平成16年12月定例会 第10回岩手県議会定例会会議録 |
前へ | 次へ |
〇21番(樋下正信君) ただいまの工藤勝子議員の岩手県の競馬と馬事文化の振興についてのところで関連質問をします。
昨日、本会議で提案された県競馬組合に50億円の融資の案件がありましたが、私も盛岡競馬場のある地元議員として、これは大変大きな問題だと認識しているところであります。先ほどの工藤議員からの質問にもありましたとおり、岩手は古来から馬事の文化を有し、日本を代表する馬産地であり、県民生活と切り離されない大事な振興だと工藤議員の質問に同感するものであります。このような長い歴史の中で岩手県競馬組合が設立され、これまで多くの競馬ファンに親しまれているわけであります。私も何とか存続を願うものであります。 そこで知事にお伺いしますが、12月1日の朝日新聞に、第4コーナー、再生か消滅か瀬戸際という記事がありました。記事の内容は、ことし6月、県競馬組合の財務問題を調査するため、県職員8人でつくる部門横断チームにより検討し、一つにまとめた報告書によりますと、組合と業務委託先の県競馬振興公社や東北映像などとの関係について不適切で、抜本的な見直しが必要だと指摘していますが、振興公社は、組合事務の補助、清掃、警備などを請け負っているということでございます。ところが組合は、振興公社の会議のお茶菓子代、NHKの受信料、職員の携帯電話などに至るまで負担している。清掃の日当は、県の基準に比べると最高で85%も高かった。また、東北映像は、県内4カ所にある場外馬券場・テレトラック建設、レースの中継も請け負う。組合は同社に馬券場の賃貸を年間5億4、000万円も支出。同社の年間利益は1億4、000万円で、利益率は34.2%、これは、県内不動産業者の平均利益率の5倍を超える。仮にテレトラックを組合が直接建設していれば年額2億4、000万円が浮いたとの試算もあるという記事がありましたが、この記事を知事は読んだかということが一つでございますし、そしてまた、県職員8人で財務問題を調査するチームを設置しておったことを知っておったか。そして、この報告書を承知していたかということをひとつお聞きしたいと思います。 2点目は、議会内でも、ことし3月から出資法人等調査特別委員会を立ち上げ、佐賀県の競馬場、山形県の上山競馬場――ここは既に廃止しているわけでございますけれども――、そういうふうな現地を訪れ、そしてまた、我々出資法人等調査特別委員会でも3月に設置されましてから計8回の委員会を行っております。8月には、議長を通じて知事にもこの答申をしているということでございます。そういった中におきまして、先ほど申し上げましたその調査が我々にも示されてあればもう少し深い議論ができたのかなと考えております。この辺の所感があればお聞きしたいと思います。 それから3点目でございますが、仮に50億円を組合に融資するとしたときに、改革プラン、貸し付けに関する資料をもとに、昨日、議案第20号ということで本会議に提案があったわけでございますが、組合は、岩手県だけに頼り、要請しているように見えますが、各種構成団体――盛岡市、水沢市への要請はどのようになっているか、また、その連携はどのようになっているのかお聞きしたいと思いますし、最終的に出資する以上は、民間企業であれば連帯保証人とか担保物件、返済原資等々いろいろ審査をされて融資になると思うわけでございますが、その裏づけが競馬組合への資金貸し付けに関する資料では見えないのではないかと私は思っております。 以上三つの点をお聞きしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 〇知事(増田寛也君) 今の点について順次お答えいたしますが、まず、報告書についてですけれども、私は、7月中旬ごろに概要について報告を受けております。 それから、この調査チームは5月中旬に組織されまして、6月末の取りまとめを目途に作業を進めました。先ほど言いましたように、全体を取りまとめて、私の方には7月中旬に報告が来た、こういうことでございます。 こういったことがあれば特別委員会の方でより実効ある検討が中でできたのではないか、これは御指摘のとおりだと思います。内容としては、報告書の中に個別企業に関する情報が含まれておりまして、交渉に悪影響を及ぼすことが懸念されたということで県として内部資料にとどめていた、こういうことでございます。 それから融資の関係ですが、融資については、組合の方では県の方に50億円ということで融資を申し込んでいるわけです。