令和7年9月定例会 第12回岩手県議会定例会会議録

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〇11番(村上貢一君) いわて県民クラブ・無所属の会の村上貢一です。今回、一般質問の機会を与えていただいた会派、同僚議員の皆様に感謝を申し上げます。
 通告のとおり順次質問させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
 初めに、自然減・社会減対策についてお伺いします。
 総務省が本年8月6日に公表した住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数によれば、岩手県の人口は115万人余りとなり、わずか1年間で約1万8、000人減少しました。減少率は1.57%であり、全国では秋田県、青森県、高知県に次いで4番目に大きく、本県の人口減少は極めて厳しい局面にあります。
 厚生労働省の人口動態統計で2024年の本県の自然動態を見ると、出生数は4、896人と初めて5、000人を下回ったほか、合計特殊出生率は1.09と全国平均未満となり、6年連続で過去最低を更新しました。死亡数が出生数を大きく上回った結果、自然減は約1万5、000人となっています。
 さらに、総務省の住民基本台帳人口移動報告で令和6年の社会動態を見ると、社会減少数は3、755人と転出超過であり、特に20代前半の若年層が首都圏へ流出し続けており、将来世代の定着は困難をきわめています。
 総務省による令和6年10月1日現在の人口推計で本県の人口の年齢構成を見ると、高齢化率は35.4%、うち75歳以上が19.7%に達する一方、15歳未満は10.1%にとどまり、生産年齢人口は54.5%まで低下しました。
 自然減と社会減に歯どめがかからない状況が続くことにより、人口構造のゆがみは危機的水準に達しています。令和2年に改訂された岩手県人口ビジョンにおいて、国立社会保障・人口問題研究所による本県の人口の長期的な見通しが示されています。2040年に96万人程度、2115年には21万人程度と推計されており、この見通しが実現してしまう可能性が現実味を帯びてきております。まさに、地域の存続が問われる重大な局面を迎えています。
 知事は、この現状をどのように捉え、今後の自然減・社会減対策にどのように取り組んでいくのか、そのコミットメントを県民に対して明確にお示し願います。
 全国的に人口減少が進む中、地方から大都市圏への人口流出、特に東京一極集中の加速が深刻な課題となっています。全国知事会でもたびたび東京一極集中の是正が訴えられ、本年7月には複数の知事から、東京圏への税収偏在が地方の将来を奪っているとの声が上がり、法人二税や地方交付税制度の抜本的見直しが求められました。さらに、埼玉県、千葉県、神奈川県の3県知事が行政サービス格差の拡大を指摘し、国に是正を要望したことも記憶に新しいところです。
 こうした状況のもと、岩手県を初め地方がこうむる不利益は一層深刻と言わざるを得ません。法人二税は、本社集中地に税収が偏る仕組みであり、地方は企業活動を支える投資を行っても果実を享受できません。加えて、地方交付税も人口減少に伴うコスト増が十分に反映されておらず、このままでは必要な公共サービスの維持すら困難となるおそれがあります。
 そこでお伺いいたします。東京一極集中を是正するため、法人二税の仕組みの見直しとともに、人口減少や高齢化で財政需要が高まる地方圏に地方交付税を重点配分するよう制度の改正が必要と考えますが、知事の御所見を伺います。
 また、東京一極集中の是正は、本県のみで解決できる課題ではなく、全国知事会や北海道東北地方知事会の場を通じ、広域的な共同提言を行うことが重要と考えます。
 本県は、その中でどのようなリーダーシップを発揮し、岩手県の、そして東北地方の声を国に届けようとされているのか、知事の御決意を伺います。
 本県における人口減少の最大の要因の一つは、婚姻件数の減少にあります。県内の婚姻数は、平成期から一貫して減少傾向にあり、平成元年に7、143組であったものが、令和6年には3、284組にまで落ち込みました。結婚する若者が減ることにより出生数も必然的に減少し、人口減少が一層加速しています。
 近年、結婚しなくてもよい、結婚より自己実現を優先したいといった価値観が広がり、多様な生き方が尊重される社会になりつつあります。その一方で、結婚を望んでいながら、十分な出会いの機会や支援を得られず、希望を実現できない若者も少なくありません。
 こうした現実を前に、本県が展開する“いきいき岩手”結婚サポートセンター、いわゆるi-サポは、出会いと結びつきを支える重要な拠点であり、その役割を一層強化することが強く求められていると考えますが、これまでの取り組みの総括と今後の事業推進に向けての御見解を伺います。
 結婚をめぐる現代の課題は、従来の結婚ありきの施策では対応仕切れない段階にあります。若者は、結婚を望む一方で、自己実現を重視しており、画一的な婚活支援では参加意欲が高まらず、未婚化、晩婚化が一層進み人口減少を加速させるものと考えます。
 こうした中、千葉県はことし、ちば部を発足し、婚活を前面に出さず、趣味や学びを共有するコミュニティー活動から自然な交流を促し、結果的に出会いへとつなげる新しい取り組みを開始しています。若者が参加したくなる仕組みを整え価値観の多様化に応える姿勢は、示唆的であります。
 本県でも、従来の枠にとらわれず、多様な価値観に応える包括的な支援策を講ずる必要があると考えますが、御所見を伺います。
 厚生労働省による最新の公表資料を見ると、岩手県については、令和4年の健康寿命、令和2年の脳血管疾患による年齢調整死亡率、令和6年の自殺死亡率が、いずれも全国最下位です。
 また、先月公表された令和6年度主要施策の成果に関する説明書や昨年11月に公表された政策評価等の実施状況報告書を見ると、県が幸福関連指標として設定している健康寿命、脳血管疾患等の3疾患で死亡する人数、自殺者数の達成度は、いずれも目標達成率60%未満を示すDとなっています。
