| 令和8年2月定例会 第15回岩手県議会定例会会議録 |
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〇2番(畠山茂君) 希望いわての畠山茂です。通告に従って一般質問を行います。
岩手県の経済は、半導体関連産業や自動車産業が牽引役となり、雇用や税収の数値を見ても堅実な経済成長を歩んでおりますが、総務省が発表した令和6年10月現在の人口推計によれば、本県の総人口は114万4、960人と、前年比で1万8、252人、率にして1.57%減り、人口減少率は全国で3番目に高い状況にあるほか、令和7年中の本県の社会動態では、前年比で減少はしているものの、社会減となる転出超過は3、967人となっています。 今後、急激な人口減少と少子高齢化社会の進展が予想され、地域経済が縮小方向に直面する中、県民が安全・安心に暮らし、幸福を実感できる行政サービスと公共インフラの維持に向け、県と県内33市町村が一層の連携を図り、持続可能な地域づくりに取り組む時期に来ていると考えます。そうした視点から10項目について質問をいたします。 初めに、国の地方創生に関する総合戦略について伺います。 2014年から始まった地方創生の取り組みは、10年経過しても、人口減少と東京一極集中の流れに歯どめをかけることができていません。これまでの取り組みの反省を踏まえ、昨年6月に閣議決定された地方創生2.0基本構想では、若者や女性に選ばれる地域づくりが掲げられています。 昨年9月定例会一般質問で取り上げ、答弁では、少子化対策、社会減対策の三つの柱に加え、令和7年度は、女性の転出の要因の一つであるジェンダーギャップの解消を施策の推進ポイントとして取り組んでいくとの答弁があったところです。 その後、昨年末に国の新たな地方創生に関する総合戦略が閣議決定されましたが、基本構想とは趣を異にしており、強い経済に力点が置かれたものとなっています。地方のGDP成長率を東京圏以上にするなどの目標が掲げられており、地方の経済を盛り上げていくこと自体に異論はありませんが、若者や女性に選ばれる地域づくりも、それと同等に重要な政策課題であると考えます。 本県では、第2期岩手県ふるさと振興総合戦略において、地方と東京圏との転入、転出の均衡を図り、令和8年度に社会減ゼロを目指すとしておりますが、本県では若者、女性の転出超過がとまらない中、進学、就職、出会い、結婚、妊娠出産、子育てなど、切れ目のない新たな支援が求められています。 そこで、令和8年度におけるさらなる若者や女性に選ばれる地域づくりの取り組みについて伺います。 本県では若者、女性の転出超過が続く中、雇用創出と定住支援を組み合わせた取り組みが求められています。県では、いわてスタートアップ推進プラットフォームを核として、若者・女性創業支援資金や地方創生起業支援金が中心的な制度として機能しており、副業促進については、県として明確な制度は限定的ですが、デジタル活用や関係人口施策と結びつけた動きが広がっています。一方で、副業を受け入れる企業側の理解不足や若者が副業を始めるための入り口が少ないなどの課題もあります。 若者が地元で挑戦できる環境づくりの支援について、これまでの実績と今後の取り組みについて伺います。 地方創生の反省点として、地方へ人の流れをつくる移住支援など都市から地方への人の流れを目指したものの、地方移住は道半ばに終わったとしています。新たな地方創生2.0基本構想では、関係人口を生かした都市と地方の支え合いとして、ふるさと住民を登録する制度の創設や副業、兼業の推進等の都市人材と地方企業とのマッチングなどを進め、関係人口を生かして都市と地方の人材交流を図り、地方への新たな人、物、技術の流れを創出するとしています。 県では、令和8年度の新規事業に、いわて関係人口拡大ムーブメント推進事業に取り組むとしていますが、この事業を通じて、二地域居住や移住促進などにどのようにつなげていくのか、事業の目指す効果を伺います。 地方制度調査会では地方分権の推進を図ってきましたが、ニーズの多様化や人口減少等により小規模自治体が人手不足で担い切れない業務をめぐり、業務再編も視野に議論を開始しています。 具体的には、専門職や技術職などの人材不足やデジタル技術、生成AIの進展などの情勢を踏まえた地方分権のあり方や、市町村事務を都道府県が担うなど持続可能なあり方を検討し始めています。 今後、生産年齢人口の減少や縮小社会を考えると、専門職や技術職を含めた市町村職員の確保、広域振興局による市町村支援のあり方、市町村との連携のあり方など、県としても、市町村が持続的に行政サービスを提供し続けることができるよう将来を見据えた支援策の検討が必要と考えますが、県の御所見を伺います。 本県の人口減少は、もはや静かな危機ではありません。若者が地元に残れない、戻れない、働く職場がない、近くに病院や学校がない、ガソリンスタンドがない、町内会役員や民生委員、消防団員のなり手がないなど、中山間地域では集落の維持すら難しく、集落の消滅が現実的な状況にあります。 県は、将来にわたり持続可能な地域コミュニティーの実現に向け、活力ある小集落実現プロジェクトの推進をどのように展開していくのか伺います。 知事演述では、世界に開かれた地方創生は、国境を越えて、人、物、お金を生かすやり方であり、そのためにも、岩手県のよさを県民が共有し、発信していくことが求められる。今までにない新しいことにチャレンジし、さまざまな分野でイノベーションを進めようと述べられています。 今後、どのような新たなチャレンジに取り組もうとされているのか、世界に開かれた地方創生に取り組む知事の決意とあわせて伺います。 次に、震災復興の総仕上げと三陸復興の進化について伺います。 東日本大震災津波から15年の節目を迎え、沿岸12市町村の人口は、2025年3月時点で、震災前の2011年3月比で25.1%減少し、内陸部の11.5%の減に対し2倍以上の減少となっています。 第2期復興推進プランでは、安全の確保、暮らしの再建、なりわいの再生、未来のための伝承・発信を取り組む方向として示していますが、人口減少に歯どめがかからない現状について、これまでの沿岸地域の振興も踏まえ、県の取り組みについて伺います。 事業者によっては、東日本大震災津波や台風等の自然災害、コロナ禍、現在の物価高騰や人材不足など、さまざまな課題を抱えている事業者も多く、宮古市内でも倒産や店じまいがふえています。 グループ補助金等活用事業者へのフォローアップ等を実施し、経営の安定化や課題解決など、計画どおりに事業進捗が図れるよう取り組みを支援する必要があると考えますが、現在の状況と今後の対応について伺います。 東日本大震災津波後、県内の自治体では防災集団移転促進事業が完了しましたが、岩手県、宮城県、福島県の26自治体の多くで、防災集団移転元地の利活用が進まず、岩手県内では約4割が未活用であるとされており、さらなる復興の推進には、移転元地の有効活用が重要と考えます。 昨年6月に見直しが行われた国の復興基本方針では、政府全体の施策の総合的な活用のため、復興の取り組みと地方創生施策の連携の充実強化を図るとしていますが、地方創生施策等を活用した移転元地の利活用の可能性について、県はどのように考えているのか伺います。 