令和7年2月定例会 第9回岩手県議会定例会会議録

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〇19番(高橋穏至君) 自由民主党の高橋穏至でございます。本日最後の一般質問となります。よろしくお願いします。
 前回の一般質問は、第2期当選後初の9月定例会でしたので、昨年は一般質問の登壇機会がございませんでしたが、ちょうど1年前、予算特別委員会で総括質疑の機会をいただきました。そこで、この1年間の県政の取り組み状況を含めて質問させていただきます。
 最初に、人口減少対策についてであります。
   〔副議長退席、議長着席〕
 昨年私が行った令和6年2月定例会予算特別委員会での総括質疑において、令和6年度事業の成果として目指す目標、指標の質問に対して、合計特殊出生率は1.42、県外からの移住、定住者数は2、030人、女性の全国との賃金格差は87.0%、結婚サポートセンター会員における成婚者数は115人、食事券を発行するマッチング250組、U・Iターン就職者数2、000人という答弁をいただきました。
 そこで、現時点の状況について順次伺います。合計特殊出生率について、昨年6月14日に令和6年度第1回岩手県人口問題対策本部会議が開催され、本県の人口の動向等について全国の状況とあわせて報告、分析され、少子化対策と社会減対策について、本県の令和6年度の取り組み及び広域振興局の情勢について協議されております。また、9月12日に開催された第2回の会議では、現在の情勢等を踏まえて、今後、令和7年度の方向性について協議しております。
 第1回会議資料で、令和5年度における出生数、合計特殊出生率等が示され、本県は、全国とともに出生数、合計特殊出生率が減少しています。合計特殊出生率については、先ほど質問した令和6年度目標1.42に対して、令和5年度の実績が全国の1.20より低い1.16で、昨年の1.21から0.05ポイント下がっています。全国的に低下している中ではありますが、全国で39位、東北地方で4位となっています。
 そこで、現時点での令和6年度の見込みについて所感を伺います。
 また、全国を見ると、増加している県はありませんが、北陸地方、中国地方、沖縄県を含む九州地方が比較的高く、岩手県の目標としている1.42を上回る県は、福井県、鳥取県、島根県、佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県と9県あります。
 第1回岩手県人口問題対策本部会議では、人口の自然減に関係する数値として、出生数、婚姻数、有配偶率、有配偶出生率などがあり、本県における少子化要因について子細な分析がなされておりますが、先ほどの出生率の高い県に比べて、特に岩手県特有の課題をどう捉えているのか、あわせて伺います。
 以下は、降壇して質問席で質問させていただきます。
   〔19番高橋穏至君質問席に移動〕
   〔知事達増拓也君登壇〕
〇知事(達増拓也君) 高橋穏至議員の御質問にお答え申し上げます。
 合計特殊出生率の令和6年度の見込みについてでありますが、算定に必要な数字が公表されておらず、現時点においては所感を申し上げることは困難でありますが、出生数の減少に加え、進学、就職期における若年層の転出による社会減の影響も大きいことから、それらの状況も含めて注視していく必要があります。
 昨年度実施した少子化に関する要因分析では、合計特殊出生率の低下幅が小さい県の特徴として、正規雇用の職についている女性が多いことが挙げられています。
 本県の特徴としては、若い女性の社会減を含め、女性人口そのものが減少しているほか、男性は50歳時の未婚割合が高く、女性は30歳以上の有配偶出生率が低い状況にあることから、出会いや結婚を取り巻く環境や仕事と子育ての両立の難しさなどへの対応が課題と考えております
〇19番(高橋穏至君) 東京一極集中というのは岩手県だけの問題ではないのですが、今、合計特殊出生率の低下幅が小さい県の特徴を言われましたけれども、その中で岩手県特有の原因を突きとめないと効果的な対応が打てないかと思っております。
 少子化対策の強化についてですが、令和7年度岩手県一般会計予算案のポイントでは、少子化対策の強化の三つの柱に、有配偶率の向上、有配偶出生率の向上、女性の社会減対策を掲げて各事業を組み立てております。
 一つ目の柱、有配偶率の向上の事業の中に岩手であい・幸せ応援事業費があり、来年度拡充する事業ですが、令和6年度を目標とした結婚サポーター会員における成婚者数115人と予算の見込みに対する食事券マッチング250組となっております。現在の状況と令和7年度の目標及び目標達成に向けてどのような拡充を図ったのかお伺いします。
 また、令和6年度に引き続き、今年度もライフデザイン形成支援事業費が計上されておりますが、昨年6月23日の新聞紙上で、こども家庭庁による若者の意識調査の結婚観について、結婚すべきだ、したほうがよいという回答が45.0%。この数値は、ドイツ、フランス、スウェーデン、アメリカより低く、前回調査の2018年から5.9ポイント減少しております。一方、結婚しなくてもよい、しないほうがよいという回答は42.0%で、前回調査より6.6ポイント増加しています。
 もちろん結婚、出産は個人の価値判断であり強制するものではありませんが、令和6年度、この事業でどのような成果があったのか、また、令和7年度でどのような成果を目指しているのか伺います。
〇企画理事兼保健福祉部長(野原勝君) まず、岩手であい・幸せ応援事業費につきましては、1月末現在で、結婚サポートセンター会員における成婚者は110人、食事券を配付したカップルは105組となっております。
 令和7年度は、i−サポ―“いきいき”岩手結婚サポートセンターのマッチングシステムの改修による利便性の向上などについて、若年層をターゲットとしたウエブ広告によるPRを実施し、会員数の増加に取り組むとともに、会員を対象とした結婚に向けたスキルアップセミナーの実施などにより、i−サポ会員における成婚者数180人を目指すこととしております。
 ライフデザイン形成支援事業費につきましては、新婚世帯などのためのライフプランセミナーを1月末までに10回実施し、延べ283人が受講したところであります。
 また、県内高等学校5校313人に、家計管理やプレコンセプションケアといったテーマで、ライフプラン設計講座を実施するとともに、ライフプランを考えるきっかけとなるよう、デジタル媒体で閲覧できる普及啓発冊子の作成を進めているところであります。
 令和7年度は、ライフプラン設計講座を県内高等学校10校に拡充するほか、市町村と連携した周知を図ることで各講座の受講者の増加を目指し、あわせて今年度作成する普及啓発冊子を活用して、事業効果の向上を図る予定としております。
〇19番(高橋穏至君) 今、特に私が気にしているのはライフデザイン形成支援事業費ですけれども、先ほどこども家庭庁の意識調査で、結婚しないほうがよいと思う割合がどんどんふえてきている。この人生観についての変化はどうあるか、この講座でどう変化しているか、例えばアンケートとか、そういったものはとられているでしょうか。
〇企画理事兼保健福祉部長(野原勝君) 先ほど御答弁したライフプラン設計講座は、高校生を対象にしたものですけれども、その中で生徒アンケートを行いまして、自分のライフプランを考えることが、自分のためだけでなく相手にもつながるところがあるのではないかでありますとか、産婦人科に行ったり食事に気をつけたり、自分の体を守ることだけでなく、相手の体も大切にできるようになりたいと思ったなど、将来に向けて自分のイメージといいましょうか、それを考えるよい機会になったものと考えております。
 この取り組みは、例えば出生率の向上といった成果の発現には一定の時間を要するものと認識しておりますが、重要な取り組みと考えておりますので、令和7年度につきましても、拡充して取り組むこととしたところでございます。
