| 令和7年12月定例会 第13回岩手県議会定例会会議録 |
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〇32番(佐々木朋和君) 自由民主党の佐々木朋和です。登壇の機会をいただきました先輩、同僚議員に感謝申し上げ、一般質問をさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
知事は5期目の知事選挙に際して、マニフェストとして、いわて県民計画(2019~2028)第2期アクションプランの着実な推進と、さらに加えて、新たな39の政策、マニフェストプラス39を掲げました。 達増県政5期目も折り返しを過ぎましたし、第2期アクションプランは来年度終期を迎え、新たなアクションプランの検討の時期も近づいており、その進捗状況と評価が気になるところです。 いわて県民計画(2019~2028)が掲げる10の政策分野と50の政策項目の進捗を示す、いわて幸福関連指標の令和6年度の達成状況は、A、B評価が65%を占めるものの、35%、29指標でおくれを示すD評価となっており、前年度のD評価27%、23指標よりもおくれの分野、項目が拡大しています。終期である令和8年度目標への達成度についても、令和6年度の折り返し時点の評価で50%未満の達成率が55%、46事業と半数以上となっております。 進捗がおくれている指標について個別に見ますと、県がふるさと振興総合戦略を作成し、さらに予算においても、四つの重点事項のうち一つに掲げ、取り組んでいる人口減少対策の成果指標が軒並みD評価となっております。 自然減対策に関する指標では、第2期ふるさと振興総合戦略の施策推進目標でもある合計特殊出生率が、令和3年度値1.30から下降して1.09。全国順位も39位に下降、東北順位も4位と横ばいで、絶対値に加えて相対値も改善されておらず、国の責任のみにその原因を語れない状況にあります。 そのほか、待機児童数、総実労働時間、共働き世帯の男性家事時間割合もD評価となっております。 社会減対策に関する指標では、県内大学等卒業者の県内就職率、県外からの移住・定住者数、女性の全国との賃金格差がD評価。高卒者の県内就職率は、令和3年度の現状値74.1%、令和6年度目標値―これは令和8年度目標と同一値ですが、目標値84.5%に対して令和6年度実績値70.8%。基準年より悪くなっておりますが、なぜか、おおむね達成のB評価となっています。 また、つけ加えれば、県内の賃金の標準についても、国との差が離れているのにB評価となっております。 これでは、第2期岩手県ふるさと振興総合戦略の施策推進目標である社会減ゼロの実現も達成するはずがありません。いわて県民計画(2019~2028)の最上位指標であるいわて幸福関連指標及び重点項目である自然減、社会減対策の結果について、知事はどのように評価しているでしょうか。所見を伺いたいと思います。 〔佐々木朋和君質問席へ移動〕 〔知事達増拓也君登壇〕 〇知事(達増拓也君) 佐々木朋和議員の御質問にお答え申し上げます。 いわて幸福関連指標と自然減、社会減対策の評価についてでありますが、県では、少子化対策、社会減対策の3本の柱プラスワンの強化の方向性に基づき、若者の可処分所得や可処分時間の向上、仕事と子育てが両立できる働き方と子育て環境の実現、職場や家庭、地域におけるジェンダーギャップの解消などに向けた施策を推進しているところです。 具体的には、全国に先駆けた所得制限のない第2子以降3歳未満児の保育料無償化と在宅育児支援金の支給により、昨年度はそれぞれ約6、000人、約2、000人の乳幼児を対象に子育て家庭を支援したほか、えるぼし認定企業やいわて女性活躍認定企業数、いわて子育てに優しい企業等認証の認証数、いわて働き方改革推進運動参加事業者数などが着実に増加し、取り組みが民間企業等にも波及しています。 一方、近年、日本全体で合計特殊出生率が低下するとともに、東京一極集中が再加速し、本県でも、婚姻数や出生数の減少と転出超過による社会減が続いており、合計特殊出生率や県外からの移住、定住者数など、いわて幸福関連指標の進捗に影響しています。 こうした中、ことし9月に開催した県の総合計画審議会においては、人口問題や地方創生に関する政策の第一人者である山崎史郎氏から、人口減少対策に即効薬のような魔法のつえはなく、各分野の施策を総合的に取り組む必要があるといった提言をいただいています。 県としては、国の地方創生の取り組みを踏まえつつ、可処分所得の向上や、仕事と子育ての両立、ジェンダーギャップの解消など、さまざまな生きにくさを生きやすさに変える施策について、不断の見直しにより一層の充実、強化を図りながら推進してまいります。 〇32番(佐々木朋和君) 知事からお答えをいただきました不断の見直しというものが十分になされているのか、こういった視点で見ていきたいと思います。 まず、せっかく予算を重点化して進めている指標でございますので、重点事項にかかわる、いわて幸福関連指標については、特出しをして見える化をしていく、進捗状況をあらわすべきではないかと思っております。今後、そのようなおつもりはないのか。また、現状の進捗状況をお示しいただきたいと思います。 〇政策企画部長(小野博君) 初めに、重点事項にかかわるいわて幸福関連指標の進捗状況について申し上げますが、例えば、自然減、社会減にかかわる指標については、家族・子育て分野の合計特殊出生率や、居住環境・コミュニティ分野の県外からの移住・定住者数、仕事・収入分野の女性の全国との賃金格差はD評価となっております。一方、健康・余暇分野の余暇時間(1日当たり)や、仕事・収入分野の従業者1人当たりの付加価値額、参画分野の労働者総数に占める女性の割合はA評価となっております。 そして、重点事項にかかわる評価、総括といったことでございます。 県では、いわて県民計画(2019~2028)に基づく10の政策分野のもと、人口の自然減、社会減対策を主軸に、GX、DXの推進を両翼とし、また、安全、安心な地域づくりを基盤として四つの重点事項を掲げまして、施策を推進しております。 その推進に当たりましては、それぞれに推進体制を構築しておりまして、例えば、自然減、社会減対策においては、庁内の人口問題対策本部会議や、いわてで働こう推進協議会、いわて女性の活躍促進連携会議などにおいて、関係する指標や取り組みの進捗状況を確認しながら、現状、課題を分析の上、今後の方向性等を議論し、検討しております。 こうしたさまざまな重点事項ごとの推進組織における議論等も踏まえながら、幸福関連指標や県民意識調査等で把握した幸福実感、それから社会経済情勢などを勘案して評価を行い、事務事業の見直しや再構築に努めております。 そして、今後でございますけれども、それぞれの推進組織での議論と政策評価を連動させながら、まずは毎年度のPDCAを確実に機能させてまいります。また、次期アクションプランの策定に向けて、こうした政策評価結果や重点事項を含む4年間の総括を行いまして、次に向けての検討を進めてまいりたいと思います。その中で、重点事項につきましても、しっかりと総括してまいりたいと思っております。 〇32番(佐々木朋和君) 答弁をいただきましたけれども、端的に見る限り、全体としては65%の進捗であり、そこだけを特出ししてみれば、かなりおくれが目立つ状況ではないかと思っております。 本県の自然減、社会減対策については、これまでも議会で、知事は今、総合的に進めることが大事だという話もありましたが、総花的であり、限られた予算の中で結果にコミットしていくためには、戦略性を持って、肝となるところへ予算を投下していくべきとの指摘もありました。知事は、今も御答弁がありましたけれども、総合的に取り組むとして、切れ目のない支援にこだわりを持っておられますけれども、結果としてはインパクトを与えられないでいるのではないでしょうか。 戦略とは何をやらないかということ、との言葉もあります。詳細な分析により仮説を導き出し、重点的にその分野に資本を投入していく。ロジックを組み、政策を体系化して進めていく。打った手が結果にコミットしていなければ、その都度見直すといったような工程をつくっていくことが大切だと思われます。 県は令和7年度の自然減、社会減対策の基本的な考え方を示すことで、分析と仮説を示しております。それをもとにそれぞれの政策を組んでいるのだと思いますけれども、人口減少の抑制にどのように結びついているのか、政策ロジックをお示しいただきたいと思います。 〇政策企画部長(小野博君) 自然減、社会減対策の政策ロジックについてであります。 