令和7年6月定例会 第11回岩手県議会定例会会議録

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〇32番(軽石義則君) 希望いわての軽石義則でございます。本定例会において一般質問の機会をいただきました先輩、同僚議員に感謝を申し上げます。
 まずは、質問に入る前に、令和7年大船渡市林野火災においてお亡くなりになられた方の御冥福をお祈りし、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。
 それでは、県民の皆様に伝わる答弁をお願いし、通告に従い質問をさせていただきます。
 まず、県内経済と雇用労働環境について伺います。
 民間機関の調査によると、ことし4月の景況感は、産業別でも違いがあるほか、物価や人件費の上昇によるコストの増加、いわゆるトランプ関税の影響などもあるものの、全体としては人手不足感の弱まり、企業の収益環境の改善などを受けて、景況感は持ち直しの動きが継続とされております。
 また、県内企業の倒産件数は、民間機関の統計によると、令和6年は76件で前年比約1.4倍に増加しております。従業員の確保難が企業の経営課題として上位に挙げられ、企業の人手不足感が強い実態が示されております。このような経済状況をどのように分析し、今後の県としての雇用対策の取り組みに反映していくお考えか伺います。
 加えて、新卒者の就職状況を含めて県内の雇用状況をどのように把握されているのかもあわせてお示し願います。
 民間機関の4月調査で、2025年度に賃上げの予定を含んで、実施すると回答した県内企業の割合は76.2%となっております。また、連合岩手での2025春季生活闘争中間報告では、妥結内容が確認できる78組合で、平均賃上げ額は1万5、336円で前年比460円の減、賃上げ率は5.34%で昨年比0.15ポイント減と、いずれも昨年を下回り、このうち地場、中小組合の300人未満では、54組合が有額回答を引き出し、平均賃上げ額1万3、617円で賃上げ率5.32%とのことです。企業の強い人手不足感から賃上げの動きが継続していると考えます。
 このように賃上げしても物価高で実質賃金が目減りしているとも言われております。基本的には賃金は労使で決めることではありますが、県民の手取りをふやすためには行政による制度の見直しなどによる取り組みが可処分所得を向上させることも必要ではないかと考えます。県でも賃上げ支援のための支援金や補助などの施策を行っていますが、県民の労働環境と所得の向上に向けてどう取り組んでいくか、県内の実質賃金の現状も含めてお示し願います。
 県営建設工事の発注に当たり、予定価格を算出する際は、労務費や資材価格などの積算において、賃上げ分や物価高への対応分などはどの程度反映されているのでしょうか。落札率を考慮しても落札者が賃上げできるように積算されているのかも含めて伺います。
 企業における人材確保は経営に直結する事項であり、カスタマーハラスメントから従業員を守ることは、人を大切にし、企業の価値を高める取り組みでもあります。令和7年6月に公布された改正労働施策総合推進法-労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律により事業主にはカスタマーハラスメント防止措置を講ずる義務が生じます。既に東京都や北海道などでカスタマーハラスメント防止条例が制定され、その取り組みは広がりつつあります。
 また、従業員に対する安全配慮義務は事業主にありますが、消費者への節度ある対応の啓蒙については行政としても取り組みが必要であると考えます。岩手県としても事業者の事業活動の継続、従業員が安心して働く環境づくりに県を挙げ、意識的に取り組んでいくために条例の制定が必要であると考えますが、知事の所感を伺います。
 次に、産業人材育成について伺います。
 厚生労働省の人口動態統計によれば、令和6年の出生数は全国で68万6、061人、岩手県は前年比536人減の4、896人となり、過去最少を更新しました。合計特殊出生率も1.09と過去最低となりました。今後これらの現状を踏まえ、産業人材の育成確保のための制度や仕組みなどを見直す必要があると考えます。
 県立職業能力開発施設は、ものづくりにおいて重要な役割を果たしてきましたが、少子社会の影響もあり、学科によっては定員割れも見られます。県立職業能力開発施設がこれまで果たしてきた役割について、県としてどのように評価し、分析されているのか、また、定員割れも見られる中で、どのような課題認識をされているか伺います。
 近年、専門高校による産業教育の現場では、地域特性や人口構成などにより、定員に対する生徒数の偏在が見受けられます。将来の技術者養成に対応できる学校とするため、あり方を考える時期にあると考えております。専門高校では専門的知識を習得するための実習施設や設備などに多額の予算を必要とします。地域からの強い要望もあり、広い岩手県で均衡ある教育の機会を提供するための努力は、人口減少前の時代であれば必要であり、県としても対応してきましたが、近年は大学進学率の高まりなどもあり、高校再編により統合される専門高校が増加しております。当然、限られた予算により分散化した設備を維持していくことになり、各学校で、就職後の現場で必要となる技術を習得するための設備を備えることは難しいのが現状ではないでしょうか。
 このような現状を踏まえ、産業界からの専門高校における人材育成に対する要請の把握状況と、予算の効果的な活用がなされているのかについて認識をお示し願います。
 加えて、専門学科教諭の確保の現状についても伺います。
 これまでの人材育成の取り組みにより、岩手県の高校生は優秀で勤勉と評価されており、地元企業も就業体験等さまざまな方策で人材確保に取り組んでおりますが、専門高校からの昨年度の就職者は、県内765人、県外386人となっております。このほか、さきに述べたとおり、大学進学率が高まり、専門高校では定員割れとなっている現実もあります。
 愛知県や東京都では、近年、公立の工業高校を最先端の工学と科学が学ベる工科高校として名称を変更しております。このことは、大学に進学して研究者になることも、技術者としていち早く現場に出ることも可能な選択肢の幅を広げることにつながり、ものづくりの分野で活躍する人材育成の場として実績を上げているとのことでございます。
