令和4年6月定例会 第21回岩手県議会定例会会議録

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〇35番(佐々木茂光君) 自由民主党の佐々木茂光でございます。令和4年6月定例会に当たり登壇の機会を与えていただきました先輩、同僚議員の皆様に心から感謝を申し上げます。
 未曾有の大災害となったあの東日本大震災津波発災から本年3月で11年が経過いたしました。新型コロナウイルス感染症の蔓延、そして、ここに来てロシアによるウクライナへの侵攻と、時の流れとともに混乱を来しております。今こそ県民の底力、皆様方の英知を結集し、岩手の恵みを取り戻そうではないか、そういう声があります。知事並びに関係部局長には、県民に向かい意気込みと誠意ある答弁をお願い、期待をするものであります。
 初めに、東日本大震災津波からの復興についてお伺いいたします。
 震災からの復興に当たっては、これまで国内外から多くの支援をいただきながら、国、県、市町村が連携し、取り組みを進めてきたところであります。引き続き、関係機関との連携を強めながら復興の完遂に向けて、必要な取り組みを進めていただくことを期待するものであります。
 これまで県においては、いわて県民計画(2019〜2028)の長期ビジョンで定めた復興の目指す姿を実現するため、復興推進プランにおいて復興の具体的な取り組みを掲げ、プランに基づいた取り組みを進めてまいりました。本年度末をもって第1期アクションプランの計画期間が終了することから、今後、第2期アクションプランの策定に向けた検討作業を進めていくものと承知しております。
 しかし、まずは第1期アクションプランにおける取り組みの成果や課題、特に新型コロナウイルス感染症の発生という計画策定時には予期していなかった要素により生じた課題等もしっかり振り返りながら、次期アクションプランの策定を進めることが重要であります。知事は、いわて県民計画(2019〜2028)の復興推進プランに基づくこれまでの取り組みの成果と課題をどのように評価しているのか、お伺いいたします。
 次に、第2期復興推進プランの策定についてお伺いいたします。
 県では、第2期アクションプランの計画期間において、重点的、優先的に取り組むべく政策や、その具体的な推進方策を明らかにするため、第2期アクションプランの策定に取り組むこととしております。
 県民が復興の取り組みがどのように展開されていくのか理解を深める一助となるとともに、被災者の皆さんが未来に希望を持てるような内容のプランにしていただきたいと考えております。これまでの成果と課題を踏まえ、第2期復興推進プランの策定に当たって重視する取り組みをどのように考えているのか、お伺いいたします。
 また、沿岸市町村としっかり連携しながら、復興推進プランに盛り込む取り組みを練り上げていく必要があると考えますが、今後、市町村との連携をどのように進めていくのか、あわせてお伺いいたします。
 次に、三陸防災復興ゾーンプロジェクトについてお伺いいたします。
 いわて県民計画(2019〜2028)で挙げられたこのプロジェクトは、防災で世界とつながる三陸、多様な交通ネットワークで国内外とつながる三陸などを内容としており、三陸地域の未来を切り開くためのプロジェクトであると認識しております。
 昨年の私の一般質問の中では、知事から三陸防災復興プロジェクト2019の成果は、そのまま県民計画の三陸防災復興ゾーンプロジェクトなど計画の中にも盛り込まれ、取り組んでいるとの御答弁をいただきました。
 このプロジェクトに対しては、沿岸地域の期待も大きく、三陸沿岸道路開通の成果を観光や物流、企業誘致、一次産業の振興等につなげていただきたいと考えておりますが、一方で、このプロジェクトの取り組みや具体的な成果がよく見えないのではないかと感じております。これまでの復興の成果を生かし、三陸地域の振興を図っていくことが必要と考えますが、プロジェクトにおいて具体的にどのように取り組んでいくのかお伺いいたします。
 次に、被災跡地の利活用についてお伺いいたします。
 令和4年岩手県の東日本大震災津波からの復興に関する意識調査において、県全体を見て復旧、復興が進んでいる、やや進んでいると実感していると回答した方が県全体で60%を超える結果となりました。県民の皆さんは、これまでの復興の取り組みを踏まえ、総じて復興が進んでいると感じておられるものと思います。
 しかし、被災地を歩くと、いまだ活用されていない移転元地と思われる空き地がまだまだ見受けられるところであります。この課題については、これまでも一般質問等で取り上げてきたところでありますが、沿岸地域の人口減少対策や地域振興にも資するよう、県は市町村の被災跡地の利活用に向けた取り組みを引き続き支援することはもとより、地元における検討を前に進めるため、活用方策等を積極的に提案していくことも県に期待される役割ではないかと思います。改めて、現在の被災跡地の利活用の進捗状況と今後の県の取り組みの方向性についてお伺いいたします。
 次に、被災地の人口減少対策についてお伺いいたします。
 昨年の私の一般質問でも人口減少対策を取り上げたところでありますが、私は、まちの活力の源は人口であると考えております。基本は人であります。産業やまちの活性化も人が集まって生み出されるものであります。私の質問に対し、知事からは、復興の取り組みにより大きく進展した交通ネットワークや港湾機能を活用した企業誘致、産業振興を進めていくことや三陸地域の多様な魅力を発信して国内外との交流を活発化していくこと、移住、定住の促進を強化していくなどの御答弁をいただいたものであります。
 こうした県の取り組みについては、引き続き推進していく必要があると考えておりますが、一方で、被災地の人口減少には歯どめがかかっていない状況であります。これまでの取り組みで十分なのか、改めて振り返って検討する必要があるのではないでしょうか。
 道路交通網の充実により、沿岸地域には大きな可能性があると考えております。交流人口の拡大や産業振興等に取り組み、人口減少に歯どめをかけていく必要があると考えますが、今後の人口減少対策の方向性について、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、地域おこし協力隊の定住支援についてお伺いいたします。
 県では、市町村と連携しながら、移住、定住の取り組みを進めていると承知しております。人口減少対策を進める上で、若い方が地域社会に加わり、ともに生活し、そしてさまざまな活動に取り組んでいただくことは、地域社会を維持することだけではなく、地域振興にもプラスの影響を与えるものであり、移住、定住の流れが県内全域に広がるよう取り組んでいただきたいと思います。
 特に、都市の若者等が地方に移り住み、3年間、地域活性化や交流人口の拡大などに取り組む地域おこし協力隊については、多くの方々が本県においでになり、それぞれの市町村で活躍されております。この地域おこし協力隊の方々が任期を満了した際に、活動時の同一市町村や近隣の市町村に定着する割合は非常に高いと承知しており、縁あって岩手県に来ていただいた方々に確実に地元に残っていただけるよう、仕事や住居などの生活基盤の確保を支援することは非常に重要であると考えております。
   〔議長退席、副議長着席〕
 地域おこし協力隊のこれまでの任期満了後の定着状況がどうなっているのか、県としてどのように移住、定住に向けた支援に取り組んでいるのかお伺いいたします。
 次に、岩手県水産業リボーン宣言の取り組みについてお伺いいたします。