県では、令和5年度に行った出生数の減少要因に関する分析を初め、各種調査分析結果、統計データに基づきまして、少子化対策、社会減対策の強化の方向性について議論し、社会経済情勢等を踏まえた見直しを行いながら、人口減少対策を進めております。 出生数の減少要因に関する分析では、出生数の減少要因は出生率の低下と女性人口の減少に分解され、さらに、出生率の低下は有配偶率の低下と有配偶出生率の低下に分解されるとの分析結果が得られました。 こうしたことから、少子化対策の強化の柱として、有配偶率の向上、有配偶出生率の向上、そして、女性の社会減対策を掲げ、社会減対策とあわせまして、結婚支援や妊娠、出産、子育てへの支援などに取り組んでいるものでございます。 また、本県の社会減についてでございますけれども、進学、就職期の若年層の転出超過が主な要因でございまして、転出先は東京圏が多いことから、若年層の所得の向上、若者や女性にとって魅力ある職場環境づくり、地域の魅力を生かしたU・Iターンの促進や関係人口、交流人口の拡大に取り組んでいるほか、全国知事会等と連携しながら、東京一極集中の是正などを国へ求めております。 また、特に女性の転出超過の要因の一つといたしまして、地方における性別によるアンコンシャスバイアスが指摘されていることから、令和7年度から、ジェンダーギャップの解消に向けた取り組みを強化しているところでございます。 こうした分析とともに、当事者であります若い方々、女性の声や有識者の意見等も参考にしながら、若者、女性の定着促進に向け、一人一人の人生選択の中で選んでいただける環境づくりに取り組んでおります。 〇32番(佐々木朋和君) 今、御説明いただいたことは、仮説と分析であって、それがとのように事務事業につながっているのかというロジックが見えていないという指摘でございます。 これまで県議会でも再三、話がありました、幸福関連指標と、その下に具体的に推進方策指標があって、その下に事務事業評価があるという流れでありますけれども、幸福関連指標がなかなかおくれていて結果が出ていないという中にあって、事務事業評価を見ますと、成果指標、活動内容指標ともに79.1%がB以上であって、今後の継続というのが79.7%です。廃止、休止、終了が3.5%しかないという方向が示されております。 いわて幸福関連指標の進捗がおくれている現状に鑑みると、このような事務事業評価に基づいて既存事業を継続してよいのかという疑問が残ります。なぜギャップが生まれるかというと、私は、政策ピラミッド、まさにロジックだと思うのですけれども、ここに大きな分断があって、政策ピラミッド上の事務事業評価、具体的な推進方策指標は県庁の事業の評価指標であり、いわて幸福関連指標は県民全体で目指す姿の指標であり、ここに分断があるのだと思います。 知事は、当時先進的であった幸福度をいわて県民計画(2019~2028)の指標として取り入れられましたが、行政としては得意分野ではない民間との連携や、人の主観にかかわることに踏み込んだ指標の達成に苦戦しているのではないでしょうか。知事はみずからの政治活動を肯定し、政務秘書をみずからの政治活動に従事させることにより県民の幸福につなげるとしておりますが、いわて県民計画(2019~2028)第2期アクションプランが真に県民全体で取り組む体制となるように、行政が苦手とする民間との連携や、県民に主観的な価値を浸透させていく。政治活動は、やはり政策実現のためにあるものだと思いますから、その地ならしにこそ政務秘書を活躍させるべきではないでしょうか。そのような成果が見られないので県議会からの批判が出ているのだと私は思っております。 人口減少対策として、ジェンダーギャップ解消に取り組んでおります、昨日、吉田敬子議員も取り上げておりましたが、兵庫県豊岡市では、総合計画の普遍的な目的を上位目的、3年程度で変更する目的を戦略目的と位置づけ、戦略体系に県全体の目的、県庁の目的などの区別をつけずに取り組んでおります。 また、事務事業評価についても、首長がコミットメントする、いわゆるマニフェストにかかわる施策については、行政職員と市民やステークホルダーでワークショップをしながら、事務事業評価や政策の見直しを行っています。これにより、事務事業そのものの評価にとどまらず、真に目指すべき姿の実現につながっているかの評価もしております。 本県も次期アクションプランの検討に当たっては、この事例も参考に、幸福関連指標の下位に位置する指標のあり方の検討や事務事業の評価方法も含めて、いわて幸福関連指標と事務事業の方向性とのギヤップの解消に取り組んでいくべきと考えますが、知事の認識を伺います。 〇知事(達増拓也君) いわて県民計画(2019~2028)第2期アクションプランの、いわて幸福関連指標の目標を達成するためには、佐々木朋和議員御指摘のとおり、県民、市町村、企業や各種団体などと目指す姿を共有し、連携、協働しながら取り組みを推進することが重要です。 政策の評価に当たっても、県民の声を反映することが重要であり、県では、県民意識調査で得られる県民の幸福実感や、県内各地で開催している県民参加型の幸福に関するワークショップで意見等の分析を行い、政策評価に反映しています。 一方で、いわて幸福関連指標は、県はもとより、多様な主体が一体となって取り組むことにより達成を目指すものであり、効果の発現までには時間を要することもあります。 計画の指標については、政策評価に基づくマネジメントサイクルを機能させるため、政策手段の検証を不断に行い、適切な指標の設定に努めることが重要であり、政策の目的と手段の関係を精査したロジックモデルの検証と、上位目標の進捗に寄与する指標の設定等により、さらに実効性の高いアクションプランの検討を進めてまいります。 〇32番(佐々木朋和君) 知事、今のところを少し深掘りさせていただきたいのですけれども、その前提の確認として、知事のマニフェストプラス39には、いわて県民計画(2019~2028)の着実な推進ということも含まれているでしょうか。また、幸福関連指標の達成ということが、知事としての県民との約束だとお考えですか。 〇知事(達増拓也君) 経緯からして、マニフェストプラス39を出す前、いわて県民計画(2019~2028)、そして、そのもとでのアクションプランが、まず現職知事としては公約、マニフェストですと言っていましたし、これは県民みんなでつくった県の計画でありますので、それに沿って県行政を進めていかなければならないと考えております。 〇32番(佐々木朋和君) そうですよね。私もそのように認識しております。 その中で、知事の冒頭の御答弁であるとか、あるいは、成果に関する説明書を読んでおりますと、幸福関連指標について、外的要因の影響だという記述が多いと思います。また、幸福関連指標とは別に、具体的推進方策指標がA評価だから、ある意味、県としては役割を果たしているのだといった雰囲気がないでしょうか。私はそうではなくて、県としてもっと開かれた県庁という意味合いで、多くのステークホルダーと一緒に連携して、幸福関連指標を進めていくのだ、こういう主張が必要だと思います。 知事としては、今、私が言ったことについて、どのように感じられるのか、同意していただけるのか、伺いたいと思います。 〇知事(達増拓也君) 例えば、自動車、半導体産業集積の促進、それによる雇用の確保ということを、一定のペースで進めていったとしても、東京圏、首都圏の経済情勢が非常によければ、岩手県全体としての転出超過はふえてしまいますし、一方、首都圏の経済情勢がそれほどでもなければ、岩手県の転出超過はかなり減る。特に、リーマンショック対策で政府が、あれは麻生内閣から鳩山内閣にかけて、両方の内閣がかなり地方交付税交付金をふやし、また、使い勝手をよくした結果、人口の転出超過がかなり減ったというところもあります。 このように、県が何をしているかというところの部分の評価が一定であっても、その結果として生じる幸福関連指標については、外的要因でかなり変化するということはあります。 外的要因で変化した場合に、そういった政策を県がやっていたから減ったのか、むしろ足りなかったから減ったのかというところは、よく検討すべきところであって、県としてやったという実質評価の部分がよくて、しかし、結果はまだ悪いという場合に、今、県がやっていることをやめればいいかというと、そうとは限らない。そこは外的要因をよく検討しながら、やるべきことを次の計画、あるいは年度の事業の中に工夫していくということが求められると考えております。 〇32番(佐々木朋和君) そうであれば、知事、そういったことをこの報告書なり、県として発表するべきではないでしょうか。