| 令和7年2月定例会 予算特別委員会会議記録 |
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令和7年3月5日(水)
1開会 午前10時2分 1出席委員 別紙出席簿のとおり 1事務局職員 事務局長 坊 良 英 樹 議事調査課 総括課長 昆 野 岳 晴 議事管理担当課長 佐 藤 博 晃 主任主査 柴 田 信 主任主査 及 川 雄 也 主査 高 橋 宗 子 主査 堀 合 俊 彦 主査 佐々木 賢一郎 主査 三 浦 訓 史 1説明員 知事 達 増 拓 也 副知事 八重樫 幸 治 副知事 佐々木 淳 企画理事兼 保健福祉部長 野 原 勝 企画理事兼 商工労働観光部長 岩 渕 伸 也 総務部長 千 葉 幸 也 財政課総括課長 佐 藤 直 樹 政策企画部長 小 野 博 ふるさと振興部長 村 上 宏 治 ILC推進局長 箱 石 知 義 医療局長 小 原 重 幸 教育長 佐 藤 一 男 〇坊良議会事務局長 各委員御承知のとおり、委員長が互選されるまでの間、委員会条例第7条第2項の規定により、年長の委員が委員長の職務を行うこととなっております。 出席委員中、千葉伝委員が年長の委員でありますので、御紹介申し上げます。 千葉伝委員、委員長席にお着き願います。 〔年長委員千葉伝君委員長席に着く〕 〇千葉伝年長委員 おはようございます。ただいま御紹介のありました千葉伝であります。よろしくお願いいたします。 それでは、ただいまから予算特別委員会を開会し、直ちに本日の会議を開きます。 なお、福田復興防災部長は災害対応のため欠席とのことでありますので、御了承願います。 これより委員長の互選を行います。委員会条例第7条第2項の規定により、委員長互選の職務を行います。 お諮りいたします。委員長互選の方法につきましては、先例に基づき指名推選の方法によりたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇千葉伝年長委員 御異議なしと認めます。よって、互選の方法は指名推選によることに決定いたしました。 お諮りいたします。指名推選の方法につきましては、当職において指名することといたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇千葉伝年長委員 御異議なしと認めます。よって、当職において指名することに決定いたしました。 予算特別委員長に菅野ひろのり君を指名いたします。 お諮りいたします。ただいま当職において指名いたしました菅野ひろのり君を予算特別委員長の当選人と定めることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇千葉伝年長委員 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました菅野ひろのり君が予算特別委員長に当選されました。 ただいま当選されました菅野ひろのり君が委員会室におられますので、本席から当選の告知をいたします。 菅野ひろのり委員長、委員長席にお着き願います。 〔予算特別委員長菅野ひろのり君委員長席に着く〕 〇菅野ひろのり委員長 ただいま予算特別委員長に選任されました菅野ひろのりでございます。御推挙いただきまして大変光栄に存じておる次第でございます。 皆様の御協力をいただきまして職責を全うしたいと考えておりますので、御協力をよろしくお願いいたします。 引き続いて副委員長の互選を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇菅野ひろのり委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 これより副委員長の互選を行います。 お諮りいたします。副委員長の互選方法につきましては、先例に基づき指名推選の方法によりたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇菅野ひろのり委員長 御異議なしと認めます。よって、互選の方法は指名推選によることに決定いたしました。 お諮りいたします。指名推選の方法につきましては、当職において指名することにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇菅野ひろのり委員長 御異議なしと認めます。よって、当職において指名することに決定いたしました。 予算特別副委員長にハクセル美穂子さんを指名いたします。 お諮りいたします。ただいま当職において指名いたしましたハクセル美穂子さんを予算特別副委員長の当選人と定めることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇菅野ひろのり委員長 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしましたハクセル美穂子さんが予算特別副委員長に当選されました。 ただいま当選されましたハクセル美穂子さんが委員会室におられますので、本席から当選の告知をいたします。 ハクセル美穂子副委員長、御挨拶をお願いいたします。 〇ハクセル美穂子副委員長 ただいま副委員長に選任いただきましたハクセル美穂子でございます。 菅野ひろのり委員長を補佐いたしまして委員会の円滑な運営に努めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手) 〇菅野ひろのり委員長 お諮りいたします。当予算特別委員会に付託されました議案58件の審査の方法についてでありますが、お手元に配付してあります日程案のとおり、本日及び明日は知事、副知事、企画理事、関係部局長及び教育長等の出席を求め総括質疑を行い、明日の総括質疑終了後、6日、7日、10日、12日から14日まで、17日及び18日は、関係部局長等の出席を求め部局ごとに質疑を行うこととし、議案58件に対する意見の取りまとめと採決につきましては、18日の県土整備部関係の質疑が終わった後、世話人会での意見調整を経た上で行いたいと思います。 なお、17日の農林水産部の審査については、第1部を農業関係、第2部を林業、水産業関係とし、それぞれ区分して審査することとしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇菅野ひろのり委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 これより議事に入ります。 議案第1号から議案第21号まで、議案第27号から議案第43号まで、議案第47号、議案第48号、議案第50号、議案第52号から議案第67号まで、及び議案第69号の以上58件を一括議題といたします。 総務部長に総括説明を求めます。 〇千葉総務部長 令和7年度当初予算の概要等につきまして、総括的に御説明申し上げます。 令和7年度の当初予算は、いわて県民計画(2019〜2028)第2期アクションプランのもと、人口の自然減、社会減対策を主軸にしながら、GXとDXを両翼に、安全、安心な地域づくりを基盤として、10の政策の着実な推進と新しい時代を切り拓くプロジェクトの展開により、お互いに幸福を守り育てる、世界に開かれたいわてをつくっていくための施策を盛り込んだ予算として編成したものであります。 それでは、予算の概要について御説明申し上げます。 議案その1の5ページをごらん願います。 議案第1号令和7年度岩手県一般会計予算であります。 第1条は、歳入歳出予算の総額をそれぞれ7、329億4、172万7、000円と定めるものであります。前年度当初予算と比較しますと0.1%の増となっております。 第2条は、債務負担行為の限度額等を、第3条は、地方債の限度額等をそれぞれ定めるものであり、第4条は、一時借入金の最高額を1、000億円とするものであります。 第5条は、職員給与について同一款内での予算流用を定めるものであります。 次に、歳入について御説明いたします。便宜、予算に関する説明書により説明いたしますので、予算に関する説明書の10ページをごらん願います。 まず、1款県税のうち、1項県民税は423億6、100万円となっておりますが、これは個人県民税や法人県民税の増収が見込まれることなどによるものでございます。 11ページの2項事業税は329億5、800万円となっておりますが、これは法人事業税の増収が見込まれることなどによるものであります。 12ページの3項地方消費税は250億5、600万円を見込んでおりますが、これは国内取引の増加が見込まれることなどによるものであります。 13ページの4項不動産取得税は40億5、400万円となっておりますが、これは家屋の建築や不動産取引の減少が見込まれることなどによるものであります。 14ページの5項県たばこ税は14億4、200万円、15ページの6項ゴルフ場利用税は、最近の課税実績等を勘案し、2億5、800万円を計上しております。 16ページの7項軽油引取税は125億2、000万円と見込んでおります。これはトラック輸送の効率化等に伴う軽油の購入数量の減少が見込まれることなどによるものです。 17ページの8項自動車税は179億5、400万円を見込んでおります。 18ページの9項鉱区税は、最近の課税実績等を勘案し、1、600万円を計上しております。 19ページの10項狩猟税は、狩猟者登録の見込み数により1、400万円を見込んでおります。 20ページの11項産業廃棄物税は、処分量の将来予測をもとに7、800万円を計上しております。 21ページの12項旧法による税は、令和元年9月以前の自動車税に係る分など100万円を見込んでおります。 以上、県税の合計額は1、367億1、200万円で、前年度当初予算に比べ101億7、400万円、8%の増となるものであります。 次に、22ページの2款地方消費税清算金は672億8、600万円で、前年度当初予算に比べ35億2、900万円、5.5%の増となっておりますが、これは全国的に消費税収が増加すると見込まれることなどによるものでございます。 次に、23ページの3款地方譲与税のうち、1項特別法人事業譲与税は252億4、000万円となっておりますが、これは全国的に法人事業税の増収が見込まれることなどによるものであります。 24ページの2項地方揮発油譲与税は28億8、400万円、25ページの3項石油ガス譲与税は9、000万円、26ページの4項自動車重量譲与税は1億9、000万円、27ページの5項森林環境譲与税は2億1、800万円、28ページの6項航空機燃料譲与税は3、000万円をそれぞれ計上しております。 以上、地方譲与税の合計額は286億5、200万円で、前年度当初予算に比べ27億3、000万円、10.5%の増となるものであります。 次に、29ページの4款地方特例交付金は6億7、600万円余で、前年度当初予算に比べ30億4、700万円余、81.8%の減を見込んでおりますが、これは定額減税減収補填特例交付金の減などによるものであります。 次に、30ページの5款地方交付税は、国の地方財政計画の内容や震災からの復旧復興事業費等を勘案して2、200億9、300万円余で、前年度当初予算に比べ16億500万円余、0.7%の減で計上しております。 次に、31ページの6款交通安全対策特別交付金は3億100万円で、前年度当初予算に比べ4、500万円、13%の減を見込んでおります。 次に、32ページの7款分担金及び負担金のうち、1項分担金は経営体育成基盤整備事業等に係るものであり3億2、000万円余、33ページから34ページまでの2項負担金は、民生費の後期高齢者医療財政安定化対策などの負担金などを計上しており、13億1、700万円余となっております。 以上、分担金及び負担金の合計額は16億3、800万円余で、前年度当初予算に比べ3億700万円余、23.1%の増となるものであります。 次に、35ページの8款使用料及び手数料でありますが、1項使用料の主なものを申し上げますと、36ページの産業技術短期大学校授業料、37ページの道路及び河川の占用料、県営住宅使用料、県立学校における授業料などであります。これら使用料の総額は、38ページの計欄53億3、800万円余となっております。 次に、39ページからの2項手数料の主なものは、40ページのと畜検査に係る手数料、41ページの豚熱予防的ワクチン接種に係る手数料、43ページの運転免許に係る手数料などでありまして、これら手数料の総額は、44ページの計欄18億8、200万円余となっております。 以上、使用料及び手数料の合計額は72億2、000万円余で、前年度当初予算に比べ2、400万円余、0.3%の減となるものであります。 次に、45ページの9款国庫支出金でありますが、1項国庫負担金の主なものを申し上げますと、生活保護に要する経費のほか、47ページの小中学校職職員の人件費や県立学校の授業料に充てるための就学支援交付金、河川等災害復旧事業などであります。これら国庫負担金の総額は、48ページの計欄445億2、000万円余となっております。 次に、49ページ、2項国庫補助金の主なものは、55ページの強い農業づくり交付金、56ページの経営体育成基盤整備事業、58ページの道路環境改善事業や地域連携道路整備事業に係る国庫補助金などであります。これら国庫補助金の総額は、61ページまで進んでいただきまして、494億6、400万円余となっております。 次に、62ページの3項委託金でありますが、63ページの就職支援能力開発事業などにより、総額は64ページの計欄26億9、800万円余となっております。 以上、国庫支出金の合計額は966億8、200万円余で、前年度当初予算に比べ42億3、700万円余、4.6%の増となるものであります。 次に、65ページの10款財産収入でありますが、1項財産運用収入は土地や家屋の貸付収入など2億2、700万円余、66ページから67ページの2項財産売払収入は、県有未利用地や生産物の売り払いによる収入など7億7、900万円を計上しており、これら財産収入の合計額は10億600万円余で、前年度当初予算に比べ1億1、700万円余、13.2%の増となるものであります。 次に、68ページの11款寄附金は、ふるさと岩手応援寄附など3億7、900万円余で、前年度当初予算に比べ1、100万円余、3%の増を見込んでおります。 次に、69ページの12款繰入金のうち、1項特別会計繰入金は電気事業会計などからの繰入金であり、8億9、200万円余であります。 70ページ、2項基金繰入金は、財政調整基金や県債管理基金、地域医療介護総合確保基金などからの繰入金であり、172億5、700万円余を計上しております。 以上、繰入金の合計額は181億5、000万円余で、前年度当初予算に比べ57億1、400万円余、23.9%の減となるものであります。 次に、71ページの13款繰越金は1、000円で、整理科目でありますが、前年度当初予算において新型コロナウイルス感染症対応、地方創生臨時交付金の国庫返還の減に伴い、約18億円の減となるものであります。 次に、72ページの14款諸収入のうち、1項延滞金、加算金及び過料等は1億1、800万円余、73ページの2項預金利子は9、700万円余を計上しております。 74ページの3項公営企業貸付金元利収入は113億円余を計上しておりますが、これは県立病院等で事業会計への貸し付けの償還金であります。 75ページの4項貸付金元利収入は、各行政部門における貸付金に係る負担金及び利子の収入で、76ページのとおり、888億7、300万円余となっております。 77ページの5項受託事業収入は、基幹河川改修事業などの受託事業収入であり、78ページのとおり、10億1、500万円余となっております。 79ページの6項収益事業収入は、宝くじ発売収益金で28億2、700万円余となっております。 80ページの7項雑入は、82ページのいわてニューファーマー支援事業や、83ページの派遣職員給与費負担金などの収入であり、雑入の総額は、83ページの計欄31億1、800万円余と見込んでおります。 以上、諸収入の合計額は1、073億5、100万円余で、前年度当初予算に比べ109億6、300万円余、9.3%の減となるものであります。 次に、84ページの15款県債でありますが、その総額は、87ページの計欄のとおり、467億9、000万円余であり、漁港災害復旧事業などの災害復旧債等の増額により、前年度に比べ28億1、800万円、6.4%の増となっております。 この結果、県債の現在高見込みでありますが、302ページをごらんいただき、一番右下の欄になりますけれども、令和7年度末現在高見込額は1兆1、297億1、800万円余と、前年度から392億円余の減を見込んでおります。 以上で歳入について説明を終わります。 次に、歳出についてでありますが、主要な事業につきましては、それぞれ所管部局の審査の際に担当部局長から御説明申し上げますので説明を省略し、私からは、性質別の主なものについて申し上げます。 予算に関する資料で御説明いたします。7ページをごらん願います。第2表令和7年度一般会計歳出性質別内訳表でございますが、この表の右端の前年度当初予算からの増減率の欄を中心にごらんいただきたいと思います。 令和7年度当初予算の特徴的なところを何点か申し上げますと、8ページに参りまして、7災害復旧事業費につきましては40.8%の増となっておりますが、河川等災害復旧事業費の増等によるものであります。 次に、9ページに参りまして、9積立金につきましては、退職手当基金への積み立ての増等により74.9%の増、11貸付金につきましては、新型コロナウイルス感染症対策の貸付金の減等により10.7%の減となっております。 令和7年度岩手県一般会計予算の概要は、以上のとおりであります。 なお、特別会計につきましては、所管部局において御説明申し上げますので、私からは省略させていただきます。 以上で総括説明を終わります。よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。 〇菅野ひろのり委員長 ただいまから総括質疑に入るわけでありますが、議会運営委員会の決定に基づき、総括質疑は、各会派及び会派に所属しない委員に質疑時間を配分して行うことになっております。 質疑時間につきましては、まず、希望いわてが54分、次に、自由民主党が54分、次に、いわて新政会が24分、次に、いわて県民クラブ・無所属の会が21分、次に、日本共産党が12分、次に、会派に所属しない委員は、社民党木村幸弘委員、公明党小林正信委員、無所属田中辰也委員の順に、それぞれ9分となっております。 各会派は、配分された時間の範囲内で複数の委員が質疑することができること、また、この場合におきましては、会派として続けて行うこととされておりますので、御了承願います。 また、議会運営委員会の決定及び世話人会の申し合わせにより、基本的感染対策として、換気のため、午後はおおむね1時間半ごとに休憩いたしますので、御協力をお願いします。 なお、本日の総括質疑は、世話人会の申し合わせにより、午後5時前に質疑に入った会派等の質疑が終了するまで議事を継続することといたしたいと思いますので、あらかじめ御了承願います。 それでは、これより総括質疑に入ります。柳村一委員。 〔柳村一委員質問者席に着く〕 〇柳村一委員 おはようございます。希望いわての柳村一でございます。会派を代表いたしまして、前半は私が、後半は千葉秀幸委員が質疑いたしますので、よろしくお願いいたします。 まず冒頭に、大船渡市赤崎町付近の林野火災について伺います。 今般の林野火災により1名の方がお亡くなりになりました。心より御冥福を祈りたいと思いますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。現地では雨が降っているようです。一日も早い鎮圧を心から願っております。 緊急消防援助隊などの消防関係や自衛隊による懸命な消火活動に加え、大船渡市や県内市町村、医療福祉関係者などによる避難所運営など、多くの方々が活動されていることに対しまして、心から感謝を申し上げます。 本日午前6時の時点で、焼損面積は約2、900ヘクタールとなっています。また、大船渡市内の1、896世帯、4、596人を対象に避難指示が出され、1、225人が避難されています。3月4日16時時点での避難所以外の避難者数は2、805人で、多くの被災された方々が今後の生活に不安を抱えた日々を過ごされていると思います。県としては、現時点での被害状況の詳細な把握など情報収集も不十分かと思いますが、被災された方々の不安を少しでも軽減するため、必要な対策を早期に示すべきと考えます。 知事は昨日の記者会見で補正予算について言及されましたが、現在の検討状況など、可能な範囲で構いませんので、所感をお聞かせください。 〇達増知事 現在、鎮圧に向けた懸命な消火活動に加え、県から大船渡市に職員を派遣し、被災者が安心、安全に過ごせる避難所の運営など、多くの関係者の協力のもと、最優先で対応すべき課題に一つずつ全力で対応しています。 今後、被災者の方々の御意見を伺いつつ、大船渡市とも調整を図りながら、応急仮設住宅の供与、高校、大学等へ進学する方への支援、生活再建等に必要な財政支援など、緊急性がより高い対策を早急に講じるため、その裏づけとなる補正予算について、2月定例会中の追加提案を念頭に検討に着手しているところであります。 一日も早い再建に向けて、被災者一人一人に寄り添ったきめ細かな対策を迅速かつ確実に届けるとともに、震災を契機とした国内外のさまざまな主体とのきずなや知見も最大限に生かしながら、被災地の復興を強力に支えてまいります。 〇柳村一委員 ありがとうございます。 それでは、令和7年度当初予算案の総括質疑に入ります。 知事が、世界に開かれたいわて地方創生予算と命名した令和7年度岩手県一般会計予算案は、総額7、329億円、うち震災分は299億円、新型コロナウイルス感染症対応、物価高騰分は365億円が計上されました。 令和5年度予算編成から、人口減少、GX、DX、安全・安心な地域づくりの四つの重点事項を強化、拡充する方針を打ち出し、四つの重点項目に対しては、削減額の3倍相当まで要求額を加算できるルールを創設しました。 新型コロナウイルス対応を除く四つの重点事項の予算総額は、令和5年度765億円、令和6年度840億円、令和7年度916億円と、財源を集中投資する予算編成を行っています。そこで、令和7年度の予算編成に当たって知事が思いを込めた事業、分野について伺います。 〇達増知事 令和7年度当初予算案は、いわて県民計画(2019〜2028)や第2期アクションプランのもと、四つの重点事項を中心に、10の政策分野の着実な推進や、新しい時代を切り拓くプロジェクトの展開により、世界に開かれたいわてを創生するための施策を盛り込んだ予算としています。 四つの重点事項の主軸である人口の自然減・社会減対策では、ジェンダーギャップの解消など、一人一人の生きにくさを生きやすさに変える取り組みを強化していくとともに、国内外から注目される観光資源や農林水産物を初めとした、本県の強みや魅力を生かしたインバウンド観光や海外輸出の拡大などに取り組んでまいります。 また、GXの推進では、気候変動に対応した水稲品種の開発に向けた施設整備や、住宅や事業者の施設整備、県有施設の脱炭素化、DXの推進では、ウエアラブル端末を活用した救急医療体制の強化や生成型AIの活用による行政業務の効率化、安全・安心な地域づくりの推進では、大規模自然災害への備えや感染症、家畜伝染病への対応強化、野生鳥獣による被害防止対策などを進めてまいります。 これらの四つの重点事項を一体的に展開することで、世界に開かれた地方創生を岩手県から実現し、県民の幸福、ウエルビーイングの向上につなげてまいります。 〇柳村一委員 この予算がしっかりと執行されて、県民のウエルビーイングが保たれることを祈っております。 続けます。昨年9月の決算特別委員会総括質疑において、菅野ひろのり委員が、マニフェスト関連事業はいわて県民計画(2019〜2028)やアクションプランの推進と一体的に検討され、毎年度の予算編成で決定されることから、進捗状況をわかりやすい形で示すべきと提案し、執行部からその関係資料が提出されました。 知事選挙で掲げたマニフェストプラス39の実現について、県民、団体は大いに期待していますが、ハード整備は長期的な活用が前提となるため、多角的な視点、検討が求められます。そこで、令和7年度当初予算案におけるマニフェストプラス39の反映状況と進捗状況をどのように認識し、自己評価をしているのかお伺いします。 〇達増知事 マニフェストプラス39は、いわて県民計画(2019〜2028)や第2期アクションプランの内容を踏まえた具体の施策として位置づけられるものであり、いわて県民計画(2019〜2028)、アクションプランと一体として、他の施策と合わせて、各年度の予算の中で事業化に取り組んでいます。 令和7年度当初予算案においては、マニフェストプラス39に関連する子育て支援策、教育の充実、中小企業振興、観光振興、災害対策など、幅広く既存事業の拡充を図ったほか、さらなる新規事業についても盛り込み、その主な関連事業で387事業、1、028億円余を計上しています。 また、福祉総合相談センターと県民生活センターの一体的整備に係る実施設計や工事に向けた経費のほか、中山の園整備基本計画の策定に向けた経費を計上するなど、施設整備においても、その熟度に応じて令和7年度当初予算案に盛り込んでおります。 検討会やワーキンググループなどで検討を進めている段階にあるものも含め、マニフェストプラス39にお示しした項目は、いずれも既に何らかの形で実行に移しており、着実に進んでいるものと考えます。 〇柳村一委員 その資料によりますと、既に順次実施31事業、事業に着手2事業、具体の検討6事業となっております。既に順次実施及び具体の検討の事業が早期に実施完了されて、マニフェストプラス39が完了することをお祈りいたしております。 次に、震災分と新型コロナウイルス感染症対応、物価高騰分を除いた通常分の推移を見ると、令和7年度予算案は5年ぶりに6、600億円台となり、通常分はコロナ禍前の水準に戻った印象を受けます。令和7年度予算案の通常分の歳出増の主な理由は、給与費、社会保障関係費、公債費の増などで、定年延長に伴う退職金手当の大幅減という影響を除けば、義務的経費は実質的に増加していると推測され、財政の硬直化が懸念されます。 また、歳入面では、企業業績の向上を背景とした税収増はありますが、人口減少を背景とした地方交付税の減少が見込まれます。実質的な一般財源の縮小という方向性の中で、必要な施策の強化、拡充と財政健全化を進める上で、知事はどのように持続的に財政健全化を進めていくのかお伺いします。 〇達増知事 厳しい財政状況が続く中においても、重点事項を初めとする必要な施策の強化、拡充と財政健全化の両立を図っていくためには、毎年度の予算編成等を通じて、取り組みを着実に進めていくことが重要であります。 令和7年度当初予算案においては、基金の活用や電気事業会計からの繰り入れなどにより127億円を確保するなど、あらゆる歳入確保の実施に加え、歳出水準の適正化にも努め、めり張りある予算を編成しました。 これにより、財政目標にのっとった財源不足額の継続的な縮減につなげ、将来の収支均衡への道筋をつけたところであります。 今後においても、引き続き、四つの財政目標のもと、歳出水準の適正化を図るとともに、県有資産や各種基金の有効活用、ふるさと納税や使用料の見直しなど、これまでの財源確保の取り組みを一層強化しながら、不断に財政健全化を推進してまいります。 〇柳村一委員 取り組みを着実に進めて、県民生活の質を低下させないように、今後も県民に寄り添った施策をお願いいたします。 次に、国においては、賃金と物価の好循環という言葉をよく用いており、日本銀行も金融正常化を進めていくための条件としています。一方、実態としては、賃上げが物価高に追いつかないため、実質賃金はマイナスが続き、食料品や光熱費の高騰など、県民生活は今も厳しい負担を強いられていると推測されます。 県は、国の交付金を活用しながら、生活者支援から事業者支援まで幅広く展開し、賃上げ支援は県費も投入して大規模に実施するなど、全国に先駆けた対策を講じてきました。今後の追加的な対策についても、国に対して地方向け重点支援交付金の拡充を求めるべきと考えますが、令和7年度の物価高騰対策の概要と対応策を伺います。 〇達増知事 長引く物価高騰から県民の暮らしや仕事を守るため、県では、昨年の補正予算において、冬季間の灯油購入費等の助成やLPガス価格高騰対策、物価高騰対策賃上げ支援などの生活者支援のほか、運輸、交通事業者や介護、福祉、医療施設、農業者等への幅広い事業者支援を措置したところであります。 また、今定例会において、福祉、介護職員等の賃金引き上げ等の経費への補助など、障がい福祉や介護分野の人材確保、職場環境の改善に対する支援を盛り込んだ補正予算の議決をいただきました。 さらに、令和7年度当初予算案においても、価格転嫁に取り組む中小企業向け設備投資補助や、生産性向上、職場環境整備に対する支援などの対策を盛り込んでおります。 今後も、県民生活や地域経済への影響を注視し、地域の実情に応じたきめ細かな支援が可能となるよう、重点支援交付金の拡充などを含め、国にさらなる対応を求めていくとともに、県として必要な支援策を機動的に講じてまいります。 〇柳村一委員 引き続き、生活者支援、事業者支援をよろしくお願いいたします。 第2期復興・創生期間が令和7年度で終了することに伴って、震災関連の国予算の縮小が見込まれ、令和8年度以降、財源確保が課題です。国の復興推進委員会の検討資料によれば、心のケア等の被災者支援については、一定の要件を満たすものに限って震災関連の国費を投入する方針ですが、将来的には多くの事業は通常予算へ誘導され、国による財政支援が先細りすると思われます。 心のケア等の被災者支援において、岩手県こころのケアセンターの相談件数は年間7、000件を超えて推移しているほか、いわて被災者支援センターの相談対応件数は、令和5年度で2、941回と、開設時の令和3年度の2倍を超える状況となっており、支援の継続による中長期的な取り組みが求められます。 そこで、令和8年度以降の震災対応事業について、どのような視点、観点で必要な施策を立案して予算化していくのか、財源確保策も含めて現時点の対応方針を伺います。 〇達増知事 令和3年に閣議決定された第2期復興・創生期間以降における東日本大震災からの復興の基本方針では、岩手県を含む地震、津波被災地域においては、令和7年度末までに復興事業がその役割を全うすることを目指すとされています。 一方、こころのケア等の被災者支援は中長期的な対応が求められることから、本県としては、さまざまな機会を捉えて必要な支援の継続を国に訴えてきたところであり、県議会においても国に意見書を提出するなど、必要な支援の確保に向けた取り組みを行っていただいております。 その結果、国が昨年12月に閣議決定した、第2期復興・創生期間以降の東日本大震災からの復興の基本方針の見直しに向けた主な課題等においては、心のケア等の被災者支援は、真に必要な範囲で第2期復興・創生期間の後も復興施策による対応も検討するとされたところであります。 ことしの夏ごろには国の復興の基本方針の見直しが予定されていることから、引き続き、被災者に寄り添った対応を求めてまいります。 〇柳村一委員 国の見直しも注視しなければいけないと思いますけれども、これからも被災者に寄り添った県政運営をよろしくお願いします。 次に、令和7年度の地方財政計画を見ると、臨時財政対策債が制度創設以来、約四半世紀を経て初めてゼロとなり、実質的な地方交付税は、前年比で若干減少しています。一方、地方税は大幅な伸びを見込んでいることから、本県の財政運営に当たっては、県税収入をどう見積もり、伸ばしていくのかが重要な要素となります。 