平成18年6月定例会 第19回岩手県議会定例会会議録

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〇26番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 議案第2号、第10号、第13号、第18号、第23号並びに第25号に反対の討論を行います。
 議案第2号は、平成18年度岩手県一般会計補正予算(第1号)であります。
 この内容は、北山トンネル築造工事の設計変更による工事費の増額18億8、000万円に伴い、債務負担行為の限度額を5億7、000万円から24億5、000万円に補正しようとするものであります。
 北山トンネル築造工事は、県民が早期完成を求めている必要な工事であります。しかしながら、昨年10月の17億5、000万円の工事費増額に続く今回の2度目の増額は、増田知事も反省すべきと答弁したように、異常なものであります。地質調査と設計のあり方に問題があったと言わなければなりません。
 2度にわたる工事費増額で36億3、000万円の増額となり、工事費総額は51億2、000万円から87億5、000万円に、実に1.7倍となったのであります。その財源は、半分は国庫補助でありますが、半分の9億4、000万円、2回の増額分では18億1、500万円は県負担であります。これは、道路事業予算で対応するとのことですが、他の必要な道路工事ができなくなるということであります。担当部の猛省を求めるものであります。
 議案第10号は、岩手県県税条例の一部を改正する条例であります。
 国の税制改革によるものでありますが、県民に耐えがたい増税を押しつけるものであります。所得税の定率減税は、既に、ことしの1月から半減され、住民税も6月から半減されます。夫婦、子供2人の世帯で給与収入500万円の場合、既に住民税と所得税の合計で1万7、600円の増税となっています。来年度から定率減税が廃止されれば3万5、200円の増税となるものであります。県民全体の増税額は21億9、600万円となります。
 特に、この間の高齢者に対する増税は深刻であります。ことし6月から、老年者控除の廃止、公的年金等控除の縮小、低所得者の非課税限度額の廃止、住民税の定率減税の半減が実施されました。公的年金等収入が245万円の場合、住民税が課税となり、夫婦2人世帯では、住民税及び所得税の合計で、今年度分で4万1、800円の増税となっています。平成20年度以降は、6万5、100円の増税となるものであります。今、住民税が3倍から10倍になったと驚きと怒りの声が沸き起こっています。また、たばこ税の増税、不動産取得税の増税などを押しつけるものであり、反対するものであります。
 議案第13号と第18号は、障害者自立支援法の実施による都南の園の使用料等条例と設置条例の一部を改正する条例であります。
 4月からの障害者自立支援法による利用料の1割負担と、食事代・居住費負担増によって、肢体不自由児の更正棟入所者は、月額の負担が平均で2万4、000円余、最大で5万2、600円余の負担増が強いられています。短期入所の利用実績では、昨年の4月-5月と比べて、延べ211日から153日と58日、27%も減少しています。
 肢体不自由児の場合は、10月から実施となります。保護者負担は、現在の月額平均1万900円から3万3、000円余に3倍以上に増額される見込みであります。これまで措置費で賄われていた教育費、日用品費、医療費も保護者負担となります。県は、重度心身障害者(児)の医療費助成や特殊教育就学奨励費などの活用に取り組むとしていますけれども、必要な負担軽減策を講じるよう強く求めるものであります。
 都南の園は、そのあり方として、療育センターとしての再編と指定管理者の導入が目指されています。しかし、新しい機能を強化し、県の負担は減らすというのでは、指定管理者となる事業者はいないのではないかと言わなければなりません。いずれにしても、こうした施設は、施設利用者と職員との人間関係が極めて重要であります。こうしたことを最大限考慮した対応を強く求めるものであります。
 なお、県は、障害者自立支援法の実施に基づく負担増や退所者等の実態調査をしているとの答弁がありました。実態調査の速やかな公表と、それに基づく具体的な対策を講じるよう求めるものであります。
 議案第23号と第25号は、請負契約に関するものであります。どちらも当然必要な工事であります。しかし、防災行政情報通信ネットワーク改修工事は、入札参加業者がわずか2社で、落札額7億7、550万円、落札率が95%であります。県立釜石南高校校舎改築(建築)工事は落札額8億3、000万円で、落札率は94%となっています。91社に及ぶ談合が公正取引委員会から告発され、現在、審判が続いています。県立高校などの教育施設は、その最大の標的にされたものであります。昨年度は、全体として落札率が90%を切りましたが、今回の95%前後の落札率は談合が強く疑われるものであり、賛成できかねるものであります。
 以上申し上げ、私の反対討論といたします。御清聴ありがとうございました。
〇議長(伊藤勢至君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより、請願陳情中、受理番号第76号PSE法の実施運用に関する請願を採決いたします。
 本請願は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(伊藤勢至君) 起立多数であります。よって、請願陳情中、受理番号第76号PSE法の実施運用に関する請願は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第2号、議案第10号、議案第13号、議案第18号、議案第23号及び議案第25号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(伊藤勢至君) 起立多数であります。よって、議案第2号、議案第10号、議案第13号、議案第18号、議案第23号及び議案第25号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第1号、議案第3号から議案第9号まで、議案第11号、議案第12号、議案第14号から議案第17号まで、議案第19号から議案第22号まで、議案第24号、議案第26号から議案第30号まで、及びただいま議決いたしました請願陳情を除く請願陳情を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(伊藤勢至君) 起立全員であります。よって、議案第1号、議員第3号から議案第9号まで、議案第11号、議案第12号、議案第14号から議案第17号まで、議案第19号から議案第22号まで、議案第24号、議案第26号から議案第30号まで、及びただいま議決いたしました請願陳情を除く請願陳情は、委員長の報告のとのおり、決定いたしました。
   