〇19番(高橋穏至君) 子育てをめぐる環境とか、教育にお金がかかるとか、マイナスのイメージだけがメディアでたくさん報道されているものですから、そういうイメージの影響が大きいのではないかという意味では、こういった事業は非常に大事かと思っているところでした。
 二つ目の柱の有配偶出生率の向上に関しては、子育て支援策について二つ通告しておりましたけれども、佐々木努議員の代表質問で議論があり、その中で、昨年も今定例会でも、子育て支援に関しては全国トップレベルでの子育て支援策と銘打って答弁されているわけです。
 この支援策の事業対象を第1子からとすることとか、あるいは学校給食費の無償化に関しては、既に危機感の高い県内市町村でも取り組んでおりますし、令和6年度は、人口集中が進む東京都でも公立高校の給食費無償化が始まるなど、子育て支援策は、むしろ人口集中が進んだ都市部が大きく先行しておりまして、今や全国トップレベルと言える状況ではない、厳しい現実を見据えた施策が必要と考えるわけでございます。これについては答弁は要りません。
 次に、女性の社会減対策についてですが、昨年9月の第2回会議において、地域課題分析型少子化対策支援事業の途中経過の中で、ワークショップで明らかになったこととして、結婚適齢期や妊娠適齢期の若い女性がいないと、子育て支援策の効果は限定的であり、社会減対策も重要であるというのが、ワークショップ参加町村の共通認識と報告されております。
 昨年6月17日に放送されたNHKのクローズアップ現代で、女性たちが去っていく。地方創生10年、政策と現実のギャップというタイトルの放送がありました。その後、放送の中で、当事者である女性の声が政策に反映されていないとしまして、能力に応じた役割が回ってこないなど、職場の環境の問題や、本当は仕事を頑張りたいのに、早く結婚して子供を産むことを周りから求められたり、母や祖母の姿から、女性は気がきく人にならなければならないと感じられたりするなど、地域社会の中で女性の役割固定観念が多く、女性が生きにくい地域社会で、番組に出演した岩手県出身女性のインタビューでは、東京都が現代なら岩手県は江戸時代だと表現されておりました。
 令和7年度は、固定的性別役割分担意識解消促進事業費300万円が新規で組み込まれておりますが、人口問題対策本部会議での議論を踏まえ、地域課題分析型少子化対策支援事業により得られた成果を、令和7年度にどう反映するのかお伺いします。
〇企画理事兼保健福祉部長(野原勝君) 県では、今年度から地域の実情を踏まえた少子化対策を進めるため、県北・沿岸地域の小規模町村を対象に、地域課題の分析結果に基づき、専門家等と連携して伴走型支援を行う地域課題分析型少子化対策支援事業を実施してきたところであります。
 当該事業における少子化対策検討ワークショップや住民等を対象としたインタビュー調査の結果を踏まえまして、自然減対策に加えて、社会減対策にも力を入れて取り組んでいくことが、少子化対策において重要であることを改めて認識したところであり、各町村や県北広域振興局で、既存の少子化対策の枠にとどまらない施策の新規立案や既存事業の見直しなどの成果につながっているところであります。
 令和7年度におきましては、人口減少対策関係部局の連携をさらに強化の上、他地域での伴走型支援に取り組んでいくとしているほか、当初予算に盛り込みました固定的性別役割分担意識の解消に向けた取り組み等とあわせまして、女性の社会減対策に関する各種施策を推進してまいります。
〇19番(高橋穏至君) 意識解消に取り組むと言葉では言えるのですが、なかなか難しい事業だと思っております。
 社会減対策の強化の三つの柱として、多様な雇用の創出、労働環境と所得の向上、岩手県とのつながりの維持、強化、地域の価値や魅力の発信による交流人口、関係人口の拡大を掲げて事業を組み立てています。
 昨年11月10日、北上市において、いわてネクストジェネレーションフォーラム2024が開催されました。人口減少の要因となる当事者の若者が参加して、若者が活躍する岩手県、若者に選ばれる岩手県、住みたいと思う岩手県を実現するための当事者としての意見が数多く出されました。最後の閉会式では、ネクジェネいわて2024大会メッセージとして四つの提言がされました。
 この提言には、若者、企業、学校、メディア、経営者、保護者などの主体が出てきますが、行政という主体が登場しません。フォーラムの最後にコーディネーターから、知事として今後のアクションについての問いに、余裕のなさに関する問題の解決は国政上の論点とか国会で議論になっている。日本特有の社会的余裕のなさは、当事者の言葉に基づいて解きほぐしていくのが一番大事なので、県は、若い世代の議論や発信を尊重し、場をふやしたいというコメントで終わっています。
 知事のコメントをいただく前に、基調講演を務めた株式会社長島製作所の新宮由紀子代表取締役から知事に対して、行政として大きな変わったことをしてみたら若者のためになるのではないかという提言もありましたが、令和7年度における取り組みについて、知事にお伺いします。
〇知事(達増拓也君) 若者活躍支援についてでありますが、本県でも若者や女性の首都圏への転出超過が課題であり、若者に選ばれる岩手県であるためには、積極的に活動する若者を後押ししていくことが重要であります。
 昨年11月に北上市で開催したいわてネクストジェネレーションフォーラム2024では、若者からの意見をより反映できるよう、地域の将来を若者自ら考える事前ワークショップの実施、岩手県を盛り上げるアイデアを発表する若者ピッチコンテストの開催、大会メッセージを踏まえたいわて若者カフェでの意見交換会の開催など、若者の参画、発表の場として内容の充実を図りました。
 令和7年度においては、今年度のフォーラムの内容や大会メッセージを踏まえ、あらゆる世代が参画、対話し、若者の価値観を共有していくなど、若者の意見を社会全体に広げていく場として、県北地域を会場に開催する考えであります。
 また、若者同士が交流、活動ができる場として利用者数が大幅に増加しているいわて若者カフェについては、若者の主体的な活動を県内全域に広げていけるよう、連携拠点を現在の4カ所から5カ所に拡充するほか、若者グループによる地域の課題解決等を支援する若者アイデア実現補助についても、採択枠を5枠から10枠に拡充することとしています。
 今後も、若者一人一人が個性と能力を十分に発揮し、自らの希望をかなえながら活躍できる社会の実現に取り組みます。
〇19番(高橋穏至君) フォーラムの最後で、新宮社長は知事に、どーんとしたでっかいのをやってほしいという要望がありました。若者にインパクトのある事業も必要ではないか。細かくたくさんの事業も必要だと思うのですが、そういうインパクトのある、岩手県って楽しいなという情報発信をぜひ期待したいと思います。
 次に、自然減、社会減のプラスワンとして、広域振興局を核とした市町村や地域の実情に応じた取り組みを掲げています。
 さきに紹介した地域課題分析型少子化対策支援事業の途中経過の中で、ワークショップで明らかになったこととして、もう一つ、同一広域圏内であっても、市町村によって地域特性が異なるため、少子化の課題はさまざまであり、伴走型支援により各町村の地域特性を丁寧に把握し、施策検討につなげていくことが効果的と報告されています。
 そして、令和7年度以降の取り組みの方向性に、ワークショップを通じて各町村の事業立案を促すのみならず、県北・沿岸地域における連携事業についても検討を進めていくとともに、令和7年度においては、令和6年度の地域課題分析型少子化対策支援事業の結果を踏まえて、部局間連携をさらに強化の上、各地域で伴走型支援の実施を検討していくとあります。
 人口減少対策の強化のために、地域経営推進費を令和6年度拡充した取り組みの途中経過、それから、令和7年度も同じく同額の予算が示されていますが、この強化した地域経営推進費でどのように取り組んでいるのかお伺いします。