これについては、私も組合の管理者でございますし、両市長さんが組合の副管理者ということで、一方では融資を申し込まれる立場でもございますけれども、融資をする相手先ということで、組合の管理者あるいは副管理者の立場で中で協議しました。盛岡市あるいは水沢市も当然一緒にという考え方ももちろんあると思いますけれども、現実にそれぞれの市の財政状況等もございますし、実際に競馬組合の管理者――トップには知事がついているということもございますので、したがいまして、両市とも相談したわけですが、融資の申し込みの相手先としては県の方に融資を申し込む、こういうことで考えたわけでございました。 一方で、県から貸した場合の返済についてでございますが、これは単年度融資でございますので、当然来年の3月31日に返済をするということになるわけですが、新年度に新たな貸し付けが受けられるまでの間においては、市中銀行からの借り入れでその部分は返済されるもの、このように認識しておるところでございます。 〇21番(樋下正信君) ありがとうございます。 貸し付けについては信用貸しというふうに受け取りました。 それと、両市に対してはそれなりの事情があるということで、それはそれでまたいろいろ今後の話題といいますか、連携の中でのお話し合いということだと思います。 先ほど、7月ですか、知事が聞いたということでございますけれども、この資料をぜひ、我々出資法人特別委員会だけなのか全員かどうかわかりませんけれども、参考になる資料ではないのかなと思いますので、いただけるのであればいただきたいと思いますし、また、朝日に出たこの記事が、何で先に新聞に報道されたか、その辺がちょっと不可解なのかなということでございますので、お話しできるのであれば御答弁いただきたいと思います。 〇知事(増田寛也君) 今の職員のチームでつくりました報告書でございますけれども、こういう段階になりましてから御審議をいただく上では当然必要なものだと思いますので、直ちに早急に提出をするようにいたしたいと思います。 それから、朝日の記事でございますけれども、これは私も見てこういうあれが出ているなというふうに思いまして、もちろん出所はわかりません。わかりませんが、この案件とは別でございますけれども、一般的にはやはり情報管理といいましょうか、そういうことについての管理は徹底しておかなければいけない、そういうことは一般論としては思っております。 〇副議長(菊池勲君) この際、暫時休憩いたします。 午後3時33分 休 憩 出席議員(46名) 1 番 亀卦川 富 夫 君 2 番 中 平 均 君 3 番 ザ・グレート・サスケ 君 4 番 木戸口 英 司 君 5 番 関 根 敏 伸 君 6 番 野 田 武 則 君 7 番 平 野 ユキ子 君 8 番 高 橋 雪 文 君 9 番 嵯 峨 壱 朗 君 10 番 平 澄 芳 君 11 番 工 藤 勝 子 君 12 番 平 沼 健 君 13 番 柳 村 典 秀 君 14 番 飯 澤 匡 君 15 番 田 村 誠 君 16 番 大 宮 惇 幸 君 17 番 千 葉 康一郎 君 18 番 新居田 弘 文 君 19 番 工 藤 大 輔 君 20 番 川 村 農 夫 君 21 番 樋 下 正 信 君 22 番 照 井 昭 二 君 23 番 柳 村 岩 見 君 24 番 阿 部 静 子 君 25 番 阿 部 富 雄 君 26 番 斉 藤 信 君 27 番 田 村 正 彦 君 28 番 佐々木 順 一 君 29 番 佐々木 博 君 30 番 及 川 幸 子 君 31 番 阿 部 敏 雄 君 32 番 吉 田 昭 彦 君 33 番 小野寺 研 一 君 34 番 千 葉 伝 君 36 番 伊 沢 昌 弘 君 38 番 吉 田 洋 治 君 39 番 佐々木 一 榮 君 40 番 伊 藤 勢 至 君 41 番 渡 辺 幸 貫 君 42 番 高 橋 賢 輔 君 43 番 藤 原 良 信 君 45 番 藤 原 泰次郎 君 46 番 菊 池 勲 君 47 番 工 藤 篤 君 48 番 小 原 宣 良 君 51 番 佐々木 俊 夫 君 欠席議員(3名) 35 番 小野寺 好 君 44 番 佐々木 大 和 君 50 番 佐 藤 正 春 君 説明のため出席した者 休憩前に同じ 職務のため議場に出席した事務局職員 休憩前に同じ 午後3時58分 再 開 〇副議長(菊池勲君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1、一般質問を継続いたします。野田武則君。 〔6番野田武則君登壇〕(拍手) |
前へ | 次へ |