平成20年12月定例会 第8回岩手県議会定例会会議録

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〇3番(小西和子君) 政和・社民クラブの小西和子でございます。
 上程されております障害者自立支援法の抜本的な改正を求める意見書について、提案理由を申し上げます。
 平成18年4月から施行された障害者自立支援法により、障がい者福祉の現場はいまだに混乱がおさまらない状況にあります。特に、障がい者施設や居宅支援の利用に係る応益負担の導入は、障がい者の生活を直撃し、施設からの退所、サービス利用の制限などの形で生活水準の低下を引き起こしています。
 また、サービス事業所も、報酬単価の引き下げや日払い化によって経営難に陥り、職員の賃下げや非常勤化、離職、事業所閉鎖など、福祉サービスの低下や縮小が深刻化しています。
 国は、これに対し、平成20年度までの特別対策として利用者負担の軽減措置や事業者への激変緩和措置を行っていますが、是正策としては一定の評価はするものの、本質的な解決策とは言えず、緊急避難的な処置にすぎません。
 そもそも法執行から1年も経ずに特別対策が必要となり、さらに、2年も経ずにその特別対策が継続され上乗せが必要となる事態は、法そのものの制度設計に無理があり、抜本的改正が必要であることをみずから認めるものと言わなければなりません。
 平成18年12月、国連総会で障害者の権利条約が全会一致で採択され、平成19年9月、我が国は同条約に署名したところであります。よって、国においては、世界の潮流にかんがみ、真に障がい者に対する差別を撤廃し、障がい者の自立と社会参加を求める立場から、障害者自立支援法の抜本的な改正を行い、次の措置を講ずるよう要望するものであります。
 1、利用者負担は、応益負担ではなく応能負担とすること。また、利用料算定に当たっては、本人収入のみに着目した対応とすること。
 2、指定障がい福祉サービス事業者等に対する報酬を月額制に戻し、障害者自立支援法施行以前の収入を確保すること。
 3、障がい者が地域で人間らしく生きていけるように、社会基盤整備について立法措置を含めた拡充策を講じるとともに、自治体が支給決定したサービスや地域生活支援事業について財源保障を行うこと。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出しようとするものでございます。議員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
〇議長(渡辺幸貫君) これより質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております発議案第5号障害者自立支援法の抜本的な改正を求める意見書は、会議規則第34条第3項の規定により、委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(渡辺幸貫君) 御異議なしと認めます。よって、発議案第5号障害者自立支援法の抜本的な改正を求める意見書は、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
 これより討論に入るのでありますが、通告がありませんので、討論なしと認め、討論を終結いたします。
 これより、発議案第5号障害者自立支援法の抜本的な改正を求める意見書を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(渡辺幸貫君) 起立多数であります。よって、発議案第5号障害者自立支援法の抜本的な改正を求める意見書は、原案のとおり可決されました。
   日程第78 発議案第6号岩手県議会会議規則の一部を改正する規則から日程第85 発議案第13号雇用・能力開発機構のあり方に関する意見書まで
〇議長(渡辺幸貫君) 次に、日程第78、発議案第6号から日程第85、発議案第13号までを一括議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各会派の賛同を得た委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項及び第3項の規定並びに先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(渡辺幸貫君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 これより、発議案第8号長時間労働や日雇派遣などの労働環境の整備を求める意見書を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(渡辺幸貫君) 起立多数であります。よって、発議案第8号長時間労働や日雇派遣などの労働環境の整備を求める意見書は、原案のとおり可決されました。
 次に、発議案第6号、発議案第7号及び発議案第9号から発議案第13号までを一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(渡辺幸貫君) 起立全員であります。よって、発議案第6号、発議案第7号及び発議案第9号から発議案第13号までは、原案のとおり可決されました。
   日程第86 発議案第14号事務処理の適正執行を求める決議
〇議長(渡辺幸貫君) 次に、日程第86、発議案第14号事務処理の適正執行を求める決議を議題といたします。
 提出者の説明を求めます。関根敏伸君。
   〔18番関根敏伸君登壇〕

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