以前の岩手日報社の記事によりますと、県内の公立50校の小中高の児童生徒へのアンケート調査の結果、津波てんでんこの意味がわからないという回答が64.4%に上っております。また、内陸地域と沿岸地域でも回答に開きが見られたということです。 〔議長退席、副議長着席〕 将来、発生が予想される日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震を授業などで取り上げた教職員は18.7%とありましたが、今後、集中豪雨による災害や日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震が想定される中、東日本大震災津波伝承館を初めとした各地域の震災伝承施設や地域と連携した防災教育などの各種研修プログラムの充実を進め、児童生徒及び教職員の防災意識の向上を促進すべきと考えますが、県の取り組み状況について伺います。 知事は、令和8年の年頭訓示で、希望郷いわての実現をより確かなものとするべく、県政を力強く前へ進めていくことを表明いたしました。東日本大震災津波から15年を迎えるに当たり、ハード面の復興は進んだものの、心のケアなど、被災者一人一人に応じたきめ細かい支援に中長期的に取り組んでいく必要性を強調しています。 東日本大震災津波から10年以上経過しても、心のケアの必要性はむしろ増加傾向にある一方で、精神科医師、保健師の不足が深刻で、沿岸部の医療体制は脆弱な状況にあります。本県沿岸部でも依然として心のケアを必要とする方が多く、医療、福祉人材の不足も相まって支援体制の継続性が懸念されます。 県として、長期的な心のケア体制の確保や専門職の人材確保など、誰ひとりとして取り残さないという理念のもと、被災者の心の健康の確保に向けてどのように取り組んでいくのか伺います。 災害公営住宅においては、地域住民がお互いに支え合うためのコミュニティー形成の取り組みが進められ、県のコーディネーターによる支援等も受けながら、自治会組織率は93.5%まで高まりました。一方で、震災から15年が経過する中、自治会役員の高齢化や担い手不足の進展により、コミュニティーの維持、存続に懸念が生じています。 国の復興事業による見守り支援も本年度で終了することとされており、今後、被災者の孤立を防ぐためには、災害公営住宅における共助の力をより一層高めることが重要と考えられます。 1月23日には、県内4市町の災害公営住宅の8自治会から岩手県に対し、自治会、地域コミュニティーを支えるための県と市町村が連携、協働した伴走型支援制度の創設が要望されました。 県では、今後、被災地のコミュニティー活動支援として、どのような取り組みを進めていくのか伺います。 次に、産業振興と雇用創出について伺います。 株式会社東京商工リサーチ盛岡支店によると、2025年の県内企業倒産状況は、件数が81件と2年連続で東日本大震災津波以降最多となり、80件を超えるのは16年ぶりです。物価高や人手不足に加え、金利の上昇も足かせになっており、経営体力の乏しい小規模企業の倒産が相次いだとしています。また、ことしはこの数字を上回る予想がされています。 県内、とりわけ沿岸地域の中小企業、小規模事業者の皆さんからは、人手が足りない、物価高で利益が出ない、支援制度が複雑で使いにくい、人件費や資材高騰に見合った価格転嫁ができないといった切実な声が寄せられています。 地域経済を支えるのは、まさにこうした事業者の皆さんです。しかし、人口減少やコスト増、デジタル化、省力化のおくれなど複合的な課題が重なり、地域経済の基盤そのものが揺るぎつつあります。 地域経済の活性化は、県民の暮らしの安定に直結する最重要課題であり、現場の声に寄り添い、使いやすく、効果のある支援策を構築することが求められています。県として、こうした現場の声をどう受けとめ、どのように支援を強化していくのか伺います。 若者が県外に流出する最大の理由の一つが、賃金の低さであります。本県の賃金水準が全国平均より低い構造的要因を県はどのように捉えているのか伺います。また、中小企業の人材確保難は深刻であり、賃金を上げられない企業の実態もあります。県として、賃金向上につながる施策をどのように展開していくのか伺います。 次に、健康寿命延伸について伺います。 厚生労働省は、日常生活に制限のない期間の平均を示す健康寿命の推計値を3年ごとに公表しており、都道府県別で健康寿命の最長は男女とも静岡県で、男性73.75年、女性76.68年、一方で最短は男女ともに岩手県で、男性70.93年、女性74.28年でした。 健康いわて21プラン(第3次)では、県民が生涯を通じて健やかで心豊かな生活を送るために、生活習慣の改善、生活習慣病の発症予防や重症化予防、生活機能の維持、向上に努めていくことなどを掲げています。 全体目標には、健康寿命の延伸と脳卒中死亡率の全国との格差の縮小を掲げています。特に、本県における脳卒中死亡率は、長期的には減少傾向にあるものの、全国下位の状況が続いており、依然として本県の重要な健康課題となっています。 健康寿命の延伸の取り組みについては、昨年2月の一般質問でも取り上げ、その際には、医療等のビッグデータ分析結果の活用など、新たな取り組みを行う旨の答弁をいただきましたが、本県の健康寿命は依然として全国平均を下回っており、その背景には、広大な県土、交通手段の不足、医療資源の偏在など、健康づくりの機会へのアクセスのしづらさがあります。 これらを解決するため、地域の健康データの活用など多様な改善策が必要と考えますが、新年度の健康づくりプロジェクトの推進の狙いと県と市町村の一体的な取り組みについて伺います。 次に、県民の命と暮らしを守る防災の取り組みについて伺います。 内閣府が令和3年12月に公表した日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の被害想定によると、冬季の深夜に発生した場合、全国で最大約20万人、県内でも1万1、000人の死者数が予想されています。一方で、防災対策の効果として、避難訓練などで国民一人一人の避難意識を高めることや、避難先として津波避難ビルの活用、さらに早期避難率の向上で死者を約8割減少できるとされています。 昨年12月8日午後11時15分ごろに発生した青森県東方沖の地震は、最大震度6強を観測し、北海道から近畿地方にかけての広い範囲で揺れが観測されました。この地震により、津波警報、注意報が発表され、久慈港では70センチメートルの津波が観測され、その後、初めて北海道・三陸沖後発地震注意情報が発表されました。 県内においては、今回、幸いにして大きな被害は生じなかったところでありますが、今後予想される日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震への対応の課題と防災、減災対策の取り組み状況について伺います。 本県は、被災者把握のデジタル化、避難所運営の効率化、ドローン活用、そして防災DXの普及イベントなど、多層的に防災DXの推進に取り組んでいます。