 人口減少が進み、予算も限られる中、専門高校で基礎を学んだ生徒に産業人材として県内に定着してもらうためには、専門高校、県立職業能力開発施設のほか民間企業の研修、教育施設なども含め、カリキュラムや学科の相互の見直し、設備共有化など、密接に連携した産業人材育成を行う必要があります。また、出口として県内就職を見据え、企業ニーズに基づいて人材育成を図ることも必要です。加えて、家庭の経済状況や地理的条件などの制約にかかわらず、教育や訓練の進路を選択できる環境整備も重要です。
 こうした視点を踏まえ、人口減少下における雇用の確保を見据えた今後の産業人材育成のあり方について、知事の所感を伺います。
 大船渡市林野火災からの復旧、復興について伺います。
 まず、消火活動や支援活動などに携わっていただいた県内外全ての関係者の皆様に深く敬意を表し、感謝申し上げます。
 今回の火災では、平成以降国内最大の延焼範囲、約3、370ヘクタール、全国から集結した緊急消防援助隊員などの地上消火活動従事者は延べ約3万4、000人、ヘリコプターによる消火活動は2、200回以上に及びました。
 今回の経験は、将来に備え、今後に向けて生かしていかなければならない貴重なものであり、今回の対応における現場での実情を正確に把握し、その反省点や改善点を踏まえた対策を、今後の防災対策や防火活動に確実に反映していかなければならないと考えております。
 そこでお尋ねいたしますが、今回の火災の特徴や消火活動などの実情をどのように分析し、県として今後どのように生かしていくお考えか、お聞かせ願います。
 次に、暮らしの再建について伺います。
 被災された皆様に安心していただけるよう、発災直後から、会派または所属政党として現地に入り、関係者の声を聞いた上で知事に対して行った2度の緊急要望により、速やかに補正予算の編成、4月の臨時議会の開催、そして議決がなされ、現地に寄り添う対応ができたと考えております。
 今回、最大の避難者数は3月6日時点で4、310人、家屋被害は226棟で、そのうち全壊した住宅は54棟とされております。応急仮設住宅には既に建設型に26世帯、公営住宅に19世帯、賃貸型に12世帯が入居しております。今後、被災者の住宅再建においては、被災者生活再建支援金や全国から寄せられた災害義援金の配分による資金面での支援が極めて重要ですが、被災者生活再建支援金は申請が必要な制度となっております。被災者からの申請がない場合、何らかのフォローが必要ではないでしょうか。
 また、東日本大震災津波との二重被災となった方も含まれていると聞いておりますが、このような方に対する支援はどうなっているでしょうか。これらの点を含めた、住宅再建支援に係る県の課題認識と支援について伺います。
 なりわいの再生について伺います。
 達増知事は4月1日、今年度最初の定例記者会見において、大船渡市林野火災の被害木について、被害の程度に応じて木材製品やバイオマス発電の燃料などとして事業者が買い取って活用できないか、関係者と情報共有しながら取り組みたいとの考えを示しました。被害木の活用の取り組みについて、その後の状況はどうなっているのでしようか。
 森林再生には長期的な対応が必要であると考えますが、国の森林災害復旧事業を活用する上で、現行制度では災害の発生年度から4カ年度以内との期間の制限があります。令和6年度が初年度とカウントされてしまっており、期間内では到底無理があるのではないでしょうか。事業期間を延長することを国に強く求めていくべきではないかと思いますが、所感を伺います。
 次に、公共交通について伺います。
 県では、岩手県地域公共交通計画に基づき財政支援も含めて具体的な各種事業を展開しておりますが、計画の策定から1年余りが経過し、路線バス、タクシー、鉄道を取り巻く環境は変化が激しいものと推察されます。計画策定後の環境変化についての課題認識と、それに応じた取り組み状況を伺います。
 また、地域公共交通施策におけるインバウンドや観光分野における課題認識についてもお示し願います。
 また、市町村でも地域公共交通計画を策定しており、連動した取り組みが必要であると考えますが、市町村の現状をどのように把握し、連携されているのか伺います。
 加えて、地域交通を担う事業者や関係者などとの連携の状況についても、あわせてお示し願います。
 さきの大船渡市林野火災において被害を受けた、みちのく潮風トレイルが復旧されたとのうれしい報道がありました。みちのく潮風トレイルの中でも岩手県内のルートは人気が高いと言われており、すばらしい観光資源をより多くの皆様に体験していただくためには公共交通の役割が大切であると考えます。
 私は先日、今後の観光振興に資する公共交通になり得る日本で唯一のデュアル・モード・ビークル、通称DMVを運行する四国地方の阿佐海岸鉄道について現地調査をしてまいりました。DMVは線路も道路も走行でき、それ自体が観光資源としても注目されています。
 東日本大震災津波により大きな被害を受けたJR大船渡線の気仙沼駅-盛駅間はBRTバスによる運行となっています。この区間にDMVを導入し、鉄路と道路をつなぐことができれば、利便性の向上とともに地域活性化、観光振興など地域への波及効果を含めて大いに役立つのではないでしょうか。
 話題性においても、本州初、日本で2番目となるDMVの運行は、岩手県の復興を世界に発信する機会にもなると考えます。JR東日本との協議等、検討をしなければならないこともありますが、岩手県で幸福を乗せて走るDMVの夢を描き、実現していくことについて知事の所感を伺います。
 次に、公共施設などの現状について伺います。
 福祉・消費生活関連相談拠点整備事業は、老朽化並びに狭隘化した施設を統合し、その機能や県民サービスの向上と効率的な施設の運用を図るための事業であります。また、盛岡市が隣接地に福祉支援施設などを整備予定であり、県と市が双方の役割を十分に発揮することが期待されております。今後、具体的な建設工事が始まると思われますが、ワンストップでの相談機能の確保の考え方を含めた施設のあり方と、事業の現在の進捗状況について伺います。
 あわせて、文教地区でもあり、通学路の安全確保など近隣の教育施設や盛岡市との連携、地元住民からの要望の把握の状況についてもお示し願います。
 公共施設は県民の生活を支える重要なインフラであり、福祉、教育、防災、文化など多岐にわたる役割を担っています。しかしながら、高度成長期、人口拡大期に一斉に施設整備を進めたため、多くの施設が一斉に老朽化し、資材費、労務費の高騰も相まって財政負担の増加に拍車をかけており、持続可能なインフラメンテナンスの必要性がますます高まっています。
   〔副議長退席、議長着席〕
本年1月に埼玉県八潮市で発生した流域下水道管に起因する事故では、とうとい人命が失われたことに加え、広範囲、長期間にわたって住民生活に大きな影響を与え、インフラの老朽化がもたらすリスクを再認識させる事例となりました。適切な維持管理が行われなかった場合、県民の安全や生活環境に重大な影響を及ぼす可能性があることは明白です。