県としての施策が、パンチが当たっているのかどうかというところについても明確にはなっていないのだと思います。そういった中で、幸福関連指標の達成が外的要因でこうだとなれば、では、県としては、今やっていることは当たっていると思っているのか、間違っていると思っているのか、こういったところをしっかりと示した上で、議会の場でも議論をさせていただきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 次の質問に行かせていただきます。 今、幸福関連指標にいろいろな外的な要因があってという話もありましたけれども、県の事業として、これから令和8年度は、いわて県民計画(2019~2028)第2期アクションプランの最後の時期になりますし、そういった中で、幸福関連指標を達成していくためには、私は予算編成はこれまでどおりの方針でよいのかと考えております。 さらに、マニフェストプラス39への予算配分の課題もあります。知事が掲げるマニフェストプラス39は県民との約束であり、知事は今任期中に実現する責務を負われております。一つ一つの施策はどれも重要なものであると認識しておりますが、選挙前に唐突に出された感もあり、戦略的にいわて県民計画(2019~2028)を進める上での重要度や優先度については、検証が不十分であると感じております。 また、知事はその財源確保について明確にされておらず、予算編成過程において予算がどのように確保されていくのかも不明瞭で、おくれの分野もあるいわて県民計画(2019~2028)第2期アクションプランの推進や、重要事項である人口減少対策と両立できるものなのか、危惧しております。 知事は昨今、政治家の本分は行政のチェックであり、自分は行政の内部から県民目線で施策、政策をチェックしているとの発言がありますが、行政のチェックは我々議員の仕事であり、執行権を持つ知事には、県民の望む施策、政策が展開されるよう、その権能を十分に発揮し、予算編成においても主体的に取り組まれることが期待されております。県民の幸せに資するため、日々懸命の努力をなされている県職員も、その汗が県民の幸せに直結するものとなるような知事の明確な指示を待っていると思います。 知事には令和8年度当初予算編成に当たり、何を優先するか取捨選択のための、より戦略的なメッセージが求められると思いますが、所見を伺います。 〇知事(達増拓也君) マニフェストプラス39に関連する施策は、いわて県民計画(2019~2028)や第2期アクションプランの内容に基づく具体の施策として位置づけられるものであり、他の施策と合わせて、各年度の予算の中で事業化に取り組んでいます。 令和8年度当初予算編成に向けては、人口の自然減、社会減対策を主軸とした四つの重点事項を戦略的な視点から最優先課題と捉え、シーリングによる財源捻出の3倍相当の額の予算要求を認めるなど、めり張りある予算編成を推進することとしています。 賃上げ支援や熊対策など喫緊の課題については、国の経済対策に先駆けて、今定例会に必要な補正予算案を提案しており、さらに物価高対策や国土強靱化を進めるため、追加的な補正予算の編成も検討しているところであります。 いわて県民計画(2019~2028)の着実な推進に向け、事務事業評価の結果も反映しながら、より戦略的かつ効果的な予算編成を進めてまいります。 〇32番(佐々木朋和君) その事務事業評価が、先ほどお示ししたように、3.5%ぐらいしか中止、廃止がないから、知事には、よりリーダーシップを持ってやるべき施策に予算を振っていく、こういった姿勢が求められるとお話をさせていただいております。 今までの予算編成の仕方と次の令和8年度の方針も、そう変わらない状況であります。そういった中にあって、幸福関連指標、特に人口減少対策は、結果が出ていないということで、もっと知事にはリーダーシップを持って、仮説も出ているし、分析もされているので、その分野にもっと予算を振っていくべきではないか、こういった質問ですけれども、もう一度答弁をお願いできますでしょうか。 〇知事(達増拓也君) 具体的にどういう分野をふやしたほうがいい、どういう分野を減らせばいいというのがあれば、それに関する議論はできるのですけれども、抽象的に何かをふやせばいい、何かを減らせばいいと言われても、一般論としては、県全体としての予算、政策に関する検討の中、また、各部局、課、室、担当ごとの検討過程の中でふやすべきもの、減らしたほうがいいもの、そうしたところを検討していくことになるわけであります。日常的に県民や、特にそれに関連する生産者だったりサービスの提供者だったり事業の運営者だったり、一緒に仕事をしている担当や課、室ならではの視点での検討も非常に重要、現場に根差した検討も非常に重要だと思っておりますし、一方、大所高所からの人口減少対策、地方創生という大方針のもとでデジタルとかグリーン、大きな政策方向からの検討も重要でありまして、そのようなチーム岩手県としての検討を進めていきたいと思います。 〇32番(佐々木朋和君) わかりました。後ほど、具体的にここを予算化するべきだということは議論させていただきたいと思います。 それでは、知事がおっしゃっているチェック機能ということでありまして、私は、仮説と分析に基づいた分野にやっていくのだというところを見せていただきたいという趣旨で質問をさせていただきました。 次の質問に行かせていただきますけれども、県財政は大変厳しい状況だということで、人口減少対策等に予算を振り切れなかったということも全体としてあると思います。そういった中で、財政について、考え方の変化が国で生まれております。高市内閣は経済あっての財政という考え方のもと、戦略的に財政出動を行い、強い経済をつくることを目指す責任ある積極財政を財政政策の基本方針としております。 責任ある積極財政の考え方が地方自治体においても実現するように、地方自治体が財政出動、経済成長を促す投資などにより税収増に取り組んだ際に、その努力が地方交付税の減額という形で相殺されないようにし、東京一極集中の是正にもつながるよう、地方交付税制度における基準財政収入額、基準財政需要額の算定方法を見直す必要も訴えるべきではないでしょうか。 知事は、国の責任ある積極財政について、どのように評価しているでしょうか。その恩恵が地方に波及するよう提言していくべきと思いますが、所見を伺います。 〇知事(達増拓也君) これまで国に対して、地方向け交付金の充実を初め、医療、介護分野における処遇改善や経営支援、防災、減災、国土強靱化、中小企業支援などを求めてきたところであり、責任ある積極財政によってこれらの施策が着実に進展することを期待しています。 一方、軽油引取税を含む暫定税率の廃止については、物価高対策として大いに有効である反面、地方税の大幅な減収を招くことから、その代替となる恒久的な財源の確保を強く求めております。 また、東京一極集中に伴う税財源の偏在が一層深刻化する中、本県からは地方財源の偏在是正や地方交付税の留保財源率の見直しなどを提言しており、来年度税制改正に向けて、税収が東京都に集中している税目のあり方が議論される見通しであります。 国に対しては、これまでも地方への重点投資など地方重視の経済財政運営を求めてきたところですが、今後、このような税財政制度そのもののあり方も含めて、積極的な政策提言を行ってまいります。 〇32番(佐々木朋和君) 岩手県としても、国が責任ある積極財政で投資を喚起していくならば、私は、県もそれに呼応して、財政出動もしていくべきではないかと考えております。 県は財政運営の目標を、プライマリーバランスの黒字化、公共施設に係る県民1人当たりの決算額1万2、000円以下、財政調整基金残高、令和2年時の177億円水準の維持、令和10年度当初予算までに収支均衛予算を実現することとしております。知事の任期中に実質公債費比率は12.3%へ低下し、知事は財政再建、健全化の達成を任期中の成果とされておりますが、経済あっての財政でありまして、県民の疲弊や人口減少の上に財政健全化が進んでも、それは評価されるものではないと思っております。全県的な給食無償化を行った青森県の実質公債費比率は13.4%であり、本県より数値は悪いですが、行うべきものを行っていると解釈いたします。 県当局は厳しい財政状況でありますが、必要なものについては財政出動すると言及されておりますけれども、その必要なものの判断が重要だと思います。行政マンが財政規律を重んじるのは当然だと思います。