特に、LINEを活用した避難者把握システム岩手モデルによる避難者受け付けの実証は、全国的にも先進的との評価を受けています。 県全体の災害対応力をさらに高めていくには、こうしたシステムが全市町村で導入されるよう積極的に働きかけていくべきと考えますが、今後、県として、県内市町村への導入をどのように進めていく考えか伺います。 避難所環境改善については、昨年9月定例会の一般質問でも取り上げ、答弁では、県は、市町村避難所運営マニュアル作成モデルを策定し、スフィア基準に基づく居住スペースやトイレの確保、冷暖房設備の備えの重要性等について盛り込んだところであり、市町村には、この改正内容とともに留意すべき点等を改めて周知し、積極的な対応を促しているとのことでした。 こうした県の取り組みを受け、県内市町村のスフィア基準に対応した避難所環境整備の取り組み状況はどのようになっているのか伺います。 近年は、人口減少や若者の流出などにより、地域の安全・安心を守る消防団員の担い手不足が課題となっています。そこで、消防団員の充足率の現状と若者や女性の方の入団促進、処遇改善の取り組み状況について伺います。 次に、魅力ある教育について伺います。 国が推奨する通信速度の目安を満たす県内の小中高校の割合は20%にとどまり、教材や動画の閲覧がおくれるなど課題が生じているとの公表がありました。国の調査をもとにした教育委員会の集計では、小学校22.8%、中学校20.7%、高校7.6%、特別支援学校20%と、高校が特に低い状況です。2019年度からGIGAスクール構想がスタートし、学びの改革プロジェクトを推進していると認識しています。 そこで、県内の学校現場での1人1台端末の活用状況の課題について、教育委員会の認識と改善に向けた取り組みについて伺います。 不登校対策については、昨年2月定例会一般質問でも取り上げ、教育委員会では、魅力ある学校づくりを初め、関係機関との連携を強化し取り組んでいると理解していますが、一方で、文部科学省の令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果を見ますと、本県は、不登校の児童生徒が前年度より299人増の3、351人と過去最多を更新しています。 改めて、新年度に当たり、不登校児童生徒を出さない取り組みと不登校児童生徒への指導状況について伺います。あわせて、全国では保育園や幼稚園と小学校との連携強化で、小学校低学年での不登校防止に一定の成果を出しています。県内の小学校低学年の不登校児童の推移と保育園や幼稚園との連携した取り組み状況について伺います。 教員の採用試験倍率の低下と教員不足は、岩手県の未来を担う教育の質そのものを揺るがす深刻な問題です。不登校児童生徒も増加しており、学校だけでは支え切れない状況が広がっています。県は、教員確保に向けて、どのような改善策を講じているのか伺います。 第3期県立高等学校再編計画最終案では、多くの関係市町村が反対の意向を示した中、ほぼ当初案の前期再編プログラムが示されました。今後、後期計画の令和17年度には44校から48校の大きな再編プログラムを想定しており、高校再編が地域の将来に与える影響は大きいと考えます。 持続可能な社会のつくり手、地域や地域産業を担う人材、教育の機会の保障と教育の質の保証をどのように担保しながら県立高等学校再編計画を推進していくのか、現時点での教育委員会の考え方を伺います。 次に、宮古港へのクルーズ船寄港について伺います。 宮古港へのクルーズ船寄港は、復興道路を生かした観光ツアーや市民一丸となった歓迎行事や出店、通訳配置などの受け入れ態勢が高評価を受け、昨年度の最多の16回から、令和8年度は過去最多の25回の寄港が予定されています。 一方で、おもてなしの取り組みは地元に大きな負担感もあり、今後の受け入れ態勢を県と宮古市、関係団体や商店街などが、どのように連携して取り組む予定なのか伺います。 新聞報道によれば、ことしは25回の寄港により、1年間に3万3、000人以上が訪れると報じられています。そこで、さらなるオプショナルツアーの充実を図り、近隣の地域振興と経済振興の拡充につなげる必要があると考えますが、取り組み状況を伺います。 また、多くの訪問客に買い物、飲食、体験などを通して満足して消費していただく体制づくりと、今後の取り組みに生かすためにも、これまでの取り組みによる経済効果の検証も必要と考えますが、県の御所見を伺います。 これまでのポートセールスの成果により、宮古港は、東北地方で青森港に次いで2番目に多い寄港数となります。以前にも紹介したように、青森港では、青森港クルーズ船寄港促進アクションプランを作成し、青森港に寄港するクルーズ船100隻、クルーズ船旅客数10万人を掲げて取り組むなど、今後も国内での寄港誘致活動が激化することが予想されます。そこで、今後のポートセールスの取り組みと目指すべき目標について伺います。 次に、障がい者雇用の現状と法定雇用率の達成に向けた課題について伺います。 いわゆる障害者差別解消法では、障がいがある人への不当な差別的取り扱いを禁止し、合理的配慮及び環境の整備を行うこととしています。そのことによって、障がいのある人もない人もともに生きる共生社会を目指しています。令和6年4月には、共生社会の実現を推進するため、事業者に対し合理的配慮の提供が義務づけられたところです。 厚生労働省は、昨年12月に、民間企業や公的機関における令和7年障害者雇用状況の集計結果を公表しましたが、この集計結果を踏まえ、県内の障がい者雇用の現状と今後の達成に向けた課題と取り組みについて伺います。 次に、多文化共生社会の実現について伺います。 人口減少と少子化の進展とともに、生産年齢人口も速いスピードで減少しており、あらゆる職種において人手不足が深刻な問題となっています。 そうした中で、外国人労働者への期待は大きく、令和7年10月末時点で、県内の外国人労働者数は8、415人、外国人を雇用する事業所数は1、311事業所と、いずれも過去最多となっており、主な国籍構成は、ベトナム、インドネシア、フィリピン、ミャンマー、中国と多彩です。 本県では、外国人労働者が過去最多となる中、受け入れ、定着支援、多文化共生、相談体制強化、人材育成を柱とした総合的な取り組みが進んでいます。 一方で、課題として、生活情報の多言語化、地域コミュニティーとの交流不足、住宅確保、教育、医療アクセスなどの課題が挙げられています。 さきの国政選挙では、排外主義を主張する政党や候補者が躍進する現象がありました。国では、高市政権のもと、外国人との共生から、秩序を重んじる方針へ転換したと報じられていますが、改めて、本県における多文化共生社会の実現に向けた取り組みについて伺います。 最後に、特殊詐欺被害の防止について伺います。 県内では、オレオレ詐欺を含む特殊詐欺被害について、県警が2025年に認知した暫定値の被害件数は、前年比101件増の154件に上ります。高齢者が狙われるケースが多く、被害総額は8億円を超えています。