令和7年2月定例会 第9回岩手県議会定例会会議録

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〇環境福祉委員長(佐々木宣和君) 発議案第1号につきまして、環境福祉委員会提案でありますので、委員長であります私から、提案理由の説明を行います。
 発議案第1号ゲノム編集技術応用食品の取扱いについて表示等を含めた更なる検討を求める意見書でありますが、今期定例会において、請願陳情受理番号第53号ゲノム編集食品の表示等を含めた更なる検討を求める意見書提出の請願が、環境福祉委員会に付託され、採択と決定したことに伴い、意見書を提案するものであります。
 その趣旨を御説明いたしますと、ゲノム編集技術応用食品とは、特定の機能を付与することを目的として、染色体上の特定の塩基配列を認識する酵素を用いて、その塩基配列上の特定の部位を改変するゲノム編集技術を用い得られた生物の全部または一部に該当する食品等のことであり、大学の研究者がベンチャー企業を立ち上げるなど、さまざまな研究が進められています。
 ゲノム編集技術応用食品のうち、特定の遺伝子を挿入してつくられ、最終的に外来の遺伝子及びその一部を含むものについては、遺伝子組み換え食品として扱われ、生物多様性への影響評価や食品安全性審査及び遺伝子組み換え食品表示制度等が存在していますが、ゲノム編集技術応用食品のうち、遺伝子組み換え食品に該当しない食品については、そのDNAの変異は自然界または従来の品種改良で起こる変化の範囲内であるとの理由で、国への情報提供や届け出の必要はあるものの、生物多様性への影響評価及び食品安全性審査は行われず、食品表示義務もありません。
 日本においては、令和元年にゲノム編集技術応用食品の販売が解禁され、既にトマト、トウモロコシ、ジャガイモなどの農産物やマダイ、トラフグ、ヒラメなどの水産物の届け出が受理されています。そのうちの幾つかは既に市場に流通しており、今後、届け出される品目がふえることが予想されます。
 ゲノム編集技術応用食品は、メリットが強調され、国内で次々と開発されようとしていますが、開発途上の技術であり、遺伝子の人為的操作により予期せぬ変異を起こしたり、新たな毒性やアレルギーを誘発するのではないかと問題視する科学者もいます。
 また、ゲノム編集された種子であることを知らずに植えてしまった場合、普通の作物への交雑による影響はないかなど、農林水産業や環境への影響を心配する生産者もいます。
 消費者基本法では、消費者には、必要な情報及び教育の機会が提供される権利と自主的かつ合理的な選択の機会が確保される権利があるとしていますが、現在、ゲノム編集技術応用食品に関する情報が十分に消費者に伝わっている状況とは言いがたく、さらに、食品表示もないため、ゲノム編集技術応用食品を利用したい人がみずからの意思で選ぶことができず、逆に、ゲノム編集技術応用食品を避けたい人が知らずに食べてしまうことになるため、表示を求める声が広がっています。
 以上のことから、本意見書案においては、ゲノム編集技術応用食品の取り扱いについて、消費者の懸念に応えるような情報提供を一層進め、表示等を含めたさらなる検討を行うよう国に要望しようとするものであります。
 以上をもって提案理由の説明を終わります。
〇議長(工藤大輔君) これより質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
 ただいま議題となっております発議案第1号は、委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項の規定により、委員会の付託を省略いたします。
 これより討論に入るのでありますが、通告がありませんので、討論なしと認め、討論を終結いたします。
 これより、発議案第1号ゲノム編集技術応用食品の取扱いについて表示等を含めた更なる検討を求める意見書を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(工藤大輔君) 起立多数であります。よって、発議案第1号は、原案のとおり可決されました。
   
   日程第87 発議案第2号令和7年度岩手県最低賃金改正等に関する意見書及び日程第88 発議案第3号最低賃金改正等に関する意見書
〇議長(工藤大輔君) 次に、日程第87、発議案第2号及び日程第88、発議案第3号を一括議題といたします。
 提出者の説明を求めます。臼澤商工建設委員長。
   〔商工建設委員長臼澤勉君登壇〕

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