日程第32 委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件
〇議長(伊藤勢至君) 次に、日程第32、委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件を議題といたします。
   
〔参照〕
総 務 委 員 会
受理
番号
   件             名  
70一関市狐禅寺大平地内への駐在所設置について請願

政策評価結果(平成17年度分)について
振興局再編後の状況について
環境福祉委員会
受理
番号
   件             名  
75岩手県立大迫病院の充実を求める請願

 都南の園の運営について
 県立病院におけるPET整備の対応状況について
 医療制度改革について
 
商工文教委員会
平成19年度県立学校の学科改編等について
若年者の就業支援について
農林水産委員会
紫波町における地域材利用の取組みについて
品目横断的経営安定対策について
県土整備委員会
岩崎川基幹河川改修事業について
企業局の経営形態のあり方の検討状況について
   
〇議長(伊藤勢至君) お諮りいたします。委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件につきましては、先ほど各委員長から報告のとおり申し出がありましたが、委員長からの申し出のとおり、閉会中の継続審査及び継続調査に付することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(伊藤勢至君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長からの申し出のとおり、閉会中の継続審査及び継続調査に付することに決定いたしました。
   
日程第33 議案第31号人事委員会の委員の選任に関し同意を求めることについて
〇議長(伊藤勢至君) 次に、日程第33、議案第31号人事委員会の委員の選任に関し同意を求めることについてを議題といたします。
 提出者の説明を求めます。竹内副知事。
   〔副知事竹内重徳君登壇〕
〇副知事(竹内重徳君) 本日提案いたしました人事案件について御説明いたします。
 議案第31号は、人事委員会の委員であります及川卓美氏の任期が7月18日で満了となりますので、同氏を再任するため、議会の同意を求めようとするものであります。
 よろしく御審議の上、原案に御同意くださるようお願いいたします。
〇議長(伊藤勢至君) お諮りいたします。ただいま議題となっております議案は人事案件でありますので、会議規則第34条第2項の規定及び先例により議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(伊藤勢至君) 御異議なしと認めます。よって、これより議案第31号人事委員会の委員の選任に関し同意を求めることついてを採決いたします。
 ただいま議題となっております議案第31号人事委員会の委員の選任に関し同意を求めることについては、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(伊藤勢至君) 起立多数であります。よって、議案第31号人事委員会の委員の選任に関し同意を求めることについては、これに同意することに決定いたしました。
   
日程第34 発議案第2号輸入食品の安全確保体制の確立を求める意見書から日程第41 発議案第9号「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」及び「貸金業の規制等に関する法律」の改正を求める意見書まで
〇議長(伊藤勢至君) 次に、日程第34、発議案第2号から日程第41、発議案第9号までを一括議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各会派共同提案及び委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(伊藤勢至君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 これより、発議案第2号から発議案第9号までを一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(伊藤勢至君) 起立全員であります。よって、発議案第2号から発議案第9号までは、原案のとおり可決されました。
   
日程第42 発議案第10号電気用品安全法の実施運用に関する意見書
〇議長(伊藤勢至君) 次に、日程第42、発議案第10号電気用品安全法の実施運用に関する意見書を議題といたします。
 提出者の説明を求めます。佐々木順一君。
   〔30番佐々木順一君登壇〕

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