また、特殊詐欺には分類されませんが、20歳から64歳の被害が8割を占める現役世代の被害が多いSNS型投資、ロマンス詐欺は108件、前年比58件増、被害額は7億2、904万円と高どまりが続いています。 県民を特殊詐欺から守るため早急な対応が必要と考えますが、県警本部の取り組み状況について伺います。 以上で私の質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手) 〔知事達増拓也君登壇〕 〇知事(達増拓也君) 畠山茂議員の御質問にお答え申し上げます。 まず、令和8年度の取り組みについてでありますが、若年女性の転出超過数は、令和7年は前年に比べ改善しているものの、依然として転出超過が継続しており、本県の社会減の大きな要因であると考えています。 これまで、少子化対策、社会減対策の三つの柱に加え、女性の転出の要因の一つであるジェンダーギャップの解消を施策の推進ポイントとして取り組んできており、令和8年度も、機軸の一つとしてさらなる施策の推進を図ってまいります。 少子化対策については、全国に先駆けて実施した所得制限のない第2子以降3歳未満児の保育料無償化と在宅育児支援金による子育て家庭の支援を継続するほか、新たに、無痛分娩の実施に向けた医療機関への支援や、複数市町村で共同実施する産後ケアの新規実施、受け入れ枠拡充に必要な支援を行うなど、地域の実情に応じた支援に取り組みます。 社会減対策については、所定内労働時間の短縮や子育てしやすい環境整備、いわて女性活躍企業等認定制度の普及に加え、新たに、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定支援などに取り組みます。 さらに、ジェンダーギャップの解消に向けて、女性デジタル人材の育成、就業のほか、アンコンシャスバイアスへの気づきや見直しを促す意識啓発の取り組み強化など、多様な主体へのさらなる波及を図ってまいります。 若者、女性に選ばれる岩手県であるために、自然減・社会減対策について、より一層の充実強化を図りながら、人口減少下でも地域の社会、経済システムの維持、発展を図る施策とあわせ一体的に推進してまいります。 次に、世界に開かれた地方創生についてでありますが、近年、主に地方の豊かな自然と歴史の中で育まれてきた食文化に代表される日本の質の高い生活文化が、世界各地から求められています。その代表的な存在が岩手県であることが、2023年に盛岡市を紹介したニューヨークタイムズ紙の記事を通じて世界に伝わっています。 岩手県における質の高い生活文化を基盤とした高品質の農林水産物などの県産品や、世界的に活躍するスタートアップ企業、革新的なものづくり企業、そして、豊かな自然環境や歴史などが、岩手県のよさとして世界から評価されています。 このような背景のもと、インバウンド宿泊者数が過去最多を更新し、地場産品の輸出額も増加が続いている今、世界に開かれた地方創生を進めることが有効であります。 このため、令和8年度当初予算案では、海外からの誘客拡大や受け入れ態勢の強化、輸出の販路拡大に向けた東南アジアでのトップセールス等を展開していくこととしています。 また、スタートアップを支援する国際会議を開催し、国際的なイノベーション拠点としての岩手県の可能性を国内外に示すことで、世界に開かれたスタートアップ・エコシステムの構築に取り組んでまいります。 これらの海外展開と連動した地方創生を進めることで、県境や国境を越えて、人や物、お金の流れをさらに広げ、県民の幸福―ウエルビーイングの向上につなげてまいります。 次に、中長期的な心のケアについてでありますが、震災のトラウマによりフラッシュバックなどの症状に悩む方や、これまで気づかれなかったストレスが時間の経過とともに表面化する方など、被災者の心の不調には依然として震災の影響が認められており、心のケアは中長期的に取り組むべき課題であります。 国の復興基本方針においても、心のケア等の被災者支援については、真に必要な範囲で第2期復興・創生期間の後も復興施策による対応を行うとされており、来年度以降も、国の復興施策として支援が継続される方針が示されています。 被災地である沿岸市町村は、医療機関や専門職の確保が難しい地域であり、現在も相談支援ニーズは高い水準にあることから、当面の間は、こころのケアセンターの運営体制を一定規模で維持しながら、被災者に寄り添った専門的な支援を継続してまいります。 一方で、将来的には、身近な地域で心のケアに対応できるよう、地域における相談支援体制の強化が重要な課題であると認識しており、市町村や保健所を中心とした包括的な支援体制を構築できるよう、令和8年度以降は、支援の担い手となる保健師等の専門人材への支援技術の継承や対応力の向上などにも力を入れて取り組んでまいります。 その他のお尋ねにつきましては、企画理事及び関係部長から答弁させますので、御了承をお願いします。 〔企画理事兼保健福祉部長野原勝君登壇〕 〇企画理事兼保健福祉部長(野原勝君) 健康寿命の延伸についてでありますが、いわて県民計画(2019~2028)に掲げる健幸づくりプロジェクトでは、健診データや医療、介護のレセプトデータなどを連結したビッグデータを活用して、市町村や医療圏ごとにデータ分析を行い、市町村に提供することで、地域課題の解決につながるよう見える化を進めております。 令和8年度においては、各地域の健康課題にはさまざまな背景があることを踏まえ、地域における健康づくりや介護予防を担う市町村において、ビッグデータを生かして、地域の実情に応じた効果的な事業が展開されるよう取り組むこととしております。 具体的には、データの活用を通じて施策の立案、実施につなげるセミナーを今年度に引き続き開催するとともに、分析結果を活用して、新たに有識者と連携した市町村の健康課題の解決に向けた伴走型支援に取り組むこととしており、これらの取り組みに必要な経費を令和8年度当初予算案に盛り込んだところであります。 こうした取り組みに加え、脳卒中など本県の健康課題をテーマとして、SNSやいわて健康情報ポータルサイトなどを活用し、広く県民に対し分析結果のわかりやすい情報発信に取り組むこととしており、県民が健康づくりに関する情報にアクセスしやすい環境づくりを進めるとともに、市町村と連携し、地域の健康課題に応じた取り組みを積極的に推進してまいります。 〔商工労働観光部長箱石知義君登壇〕 〇商工労働観光部長(箱石知義君) まず、若者の起業支援、副業促進についてでありますが、県ではこれまで、県内大学生等の起業意識の醸成を図る講座を開催し、今年度までに約300名が受講したほか、県融資制度の若者・女性創業支援資金や岩手県地方創生起業支援金による創業資金の支援を実施しております。 副業については、県では、公益財団法人いわて産業振興センターに設置しているプロフェッショナル人材戦略拠点において、企業側の副業に対する理解増進を図るため、県内中小企業の経営相談や経営者向けセミナーを実施するとともに、副業・兼業人材活用事業費補助金により、県内中小企業等に対し、県外に居住している副業人材を受け入れる際に必要な経費を支援しております。 