| 令和7年6月定例会 第11回岩手県議会定例会会議録 |
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〇44番(関根敏伸君) 希望いわての関根敏伸でございます。通告に従い、順次一般質問を行います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
最初に、県政150周年記念事業についてお伺いいたします。 さきの戊辰戦争において、藩内でもさまざまな意見があった中、当時の南部藩は31藩からなる奥羽越列藩同盟に名を連ね、秋田での新政府軍との戦いに突入し敗戦、最後の賊軍と呼ばれました。敗戦の責任を取り、主席家老であった楢山佐渡が盛岡の報恩寺にて最期を迎えるその場にて号泣した幼少の原敬は、総理就任の前年、戊辰戦争殉職者50年祭を実行し、御霊を厚く弔い、その場において、だれか朝廷に弓を引くものあらんや。勝てば官軍、負ければ賊との俗謡ありと述べ、賊軍の汚名を晴らしたと言われております。 その後、藩は13万石に減封の上、宮城白石に転封になることとなりましたが、旧領民たちによる大がかりな旧領地復帰運動が起こり、70万両の献金支払いを条件に盛岡への復帰が認められました。しかし、その賠償金の負担から藩財政は大きく逼迫し、戊辰戦争の象徴、会津藩にも匹敵する苦難の歴史を南部藩は歩むこととなりました。 その後、藩はみずから版籍奉還を申し出るなど、さまざまな流れを経て1876年、明治9年には磐井県の北部と気仙郡、青森県の二戸郡が編入され、現在の岩手県域が確定し、現在に至っております。 この県域の確定に至る何度かの変遷も、当時の政治の思惑や駆け引きの中で大きく揺れ動き、歴史に翻弄され続けました。また、中央において旧薩長勢力が圧倒的な支配力を行使していた構図の中、原敬に象徴されるような近代日本を導いていく複数の総理大臣を初めとする大政治家、国際政治学者、物理学者などの人材を怒涛のごとく輩出していった岩手県の歴史と当時の背景を150年の節目の今、改めて問い直し、整理していく上で、この周年事業には大きな意味と意義があると私は考えます。 県は、令和4年からの5年間を県政150周年記念事業期間に定めて今まで取り組みを行ってまいりましたが、改めて3年間の取り組み実績と課題について、県の認識をお伺いいたします。 5年にわたる記念事業も来年度が最終年度となります。事業を通じて県内外から岩手県への関心を高め、岩手県民の郷土への愛着と誇りの増進につなげるという事業目的をより効果的にする上で、今後の事業のあり方や規模感が今までと同じであっては、その意義や目標達成が不透明なものになってしまうのではないかと考えます。 他県では、条例において県誕生の日を県民の祝日とし、県民挙げて県誕生を祝い、県に思いをはせる日と位置づけているところもございます。5年間の取り組みがそこで終わってしまうのではなく、さらにその先につながるような、県民の心に残るような事業を実施すべきと考えます。150周年記念事業の総仕上げ事業に大きく期待をするものでありますが、この取り組みを今後どのような考え方で実施していくのか、また、最終年度にはどのような事業を実施する考えなのか、知事にお尋ねいたします。 岩手県の歴史を初め、文化、スポーツ、県民性、県が進めてきた政策、これはまさに岩手県のソフトパワーであります。知事は初めての知事選挙に掲げたマニフェストで、ソフトパワー戦略を公約の一つの柱に据えて県民に訴え、政策化してまいりました。そして、その戦略は現在、見事にスポーツや文化面での県出身の方々の活躍で顕在化し、国内外に大きく浸透しつつあります。少なくとも地方政治の場でソフトパワーを政策の方向性に位置づけ、県政運営をする他県の知事を私は知りません。トランプ大統領の言動によってアメリカのソフトパワーが大きく損なわれたとの懸念の声がある今、ソフトパワーの持つその力を再認識し、新しく進む地方創生2.0の時代に岩手県政の柱に位置づけ、政策を進めるべきと考えます。 残念ながら、県政の事業の中でソフトパワーを名づけた事業は、いわてマンガプロジェクトのみであり、改めて周年事業を契機とした総合的なソフトパワー戦略の再構築と再発信を強く願うものでありますが、知事の御見解をお伺いいたします。 農業政策について伺います。 米をめぐる報道が毎日のように届けられております。御承知のとおり、前農林水産大臣の失言を受けて、新たに就任した小泉進次郎大臣のもと、30万トンの備蓄米が随意契約により直接小売店等に届けられるようになり、短期間の間に5キログラム2、000円台の備蓄米が店頭に並ぶようになりました。さまざまな生活必需品が値上がりする中、消費者から歓迎の声があり、従来の手法にとらわれず成果を上げた新大臣の手法には一定の評価があるのも事実であります。 しかし、従来のブレンド米や銘柄米の価格動向や備蓄米の放出を継続することでの食料安全保障のリスク管理上の課題、国産の米価格が上昇する中、関税を支払って輸入される外国産米がことし4月は前月比80倍となっている現実、米価格の値下げ圧力が国内生産者に与える心理的影響など、複雑な要因と環境下にあるのが現在の米や農政をめぐる現況かと考えます。 そのような中、県は今回、いわて農業生産強化ビジョンの最終案を発表いたしました。まさに食料供給基地を標榜する県として、岩手県の農業がどうあるべきかをしっかりと県内外に問うていく、うってつけのタイミングでもあります。最終案では、10年後の目指す目標値として、カロリーベースと生産額ベースの食料自給率を120%と200%とし全国5位の水準へ、農業産出額を3、500億円と定め、東北地方第1位の水準を目指すとして意欲的な内容になっております。 知事は2月定例会でこのビジョン策定に向けた決意を述べておられますが、知事の決意を踏まえて、どのように最終案を策定し、どのように本県農業の振興を強化していくのか伺います。 また、このビジョンによって県内生産者の次世代に向けた生産意欲向上にどう結びつけていくのか、同時に、県内消費者の理解をどのように得ようとしているのか、県の見解をお伺いいたします。 