〇ふるさと振興部長(村上宏治君) 今年度の地域経営推進費につきましては、県事業において市町村連携枠を、それから、市町村事業におきまして小規模町村支援枠を新たに設けたところでございます。
 このうち市町村連携枠では、管内の市町と合同での移住相談会の開催や圏域での婚活イベント開催、漁港施設や水産資源などの地域資源を生かした海業の推進などに取り組んでおります。
 また、小規模町村支援枠では、町民バスのAIオンデマンド交通の取り組みや、保護者が安心して子育てできる環境整備のための幼児が遊べる遊具の整備などに活用されているところでございます。
 令和7年度におきましては、これらの枠につきまして、それぞれ拡充することとしておりまして、高橋穏至議員御紹介のワークショップを踏まえた事業への活用も含めまして、市町村ごとの課題に対応した施策の展開に当たって、地域経営推進費によりさらに支援していきたいと考えております。
 市町村との連携による人口減少対策は重要な課題でありますことから、来年度は、市町村人口減少対策に係る組織体制も強化することとしておりまして、広域振興局を拠点として、市町村と一体となった集中的かつ効果的な人口減少対策の取り組みを一層推進してまいります。
〇19番(高橋穏至君) それぞれの県下の市町村の中で、私が見る限りは、取り組んでいるところもあれば、取り組んでいないところもあるというような状況だと思うのです。広げていくことが大事だと思うのですが、県下全体的に、どれくらいの割合で取り組まれているのでしょうか。
〇ふるさと振興部長(村上宏治君) 地域経営推進費の先ほど申し上げた県事業のうち、市町村連携事業につきましては、基本的に全広域振興局で取り組まれております。小規模町村支援枠につきましては、6町村で本年度は取り組まれたところでございます。
〇19番(高橋穏至君) 事業一覧を見る限り、全部の市町村で行っているわけではないのだというのが私の率直な感想でありまして、全体的に取り組まないと、岩手県全体として、特に小規模は確かに先導的にやるとしても、大きいところもやらないと、出生率、しかも女性の転出削減に取り組むとか、そういった効果の大きいところも、広域振興局としっかり連携して行っていただきたいという意味で申し上げました。
 では次に、人口減少対策の項目の最後に、高校卒就職者の県内定着について質問いたします。
 半導体産業や自動車関連産業の企業誘致が進むことにより、若者の雇用の場がふえ、長期的に見ると高等学校の県内就職率が上昇してきております。一方で、既存の中小企業では、採用が困難になってきております。
 県内の中小企業でも、職場環境を整えたり独自の技術やアイデアで成長したりしている企業も数多くあります。しかし、高等学校の就職を指導する就職担当は、地域の事情に精通しているわけではないので、大手企業の情報は容易に届きますが、数多い中小企業の情報はなかなか伝わってこない場合が多くあるのではないでしょうか。
 ある保護者からは、自分の子供が地元就職を希望したのに、実績のある関東の企業を紹介され、結局、数年でやめてしまった話や、市内の工業団地に立地している中小企業からは、就職担当に採用のお願いに行っても、なかなか相手にしてもらえないとの話も伺いました。
 就職担当の先生が地域の企業情報に精通するには、時間も労力もかかり、特に県立高校の場合、県内の異動もあるため困難です。
 そこで、公立高等学校の進路指導窓口と市町村の産業振興を担う部署、商工会、商工会議所と連携して、地域内就職を推進する体制を整えてはどうか伺います。
〇企画理事兼商工労働観光部長(岩渕伸也君) 多くの中小企業が人材の確保を経営課題に掲げており、すぐれた県内企業を高等学校の進路指導担当の教員等に広く知ってもらうことが重要であると考えております。
 このため、現在、高等学校の教員と企業との情報交換を圏域ごとに行っているほか、広域振興局に就業支援員を配置し、高等学校を訪問しての企業とのマッチングを含めた個別面談の実施などを行っているところでございます。
 加えて、高校生を対象とした県内企業の合同説明会や、大学進学希望者等を対象に、卒業後の地元就職を促進するための未来のワタシゴト探究会議などを開催しており、こうした場への進路担当の教員のかかわりも強化していきたいと考えております。
 引き続き、こうした取り組みを展開しつつ、地域の産業や企業の状況をきめ細かく把握している市町村、また、商工会や商工会議所といった商工指導団体と進路担当の教員との連携を強化することは効果的であることから、その具体的な方策等について、関係者の意見を広く伺いながら検討を進めていきたいと思います。
〇19番(高橋穏至君) 特に北上市はそうですけれども、たくさんの中小企業がある中で、全部の声を学校とつなげるのはかなり難しい話であると思います。
 そういったときに、中小企業としても学校に直接お願いするのはかなりハードルが高い部分がございます。そういった部分を、例えば身近な商工会あるいは商工会議所とか、そういった窓口に、うちはこういうことをしていますよとか、実は求人が何人欲しいのです、条件はこうですという、その窓口と先生とをつなげる。先生も忙しくて大変になると思いますので、そういった仕組みがぜひ必要になると思います。
 今、検討なさるということでよかったです。ぜひその体制をつくっていただきたいし、身近な地元の中小企業、特に建設業もそうですけれども、そういった働く場があるのだということを学校にも伝えていただきたいですし、そういった場があるのだということを親が知らないのが、地域内で残る子供が少ない原因の一つにもなっていますので、ぜひそこはやっていただければと思います。
 次に、DX―デジタルトランスフォーメーションの推進の取り組みについて質問いたします。
 昨年7月23日に、岩手県商工建設委員会の調査で、福島県会津若松市のスマートシティ会津若松の取り組みビジョンとAiCTコンソーシアムについて調査いたしました。
 全国の地方都市と共通の課題である人口減少が進む会津若松市において、スマートシティ化は、地方都市の課題解決にはなくてはならない取り組みであり、その道筋が見えた、まさに目からうろこの視察調査でありました。
 スマートシティ化はデジタル技術、そしてデータを駆使してまちの問題に取り組み、魅力的なまちづくりを行うということですが、まず強調したいのは、デジタルは高齢者や地方にこそ有用なツールだということです。
 会津若松市は2013年以降、市長を中心に、デジタルがないと地方はやっていけないという姿勢を鮮明にしていますが、本来、地方都市は、このことをもっと強く認識しなければならないと言っております。
 超少子高齢化、社会保障費の拡大、社会資本の老朽化、エネルギー問題、低生産性といった日本全体で抱える課題に対して、会津若松市は、一極集中から機能分散へ、少子高齢化対策としてのテレワーク推進、予防医療の充実のためのPHR―生涯型電子カルテデータに基づく政策決定への移行、高付加価値産業誘致と企業支援、観光、農業、製造業の生産性向上とグローバル化の支援、再生エネルギーへのシフトと省エネの推進、産官学による高度人材育成と金労言の連携という、世界に先駆けたチャレンジ8策を掲げて取り組んでいます。
 各市民の生活に合わせた10分圏内の情報が手に入るサービスとして、自分の属性や嗜好に合わせてパーソナライズされた行政情報の提供や、生活に必要な便利ツール、ガジェット機能の提供、日本郵便株式会社との連携によるマイポストサービスの提供、民間コンテンツの一部連携実証─地域商店や新聞社など─に取り組み、フィードバック、利用動向分析による絶え間ないサービスの成長を続けています。
 このサービス実現に必要になるのが、データ連携基盤となる都市OSの形成です。会津若松市の市民向け情報プラットホーム、会津若松プラスでは、ヘルスケアや教育、ものづくりなど、市民生活にかかわる領域のサービスが提供されています。また、2019年には、奈良県橿原市が、同じプラットホームを活用した、かしはらプラスの運用を開始しています。