その上で、財政規律に一定の重きを置きながら、必要なものを判断し、時には突破力を持って財政出動を行うのが政治家たる知事の役目だと思います。 今、長きにわたる県の財政健全化を優先した県政運営によりまして、産業振興や県立高校、県立病院等の県内での官民の投資がおくれ、県内経済は成長局面にあるとは言いがたく、加えて直近の物価高騰や賃上げ、人口減少が重なり、県北部や沿岸部、内陸部でも旧東磐井郡などの過疎地域、みなし過疎地域では、行政サービスはもとより、地域の生活を支えるエッセンシャル事業やコミュニティーの継続が困難になるなど、大きな曲がり角に差しかかっていると感じております。これが必要なものを予算化してきた結果でしょうか。 次年度は、何としても、いわて県民計画(2019~2028)第2期アクションプラン及び第2期ふるさと振興総合戦略の総仕上げと、マニフェストプラス39を進めていくための予算規模が必要だと思います。知事には、今こそ国の責任ある積極財政に呼応した、地方における責任ある積極財政実現のため、財政規律の基準見直しも検討するべきと思いますが、所見を伺います。 〇知事(達増拓也君) 地方における積極財政ということでありますが、各都道府県の財源は、人口や産業構造、さらに電源立地などの特殊要因に左右されるものであり、それらを踏まえた上で安定的な行政サービスを提供するための財政基盤を構築することが重要であります。 本県の将来負担比率は、ピーク時の300%超から200%を下回るまでに改善しましたが、今後は公債費負担の増加が見込まれるところであり、潜在的な将来負担であるインフラの老朽化にも留意する必要があります。 そのような厳しい財政状況の中でも、本県は全国トップクラスの子育て支援、自動車、半導体関連産業の集積、スタートアップ企業の育成、道路等の社会インフラの整備など、未来に向けた積極的な投資を進めているところであります。 今定例会には国の経済対策に先駆けた賃上げ支援などの補正予算案を提案しているところであり、今後も必要に応じて、機動的な財政出動を行ってまいります。 〇32番(佐々木朋和君) 今、全国トップクラスの子育て支援という話がございましたが、果たしてそのとおりでしょうか。自然減、社会減対策の先ほどの話にありました具体的なところに移ってまいりたいと思いますが、知事のマニフェストプラス39では、第1子から第2子へ、そして、経済的な制約等にとらわれず、2人目の壁を越え、全ての人の希望がかなうように必要な財源を確保し、市町村の現状把握にも努め、施策のフル稼働と一層の拡充を図りますと、子育て支援分野で、特に有配偶者の第2子以降の出産支援へ注力していくような表現がなされております。 一方で、県は高校生までの医療費現物支給、令和5年度より、ゼロ歳児から2歳児までの非課税世帯、多子世帯の保育料無償化など、全国トップクラスの子育て支援を展開してきましたが、その後は大きな財政出動を伴う目玉政策は打ち出さず、マニフェストプラス39を読んだ県民の期待どおりの政策展開となっていないのではないでしょうか。 結果として、いわて幸福関連指標の自然減対策関連の指標はおくれが目立ち、県民の子育てに関する主観的幸福感も低下はしていないものの横ばいの26.8%です。これで全国トップクラスと言えるのでしょうか。 合計特殊出生率についても、下げどまりが見えず、全国と比較しても低位の状況にありますが、要因をどのように分析し、来年の施策にどう生かしていくのか伺いたいと思います。 〇企画理事兼保健福祉部長(野原勝君) 本県におきましては、佐々木朋和議員御指摘のとおり、合計特殊出生率が低下しているとともに、出生数についても減少し続けており、また、令和6年の婚姻件数は、東京都を初め29の都道府県において増加している中で、本県は依然として減少しているところです。 その背景には、就職期における若年女性の県外転出による社会減が影響しているものと分析しており、雇用労働環境の改善と女性が活躍できる環境の創出に取り組むことが必要と認識をしております。 あわせて、妊娠、出産後も安心して女性が活躍できる環境をつくることが重要でありますことから、仕事と子育ての両立に向けた企業の主体的な取り組みを促すため、来年度は、企業が従業員の両立支援に係る目標や対策を定めた、一般事業主行動計画の策定促進に向けた働きかけや支援を強化していく考えであります。 〇32番(佐々木朋和君) 今のお話ですと、知事も積極的な財政出動には慎重な立場でありますし、また、さらなる子育て支援の大きな財政出動はなかなか厳しいようなお話でありました。そのままで合計特殊出生率の低下に歯どめがかかるのか、全国的な要因ではなくて、やはり岩手県としても努力をしていくべきだと思います。 その中で、女性の社会減対策が自然減対策にも重要だという話がありました。社会減対策については、今、第2期ふるさと振興総合戦略の柱の一つであります、岩手で働くのKPIの達成状況は、A、B評価合わせて75%となっておりますが、社会減ゼロ、所得の格差是正は達成できておりません。KPIの21番、県内大学等卒業者の県内就職率、KPIの22番、U・Iターン就職者数、KPIの68番、県外からの移住・定住者数ともに評価Dとなっておりまして、これでは社会増減ゼロを達成できるはずがないと感じます。評価DとなったこれらのKPIについて、執行部における要因分析を見ると、いずれも、先ほどから話がありますように、外的な要因に原因を求め、施策に対する課題感が見えてこない内容となっております。 また、岩手県では、若者、女性が進学、就職先として、県内の学校や事業所を選ぶことだけではなく、一旦県外に出ても、帰ってきてもらうことも人口減少対策として想定をしています。大変すばらしい着眼点だと思いますが、はかる指標がなく、現状認識と政策の検証ができない状況にあります。 先ほども例を挙げました兵庫県豊岡市では、進学などで市外に転出した10代の人数に対し、その5年後の値である就職等で市内に転入してきた20代の人数が占める割合を若者回復率として用いております。この指標を用いることによって、豊岡市では男性の若者回復率が52.2%なのに対して、女性が約半分の26.7%であったことが判明し、ジェンダーギャップの解消をまちづくりの根幹に据えるきっかけとなりました。県と市の違いはありますが、本県においても同様の指標を用いるなど、より精度の高い指標への変更も検討すべきと考えます。 そこで伺いますが、施策や評価指標の課題と、それを踏まえて、来年度どのようにアプローチを変えていく方針なのか、伺いたいと思います。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 社会減対策についてでありますが、若者、女性の県内定着やU・Iターンの増加に向けては、雇用の創出、労働環境、所得の向上や、つながりの維持、強化の取り組みを進めていくことが重要であり、これまで、DXによる生産性向上、スタートアップ企業への支援、ジェンダーギャップの解消などによる魅力ある職場づくりを推進するとともに、移住支援事業の拡充、若者、女性をメーンターゲットとした情報発信の強化に取り組んできたところであります。 こうした施策の成果を的確に把握し、PDCAサイクルを確実に機能させるためには、KPIや評価指標の設定は重要と考えております。 社会減対策に係る評価指標については、県外からの移住・定住者数やU・Iターン就職者数がありますが、これに、若者や男女別実績など多面的に数値を把握することは有効な施策の構築にもつながる可能性があると考えております。 数値の把握にはそれが可能なのかといった技術的な課題もありますけれども、今後、いわて県民計画(2019~2028)の次期アクションプランの策定の中で研究していきたいと考えております。 また、来年度に向けましては、引き続き、DXによる生産性向上を進めるとともに、所定内労働時間の短縮や子育てしやすい環境の整備、従業員エンゲージメントの向上などにより、県内企業が魅力を高め、働く場として若者や女性に選ばれるよう取り組みを強化してまいります。 〇32番(佐々木朋和君) 移住、定住施策は全国で取り組んでおりますが、なかなか成果を上げづらい分野なのかなと思っております。そういった中で、若者の回復率に特化をしていくことが私は重要だと思っておりますし、また、人を追うということも重要ですが、こここそ、知事が先ほど言った重点化すべきだというところですけれども、受け皿となる中小企業の振興というところに私は着目をしていくべきだと思っております。 