福島県では、農業団体や消費者団体などで構成する県米消費拡大推進会議において、卸売業者を通じた県内外への県産米の流通量や、小売業者や外食業者への流通ルート、販売方法などの実態調査に乗り出し、JA全農や集荷業者、卸売業者と連携して調査の精度を高め、県内の米消費量や県産米の消費量などを毎年把握しながら効果的な対策につなげるとしております。 そこで伺いますが、県では、今回の米価格急上昇の実態やその原因をどのように把握しているのでしょうか。今回のビジョン策定とあわせて、関係団体と連携しながら、より精密な調査の必要性についての認識も含めてお伺いいたします。 改正された食料・農業・農村基本法には、食料安全保障の確保が位置づけられましたが、国ではこの基本理念を受けて、持続的な供給に要する合理的な費用を考慮し、価格形成が必要として、農畜産物の適正な価格形成に向けた法律を制定したところであり、今後、政府は売り手が価格交渉の材料にできるコスト指標など制度の詳細を詰めるとされております。 日本農業新聞を初めとした新聞社19社からなるアンケート調査では、将来にわたり稲作を継続できるよう、生産者への所得補償に対しては、消費者の89%、生産者の90%が必要と回答しており、国民的理解を得ながら、消費者、生産者双方にとってメリットのある農政に転換する機会が到来したとも言えます。 知事はこれまで、農業生産者が意欲を持って生産活動に取り組む何らかの支援策を検討すべきとし、繰り返しの提言を行ってまいりましたが、改めて旧民主党政権下で行われた戸別所得補償など、農家への直接支払制度を創設する必要性への御認識を伺います。 また、今、米と農業をめぐる議論が国民的なものとなっている時期を好機と捉え、全国知事会の農林商工委員長でもある達増知事が知事会をリードする形で、政府への農政の転換に対する政策提言を行うことができるのではないかと考えますが、御見解をお尋ねいたします。 次に、地球温暖化対策とGX-グリーントランスフォーメーションの推進についてお伺いをいたします。 第2次岩手県地球温暖化対策実行計画がつくられて4年が経過いたします。令和5年には計画の改訂を実施し、2030年には国の計画を大きく上回る2013年度比の温室効果ガス57%削減という意欲的な計画内容になっております。県自身も県有施設での積極的な再生可能エネルギーの導入と、省エネルギー化に取り組んできたところですが、県が掲げる政策の4本柱の一つのGXの推進をしっかりと図る上で、他都道府県を上回る実効性を伴った計画の進捗管理と、絶え間ないブラッシュアップが岩手県の存在感を高めていくことにつながります。 そこでまず、中間年を迎え、分野別省エネでの削減状況、再エネ導入による削減効果と再エネ電力自給率、森林吸収効果による削減状況、目標達成の見通しについて概略的にお示しいただくとともに、明確になった課題等の認識をお伺いいたします。 県は中間年である今年度には、その内容の見直しを含む計画の改訂にも言及しております。岩手県の温暖化対策における全国との優位性を考えた際、陸上風力発電と地熱発電の推定利用可能量がいずれも全国第2位であることに加え、今後、国が積極的な導入を目指している洋上風力発電においても、全国第6位と大きなポテンシャルを有しております。 県の現在の計画にはこの洋上風力発電は位置づけられておりませんが、洋上風力発電が実現すれば県の再エネ自給率が100%を超える可能性もあり、農業分野での自給率100%を維持している本県としては、エネルギーと食料の両面での優位性を国内外に示すことができます。 洋上風力発電は、部品調達やメンテナンスを通じた経済波及効果がより大きく広がる可能性があり、沿岸地区や県北地区の今後のGX推進による地方創生の軸となることが期待されます。 一方、関係者との調整の中で、再エネ海域利用法-海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律に基づく準備区域から有望区域に向けた取り組みがなかなか進まない現況下にあって、コスト上昇による洋上風力発電の事業化に向けた動きが減速している現状も見えてまいりました。 そこで伺いますが、中間見直しによる計画進捗を図る上で、県は本計画に洋上風力発電をどのように位置づけようとしているのか。そして、その可能性と課題は何かをお伺いいたします。 いわて県民計画(2019〜2028)の11のプロジェクトの一つに、水素利活用推進プロジェクトが位置づけられております。中間年を迎え、高い目標達成の道のりが楽観視できない現状を見たとき、温暖化対策の柱の一つに位置づけられた水素利活用をより具体的な形にしていく時期に来ていると思われます。早くに水素戦略に取り組み、先行する他県を追いかけて岩手県が水素利活用に本気で取り組むためには、改めて岩手県が取り組む意味と、他県に比較した優位性をしっかりと整理し、生かしていくことが必須であります。 水素製造にはさまざまな方法があり、その方法によってつくられる水素は、グレー、ブルー、グリーンに色分けされますが、CO2排出面とGX社会を目指す国と県の方向性から考えると、市場においてグリーン水素への期待と評価が今後最も高くなることは必然であります。 そこでお伺いいたします。県はグリーン水素製造に活用可能な再エネの余剰電力調査を行ってきたと思われますが、それをどのように把握されておりますでしょうか。県の広域振興局別の状況や他県との比較なども把握されていればお示しください。 報道によりますと、再エネによる発電能力が高まる一方、蓄電能力不足や送配電網整備のおくれなどから、電力会社による出力制御回数が増加しており、結果、利用されず捨てられてしまう電力量が、東北電力管内だけでも2024年度は2億763万キロワットアワーで、2023年の1.6倍となり、再エネ発電事業者への経営への影響も少なくないと言われております。 このように再エネ電力を有効活用していく観点からも、再エネ由来のグリーン水素利活用のモデルをしっかりと進めていくことが必要であり、具体的な水素製造拠点や蓄積拠点の整備を通じて、GXが新しい産業や経済活動の創出につながっていく工程を県民に見える形で示していく必要があります。 