令和2年2月定例会 第4回岩手県議会定例会会議録

前へ 次へ

〇予算特別委員長(柳村一君) 去る3月4日に行われました予算特別委員会の正副委員長の互選の結果、委員長には私が、副委員長には吉田敬子さんが選任されましたので、私から当委員会における審査の経過と結果につきまして御報告申し上げます。
 予算特別委員会は、2月28日の本会議において設置され、同日、令和2年度の予算議案15件及びこれらに関連する議案16件、計31件につきまして審査の付託を受けたのでありますが、これら付託案件の審査に当たりましては、総括質疑に知事の出席を求めて質疑を行うとともに、部局等ごとに主管部局等の長から議案の説明を受け、質疑を行った後、3月17日の午後に世話人会を開催し、意見の取りまとめをいたしました。その結果を委員会に諮り、当委員会の結論といたした次第であります。
 審査の経過につきましては、各位御承知のとおりでありますので省略させていただき、以下、各案件について、その結果を申し上げます。
 まず、議案第1号令和2年度岩手県一般会計予算につきましては、次の意見、すなわち、東日本大震災津波の発災から9年が経過し、復興の歩みが着実に進められている一方、平成28年台風第10号や令和元年台風第19号災害などたび重なる自然災害もあり、生活基盤や産業経済は今なお回復の途上にある。このような状況を踏まえ、被災者の心のケアやコミュニティーの形成支援、なりわいの再生など、被災者や被災地の実情を踏まえた支援に引き続き取り組むとともに、災害の記憶の風化を防ぎ、防災力の向上も図りながら、国、市町村との緊密な連携のもと、近年の異常気象を起因とする災害の大規模化に鑑み、全県的な安全・安心を確保し、被災者が一日も早く安心して暮らせるよう復興を推進されたい。
 いわて県民計画(2019〜2028)に係る施策の推進に当たっては、急速な人口減少と高齢化の進行による社会保障制度や経済活動及び社会活動の変化への対応、地域医療の確保等、本県が直面するさまざまな課題の克服に向け、岩手の独自性を生かした施策の展開など、第2期岩手県ふるさと振興総合戦略と一体的、総合的に取り組むとともに、国、市町村、民間事業者や関係団体などとの連携、協働により、女性や若者が活躍できる環境づくりを推進することで、定住化の促進と岩手の新しい流れを生み出せるよう努められたい。
 また、計画の推進に当たっては、政策評価等に基づき、事業効果や効率性等を踏まえた施策や事業の実施に努められたい。
 特に、東北の復興と再生の原動力ともなる国際リニアコライダーの実現については、国や関係機関等と連携し、引き続き全力で取り組まれたい。
 一方で、本県の財政状況は、法人二税を中心に減収が見込まれるとともに、財源対策基金残高が減少するなど、引き続き厳しい局面が続くものと見込まれる。今後の財政運営に当たっては、あらゆる手法により歳入を確保し、より効果の高い施策、事業への一層の選択と集中を進めるなど歳出を徹底して見直し、限られた財源の重点的かつ効果的な活用に努められたい。
 あわせて、国に対し、復興・創生期間終了後における復旧、復興財源及び地方一般財源総額の確保について、継続して要請されたい。
 また、令和2年度当初予算の執行に当たっては、内部統制の推進と法令遵守の徹底によるリスクマネジメントの強化を図り、適正な事務処理の執行に留意されたい。
 さらに、新型コロナウイルス感染症については、国内においても感染者の拡大が確認されており、県民の不安が拡大し、経済的影響も大きい状況であることから、感染防止対策と経済対策に国の支援を求めるとともに、県独自の必要な支援策を講じるなど、その対策に万全を期されたい旨の意見を付し、原案を可とすることに決定いたしました。
 次に、議案第2号から議案第20号まで、議案第26号から議案第31号まで、議案第39号及び議案第41号から議案第44号までにつきましては、いずれも原案を可とすることに決定いたしました。
 以上をもって報告を終わります。(拍手)
〇議長(関根敏伸君) これより、ただいまの委員長報告に対する質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
 これより、討論に入るのでありますが、通告がありませんので、討論なしと認め、討論を終結いたします。
 これより、議案第1号から議案第20号まで、議案第26号から議案第31号まで、議案第39号及び議案第41号から議案第44号までを一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(関根敏伸君) 起立全員であります。よって、議案第1号から議案第20号まで、議案第26号から議案第31号まで、議案第39号及び議案第41号から議案第44号までは、委員長の報告のとおり決定いたしました。
日程第32 議案第21号岩手県の事務を市町村が処理することとする事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例から日程第57 請願陳情まで
〇議長(関根敏伸君) 次に、日程第32、議案第21号から日程第57、請願陳情までを一括議題といたします。
 議案第88号から議案第90号まで、報告第4号及び報告第5号について、提出者の説明を求めます。八重樫総務部長。
   〔総務部長八重樫幸治君登壇〕
〇総務部長(八重樫幸治君) ただいま議題とされました各案件について説明申し上げます。
 議案第88号は、令和元年度岩手県一般会計補正予算(第7号)であります。これは、国の新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策第2弾に対応し、感染拡大の防止や学校一斉休業による影響に対応するための経費など、緊急に必要となる予算を計上するものであり、総額3億7、000万円余の増額補正をするものであります。
 補正の主なものは、生活福祉資金貸付事業推進費補助1億9、800万円、介護施設等衛生用品緊急調達事業費9、900万円余、放課後等デイサービス支援事業費補助4、300万円余、感染症予防費200万円余などであります。
 次に、議案第89号は、令和2年度岩手県一般会計補正予算(第1号)であります。これは、先ほどの補正予算と同様、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための医療提供体制の整備や事業活動縮小に伴う中小企業の資金繰りのための貸付金の創設など、緊急に対応が必要となる予算を計上するものであり、総額110億3、600万円余の増額補正をするものであります。
 補正の主なものは、感染症予防費4、000万円余、新型インフルエンザ患者入院医療機関等設備整備費補助4、600万円余、新型コロナウイルス感染症対策資金貸付金109億円などであります。
 議案第90号は、令和2年度岩手県立病院等事業会計補正予算(第1号)であり、これは、一般会計補正予算と同様、新型コロナウイルス感染症対策のため、所要額を補正しようとするものであります。
 報告第4号は、職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分につきまして、報告第5号は、道路の管理に関する事故に係る損害賠償事件に関する専決処分につきまして、それぞれ報告するものであります。
 以上でありますので、よろしく御審議の上、原案に御賛成くださいますようお願い申し上げます。
〇議長(関根敏伸君) これより、質疑に入ります。
 質疑の通告がありますので、発言を許します。斉藤信君。

前へ 次へ