 近年の海洋環境の変化等により、秋サケを初めサンマ、スルメイカ等の不漁に加え、磯焼けの拡大によると思われるアワビの漁獲減、ホタテガイの麻痺性貝毒による出荷規制が長期化するなど、沿岸の基幹産業である水産業は非常に厳しい状況が続いております。
 加えて、東日本大震災津波から11年が経過し、水産業の再生に必要不可欠な漁港等の水産基盤施設は復旧したものの、漁業協同組合は、近年の主要魚種の不漁や販売手数料の減少等により財務状況が急激に悪化しているとのことであります。
 このような状況を克服していくため、ことしの3月には県と水産関係団体が、不漁に打ち勝つ!岩手県水産業リボーン宣言を公表したのであります。不漁を克服し、漁業者が将来に夢と希望を持って就業できるよう、前例に捉われない取り組みを積極的に推進していただくことを期待するものであります。このリボーン宣言により、具体的にどのようなことに取り組まれるのか、その内容についてお伺いいたします。
 次に、ウニの畜養と藻場再生について伺います。
 磯焼けの現象により、アワビ、ウニの餌となるワカメ、昆布が不足したため、アワビの成長やウニの身入りに悪影響を及ぼしております。アワビに関しては、一部の漁協で開口回数を減らすなどの対策を講じている状況にあります。ウニに関しては、磯焼け対策のみならず、県が現在取り組んでいるウニの畜養により通年出荷が可能になれば、新たな漁業者の収入増につながるものであり、事業化に向けて前向きに進めていくべきだと思います。
 一方で、磯焼け対策においてさらなる取り組みが必要と考えております。県が取り組んでいるウニの二期作のモデル事業が令和2年度から開始されていますが、これまでの状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。
 また、県では、より長期的な視点で藻場再生の取り組みを推進していくため、令和3年3月に岩手県藻場保全・創造方針を策定したと承知しておりますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。
 次に、貝毒対策についてお伺いいたします。
 秋サケ、サンマ、スルメイカの不漁に加え、貝毒が多くの地域で発生し、出荷規制も長期化していることから、水産業はより厳しい状況に追い込まれております。貝毒の原因は何かということを踏み込んで調査し、解決に向けて取り組んでいかなければ、漁業者の気持ちが折れてしまうのではないかと心配するものであります。県は貝毒の現状をどのように認識しているのか、そして、今後どのような対策を講じていくのかお伺いいたします。
 次に、三陸沿岸道路の全線開通を生かした県内広域観光の推進についてお伺いいたします。
 県民が待ち望んでいた三陸沿岸道路が全線開通し、沿岸の各都市、内陸部と沿岸部の移動時間が大幅に短縮されました。新型コロナウイルス感染症の発生状況については予断を許さない状況が続いておりますが、収束の動きが見えてくれば、観光需要の回復を後押しする大きな効果が期待されるのであります。
 岩手県は三つの世界遺産、平泉、橋野鉄鉱山、御所野遺跡のすぐれた資源を有しております。これは岩手県のみならず、日本の世界遺産であります。東日本大震災津波の教訓を伝承するための東日本大震災津波伝承館や各地域の震災遺構などがあり、これらを合わせて周遊できるルートの設定には観光振興の面で大きな可能性があると考えます。
 三陸沿岸道路の全線開通の効果をアピールしながら、その時間短縮効果を最大限に生かして県内広域観光ルートを設定することにより、本県の観光振興につなげていくことが必要と考えますが、今後の県の取り組みについてお伺いいたします。
 次に、内陸部と沿岸部を結ぶ道路ネットワークについて伺います。
 内陸部と沿岸部を結ぶ道路ネットワークの整備の必要性については、これまでの一般質問の中でもたびたび取り上げてまいりました。昨年の一般質問では、国道107号の白石峠地区について、トンネルを含めた新たな整備計画の策定に取り組んでいくとの御答弁をいただき、一定の前進がありました。また、国道343号については、岩手県新広域道路交通計画において、一般広域道路として位置づけ、気仙地区と県南地域の拠点都市間の連携強化を図る路線としたとの御答弁がありました。
 二つの路線は産業振興や交流人口の拡大に重要な役割を担っておりますが、特にこれまでも求めてきている国道343号の新笹ノ田トンネルの整備については、ILC建設時に資機材の搬入に重要な役割を果たすルートであることから、ILCの実現に必須のインフラとして整備の必要性を訴えてまいりました。ILCの実現も視野に、新笹ノ田トンネルを含む国道343号の抜本改良に向けて取り組む必要があると考えますが、県の御所見をお伺いいたします。
 次に、今後の公共事業費の見通しと県の取り組みについてお伺いいたします。
 東日本大震災津波からの復興に向けては、昨年7月には高田松原海水浴場が11年ぶりに海開きを行い、12月には三陸沿岸道路が全線開通するなど、目を見張るような復興が果たされてきているものと認識しております。
 一方、復興事業の収束に伴い、沿岸被災地の地域経済を支えてきた公共事業の事業量は減少しており、昨今における資材や燃料の高騰なども含め、県内建設業は厳しい局面に直面しているものと思われます。
 近年、激甚化、頻発化する自然災害から県民の生命や財産を守るため、防災、減災対策、インフラの老朽化対策など、国土強靱化に資する取り組みを推進していく上で、さらなる公共事業予算の確保が必要と考えておりますが、今後の公共事業費の見通しと県の取り組みについて知事にお伺いいたします。
 次に、建設キャリアアップシステムの取り組みについてお伺いします。
 建設業においては、働き方改革の推進に向けたさまざまな取り組みが展開されており、その一例として、国では技能者の資格や社会保険の加入状況、現場の就業履歴等を業界横断的に登録、蓄積する仕組みであり、建設キャリアアップシステムの導入を進めています。システムの導入趣旨である建設業の担い手確保、育成の取り組みは建設業の振興にとって重要であり、国が目指す令和5年度からのあらゆる工事での建設キャリアアップシステムの活用の必要性も一定程度理解しておりますが、一方で、地域の建設企業からは、システムの導入にかかる費用が高額であるなど、早期導入への対応が難しいとの声も聞いているところであります。地域の建設企業の機運が十分に高まらないまま建設キャリアアップシステムの導入を進めた場合、県内建設企業全体にこのシステムが普及しないのではないかと危惧しますが、今後の県の取り組みについてお伺いいたします。
 次に、医療人材の確保に向けた取り組みについてお伺いいたします。
 県民に良質な地域医療を提供するためには、医師等の医療人材の確保が不可欠であります。特に、新型コロナウイルス感染症に対応する中で、地域の医療人材をしっかり確保していくことの重要性が地域で再認識されております。しかし、今後の高齢化の進展に伴い、全国的に医療、介護ニーズがピークを迎えることが予想されている中、本県の人口10万人当たりの医師数は全国と比較して低い水準にとどまっております。特に、沿岸地域は県内においても医師不足、医師の地域偏在の問題が深刻な状況であります。今後の在宅医療のニーズの増加も見込まれる中、看護師についても不足することが懸念されるところであります。