県は、令和7年には水素をつくり、ためて、使うという一連のモデルをつくることを目指しておりますが、検討状況をお示しください。 また、令和8年以降には、モデルを活用した具体的事業化を目指されているようですが、事業者の公募や誘致はどのように考えているのでしょうか。また、水素供給面と水素需要面のマッチングを考えたときに、水素製造拠点はどこが適地と捉えているのか、コスト面等から、岩手県に拠点をつくる他県比較での優位性をどう訴えていくのかお示しください。 企業局長に伺います。水力や風力、太陽光などの再エネから生み出された電気や工業用水の供給を通じて、県の産業振興などに大きな役割を果たしているのが県企業局です。企業局は新しい水源確保により水力発電の新規開発などの調査を継続中でありますが、そこで、この脱炭素社会実現に向けた取り組みの潮流が進む中、新たな地域貢献の柱となり得る水素製造などに関した具体的な研究に企業局として取り組む余地はないのか、お尋ねいたします。 障がい児施策についてお伺いいたします。 国会議員らの議員発議によって発達障害支援法が施行されたのは平成17年のことであります。その後、平成28年には、個人としての尊厳にふさわしい日常生活、社会生活を営むことができるように法律の一部改正が行われました。 こうした法律制定などが契機となり、診断やカウンセリングを受けるために医療機関を受診した発達障がい者数は年々増加しており、国の調査では、公立小中学校の通常学級に在籍する児童生徒の8.8%が発達障がいの可能性があるとしております。今後の受診体制の強化や早期発見に向けて環境が整えば、さらなる増加も予想されます。 このような中、こども家庭庁では、令和5年の補正予算によって5歳児健康診査支援を事業化し、母子保健法第13条によって任意とされている健康診査の推進に向けて補助制度を創設しております。 都道府県別の実施状況を見ますと、5歳児健診は令和4年度、全国平均で14%、岩手県内でも、令和4年度と令和5年度は三つの自治体の実施にとどまっております。大船渡市では昨年度、5歳児健康診査のモデル事業を認定こども園4カ所で実施し、5歳児の発達状況を確認し、就学前に必要な支援につなげようと試み、今後は市全体での公的な健診につなげていきたいとしております。 一方、健診実施の課題として、健診医の確保が難しい、実施方法がわからない、健診によってフォローが必要とされた子供や保護者へのフォローアップ体制構築が課題などとされており、国では集団健診に係る補助単価を5、000円に引き上げるとともに、フォローアップ体制の研修等の費用を予算化し、その後押しを進めようとしております。 そこで伺いますが、県はこの5歳児健診事業の推進の意義をどのように捉えているのでしょうか。また、この事業は基本的に市町村事業となるわけですが、国では都道府県事業として、関係団体との調整や広域連携の実施等への調整、研修についての補助事業メニューが準備されておりますが、表面化した課題などへの解消に向けた県としての市町村支援のあり方をどのように考えているのか伺います。 発達障がい児等への広範な支援の拠点となるのが県立療育センターです。このセンターには、各種法律の裏づけのもとで設置された、入所部門、在宅支援部門、相談支援部門、診療部門などが総合的に配置されており、発達障がい児等にとっての医療、保健、福祉の拠点施設となっております。特に当事者や保護者にとって期待されるのが、八つの診療科で構成される医療施設ではないかと思われますが、直接的に子供たちの診断や診療などを行う児童精神科、小児科については、児童精神科の医師は1名、小児科医師は6名であり、今後増加が予想される発達障がい児の全県の拠点体制としては決して十分なものではないと思慮されます。 厚生労働省が2020年に公表した発達障がい児診断の初診待ちが全国平均で2.6カ月、1年以上かかったケースもあるとされております。私の周りでも県立療育センターの受診が数カ月先となっているなど、早期の受診を望む声が届けられておりますが、県は現状と要因をどのように捉えているのでしょうか。 また、国においては2019年度から、心理検査や成育歴の聞き取りなど、発達障がいの診断に必要なアセスメントの一部を児童発達支援センターなどに委託することができる補助事業が創設されておりますが、本県における児童発達支援センター等との連携や委託状況はどのようになっているのか伺います。 こうした状況の背景にあるのは、児童精神科医の絶対数の不足であり、認定医資格取得に向けた育成期間の長さや子供への問診力などの高いスキル取得への難易度の高さなどが指摘されております。県では県内の児童精神科医の現状と課題をどのように把握しているのでしようか。 他県では保護者等からの要望を受けて、県立の医科大学に寄附講座を設けて専門医の育成に県が主体的に乗り出すとの報道もあり、また、初診待ちの状況と医師の負担解消に向けて、発達障がい診断にオンライン診療を積極的に導入している流れができているようでありますが、この二つの取り組みについて、県の状況や取り組み方針についてお伺いをいたします。 最後に、再発防止岩手モデルについてお伺いいたします。 県立盛岡第一高等学校と県立不来方高等学校バレーボール部の指導のあり方をめぐって、その渦中にあった生徒の重大事案が発生したことを受けて、再発防止岩手モデルが策定されて1年が経過いたしました。 事の発端は、平成21年ll月に、当時、盛岡第一高校に在籍し、バレー部に所属していた生徒が授業に出席できなくなったことに関し、被害生徒関係者から告訴状が提出された後に、民事訴訟を提起されたことに始まります。告訴については不起訴決定とされ、民事訴訟については盛岡地方裁判所での判決後、仙台高等裁判所で控訴審が行われ、平成31年の仙台高裁の判決が確定判決となっております。 しかし、その間、対象となった教員の不来方高校への異動後の平成30年7月にバレー部所属の生徒の重大事案が発生。これを受けて、県教育委員会は重大事案に関する調査委員会を設置。