今後も引き続き、若者の起業支援や企業側の副業に対する理解増進などを図りながら、若者が地元で挑戦できる環境づくりを支援してまいります。 次に、グループ補助金等活用事業者への支援についてでありますが、国が令和6年度に実施したグループ補助金活用事業者アンケート調査では、本県の事業者の約7割が、現在は事業継続できているが今後の見通しは不透明と回答しており、被災事業者の経営環境は、依然として厳しい状況にあると認識しております。 県では、グループ補助金の自己資金分に係るいわゆる高度化スキーム貸し付けを活用した事業者に対し、公益財団法人いわて産業振興センターが、定期的かつ重点的にフォローアップを行うとともに、経営が悪化している事業者に対し、貸付金の条件変更への柔軟な対応や専門家による支援を行っているところであります。 また、経営コンサルタント会社と連携した経営相談や経営改善計画等の作成支援を実施しており、引き続き、グループ補助金活用事業者を初めとした被災事業者に対し、関係機関と連携した経営支援を実施してまいります。 次に、地域経済の活性化と中小企業、小規模事業者の支援についてでありますが、地域経済の活性化のためには、県内企業の99.8%を占め、県民生活を支えている中小企業、小規模事業者に対する支援が重要であり、現場の実情を踏まえた支援の強化が必要であると認識しております。 県では今年度、県内全ての商工会、商工会議所と意見交換を行い、賃上げへの対応、資金繰り、人手不足、販路開拓、デジタル化など、事業者が抱えるさまざまな課題について把握させていただいたところであります。 こうした現場の声を参考にしながら、さきの令和7年12月定例会、臨時会におきまして、物価高騰対策賃上げ支援金や経営改善を支援する専門家派遣事業を新たに計上したほか、中小企業等賃上げ環境整備支援事業費補助を拡充し、新たにデジタル化の枠を設け、事業者の設備投資を幅広く支援することとしております。 今後も、商工指導団体との連携を密にしながら、現場の声を丁寧に受けとめ、地域経済を支える県内中小企業、小規模事業者の支援に取り組んでまいります。 次に、中小企業の賃金向上についてでありますが、令和6年の賃金構造基本統計調査による本県の所定内給与額は、全国を100とした場合の割合が約80となっており、企業規模が小さいほど賃金が低くなる傾向がございます。 中小企業の賃金向上に向けては、国の中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画や岩手県中小企業振興第3期基本計画に基づき、デジタル技術等による労働生産性の向上など、各種施策を推進してきたところでございます。特に、物価高騰などの影響により厳しい経営環境にあることから、昨年度よりも要件を緩和し、内容を拡充した物価高騰対策賃上げ支援金を実施しているところであります。 さらに、中小企業者等賃上げ環境整備支援事業費補助を拡充し、事業者の設備投資を幅広く支援することにより、中小企業の生産性向上による賃上げの取り組みを支援することとしており、引き続き、商工指導団体と連携しながら、県内中小企業の賃上げに向けた取り組みを支援してまいります。 次に、障がい者雇用の現状と法定雇用率の達成についてでありますが、岩手労働局が昨年12月に公表した結果によると、県内企業は、法定雇用率2.5%に対し実雇用率2.43%、県の知事部局等4機関は、法定雇用率2.8%に対し実雇用率2.47%となっており、令和7年4月に業種ごとの除外率が引き下げられた影響により、実雇用率が下がったものと捉えております。 障がい者雇用の受け入れ拡大と職場定着に向けては、障がい者雇用に対する理解の一層の促進と就業支援の強化が必要と考えております。 このため、事業者に対する多様な雇用の場の確保の要請活動のほか、障がい特性を踏まえた業務の切り出しを学ぶ企業向けセミナーや、優良事業所の表彰などによる意識啓発等に取り組んでおります。 また、職場実習訓練におけるフォローアップやマッチングのほか、障害者就業・生活支援センターにおいて、就業と生活の一体的な支援など職場定着に向けた取り組みを進めております。 引き続き、これらの取り組みを総合的に実施し、障がい者雇用の促進に努めてまいります。 〔ふるさと振興部長村上宏治君登壇〕 〇ふるさと振興部長(村上宏治君) まず、関係人口の強化についてでありますが、現在、国が関係人口を可視化し、地域の担い手の活性化につなげるふるさと住民登録制度の導入を進めていることから、県では、この制度の導入と効果的な活用を見据え、いわて関係人口拡大ムーブメント推進事業により、市町村と連携した官民協働のプラットホームを構築するとともに、関係人口拡大のための統一アイコンを用いたプロモーションやふるさと納税の普及拡大等を展開することとしております。 こうした取り組みによりまして、岩手県の関係人口に係るブランディングの強化を図り、関係人口の入り口拡大と市町村の受け入れ体制の底上げにつなげるとともに、ふるさと住民登録制度開始後の登録促進や地域活動、情報発信などの行動喚起を促したいと考えております。 その結果、現地に来訪する人々と地域住民との関係性が一層濃密となり、将来的な副業、兼業、二地域居住、移住、定住につながるよう、関係人口の量的拡大、質的向上に向けた取り組みを推進してまいります。 次に、将来を見据えた市町村への支援についてでありますが、市町村においては、専門職種の確保が難しい状況が続いておりますことから、県ではこれまで、市町村職員の確保を目的とした各種の人的支援策を講じるとともに、電子申請システムの共同利用等、デジタル技術による自治体間連携を推進してきたところであります。 令和8年度は、人的支援策の拡充を図りながら、若手職員を対象とした広域圏ごとの研修会を開催するなど、市町村職員の確保、育成、定着を一連で支援するほか、国の過疎地域等政策支援員制度を活用し、市町村の人口減少対策への伴走支援を強化することとし、必要な経費を当初予算案に盛り込んだところであります。 今後におきましても、市町村が将来にわたって安定的に行政サービスを提供できるよう、自治体間の広域連携の支援や補完の取り組みを一層推進するとともに、現在、地方制度調査会において、国、県、市町村の役割分担の再定義や最適化などの議論が進められておりますことから、そうした国の動向も踏まえながら適切な検討を進めてまいります。 次に、活力ある小集落実現プロジェクトについてでありますが、人口減少の進行等により、特に中山間地域などを有する過疎市町村では、全県に比べ自然減、社会減ともに減少率が大きく、地域コミュニティーの維持に必要な人材の確保は喫緊の課題であると認識しております。 このため本プロジェクトでは、地域の担い手確保に資する特定地域づくり事業協同組合の活用に向けた市町村研修会や個別ヒアリングの実施による制度導入支援のほか、活力ある小集落実現プロジェクト研究会での議論を踏まえた個別地域への専門家の派遣による伴走支援を展開するなど、主に地域の主体的な取り組みを支える施策を進めてまいりました。 