 昨年度の一般質問においてもこの問題を取り上げましたが、奨学金養成医師の沿岸地域の配置割合も増加していることや、令和3年度以降、沿岸地域の配置人数のさらなる拡大が見込まれるとの御答弁をいただいております。沿岸地域の人口減少を食いとめるためには、若い人たちが地域で安心して暮らしていける環境を確保することが必要であり、そのためには、安定的な仕事の確保に加えて、地域の医療環境が充実していることが条件となります。そこで、沿岸地域における医療人材の確保の見通しと、今後の県の取り組みをどのように進めていくか、お考えをお伺いいたします。
 次に、介護人材の確保について伺います。
 介護や支援が必要な状態となっても、可能な限り住なれた土地で、家族や近所、隣人の人たちと安心して暮らせる環境であることが大切であります。しかし、沿岸地域に限った話ではありませんが、介護の現場はその厳しい労働環境等から人手不足が大きな問題となっていると承知しております。各施設では働きやすい職場環境づくりや処遇の改善など、人材確保に向けてさまざまな取り組みをされているものと思いますが、一部の施設では、設備は整っているけれども、必要な職員をなかなか確保することができないといったお話も聞いているところであります。
 介護人材の不足の問題を県ではどのように把握しているのか、また、人材確保に向けてどのように取り組みを行っているのかお伺いいたします。
 次に、ツキノワグマ対策について伺います。
 県では、熊による人身被害が多発しており、今後も人身被害や農畜産物被害の増加が予想されるとして、今月1日にツキノワグマの出没に関する注意報を発表しました。本年4月から6月16日までの間に10件11名の人身被害が発生していると聞いておりますが、今後、レジャー等で山林に入る機会も多くなるとともに、近年では人里でも被害も多く発生していることから、住民の安全な暮らしが脅かされる状況が続くことが懸念されます。
 ツキノワグマは個体群の維持に配慮が必要な動物とされていることは承知しておりますが、人的被害が多発する中で、個体群の維持に必要な配慮は行いつつも、捕獲数を引き上げるべきではないかと思いますが、県のお考えをお伺いいたします。
 あわせて、捕獲対策だけでなく、ツキノワグマを人里に寄せつけない取り組みを強化することも必要であります。県の第5次ツキノワグマ管理計画においては、ツキノワグマの生息域について、良好な生息環境の維持、質の向上を図ることや、緩衝帯の整備を図ることなどが取り上げられております。今後、人とツキノワグマが適切にすみ分けし、両者が安心して暮らすことができるような対策を強化すべきであると思いますが、県のお考えをお伺いいたします。
 最後になりますが、東日本大震災津波からの復興、第一次産業の振興、道路交通ネットワークの整備等のさまざまな課題について提案させていただきました。こうした取り組みを着実に推進することは県税収入の確保にもつながり、結果的に、必要な施策を講じていく財政面の基盤を強化することになるものと考えております。県が直面している人口減少問題は地方交付税の減額につながりかねないことから、さきに申し上げたように、人口減少対策の強化も必要であり、加えて、安定的な財政基盤の構築に向け、産業振興等を初めとする対策に着実に取り組み、県税収入を確保していくことが欠かせないと考えております。
 他方で、近年においては、復興需要の縮小や新型コロナウイルス感染症の感染拡大、さらには、急激な円安の進行や原油価格の高騰、物価高など県民生活や県内企業等の事業活動にも大きな影響を与える事態が懸念されております。そこで、こうした状況を踏まえ、県においては、県税収入の確保に向け、岩手県の持つ強みを生かして岩手に恵みを取り戻す、どのように産業振興に力を入れていくのかお伺いします。
 以上で私の一般質問を終わらせていただきます。答弁によっては再質問させていただきます。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
   〔知事達増拓也君登壇〕
〇知事(達増拓也君) 佐々木茂光議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、いわて県民計画(2019〜2028)の第1期復興推進プランに基づく取り組みの成果と課題についてでありますが、ハード面では復興道路が昨年12月に全線開通、災害公営住宅の整備が令和2年12月までに完了、商業施設や水産加工施設が順次再開されるなど、計画された事業の多くが完了するとともに、ソフト面では、新たなコミュニティー形成の支援などによる生活の再建、事業者の債権買い取りや販路開拓支援によるなりわいの再生などを支援してきたところであります。
 一方、心のケア、コミュニティー形成支援など被災者一人一人の状況に応じたきめ細かな支援や、震災の事実と教訓の伝承、復興の姿の発信に引き続き取り組んでいく必要があります。
 また、被災地においては、主要魚種の不漁により水産業に大きな影響が生じているほか、新型コロナウイルス感染症の影響により観光、飲食、運輸、サービス業など幅広い事業者に大きな減収が生じているなど、地域経済が打撃を受けているところであり、これらの課題への対策を講じつつ、復興の取り組みにより大きく進展した交通ネットワークや港湾機能を生かした施策を展開していくことが重要と考えています。
 このような成果と課題を踏まえ、引き続き、誰一人取り残さないという理念のもと、三陸のビルド・バック・ベター―よりよい復興を進めてまいります。
 次に、被災地の人口減少対策についてでありますが、沿岸被災地の復興の推進は人口減少対策でもあると考え、復興まちづくりなどの安全の確保、住宅や雇用の確保などの暮らしの再建、水産業、商工業などのなりわいの再生に取り組んでまいりました。
 昨年の三陸沿岸道路の全線開通は、大幅な移動時間の短縮や輸送効率の向上をもたらすことから、さらなる企業立地の推進のほか、水産物や農畜産物の円滑な輸送や販路拡大、周遊観光エリアの拡大に取り組むとともに、東日本大震災津波伝承館を初め、ジオパーク、三陸鉄道、豊かな食材、食文化など三陸地域の多様な魅力を発信し、交流人口の拡大を図っているところであります。
 また、復興を着実に進めていくためには、若者、女性の地元定着が重要であり、多様な仕事の創出と雇用の確保、安心して子供を産み育てられる環境の実現を図っていく必要があります。
 先般開催した人口問題対策本部会議では、ライフステージに応じた総合的な取り組みの強化など重点的に取り組むべき施策について検討を進めることとしたところであり、今後とも市町村、企業、団体など多様な主体と連携を図りながら、沿岸地域の特性を踏まえた人口減少対策を強力に推し進めてまいります。
 次に、公共事業費の見通しと県の取り組みについてでありますが、社会資本の整備や適切な維持管理は、県民の安全・安心な暮らしを守り、地域の産業振興を支えるために不可欠なものであり、公共事業費については、安定的に必要な予算を確保していくことが重要と考えております。
 復興の進展に伴う公共事業費の減少を見据え策定した、いわて建設業振興中期プラン2019においては、建設投資額の確保を施策の第1に掲げ、これまで防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策の予算も含めた公共事業予算の確保について、国に働きかけてきたところであります。
 今年度において実施した令和5年度政府予算提言、要望では、公共事業予算の安定的、持続的な確保や防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策のさらなる推進のための予算の確保に加えて、新たに、防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策の期間終了後においても、引き続き、国土強靱化に必要な予算を確保するよう国に要望したところであります。