 目標値と現状との乖離は大きく、県民の命と暮らしを支える根幹指標がそろって最低の水準にあることは、深刻な事態であり、県民の危機感は一層高まっています。
 健康寿命の延伸、脳血管疾患死亡率の低下、そして自殺の防止を図るための取り組みは相互に関連するものと考えられることから、統合的な戦略をどのように描いているのか、知事に伺います。
 次に、農業振興について伺います。
 農林水産省によれば、9月15日の週の米の平均店頭価格は5キログラム当たり4、246円と6月以来の高水準であり、新米を中心とした銘柄米の価格は4、377円と上昇が続いております。
 このような中、本県全農の一等米60キログラム当たりの概算金は、ひとめぼれが3万1、000円、銀河のしずくが3万1、500円、こがねもちが3万5、500円となるなど、米価は歴史的高値となっています。これは、生産者に安心感を与える一方、学校給食や福祉施設、外食産業には、深刻な負担増を強い、消費者の米離れを加速させる危険性をはらんでいます。
 さらに見逃せないのは、高関税が課される外国産米の民間輸入量が令和7年7月に2万6、397トンとなり、令和6年の1カ月平均である約85トンと比較して約300倍に増加した事実です。高関税を払ってもなお輸入が進む現実は、国産米の価格競争力を揺るがし、ひとめぼれ、銀河のしずくを初めとした県産米の販路確保に影を落としかねません。
 まさに、令和の米騒動のただ中にあり、本年6月に成立した食品等の持続的な供給を実現するための食品等事業者による事業活動の促進及び食品等の取引の適正化に関する法律、いわゆる食料システム法が掲げる合理的な費用を考慮した価格形成と食品産業の持続的な発展が、正面から試されているものと推察します。
 生産者の再生産、流通業者や実需者の持続的発展、消費者の円滑な入手を可能とする米の価格をどのように実現していくのか、県の考えを伺います。
 令和7年の夏、本県は全域で記録的な高温、少雨に見舞われました。農作物は連日暑熱にさらされ、農業関係者の不安と疲弊はかつてないほどに高まっています。
 影響の深刻さは、農業用ダムの貯水率に顕著にあらわれており、8月に奥州市の胆沢ダムでは3.5%、花巻市の豊沢ダムでは2%を記録し、一時的に農業用水の供給を停止するという異例の事態を招きました。
 農業用ダムの管理を担う土地改良区は、渇水対策の矢面に立たされていますが、水路維持の電気代や管理費が急騰し、その負担は限界に達しつつあります。現場からは、資金も人手も尽きかけているとの悲痛な声が上がっております。これは一地域の問題にとどまらず、本県農業と食料供給の持続性を左右する全県的な危機であります。
 県として、農業用水の確保にかかわる土地改良区等の負担を軽減する具体策を講ずるべきと考えますが、これまでの対応と今後の支援策について伺います。
 農林水産省の令和6年夏の記録的高温に係る影響と効果のあった適応策等の状況レポートによれば、水稲については、令和6年産の一等米比率が全国で75.9%と平年並みを維持したものの、白未熟粒や胴割れ粒、粒の充実不足、カメムシ被害など、高温による品質低下が発生しています。
 また、水稲への影響に対し最も効果があった適応策として、高温耐性品種の導入を回答する都道府県が最も多かったことや、高温耐性品種の作付が42府県の約20万4、000ヘクタールで行われており、その面積は全国の主食用米作付面積の16.2%を占め、毎年増加していると報告されています。
 夏場に農業用水の不足によって水管理が難しくなる可能性も考慮すると、高温対策における品種選択の重要性を再認識することができます。
 猛暑は、もはや一過性ではなく常態化したリスクとなっており、東北各県でも、注目銘柄にじのきらめきを初め、高温耐性品種が作付されている状況を鑑みると、高温耐性品種の開発は本県の喫緊の課題と考えますが、取り組みの進捗状況と今後の見通しを伺います。
 また、高温耐性のみならず、生産者は多収性や省力性、乾田直播への適合性等を、実需者は無洗米適性や加工適性、冷めた後の食味等を兼ね備えた品種の開発を強く求めていると認識しています。
 その実現に向けては、研究機関に加え、卸売業者、外食、中食産業、米の専門店等の実需側とも幅広い連携を図りながら、望まれる米の姿を明確に定め品種開発を進めることが肝要と考えますが、県の考えを伺います。
 本県が誇るブランド米、金色の風は、令和9年でデビューから10周年を迎えます。平成29年のデビュー当初、作付は109ヘクタール、94経営体で始まり、平成30年には228ヘクタール、219経営体、令和元年には295ヘクタール、180経営体へと拡大し、県全体で期待を集めました。
 しかし、その後は減少傾向に転じ、令和2年度には275ヘクタール、164経営体、令和3年から令和5年までは面積こそ250ヘクタールを維持したものの、経営体数は145、126、113と毎年減少しています。そして、最新の令和7年産では、面積は130ヘクタール、経営体は52まで急減し、作付地域も、一関市、奥州市、金ケ崎町、平泉町のわずか4市町に限定されています。
 この状況は単なる生産量の減少にとどまらず、岩手県や多くの関係者が育んできたフラッグシップ品種が、存続の危機に直面していることを示すものです。現下の米価高騰により市場全体が二極化する中で、高級路線として販売する優位性を維持できなくなるのではないでしょうか。
 県は、この深刻な事態をどのように受けとめ、生産者の確保や生産、販売戦略の見直し、次世代への継承といった課題に具体的にどのように対応していくのか伺います。