委員会は合計23回開催され、当該高校生徒へのアンケート調査と関係者への聞き取り調査を行い、明らかになった事実に基づいて検討、考察した結果を調査報告書として県教育委員会へ提出いたしました。 この報告書における三つの方針の提言を受け、県教育委員会は令和2年ll月に具体的な岩手モデル策定のため、外部委員を含む22名の委員で構成される策定委員会を設置、令和6年3月までに計12回の委員会を開催、協議が終了したことを受けて、昨年5月に再発防止岩手モデルが策定され、公表に至ったのは御承知のとおりであります。 また、この間には、モデル策定作業と並行して非違行為に関する事実確認が行われ、指導に携わった顧間教諭が懲戒免職になるとともに、関係した県教育委員会職員も県教育委員会の基準に添った形で処分を受けております。 盛岡第一高校で事の発端の事案が起き、民事訴訟が起こされてから10年、平成30年に重大事案が発生し、調査委員会が設置されてから7年になりますが、策定委員会が設置され、3年半で12回に及ぶモデル策定協議が行われてきた経過や、この間の民事訴訟における判決、調査委員会、策定委員会等で審議や議論され明らかになった事実関係について、県教育委員会はどのように整理されてきたのでしょうか。 加えて、多くの時間と人員を投入して策定にこぎつけた岩手モデルを客観的にどのように評価しているのかお伺いいたします。 岩手モデル策定に向けた委員会が開催されている中、令和5年10月には、岩手モデル策定委員会の外部委員5名から、事の発端となった盛岡第一高校バレーボール部にかかわる調査検証委員会設置の要望が出され、あわせて令和6年10月には、県議会に盛岡一高バレーボール部に関わる調査検証委員会設置についての請願が提出され、文教委員会において審査が続けられております。 県教育委員会では令和5年10月に出された要望書に対し、令和6年6月に検証委員会を設置しない旨の回答を行いましたが、令和6年9月に2名の外部委員の連名で、県議会議長宛てに調査検証委員会の設置を求める旨の意見書が出されたところであります。 このような経緯を踏まえ、改めて県教育委員会が検証委員会設置の必要性を認めなかった理由をお伺いいたします。 私は今回の請願提出を受け、担当する文教委員会のメンバーの一人として、請願提出を重く受けとめ、改めて二つの事案の経過、策定された岩手モデルの内容、出された要望書への県の見解と要望者や関係者の見解の相違点、また、民事訴訟での盛岡地裁と仙台高裁の判決文等に何度も目を通してまいりました。また、請願提出者からの生の声とその思いを直接伺うこともできました。 その上で、私個人的には、請願者の思いに理解はいたしますが、請願者が求める公平な立場による厳正な判断が当該顧問教諭、盛岡第一高校、県教育委員会それぞれに対し、盛岡地裁と仙台高裁において下されていることなどを考えたとき、今後力を注ぐべきは、二つの重い事案の発生を受けて、二度とこのような事案を発生させないという岩手モデルヘの信頼性の向上、それを実現するための教育現場への落とし込みの実践と定期的な見直し、バージョンアップの仕組みを機能させることではないかと考えます。 調査検証委員会では三つの方針と提言がなされましたが、そこには掲げられた方針と提言が単なる努力目標とされてはならず、県教育委員会の主導のもとで確実に遂行されなければならないと記されており、まさにそこが事の本質であろうと考えます。 そこで教育長に伺いますが、岩手モデルが教育現場の中で具体的研修等を通じてどのように落とし込まれ、実践されているのか、そして、1人1台端末等を利用した、こころの相談室がどのように機能しているのかお伺いいたします。 加えて、策定後1年を経て、岩手モデルについて、自己点検と外部専門家によるモニタリングがどのように行われているのか、また行われようとしているのか。国の動向や学校実態との整合性を検証し、必要に応じた改正も記されておりますが、現在はどのような作業が行われているのかお伺いいたします。 以上で私の一般質問を終わります。御清聴いただきまして、まことにありがとうございました。(拍手) 〔知事達増拓也君登壇〕 〇知事(達増拓也君) 関根敏伸議員の御質問にお答え申し上げます。 まず、岩手県政150周年記念事業の最終年度における取り組みについてでありますが、記念事業の推進に当たっては、岩手県の歴史を振り返り、岩手県の未来を展望するという目的をしっかりと見据え、取り組みを進めていくことが重要であり、このような考え方のもと、今年度においては、橋野鉄鉱山世界遺産登録10周年記念事業、南米への次世代人材派遣事業、県内プロスポーツクラブと連携した取り組みなどを新たに実施し、さらなる展開を図っていくこととしています。 来年度は、県政150周年記念期間の最終年度となることから、次世代を担う若者にも参画していただきながら、締めくくりとなるさまざまな行事を展開していきたいと考えており、まず、明治9年に現在の岩手県の県域が確定してから、ちょうど150周年の記念日となる令和8年5月25日に、記念講演やこれまでの県勢功労者表彰受賞者の事績紹介などを実施する記念式典を開催したいと考えております。 これに加え、秋ごろには、東日本大震災津波からの復興の姿や三陸地域の多様な魅力を発信する観点から、沿岸部において市町村、企業、関係機関等と連携し、県民の記憶に残る記念イベントを開催したいと考えており、沿岸地域への誘客拡大という観点も踏まえ、実行委員会において引き続き議論を行っていただきながら、岩手県の未来につながる集大成としての事業も含め、検討を進めてまいります。 次に、ソフトパワー戦略についてでありますが、知事就任以来、岩手県のさまざまな魅力や信頼性をソフトパワーとして国内外に発信してまいりました。 この間、三つの世界遺産登録のほか、希望郷いわて国体・いわて大会や、ラグビーワールドカップ2019岩手・釜石開催の成功など、岩手県のソフトパワーが東日本大震災津波からの復興の力となり、地域振興の力になってきました。 