 県が保有する固定資産2.8兆円のうち、実に5割以上となる1.5兆円を占めるのが道路、橋梁などのインフラ資産、0.5兆円と2割を占めるのが公共施設を含む事業用資産であります。老朽化の進行ぐあいを示す有形固定資産減価償却率は道路で69.3%、学校施設で71.5%などと高くなっており、今後の更新や修繕費用の負担をより重くし、財政計画の難易度を高めることが想定されます。
 そこで、これらの観点を踏まえ、現在策定中の第2期岩手県公共施設等総合管理計画の意義と必要性について議論を深めたいと考えます。本計画がどのようにして施設の安全性、財政負担の軽減、利用の適正化を図るのか、県の方針について伺います。
 まず、第1期計画の成果について伺います。同計画では、今後の人口減少に伴う施設需要を見据えた施設総量適正化の取り組みとして、2040年度までに施設延床面積の15%削減を盛り込むとともに、財政負担の平準化を期すべく、公共施設等の維持に係る県民1人当たりの負担額を1万2、000円以下の水準とすることを目標としておりました。目標の達成状況を含め、第1期計画の成果について具体的に伺います。
 2月定例会で当会派の岩渕誠議員が問題提起しましたが、第1期の延床面積の削減目標には学校施設が含まれておりません。先ほど触れたとおり、本県の学校施設の老朽化比率は7割を超え、老朽化が相当程度進んでいます。私は、厳しい財政状況、財政見通しの中、学校施設を含め全ての公共施設を更新することは現実的ではなく、人口減少下における施設のあり方を検討し、施設利用の複合化、高度化を図りつつ更新施設を精選し、財政計画にビルトインしながら現実的な対応を進めていくことが必要であると考えます。これらの観点は第2期計画に盛り込まれるのでしょうか。現在の策定状況について伺います。
 次に、スポーツ振興について伺います。
 最近のスポーツ競技団体への登録者数は減少傾向にあり、団体スポーツなどの大会参加状況も減少しているように見受けられます。高等学校体育連盟や中学校体育連盟などの体育大会において合同チームの参加が増加しており、学校でのクラブ活動にも影響があるのではないかと考えます。このような現状をどのように認識し、健康増進の観点や、本県出身オリンピック選手の育成など今後のスポーツ振興にどのような取り組みをしていくのかお示し願います。
 これまでもスポーツ施設に対する議論は議会のたびに重ねてきましたが、全国初の県と市が共同で整備したきたぎんボールパークは、開場から2年が経過しました。これまで各種大会やプロ野球などが開催されておりますが、さらなる有効活用が求められております。また、今後のスポーツ施設の整備や管理については、きたぎんボールパークのような各市町村との連携を拡大していくことが必要であると考えております。これまでのきたぎんボールパークの整備や活用の取り組みについて、どのように評価しているか、また、県としてきたぎんボールパークのさらなる有効活用に向けた具体的な方策についてもお示し願います。
 ラグビーワールドカップ2019岩手・釜石開催から6年が経過しようとしております。東日本大震災津波からの復興支援ヘの感謝を世界に発信する機会を得たことは大きな成果であり、ラグビー県いわての歴史に残すことができました。そのことを含めて、復興の記録と防災意識を次世代につなぐ取り組みとして、ことし4月に第3回となる東北復興高校ラグビー交流会2025が釜石鵜住居復興スタジアム等にて開催され、全国屈指の高校ラグビー伝統校が集まり、ラグビーを通じた交流を行いました。高校生の交流試合は岩手県のレベルを高め、全国大会を経て日本代表に入る可能性を開く、すばらしい選手育成の取り組みとなっております。
 このような大会を盛り上げるために岩手県としても積極的にかかわり、ラグビー県いわての知名度を上げて各種大会誘致にもつなげていくことにより、交流人口の増加や観光振興などに取り組む必要があると考えます。県としての今後の取り組みについて伺います。
 また、ラグビーワールドカップ2019岩手・釜石開催のレガシーの継承として、台風により中止となったナミビア対カナダ戦を改めて実施することについて、過去に県議会でも取り上げられ、試合の誘致に取り組む動きがあったと承知しておりますが、これまでの経過と今後のお考えを伺います。
 次に、安全、安心の確保について伺います。
 県内の刑法犯認知の件数は令和4年以降増加傾向にあり、検挙件数はおおむね横ばいの状況にあります。令和6年の認知件数3、319件、前年より463件増加しております。検挙件数は1、783件で、前年より249件増加しました。重要犯罪におきましては、認知件数116件で前年より34件増加に対し、検挙件数111件で前年度より45件増加し、検挙率95.7%は15.2ポイント上昇しております。
 最近の犯罪は、これまで都会で起きるものと思われていたものが地方でも発生するなど、極めて憂慮すべき状況にあると考えておりますが、まず、岩手県内における近年の犯罪情勢について、どのように捉えているかお伺いします。
 犯罪を抑止するためには、検挙することにより岩手県の治安は守られているとの意識を広めることも大切であると考えております。刑法犯の検挙率は令和6年度53.7%ですが、犯罪の巧妙化や広域化、国際化により検挙に係る労力も大きくなっているのではないかと推察されます。捜査上支障のない範囲で、どのような対策をされているか伺います。
 やはり県民の安心、安全を守るためには、人員体制や装備など限られた予算の中で御苦労をされているのではないかと推察いたします。事件や事故の解決には初動が大事ともお聞きしましたが、現在の体制では増加傾向にある犯罪などの対応にも限界があるように思えます。
 近年の犯罪報道によると、防犯カメラの映像による初動捜査により検挙されるケースが多く見受けられます。現在は市町村が設置の取り組みをしておりますが、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金で防犯カメラ等の設置など、防犯対策強化のための取り組みも事業対象となっており、警察本部として、市町村に対し交付金を活用した取り組みを促していくことも必要ではないかと考えますが、御見解を伺います。
 最後に、来る参議院議員通常選挙に向けた投票率向上の取り組み等について伺います。