 本県が10年以上を費やして開発した新品種、白銀のひかりは、この秋、いよいよ初収穫を迎えます。1人当たりの米の年間消費量は長期的に減少傾向にあり、米価の高騰や民間輸入米の急増が見られるなど、米の生産、販売を取り巻く状況が厳しさを増す中、本県から新たな銘柄を送り出すことは、単なる1品種の登場にとどまらず、岩手県の農業の未来を切り拓く象徴的な出来事だと感じており、これまでとは一線を画した販売戦略が必要です。
 そこで提案ですが、デビューとなる本年度は、作付面積が110ヘクタールであり、生産量の少なさを強みに変えるため、まずは、岩手県の子供たちが最初に食べる取り組みはいかがでしょうか。岩手県の将来を担う子供たちが、学校給食等で一斉にそのおいしさを分かち合う機会を設定し、そうした経験が子供たちの心に刻まれれば、地元の岩手に根づくブランドとして一層の飛躍につながっていくものと考えますが、白銀のひかりの販売戦略をどのように展開していくのか、県の見解を伺います。
 また、今年度の生産現場の声や課題をどのように捉え、次年度以降の本格普及へと結びつけていくのか、生産戦略についても見解を伺います。
 令和6年5月に本県で初めて豚熱の感染が確認され、大変な衝撃を受けました。また、本年1月には、高病原性鳥インフルエンザが5事例連続して発生し、養鶏事業者に甚大な被害をもたらしました。県が防疫対策に要した経費は、豚熱で約2億8、000万円、鳥インフルエンザで約7億8、000万円に上っており、経済的な負担も非常に大きなものとなっています。
 防疫措置には、本県職員を初め、自衛隊、他道府県、県内市町村、民間企業など延べ2万1、000人を超える関係者が、昼夜を徹し対応されたとのことであり、対応に従事された皆様に対し、改めてその御労苦に敬意と感謝を申し上げます。
 豚熱や鳥インフルエンザの再発を未然に防ぎ、畜産業の安定的な維持と食料供給基地としての本県の役割を果たしていくためには、対策の一層の強化が強く求められていると認識しています。
 特に、鳥インフルエンザについては、9月8日に農林水産省から各都道府県に対し、渡り鳥の飛来が本格化する前の9月中に、都道府県及び農場での防疫体制を整備することなどを求める通知を発出したと承知しています。
 県として、昨年度の発生や今回の国の通知を踏まえ、農場での豚熱や鳥インフルエンザの発生防止に万全を期すため、具体的にどう取り組むのか伺います。
 私の地元にある高松の池では、地域住民から野鳥への餌やりを禁止してほしいとの声が強く寄せられています。これは、高病原性鳥インフルエンザの発生を防止するために、野鳥への人為的な餌やりをやめることで、感染拡大のリスクを低減させる必要があると考えられているためです。
 そこで、県として、県民の意識醸成を図るためにどのような啓発活動を実施しているのか、また、野鳥への餌やり禁止に関する具体的な指導や対策についてどのように考えているのか伺います。
 次に、地域公共交通政策について伺います。
 県土の広大な本県では、地域間、地域内の移動手段の確保が喫緊の命題です。奥州市では、令和7年3月末には広域バスが廃止され、代替バスは1日数本に限られ、通勤、通学、通院といった日常の足が著しく制約されました。
 盛岡市では、運転士不足や利用者減により主要路線が減便され、バスに乗りたくても乗れない事態が常態化しています。
 住田町では、生活路線が縮小し、高齢者や移動手段を持たない住民が外出できない状況に追い込まれました。北上市―県立金ケ崎高校間の通学は、住民や学校関係者によるボランティア輸送に頼るという異例の事態も発生しています。加えて、生活の最後のとりでであるタクシーも、急速に姿を消しつつあります。
 令和6年から令和7年に複数の県内事業者が経営難により事業停止や破産に追い込まれ、数十名単位の雇用が失われました。バスが減便、廃止された地域では、緊急時や深夜の移動手段を確保できず、県民生活の根幹が危うくなっています。移動手段の喪失が、一部地域に限らず、広範囲にかつ同時並行的に進行しており、極めて深刻な危機であります。
 市町村は、限られた財源の中で、AIデマンド交通やコミュニティーバス、乗り合いタクシーといった工夫を凝らしていますが、個別の施策では、進行する移動手段の喪失を抜本的に食いとめることはできません。
 必要なのは、路線を守る発想ではなく、移動の機会を面的に保障する制度設計とそれを支える持続的で予見可能な専用財源の確保であります。
 全国を見ると、滋賀県は、令和6年度に策定した滋賀地域交通計画の骨子案において、目指す暮らしを実現するための施策として、鉄道、バスの増便や運転士の確保等の取り組みを掲げ、年間の必要額を148億5、000万円と試算し、その財源として交通税のあり方を検討することとしています。
 県民の暮らしを守るため、本県においても岩手県版交通税を創設し、地域公共交通の維持に向けた施策を強力に進めるべきと考えますが、地域公共交通の現状やあり方、交通税の導入について、知事の御見解を伺います。
 次に、強度行動障がい者の支援について伺います。
 強度行動障がいとは、激しい自傷や他害、突発的行動が通常考えられない頻度と形式であらわれ、特別な支援を要する状態を指します。
 令和6年に県が実施した実態調査によると、該当者は665人、県人口の0.06%であり、男性が7割、20歳から59歳の壮年層と支援区分5、6の重度層がそれぞれ約4分の3を占めています。
 生活の場は、福祉施設が約半数、自宅が3分の1であり、自宅生活者の約9割は親による介護に依存していることから、介護者の高齢化が切実な課題であります。
 市町村別では、盛岡市158人、一関市119人と特定の地域に集中し、福祉資源の偏在も浮き彫りとなっています。
 県は、研修により令和6年度に65人、累計で795人の支援人材を養成していますが、現場からは、短期入所の空きがない、夜間の急変に対応できない、支援者が定着しない、親が倒れたら終わりだといった切実な声が寄せられており、実態は深刻です。
 県が実施した調査で得られた客観的データと現場の訴えから、県は、強度行動障がい者に対する支援の現状をどのように捉え、今後どのように対応していくのか、施設整備に取り組んでいる中山の園のかかわりも含めて具体的な見解を明確にお示しください。
