%の増額となっております。 増額の主な要因は、給与改定に伴う職員給与関係経費の増によるものでございます。 その他の内容につきましては、予算に関する説明書に記載をしておりますので、説明は省略させていただきたく、この点につき御了承をお願い申し上げます。 次に、予算関係条例について御説明申し上げます。 議案その2の138ページをごらんください。岩手県公安委員会の管理に属する事務手数料条例の一部を改正する条例についてでありますが、別表第7、道路交通法関係事務手数料について、パーキングチケット運用廃止に伴い、パーキングメーター作動手数料及びパーキングチケット発給手数料を廃止するものであります。 次に、別表第8、自動車の保管場所の確保等に関する法律関係事務手数料について、同法の一部改正に伴い、保管場所標章交付手数料、再交付手数料を廃止するものであります。 以上で警察本部関係の予算について説明を終わります。よろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。 〇ハクセル美穂子副委員長 ただいまの説明に対し質疑はありませんか。 〇郷右近浩委員 それでは、何点か質問させていただきます。 質問に先立ちまして、まずもって、2月26日に発生いたしました大船渡市林野火災におきましては、この間、警察の皆様方もさまざまな対応をしていただいており、今でも150人体制で現場で、現在は県警ヘリ、宮城県警ヘリでの偵察業務であったり、さらには、避難誘導、交通規制、安否確認、避難所警戒や警ら活動。東日本大震災津波のときも空き家というか、家に物取り等が入って大変な状況だったと思います。今、避難している方々が自宅は大丈夫なのかといったものに対しましても、しっかり警ら活動等で見ていただいておりますことに、まずもって心から御礼と感謝を伝えたいと思います。 最初に、飲酒運転についてお伺いしたいと思います。先ほど交通事故は減少ということで警察本部長から話はありましたけれども、最近、新聞等でこの間、飲酒運転による事故であったり、さらには、公務員等を含む飲酒運転ということで、特に報道されるのはそうした部分が多いわけですが、飲酒運転等が減ってこないような思いで報道を拝見させていただいております。この部分につきましては、検挙している現状と対策についてお伺いしてまいりたいと思います。 〇吉田交通部長 初めに、令和6年中の飲酒運転の検挙状況についてでありますけれども、酒酔い運転と酒気帯び運転を合計した検挙状況は、310件となっております。 次に、飲酒運転の根絶に向けた対策についてでございますけれども、飲酒運転検挙状況の分析に基づく取り締まりの強化、飲酒運転110番通報制度の周知と効果的な運用、関係機関、団体等と連携した飲酒運転根絶に向けた広報啓発の強化などの諸対策を推進しているところであり、引き続き、飲酒運転の根絶に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えております。 〇郷右近浩委員 これから歓送迎会であったり、まだ不謹慎なような気もしますけれども、花見時期であったり、特に飲む機会がふえたり、人が動く時期がさらにふえてくると思いますけれども、もう少し目に見えるような、例えば、私がどこかに食事、飲みに行ったとしても、そこに例えば、飲酒運転はだめというようなポスターが見えなかったりとか、全部に張り出せという話ではないですけれども、啓発的な部分で、もっと露出できるような対応をとって、交通事故を起こしたほうも、起こされたほう、もらったほうも非常に不幸な出来事になってしまいますので、特に飲酒をしてということは不安があると思いますので、対応をどうぞよろしくお願いしたいと思います。 次に、特殊詐欺被害の現状についてお伺いしていきたいと思います。日々、新聞、ニュース等をにぎわしております特殊詐欺でありますけれども、その内容については、オレオレ詐欺や架空請求詐欺、還付金詐欺など被害者の心理を突いた本当に巧妙な手口で行われており、社会においてこのような犯罪が常に身の周りにひそんでいるということを考えると、相当みんなが気を引き締めなければならないと考えるところであります。 とりわけ、高齢化が進む当県においては、特に高齢者の被害が多くなると思われがちでありますけれども、被害の状況を見ますと、先日も報道にありましたが、若年層でも相当数の被害が確認されているということで、その対策については、老若男女を問わず行われるべきものと考えております。 そこでお伺いしますけれども、岩手県内における特殊詐欺被害が増加し、被害額は過去最高となっていると聞いておりますけれども、まず、令和6年の被害状況についてお伺いしたいと思います。 〇藤林生活安全部長 まず、令和6年中の特殊詐欺の被害状況についてでありますが、認知件数は53件、被害額は約9億8、000万円であり、前年と比較し、認知件数は29件、被害額は約9億3、000万円の増加となっているところであります。 〇郷右近浩委員 令和6年中の特殊詐欺被害については、件数、被害額とも、特に被害額が9億円以上増加ということでありますが、それほど大きくなったということについて理由があるのかどうか。あわせて、犯行手口などについての特徴というものがあるのか、あればどのような特徴があるのか教えていただければと思います。 〇藤林生活安全部長 令和6年中の特殊詐欺被害の特徴についてでありますけれども、公的機関や警察官を装い、不安をあおって現金を振り込ませるオレオレ詐欺が多発したほか、令和6年中に県内で特殊詐欺被害に遭った53人のうち、65人(後刻「65歳」と訂正)以上の方が29人ということで、高齢者の被害割合が54.7%と高水準で推移してところであります。 〇郷右近浩委員 なぜ9億円余が急にふえたかという部分についてもお知らせいただきたかったのですが、急な質問で申しわけございません。 〇藤林生活安全部長 先ほど65人と言いましたけれども、65歳以上の方が29人です。訂正いたします。 多額の被害のケースについてでありますけれども、さまざまな要因が認められるところではありますが、一般的には、犯人グループなどによる被害者を信用させるための犯行手口が巧妙化したことなどにより、被害者が一度信用してしまうと、それを疑うことが困難となるケースが認められるほか、家族や知人、警察官への相談などの詐欺と気づく機会がさまざまな理由で少なかったことが認められ、こうした状況下においては、被害が長期にわたってしまう場合もあるというところです。 〇郷右近浩委員 いろいろなものが増加すればうれしいですが、これだけは増加するとうれしくないような増加であります。この増加している特殊詐欺被害を防止するために、岩手県警ではどのような対策を行っているのかお伺いします。 〇藤林生活安全部長 特殊詐欺被害を防止するための対策についてでありますけれども、県警察では、特殊詐欺被害に遭う前に詐欺に気づく力を身につけていただくことが重要であると考え、この点に重点を置きつつ、具体には、警察官の巡回連絡を通じた個別面談による被害防止対策、被害や予兆電話を認知した際のぴかぽメール、Yahoo!