 選挙は、国民が政治に参加し、主権者としてその意思を政治に反映することができる機会であり、中でも国政選挙は我が国の行く末を左右する国民の意思表示の場として極めて重要であります。投票率をいかにして高めるか、さまざまな工夫、取り組みが必要ですが、政府は今回の選挙期日について、7月20日、三連休の中日とすることを閣議決定しました。過去、三連休の中日に国政選挙が行われた例はないのではないでしょうか。投票率の低下に結びつくことが懸念されます。そのような中にあって、有権者の皆様にどのように意識づけを行い、投票率の向上を図っていくのか、選挙管理委員会委員長に伺います。
 また、比例代表の投票の仕方は、衆議院議員選挙は政党名を記入する方式であるのに対し、参議院議員通常選挙では候補者名か政党名のどちらかを記入する方式であり、混乱が生じやすく、無効票に結びついている可能性もあります。違いをしっかり周知するべきではないかと思いますが、対応について伺います。
 以上、答弁によっては再質問いたします。御清聴まことにありがとうございます。(拍手)
   〔知事達増拓也君登壇〕
〇知事(達増拓也君) 軽石義則議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、人材確保とカスタマーハラスメント防止対策についてでありますが、カスタマーハラスメントは、働く人の安全を脅かす重大な人権侵害であり、事業活動へ影響を及ぼすことから、その防止については社会全体で取り組むべきものと認識しております。
 そのため、軽石義則議員御紹介のとおり、労働施策総合推進法が改正され、カスタマーハラスメントを含むハラスメント対策の強化などによる、多様な労働者が活躍できる就業環境の整備が推進されることとなっております。
 県では、令和4年度に国が作成したカスタマーハラスメント対策に関するマニュアル等を活用し、事業主に対し、カスタマーハラスメントを含めたハラスメント対策を講じるよう周知を図ってまいりました。
 また、カスタマーハラスメントをなくし、労働者がやりがいを持って安心して働くことができる環境を構築するためには、顧客の気づきを促していくことも必要であることから、消費生活出前講座の講師派遣等を通じ、消費者である顧客が事業者に適切に意見を伝えるポイントの周知、啓発に取り組んでまいりました。
 カスタマーハラスメント対策に係る周知、啓発に引き続き取り組むとともに、条例の制定については、改正法に基づく国の指針の策定動向を注視しながら研究してまいります。
 次に、今後の産業人材育成のあり方についてでありますが、本県では令和4年度に、いわてものづくり産業人材育成・確保・定着指針を策定し、三つの取り組み方針、一つ目、小、中、高、大学等の各段階に応じた人材の育成、二つ目、誰もが成長し、能力を発揮できる環境の整備、三つ目、新卒者などの県内就職やUIターンの促進を掲げ、人材の育成、確保に取り組んでまいりました。
 例えば半導体分野では、産学官が連携して、いわて半導体関連人材育成施設、愛称I-SPARKを開設し、小学生を対象としたものづくり体験教室から、半導体製造装置の実機を活用した企業が求める実践的なエンジニアの育成までの幅広い取り組みを進めており、こうした取り組みに呼応して、岩手大学や県立黒沢尻工業高等高校では、関係機関との連携のもと、半導体関連のカリキュラム整備に取り組んでいます。
 人口減少が進む中においても、本県経済を牽引するものづくり産業が今後も発展し続けていくため、若者、女性を初め県内外のあらゆる人材が県内で活躍していくことを目指し、オール岩手で、ものづくり産業を支える人材の育成、確保、定着を進めてまいります。
 次に、デュアル・モード・ビークル、いわゆるDМVについてでありますが、DMVは、マイクロバスをベースに改造を施した、線路と道路の双方を走行可能な車両であり、軽石義則議員御紹介のとおり、四国地方の阿佐海岸鉄道において、国内で唯一営業運行が行われています。
 DMVの車両は定員が20人前後とやや少ないこと、また、そのままでは線路を走行できず、ある程度の施設更新が必要となるなどの課題がある一方、車両の乗りかえが不要となるため一定の利便性があり、乗ってみたいという乗客を呼び寄せる観光資源にもなり得るものと考えます。
 DMVなどの新たな輸送モードの導入については、地域における生活利用者への影響が非常に大きいことから、地域の実情を把握している沿線市町村の意向を尊重しながら検討していく必要があり、先行導入した阿佐海岸鉄道における効果や課題について、市町村やJR東日本などの関係機関とも共有しながら、本県における可能性について研究してみたいと考えます。
 次に、第2期岩手県公共施設等総合管理計画の策定状況についてでありますが、第2期計画では、これまでの取り組みの振り返りとして、延床面積の削減実績及び県民1人当たり負担額の状況など、第1期計画の総括を行った上で、施設の老朽化が進む中においても県民の皆様に安定的な行政サービスを提供していくために、新たな視点を盛り込むこととしております。
 持続可能な行財政運営を確保する観点からは、学校施設も延床面積の削減対象に含めた上で、将来の県民負担に結びつく施設類型ごとの老朽化比率を明示するほか、同計画に定める整備の優先度と財政見通しを連動させるなど、より実効的な公共施設マネジメントを推進することが重要であります。
 また、公共施設の適正な維持管理を推進する観点からは、昨今の資材価格や労務費単価の高騰を踏まえ、県民1人当たりの負担額についても一定の見直しが必要と考えております。
 これらの新たな視点を盛り込んだ上で、令和6年度決算の内容を反映させる必要があることから、本年12月の策定に向けて、鋭意、第2期計画の策定を進めてまいります。
 次に、ラグビーワールドカップ2019岩手・釜石開催のレガシーの継承についてでありますが、世界三大スポーツイベントの一つで、世界最高峰のラグビーワールドカップが、日本、そして東日本大震災津波の被災地では唯一、岩手県釜石市で開催され、世界中に多くの感動を与えたこの大会は、ラグビー史上、また、本県のスポーツ史上、画期的な大会として歴史に刻まれました。
 また、この大会では、釜石市内の全小中学生による復興支援に対する感謝のパフォーマンスが世界中に感動を与え、県内では選手と児童生徒との交流も行われるなど、岩手県の子供たちにとっても貴重な経験となりました。
 ナミビア対カナダ戦は、残念ながら中止となりましたが、両チームは被災した市民を元気づけたいと復旧のボランティア活動や市民との交流を行い、かけがえのないきずなが結ばれました。そのきずなを継承していくことは、県としても重要と考えます。