 そして、スマートシティに取り組む上で大事なことは、対象エリアを行政区単位ではなく、生活圏、経済圏といった地域全体として考えていくことが重要です。現在、福島県では、県下の自治体で共同利用可能なマルチテナント型都市OSを2024年、昨年3月から導入し、行政手続、防災サービスなどを5市からスタートしています。
 令和7年度当初予算案のポイントの資料の中で、全体のシステム構築に関係すると思われる事業はいわてデジタル化推進費ですが、人口減少と厳しい行財政の中で、困難な課題解決の切り札として県政全般を見据えたスマートシティ化、都市OSの構築に取り組んではいかがかお伺いします。
〇知事(達増拓也君) 人口減少が進み、小規模町村を中心に行政機能や地域生活の維持、確保が課題となる中、住民生活の向上を通じて豊かな社会を構築していくためには、データをデジタル技術に活用した行政サービスの展開は必要不可欠であります。
 このため県では、ペーパーレス化やオープンデータの推進などを進めることによりデータの利活用に取り組んでいるところですが、急速な人口減少や住民ニーズの多様化などを踏まえれば、こうした取り組みをさらに加速することが重要であります。
 現在、国では、膨大な量のデータを生成、収集、活用し、豊かな生活と新たな価値を創出し、日本の豊かさを高めるため、都市OSであるデータ連携基盤の共同利用を促進しており、本県においても、この連携基盤を整備することにより、県と各市町村等が保有するデータが広域で利活用できます。
 人口減少社会において、データを有効に利活用し、行政を初めとする各種サービスの向上による住民生活の充実を図るため、スマートシティ等はモデルとなる取り組みの一つであると考えられます。
 その実現に当たっては、市町村の主体性が重要であること、多額のランニングコストが生じることなどの課題も考えられますことから、福島県の取り組みなども参考としながら、まずは、データ連携基盤の共同利用に向け、市町村や関係団体と議論を深めていきたいと考えております。
〇19番(高橋穏至君) 多大な費用がかかるというのはそのとおりなのですが、だからこそ共同利用できる体制をつくらないといけない。会津若松市は最初単独でスタートいたしましたが、それはそこで終わってしまうので、これが共同利用になって初めて、小さな町村でもできるようになるという基盤が欲しくなるわけです。
 例えばですけれども、今、人口減少対策では、地域課題分析型少子化対策支援事業のように、モデル地区を設定して、そこからスタートして横展開するという方法をとっているわけですが、かといって、それぞれの市町村で、話は何となくわかるけれども、具体的にどうしていいかわからないというのが現状ではないかと。
 やはり、どこか地域を指定して、こういうことができるのだというモデル地区を選定した上で進めていく、それが連携基盤となるようなことを見据えた都市OSの基盤として先行させるというような取り組みも考えられるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
〇ふるさと振興部長(村上宏治君) 先ほど知事から御答弁申し上げましたとおり、将来的な取り組みを見据えて、まずは、本県における市町村との都市OSでありますデータ連携基盤の共同利用に取り組んでいくことが重要であると認識しております。
 その上で、取り組みの具体化に向けましては、地域ごとの戦略や資産や資源をデータ化するデバイス、データ連携基盤の運用ルールの策定、共通して利用可能なデータ定義の設定などについて、県と市町村が共通認識を持ちましてシステムを運用していく必要がありますことから、まずは、市町村との情報共有や議論を丁寧に行っていきたいと考えております。
 県内では、積極的にDXの推進に取り組んでいる市町村もありまして、そうした市町村を中心に検討の熟度が増してくれば、先行するエリアを創出していくことも考えられますことから、国の制度なども活用しながら、市町村との連携に取り組んでいきたいと考えております。
〇19番(高橋穏至君) ぜひ進めていただきたいと思います。この後の質問にも関係するのですけれども、それが一つあることによって、次の展開のコストがかからなくなるということですので、ぜひお願いしたいと思います。
 次に、持続可能な医療体制の構築について質問いたします。さきのスマートシティでも取り上げたとおり、人口減少対策における医療の充実と効率化には、デジタル化の推進が欠かせません。
 昨年12月に公表された国の新たな地域医療構想に関する取りまとめにおいても、新たな地域医療構想における基本的な方向性として、人口減少により医療従事者の不足が顕著となっていく中で、医療DX、タスクシフト、タスクシェア等の推進により生産性の向上を図り、地域で不可欠な医療情報を維持することが求められますとともに、既に人口減少がより進んでいる過疎地域等においては、拠点となる医療機関から医師派遣や巡回診療、ICT活用等が一層求められるとあります。
 私がこれまで取り上げてきた地域医療情報ネットワークについても、医療機関同士の診療内容や検査結果を情報共有することで、患者の受け入れ時における診療時間の効率化が図られ、医師にとっても患者にとっても有益であり、ICT活用による医療体制の充実にもつながるものです。
 改めて、地域医療情報ネットワークの構築に向けた考えについてお伺いします。
〇企画理事兼保健福祉部長(野原勝君) ICTの活用による医療体制の充実についてでありますが、県ではこれまで、県全域を対象としたシステムとして、遠隔診断支援システムや遠隔病理画像診断システムなど、岩手医科大学と地域中核病院間のいわゆる病病連携を目的としたシステムなどの整備を行ってまいりました。
 また、住みなれた地域での医療、介護の支援が円滑に受けられるよう、各二次医療圏において、医療機関と介護施設等を連携する地域医療情報ネットワークの構築を推進しており、これまでに5圏域においてシステムが整備されております。
 これらのネットワークシステムの構築に当たりましては、県は、地域における協議の場に参画し、先行事例の紹介といった技術的助言や導入経費の補助といった財政的支援を行ってきたところであります。
 今後、人口減少による医療従事者の不足が見込まれる中で医療DXの推進が求められるところであり、県としては、現在、国で検討が進められている医療DXの動向を注視しながら、安心して質の高い医療が受けられる体制を構築してまいります。
〇19番(高橋穏至君) 地域医療情報ネットワークを何回か取り上げたわけですけれども、導入されてから結構年数もたっております。その間の課題についてもお伺いしました。ただ、情報連携に係る都市OSのような基盤がないので、それぞれのアクセスがうまくいかないとか、私が北上市でも聞きましたところ、診療所が50あるうち20も参加していないというような、要はランニングコストが、それぞれの医療機関の負担もあって、なかなか進んでいない状況があるようでございます。
 もう一つの課題ですが、少子化が進む中で重要性が増している周産期医療の現状について、岩手県産婦人科医会の先生方と意見交換する機会がありました。その中で、岩手県周産期医療情報ネットワークいーはとーぶに関して、こちらも導入から16年が経過しており、使い勝手やシステムの維持費を考えると、そろそろ更新を考えていいのではないかというお話もありました。
 この際、周産期医療だけではなく、総合的に統合した県下全域で活用できる医療情報ネットワークは、先ほどの地域医療情報ネットワーク等を含めて、要はランニングコストがめいめいにかかっているわけです。これを見直して統合するとか、そういった検討もされていいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