最近では、スポーツ分野や全国的な受賞が相次ぐ文学や合唱の分野などで、若い世代を中心に本県出身者が国内外で活躍しており、県民のみならず、全国、世界を元気づけ、感動を与えています。 さらに、盛岡市などの街並みや日常風景、みちのく潮風トレイル、伝統芸能、農林水産物や食文化、伝統工芸品などが世界から高い評価を受けており、岩手県の魅力にひかれた世界中の人々が、岩手県とつながり、岩手県を訪れています。 このように、岩手県のソフトパワーがますます高まっている今、こうした岩手県の価値や魅力を、お互いに幸福を守り育てる希望郷いわての実現、特に新しい地方創生につなげていくことが重要であり、県では、若者、女性のエンパワーメントや関係人口、交流人口の創出、インバウンド観光や輸出の拡大など、ソフトパワーの考え方に基づく施策を展開しています。 関根敏伸議員御指摘のように、県政150周年事業を契機とし、積極的な情報発信やさまざまな事業を通じて、岩手県の価値や魅力を改めて県内外の皆さんと共有する機会にするとともに、ソフトパワー戦略の考え方や視点を重要な方策として位置づけ、県政を推進していきたいと考えます。 次に、いわて農業生産強化ビジョンについてでありますが、日本の農業が危機的状況に直面している今、この岩手県から、あるべき日本の農業の姿を実現するよう、農業生産の増大や人材の確保、育成など、本県農業の強化に向け、市町村、関係団体、生産者や消費者団体等との意見交換を行いながらビジョンの策定を進めてきました。 その中で、生産者等からは、次世代が意欲を持って農業に従事できるものにしたいという強い願いを持った意見が寄せられています。 ビジョンの最終案においては、素案における施策推進の三つの柱に、地域ごとの展開方向と試験研究の推進を加え五つの柱としたほか、農業生産の目標に、食料自給率と農業産出額に加え、新規就農者数を掲げました。 この目標の実現に向け、農業生産の増大については、県オリジナル水稲品種の普及による米の生産拡大、高温等の気候変動に対応した品種開発、スマート農業技術の導入等による生産性の向上、水田の大区画化や地域のニーズに合わせた生産基盤の整備、家畜防疫対策などの取り組みを強化していきます。 本県農業の次代を担う意欲ある新規就農者の確保、育成については、新規就農者の経営の安定化や、若い世代の就農意欲の喚起などの次世代の生産意欲の向上、円滑な経営継承の推進、県立農業大学校の機能強化などに取り組んでいきます。 今般の米価高騰により農業に対する消費者の関心が高まっている中、ビジョンに基づき、本県の安全、安心で高品質な農畜産物を安定的に供給するという方向性を広く情報発信し、消費者の生産現場に対する理解も深めながら、あらゆる主体が一体となって、ビジョンを推進してまいります。 次に、戸別所得補償制度についてでありますが、国では、世界的な食料需要の増加や供給の不安定化、資材価格の高騰など、食料、農業、農村を取り巻く情勢が大きく変化する中、国民に対し食料を安定的に供給できるよう、食料・農業・農村基本法を改正しました。 農業経営のセーフティーネットについては、収入の減少を補填する収入保険制度等にとどまり、資材価格の高騰に対応していないところであり、国は、生産者が将来にわたり意欲を持って生産活動に取り組むことのできる何らかの支援策を検討すべきであります。 今般の米価高騰への対応については、本質的には、米の生産量を確保した上で、消費者の不安感を解消していくことが重要であります。 県では、国に対し、米の適正な価格形成に向け、生産者が再生産可能な米価の維持、安定と、消費者が購入しやすい価格に十分配慮した実効性ある対策を要望しており、生産者が安心して米生産ができるよう、国は所得補償制度の導入を真剣に検討すべきと考えます。 これまで、全国知事会の農林商工常任委員長として、国に対し、厳しい経営環境に置かれている生産者の状況を踏まえ、総合的かつ効果的なセーフティーネットの構築などを要望してきたところであり、生産者が将来にわたり意欲を持って生産にいそしみ、日本全体として食料自給率を高めていくことができるよう、全国知事会でも農林商工常任委員長として議論をリードし、あるべき政策を取りまとめ、国に働きかけながら全力を尽くしてまいります。 その他のお尋ねにつきましては、企画理事及び関係部局長から答弁させますので、御了承をお願いします。 〔企画理事兼保健福祉部長野原勝君登壇〕 〇企画理事兼保健福祉部長(野原勝君) まず、5歳児健診についてでありますが、5歳児健診は、子供の身体的、社会的発達状況を就学前に観察し、フォローするための健診であり、子供の特性に応じて就学前の早期に介入することで、保護者の気づきを促したり、子供の適応力向上が期待されます。 一方で、市町村における健診の実施に当たっては、全国的に医師や心理職などの専門職の確保や、健診により支援が必要と判定された子供に対するフォローアップ体制の確保が課題であると認識しております。 県では、本年5月に、医師や心理職、教育関係者、既に5歳児健診に取り組んでいる市町村などと、5歳児健診あり方会議を新たに開催し、健診実施に当たっての本県の現状と課題について共有したところであります。 今後は、医師や臨床心理士の人材育成など、会議の中で共有された課題や意見を踏まえ、市町村における5歳児健診の円滑な実施と適切なフォローアップが図られるよう、市町村の実情に応じた健診の実施体制の構築を支援してまいります。 次に、県立療育センターの現状と課題についてでありますが、県ではこれまで、発達障がいの診断が可能な医師の確保など診療体制の強化に取り組んでまいりましたが、近年、再診も含め外来患者数が増加傾向にあり、発達面の診断を目的とした診察については、初診まで平均5カ月程度要しているものと承知しております。 発達障がいは、診断の難しさから、市町村などからの事前情報がない場合、複数回の面談や臨床心理士による詳細な検査が必要になるため、診断までに日時を要することなどが要因であると考えております。 