 このため、県では、これまで釜石鵜住居復興スタジアムでのナミビア対カナダ戦の実現に向け、釜石市等と調整、連携の上、日本ラグビーフットボール協会を通じて、国際試合を統括するワールドラグビーに働きかけてまいりました。ワールドラグビーによれば、ナミビア対カナダ戦の開催については、ロジスティックス、コスト面及び期日の設定など、困難な課題があるところであります。
 県としては、今後とも、釜石市や日本ラグビーフットボール協会等との連携の上、ナショナルチームによるナミビア対カナダ戦に限らず、結ばれたきずなを大切にする試合やメモリアルイベントなど、ラグビーワールドカップ2019岩手・釜石開催のレガシーを継承していくための取り組みを幅広く検討していきたいと考えております。
 その他のお尋ねにつきましては、企画理事及び関係部長から答弁させますので、御了承をお願いします。
   〔企画理事兼保健福祉部長野原勝君登壇〕
〇企画理事兼保健福祉部長(野原勝君) 福祉・消費生活関連相談拠点施設整備事業に係る進捗状況についてでありますが、本施設は、福祉、消費生活分野の両面からのアプローチによる支援や、隣接する盛岡市施設と一体となった公的福祉の拠点を形成するものであり、相談者の抱える複合的な問題の解決に資する相乗的効果の発現が期待できるものと考えております。
 本事業については、現在、令和8年度内の建設工事着手に向け最終的な実施設計を行っている段階であり、福祉、消費生活分野における相談機能を一元化した拠点として機能する体制を検討しながら、手続を進めていくこととしております。
 これまで、本施設の整備については、住民説明会等のさまざまな機会を通じて地域住民等の御要望や御意見をお伺いしているところであり、周辺道路の安全確保など施設開所に伴う影響については、今後、盛岡市や近隣施設等と連携を図りながら必要な対策を検討してまいります。
 引き続き、令和9年度中の開所に向け、本県の相談支援業務の中核的な拠点として整備を進めてまいります。
   〔企画理事千葉幸也君登壇〕
〇企画理事(千葉幸也君) 第1期岩手県公共施設等総合管理計画の成果についてでありますが、延床面積の削減については、令和5年度末で、令和2年度末比、約5万平米、3.2%の削減実績となっており、今後もこのペースで削減した場合、2040年度までに延床面積の15%を削減する目標を達成できる見込みとなっております。
 次に、県民1人当たり負担額については、全国的な物価高騰、賃金上昇の流れを受け、公共施設等の維持管理、更新等に係る経費が相当程度上昇する中、令和5年度決算ベースで1万1、233円と県民1人当たりの負担額を1万2、000円以下とする目標を達成しております。
 また、第1期計画期間中に全ての個別施設計画を策定したほか、令和4年度には、老朽化が進む公共施設の適正な維持管理の財源を確保するため、公共施設等適正管理推進基金を造成したところでございます。
   〔商工労働観光部副部長橋場友司君登壇〕
〇商工労働観光部副部長(橋場友司君) まず、県内経済と雇用の状況についてでありますが、盛岡財務事務所による本年4月の県内経済情勢報告では、軽石義則議員御紹介の状況と同様に、県内経済は持ち直しつつあるとしています。
 一方、県が定期的に実施している、エネルギー価格・物価高騰等に伴う事業者の影響調査の本年5月の結果によると、県内事業者は、物価高騰や価格転嫁、人材確保や賃上げへの対応等が課題となっています。
 このため、県では、企業の生産性向上や人材確保のための環境整備に向けた支援に取り組んでいるところです。
 県内の有効求人倍率は1倍を超えていますが、全国平均を下回り、また、高校生の県内就職率は7割を超えているものの、首都圏の企業の大幅な初任給引き上げや、地方の高校等への大量の求人等を背景に、コロナ禍以降、低下傾向にあります。
 こうした状況を踏まえ、今年度は、若者の県内就職をさらに促進するため、インターンシップの効果的なプログラム作成に向けた企業支援のほか、就職マッチングサイトでの企業の採用情報の充実に向けた企業向け研修の強化などに取り組むこととしています。
 次に、県民の労働環境と所得の向上についてでありますが、毎月勤労統計調査の令和6年平均によれば、本県の従業員5人以上の事業所で働く人の現金給与総額のひと月の平均は、1人当たり30万4、582円で、前年比4.6%増加しました。一方、物価の変動分を除いた実質賃金指数は98.0と前年比1.1ポイントの増となっているものの、基準となる令和2年の100を2年連続で下回っており、中期的に見れば、賃金の上昇は物価の上昇に追いついていないものと考えております。
 こうした中、県では、中小企業者等賃上げ環境整備支援事業による生産性の向上の支援や、物価高騰対策賃上げ支援金などにより県内中小企業の賃上げ支援を行っているところです。また、こうした取り組みに加え、いわてで働こう推進協議会を核とした働き方改革の取り組みを加速させるとともに、魅力ある職場づくり推進事業による所定内労働時間の短縮や子育てしやすい環境整備等への支援などにより、暮らしやすさの目安となる、いわゆる可処分時間の向上に取り組んでまいります。
 引き続き、経済団体を初め、さまざまな主体と連携し、オール岩手で労働環境と所得の向上に取り組んでまいります。
 次に、県立職業能力開発施設についてでありますが、県では、産業技術短期大学校を初めとする五つの職業能力開発施設を設置、運営しており、これまで地域の産業を担う人材を多く輩出してきたところです。
 これらの施設における過去5年間の就職率は、平均で99.2%であり、このうち県内企業に就職した者の割合は平均で84.6%と高く、本県の産業人材の育成に大きな役割を果たしてきたものと考えています。
 本県では、自動車、半導体関連産業を中心としたものづくり産業の集積が大きく進む一方で、全国的な人口減少を背景に、県内でも高校の入学者数が減少傾向にあるなど、今後の人材不足が懸念されており、人材を将来にわたって継続的に確保していくことが重要であると認識しています。
 引き続き、地域の産業を担う人材の育成、輩出に向けたカリキュラムの見直しなどにより施設の魅力を高めるとともに、若年者の人口の見通しや、社会、経済状況の変化などを踏まえつつ、県立職業能力開発施設のあり方の検討を進めてまいります。
   〔県土整備部長上澤和哉君登壇〕
〇県土整備部長(上澤和哉君) 県営建設工事の予定価格への賃上げや物価高騰分の反映についてでありますが、県営建設工事の予定価格の積算に当たっては、入札及び契約の透明性、公正性を確保するため、国に準拠して県が定める土木工事標準積算基準や公共工事設計労務単価、土木関係設計単価表等を用いております。
 まず、労務費については、毎年10月ごろに農林水産省及び国土交通省、各都道府県が共同で行う公共事業労務費調査において、賃金の支払い実態を調査した上で、国が毎年3月に改定している労務単価を使用しております。