 最後に、教育現場における発達障がい者と不登校児童生徒の支援について伺います。
 通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果によると、小中学校において、通常学級に在籍しつつ学習面か行動面で特別な支援を必要とする児童生徒は、令和4年の全国では8.8%、令和6年の本県では8.7%に上るとされています。
 また、令和5年度の文部科学省の調査によると、不登校の児童生徒数は、小中学校では全国が約34万6、000人、本県が2、459人といずれも過去最多に上り、高等学校では、全国が約6万9、000人、本県が593人となっています。
 少子化で同年代の人数が少なくなり、幼少期から子供たち同士で遊ぶ機会も減ってきていることや、生身の人間と会わなくてもやりとりができてしまうなど、人と直接対面する経験に乏しくなっている社会的背景の中、体系的に社会的コミュニケーションを学ぶソーシャルスキルトレーニングが注目されています。
 ソーシャルスキルトレーニング、略してSSTとは、社会生活技能訓練とも呼ばれ、対人関係を中心とする社会生活を円滑に営んでいくための技能などを高める方法であり、精神科領域や教育領域、就労支援関連領域等、さまざまな領域で実践されています。
 特に自閉スペクトラム症の子供たちを中心に、社会的相互作用やコミュニケーションを小から中等度向上させる効果が国際的に示されており、国内先行事例としては、三重県がバーチャルリアリティー機器を用いた学校現場での活用を開始しています。
 一方で、本県の教育現場から私のもとには、SSTについて、体系的な学びの場や実際の取り組みが足りていない、指導スキルを持つ教員が少ないなどの声が寄せられています。
 本県でも、発達障がいや不登校など社会経験が不足する子供の支援はもとより、通常学級の児童生徒のコミュニケーション訓練のためにも、SSTを教育現場で広く活用するべきと考えますが、SSTの活用について、現状と今後の取り組み方針を伺います。
 以上で私の一般質問を終わります。なお、御答弁によっては再質問させていただきます。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
   〔知事達増拓也君登壇〕
〇知事(達増拓也君) 村上貢一議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、自然減・社会減対策についてでありますが、近年、日本全体で合計特殊出生率が低下するとともに、東京一極集中が再加速している中、全ての都道府県が自然減であり、社会増減についても、日本人住民が社会増となっているのは一部の特定都府県のみという傾向が継続し、本県でも、婚姻数や出生数の減少と転出超過による社会減が続いています。
 こうした中、東京一極集中の是正や子供、子育てに優しい社会に向けた取り組みなど国を挙げた対策が必要であることから、日本創生のための将来世代応援知事同盟や全国知事会等と連携し、国に対し、地方重視の経済財政政策や全国一律の子供、子育て支援策の実現を求めております。
 県としては、国の地方創生と連動しながら、少子化対策、社会減対策の3本の柱プラスワンの強化の方向性に基づき、全国に先駆けて実施した所得制限のない第2子以降3歳未満児の保育料無償化と在宅育児支援金の支給、若者の可処分所得や可処分時間の向上、仕事と子育てが両立できる働き方と子育て環境の実現、職場や家庭、地域におけるジェンダーギャップの解消など、さまざまな生きにくさを生きやすさに変える施策とともに、人口減少下にあっても、地域の社会、経済システムを維持、発展させる施策について、より一層の充実強化を図りながら包括的に推進してまいります。
 若者や女性を初め、個人の自由な選択の中で多くの人から選ばれ、希望を持って暮らすことができる岩手を将来世代に引き継いでいけるよう、全力で取り組んでまいります。
 次に、法人二税と地方交付税の見直しについてでありますが、自治体が安定的な行政サービスを提供するためには、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系が望ましいことから、これまでに地方法人課税の見直しを含め、税源の偏在是正に関するさまざまな制度改正が行われてきました。
 しかしながら、その後も東京一極集中が続いて、自治体間の税収の偏在や財政力格差が広がり、近年では、水道料金や子供、子育て支援などを含む行政サービスの地域間格差が指摘されるまでになっており、ことし7月の全国知事会議でも活発な議論が交わされました。
 国においては、地方税制のあり方に関する検討会が設置されたところであり、自治体が、それぞれの地域の実情に応じて創意工夫を凝らしながら持続可能な地域社会を実現していくためには、確固たる税財政基盤の構築が不可欠であることから、本県としても、税源の偏在是正と地方交付税の機能充実を力強く働きかけてまいります。
 次に、東京一極集中の是正に向けた提言についてでありますが、これまで全国知事会の農林商工常任委員長として、地方のリソースを生かし、若者、女性を初めとしたあらゆる人が地方で活躍できるよう、企業の本社機能等の地方分散や地域の特色を生かした高付加価値型産業の創造、アンコンシャスバイアス解消など、魅力ある職場環境づくり等の政策提案を行ってまいりました。
 また、会長を務めた北海道東北地方知事会では、地方創生の積極的な推進に向けて、地方の主体的な取り組みを支える財源の確保や地方の声を反映させる仕組みの構築などを国に求めてきました。
 さらに、先月12日の地方創生に関する内閣総理大臣との意見交換会において、石破総理に対し、東京一極集中に歯どめをかけるため、特に人口の少ない地域に対する投資をふやし、また、地方のよさに光を当てるべきという話をさせていただきました。