くらしを活用した迅速な情報発信、大相撲の錦木関出演による特殊詐欺等の手口や被害防止対策を紹介するテレビCM及びユーチューブ動画を放映しての幅広い年代に対しての注意喚起、テレビCMと連動したチラシ、ポスターを作成し、県内の福祉関係機関及び高齢者宅訪問時に配布しての注意喚起、金融機関、コンビニエンスストアなどの関係機関と連携した水際対策、国際電話番号の休止措置支援などの対策を講じているところであります。 〇郷右近浩委員 錦木関のCMは見ていますが、本人を知っているせいか余り怖さを感じないというか、例えば、皆様方がそろって出るなり、怖い顔で対応しているようなCMのほうがいいかなどと思いながら拝見させていただいておりました。 こちらも先ほどの飲酒運転の話ではないですけれども、目につくところで、特にコンビニ等々とやりとりしながら、水際で全部とめるような活動をされているということも存じ上げておりますが、コンビニにも張り出しておくという形なり、一つ一つ対応をとっていただければと思います。 そこで、私自身もさまざまメールであったり、引っかからないようにと思うわけでありますけれども、それ以上に凶悪な、前にも聞いたことがございますが、匿名・流動型犯罪型グループが絡む検挙状況についてお伺いしてまいりたいと思います。 主に、特殊詐欺グループの実行犯などとして新聞、ニュース等で取りざたされている匿名・流動型犯罪グループ、トクリュウについてでありますけれども、岩手県内における匿名・流動型犯罪グループが絡む検挙状況はどのようになっているのでしょうか、お伺いしたいと思います。 〇金田一刑事部長 県内における検挙状況についてですが、匿名・流動型犯罪グループにつきましては、法律等で定義づけされているものではないため、その検挙状況について、厳密な形でお答えすることは困難なところではございます。ただ、同犯罪グループによるものとみられる詐欺事件等を初めとする主な資金獲得犯罪の検挙人員は、令和6年は14人となっております。 〇郷右近浩委員 今、資金獲得犯罪的なものが話に出ましたけれども、前に他県と合同捜査で岩手県内でも検挙があったという報道が去年だったか、あったと思いますし、さまざま動いておられると思うのですけれども、今、出てまいりました主な資金獲得犯罪というのは、わかりやすく言うと、どのようなものなのか。それ以外の資金獲得犯罪というのはどんなものがあるのか、お知らせいただきたいと思います。 〇金田一刑事部長 主な資金獲得犯罪とはどのようなものかという御質問でございましたけれども、ここでいう主な資金獲得犯罪といいますのは、詐欺、強盗、窃盗、薬物事犯、それから、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律違反を示しております。 また、主な資金獲得犯罪以外の資金獲得犯罪につきましては、賭博、恐喝、その他、犯罪による収益の移転防止に関する法律違反、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反、出入国管理及び難民認定法違反、公衆に著しく迷惑をかける行為等の防止に関する条例違反などを挙げております。 〇郷右近浩委員 だんだん深みにはまってしまいました。今、お話のありました主な資金獲得犯罪以外の資金獲得犯罪というのは、岩手県内でも検挙等はあるのでしょうか。 〇金田一刑事部長 主な資金獲得犯罪以外の犯罪でございますけれども、当県における令和6年中の検挙人員につきましては、13人となっております。 〇郷右近浩委員 特にトクリュウと言われる犯罪グループのそうしたような犯罪については、テレビの中で、都会で起こるような認識を持っていますが、岩手県内に恐らくそのようなグループがしっかり拠点をつくって何かしていたということはニュース等でも聞いていないので、恐らくまだここは大丈夫なのかと思いながらも、しかしながら、どこに拠点があっても、もしくは外国に拠点があっても、それでも結局、いろいろな形で被害に遭われるということですので、しっかり取り締まっていただければと思います。 最後になりますけれども、そうした意味でも、改めて刑事部長にお聞きしますが、このような巧妙、凶悪化した犯罪が首都圏だけの話ではなくて、岩手県内でも取り扱いがあるという中で、いつか自分が被害者になるのではないかといった思いを抱くものでありますけれども、こういった厳しい治安情勢にこれから立ち向かっていく後輩警察官に対して、刑事部長からこれまでの経験を踏まえて伝えたい言葉があれば、あると思いますけれども、ぜひ発言をお願いできればと思います。 〇金田一刑事部長 後輩に向けてということで、答弁の機会をいただきましてありがとうございます。皆様も御案内のとおり、県内の治安をめぐる情勢は、今、答弁させていただいたトクリュウを含めて、ここ数年で本当に大きく変化しているということでございます。 犯罪の発生の情勢を示す刑法犯認知件数につきましては、私が刑事として駆け出した平成初期と比較いたしますと、数字上は大きく減少しておりますが、他方で、こういったトクリュウによる犯罪、あるいは、サイバー空間における各種犯罪の発生といった新たな治安に対する脅威が次々と発現しているのが現状でございます。 これからの県警察には、そういった時代の流れといいますか、犯罪環境の変化に乗りおくれることなく、新たな脅威に対して的確に対応していくために、引き続き、あらゆる機会を通じて捜査員の知識、技術の研さん、向上を図るとともに、限られた人員ではございますけれども、これを最大限に生かしまして、県警察が一丸となって総力を結集して事件の検挙に取り組むことで、犯罪の抑止と、トクリュウを初めとする犯罪組織の壊滅につなげていってほしいと考えているところであります。 加えて、治安の維持につきましては、警察だけでは到底できるものではございません。安全で安心できる岩手をこれからも守っていくために、ここにお集まりの委員の皆様を初め、県民の皆様とともに力を合わせることで、さまざまな警察活動をこれからもますます強力に推進されることを期待しております。 〇郷右近浩委員 どうもありがとうございました。これで私の質問を終わります。 〇佐々木茂光委員 東日本大震災津波から14年目を迎えようとしております。犠牲になられた方々に対しまして心から御冥福を祈る、ただそのことだけでございます。 警察の方々は、その当時もそうでありますが、日夜休むことなく、救助、救命に御尽力されましたことに対しましても、心から感謝を申し上げるところでございます。 消火が見えたか、鎮火が見えたかまでは来ていないですが、先日の大船渡市林野火災につきましても、同じように、日夜を分かたず出動体制、そして、交通安全を含めて体制をとっていただき、御尽力を賜っておりますことに対しましても、心から感謝を申し上げるところでございます。 東日本大震災津波以降、警察の方々には国民の安全、安心を含めて御尽力をいただいております。そういった中で、行方不明者の捜索ということで、東日本大震災津波では、行方不明者、死者含めて5、794人の方が亡くなったわけであります。特に大きかったのが陸前高田市、亡くなられた方が1、556人、行方不明者が203人。次は、大きいところでは大槌町が803人亡くなられ、行方不明者が423人であります。これを毎年毎年、月命日に捜索をしていただいております。