 今後とも、さまざまな機会を捉えて国に働きかけていくなど、公共事業予算の安定的、持続的な確保に努めてまいります。
 その他のお尋ねにつきましては、企画理事及び関係部長から答弁させますので、御了承をお願いします。
   〔企画理事兼環境生活部長白水伸英君登壇〕
〇企画理事兼環境生活部長(白水伸英君) まず、ツキノワグマの捕獲対策についてでありますが、ツキノワグマは年によって繁殖率が大きく変動するため、個体群の維持に配慮が必要な野生動物とされておりますが、近年、出没や捕獲頭数が高い水準で推移をしており、現時点で前年4月から6月期の約2倍以上の人身被害が発生し、人とのあつれきが一層増大しているところでございます。
 こうした状況を踏まえ、昨年度、県が策定いたしました第5次ツキノワグマ管理計画におきましては、初めて個体数低減の方針を明記したところであります。具体的には、今年度の捕獲上限数を546頭から626頭に引き上げましたほか、狩猟期間の延長、市町村における捕獲許可事務の円滑化などを実施しているところであります。
 今後は、モニタリングによるツキノワグマの個体数の安定的な維持に配慮しつつ、市町村や猟友会の方々と連携をして、人身被害の防止や農林業被害の軽減に取り組んでまいります。
 次に、ツキノワグマを人里に寄せつけない取り組みについてでありますが、近年の出没の要因は、耕作放棄地の増加や里山の荒廃などにより熊が人里近くまでおりてきやすくなっていることや、里山付近に定着した熊がふえたことなどが影響していると認識しております。
 昨年度、県が策定した第5次ツキノワグマ管理計画におきましても、里山を人と熊の緩衝帯として整備、維持することが重要としておりまして、やぶの刈り払い等による熊の移動経路の遮断や廃棄野菜、生ごみなどの誘引物の管理、農作物被害防止のための電気柵の設置を進めることとしております。
 こうした取り組みは地域ぐるみで行うことが重要でございまして、例えば、盛岡市の猪去地区では、地域住民と大学、猟友会、行政が共同で被害防止対策に取り組んだ結果、農業被害が大幅に軽減しているという例もございます。
 今後も市町村や関係機関と連携し、このような事例紹介や電気柵設置への支援などを通じて、被害防止対策の充実、強化に努めてまいります。
   〔復興防災課長佐藤隆浩君登壇〕
〇復興防災部長(佐藤隆浩君) まず、第2期復興推進プランの策定についてでありますが、先ほど知事から御答弁申し上げました、残された課題や新型コロナウイルス感染症への対応等の新たな課題を踏まえ、プランを策定する必要があると認識しています。
 具体的には、人口減少、高齢化を踏まえたコミュニティー形成支援や、伝承、発信など中長期的に取り組むべき施策に加え、復興道路を生かした新たな産業振興や水産業の再生に向けた施策等を盛り込み、新しい三陸の創造に取り組むプランにしたいと考えております。
 また、沿岸市町村との連携についてでありますが、県ではこれまでも市町村と一体となって復興に取り組んできたところであり、第2期アクションプランの策定に当たっても、本年8月に4広域振興圏ごとに知事と市町村長との意見交換を予定しているほか、さまざまな機会を通じて丁寧に市町村の意見を伺うこととしており、頂戴した意見を第2期プランに反映させるなど、引き続き市町村との連携に努めてまいります。
 次に、移転元地等の利活用についてでありますが、県ではこれまで市町村に対して、まちなか再生計画の策定等を支援するとともに、移転元地等の産業利用を促進するための津波立地補助金や復興特区税制などの支援策の活用を促してきました。
 これまでのところ、移転元地については、市町村が買収した約322ヘクタールのうち174ヘクタール、約54%が、また、かさ上げされた造成地については、約297ヘクタールのうち約167ヘクタール、約56%が利活用されています。
 一方、4割以上の土地については利活用が進んでいない状況であることから、県では、昨年度から復興庁が行っている被災地の土地活用の課題解決を目指す土地活用ハンズオン支援事業に参画し、事業採択された市町村の取り組みを支援するとともに、復興庁を初めとする関係省庁や市町村等で構成する土地活用推進のためのプラットフォーム会議を開催し、先行事例やノウハウを共有して意見交換を行うなど、市町村における土地活用推進策の検討を支援しています。
 今後も、こうした取り組みにより移転元地等への産業集積や企業誘致を促進するとともに、土地の条件に応じた利活用方法を市町村とともに検討していくなど、移転元地等が沿岸地域の産業振興や地域の活性化に有効に活用されるよう取り組んでまいります。
   〔ふるさと振興部長熊谷泰樹君登壇〕
〇ふるさと振興部長(熊谷泰樹君) まず、三陸防災復興ゾーンプロジェクトの取り組みについてでありますが、このプロジェクトでは、震災の教訓の伝承と復興の姿の発信に取り組むとともに、復興の象徴である三陸鉄道や三陸ジオパーク、三陸の豊かな食など、多様な魅力を発信し、交流人口の拡大に努めてきたところでございます。
 三陸地域への観光入り込み客数は、新型コロナウイルス感染症の影響等により全体としては減少傾向にありますが、東日本大震災津波伝承館への来館者数は、教育旅行の増加もあり、本年5月末で52万人に達したほか、三陸鉄道の震災学習列車の乗車数が、昨年度、コロナ前を上回る約9、500人となるなど、今後につながる好材料も見られるところでございます。
 今年度におきましては、さらなる情報発信の強化に努めるとともに、三陸鉄道を活用した防災ツーリズムの実施や大学生を対象とした防災学習プログラムを展開するほか、三陸DMOセンターを核とした観光事業者との連携の強化を図っていきます。
 また、三陸沿岸道路等の開通は大幅な移動時間の短縮や輸送効率の向上をもたらしており、水産物や農畜産物の円滑な輸送や関西圏などへの販路拡大の取り組みも進展しています。こうした効果を最大限に生かし、交流人口の拡大の地域産業の振興に取り組み、持続的に発展する地域の創造を目指してまいります。
 次に、地域おこし協力隊の任期終了後の定住支援についてでありますが、令和3年度の総務省調査によると、令和2年度末までの任期でおおむね1年以上活動した隊員193名のうち、約7割の133名の方が県内に定住しております。
 これまで、県では市町村の担当者との情報交換会、隊員向けの各種セミナーなどを開催してきたほか、昨年度には協力隊OB、OGを核とした一般社団法人いわて地域おこし協力隊ネットワークの設立を支援してきたところでございます。
 協力隊のさらなる定住促進を図るためには、隊員間や地域等とのつながりの創出やサポート体制の強化により、任期中の活動の充実による満足度の向上に加え、任期終了後の進路を見据えて具体的な準備をしていくことが重要であり、こうした観点で支援を行っていくことが必要と考えておりますことから、本年度は、いわて地域おこし協力隊ネットワークとの緊密な連携のもと、これまで行ってきた起業セミナーや活動事例発表会の開催に加え、新たに協力隊初任者向けの研修会や活動分野別研修、交流会の開催、さらには相談体制を整備するなど、協力隊OB、OGの持つ知見やつながりを生かし、これまで以上に隊員の定住促進につながるような取り組みを行ってまいります。
   〔農林水産部長藤代克彦君登壇〕
