| 令和8年2月定例会 第15回岩手県議会定例会会議録 |
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〇32番(佐々木朋和君) 自由民主党の佐々木朋和です。
まず冒頭に、知事は、本県の最重要課題である県立病院の赤字経営の改善に大きな影響を及ぼす県医療局に管理者を設置する2条例について、これまで説明を事務方に委ね、みずからの言葉で語ってきませんでした。結果、議会においてその意図が十分に伝わらず、今回の条例案の撤回となりました。本日は、知事御自身の言葉で、以下、責任ある答弁をお願いしたいと思います。 まず、知事は、そもそもなぜ今この管理者を設置すべきと考えたのですか。現在の医療局長体制では、年間約71億円に達する赤字や医師不足を打破できないと判断されたのでしょうか。 現在も医療局は、各県立病院と連携を図り、各医療圏の医療ニーズと診療報酬上の施設基準とすり合わせながら経営改善に向けて取り組んでおります。1病院当たりの赤字は、全国に比して少ないとも聞いております。 今の体制では解決されないと考えた知事自身の具体的な課題意識を明示してください。また、知事が管理者を置くことにより求めた劇的な変化とは何だったのでしょうか。所見を伺います。 〇知事(達増拓也君) 佐々木朋和議員の御質問にお答え申し上げます。 12月定例会の本会議における議案の質疑で答弁申し上げたとおり、県立病院事業は、かつてないほどに経営状況が悪化する中、医療従事者の確保や新興感染症への対応に加え、少子高齢化の進展による医療、介護連携など、求められる役割が高度かつ多岐にわたってきており、こうした中で、経営計画の着実な推進や来年度策定される新たな地域医療構想との連動に向け、組織体制の強化が必要と考え、医療局管理者を設置する条例案を提出したものです。 しかしながら、条例審査の過程において、さまざまな御意見をいただいた中で、具体的な数値目標の必要性や条令改正を伴わない形での体制の見直しについても指摘をいただいたところであり、これらの論点を整理するには相応の期間を要することから、議案を一旦撤回し、今後、対応を検討してまいります。 〇32番(佐々木朋和君) 今説明をいただきましたが、その内容については、常任委員会や連合審査会の中でも当局から説明があったところであります。 医師が管理者としてついた場合、こういった場合がありますという三つの類型のようなものを今御説明されたと思いますけれども、その中でも、知事が、人物像について、こういった人材が必要だという考えがあり、今回設置の条例案を出したと思うのです。 今の状況であるならば、ここを重視して人選をしたいという部分が伝わらないから継続審査となったと思っております。その部分を知事にはお答えいただきたいと思います。もう一度、答弁をお願いします。 〇知事(達増拓也君) 執行部といたしまして、本件条例案を提案した理由につきましては、先ほど述べたとおりであります。他方、条例審査の過程においてさまざまな御意見をいただいており、先ほど述べた件を含めまして、論点の整理と対応の検討をさせていただくべく、議案を一旦撤回させていただきたいと思います。 〇32番(佐々木朋和君) 残念ながら、私の質問の意図に沿った答弁ではなかったと思います。要は、例えば、医師が管理者になるとして、執刀している医者である場合、あるいは行政の医師である場合、そういったときにはどうするのですかという質問に対して、行政の医師だったらこういうことを期待します、あるいは病院経営をしている医師であればこういうことを期待します、そういう答弁はあるのですけれども、では、一体何のためにこの管理者を、今の県立病院の課題がある中で、どの課題にピンポイントで対応していきたい―例えば医者でも、経営者である医者を連れてきたいのだといったような、知事からそういった言葉があれば、今、この条例の必要性も伝わったのではないかと思うのです。 当初、知事はどういった意図でこの管理者を設置しようと思われたのか、お聞かせいただきたいと思います。 〇知事(達増拓也君) 先ほど述べました提案の理由に加えて、管理者の人物像についてもお尋ねいただいたと受けとめての答弁でございます。ただいま撤回をお願いしている議案は、個別具体的な人事案ではなく、医療局管理者に係るポストの設置条例であり、事務職に加えて医療職、すなわち医師も管理者につくことができるようにするものであります。 