こうした取り組みに加えまして、令和8年度は、中間支援組織等県内の多様な主体の連携をさらに強化するため、情報、人、ノウハウが集まるネットワークづくりに取り組むこととしており、連携体制の構築等を通じ、地域を担う人材の育成、確保につなげ、将来にわたり持続可能な活力ある地域コミュニティーの実現に向けた取り組みを推進してまいります。 次に、沿岸市町村の人口減少対策についてでありますが、沿岸地域では、年によっては転入超過や出生数が増加する市町村があるものの、全体としては、死亡数や進学、就職期の若者、女性の転出の多さなどから、全県平均を上回る人口減少率となっております。 こうしたことから、県ではこれまで、第2期復興推進プランや三陸防災復興ゾーンプロジェクトにより、沿岸振興や被災地の人口減少対策に取り組んでまいりました。 令和8年度は、市町村や地域の状況に応じた人口減少対策として、小規模町村に対する人的、財政的支援、国の過疎地域等政策支援員制度を活用した小規模町村等伴走支援体制の拡充など、沿岸振興対策として、いわて女性活躍企業等認定取得に向けた伴走支援、県政150周年記念イベントの開催による復興の姿や三陸地域の魅力発信、みちのく潮風トレイル等への受け入れ態勢の強化と多言語対応人材の育成などを推進する経費を当初予算案に計上し、取り組みを加速してまいります。 次に、多文化共生プランについてでありますが、県では、外国人労働者を初めとする外国人県民は、ともに地域づくりに取り組んでいく重要なパートナーとの認識のもと、岩手県多文化共生推進プラン(2025~2029)に基づく取り組みを推進しておりますが、先般、国におきましては、外国人の受け入れ・秩序ある共生のための総合的対応策が決定されたところであります。 この対応策では、既存ルールの遵守や各種制度の適正化などのための取り組みが示されている一方で、外国人が日本社会に円滑に適応するための取り組みも示されており、これを踏まえた県としての対応を整理する必要があるものと考えております。 引き続き、プランを基本として、外国人県民とともに生活できる地域づくりや、多様性を理解、尊重する共通認識の醸成など、本県における多文化共生の取り組みを進めながら、国の対応策に定める取り組みも踏まえて、その拡充を図り、外国人県民が暮らしやすい地域の実現に向けて取り組んでまいります。 〔復興防災部長大畑光宏君登壇〕 〇復興防災部長(大畑光宏君) まず、移転元地の利活用についてでありますが、本県沿岸被災地の移転元地は全体の約4割で利活用が進んでいないものの、活用された移転元地では、地方創生施策を初めとする国の支援策を活用した大規模園芸施設や営農強化型太陽光発電設備が整備されるなど、新たな活用事例が生まれています。このような活用事例が被災地全体に広がり、移転元地の活用が進むよう取り組んでいく必要があると考えています。 復興庁では、復興の基本方針に基づき、被災地における関係人口の拡大や産業創出に向け、地方創生の施策を初めとする政府全体の施策が総合的に活用されるよう取り組んでいく方針と伺っています。 移転元地の利活用に向け、県としても、こうした取り組みを行う復興庁と連携し、被災市町村を支援するとともに、県と被災市町村等との意見交換を継続していくなど、移転元地が、被災地の産業振興や地域の活性化に有効に活用されるよう取り組んでまいります。 次に、災害公営住宅におけるコミュニティー支援についてでありますが、県ではこれまで、被災地のコミュニティー形成を目的に、特に支援が必要な災害公営住宅の自治会に対し、直接専門家を派遣して自治会の組織づくりや活動の活性化等を支援してきたところでありますが、自治会は市町村にとって重要なパートナーであり、自治会活動の維持、活性化に向けては、今後より一層、自治会に身近な市町村と連携した支援が重要となります。 一方で、市町村によっては、自治会支援に関するノウハウが必ずしも十分に蓄積されていない状況にあると考えています。このため県では、災害公営住宅自治会からの要望の趣旨も踏まえつつ、令和8年度当初予算案に、新たな県単独事業として、持続可能なコミュニティ支援促進事業費を盛り込み、災害公営住宅の自治会活動の活性化等に取り組む市町村に対し、地域コミュニティー支援に関する専門家を派遣し、必要なノウハウの提供や助言等を行うこととしています。 こうした専門家、市町村と連携した取り組みにより、災害公営住宅自治会の活動の維持、活性化を支援してまいります。 次に、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震津波への対応についてでありますが、県では、巨大地震・津波対策連絡会議を設置し、県と沿岸12市町村が一体となって、犠牲者ゼロを目指し対策を検討しています。 この連絡会議では、令和7年のカムチャツカ半島地震及び青森県東方沖地震の発生を受け、災害対応の状況等の情報共有や意見交換を行い、避難所の暑さ、寒さ対策や住民、観光客等への自動車避難ルールの周知等が課題であると確認したところであります。 課題とされた避難所の暑さ、寒さ対策について、県では、指定避難所となっている県立学校34校への移動式エアコンの整備、市町村では、各避難所への冷暖房機器や防寒アルミシート等の整備をそれぞれ進めることとしています。 また、自動車避難については、より実効的なルールへの見直しや住民等への周知方法について、具体の検討を進めていくこととしています。 引き続き、市町村と連携し、丁寧に課題を把握しながら対策を検討、実施していくなど、地震、津波対策の一層の充実に取り組んでまいります。 次に、避難者把握システムの導入促進についてでありますが、避難者把握システムは、避難所受付業務の効率化、デジタル化を目的に、県が設置した復興防災DX研究会において議論しながら構築したものであり、コミュニケーションアプリLINEを活用し、スマートフォンで避難所受け付けが可能で、在宅等で避難する方々や避難者個々の支援ニーズ等も把握可能な本県独自のシステムとなっております。 令和8年度は、モデルとなる10市町村を対象にシステムを試行導入し、防災訓練等で利用しながら、その利便性等を確認いただくとともに、他の市町村にもその状況を公開しながら意見交換等を行っていくこととしており、令和8年度当初予算案に避難者支援デジタル化推進事業費を盛り込んでいます。 こうした取り組みを通じ、市町村にシステムの有用性の普及を図るとともに、運用面でのサポートの充実や県民への広報など市町村が導入しやすい環境づくりも進め、令和9年度以降、全市町村でシステム導入が実現できるよう取り組んでまいります。 次に、避難所の環境改善についてでありますが、県ではこれまで、スフィア基準に則した避難所運営等について市町村に働きかけてきたところであり、市町村においては、国の交付金の活用等により、パーティションテントや簡易ベッド、移動式エアコン、簡易トイレ、炊き出し用資機材等の整備が進められるなど、避難所環境の改善に積極的に取り組んでいると捉えています。 