平成19年2月定例会 第23回岩手県議会定例会会議録 |
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〇2番(高橋博之君) 無所属の高橋博之でございます。
議案第1号平成19年度岩手県一般会計予算の新空港ターミナルビル建設事業費補助及び花巻空港整備事業について、反対の討論を行います。 新空港ターミナルビル建設については、国際チャーター便への対応、あるいはユニバーサルデザインへの対応などといった面から、その必要性については認めるところであります。しかしながら、花巻空港の年間利用客数は54万人をピークに、年々減少し、50万人を割り込んでいるのが現実です。さらに、今後を見通せば、日本航空花巻-福岡線の廃止、仙台空港アクセス鉄道の開通など、利用客数のさらなる減少が懸念されております。 空港利用客の大半を占める国内客が今後も低迷することが予想される中にあって、なぜ、この厳しい財政状況にもかかわらず新規事業として予算計上しなければならないのか、理解に苦しみます。 道州制の必要性が叫ばれておりますが、空港についても、東北を一つの地域ととらえ機能分担していく必要があるのではないでしょうか。各県がすべての機能を保有しようとするフルセット主義は右肩上がりの時代の発想であって、人口減少下の低成長時代に求められる発想は、隣県同士で互いにないものを補い合う相互補完主義であります。経済力の弱い東北の各県が、相互補完主義に基づき経済的連携を深めていかなくては、他の広域圏からますます水をあけられることになります。 また、平泉の世界遺産登録に伴う観光ニーズに間に合わせるために急いで着工する必要があるとのことですが、世界に数ある世界遺産の中で、持続的に多くの観光客を集めている世界遺産の近くに利便性の高い空港があることは、必要条件にはなっておりません。 いずれにせよ、本県の財政は今、大変厳しい状況に置かれています。今後ますます厳しい財政運営が強いられるという危機意識が欠如していると指摘せざるを得ません。 公共事業費に占める新規事業のシェアが年々減少し、逆に、更新投資、維持改良費のシェアが年々増加の一途をたどっています。本県においては、昭和45年の岩手国体開催に当たり、道路を初めとするさまざまな社会資本整備を加速させてきましたが、この先10年もすると耐用年数を迎える社会資本が続出してきます。やがて新規の社会資本整備はおろか、既存の社会資本すら維持できなくなる時代が、そう遠くない将来やってくることが予測されます。そこではさまざまな公共施設が老朽化し、廃墟と化す施設も出てくるでしょう。社会資本は、人々の活動や企業活動にとっての共通基盤ですから、その縮小は、社会として活力を低下させることにもなります。実際、財政難から社会資本整備が停滞した70年代から80年代にかけてのニューヨークの姿が、それを物語っております。 こうした深刻な事態を避けるためにも、今後、既存の社会資本整備の再点検はもとより、新規事業のより一層の厳格化が求められるはずです。今行うべきは、高齢化社会に対応した社会資本や環境改善のための社会資本などの整備で、これらは他の先進国と比べても立ちおくれの目立つ分野です。こうした長期的な視点に立って考えたとき、新空港ターミナルビルの優先順位は決して高くないという理由から反対をするものであります。 以上をもちまして私の反対討論といたします。 御清聴ありがとうございました。 〇議長(伊藤勢至君) 以上で通告による討論は終わりました。 これをもって討論を終結いたします。 これより、議案第59号及び議案第60号を一括して採決いたします。 各案件の委員長の報告は否決でありますので、原案について採決いたします。 この採決は、記名投票をもって行います 議場を閉鎖いたします。 〔議場閉鎖〕 〇議長(伊藤勢至君) ただいまの出席議員数は44人であります。 お諮りいたします。会議規則第28条第2項の規定により、立会人に佐々木博君、佐々木俊夫君、小原宣良君を指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(伊藤勢至君) 御異議なしと認めます。よって、立会人に佐々木博君、佐々木俊夫君、小原宣良君を指名いたします。 投票用紙を配付いたします。 念のため申し上げます。 各案件を可とする諸君は賛成と、否とする諸君は反対と記入するとともに、投票者の氏名を記入願います。 なお、白票及び無効投票は棄権とみなし、出席議員数から除かれることとなりますので、御了承願います。 〔投票用紙配付〕 〇議長(伊藤勢至君) 投票用紙の配付漏れはありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(伊藤勢至君) 配付漏れなしと認めます。 投票箱を改めます。 〔投票箱点検〕 〇議長(伊藤勢至君) 異状なしと認めます。 これより投票に移ります。職員の点呼に応じて順次投票願います。 点呼いたします。 〔氏名点呼〕 〔各員投票〕 〇議長(伊藤勢至君) 投票漏れはありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(伊藤勢至君) 投票漏れなしと認めます。 投票を終了いたします。 開票を行います。 佐々木博君、佐々木俊夫君、小原宣良君、立ち会いを願います。 〔開票〕 〇議長(伊藤勢至君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 44票 投票総数中 賛成 22票 反対 22票 ただいま報告いたしましたとおり、可否同数であります。よって、地方自治法第116条第1項の規定により、議長において各案件に対する可否を採決いたします。 議案第59号及び議案第60号については、議長は否決と採決いたします。 議場の閉鎖を解きます。 