〇農林水産部長(藤代克彦君) まず、水産業リボーン宣言についてでありますが、サケ等の主要魚種の不漁が漁業者を初め漁協等の経営に深刻な影響を及ぼす中、岩手県水産業リボーン宣言は、関係者が一丸となって主要魚種の資源回復、増加している資源の有効利用、新たな漁業、養殖業の導入を重点的に進め、不漁に打ち勝ち、本県の水産業を再生していく決意を表明したものであります。
 具体的には、主要魚種の資源回復は、サケ資源の回復に向けた大型で遊泳力の高い強靱な稚魚の生産や、アワビ等の磯根資源の回復に向けた藻場の再生、増加している資源の有効利用は、ウニ資源の有効活用に向けたウニの畜養、出荷、新たな漁業、養殖業の導入は、ホタテガイに比べ高温でも成長し、出荷までの期間が短いアサリ養殖の事業化や本県独自のサケ、マス類の海面養殖用種苗の開発などに取り組むものであります。
 本年度にあっては、5月下旬までに約5、200万尾の大型で強靱なサケ稚魚を放流するとともに、ウニの畜養については、県事業や漁協独自の事業を合わせ、県内9地区で実施を予定しているほか、アサリの養殖試験については、県内5地区での実施を予定しております。
 こうした取り組みを通じて、県内外の多くの消費者の方々に新鮮で安全・安心なおいしい岩手県の水産物を届け、活力ある浜で夢と希望を持って働くことができる本県水産業の実現に向け、漁業関係団体等と一丸となって全力を挙げて取り組んでまいります。
 次に、ウニの二期作についてでありますが、県ではこれまで、県内五つの漁協と連携し、磯焼け状態の漁場に生息する過剰なウニを間引きし、漁場を適正な密度に保つとともに、身入りが少ないため商品価値の少ない間引きしたウニを漁港内の静穏域等を活用し、畜養した上で出荷するモデル事業を実施してきたところです。
 これまでの取り組みにより、間引きしたウニの身入りの向上が図られたことや、これまでの夏場の出荷に加え、高値で取引される年末にも一定の品質で出荷が可能となったことなどの成果が得られたところです。
 今年度は、畜養するウニの食味の向上に最適な餌の種類や量のほか、試験販売を通じた地元や県内流通業者の評価など、事業化に向けた畜養技術や採算性を改めて検証、確認していくこととしており、引き続き、ウニの二期作の取り組みが地域に定着するよう積極的に取り組んでまいります。
 次に、藻場の再生についてでありますが、県では、ウニの食害等により衰退が著しい藻場の再生に向け、昨年3月に策定した、岩手県藻場保全・創造方針に基づき、ウニの間引きや昆布の養殖技術を応用した海中林の設置などのソフト対策と、ブロック投入等による藻場造成のハード対策を一体的に進めております。
 また、これまで藻場造成に向け、宮古市田老地区において、昆布の種苗を付着させたブロックを試験的に投入したほか、陸前高田市など5地区で海中林の設置等を支援し、現在、海藻の生育状況などを確認しております。
 今年度は、大槌町など3地区で地元漁業者と連携したウニの間引きやブロックの投入による藻場造成に取り組むこととしており、引き続き、ソフト対策とハード対策を一体的に進めながら、藻場の再生が着実に図られるよう、関係機関、団体と一丸となって取り組んでまいります。
 次に、貝毒対策についてでありますが、県内では現在、山田湾以南の五つの海域において、ホタテガイなど6種類の貝類で麻痺性貝毒が検出されたことから、出荷自主規制が行われており、こうした貝毒による出荷規制は、近年、広域化、長期化しております。
 県では、水産技術センターにおいて、貝毒の原因となるプランクトンのモニタリングを行い、貝毒の発生予測などの調査研究を行っておりますが、毒量を低減する技術開発などが課題となっております。
 こうした中、国内では、麻痺性貝毒の原因となるプランクトンの防除等に関する新たな研究成果も出てきております。
 県としては、国に対し、毒量を低減する技術開発など、麻痺性貝毒に関する調査研究を要望するほか、国内外の試験研究成果など新たな知見の収集に努めており、引き続き、大学等の研究機関とも連携しながら、貝毒の課題解決に向け鋭意取り組んでまいります。
   〔商工労働観光部長岩渕伸也君登壇〕
〇商工労働観光部長(岩渕伸也君) 三陸沿岸道路の全線開通を生かした県内広域観光の推進についてでありますが、昨年12月の三陸沿岸道路の全線開通により、宮古盛岡横断道路、釜石自動車道と合わせて県内全域での周遊が可能となったところであります。
 県では、これら高規格道路などの新たな交通ネットワークを活用して、県内三つの世界遺産や東日本大震災津波伝承館、さらには、震災語り部などを組み合わせた周遊コースの設定や旅行商品の造成支援のほか、震災学習を中心とした教育旅行の拡大などに取り組んでいるところであります。
 また、今年度、これまで県庁内に置いていた三陸DMOセンターを宮古市に移転し、推進体制や三陸地域の市町村、観光関連事業者との連携の強化を図るとともに、三陸DMOセンターを核とした観光データを活用した商品開発や受け入れ態勢の整備を進めているところであります。
 さらには、7月から9月までJR東日本、北東北3県と連携して、世界遺産や夏祭り、食などのテーマでつなぐをコンセプトに大型観光キャンペーンを展開することとしており、食、自然、体験などの観光コンテンツのさらなる発掘や磨き上げ、北東北3県謎解きスタンプラリーなどを実施して、より広く周遊し、より長く滞在し、より深く体験できる広域観光を推進してまいります。
   〔県土整備部長田中隆司君登壇〕
〇県土整備部長(田中隆司君) まず、内陸部と沿岸部を結ぶ道路ネットワークについてでありますが、国道343号は沿岸地域の復興や県民の安全・安心な生活、観光振興などを支え、ILCを推進する上でも重要な位置づけを持つ路線と認識しております。
 国道343号笹ノ田峠に新たなトンネルを整備することについては、大規模な事業になることが想定されることから、安定的な事業予算の確保が課題となるとともに、事業効果の確認が必要でありますが、ILCの実現も事業効果を向上させる要素の一つと考えております。
 ILCについては、その建設に当たり国内外から多くの機材の海上輸送が見込まれ、円滑に陸揚げできる港湾や輸送経路の確保が重要であることを踏まえ、昨年度からILC推進局において、ILC大型機器の輸送ルートの課題把握のための橋梁調査を実施しているところであります。
 道路管理者といたしましては、引き続き、この調査に必要となる情報提供を行うとともに、ILC関連施設の立地場所や規模、これら施設へのアクセスルートなどの検討状況を注視してまいります。
 次に、建設キャリアアップシステムについてでありますが、このシステムは建設企業の担い手の確保を図ることを目的として、建設技能者の技能と経験を蓄積し、適切な能力評価を行うものであり、平成31年4月から運用が開始されております。
 県としても、システムの導入促進は重要であると認識しており、これまで業界団体に対し、導入の目的や効果などを説明してきたところでありますが、令和4年2月末の県内建設企業の導入状況は約2割となっており、さらなる周知が課題と捉えております。
 国では、令和2年度からキャリアアップシステム活用モデル工事を実施し、工事成績評定の加点等により導入促進を図っていることから、県といたしましてもモデル工事を取り入れ、そのメリットを検証するとともに、これを業界団体と共有しながら機運の醸成を図ってまいります。
   〔保健福祉部長野原勝君登壇〕