今後とも、市町村に対し、国の交付金等の活用による備品等の整備を促すとともに、居住スペースの確保などスフィア基準を踏まえた環境整備について、市町村を対象とした研修会等の場を活用し、取り組み事例の共有や意見交換を行うなど、県全体で良好な避難所環境が確保できるよう市町村と連携して取り組んでまいります。 次に、消防団員の確保についてでありますが、県内の消防団員数は、令和7年4月1日現在、各市町村条例定数の合計2万2、985人に対し1万7、895人であり、充足率は77.9%となっています。 また、消防団員の年額報酬と出動報酬については、令和7年4月1日現在、31市町村で消防庁が定める標準額となっており、引き続き、市町村に対し、団員確保と処遇改善に積極的に取り組むよう促してまいります。 若者や女性の入団促進について、令和7年度は、岩手県立大学等の大学祭で消防団活動のPRを実施するとともに、学生消防団員や女性消防団員等との意見交換を初めて開催し、団員確保の取り組み状況について情報共有や意見交換を行ったところです。 女性消防団員等との意見交換会は、令和8年度も継続して開催し、若者や女性の入団促進策について、県内外の優良事例をもとにさらに検討を深め、市町村での具体的な取り組みにつなげていく考えであります。 引き続き、市町村と連携し、若者や女性の入団促進につながる取り組みを進めてまいります。 〔県土整備部長上澤和哉君登壇〕 〇県土整備部長(上澤和哉君) まず、宮古港へのクルーズ船の受け入れについてでありますが、おもてなしにつきましては、宮古市が主体となって組織する協議会等が中心となり、入港時の歓迎式典や郷土芸能、物販コーナーの設置、出港時の見送りなどを行っています。 一方、県では、クルーズ船寄港時における埠頭の保安確保のため、警備員の配置、臨時の保安フェンスの設置を行ってきたほか、シャトルバス乗り場や物販コーナーなど、埠頭内の案内のため通訳を設置してきたところです。 このような中、今後の寄港回数の増加に対応するため、宮古市においては、同じクルーズ船が複数回寄港する場合、歓迎式典はその年の初回寄港時のみ行うなどの見直しをすると聞いております。 県としては、これまで協議会等の場を通じて、宮古市及び関係団体と受け入れ態勢の調整を行ってきたところであり、寄港回数が増加する中にあっても、適切な受け入れ態勢が確保できるよう、引き続き連携して取り組んでまいります。 次に、オプショナルツアーの充実についてでありますが、令和6年度から、観光協会等の関係者が参加する講演会やワークショップを開催し、おもてなしの充実に向けて意見交換などを行っています。加えて、令和7年度は、クルーズ船社や旅行代理店を対象としたモニターツアーの開催により、これまでツアー先となっていなかった場所についての紹介、船社を講師としたオプショナルツアーの充実に向けたセミナーの開催、クルーズ船誘致に精通した有識者をアドバイザーとしてツアー先へ助言いただくなどの取り組みを行っているところです。 船社からは、単に見て回るだけの観光ではなく、そこで働く人や地元の子供たちとの交流、そこでしか味わえない特別な体験など、高い水準を求められており、引き続き、関係部局や港湾所在市、地元関係者と連携して、こうしたニーズを踏まえ、船社等が企画するオプショナルツアーの充実につなげられるよう取り組んでまいります。 次に、クルーズ船寄港の経済効果についてでありますが、宮古市によれば、バス事業者や飲食、小売業などの各事業者を対象に聞き取った結果、クルーズ船寄港による県内消費額は、令和6年度は約1億2、000万円、令和7年度は2億円以上と試算されており、寄港回数の増加に応じて経済効果が上昇しているところです。 このような中、県ではこれまで、寄港拡大の取り組みの参考とするため、外国人乗客へのニーズ調査を行ったほか、船社やランドオペレーター等から、寄港地において乗客が好む食事の傾向や高齢者でも安全に店内を移動できる動線の確保などの対応について、要望や助言をいただいているところです。 また、令和7年度、国土交通省において、国内の幾つかの港でクルーズ船寄港の経済効果を調査していると聞いており、これら市、県、国の情報を県内の関係者と共有し、乗客の消費行動がより活発となるよう連携して取り組んでまいります。 次に、今後のポートセールスの取り組みと目指すべき目標についてでありますが、世界のクルーズ人口は拡大傾向にあり、2030年までに日本人クルーズ人口を100万人とする国の目標を踏まえ、東北各県や国、経済団体で構成する東北クルーズ振興連携会議等を通じて、東北地方が一体となりクルーズ船の寄港拡大に取り組んでいるところです。 県内港湾の寄港拡大に向けては、県内の魅力ある観光資源や道路整備に伴いオプショナルツアーの圏域が大幅に拡大したことなどについて、港湾所在市や関係団体と連携し、クルーズ船社や旅行会社等へのPRを継続してまいります。 また、目標設定につきましては、いわて県民計画(2019~2028)第2期アクションプランにおいて、令和8年度までの各年度のクルーズ船寄港回数を目標に掲げ取り組んできたところです。 令和9年度以降の目標については、次期アクションプランを策定する中で、港湾所在市等の意見も伺いながら、さらなる寄港拡大を目指す目標となるよう検討してまいります。 〔教育長佐藤一男君登壇〕 〇教育長(佐藤一男君) まず、教訓の伝承と防災教育の促進についてでありますが、本県では、いわての復興教育プログラムに基づき、全ての公立学校で復興教育に取り組んできたところであり、東日本大震災津波伝承館等の伝承施設の活用、合同避難訓練やジオラマ防災教室の実施など、地域や関係機関と連携しながら取り組みを継続してきたところです。あわせて、教職員向けの研修会等を通じ、実践的な防災教育の実施に努めてきたところです。 東日本大震災津波から間もなく15年を迎え、震災津波後に生まれた児童生徒や採用された教職員がふえていることから、教訓の語り継ぎや伝承活動の重要性が一層高まっております。また、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震などの大規模災害への備えも重要であります。 令和8年度からは、内陸部の児童生徒が被災地で学ぶ震災学習に対する補助の拡充や教職員向け研修会等のさらなる充実、平時には防災教育推進の中核としての役割が期待される災害時学校支援チーム、D-ESTいわてのチーム員の育成、拡充などに取り組むこととしております。 県教育委員会といたしましては、このような取り組みにより、児童生徒の安全に関する資質、能力の育成を図るとともに、教職員の防災に関する専門性のさらなる向上を図ってまいります。 次に、学校現場での1人1台端末の活用についてでありますが、小中学校においては、デジタル教科書を活用した授業実践、端末を用いた調べ学習やグループ学習などに取り組んでおります。 県立高校においては、一人一人が設定した課題について、生成AIを活用して探究活動を深めるなどの学習に取り組んでいます。また、小規模な県立高校6校では、専門の教員が配置されていない教科、科目について、遠隔授業を実施しております。 これらの取り組みの充実により、1人1台端末の利用が集中すると、ネットワーク回線が混雑し、処理速度が遅くなるなどの課題があります。 