岩手で働くの施策推進目標である人口の社会増減ゼロ、国民所得に対する県民所得の向上を実現するためには、県内企業の8割、働く場の9割、うち赤字企業が7割を占める、ものづくりを中心とした中小企業を、物価高や賃上げに対応し、そして、若者や女性に働く場として選んでいただけるような企業群にしていくことに注力をしていくことが目標達成への近道だと私は思います。 国では骨太の方針2025において、省力化投資促進プランに基づく官民での取り組み目標を達成するため、2029年度までの集中的な取り組みとして、5年間でおおむね60兆円の生産性向上投資を官民で実現することとしております。県でもこの5年間を本県の中小企業を底上げする好機と捉えて、社会減対策及び人口減少対策の目玉と位置づけ、予算を重点化していくべきではないでしょうか。県内中小企業の価格転嫁の強化や省人化投資、デジタル投資支援に一層力を入れていくべきと思いますが、岩手県中小企業振興基本計画の進捗状況の評価と今後の方向性、来年度に向けてどのように取り組んでいくのか伺いたいと思います。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 岩手県中小企業振興基本計画の進捗についてでありますが、国の中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画では、生産性向上投資のほか、価格転嫁、取引適正化、事業承継、M&Aなど、中小企業、小規模事業者の経営基盤の強化について盛り込まれているところであり、これは、岩手県中小企業振興第3期基本計画の方向性と一致しているものでございます。 現在、この計画に基づいて各種施策を展開しており、令和6年度は、重点取り組み事項において約84%が達成、おおむね達成となっておりますが、県内就業の促 進及びU・Iターンによる人材確保の推進などの指標においては、目標を達成できなかったものもございます。 次期岩手県中小企業振興基本計画の策定に向けましては、現在、県内各商工会、商工会議所と意見交換を行っているほか、県中小企業振興基本計画推進会議の場において、各構成員からさまざまな御意見を伺いながら検討を進めているところでございます。 引き続き、中小企業、小規模事業者を含むさまざまな立場の方から、機会を捉えて御意見をお聞きしながら、必要となる施策を適切に実施してまいります。 〇32番(佐々木朋和君) 官公需についてお聞きしたいと思います。中小企業の物価高、人件費高によって経営状況が厳しくなっておりますけれども、官公需による価格転嫁について、どのように取り組んでいるのか、まず伺いたいと思います。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 官公需の物価高、人件費高の反映状況についてでありますが、県の官公需における価格転嫁策については、これまで労務費、原材料費等のコストの増加への対応を盛り込んだ国の指針を全庁に共有し、これに沿った対応を行っております。 公共工事では、主要な工事材料費の変動を工事価格に転嫁できる運用としているほか、指定管理者制度では、本年4月から、東北地方で初めて賃金スライド制を導入し、人件費の上昇分を指定管理料に反映するなどの取り組みを行っているところでございます。 具体的に申し上げますと、令和7年度当初予算における指定管理者制度の賃金スライド対象施設は32施設、人件費変動分の反映額は7、800万円程度となっております。 引き続き、岩手県における官公需の価格転嫁策について、国の施策とも連動しながら対応してまいります。 〇32番(佐々木朋和君) 次に、中小企業にかかわる本県の国のメニューの活用状況と課題について伺いたいと思います。 知事の掲げるマニフェストプラス39には、県内中小企業の持続的な発展に向け、採用や賃上げ、働き方改革、生産性向上に向けた設備の整備などに係る国の助成事業への上乗せ補助を行うなど、企業が行う人材の確保、定着や設備整備などの取り組みへの支援を拡充しますと記載されておりますが、県当局は本県中小企業の国の助成制度の利用の実態を正確に捉えているでしょうか。 本県では、中小企業が国の支援メニューからこぼれた事業者を救うために、要件を緩和した支援を独自で行っておりますが、中小企業が国の助成制度に募集する上での課題、例えば、原資となる事業費の確保や計画策定のためのコンサルフィーの課題、支援団体の人材確保や体制充実、応募の前提となる経営革新計画等の作成などに向き合い、支援メニューをそろえることによって、県内企業の採択数を引き上げることが県内中小企業者の支援額をふやし、中小企業の経営基盤の底上げにつながると考えます。 本県の中小企業における生産性向上のための国のメニューの活用状況について、どのように評価しているのか伺います。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 本県の国のメニューの活用状況と課題についてでありますが、県といたしましても、国のさまざまな補助制度が生産性向上に資する設備投資や新たな事業展開を後押しする重要な役割を果たしていると認識しております。 例えば、令和7年度における国のIT導入補助金の通常枠の交付決定者数は、本県56者と、東北6県の中では、宮城県、福島県に次いで多く、県内中小企業においても、個々のニーズに応じて補助金が活用されているものと受けとめております。 補助金の活用に当たりましては、その前提として、経営革新計画の策定を初めとした経営計画の策定が重要であり、補助申請者が商工指導団体の経営指導員等による策定支援を受けながら計画をつくることにより、その補助事業の効果が高まるものと考えております。 県では、中小企業者の生産性向上の取り組みを支援する、中小企業者等賃上げ環境整備支援事業費補助を令和5年度から実施しているところであり、引き続き、国の補助事業のさらなる活用促進に加え、県独自の施策も展開しながら、県内中小企業が直面するさまざまな経営課題の解決、特に生産性向上と持続的な発展に向けて支援してまいります。 〇32番(佐々木朋和君) 知事のマニフェストですから、知事にもお聞きしたいと思います。今、お話がありました東北地方で2県に続いて多いと言いましたけれども、東北地方は6県しかありませんから中位です。国が設備投資に対して補助事業を拡充していくなら、県も呼応して、上乗せを補助するなり、しっかりと本県の事業者がこういったメニューに取り組めるように、手厚く支援をしていくべきと思います。知事の考えをお聞かせください。 〇知事(達増拓也君) 新規投資や生産性向上に関する、特にイノベーションに関連する国のメニューは、さまざま工夫されて、新しいものもどんどん出てきております。基本は、あくまで企業の主体性に基づいて、その企業がみずからやる気になって、その方向性で自分の会社を伸ばしていこうということと合致させて、そういった事業を利用していくことが重要だと思っておりまして、そのため、先ほど担当の部長から答弁があったような取り組みをしているところでありますけれども、佐々木朋和議員御指摘のとおり、さらにそういったことを工夫していきたいと思います。 〇32番(佐々木朋和君) ぜひお願いしたいと思います。やりたくても、先ほど私が述べたような課題があってなかなか取り組めない事業者もおります。そこを後押しすれば、より多くの予算規模の事業に挑戦できるということですので、よろしくお願いしたいと思います。 一方で、沿岸部、県北部、そして旧東磐井地域を含む過疎、みなし過疎地域における中小事業者は、人口減少により売り上げの減少に加えて人手不足、さらに、物価高騰や最低賃金の引き上げによって事業存続の危機に瀕しています。社会生活や経済活動を維持していく上で不可欠な、例えば水道屋さんでありますとかガソリンスタンド、自動車整備工場等々、エッセンシャル事業をどう存続、維持させていくかも大きな課題です。過疎、みなし過疎地域の中小企業支援、エッセンシャル事業の維持に取り組むべきと思いますけれども、今後の方向性をお聞きしたいと思います。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 過疎地域への手厚い支援についてでありますが、過疎地域、みなし過疎地域においては、中小企業、小規模事業者の経営維持、地域の人々の生活や社会基盤を維持するために必要不可欠なサービスを提供するエッセンシャル事業の維持、確保が大きな課題であると認識しております。 こうした地域においては、人口減少に伴い、地域内の購買力が低下しており、事業継続のためには、売り上げの拡大に向けた新たな販路の開拓や事業の多角化、事業承継などの課題があることから、商工会や商工会議所において、これらの課題に対するきめ細やかな支援を実施しているところでございます。 