〇企画理事兼保健福祉部長(野原勝君) 岩手県周産期医療情報ネットワークいーはとーぶにつきましては、平成21年度に母体の救急搬送の円滑化や産前、産後の妊産婦支援等を目的に、全国に先駆けて整備したものであり、県内全ての市町村、分娩や妊婦健診を取り扱う医療機関が参加しているところであります。
 一方で、医療機関からは、システムが古く使い勝手が悪い、入力項目が多く事務が煩雑などの声もいただいており、現在、県産婦人科医会から、具体的に改善が必要な点などの意見を伺っているところでございます。
 周産期医療にとどまらない医療情報の共有については、先ほど答弁申し上げたとおり、国が、令和8年度から全国医療情報プラットフォームの運用を開始し、全国の医療機関等の間で電子カルテの診療情報提供書などの3文書や傷病名、処方などの6情報が共有できるようになることから、御指摘の総合的な医療情報ネットワークの整備につながるものと考えております。
 こうした国の動きを踏まえまして、県としては、地域の限られた医療資源を効果的に活用し、安心して質の高い医療を受けられるよう、引き続き医療情報の連携を推進してまいります。
〇19番(高橋穏至君) 提供される情報の内容がどの程度のものなのか、まだ把握できていない部分もあるのですが、使い勝手という部分については、しっかりとした内容を精査した上で、予算のかかることですので、国が導入すればお金がかからないということなのか、そこら辺も含めて見ながらしなくてはいけないかと思います。
 これは、介護施設ですとかさまざまな医療に関係する施設の連携とかといった部分も、都市OSで先行しているところでは、そことの連携もできているようですので、ぜひそういったものを一緒に研究していただければと思います。
 続いて、農業振興について質問いたします。
 今定例会初日に、いわて農業生産強化ビジョン素案が示されました。昨年の予算特別委員会の総括質疑の中で、岩手県としての農業ビジョンを策定すべきではないかと私は質問しましたが、いわて県民計画(2019〜2028)第2期アクションプランに基づき、市町村や農業協同組合など農業団体と連携し、環境負荷を低減する持続的な生産活動のもとで、生産性、市場性が高く、安全・安心で高品質な農作物を安定的に生産する産地づくりを推進している。広大な県土を有する本県においては、変化に富んだ気象や地域条件に適した営農が行われており、地域特性のポテンシャルを最大限生かしたブランド戦略がある一方で、広域的な産地としての産地形成、産地拡大としての戦略もあるとして、県として新たなビジョンについては考えていないようでした。
 しかし、昨年6月に食料・農業・農村基本法の改正を受け、12月定例会で岩手県の農業ビジョンの検討を進めているとの答弁がありました。昨年12月の農林水産委員会で松本雄士委員から、今年度中と決めて拙速にやるよりは、しっかりとしたそういう動向を踏まえて、岩手県の農業としてあるべきところを本当に考えていくべきで、地域の気候、土地の特性やそこに暮らす人々の生活を踏まえ、生産性、市場性、産地形成など、さまざまな要素を検討した上で岩手県としてのビジョンをつくり上げるべきではないかという発言がされております。
 このいわて農業生産強化ビジョンは、令和7年度から令和10年度までの4年間を計画期間として、いわて県民計画(2019〜2028)に掲げる政策のうち、農業生産の拡大や人材の確保、育成などを推進するためのビジョンと位置づけているとあります。
 改めて、この広い県土を有する岩手県において、土地、風土に合わせた土地利用計画を含む岩手県の農業の全体像を示すビジョンをつくる考えがないか伺います。
〇知事(達増拓也君) 食料自給率が100%を超える本県は、基本法の改正を契機に、気候変動やGX―グリーントランスフォーメーションの進展など本県農業を取り巻く環境が変化する中、強みをより一層発揮し、食料供給基地としての役割をしっかりと果たしていくことが重要と考え、ビジョンを策定することとしたところです。
 ビジョンの素案では、食料自給率と農業産出額を目標に掲げ、10年後の目指す姿を描きながら、生産性・市場性の高い産地づくり、環境負荷低減と安全・安心な産地づくり、人材の確保・育成の三つの柱ごとに、令和7年度から令和10年度までの4年間における具体的な取り組みを示しています。
 生産性・市場性の高い産地づくりの柱では、品目ごとの生産振興の取り組みに加え、本県が有する広大な農地や多様な気象条件などのもとで、地域の特性を生かした農畜産物の産地力向上を進めることが重要であり、三つの地域ごとに具体的な取り組みを示しています。
 水田地帯では、県オリジナル水稲品種や輸出用米とタマネギなど土地利用型作物の生産拡大、飼料用米の生産など耕畜連携の強化、中山間地域では、施設野菜など高収益作物の生産性向上や自給飼料の生産、利用の拡大、中山間地域に適した経営モデルの創出、沿岸地域では、大規模園芸施設の企業誘致に向けた取り組みやブロッコリー等の生産拡大、養豚、養鶏の生産拡大などとしています。
 今後も、県内全ての市町村や農業協同組合長、生産者や農業団体等と意見交換を重ね、共通理解を図りながら、国の食料・農業・農村基本計画の内容も踏まえつつ、本年7月の策定を目指しさらに検討を進めてまいります。
〇19番(高橋穏至君) 次に、この計画に関して、いわて県民計画(2019〜2028)との関係性というところで、いわて県民計画(2019〜2028)では、仕事・収入において、意欲と能力のある経営体を育成し、農林水産業の振興を図ります。収益力の高い食料・木材供給基地をつくります。農林水産物の付加価値を高め、販路を広げます。一人ひとりに合った暮らし方ができる農山漁村をつくりますという長期計画があり、第2期アクションプランで県が取り組む具体的な方針、そして目標値を設定しております。
 先ほど、きょうの神崎浩之議員の一般質問中でも御議論があったとおりですが、その項目としては、リーディング経営体の育成数ですとか新規就農者数、女性農業者の経営参画割合、農産物の戦略的な産地形成と生産性向上としてのオリジナル品種の作付面積ですとか、麦、大豆の生産量、加工、業務用米の出荷量、牛1頭当たりの牛乳生産量などなどを目標として設定しております。
 一方、今回つくったいわて農業生産強化ビジョンでは、作付面積、飼養頭羽数、主要品目の生産量の目標について、先ほど答弁いただいて、改めて農業団体等と協議してつくるということですが、今あるクションプランは令和7年度、令和8年度はできているのですが、今素案ですので、令和10年度まではこれからつくるということのようですが、目標としている数値設定はほとんど同じであります。
 今示された強化ビジョンは、ややもすると、ただ、いわて県民計画(2019〜2028)の見直しをする作業のようにも見えてしまうわけですが、これはどう考えればいいのでしょうか。
〇農林水産部長(佐藤法之君) いわて農業生産強化ビジョンは、いわて県民計画(2019〜2028)に掲げる政策を一層推進するため策定するものでありまして、今般公表した素案では、食料自給率と農業産出額の目標を掲げ、農業生産の増大に向けた生産性・市場性の高い産地づくりなど三つの柱ごとに、いわて県民計画(2019〜2028)におけるいわて幸福関連指標や具体的推進方策指標等との整合性を考慮しつつ、19指標をお示しいたしました。
 指標につきましては、先ほども答弁いたしましたが、今後、生産者や農業団体等と意見交換を重ね、共通理解を図りながら、目標値も含め検討してまいります。
 いわて農業生産強化ビジョンによります、いわて県民計画(2019〜2028)の目標値の見直しにつきましては、直ちに行うこととなるとは考えておりませんけれども、今後の社会経済情勢の変化なども踏まえまして、必要に応じ見直すなど、弾力的に対応することとなるものと承知しております。
〇19番(高橋穏至君) 今のいわて農業生産強化ビジョンで岩手県の農業展望として、耕地面積に関しては、耕地面積は穏やかな減少傾向が続き、令和2年度の14万9、500ヘクタールから、令和17年度には14万2、300ヘクタールに減少すると予想されています。生産性の高い農業の実現に向け、農地の集積、集約を一層進めていくことが必要ですは、そのとおりだと思います。
