令和7年12月定例会 第13回岩手県議会定例会会議録

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〇29番(岩渕誠君) 希望いわての岩渕誠です。
 ただいま議題となりました発議案第1号衆議院議員定数削減に関する民主的な手続きの遵守を求める意見書について、提案理由の御説明をいたします。
 今月5日、自由民主党と日本維新の会は、衆議院議員の定数を約1割削減するための法案を国会に提出しました。法案では、現在の465の定数を45以上減らすと明記。与野党協議で1年以内に結論が出なければ、小選挙区25、比例代表20の計45を自動削減する条項が盛り込まれていますが、この法案は、自由民主党と日本維新の会の連立政権合意に基づいたものであることは、皆さん御承知のとおりであります。
 選挙制度と定数は、民意を正確に政治に反映する民主主義の根幹をなすものであり、本来、各党、各会派と国民各層による真摯な議論と合意形成が欠かせないものであります。
 しかるに、突然の定数削減に関する合意は、連立政権樹立という過程の中で唐突に行われたものであり、政権維持と与党入りの思惑が一致する中で、両党に共通する政治と金の問題への目くらましとして持ち出されたと指摘する声も少なくありません。
 事実、連立協議の最初に絶対条件とされたのは副首都構想と社会保障改革であり、そもそも日本維新の会が目指していた献金禁止は厳しいから、論点を献金禁止から定数削減にずらす思惑があると日本維新の会幹部が打ち明けたとの報道もあります。
 衆議院では、現在も議員定数や選挙区割に関する協議が継続しており、国民も巻き込んだ広範な与野党協議を経て法案提出されるのが常道であります。連立協議でにわかに議論が沸き起こり、与党のみで法案提出されること、しかも、1年後に結論が出なければ自動的に削減する、いわゆるプログラム法案で定数を論ずるという法案提出と削減までの道筋、過程を見れば、民主主義の根幹を揺るがす暴挙と言わざるを得ません。
 また、なぜ削減が必要で、何ゆえ削減幅が1割なのか、今回の法案の目的と覚悟が明確には説明されていないことも問題であることは、指摘しなくてはなりません。
 我々地方は、人口減少や少子高齢化が進む中、多くの深刻な課題を抱えています。医療や福祉、教育をどう守るのか。住民の足を守る公共交通をいかに維持するのか。広大な県土のインフラをいかに保つのか。農業や林業、漁業の現場は何年先までもつのか。人手不足の中で会社は回るのか、経営は成り立つのか。この地域は、いつまで維持できるのか。私は、ふるさとで生き続けられるのか、子供たちへふるさとの暮らしをつないでいけるのか。日々の暮らしや地域に突きつけられた各種課題は政治の結果であり、また、それでもなお、政治の力を必要とするものばかりです。
 しかし、地方の声は、定数削減のたびにボリュームを絞らされて先細りし、政治の中枢に届きにくい状況が進んでいます。これ以上地方の声が反映されない定数削減なら、全く認めるわけにはまいりません。
 同様に、多様化が進む今日にあって、比例代表は、少数の声をすくい上げる機能を持ち合わせており、この安易な削減は、民意の反映を基本とする政治の実現に背を向けることになりかねません。
 念のため申し上げますが、私は、定数削減そのものに必ずしも反対ではありません。もとより、国民多数の政治参加を促し、民意を反映し、質の高い政治を行うことは、政治の責任であり、定数や選挙制度を含めた不断の見直しは当然のことであります。
 しかしながら、民主主義の基本を隅に追いやり、権力維持のためににわかに引っ張り出されるようなそのプロセス、今こそ政治の力を必要としている地方の声や多様性を軽視する中身に進みかねない状況を生み出している今回の法案提出には、重大な懸念を表明し、反対するものです。
 そして、最後に申し上げますが、政治の責任として、定数削減より優先して取り組まなければならない問題があります。言うまでもなく政治と金の問題であります。
 自由民主党によるいわゆる裏金問題は、いまだ決着を見ておりません。高市政権発足の前まで、国民が最も関心を持っていた政治改革の一番の課題は、企業団体献金のあり方でした。定数削減に論点をすりかえ、突きつけられた政治への信頼の問題から逃げるのは許されません。定数削減の議論を進めるのならば、まず政治と金に決着をつけるのが優先であることは言うまでもありません。
 議員各位におかれましては、御賛同賜りますようお願い申し上げ、発議案第1号議院議員定数削減に関する民主的な手続きの遵守を求める意見書の提案理由といたします。
 御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
〇議長(城内愛彦君) これより質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております発議案第1号は、会議規則第34条第3項の規定により、委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(城内愛彦君) 御異議なしと認めます。よって、発議案第1号は、委員会の付託を省略することに決定いたしました。
 これより討論に入るのでありますが、通告がありませんので、討論なしと認め、討論を終結いたします。
 これより、発議案第1号衆議院議員定数削減に関する民主的な手続きの遵守を求める意見書を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(城内愛彦君) そのままで、少々お待ち願います。
 起立多数であります。よって、発議案第1号は、原案のとおり可決されました。
   
   日程第42 発議案第2号私学助成制度の充実を求める意見書から日程第51 発議案第11号障がい児福祉における所得制限の見直しを求める意見書まで
〇議長(城内愛彦君) 次に、日程第42、発議案第2号から日程第51、発議案第11号までを一括議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各交渉団体会派の賛同を得た委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項及び第3項の規定並びに先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(城内愛彦君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 これより、発議案第2号から発議案第11号までを一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(城内愛彦君) 起立全員であります。よって、発議案第2号から発議案第11号までは、原案のとおり可決されました。
   
   日程第52 議員派遣の件
〇議長(城内愛彦君) 次に、日程第52、議員派遣の件を議題といたします。
   
〔参照〕
議事日程第5号中 日程第52 議員派遣の件の議員派遣一覧
派遣の
目的
派遣場所期 間派 遣 議 員
全国都道府県議会議長会男女共同参画委員会
東京都
令和7年12月22日
工 藤 大 輔 議員

   
〇議長(城内愛彦君) 本件は、お手元に配付いたしました1件についてでありますが、会議規則第116条第1項の規定により議員を派遣いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(城内愛彦君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
   
   閉 会
〇議長(城内愛彦君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 これをもって本日の会議を閉じ、第13回岩手県議会定例会を閉会いたします。(拍手)
   午後2時4分 閉 会

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