企業業績が好調であることなどを背景として、国税においては、令和2年度から6年度まで5年連続で過去最高を記録する見通しですが、令和7年度当初予算案の県税収入はどのように見積もっているのか、令和6年度の決算見込みを含めてお伺いします。 〇千葉総務部長 令和6年度の県税収入は、法人事業税において企業業績が堅調に推移したことに加え、地方消費税において物価高騰等を背景として増収となったこと等により、1、307億6、300万円と見込んでおります。これは当初予算額に対し42億2、500万円の増、令和5年度決算額に対し13億8、600万円の増となっております。 令和7年度の税収でありますが、法人事業税において企業業績が引き続き堅調に推移することや、個人県民税において定額減税が終了することに伴い増収となる見込み等により、1、367億1、200万円を計上しております。 これは、令和6年度の当初予算額を101億7、400万円、決算見込額を59億4、900万円上回り、過去最高額を更新する見込みとなっております。 〇柳村一委員 過去最高額ということですけれども、このまま業績が好調のままとは限りませんので、引き続き注視しながら財政運営を行っていただきたいと思います。 県税収入を安定的に確保していくことが持続可能な財政運営基盤を構築する根幹ですが、その中でも、県税収入の二、三割を占める法人2税は、特に重要な費目です。県内主要産業である半導体や自動車産業だけではなく、観光業や一次産業も含めた総合的な産業振興に力点を置き、税収確保に努めるべきと考えますが、県税収入の増加に向けた方策を伺います。 〇小野政策企画部長 県税収入を確保し、安定的、持続的な財政基盤を構築することは、さまざまな行政サービスを提供していく上での根幹となるものです。 そのためには、岩手県の地域の特性や資源を最大限に生かした観光産業や農林水産業など、いわゆる域外市場産業につきまして、地元調達や付加価値を高めながら強化するとともに、商業やサービス業を通じて、地域内経済循環を拡大していく総合的な産業政策が重要と考えております。 また、令和7年度当初予算案におきまして、海外からの評価が高い、みちのく潮風トレイルや、高品質な農林水産物、伝統工芸品など、本県の強みや魅力を生かしたインバウンドと海外輸出の拡大に取り組むこととしております。 さらに、いわて県民計画(2019〜2028)の新しい時代を切り拓くプロジェクトにおいて、三陸ジオパークなどの地域資源を活用した誘客拡大、沖縄県と連携した高温登熟耐性を持つ水稲品種の早期開発、県産サーモンの販売促進に向けた取り組み等の実施など、本県の特色を生かした施策に取り組むこととしております。 このように、足腰の強い産業の振興を図り、産業全体の底上げと地域経済の持続的な成長を促し、あわせて人口減少対策に取り組むことを通じて税源の涵養を図ってまいります。 〇柳村一委員 大企業とかは景気に左右されますけれども、県内中小企業がしっかりと地に足をつけて活動することは県にとっても大切なことだと思いますので、引き続き、その辺の部分をしっかりと支援していただきたいと思います。 次に、さらなる増収を期待するものとして、ふるさと納税が挙げられます。全国トップの山形県が25億円を超える規模を計上している一方、本県は2億円台にとどまっています。 令和7年度のふるさと納税の歳入見込み額が令和6年度と同水準となる3億円となった現状を見ると、施策を推進するための財源確保策としては物足りなさを感じます。本県には魅力的な農林水産物や伝統工芸品が数多くあり、ふるさと納税をさらに伸ばしていくための下地は十分に整っていると考えますが、増収に向けた今後の対応方針を伺います。 〇村上ふるさと振興部長 柳村一委員御指摘のとおり、本県には魅力的な農林水産物や伝統工芸品が数多くあり、これらをふるさと納税の返礼品として積極的に活用していきますことは、歳入確保策の柱の一つとしてはもちろんのこと、岩手ファンの拡大や県産品のPRの面でも有効な取り組みであると認識しております。 このため、これまで県産品の返礼品の拡充を進めてきましたほか、県内の対象宿泊施設等で利用可能なポイントを返礼品として付与するサービスを開始するなど、ふるさと納税の拡大に向けた取り組みを展開してまいりました。 今後におきましても、県産品の返礼品の一層の拡充、好調に推移しているポイント型返礼品の利用対象施設の拡大、民間ポータルサイトを活用したプロモーションの強化、岩手ファンが集まる首都圏イベントでのPRなどに加えまして、県全体で訴求力を高めていくため、新たに県と市町村との共通返礼品の造成についても検討を進めていきたいと考えておりまして、市町村との十分な調整と連携を図りながら、本県の魅力を効果的に発信し、関係人口の拡大と歳入確保の強化を図ってまいります。 〇柳村一委員 これは私は毎回取り上げているのですけれども、県は平成23年に4.5億円で全国1位になりました。前年度に44位ということで、そこでてこ入れしたと思うのですけれども、本気になっててこ入れすれば、すぐ増収が見込まれると思います。さとふるというサイトを見ると、山形県は4、513件の品目があるのに対して岩手県は227件と、圧倒的に少ないと思います。今、ふるさと振興部長が答弁されましたけれども、拡充を図ると言いましたけれども、先ほど財源の部分で、知事もふるさと納税に対しては期待を示していると思いますので、3億円とは言わず、6億、9億と進めるような取り組みを行っていただければと思います。 次に、昨年9月に公表された中期財政見通しによれば、令和9年度には財政調整基金の枯渇が懸念され、単年度の収支ギャップも最大190億円が見込まれるなど、本県の財政運営は厳しい見通しとなっています。 その中で、電気事業会計は安定的に黒字を計上しており、ふるさと振興やGX―グリーントランスフォーメションの施策を推進するため、令和7年度予算案では一般会計への繰出金として7億円を計上しており、企業局の一般会計に対する貢献は、将来的に欠かせないものになっています。企業局の一般会計に対する貢献は今後も必要不可欠と捉えますが、企業局に対する期待について、知事の考えを伺います。 〇達増知事 電気事業会計は、事業の経営を通じて生じた利益の一部について、継続して繰り出しを行ってきたところであり、地域貢献施策への活用を通じ、県民への還元を図りながら、地域社会の発展と県民福祉の向上に寄与してきました。 令和7年度当初予算編成においても、GX―グリーントランスフォーメションの推進などの財源として、利益の一部、7.1億円を電気事業会計から繰り入れ、再生可能エネルギー導入促進に向けた取り組みなどに有効活用することとしております。 今後におきましても、本県におけるグリーン社会実現に向け、クリーンエネルギーの安定供給とGX推進のための財源確保について、企業局がこれまで以上に重要な役割を果たしていくことを期待いたします。 〇柳村一委員 県の組織の中では稼ぎ頭だと思いますので、企業局の職員は皆さん結構真面目で、お金を稼ぐということに対してはちゅうちょされるようですので、その辺、本庁としてももう少しバックアップしていくような形でお願いしたいと思います。 次に、本県は平成18年度から、いわての森林づくり県民税を導入し、県民、法人から年間7億円程度を徴収している一方、令和6年6月から、国は森林環境税の徴収を開始し、県民に二重の負担を強いていないか疑念を感じます。双方のすみ分けを整理することが前提ですが、例えば、鹿などの鳥獣被害が拡大しており、これらの対策費にも活用できるよう、いわての森林づくり県民税の使途拡大を検討すべきと考えますが、これまでの検討状況と見直しの方向性を伺います。 〇達増知事 いわての森林づくり県民税は森林環境の保全を、森林環境譲与税は森林の適正な経営管理を行うことを主たる目的としており、それぞれの税の目的に沿って事業を実施しております。 森林づくり県民税については、これまで、公益的機能の高い森林へ誘導する間伐や、地域住民等が取り組む森林づくり活動の支援などに活用してきたところですが、近年の森林、林業を取り巻く情勢は、野生鳥獣の生活圏への出没の増加や気象災害の激甚化、身近な森林空間の重要性に対する認識の高まりなど、制度創設時から大きく変化しており、こうした変化に的確に対応していくことが必要と考えています。 県では、昨年9月に県民や関係団体等の意見を直接伺う県民懇談会を県内4か所で開催したほか、県民や市町村等を対象にアンケート調査を実施するなど、広く意見を伺いながら議論を深めてきました。 県民懇談会やアンケート調査では、熊、鹿等の野生動物の出没抑制対策や災害時に下流に被害を及ぼさないための流木対策が必要などの意見が出されています。 今年度末には、事業評価委員会が森林づくり県民税の今後の方向性に関する提言を取りまとめることとなっており、県としては、事業評価委員会の提言を踏まえるとともに、県民や県議会の御意見等を伺いながら、鳥獣被害対策、防災対策など、県民生活に直接かかわる分野等への使途拡大の可否について、具体的な検討を進めてまいります。 〇柳村一委員 地球温暖化防止関連とか、新しい事業、小さな事業体にも活用できないかというさまざまな御意見があります。県民からいただいている税でございますので、使い勝手のいいような形で県民の福祉向上に向けて使うような形でお願いしたいと思います。 次に、第2次岩手県地球温暖化対策実行計画では、2030年度までに2013年度比で温室効果ガスを57%削減する目標を掲げています。2021年度の本県の温室効果ガスの排出量は1、044万トンで、基準年比で399万トンの減、率にして27.7%の減となっていますが、残された期間を考えると、排出量の削減スピードを加速させる必要があります。 県はこれまでさまざまな財政支援や融資制度などを行ってきましたが、産業、業務、運輸部門における温室効果ガスの排出抑制に向けた具体的な支援方策を伺います。 〇佐々木副知事 本県の温室効果ガス排出量は、産業、業務、運輸部門が5割以上を占めており、2030年度の削減目標の達成に向けて、これら各部門の排出削減を促進していくことが重要となっています。 このため、令和7年度当初予算案には、事業者の化石燃料からの燃料転換等を促すため、省エネルギー設備や自家消費型太陽光発電設備等の導入、バス事業者等によるEVやPHVなどの次世代自動車の導入を支援する経費等を盛り込んだところであります。国の交付金も活用しながら、継続的に事業者支援を行っていきたいと考えております。 また、県では、二酸化炭素排出抑制のための措置を積極的に講じている事業所を、いわて脱炭素化経営企業等として認定し、認定企業には、地元金融機関と連携し優遇措置を設けているほか、温暖化防止いわて県民会議では、毎年、県内事業者をリードする模範的な取り組みを行った事業所を表彰し、取り組み事例を県内に広く展開するなど、事業所の主体的な取り組みも引き続き促してまいります。 こうした取り組みに加え、今月には、県内事業者の先進的な取り組み事例を取りまとめた、脱炭素経営事例集といったものを発行することとしており、こうした事例集も活用しながら、脱炭素経営に取り組む事業者が広がるよう積極的に支援してまいります。 〇柳村一委員 産業、業務、運輸部門についても、家庭部門についても、まだまだ周知とか、皆様の考え方が浸透されていないような気がしますので、その辺も含めて、しっかりと脱炭素に向けて取り組んでいただきたいと思います。 県は令和5年10月に、県有施設等の脱炭素化に向けた基本方針を定め、新築建築物のZEB化、LED照明の導入、公用車のEV化、太陽光発電の導入を進める姿勢を明確にしています。温室効果ガスの削減については、県が主導的な役割を果たす責務があると考えますが、令和7年度における県有施設の脱炭素化に向けた取り組み内容と、取り組みによる温室効果ガスの削減効果の見通しを伺います。 〇佐々木副知事 県では、第2次岩手県地球温暖化対策実行計画において、県の事務事業による温室効果ガスの排出量を、2030年度までに2013年度比で60%削減する目標を掲げ、令和5年10月には、県有施設等の脱炭素化に向けた基本方針を策定し、計画的に取り組みを進めています。 この基本方針に基づき、令和7年度は、現在整備を進めている二戸地区の特別支援学校のZEB化、一関地区合同庁舎など59施設の照明のLED化、公用車7台のEV化、県立高等学校5校への太陽光発電設備の設置などを進めることとしており、必要な経費を当初予算案に計上しているところです。 これらの取り組みによる温室効果ガスの排出削減効果は、今後削減する目標数値に近い値であります7、800トンを見込んでおり、今後とも県が率先して脱炭素化に取り組み、その成果を県内事業者や市町村等と共有し、脱炭素化の取り組みを促進してまいります。 〇柳村一委員 県の目標より3%高めの目標ですので、貪欲に進めていただければと思います。 次に、未来を担う子供達に対するICT教育の推進は、岩手県の将来のDX―デジタルトランスフォーメーションを推進していく上で、その基盤となるものであり、非常に重要な意味を持つと考えます。 令和7年度予算案には、児童生徒1人1台端末の更新経費も計上されています。教育現場でICT教育を推進するためには、教員の意識改革やスキルアップが必要と考えますが、県の対応方針を伺います。 〇佐藤教育長 県教育委員会では、ICTの活用を通じた質の高い学習活動を実施する上で教員のICT活用指導力の向上を図ることが重要であると考えており、このため、初任者研修や中堅教諭の研修等にICT研修を導入するなど、さまざまな年代、職位の教員を対象とした76のICT研修講座を実施しております。 また、1人1台端末の活用により、全ての児童生徒の可能性を引き出す、個別最適な学びと協働的な学びの実現を図るため、GIGAスクール運営支援センターによる学校訪問研修、教育ICT活用指導主事研修会などにより、教員のICT活用能力と授業力の向上を図るとともに、教員のICT活用をサポートするICT支援員の情報共有や能力向上を図るため、ICT支援員等連絡会議を開催するなどしているところです。 県教育委員会としましては、引き続き、こうした取り組みを通じて、教員の意識改革とICT活用指導力の向上を図りながら、ICTを効果的に活用した授業づくりを推進してまいります。 〇柳村一委員 今、教育長がICTを活用した授業づくりとおっしゃっていましたけれども、今回の一般質問で、通信速度の目安を果たしている学校は、全国同様2割程度で、通信ネットワーク環境の改善の必要性を認識しておりました。ネットワーク環境はICTの基本だと思いますので、早期に全学校に整備するべきと考えますけれども、教育長はどのようにお考えでしょうか。 〇佐藤教育長 一般質問での御質問に答弁したところではございますが、市町村も県も一緒になって、今、そのための計画づくりに努めておりますので、早期に計画をつくりながら施設の改善に努めてまいりたいと思います。 〇柳村一委員 せっかくスキルアップしても、タブレットが動かなかったらどうしようもないことなので、よろしくお願いします。 次に、今後、行政サービスの受け手となる人口が減少することから、職員体制は縮小していくと推測されます。限られた職員体制となることから、フレックス勤務などの職員の多様な働き方に加え、業務効率、生産効率を高めていくための仕組みが必要となってきます。 その手段として、行政分野のDXを推進していくことが必要です。今後は生成AIなどの先端技術を活用した新たな取り組みなど、県行政におけるDXを加速させることが求められますが、課題認識と対応の方針を伺います。 〇村上ふるさと振興部長 県では、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方の実現に向け、これまで電子決裁、文書管理システムの導入やリモートワーク環境の整備など、デジタル技術の活用を進めてまいりました。 また、生成AIにより、幅広い知的作業の自動化などに取り組んでおりますけれども、情報漏えいの懸念などから業務情報の入力に制約があり、十分活用なされていない状況にありますほか、旧型の財務会計システムを運用していることによりまして、紙帳票等の搬送やシステム間の手作業によるデータ移行を余儀なくされるなどの課題がありまして、対応が必要と認識しております。 このため、令和7年度当初予算案におきまして、安全な環境で利用できる生成AIの環境整備や財務会計を初めとする基幹業務システムの更新等を進めるための事業を計上しておりまして、こうした取り組みを通じまして、県行政のDXを加速させていきたいと考えております。 今後におきましても、岩手県DX推進計画に基づく行政のDXの推進により、業務の効率化や生産性向上を進め、人口減少社会においても行政機能の維持や県民サービスの持続的な提供が図られるよう取り組んでまいります。 〇柳村一委員 よろしくお願いいたします。 次に、♯7119について伺います。病院に行くか、救急車を呼ぶかの電話相談窓口となる♯7119について、県内全市町村も経費を負担することの賛同を得て、令和7年度から全県で導入する方針が示され、関連経費2、600万円が計上されました。そこで、♯7119の運営体制をどのように想定しているのか、県民が安心して活用できる環境は整えられているのか、お伺いします。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 救急安心センター事業♯7119については、県民の安心の確保や消防及び医療機関の負担軽減を図るため、現在、来年度当初予算案の成立を前提といたしまして、令和7年4月1日から24時間365日の体制による運用開始に向けた準備を進めているところであります。 運営体制につきましては、相談員として専任の看護師を配置し、必要に応じて医師から指示を受けられる体制とするほか、利用が多い時間帯にも対応できるよう十分な回線数を確保するなど、必要なときに的確な助言が得られる体制とする予定としております。 なお、本事業の推進に当たりましては、県民への周知が重要であり、県内医療機関及び消防機関等へのポスター配布のほか、各市町村広報への掲載、SNS等による情報発信などについて関係機関と連携しながら、県民への十分な周知を行い、利用促進を図っていく考えであります。 〇柳村一委員 県央消防指令センターが令和6年に受けた3.6万件の通報のうち16%は緊急性がなかったという報道もされております。保健福祉部長が言うように、周知をしっかりして、♯7119を使っていただき、救急にもしわ寄せがいかないようなことをよろしくお願いいたします。 次に、令和5年度の鳥獣による農作物被害額は、ニホンジカ2.4億円、ツキノワグマ1億円、イノシシ0.6億円と高い水準が続いており、農家にとって大きな課題となっています。 また、熊類については、本県などが国に強く要望した結果、昨年4月に指定管理鳥獣に指定され、環境省の交付金を活用し、幅広い対策を講じることが可能となりました。 そこで、鳥獣による農業被害の抑制に向けた対策を強化、拡充するべきと考えますが、県の対応方策を伺います。あわせて、県の交付金も活用した熊被害の積極的な対応が必要と考えますが、県の対策を伺います。 〇佐々木副知事 まず、農業被害対策についてでありますが、県では、農作物被害の防止に向け、有害鳥獣の捕獲や侵入防止柵の設置、里山周辺の除間伐などを推進しています。 今年度は、県が主体となり、昨年度2カ所で取り組むニホンジカやイノシシの広域捕獲活動を3カ所で実施しているほか、新たに、鹿の集中捕獲などの特別対策を実施する3市町の取り組みを支援しているところであり、有害鳥獣の捕獲頭数は、ニホンジカが約1万4、000頭、イノシシが約1、100頭と、昨年12月末時点で過去最多となっているところです。 令和7年度当初予算案では、鹿特別対策についてさらに強化を図ることとし、今年度から1増の4市町で実施するほか、新たに、市町村等が実施する、わな遠隔監視システムなどICT機器を活用したスマート捕獲の実証等に要する経費や、熊の特別対策などを盛り込んでいます。 今後も、市町村、関係団体と連携しながら、野生鳥獣による農作物被害が低減するよう積極的に取り組んでまいります。 次に、熊被害対策についてでありますが、県では、国の指定管理鳥獣対策事業交付金を活用しまして、この事業を9月補正予算で措置させていただき、個体数管理のための捕獲や県民向けの啓発、今月からはテレビCMの放映に取り組んでいるところであります。 また、総合的な被害防止対策を計画的に推進するため、この2月には、人の生活圏への出没防止や個体群管理の強化など四つの柱で構成する、岩手県ツキノワグマ対策パッケージを取りまとめ、部局横断で取り組むこととしています。 令和7年度においては、個体数管理のための捕獲や個体数調査など、今年度取り組んだ事業に加えて、市街地等での銃による捕獲を可能とする鳥獣保護管理法の改正を見据え、県や市町村、警察、猟友会で構成する対策チームを新たに設置し、実動訓練を実施するほか、熊対策に係る有識者をアドバイザーとして配置し、対策への助言、職員の資質向上などにも取り組んでいくこととしています。 今後とも、熊による農作物被害や人身被害を抑制するため、市町村や猟友会など関係機関と密接に連携し取り組んでまいります。 〇柳村一委員 鹿の農業被害は東北地域で断トツの1位ですので、早急な対策が必要だと思いますので、よろしくお願いします。 また、ツキノワグマに関しましては、対策パッケージをやっているということで、それが機能横断的にしっかりと機能することを期待しております。 次に、県の試算によれば、団塊の世代が75歳以上になる2026年には、約2、200人の介護職員が不足し、2040年には約6、000人まで拡大する予測です。また、昨年12月末の県内の介護職の有効求人倍率は2.22倍であり、全産業の1.17倍よりも高く、約7割の事業所が介護従事者の不足を感じています。 国においても、介護職員の賃上げや処遇改善等に要する経費に財政支援を行うなどの施策を打ち出していますが、抜本的な解決には至っていません。 今後、労働環境改善など介護人材の確保に向けて、県はどのように対策を講じるのか伺います。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 介護人材の不足が顕著な状況にある中で、県では、参入の促進、労働環境、処遇の改善、専門性の向上の三つの視点から、総合的に介護人材確保対策に取り組んでおります。 特に、業務改善、業務効率化に資する介護ロボット、ICT等の導入支援のほか、介護職員等処遇改善加算の取得に向けた個別支援など、事業所の働きやすい職場環境づくりや処遇改善に向けた取り組みへの支援を強化してまいりました。 これらの取り組みに加え、業務改善、業務効率化等に関する相談、支援にワンストップで対応する、(仮称)介護生産性向上総合相談センターの設置など新たな支援につきまして、令和7年度当初予算案に計上しているところでございます。 引き続き、事業所が必要な人材を確保し、質の高いサービスを提供できるよう、市町村や関係団体等とも連携しながら取り組んでまいります。 〇柳村一委員 よろしくお願いします。 次に、中山の園について、令和7年度予算案には、検討組織の運営経費のみ計上されていますが、マニフェストプラス39に掲載されている施設でもあり、基本構想の具体化に向けて、本格的な検討に着手すべきと思いますが、中山の園の改築整備に関する考えと今後の見通しを伺います。 〇達増知事 中山の園は、利用者の高齢化や障がいの重度化が進み、身体的介護や医療的ケアのニーズが高まっているほか、開設から40年以上が経過し、施設、設備の老朽化が進んでいることから、利用者の状態に応じた適切な支援体制や安全性等を確保するため、速やかに改築を行う必要があると認識しております。 現在、中山の園整備基本計画策定に向けて、学識経験者や福祉医療関係者、地元自治体、家族会代表等で構成する検討会議において、今後の人口減少の進展等も踏まえた中長期的な視野に立ち、障がい者のニーズの変化や職員の確保等に柔軟に対応できる施設機能等のあり方について、具体的に検討を進めています。 整備予定地については、これまでの施設運営面における蓄積や地域とのつながりを考慮し、現在地の一戸町中山地区を中心に整備する考えですが、利用者の医療的ニーズの高まりに対応するため、一部を県立一戸病院内及び滝沢市の障害者支援施設みたけの杜隣接地に移転整備することにより、医療機関へのアクセス向上を図る考えです。 今後、令和7年度の早期に整備基本計画を策定し、その後、大規模事業評価専門委員会に付議の上、基本設計等に着手し、令和10年度からの一部供用開始を目指して整備を進めてまいります。 〇柳村一委員 具体的な答弁、ありがとうございました。 次に移ります。県と市町村が連携して実施する医療費助成制度は、身体障がいと知的障がいは制度の対象となっていますが、精神障がいは障害年金等の受給者は対象ですが、精神障害者保健福祉手帳の所持のみの方は対象外でした。こうした方も対象に加える請願が提出され、令和6年2月定例会本会議で採択されました。 県は、令和7年度から精神障害者保健福祉手帳1級所持者を医療費助成制度の対象に加える方針を決定しましたが、現時点の県内市町村の実施意向と対象見込み人数、予算への影響額を伺います。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 重度心身障がい者(児)医療費助成の精神障害者保健福祉手帳1級所持者への拡充についてでありますが、事業の実施主体であります市町村の意向につきましては、昨年10月に実施いたしました調査では、約8割の26市町村が実施する意向であり、残りの7市町村は、予算措置を含め調整中などを理由に、調査時点では、どちらともいえないと回答しておりますが、これらの市町村におきましても、令和7年度中の補正予算での措置を検討中と伺っております。 助成拡大に当たりましては、市町村における条例改正や周知期間などを考慮いたしまして、令和7年8月診療分からを予定しておりますが、受給者数は約1、700人増加し、対象者の拡大に要する経費は、総事業費で1億800万円余、県補助金は、その2分の1であります5、400万円余の増を見込んでおります。 〇柳村一委員 誰もがしっかりと生活できるような策を今後も続けていただきたいと思います。 次に、全国的な賃上げに向けた大きな流れはとまることがなく、本県の2025年春闘の賃上げ要求目安についても、前年比100円増となる1万8、500円以上となり、2000年以降で最も高い水準となっています。 県は、全国でも数少ない踏み込んだ支援策として、県内中小企業の賃上げ原資に直接的な財政支援を行ったことは高く評価しますが、令和7年度以降も賃上げ傾向は継続すると思われます。県内中小企業に寄り添った支援が今後も求められますが、県の対応方針を伺います。 〇岩渕企画理事兼商工労働観光部長 中小企業が持続的な賃上げを行っていくためには、生産性向上と適切な価格転嫁の実現による賃上げ原資の確保が重要であると考えております。 県では、中小企業者等賃上げ環境整備支援事業費補助による支援や、商工指導団体等と連携した伴走支援を展開し、経営革新計画の策定や、デジタル、AI技術の導入支援を初めとしたさまざまな生産性向上に向けた取り組みを行っております。 また、価格転嫁の円滑化による地域経済の活性化に向けた共同宣言参画団体と連携し、価格交渉力強化のためのセミナーの開催や、国が策定した労務費の適切な転嫁のための指針の周知など、適切な価格転嫁の実現に向けた環境整備に取り組んでおります。 さらに、消費の拡大を積極的に目指し、中小企業の賃上げとの好循環を生み出していくためには、国レベルでの施策を大胆に進めていく必要もあることから、全国知事会とも連携し、国に対して、さらなる支援の強化や財源の確保も働きかけてまいります。 〇柳村一委員 素早い支援をよろしくお願いいたします。 次に、指定管理者制度について、労務単価の急激な上昇を適切に反映させるために、昨年9月定例会において、令和7年度の指定管理料から、東北地域で初めてとなる賃金スライドを導入するとの答弁がありました。 そこで、賃金スライドの算定方法の考え方、積算根拠を具体的に伺います。また、令和7年度当初予算案における対象施設数とその影響額もあわせて伺います。 〇千葉総務部長 賃金スライドの算定に当たりましては、給与や賃金、社会保険料等の対象経費に、県人事委員会が公表する民間の給与及び特別給の年間支給割合をもとに算出した変動率を乗じた額を算出し、1%を超える変動が見られた場合に、翌年度の指定管理料において対応するものとしております。 また、令和7年度当初予算案における対象施設は、指定管理を更新する施設や、人件費を独立採算制としている施設等を除く32施設で、その影響額は7、800万円程度となっております。 指定管理者の安定した経営を初め、県内の賃上げと物価の好循環の促進につなげるため、指定管理者の賃上げの状況も伺いながら、制度の円滑な実施に努めてまいります。 〇柳村一委員 これから始まるので、まだ何とも言えませんけれども、後追いの感じは否めませんので、その辺をしっかりと対応できるような形でお願いしたいと思います。 次に、県行政においては、関係団体等に対する指導助言や各種許認可事務などの業務があり、農林水産業、保健福祉、土木分野などで高い専門性が求められています。しかし、土木職や獣医師など技術職は慢性的に採用不足で、民間や他自治体との獲得競争となっており、処遇の改善も検討の遡上に乗せるべきと考えます。 そこで、令和6年度に実施した試験における技術職の充足状況と、今後の採用確保に向けた対応策を伺います。 〇千葉総務部長 今、御指摘いただきましたとおり、技術職の採用は年々厳しさを増しており、心理職や水産職は採用予定数を確保できる見込みですが、土木職の充足率は45%、獣医師は57%、建築職は33%となるなど、一部の職種では採用予定数の確保に至っていない状況でございます。 このため、県では、技術職のインターンシップ生の受け入れ拡充や、試験研究機関の見学会、高校生向けの工事現場での体験会など、技術職への関心を高めるための取り組みのほか、来年度からは社会人向けの試験に建築職を追加するとともに、大学院進学を希望する土木職、建築職等の合格者について、大学院修了後の採用を可能とするなど、試験制度の見直しも進めているところでございます。 また、近年の学生が重視する入庁後のキャリアプランの明確化や相談支援体制の充実に取り組むとともに、初任給の引き上げ等による処遇改善やフレックスタイムの利用促進など、柔軟な働き方ができる職場環境の整備にも力を入れております。 さらに、県職員の魅力を紹介する採用PR動画を新たに作成し、さまざまな機会を捉え広報活動を行うこととしており、今後も、本県が選ばれる就職先となるよう、総合的な取り組みを展開し、技術職員の確保につなげてまいります。 〇柳村一委員 ぜひ処遇の改善の検討もお願いします。 最後ですけれども、令和7年度から12年度にかけて、現行の教職調整額4%を10%まで引き上げる方針が決定されたことから、教員人件費を負担する地方の財政運営に与える影響が懸念されます。教職調整額は、教員の勤務態様の特殊性を踏まえ、勤務時間の内外を問わず包括的に評価した処遇として支給するものとされていますが、本質的に解決すべき課題は、教員の多忙な勤務状況にあります。 県は、働き方改革プランなどに掲げる取り組みを進めてきましたが、教員の負担軽減に向けて、今後、具体的にどのような対策を講じていくのか伺います。 〇佐藤教育長 県教育委員会では、昨年2月に策定した岩手県教職員働き方改革プラン(2024〜2026)に基づき、長時間勤務の是正等に向けた取り組みを総合的に推進しているところです。 具体的には、統合型校務支援システムの市町村立学校への順次導入、スクールロイヤーの導入による全ての学校における法務相談体制の整備、産業医による保健指導の対象者の拡充などにより、量的、質的な負担軽減を実感できる取り組みを進めております。 