地域の方々も、その取り組みに対して大変なる敬意と感謝を申し上げているところであります。私も本当に御苦労さまだと思っている一人であります。 13年、14年たつということは、捜索する場所も大分環境も変わってきており、いろいろな課題が見えてきているのかと思うのでありますが、例えば、捜索する段階で何か課題と捉える件があるか、ないか。その辺をお聞きしたいですが、よろしいですか。 〇金崎警備部長 まずは、お答えする前に、警察の大船渡市での林野火災に対する活動、それから、東日本大震災津波以降の捜索に対する感謝と激励の言葉をいただきまして、大変ありがとうございます。引き続き、これからの活動もしっかり対応してまいりたいと考えております。ありがとうございます。 それでは、東日本大震災津波における行方不明者捜索に関しまして、課題は何かという御質問についてお答えさせていただきます。 課題につきましては、さまざまありますけれども、まず、これまでの取り組みを振り返って話をさせていただきます。これまでの捜索の取り組みでありますけれども、平成24年から令和6年まで合計で499回、延べ約1万2、000人を動員して実施しております。昨年中に関しましては、合計で9回実施しておりますが、行方不明者に関連するものなどについては、残念ながら発見には至っておりません。 復旧、復興が進みまして、さまざまな場所の地形等も変わっております。しかしながら、行方不明者の家族の方々、地域の住民の方々の思いというものは変わらないわけでございます。そういった思いに寄り添う活動を重点に挙げております岩手県警察といたしましては、こうした行方不明者の御家族、そして、地域住民の方々の期待がある以上、この捜索活動についてはこれからも続けてまいりたいと考えております。 〇佐々木茂光委員 本当に誇り高き岩手県警察と私はいつも思っているわけでありますけれども、まさに警察としての強さに、逆に私たちも励まされている状況にあります。 前にも、お話ししているときに涙が出たりするようなときもありました。警察の姿を見ると、みんなそれをまず思い出すのです。自衛隊もそうですけれども、そのときの思いを持ち続けることも大事なのです。それをある意味、警察の方々が時世時節に行動をとっていただくことが我々被災地、被災民にとっても非常に大きな力になっております。 今、東日本大震災津波もだんだん風化し、継承していくのもなかなか難しいときに来た中で、警察の方々がああやって活動されていることは、私らにとっても非常に力になります。いろいろ課題もあろうかと思いますけれども、引き続きの御尽力をお願いいたしまして終わります。これからもよろしくお願いいたします。 〇ハクセル美穂子副委員長 この際、世話人会の申し合わせにより10分間ほど休憩いたします。 午後4時30分 休 憩 午後4時47分 再開 〇菅野ひろのり委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。 〇工藤剛委員 私からは、スキー場及び雪山での救助についてお伺いいたします。 ことしの2月、本県の夏油高原スキー場の滑走禁止エリアで、アメリカ国籍の男性が雪に埋もれて死亡するという痛ましい事故が起こりました。消防署、県警察機動隊の皆様方と救助に当たられた方々には、心より御労苦をねぎらうとともに感謝を申し上げます。 現場はロープで規制された滑走禁止エリアで、掲示板や場内放送、ホームページなどで日本語と英語で注意喚起していたにもかかわらず、禁止エリアに入り事故に遭ったと見られます。事故当時、現場では風雪注意報と雪崩注意報が出ており、見通しは悪かったそうで、雪崩に巻き込まれた可能性もあると言われております。 ことしの冬の期間、岩手県にはインバウンドのスキー客が多く訪れております。県内のスキー場は雪質がよいことから外国人スキーヤーから好まれており、今後ますますふえると思われます。と同時に、マナー違反、迷惑行為、ルールを守らない人もふえ、思わぬ事故につながるケースもふえてくると予想されます。 特に、スキー場や雪山での事故、遭難は死に直結する場合も心配されることから、まずお聞きしますが、事故に遭った、仲間がいなくなったという一報が入ったとき、その初動から救助に至るまでの流れ、行動スケジュールを伺います。 〇藤林生活安全部長 冬山で遭難者から救助要請があった場合の流れ等についてでありますけれども、警察署に救助要請があった際に、その現場の状況や天候などを考え、岩手県警察の中に山岳遭難救助隊というものを設置しております。その隊が出動する内容であるか、もしくは警察官が対応するものであるか判断しながら、対応しているところでございます。 〇工藤剛委員 救助に当たりまして、刻一刻と現場は天候や状況が変わる状況におきましては、救助隊の方々、特に指揮官となる隊長は二次災害を避けるためにも、雪山に関する高度な知識、天候の変化や雪崩等への対応などが必要であり、また、熟練した経験が必要不可欠だと思います。同時に、一刻を争う救助活動においては、二次災害を心配する余り、過剰に救助をおくらせることももちろんできないわけでございます。 そこで、雪山での救助に当たり、救助隊の方々の専門的な教育、訓練、講習等はどのように受けているのか伺います。 〇藤林生活安全部長 雪山で遭難者を救助するに当たり専門の教育などを受けているかについてでありますけれども、先ほども説明しました岩手県警察山岳救助隊につきましては、警察庁が主催する冬山の対応を含む全国山岳遭難救助指導者研修会に参加し、専門的な技能や知識の習得に努めているほか、活動に必要な各種訓練を冬季の厳しい環境下で実施するなどして、救助技術の練度を高めているところであります。 〇工藤剛委員 当然、県警察の方々は定期的な異動があると思われるわけでございますが、新しく雪山遭難救助に携わるような地域に異動になられた隊員の方々の教育、訓練等はどのようになっているのかお伺いいたします。 〇藤林生活安全部長 先ほど説明いたしました岩手県山岳遭難救助隊でございますけれども、この編成につきましては、機動隊、盛岡東警察署、盛岡西警察署、岩手警察署員で構成されております。この構成されている職員が異動になった場合には、改めて毎年訓練をしておりますし、これ以外にも、岩手県内の山を管轄する遠野警察署であったり花巻警察署であったり、そういったところの署員につきましても、毎年、山岳遭難救助訓練を実施しているところであります。 〇工藤剛委員 次に、雪山での事故防止、遭難防止及び迅速に救助するという点から、例えば、バックカントリーなどでツアーガイドですとか山岳ガイドの方々を介して雪山に入ったときは、大体、ビーコン等を装着しまして、遭難に遭われましても早期発見が可能だという認識をしております。 お聞きしますのは、最近の遭難状況ですとか救助の状況において、そういった早期発見につながるようなケースが多いのか、それとも、ビーコン等の装着もなく入られる方が多くて発見がおくれるほうが多いのか、その辺の状況についてお伺いいたします。 〇藤林生活安全部長 昨年度、岩手県内における山岳遭難は48件ありまして、うち10件の遭難事案に山岳救助隊員が出動して、10件全てにおいて遭難した方を救助しております。これはあらゆる装備品等を使って対応しているところであります。 