県といたしましては、県内の中小企業者を取り巻く経営環境が厳しさを増している中、経営改善や事業承継など、商工会や商工会議所の伴走支援の果たす役割は今後さらに重要になっていくものと認識しており、過疎地域、みなし過疎地域を含め、引き続き、商工指導団体の支援体制の強化を図り、こうした地域への支援を充実させていきたいと考えております。 〇32番(佐々木朋和君) ぜひこういった課題意識を持って、通常の中小企業者支援ではなくて、その事業者がなくなれば地域で生活が成り立たないというエッセンシャル事業の存続についても、県としても市町村と連携をして取り組んでいただきたいと思います。 次に、総合経済対策について伺いたいと思います。 今、三本柱と主要施策、重点支援地方交付金のメニューも出そろいましたけれども、総合経済対策の受けとめと重点支援地方交付金の活用の方向性をお示しいただきたいと思います。 〇知事(達増拓也君) 11月21日に閣議決定された国の総合経済対策では、物価高対策のための重点支援地方交付金の拡充や電気、ガス料金の高騰への支援、医療機関等における経営の改善及び従業員の処遇改善につなげる、医療・介護等支援パッケージの緊急措置など、地方が抱える切実な課題への対策が盛り込まれており、一定の評価をしております。 一方、ガソリン、軽油の暫定税率廃止に伴う地方減収分に対する措置や国の補正予算案については、現時点で詳細が明らかになっていないことから、全国知事会とも連携して、必要な情報収集や国への働きかけを進めてまいります。 重点支援地方交付金の活用については、長引く物価高のもとで困難な状況に置かれている生活者、事業者を支えるための対策を早期に講じるため、LPガス使用者や医療、介護、福祉事業者、畜産経営体等に対する負担軽減などの支援策について、速やかに予算化できるよう検討しているところであります。 〇32番(佐々木朋和君) 国の補正予算に先んじて、物価高騰賃上げ支援金の補正予算を今定例会に計上したことは評価をいたしますけれども、しかしながら、この後、重点支援地方交付金が交付されて、財源の振りかえが行われれば、県としての対策が見えにくくなってしまうと思います。 本県の事業者を取り巻く環境に鑑みれば、今回の県費で支援を行った上で重点支援地方交付金を活用したさらなる事業者支援に取り組むベきと思いますけれども、所見を伺いたいと思います。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 物価高騰対策賃上げ支援金につきましては、前回の実績も踏まえ、必要な規模で措置したと考えていることから、まずは、今般、補正予算案として計上した賃上げ支援金を早期に支給できるように準備を進めてまいります。 追加的な対応が必要かどうかにつきましては、今回の支援金の活用状況を見ながら、関係部局と多角的に検討した上で、改めて検討したいと考えております。 なお、中小企業の生産性向上に向けた支援策などについては、国の経済対策と連動した重点支援地方交付金の活用も視野に入れつつ、具体的な内容について現在検討しているところでございます。 〇32番(佐々木朋和君) 県としての独自予算ということで、先に成立させた事業ですので、後の振りかえ等がないように、ぜひとも取り組んでいただきたいと思います。 また、今回の賃上げ支援金はあくまで輸血であって、これから治療して健康体に、要は、黒字経営に中小企業を持っていかなければいけない。そういった長期的なスパンを持って、県内の中小企業の振興に努めていく視点が重要だと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、中小企業における働く環境の整備について伺いたいと思います。 きのうの吉田敬子議員の質問と同じ思いでございます。私はこのような中小企業支援策を講じた上で、県内中小企業に御理解をいただいて、若年女性に選ばれる職場づくりを推進すべきと考えております。 県は、少子化対策の柱の一つに女性の社会減対策を、社会減対策の強化の柱に多様な雇用の創出、労働環境の整備と所得の向上を掲げています。先述の兵庫県豊岡市では、ワークイノベーション戦略を作成し、えるぼし認定を超えるようなあんしんカンパニー表彰制度を行うなど、行政と地場企業が関係性を深めて企業の働く場の変革に取り組んでいます。行政も一事業者として参加するワークイノベーション推進会議に129事業所を集めて働く場の変革に取り組んでいることも特徴です。 岩手県においても、商工団体やほかのステークホルダーとともに、いわてで働こう推進協議会を設立し、社会減対策に取り組んでいますが、個々の事業者の参加があるわけではないので、若者へのアプローチやU・Iターンの促進等の情報共有に終始して、企業の変革を促すようなコンセンサスがとれていないように感じます。県としても、県内の中小企業が若年女性に就職先として選ばれる企業となるよう、そうすれば、誰にとっても働きやすい職場になります。支援策を充実させつつ、踏み込んだ連携を構築していくべきと思いますが、所見を伺います。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) 中小企業における働く環境の整備についてでありますが、産学官金労で構成する、いわてで働こう推進協議会においては、県内定着やU・Iターンの推進のほか、若者や女性にとって魅力的な職場環境の整備に向けて、関係機関、団体等と一体となった取り組みを進めております。 個別企業に向けましては、魅力ある職場づくり推進事業費補助金により、労働時間の短縮、子育てをしやすい環境の整備、リスキリングの支援など、若者や女性に魅力ある雇用労働環境の整備を支援しております。 また、いわて働き方改革アワードの実施により、参加企業の自発的な改革、改善の取り組みを促すとともに、仕事と家庭の両立や女性活躍の優良事例の普及啓発に取り組んでおります。 さらに、今年度からは、従業員エンゲージメントに関する調査を実施し、それらの結果を踏まえ、従業員の企業に対するつながりや働く意欲の向上と、企業におけるジェンダーギャップの解消に向け、アンコンシャスバイアスへの気づきを促す取り組みを進めております。 こうした取り組みを通じまして、企業の働く環境の改善や意識改革を促し、県内企業が若者や女性から就職先として選ばれるよう取り組んでまいります。 〇32番(佐々木朋和君) 知事にお伺いしたいと思います。今までもずっと、いわてで働こう推進協議会で協議をして進めるということでしたけれども、思うように労働環境の整備、あるいは女性に選ばれる働く場づくりということが進んでいるのでしょうか。きのうの議論でもありましたけれども、人権の問題だから環境生活部でということもありました。一方で、生活の場や家庭、地域というところにアンコンシャスバイアスの解消というのは、なかなか行政として踏み込みにくい分野でもあると思います。 そういった意味で、豊岡市では、企業における働く場からアンコンシャスバイアスの解消をということで、商工労働関係の部局が取り組んでおります。 私は、こういった今の状況に鑑みれば、取り組み体制の変化ということも必要ではないか。協議会をつくって、各界のトップの方で話を共有するということは重要ですけれども、それだけでは各企業に浸透していかないところがあると思います。そういったときに、県として直接企業群を集めて、やる気のある皆さんで、まずは熱い思いで始めていく、私は巻き込む力が必要なのではないかと思います。ぜひそういった変革も必要と思いますが、知事の所見を伺いたいと思います。 〇知事(達増拓也君) 先ほど担当の部長から答弁がありましたいわて働き方改革アワードですが、私は表彰式に出ておりまして、毎年毎年、かなり先進的な企業の実例をほかの企業もそれを共有していこうということで、かなり突っ込んだ職場の中での働き方改革の進め方があり、それによる経営の効果など、行政と民間が一緒になりながら共有して広げていくことができるようになってきているのではないかと思います。 また、先ほど答弁にあった魅力ある職場づくり推進事業費補助金の実施に当たって、労働時間の短縮、子育て環境整備、リスキリング支援など、かなり個別具体的なテーマに関して、個別企業における支援を行政としても行っているところでありまして、そうした個別のきめ細かな対応と、多くの参加者が一緒に事例共有、広げていくような運動をともに進めていくことが重要と考えております。 