平成13年9月定例会 第11回岩手県議会定例会会議録

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〇23番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 認定第1号2000年度岩手県立病院等事業会計決算に反対の討論を行います。
 私は、県内に27ある県立病院が県民の生命と健康を守る重要な役割を果たし、地域医療になくてはならない貢献をしていることを評価するとともに、県立病院で働く医師、看護婦を初め職員が厳しい医療情勢のもとで献身的に取り組まれていることに敬意を表するものであります。しかしながら、県立病院の創業の精神である、県下にあまねく良質な医療の均てんをという観点から見ると、さらに改善すべき課題が多くあるという立場で、今後の改善を求め討論するものであります。
 第1の問題は、県民に信頼され、患者の安全が守られる医療の実現のためには、医師はもとより看護婦等の増員が急務となっていることであります。私は県立中央病院の看護婦さんに集まってもらって具体的に医療現場の実態を聞きましたが、こう訴えています。9階東病棟ですが、ターミナル期の患者さんが常におり、レスピレーター管理など重症者も多く、夜になるとこれでもか、これでもかとナースコールが鳴る。そんな中で土曜日準夜の2人夜勤では急患が来ると患者さんの安全が守れない。ぜひ3人夜勤にしてほしいという切実な声であります。2人夜勤の解消はどの病院でも急務の課題であります。ところが2000年度は、2人夜勤が1病棟ふえて100病棟中52病棟、今年度は1病棟減少したものの半分以上が2人夜勤となっていることは重大であります。217人の増員があれば、2人夜勤は解消できますから計画的に前倒しで2人夜勤の解消を図るべきであります。今年度に入って看護婦の欠員が15名となり8病院で月9日の夜勤が行われたことは重大であります。年度内での採用を図り改善すべきであります。
 第2の問題は、救急医療体制の問題であります。救急患者は、昨年度1日平均443.2人で前年比10人増で着実に増加しています。一方で医師、看護婦の体制は改善されつつあるものの極めて不十分であります。県立中央病院でさえ、研修医などが対応するなど不十分で、看護婦の体制は交代制となっているものの、外来からの応援で辛うじて対応している状況であります。救急医療体制の改善を改めて強く求めるものであります。
 第3の問題は、医療制度の改悪、診療報酬のマイナス改定、消費税の負担増が県立病院の赤字の最大の要因となっており、患者負担増も深刻となっていることであります。昨年度の診療報酬の改定で、県立病院全体では3億2、100万円の減収となっています。消費税の実質負担額は7億円で累積負担額は75億円、累積欠損金の86%を占める額になっています。ことし1月からの老人医療の1割負担によって、高齢者の負担増は、入院1週間で1万円、2週間では2万円増となる深刻なものであります。小泉内閣はさらにサラリーマンの医療費負担を3割にし、70歳から74歳までの高齢者に2割負担を導入しようとしていますが、これは国民、県民に深刻な負担増と受診抑制をもたらすもので、許されないものであります。こうした自民、公明による悪政の転換が求められています。
 第4の問題は、人勧のマイナス改定で3億5、900万円の減額、職員1人当たり平均7万3、400円の減収で職員に犠牲を転嫁していることであります。看護婦さんの場合、年休取得状況は、半分の10.5日、生理休暇取得は13病院だけで、とっている人の平均がわずか年3.2日で、ほとんど自由にとれない状況になっていることであります。生きがいを持って働きやすい職場となってこそ、患者さんにも温かい気持ちで接することができるのではないでしょうか。
 最後に、薬の院外処方についてはあくまで患者の選択権を保障し、患者の合意と協力を得て進めるようにすべきであり、決して一方的、強制的に進めるべきではありません。県立中央病院におけるトータルオーダリングシステムの導入で、患者の待ち時間がふえるという状況は、具体的に問題を解決するよう求めるものであります。
 入院の在院日数の縮小については、あくまで患者の状況に応じて対応すべきであり、決して病院から追い出し、ほかの病院へのたらい回しのようなことのないよう改善を求めるものであります。
 北上病院と花巻厚生病院の統合と新病院の建設については、患者、地域住民と自治体との間で十分な話し合いが行われ、合意と協力のもとで進められるよう求めるものであります。
 県立病院の清掃業務については、地域と結びついた病院として各病院ごと、または医療圏ごとの入札に改善を図るべきであります。
 以上、県立病院の発展を願いそのための改善を強く求め、私の反対討論といたします。御清聴ありがとうございました。