〇工藤剛委員 わかりました。もしものときの早期発見というのが一番の救助の目的といいますか、肝心なところになると思いますが、今後のことも含めまして、県警察として早期発見につながる対策等、改めて何かとっているものがあればお聞かせ願いたいと思います。 〇藤林生活安全部長 山岳遭難救助につきましては、県警察のみならず、民間の山岳遭難救助体制についても把握しているところであります。年間を通じて、これらの民間団体とも訓練を重ねて実施しており、インバウンドなど県内の情勢を注視しつつ、対応や体制に不足が生じないよう、引き続き、連携を図りながら救助活動を進めたいと考えております。 〇工藤剛委員 例えば、スキー場であればスキー場を管理している方がさまざまな安全対策を行うと思いますが、スキー場に対して県警察として遭難防止について、こういうことに協力してくださいとか、取り組んでくださいみたいな、スキー場の管理者と一緒になって何か取り組んでいることはございますでしょうか。 〇藤林生活安全部長 スキー場管理者との安全体制についてですけれども、毎年、スキー場を管轄する警察署におきまして、そのシーズンに入る前に打ち合わせ等、安全の対応をしているところであります。 〇工藤剛委員 それでは最後に、救助するに当たりまして、少なからず実費といいますか費用が発生すると思うのですが、その費用負担はどうなっているのかお伺いいたします。 〇藤林生活安全部長 県警察では、日本人と外国人にかかわらず、費用などは徴収しておりません。 〇工藤剛委員 人命救助でありますので、日本人、外国人、そして、費用の負担があるなしにかかわらず、助けないという選択肢はもちろんないわけでございますけれども、今後、先ほど申し上げましたとおり、外国人のスキー客がふえることが容易に予想されるわけでございます。海外のスキー等の先進地では、自国以外の人の救助に対してはある程度の費用を求めているという事例もございます。だからといって、日本でもすぐに外国人は費用を取りますという乱暴な考えではないのですけれども、今後に向けまして、さまざまな角度から調査、研究は必要になってくるのではないかと指摘をします。そして、その辺、いろいろな角度から、どういうケースがいいのかということも考えていただきますよう要望いたしまして、質問を終わります。 〇軽石義則委員 それでは最初に、私も大船渡市に長年勤務したことがありまして、大船渡市の林野火災に対応していただいたことに感謝を申し上げますし、親戚、知人からも、不安の中にあっても県警察の皆さんの活動があるということに感謝の気持ちを伝えられておりますので、私からもお伝えをしたいと思います。本当にありがとうございます。 それでは、そういう自然災害の対応も含めまして、岩手県警察の皆さんは非常に限られた人員の中で膨大な業務を処理していただいている、対応していただいていると思いますけれども、まさにこのような自然災害に各所からいろいろな対応していただく。でも、通常の仕事もそれぞれ各所では発生しているはずですし、それは誰かが肩がわりしなければならない、警察のかわりにやってくれる方々はなかなかないわけですので、そういう意味では、今抱えている業務量、そして、現員の人員で間に合っているのかという心配もしているところであります。 その部分については、どのような状況になっているのか、まず教えていただきたいのですが、岩手県警察職員定数規則がありまして、これは規則で定数は定められておりますので、それを超えることはないと思いますけれども、しかし、今、募集してもなかなか採用に至らないという人手不足の話もありますし、ましてや業務の性格上、県民の安心や安全を守るために高い志を持ってそこに希望してくる方も多くいるから、今、我々の生活は守られていると思っているのですが、まずはその部分をお聞きしたいと思います。 〇天野警務部長 まず初めに、県警察の業務量と体制、人員が間に合っているのか、現員のバランスについてどう考えているかということについてでございます。 治安情勢の変化に伴いまして、匿名・流動型犯罪グループによる犯罪等、新たな治安課題への対処によりまして、業務量が増加したと認められる面はございますが、そういった中で、組織の枠組みや定員につきましては不断の見直しを図りつつ、内部管理業務のシステム化ですとか電子決裁、ペーパーレス化の推進など、業務の合理化、効率化等を進めるなどして、業務量と現員のバランスを調整しているところであります。 特に、県内における犯罪情勢等から、組織的かつ重点的に対応すべきと判断した業務につきましては、組織改編によって新たな枠組みを構築するなどして体制の強化を図っているところでございます。 県警察といたしましては、有限である人的資源を、いかに重点とすべき業務にシフトして効率的かつ効果的に活用していくかが重要であると認識しておりますことから、人的リソースの再配分等も含めまして、適正な組織構成によって、引き続き県民の安全と安心の確保に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。 また、人員体制についての御質問でございますが、先ほど軽石義則委員の御指摘がございましたように、本県警察官の定数につきましては、岩手県職員定数条例によりまして、平成29年4月1日に2、153人と定められ、現在に至っております。 警察官の配置割合につきましては、岩手県警察職員定数規則により、令和6年4月1日現在、警察本部の警察官783人、警察署の警察官1、370人となっております。 採用についての情勢についてでございますが、治安上の課題に対応するための人員体制等につきまして、採用活動は大変重要でございます。警察官採用をめぐる情勢としまして、少子化による就職適齢人口の減少のほか、民間企業の雇用情勢の改善等により人材の獲得競争が激化しておりまして、今後も厳しい情勢が続くものと予想されているところでございます。 令和5年度の警察官の採用につきましては、男性、女性合わせまして計83人を採用しているところでございます。県警察では、今年度から24時間365日、直接アクセスできるようなウェブ媒体による採用広報活動を進めております。また、体験型の採用、交流イベントを開催するなど、組織一丸となって採用活動の強化に努めているところでございます。 〇菅野ひろのり委員長 執行部に申し上げます。答弁は簡潔にお願いいたします。 〇軽石義則委員 詳しくありがとうございました。それは当然やっていただいているという前提でお聞きしていますし、ただ、定数ですので、現場は日々動いていると思います。その現場で対応する皆さんの業務量は、はかることはなかなか難しいこともあるかもしれませんけれども、それを前提にして、私は定数規則が定められていると思います。定数規則は社会情勢や岩手県内のいろいろな状況によって毎年見直しているものなのか。定数の根拠となるところはどこにあるのか、教えていただきたいと思います。 〇天野警務部長 定数につきましては、毎年、不断の見直しをしているところでございます。 また、令和6年度につきましては、組織改編におきまして、先端技術の活用による警察活動の高度化推進や捜査支援分析体制の強化のために、捜査支援分析課を新設しております。 