診断期間の短縮には、身近な地域での相談支援において一定程度のアセスメントが行われることが重要でありますことから、県では、療育センター内に設置する発達障がい者支援センターによる市町村及び地域の支援機関への助言支援、相談支援専門員やかかりつけ医を対象とした研修の実施などにより、地域における発達障がい児への対応力の向上を図ってまいりました。 昨年度開催いたしました、有識者等で構成する岩手県発達障がい者支援体制整備検討会議では、身近な場所で必要な支援が受けられる体制づくりに向け、市町村の療育教室や児童発達支援事業所との連携、市町村における児童発達支援センターの設置促進などについて提言がなされたところであり、こうした提言を踏まえながら、引き続き、市町村及び関係機関と連携しながら、待機児童の解消と適切な支援につながるよう体制整備に取り組んでまいります。 次に、児童精神科医の現状と課題についてでありますが、初診待ちの長期化の解消に向けては、発達障がいの診断が可能な小児科医や児童精神科医の確保が重要と捉えております。 本県では、奨学金制度を活用して小児科医等の確保に向けた取り組みを進めているところでありますが、児童精神科医については、認定医となるまでに精神科での一定程度の臨床経験を要することなどの要件があることから、全国的にもその数が限られているものと認識をしております。 本県では、県の寄附により岩手医科大学に設置された障がい児者医療学講座から療育センターへの小児科医の診療応援を行っているほか、国の事業を活用し、地域のかかりつけ医に対する発達障がい児への対応力向上を目的とした研修を行うなど、診療体制の強化に向けて取り組んでいるところであります。 オンライン診療につきましては、患者の通院負担の軽減や地域で専門的医療が受けられることなどの効果が期待されるところであり、県では、オンライン診療に必要な設備整備の補助を実施しておりますが、発達障がいの診断へのオンライン診療導入の有効性については、他県の事例なども参考に、関係者等の意見も伺いながら検討を進めてまいります。 〔ふるさと振興部長村上宏治君登壇〕 〇ふるさと振興部長(村上宏治君) 県政150周年記念事業の取り組み実績と課題についてでありますが、記念事業の実施に当たりましては、各界が参画する実行委員会で事業内容を検討いただきながら取り組みを進めているところであり、これまでの3年間で、創立150周年を迎える小学校と連携した、児童の岩手県に対する夢や希望等を伺う、岩手・夢アンケートの実施、歴史的な出来事や県民生活を記録した映像、記事などを収録したデジタルアーカイブの公開、世界の中の地方創生が人口減少対策の視点からも有効であることを発信する、いわて未来シンポジウムの開催など、次代へつながるさまざまな取り組みを実施しているところであります。 こうした取り組みにより、さまざまな機会を通じて県民の皆様に県政150周年記念事業に触れていただいているものの、十分な浸透までには至っていないものと認識しておりまして、残された今年度及び来年度の2年間の取り組みを通じてさらなる周知を図り、県内外からの岩手県への関心を高め、県民の皆様が未来に向かっていけるような取り組みを実施していく考えであります。 〔農林水産部長佐藤法之君登壇〕 〇農林水産部長(佐藤法之君) 米の価格をめぐる状況についてでありますが、国の公表資料では、今回の米価格の高騰を受け、流通段階ごとの価格上昇の状況について、本年5月現在で、生産者から農協等の集荷業者への販売価格は、精米5キログラム当たり約1、800円で、前年同期と比較して約5割増加、集荷業者から卸売業者への販売価格は、同じく約2、300円で、約6割増加、消費者に販売される小売価格は、同じく約4、200円で、約2倍となっています。 また、こうした状況について、全体として供給に不足は生じているものではないが、集荷の大宗を担う集荷業者に米が集まらず、通常の供給ルートでない流通がふえたこと、このため、例年、集荷業者から購入していた卸売業者等は、不足分を他の事業者から比較的高い価格で入手する必要が生じたことなどと分析していると承知しています。 県では、これまで全農岩手県本部や卸売業者の協力のもと、県内や主な販売先である首都圏、関西圏、中京圏の流通量を調査していますが、米の流通は都道府県単位では完結せず、国全体での対応が極めて重要と考えています。 今般、国では、米流通の実態の把握の強化に向け、販売や集荷を担っている約7万の事業者全てを対象に、集荷、仕入れや販売、在庫に関する調査を行うとともに、中食、外食、小売、食品製造業者等についてヒアリングを行うこととしています。 県としても、こうした米の流通全体の状況を明らかにすることは重要と考えており、7月下旬に公表予定の調査結果を注視してまいります。 〔環境生活部長中里裕美君登壇〕 〇環境生活部長(中里裕美君) まず、第2次岩手県地球温暖化対策実行計画の中間点における進捗状況についてでありますが、省エネによる分野別の削減状況については、2021年度の温室効果ガス排出量が、基準年である2013年度に比較して、家庭部門では58万9、000トン、産業部門では91万5、000トン、業務部門では50万1、000トンの削減となったところでございます。 また、再生可能エネルギーの導入による削減効果73万1、000トンと、森林吸収による削減効果162万5、000トンを合わせますと、2021年度の削減量は、全体で399万3、000トン、排出削減割合は27.7%となり、2030年度の目標である57%の削減に向けて、おおむね順調に推移していると考えております。 さらに、再エネについては、2021年度以降も導入が進んでおり、直近の2023年度におきましては、導入量は1、967メガワット、再エネによる電力自給率は、2030年度の目標の66%に対し45.7%まで割合が高まってきているところでございます。 次に、課題でありますが、2030年度の削減目標を確実に達成するためには、エネルギー、産業、交通など、あらゆる分野で一層の取り組みを進めていく必要があり、県民や事業者、市町村等との連携、協働が欠かせないと認識しております。 このため、県では、県内103の機関、団体が参画する温暖化防止いわて県民会議を中核といたしまして、県民、関係機関、団体、行政が一体となり、各部門の省エネルギー化などに取り組んでまいります。 