また、教員確保に向け、令和8年度の教員採用候補者選考から、大学3年生の受験を可能とし、また、退職後一定期間内にある元教員が受験する際に一次選考を免除するなど、受験者の負担軽減を図る新たな取り組みを行うこととしております。さらに、将来の職業として教員を考えている高校生を対象に、仕事の魅力を伝えるため、小中学校の学校公開に参加を呼びかけ、授業を見学してもらう取り組みを今年度初めて実施し、90名近い参加があったところです。 今後も、業務の改善や有為な人材の確保に努め、教員一人一人が働き方改革が進んだと実感できるよう取り組んでまいります。 〇柳村一委員 終わります。(拍手) 〇菅野ひろのり委員長 次に、千葉秀幸委員。 〔千葉秀幸委員質問者席に着く〕 〇千葉秀幸委員 暫時、引き続きよろしくお願いいたします。 まずは、世界に開かれたいわてについてから伺ってまいります。 本県には世界で活躍するトップ選手が数多くおります。改めて申し上げる必要もないですが、野球では、菊池雄星選手、大谷翔平選手に続き、佐々木朗希選手がアメリカに渡りました。ウインタースポーツでは、小林陵侑選手、岩渕麗楽選手に続き、ことしは吉田雪乃選手が活躍の幅を広げております。 本県に縁があるスポーツ選手が世界という大きな舞台で躍動する姿は、岩手県に住む子供たちに夢と希望を与えるものであり、また、本県が世界から注目される、選ばれる地域となるための大きなチャンス、契機であると考えております。 知事は、世界に開かれたいわてを掲げておりますが、県外、海外と連携した地域活性化に資する取り組みを促進するなど、今後は県外、海外とのつながりを意識した地域振興にも力を入れていくべきと考えますが、知事の所感を伺います。 〇達増知事 岩手県では今、本県出身のスポーツ選手の国際的な活躍を初め、自動車、半導体産業の集積、スタートアップ企業の増加、また、海外有力メディアへの掲載等を契機とした外国人観光客の増大、牛肉、米などの農林水産物を含む地場産品の輸出拡大など、岩手県らしさと海外展開を共通の強みとした希望につながる材料が増加してきています。 このような好機を捉え、世界から高い評価を得ている観光資源や農林水産物などを生かした海外との交流や経済関係を発展させていくことが地域の活性化を進め、岩手県の社会や経済の先進性を高めることにつながるものと考えております。 このことから、令和7年度当初予算案を、世界に開かれたいわて地方創生予算と名づけ、イノベーションと特色ある地域振興を展開する、北上川バレー、三陸防災復興、北いわて産業・社会革新の各ゾーンプロジェクト、関係人口の質的、量的拡大を図る人交密度向上プロジェクト、そして、国民的な機運醸成を図り、県内外における普及啓発の取り組みを展開するILCプロジェクトなどの推進に要する経費を盛り込んでいるところであり、このような施策に取り組み、世界や全国に開かれた新しい地方創生を強力に推進してまいります。 〇千葉秀幸委員 ありがとうございます。達増知事は、世界が岩手県を求めていますと知事演述で述べられておりました。これは本県が有する世界遺産や、先ほども御説明がありました高品質な農林水産物だけでなく、世界に羽ばたく人材を多数輩出してきたことが高く評価されているのも理由だと私は考えております。今後、海外から岩手県で学びたいという声が高まることが想定されると私は思っております。これらニーズにも応えながら、本県で育った人材が世界を舞台にさまざまな分野で活躍し、世界がさらに岩手県に注目して、岩手県を求めていくという好循環をこの岩手県ではつくり出せる可能性を秘めていると私は考えますが、知事の見解を伺います。 〇達増知事 急速に進展するグローバル化の中で、国際的な視野と地域に貢献する視野を持つ人材の育成はますます重要となっていることから、県では、岩手県多文化共生推進プランに基づき、地域の国際化に貢献する人材の育成を取り組みの方向性に掲げ、さまざまな施策を推進しています。 具体的には、県内高校生の中国、北米等への派遣や大学生等の海外留学支援を行い、多様な考え方や異文化に対する理解、外国語による実践的コミュニケーション能力の向上を図っているほか、児童、生徒、学生を対象としたオンライン講演会の実施などにより、世界に羽ばたく可能性を備えた国際感覚豊かな人材の育成に取り組んでおります。 近年、本県出身者の海外での輝かしい活躍や地域資源の海外有力メディアへの掲載などにより、岩手県への注目度が飛躍的に高まっておりますが、県が行っている国際人材育成の取り組みに加え、世界に開かれたいわて地方創生予算に基づくさまざまな施策を展開し、海外の人たちにとっても岩手県が旅行先や進学先、就職先、生活やなりわいの拠点としての岩手県の魅力が共有されていくように進め、国内外の多様な人材が岩手県に集い、新たな地方創生の大きな流れにつながることを目指してまいります。 〇千葉秀幸委員 これからは短期的な受け入れや留学だけではなく、岩手県で通い、学んで、しっかりと卒業していくような好循環も生まれてくるのかと思っておりますし、そういった期待が込められたような知事の答弁でございましたので、今後とも期待させていただきたいと思います。 次に、人口減少対策について伺います。 令和6年度の人口減少対策の新たな取り組みとして、県は、洋野町、野田村、普代村、田野畑村を対象町村に伴走支援を行ってまいりました。具体的には、分野横断的かつ地域が抱える課題を丁寧に拾い上げるため、国の少子化対策地域評価ツールや専門家の知見も活用しながら、現状、課題の把握、住民等へのインタビュー調査、事業アイデアの構想、策定など、地域住民も交えたワークショップを重ねて具体的な課題を洗い出し、それぞれの地域の実情に合わせた施策の展開を目指す考えであると私は理解しております。 そこで、これら分野横断的かつ地域目線で検討してきた結果、新たに見えてきた課題について伺いたいと思います。あわせて、令和7年度の施策にどのように生かしていくのか伺いたいと思います。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 地域課題分析型少子化対策支援事業におきましては、県北、沿岸地域の小規模町村を対象に、専門家等と連携した伴走型支援により、各町村の地域特性を丁寧に把握し、施策の検討を実施してまいりました。 当該事業におけますワークショップや住民等を対象としたインタビュー調査の結果などから、少子化対策においては、子育て支援等の自然減対策に加えまして、女性や若者の社会減対策にも力を入れて取り組んでいくことが重要であると改めて認識したところであります。 各町村では、地域課題の分析結果に基づき、目指すべきまちの姿などを設定した上で、既存の少子化対策の枠にとどまらない施策の検討が行われており、若者の交流促進、空き家の改修などの環境整備、移住、定住施策の新規立案などの成果につながっているところであります。 令和7年度におきましては、他地域を対象に伴走型支援を実施することとしておりますが、新たに県の人口減少対策関係部局の職員から構成される、ワークショップ伴走支援チームを設置いたしまして、部局横断的な支援体制を強化することで、より効果的なサポートを行い、対象町村における施策の立案や検討ノウハウの定着につながるよう取り組んでまいります。 〇千葉秀幸委員 分析結果についても御答弁をいただきましたので、ことしはもう一歩踏み込んだ支援策が打ち出せると期待しておりますので、よろしくお願いします。 人口減少といっても、特に岩手県が減少ペースが他県に比べて著しいというのは私も理解をしているところです。そんな中、県北地域や沿岸地域、あるいは県南地域、県央地域によっても違うのだと思います。もっと言えば、33市町村ごとでも減少のペース、あるいは要因は異なるのではないかと私は考えているところでございます。だからこそ、市町村によって重点地域等を定めていく必要があるのだと思います。歯どめをかけるのは非常に難しいと私も思いますが、減少スピードが緩やかになる努力を怠らないように、ぜひともよろしくお願いいたします。 現在、県内で分娩ができる施設は9市町村で20施設のみであり、広い県土を有する本県にあっては、妊産婦のアクセス支援は重視すべき施策であり、県では、通院や分娩のために必要な交通費や宿泊費の負担軽減を図るため、ハイリスク妊産婦へのアクセス支援を令和2年度に創設し、令和5年度から全ての妊産婦に範囲を拡大されました。 さらに、令和7年度は支援限度額を10万円に引き上げる方針を示され、その事業効果に関する答弁は、一般質問で私も聞いておりました。しかしながら、妊産婦の負担、不安を本質的に解消していくためには、アクセス支援に頼るのではなく、地域に必要な産科医を確保して分娩施設を整備することこそが望ましいと私は考えておりますし、これまでも訴えさせていただいたところであります。今後、より安心して出産できる医療提供体制を整備していく必要があると考えますが、どのような検討状況にあるのか伺いたいと思います。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 県では、これまで限られた医療資源のもとで、質の高い周産期医療を提供するため、岩手県周産期・小児医療協議会の議論を踏まえまして、県内四つの周産期医療圏を設定し、地域の産科診療所や周産期母子医療センターとの機能分担と連携のもと、分娩リスクに応じた安全、安心な周産期医療提供体制の整備を進めてきたところであります。 今般、令和7年度当初予算案におきまして、引き続き、分娩取り扱い医療機関の新規開設を支援する産科診療所開設等支援事業費補助を計上するとともに、新たに妊産婦アクセス支援事業費補助の支給上限額を拡充する経費を盛り込んだところであり、これにより、おおむね全ての妊産婦が自己負担なしで医療機関に通院が可能となり、妊産婦の経済的な負担が減るものと考えております。 今後も、奨学金制度を活用いたしまして産科医や小児科医の確保に取り組むとともに、周産期医療情報ネットワークいーはとーぶによる産科診療所や周産期母子医療センター等の情報連携のほか、妊産婦のアクセス支援や産後ケアなど、市町村とも連携しながら、妊娠から産後までの切れ目のない支援に取り組んでまいります。 〇千葉秀幸委員 地元においても、お産施設がないという状況、何年たってもこの声が静まることがないのです。とはいえ、小児科医であったり、産科医だったり、医師確保にまずは努めるべきだと思っておりますので、ぜひとも引き続き、力強く推進していただきますようにお願いいたします。 若年層の県内就職について伺います。 昨年9月に開催された岩手県人口減少対策本部会議資料によれば、高卒進学期の社会減は、高卒者の県内就職の向上が寄与し、令和5年度は前年度よりも若干縮小しました。一方、大卒就職期の社会減は、コロナ禍で一旦改善されたものの、令和5年度はコロナ禍前の水準にまで近づいてしまっていることが報告されているところでございます。 これまで県内企業の魅力紹介や大学生等のインターンシップの促進など、若年層の県内就職率の向上に資する取り組みを強化、拡充してきましたが、主要施策の成果に関する説明書によれば、令和5年度の高卒者の県内就職率は、目標84.5%に対して実績は71.5%、県内大学等卒業者の県内就職率は、目標48.5%に対して実績は40.8%とまだまだ厳しい数値となっております。 県内の高校、大学に通う学生の県内就職の促進に加え、見識を広めるために、一旦は他県、海外に進学する大学生などを将来的に岩手県に呼び戻す、Uターンを促すための取り組み、仕組みを設けることが社会減対策において重視すべき施策と認識しておりますが、令和7年度における若年層の県内就職の促進に向けた取り組みを伺います。 〇岩渕企画理事兼商工労働観光部長 コロナ禍を経て、首都圏の企業の大幅な初任給の引き上げ、地方の大学や高校に対する大量の求人に加えまして、精力的な採用活動、就職内定の早期化などを背景に、コロナ禍で過去最高となった県内就職率が再び低下傾向にあります。 このような中、首都圏等からのUターンを促進していくためには、県内の働く場において、ジェンダーギャップの解消を含めた若者や女性に魅力ある雇用、労働環境の構築を進めますとともに、県内に着実に増加している魅力ある企業の採用情報や、岩手県で暮らす魅力などを的確に発信していくことが重要であると考えております。 このため、令和7年度当初予算案におきましては、インターンシッププログラムの充実やSNSを活用した企業紹介などの企業の採用力強化に向けた支援のほか、移住支援金の支給対象として、新たに農林水産業を含め、実家で営む仕事に就いた場合や、大学生が岩手県に就職した場合の移転費も加えたところでございます。 さらには、企業や地域における固定的性別役割分担意識の解消に向けた取り組みなども盛り込んでおります。 さらに、進学希望の高校生などを対象にした企業を知ってもらう取り組み、あるいは、2月23日に東京都で、岩手わかすフェスという首都圏在住の若者が集まるイベントを行ったのですが、岩手県出身の若者が他県出身の大学生等も巻き込んで、約400人集まりました。そういうイベントもやっていますので、関係人口の拡大も取り組みは継続してつながってきていると感じる部分があります。そうした取り組みをさらに展開いたしまして、若年層の県内就職の促進を図っていきたいと考えております。 〇千葉秀幸委員 先ほど御答弁いただいたもの、そして、シゴトバクラシバいわて等々も、あらゆる情報発信がされていると思っておりますので、より強力に努められたいと思います。 昨年、初めての取り組みでしたが、県議会として出前講座を新たに実施しまして、私、岩手県立大学の学生と意見交換を行ってまいりました。その際、本県には希望する就職先がなくて県外に行くのかと、1グループ30人掛ける2セット行ったので、60人ぐらいを対象にそういった質問をさせていただいたところでありますが、多くの学生が、就職先は岩手県にもあるけれども、都会生活への憧れが大きいだとか、また、親元を離れて自立してみたい等々、そういった思いから岩手県を離れたい、離れてみたいという事実を目の当たりにしてまいりました。隣の芝生が青く見えることもあるかとは思います。岩手県を離れて岩手県の魅力を再確認するということもあるかと思います。ともするのであれば、一度県外に就職する学生を個々のタイミングで迎え入れるUターンの取り組みにも引き続き重点を置いていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 それから、若年層の県内就職について、改めて再質問させていただきたいと思いますが、高校生を対象とした企業、現地見学会に年間3、000人から4、000人が参加しておりまして、主に見学先は、本県の主要産業でもあるものづくり産業が目立ちます。これら企業と比較すると、待遇面などで見劣りするかもしれませんが、南部鉄器など伝統工芸産業も守り育てていく必要があると思います。こういった伝統産業の担い手確保に向けた取り組み方針についても伺います。 〇岩渕企画理事兼商工労働観光部長 南部鉄器や漆器を初めとした本県の伝統産業は、本県の歴史や文化と深いかかわりの中で、地域資源を活用した技術などの継承がなされており、特色ある地域づくり、さらには、豊かな地域社会の持続的発展に貢献している重要な産業であると認識しております。 最近、南部鉄器について、サッカーの日本代表選手が海外での鉄分補給に利用していることの報道や、大谷翔平選手が自身のSNSに投稿したものに大きな反響がありましたほか、盛岡市のニューヨークタイムズ紙への掲載を契機として、本県の伝統工芸品がさまざまなメディアに取り上げられ、国内外から注目が高まっていると受けとめております。 また、南部鉄器と音楽を組み合わせた新商品を開発していくことを目的に、本県に移住して起業している若者がメディアに取り上げられてもおりますことから、今後、伝統産業の担い手を確保していくに当たって、本県の伝統工芸品の魅力を広く発信することで、県内のみならず、国内外から人材を確保していくことが可能ではないかと考えているところでございます。 令和7年度当初予算案におきましては、伝統産業を含む地場産業の若い世代への理解と関心を高めるため、事業者と学生をつなげる体験活動の実施等を盛り込んでいるところでございますが、海外メディアを招いて伝統産業の魅力を紹介する取り組みなども盛り込んでおり、産地組合や事業者との連携のもと、伝統産業への担い手の確保を図っていきたいと考えております。 〇千葉秀幸委員 伝統産業についても、若い人たちは知らなかったり、あるいは触れる機会がなかったりということも考えられます。先ほど御答弁にもありましたが、企業見学会の拡充等々も検討いただきたいと思います。 人口減少に対しまして、最後の質疑とさせていただきたいと思います。 厚生労働省が公表した人口動態統計の速報によれば、令和6年に国内で生まれた子供の数は過去最少の72万人となり、本県の出生数は前年比約300人減となる約5、000人となる見通しとなっております。本県の出生数の推移を見ると、10年前は約8、800人、20年前は約1万1、000人。10年前から4割減、20年前から5割減という厳しい数値が並んでいるのが実態であります。 振り返りますと、平成26年に、まち・ひと・しごと創生法が施行されて10年が経過いたしました。東京一極集中を是正し、人口減少に歯どめをかけるため、国と地方が総力を挙げて立ち向かってきましたが、いまだ目に見える成果には至っていないのが実態であります。 県にあっては、第2子以降の3歳未満児の保育料無償化や在宅育児支援を令和5年度から実施しておりまして、財政状況が厳しい本県で全国トップレベルの支援策を維持していることを評価するわけでございますが、成果が思うように出ていない中においても、人口減少対策に真正面から立ち向かう知事の思い、決意を伺いたいと思います。 〇達増知事 県では、これまで、第2期岩手県ふるさと振興総合戦略等に基づく施策を展開し、自動車、半導体関連産業の一層の集積や、移住、定住者の増加などの成果に結びついたところであります。 一方、国がこれまでの地方創生の取り組みについて、人口減少や東京圏への一極集中などの大きな流れを変えるには至っていないと総括しているように、日本全体で合計特殊出生率が低下し、東京一極集中が再加速しており、本県でも婚姻数や出生数が減少し、社会減が続いています。 東京一極集中の是正や、子供、子育てにやさしい社会に向けた取り組みなど、国を挙げた対策が重要であることから、日本創生のための将来世代応援知事同盟や全国知事会などを通じ、国や他の都道府県と連携して取り組むとともに、県としても、若者の可処分所得の向上や仕事と子育てが両立できる働き方と子育て環境の実現、そして、ジェンダーギャップの解消など、さまざまな生きにくさを生きやすさに変える施策を推進してまいります。 また、人口減少下にあっても、DXによる地域課題の解決や生産性と付加価値の向上、地域の魅力を生かした関係人口、交流人口の拡大等を進めることによって、地域の社会、経済システムの維持、発展を図ります。 若者、女性を初め個人の自由な選択の中で選ばれる岩手県であるために、県民や市町村、関係機関、団体、民間企業など、多様な主体と連携しながら、オール岩手で取り組んでまいります。 〇菅野ひろのり委員長 この際、千葉秀幸委員の質疑の途中でありますが、区切りがよいので、少し早いですが、午後1時まで休憩いたします。千葉秀幸委員、御了承願います。 午前11時53分 休 憩 午後1時1分 再開 〇菅野ひろのり委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。千葉秀幸委員。 〇千葉秀幸委員 引き続きよろしくお願いいたします。 それでは次に、年末から猛威を振るいました高病原性鳥インフルエンザについて伺いたいと思います。 これまで5事例で約123万羽の殺処分となり、県、市町村、自衛隊、建設関係者など延べ約1万5、000人が防疫措置に従事されました。早朝、深夜などの厳しい寒さに耐えながら対応された方々に、改めまして私からも感謝を申し上げたいと思っております。 農林水産省によりますと、本年2月11日時点における高病原性鳥インフルエンザの令和6年度発生件数は14道県で51件、殺処分対象は932万羽。例年、春先まで発生が見込まれ、過去最悪となった令和4年度の水準に達するのではないかと危惧いたしております。 現場からは、野鳥や野生動物の侵入防止、人や物の移動に伴う拡散防止などの対策は既に講じている中で発生しておりますから、感染経路を完全に断ち切ることは難しいのではないかという諦めに近い声もあるように伺っております。 本県のブロイラー産業の規模は全国3位を誇っております。高病原性鳥インフルエンザの発生防止対策はブロイラー産業を守る上でも重視すべきと考えますが、令和7年度はどのような対策を講じていく考えか、伺いたいと思います。 〇佐々木副知事 本県の養鶏は地域経済を支える重要な産業であり、高病原性鳥インフルエンザの発生は養鶏産業に及ぼす影響が極めて大きく、発生防止に向け、農場内へのウイルスの侵入防止対策の徹底が重要です。 このため、県では、渡り鳥が飛来する10月までに、100羽以上を飼養する全ての養鶏農場に家畜保健衛生所の職員が立ち入り、飼養衛生管理の徹底を指導するとともに、国の事業を活用し、車両や農場を消毒する機器等の導入を支援しています。 本年1月、本県で感染事例が連続して発生したことから、県では事態の深刻さを踏まえ、各農場での蔓延防止対策を強化するため、農場の管理者等を対象に国や家禽疾病の専門家を招いた会議の開催、低温下で消毒効果を高めるため、車両等の消毒薬を高濃度で使用するなど、寒冷地に対応した対策等により飼養衛生管理のレベルを一段上げた取り組みなどを進めています。 令和7年度は、平時から養鶏農場の管理者等を対象にした連絡会議を開催し、今回の強化した取り組みや、現地に入った国の疫学調査チームが現在、原因の分析中でありますが、その結果も踏まえ、対策強化の取り組み事例等を共有するなど、生産者や関係機関、団体等と力を合わせ、本県の養鶏農場で高病原性鳥インフルエンザが発生することがないよう全力を挙げてまいります。 〇千葉秀幸委員 温暖化の影響によって、渡り鳥等々の飛ぶルートが変わってきているのではないかと唱えている専門家もいるようです。防鳥ネットや消石灰の散布等、改めて徹底いただきますようお願い申し上げます。 JA全農によると、卵1キログラム当たりの卸売価格は、昨年1月の180円から昨年12月には290円に上昇。2月6日には315円まで高騰。高病原性鳥インフルエンザの流行の影響で350円まで上昇した令和4年から5年に迫る勢いであります。農林水産省では、鶏卵供給量に一部不足感が出始めているとして、需給の逼迫状況に応じて地域間で融通し合うよう要請したとの報道がなされたところでございます。 本県としましても、過去最大の発生件数かつ殺処分数となり、発生農場の経営に与える影響も甚大だったと推察しております。安定供給に向けて、今後、発生農場の経営再建に向けた支援策が求められると考えますが、その概要について伺います。 〇佐々木副知事 発生農場に対しましては、家畜伝染病予防法に基づき、国から殺処分された鶏等の評価額全額の手当金や、一般社団法人日本養鶏協会からの経営支援互助金が交付されるほか、国の融資制度により、鶏の購入など経営再開に必要な資金の活用が可能となっています。 県では、昨年9月に国に対し、発生農場の経営再開等に向けた支援措置を充実するよう要望するとともに、今回の高病原性鳥インフルエンザ発生を受け、知事から農林水産大臣政務官に対し、国の制度による発生農場への経営支援について、直接、要望も行ったところであります。 県といたしましては、発生農場に対し、支援制度の内容等を丁寧に説明するとともに、国からの手当金等が速やかに交付されるよう、評価額の算定などの事務手続等を支援してまいります。 〇千葉秀幸委員 高病原性鳥インフルエンザが発生した場合、原則としまして、病性判定後24時間以内に殺処分の完了、72時間以内に焼却又は埋却完了が求められています。この対応に当たっては、どうしても人手が必要となることから、事例が連続して発生し、かつ、その殺処分対象も相当数になったことから、今回初めて自衛隊への派遣要請を行ったわけでございますが、自然災害が頻発化、激甚化する近年においても自衛隊は大きな役割を果たしており、今般の高病原性鳥インフルエンザの防疫措置に当たっても、非常に貢献していただいたと理解いたしております。 一方、国の指針では、高病原性鳥インフルエンザの防疫措置は自治体職員が担うことが原則とされており、一定の要件を満たす場合のみ自衛隊への派遣要請が可能と聞いております。そこで、その要件と今般の自衛隊派遣の応援実績についても伺いたいと思います。 〇八重樫副知事 高病原性鳥インフルエンザに関する殺処分については、家畜伝染病予防法上、家畜の所有者が行うことが原則とされ、緊急時には県の家畜防疫員が行うこともできるとされていますが、現場ではその指導のもと、主に県の一般職員が従事しているのが実態となっております。被害の規模が相当大きい場合には自衛隊への災害派遣要請を行うこととしており、緊急性、公共性、非代替性という三つの要件はありますが、県内の市町村からも応援いただくことを前提とした上で、優先順位の高い鶏舎の殺処分を担当いただくこととなります。 ことし1月の事案においては、陸上自衛隊岩手駐屯地の延べ854人の隊員に約21万羽の殺処分を行っていただいたところであり、防疫作業の迅速化につながったものと大変感謝しております。 〇千葉秀幸委員 高病原性鳥インフルエンザが連続して多発した場合、自衛隊に応援を求めることになるわけでございますが、中心的役割を担う県職員及び市町村職員の負担は非常に重いのではないかと思っておりまして、通常業務への影響も大きかったのではないかと思っております。殺処分業務の一部を外部発注したようでございますが、県直営で実施した場合と比較して、職員の負担軽減と外部発注に伴う財政負担の増、デメリット、メリットをどう評価しているのかについても伺います。 〇八重樫副知事 今回の4事例目と5事例目では、合わせて約66万羽が殺処分の対象となったことから、本県でも初めて殺処分に民間委託を一部で導入しました。 民間委託分としては、延べ600人に約11万羽の殺処分を行っていただいたところであり、防疫作業の迅速化に加えて、職員の負担軽減にもつながりました。 一方で、民間委託を行う場合は、初動対応の立ち上がりに時間を要するほか、外部委託経費の人件費が県直営実施の場合より増大することとなります。 今後に向けた課題として、海外では十分な規模の民間委託を行うことのできる事業者が存在しますが、我が国ではいまだそのような環境が整えられていないため、民間委託をより活用しやすい環境を整備するよう、国に要望を行ってまいります。 〇千葉秀幸委員 引き続き御対応をよろしくお願いしたいと思います。 医療提供体制の確保について伺います。 県立病院等事業会計の令和6年度補正予算によると、80億円の赤字が見込まれており、たった1年で50億円近く赤字幅が拡大します。その要因は、収入面では、実質マイナスとなる診療報酬改定や新型コロナウイルス関係補助金の削減、支出面では、人事院勧告を踏まえた給与費の増や物価高による材料費の増などが挙げられます。また、令和7年度以降、最大70億円の資金不足が見込まれておりまして、国が創設した資金手当債を最大45億円発行する方針であります。 これらの状況を踏まえますと、初期医療から高度、専門医療まで幅広く担う県立病院の安定的かつ持続的な経営体制を構築するため、医療局においては、令和12年度までに収支均衡を達成するという意欲的な目標を設定しております。その達成に向けまして、医師や看護師等の医療局職員全ての共通認識、理解のもとで、計画に掲げる対策を確実に実行に移していくことが肝要でございますが、県立病院の経営改善に向けた対応方針とその決意について伺います。 〇小原医療局長 県立病院が今後も安定的に地域医療を提供していく上で、持続可能な経営基盤の確立は不可欠であり、経営の健全化に向け、収益の確保と費用の効率化の両面での取り組みが重要と考えております。 経営計画の基本方向とした機能分化と連携強化のもと、地域の医療機関等と連携した新規入院患者の積極的な受け入れのほか、新規、上位施設基準の取得による診療単価の向上など、県立病院全体で収益の確保に取り組むとともに、費用面では、患者数に応じた病床数の見直しのほか、業務の必要性、収益性を踏まえた職員配置の適正化を初め、材料費の節減、DXの推進や委託業務内容の見直し等による経費増加の抑制といった取り組みを不断に進めてまいります。 こうした方策について、病院長や各職域、現場職員と広く共有し、医療局職員一丸となって収支均衡に向け努力してまいります。 〇千葉秀幸委員 近年の賃上げであったり物価高の影響によりまして、経営が御苦労されているなと思っております。診療報酬改定に関して、さきの一般質問でも岩渕誠議員が取り上げたわけでございますが、改めて全国知事会や知事が会長を務める地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会など、あらゆる機会を通じて国に対して要請をしているとの答弁があったわけでございますが、引き続き、あらゆる方面の人たちからも御協力をいただきながら、本県の危機的状況を強く訴えていただきたいとお願いするところでございます。 医師不足について伺います。県立病院の常勤医師数は、平成30年度575人から令和6年度642人へ67人の増。これは、若年層である専攻医とシニアドクターによる増とされ、年齢構成が二極化しております。中心的な役割を果たすべき中間層の医師は、むしろ以前よりも減少しておりまして、少なからず収益にも悪影響を与えているのではないかと考えております。 また、分娩取り扱い医師の偏在指標は都道府県中45位、小児科医の偏在指標は同37位。さらに、県内の二次医療圏別の偏在指標でも格差が生じており、診療科偏在、地域偏在が解消されていない状況だと把握しております。 今後、奨学金制度の見直し検討、派遣要請の強化等により、地域、診療科偏在の解消に取り組むほか、奨学金養成医師の義務履行後の定着促進によるバランスのとれた年齢構成に転換していく方針が示されております。公立、民間とも、地域偏在や診療科偏在の対策は早急に改善すべき課題にもかかわらず、これまで是正の解決に至っていない状況でありますが、県の課題認識と対応方針を伺いたいと思います。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 県では、奨学金養成医師の計画的な配置などに取り組んできたところであり、今年度末までに臨床研修を終了する奨学金養成医師は307名、このうち令和7年度は185名の配置を予定し、今後、県内の地域偏在は解消に向かうものと考えております。 また、診療科偏在につきましては、産婦人科や小児科等を選択した養成医師の特例配置に加え、医療局奨学資金に産婦人科特別枠を設けるなど、その解消に向けた取り組みを進めているところであります。 一方で、医師の働き方改革や医療の高度化などへの対応もありまして、医師の充足の実感には至っていない地域や診療科もあると認識をしております。 このため、昨年12月に国が取りまとめました医師偏在是正に向けた総合的な対策パッケージにより、今後示される具体的な対策を踏まえながら、引き続き、持続可能な医療体制の構築に向け、医師の確保と偏在是正に向けて取り組んでまいります。 〇千葉秀幸委員 特に小児科についてでございますが、15歳未満の人口1万人当たりの小児科医師配置数を地域別に見ますと、気仙医療圏で18人、盛岡医療圏で16人である一方、宮古医療圏7人、胆江医療圏5人となっております。胆江医療圏においては、奥州市総合水沢病院の小児科の先生が3月いっぱいで退職されるということでございますから、これが4人になるのだと思います。