 経営体の展望では、本県の総農家数は、令和2年度の5万2、688戸から、令和17年度に2万8、200戸まで減少すると予想される一方で、農業法人数は、令和2年度の840法人から、令和17年度には910法人に増加することが予想されております。このため、地域農業の核となる経営体に加え、小規模、兼業農家など、多様な生産者が参画した農業生産を進めていくことが必要ですとあります。
 そして、農業従事者数に関しては、基幹的農業従事者数は、令和2年度の4万4、458人から令和17年度に1万8、900人まで減少すると予想される一方で、雇用従事者数は、令和2年度の1万1、529人から令和17年度には1万3、300人に増加することが予想されています。そして、本県農業の生産を維持するため、地域農業の将来を担う新規就農者の確保、育成に加え、多様な働き手を確保していくことが必要ですとあります。
 農業経営基盤強化の促進に関する基本方針では、担い手が目指すべき経営指標や農地集積の目標等について、総合的な計画をここでは定めております。そこには、農業類型ごとの経営規模、生産方式の指標が示されており、個別経営体では、目指すべき営農類型と営農規模は、標準的な家族経営を想定した場合、1経営体の年間所得が570万円程度を確保できる経営。ここでは主たる従事者1人と配偶者あるいは後継者の家族従業者1人で、主たる従事者は所得が420万円程度と想定しており、また、労働時間は、主たる従事者が2、000時間、従たる従事者が1、000時間から1、500時間とし、これを超える場合には雇用を取り入れる体系とあります。ちなみに、2、000時間といいますと、一般企業の年間就業時間とほぼ同じという想定であります。
 地域で伺っていると、後継者がいないという声をよく聞きます。この条件で後継者問題が解決できるかどうかということです。小規模、兼業農家のあり方や多様な働き手を確保すると書いてあるのですが、果たしてこの小規模、兼業農家のあり方、就業状況や収入など、どんなライフスタイルモデルと捉えているのか。特に後継者問題という部分から考えたときの考え方をお伺いします。
〇農林水産部長(佐藤法之君) 県では、農業経営基盤強化促進法の規定に基づき、農業経営基盤の強化の促進に関する基本方針におきまして、効率的かつ安定的な農業経営や新たに農業を営もうとする青年等の農業経営の目標について、他産業並みの年間総労働時間で、他産業従事者と遜色のない年間農業所得を確保できるよう設定しております。
 この基本方針の実現に向けまして、地域の核となる経営体の育成や新規就農者の確保、育成に取り組んでおります。
 また、本県では、小規模、兼業農家など多くの経営体が生産活動に携わっている実情を踏まえまして、小規模、家族経営や半農半Xなど、地域を支える多様な生産者が、農地を有効利用しながら地域の農業、農村を維持していく取り組みを促進してきたところでありまして、こうした取り組みを一層進めるため、令和7年度一般会計当初予算案では、新たに短期雇用人材の確保に向けた取り組みへの支援などに要する経費を盛り込んでいます。
 今般公表したいわて農業生産強化ビジョンの素案でも、産地づくりを支える人材の確保、育成の柱におきまして、同様の取り組みを盛り込んでいるほか、さらにシニア世代など多様な働き手を確保する取り組みも盛り込んでおります。
 こうした多様な働き方の収入などのモデルにつきましては、生産者や農業団体等と意見交換を行いながら、必要性も含め検討してまいります。
〇19番(高橋穏至君) 多様なモデル、半農半X、兼業農家の部分で、現状はそういう方がいっぱいいらっしゃるというのは、今、実際そうやっている方がいるのですけれども、そういう農家に対して、自分の後継者というか子供たちが、同じ形態でやろうと思うのかが私は非常に疑問であります。将来にわたってこういった形態を維持しなければならないというビジョンが、果たして本当に実現可能なのかどうかが、私は非常に疑問であります。
 また、先ほどの農業経営基盤強化の促進に関する基本方針の中で定められているたくさんの類型があるのですが、確かに、これくらいの面積で、これくらいの機械があってという類型がたくさん示されて、計算されたようにはできていると思うのですが、同じ水稲15ヘクタールにしても、働きやすいところだったらいいのですが、そうではないところは、とても効率が悪くてこの形態ではできないというところがあります。岩手県内は特に圃場整備率が非常に低いので、そういった場所がたくさんあるわけです。その中で、ただ単に面積だけあればこれができるという形にはなっていないのではないかという問題意識が大きくありまして、そのビジョンをどうつくっていくかというのを示していかなければいけないのではないか。
 特に、半農半X、職場をたくさんつくりました。仕事をしながら、休みの日も農業で稼ぐのかというのに、若者が果たして来るのだろうかという率直な疑問があるのですが、いかがでしょうか。
〇農林水産部長(佐藤法之君) 先ほど御答弁申し上げました農業経営基盤強化の促進に関する基本方針の中で、総労働時間や年間農業所得というものを示しておりますけれども、こうした効率的かつ安定的な農業経営は、認定農業者のようなことになりますし、新たに農業を営もうとする青年等は、認定新規就農者という部分になろうかと思います。
 こういった目標につきましては、これまでも現状といいますかそういった部分も踏まえまして、目標となる額も見直しを図ってきているところもございます。
 そして、ビジョンの表現の部分につきましては、今回素案という形でお示ししたものでございますので、ビジョンの表現あるいは所得目標の見直しといった部分につきましても、生産者や農業団体と意見交換を図りながら、検討を引き続き進めてまいりたいと思います。
〇19番(高橋穏至君) モデルの中でもう一つ要因で言われたのが、農業機械がやたら高くなっているということです。あれでは生産費が追いつかないという話もされていました。ぜひ見直しもしながら、どうやったら若い人たちが農業に参画してくるのか、先ほどのやりとりの中でもありましたけれども、ぜひそれを考えていただきたいと思います。
 地域ごとの展開について、先ほど知事からも答弁いただきましたいわて農業生産強化ビジョンで、地域ごとの展開について、水田地帯、中山間地域、沿岸地域が、それぞれ有する地域特性を生かして農畜産物の生産力向上の取り組みを進めていくとありました。
 それぞれの地域の特性に応じたということで、先ほど答弁いただきましたので質問は省略しますが、この計画に基づいて県内全域の市町村で生産計画を立てるわけですが、今、県内の全市町村では、地域計画の作成に3月まで取り組んでおります。各市町村が行っている計画づくりと、今、県が進めている計画の部分の作業は、目標のすり合わせといいますか市町村とのすり合わせといいますか、県のビジョンの構築とは、どう整合性を持たせていくのかお伺いします。
〇農林水産部長(佐藤法之君) 地域ごとの展開方向でございますが、市町村が策定する地域計画は、将来の農地利用の姿を明確化するもので、目標につきましては、農用地の効率的かつ総合的な利用に関する方針や農用地の集約化に関する目標などを定性的に記載するほか、10年後の農用地の集積率を目標値として掲げています。
 いわて農業生産強化ビジョンは、いわて県民計画(2019〜2028)に掲げる政策を一層推進するため策定するものでございまして、今般公表した素案では、食料自給率、農業産出額の目標を掲げ、いわて県民計画(2019〜2028)におけるいわて幸福関連指標、具体的推進方策指標等との整合性を考慮し、農業生産の増大に向けた生産性・市場性の高い産地づくりなど、三つの柱ごとに19指標を示しましたが、先ほどのこの地域計画で定められる農用地の集積率は、盛り込んでいないところです。