〇保健福祉部長(野原勝君) まず、医療人材の確保についてでありますが、県では医師確保計画に基づき、即戦力医師の招聘や奨学金による医師養成などの取り組みを進めているところであり、奨学金養成医師については、平成28年度の配置開始以来年々増加し、今年度当初には122名が公的病院等に配置されており、そのうち沿岸・県北地域には54名と、いずれもこれまでで最多の配置となったところであります。
 また、令和3年度に義務履行を開始した養成医師から、沿岸地域等への配置を必須化しており、今後、さらに沿岸地域等への配置人数の拡大が見込まれることから、県内の地域偏在の状況は解消に向かうものと考えております。
 看護職員の人材確保については、修学資金貸付制度に被災者枠を設けるとともに、県立宮古高等看護学院の入学定員を増員するなど、沿岸地域での確保対策に重点的に取り組んできたほか、県ナースセンターにおいても、沿岸部を含む各地区のハローワークと連携しながら再就業の相談や復職支援などに取り組んでおり、令和3年度は県内看護師養成所の卒業生は40人、ナースセンター等によるマッチングにより15人が沿岸地域で就業しております。
 引き続き、こうした取り組みにより沿岸地域における医師、看護職員の医療人材の確保に努めてまいります。
 次に、介護人材の確保と取り組みについてでありますが、公益財団法人介護労働安定センターが実施している介護労働実態調査によれば、65.1%の事業所が介護従事者の不足を感じており、本年4月の県内の有効求人倍率は、全産業の1.32倍に対して介護職1.99倍となっており、人材不足が顕著な状況にあり、人材確保対策が重要な課題と認識しています。
 このため、県では、参入の促進、労働環境、処遇の改善及び専門性の向上の三つの視点から、キャリア支援員による求人、求職のマッチング支援、ICT導入促進による労働環境の改善、介護従事者等の資質向上を図るための研修など、人材確保対策を総合的に進めてきたほか、令和4年度は介護職員の処遇改善に向けて、3%程度の賃金引き上げに要する経費に対し補助を行っているところであります。
 こうした取り組みにより多様な人材の参入を促すとともに、就職した方々の職場への定着を図ることで、引き続き人材の確保に努めてまいります。
   〔政策企画部長小野博君登壇〕
〇政策企画部長(小野博君) 県税収入の確保に向けた産業振興についてでありますが、議員御指摘のとおり、県税収入を確保し、安定的、持続的な財政基盤を構築することは、さまざまな県民サービスを提供していく上で根幹になるものと認識しております。そのためには、引き続き、国際競争力の高いものづくり産業、岩手県の地域の特性や資源を最大限に生かした農林水産業や観光産業など、いわゆる域外市場産業について、地元調達や付加価値を高めながら強化するとともに、商業やサービス業を通じて地域内経済循環を拡大していく総合的な産業施策を一つ一つ推進していくことが重要であると考えております。
 こうしたことから、現在策定中の第2期アクションプランにおきましても、第1期アクションプランの成果や社会経済情勢等を踏まえ、ものづくり産業の一層の集積と高度化や、本県の地域資源や特性を生かしたDXなどの展開、食料供給県としての役割を高める農林水産業の振興など、本県の強みを生かしたあらゆる施策を盛り込んで足腰の強い産業の振興を図り、あわせて人口減少対策に取り組むことを通じて税源の涵養に取り組んでまいります。
〇35番(佐々木茂光君) 去年と同じことを言ったこともあったのですけれども、答弁も同じような状況で、最初に知事のほうから答弁もありましたが、当然、皆さんも御案内のとおり、復興の終わりがほぼ見えた中で公共事業の事業量と予算が減ってくると、当然、発注する額も少なくなってくるわけです。今の建設業の状況は、知事の話を聞いても県土整備部長の話を聞いてもそうですけれども、現場の様子なり声なりは全然聞き入れていないのではないかと一時的に思いました。常に県は予算がないからということで、いつもそこでみんな足どめを食らうのだけれども、これまで建設業の働きをどのように認識しているのか。みんな大変な状況にあります。
 先ほど県土整備部長からもありましたように、建設キャリアアップシステム、国のほうからの申し入れの中で、県もそれに合わせるような形で取り組んでいく。企業そのものに体力がないから、こういうものに対しては進んで取り組んでいくことはできない状況です。
 前段で話をしないと言っていることが伝わらないと思って今言っていますけれども、例えば、震災で仕事がいっぱいあるときは、当然、職場の環境改善も含めて給料を上げます。それが今、仕事がなくなっている中で、さらに給料アップ、働き方改革ということから給料を上げてくれという申し入れがある。現場は今、仕事がないから全然それに対応できない。ただ、そういうものに対応していくことによって、今度は入札に参加するときの加点、点数に影響していくそうですが、果たしてそれはいいのかという話をされています。
 全量でなくてもいいけれども、そこそこの仕事は前倒しでも何でもいいからつないでやらないと、本当に建設業そもそもがなくなってしまいます。今、どこの会社を見ても、重機やトラックが休んでいる状態です。現場の声を聞くことはされているとは思うけれども、そういったところを面と向かって発注者に話はできないので、それはこちらのほうから現場に聞きに行く、見に行くという姿勢がないと前に進む話ではないし、解決する糸口すら見つからないと思っています。
 今、公共事業の話ですが、知事のこれからの公共事業に対する考え方、どういうふうにするのだという自分の心の中にある思いをぜひ聞かせていただきたいと思います。それが一つ。
 話が前後してしまいますけれども、入札制度はいろいろランクづけがあるそうですが、A地区のA会社がB地区のB会社を買収、引き受けるという形になったときに、A会社がB地区のエリアにも入札に参加できるという制度が一部変わったところもあって、よその土地にその人の会社があるから入札ができて仕事がとれる。そうすることによって、小さい業者の人たちはその地域で自分たちの仕事を守られなくなっているという声もあります。相談を受けたというか、県は何を考えているのだと。そうでなくても仕事がない中で、よそから来た人たちが吸収された会社を足がかりにして仕事をとりに入ってくる。地元でそれを勝ち取ることができない。そういうのはどうなのだろうと。県も、業者が多いといえば多い、そういったところの集約化を図るような動きがある。それは県の方向性でなく国の方向性もあるのではないか。そういうところは地元の現状に合うような仕組みを引き続きやってもらいたいということです。
 総じて、仕事がないからそういうふうな話になってくると思うので、今、強靱化とか何とかという話でそこそこ仕事はしておりますけれども、それでない部分もいっぱいあるわけです。河川改修もあったり、土砂の掘削があったり、法面の崩壊をとめる工事があったり、先々はいっぱい仕事があると思います。それを定期的に発注していくような方法は考えられないものなのかと思っております。
 今言ったのは、知事に対するのが一つ、県土整備部長に一つ。
 あと一つは、復興完遂という言葉が既に使われて、あとは何の言葉も使いようがないのです。みんな計画を立てて一安心しているのか、おくればせながら、その後の動きが全然ありません。やる気があるのかということです。