 資材価格につきましては、市場価格の状況が反映された単価を使用することとし、刊行物により毎月、市場価格の変動状況を確認し、適正な資材価格としており、物価変動に対応しているところです。
 また、工事契約後の資材価格等の急激な変動に対しては、工事請負契約書のスライド条項の適用や単価適用年月の変更を運用しているところです。
 今後も、公共工事の品質確保の促進に関する法律の基本理念に基づき、経済社会情勢の変化を勘案し、市場における労務及び資材等の取引価格の実態等を的確に反映した積算を行うことにより、県営建設工事の受注者が適正な利潤を確保することができるよう、予定価格の積算を行ってまいります。
   〔復興防災部長大畑光宏君登壇〕
〇復興防災部長(大畑光宏君) まず、今回の大船渡市林野火災の特徴等についてでありますが、大船渡市林野火災を受けて国が設置した検討会での報告によりますと、今回の林野火災では、乾燥や強風といった気象条件、リアス海岸特有の地形、樹冠火による火の粉と飛び火の発生等により、短時間で延焼範囲が拡大したことなどが特徴とされています。
 また、消火活動の状況について、検討会では、エリアごとに担当部隊を配置し、市街地への延焼阻止を主眼に、延焼阻止線を設定して活動したこと等を成果とする一方、山間部で水利が限られ、また、道幅の狭い道が多く、大型消防車両の進入に苦慮したこと等を課題と指摘しています。
 さらに、乾燥、強風時に市町村が的確に火災警報を発令し、林野火災予防の実効性を高める必要があると指摘しています。
 検討会で指摘された火災警報の発令については、県としても対応を検討すべき課題と考え、今月、有識者等で構成する火災警報に関する検討会を県独自に設置したところであり、年内をめどに、市町村が必要なときにちゅうちょなく火災警報を発令できる取り組み方策を取りまとめることとしています。
 この本県独自の検討結果とともに、国の検討会で夏ごろをめどに取りまとめられる報告書を踏まえ、県内市町村や消防本部と連携し、林野火災の発生予防、消防力強化等に必要な取り組みを進めてまいります。
 次に、住宅再建支援についてでありますが、被災者生活再建支援金については、現段階で55世帯が対象と見込んでおり、20日現在、基礎支援金は、申請52世帯で支給済み49世帯、加算支援金は、申請2世帯で支給済み1世帯となっています。未申請世帯には、大船渡市と連携し個別に申請を働きかけており、引き続き、申請期限内に対象世帯全てが申請されるよう取り組みを進めてまいります。
 また、東日本大震災津波との二重被災世帯に対しては、大船渡市義援金配分委員会で、県及び市が受け付けた義援金の配分に当たり、通常の配分に加え、被災状況に応じて最大100万円が加算されています。
 被災者の住宅再建については、再建方法や再建資金の確保など、被災者のさまざまな悩みやニーズに応じた支援が必要と認識しており、来月以降、被災者向け説明会や相談会の開催による各種支援制度の発信、専門家による助言などを実施していくこととしています。
 今後とも、被災者が必要とする支援につなげられるよう、市、関係機関等と連携した取り組みを推進してまいります。
   〔農林水産部長佐藤法之君登壇〕
〇農林水産部長(佐藤法之君) まず、大船渡市林野火災における被害木の活用についてでありますが、今般の林野火災は森林の被害面積が極めて大きく、発生した多くの被害木について、被害の程度を把握するとともに、それに応じた活用を促進する必要があります。
 このため、県では、国、林業関係団体とともに、木材の安定供給のため設置した県産木材供給連絡会議を先月開催し、大船渡市林野火災における被害木の活用状況や被害木の強度確認など、活用に当たっての課題等について情報共有を図ったところです。
 こうした取り組みをさらに加速するため、今定例会に、被害木の利活用に向けた専門家の助言や加工工場等への調査とともに、民間企業への訪問による販路開拓等に要する経費を盛り込んだ補正予算案を提案したところであり、関係団体等と連携し、被害木の利活用に向けた関係者との情報共有や被害木の需要喚起に関する普及啓発を推進してまいります。
 次に、森林災害復旧事業の期間延長についてでありますが、今般の林野火災は、平成以降で国内最大規模の延焼範囲であり、復旧、復興には相当な時間を要するものと見込まれます。
 このため県では、国に対し、林野火災の鎮圧後や鎮火後に、直ちに事業実施期間の延長等について要望したほか、今月行った令和8年度政府予算提言・要望においても、知事から農林水産副大臣へ要望するなど、繰り返し要望しているところです。
 今後もさまざまな機会を捉え、国に働きかけていくとともに、市を初め関係機関、団体と連携した推進体制の整備も図りながら、一日も早い復旧、復興に向け、積極的に取り組んでまいります。
   〔ふるさと振興部長村上宏治君登壇〕
〇ふるさと振興部長(村上宏治君) まず、地域公共交通に係る課題認識等についてでありますが、現状におきましても、新しい生活様式の定着や燃料費の高騰に加え、運転士不足等によりバス路線の休廃止や利用者数の減少が進んでおりますことから、これまで以上に強い危機感を持ちながら、環境変化に応じた地域公共交通の維持、確保に取り組む必要があるものと認識しております。
 このため、県では、バス、タクシー、第三セクター鉄道事業者への運行支援金の交付や、広域的なバス路線の運行欠損額の補助を行うとともに、乗り合いバス事業者の運転士確保や採用活動等に対する支援のほか、公益社団法人岩手県バス協会を通じた大型2種免許の取得支援や乗務員の勤務環境の改善等に取り組んでいるところであります。
 また、地域公共交通の維持、確保を図るためには、生活利用のみならず、インバウンドを含む観光利用の促進を図り、各事業者の財務基盤の強化につなげることも必要と考えております。
 こうした考えのもと、公共交通の利用環境を改善する取り組みへの支援のほか、インバウンド利用が増加している三陸鉄道株式会社における多言語対応への強化など、公共交通の一層の利用促進に取り組んでまいります。
 次に、関係機関との連携についてでありますが、県におきましては、国、市町村、交通事業者、公共交通利用者の代表や関係機関を構成員とする岩手県地域公共交通活性化協議会を設置し、岩手県地域公共交通計画の実施状況を共有するとともに、市町村の現状の把握にも努めながら、公共交通の利用促進策や再編の必要性など公共交通の維持確保に向けた検討を行っております。