〇32番(佐々木朋和君) そういった企業がふえていくということでありましたけれども、豊岡市では結構厳しい基準を設けて取り組んでいるということです。実際に、働く皆さんからアンケート等をとって、しっかりと女性が働きやすい職場になっているかどうかを確認しながら、申請制度に応募しているとか、そういったところだけではなく、しっかりとアンケートもとって、実際に申請をして、認定をされただけではなくて、しっかりと働きやすい職場になっているかということも確認をしているということでございました。 商工労働観光部長にお聞きしますが、そういった部分についてのエビデンス取りといいますか、アンケートと申しますか、そういった部分まで岩手県では取り組んでおられるのか、伺いたいと思います。 〇商工労働観光部長(箱石知義君) いわて働き方改革アワードの際には、参加者から個別の発表事例についてのお声は収集しておりますが、個別の企業の取り組みについて、あるいは、えるぼし認定とかさまざまな認定制度がありますけれども、それに対する取り組みの声は、十分に把握しているとは言い切れないと思いますので、その点について、今後検討していきたいと思います。 〇32番(佐々木朋和君) ぜひ認定を受けている企業がふえた、ふえていないだけではなくて、実効性あるものになっているのか、そういった検証と、県内企業に波及効果も生むように取り組んでいただきたいと思います。 次に、マニフェストプラス39の中にあります、県北地域への産業技術短期大学校の新設、県北地域の高等技術専門校の機能や体制の強化について伺いたいと思います。 知事は、マニフェストプラス39の中で、県北地域への産業技術短期大学校の新設などにより、県北地域の高等技術専門校の機能や体制の強化をするとされております。しかし、県議会の議論の中で、産業技術短期大学校の中身の充実についてはなかなか見えてこない反面、高等技術専門校のあり方の検討と一緒に議論するとされておりますが、よもや結果として、各地域のエッセンシャル事業を支える人材を輩出する全県的な産業技術の学びの場の縮小につながらないか危惧をしております。 知事はマニフェストプラス39を作成するに当たり、県北地域にどのような学びの場が必要だとの思いから着想したのでしようか。想定されていた学科や規模についてお示しください。 また、そのための全県の高等技術専門校のあり方をどのように想起していらっしゃったのでしょうか。伺います。 〇知事(達増拓也君) マニフェストプラス39において、地域の産業を担う人材の育成、確保というテーマを掲げ、産業技術短期大学校の県北圏域への新設などの政策について述べました。 産業技術短期大学校の設置については、企業のニーズや地域の特色、今後の産業振興の方向性や社会環境の変化を的確に捉えつつ、全国的な人口減少の中、県全体で産業人材をどのように育成、確保していくかといった観点も加えて、高等技術専門校を含めた県立職業能力開発施設全体の見直しの中で、訓練科や規模の検討を行ってまいります。 今後、年度内に、外部有識者等で構成する再編整備に関する検討会議を設置して、県北圏域を含めた幅広い分野の方々からの意見を伺いながら、現在、策定を進めている県立職業能力開発施設再編整備基本計画の中で検討してまいります。 〇32番(佐々木朋和君) 知事、マニフェストプラス39では、強化と書かれております。今の話ですと、強化なのか集約化なのかということがよくわかりません。知事としては、これについては機能強化していくという方向性でよろしいのですか。 〇知事(達増拓也君) マニフェストプラス39については、さきの県議会でも述べたとおり、ここに書いているとおりということでありまして、その強化につきましては、県北地域への産業技術短期大学校の新設などにより、県北地域の高等技術専門校や農業研究センター等の機能や体制を強化し、ものづくりや農業など岩手県の産業を担う人材の育成、確保を進めますといったわけでありまして、マニフェストプラス39の解釈という点については、もうその言葉に尽きるということであります。 そして、これに関して、まだ正式に県北地域とは決まっていませんので、あくまで行政上の論点という形で申し上げれば、産業技術短期大学校の設置という論点については、先ほど述べたような形で、行政上の手続を着実に進めているところです。 〇32番(佐々木朋和君) この場に御本人がいらっしゃるのに、文面を解釈で知らされなければいけないというのは、何か変なところだと思います。今の知事としての、そのときにどういったことで着想されて強化を、県北地域にどういった学科が欲しいということで着想されたのかというところをお聞きしたかったのですけれども、この点については、これからまた見えてくるところだと思いますので、ぜひとも注視をしていきたいと思います。 次に、高校再編計画に進ませていただきたいと思います。 第3期県立高等学校再編計画の財政面からの検証結果をお示しいただきたいと思います。前提として、県立高校の運営について、地方交付税措置以外の持ち出し分の予算規模と、高校再編計画の実現によって、どの程度の予算規模となるのか伺います。 地域校と大規模校の生徒1人当たりの地方交付税措置以外の持ち出し分の予算比較も含めご提示ください。 また、再編プログラムでは、併置校の専門学科の募集停止の方針を打ち出しておりますが、併置校を単一学科に変更することによる地方交付税措置以外の持ち出し分の予算規模に与える影響もあわせてお示しください。 〇教育長(佐藤一男君) 一般会計決算額における高等学校費全体の一般財源負担額と基準財政需要額の乖離額、いわゆる一般財源の持ち出し額は、令和4年度から令和6年度までの過去3年間で申し上げますと、毎年度約50億円で推移しております。 一方、今般の再編計画の実施による全体の一般財源の持ち出し額を試算することは困難でございますが、個別の学校の所要額で試算いたしますと、例えば、1学年2学級校の普通高校の統廃合の場合、約2億2、000万円の減、1学年3学級校の併置校が募集停止により2学級校となる場合、約1億600万円の減と見込まれます。 また、小規模校と大規模校の生徒1人当たりの財政負担額につきましては、令和6年度の決算額に基づいてこれも試算しますと、普通高校の大規模校は85万円余、小規模校で217万円余、専門高校の大規模校は125万円余、小規模校で244万円余となっております。 〇32番(佐々木朋和君) 高校再編の目的は、子供たちによりよい学びの機会を確保してほしいということでありますので、参考にお聞きをいたしました。 今回、この計画案によりますと、1学年1学級の普通校を地域校としておりまして、令和7年度時点の1学級校10校該当するとされています。 一方で、学校における教員や事務職員の配置については、公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律―いわゆる標準法で定数の標準が決められておりますが、本県では、小規模な地域校等に手厚く配置するため、大規模校では、標準よりも少なく定数を配置することがあります。それでも、地域校や校舎制をとっている学校においては、教職員の配置が十分と言えず、一方で、大規模校においても人員体制が不十分となれば、子供たちの充実した学びの確保という目的を達するのが難しくなると思われます。 今後も県内どの地域に居住していても高校教育を受けられる機会を確保していくためには、教職員の配置が充実したものとなるよう、必要な教職員定数や財源の確保について強く国へ求めるべきと思いますが、所見を伺いたいと思います。 〇教育長(佐藤一男君) 本県におきましては、国が定める高校標準法の考え方を基本としつつ、各校の教育課程の特色や教育課題等を考慮しまして、教職員の適正な配置に努めているところであります。 これまで、小規模校においても、多様なカリキュラムの実現やきめ細かな生徒指導の観点から、国が定める標準を超えた配置を行うなど教育の質の確保に取り組んできたところですが、生徒数の減少によりまして学校規模の縮小が続く中、十分な教職員の配置が難しくなってきております。 県教育委員会としましては、引き続き、国に対し、本県のような地理的条件を抱えた地域における小規模校に係る教職員配置基準の見直しを含め、新たな教職員定数改善計画の早期策定と、財政需要の適切な反映について強く求めてまいります。 〇32番(佐々木朋和君) よろしくお願いしたいと思います。 また、地域校を残したということは評価をさせていただきますけれども、そうであれば、人員体制についても、県としても考えていくべきではないかと思います。 再編プログラムでは、県立大東高等学校について、商業科の流れをくむ情報ビジネス系の学科が募集停止の対象となっております。