 この農用地の集積率などビジョンの目標、指標につきましては、今後、県内全ての市町村や農業協同組合長、生産者や農業団体等との意見交換を重ね、共通理解を図りながら、地域計画の策定主体であります各市町村の意向も踏まえまして、さらに検討を進めてまいります。
〇19番(高橋穏至君) 市町村でも、3月までとはなっているのですが、実は苦労しているという担当者の声も聞いておりました。
 農業振興の最後に、畜産振興について質問します。
 飼料価格の高騰は、畜産経営にとって非常に厳しい状態が続いており、畜産の生産拡大には餌の確保が必要条件となっております。いわて農業生産強化ビジョンでは、経営体の規模拡大のため、畜舎等の施設整備、生産管理機械や飼料生産の機械、肉用繁殖雌牛の導入を促進しますとあります。
 計画では、県産飼料の生産、利用拡大に向けて、草地、飼料の畑の造成や整備、草地の更新を促進する。そして、耕種と畜産の連携により、飼料用米、稲WCS―ホールクロップサイレージ等の飼料用作物の利用を促進する。コントラクター等の外部支援組織を核とした飼料の広域流通の取り組みを促進。気候変動に対応するため、牧草から飼料用トウモロコシへの転換や、耐暑性にすぐれた牧草品種の導入等を促進するとありますが、生産する土地は主に中山間地であり、土地条件が厳しい状況の中で生産性を上げるには、土地の集約、畑地としての基盤整備が重要になってくると考えられます。
 そのためには、先ほど農地の計画は入らないと言っていましたが、広範囲での農地の計画づくりが必要で、その推進役が必要になってくるのではないでしょうか。1月24日の全国農業新聞で、飼料用作物の増産、安定確保に向けて、神奈川県が飼料用畑賃借等推進事業を立ち上げたという記事がありました。
 県では、具体的にどのように取り組み、将来ビジョンを実現するのかお伺いします。
〇農林水産部長(佐藤法之君) 畜産振興についてでありますけれども、中山間地域が耕地面積の8割を占める本県で、農地を有効に活用し、自給飼料の生産、利用を拡大するためには、将来の農地利用の姿を明らかにし、担い手への農地の集積、集約化を進めていくことが重要です。
 県ではこれまで、市町村、農業委員会等と連携し、地域の話し合いの場への畜産農家や飼料生産組織の参加と農地利用の将来像の検討を促し、令和7年1月末時点で、畜産農家等が参画した地域計画が9市町30地区で策定されています。
 こうした取り組みにより地域計画が策定された地域では、農地中間管理事業や畑地化促進事業の活用によりまして、TMRセンターが飼料生産の中心的役割を担うための農地の集約化や、酪農家に集約した水田の畑地化による飼料作物の生産性向上の取り組みなどが進められています。
 今後も、耕畜連携の取り組みを一層推進し、自給飼料の生産、利用の拡大を図るなど、中山間地域においても収益性の高い農業の実現を目指してまいります。
〇19番(高橋穏至君) モデル的といいますか、もう進められている地域もあるということですが、そうでない地域も多いということで、特に、なかなか進まない地域におきましては、今、地域計画をつくる上で、後継者がいますかというところから始まって土地の色塗りをするわけです。後継者がいる、いない、そして誰に集約しているかというような色塗りをしたり、なかなか連坦が難しい。
 農家というか土地所有者は、自分がやっているうちはと言うのですが、後継者もいないのだけれども、その後は考えていないという方がほとんどです。そのほとんどの方に、推進役となる人が、将来こうなるから、こうなれば自分の子供や孫がやれるのだという絵を描けるような、土地利用の大きな絵がないと進められないという思いで、最初の岩手県の農業ビジョンの大きい絵というものをずっと提案してきているわけです。
 そういう目標的な部分がないと、市町村単独ではなかなか難しくて、例えば、一つの市町村で酪農を大きくしようと思っても、この間、繁殖農家の人たちとお話しして、ふやしたいのだけれども、餌が今高いしないのだという話でした。それを供給しようと思えば広大な面積が必要になりますので、あるいは市町村をまたぐケースもあるという中で、やはり県になろうかと思うのですが、大きな絵が必要ではないかという考えからずっと質問してきた内容であります。
 あと、この土地利用とは違うのですが、耐暑性にすぐれた牧草品種の導入とありますけれども、繁殖農家から言われたのは、最近の高温化で、これは岩手県だけではなくて全国的に牧草の生育が悪いということで、県農業研究センターに新しい品種の改良とか、そういう取り組みはないのかという話もされたのですが、そこら辺はいかがですか。
〇農林水産部長(佐藤法之君) まず、土地利用計画の話を何回かお話しいただきましたので、お答え申し上げます。
 今回のいわて農業生産強化ビジョンが、高橋穏至議員のイメージしている土地利用計画となかなかまだ合っていないところがあるかと思っておりますけれども、県としましては、これまでのいわて県民計画(2019〜2028)には記載のなかった形で、今回初めて、水田地帯、中山間地域、沿岸地域ということで、地域ごとの展開方向をお示ししたところでございます。
 現時点ではまだ素案ということでございますので、この地域ごとの展開方向については、さらに議論を進める必要があると考えておりますので、先ほど答弁申し上げましたとおり、関係者との意見交換を重ねながら、共通理解を図って、さらに検討していきたいと思っております。
 それから、牧草の部分についてのお話がございました。畜産振興を図る上で、こういった牧草の部分等の取り組みもきちんと進めていく必要性があると思っております。今、研究機関での取り組み状況を具体的に御説明できないところではございますけれども、こういった取り組みもしっかりと進めていく必要があると思っております。
 これまでも取り組んできたものと、さらにはビジョンの中でもこういった取り組みを進めるという方向性を示しておりますので、さらに、こういった取り組みにつきましても検討を進めてまいります。
〇19番(高橋穏至君) 計画の中では、牧草からWCSとか、高カロリーな食物をたくさんつくるという方向もあったのですが、繁殖農家に言わせると、それでは種つけがなかなかうまくいかないことが多いので、牧草は必要なのだという話を強くされましたので、そういった確保は必要かということで質問させていただきました。
 次に、脱炭素対策について質問いたします。
 令和4年6月に改正された建築物省エネ法―建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律が本年4月1日に全面施行されます。これまで中規模以上の非住宅が対象だったものを、原則として全ての住宅、建築物に省エネ基準への適合が義務づけられています。そして、令和12年、2030年にはZEH基準に引き上げられる見通しです。
 私は、令和3年9月の一般質問で、先行して取り組んでいる事例を挙げながら、省エネ住宅は、脱炭素対策としてだけでなく、エネルギー高騰が続く中で、建築主にとっても経済的にメリットがあるだけでなく、ヒートショックの予防にもなり、健康で快適な住生活を実現させているので、いち早く取り組むべきと取り上げました。
 県のGXの取り組みとしての住宅政策は、令和4年度一般会計当初予算に、いわて住まいのカーボンニュートラル推進事業費として1、540万円を計上し、住宅部門からの温室効果ガスの削減と県民の居住環境の改善を図るため、県内建築業者への技術支援及び既存住宅の省エネ化に関する補助を実施しています。
 法改正後となる令和5年度には、1、900万円を計上して同事業を拡張しています。そして、令和6年度には、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、ZEHプラス水準を満たす住宅の建築等に要する経費の補助を実施する、いわてZEHプラス住宅等普及促進事業費として4、100万円を計上し、来年、令和7年度一般会計当初予算案として同事業に、100万円少ないですが4、000万円を計上しています。