また、再生可能エネルギーによる電力自給率の目標を達成するためには、さらなる導入拡大が必要であり、送配電網の充実、強化と、環境との調和を図ることが必要であると認識しております。 このため、送配電網の拡充、強化について、継続して国に要望していくとともに、環境保全を図るための適正立地と、地元のメリットにつながる地域裨益の二つの考え方に即した取り組みを進めてまいります。 次に、洋上風力発電についてでありますが、本県においては、海洋エネルギーの利活用に向け、久慈市沖、洋野町沖などで取り組みを進めております。 現在、最も取り組みが進んでいる久慈市沖においては、令和3年9月に再エネ海域利用法-海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律に基づく準備区域に整理され、次の段階の有望区域の整理を目指しているところでございます。 洋上風力発電は、関連する産業の裾野が広いことから、多様な産業の集積や地元企業の参入による雇用の増加など、大きな経済効果が期待される一方、本県の海域は、県内外の漁船が多数操業している優良な漁場であることから、関係者間の合意形成が重要であると考えております。 今後、順調に手続が進んだ場合であっても、洋上風力発電の実現は、第2次岩手県地球温暖化対策実行計画の目標年度である2030年度以降となる可能性が高く、当該計画において洋上風力発電による電力量を位置づけることは難しいと考えております。 このため、本年度実施する計画中間年の見直しにおいては、環境審議会の議論等を踏まえながら、2050年度の温室効果ガス排出量の実質ゼロへの道筋として、洋上風力発電を位置づける可能性について検討してまいりたいと考えております。 次に、水素製造に活用可能な再生可能エネルギーの把握状況についてでありますが、水素は、利用時に二酸化炭素を排出しないことから温室効果ガス排出削減に有効とされており、県では、低炭素で持続可能な社会の実現に向け、本県の豊富な再生可能エネルギー資源を最大限に活用した、いわゆるグリーン水素に着目しているところでございます。 このため、令和6年度に、水素製造に活用可能な再生可能エネルギーのポテンシャルや、産業部門等において、化石燃料からグリーン水素への燃料転換が想定される水素需要ポテンシャルの推計を行いました。その結果、全ての広域振興圏において一定のポテンシャルが確認され、グリーン水素利活用の実現可能性が見えてきたと考えております。 特に、水素製造ポテンシャルにつきましては、県央、県南、県北広域振興圏で高く、水素需要ポテンシャルについては、ボイラーなどの高温域の熱を必要とする事業場が多く存在する県南や沿岸広域振興圏で高いと推計されたところでございます。 本県の水素製造ポテンシャルについて、他県と比較する統計データ等がないため、一概に申し上げることはできませんが、山梨県などにおいて、地産地消のグリーン水素を用いて工場等の燃料転換を進めている事例も承知しており、このような他県の取り組みも参考にしながら、本県におけるグリーン水素の利活用を推進してまいりたいと考えております。 次に、水素利活用モデルの検討状況についてでございますが、本年度は、昨年度実施しましたポテンシャル調査の結果を踏まえ、県内でのグリーン水素の利活用を見据えた事業モデルの検討や、利活用の可能性の高い地域の抽出を進めることとしております。 この検討に当たりましては、プロポーザルによる受託候補者の選定を実施いたしまして、現在は、提案のあった内容を踏まえ、契約に向けて具体の実施内容を調整しているところであり、工業団地や物流拠点等での活用を見据えた事業モデルの検討のほか、産業部門における事業者の利活用条件や燃料転換に向けたコストも含む課題を明らかにしながら、適地や事業性の検討を行うこととしております。 今後の事業者の誘致や水素利活用に向けた需給マッチングなどの具体の取り組みにつきましては、本年度のモデル構築の成果を踏まえ、適地選定を含めて検討していく考えでありますが、本県が持つ再生可能エネルギー資源を最大限生かした水素利活用の実現により、生産や経済活動で求められる脱炭素化が岩手県で実現できることを訴えてまいりたいと考えております。 〔企業局長小島純君登壇〕 〇企業局長(小島純君) 水素製造の研究などの取り組みについてでありますが、水素の利活用は、脱炭素社会の実現に向けた重要な取り組みの一つであり、企業局におきましても、水素利活用推進プロジェクトワーキングへの参加や関連施策への財政支援などを通じ、県の取り組みに寄与してきたところでございます。 一方、企業局では、高経年化した発電所の再開発や修繕、改良工事、新たな水需要に対応するための浄水場の建設など、電気事業、工業用水道事業ともに多様な課題に直面しております。 企業局といたしましては、まずは、これらの課題解決のために限られた財源や人員などの経営資源を最大限活用する必要があると認識しており、引き続き、クリーンな電力や良質な工業用水の安定供給を通じまして、脱炭素社会の実現や地域産業の振興に貢献してまいります。 〔教育長佐藤一男君登壇〕 〇教育長(佐藤一男君) まず、再発防止岩手モデル策定に係る事実関係の整理とモデルの評価についてでありますが、令和2年7月に取りまとめられた、不来方高校での生徒自死事案に係る第三者調査委員会の報告書における提言を受け、県教育委員会では、外部有識者の参画を得て、再発防止岩手モデル策定委員会を設置し、再発防止策の策定とそのための調査に取り組んできました。 策定委員会では、盛岡第一高校での顧問教諭の指導に関し被害生徒御家族の訴えがあった平成21年11月から、不来方高校で自死事案が発生した平成30年7月までの期間を対象として、県教育委員会が保有していた資料や第三者調査委員会の報告書の内容、民事訴訟で認定された事実、さらには、県教育委員会及び学校の教職員33名からの聞き取り結果などをもとに事実関係を整理してきました。 