また、匿名・流動型犯罪グループに対する戦略的な取り締まりを強化するために、組織犯罪対策課に匿名・流動型犯罪対策係及び犯罪収益対策係を新設しておりますなど、重点的に対策すべき業務に対して人員を配置しております。 〇軽石義則委員 現場の皆さんも一生懸命やっているのは私も見ておりますし、そのことによって安心できているということも実感しているのですけれども、ただ、人がどうしても対応しなければならない仕事がほとんどですので、社会も大きく変化してきております。 例えば、声かけ事案も結構ふえてきていると思いますし、私たちが子供のころは近所のお父さんに怒られて育ってきましたけれども、今、声をかけただけで110番に通報されるとか、仕事もしづらい世の中になってきているのではないかと思います。正義感で注意をしたらいきなり刺されたとか、岩手県ではまだないようですけれども、ニュースで見ると、目的なしに殺人が行われるなど、これも岩手県にはいつ来るかわかりませんし、外国人を悪く言うわけではないですが、寝ていると急に外国人が入ってきて、縛り上げられて窃盗されるとか、そういうところに対応するにはマンパワーが必要です。 そのために今、間に合っているのでしょうかという質問をしたのですが、不断の努力をして見直しているということであれば、安心して働いているのではないかと推測はしますけれども、休暇、時間外、そして、勤務も範囲が広がって通勤時間も延長しているのではないか。もっと言えば、官舎に入りたいけれども、とても入るような状況になっていない官舎もあるというようなこともお聞きしているのですが、そういう部分について、しっかり対応されているのでしょうか。 〇天野警務部長 職員が働きやすい職場環境という点についての御質問をいただいたと考えております。警察の業務はいつ発生するともわからない事象に対する対応、いわゆる他律的業務への対応という側面を有しておりまして、年間を通じて業務負担量が過重なものとならないよう、めり張りのある業務を推進して業務管理を行っております。 また、年次休暇の取得や超過勤務の縮減を初めとしまして、仕事と家庭の両立を組織的に支援して、職員個々のライフスタイルに合わせた働き方の見直しや福利厚生の充実を図っているところでございます。 こういった取り組みは、真に警察職員たるにふさわしい人材の確保にも直結する採用の強化という観点からも重要な取り組みでございますので、引き続き、働きやすい職場環境づくりに努めてまいりたいと考えております。 〇軽石義則委員 これまでもやってこられていると思いますけれども、まさに時代が変化してきておりますので、そういう意味では、性別とか年齢とか障がいがある、なしを含めて、それを全て対応できるような社会をみんなで目指しているわけですし、それを守っていくのは、県警察があって社会の治安が安定しているからだと私は思っておりますので、引き続きお願いしたい。 ただ、幾ら努力をしても警察職員の皆さんだけでできないのは、先ほど、郷右近浩委員の質疑の中の、刑事部長の後輩に対するお話もございました。でも、社会は声をかけただけで110番される、注意もできない。見ていても見ぬふりをしたほうが自分の身を守ることになるのではないかというような社会において、人だけで対応するのは難しいと思います。 テレビを見たり報道を見ますと、防犯カメラの威力といいますか、皆さんのお仕事に対して非常に有効に活用されていると私は認識しているのですが、県警察で防犯カメラをつけているかどうかはわからないので、その状況と、民間がつけていればいいということであるかもしれませんが、ただ、人がいるところ、金融機関等、コンビニエンスストアとか、そういうところは自己防衛として対応しているかもしれませんが、田舎のほうに行けば、そういうものすらないところで犯罪が起きる可能性もありますし、認知症の高齢者が外出して戻ってこない。もう一つ言えば、いつ熊が出てきて危険な目に遭うかということも含めれば、防犯カメラはこれから非常に有効なものではないかと思うのですが、その部分については、どのようにお考えでしょうか。 〇藤林生活安全部長 防犯カメラの活用についてでありますけれども、県警察においては、平成10年3月から盛岡市大通地区に防犯カメラ2台を設置しております。市町村や民間において設置するカメラを含め、防犯カメラについては、犯罪抑止のほか、事件、事故の解決に非常に有効なものだと考えております。 〇軽石義則委員 非常に有効だと考えていることはわかりますが、さらに有効にするためには、民間の御協力もいただかなければなりません。もっと言えば、国でしっかりそういう対策も必要な時期に入ってきているのではないかと私は思っているのですが、その部分については、行政としてつけることが、プライバシーの保護は確実に大事ですので、災害や犯罪、そういうものから身を守るためにも、ひとつ重要な手段、まさにDXに入るのかどうかわかりませんが、効率化というよりも人の命を守る上で、職員の皆さんの仕事がより違う部分に振り向けられるという観点からいっても必要ではないかと思うのですが、どうでしょうか。 〇藤林生活安全部長 防犯カメラの設置というのは必要だと考えます。市町村の防犯カメラの設置についても、警察として支援をしていくとともに、引き続き、関係機関や団体と連携して犯罪抑止活動を推進してまいりたいと考えております。 〇軽石義則委員 知事部局でいえば復興防災部が担当でございますので、後ほど復興防災部からもお聞きしたいと思っているのですけれども、県警察の皆さんがどういう状況で、どういう業務を遂行しているのかということをしっかり伝えることも犯罪抑止の一つになりますし、民間に協力を求めるだけでは足りないところも絶対出てくると思います。 そういう考え方を今後は広めていかなければ、地域の目も大事なことは私も承知していますが、今、問題なのは、町内会や自治会の役員を引き受ける人もなかなかいない。民生委員をお願いしても、なかなか民生委員になっていただけない。そういう役割を担ってくれる方々がいかに県警察の業務を補佐してくれているかということもしっかり伝えてほしいと思います。伝えていることもあると思いますが、一緒に地域を守るのだと、そして、我々の仕事は皆さんと一緒ですと伝えてほしい。 私も加賀野交番の近くで活動しているのですが、加賀野交番の皆さんも地域の安全を守るために一生懸命活動しているのは皆さん見ています。それを子供たちにも伝えてもらっています。さらにそういうことを意識的にやってほしいのですが、今後どのような取り組みをしていくのかお聞きしたいと思います。 〇天野警務部長 地域社会の協力、きずなの強化についてでございますけれども、地域社会の安全は警察のみでつくれるものではなく、地域住民の方々との連携、協力が必要不可欠なものでございます。 これまで警察に協力していただいて、地域の防犯、交通安全を担われてきたボランティアを初めとする地域住民の方々、今、高齢化ですとか後継者不足によって、警察活動を通じての地域交流が希薄化傾向にあることは課題の一つであると考えているところでございます。 