平成16年12月定例会 第10回岩手県議会定例会会議録

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〇40番(伊藤勢至君) 今回、私も一般質問で取り上げた観点から、ラップをしないように2点だけちょっとお伺いをしたいと思います。
 実は本年の2月に、岩手競馬がおかしいぞ、様子がおかしいぞというような話になってから、いろいろこの動きが出てきたわけでありまして、我々も議会の中に特別委員会を設置していろいろ調査をして8月にまとめた。ところが、今回いろんな報道が、すっぱ抜かれたのか、あるいは抜かしてやったのかわかりませんけれども、そういうものによって情報が小出しに出てくるけれども、当局からは一切入ってこない。我々も一緒に悩んでいるときに、なぜそういうことがあるんだと、こういう実は思いがいたしてございました。そして、それは議案として提案をしない前に細部にわたって説明をするのはということがあったかもしれませんが、今、きょう知事自身の口からこの再生計画は立派なものであると、自信を持ってやり遂げるという話をきょう初めて伺いました。また、出納長からは、対銀行関係の中で、100億円のキープがあるのだからそれもということも実はきょう初めて伺ったところであります。
 ただ、そういう中でこのマスコミ操作をそこまで考えてやってきたんだとすれば、増田知事は相当なコーディネーターだなと、こう思ったりしているところなんですが、やはり議会にも、真剣にやってきたという思いがございまして、今日この話を聞く前までは、議会に提案さえしてしまえば、あとはそっちのというそういう、何といいますか、子供の世界で言いますと後出しじゃんけんのような、あるいは大人の世界で言いますと問答無用、そっちで判断せよというような、それに判断をする資料を何も出さないでというふうに実は思っておりましたが、今のお話を聞いて少々安堵いたしました。ただ、今、自分の気持ちはまだニュートラルでありますけれども、そこでこの情報操作、情報をどの程度どうしていくのかという部分につきまして、我々が心配をしているということも、もちろん共同責任もあろうかと思うことからでありますけれども、そういうところにも何らかの示唆なり何なりがあってしかるべきでなかったのか、あるいは共同作業をしながらまとめていく方向があってもよかったのではないか。それが我々の特別委員会だったと思っているわけですけれども、それについてのお考えを改めて一つ伺いたいと思います。
 それから、もう一つ、知事が胸を張って、これは絶対にやり遂げる、自信を持ってやり遂げることがまず自分の今の責任だとおっしゃいました。そういうことであれば、そのくらい立派な計画であれば、むしろ市中銀行さんがお金は貸すんではないでしょうか、基本的に。そこだけお伺いします。

〇知事(増田寛也君) まず、情報の関係でございますけれども、そういったいわば疑いを各議員の皆様方に与えたということは大変遺憾なことでございますし、申しわけなく思いますし、私自身は、こうした事案は大変御理解いただくのに難しい事案ですので、こういう事案こそ持っている情報は全部オープンにして、それで原則に従ってこういう問題はやっていかないと、必ず理解いただけないということで、そういった情報についてはすべて出すようにということで指示をして、それで今まできたつもりでございましたけれども、先ほど御指摘いただいたような報告書の取り扱いが最終的にどうなったかとか、そういうことまでこちらの方でもきちっとフォローしていなかったところもございます。おわびすると同時に、そうした情報の問題もすべてオープンにする、多少相手方との交渉の関係でどうしてもこの時点では出せないものも、それはいつかの時点では必ず出すようにいたしますが、そういうことは全部お出しをする。そうしないと御理解いただけないので、そうすると同時に、やはりこれは共同作業でやっていかなければいけない――共同作業というのは議会の方の御理解いただきながら一緒になってやっていかなければならない問題だと思いますので、今後さまざまな場、特別委員会をおつくりいただいたり、いろいろな場がございますけれども、そういったところに対して常にそういう場で関係者が皆臨んで、積極的に御意見を承るような形で取り組んでいきたいと考えております。
 それから、市中銀行の方で、それだけ自信を持ってやれるものであれば貸すのではないか。これもまた県民の皆さん方の中からもそういうもっともな御疑念だろうと思うのですが、実は9月の段階で市中銀行の方からも、お金をいろいろお話ししてお貸しをいただいたんですけれども、100億円を超えているということで、やはり大変厳しい対応でございまして、我々、とにかくしっかりとした再建計画をつくって、それで再建をしっかりと果たすというお話をしたわけでございまして、当然今回つくりました計画ももうそちらの方にも全部御説明をしているわけでございますけれども、やはり金融機関の方でも金融機関としてやれる精いっぱいのところはやってあって、そしてあと構成団体の方のそういったやはり姿勢といいましょうか、構成団体の方でも全体県を挙げてこうした問題の解決に協力するという姿勢を向こうの立場からは望んでいる、そういう感触を私持っております。もちろんこれは組合が市中金融機関との間で本当に努力して解決していく問題ではあろうかと思うわけでございますけれども、計画自体についてもまだ詳細な評価をいろいろと相手方とする時点までは至っていないわけですが、詳細に説明をしていけば必ず御理解をいただける計画だと思いますが、やはり今回、県の方でそういう形で融資をするということをお認めいただければ、今後の金融機関とのさまざまな交渉に非常にいわば有利になると思っておりまして、また、金融機関との関係もそういうことによってさらに皆様方に御迷惑をかけないように我々も交渉できていけると思っておるものですから、ぜひ今回の融資についてはそれぞれ担当のところで努力いたしますが、御理解いただければと思うところでございます。

〇議長(藤原良信君) 次に、及川幸子さん。


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