平成28年12月定例会 第7回岩手県議会定例会会議録

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〇1番(千田美津子君) 私は、請願陳情受理番号第30号自衛隊への「駆けつけ警護」など新任務付与の閣議決定を撤回するよう政府に求める請願について、総務委員長に質問いたしますので、よろしくお願いいたします。
まず、岩手県議会は、この間、安保関連法、いわゆる戦争法の廃止を求める意見書を県レベルで初めて提出してまいりました。
請願の趣旨にあります自衛隊への駆けつけ警護などの新たな任務の付与は、そもそもこの安保関連法の施行に伴うものであります。県議会として、閣議決定の撤回を求めることは当然のことではないかと考えます。
そこで、委員会では、これらについてはどのように議論されたのか、その点を一つお聞きします。
二つ目として、不採択ということでございますが、その理由はどういうことだったのか、その点についてお聞きします。
〇総務委員長(小野共君) 千田美津子議員の御質問にお答え申し上げます。
自衛隊への「駆けつけ警護」など新任務付与の閣議決定を撤回するよう政府に求める請願につきましては、12月16日に開催した委員会における審査におきまして、執行部から参考説明を求め、質疑、意見交換を行った後、採決を行いました。
審査の過程におきましては、PKO派遣5原則が守られ、安全性が担保された上で、自衛隊が活動可能な範囲内で、国連やNGOの職員の安全を守ることは日本の国際社会への貢献といった観点からも重要であり、今回の新任務により、日本の貢献度がこれまで以上に高まると考えられることから、不採択とすべきとの意見がありましたし、9月定例会で発議した安全保障関連法の廃止を求める意見書と関連する請願であること、また、今回の派遣部隊には本県出身者も含まれておりまして、新任務の付与により子育て世代を失いかねないことは、国及び岩手県にとって大きな損失であるから、採択すべきとの意見もありました。
採決の結果、賛成少数により不採択と決定したところでございます。
執行部からの参考説明に対しては、質疑はございませんでした。
2点目の質問の不採択となった理由でありますが、採択すべきという者が3人、不採択すべきという者が5人でありましたので、結果として不採択となりましたのが委員会の判断でございます。
〇1番(千田美津子君) 審議の経過について詳しく御答弁をいただきました。
不採択とする理由として、PKO参加5原則が守られて、そして安全性が担保される中でやることは意義があるのだという反対の論議だったとお聞きしましたけれども、私は、決して安全なところで行われているとは思わないので、南スーダンの現状認識について、ちょっと踏み込んで、論議があったかお聞きします。
7月に首都ジュバで大規模な戦闘が起こりまして、その後も、国連は何回も、組織的な地位協定への違反が行われてきたと指摘しています。しかし、閣議決定では、PKO参加5原則は維持されていると強弁しているわけですけれども、ことしの11月1日には、さらに国連特別調査報告書の中で、大統領派と副大統領派が昨年8月に結んだ和平合意は崩壊していると報告されているのです。ですから、PKO参加5原則が守られているとか、そういう安全な中でやられるというのは全く当てはまらないと私は思うのですけれども、それらについては何か論議があったかどうか、その点をお聞きします。
あわせて、今言ったPKO参加5原則ですけれども、そもそもPKO参加5原則の中身が変質していると思います。今のPKO参加5原則は、武力を行使しての住民保護を新任務とするものに変質しています。日本は世界に誇る憲法9条を持つ国なので、到底参加できないものになっているのですけれども、これらについては何か精査された経過があるか、その点をお聞きします。
〇総務委員長(小野共君) お答えしたいと思います。
そもそも委員長報告と申しますのは、常任委員会の中で審議された審議の経過と結果、いわゆる客観的事実を述べる場所でありますので、質問に対する答弁もそのようなことになるということを最初に御了承をお願いしたいと思います。
南スーダンの首都ジュバの情勢でありますが、議論の中では、防衛省において安全を確認した上で活動しているというような状況でございますという発言をされた方がおいででございます。首都ジュバの状況につきましては、いわゆる南スーダンの状況につきましては、議論があったのはその1点だけでございます。
〇議長(田村誠君) 以上で通告による質疑は終わりました。
これをもって質疑を終結いたします。これより討論に入ります。
討論の通告がありますので、発言を許します。岩崎友一君。
〔33番岩崎友一君登壇〕

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