ただ、こうした点も含めて、論点の整理と対応の検討を行うために、議案の撤回をお願いするものであります。 〇32番(佐々木朋和君) 確かに条例案は医師も管理者につけるということへの改正案ですけれども、その奥には、医師として、しかもこういう能力の方に来てほしいという思いがあってこそ提案されたと思うのです。言葉は過ぎますが、その点についてのお答えがないことが、やはり議会としても、当局の本気度が疑われたのではないかと思います。 次にもう一つ、やはり課題に対して必要な人物像がおぼろげな上に、権限設計も不透明だと思います。これまでも、医療局長は地方公営企業法上の管理者でありまして、人事、予算権を有する、いわゆる全部適用がなされている管理者です。 医療局長の持っていた人事、予算権を管理者が掌握した上で、従来の医療局長は、組織の中でどのような機能を担うのでしょうか。このような疑問があるから、議会では、組織の二重化の懸念を払拭できないと判断し、継続審査に至ったものだと思っております。 知事は、管理者と医療局長の組織上の役割をどのように想定していたのでしょうか。 〇知事(達増拓也君) 1月14日の総務委員会、環境福祉委員会連合審査会で説明したとおり、管理者を設置することで、内部管理は医療局長に担わせた上で、みずからは医療局を代表する者として、対外的な交渉や連携、調整に注力することが可能となり、さらなる医師確保の推進等に資すると考えたものでありますが、この点も含めまして、論点の整理と対応の検討が必要と考えており、議案の撤回をお願いしているものであります。 〇32番(佐々木朋和君) 今の話では、管理者だけれども、対外的な業務を行って、管理は医療局長にお任せするというような答弁ではないですか。それでは、ここの説明にあった、医師であり、医療経験があり、よく現場のことがわかっているという部分が、私は生かされないのではないかと思います。 その点について、実際にそういった医師の資格を持ち、医師の皆さんの気持ちがわかる経営者を置くことと、その中で、医療局長がその下にいて、どのような職務を分けてやられるのかが、私にはわかりづらかったです。その点について、もう一度お願いできますか。 〇知事(達増拓也君) その点に関しましても論点整理が必要ということで、議案の撤回をお願いしているところであります。過去の答弁での説明につきまして、さまざまな御意見をいただき、今もまた御意見をいただきました。そうしたことを含めて、論点を整理して、対応を検討させていただければと思います。 〇32番(佐々木朋和君) 今、過去の、こう言ったからどうだったということを責めるつもりはありません。私は、条例案を出してきたということで、具体的にどのように知事が医療局の経営体制を変えようとしたのかということをお聞きしているのです。その点について、どういう思いであったのか、どういう方向に行こうとしたけれども、説明が不十分だったのか、あるいは調査が不十分だったのか、その点を明らかにしていただけないと、今後の方向性にも支障を来すのではないかと思います。 その点の知事としての当初のお考えということで結構ですので、お聞かせいただけないでしょうか。 〇知事(達増拓也君) 1月14日の総務委員会。環境福祉委員会連合審査会で、知事を含めた執行部を代表する形で答弁させていただいたとおり、当初の執行部の考えは、管理者を設置することで、内部管理は局長に担わせ、そして、管理者みずからは、医療局を代表する者として、対外的な交渉や連携、調整に注力することが可能となる、さらなる医師確保の推進等に資すると考えたわけであります。他方、その考え方については、これは改めて論点の整理と対応の検討が必要という判断をしておりまして、議案の撤回をお願いしているものであります。 〇32番(佐々木朋和君) 御説明を聞いていても実情が浮かんでこないのです。こういったことをナラティブと言うそうですけれども、やはり現場でこういう困っていることがあるから、医師の経営者が来ることによってこういうことが改善していくと私は思ったのですということを、ぜひお考えをお聞きしたかったのですが、これ以上この部分を話しても、なかなか具体的なお話は出てこなさそうですので、次の質問に行かせていただきたい。今後のことをお聞きしたいと思います。 知事は、来年度に向けて、県立病院の経営改善について、貴重な時間を組織論や制度論に終始し、次年度予算に向けた実効性ある経営再建策を後回しにした上、条例案の撤回に至った不作為の責任を重く受けとめるべきだと思います。 