非常に格差があると考えております。子育て支援として医療提供体制の充実に強いニーズがあるものと考えますが、小児科医師の地域偏在の是正に向けた対策を伺います。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 小児科医に係る偏在指標につきましては、県内9医療圏のうち、胆江医療圏や宮古医療圏など五つの医療圏が相対的医師少数区域に分類されています。 このため県では、小児科を選択した奨学金養成医師について、周産期母子医療センターに配置する特例措置等を設けているほか、市町村医師養成事業におきまして、小児科、産婦人科、総合診療科といった医師が不足する診療科に限定した地域枠を設置しており、小児科医師の不足、偏在の解消に向けた取り組みを進めているところであります。 県におきましては、国の偏在是正に係る具体的な対策を踏まえながら、引き続き、持続可能な医療体制の構築に向けまして、小児科を含む医師の確保と偏在是正に努めてまいります。 〇千葉秀幸委員 ぜひ格差が生じないように御配慮いただきたいと思っておりますし、分娩施設同様、重要かつ小児科においても深刻な状況であるということを改めて共有させていただきたいと思います。 次に、産業振興について伺います。 岩手県の貿易等実態調査結果によりますと、農林水産物、食品全体で平成29年に30億円台、令和元年に40億円台、令和4年は過去最高となる60億円台と順調に伸びてきたわけでございますが、令和5年は令和3年度と同水準となる約50億円に減少。一方、地域別に分析しますと、北米地区では前年比約2割増と伸びておりまして、トップセールス等を行ってきた成果であるものと私も評価をさせていただいております。 本県の主力となる輸出品目としては、米、リンゴ、牛肉、水産物、日本酒などが挙げられますが、人口減少を背景に国内市場が縮小する中で、海外の市場動向や情勢の変化等を見極めながら、どの地域に売り込めば稼げるのか、戦略的に海外展開を進めることが重要だと考えます。 令和7年度予算案においては、知事は、世界に開かれたいわてとして、海外展開を拡充、強化する方針を示しておりますが、農林水産物や県産品の輸出拡大に向けた取り組みを伺います。 あわせて、現時点における海外トップセールスの訪問先とその狙いについても伺います。 〇達増知事 岩手県とジェトロ岩手が共同で行っている岩手県貿易等実態調査において、本県の農林水産物、日本酒を含む加工食品などの輸出先は、中国が17億円余、台湾が8億3、000万円余、アメリカが7億3、000万円余、シンガポールが4億5、000万円余などとなっています。 また、本県への外国人観光客の入り込みは、近年、欧米や東南アジアが大きく伸びており、こうした状況から、北米や東南アジアをターゲットとした輸出拡大を図るため、一昨年12月にマレーシア、シンガポール、そして、本年1月にはアメリカ、カナダにおいてトップセールスを実施いたしました。 令和7年度当初予算案においては、これらの地域のバイヤーを招いての県産品の紹介や海外での展示会への出展支援、県産食材を活用した新商品開発に向けた支援のほか、新たな品目の輸出に向けた取り組みを行うこととしており、こうした取り組みを通じて、さらなる県産品の輸出拡大を図っていきたいと考えております。 令和7年度の海外トップセールスについては、アメリカ西海岸、カナダにおいて実施する方向で調整を進めているところです。 〇千葉秀幸委員 一つだけ農業政策の話をさせていただきたいと思っているのですが、ただでさえ今、人口減少とともに生産者が減っているという実態にあります。そこに対して、国では減反政策など本当に遺憾だろうと私なりに考えているところでございますが、おいしいものをしっかりと生産することが大切だと思っております。 例えば、米を例に挙げるとすれば、それで余ったものを国がしっかりと買い取ればいい話だし、価格が下がったら、その分補填すればいいのです。他国のように、そういった施策で生産者を守り、食料自給率を上げていくことこそが必要と考えますが、知事の所感を伺います。 〇達増知事 食料自給率が100%を超える本県は、従事者の減少、高齢化、資材価格の高騰など、農林水産業を取り巻く環境が大きく変化する中にあっても、引き続き、食料供給基地としての役割をしっかりと果たしていかなければならないと考えています。 国による米の全国の需給見通しでは、主食用米の需要は減少すると見込む中、西日本の作付面積の減少率が高くなっており、本県を初め東北地域などの主産地が生産を維持、拡大していくことが必要であり、本県は、令和7年産の主食用米の生産目安を前年産実績から約1、300ヘクタールふやすこととしています。 また、農業経営のセーフティネットについては、収入の減少を補填する収入保険制度等にとどまり、資材価格の高騰に対応していないところであり、国においては、かつて実施された農業者戸別所得補償制度など、農業者が将来にわたり意欲を持って生産活動に取り組むことのできる何らかの支援策を検討すべきであります。 県では、厳しい経営環境に置かれている農業者の現状を踏まえ、国に対し、収入保険や各種類似保険制度について、農業者のニーズや関係団体の意見を踏まえた見直しなどを要望しております。 現在策定を進めている、いわて農業生産強化ビジョンにおいても、食料自給率を目標に掲げ、農業生産の増大や人材の確保、育成など、本県農業を強化していくこととしており、関係機関や団体等と力を合わせ、生産者が意欲を持って生き生きと働き、暮らすことのできる農林水産業の実現に向け、積極的に取り組んでまいります。 〇千葉秀幸委員 ぜひともよろしくお願いしたいと思います。 ものづくり産業の成長に向けた戦略について伺います。 本県半導体関連産業の製造品出荷額は、本県製造業全体の約4分の1を占める主要産業であります。半導体市場は、生成AIなどのデジタル技術やEV、自動運転など脱炭素社会の実現など、その需要は拡大していくことが見込まれます。国内の複数地域で半導体関連工場の建設投資が進み、キオクシア岩手株式会社の2棟がことし秋から稼働するなど、関連企業も含めれば、その雇用を通じた経済効果は非常に大きいものと考えております。 また、半導体と並ぶ本県の主力産業である自動車産業においては、先月、愛知県刈谷市を会場として、北海道、東北6県、新潟県内の企業による展示商談会が行われました。本県からは14社が参加しましたが、そのすぐれた技術力をPRすることで販路拡大から経営基盤強化へと発展し、それを支える人材の育成、確保にもつながる好循環を私は期待しております。 これらものづくり産業の持続的な成長に向け、ものづくり産業の人材をどのように育成、確保していくのか、また、ものづくり産業をどう成長させていくのか、その戦略を伺います。 〇岩渕企画理事兼商工労働観光部長 今後、自動車、半導体関連産業を核としたものづくり産業の一層の集積を図っていく上で、本県の強みである優秀なものづくり人材を持続的に確保していくことが重要であると考えております。 このため、引き続き、小学生から大学生までのそれぞれのステージに対応した工場見学や、進学希望の高校生も対象とした企業ガイダンス、技術講習会を初めとした取り組みについて、臨機応変に工夫を凝らしながら展開してまいります。 また、北上川流域を中心とした本県のものづくり産業の集積が全国から注目され、また、処遇面を含めたすぐれた企業の立地が進んでいる状況について、県外の大学での説明会や移住フェアなどの機会を通じて、首都圏等で暮らす若者や女性に積極的に発信していきたいと考えております。 自動車、半導体関連産業を核とした本県のものづくり産業は、さらなる成長が進んでおり、トヨタ自動車株式会社における東北地方での生産拡大や、キオクシア岩手株式会社、東京エレクトロンテクノロジーソリューションズ株式会社の業容拡大、半導体製造装置を中心とした地場企業の参入拡大に向けた支援を行いつつ、再生可能エネルギーの活用や労働力の省力化を含めた生産効率の拡大の向上を図ることなどにより、次世代型ものづくり産業の展開への深化を目指してまいります。 〇千葉秀幸委員 人材を育成するには最先端技術の導入も重要なのだろうと考えております。先ほど紹介させていただきましたが、岩手県から展示商談会を行った14社も非常に優秀な企業であります。そういった企業と連携することで、ともに発展していくものと考えております。そして、そこに人材が集まるという好循環を私は期待させていただきたいと思います。 次に、岩手県立農業大学校について伺います。 県では、岩手県の将来の農業振興の方向性を定めた農業ビジョンを策定する方針を固め、先日、その素案が示されたところであり、その姿勢を高く評価させていただきたいと思います。 農業は、中山間地域、過疎地域などの活力を支える基盤となるものであり、持続的に維持、発展させていくことが重要であります。また、農家の方々は、農作物をつくり育てるだけではなく、さまざまな地域活動にも携わっており、地域の活性化には欠かせない存在であります。 まずは、これら農業人材を育成する農業大学校が果たすべき役割、備えるべき機能など、その必要性について、県はどのように認識しているのか伺います。 〇佐々木副知事 農業大学校は、本県の基幹産業である農業を支え、地域農業の発展を担うリーダーとなる農業者を育成する重要な役割を担っております。 農業従事者の減少、高齢化、経済のグローバル化、気候変動やDX、GXの進展など、農業を取り巻く環境が大きく変化する中、本県が我が国の食料供給基地としての役割をしっかり果たしていくためには、農業大学校の役割は、ますます重要になってきていると認識しております。 そうした中、少子化の進行に伴い学生数が減少しているほか、施設の老朽化が進んでいます。魅力あるカリキュラムやDX、GXなど研修内容の充実、施設の整備等により農業大学校の機能を強化していくことも必要となっています。 このため、県では、今般公表した、いわて農業生産強化ビジョンの素案において、農業大学校の機能強化を盛り込んだところであります。本県農業の次代を担う農業者の着実な育成に向け、農業大学校の果たす役割や必要となる機能等について、農業者や関係団体、学識経験者などの意見を広く伺いながら、農業大学校の機能強化に向けた基本構想の検討を進めてまいります。 〇千葉秀幸委員 その上で、農業大学校の整備について伺います。 改めまして、農業の担い手は減少を続けております。令和2年の農業経営体は約3.5万経営体ですが、10年間で約2.2万経営体の減。認定農業者数も令和5年度で約5、700経営体でありますが、5年間で約800経営体の減。高齢化の進展などで、さらに減少が懸念されております。 これら課題に対応するため、本県の農業人材を輩出する農業大学校の存在は非常に大きいと感じておりますが、昨年に大規模停電が発生するなど、老朽化が懸念されております。 令和7年度予算案において、農業大学校の整備に向けた懇談会開催経費を計上しておりますが、農業DXといった将来を見据えた視点も重要です。懇談会において、どのような議論を行うのか、あるいは期待しているのか伺いたいと思いますし、あわせて、基本構想、基本計画の策定、公表のスケジュールの見通しを伺います。 〇佐々木副知事 農業従事者の減少など農業を取り巻く環境が変化する中、次代を担う人材の確保、育成に貢献する農業大学校の果たす役割は、先ほども申し上げましたとおり、ますます重要であるとの認識のもと、さまざまな方々の意見を伺いながら、基本構想の策定を進めていきたいと考えております。 県ではこれまで、県立農業高校学校長や学生の研修受け入れ農家、就業先である農業法人等と意見交換を実施し、魅力あるカリキュラムや研修内容の充実など、農業大学校の必要な機能等について意見をいただいているところであります。 令和7年度は、農業団体や学識経験者が参画する検討懇談会を設置する予定ですが、懇談会の委員には、農業DXの進展など将来を見据えた学生教育や農業者研修のあり方も含め、幅広い観点から御意見をいただくことを期待しているところであります。 今後の全体スケジュールにつきましては、来年度に基本構想等の検討を進める中で明らかにしていきたいと考えております。 〇千葉秀幸委員 もはやスマート農業という言葉すら一昔のワードになりつつあるのだと私は考えております。ITやロボットを活用した技術だけでなく、流通や販売、あるいはマーケティング、ブランディング、CO2排出対策等を含めた農業全体を最先端の科学技術やデータの利活用を通じて変革していくことが求められると思います。その技術を学び、本県に定着してもらうことこそが本県農業の発展に寄与するものと考えますので、よろしくお願いいたします。 県立高校の適正配置について、教育長に答弁を求めたいと思います。 令和2年度に県立宮古工業高等学校と県立宮古商業高等学校を統合した際に校舎制を初めて導入し、その後も県立福岡工業高等学校と県立一戸高等学校、県立久慈東高等学校と県立久慈工業高等学校と続いております。生徒数と校舎規模、総合学科高校と専門高校の違い、地元市町村の意向など、校舎制を導入する必要性も理解しますが、複数の校舎を維持管理するための経費や部活動、行事開催時の校舎間のバス移動に伴う生徒負担など、相応のデメリットもあると私は考えております。 また、現在進めている県立宮古商工高等学校、県立宮古水産高等学校の一体整備、県立盛岡南高等学校、県立不来方高等学校の統合で総額150億円を超える建設費用が見込まれております。さらに、県内66校舎のうち…… 〇菅野ひろのり委員長 千葉秀幸委員に申し上げます。質疑の目安時間を超過しております。議事の進行に御協力願います。 〇千葉秀幸委員(続) そういったことから、今後優先すべきハード整備など巨額投資ではなく、授業の質を高めるなどのソフト的経費の充実であり、生徒へのよりよい教育の実現に向けて各主体が努力することが必要であると思っております。 〇菅野ひろのり委員長 千葉秀幸委員、協力をお願いします。 〇千葉秀幸委員(続) その認識について伺って終わらせていただきたいと思います。済みません。 〇佐藤教育長 今後、県内全ての地域で中学校卒業者数の一層の減少が見込まれ、学校の小規模化なども懸念されているところでありますが、現在、策定に向け検討を進めている県立高等学校教育の在り方〜長期ビジョン〜では、今後の本県における高校教育の基本的な考え方の五つの柱の一つに、教育の機会の保障、教育の質の保証を掲げ、教育環境の構築に取り組むこととしております。 昨年12月に実施した長期ビジョン最終案に係る県民説明会やパブリックコメント等につきまして、広く県民から貴重な御意見を頂戴したところでありますが、学校配置等につきまして、学校が減少することは地域の活力が失われ、若者の流出が加速する。地区割の広域化の影響を十分に考慮し、地域の声を反映させた地区割、学校配置を希望する。10年、20年先を見た場合、一定規模を持つ高校同士の統合が必ず必要になってくる。小規模校の必要性は理解するが、集団適応力を育むことは必要であり、小規模な小、中、高で学び、社会に出ることは健全であるか不安があるなど、多くの意見が寄せられました。 次期高等学校再編計画につきましては、このような御意見も踏まえ、広大な県土を有する本県の地理的要因によって、子供たちの教育の機会を損なうことなく、さまざまな社会的変化を乗り越えて豊かな人生を切り開く力を身につけさせ、持続可能な社会の創り手、地域や地域産業を担う人材として育成していけるよう、策定に取り組んでまいります。 〇千葉秀幸委員 超過して済みませんでした。終わります。(拍手) 〇菅野ひろのり委員長 次に、福井せいじ委員。 〔福井せいじ委員質問者席に着く〕 〇福井せいじ委員 それでは、会派を代表して総括質疑をさせていただきます。 まず、今般の大規模林野火災について、被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、昼夜を徹して対応を続けておられる全ての関係者の皆様に感謝申し上げます。 こういった状況でありますので、被害の詳細や個々の対応状況については、別の機会にお聞きすることとして、私からは1点に絞ってお聞きいたします。 先日、会派で現地調査に赴き、広域かつ大規模な被害の状況を目の当たりにするとともに、さまざまな課題を伺ってまいりました。一日も早い復旧、復興のために、まさに県を挙げて対応すべきと考えます。知事も1日、現地を訪問されましたが、実際に現地を訪れての所感と、今後の復旧、復興に向けた決意をお聞かせください。 〇達増知事 今回の林野火災は、乾燥と強風の影響で延焼が拡大し、避難所や避難者の増加、避難生活の長期化もあり、避難所の生活を安全かつ健康に過ごしていただくため、被災者一人一人に寄り添ったきめ細かな支援が必要であると強く感じたところであります。 県としては、現在、国や大船渡市、消防機関等と連携し、可能な限りの延焼の防止、そして早期の鎮圧に向けて努めているところであり、また、現地に県職員を派遣し、避難所の運営など市の災害対応業務を支援しています。 今後の復旧、復興に向け、住宅等を失った方々への応急仮設住宅の供与、高校、大学等へ進学する方への支援など、被災者の生活再建を早急に支援する必要があることから、補正予算の編成を含め、あらゆる対応を行ってまいります。 〇福井せいじ委員 訪れた際に、知事は大船渡市の職員の方にこう語っております。県として今までやったことがないようなこともやっていくという決意を述べられていますが、これについては、どのような思いでお話しになったのかお知らせいただきたいと思います。 〇達増知事 ここ50年、60年の間では、かつてなかったような異常な乾燥のもとに、かつてなかったような延焼面積の大規模な林野火災が大船渡市内で発生をしております。かつてなかったような火災に対応するため、かつてなかったような規模での緊急消防援助隊と自衛隊の支援も行われておりますし、県としても、かつてなかったような、前例がない林野火災でありますので、新しいことも含め、どんどんやっていかなければという思いであります。 〇福井せいじ委員 今回の林野火災については、全国でも類がないほどの大規模なものであります。これから鎮火、復旧、復興に向けて、さまざまなことが想定されると思いますので、ぜひとも県総力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。 さて、次に、皆さんも大好きでありますワインについてお話をします。 知事は1月末から岩手県の観光、日本酒、県産米、いわて牛のPRのためにニューヨークを初めとする北米を訪問し、トップセールスを展開してきました。その様子は新聞などで拝見しましたが、GIを取得した岩手県の地酒は非常に好評だったと伺いました。現在、岩手県内でGIを取得している品目は、岩手県の清酒を初め前沢牛、野田村荒海ホタテなどがありますが、いずれも地域特有の自然条件や伝統的な生産方法を生かした高品質な商品が並んでいます。 GI―地理的表示取得の意義は、1、品質保証とブランド価値向上、すなわち、一定の品質を満たしていると国から認定されるため消費者に安心感を提供し、ブランド価値を高めることができる。2、価格上昇と取引拡大、すなわち他産品との差別化により、価格向上や市場での認知度向上が期待され、国内外での取引拡大につながる。3、国際的保護と輸出促進、すなわちGI制度により海外でも名称を保護し、輸出先で模倣品を防ぐことでGI商品の国際展開の促進につながる。4、地域活性化、すなわちGI取得による町おこしや担い手増加、そして地域全体の活性化にも寄与するなど、多くのメリットがあると考えます。 さて、現在、本県では日本酒も盛んにつくられていますが、ワインの醸造も盛んになってきています。岩手県の日本ワイン生産量は全国第6位で、東日本大震災津波以降ワイン産業が活性化し、現在、県内に18のワイナリーがあります。そしてブドウづくりに適した本県の土壌や気候、また多くの熱心な醸造家の努力によって、いわてワインの品質が向上しています。 そのような環境の中で、令和5年6月に、いわてワイン振興協議会が設立され、醸造用ブドウの生産振興やGI取得に向けた検討に取り組んでいるとお聞きしました。そこでお伺いします。GI取得に向けた具体的な取り組み状況と課題をお聞かせください。 〇佐々木副知事 県産ワインのGI取得は、福井せいじ委員からも御紹介ありましたが、ワインの品質向上や消費者等の評価が上がること、輸出手続の簡素化など、さまざまな効果が期待されます。 GI申請には、産地の範囲や原料、製法、製品の要件の設定などについて、県内全てのワイナリーから合意を得る必要があることから、県では、令和5年6月に県内ワイナリーや関係機関、団体で構成する、いわてワイン振興協議会を設立し、醸造用ブドウの生産振興のほか、ワインのGIを取得した先進事例調査や運営体制など申請に向けた勉強会、メリットと課題の整理、ワイナリーの意向調査等を進めてきたところです。 こうした取り組みにより、GI取得に向けた機運は高まっています。一方で、GI取得によりワインの産地表示が制限されること、GIを取得、維持するための経費負担が発生することなど、新たな課題も明らかとなっています。 このため、本協議会では、ワインの産地表示の方法や費用対効果などGIの取得に向けて検討することとしており、県としては、その検討が進むよう支援してまいります。 〇福井せいじ委員 今、産地表示の制限、それからあと、費用対効果という話もありましたが、さまざまな課題を解決した先にGI取得は大きな可能性をいわてワインの中に秘めていると私は感じています。 このような課題を解決し、早急にいわてワインGIを取得し、いわてワインの発信力を高め、世界に売り込んでいくべきと考えますが、知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 〇達増知事 本県は寒暖の差が大きく、北上高地を中心に広がる南向きの緩斜面、石灰質の土壌など、醸造用ブドウの栽培に適した環境、地質等を有しており、地元産の優良なブドウから生み出された本県産ワインは、国内外の著名なコンクールで数多くの賞を獲得するなど、評価が高まっています。 県内では、アジアへの輸出に取り組むワイナリーもあり、GIの取得は輸出先国における手続の簡素化が図られるとともに、本県ならではの気候や土壌、高度な醸造技術により品質が保証されたワインであることをアピールできるなど、世界に発信して売り込む大きなチャンスとなると考えています。 県では、いわてワイン振興協議会におけるGI取得の取り組みを支援するとともに、令和7年度当初予算案において、海外のバイヤーを招いた、いわてワイン等の県産品の紹介や、海外での展示会への出展支援のほか、新たに輸出を行おうとする事業者を対象としたセミナー開催などの取り組みを盛り込んでおります。 今後も、さまざまな機会を捉えた県産ワインのPR活動を展開するなど、一般の消費者からワインの愛好家まで、それぞれに支持される魅力あるワインを送り出す全国有数の産地として高い評価をいただけるよう、県産ワインの魅力を世界に発信していきたいと考えております。 〇福井せいじ委員 今、岩手県では日本酒の振興、醸造技術の発展とか、さまざまな意味で日本酒も評価されています。さらに、クラフトビールも盛んに醸造されています。私はここにもう一つ、三本柱としてワインのGIを取得し、その認知度を高める一つの大きな可能性があるワインを、これからもぜひ岩手県全体として支援していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 続いて、今度は酒から財政、金の話に移っていきます。持続可能な行財政基盤の構築に向けた取り組みについてお聞きしていきます。 昨年9月にいただいた令和6年度から10年度の中期財政見通しの試算方法は、令和6年度当初予算をベースとして歳出改革を織り込まない歳出自然体の姿であるとしていますが、試算結果を見ますと、非常に厳しい財政状況が続く見通しです。 令和6年当初時点での財政調整基金残高は230億円でしたが、令和6年度は当局の歳入確保、歳出の適正化を進めた結果、85億円のプラスとなり、令和6年度末時点の財政調整基金残高は315億円となり、当局の財政目標である財政調整基金残高177億円を大きく上回る金額となりました。これは当局によるさまざまな歳入増、歳出減の取り組みの賜物であり、大いに評価するものであります。 さて、令和7年度当初の収支ギャップは60億円となり、年度末時点の財政調整基金は256億円となります。しかし、昨年いただいた中期財政見通しによると、令和8年度の収支ギャップ137億円ですので、年度末の基金残高を単純に試算すると119億円、令和9年度収支ギャップは172億円、基金残高はマイナス53億円になります。一方、過日いただいた令和7年度岩手県一般会計当初予算案のポイントを見ると、当初予算収支ギャップの目標は、令和8年度40億円、令和9年度20億円、令和10年度はゼロとなっています。 ここで知事にお伺いします。財政目標と中期財政見通し、そして実際の予算編成に当たっての収支ギャップの乖離について、どのように分析されているのでしょうか。 また、令和10年度収支ギャップゼロを達成するための取り組みについてお聞かせください。 〇達増知事 災害等の将来の財政支出に備えつつ、時代の変化に即応できる柔軟な予算編成を行っていくため、財政調整基金の取り崩しに頼らない財政運営を目指すといった考えのもと、令和10年度収支均衡予算の実現を財政目標として、段階的なギャップの縮減に向け取り組んでいるところです。 一方、中期財政見通しについては、実質的な一般財源の縮小傾向や、人件費、社会保障関係費、公債費の増等を踏まえ、歳出改革を織り込まず機械的に試算をした結果、毎年度の収支ギャップは拡大していくものと見込みました。 令和7年度当初予算案の編成に当たっては、見通し時点で99億円と見込んでいたギャップについて、企業業績の回復に伴う税収の増、事務事業の精査による歳出水準の見直し等により60億円まで縮小し、政策の推進と財政健全化の両立を実現する予算として編成したところであります。 これまで目標どおり収支ギャップの縮減を実現しており、今後も収支均衡予算の実現に向け、税源の涵養、あらゆる手法による歳入確保、歳出の重点化と適正化等、不断の取り組みを進めてまいります。 〇福井せいじ委員 さまざまな不断の努力で収支ギャップを縮小していくというのはわかるのですが、例えば、令和8年度、年度末の基金残高を単純に試算すると119億円、それから、令和9年度の収支ギャップも172億円と、かなり見通しと計画の乖離があります。令和9年度の収支ギャップ172億円、しかし、当初予算収支ギャップの目標では20億円となっており、150億円以上の乖離があるのですけれども、こういった乖離を歳出の抑制、歳入の増加など、非常に小さい意味でのやり繰りで果たしてこの差が詰まるかと私は心配しているのですが、いかがでしょうか。 〇千葉総務部長 恐らく今、福井せいじ委員の御指摘は、知事から答弁させていただいた歳出改革を織り込まずに機械的に試算した結果の中期財政見通しのところをおっしゃっているのかと思いますが、本県は税などの自主財源に乏しく、地方交付税や国庫支出金など国の財源への依存度が高く、その動向に左右されやすい財政構造になっておりますことから、現行の地方財政制度を前提とした試算を行っているというものであります。 また、御指摘いただいた歳出につきましては、毎年の予算編成の中で、その時々の社会情勢、財政需要等を反映させつつ、公債費、それから、現時点である程度見込み可能な一部の経費のほか、個々の事業についても、それぞれ進捗状況に応じて反映させているということでありまして、どうしても機械的な試算をすると、そのような結果になってしまうということで御理解いただきたいと思います。 〇福井せいじ委員 何も手を加えずにやり繰りしていったら財政見通しのようになる。一方で、さまざまな要因を含みながら財政を見ていくと、財政目標となる。そういった解釈でよろしいのですか。 〇千葉総務部長 そういうことだと思います。具体的に、さらに歳出改革ということでいろいろ御指摘もいただきましたけれども、令和7年度の当初予算編成に当たっては、事務事業評価で849事業を対象として行ったということで、結果として45事業を廃止、休止し、事業費ベースで21億7、000万円、一般財源ベースで2億円捻出したということで、自主財源に乏しい本県ではありますが、そういったところをしっかり、毎年毎年の実際のところで予算編成の作業をやっているということでございます。 〇福井せいじ委員 ありがとうございます。そういった理解をしていきたいと思います。 その点で、収支ギャップについて、令和6年の決算特別委員会で、菅野ひろのり委員が収支ギャップが生じる要因とその解消策について質疑しています。それに対する当局の答弁の中に、あらゆる手法による歳入確保に取り組むとともに、事務事業の精査など徹底した歳出水準の適正化と限られた財源の重点的、効果的な活用に努め、収支ギャップの縮小と収支均衡予算の実現に向けて、不断に取り組んでまいりますと答弁しています。 ここで知事に伺います。私は、事務事業の精査など徹底した歳出水準の適正化という言葉には、知事の政務秘書の配置もその対象になると考えています。財政改革の一環として政務秘書配置の廃止を考えるべきだと思いますが、知事のお考えをお聞かせください。 〇達増知事 地方公務員法等において制度上認められている知事の政務秘書については、長野県知事特別秘書に係る訴訟の判決において、知事という特別職に属する公務員は、かえって政治的に活動することによって公共の利益を実現することも職分とする公務員であり、その政治的活動にかかわる政務につき、公務員としてこれを補佐する秘書を設けることがその職務の円滑、効率的な遂行に資するものとして判示されています。 政治的に活動することによって公共の利益を実現するということに関しましては、全国的に政治のあり方が大きく問われている状況が続き、いわば民主主義の危機ということが日本にも起きていると思います。 特に岩手県においては、現職参議院議員の詐欺事件による辞職及び起訴という衝撃的な事件があり、また、安倍派や二階派のパーティー券と裏金の問題もあり、私としても岩手県の政治を正常化するため、そして、日本の民主主義を守り育てるための政治的活動により力を入れるべき局面と考えておりまして、政治的に活動することによって公共の利益を実現するということに関しては、より必要性が増している局面と考えております。 知事政務秘書は、来年度においても私の政治活動を補佐することを通じて県民にとっての公共の利益を実現し、県政の発展に尽力しなければならない局面と考えております。 〇福井せいじ委員 法制的な面とかさまざまお話しなさっていただいたのですが、私はコストという面で今、お伺いしたのです。財政改革の一環として政務秘書の配置を廃止すべき、財政改革の一環としてという言葉を使わせてもらいました。 実は、全国には知事の政務秘書を設けているのが8都県あります。岩手県、福島県、埼玉県、千葉県、東京都、山梨県、長野県、和歌山県。財政的な観点から見ると、例えば、福島県は今、特殊要因があります。東日本大震災津波の影響。そして、埼玉県、千葉県、東京都は財政指数が非常に高い県であります。一方で、山梨県、長野県、和歌山県は、ある意味、岩手県に近いような環境にあると私は考えています。この3県においては、実は副知事が1人、そして政務秘書が1人いるといった形になっているのです。つまり、副知事が1人、そして政務秘書が1人。岩手県においては、優秀な副知事が2人いるではないですか。そのほかに政務秘書が1人いるということは、財政的に負担感があるのではないか、そういう視点で先ほどお聞きしました。財政的な改革の一環で、そういうポイントを捉えたときに知事の考えをお聞かせください。 