その根拠として志願者数の減少があるかもしれませんが、それは学科のカリキュラムに簿記や会計知識だけでなく、IT技術や、さらに生成AIの活用スキル等、時代の要請と授業内容の乖離があることもあるのではないでしょうか。また、高度専門教員の配置も十分ではないという課題もあるような気もします。 商業科の流れをくむ情報ビジネス系の学科の志願者数の減少をどのように分析しているのか伺います。 〇教育長(佐藤一男君) 現在、再編プログラムの当初案、それから修正案に位置づけております大東高校の情報ビジネス科を例にとって申し上げますと、将来、情報通信分野で活躍できる人材の育成に向け、情報関係の科目を充実させた教育課程を編成しております。また、流通や販売分野で活躍できる人材の育成に向けて、地域と連携して模擬株式会社を運営するなど、特色ある教育を行ってきております。 一方、最近の地元中学卒業者数が減少していること、卒業者の進路希望が多様化していることなど、他の学校への進学者が増加している状況でございますが、先ほど申し上げましたとおり、これまでも、できるだけ大規模校以外の学校にも手厚く教職員を配置してきたということがございます。 定数の関係もございます。それから、財政的な裏づけの話もございますが、引き続き、国にも必要な要望をしながら、なるたけ地域の学びの確保に努めてまいりたいと考えております。 〇32番(佐々木朋和君) 今般、再編計画の中で、商業科の流れをくむ情報ビジネス系の学科の募集停止ということが複数同時に上がったというところには、私は、専門知識を持った先生の不足というのもあるのではないかと思っております。もしそういった理由で学科が募集停止となるのであれば、それは本筋と違って、県としてそういった人材をしっかりと確保した上で、子供たちの学びの場を提供することが重要ではないかと思っております。 地場の企業を見ても、経理はもちろんですけれども、自社にIT技術を業者から導入するためには、専門知識を持った社員を雇い入れたいとのニーズも高まっております。県でも、いわて女性デジタル人材育成プログラムを展開しておりますが、女性のIT技術の取得は、男女の賃金格差是正にも資する取り組みであって、これを高校生に身につけていただければ、さらにそういった取り組みは進むのではないかと思います。 商業科の流れをくむ情報ビジネス系の学科について、カリキュラムを時代に合った内容にリニューアルするとともに、その変化の動向を見極めるためにも、再編プログラムではなくて、2年連続10人以下になったらという規則、基準にのっとって運用するべきと思いますが、所見を伺います。 〇教育長(佐藤一男君) 本計画におきまして、今後の中学校卒業予定者数及び入学者の推計から、学校によっては現在の学校規模や学校を維持することが難しくなると見込まれる状況でございますので、本計画におきまして、複数の小学科、学系を併置する学校の学科、学系の募集停止基準を新たに設定したものであり、この基準は本計画策定後において、再編プログラムとは別に適用していくものでございます。 〇32番(佐々木朋和君) その制度はわかっているのです。その中で、私が今、課題提起をしたのは、情報ビジネス科の今のカリキュラムが子供たちの、あるいは地域の要請に合っていないのではないか。そのための専門人材も不足しているのではないか、そういったような仮説を申し上げました。それに沿って、これから地域と学校が一緒になって、この課題だけではないですけれども、それぞれに課題を想起して、そして、分析をして、これから取り組んでいきます。それなのに、廃止ありきの再編プログラムでは、そういった取り組みの効果が十分に発揮されないのではないかと思っております。ぜひその部分についてもう一度答弁をいただきたいです。 あと、大東高校がある、東磐井地域はみなし過疎地域です。そういったところでは、先ほども質問の中で触れたエッセンシャル事業を支えていく人材をしっかりと確保していかなければいけないのです。そういった学校においては、過疎、みなし過疎地域の高校再編基準の緩和や、いわて留学を含む高校魅力化等のための人口減少対策としての政策的経費の投入も検討するべきと思いますが、あわせて所見を伺いたいと思います。 〇教育長(佐藤一男君) 大東高校情報ビジネス科につきましては、令和5年度から令和7年度にかけましての志願者数の状況と、今後も地元中学校の卒業者数が減少していくということで、当初計画では令和9年度の募集停止と位置づけたところでございますが、大幅に減少したのが令和7年度ということで、まだ単年度ということでございますので、今回、修正案ということで令和11年度とした経緯がございます。 一方で、小規模の専門高校、過疎、みなし過疎地域における高等学校の御質問でございますが、小規模の専門高校、専門学科を併置する高校につきましては、計画を策定するに当たってのビジョンにおいて、より広域での再編を視野に入れながら、総合的な専門高校などとの再編等を検討するというビジョンをうたっております。 そういう再編、統合を行った場合にあっても、商工労働観光部を初めとする関係部局と連携しながら、地元企業の見学会、インターンシップ、キャリアガイダンス等を通じて、地域産業や企業の理解促進に努めますし、これまで同様、県教育員会が進めてきた高校魅力化をしっかり進めながら、引き続き、地域にとって必要な人材の確保に努めてまいりたいと考えております。 〇32番(佐々木朋和君) 今、単年度の結果しか見ていないので後ろ倒しにしたということですけれども、繰り返しますが、再編プログラムの中に入ってしまいますと、統合ありきということで、募集人員に影響していくと思うのです。見るのであれば、基準にのっとった運用ということで整理をすべきだと私は思います。ぜひその辺について、もう一度再考いただきますように、よろしくお願い申し上げます。 以上で私の質問を終わらせていただきます。質問項目を残してしまいましたけれども、いずれ、令和8年度はいわて県民計画(2019~2028)第2期アクションプランの最終年でございます。ぜひとも来年度予算編成に当たっては、それを実現させるという強い意欲を持った予算編成となるようお願いを申し上げて、私からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) 〇議長(城内愛彦君) 以上をもって佐々木朋和君の一般質問を終わります。 〇議長(城内愛彦君) この際、暫時休憩いたします。 午後2時29分 休 憩 出席議員(44名) 1 番 田 中 辰 也 君 2 番 畠 山 茂 君 3 番 大久保 隆 規 君 4 番 千 葉 秀 幸 君 5 番 菅 原 亮 太 君 6 番 村 上 秀 紀 君 7 番 松 本 雄 士 君 8 番 鈴 木 あきこ 君 9 番 はぎの 幸 弘 君 10 番 高橋 こうすけ 君 11 番 村 上 貢 一 君 12 番 工 藤 剛 君 13 番 小 林 正 信 君 14 番 千 葉 盛 君 16 番 菅野 ひろのり 君 17 番 柳 村 一 君 18 番 佐 藤 ケイ子 君 19 番 高 橋 穏 至 君 20 番 佐々木 宣 和 君 21 番 臼 澤 勉 君 22 番 福 井 せいじ 君 23 番 川 村 伸 浩 君 24 番 ハクセル美穂子 君 25 番 高 田 一 郎 君 27 番 吉 田 敬 子 君 28 番 高 橋 但 馬 君 29 番 岩 渕 誠 君 30 番 名須川 晋 君 31 番 軽 石 義 則 君 32 番 佐々木 朋 和 君 33 番 神 崎 浩 之 君 34 番 城 内 愛 彦 君 35 番 佐々木 茂 光 君 36 番 佐々木 努 君 38 番 斉 藤 信 君 39 番 工 藤 大 輔 君 40 番 郷右近 浩 君 41 番 小 西 和 子 君 42 番 高 橋 はじめ 君 43 番 関 根 敏 伸 君 44 番 佐々木 順 一 君 45 番 岩 崎 友 一 君 46 番 千 葉 伝 君 47 番 飯 澤 匡 君 欠席議員(2名) 15 番 上 原 康 樹 君 26 番 木 村 幸 弘 君 説明のため出席した者 休憩前に同じ 職務のため議場に出席した事務局職員 休憩前に同じ 午後2時47分 再開 〇議長(城内愛彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1、一般質問を継続いたします。名須川晋君。 〔30番名須川晋君登壇〕(拍手) |
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