 加えて、先月20日、公益社団法人ふるさと回帰・移住交流推進機構組織統合記念レセプションに招かれ、全国知事会会長の阿部長野県知事とともに、メーンテーブルで石破総理や同機構の増田寛也会長と意見交換し、全国的な新しい地方創生の動きの中で本県の存在感を示すことができました。
 今後においても、全国知事会等と連携し、本県を初め、地方の実情を踏まえた提言、要望を行ってまいります。
 次に、生涯を通じた心身の健康づくりについてでありますが、本県では、第3次健康いわて21プランや第2期岩手県循環器病対策推進計画に基づき、健康寿命に影響を与える脳血管疾患の予防、早期発見、早期治療等の取り組みを市町村や関係機関等との連携のもと、総合的に推進するとともに、岩手県自殺対策アクションプランに基づき、包括的な自殺対策プログラム、久慈モデルの実践に官民一体となって取り組んでおります。
 これまでの取り組みにより、本県の脳血管疾患の年齢調整死亡率及び自殺死亡率は長期的には減少傾向にあり、特に自殺死亡率は、全国平均との差が着実に縮小しています。
 一方、本県の脳血管疾患と自殺の死亡率は全国的に高位にあり、脳血管疾患の死亡率は、特に65歳未満の若年層から全国よりも高く、また、自殺の動向は、令和6年には40歳代及び50歳代が多くなっていることから、働き盛り世代に対する取り組みの強化が必要となっています。
 このため、今年度は、事業所の経営者等を対象としたメンタルヘルスセミナーを拡充し、ハラスメント対策やストレスチェックの活用など、実践的な内容を盛り込むとともに、健康経営の一環としてメンタルヘルス対策に取り組む企業の事例を紹介するなど、職域における取り組みを強化しております。
 引き続き、岩手県脳卒中予防県民会議や岩手県自殺対策推進協議会など、多様な主体が連携し、官民一体となって実効性の高い施策を推進することにより、健康寿命が長く、生涯にわたり心身ともに健やかに生活できる環境づくりを進めてまいります。
 次に、地方公共交通政策についてでありますが、地域の移動を支える鉄道や路線バスは、人口減少等を背景に利用者数の減少傾向が続いており、事業者の負担も年々増加していることから、県及び市町村が、厳しい財政状況の中、毎年多額の負担を抱えながら運行を支えているところです。
 広大な県土を有する本県において、地域公共交通は欠くことのできない貴重な移動手段であり、住民福祉の向上の面からも、持続的で利便性の高い地域公共交通ネットワークを確保していくことが重要であります。
 そのためには財源の確保が重要な課題であり、地域公共交通の維持、確保が地方全般に共通する全国的な課題であることからも、国が責任を持って財源を確保すべきであり、国に対し、あらゆる機会を通じて、地域公共交通を守るための財源確保を強く求めているところです。
 村上貢一議員御提案の交通税については、現在、滋賀県において新たな税の規模や具体的な使途など、さまざまな観点から県民を交えた議論が進められておりますが、負担に見合う便益の整理とその県民理解などが主な課題であるものと承知しており、こうした課題への対応も注視しつつ、本県においても、有識者や関係者の意見なども伺いながら、今後のあり方について引き続き研究してまいります。
 その他のお尋ねにつきましては、企画理事及び関係部長から答弁させますので、御了承をお願いします。
   〔企画理事兼保健福祉部長野原勝君登壇〕
〇企画理事兼保健福祉部長(野原勝君) まず、“いきいき岩手”結婚サポートセンター―i-サポの取り組みについてでありますが、平成27年10月の開設以降、拠点の増設や出張サービス、お出かけi-サポの順次拡大、AIを活用した新たなマッチングシステムの導入などにより支援を拡充してきたところであり、また、昨年度からは、趣味、嗜好等を踏まえたマッチング機能の追加や自宅閲覧機能の導入により会員の利便性の向上を図るとともに、食事券の配付による交際成立後のフォローアップなどに取り組んでまいりました。
 こうした取り組みにより、会員同士の成婚が180組、会員以外と成婚した方も含めると、成婚者は累計で491人となるなど、一定の成果が得られているものと認識しております。
 一方で、20代の会員の割合が全体の1割に満たない状況であることから、今年度は、ウエブ広告の実施などにより若年層への働きかけを行うこととしており、今後も、若年層の入会促進を図るとともに、会員の利便性向上やフォローアップなどに努め、i-サポによる結婚支援の強化に取り組んでまいります。
 次に、多様な価値観に応える婚活支援策についてでありますが、県においても、従来型の婚活イベントでは参加者の確保が困難になってきているといった支援者の声や、結婚支援を前面に出したイベントでは身構えてしまうといった対象者の声などを聞いており、村上貢一議員御紹介のような、自然な交流を促し、出会いにつなげる取り組みも必要であると認識しております。
 このため、今年度、県では、友達づくりのファーストステップを踏み出すことをコンセプトとした友活イベントや、入社二、三年目の若手社員を対象とする離職者防止施策と連携した交流促進事業を開催することとしており、自然な交流の機会の提供にも取り組んでいるところであります。
 加えて、婚活に一歩踏み出したい方を後押しするためのスキルアップセミナーと連動した形での出会いのイベントの開催も予定しており、今後も、当事者である若者の声を聞きながら、若者の多様な価値観やニーズにマッチしたさまざまな出会いの場の提供や、先ほど御答弁申し上げましたi-サポを通じた結婚支援などにより、包括的な取り組みを進めてまいります。
 次に、強度行動障がい者の支援についてでありますが、村上貢一議員御紹介のとおり、県が昨年12月に実施した実態調査によると、強度行動障がいの状態にあるとされた665人のうち、自宅で暮らしている方は221人となっており、こうした方々に対し、個々の特性に合わせた適切な支援を行い、御家族の介護負担の軽減を図っていく必要があると考えております。