県及び市町村教育委員会では、それぞれの整備計画に基づきネットワークの改善に向けた取り組みを進めており、県では、抜本的な改善を図るため、令和8年度当初予算案に、教育情報ネットワークの改修に要する費用を計上しているところです。 県教育委員会としましては、AI時代を生きる子供たちが、ICTを効果的に活用し、学びの質が向上するよう、通信ネットワーク環境の改善を図るとともに、学校現場における1人1台端末のより一層の活用に取り組んでまいります。 次に、不登校児童生徒についてでありますが、児童生徒が、学校が自分にとって大切な意味のある場になっている、自分という存在が大事にされていると実感できるなど、学校が安心して通える場となることが重要であり、各学校においては、魅力ある学校づくりに努めているところです。 不登校児童生徒については、不登校となった要因を的確に把握し、学校関係者や家庭、関係機関が情報共有し、個々の児童生徒に応じたきめ細かな支援をすることが重要です。 このため各学校では、1人1台端末等を活用したこころの相談室や心の健康観察を通じた児童生徒からのSOSの早期把握、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーによる教育相談、校内外の教育支援センターや自宅などにおける児童生徒のペースに合わせた学習支援に取り組んでいるところです。 議員お尋ねの県内公立小学校1年生、2年生の不登校児童は、令和2年度43名から令和6年度115名と近年増加傾向にありますが、小学校低学年における不登校を防止するためには、幼児教育から小学校教育への円滑な接続を図り、子供が安心して学校生活を始められる環境を整えることが重要です。 このことから、教育委員会事務局内に設置しているいわて幼児教育センターでは、毎年度、幼稚園、保育園等と小学校の先生方が、幼児教育と学校教育について互いに学び合う研修会を実施しております。 県教育委員会としましては、引き続き、市町村教育委員会を初めとする多様な主体と連携し、誰ひとり取り残されない学びの保障に取り組んでまいります。 次に、教員確保に向けた取り組みについてでありますが、県教育委員会では、令和7年度、大学3年生選考や幼稚園経験者特別選考の導入など、受験者の増加に向けた選考試験の見直しを行うとともに、大学への訪問回数を昨年度の47校から73校にふやしたり、教職員を目指す高校生を対象とした教職セミナーを開催するなど、県が求める教員像の周知と教員の魅力発信を強化してきました。 また、教員免許を所有しながらも教職員についたことのない方々を対象としたペーパーティーチャー説明会の開催による潜在的な人材の掘り起こしや、X―旧ツイッターを活用した臨時講師の随時募集にも取り組んでいるところです。 令和8年度実施の採用選考試験においても、大学推薦特別選考試験の県外大学への拡大や英語有資格者特別選考試験の導入など、見直しを行うこととしており、大学等とも連携しながら、引き続き、岩手県の教育を担う有為な人材の確保に取り組んでまいります。 次に、子供の学びの保障についてでありますが、昨年4月に、10年、15年先の将来を見据えた岩手県の高等学校教育の基本的な考え方として、県立高等学校教育の在り方長期ビジョンを策定し、持続可能な社会のつくり手、地域や地域産業を担う人材として育成していくことが、これからの岩手県の未来を切り開く礎になること、少子化が加速する中、教育の機会の保障、教育の質の保証を図りつつ、生徒が進学したいと思える学校づくり、生徒の学習意欲を高めていくことが必要であるとしたところです。 また、このための基本的な取り組みとして、多様な人々との協働、ICTの利活用も含めた教育環境の構築、地域社会や地元企業との連携、協働、高等学校教育の特色化、魅力化と地域への理解などを掲げたところです。 現在、策定を進めている第3期県立高等学校再編計画は、この長期ビジョンの具現化に資するものであり、策定後は、本県における高等学校教育のより一層の充実に向け、この計画の着実な実施に努めてまいりたいと考えております。 〔警察本部長増田武志君登壇〕 〇警察本部長(増田武志君) 県民を特殊詐欺等から守るための取り組みについてでありますが、県警察においては、特殊詐欺及びSNS型投資、ロマンス詐欺による被害を防止し、県民の不安を払拭するため、詐欺電話を受けない取り組み、関係機関と連携した水際対策、県民への周知のための広報啓発の三つを柱とした抑止対策を広くかつ積極的に進めているほか、犯罪を敢行する組織の壊滅に向けて、戦略的な取り締まりのための体制を強化し、都道府県の枠を越えた広域的な捜査連携の強化、特殊詐欺等に係る関連犯罪の積極的な取り締まりなどの検挙活動を強力に推進しているところであります。 今後とも、こうした抑止対策と検挙活動を対策の両輪として、県下の治安維持に向けた取り組みを全力で進めてまいります。 〇副議長(佐々木努君) 以上をもって畠山茂君の一般質問を終わります。 〇議長(佐々木茂君) この際、暫時休憩いたします。 午後2時17分 休 憩 出席議員(43名) 1 番 田 中 辰 也 君 2 番 畠 山 茂 君 4 番 千 葉 秀 幸 君 5 番 菅 原 亮 太 君 6 番 村 上 秀 紀 君 7 番 松 本 雄 士 君 8 番 鈴 木 あきこ 君 9 番 はぎの 幸 弘 君 10 番 高橋 こうすけ 君 11 番 村 上 貢 一 君 12 番 工 藤 剛 君 13 番 小 林 正 信 君 14 番 千 葉 盛 君 16 番 菅野 ひろのり 君 17 番 柳 村 一 君 18 番 佐 藤 ケイ子 君 19 番 高 橋 穏 至 君 20 番 佐々木 宣 和 君 21 番 臼 澤 勉 君 22 番 福 井 せいじ 君 23 番 川 村 伸 浩 君 24 番 ハクセル美穂子 君 25 番 高 田 一 郎 君 26 番 木 村 幸 弘 君 27 番 吉 田 敬 子 君 28 番 高 橋 但 馬 君 29 番 岩 渕 誠 君 30 番 名須川 晋 君 31 番 軽 石 義 則 君 32 番 佐々木 朋 和 君 33 番 神 崎 浩 之 君 34 番 城 内 愛 彦 君 35 番 佐々木 茂 光 君 36 番 佐々木 努 君 39 番 斉 藤 信 君 40 番 工 藤 大 輔 君 41 番 小 西 和 子 君 42 番 高 橋 はじめ 君 43 番 関 根 敏 伸 君 44 番 佐々木 順 一 君 45 番 岩 崎 友 一 君 46 番 千 葉 伝 君 47 番 飯 澤 匡 君 欠席議員(2名) 3 番 大久保 隆 規 君 15 番 上 原 康 樹 君 説明のため出席した者 休憩前に同じ 職務のため議場に出席した事務局職員 休憩前に同じ 午後2時35分 再開 〇副議長(佐々木努君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1、一般質問を継続いたします。高田一郎君。 〔25番高田一郎君登壇〕(拍手) |
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