〇議長(谷藤裕明君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより認定第1号平成12年度岩手県立病院等事業会計決算を採決いたします。
 本決算は、委員長の報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(谷藤裕明君) 起立多数であります。よって、認定第1号平成12年度岩手県立病院等事業会計決算は、委員長の報告のとおり認定することに決定いたしました。
 次に、認定第2号及び認定第3号を一括して採決いたします。
 各決算は、委員長の報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(谷藤裕明君) 起立全員であります。よって、認定第2号及び認定第3号は、委員長の報告のとおり認定することに決定いたしました。
   
日程第34 議案第30号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについてから 日程第36 議案第32号土地利用審査会の委員の任命に関し同意を求めることについてまで

〇議長(谷藤裕明君) 次に、日程第34、議案第30号から日程第36、議案第32号までを一括議題といたします。
 提出者の説明を求めます。高橋副知事。
   〔副知事高橋洋介君登壇〕

〇副知事(高橋洋介君) 本日提案いたしました人事案件について御説明いたします。
 議案第30号は、教育委員会の委員であります船越昭治氏の任期が、10月10日で満了となりますので、同氏を再任するため、議会の同意を求めようとするものであります。
 議案第31号は、公害審査会の委員9人全員の任期が、10月31日で満了となりますので、齊藤恵子、小原紀彰、板井一好の各氏を新たに任命し、八木橋伸之、小野寺正孝、山崎正敏、松坂尚典、鷹觜紅子、生田弘子の各氏を再任するため、議会の同意を求めようとするものであります。
 議案第32号は、土地利用審査会の委員7人全員の任期が、10月31日で満了となりますので、竹原明秀、菅原勉、小野田冨男の各氏を新たに任命し、野村弘、小野寺金彦、岸根ハナ、三田地宣子の各氏を再任するため、議会の同意を求めようとするものであります。
 よろしく御審議の上、原案に御同意くださいますようお願いいたします。

〇議長(谷藤裕明君) お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、人事案件でありますので、会議規則第34条第2項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(谷藤裕明君) 御異議なしと認めます。よって、これより議案第30号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについてを採決いたします。
 ただいま議題となっております議案第30号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(谷藤裕明君) 起立全員であります。よって、議案第30号教育委員会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに決定いたしました。
 次に、議案第31号公害審査会の委員の任命に関し同意を求めることについてを採決いたします。
 ただいま議題となっております議案第31号公害審査会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(谷藤裕明君) 起立全員であります。よって、議案第31号公害審査会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに決定いたしました。
 次に、議案第32号土地利用審査会の委員の任命に関し同意を求めることについてを採決いたします。
 ただいま議題となっております議案第32号土地利用審査会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(谷藤裕明君) 起立全員であります。よって、議案第32号土地利用審査会の委員の任命に関し同意を求めることについては、これに同意することに決定いたしました。
   
日程第37 発議案第2号高速道路網の整備促進についてから日程第43 発議案第8号セーフガード本発動と野菜政策の確立についてまで

〇議長(谷藤裕明君) 次に、日程第37、発議案第2号から日程第43、発議案第8号までを一括議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各会派共同提案及び委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(谷藤裕明君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 これより発議案第2号及び発議案第5号を一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(谷藤裕明君) 起立多数であります。よって、発議案第2号及び発議案第5号は、原案のとおり可決されました。
 次に、発議案第3号、発議案第4号及び発議案第6号から発議案第8号までを一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(谷藤裕明君) 起立全員であります。よって、発議案第3号、発議案第4号及び発議案第6号から発議案第8号までは、原案のとおり可決されました。
   
日程第44 発議案第9号米国における同時多発テロ事件に関連しての有事法制の推進反対について

〇議長(谷藤裕明君) 次に、日程第44、発議案第9号米国における同時多発テロ事件に関連しての有事法制の推進反対についてを議題といたします。
 提出者の説明を求めます。小原宣良君。
   〔36番小原宣良君登壇〕(拍手)


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