 県では、強度行動障がいを有する方の地域支援体制を強化するため、これまで実施してきた支援者養成研修に加えまして、令和6年度から、事業所において適切な支援の実施をマネジメントする中核的人材や地域の事業所への技術的助言などを行う広域的支援人材の育成に取り組んでおります。
 また、今後、改築整備を進める障がい者支援施設中山の園におきましては、強度行動障がいなど重度の障がいに特化した居住機能を整備するとともに、県全体の強度行動障がいに係る支援技術の普及、向上を図る役割を担うこととしております。
 さらに、市町村においては、障がい者の重度化、高齢化や親亡き後に備えまして、障がい者や御家族の緊急時に迅速かつ確実な支援を行う地域生活支援拠点の整備を進めているところであり、引き続き、市町村とも連携しながら、強度行動障がいのある方やその御家族が、安心して生活できる環境の整備を進めてまいります。
   〔農林水産部長佐藤法之君登壇〕
〇農林水産部長(佐藤法之君) まず、米の価格についてでありますが、米の流通は、都道府県単位では完結せず、全国的な需給に応じて価格が決定されるため、国全体での対応が極めて重要であります。
 県では、国に対し、生産者が再生産可能な米価の維持、安定と消費者が購入しやすい価格に十分配慮し、実効性のある対策を講じることや、生産、流通コスト等を踏まえた合理的な価格形成、取引を推進するための仕組みを早期に構築することを要望しています。
 国では、米などについて、生産から消費までの各段階の関係者と協調できるよう、生産に要する費用を明確化するためのコスト指標を作成し、持続的な供給に要する費用を考慮した価格形成を進めることとしています。
 県としても、こうした適正な価格形成に向けた取り組みは重要と考えており、今後、国の具体的な制度設計などの動きを注視しながら対応していきます。
 米の価格安定等に向けては、本質的には米の生産量を国全体として確保していくことが重要であり、県としては、国に対し、必要な対策の働きかけを継続して行うとともに、7月に策定したいわて農業生産強化ビジョンに基づき、県オリジナル品種の生産拡大を推進していきます。
 次に、渇水対策についてでありますが、ことし6月から8月にかけての降水量は平均を大きく下回り、一部の地域では水稲の生育被害のリスクが高まったことから、県では、農業用ダムの貯水状況や土地改良区の取水状況の定期的な把握に努め、関係機関、団体との情報共有を強化しました。
 また、取水に影響が生じた土地改良区や水利組合では、エリアを分けて順番に配水する番水に加え、応急ポンプの活用による水の反復利用などに取り組んだことから、こうした渇水対策を講じた土地改良区等の負担軽減を図るための経費を本定例会の補正予算案に盛り込んでいます。
 高温、少雨の傾向は今後も継続すると見込まれることから、来年度に向けては、今年度の取り組みに加え、事前の備えとして、用水管理の徹底や中干し期間の延長等によるさらなる節水対策を働きかけるとともに、国事業を活用した渇水時の具体的な行動手順等の策定や応急ポンプの調達など、土地改良区等が行う取り組みを支援していきます。
 次に、高温登熟耐性品種についてでありますが、近年、夏季の高温により、水稲では粒が白く濁る白未熟粒などが発生し、米の収量や品質に影響を及ぼしていることから、高温でも安定した収量や高い品質を確保できる品種の開発が必要と考えています。
 このため県では、今年度、二期作が可能な沖縄県と連携し、県農業研究センター等で育成した高温登熟耐性を持つ有望な系統について、年2回の試験栽培を行うなど品種開発の加速化に取り組んでおり、現在、ことし2作目が順調に生育中で、11月下旬に候補となる品種の選抜を行うこととしています。
 また、今年度中に、県農業研究センター内に高温登熟環境を再現できる栽培評価施設を整備することとしています。
 こうした取り組みにより品種開発に要する期間を2年間短縮し、最短で令和10年度に奨励品種への採用の可否が判断できるよう、早期の開発を進めていきます。
 次に、水稲の品種開発についてでありますが、品種開発に当たっては、良食味はもとより、安定した収量、品質等の生産者の視点に加え、中食、外食事業者、加工業者などの実需者のニーズに的確に対応しながら取り組んでいくことが重要です。
 県では、生産者や農業団体からの要望や大手米卸売業者との情報交換のほか、流通、販売、消費等の関係者と構成するいわてオリジナル品種ブランド化実践本部会議での意見も参考としながら、品種開発の方向性を定めているところです。
 これまでに、例えば良食味で収量にすぐれ、直播栽培への適性を有する銀河のしずくや白銀のひかり、醸造適性にすぐれる吟ぎんが等の酒造好適米などを開発してきたところであり、今後も、生産者や農業団体、実需者から幅広く意見を聞きながら、ニーズに対応した品種開発を進めていきます。
 次に、金色の風についてでありますが、金色の風は、新型コロナウイルス感染症等により高価格帯米の需要が減少し、また、ひとめぼれに比べ収量が上がりにくく、倒伏しやすいことが課題となり、作付面積が減少しており、難しい状況にあると認識しています。
 作付面積が減少している中、生産面では、減農薬等に関心を持つ消費者向けに、高い栽培管理技術を生かした特別栽培米の生産拡大に取り組んでおり、昨年度に比べ、その面積は約2倍に拡大しています。
 販売面では、金色の風を取り扱っている首都圏の米穀専門店等から、価格を下げずに、さらに付加価値を高めるべきといった声を複数いただいており、毎年度、生産者の意欲向上につながる高価格帯で取引されていると承知しています。
 こうした取り組みの実績や評価を生産者に伝え、その意欲向上を図り、生産者の確保につなげていくとともに、いわてのお米ブランド化生産・販売戦略に基づき、食味や品質にこだわった金色の風〜雅〜の販売による付加価値の向上や米穀専門店への売り込みの強化を進め、県産米のフラッグシップとしての評価をさらに高めていきたいと考えています。