 また、今年度からは、広域バス路線を含め地域の公共交通のあるべき姿の検討がスムーズに進むよう、市町村ごとに個別ヒアリングを実施し、交通ネットワークの再編やサービス面の改善等を目的とする地域公共交通利便増進実施計画の策定に向けた支援を初め、個々の課題に適した有識者の派遣、関係市町村間の調整やバス事業者との仲介など、きめ細やかな取り組みを行っているところであります。
 地域公共交通を取り巻く環境が厳しさを増す中、関係機関が連携した取り組みを強化していくことは不可欠でありまして、今後におきましても、地域公共交通の維持確保を図るため、各般の連携施策に全力で取り組んでまいります。
   
〇議長(工藤大輔君) 本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめ延長いたします。
   
   〔文化スポーツ部長菊池芳彦君登壇〕
〇文化スポーツ部長(菊池芳彦君) まず、今後のスポーツ振興についてでありますが、本県のスポーツ競技人口は、岩手県スポーツ協会の競技団体登録者数で見ると、少子高齢化等を背景に、令和7年度の登録者数は、令和元年度比で約16%減少しています。
 また、学校部活動においても、部員不足により単独でチームが編成できない学校が増加する中、中体連、高体連では、一部の競技で合同チームによる大会の参加を認め、昨年度の総合体育大会には、中学校で7競技49チーム、高等学校で12競技42チームが参加しています。
 こうした競技人口が減少する中でも、県民がスポーツを楽しむ環境の整備や本県の競技力の向上を図っていくことが重要です。
 このため、県では、第2期岩手県スポーツ推進計画に基づき、県民が身近な地域でスポーツ活動ができる総合型地域スポーツクラブの活性化や運動部活動の地域展開を推進するとともに、スポーツ医科学の知見を活用した健康運動や体力向上の指導等を、子供から高齢者まで幅広い年代を対象に県内各地で実施しています。
 また、いわてスーパーキッズ発掘・育成事業を初め、トップアスリート支援事業を展開するなど、国際大会等で活躍するアスリートの輩出や支援に取り組んでいます。
 県としては、引き続き、こうした取り組みを通じ、市町村や関係機関等と連携し、本県の一層のスポーツ振興に取り組んでまいります。
 次に、きたぎんボールパークについてでありますが、きたぎんボールパークは、老朽化の進行という共通の課題を持つ岩手県営野球場と盛岡市営野球場を集約し、県と市がPFI手法を用いて共同整備したものであり、単独整備よりも整備費用の節減や財政負担の平準化を図りながら、プロ野球一軍公式戦が開催できる高規格な野球場を整備したところです。
 また、多目的に活用できる人工芝の屋内練習場やイベント広場、ランニングコースなども一体的に整備し、健康づくりから競技力向上まで、幅広い人たちがスポーツや体験活動を楽しみながら集う交流拠点となっています。
 開場以来、高校野球岩手県大会やプロ野球公式戦など、野球場としての活用はもとより、いわて盛岡シティマラソンや大規模な運動会などのイベント会場としても利用されており、野球のみならず本県のスポーツ振興の拠点としてにぎわいを見せています。
 きたぎんボールパークがこれからも県民に愛され、親しまれるよう、引き続き、県と盛岡市、指定管理者との定期的な協議など連携を図りながら、大規模な野球イベントの誘致やいわぎんスタジアムなどと連携したイベントの開催などの活用促進に取り組んでまいります。
 次に、各種大会誘致などの取り組みについてでありますが、軽石義則議員御案内の東北復興高校ラグビー交流会は、全国屈指の伝統校と県内校が岩手県釜石市の地に集い、互いに切磋琢磨と交流を図るものであり、本県の競技レベルの向上はもとより、ラグビー県いわての発信にもつながる意義あるものと認識しています。
 また、県では、日本製鉄釜石シーウェイブスと連携し、公式戦の試合会場等において本県のPRブースを設置し、ラグビー県いわてなど、県内外への情報発信に努めています。
 スポーツ大会の誘致については、市町村、競技関係団体、商工観光団体などと連携して設立した、いわてスポーツコミッションにおいて、スポーツ大会、合宿等の誘致やスポーツアクティビティなどの情報発信に取り組んでおり、近年では、全国規模の大会としては、昨年5月の第12回リードユース日本選手権いわて盛岡大会等の誘致につながったところです。
 全国規模のスポーツ大会が本県で開催されることは、競技力の向上を初め交流人口の拡大など地域振興にもつながるものであり、ラグビーを含め競技団体や市町村等と連携しながら、引き続き、スポーツ大会の誘致や本県の情報発信に取り組んでまいります。
   〔教育長佐藤一男君登壇〕
〇教育長(佐藤一男君) 専門高校における産業人材の育成についてでありますが、産業界からの人材育成に対する要請につきましては、例えば、工業高校では例年、春から夏にかけて工業科の教員が企業訪問し、企業ニーズを直接伺っているほか、秋ごろに実施している生徒のインターンシップ受け入れ企業との意見交換会において、産業界や企業が求める資質、能力や人物像などについて伺っているところです。
 また、商業高校では、商業科の教員が組織する研究会において、商業教育のあり方やDX人材の育成などについて、企業経営者などと意見交換を行っているところです。
 予算の効果的な活用につきましては、限られた財源の中で、国の事業も活用しながら、地域産業を支える人材育成の観点から、例えば、高精度な加工が可能な工作機械やスマート農業が可能な和牛監視システムなど、産業構造の変化や技術革新などに対応するための設備の整備に努めているところです。
 また、専門学科教員の確保につきましては、教員採用選考の一般選考に加え、社会人特別選考や大学推薦特別選考も実施して、必要な人材の確保を図っているところです。
 県教育委員会といたしましては、今後も地域の産業構造やニーズ等を踏まえながら、専門教育の充実に取り組み、地域や地域産業を担う人材の育成を進めてまいります。
   〔選挙管理委員会委員長吉田瑞彦君登壇〕
〇選挙管理委員会委員長(吉田瑞彦君) こんにちは。選挙管理委員会委員長の吉田でございます。
 まず、軽石義則議員、御質問ありがとうございます。参議院議員通常選挙について答弁いたします。
 御承知のとおり、おとといの閣議で、参議院議員通常選挙が7月3日公示、7月20日投票と決定されました。
 県選挙管理委員会では、この7月の参議院選挙に向けて、既にさまざまな選挙事務に着手しております。
 6月16日には、選挙管理委員会、県警察本部、明るい選挙推進協議会の三者で選挙の意義を訴え、選挙違反に対する注意とともに、明るくきれいな選挙が行われるよう声明を行い、ニュース報道もされました。