〇達増知事 財政的な観点から持続可能な行財政基盤を構築していくということにつきましては、先ほど私や総務部長から答弁したとおり、数百の事務事業を見直す中から事業規模で二十数億円、そして、2億円の一般財源をそこから捻出するなどの工夫を予算全体の中で行っているところでありまして、そういった中で、総合的な判断として、知事政務秘書についても、来年度においても、先ほど述べましたように、私の政治活動を補佐することを通じて県民にとっての公共の利益を実現し、県政の発展に尽力するため置いているところであります。 また、コストということは、必要性との兼ね合いで検討されるべきことでありまして、福井せいじ委員の質疑の中でも、福島県の東日本大震災津波復興の特殊要因というお話をされましたけれども、岩手県の政治状況というのは特殊要因と言えるくらいの問題があると思います。なお、これについては、いや、それほどの問題はない、知事が政治活動をするほどのことではないという見方もあるかもしれませんけれども、去年1年間、岩手県の政治を正常化するのだということで県民と、そして政務秘書とともに、岩手県内の多くの人たちと活動することを通じて、現職参議院議員が詐欺で辞職し、訴追されるという、本当にあってはならないこと、これを何とかしなければならないという県民の思いは非常に強いものがあり、これに関する私の政治活動は県民にとっての公共の利益を実現するために非常に重要なものだと感じたところであります。 問題はまだ解決しておらず、来年度にも続くと見ておりますし、ひいては、岩手県というのは、自由民権運動のときもそうですし、大正デモクラシーのときもそうですし、日本の民主主義のあり方をまず岩手県から率先して示していくということを今の岩手県民も期待し、そして、その活動の中に参画していきたいと思っておられる。これに対して、私も政治活動をしっかりしていかなければならず、政務秘書に補佐してもらわなければならないと考えているところであります。 〇福井せいじ委員 さまざまな考えがあって、さまざまな政治活動に取り組む。私たちも信頼というものを取り戻さなければいけない立場にいます。信頼とは、信じて頼られることであります。私も知事も同じ政治家として、信頼をしっかりと勝ち得るような活動をしていきたいと思いますので、どうぞ私たちに対する理解もよろしくお願いいたします。 財政改革について、次にお聞きしていきたいと思います。 行財政改革は、歳入においては人口減少等を背景とした普通交付税の減少に伴う実質的な財源総額の減少、また、歳出においては、給与改定や定年引き上げによる人件費増加や高齢化の進行に伴う社会保障関係費の増加、さらに金利上昇に伴う公債費増加の見込みなど、本県財政は急速に悪化していくと考えます。 そこで、私は、本県財政を圧迫している大きな財政課題に向き合う必要があると考えています。その大きな課題とは、1、県立病院経営改革、県負担年間約100億円。2、県立高等学校教育のあり方と経営改革、高等学校費県負担年間約240億円。3、公共施設の整理整頓、公共施設県民1人当たり負担額1万1、400円。加えて、大きな県費負担が生じている県立大学と三陸鉄道株式会社の経営改革も挙げられます。 このような一般財源負担金額シェアの大きな事業に対し、おのおのの事業本来の目的と現在の成果をはかり、改革、統合、廃止といった観点から行財政改革に取り組む必要もあると私は考えています。 私は初めに、年間約240億円の一般財源を要している県立高校のあり方についてお伺いします。県立高校の一般財源負担額と基準財政需要額を比較すると、平成12年から平成21年の第1期再編計画により高校統合が進んだ期間については均衡状態でしたが、平成22年以降は一般財源負担額の規模がそれほど変わらない一方、基準財政需要額は縮小を続け、令和5年度一般財源負担額242億円に対し基準財政需要額192億円と、ここに49億円の乖離が生じています。 当局は乖離額が拡大傾向にある要因として、生徒数の減少に伴う基準財政需要額の減少に対して必要となる一般財源負担額、特に人件費が横ばいで推移していることなどが考えられるとしています。 また、ここで令和7年度県立高校の入学者選抜における調整後の志願状況を見ると、全日制59校113学科で、募集定員8、382名に対し志願者数は6、684人、志願倍率0.80、そのうち1.00以下の学科数は91学科、志願倍率1.0以下の学科割合は81%になります。定時制9校12学科で募集定員480名に対し志願者数101名、志願倍率0.21倍です。 さて、実は令和6年の15歳人口は約9、800人なので、高校受験対象者の約3、100人は何らかの理由で公立高校を志願していないことになります。進学しない方もおられると思いますが、岩手県の高校進学率は近年99%で推移していますから、約3、100人のうち、ほとんどが県内外の私立高校に進学する予定であると考えられます。また、2020年に改正された就学支援金制度が私立高校への進学者数をふやす要因となっていることも考えられます。 ここでお伺いさせていただきます。当局は現在、(仮称)第3期県立高等学校再編計画の策定を進めておられますが、その計画で今後の学校数、学級数について、どのようにお考えかお示しをください。 〇佐藤教育長 県教育委員会では、現行の県立高等学校再編計画後期計画におきまして、本県の地理的条件を踏まえ、どの地域に居住していても高校教育を受けられる機会の保障と、将来の高校生も充実した高校生活を送ることができる環境の整備を目指し、地域の小規模校を維持した上で、高校魅力化の推進や教育の質の確保に取り組んできたところです。 一方で、令和6年度における全日制県立高校61校の募集学級数を見ますと、1学年3学級以下の小規模校が30校となっており、今後も見込まれる中学校卒業者数の一層の減少に伴い、学校の小規模化への対応が必要であると認識しております。 高校時代は社会に羽ばたこうとする段階の人間形成期であり、学力の向上並びに社会性や協調性の育成等に向けて、生徒同士が切磋琢磨できる教育環境を残していかなければならないと考えています。 次期高等学校再編計画の策定に当たっては、本県の広大な県土という地理的な条件、地域の実情、教育の質の確保、県立高校が担う役割の多様化及び少子化の状況等を勘案しながら、具体の学校の配置や規模について、地域の方々の意見も伺いながら、丁寧に検討してまいります。 〇福井せいじ委員 概念的なことはわかるのですけれども、私は数字的なものにもこだわらなければいけないと思っています。今、令和7年3月の中学校卒業予定者が9、729人。しかし、現在の小学校1年生が中学校を卒業する令和15年の中学校卒業予定者は7、976人で、令和7年度卒業予定数の82%になるのです。こういった卒業予定者の減少傾向から、私は、令和15年には今の学校数68校227学級が、数字的に見ると、82%になると72校186学級になってしまうと試算します。そういった数字を伴ったこれからの計画が必要になってくるのではないかと私は思うのですが、教育長、いかがでしょうか。そういった数字的な目標は設定しないのでしょうか。 〇佐藤教育長 計画の策定に当たりましては、今、福井せいじ委員から御紹介のありましたとおり、今後の中学校卒業者数の急激な減少というのは、もう数字で出ておりますので、その数字を念頭に置きながら、先ほど申し上げたとおり、学校の配置や規模について具体に検討する中で、学校数、あるいは学級数というのが決まってくるものだと考えております。 〇福井せいじ委員 地域の事情、そしてまた、生徒の希望、保護者の希望等、いろいろあると思いますけれども、今後、人口減少の中で少子化に適応した学校の配置、学級数、学校数、ぜひ詳細に見つめていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 次に、専門高校について伺います。令和6年度時点で岩手県には専門高校が22校あり、生徒数は5、579名です。専門高校のほかに総合学科校が6校あります。専門高校の中で学科は複数有する学校もありますが、農業分野6校、工業分野12校、商業分野8校、水産分野2校、家庭分野4校あり、おのおのの学校は地域に根差し、おのおのの事業分野で産業人材を輩出する貴重な地域資源であります。 ここで、教育委員会からいただいた運営費などの資料を見ますと、令和5年度決算額における管理運営費や備品購入費を含む施設設備管理費などは普通高校と比較して専門高校は約1.7倍となるところもあり、さらに、実験実習費を含めた専門高校22校の決算額は約106億2、900万円、また、総合学科6校は約29億100万円で、合計決算額が約135億3、000万円になります。 私は先日、県立盛岡農業高等学校、県立盛岡工業高等学校、県立盛岡商業高等学校を訪問してきました。各校とも地域と時代に適した産業人材を育成すべく、情熱を持って教育に取り組んでいることが伝わってきました。しかし、残念ながら、実習するための環境は必ずしもよい状況にあるとは言えないものでした。時代に適した機材や高額な設備を整えるために教職員の方々が本当に苦労をしていることを実感しました。 一方、DXの急速な進展、産業技術の発達、ビジネスモデルの多様化など、産業を取り巻く環境は日々進歩を遂げています。私は、急速なビジネス環境の発達に対応する専門高校教育の高いレベルの教育と時代に適応した環境整備が必要であると考えます。しかし、多くの校数がある状況で全ての学校の環境整備をするとなると、その整備額は膨大なものになります。 ここで提案します。専門高校の高度な教育施設の整備、そして教育内容の向上、さらには維持経費の削減を図る観点から、農業分野、工業分野、商業分野、水産分野の専門高校の統合を進めるべきと考えます。例えば農業分野、工業分野、商業分野、水産分野の専門学科の学びをおのおの1校に集約し、寄宿舎も整備した専門高校を創設し、全国トップレベルの教育備品の整備、社会、そして時代が求める農業、工業、商業、水産分野において、地元企業の即戦力として活躍する人材を育成したいと私は考えますが、当局の見解をお伺いします。 〇佐藤教育長 現在策定中の県立高等学校教育の在り方〜長期ビジョン〜におきまして、今後の本県における高校教育の基本的な考え方の五つの柱の一つに、地域や地域産業を担う人材の育成を掲げ、教育環境の構築に取り組むこととしております。 専門高校のあり方の検討に当たりましては、地域の産業の現状や課題、今後の産業振興の方向性や人材育成のあり方などを見据える必要があることから、商工労働観光部を初めとする関係部局や、地域、産業界との一層の連携が必要と考えております。 現在策定中の長期ビジョンにおきましては、各専門分野の中心的役割を担う専門高校については、学校規模を維持することにより職業教育のセンタースクールとしての機能を維持し、小規模の専門高校については、各分野の専門性を維持しながら、よりよい教育環境の整備を図るため、より広域での再編も視野に入れながら、総合的な専門高校への再編や他の学科との併置校への再編等を検討し、進めることとしております。 県教育委員会としましては、専門高校のあり方については、関係部局や、地域、産業界との方々の意見を伺いながら、丁寧に検討してまいります。 〇福井せいじ委員 工業高校、農業高校、商業高校をそれぞれ伺って、さまざまな意見を聞いてきました。例えば、農業においては、食物の生産、育成から販売まで、工業分野においても、さまざまな機器の製造、そして、商業にはブランディングとかマーケティングという知識を学ぶ部門もありました。そういう方々が一体となったとき初めてさまざまな学びが産業育成、そしてまた、人材育成につながっていくのかと私は考えます。それこそ統合の意義があるのではないかと私は思っています。そういった専門高校の統合について知事のお考えをお聞かせいただきたいのですが、いかがでしょうか。 〇達増知事 専門高校のあり方については、それぞれの産業分野、例えば、農業学科については岩手県の大地に根差した教育、工業学科については岩手県の企業等と連携した高度な教育など、地域の産業構造や人材のニーズ、産業振興の方向性なども踏まえて考えることが重要であり、また、将来的に岩手県内で働くことを視野に入れた人口戦略の視点から考えていくことも大事であると認識しております。 県教育委員会においては、地域や産業界の声などさまざまな意見を聞きながら、学科編成や学校規模、全県における学校配置など専門高校を含めた県立高等学校のあり方について検討するものと考えております。 〇福井せいじ委員 先を見据えた再編統合が必要だと私は思っています。あるときに、ある工業高校に行ったら、旋盤が壊れて困っているのだとか、あるいは、基本的な備品について、なくて困っているとか、あるいは、最近では素材の価格が上がってきて、ふんだんに素材を使って実習がなかなかできないといった声も聞かれました。そういった意味では、再編、統合という形で、さまざまな設備の拡充、そしてまた、教育の拡充も考えられると思いますので、ぜひ御検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 次に、公共施設等総合管理計画について伺いたいと思います。 初めに、インフラ施設の安全性確保についてであります。令和4年7月に改訂された岩手県公共施設等総合管理計画によると、施設の老朽化の進展に伴い、改修、更新の時期を迎える多数の施設を保有しており、今後多額の経費が必要となることが見込まれています。 過日の埼玉県八潮市の道路陥没事故は、1983年に敷設された下水管の腐食が原因とされております。老朽化による施設や設備の損壊による事故は絶対に回避しなければなりません。岩手県公共施設等総合管理計画を見ると、インフラ施設においては、令和2年度時点において、橋梁の33%が建設後50年以上経過、令和12年には橋梁の53%、トンネルの32%が建設後50年以上の経過になるとされています。 ここでお伺いします。老朽化するインフラ施設の安全性確保の取り組みについてお聞かせください。 〇八重樫副知事 高度経済成長期に集中的に整備した多くの社会資本の老朽化が進む中で、その安全性を確保していくためには、適時適切で持続的な維持管理が重要と考えています。 このため、県では、施設の長寿命化と中長期的なトータルコスト縮減の観点から、損傷が深刻化してから修繕を行う事後保全型から、損傷が軽度なうちに対応する予防保全型への転換を目指し、施設の個別施設計画に基づき、計画的な修繕等に取り組んでいるところです。 引き続き、県民の安全、安心な暮らしを支え、産業や観光振興の基盤となる社会資本の安全性を確保するため、国土強靱化関係予算も活用しながら、長寿命化対策の加速化を図り、予防保全型維持管理への転換を進めてまいります。 〇福井せいじ委員 予防保全型の対応ということなのですけれども、例えば、それぞれのインフラの状況を確認する、チェックする体制というのは、今、人員不足の中にあって非常に大変だとは思うのですけれども、そのような点については、何かお考えはありますか。 〇八重樫副知事 先ほど施設の個別施設計画に基づき計画的な修繕に取り組んでいると答弁申し上げました。例えば、道路橋の例でございますけれども、道路橋の損傷状況の調査、これは5年ごとの法定点検を実施して健全度を判定してまいります。それで優先度を定めながら、工事の予定時期も定めて事前に修繕、計画的な個別修繕を行うといった考え方でございます。 〇福井せいじ委員 ぜひ人材確保もしながら、しっかりとした予防保全の取り組みをしていただきたいと思います。 次に、公共施設について伺います。公共施設の中で最も建設費が高い施設が、昭和40年に竣工し、60年を経過した県庁であると私は思っています。過日配布された岩手県庁舎の在り方に関する報告書(最終案)によると、整備の方向性は、一部建てかえ案を軸に検討し、早期に耐震化が実現されるよう検討を進めるとのことですが、建設費は約417億2、000万円と試算されています。そして、財源については、有利な地方債など地方財政措置を最大限活用していくことが重要だとしておりますが、一方で、県庁の建設費は財政見通しには反映されていません。 ここで知事にお伺いします。財源確保について具体的な確保策を伺います。また、先ほど指摘したように、県の財政見通しは非常に厳しい状況でありますが、県庁舎の整備を前提とした財政見通しはどのようになるのかお聞かせください。 〇達増知事 県庁舎整備に係る基本構想、基本計画については、令和7年度から策定を開始し、令和8年度までには整備手法、整備地区、整備規模と必要となる財源及びその確保の方法について明らかにしていく予定です。 現時点での試算として、一部建てかえ案の場合、初期費用として400億円程度が見込まれるところですが、その財源確保策としては、地方債の発行のほか、他県では基金を活用した例もあると承知しております。 工事着工は令和11年度以降と想定されますが、現在、令和10年度の収支均衡予算の実現を財政目標として掲げ、これに向けた取り組みを進めているところであり、この取り組みを着実に進めていくことにより、初期費用の財源確保にもつながっていくものと考えております。 今後、整備規模や財源の検討とともに、中期財政見通しへの反映についても適切に検討してまいります。 〇福井せいじ委員 非常に厳しい中にあって、収支均衡ゼロに持っていくというのは、なかなか大変なことだと私は思います。そういった意味では、さまざまな歳出、歳入のやり繰りではなく、先ほどお話ししたように、病院改革、あるいは県立高校改革、そしてまた、今、お話ししている公共施設等のさまざまな対応が必要になってくると思います。ある意味、大なたを振るって県庁の改修に臨む必要があると思いますので、そのような覚悟を持って、ぜひ県庁建てかえに取り組んでいただきたいと思います。 次に、当局では2040年人口ビジョン100万人を目標にしており、14.4%の人口減少を想定した公共施設の規模、総量の適正化が必要としています。そのための具体的な取り組み方針として、統合や廃止の推進方針を掲げております。また、その方針には、市町村との連携という記載もあります。 ここで、私はまた知事に提案をしたいと思います。岩手県営体育館は1967年6月の竣工です。建設後既に57年を経過しており、老朽化も進んでおります。さらに駐車場台数も全く不足しています。県営体育館は建てかえる時期に来ていると私は考えます。そこで、かつて盛岡市と連携して建設した、きたぎんボールパークと同じように体育館の整備をしてはいかがかと考えます。具体的には、現在、盛岡市が所有する盛岡タカヤアリーナ―盛岡市総合アリーナを県が協力し全面改修し、さらにサブアリーナを建設し、県と盛岡市の総合体育館建設に取り組むことがコスト面の削減につながり、また、プロスポーツの活用、さらには、さまざまなイベントの活用の機会もふえると考えます。知事の決断を伺います。 〇達増知事 昨年9月、文化スポーツ部において取りまとめ、公表した、県営スポーツ施設のあり方に関する報告書において、県営体育館については、担う役割や今後の市町村施設の改修状況等を踏まえた検討が必要であること、長期的に維持する場合、同様の機能を有する県勤労身体障がい者体育館と集約した高機能の体育館整備を検討することが望ましいことなどとしています。 スポーツ施設の整備に当たっては、まずは、その目的を明確にし、規模、機能、立地場所等の施設のコンセプトを定めつつ、施設整備費の軽減や、整備後、中長期的に必要となる管理、運営費の低減策や収益の向上策等も十分に検討を加えるというプロセスを踏むことが重要です。 現在、個別施設計画の改訂作業を進めていますが、その後の検討プロセスの中で、運用の効率化や事業費圧縮が図られるよう、市町村との連携、PFIなどの民間活力の活用などの具体的な手法についても、他県の事例等を参考にしながら検討を進めていく必要があると考えております。 〇福井せいじ委員 今の盛岡タカヤアリーナではプロスポーツの適用がなされない、バスケットボールB1リーグに上がれないという状況もあります。そういった意味では、盛岡タカヤアリーナをプロ仕様にして、盛岡市と県が提携しながら新たなスポーツ施設にしていただきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。 〇菅野ひろのり委員長 質疑の途中ではありますが、10分ほど休憩をしたいと思います。よろしくお願いします。 午後2時25分 休 憩 午後2時41分 再開 〇菅野ひろのり委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。福井せいじ委員。 〇福井せいじ委員 次に、人口減少対策について伺いたいと思います。 まず、社会減対策について伺います。近年、さまざまな社会環境の変化を背景に、東京圏での暮らしにくさが表面化していると私は考えています。それは、物価高、家賃が特に地方に比べて極端に高いこと、温暖化による夏の酷暑問題、暴力的な犯罪多発による治安の悪さ、子育て環境の悪化、災害への不安などです。 そこで、東京圏と対極して物価家賃が比較的安い岩手県、自然豊かで夏涼しく、心身とも健康に暮らせる岩手県、全国トップレベルの子育てしやすい岩手県、ジェンダーギャップが解消され女性が生きやすい岩手県など、岩手県への転入に結びつくさまざまな岩手県の魅力プログラムを作成し、そのプログラムを県外転出候補者やU・Iターン候補者に発信することが重要だと私は考えます。 また、過日開催された、いわて幸せ作戦会議の際、参加者の櫛引亮さんは、二拠点居住や副業について取り上げました。冬は東京圏、夏は盛岡市など二拠点居住提案や、岩手県外に居住する方が岩手県内の副業をする。そのために岩手県内の事業所で副業就業者を募集するなどして岩手県を発信していくことが有効であると考えます。 そこで知事に提案します。2026年社会減ゼロを目指すことは一旦取り下げ、ジェンダーギャップの解消や岩手県の暮らしやすさ、仕事のしやすさを前面に掲げて、これから5年間かけて社会増5、000人達成に目標を切りかえ、県内はもとより、全国に岩手県のすばらしさを県民一丸となって発信していくことが岩手県を盛り上げ、より効果の高い人口減少対策になると考えますが、社会増5、000人達成の目標について、知事の所見を伺います。 〇達増知事 これまで、魅力ある雇用環境の構築、トップ層の意識改革などに向けた企業への働きかけ、全国トップレベルの子供、子育て支援策やジェンダーギャップの解消など、官民が一体となった取り組みにより、暮らしやすい、働きやすい、若者、女性に選ばれる岩手県であるための環境整備を進めているところであります。 また、復興支援の取り組みを契機に移住した若者や、本県の農林水産業への就業を志す女性、伝統工芸や自然環境にひかれU、Iターンした若者など、本県の価値や魅力は、若者や女性の移住、定住にも寄与していることから、本県のすばらしさを全国に発信することは人口減少対策としても効果が高いと考えており、積極的に取り組んでおります。 今後、国がことしの夏を目途に取りまとめるとしている地方創生2.0に係る基本構想なども踏まえ、必要に応じ、本県の人口ビジョン及びふるさと振興総合戦略について、福井せいじ委員御提案の趣旨も含め、見直しの検討を行っていきたいと考えます。 〇福井せいじ委員 現実的な取り組みは私は必要だと思います。そしてまた、社会減対策というよりは社会増と言ったほうが何か前向きに行けるのではないか、そういった発想の転換も必要だと思いますので、ぜひ御検討、そして、実現していただきたいと思います。 最後に、県民所得について伺います。 人口減少対策の一環として、第2期岩手県ふるさと振興総合戦略の岩手で働くについて伺います。岩手で働くの基本目標は、やりがいと生活を支える所得が得られる仕事を創出し、岩手への新たな人の流れの創出を目指しますとあります。今ここで話題としたいのが、生活を支える所得についてであります。そして、その施策推進目標には、1人当たりの国民所得に対する1人当たりの県民所得の乖離縮小があり、令和6年度に90.0以上にする目標です。 そこで、令和5年度の取り組み状況を見ますと、国民所得に対する県民所得水準は令和2年で89.2%、令和3年で85.1%と令和5年に掲載されています。 ここでお伺いします。1人当たりの国民所得と県民所得の乖離縮小の目標達成のため、当局は具体的にどのような取り組みをしているのかお聞かせください。 〇小野政策企画部長 県民所得についてでありますが、県民所得は年々上昇しておりますが、国民所得が県民所得以上にさらに上昇しているという状況でございまして、全国比では国民所得との水準差が縮まっていない状況にあります。県民の可処分所得を増加させるため、1人当たり県民所得を向上させることは重要と考えております。 県では、企業、事業者の生産性向上を促し、産業全般にわたり強固な産業基盤を構築するため、岩手県ふるさと振興総合戦略に基づき、自動車、半導体関連産業やものづくり産業の一層の集積、中小企業者の経営課題の解決や産業DXの推進、起業、スタートアップ支援、それから若者の県内定着、県産農林水産物の高付加価値化や農林水産業における多様な人材確保、育成などの施策を展開しております。 また、これらの取り組みに加えまして、インバウンド観光などの誘客拡大や県産品の海外輸出拡大を図るプロモーション等の実施による外需の獲得支援、エネルギー、原材料価格や人件費の高騰に対応した適正な価格転嫁の促進も強化してまいります。 こうした施策を展開し、産業全体の底上げと地域経済の持続的な成長を促すことによりまして、1人当たりの国民所得と県民所得との乖離縮小に取り組んでまいります。 〇福井せいじ委員 今、生産性向上というのがたびたび賃金アップに対して用いられる言葉なのですけれども、私は、さまざま県での取り組み、そして、それに取り組んでいる事業の具体例も見させていただきましたが、生産性向上というのは、単独事業者の取り組みでは大きな成果はなかなか得られないと私は思っています。単独事業者の生産性向上で県民所得全体がアップするというのは、なかなか難しいと思っています。それよりも同業者同士での共同化や、あるいは異業種での共同化といった取り組みが県民所得の向上、生産性向上につながっていくのではないかと私は考えています。 東京都が2025年度予算案に経営統合支援事業を盛り込み、産業力強化を目的に中小企業の経営統合を推進する意向があります。そういった意味では、中小企業、小規模事業者がほとんどを占めている岩手県においても、企業統合、経営統合を推進し、そこに生産性向上を盛り込んではいかがと私は考えるのですが、いかがでしょうか。 〇達増知事 中小企業、小規模事業者の個々の強みを結集して経営力の強化を図って賃上げを実現していくことは、今後、地域経済を持続的に発展させていくためにも有効な手法であると捉えております。 こうした事業再編、事業統合による経営力強化に対応するため、国の制度を活用して経営資源の引き継ぎニーズを持つ中小企業者に対する専門家派遣などによる支援を行っているところです。 経営統合に当たっては、例えば、県外資本の大企業等に吸収されやすい業種については、必ずしも地域経済の活性化につながりにくいといった側面もあり、また、経営者によってもさまざまな考え方があると認識しており、県としての支援のあり方に関しては、岩手県事業承継・引継ぎ支援センターや、商工指導団体等の意見を十分に聞いていきたいと考えます。 〇福井せいじ委員 私も流通業を経営していまして、実は、自分の会社は非常にダウンサイジングして、ほかの会社と一緒になって物流事業を始めました。そうしたところ、社員が約9分の1、売り上げが3分の1、そして、純利益が3倍になったという例もあります。経営統合とか共同化というのが本当に大きな生産性向上につながると私は思います。単独事業者よりもさまざまな企業統合、経営統合や、あるいは事業化、共同化の推進を図っていただくことが本来の県民所得の向上につながると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。 最後に、賃金格差について伺います。 近年、経済成長を目指す政府の動きや、物価高騰や人材確保の観点から、経済界は大幅な賃上げに取り組んでいます。連合集計による昨今の春闘での賃上げ推移を見ると、2024年全体平均が5.1%、大企業が5.19%、中小企業が4.45%の賃上げ率になっています。また、東京商工会議所が中心に調査した小規模事業者の平均賃上げ率は3.34%でした。 このような状況から推測されるのは、大手企業と中小企業、さらには小規模事業者間の賃金格差が大きくなっていくということです。そして、岩手県において全事業者に対する中小企業の割合は99.8%、そのうち小規模事業者の割合が85.8%です。このような数字から見ると、東京都を初めとする大都市圏と岩手県の賃金格差は大きく乖離すると考えます。 ここでお伺いします。このような格差に対し、いかなる施策を講じ乖離を縮小していくのか、知事のお考えをお聞かせください。 〇達増知事 令和5年の賃金構造基本統計調査による本県の所定内給与額は25万9、600円であり、全国平均の31万8、300円を5万8、700円下回っており、全国を100とした場合の割合は81.6、令和元年以降、おおむね80%前後で推移しています。 また、全国平均を上回っているのは、栃木県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府の5都府県のみであり、最高額は東京都の36万8、500円となっています。 本県の中小、小規模企業の賃金水準を上げ、全国、また、大都市圏との格差を縮小していくためには、原材料、エネルギー価格の高騰が続く中での適切な価格転嫁の促進、また、生産性、付加価値の向上、さらには、売り上げの増加を図り利益率を高めていくことが必要となります。 このため、県では、パートナーシップ構築宣言の普及拡大や、デジタル、AI技術の導入などにより生産性向上を図る企業に対するさまざまな支援のほか、外国人観光客の誘客拡大や県産品の販路拡大、輸出増加に向けた取り組みの支援などを行っております。 こうした取り組みを通じて、消費の拡大と賃上げの好循環を生み出し、やりがいと生活を支える所得が得られる仕事に就くことができる岩手の実現を図っていきたいと考えております。 〇福井せいじ委員 さまざまな施策について、知事を初め当局は考えておられ、取り組んでいくと思いますが、私は今、財政改革においても、そしてまた、人口減少対策についても、非常に厳しい状況にある認識を共有していると思います。そういった意味では、知事はかみそりの刃のように切れ味が鋭い、いろいろな答弁をなさりますし、そしてまた、施策の提案もしていると思いますが、ここで必要なのは大なたを振るうことではないか。高校再編、あるいは公共施設等の改革、そしてまた、賃金格差の解消、いずれにしても、大きな決断を持って、今、県の運営に当たるときが来ているのではないかと思っております。そういった英断、決断を期待して、私の質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) 〇菅野ひろのり委員長 次に、松本雄士委員。 〔松本雄士委員質問者席に着く〕 〇松本雄士委員 まずもって初めに、大船渡市の林野火災において被災された皆様方にお見舞い申し上げますとともに、今現在も林野火災の対応に御尽力いただいている関係各位に衷心より敬意を表する次第であります。 私からの質疑は大きく二つ、県立病院の経営と農業振興についてお伺いいたします。 まず一つ目の県立病院の経営についてでございますが、収支計画についてお伺いいたします。県政及び県財政において、県立病院の運営、また経営というものは極めてプライオリティーが高いと認識しております。県立病院等事業会計の令和6年度決算は80億円を超える巨額の赤字の見込み。また、策定間際であった経営計画が足元で早々に見直しが求められました。また、見直し後の経営計画は令和11年度まで純損失の計画となっています。令和7年度は資金ショート回避のため、新たな病院事業債45億円の借り入れが迫られるなど、かなり厳しい経営状況のもと、新たな経営計画を策定しているところであります。 