県警察におきましては、各種警察活動、巡回連絡等を通じまして、地域の方々の要望、意見に真摯に耳を傾けて、県民一人一人に寄り添ったきめ細やかな活動を継続していくとともに、地域の方々の協力を得ながら、積極的に地域交流の機会を設け、あるいは参画をして、地域交流の活性化や地域コミュニティーの強化等、安全で安心な地域づくりに寄与してまいりたいと考えております。 〇軽石義則委員 ぜひそれが県民に伝わるように、そして、次の世代に、私も警察官になって岩手の安心、安全を守りたい、そういう仕事をしてみたい、そういう仕事だということをさらに伝えていただくことをお願いして、終わります。 〇菅原亮太委員 まず、私も冒頭、大船渡市林野火災を含め日夜県民の安全を守るために尽力いただいていますことに敬意と感謝を申し上げたいと思います。引き続き、県民の厚い信頼に応えていただきたく御尽力賜ればと思います。 私からは、特殊詐欺被害予防対策費について伺ってまいります。郷右近浩委員と重複しないように質問してまいりますので、よろしくお願いいたします。 まず、前段として、令和6年度の特殊詐欺被害額、先ほどありましたけれども、9億8、000万円、被害件数が53件、対前年度比で見ますと、被害額は9億3、000万円の増加、件数についても29件の増加ということでありました。被害額については20倍ふえているところであります。 なぜ大幅な増加となったのかについては、先ほどの御答弁で、高齢者の被害割合が多いとか、また、犯罪手口が巧妙化して、一回信じると詐欺と疑えなくなるとか、あとは、詐欺と気づく機会が少ないといった御答弁がありました。 そのとおり、被害認知件数は全国でも岩手県は結構少ないです。一番少ないか2番目だったと思うのですけれども、ただ、被害額が多いということは、つまり、1人当たりの被害額が大きいのだということが見てとれました。 質問に入ってまいりますけれども、認知件数、つまり、被害届受理件数のことですけれども、その前の相談件数も前年比で増加しているのか伺いたいと思います。 〇藤林生活安全部長 特殊詐欺被害の相談件数についてでありますけれども、特殊詐欺の相談はさまざまな形でなされるため、統計として明確に区分することが難しくて、一律にお示しすることはできないのですが、実態として、特殊詐欺に関する相談は増加していると認識しているところであります。 〇菅原亮太委員 相談をどんどんふやしていただくことは大事だと思っております。詐欺かもしれないと思ったらすぐに相談してもらうといった啓発が必要だと思いますけれども、この相談をふやすための取り組みについて、改めて伺いたいと思います。 〇藤林生活安全部長 特殊詐欺の相談をふやす取り組みについてでありますけれども、特殊詐欺被害に遭う前に、県民の方々に警察への相談をしていただくためには、まずもって、詐欺に気づく力を身につけていただくことが重要であると考えております。 先ほど幾らか説明しましたけれども、警察官の巡回連絡を通じた個別面談による被害防止対策であったりとか、被害や予兆電話を認知した際のぴかぽメールや、Yahoo!くらしを活用した迅速な情報発信などの活動を強化していきたいと考えております。 〇菅原亮太委員 この相談体制について、相談件数をふやすに当たっては窓口を広げることも大事だと思うのですけれども、例えば、OBの方々にお願いして相談窓口を設置するとか、そういった相談窓口機能の拡充については、検討等はいかがでしょうか。 〇天野警務部長 OBを使っての相談窓口の設置などの窓口機能拡充の検討についてということでございますが、現在、県警察における相談窓口につきましては、警察本部または警察署を訪問された相談者から直接、相談を受理する方法、警察安全相談電話♯9110を含む相談者からの電話による相談を受理する方法、県または県警察のホームページに相談者から寄せられた相談を受理する方法により対応しておりますが、これには、警察活動の知識及び経験を有する警察官OBを会計年度職員として任用し、相談業務に専従する警察安全相談員として警察本部や警察署に配置しております。 〇菅原亮太委員 最後、大事な質問をしますけれども、今回これだけ特殊詐欺の被害額、また、認知件数がふえているというところで、警察の特殊詐欺に対する人員体制の拡大も必要ではないかと思うのですが、これについて、実際、特殊詐欺について、人員体制は足りているのか。足りているのであれば、どういった体制で増加していく特殊詐欺被害に対応していくのか、伺いたいと思います。 〇金田一刑事部長 県警察における特殊詐欺等の捜査体制に関する質問でございます。 県警察では、特殊詐欺等につきましては、署の規模によっても異なりますが、刑事課、あるいは刑事第二課、知能犯、昔は暴力と言っていましたけれども、今は組織犯罪対策となりますけれども、この係が主管となって対応しております。 事件の規模、あるいは態様に応じて、署内各部門における連携、それから、捜査体制につきましても、必要に応じて署の垣根を越えて柔軟な措置を講じながら対応しているところでございます。 加えて、警察署ばかりではなく、先ほどの軽石義則委員のお話にもつながるところにはなりますけれども、必要に応じて警察本部からの応援捜査員を派遣するなどしております。県警察では、一昨年から本部にバックアップチームという一線の捜査を応援する体制をつくっておりまして、一昨年は沿岸地域に、昨年からは県南地域に、それぞれユニットを配置して、警察署で人が足りないということであれば、そこの部分にピンポイントで応援捜査員を出すなどして体制の確保に努めているところでございます。 さらに、警察本部には執行隊、機動捜査隊等もございますし、本部の主管課の捜査員もおりますので、必要に応じてバックアップしているところでございます。 〇菅原亮太委員 これを聞いておいて、足りていませんと言われると、確かに皆さん不安になってしまいますから、そういう意味では、足りているということで御答弁いただきましたけれども、先ほど軽石義則委員からもあったように、必要に応じて定数の見直しも私も重要だと思っておりますので、特殊詐欺の現状は年々変わって、さらに高度化していますので、そういう状況に応じて定数の見直しもぜひ検討いただきたいと思っております。 この特殊詐欺被害については、最近は暗号資産等を使った詐欺など、複雑化、多様化しているわけでありますけれども、こういったものに対応するためには、捜査員の皆様の知識やスキルの向上といったものも重要だと思いますが、捜査員の皆様の能力向上の取り組みについて伺いたいと思います。 〇金田一刑事部長 捜査員の能力向上の取り組みについてでございますが、近年、匿名・流動型犯罪グループにつきましては、菅原亮太委員御指摘のとおり、特殊詐欺を初めとした資金獲得活動において、暗号資産等を犯罪に悪用したり、あるいは、犯罪収益等が暗号資産等の形で隠匿されるという実態が見られます。 県警察では、これら関係部門の捜査員を初めとする警察職員の能力向上を目的として、随時、部内教養資料を作成して発出するなど、各警察署を初めとする捜査員等に対し、指導教養を行っているところでございます。 加えて、昨年5月には、警察庁の広域技能指導官を特別講師として警察本部にお招きして、犯罪収益対策、マネー・ローンダリング事件捜査要領に関する研修会を開催しておりますほか、本年2月には、暗号資産に関し高度な知見を有する岩手県立大学教授を部外講師に招き暗号資産講演会を開催するなど、捜査員の能力向上に取り組んでいるところであります。 