令和5年6月定例会 第26回岩手県議会定例会会議録

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〇13番(高田一郎君) 日本共産党の高田一郎でございます。
 請願陳情受理番号第107号「健康保険証を持てない人」をつくり出す健康保険証廃止の中止を求める請願について、総務委員会では不採択となったとの委員長報告でありますので、委員長報告に反対の立場で討論を行います。
 総務委員会に付託された請願項目は、トラブルの全容解明を行い、解決策が示されるまでマイナンバーカードの運用をとめることであります。
 請願項目に賛成する第1の理由は、個人情報の漏えいや医療機関などでの重大なトラブルが続いているからであります。
 マイナンバーカードは、医療情報、年金情報、そして公金受取口座、別人の情報が大規模にひもづけられ、マイナ保険証も、医療機関での重大なトラブルも後を絶ちません。岸田総理大臣がシステムの再点検を表明した以降もトラブルが続いている現状にあります。
 今、開業医などで組織されている全国保険医団体連合会では、オンライン資格確認システムを運用している医療機関の65.1%、実に5、493の医療機関で何らかのトラブルを経験しています。医療機関におけるトラブル、誤情報は、命や健康に及ぼす影響があり、政府は事態を軽視してはならないと思います。
 一昨日の国会における閉会中審査では、厚生労働大臣、デジタル担当大臣、総務大臣の3大臣が、個人情報の保護にかかわる重大な事態を認めました。一旦立ちどまって、第三者を含めた徹底的な検証こそ今行うべきであります。
 第2の理由は、介護などが必要な高齢者や障がい者の医療を受ける権利が奪われ、関係者からも不安の声が出ていることであります。
 医療団体からは、マイナ保険証は、現行の保険証以上に厳重な保管、管理が求められており、施設の職員に重大な責任を負わせるような進め方は、やめていただきたいと訴え続けています。訪問、在宅医療、そして高齢者、独居者の方々の申請、管理も未解決であり、障がい者団体からは、障がい者の場合、マイナンバーカードの申請、取得、利用に大きな問題を抱えているとして発信し続けています。人に優しいデジタルと言うのであれば、関係者の不安払拭こそ今優先すべき課題だと思います。
 今日のトラブル多発の背景には、政府が昨年秋に保険証廃止方針を突然表明し、期限つきの2万円ポイント取得や保険証として登録を急ぐなど強引な普及策が、国民の健康や個人情報の保護など二の次、三の次で進められてきたことにあります。
 今、国民の怒りは全国各地に広がっています。TBSテレビをキー局とするニュースネットワークの世論調査でも、マイナ保険証の廃止、延期が合わせて73%にもなっており、原因究明し、再発防止が先決、選択制に戻せ、読売新聞。マイナ保険証「一本化」強行許されぬ、朝日新聞。混乱続くマイナカード、拙速排し立ち止まる時だ、毎日新聞など、今、全国紙、地方紙を含め多くのメディアも、立ちどまって検証をするよう社説などに掲げているように、国民の怒りは大きく広がっています。
 ところが、岸田政権は、システムの再点検を指示する一方、運転免許証、介護保険証などのマイナンバーカードの一体化を進めると表明し、河野デジタル大臣は、マイナンバー制度とカードが混乱しているとしてカードの名称変更に言及するなど、名前を変えてごまかそうとするなど、国民の不信を招いていることへの反省は全くありません。
 今必要なことは行政への信頼です。そのためにも、健康保険証の廃止の中止とともに、トラブルの全容解明を行って、問題点を全て究明することが必要ではないでしょうか。
 国民の不安に応えるためにも、解決策が示されるまで運用をとめることは、多くの国民が求めており、請願に賛成するものであります。
 以上の理由から、不採択となった委員長報告に反対するものであります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
〇議長(五日市王君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより、請願陳情中、受理番号第110号LGBT理解増進法の改定を求める意見書の提出ならびに岩手県における差別禁止条例の制定及びパートナーシップ・ファミリーシップ制度の導入を求める請願を採決いたします。
 本請願は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(五日市王君) 少々お待ち願います。
 起立多数であります。よって、請願陳情中、受理番号第110号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。(拍手)
 次に、請願陳情中、受理番号第107号「健康保険証を持てない人」をつくり出す健康保険証廃止の中止を求める請願を採決いたします。
 本請願は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(五日市王君) 起立多数であります。よって、請願陳情中、受理番号第107号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、請願陳情中、受理番号第108号「健康保険証を持てない人」をつくり出す健康保険証廃止の中止を求める請願を採決いたします。
 本請願は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(五日市王君) 起立多数であります。よって、請願陳情中、受理番号第108号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。(拍手)
 次に、請願陳情中、受理番号第103号ゆたかな学びの実現・教職員定数改善・義務教育費国庫負担制度負担率の引き上げを求める請願を採決いたします。
 本請願は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(五日市王君) 起立多数であります。よって、請願陳情中、受理番号第103号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、請願陳情中、受理番号第109号議員提案による岩手県独自の薬害予防・評価・救済に関する自治立法の請願を採決いたします。
 本請願は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(五日市王君) 起立多数であります。よって、請願陳情中、受理番号第109号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第1号から議案第19号まで、及びただいま議決いたしました請願陳情を除く請願陳情を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(五日市王君) 起立全員であります。よって、議案第1号から議案第19号まで、及びただいま議決いたしました請願陳情を除く請願陳情は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
   
   日程第21 東日本大震災津波に係る復旧・復興等に関する調査の件から日程第26 新産業創出に関する調査、働き方改革に関する調査の件まで
〇議長(五日市王君) 次に、日程第21、東日本大震災津波に係る復旧・復興等に関する調査の件から日程第26、新産業創出に関する調査、働き方改革に関する調査の件までを一括議題といたします。
 各調査事件に関し、委員長の報告を求めます。名須川東日本大震災津波復興特別委員長。
   〔東日本大震災津波復興特別委員長名須川晋君登壇〕

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