〔議場開鎖〕 〔参照〕 議案第59号平成18年度岩手県一般会計補正予算(第4号)及び議案第60号岩手競馬経営改善推進基金条例を可とする議員の氏名 2番 高 橋 博 之 君 7番 ザ・グレート・サスケ 君 9番 高 橋 比奈子 君 10番 高 橋 雪 文 君 13番 阿 部 敏 雄 君 14番 亀卦川 富 夫 君 17番 平 野 ユキ子 君 19番 千 葉 康一郎 君 20番 新居田 弘 文 君 22番 工 藤 勝 子 君 25番 阿 部 富 雄 君 27番 飯 澤 匡 君 28番 田 村 誠 君 29番 工 藤 大 輔 君 32番 及 川 幸 子 君 33番 樋 下 正 信 君 39番 伊 沢 昌 弘 君 40番 小 原 宣 良 君 43番 渡 辺 幸 貫 君 45番 千 葉 伝 君 47番 藤 原 泰次郎 君 48番 菊 池 勲 君 否とする議員の氏名 3番 五日市 王 君 4番 小田島 峰 雄 君 5番 三 浦 陽 子 君 6番 中 平 均 君 8番 木戸口 英 司 君 11番 嵯 峨 壱 朗 君 15番 関 根 敏 伸 君 16番 野 田 武 則 君 18番 大 宮 惇 幸 君 21番 平 澄 芳 君 23番 平 沼 健 君 26番 斉 藤 信 君 30番 佐々木 順 一 君 31番 佐々木 博 君 34番 柳 村 岩 見 君 35番 小野寺 研 一 君 36番 小野寺 好 君 41番 佐々木 一 榮 君 44番 高 橋 賢 輔 君 46番 佐々木 大 和 君 49番 藤 原 良 信 君 51番 佐々木 俊 夫 君 〇議長(伊藤勢至君) 次に、議案第23号岩手県職員定数条例の一部を改正する条例を採決いたします。 本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 〇議長(伊藤勢至君) 起立多数であります。よって、議案第23号岩手県職員定数条例の一部を改正する条例は可決されました。 次に、議案第1号平成19年度岩手県一般会計予算を採決いたします。 本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 〇議長(伊藤勢至君) 起立多数であります。よって、議案第1号平成19年度岩手県一般会計予算は可決されました。 次に、議案第11号、議案第12号、議案第37号、議案第45号及び議案第46号を一括して採決いたします。 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 〇議長(伊藤勢至君) 起立多数であります。よって、議案第11号、議案第12号、議案第37号、議案第45号及び議案第46号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。 次に、議案第2号から議案第10号まで、議案第13号から議案第20号まで、議案第32号から議案第35号まで、議案第38号から議案第40号まで、議案第48号及び議案第82号を一括して採決いたします。 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 〇議長(伊藤勢至君) 起立全員であります。よって、議案第2号から議案第10号まで、議案第13号から議案第20号まで、議案第32号から議案第35号まで、議案第38号から議案第40号まで、議案第48号及び議案第82号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。 日程第64 議案第84号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについて 〇議長(伊藤勢至君) 次に、日程第64、議案第84号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについてを議題といたします。 提出者の説明を求めます。竹内副知事。 〔副知事竹内重徳君登壇〕 〇副知事(竹内重徳君) ただいま議題とされました人事案件について御説明いたします。 議案第84号は、教育委員会の委員であります照井崇氏が3月31日をもって退任いたしますので、その後任として、新たに相澤徹氏を任命するため議会の同意を求めようとするものであります。 よろしく御審議の上、原案に御同意くださるようお願いいたします。 〇議長(伊藤勢至君) お諮りいたします。ただいま議題となっております議案は人事議案でありますので、会議規則第34条第2項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(伊藤勢至君) 御異議なしと認めます。よって、これより議案第84号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについてを採決いたします。 ただいま議題となっております議案第84号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 〇議長(伊藤勢至君) 起立多数であります。よって、議案第84号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに決定いたしました。 日程第65 出資法人等の経営健全化に関する調査、出資法人等の整理合理化に関する調査の件から日程第68 子育て支援に関する調査、少子化対策に関する調査の件まで 〇議長(伊藤勢至君) 次に、日程第65、出資法人等の経営健全化に関する調査、出資法人等の整理合理化に関する調査の件から日程第68、子育て支援に関する調査、少子化対策に関する調査の件までを一括議題といたします。 各調査事件に関し、委員長の報告を求めます。佐々木出資法人等改革調査特別委員長。 〔出資法人等改革調査特別委員長佐々木博君登壇〕 |
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