 私は、令和3年に質問した際に、意識啓発事業では実効性が上がらない。紹介した長野県の事例では、まず、新築を考えている人全員に、そういった省エネ住宅にするとこれくらいの効果が上がるという環境性能評価をしっかり示して、太陽光発電ですとか、そういった設備を導入すると何年で元が取れるとか、そういったものをしっかりと評価として建築主、要は施主に示す。これをもとにみんなに関心を持ってもらって、新築のうち85%が環境性能住宅に取り組むという事業でした。
 今回は、もう法律的に取り組まなければならない状況に義務化されておりますが、住宅を新築する人は、省エネ性能のメリットを理解を抜きにしてもうやらなければならない状況です。その中でZEH基準の義務化の方向が決まっています。
 補助金の金額として取り組める事例数は限られてしまうので、県は、この事業でどれくらいさp2を削減しようとしているのか。脱炭素を目指すという観点で、この予算規模でどんな成果を目指すのか、今後どう展開するのかお伺いします。
〇県土整備部長(上澤和哉君) 県では、脱炭素化の推進に向けた住宅分野での取り組みとして、高い断熱性能を備え、県産木材を活用するなどの岩手県らしさを有する岩手型住宅の普及を図ることとしており、令和6年3月に岩手型住宅ガイドラインを改訂しました。
 この中で、気候条件の厳しい岩手県にふさわしい水準としてZEHプラス水準を推奨し、県民の居住環境の向上を図っていくとともに、2050年カーボンニュートラルの実現を図っていくこととしています。
 こうした目的のもと、新築住宅への補助事業により、まずは断熱性能の高い住宅を建設し、省エネ住宅による居住環境の向上を実感していただきたいと考えています。その上で、現場見学会を実施するとともに、光熱費や二酸化炭素の削減効果などの具体的なデータを収集し、その効果をわかりやすく県民に提示することにより、省エネ住宅の普及促進を図り、脱炭素社会の実現に向け取り組んでまいりたいと考えています。
〇19番(高橋穏至君) 去年4、100万円、ことし4、000万円、これによってデータを収集して、PRする材料だという位置づけでしょうか。要は、この事業によって温室効果ガスを削減しようというPRのための事業だと思うのですが、具体的な目標はどれくらいにしているのか、あるいはこの目標が達成されたら、データが集まったら、もうこれはやらなくてもいいという事業でいいのかどうか、確認したいと思います。
〇県土整備部長(上澤和哉君) 令和7年度の新築住宅への補助である、いわて省エネルギー住宅建設推進事業費補助金の想定件数は15件、予算規模は3、059万5、000円です。サンプル数や予算規模については、いずれも多いほうが望ましいということではあるのですけれども、限られた財源のもと、令和6年度の実績も考慮して今年度と同規模の予算を確保したものでございます。
 今後は、建築主や設計者等の協力を得て、気候条件の厳しい岩手県での光熱費や二酸化炭素削減効果などの具体的なデータを蓄積し、得られたデータをもとに、県民に向けた効果的な周知を検討していきたいと考えております。
 岩手県だけの実績だとなかなかそういったデータにも限りがありますので、同様な取り組みをしている他県での実績、効果なども全国のデータも広く情報収集しながら、県民に向けた効果的な周知について検討してまいりたいと思います。具体的なそういった算定結果等をもとに、具体的な目標等についても詰めていきたいと考えております。
〇19番(高橋穏至君) 補助を出して物をつくって実感してもらうという、当然ずっと続けるわけではないわけでして、サンプル数がそれくらい必要なのかどうかというのが一つと、厳しい気候条件と言えば、むしろ高性能住宅は北海道のほうがずっと進んでいるのです。そういったデータも使いながらやって、この事業の位置づけが、いまいち私にとっては不明瞭だという思いであります。どういうデータが得られて、どういう目的なのか、しっかりと明らかにしてほしいと思いながら、きちんとしたデータをとってほしいと思います。
 最後に、道路ネットワークについて質問しますが、この件については、もう既に前の佐藤ケイ子議員も質問しましたし、郷右近浩議員も質問したので、簡単にしたいと思います。
 まず、東北横断自動車道秋田釜石線の直線化です。先ほど答弁もあったとおりですが、期成同盟会では、まず、岩手県新広域道路計画に位置づけてほしい。要は、県が直接やるわけではないでしょうという話も先ほど佐藤ケイ子議員からありましたが、これを位置づけることがなぜできないのかという件だけお伺いします。
〇県土整備部長(上澤和哉君) 岩手県新広域道路交通計画は、北上市も含めた全市町村から意見を伺いながら取りまとめ、令和3年6月に公表したものであり、期成同盟会が求めるルートに並行する北上江釣子インターチェンジから江刺田瀬インターチェンジまでの国道107号について、高規格道路を補完し、広域交通の拠点となる都市を効率的かつ効果的に連絡する一般広域道路に位置づけたところでございます。
 国からは、社会情勢の変化等に応じて適宜見直しを行うものであると聞いておりますが、具体的な時期やプロセス等は示されておりません。
 まずは、国道107号の利用状況や物流の変化、周辺の開発動向、同盟会が実施する通行台数の調査や企業アンケートの結果などを注視してまいります。
〇19番(高橋穏至君) 十分社会情勢は変化していると思いますので、ぜひ検討をお願いします。
 最後に、私の地元ですが、県道37号花巻平泉線の新田橋のかけかえについてであります。
 長年の課題であった狭隘区間の山口地区の工事が終わり、次は新田橋かと思っておりましたが、これがなかなか進んでおりません。この新田橋は、すれ違いができなく、大型交通の交通量も多い場所ですが、平成14年に、実はかけかえの計画図が地域で説明されております。この路線は金ケ崎町、奥州市から夏油温泉に向かう、スキー場に向かう、あるいは西和賀町に向かうルートですが、区間が狭隘ですれ違いができない、しかも、入り口と出口がほぼ直角に曲がっているということです。
 これについて事業を再検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
〇県土整備部長(上澤和哉君) 県道37号花巻平泉線は、花巻市から平泉町を結び、夏油温泉など観光地へのアクセス道路であるとともに、地域の日常生活を支える大切な路線と認識しており、これまで北上市の山口工区などの整備を進めてきました。
 新田橋は幅員が狭く、その前後は急カーブとなっていることから隘路区間と認識しておりますが、今後、事業化を検討するためには、事業効果の確認が必要となることから、今後の道路利用状況や国の公共事業予算の動向等を注視してまいります。
 高橋穏至議員御指摘の新田橋周辺での事故等については、夜間や冬期を中心に物損事故が発生しておりますので、本年1月に点滅型の視線誘導標を設置したところです。
 引き続き、橋の前後区間も含め、きめ細やかな凍結抑制剤の散布を行うなど、道路利用者の安全な通行確保に取り組んでまいります。
〇19番(高橋穏至君) 事業効果というより、後半の予算の関係だけかと私は思っております。YUDAミルク株式会社の牛乳のほとんどが金ケ崎町からあそこを通って運ばれています。交通量もかなり多いです。そういった状況の中で、唯一、2車線があそこで1車線になる。片側交互通行ということですので、ぜひ再検討を早急にしていただくよう要望しまして、私の質問を終わります。(拍手)
〇議長(工藤大輔君) 以上をもって高橋穏至君の一般質問を終わります。
   
〇議長(工藤大輔君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後5時59分 散 会

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