〇菅原亮太委員 これまでの質問で、岩手県警察の捜査体制は整っているというところで、県民の皆様には安心して、どんどん相談してほしいということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 〇斉藤信委員 それでは質問に入ります。大船渡市林野火災については、大変な御奮闘をされたことに心から敬意を表します。 そこで厳しい質問に入りますが、若い警察官の自死問題で、昨年12月に求償権を行使する。この理由、対応について私はお聞きいたしました。重要な答弁がありましたので、改めてその答弁を引用しますと、求償権の行使の可否に関する具体的な検討を行いました。検討の過程におきましては、元上司には自身の指導が行き過ぎた指導であるという自覚があったこと、故意による暴行や長時間にわたる叱責を複数回行っていたこと、そして、部下の心身の健康に注意すべき義務があったにもかかわらず、その注意義務を怠ったという重大な過失が認められたところであります。このように、求償権を行使するというのは本当に異例なことです。私はその重大性について聞いたのですけれども、その理由はこのような答弁でした。 そこで、立ち入って、その中身についてお聞きをしたい。故意による暴行や長時間にわたる叱責を複数回行っていた、その具体的な中身を示していただきたい。 〇加藤参事官兼主席監察官 元上司によりますパワーハラスメント行為についてでありますが、この事案の調査は、職員の自死という非常に重大な事案であるとの認識のもと、発生した警察署の内部調査ではなく、ハラスメント調査を独立して行う警察本部の警務課と非違事案調査を行う警察本部の監察課職員が、発生所属の影響を受けることなく行っており、行為者である上司を初め交番所長や同僚など、関係した職員からも広く聴取したほか、亡くなった職員の状況についても、御遺族の御協力を得て確認しているところであります。 この調査によりまして、平成30年5月ころから同年12月ころまでの間において、パトカーの運転指導をするに当たり、当該職員の頭部を右平手で1回たたいたこと、また、この日とは別の日に、指示に従わなかったことに対し、パトカーを運転中の当該職員と同乗中のもう一名の職員の頭部を右平手でそれぞれ1回ずつたたいたことが明らかになりました。 この暴行につきましては、傷害を及ぼすものに至るものではなかったことから、これらを暴行事実で平成31年3月に盛岡地方検察庁に書類送致しておりますし、複数回にわたり立たせたままの長時間の叱責や不適切な言動があったことが明らかになり、これらの暴行と行き過ぎた指導について、パワーハラスメント行為として認定されたところでございます。 〇斉藤信委員 暴行の実態は詳しく今、示されました。運転中に殴るなどというのは危険なものですよね。異常なものです。 もう一つは、不適切な言動の具体的な中身がないのです。今、パワーハラスメントというものは暴行以上に本人を追い詰めるのです。ですから、不適切な言動とはどういう言動だったか。5月から12月では8カ月間ありますから、どういう不適切な言動だったのですか。 〇加藤参事官兼主席監察官 不適切な言動についてのお尋ねでございますが、具体文言につきましては、過去に報道されていると承知しておりますけれども、この議会の場でお話しするのはふさわしいものではないことから、具体的な文言は差し控えさせていただきますが、人格を否定するなどと認定された、指導の範囲を超えた、行き過ぎた言動があったものであります。 〇斉藤信委員 この議会の場では語れないような、人格を否定する言動があったということですね。首を振らないですか、振りますか。振るのだったら、私は聞きません。そういうことですね。 このパワーハラスメント、特に不適切な言動、人格を否定する言動というものは、本当に若い人たちを追い詰めるのです。私は一般質問でも紹介しましたけれども、県立不来方高等学校でのバレーボール部の自死事件、これは執拗な人格を否定する叱責でした。それが本人を追い詰めて自死に至った。これは調査では詳しく、どういう言動が、どういう時期に、どのように、どんどん強まっていくのです。だから自死の一因だったという判定をした。 あなた方もパワーハラスメントが自死の一因だと判定したにもかかわらず、処分ではない本部長注意にした。私はここに異常さを感じて、繰り返し取り上げているのであります。 そこで、先ほどの答弁に戻りますけれども、部下の心身の健康に留意すべき義務があったにもかかわらず、そういう注意義務を怠った。これは具体的にどういうことですか。 〇加藤参事官兼主席監察官 重大な過失についてのお尋ねでございますが、部下の心身の健康に注意すべき義務と重大な過失につきましては、調査の結果、それから、専門家の知見としての弁護士相談をもとに検討した結果、元上司は、亡くなった職員を含め部下職員を管理監督する立場にあって、当然ながら、部下職員の心身の健康に注意すべき義務を負っていたにもかかわらず、その注意義務を怠った。この点につきまして、重大な過失が認められると判断したものでございます。 〇斉藤信委員 具体的には、労災が申請されて認定をされた。その理由は、公務による精神障がいの発生、そして、その精神障がいが自死と相当の因果関係があると認定されたのです。このことですね。注意義務に至ったというのは、そういうことですか。 〇加藤参事官兼主席監察官 因果関係についてのお尋ねでございました。調査の結果、パワーハラスメントとされた行為につきましては、警察官として法令の規定にのっとり、適正に職務を遂行させる上で必要な指導を行うに際して発生したものであり、いわゆるいじめや嫌がらせ目的ではなく、また、そうした行為も常時行われていたものではなかったこと、行為職員の暴行の程度は傷害に及ぶものではなかったところが把握されたところでございます。 また、個人のプライバシーにかかわるため詳細にわたる答弁は差し控えさせていただきますが、当該職員の健康状態等についても、御遺族からの確認を含め踏み込んだ調査を行っているほか、調査の過程においては、当該職員に表見的な自死言動は認められず、精神疾患の発症やその兆候の把握にも至らなかったところであります。 こうした結果から、自死の唯一の原因を特定するには至らなかったものでありますが、パワーハラスメントが職員の自死の一因となったことは否定できないとされたところでありまして、そういう意味において、因果関係については認識しているものであります。 〇斉藤信委員 少々ずれた答弁でありました。本部長の答弁は、部下の心身の健康に注意すべき義務があったにもかかわらず、その注意義務を怠ったという重大な過失なのです。健康の問題なのです。だから、労災申請で公務によって精神障がいを発生した。あなた方は最初の調査でパワーハラスメントは言っているけれども、精神障がいの発生、そのことは調査の中では明らかにできなかったのですか。 〇加藤参事官兼主席監察官 調査に当たりましては、詳細にわたる内容については、プライバシーにかかわることから具体の答弁は差し控えさせていただきますが、亡くなった職員につきましては、御遺族からの確認も含め、健康状態にも踏み込んだ調査を行うなど、関係する職員、それから、御遺族からの聞き取りにつきましては、正誤の判断を含め、何度も繰り返し行っていたものでございます。