 昨年度は、コロナ禍で中止していた首都圏百貨店における、こだわりを求める消費者へのPRを再開し、今年度も継続して取り組んでいるほか、新たに、生産者が米穀専門店を訪問し、直接実需者の評価や意見を伺う機会を設けることとしています。
 こうした取り組みと並行して、岩手県生物工学研究所と連携し金色の風の改良を進めており、今後も、金色の風のブランドイメージを高めていけるよう、生産者、関係団体と一体となって取り組んでいきます。
 次に、白銀のひかりについてでありますが、白銀のひかりは、県北地域の生産者の要望を受けて開発した品種であり、おいしさに加え、生産者の思いやこだわりを消費者や実需者に広く知っていただくことが重要と考えています。
 県では、農業団体等とともに、いわてのお米ブランド化生産・販売戦略に基づき、金色の風、銀河のしずくと並ぶブランド米として、消費者や実需者への丁寧なPRによる認知度向上とともに、県内外のスーパーや中食、外食などへの販路開拓を進めることとしています。
 販売開始となる今年度は、県内を重点に家庭向けの利用促進や、スーパーと連携したお弁当の販売、県内の鉄道各社と連携したPRを実施するほか、主な産地である久慈地域の全ての小中学校の給食で利用機会を設ける予定です。
 生産面では、収量もとれて品質もよさそうだ、1年目であり、栽培技術をさらに向上させたいなどの生産者の声を聞いており、来年度は、白銀のひかりの特性を広くPRしながら、生産拡大を図るとともに、安定した収量、品質の確保に向け、栽培マニュアルの改訂や栽培研究会を中心とした現地研修会による技術研さんなど、取り組みを強化していきます。
 白銀のひかりが本県の稲作を照らす希望の光となるよう、関係機関、団体が一丸となって取り組んでいきます。
 次に、豚熱等の発生防止対策についてでありますが、県では、昨年度の本県初の豚熱の発生や高病原性鳥インフルエンザの連続発生を踏まえ、平時から発生防止対策を強化しています。
 豚熱については、養豚農場に対し、豚への適切なワクチン接種、車両や農場敷地の消毒の徹底などを指導するとともに、野生イノシシ対策として、侵入防止柵の点検のほか、今年度から、経口ワクチンの散布を全市町村に拡大し、効果的な地点への散布にも取り組んでいます。
 高病原性鳥インフルエンザについては、養鶏農場に対し、ウイルス侵入防止対策の強化を指導しており、今年度、新たに農場管理者を対象とした連絡会議を9月に開催し、各農場における優良事例の共有と専門家の助言を踏まえた対策の強化を進めています。
 また、9月の国の通知を踏まえ、過去に発生した農場や密集地域を含む全ての養鶏農場に対し、9月末までに野鳥の侵入防止対策や鶏舎内外の点検、修繕、靴、衣服の交換、消毒等を徹底するよう指導しました。
 今後も、生産者や関係機関、団体等と緊密に連携し、本県において、豚熱や高病原性鳥インフルエンザが発生することがないよう万全を期していきます。
   〔環境生活部長中里裕美君登壇〕
〇環境生活部長(中里裕美君) 野鳥への餌づけについてでありますが、野鳥を含む野生鳥獣の保護管理について定めている鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律等の法令上、野鳥に餌づけを行うことは禁止されているものではありませんが、国の関係指針やこれに基づき策定した県の鳥獣保護管理事業計画などにおきまして、鳥獣への安易な餌づけの防止について記載しており、人の与える食べ物への依存や餌づけ場所への密集による高病原性鳥インフルエンザ等の感染拡大を招くおそれがあるものと認識しております。
 このことから、公園等の管理者による注意喚起を行っているほか、県では、野鳥への餌づけの自粛について、県民の理解と協力を得るため、県ホームページやSNS等において普及啓発を図っているところでございます。
 感染拡大のリスクを踏まえまして、安易な餌づけの自粛を徹底していくためには、県民一人一人の意識の醸成が不可欠でありますことから、引き続き、県政番組等も活用しながら情報発信に取り組んでまいります。
   〔教育長佐藤一男君登壇〕
〇教育長(佐藤一男君) 教育現場におけるソーシャルスキルトレーニングの活用についてでありますが、ソーシャルスキルトレーニングは、村上貢一議員御案内のとおり、周囲の人たちとのよい関係づくりや、生活のために必要な問題解決をしていくための社会生活スキルを得る有効な手段であるとされております。
 本県の小学校や中学校におきましても、例えば朝の会や授業、行事などにおいて、挨拶や自分の気持ちの伝え方などの練習や場面にふさわしい言葉遣いによるコミュニケーションのとり方など、ソーシャルスキルトレーニングの要素を取り入れたさまざまな活動が行われております。
 また、本県の高等学校においては、1学年の生徒や特別な支援を要する生徒を中心に新しい環境での人間関係の構築や不安の軽減などを目的として、ソーシャルスキルトレーニング講座を実施している学校があります。
 県総合教育センターでは、毎年度、ソーシャルスキルトレーニング研修講座を開設し、教員が必要な技法を理解し、実践力を高められるよう研修を実施しております。
 今後も、小中学校、高等学校、特別支援学校、それぞれの教育現場において、児童生徒の社会生活スキルの向上を図るための有効な手段の一つとして、発達段階に応じて実践されるよう、他県の取り組みなども参考にしながら支援をしてまいります。
〇11番(村上貢一君) るる丁寧な御答弁ありがとうございました。知事には、ぜひ税制度の改革については、さらに粘り強く、法制度が成立するまで頑張っていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 あと、農林水産部長にお伺いします。金色の風は、令和9年度で10年になります。デビュー当初の経営体数より、今は事実的に減っているというところがあります。いわて農業生産強化ビジョンの試金石にもなるのが、実は金色の風ではないかと思います。そういう中で、10年の節目を迎えるに当たって、今後の作付面積と登録経営体数の明確な目標を持った上での取り組みが重要かと思います。
