平成16年2月定例会 第6回岩手県議会定例会 会議録

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〇26番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 環境福祉委員長報告に対して質問をいたします。
 請願陳情第23号県立病院改革基本プラン及び実施計画の抜本的な見直しと県立病院の機能強化・充実を求める請願が不採択とされました。
 この請願は、県医療局が一昨年の18億円の赤字を理由に、個々の病院の改革の努力をせずに、上から地域の病院の病棟と病床を大幅に削減し、五つの病院については診療所化を行うという重大な計画であります。これに対して、地域医療と地域の病院を守り県立病院全体の充実を求めるために、計画の抜本的な見直しを求めたのがこの請願であります。
 実際、県立病院改革プランと実施計画に対しては、17市町村議会が意見書を採択し、18町村が医療局に要望書を提出しています。これまで15万人を超える見直しを求めるかつてない署名が寄せられています。今回の請願にも4万5、000人を超える署名が寄せられました。
 そこで、具体的に環境福祉委員長に質問いたします。一つ、県民の切実な声に基づくこの請願が、なぜ不採択とされたのか、その具体的な理由をお尋ねいたします。二つ、また、地域医療の切り捨てにつながりかねない診療所化について、どのような議論がなされたのか、お聞きします。三つ、県と医療局に寄せられた県民の切実な声、署名、市町村議会の意見書や要望についてどのように考慮され、受けとめられ、議論されたのでしょうか。
 以上であります。

〇環境福祉委員長(田村誠君) ただいまの斉藤議員のお尋ねの件につきましてお答えさせていただきます。
 まず、本請願について、当局からの説明を受け、慎重審査した結果、多数をもって不採択と決定いたしたところであります。
 なお、審査の過程におきましては、主な意見として、一般会計からの多額の繰り入れの状況や病院改革を先送りすることによる経営の悪化、さらには、長期的に継続できる県立医療体制を整えるための病院改革の必要性などについて意見が交わされたところであります。
 次に、診療所化につきましては、診療所化される病院の利用や地域住民への説明のあり方などについて質疑が交わされたほか、医師が確保され、累積赤字が解消された場合の診療所化の見直しなどについて意見が交わされました。
 次に、県・医療局に寄せられた県民からの署名等につきましては、医療圏全体の実情を見きわめ、関係市町村や地域住民の理解を得ながら、計画を進めていく必要があることなどの意見がありました。
 以上で終わります。

〇議長(藤原良信君) 次に、阿部富雄君。


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