 選挙管理委員会の本体的な仕事は、法令に基づく選挙事務を行うことでありまして、投票率向上というのは本来の仕事、義務としてはありませんけれども、ただ、選挙事務を取り扱う以上、選挙の意義を伝え、投票がしやすいように環境を整え、情報をできる限りさまざまなツールで伝えていくことも選挙管理委員会の役割と心得ております。それが投票率向上につながっていくということは当然望んでおります。
 さて、三連休の中日が投票率低下に結びつくことが懸念されるということは、ごもっともなことだと思います。ただし、これに対しては、期日前投票の制度がございます。今回の参議院議員選挙に限ったことではなく、期日前投票については、各市町村選挙管理委員会において、駅の構内、駅周辺、ショッピングセンター、移動期日前投票所の開設など、投票環境をふやして有権者の利便性を高めております。
 投票率の低下、つまり棄権をする、投票に行かないという人たちの理由を御存じでしょうか。県選挙管理委員会では、昨年の選挙終了後、400人余を対象としたアンケート調査を行っています。多くの年代で、このトップツーに上がっているのは、適切な候補者や政党がない、それから、選挙への関心が低い、特に、29歳以下では、この二つは20%ぐらいになっています。
 このように、棄権する人たちの割合としては、日にちとかそういうことではなくて、今言ったトップツーが問題になっております。しかも、24歳以下については、この前の選挙でも投票率20%台にとどまっています。これからの選挙制度のためには、若者の選挙や政治への関心を高める取り組みが必要であると考えています。
 県や市町村選挙管理委員会では、小中学校、高等学校、大学等での主権者教育、啓発事業の取り組みを初め、SNSを活用した投票の呼びかけ、親子連れ投票をPRするチラシを配布する、高校生に対して投票立会人を呼びかけて募集するなど、若年層を対象とした啓発活動に取り組んでいます。
 ただ、先ほどのトップツーの棄権の理由については、この選挙管理委員会の取り組みだけでは足りません。県議会議員の先生方にも積極的に取り組んでいただきたいと思っております。
 次に、二つ目の御質問といたしまして、比例代表の方法の周知についてお答えしたいと思います。
 御存じのとおり、衆議院選挙と参議院選挙では投票の仕方が若干違います。衆議院選挙では、あらかじめ候補者の当選順位を定めた拘束名簿式を採用し、有権者は政党名を記入して投票するのに対して、参議院選挙では非拘束名簿式を採用し、各政党の当選議席数の中で、各候補者個人としての得票数の最も多かった人から順に当選人が決まることから、政党名または名簿登載者の個人名のいずれかを記入して投票する制度となっています。
 県選挙管理委員会では、選挙の都度発行している選挙公報において、投票用紙の色の違いやそれぞれの記入方法を示した説明書きを掲載するなど、広く有権者に周知しているほか、市町村選挙管理委員会においても、投票用紙記載台に説明文を掲載するなど、丁寧な対応に努めております。
 国政選挙における無効投票ということでありますと、白票が最も多いです。それから、登録されていない候補者名や政党名等を記載して無効になっており、これが圧倒的に多いです。選挙区と比例代表の差であるとか、比例代表選挙がない地方選挙についても、この無効票はそれほど多くはありません。
 したがって、今後も、選挙管理委員会としては、書き方についてはもちろん周知いたしますけれども、結局、無効票をわざわざ投じに来る人というのは、先ほど言いましたトップツーの理由で、わざわざ来て白票を投じるという方々が主ですから、県議会議員の先生方もぜひ選挙に協力していただいて、また、選挙管理委員会の選挙事務にもこれまで以上に協力していただくようお願いします。
   〔警察本部長増田武志君登壇〕
〇警察本部長(増田武志君) まず、県内における犯罪の現状についてでありますが、刑法犯及び重要犯罪の認知件数、検挙件数につきましては、軽石義則議員の御指摘のとおり、令和4年以降増加傾向にあると認識しているところでございますが、その中でも、特殊詐欺、不同意性交等及び不同意わいせつ事件の発生が増加しており、令和6年中、特殊詐欺の被害は、認知件数が53件で被害額が約9億8、000万円弱と前年比約9億3、000万円弱増加したほか、SNS型投資、ロマンス詐欺は、50件の認知件数、被害額が約3億5、000万円に上っております。
 また、不同意性交等につきましても、認知件数で前年比プラス16件の39件であり、不同意わいせつは、前年比プラス11件の45件と増加をしているなど、極めて憂慮すべき事態と認識しているほか、匿名・流動型犯罪グループによる組織的犯罪等は、都市部に限らない広域的な犯罪でございまして、それらの発生は、治安対策上の大きな脅威となっているところでございます。
 こうした状況において、県警察においては、県民の不安を払拭するためにも、犯罪の抑止対策と犯罪及びそれを敢行する組織の壊滅に向けた検挙活動を治安対策の両輪として、引き続き強力に推進してまいります。
 次に、具体の検挙の対策についてでございますが、本県警察では、犯罪の巧妙化、広域化、国際化に対応するため、令和6年4月に先端技術の活用による警察活動の高度化推進や捜査支援分析体制の強化を目的に、捜査支援分析課を新設したほか、特殊詐欺やSNS型投資、ロマンス詐欺等に匿名・流動型犯罪グループが深く関与している実態を踏まえ、令和6年9月に同グループの対策強化を目的として、刑事部参事官を司令塔とした、警務、生活安全、刑事、交通、警備の5部門17所属からなる約100名体制のプロジェクトチームを立ち上げて対応に当たっているところであり、当該グループの実態解明や検挙に加え、犯罪収益の剥奪に向けた対策を、組織を挙げて部門横断的に推進しているところでございます。
 最後に、犯罪抑止などの取り組みについてでありますが、防犯カメラにつきましては、犯罪の抑止のほか、事件や事故等が発生した際にも、その解決に向けた有効な手段であると認識しているところでございます。
 国の重点支援地方交付金は、御指摘のとおり、防犯意識の高まりを踏まえた防犯対策強化のための取り組みに対する支援もその対象とされているところであり、県警察といたしましても、県内市町村に対し、この交付金を活用した防犯カメラの設置等の働きかけを推進してまいります。
〇議長(工藤大輔君) 以上をもって軽石義則君の一般質問を終わります。
   
〇議長(工藤大輔君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後5時13分 散 会

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