今年度決算見込みが大きく予算を下回った要因は、人件費、物価高騰に伴う経費増に対し、ベースアップ評価料等の診療報酬の仕組みがマッチしていないことが大きな要因の一つと考えられます。ここまで先ほど千葉秀幸委員も御指摘しているところでございます。 そこでお伺いいたします。次年度収支計画には、人件費、物価高騰等の影響はどの程度織り込まれており、それに係る診療報酬の改定はどう見込まれているのでしょうか。 また、令和6年度決算見込みが80億円超の赤字という現実を直視いたしますと、今後の収支計画のさらなる下振れリスクを考えざるを得なくなるわけですが、現時点ではその下振れリスクをどう見込んでいるのか、あわせてお伺いいたします。 〇小原医療局長 令和7年度収支のうち、まず、人件費については、来年度の人事院勧告が未定であることから、職員1人当たりの単価は、令和6年度の給与改定後の単価として見込んでいるところであります。 また、経費に関しましては、委託料等の算定に最低賃金の上昇分を織り込んだほか、光熱水費や燃料費等についても、直近の上昇後の単価を引き続き計上しているところであります。 こうした費用増に見合う診療報酬改定は令和7年度に新たに予定されておりませんが、ベースアップ評価料については7億円ほどの収益になるものと見込んでいるところであります。 令和8年度以降の収支計画につきましては、給与費や経費等の費用について一定の伸び率を見込み、また、診療単価については、過去の診療報酬改定の上昇トレンドをもとに積算しておりますが、近年の物価高騰の幅や給与改定率は、過去に例のない規模となっており、経営努力ではいかんともしがたい費用の増等は、今後の不確定要素としてあるものと認識しているところでございます。 また、計画期間中に複数回予定されている診療報酬改定は、経営に非常に大きい影響を与えることから、そうした動きについても十分注視していく必要があるものと考えているところでございます。 〇松本雄士委員 今の答弁では、人件費の上昇であったり、次年度の計画においても診療報酬とマッチしていなくて、さらに赤字が拡大するのかと、さらなる下振れリスクが強く懸念されると思うところであります。 続いて、資金繰り対策についてお伺いいたします。資金繰り対策として、令和7年度に新設される病院事業債は、経営改善実行計画を策定し、経営改善効果額と資金不足見込み額のいずれか小さい額を上限に起債を可能とするものです。先ほど指摘したとおり、医療局は令和7年度に45億円の起債を予定していますが、経営改善効果額と資金不足額をどのように見込み、この厳しい経営状況の中で、いかにして改善効果を発現しようとしているのでしょうか。具体的にお示し願います。 〇小原医療局長 資金手当債の発行可能額を算出する上で必要となる二つの項目のうち、まず、資金不足額は、総務省のスキームでは、流動負債から流動資産を控除した額とされており、これを機械的に算出した場合、令和7年度末で110億円程度と見込んでいるところであります。 次に、経営改善効果額につきましては、算出方法の詳細が不明ではありますが、地域の医療機関等との連携強化や、新規、上位施設基準の取得を初めとする収益面での取り組みと、病棟休止等による職員配置の適正化や、薬品、診療材料等の廉価購入、給食調理方法の見直しなど費用面の取り組みと合わせ、少なくとも単年度で30億円程度の改善効果額を算出可能と考えており、その最大5年分の150億円を経営改善効果額の合計額と現時点で見込んでいるところであります。 これら経営改善の取り組みは、今年度から既に取り組んでいるものでありまして、10月以降、患者数が前年度を上回る数で推移しているほか、費用面では、経営計画で予定していた病棟休止の前倒し実施や、入札制度を活用した電気料金の削減など、可能なものから速やかに取り組んでいるところであり、引き続き、医療局として最大限の努力を行ってまいります。 〇松本雄士委員 今、経営改善効果額の話を聞きましたけれども、令和6年度決算見込みにおいては、入院患者数が2万9、000人下振れるとか、外来患者は1万9、000人下振れ、医業収益も46億円下振れた。先ほど聞いた人件費の高騰分をどう見込むのか、そういったマイナス要素、非常に厳しいものがあると思っております。診療報酬の制度設計のところがミスマッチを起こしているというのはそのとおりで、そこは強く国に求めていかなければならないと考えますが、県立病院の経営はかなり危機的状況にあるということを強く認識した次第であります。 保健医療計画の見直し等についてお伺いさせていただきます。 地域の医療を守り、質の高い医療を確保、提供し続けていくためには、地方財政措置の拡充等の制度の見直しを継続かつ強力に国に求めていくことは大前提といたしまして、持続可能な経営基盤の確立に向け、病院経営の一層の効率化を図っていかなければなりません。 ただし、費用の効率的執行には限界があると思っております。収益の強化を重点に取り組んでいく必要があると考えます。少々古いものでありますが、平成28年に総務省が作成した、公立病院経営改革事例集、内閣府も同時期に同じようなものを出しておりますけれども、それらを見ますと、より質の高い医療を提供するため、医療従事者をふやすなど医療提供能力の向上、医療資源を集中させて、医業費用は増加する一方、それを上回って医業収益を増加させることにより収支を改善させている病院が多いということがわかります。 そして、今、申し上げた改善方向のことを含め、県立病院の機能強化と連携強化のさらなる方向性として、今回の経営計画には、ハイボリュームセンター化のこととあわせて、将来的な基幹病院の統合整備等について検討する旨が触れられております。これらを論ずる際には、県立病院経営だけではなく、岩手県として県内の地域医療をどのように維持していくかといった大局的な視点が求められるものと考えます。 県民への良質な医療提供と、これを支える持続可能な病院経営基盤の確立とのバランスは、とても難しいかじ取りが求められますが、今後の人口減少、医療需要の動向、二次医療圏での完結率等を踏まえれば、厳しい見通しの経営的側面からの要請だけではなく、医療従事者等の限りある貴重な医療資源の最適な配置の観点からも、保健医療計画における二次医療圏や、それを踏まえた基幹病院の統合整備を決断しなければならない時期が来ると考えますが、改めて知事の考えと、今後どのように保健医療計画の見直しと基幹病院の統合整備の検討を進めていくのかお伺いいたします。 〇達増知事 令和6年3月に策定した岩手県保健医療計画では、救急医療を初めとした身近な医療を提供する二次保健医療圏を設定するとともに、県民により質の高い高度な医療の提供と症例数や手術数の確保による医師の確保、定着を図るため、がんや脳卒中などの疾病・事業別医療圏を広域的に設定しました。 二次保健医療圏については、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の最新の受療動向データ等を踏まえて、設定見直しに向けた検討を行っていくこととしています。 また、疾病・事業別医療圏については、2029年度に策定を予定している次期保健医療計画において、現計画期間内の患者動向や医療資源等、医療を取り巻く環境の変化に応じた範囲として改めて検討を行う予定としています。 県立病院については、保健医療計画の見直しや患者動向の変化、民間を含めた周辺の医療資源の状況等、各圏域における医療環境の状況を踏まえた体制の整備を総合的に検討していくものと考えます。 〇松本雄士委員 次期保健医療計画に向けていろいろな動向を踏まえてということでありますが、昨年12月に新たな保健医療構想に関する取りまとめが行われて、今後、ガイドラインが示されて、それに基づく新たな地域医療の提供体制の検討も進めていかなければならない。 それと、2029年の前に保健医療計画の中間見直しというスケジュールも重なってまいります。今後の新たな地域医療計画では、より在宅医療であったり介護との連携といったものが求められる。また、新たな地域医療構想に関する取りまとめの中では、治す医療と、治し支える医療という表現になっていますが、より機能分化、連携強化を推進することが推察される中身となっております。非常に時間のかかる難しい議論でありまして、丁寧な説明と議論の積み重ねが求められると考えております。今のスケジュールを前倒しで、早期に、前広にこういった議論をオープンにいろいろ進めていくと考えますが、改めて知事の考えをお伺いいたします。 〇達増知事 具体的な現在進行中の動きの説明もありますので、企画理事から答弁させていただきたいと思います。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 松本雄士委員から国の動きなどもるる御紹介いただきましたとおり、2040年に向けた次の地域医療構想のガイドラインが令和7年度、国で検討が進められて、詳細について示されてまいります。都道府県の作業としては、令和8年度が次の地域医療構想の検討となるかと思います。また、御紹介いただいた医療計画の中間見直しも令和8年度の作業ということになりますので、医療圏の見直し、先ほど知事から御答弁申し上げました最新の情報を用いた医療圏の設定についてどうするか、あとは、次の地域医療構想についての議論、この二つを令和8年度に集中的に行っていく。それに向けては、令和7年度にさまざまなガイドライン、国から論点が示されますので、そうしたことを十分に踏まえながら、令和7年度後半ぐらいから論点や、本県における対応について整理をしていきたいと考えているところでございます。 〇松本雄士委員 令和7年度の収支計画は、先ほど聞いた内容ですと、非常に厳しい経営状況がまた続くのかと思います。そういうものも踏まえまして、令和8年のいろいろな検討に当たられたいと思います。持続可能な経営基盤の確立と良質な医療をどうバランスをとっていくか、非常に難しい議論であると思いますが、オープンに、前広に進めていっていただきたいと思っております。 そして、次に、医療政策予算と県立病院等事業会計予算への繰り出しについてお伺いいたします。 人口減少を大きな要因として、今後、県の財政状況は一層厳しさを増すことが見込まれています。これまで各委員からも、るる話があったところでございますが、このような中で、県立病院が巨額の赤字を出し続け、さらには、一般会計繰り出しの水準を今後も同水準を継続するとすれば、他分野の政策的経費への影響は避けられません。県民の医療を守りながら、多様化する行政需要にも十分に対応していくためには、県立病院への繰り出し額を含め徹底した歳出水準の適正化を図っていく必要があると考えます。 一般会計から県立病院等事業会計への繰り出しは約227億円です。交付税措置はございますが、227億円繰り出しになっている。これは令和7年度予算案における四つの重点項目と比べてもかなり大きいものがあります。 また、さきの私の一般質問に対して、県民の医療を守りながら、病院事業以外の多様化する行政需要にも十分に対応していくためには、県立病院等事業会計への繰り出しについても、不断の検討を進めていく必要があり、次期経営計画の取り組み状況等を踏まえながら、適正な規模の投資を求めるなど、毎年度の予算編成において、その水準を検討していくと答弁されています。ついては、今後の県の政策において、医療政策と他の重点政策との予算規模のバランスをどう考えているのかお伺いいたします。 また、一般会計からの県立病院等事業会計に対する繰り出しについて、適正な水準というものをどう考えているのかお伺いいたします。 〇達増知事 医療は、県民の命や健康にかかわる政策分野であり、県民の幸福を追求していく上で、重要な要素の一つであると認識しております。 他の政策分野との比較については、単純に軽重を論じることは困難であり、各分野の予算については、その時々の優先課題に応じて常に柔軟に検討していくことが重要であると考えます。 県立病院等事業会計への繰り出しについては、不採算医療の提供などに要する経費に対し、国が定める繰り出し基準や地方財政措置等に基づいて行っているところであり、次期経営計画の取り組み状況等を踏まえながら適正な規模の投資を求めるなど、毎年度の予算編成において、その水準を検討してまいります。 〇松本雄士委員 医療政策はそのとおり、命、健康を預かるものであり、他の政策との軽重は軽々に論じるものではない、そのとおりであると思います。ただ、今の若い世代がこの岩手県にしっかりと定着し、また、その次の世代も岩手県で躍動していく、そういった土台を今の我々が責任を持ってつくっていかなければならない。そのためには、未来に向けた施策というものもしっかり打っていかなければならないと考えます。 繰り出しについて、上限を示すというのはなかなか厳しいのかもしれませんけれども、何かしらの判断基準をしっかりと具体的に議論すべきと考えます。改めて知事の見解を伺いたいと思います。 〇達増知事 予算については、それぞれの分野、それぞれの事業、所要の経費それぞれに必要な額を計上するという考え方を基本としておりますので、その結果として、分野ごとの予算の割合は毎年出てくるわけです。割合ありきではなく、それぞれについて必要な額を確保するという考え方で必要な事業を盛り込んでいるところでありますので、それを毎年度検討していくということになります。 一方、医療局の経営改善については、医療局長から答弁があったとおりでありますし、中長期的にも経営の健全化を医療局は図り、また、県が医療政策について考える場合にも、そこには財政の健全化という要素も当然、同時に考えていくことになります。 〇松本雄士委員 なかなか難しいのかというのは今の答弁からもわかるのですけれども、非常に厳しい財政見通しの中、財政目標が未達となってくることも想定されます。公共施設に係る県民1人当たりの負担額とか、また、先ほどの収支均衡予算のところであるとか、そういったものも見据えまして、将来に向けた施策もしっかり打っていかなければならないということも踏まえて、令和4年に取りまとめた県の持続可能で希望ある岩手を実現する行財政研究会のような専門的検証体制を改めて構築して、県財政の攻めと守りといったものを検討していく体制を考えていく必要があるかと思うのですけれども、知事の見解を伺います。 〇達増知事 御指摘のありました行財政研究会の報告書については、総務部で取り扱っておりますので、総務部長から答弁をさせたいと思います。 〇千葉総務部長 行財政研究会でありますが、さきの研究会におきましては、本県の県立病院について、全国的にも例を見ない数の県立病院を維持しながら、毎年度、一般会計からの繰り出しで経営を支え、経営効率化の努力をしていること等について評価する意見をいただいております。 研究会での議論の結果を踏まえて、四つの財政目標を設定したというほかに、医療局においても次期経営計画を策定しておりますが、これをしっかりやっていくことがまずは重要と考えております。 〇松本雄士委員 行財政研究会の報告で、繰り出し水準についても検討という旨の文言が付記されておりまして、県立病院の経済性のところ、県財政全体というところは、引き続き、不断の検討をお願いしたいところであります。 続いて農業振興に移らせていただきます。 現在、本県の農業生産強化ビジョンの検討が進められているということで、その策定にはとても期待するところでありますし、大変ありがたいことだと思っております。 ビジョンの位置づけについてお伺いさせていただきます。常に農業は、自然とか世界情勢、通商交渉、需給動向等、先読みが困難な変数があまたある中で、農業者はしっかり稼ぐ体制をどう構築していかなければならないのかという課題を突きつけられている、非常に難しい問題があります。そして、それは農業サイドだけではなく、広く県民、消費者を含めて取り組みを進めていくということが肝要で、県民の理解醸成を図っていく取り組みも重要になってまいります。 私は、今回のビジョン策定に求められるその本質は、不断の学習と挑戦、その継続であると考えております。今回、ビジョンはいわて県民計画(2019〜2028)の中の政策推進プランを補完する位置づけの一つと考えているようでありますが、関係各位の意識を継続的に高め、本県の有している潜在能力、ポテンシャルを最大限発揮していくためには、今ある食と農林水産業の振興に関する条例上でビジョンを明確に位置づけるなど、その役割を明確にして、上位に位置づけて、より深く、よりウィングを広げた取り組みを展開するといった検討も必要ではないかと考えますが、知事の所見を伺います。 〇達増知事 いわて農業生産強化ビジョンは、国の食料・農業・農村基本計画を踏まえつつ、いわて県民計画(2019〜2028)に掲げる政策を一層推進するとともに、本県農業の強化に向け、農業生産の増大や人材の確保、育成などを推進するために策定するものであります。 今般公表した素案では、10年後の目指す姿を描きながら、農業生産の増大に向けた生産性、市場性の高い産地づくりなど三つの柱ごとに、令和7年度から令和10年度までの4年間における具体的な取り組みを示しており、市町村、農業団体、生産者などのあらゆる主体が本県農業の将来像を共有し、それぞれの主体がみずからの取り組みを進めていくためのビジョンであります。 ビジョンには、いわて県民計画(2019〜2028)では示していない食料自給率と農業産出額を目標に掲げているほか、生産性、市場性の高い産地づくりの柱では、品目ごとの展開方向に加え、初めて、水田地帯、中山間地域、沿岸地域の三つの地域ごとに具体的な取り組みを示しており、今後も生産者や農業団体等と意見交換を重ね、共通理解を図りながら、さらに検討を進めてまいります。 このように、現在策定を進めている本ビジョンは、議員提案により制定された食と農林水産業の振興に関する条例の趣旨に沿ったものと考えております。 〇松本雄士委員 今回のビジョン策定で、今、お話があったとおり、農業関係者等と数多く議論を重ねられているということには敬意を表する次第であります。 大切なことは、先ほども話しましたが、不断の学習と継続性ということであります。今回のビジョンが政策推進プランを補完するものとして、その一つとして、今あるいわて県民計画(2019〜2028)をテクニカル的にまとめたように落ち着くのであれば、非常にもったいない、残念だと思っております。本県の農業は基幹産業だというのであれば、また、さきの一般質問で、知事からも、岩手県からあるべき日本農業の姿を実現するのだといった力強い答弁がありましたけれども、そういった思いがあるのであれば、今回のビジョンの設定レベルや認知レベルをもっと引き上げていっていただきたいと思う次第であります。 北海道では条例に基づいて、総合計画等がありますけれども、農業、農村の推進基本計画が独立してあります。次以降に話す体制整備であったり財源確保のことも考えれば、もっとしっかりした、独立した大きな柱としてビジョンを設定していただきたいとお願いする次第であります。 続きまして、農林水産部の体制についてお伺いさせていただきます。先ほど不断の学習と挑戦という言葉を使わせていただきましたけれども、常に環境変化を捉えて、その構造を理解して、自己研さんのもとに組織内外との対話を深め、共有の方向性を見出し、ともに踏み出していく。その一部が具現化したものがビジョンであると考えておりまして、そういったビジョンをつくるのだと思います。 また、そのビジョンの実効性を高めていくためにも、現在、知事部局で一番の大所帯である農林水産部の体制について、農業分野における企画、政策立案や重点事項への取り組み強化、新たな農業課題に迅速かつ効果的に推進する組織体制を構築するためにも、つまり、情報収集や分析、予測、政策企画立案等のインテリジェンスを強化していくためにも、農政部の独立設置や、関連して広域振興局の関係部局との再編等を検討していくべきと考えますが、知事の考えをお伺いいたします。 〇達増知事 平成13年度に機動性と柔軟性を重視した県政の推進という基本姿勢のもと、流通、販売等の体制を強化し、農林水産業の振興を総合的に推進するため、農政部と林業水産部を再編、統合して設置したのが農林水産部であり、そのスケールメリットを生かして、高付加価値化や販路拡大などの重点施策を一体的に展開して成果を上げてきたところであります。 また、広域振興局においては、圏域全体の施策の企画、立案を担う経営企画部と、圏域の実情を踏まえて設置した農政部や林務部、水産部等が一体となり、市町村や地域住民、関係団体等とも連携、協働しながら、地域課題に則した実効性の高い施策を展開してきたところです。 一方、人口減少に伴い、専門職員を中心とした人材確保が難しくなりつつある今、松本雄士委員御指摘のとおり、新たな農業課題にも迅速に対応しつつ、効果的に施策を推進できる体制整備が不可欠であると認識しております。 他県においては、宮城県や北海道のように、農業部門と林業、水産業部門を部として設置している事例や、栃木県や群馬県のように、GX推進の観点から、環境部門と林業部門を統合している事例などがあると承知しております。 令和7年度は、本庁組織の大くくり化や広域振興局を含めた出先機関の活動エリア等の見直しなど、中長期的な組織のあり方検討を本格化させることとしており、その中で、直面する課題への対応に加え、食料、木材供給基地の役割を担う農林水産業全体が、地域経済を支える基幹産業として持続的に発展できる組織体制についても不断に検討し、見直しを図ってまいります。 〇松本雄士委員 今、農業をめぐる情勢というのは大転換期でありまして、過去につくった組織体制に縛られることなく、今、お話しいただいたとおり、見直し、検討を進めていっていただきたい。隣県でもそういった体制がいろいろありますので、そういったものを参考に検討を進めていっていただきたいと思います。 次に、品目、地域ごとの展開の見える化についてお伺いいたします。今回の農業ビジョンにおいて、しっかりとした所得確保のビジョンがなければ、農業者がどんどん減っていくのは当然であります。 1月に奥州市で開催された県政懇談会において、知事から、収入見通しの見える化や将来の見通しが立つ収支計画の重要性、そして、分野や地域において、未来予想図を描けるようにといったお話がありまして、とても期待するところであります。 ビジョンの素案の中の産地づくりの推進においては、品目ごと、地域ごとに展開方向が今現在、示されております。品目ごとの展開方向においては、その具体的取り組みと目指す指標の達成によって期待される効果、生産性であったり採算性、所得がどのくらい上がるか、労働時間がどれくらい減るのかといった向上度合いや目指すべき経営規模、達成するためにはどういった最適規模があるのか、そういうものをビジョンの中に入れ込むのは難しいと思いますけれども、それとあわせて提示していくことが必要であると考えます。食料自給率とか生産額というのは、生産者側にするとリアリティーがないのです。生産者がこれを目指せばいいんだと、生産者の目線に立った指標が必要であると思います。 また、地域ごとの展開方向も同時に提起していくわけでありますから、品目と地域のマトリックスで見える化するなど、より県が重点的に進める取り組みを明確に打ち出して、県内410地域で策定する地域計画の指針となるような、そして、未来予想図とも言えるようなものにしていくべきと考えますが、知事の考えをお伺いいたします。 〇達増知事 いわて農業生産強化ビジョンの素案では、生産性、市場性の高い産地づくりの柱において、品目ごとの具体的な取り組みを示しております。 水稲では、沖縄県と連携した高温登熟耐性を持つ良食味品種の開発、園芸や畜産では、リンドウのAI選花機の開発、普及や、ロボットトラクタを活用した飼料生産による省力化の推進など、いわて県民計画(2019〜2028)に掲げる取り組みを一層推進することとしています。 また、今回初めて、三つの地域ごとの具体的な取り組みを示し、水田地帯では、県オリジナル水稲品種や輸出用米と、玉ねぎなど土地利用型作物の生産拡大、飼料用米の生産など耕畜連携の強化、中山間地域では、施設野菜など高収益作物の生産性向上や自給飼料の生産、利用の拡大、中山間地域に適した経営モデルの創出、沿岸地域では、大規模園芸施設の企業誘致に向けた取り組みや、ブロッコリー等の生産拡大、養豚、養鶏の生産拡大などとしています。 こうした品目、地域ごとの取り組みに加え、ビジョンに目指すべき経営規模等を盛り込むことについては、今後、県内全ての市町村や農業協同組合長、生産者や農業団体等と意見交換を重ね、共通理解を図りながら、さらに検討を進めてまいります。 また、いわて農業生産強化ビジョンは、水稲や野菜、花などの県の農業関係の個別計画のほか、各種栽培研究会や各農協の生産部会の目標や取り組みなどと整合性をとり、生産者や農業団体等と共通理解を図りながら推進していくこととしております。 〇松本雄士委員 現段階はまだ素案でありますけれども、生産者と生産組織等ともいろいろ協議を進めながら、より具体性とか地域の細分化をお願いしたい。現段階の素案でありますと、いわて県民計画(2019〜2028)からの焼き増しであったり、特段真新しいものを感じないという意見を私は多く聞いております。そこの検討をもっと進めていっていただきたいと思います。何とぞよろしくお願いいたします。 そして、最後に、農業振興に係るビジョンを実践していくための財源確保策についてお伺いいたします。 ビジョンを形あるものにしていくためにも、裏づけとなる財源をしっかりと確保していくことが極めて重要であります。さきの9月定例会の一般質問等においても、私からいろいろ、アグリボンドとか電気事業会計の剰余金の話をさせていただきましたけれども、人口減少を起因として、かなり厳しい本県の財政見通しの中、ビジョンに示している施策や新たな施策を実践していくという中で、財源確保をどう考えているのか、知事にお伺いいたします。 〇達増知事 厳しい財政状況が続く中においても、その時々の課題に応じた各種施策を推進していくためには、毎年度の予算編成等を通じ、財政健全化を着実に進めながら、安定的な行財政基盤を構築していくことが重要であります。 施策の推進に当たって、国費や有利な地方債の最大限の活用など、財源の確保に努めてきたところでありますが、今後、松本雄士委員御指摘の農業振興も含め、新たな施策展開を図っていく上で、それを担保する財源の確保は不可欠であると考えています。 引き続き、さまざまな選択肢を検討の俎上に乗せながら、あらゆる手法により、継続的かつ安定的な財源の確保に努め、必要な施策を展開してまいります。 〇松本雄士委員 既存の枠組みの延長では単なる予算のつけかえになる、あと、国費に頼っていては、県オリジナルの取り組みができない。電気事業会計にはまだ余力があると思いますし、ふるさと納税のところも…… 〇菅野ひろのり委員長 松本雄士委員に申し上げます。時間を超過しておりますので、協力をお願いします。 〇松本雄士委員(続) 引き続き、その財源確保のところをお願いいたしまして、農業振興をよろしくお願いします。(拍手) 〇菅野ひろのり委員長 次に、高橋但馬委員。 〔高橋但馬委員質問者席に着く〕(拍手) 〇高橋但馬委員 いわて新政会の高橋但馬です。会派を代表しまして、前段が私、後段が吉田敬子委員、両名で総括質疑を行います。 まず初めに、今なお延焼が続く大船渡市の大規模林野火災で亡くなられた方の御冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、対応に尽力されている関係者の皆様に感謝申し上げるとともに、一日も早い鎮圧を祈念いたします。本日、石破首相が参議院予算委員会で激甚災害の指定を検討しているとのことでありました。早期の指定を心から願うばかりであります。 まず、内丸地区再整備基本計画、いわゆる内丸プランと県庁舎整備について伺います。 内丸地区は、江戸時代に盛岡城の内堀と中堀の間を内丸と呼んだことに由来する歴史ある地域です。明治維新後、県庁が置かれ、その後、盛岡市役所や岩手県公会堂などさまざまな施設が建設されました。昭和32年には全国初の一団地の官公庁施設として指定を受け、官庁街として発展してきました。その一方、近年では、岩手医科大学附属病院が矢巾町に移転するなど、大きな変化が生じています。 この内丸地区が、半世紀以上を経て抜本的な再整備の時期を迎えています。今、本県は、整備された時期には想像もできなかった人口減少や高齢化といった厳しい環境に置かれています。これまでにも、この場でたびたび質疑や提案をさせていただきましたが、県都の中心とも言える内丸地区の行く末には、多くの県民、市民の関心が寄せられています。内丸地区が将来にわたって魅力ある地域であり続けるため、私からの提案を含め、現時点での進捗について、4点お伺いさせていただきます。 最初に、盛岡市長から知事に対する内丸プランに係る県管理地の活用可能性検討への協力依頼について伺います。これは、岩手県営内丸駐車場、岩手県議会議員会館、内丸緑地の敷地について、再整備を目的とした土地の活用可能性について検討を行うことへの協力を求める内容であると承知しています。 それを受けて、知事から議長に対し岩手県議会議員会館について検討依頼がありましたが、内丸プランの全体像や具体像が示されず、新市庁舎建設予定地についても具体的な提案がない中で回答が難しいというのが現時点での回答です。この議長からの回答を踏まえ、知事は盛岡市長へどのように回答するのか伺います。 〇達増知事 盛岡市では、内丸地区の将来像と今後の方向性等を取りまとめた内丸地区将来ビジョンに基づき、具体的な整備方針等を定める(仮称)内丸プランを策定することとしており、先に県管理地に係る検討について協力依頼があったことから、所管部局等において対応を検討していたところであります。 今般、県議会を初め各管理地の対応の方向性が取りまとまったところですが、盛岡市への回答については、それぞれの意向も十分に踏まえつつ、県として一定の整合性のあるものとすることが望ましいと考えております。 このため、今後、内容について調整を行った上で、改めて県議会にも確認を行いながら、県としての回答を取りまとめたいと考えております。 今後におきましても、まちの魅力や盛岡らしさを次世代に継承していくという盛岡市の考えも尊重し、連携、協力しながら、内丸地区のあるべき将来像の実現に向けて取り組んでまいります。 〇高橋但馬委員 かしこまりました。それでは、県議会への報告をお待ちしております。 議員会館のあり方については、県議会において、県庁舎の基本構想、基本計画の策定と一体的に検討していくことをあわせて回答しております。県庁舎については、有識者懇談会の議論を踏まえ、岩手県庁舎の在り方に関する報告書を年度内に取りまとめることとなっており、将来の職員数や財政負担を勘案した上で、知事局棟は現在の建物の改修にとめ、議会棟を解体した上で、議会機能に加え、現在の庁舎に不足する機能を補完する新庁舎を建設するという一部建てかえの案を軸に検討する内容となっています。 議員会館が現在も利用されており、宿泊や議員執務室としての機能を果たしていることを踏まえれば、議員会館のあり方についても議会機能の検討の射程に含まれると解するものでありますが、令和7年度はどのように検討を進めていくのか伺います。 〇達増知事 議員会館は、広大な県土を有する本県において、議員が議会活動や議員活動に専念できるよう、宿泊や執務室としての機能を備えた施設として整備されたもので、円滑な議会運営を支える基盤として、その役割を果たしてきたところです。 他の都道府県では、議会棟の中に議員の執務室を整備している例があり、高橋但馬委員御指摘のとおり、議会機能と議員会館のあり方については、県庁舎整備と一体で検討することが必要と考えます。 令和7年度は、一部建てかえの案を軸に県庁舎の整備基本構想を取りまとめることとしておりますが、議員会館も含め、将来を見据えた議会機能のあり方について、県議会の意見を伺いながら策定を進めてまいります。 