 今、復興で我々に残された大きな課題は、先ほども言った人口減少がとまらない。それから、跡地の土地の活用、これは造成や何だかんだとでき上がるまでの時間があったし、町並みもそうだけれども、まちづくりというのは人がいて何ぼです。そういった意味で、少なくともそのときに被災して犠牲になられた、亡くなられた方々は全部で6、000人を超えるのですか、少なくともそのときに早く人口だけでも戻すような対策に力を入れるべきだったのではないか。多くを戻せというわけではありません。震災前のときの人口まではとりあえず戻すことが一番の課題でないかと思うのです。それが自然減と一緒になっているから、全体の人口の中で、そのときに犠牲になったのが、まちにとっての大きな痛手だった。少なくともそのときに亡くなられた方々を何とかして取り戻すような施策が大事なのではないかと思います。
 跡地利用の問題と今の人口減少の問題は早く手を打たないと、確かに遅いのです。そういったところをやっていただきたいと思います。
 もう一つ、ツキノワグマですけれども、人と同じような感じです。うちの近くも1日2回ぐらい防災無線が鳴って、熊が来ました、熊が来ましたと言っています。出てくるところは小学校が近かったです。何度、市に言っても、この間、県に聞いたら、ツキノワグマは絶滅危惧種だから、いたずらに撃つことはできないと言われています。とにかく捕まえて追い払う。石を投げたり花火を投げたり、そんなことをやっても、逃げる分にはそこそこ逃げるけれども、常に後ろを見ながら逃げていくのだから、人がいなくなればまた寄ってくる。その繰り返しでこのごろは随分出没の回数が多くなってきています。絶滅危惧種というのは、うちのほうにはいっぱいいるけれども、ほかにはいないということだから、うちのほうで押さえて、いないところに持っていって置いてくるとか、何かしらすぐにでも捕獲できるような考え方を取り入れていただきたいと思います。
 4点お願いします。
〇知事(達増拓也君) 建設業につきましては、社会資本の整備、そして、維持管理のためになくてらならない産業でありますし、また、災害がいつ起こるもわからず、地域の自然や地理に詳しい地元の建設業者が岩手県の過去のさまざまな災害でも復旧に、そして復興に大変貢献されているということがありますので、岩手県の建設業というものがしっかりと維持されていく必要があると考えております。
 復興事業のピーク、あるいは県の計画でいえば、本格復興期間のこの3年間におけるような事業の水準というものがずっと続くわけではないということは予想されておりましたので、いわて建設業振興中期プラン2019におきまして、ピーク時から事業量が減っていくことに対応するようなやり方を建設業界の皆さんと県とで一緒に考え、そして取り組んでいるところであります。
 事業を急激に減らすのではなく、公共事業予算を確保していくということで、防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策も行われておりますし、そのような形で、県にとって県民の安全、そして、地域の産業振興等に必要な事業予算を確保していくよう努めてまいります。
 そして、復興につきましては、いわて県民計画(2019〜2028)の10年計画の基本目標にも、引き続き復興に取り組みと掲げ、そして今、その最初の4年間のアクションプラン期間が終わり、次の4年間の計画を立てる段階においても、やはり復興計画というものは必要という認識で、県としては、引き続き復興に取り組んでいくことが基本方針であります。
 まだできていない施設を完成させ、そして、あの津波以来、心のケアでありますとか、コミュニティー再生でありますとか、引き続き取り組まなければならない課題にしっかり取り組み、さらに、主要魚種の不漁問題や新型コロナウイルス感染症による需要の激減、さらにまた、ウクライナ侵攻前後からの原油、諸物価高騰問題もありますので、被災地の復興の現場におけるこういった課題にも取り組みながら、引き続き復興に取り組んでまいります。
〇県土整備部長(田中隆司君) 地域の建設業ですが、復興事業がここまで来られたのも、それから、発災直後に道路啓開を行っていただいたのも地域の建設業の皆様の尽力の賜物だったと思っています。それから、地域のインフラの維持とかパトロール、災害対応の初動の対応とか、それから、鳥インフルエンザが発生した際の現地での迅速な対応といったのは、全部、地域の建設業の方々が担っていただいているということで、地域のつくり手、それから、守り手として地域の建設業は欠かすことのできない存在だと認識しております。
 その建設業が将来にわたって役割を果たしていくといったところが一番大事だと思っております。そのためには、地域の建設業の方々とよく意見交換するといったところが大事だと思っておりまして、今月は、13の建設業協会の支部の方々に集まっていただいて意見交換をしましたし、来月からは、地域において出納局と一緒になって、これからどうしていくかといった課題等をいろいろ話し合っていきたいと考えております。
 そういった意見交換を通じながら、まず、どうしていくかということを考えていきたいと思いますが、現状の課題としては予算の確保がまず一番でありまして、それから、働き方改革、担い手確保といったことが大事な課題だと思っていますので、復興が終わって、これから建設業をどう持続的に営んでいけるかといったところで意見交換をしていきたいと考えております。
〇ふるさと振興部長(熊谷泰樹君) 被災地の人口減少のことでお尋ねがございました。先般、人口問題対策本部会議において、全庁でライフステージに応じた総合的な取り組みの強化、人口減少対策、全庁を挙げて重点的に取り組むべき施策について検討を進めることとしたところでございます。
 沿岸地域におきましては、今後ともすぐれた地域資源、三陸沿岸道路などの社会資本を最大限に生かした産業振興でありますとか、復興を通じて培われた幅広いネットワークによる交流人口、関係人口の拡大、DX等の推進によります東京圏からの移住、定住等を進め、三陸防災復興ゾーンプロジェクトを推進いたしまして、沿岸地域に住む人と訪れる人が増加するように取り組んでまいりたいと考えております。
〇企画理事兼環境生活部長(白水伸英君) 私から、ツキノワグマの件について御答弁させていただきます。
 私も4月から環境生活部長に就任させていただきまして、ツキノワグマの件については、最重要課題と位置づけて取り組まないといけないと考えております。特にできるだけ地元、地域も回って、さまざま直接声も聞いているのですけれども、私も感じましたのは、地域特性によって熊の被害が異なり、対策の状況もしっかり変えていかないといけないと認識しております。例えば沿岸部であれば、海に面して山が迫っていまして、緩衝帯がなかなか設けられないということも聞いておりましたので、そういった地域特性に応じた対策が必要だと考えています。それから、熊によっても性格がかなり違うということで、凶暴な熊もいれば、臆病な熊で一回捕まると出てこないとか、いろいろあるということを聞いております。
 いずれにいたしましても、県としては、まず生息数の調査をしっかりといたしますほか、捕獲対策についても、熊の生息数が広範囲にわたるということで、市町村の境界をまたいで移動していくこともありますので、やはり広域的な行政を担う県がそういった点も踏まえて対策をしていきたいと思っております。
 それから、市町村との連携もしっかりしていきたいと思っておりまして、先ほど答弁申し上げましたように、今年度は捕獲上限数を626頭ということで大幅に引き上げましたし、市町村ごとに捕獲実績に応じた有害捕獲枠の割り当て等も行っております。そういったことで、全力を挙げてしっかり取り組んでいきたいと考えております。
〇35番(佐々木茂光君) 熊の話になったので、最初、熊の話です。
