平成18年9月定例会 第21回岩手県議会定例会会議録

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〇36番(小野寺好君) 公明党、小野寺好であります。
 本日、平穏な気持ちで本会議最終日を迎えたんでありますが、お昼のニュースを境に、いきなり当事者の親という立場になり、どうしようかじゃなくて、どうなるのかということで非常に困惑しております。生徒も教師も本当に一生懸命、土曜日も日曜日もなく、一生懸命頑張っていますが、その結果として、卒業できなかったら本当に気の毒だなと、こんな気がします。
 4点ほど。一つは、原因は何か。2番目は、全県の状況把握。3番目、既往にさかのぼるか。4番目、今後の対応、以上4点通告しておりました。
 最初に、原因は何かでありますけれども、高校における教育の目的が何であるか、こういった基本的なことを確認しないまま、進学指導が中心になっていたことが原因ではないのかなと思いながら、質問いたします。
 高校生は、授業のほかにクラブ活動、文化祭、体育祭、また、個人的な趣味の活動等と、限られた時間の中で、本人及び家族の希望する大学に進学させてあげたいと、学校としては。この希望をかなえてあげることにより、学校及び教師の評価が高くなると、そのために必要最小限の努力で大きな効果を上げると、そういったところに落とし穴があったんじゃないかと、そんな気もします。
 本当は、多感な青春時代に、受験にむだと思われるようなことでもたくさん経験すべきでありましたけれども、学校は、生徒が要領に走ることを手助けしたのではないかと思いますが、受験のゆがみ、この一言に尽きるかと思いますが、今回の原因、どのように考えているかお尋ねいたします。
 2番目、全県の状況把握ですけれども、報道では、盛岡市内の二つの高校を含め8校というふうにありましたけれども、本当にそれだけだろうかと。まだ全部集計が終わっていないということでしたけれども、できるだけ早くお願いしたいと。
 状況把握の中で、先ほど来の説明の中で単位と科目、この関係が何かいまひとつはっきり理解できないような気がしますので、わかりやすい状況をお聞きしたいと思います。
 3番目でありますけれども、ことしに始まったことじゃなくて少なくても4年前という、そういったお話でしたけれども、既に卒業した者にとって、先ほど来ありますけれども、どのような影響を及ぼすのか。また、影響ということで今の中学校3年生、もしも卒業できない高校生がいれば、次に入ってくる人たちの数に影響してくるかなと思いますので、その辺どのように考えているか、影響が出るか出ないか、お聞きしたいと思います。
 あと、最後の今後の対応ということでありますけれども、生徒及び現場の先生たちは本当に苦労していると思いますが、国公立の受験科目で理科、社会の受験科目が昔のように戻ってきましたので、そういったことで困難さが、負担が大きくなっているかと思います。そこで、高校における授業日数、時間数等、今後に影響しないのかどうか、お伺いします。
 本当の最後ですけれども、県教委では進学目標達成推進事業──都市部と違って、岩手県の場合は予備校みたいな受験産業が余り発達していないので、県立高校が予備校の役割を果たしてきたと。それはそれで功罪相半ばするかと思うんですが、今回の決算審査の中で、17年度に県内20校を指定して外部講師による課外授業とか進学ガイダンス、こういったことを一生懸命やってきたと思いますが、今後こういったことについてどうしていくのかお聞きしたいと思います。
 以上であります。
   〔教育長照井崇君登壇〕
〇教育長(照井崇君) お答えいたします。
 まず、一つ目の原因、背景でございますが、いずれ、現在その原因とか背景について調査中でありますが、盛岡一高の場合には、先ほど申し上げましたように、受験科目の授業時間数というものが不足していて、年間で教科書の全範囲をなかなか修了することができないということ。そのために、1科目を修了するというのが精いっぱいで、したがって、受験科目に絞って対応してきたものだというふうに聞いております。いずれにしろ、これについてはそういうことで、さらに今調査していますので、その原因を明らかにしたいと思います。
 それから、全体の状況ということですが、報道では数校ということでしたが、県教委で先ほど、昼の現在で確認しているのは盛岡一高の1校のみであります。いずれ、これもそういうことで、現在調査中であります。
 それから、卒業生への影響等ですが、いずれ卒業生にそうした影響が出ないように、今後、必要に応じて大学とか各就職先とか、そういったところにもきちんと説明してまいりたいというふうに考えております。
 それから、授業日数への影響等ということですが、必履修科目を履修していないということが判明しましたので、この必履修科目を履修するように、必要な授業時間数を確保して卒業に支障が出ないように、いずれ今後努めてまいります。
 それから、また、卒業までに必要な単位数とそれから必履修科目の関係ですが、もう一度申し上げますと、これは学習指導要領の解説という本なんですが、それによりますと、国の基準上は卒業までに修得させる単位数の中に、その必履修科目の単位数を含めるべきこととはされていないという、こういう表現で解説されております。したがいまして、必履修科目の修得単位、つまり、試験等ちゃんと実施して必要な単位を修得していくわけですが、この必履修科目の修得単位が、必ず74単位の中に含めるべきこととはされていないということなんですが、いずれ、これはもう一度確認いたします。
 それから、進学目標達成推進事業等の関係ですが、いずれ、これは子供たちの進路目標、進路の確実な希望を実現できるよう県教委として支援している事業であり、今後もこのような支援をしてまいりたいと考えております。
〇36番(小野寺好君) 済みません、1点だけ。
 今、4時半の段階で、2番目の状況については盛岡一高の1校のみだという、そういった状況把握のようですが、お昼のニュースの段階で複数、たしか8校だったと思うんですけれども、その中で盛岡三高の場合は全員だとかという、そういった報道があったんですけれども、今の4時半の段階でも、まだ盛岡一高しか把握していないんでしょうか。
〇教育長(照井崇君) 今、私の手元には、盛岡一高の関係の情報のみでございます。
〇議長(伊藤勢至君) 次に、阿部富雄君。
   〔25番阿部富雄君登壇〕

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