整理作業に当たっては、当初から策定委員会の外部委員の参画のもと、資料や情報を共有の上、事実関係の整理の仕方や調査に不足している点等に関して御意見をいただきながら進めてきたところです。 なお、策定委員会は、一般の傍聴者等も入れた全面公開の形で開催し、第3回策定委員会からは、御遺族及び被害生徒御家族がオブザーバーとして参加、御意見をいただきながら協議、検討を進めてきました。 このようにして整理した事実関係に基づき、計12回の策定委員会開催を経て、令和6年5月に再発防止岩手モデルとして取りまとめたものです。 策定後は、県立学校はもとより、市町村立学校も含めて全県的に研修などの具体的な取り組みを行っているところであり、不適切な指導の根絶に向け、教職員等一人一人の意識の醸成が進むなど、岩手モデルが浸透してきているものと認識しています。 次に、調査検証委員会設置に係る県の対応方針についてでありますが、県教育委員会としては、盛岡一高事案については、民事訴訟で事実認定が行われているほか、岩手モデル策定の過程において、当時の学校及び県教育委員会関係者に対し、可能な限りの調査を行っており、事実関係は相当程度明らかになっていること、当該事案に関し、事実関係の部分で見解等に相違がある部分については、被害生徒御家族の御認識を岩手モデルの中で併記する形で整理していること、事案の発生から相当期間が経過し、当時の関係者の記憶が定かではない状況であり、調査を第三者に委ねた場合においても新たな事実が明らかになることが期待できないこと、こうしたことから、調査検証委員会を設置しないこととしたものです。 次に、岩手モデルの取り組み状況とこころの相談室の機能についてでありますが、令和6年5月に岩手モデルを策定した際には、臨時の県立学校長会議を招集し、私が直接、不適切な指導を許さない風土の醸成と適切な人事管理を行うよう指示するとともに、児童生徒や保護者に対しても、学校を通じてモデルの周知を図りました。 また、令和6年度から、県教育委員会事務局内に服務管理監を設置し、教職員等による児童生徒への不適切な指導等に迅速、的確に対応する体制を整備しました。 学校現場における不適切な指導の根絶に向けた取り組みとしては、故人の命日である7月3日を中心として毎年7月上旬に、再発防止への教職員等の意識を高めるため、全県立学校で実施するTSUBASAモデル研修、不適切な指導の根絶に向けた各学校の宣言、児童生徒の人権を尊重した指導を行うことについての教職員等一人一人の宣言、管理職を対象とした研修でのケーススタディーやグループワーク、部活動指導者研修や援助希求に係る研修などを実施しているところです。 また、1人1台端末等を活用し、児童生徒が抱えるさまざまな悩みや不安の相談窓口として整備した、こころの相談室については、相談内容は直接副校長に届く体制とし、希望に応じて面談を実施するなど、児童生徒に寄り添った対応を行っているところです。 次に、岩手モデルの定期的な見直し作業についてでありますが、岩手モデルが将来にわたり実効性を確保していくためには、継続的な点検と不断の見直しを行うことが重要と認識しており、現在は、各学校における取り組み状況等について、校長へのヒアリングを通じて確認しているところです。 今後は、学校及び県教育委員会が取り組みの自己点検を実施し、その結果を踏まえて、外部専門家による現地確認と改善に向けた指導、助言が行われる予定です。これらのモニタリングを通じてそれぞれの取り組みを検証し、必要に応じて岩手モデルの改正を行うこととしております。 本県において、教職員等による暴力、暴言等の不適切な指導により、児童生徒のかけがえのない命が奪われるようなことを二度と起こさないよう、県教育委員会、市町村教育委員会、学校、教職員等が一丸となって、不適切な指導の根絶に向けた取り組みを推進してまいります。 〇議長(工藤大輔君) 以上をもって関根敏伸君の一般質問を終わります。 〇議長(工藤大輔君) この際、暫時休憩いたします。 午後2時11分 休 憩 出席議員(47名) 1 番 田 中 辰 也 君 2 番 畠 山 茂 君 3 番 大久保 隆 規 君 4 番 千葉秀幸 君 5 番 菅 原 亮 太 君 6 番 村 上 秀 紀 君 7 番 松 本 雄 士 君 8 番 鈴 木 あきこ 君 9 番 はぎの 幸 弘 君 10 番 高橋 こうすけ 君 11 番 村 上 貢 一 君 12 番 工 藤 剛 君 13 番 小 林 正 信 君 14 番 千 葉 盛 君 16 番 菅野 ひろのり 君 17 番 柳 村 一 君 18 番 佐 藤 ケイ子 君 19 番 高 橋 穏 至 君 20 番 佐々木 宣 和 君 21 番 臼 澤 勉 君 22 番 福 井 せいじ 君 23 番 川 村 伸 浩 君 24 番 ハクセル美穂子 君 25 番 高 田 一 郎 君 26 番 木 村 幸 弘 君 27 番 佐々木 朋 和 君 28 番 吉 田 敬 子 君 29 番 高 橋 但 馬 君 30 番 岩 渕 誠 君 31 番 名須川 晋 君 32 番 軽 石 義 則 君 33 番 神 崎 浩 之 君 34 番 城 内 愛 彦 君 35 番 佐々木 茂 光 君 36 番 佐々木 努 君 37 番 斉 藤 信 君 38 番 中 平 均 君 39 番 工 藤 大 輔 君 40 番 郷右近 浩 君 41 番 小 西 和 子 君 42 番 高 橋 はじめ 君 43 番 五日市 王 君 44 番 関 根 敏 伸 君 45 番 佐々木 順 一 君 46 番 岩 崎 友 一 君 47 番 千 葉 伝 君 48 番 飯 澤 匡 君 欠席議員(1名) 15 番 上 原 康 樹 君 説明のため出席した者 休憩前に同じ 職務のため議場に出席した事務局職員 休憩前に同じ 午後2時27分 再 開 〇議長(工藤大輔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1、一般質問を継続いたします。千葉伝君。 〔47番千葉伝君登壇〕(拍手) |
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