〇高橋但馬委員 令和7年度当初予算案には、県庁舎再整備事業費として2、800万円余の予算が計上されており、その内容には基本構想に関する検討懇話会の設置経費や基本構想策定の業務委託経費が含まれていると伺いました。 先ほど申し上げた、岩手県庁舎の在り方に関する報告書については、5人の学識経験者による非公開の議論をもとに作成されておりますが、私は、内丸プランとの連動やまちづくりの観点からは、学識経験者以外にも検討懇話会の委員をふやし、県民的な議論を引き起こしつつ進めることを提案したいと考えますが、見解を伺います。 〇千葉総務部長 県庁舎は、令和5年の耐震診断結果において大規模な耐震改修が急務とされたことから、建築、都市計画、経済等の学識経験者からなる懇談会を設置し、早期に整備の方向性を取りまとめるべく、技術的な論点を中心に議論を行ってきたところでございます。 この懇談会や昨年12月に実施したパブリックコメントを踏まえ、今後は、来訪者のためのオープンスペースや都市景観に配慮した整備手法、ユニバーサルデザインなどの観点も取り入れながら議論していくことが重要と考えております。 令和7年度は整備基本構想の策定に向けて、新たな有識者懇話会を開催することとしておりますが、これまでの学識経験者に加え、地域経済や福祉分野等に精通する県内の関係団体等にも構成員として参画いただくことを想定しており、県民的な議論のもとで検討を進めてまいります。 〇高橋但馬委員 県内の関係団体、あらゆる方々に声をかけて、新しくまた設置されるということです。了解いたしました。 県庁舎整備事業費には基本構想の策定支援を委託する経費が計上されています。専門的な検討が必要な内容であるがゆえの経費だと考えますが、基本構想として、どの程度の内容まで来年度中に取りまとめるつもりなのか、具体的にお示し願います。 〇千葉総務部長 県庁舎整備は50年先、100年先の長期的な展望のもとにデザインしていく必要があることから、整備基本構想では、将来の財政負担も含め、整備手法やコンセプトを明確に位置づけることが重要だと考えております。 具体的には、防災性や環境への配慮、多様な主体による協働などの基本理念を整備内容に反映させるための検討を進めつつ、DXに対応した機能、まちづくりとの調和、職員が働きやすい執務環境の整備、セキュリティーの確保などについて、民間事業者の知見、ノウハウを活用しながら構想を取りまとめていくこととしております。 これらの検討に当たりましては、有識者懇話会での議論に加え、広く県民からも意見を伺うこととしており、令和7年度中には、一部建てかえ案を軸に、整備内容や想定される庁舎規模、概算費用など整備基本構想の全体像をお示ししたいと考えております。 〇高橋但馬委員 県庁の職員、そして、我々議員ももちろん使うことなのですけれども、多くの県民も使う施設となりますので、しっかりと検討を進めていっていただきたいと思っております。 次に、令和7年度海外展開について伺います。 知事は、総額7、329億円の令和7年度当初予算案を世界に開かれたいわて地方創生予算と名づけ、本県の強みを生かしたインバウンドと海外輸出の拡大、ジェンダーギャップ解消に取り組み、世界に開かれたいわての魅力や先進性を高め、岩手らしい地方創生を進めていくと述べられています。 令和6年度、知事は、6月に中国大連市において開催された、通称夏季ダボス会議に出席し、世界各国の政財界等のハイレベルリーダー、起業家やイノベーター等と意見交換したほか、8月には南米のブラジル、パラグアイ、アルゼンチンを訪問し各県人会の皆さんと交流、1月にはアメリカとカナダにおいて、岩手県産の農林水産物や加工品、日本酒などの輸出拡大、観光誘客の促進を図るためトップセールスを行うなど、精力的に海外展開に取り組まれたものと承知しております。 令和7年度はこの取り組みをさらに進めていくという決意が予算の名称にもあらわれていると感じますが、令和6年度の海外展開の取り組みの成果と課題をどのように捉え、令和7年度の取り組みに生かしていくのか、想定している訪問先も含め、知事の考えをお聞かせください。 〇達増知事 本年度は夏季ダボス会議への特別な招待者としての参加や、南米各県人会への訪問を通じて、岩手県の魅力や価値、世界経済に貢献する可能性を発信するとともに、海外県人会を初め、さまざまな主体との多様な交流の可能性を見出すことができました。 また、1月の北米訪問においては、岩手県の食材や観光に関する高い関心と評価を通じ、県産品の輸出拡大とインバウンドの誘客に確かな手応えを得たところであり、岩手県及び県産品の認知度向上、インバウンド誘客と県産品プロモーションの連動による好循環の強化などの課題も感じられましたものの、いわて国際戦略ビジョンに掲げた三つの基本戦略である、海外市場への展開、外国人観光客の誘客拡大、ネットワークの強化に資するトップセールスを実行することができたと認識しております。 令和7年度は、夏季ダボス会議で確認した、いわて県民計画(2019〜2028)第2期アクションプランの四つの重点事項と、世界経済の成長の4条件との共通性に基づき、海外展開をてこにした新しい地方創生を強力に推し進める年であると考えております。 このため、先ほど掲げた課題も踏まえながら、引き続き、岩手県の持つ可能性を世界に発信し、トップセールスを通じたアメリカ西海岸を含む北米市場や東アジア、東南アジア市場を中心とした県産品の輸出拡大、インバウンドの誘客を図る取り組みを展開していくほか、新たに来年度当初予算案に盛り込んだ次世代人材の南米短期派遣事業などの実施により、世界に開かれたいわての実現を目指してまいります。 〇高橋但馬委員 一つの国にとらわれるのではなく、大きくウイングを広げていただいて、あらゆる外国人の観光客をこの岩手県に連れてきていただきたいと考えております。 次に、みちのく潮風トレイルについて伺います。みちのく潮風トレイルは、青森県八戸市から福島県相馬市までの4県29市町村、全長1、000キロメートルを超える太平洋沿岸線をつなぐロングトレイルです。イギリスのタイムズ紙の記事、日本で訪れるべき14選〜みちのく潮風トレイル〜では、次のように紹介されています。 2011年の東日本大震災で壊滅的な被害を受けた日本の北東部、東北地域の海岸線の大部分は、三陸復興国立公園となった。この海岸線に沿って600マイル以上続くみちのく潮風トレイルでは、息をのむような景色を楽しむだけではなく、震災から10年以上経た今なお復興途上にある地域にも足を運ぶことができる、昼食にとりたての刺身を食べる、伝統的な旅館に泊まるなど、ここでお金を落とす行為がそのまま復興支援につながる。ゆっくりしたペースで歩けば、訪れる地域や住む人々とつながりを深めることもできる。大震災の教訓を伝える博物館でも、地域の居酒屋で一献傾けながらでも、2011年の大震災について、そこでしか聞けない、胸を打つ体験談に触れることができるだろう。種差と階上の間はなだらかなので、初心者には理想的なコースだ。経験豊富なハイカーなら、切り立った北山崎の断崖や岩を貫く神秘的なトンネルがある田野畑から黒崎までの区間が歩き応えを感じられるだろう。 この記事により多くの外国人がみちのく潮風トレイルを訪れています。マップの購入者の居住地域を見ると、北米43.7%、オセアニア27.0%、ヨーロッパ19.0%、アジア10.3%と伸びてきています。一般社団法人陸前高田市観光物産協会によると、外国人スルーハイキングは、1人から2人の少人数で歩き、添乗員などを置かない、いわゆるセルフガイドで、宿泊も野営、宿泊のハイブリッド型。1日当たりの消費単価はそれほど高くないが、宿の予約は旅行会社が代行するし、歩きながらホテルや民泊に6泊から9泊するので、結果的にトータルの消費単価は高くなるとのこと。このような特徴の外国人ハイカーがふえており、大きなポテンシャルを持っているとのことであります。 今後のプロモーション活動により、北米、欧州、台湾からの訪問者は、さらなる増加が見込まれることから、みちのく潮風トレイルのトップセールスを行うべきと考えますが、知事の見解を伺います。 〇達増知事 さきの北米におけるトップセールスにおいて、ニューヨークで開催された北米最大級の旅行博であるニューヨーク・トラベル・アンド・アドベンチャー・ショーで行ったみちのく潮風トレイルのPRには多くの人が集まり、世界でもまれな海岸線を歩くロングトレイルに対する関心の高さを実感したところです。 昨年の外国人観光客の入り込みは、コロナ禍前を超える見込みであり、みちのく潮風トレイルの魅力を多くの国々に発信していくことで、今後さらに外国人観光客の入り込みを伸ばしていくことができると考えております。 令和7年度当初予算案においては、一般社団法人東北観光推進機構と連携したアドベンチャー・ウイーク東北2025の開催や、海外の旅行会社やインフルエンサーの招聘などを行うこととしており、こうした取り組みを通じて、みちのく潮風トレイルへの一層の誘客拡大を図っていきたいと考えております。 また、来年度は、アメリカ西海岸、カナダでのトップセールス、さらに全国知事会においても韓国でトップセールスを行う方向で調整を進めており、こうした機会なども生かして、みちのく潮風トレイルの魅力を積極的に発信してまいります。 〇高橋但馬委員 トップセールスをしっかりとすることで多くの外国人観光客がここを訪れると思うのですけれども、その一方で、ニーズがあっても受け入れ態勢が整備されていないと、地元への負担や機会損失につながるという声も上がっています。 県では、令和7年度当初予算案で地域の観光事業者や行政、DMO等の多様な関係者と連携し、地域一体となったみちのく潮風トレイルの受け入れ態勢強化を実施するとして、みちのく潮風トレイル受入態勢強化事業費1、000万円を計上していますが、受け入れ態勢強化に向けた今後の県の対応方針について伺います。 〇岩渕企画理事兼商工労働観光部長 みちのく潮風トレイルの受け入れ態勢については、訪れる方々が外国人のいわゆるバックパッカーが多く、例えば、昼食をとる場所についても、従前の観光地に限らず、歩きながらたまたま見つけた店に入っているなど、より多くの事業者等を巻き込んだ態勢整備が求められること、また、青森県から福島県まではもとより、岩手県内のトレイルコース全体の状況を把握している人が少なく、見どころの詳細の共有が図りにくいなど、態勢強化を進める上での課題は数多く、さまざまな意見がある状況であると受けとめております。 令和7年度当初予算案においては、市町村や関係事業者等を対象としたワークショップの開催、各地域で提供されているさまざまなコンテンツの内容の共有、それらのコンテンツを掲載した全体マップの作成に向けた取り組みなどを盛り込んでいるところです。 また、全ルートの踏破を目的とするような上級者向けの情報発信に加え、例えば、30分で往復する、あるいは1時間程度歩くといった多くの観光客が気軽に利用できるルートの発信なども行っていきたいと考えております。 こうした取り組みを進めつつ、引き続き、多岐にわたる関係者の声を聞きながら、ハイカーの満足度、また地元の方々の売り上げ向上に結びつくような受け入れ態勢の構築を進めていきたいと考えております。 〇高橋但馬委員 しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、鳥獣被害対策について伺います。 鳥獣被害対策、特に農作物被害防止対策へのICT技術の活用について伺います。ツキノワグマの人的被害や、ニホンジカ、イノシシ等による農林業の被害が恒常的に発生しており、深刻な状況となっています。県は、令和4年3月に第13次鳥獣保護管理事業計画を策定し、ツキノワグマや鹿、イノシシ等の個体数の低減とともに、担い手となる狩猟者の確保、育成にも取り組んでいます。 この結果、ニホンジカについては、捕獲目標頭数2万5、000頭に対し、令和3年度以降の実績は2万7、000頭から2万9、000頭と目標を達成しており、関係者の皆様の御尽力に敬意を表するものであります。 一方、近年、被害が急増しているツキノワグマについては、令和5年度は捕獲上限数686頭に対し、実績が898頭となっているものの、上限数と実績が乖離している年度も見受けられ、さまざまな面で野生鳥獣を相手にすることの難しさを感じています。鳥獣被害対策については、地域によっては担い手の不足、高齢化により対策を実施したくてもできないという厳しい現実があります。担い手となる狩猟者の確保、育成に不断に取り組みつつ、それでも不足する部分について、デジタルトランスフォーメーションの技術を活用した効率的な捕獲を進めていくべきと考えます。 例えば、滝沢市に本社を置くドローンピークという企業では、ドローン可視光ズームカメラとサーマルカメラを駆使し、イノシシが沢に向かって腹をすりながら移動した痕跡を確認したり、サーマル画像で温度分布を確認して、足跡がいつできたものかを推測したりする技術を開発しているとのことであります。こういった技術を有効に活用していくべきです。 野生鳥獣による農作物被害防止対策を強化するため、令和7年度当初予算案にはスマート捕獲等普及加速化事業費1、200万円の予算が計上されており、モデル地区でICT機器等を活用した被害防止技術の実証実験を行うと伺っています。このような取り組みを一部の地域だけではなく県全体に広げていくべきと考えますが、県の見解を伺います。 〇佐々木副知事 県では、令和7年度当初予算案において、モデル地区を設置して、市町村等が実施する、わな遠隔監視・自動操作システムやドローンなどを活用したスマート捕獲の実証を支援する事業を盛り込んでおります。農村部の高齢化や人口減少が進む中、鳥獣対策を効率的に進めていくためには、高橋但馬委員御提案のとおり、こうしたICT機器を活用した取り組みを、モデル地区のみならず他の地域にも広めていくことが重要であります。 このため、実証事業と並行して、実証を行う市町村等と連携し、生産者や市町村、関係団体等の職員を対象に、ICTを活用した省力的な被害防止技術について現地見学会等を開催し、広く理解を深める機会を設けるなど、野生鳥獣による農作物被害が低減するよう、県内全域にスマート捕獲の取り組みの普及を図っていく考えです。 〇高橋但馬委員 ありがとうございました。以降、吉田敬子委員と交代させていただきます。終わります。(拍手) 〇菅野ひろのり委員長 それでは、質疑の途中でありますが、世話人会の申し合わせにより10分間ほど休憩いたします。吉田敬子委員、御了承願います。 午後3時57分 休 憩 午後4時11分 再開 〇菅野ひろのり委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。次に、吉田敬子委員。 〔吉田敬子委員質問者席に着く〕(拍手) 〇吉田敬子委員 いわて新政会の吉田敬子です。どうぞよろしくお願いいたします。 2025年は雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律の制定から40年、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の成立からは10年の節目の年です。採用や昇進、賃金などにおける男女差別が禁じられ、女性の管理職登用の推進がうたわれる中、私たちはいまだにジェンダーに対する意識のおくれ等、もやもやを感じている状況です。 知事は演述で、国際的にも通用するような女性の働き方を岩手県で実現し、先進性を高めて若者、女性に選ばれる岩手県であるようにしなければならないと述べられ、ジェンダーギャップの解消に向けて取り組みに注力くださることを表明されました。1月のいわて未来づくり機構ラウンドテーブルにおいて、若者・女性に選ばれる岩手宣言を行い、経済界を中心にジェンダーギャップ解消強化について確認したとのことです。ラウンドテーブルのメンバーに若者、女性が誰一人いませんが、この宣言で何が変わるのか、知事の御所見をお伺いいたします。 〇達増知事 ジェンダー平等は、そもそも基本的人権の問題でありますが、地域の人口減少対策の観点からもジェンダーギャップの解消は重要であり、地域や家庭、職場、学校など、さまざまな場面における意識啓発や取り組み支援などにより、社会的にジェンダーバイアスの解消を進めていくことが必要です。 昨年8月には、ラウンドテーブルメンバーが代表幹事を務める岩手経済同友会が主催した岩手経済戦略会議2024において、人口減少をテーマに講演が行われ、また、昨年12月に県と岩手経済同友会が若者、女性が働きやすい環境づくり等について意見交換を行うなど、経済界でもジェンダーギャップ解消の必要性について認識が広がっています。 こうした中、本年1月に、岩手経済同友会のほか、岩手県商工会議所連合会、岩手大学など県の産学官を代表するメンバーからなる、いわて未来づくり機構ラウンドテーブルにおいて、ジェンダーギャップの解消について、具体的な行動を呼びかける形で宣言を行ったものです。 これまでも、岩手県商工会議所連合会では各地の商工会議所と連携して、企業の働き方改革研修や多様で柔軟な働き方の普及、県内就職に関する県内大学生へのアンケート調査などに取り組んでいるほか、岩手大学では、積極的な女性登用や女性研究者の研究力向上支援、株式会社岩手銀行と連携した事業所内保育園の運営に取り組んでいるところです。 また、県においても、テレワークの充実やフレックスタイム制の拡大などの柔軟な働き方ができる勤務環境の整備や、男性職員の育児休業の促進などを進めているところであり、宣言を契機にこうした官民の取り組みをさらに加速し、若者や女性が働きやすい、暮らしやすい選ばれる岩手県を目指してまいります。 〇吉田敬子委員 なかなか私たちには伝わりません。 本県の新年度当初予算案は、固定的性別役割分担意識解消促進事業費など普及啓発事業が目立ちます。いわて幸福関連指標に関連する指標があるのは承知していますが、これをクリアすればジェンダーギャップが解消された状態になるとは到底思えません。例えば、兵庫県豊岡市ではジェンダーギャップ解消戦略を策定し、目標を設定して取り組みを進めています。県がまず目指すべき姿を示し、それに至るために必要な具体的な指標を設定して、取り組みを進めていく必要があるのではないかと考えますが、県の見解をお伺いいたします。 〇佐々木副知事 若者や女性の首都圏への転出超過の要因として、地方における性別へのアンコンシャスバイアスが指摘されています。ジェンダーギャップを解消し、国際的にも通用するような若者、女性の働き方を岩手県で実現することを目指し、現在、経営者層の意識改革や職場づくりなどに取り組んでいるところです。 令和7年度当初予算案には、固定的性別役割分担意識の解消に向けた専門人材による講演会や、職場での女性活躍推進を牽引するキーパーソン養成セミナーなど、事業を盛り込んでいるところです。 具体的な指標設定の御提案があったところですが、いわて県民計画(2019〜2028)では、ジェンダーギャップに関するいわて幸福関連指標として、労働者総数に占める女性の割合、女性の全国との賃金格差、共働き世帯の男性の家事時間割合、審議会委員に占める女性の割合を掲げ、また、第2期アクションプランでは、指標として、えるぼし認定企業、いわて女性活躍認定企業数、県職員管理職に占める女性の割合など、それぞれ目標値を定めているところであります。 目標達成に向けた取り組みの推進に当たりましては、官民連携組織である、いわて女性の活躍促進連携会議に置く防災部会、子育て支援部会、女性の就業促進部会、農山漁村で働く女性部会及び、けんせつ小町部会の五つの部会や、女性活躍推進本部会議における議論や御意見、そして、さまざまな機会を通じて得られる県政に対する御意見等を踏まえ、本県のジェンダーギャップの解消に取り組んでいるところです。 なお、令和7年度は、次期いわて男女共同参画プランの策定に向けた検討を進める年度となっております。いわて女性の活躍促進連携会議や男女共同参画審議会において、令和7年度事業の実施状況も見ながら、ジェンダーギャップ解消に向けた取り組みについて、幅広い観点で議論し、具体化を進めていきたいと考えています。 〇吉田敬子委員 知事に改めて伺います。2021年、4年前に岩手県は既に、性別による固定的な役割分担意識をなくそう いわて宣言をしているわけです。今回の宣言は名称を変えただけで、事業もまた普及啓発では、正直期待はできません。広島県は全国初となる男性の家庭生活での活躍を推進する条例の制定を新年度目指すと2月に発表されました。これは、広島県の知事はインパクトが必要だと判断し、条例制定に踏み込んだということです。 2月20日のいわてで働こう推進協議会で、知事は最後の挨拶で、今、特に学生たちの問題意識で大きくなっているジェンダーギャップ解消をきちんとやっていますという発信や、今までやってきていないことをやる姿勢が大事だと発言されました。議事録を読みました。知事自身も、例えば県の管理職の女性割合を3割にするなど、今までやっていないことをやる姿勢を見せるべきではないかと思いますが、改めて知事にお伺いします。 〇達増知事 去年からことしにかけて、ジェンダーギャップ問題が、特に天野馨南子さんの本や講演などを通じて経済界で非常に注目されているところでありまして、特に人口減少対策との関係で、採用の段階で企業の姿勢で完全に選択肢に入ってこない、それが地方からの脱出につながってしまう、こういう問題意識を共有しているところであります。 岩手県はその点について、えるぼし認定企業が東北地域で一番多い、また、岩手県独自のいわて女性活躍認定制度も持っていて、それぞれで具体的に女性の採用、昇進、まさに管理職の数などといった基準をクリアしていくよう、個々の企業がそのようにしていくことを促し、また、実際に成果も上げているところであります。 今、そこを焦点にしながら、そのほかにも学校でありますとか、地域でありますとか、それぞれが直面している課題に対して、それぞれがきちんと向き合い、問題を解決していけるような運動を展開していくところであります。 〇吉田敬子委員 指標はこれまでと継続したものなのです。今回、知事はここが目玉だとおっしゃっているのであれば、新たな具体的指標を設定していただきたかったです。佐々木副知事がおっしゃいましたが、来年度、プランを策定する段階で具体的なものとおっしゃっておられますので、そこは期待したいと思います。よろしくお願いいたします。 次に行きます。岩手県の分娩可能施設は、私が県議に初当選した2010年の40施設から、現在は20施設と15年で半減しました。ハイリスク妊産婦は増加傾向にあります。SNS等の普及に伴い、お産や育児に関する情報が氾濫し、不確かな情報もふえ、不安があおられ、お産や育児に関する相談を求める女性も増加する一方、良好な母子関係、家族関係の形成障害による児童虐待の増加が社会問題となっています。母親の心身の回復と育児不安等への対応を本県の脆弱な医療現場のみに求めるのは、今の時代もはや限界であると私は感じています。 いいお産とは、母子ともに健康である安全な出産、不安や恐怖が解消された安心な出産、リラックスした環境で大切にされていると感じられる快適な出産、達成感が得られる満足な出産の4要素を全て含む医療とケアが必要であると公益財団法人日本産婦人科医会でうたっています。 県立中央病院の産科医1名減というニュースがきのう入ったばかりですが、医療資源の脆弱な本県は、安全な出産、医療は病院で、安心な出産、ケアは産後ケアで補完するという周産期医療の中に産後ケアを位置づけた体制整備が必要ではないかと痛感しています。 新年度は、定期健診や出産時にかかる交通費など、妊産婦の自己負担はほぼゼロになる見通しです。今年度からは産後ケアのアクセス支援を開始。県立病院ではこれまでの県立釜石病院以外の病院でも産後ケアを検討していると聞いています。周産期医療の中に産後ケアを位置づけた体制整備が必要と考えますが、本県のお産環境の課題認識と私の考えに対する県の所感をお伺いいたします。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 安心して妊娠、出産できる環境の整備に当たりましては、母子保健法において妊産婦への保健指導や産後ケア等を担う市町村と、周産期医療体制の整備を担う県が、それぞれの役割分担と連携により一体的な取り組みを行う必要があると認識をしております。 このため、県では、平成21年度に、母体の緊急搬送の円滑化とともに、産前産後の妊産婦支援等を目的とした、全国に先駆けて周産期医療情報ネットワークいーはとーぶを構築いたしまして、産科医療機関と市町村との情報連携体制を整備、運用するとともに、健診や分娩に係る通院、宿泊費の助成などに取り組んでまいりました。 また、産後ケア事業の充実に向けましては、国に先駆けての産後ケアの利用料の無償化や、産後ケア利用時の子供の一時預かり、交通費の支援など、市町村と連携して取り組んできたところであります。 今後におきましても、県と市町村の役割分担のもと、連携を図りながら、妊娠から出産、産後まで切れ目のない支援に取り組んでまいります。 〇吉田敬子委員 医療とケアを一緒に周産期医療の中にというところの答弁がなかったように感じるのですけれども、私はこれまで妊産婦さんとの意見交換を重ねております。分娩施設では、相談があり、呼んでもなかなか来ないことだったり、出産に伴う痛みや疲労回復で精いっぱいなどの意見も少なくなく、昔より入院期間が短くなっていて、豊富な人材環境にない医療現場に安全に加えて安心を求めるのは限界だということを私はきょうお伝えしたいのです。 今後の産後ケアの方向性については、市町村との話し合いの場を設けていただけると菅原亮太議員の一般質問で確認はできました。保健福祉部長は妊産婦の声をこれまで実際に聞いたことはありますでしょうか。医療現場と新年度は市町村との協議を持つということですけれども、それに加えて、ぜひ妊産婦にも寄り添っていただきたいと思いますが、御所見をお伺いします。 〇野原企画理事兼保健福祉部長 妊産婦の声は、さまざまな方から伺っておりますし、また、いわゆる産科医療機関の先生方などからも妊産婦の置かれている状況については意見交換するたびに伺っているところでございます。 この部分については、吉田敬子委員御指摘のとおり、ハイリスク分娩もふえておりますし、産後鬱などさまざまな支援が必要とされている方がおられますので、医療の提供とともに産後ケアの部分も一体的に提供しなくてはならないという認識のもと、進めているところでございます。 〇吉田敬子委員 来年度、市町村とそういった場を設けていただけるということですので、そこに妊産婦の声を聞いていただきながら、お願いしたいと思っております。 次に、子供施策についてお伺いしたいと思います。 幸福、ウエルビーイングを志向する岩手県を掲げる中、2024年の本県の自殺死亡率は全国ワーストとなりました。また、全国的に小中高生の自殺が過去最多の527人となったことは、大変由々しき事態と受けとめなければならないと思っております。その中でも、特に女子中高生の増加が目立つということです。何が子供たちを追い詰めているのか。不登校の課題を含め、子供たちが一人で抱えることのない環境を早急につくっていかなければならないと感じています。 例えば、いわてこどもプラン(2025〜2029)のパブリックコメントには、大人82名、子供153名の合計235名もの声が寄せられました。その中には、遊び場や居場所の充実支援を訴える切実な声も受け取ることができました。こどもモニター制度を新年度開始するということですけれども、こどもモニター制度もそのような役割を担わなければならないと私は思っております。こどもモニター制度は、県の施策に具体的にどう活用していくのかお伺いいたします。 〇小野政策企画部長 県はこれまでも子供を対象としたアンケート調査や懇談会などを通じて、意見の把握と県政への反映に取り組んできたところでございます。 こうした中、新たな仕組みづくりについて、これまで吉田敬子委員からも御質問、御意見をいただいてきたところですが、子供施策の策定、実施、評価に当たり、子供や子育て当事者等の意見を幅広く傾聴して反映することを求めるこども基本法の趣旨を踏まえ、来年度、新たに子供に特化したモニター制度を導入することとし、必要な予算を計上しているところです。 現時点での想定ですが、県内在住の小学校4年生から高校3年生までの児童、生徒120人を公募の上、モニターとして委嘱し、年間4回程度、県政に関するアンケートを実施して、その回答結果を分析し、担当部局を含め全庁で共有することとしております。 モニターへの具体的な設問項目につきましては、各部局等に照会の上、取りまとめる予定ですが、今年度中に策定予定の、いわてこどもプラン(2025〜2029)に記載の諸施策を初め、教育、雇用、医療など、子供にかかわる施策を幅広く対象として、また、子供たちにわかりやすい形で質問できるように工夫しながら実施する方針でございます。 そして、こどもモニターからの意見につきましては、県としての施策の検討などの参考とし、また、県政への反映状況につきまして、モニターに対してわかりやすくフィードバックするなど制度を効果的に活用し、次代の社会を担う子供たちの意見の把握と県政への反映に取り組んでまいります。 〇吉田敬子委員 ぜひよろしくお願いいたします。 12月定例会の一般質問で長野県のフリースクール認証制度を取り上げました。長野県では、教育委員会ではなく県民文化部こども若者局というところが担当しており、岩手県でいえば環境生活部若者女性協働推進室と保健福祉部子ども子育て支援室に当たり、居場所支援型と学び支援型に分類して認証し、子供の総合的な居場所支援と捉え、取り組んでおります。 本県が新年度からいわて若者カフェを拡充することについては評価しておりますが、さらに踏み込んだ居場所支援として、教育委員会と連携し、長野県のように居場所支援型と学び支援型による居場所支援を進めてもらいたいと考えております。県の今後の取り組み方針をお伺いいたします。 〇佐々木副知事 いわて若者カフェは、平成29年2月に開催した、いわて若者会議において、参加した若者団体から若者の得意分野を生かして成功体験や課題を共有できる場が必要との提案を受け、同年の7月に県公会堂に開設したものです。 いわて若者カフェは、現在、おおむね高校生以上の若者に、ともに活動する仲間づくりや、仲間同士で集まってサークル活動を行う場として活用されており、利用者数は今年度1月末現在で1、168人と、昨年度の約2倍となっています。 いわて若者カフェは、若者同士の活動、交流の場、活動体験を共有し、つなぐ場として定着してきている状況にあり、現状においては、今後とも、カフェマスターを講師としたミーティングや、若者みずからが講師となる交流会など、若者の活動を後押しする拠点として、若者の声を中心に運営していく考えであります。 一方、吉田敬子委員御提案の居場所支援のあり方については大事な視点と捉えております。このいわて若者カフェに関係する関係者や、若者にも一緒に考えてもらいたいと思っております。 〇吉田敬子委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。 県内に年齢や発達に応じた遊び場が不十分と感じる中、本県の子供の肥満傾向が継続していることは懸念事項だと思っております。昔の子供に比べ、今の子供は自然の中で遊んだ経験が少なく、体力も運動能力も低い状況にありますが、子供が自由に伸び伸びと遊べる場所や環境も少なくなってきているということを県には認識していただきたいと思っております。 体験活動は、その内容に応じて、社会体験活動、自然体験活動、生活、文化体験活動の大きく三つに分類されます。放課後や休日に行われる体験活動は、家庭の経済状況や保護者の考えに左右されやすいことから、成育環境によって子供の体験に格差が生じております。小学生のころに自然体験をよくしていた子供は、高校生のときに自尊感情や外向性が高くなる傾向にあるとの文部科学省の調査結果もあります。 