その結果、精神疾患の発症、そういったものの把握には至らなかったというところでございます。 〇斉藤信委員 パワーハラスメントによって、いわゆる精神疾患を発症した。これは労災の認定であります。しかし、そういうところまで調査は行わなかった。極めて不十分だったと思います。もちろん、パワーハラスメントが自死の一因という因果関係まで認めていて、懲戒処分にもならないということ自体、本当に軽い処分で済ませたと私は思います。 だから、遺族から労災の申請が行われて、損害賠償請求が行われた。あなた方は事態の重大性に鑑みて、本部長の答弁にあるように、重大な過失が認められた。そのことで求償権を発効して1、662万1、240円を、やめた元上司に支払わせたわけです。こんなことは本当に異例です。 公安委員長はこう言いました。社会通念上許される範囲だ。私は社会通念上、許されない範囲だと思います。パワーハラスメントで死んでいる。そのパワーハラスメントによって精神障がいを発生して、それが自死の原因になった。あなた方はこの重大性を認識して、求償権まで発生した。重大な過失があった。 ここまであなた方がこの事態の重大性を認めているのに、2カ月後に本部長注意という、処分にもならない対応をしたということに問題がなかったのか。警察本部長の答弁だから、これは警察本部長に聞きましょう、本部長の答弁だから。今でも重大な過失があったと、ここまで一般質問の答弁で認めました。それでも、あのわずか2カ月の調査で、パワーハラスメントが自死の一因だと認めながら本部長注意で済ませた。問題ないと今でも思っていますか。 〇増田警察本部長 当時の処分についてということでございますけれども、繰り返しになるかもしれませんけれども、まず、この事案の調査につきましては、発生した警察署の内部調査ではなく、しっかりと独立した警務課と監察が所属の影響を受けることなくやっておりまして、また、調書の関係も、交番所長、同僚、関係した職員、広く聴取をしております。また、亡くなった職員の状況についても、健康状態も含めて御遺族の協力を得て確認をしておりまして、そういった意味でも、当時の調査というのは、丁寧かつ必要十分なものだと認識をしているところでございます。 次に、処分についてでございますけれども、この事案では、パワーハラスメントと認定した指導は、動機が業務上に関するものであって、いじめや虐待の意図によるものではなく、指導を必要とする理由も認められた一方で、その指導というのが暴行を伴っていたということで、行き過ぎた指導と認定したということを考慮した結果、本部長注意という処分となっているところです。 不利益処分というのは憶測に基づいて処分することはできないところでございますし、行為の動機、対応、職責の内容等、こういったものを総合的に勘案した上で決定されるものでありまして、この事案の処分につきましても、丁寧かつ必要十分な調査を実施し、当時の調査によって明らかになった事実と、事案に係る諸事情等を総合的に勘案した上で、当時の基準に基づいて行われたものであり、適正なものであったと承知をしておるところでございます。 〇斉藤信委員 先ほど、私は聞きました。パワーハラスメントと精神疾患、この精神疾患の発生は把握できなかった調査です。そして、暴行は異常な暴行です。運転中に暴行しているのだから、こんな危険な行為はないでしょう。そして、この議会の場で述べられないような人格を否定する叱責があった。これは、因果関係は認めているけれども、不十分さがあってもこれだけの重大な事実が明らかになったにもかかわらず、結果的には8、300万円の損害賠償、そして、あなた方はそれに対して2割の求償権まで求めた。あなた方が異常だと自覚して求償権まで請求したのです。重大な過失があったと、ここまであなた方が認めながら、最初の本部長注意は間違いでなかったという、そんなことは社会通念上、通用しないでしょう。違いますか。ここまであなた方、認めているのですよ。求償権まで発動した。重大な過失だと認めた。 警察本部長、ここまで2カ月はあなた方なりの調査をしたでしょう。先ほど聞いたように、不十分だったけれども。しかし、結果的には8、300万円の損害賠償を払って、それでも足りなくて2割の求償権を発動したのですよ。私の答弁に重大な過失があったとまで認めた。それがなぜ本部長注意で済むのですか。結果として…… 〇菅野ひろのり委員長 質問をお願いいたします。 〇斉藤信委員(続) 当時の調査は正しかった、本部長注意が正しかったで済まないのではないですか。いやいや、あなたはだめ。警察本部長、答えてください。つじつまが合わないのではないか。 〇加藤参事官兼主席監察官 詳細に踏み込んだ御質問でございましたので、答弁できる範囲で答弁させていただきたいと思います。 暴行の理由につきましては、パトカーの運転方法を指導するに当たり当該職員の頭部を右平手で1回たたいたということでございますけれども、パトカーがふらつくほどの暴行の手でもなかったということで認められております。 それから、もう一回、運転中の当該職員の頭部を右平手でたたいたということですけれども、その動機といいますのが、業務の適正を確保する上で必要な指示をしていたのに、その指示に従わなかったことに対して暴行に及んだということになっております。業務上必要な指導でございまして、いじめや虐待の意図によるものではないということでございますけれども、調査によって、行き過ぎた行為ではありますけれども、もしこのときに看過することなく指導のタイミングを逸すれば、県民に不利益を及ぼし、あるいは信用失墜を生じさせるなどの不適切事案を発生させるおそれがあったものと認められております。そのために指導を行った。ただ、その指導には行き過ぎが認められたというところでございます。 〇菅野ひろのり委員長 質疑、答弁は簡潔にお願いいたします。 〇斉藤信委員 自動車学校でそんなことをやったら首です。そのくらいの暴行ですよ。運転中に殴るなどという話。そして、人格を否定する叱責、暴言というものは、いじめ、虐待なのです。あなた方は本当につじつまの合わないことをやっている。この場で言えないような人格を否定するような叱責があった。このパワーハラスメントが一因どころか、そのものが原因だったと、今ではっきりしているではないですか。 そういう意味で、この間、さまざまな形であなた方が検証してきたが、やはりつじつまが最後合わない。もっと社会通念上、県民に伝わるような対応をしなかったら、県警は誤りを認めないと、それが冤罪の温床になる、このことを指摘して終わります。 〇菅野ひろのり委員長 ほかに質疑はございませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇菅野ひろのり委員長 質疑がないようでありますので、これで警察本部関係の質疑を終わります。 警察本部の皆さんは御苦労さまでした。 以上で本日の日程は全部終了いたしました。本日はこれをもって散会いたします。 午後5時47分 散 会 |
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