 今、熊に言うように、言ったって通じるわけがないからわからないのです、熊に通じるわけがないから。岩手県として、全国の中で捉えれば、絶滅危惧種になっているから簡単に撃つことはできないのだと。今、熊にみんな追われている状況になっているわけです。その地域に合った捕獲―捕獲というのは撃つのではなくて、捕まえて山に持っていって逃がすわけでしょう。山を二つも三つも越えたところに連れていって放すわけでないから、人の見えるところ、熊の見えるところに放してくるわけでしょう。それが何回も何回も繰り返されている状況にあるということです。これから時間がかかるだろうけれども熊の好きなものを並べて、緩衝地帯をしっかり設けて、人里に来ないような方策も大事だと思います。人に危害を加えている熊の被害の回数がこのごろ多くなっているわけだからもっと真剣になって考えないとだめですよ。首の白いところを黒く塗ってツキノワグマでないと、見方を変えれば熊だと。捕獲できるならやったほうがいいし、それぐらい地元の人たちはいつ来るのだろうと非常に危機感を持っています。このごろは、特に子供たちが通っている小学校の通学路に熊が出たりしているようです。そういったところを本気になってしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 それから、知事にお願いというか、復興もそうです、今言う公共事業もそうです。新型コロナウイルス感染症もそうです。答えは現場にあると常に知事は言いますね。それを継続してしっかりと現場を見ていただきたいと思います。マイクを握っている時間があったらば、常にそういうところに足を運んで、みんなしっかりと現場に行ってその声を聞かないと、人の話だけ聞いていても、においも何もわからない。そういう意気込みを持って、さまざまな課題解決にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 それから、国道343号のことですけれども、今、調査して、それに対して県土整備部は協力をする体制をとってやっていますね。ここまでILC誘致の動きが見えている中で、なぜ杭の一本も打てないのか。逆に、道路やトンネルの警備に岩手県として取り組んでいったら、それがすごく大きな評価になると思います。上から見た評価ではなく、現場から国に届けていく上でも、それも一つの大きな評価になっていくのではないかと思うのですけれども、その辺の考え方はどうですか。とりあえず杭ぐらい打つかと。そういう意気込みを聞かせてください。
〇企画理事兼環境生活部長(白水伸英君) 私のほうからツキノワグマの件について御答弁させていただきます。
 地元の厳しい状況、地域の厳しい状況をまずはしっかり受けとめさせていただきたいと思います。その上で、佐々木茂光議員から御指摘いただきましたように、ツキノワグマについては保護していかないといけない動物だということとのバランスをどうとるかということが一番難しいわけですけれども、県としては、第5次ツキノワグマ管理計画を定めておりますので、その計画に沿って、有害捕獲等の個体管理をしっかりとして、それから、対応としては、やぶの刈り払いだとか誘因物の管理、あるいは、人里に熊を寄せつけないための環境整備ということをしっかり取り組んでいきたいと思っております。
 これは岩手県だけではなくて北東北も含めて、かなり鳥獣被害が出てきているということで、国では今年度、広域的な取り組みについて新たな地方財政措置もできたということでございますので、そういったものも活用しながら、さらなる取り組みをしっかりと進めてまいりたいと考えております。
〇県土整備部長(田中隆司君) 国道343号の話でありまして、杭を打っていただけないかというお話でしたが、杭は事業化した後に現地測量を行うために必要なものでありまして、国道343号については、昨年6月に策定した岩手県新広域道路交通計画で一般広域道路に位置づけさせていただいております。利用状況や交通需要、事業効果等を検討していくとともに、ILCの進展をしっかり見据えていきたいと考えております。
〇副議長(小野共君) 佐々木茂光議員に確認いたします。知事に対する先ほどの質問は、要望ですか、それとも質問ですか。
〇35番(佐々木茂光君) 質問です。
〇知事(達増拓也君) 建設に関する現場になるべく行くようにということについて、どう思うかという質問と理解しますと、それは全くそのとおりだと思います。
〇35番(佐々木茂光君) 一つ御礼がありました。これは忘れてはならなかったのですが、これまで岩手医科大学附属病院が盛岡市にありまして、沿岸部から来る方々がバスセンターまで来て通院されていたのですが、その後、岩手医科大学附属病院が矢巾町に移ってしまって、通院するルートがなかったもので、それを去年、御要望をお願いしたところ、ことしの7月から少しルートの見直しをかけてもらって、岩手医科大学附属病院を経由して盛岡市に来るルートが組まれましたので、どうもありがとうございました。
   
〇副議長(小野共君) この際、暫時休憩いたします。
   午後4時8分休憩
   
出席議員(46名)
1  番 千 田 美津子 君
2  番 上 原 康 樹 君
3  番 小 林 正 信 君
4  番 千 葉   盛 君
5  番 千 葉 秀 幸 君
6  番 岩 城   元 君
7  番 高橋 こうすけ 君
9  番 武 田   哲 君
10  番 高 橋 穏 至 君
11  番 山 下 正 勝 君
13  番 高 田 一 郎 君
14  番 佐々木 朋 和 君
15  番 菅野 ひろのり 君
16  番 柳 村   一 君
17  番 佐 藤 ケイ子 君
18  番 岩 渕   誠 君
19  番 名須川   晋 君
20  番 佐々木 宣 和 君
21  番 臼 澤   勉 君
22  番 川 村 伸 浩 君
23  番 千 葉 絢 子 君
24  番 ハクセル美穂子 君
25  番 木 村 幸 弘 君
26  番 吉 田 敬 子 君
27  番 高 橋 但 馬 君
28  番 小 野   共 君
29  番 軽 石 義 則 君
30  番 郷右近   浩 君
31  番 小 西 和 子 君
32  番 高 橋 はじめ 君
33  番 神 崎 浩 之 君
34  番 城内 よしひこ 君
35  番 佐々木 茂 光 君
36  番 佐々木   努 君
37  番 斉 藤   信 君
38  番 中 平   均 君
39  番 工 藤 大 輔 君
40  番 五日市   王 君
41  番 関 根 敏 伸 君
42  番 佐々木 順 一 君
43  番 伊 藤 勢 至 君
44  番 岩 崎 友 一 君
45  番 工 藤 勝 子 君
46  番 千 葉   伝 君
47  番 工 藤 勝 博 君
48  番 飯 澤   匡 君
欠席議員(1名)
8  番 米 内 紘 正 君
   
説明のため出席した者
休憩前に同じ
   
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
   
午後4時28分再開
〇副議長(小野共君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
   
〇副議長(小野共君) 本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめ延長いたします。
   
〇副議長(小野共君) 日程第1、一般質問を継続いたします。岩城元君。
   〔6番岩城元君登壇〕(拍手)

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