平成13年12月定例会 第12回岩手県議会定例会会議録 |
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〇23番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
議案第8号、第24号から27号、29号並びに31号に反対の討論を行います。 議案第8号は、岩手県立学校設置条例の一部を改正する条例であります。 第1の問題は、毎年の生徒減少に伴う学級減に対応し、各学校ごとに場当たり的に学科改編が行われていることであります。今回の学科改編では、盛岡農業高校の農業、園芸、畜産の3学科が二つの別の学科に改編されました。この3学科は、自営農業者を育成する基本的学科であり、岩手の農業の柱ともなっている学科でもあります。当該高校での議論もあったようでありますが、本来、農業高校に求められている基本的学科、教育内容とはどういうものか個々の高校で検討されるべきものではなく、県全体で中長期的展望のもとに検討されるべき問題ではないでしょうか。学科の看板をころころ変えるのではなく、基本的学科を大切にして、教育内容を発展させることで対応すべきであります。 第2の問題は、毎年の学科の改編が12月定例県議会にかけられ、3カ月後の来年度の入試の対象となることであります。これでは、受験生も中学校の進路指導も安心して行えないのであります。こうしたやり方は、県教育委員会の都合で、受験生と進路指導に混乱をもたらすものであります。 第3の問題は、学科の多様化、高校の多様化は、既に日本の場合、世界に例のないほどに実施されていますが、これは既にアメリカでは破綻し、基本的学科と教育を大切にする方向に転換しているものであります。県内では、高校多様化政策は高校間格差を広げ、固定化する役割を果たしてきたのではないでしょうか。県教委としても、この10数年来の学科改編について、事実と実績に基づいて評価と総括をすべきものであります。 議案第24号から27号、29号、31号は、県人事委員会の勧告に基づく給与改定にかかわるものであります。 今回の給与改定は、昨年に引き続き給料表の改定を見送り、一時金については0.05カ月削減するというものであります。これは、平均的な40歳の係長──配偶者、子供2人──の場合2万2、000円の減収、3年連続のマイナス改定で20万円の減収となるものであります。こうしたマイナス給与改定は、県職員の生計費を確保すべき県人事委員会の役割を投げ捨てるものと言わなければなりません。県職員、公務員の賃金は県内労働者の賃金を下支えする役割を持つものであり、3年連続のマイナス改定は、人事委員会の勧告制度そのものの存在意義が問われるものであります。同時に、3年連続のマイナス改定は、地域経済に与える影響も重大であります。3年間の県職員の減収額は135億円に及びます。ことしの県内公務員の減収額は44億1、000万円でありますが、この地域経済波及効果は67億6、400万円に及ぶものであります。 こうしたマイナス給与改定の一方で、超過勤務時間は1人月平均20時間とほとんど減少せず、月4時間はサービス残業となっていることは重大であります。このサービス残業の不払い分は、県職員1人当たり年間では12万円、県庁全体では5億5、000万円になるものであり、増員数に換算すれば77人に相当します。サービス残業は直ちに改善されるべき問題であります。 以上申し上げて私の反対討論といたします。御清聴ありがとうございました。 〇議長(谷藤裕明君) 以上で通告による討論は終わりました。 これをもって討論を終結いたします。 これより、議案第6号県民の健康で快適な生活を確保するための環境の保全に関する条例を採決いたします。 本案の委員長の報告は修正でありますので、まず、委員会の修正案を起立により採決いたします。 委員会の修正案を委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 〇議長(谷藤裕明君) 起立多数であります。よって、委員会の修正案は、委員長報告のとおり決定いたしました。 次に、ただいま修正議決した部分を除く原案について採決いたします。 修正部分を除くその他の部分を原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 〇議長(谷藤裕明君) 起立多数であります。よって、修正議決した部分を除くその他の部分は、原案のとおり可決されました。 次に、議案第8号、議案第24号から議案第27号まで、議案第29号及び議案第31号を一括して採決いたします。 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 〇議長(谷藤裕明君) 起立多数であります。よって、議案第8号、議案第24号から議案第27号まで、議案第29号及び議案第31号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。 次に、議案第1号から議案第5号まで、議案第7号、議案第9号から議案第11号まで、議案第13号、議案第15号から議案第23号まで、議案第28号、議案第30号、議案第32号から議案第34号まで及び請願陳情を一括して採決いたします。 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 〇議長(谷藤裕明君) 起立全員であります。よって、議案第1号から議案第5号まで、議案第7号、議案第9号から議案第11号まで、議案第13号、議案第15号から議案第23号まで、議案第28号、議案第30号、議案第32号から議案第34号まで及び請願陳情は、委員長の報告のとおり決定いたしました。 日程第34 委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件 〇議長(谷藤裕明君) 次に、日程第34、委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件を議題といたします。 〔参照〕 総務委員会 入札について 環境福祉委員会
商工文教委員会 岩手県立美術館の運営状況について 農林水産委員会 農林水産業におけるITの活用について 県土整備委員会
お諮りいたします。委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件につきましては、先ほど各委員長から報告とおり申し出がありましたが、委員長からの申し出のとおり、閉会中の継続審査及び継続調査に付することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(谷藤裕明君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長からの申し出のとおり、閉会中の継続審査及び継続調査に付することに決定いたしました。 日程第35 認定第1号平成12年度岩手県一般会計歳入歳出決算から日程第46 認定第12号平成12年度岩手県県民ゴルフ場事業特別会計歳入歳出決算まで 〇議長(谷藤裕明君) 次に、日程第35、認定第1号から日程第46、認定第12号までを一括議題といたします。 各案件に関し、委員長の報告を求めます。千葉決算特別委員長。 〔決算特別委員長千葉伝君登壇〕 |
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