今後は、条例を、矛盾を修正して再提出するのか、それとも、管理者抜きでの別の改善策を断行するのか、早急に決断すべきと思いますが、今後の方向性を伺いたいと思います。 また、既に次年度予算の中で管理者設置にかわる県立病院の経営改善について予算化している事業があれば、あわせてお示しいただきたいと思います。 〇知事(達増拓也君) 条例審査の過程では、慎重に審査いただき、さまざまな御意見をいただいた中で、具体的な数値目標の必要性や条例改正を伴わない形での体制の見直しについても御指摘いただきました。 その上で、これらの論点を整理するには相応の期間を要しますことから、議案を一旦撤回し、今後、再提案の可否も含めて対応を検討してまいります。 令和8年度岩手県県立病院等事業会計予算案における県立病院の経営改善につきましては、危機的な経営状況のもと、以前から経営改善を最優先の課題として取り組んでいるところであり、来年度においても、生成AIやRPA―ロボティック・プロセス・オートメーション、ロボットの導入等、医療現場のデジタル化による業務の効率化を進めるとともに、診療報酬改定による新たな報酬体系にいち早く対応し、効果を最大限に取り込むため、局内に横断的なプロジェクトチームを設置して対応を強化していると報告を受けています。 令和8年度岩手県一般会計予算案においても、約228億円を県立病院等事業会計に繰り出すこととしており、令和7年度の2月補正予算案による支援も含め、全国的に公立病院の経営が厳しい中にあっても、岩手県の地域医療を守るため着実な経営改善を進めてまいります。 〇32番(佐々木朋和君) 知事御自身で危機的な状況と評されましたけれども、やはりそういった状況にあっては、今の状況を長く続けていることは得策ではないと思います。 条例の再提出の可否も含めて検討するということでしたので、まだ何も決まっていないということかと思います。いつごろ検討を終えて、方針を出されるのか、時間的なところをお示しいただけませんでしょうか。 〇知事(達増拓也君) 先ほどお答え申し上げましたように、論点の整理に相応の時間を要すると考えておりまして、対応の検討をいつまでに終わるということについては、現時点で申し上げられる状況にはないところでございます。 〇32番(佐々木朋和君) そのような状況では、早急に検討を進めていただきたいと思いますし、また、今のような不透明な御答弁では、これから予算審議もあるわけですから、やはりしっかりと今後の方向性も示していただかないと、今後の審議にもかかわってくると思います。ぜひとも当局内でしっかりと検討した上で、県立病院の経営改善に向けて何が得策なのか、我々議員もしっかり取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。 〇議長(城内愛彦君) これをもって質疑を終結いたします。 お諮りいたします。本件は、継続審査となっております議案第10号医療局長及び企業局長の給与及び旅費に関する条例の一部を改正する条例並びに議案第21号県立病院等事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例でありますが、提出者から撤回の申し出がありましたので、会議規則第19条第1項の規定により、これを承認することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 〇議長(城内愛彦君) 起立全員であります。よって、本件については、これを承認することに決定いたしました。 日程第5 請願陳情撤回の件 〇議長(城内愛彦君) 次に、日程第5、請願陳情撤回の件を議題といたします。 〔参照〕 議事日程第1号中 日程第5 請願陳情撤回の件の撤回請求のある請願陳情一覧 (環境福祉委員会付託の分)
〇議長(城内愛彦君) 本件は、お手元に配付いたしました1件についてでありますが、提出者から撤回の申し出がありますので、承認することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(城内愛彦君) 御異議なしと認めます。よって、本件については、承認することに決定いたしました。 日程第6 知事の演述 〇議長(城内愛彦君) 次に、日程第6、知事の演述であります。達増知事。 〔知事達増拓也君登壇〕 |
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