平成7年2月定例会 第17回岩手県議会定例会会議録

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〇38番(横田綾二君) 日本共産党の横田綾二でございます。
 私は党を代表し、かつ、良識ある県民をも代表する心づもりにて討論を行うものであります。
 私は、ただいまの予算特別委員長報告のうち、議案第1号平成7年度岩手県一般会計予算並びに議案第13号、議案第27号から議案第33号まで、同じく議案第36号から議案第40号まで、議案第42号、議案第44号、議案第45号、議案第48号及び議案第49号の各案件に反対いたします。あわせて、議案第16号農業関係の建設事業に要する経費の一部を負担させることに関し議決を求めることについて、以下、議案第20号までの諸案件は、地方財政法による市町村の一部負担行為を決めるものでありますが、これらにつきまして保留の態度を表明いたします。
 初めに、県政の基本姿勢でありますが、金権腐敗政治の中心人物に直結すると思われる談合疑惑の続出について、ほとんど全く対応が見られません。他都道府県の中には、それなりの施策をとっておるところもあるというのに、本県の県政が企業の良心に期待するなどという思考は、三尺の童子のそれに過ぎますまい。
 次に、阪神・淡路大震災関連で点検すれば、本県では、はしなくも相当の防災計画を有しながら、その内容は整備充実というのにはほど遠い状況に置かれていたことが明らかになりました。工藤知事は、歴代の知事にも成りかわりまず反省し、次に手を打つことができる分野を直ちに措置するべきであると存じます。本予算は骨格予算であり、具体的施策は来年度というのはそれなりの理屈でしょうが、大震災発生時の知事の方針、施策というものはまことに頼りなく、か細いものであると認識するものであります。
 次に、福祉優先、県民生活擁護の県政でありますが、例を入院給食費に見たいと存じます。
 生活福祉部は、国からのペナルティーを云々し、また一方、これを実施しなくても、他の措置でもってバランスがとれているというがごとき答弁をなさっております。しかし、福祉措置をバランス感覚で論ずるのはいかにも官僚的であり、行政はあらゆる分野でレベルアップを図りダウンしないということが必要でありましょう。県民が最も望んでいる福祉の充実に背を向ける県政と私が指摘するゆえんであります。その反面、諸使用料、手数料は仮借なく値上げしていくというのでは、言語道断ではありませんか。
 次に、議案第13号でありますが、生命均衡を守るべき事業を、独立採算をベースにすることは困ったものであります。過度の合理化、利益追求のため、至るところにそのひずみが表面化してきていると認識するものであります。
 次に、私の一部議案に対する留保の態度でありますが、これは私の前例として留保であると指摘し、採決の際は便宜賛成に立っているわけであります。これは、さきに山内隆文君からの御指摘にも明らかなとおり、会議ルールからいいますといささか筋違いとのそしりは免れますまい。便宜とってまいりましたこのやり方は、来期には慎重に再検討されるべきものと考えます。報告諸案件とは関係ない、例えば発議案等に対する意見の開陳も同様であります。私一代、御寛容を賜りたく存じます。
 ただいま私は反対討論でありますが、各会派の賛成討論がございません。特に、一般会計については、代表質問、一般質問、そして予算委員会と論戦を尽くした後の、いわば締めくくりの結論を述べ合う性格のものであり、私を除く各会派、党派が締めくくりをなされないというのは、私には奇異に感じられるものでございます。来期からは、論戦華やかならんことを御要望申し上げる次第でございます。
 この登壇発言が、私の議員生活最後の発言となりました。登壇合計271回、自席合計258回、総計531回が私の記録でございます。これはひとえに、先輩・同僚各位のおかげさまであることを深く肝に銘じたいと存じます。
 終わるに当たり、本議場内各位の御健勝、御多幸を心からお祈りいたします。ありがとうございました。(拍手)
〇議長(佐々木俊夫君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより議案第1号、議案第13号、議案第27号から議案第33号まで、議案第36号から議案第40号まで、議案第42号、議案第44号、議案第45号、議案第48号及び議案第49号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木俊夫君) 起立多数であります。よって、議案第1号、議案第13号、議案第27号から議案第33号まで、議案第36号から議案第40号まで、議案第42号、議案第44号、議案第45号、議案第48号及び議案第49号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第2号から議案第12号まで、議案第14号から議案第20号まで、議案第23号及び議案第50号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木俊夫君) 起立全員であります。よって、議案第2号から議案第12号まで、議案第14号から議案第20号まで、議案第23号及び議案第50号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
   日程第53 農業の振興に関する調査、林業の振興に関する調査、漁業の振興に関する調査の件から日程第56 総合交通体系の推進に関する調査、地域振興対策の推進に関する調査、科学技術の振興に関する調査、資源、エネルギーの確保に関する調査の件まで
〇議長(佐々木俊夫君) 次に、日程第53、農業の振興に関する調査、林業の振興に関する調査、漁業の振興に関する調査の件から日程第56、総合交通体系の推進に関する調査、地域振興対策の推進に関する調査、科学技術の振興に関する調査、資源、エネルギーの確保に関する調査の件までを一括議題といたします。
 各調査事件に関し委員長の報告を求めます。谷藤農林漁業振興対策特別副委員長。
   〔農林漁業振興対策特別副委員長谷藤裕明君〕(拍手)

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