 金色の風に対する品種改良も今行っているということでありますけれども、先進の事例を見ると、新潟県のコシヒカリBLがあります。あれは、いもち病等、DNAで差別化を図ったコシヒカリBLですが、今では、品種ではクラシックのコシヒカリとコシヒカリBLという二つの品種があるわけですが、JAS法―日本農林規格等に関する法律では、どちらも新潟県のコシヒカリということで売られております。
 ぜひ、金色の風も、生産者からの意見をしっかりと受けとめた上で、いわゆる倒伏しづらい、単収が上がる、しかも食味もよい、つくりやすい、なおかつ、高温耐性にもしっかりと対応した、いわゆる金色の風Rみたいなものを早急に―令和10年度ぐらいまでにつくってもらえると、いわて農業生産強化ビジョンの趣旨にも十分合致していくのではないかと思います。10年の節目に経営体数がどんどん減っている中で、大変心配しているところがあります。
 ぜひ、いわておもてなしブランドでしたか、金色の風と銀河のしずく、そして、白銀のひかりまで入れて、その3本の矢で行けるように頑張っていただきたいと思いますが、農林水産部長の御見解をお伺いしたいと思います。
〇農林水産部長(佐藤法之君) まず、金色の風がいわて農業生産強化ビジョンの試金石というお話がありました。ビジョンでは、今、米の増産に本県でも取り組むということですけれども、これは、金色の風だけではなく、県のオリジナル水稲品種全体で生産を拡大していく、そのことによって、本県としての米の増産目標を達成していく、そういう考え方に立っているものでございます。
 それから、先ほどの答弁で冒頭お話ししたとおり、今の金色の風の置かれている状況は、なかなか難しい状況にあるとは思っています。村上貢一議員から、作付面積あるいは経営体を明確に目標を立ててというお話がございました。現在策定してありますいわてのお米ブランド化生産・販売戦略に基づく取り組みとしては、ここは250ヘクタールを維持するというところを、これは令和10年度までのところでありますけれども、その目標で取り組むという中で、今250ヘクタールよりもさらに減っている状況にあるところでございます。
 我々としても、先ほど村上貢一議員からお話しいただいたとおり、金色の風、銀河のしずく、白銀のひかり、この金、銀、白銀という本県のオリジナルブランドをPRしていくということは、先ほど白銀のひかりのところの答弁でも申し上げましたとおり、この三つのブランドでブランド戦略を立てていきたいと考えております。これは思いは同じだと思っておりますので、その中でも金色の風の取り組みが非常に重要になってくると思っています。
 先ほど答弁申し上げましたように、この生産と販売の循環をうまく回していく、それから、品種の改良については、今の段階で、この段階までというようなことは申し上げられない状況ではありますけれども、これをさらに進めていって、高温登熟耐性の品種改良もありますが、この二つをしっかり進めていって、生産面の課題を克服して、そして、金色の風のブランドとしてのイメージを高めて、何とか今の状況から一歩でも二歩でも前に進めるように取り組んでいきたいと思います。
〇議長(城内愛彦君) 以上をもって村上貢一君の一般質問を終わります。
   
〇議長(城内愛彦君) この際、暫時休憩いたします。
   午後2時12分 休 憩
   
出席議員(47名)
1  番 田 中 辰 也 君
2  番 畠 山   茂 君
3  番 大久保 隆 規 君
4  番 千 葉 秀 幸 君
5  番 菅 原 亮 太 君
6  番 村 上 秀 紀 君
7  番 松 本 雄 士 君
8  番 鈴 木 あきこ 君
9  番 はぎの 幸 弘 君
10  番 高橋 こうすけ 君
11  番 村 上 貢 一 君
12  番 工 藤   剛 君
13  番 小 林 正 信 君
14  番 千 葉   盛 君
16  番 菅野 ひろのり 君
17  番 柳 村   一 君
18  番 佐 藤 ケイ子 君
19  番 高 橋 穏 至 君
20  番 佐々木 宣 和 君
21  番 臼 澤   勉 君
22  番 福 井 せいじ 君
23  番 川 村 伸 浩 君
24  番 ハクセル美穂子 君
25  番 高 田 一 郎 君
26  番 木 村 幸 弘 君
27  番 吉 田 敬 子 君
28  番 高 橋 但 馬 君
29  番 岩 渕   誠 君
30  番 名須川   晋 君
31  番 軽 石 義 則 君
32  番 佐々木 朋 和 君
33  番 神 崎 浩 之 君
34  番 城 内 愛 彦 君
35  番 佐々木 茂 光 君
36  番 佐々木   努 君
37  番 斉 藤   信 君
38  番 中 平   均 君
39  番 工 藤 大 輔 君
40  番 郷右近   浩 君
41  番 小 西 和 子 君
42  番 高 橋 はじめ 君
43  番 五日市   王 君
44  番 関 根 敏 伸 君
45  番 佐々木 順 一 君
46  番 岩 崎 友 一 君
47  番 千 葉   伝 君
48  番 飯 澤   匡 君
欠席議員(1名)
15  番 上 原 康 樹 君
   
説明のため出席した者
休憩前に同じ
   
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
   
午後2時33分 再 開
〇議長(城内愛彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第1、一般質問を継続いたします。佐々木宣和君。
   〔20番佐々木宣和君登壇〕(拍手)

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