県は体験活動の実施状況について、職場体験は把握していますが、自然体験などそれ以外は全く把握していません。本県において、体験活動の実施状況と課題をどう認識しているか、今後の取り組みの方向性をお伺いいたします。 〇佐藤教育長 社会体験、自然体験、生活、文化体験などの多様な体験活動は、子供たちの自尊感情や外向性、精神的回復力などを高め、その後の成長によい影響を与えるとされています。 社会体験につきましては、県教育委員会の調査によりますと、令和5年度、本県小学校の78.1%、中学校の93.8%がキャリア教育の一環として職場体験活動を実施しております。 また、自然体験については、各教科等の学習の中で実施し、例えば、生活科や理科において、森林探検や水生生物調査などの身の回りの自然と触れ合う活動を、生活、文化体験については、同じく、社会科や総合的な学習の時間において、稲作体験や郷土食づくりなど地域の特性や資源を生かした活動を行っています。 一方、本県におきましても、近年、家庭の経済状況や生育環境によって子供の体験機会に違いが生じている実態を踏まえ、学校教育において、家庭や地域社会と連携しつつ、体系的、継続的に実施していく必要があります。 県教育委員会としましては、さらに、子供たちがさまざまな人々とかかわり合いながら達成感や有用感を得ることができるよう、学校教育における多様な体験活動の充実に努めてまいります。 〇吉田敬子委員 ぜひよろしくお願いいたします。 知事は、今までやってきていないことをやる姿勢が大事だということをおっしゃっていますので、ぜひ期待させていただきますし、若者、女性、そして子供たちに選ばれる岩手県にしていただきたいですし、一緒にしていきましょう。 きょうはどうもありがとうございました。終わります。(拍手) 〇菅野ひろのり委員長 次に、ハクセル美穂子委員。 〔ハクセル美穂子委員質問者席に着く〕(拍手) 〇ハクセル美穂子委員 いわて県民クラブ・無所属の会のハクセル美穂子です。大船渡市で発生した大規模林野火災によりお亡くなりになられた方の御冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に私からも心からお見舞いを申し上げます。現在も消火活動等に御尽力いただいている皆様へ心から敬意と感謝を表しますとともに、一刻も早い鎮圧をお祈り申し上げます。 それでは、会派を代表してお伺いいたします。どうぞよろしくお願いいたします。 令和7年度予算歳入は、令和6年度とほぼ同程度となっています。同様に、歳出もほぼ令和6年度事業を継承するものが多くを占めているようです。新しい取り組みとして掲げられているのは、ジェンダーギャップの解消、インバウンド観光、輸出強化による交流人口の拡大等です。 令和5年度決算特別委員会の附帯意見で、その効果が疑問視されたソフトパワーいわて戦略推進事業費が令和7年度予算案にも計上されております。まず初めに、このソフトパワーいわて戦略推進事業費の内容についてお聞きします。 令和7年度は単行本の新規発行は休止し、これまでに発行したコミックいわて14巻については、今後、順次、電子書籍化を進めるなどの見直しに加え、一般社団法人アニメツーリズム協会との連携によるコンテンツツーリズムに向けた取り組みを推進するなど、これまでとは違う方法に取り組む内容が挙げられています。令和7年度からのソフトパワーいわて戦略推進事業費の内容について、その意義と求める事業効果について、知事の御認識をお伺いいたします。 〇達増知事 いわてマンガプロジェクトは、コミックいわてや、いわてマンガ大賞コンテストなどを通じて、本県の歴史や生活文化などの魅力を発信し、幅広い層の岩手ファンの獲得や、漫画を通じた国内外の人々との交流促進により、漫画家、教育機関や学生など、多数の方々が参画するプロジェクトに発展してきました。 令和7年度は、近年の電子コミック市場の拡大やウェブ発信の重要性の高まりと、メディア環境や読者ニーズの変化に対応するため、より多くの岩手ファンの獲得に向けて、コミックいわてのウェブでの作品配信の充実や電子書籍化を進めることとしています。 また、本県出身の漫画家の方々が、全国的にも国際的にも活躍されており、漫画によるツーリズムの展開が期待されていることから、取り組みを進める上での課題等を市町村と共有し、漫画家や出版社、関係機関との協力態勢を構築しながら、県内で漫画文化に触れる機会の創出や、本県への来訪促進を図り、コンテンツツーリズムの活性化に向けた取り組みを展開していきたいと考えております。 こうした新たな取り組みの展開により、より多くの方々の参画によるプロジェクトの持続的な発展を図りながら、本県のメディア芸術のさらなる振興や認知度の向上、関係人口、交流人口の拡大につなげてまいります。 〇ハクセル美穂子委員 昨年9月の決算特別委員会の附帯意見を受けまして、事業のあり方について、担当部局でかなり踏み込んで改善に努めてくださったということをお聞きしています。この点については評価をいたしたいと思います。 今回は一般社団法人アニメツーリズム協会との連携など新規事業が加えられて、大変いい部分もあると思っておりますが、まず、人気アニメの聖地巡礼等、先ほど知事もおっしゃったとおり、市町村だけでは弱いということで、県が取り組みを一緒にすることで県内の周遊観光の推進に寄与するものだと私も思っております。ぜひ波及効果が見られるような取り組みを鋭意進めていっていただきたいと思います。よろしくお願いします。 令和7年度予算案は、これまでにも増してインバウンド観光と海外輸出の拡大が重点とお話をされていますので、方向性の確認のために、岩手県の強みと岩手県の魅力について、知事がお考えになる具体的なところを改めて伺いたいと思います。 〇達増知事 岩手県の強み、魅力についてでありますが、令和6年3月に策定した、みちのく岩手観光立県第4期基本計画におきまして、本県の強みは、異なる時代の三つの世界遺産と二つの国立公園、さらに、早池峰神楽やスネカ、漆かき技術といったユネスコ無形文化遺産を有していることのほか、県産農林水産物の評価、信頼の向上、多彩な地域食材などとしているところであります。 また、ニューヨークタイムズ紙に盛岡市を推薦したクレイグ・モド氏は、その推薦理由を、街が美しいから、食事がとてもおいしいから、市民が心やさしく、頑張っているから、自然が街に溶け込むように晴れやかな気分になるからと記しているほか、イギリスタイムズ紙は、日本で訪れるべき14選において、みちのく潮風トレイルは、息をのむような景色を楽しむだけではなく、昼食にとりたての刺身を食べる、伝統的な旅館に泊まるなど、ここでお金を落とす行為がそのまま復興支援につながると紹介しています。 県では、こうした本県の強みや魅力について、海外トップセールスや旅行博、商談会、旅行代理店やバイヤーを招くなどのさまざまな取り組みの機会を通じて発信しているところであります。 〇ハクセル美穂子委員 令和7年度に実施するインバウンド観光の拡大を図るための事業について、令和6年度との大きな違いはどのような点であるのかをお伺いしたいと思います。 また、これを事業実施することによって成し得たいと思っている効果、具体的なものをあわせて伺います。 〇達増知事 本県の令和6年の外国人延べ宿泊者数はコロナ禍前を上回る見込みであり、特に欧米や東南アジアが大きく伸びており、今後さらに拡大していくものと見込んでいます。 欧米や東南アジアからの観光客の多くは、成田空港や羽田空港に入国し、東京都や京都府、大阪府を初めとした、いわゆるゴールデンルートに集中していることから、県境を越えた東北地域全体での広域周遊を促進し、インバウンドの地方への拡大を図っていくことが重要と考えております。 このような考え方のもと、令和7年度当初予算案においては、新たに東北各県や一般社団法人東北観光推進機構と連携して、欧米や東南アジアの市場に対する誘客プロモーションの実施や、みちのく潮風トレイルなどのアドベンチャートラベルを活用した誘客促進などの取り組みを盛り込んでおります。 また、外国人向けの旅行商品の造成に際し、地場産品の購入機会をふやす取り組みや、商工指導団体などと連携して外国人観光客向けの販売力強化に向けて必要となる取り組み等の情報の共有や協議なども行っていきたいと考えております。 こうした取り組みを通じて、外国人観光客の入り込みをさらに伸ばすとともに、宿泊業者のみならず、小売業者や飲食業者を初めとした幅広い県内事業者の売り上げ向上に結びつけ、地域経済の活性化を図ってまいります。 〇ハクセル美穂子委員 御答弁ありがとうございます。私が岩手県の強みと岩手県の魅力について、今、ここで改めて確認したのは、聞いたその人が考える魅力とか強みにこの言葉がその答えになってしまって、脳内変換してしまう言葉だと思っているからです。自然だけといっても、観光で取り扱うコンテンツは、先ほど知事もおっしゃっていたとおり、さまざまあります。そして、リピートしていただくためのアプローチも、それぞれ異なります。 トップセールスはいいのですけれども、実際に県内のいろいろな規模の宿泊施設、観光施設、そういったところの声を聞いて、小さいところ、大きいところ、中ぐらいのところ、それぞれの悩みとかがあると思います。インバウンドの方々を受け入れるときの困ったこととかあるのですが、そういったことをきちんとお聞きして、受け入れる地域ごとにどのような取り組みをすればその地域経済にインバウンド観光が寄与できるのかということをもっと分析したり、検討を深化させて政策を進めていただきたいと私は思っております。 トップセールスももちろんいいのですけれども、広告をバーンと出して、あとは受け入れ先で何とかしてもらうという昔のモデル的な施策ではなくて、地域ごとの、過疎地域でも欧米の方は来ますので、そういった特性を生かした、岩手県の魅力、岩手県の強みを発揮するという政策を行っていただきたいと思っております。 そこで、岩手県の観光政策のさらなる充実のため、組織改編も視野に入れた強化策が私は必要ではないかと考えておりますけれども、知事の御認識を伺います。 〇達増知事 観光政策を推進する組織体制についてでありますが、県では、みちのく岩手観光立県第4期基本計画等に基づき、市町村や観光関係団体等と連携しながら、オール岩手で推進する体制を構築しており、産業振興部門を担う商工労働観光部が観光部門を所掌しているところです。 文化スポーツ部は、平成29年度に、希望郷いわて国体、希望郷いわて大会のレガシーを継承しつつ、大規模大会の開催や、世界遺産の拡張登録等を好機とした施策の充実を図るため、専担組織として設置したものであり、文化、スポーツを核とした実効性の高い施策を展開してきたところです。 一方、人口減少に伴い、専門職員を中心とした人材確保が難しくなりつつある今、ハクセル美穂子委員御指摘のとおり、観光政策を推進し、さらなる誘客拡大を図るためには、人口減少社会においても効果的に施策を推進できる体制の検討が不可欠であると認識しております。 他県においては、秋田県や山形県のように、文化、スポーツの力を観光産業の振興につなげることを目的に、文化、スポーツ、観光分野を一元的に所管する部を設置している事例などがあると承知しています。 令和7年度は、本庁組織の大くくり化や出先機関の活動エリア等の見直しなど、中長期的な組織のあり方検討を本格化させることとしており、その中で、直面する課題への対応に加え、観光産業が地域経済の好循環を生み出す総合産業として持続的に発展できる組織体制についても不断に検討し、見直しを図ってまいります。 〇ハクセル美穂子委員 前向きな御答弁をいただいたと受けとめました。平成30年のときにも、私は文化スポーツ部を創設するときに観光を入れるべきだという主張を何度も何度もさせていただきました。令和6年には長野県もあえて組織改編をしまして、文化スポーツと観光を一緒になって、そして、アドベンチャーツーリズムとか、そういうものも取り組んでいるとこの間、観光・交通政策調査特別委員会の視察で拝見しまして、岩手県もしっかりとそういったところに取り組んでいって、そうすることによって、都市部だけではないところへの波及効果というものがつくれると私は思っておりますので、ぜひ令和7年度、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。お願いをして次の質疑に移りたいと思います。 次は、輸出の拡大に関する予算についてですが、輸出の部分ではなくて、農業生産指導体制についてお伺いしたいと思います。 輸出拡大ということがこれまでの質問でもいろいろうたわれてきていますけれども、輸出拡大を考えたときに、岩手県のネックというのは、多品種で少量の農業生産であるというところが、これまでも輸出拡大についてお伺いしたときに必ず答弁に入ってくるところでございました。おまけに、今は、農業者の減少も著しいということで、県内農業の状況を鑑みると、生産振興にもう少し重点を置いていくべきではないかと私は考えております。 農業生産については、優秀な指導員の存在が地域の生産性に大きな影響を与えるものです。地域の農業生産振興が特定の個人に依存することなく、あらゆる地域において高品質な営農指導を受けられる仕組みの整備が必要だと私は思っております。そのために、普及センターと農業団体が協働して生産指導を行う体制の構築などを推進するべきと考えますが、県の御認識をお伺いいたします。 〇佐々木副知事 農業生産指導体制についてでありますが、農業改良普及センターでは、産地育成、経営指導、地域指導に係る体制を整備して、関係機関、団体と緊密に連携しながら、それぞれの地域課題に対応しているところです。 また、農協等と連携した体制を構築し、新規就農者の確保、育成や、水田における野菜等の高収益作物の生産拡大、飼料価格高騰などの影響を受けた酪農経営体の経営課題に応じた支援などの取り組みを県内全域で展開しています。 農業経営の大規模化や高度化が進む中、GX、DXなど新たなニーズに対応した普及指導活動を行っていくためには、知識、技術、ノウハウの継承や人材育成など、農協と連携して取り組む、いわば総合力を発揮したような取り組みが重要だと考えています。 今般、JA全中―一般社団法人全国農業協同組合中央会では営農指導事業に関する方針を10年ぶりに改訂し、営農指導業務を農協の中核機能に位置づけ、より専門性の高い営農指導を展開し、今後、農業の所得増大と生産拡大を進めると伺っています。 県としては、こうした動きにも連動しながら、農業改良普及センターが農業者や地域のニーズに的確に応えられるよう、農協等と一層連携を図りながら普及指導活動を展開してまいります。 〇ハクセル美穂子委員 JAの優秀な指導員には、スーパー指導員という方々がいまして、その方が他地域に行ってしまうと、その地域の生産、産地化がなくなってしまうと、実際そういうことがこれまでも何度も何度も県内ではありまして、私はこれを何とか解消する方法を普及センターと一緒にやっていくことが必要ではないか。そうすれば、指導員がどこかに行ったとしても、その地域での農業生産ができる。規模拡大も行っていけると思いますし、いろいろといいことが出てくるかと思っています。流通に力を入れるとともに、農産物が確保できないということがないように、ぜひしっかり取り組んでいただきたいと思います。そのことをお伝えして、次の質疑に移ります。 次に、女性の社会減対策についてお伺いをいたします。 2024年の総務省の人口移動報告では、岩手県の転出超過が4、873人に上り、そのうち15〜29歳の女性では2、443人が県外へ転出しております。 令和7年度予算案に掲げられている四つの重点事項の1、自然減・社会減対策の中でも最も注視すべきは、女性の社会減対策であると私は考えております。令和7年度に行う女性の社会減対策に関する事業と、それによりどのような成果を期待しているのか、お伺いいたします。 〇達増知事 女性の社会減対策についてでありますが、県では昨年度行った出生数の減少要因に関する分析に基づき、少子化対策の強化に向けて、有配偶率の向上、有配偶出生率の向上とあわせ、女性の社会減対策に取り組んでおります。 令和7年度は、女性が働きやすい職場環境づくりの促進や、多様で柔軟な働き方の推進、所得向上に向けたスキル取得などに係る事業のほか、女性が働きやすい、暮らしやすい、選ばれる岩手県であるための一環として、ジェンダーギャップの解消に向けた取り組みを強化することとしており、地域や家庭、職場、学校など、さまざまな場面における意識啓発や取り組み支援などにより、社会的にジェンダーバイアスの解消を進めます。 これらの取り組みを通じて、若者や女性に魅力ある雇用、労働環境づくりを進めるとともに、多様な主体がジェンダーギャップの解消を自分事として捉え、それぞれの行動変容につながるよう、民間企業や関係機関、団体など、多様な主体と連携しながら推進してまいります。 〇ハクセル美穂子委員 今回の予算案の中に掲げられた女性の社会減対策を拝見しましたが、県内にいらっしゃる女性向けがほとんどだと私は捉えております。既に県外で就職した方、県外に進学した方向けの具体的な対策が見られないと思っていました。2、443人もの若年女性の社会減に歯どめをかけるために行うジェンダーギャップの解消の取り組みは、四つの重点事項の一つである自然減・社会減対策にどのように寄与するのかと感じています。ジェンダーギャップの解消の取り組みでどの程度、県外に就職したり進学してしまった方々が戻ってくる、女性の社会減を食いとめることができるのか、令和7年度の目標数値があればお伺いしたいと思います。 〇達増知事 本県の社会減の大きな要因である若年層の転出超過の傾向には、全国と岩手県の経済、雇用情勢の差による影響が見られますが、男女別に見ると、20代前半では男性に比べ女性の転出超過が多い傾向であり、この要因として、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく、えるぼし認定制度などの取り組みが進む企業の規模の違いもあって東京圏に集中していることや、地方における性別によるアンコンシャスバイアスが指摘されています。 このため、人口の自然減対策、社会減対策の観点からもジェンダーギャップの解消が重要であり、家事、育児、介護の負担や地域における特定の役割などの性別による固定化を解消するとともに、性別によらない採用、登用、共働き、共育てを可能にするライフスタイルに応じた柔軟な働き方の導入などを着実に進めていくことが、若者や女性に選ばれるいわてであるために必要であると考えています。 第2期岩手県ふるさと振興総合戦略では、地方と東京圏との転入、転出を均衡に対応し、令和8年度の社会減ゼロを目指すとしており、毎年度の転出入の目標は設定していないところですが、ジェンダーギャップの解消は、生きにくさを生きやすさに変えるための目の前にある重大な課題として取り組んでまいります。 〇ハクセル美穂子委員 前の質疑の方にもあった答弁と同じで、知事が考えていらっしゃるというか、県が考えている内容というのは、そうなのだというのがよくわかりますが、いわて幸福白書2024でもインタビュー記事もありました、天野馨南子さんの記事の表題には、若い女性の流出をとめる人口増の対策が今後の鍵とありまして、中身もいろいろな対策が示唆されておりました。このインタビュー記事を知事も読まれたと思いますが、この記事の内容に対する知事のお考えも含めて、いま一度、若年女性の転出増加に対するお考えを伺いたいと思います。 〇達増知事 地方の人口減少対策において、若者、特に女性の転出超過への対策の重要性の認識が高まっている中で、ハクセル美穂子委員御紹介の、いわて幸福白書2024におけるインタビュー記事の中では、人口減少に歯どめをかけるには、古い価値観を捨て、行政も企業も変わらなければならないと、改めて大きな警鐘とも言える提言をいただいたと考えております。 そのような中、昨年8月には、岩手経済同友会が主催した岩手経済戦略会議2024において、天野氏を講師に人口減少をテーマに講演が行われるなど、経済界でも人口減少対策に向けた取り組みへの機運が高まっています。 ことし1月には、いわて未来づくり機構ラウンドテーブルにおいて、ジェンダーギャップ解消に係る取り組みの推進に向けた、若者・女性に選ばれる岩手宣言を行ったところであり、経済界を初めさまざまな関係機関、団体、地域と一体となって、さらなる機運醸成を図りながら、若者、女性に選ばれる岩手県であるための取り組みを展開してまいります。 〇ハクセル美穂子委員 それでは、知事は、厚生労働省が出している賃金構造基本統計調査報告というのは、これまでごらんになったことはありますでしょうか。 〇達増知事 多分あると思います。 〇ハクセル美穂子委員 ごらんになっているということで、私の今からお話しすることも多分おわかりだと思いますが、岩手県の産業別賃金、製造業の男女賃金格差がとても大きいということにはお気づきだったでしょうか。お伺いします。 〇達増知事 製造業に関しては、実は、岩手県は最近、10代後半の正社員の年間給与が統計によっては全国水準を追い越したこともあり、むしろ若い人達の製造業での給与は、全国水準に引けを取らないような状況になってきているところに特徴があるという認識を得ているところでありますけれども、一方、上の世代に関しては、全国よりも低い、そこにはマイナスの差があると承知しております。 〇ハクセル美穂子委員 知事がおっしゃっているところも一つで、男女格差がすごく製造業は大きいのです。男性が令和5年度で1カ月で27万8、000円、女性は19万8、000円です。この差は8万円ぐらいあります。先ほど若者、女性の社会減対策のお話の中で、いろいろ、半導体とかものづくり産業に力を入れて、それを防いでいくという御答弁がありましたけれども、製造業にずっと力を入れることもいいのですが、これは女性の社会減には寄与しないということが産業別賃金のところでわかってしまうのです。 年齢別とか、平均年齢とかもあるのですが、男性は確かに、知事がおっしゃったように、若い方がいるので平均年齢が上がっているのですが、女性は60歳とか50歳とか、平均年齢がすごく低いのです。パートの方とかが多いのかと私は分析をしております。 ここをきちんと見ていかないと、私は女性の社会減はとめられないと思っております。今までの答弁もそのとおり、若者と女性というくくりにしていくと合うかもしれませんが、女性だけで見ると、若者対策と女性対策は全く別だということが、この賃金の中身から見てもわかると思います。 政府の女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチームというのがあるのですが、これの分析で、女性の就職に伴うUターンが鍵で、その中に性別、役割分担意識の解消だけではなくて、男女の賃金格差の是正も大変重要というような見解があります。この点を対策していかないと、岩手県の女性の減、社会減はとまらないと思っているのですけれども、その点について、どのようにお考えか、知事にお伺いしたいと思います。 〇達増知事 衆議院議員時代ですから、もう20年くらい前ですけれども、盛岡市、紫波町、矢巾町のあちこちを歩いていますと、自分の住んでいるところの近くに高齢の女性が集まって、そこで花火をつくるとか、電線コードをつくったり、束ねたりとか、家内制手工業的なことで収入を得るような製造業が当時あり、そういった女性の働き方が伝統的にはあったと思います。 ただ、近年、そうした家内制手工業的な工業の中から繊維関係、アパレルなどでは、むしろヨーロッパのブランドの服を岩手県で制作するというような高度な、女性にとって、やりがいもあれば高収入にもつながるような形の製造業になってきています。まして、自動車組み立て工場などでは、女性のための託児施設を工場の中に置き、自分の工場だけではなくて、近くの工場からも子供を預けられるような男女区別なく働くことのできる工夫、また、子育てに関しても、男女それぞれが共働き、共育てができるような工夫をしてきていると思いますので、岩手県内製造業を、そういう方向に誘導しながら、若者、女性が選んでくれるような岩手県の製造業に発展させていきたいと思います。 〇ハクセル美穂子委員 知事の思いも今聞いて、受けとめましたけれども、実際に女性がどこで就職するかと選ぶときには、多分、知事のお考えとは少し違うところだと思います。特に、若い女性は私ともまた感覚が違いますので、しっかりと御意見を聞いていくというのがすごく大切なことだと思っています。 アパレルのお話もされておりましたけれども、賃金統計だと、アパレルは岩手県は1カ月の給与平均が男性でも19万円、女性だと16万円です。ここをきちんと上げていく、そして、帰ってきてください、こっちで就職してくださいと言わないと、女性は黙って都会に行ってしまうと思うのです。厚生労働省から報告書が出されておりますので、そこをしっかり県の皆さんも見ながら政策をしっかりつくっていただきたいと思います。 私はその点、天野馨南子さんもおっしゃっているのですが、出ていった女性からもヒアリング、そして、いる方からもヒアリングをして、しっかりとその違いについてを分析して、政策をつくっていくべきですという提言をされています。せっかく天野さんも何度も岩手県に来てお話をしてくださっているので、その点をしっかり対策していくべきだと私は思うのですけれども、その点について、改めてお伺いいたします。 〇達増知事 いわて幸福白書2024のインタビュー記事において天野氏が指摘しているように、転出された方の意見は重要で、人口減少対策の参考になると考えております。 昨年11月に開催された、わきたつ東北戦略会議において天野氏が紹介した地方から転出した女性のさまざまな声、本県出身者も含め、地方を離れた女性たちの声をSNSで発信している地方女子プロジェクトなど、全国知事会や日本創生のための将来世代応援知事同盟、また、本県としても、こうした多くの声や意見を参考にしながら施策を進めております。 さらに、今年度、初めて首都圏の大学に進学した本県出身の男女7名の大学生を対象とした県政懇談会を東京都で開催したところであります。 懇談会では、岩手県は混雑がなく暮らしやすいことや、首都圏では岩手県の企業や環境に関する情報が不足していることなど、東京圏に出たからこそ気づいた岩手県の魅力や改善が必要な点、不足している点など、参加者の経験や実感に基づく貴重な意見や提言をいただいております。 県内の県政懇談会においても、若者や女性から転出や移住、定住に関する多くの意見をいただいておりまして、さまざまな機会を捉えて県内外の方々と意見交換を行い、岩手わかすフェスや本県とさまざまな形でかかわる方々とのつながり、令和7年度に創設するこどもモニター制度なども活用して、若者や女性の声に向き合いながら人口減少対策に取り組んでまいります。 〇ハクセル美穂子委員 ニーズの把握もしっかりと声を聞いていただきたいのですが、私も女性の地方女子プロジェクトのユーチューブを見ました。ここにいらっしゃる皆さん全員に何度も聞いていただきたいというぐらいの若い女性の辛辣な本音がありました。ぜひ聞いていただきたいし、そういうことを言えないで都会に行ってしまった岩手県の女性もたくさんいますし、プロジェクトの中でもお話をされていました。わかすフェスとかはまた違うのかなと思います。悩みの部分を聞く、しっかりこの部分にフォーカスしたものを行っていただきたいので、お願いしたいと思います。 次に、先日、菅原亮太議員の一般質問において、いわて女性デジタル人材育成プロジェクト事業費について答弁がありました。令和6年度に実施した定員30名の講座に対し120名の応募があった。それで、令和7年度は定員を50名に拡充したという答弁がありました。4倍もの応募があったというとてもニーズのある事業で、これは後年度の事業にさらに拡充しながら取り入れていくことが女性の社会減対策にもつながると私は考えるのですけれども、この事業を拡充して継続することにより、どういう効果が見込まれるかはわかっていると思いますが、令和7年度の事業実績を令和8年度にさらに反映させていってほしいと思うのですが、どういうお考えなのか、今時点のお考えを伺いたいと思います。 〇佐々木副知事 昨年7月から受講生の募集を開始したところ、ハクセル美穂子委員からも発言がありましたとおり、関心が極めて高く、定員30名に対し120名の応募があり、今年度は非正規の方など、さまざまな事情で経済的に困窮している方に優先して受講していただいているところです。 令和7年度は、今年度想定を上回る応募があったことを踏まえ、受講者数を50名に拡充して実施することとし、必要な経費を当初予算案に盛り込んだところです。 本事業は女性活躍推進に必要な取り組みであり、令和7年度の実施状況を分析しながら、民間との協働、企業への専門家派遣など、多様な手法も含め、今後より効果が上がるよう、さまざまな形で事業の展開が図れるよう検討してまいります。 〇ハクセル美穂子委員 このいわて女性デジタル人材育成プロジェクト事業費は、令和6年度は1、600万円、そして、令和7年度も1、600万円です。応募者が想定の4倍にも上っていて、事業ニーズが明らかになったにもかかわらず増額はないということです。これは内閣府の交付金の上限があるということだったので、財政上なかなか難しいということで、ふやすことができなかったようです。私は、このような必要とされている事業であれば、一般財源を投入してもいいのではないかと思うのです。この事業は増額に値しないという形で考えているのでしょうか。お伺いしたいと思います。 〇佐々木副知事 そういうわけではなくて、女性活躍推進に必要な取り組みと認識しております。ですので、こういった国の事業そのものの評価もしつつ、さまざまな手法で、例えば、高等教育機関のプラットホームでスキルを改めて学ぶといったコースもあります。多様な手法があろうかと思っていますので、今年度から始めて来年度もやりながら、より女性が活躍できるような手法を検討していきたいと考えています。 〇ハクセル美穂子委員 そこで、代表質問で指摘がありました知事の政務秘書給与、年間800万円なのです。この金額があれば、定員を50名といわず100名にすることもできたのではないかと私は思っています。これ以外にも予算を投入すべき事業というのは山ほどある中で、厳しい県財政のためにと唱えながら、政務秘書給与を公費で支払い続けることが適当であるとは私は考えられません。どのようなお考えで政務秘書給与を公費で支払うことを優先されるのでしょうか、知事にお聞きしたいと思います。 〇達増知事 まず、各予算、各事業のどの分野よりどの分野のほうが優越しているというような考え方は、基本的にとっておらず、それぞれの事業が必要なものであり、必要な事業に所要の予算額、必要な額を確保して編成しているということが基本的なことであります。知事という特別職に属する公務員は、かえって政治的に活動することによって公共の利益を実現することも職分とする公務員であり、その政治的活動にかかわる政務につき、公務員としてこれを補佐する秘書を設けることがその職務の円滑、効率的な遂行に資するものという基本的な考え方に基づきまして、知事のそのような政治的活動が今、岩手県では非常に必要であり、また、それを補佐する秘書を設けることが職務の円滑、効率的な遂行に資するものとしてやはり必要であるという考え方であります。 全国的に政治のあり方が大きく問われている状況が続き、岩手県においても、現職参議院議員の詐欺事件による辞職、起訴という衝撃的な事件がありました。パーティー券と裏金の問題もいまだに国会の政治倫理審議会で追求されていますけれども、そこで語られた内容と裁判での証言の内容が違う、それは安倍派の裏金ですが、二階派の裏金問題もあるわけでありまして、私としても、岩手県の政治を正常化するための政治的活動により力を入れるべき局面であります。 岩手県の政治がそういう状態ではない、あるいは、日本の政治も、政治のあり方が大きく問われている状況ではないという考え方もあると思います。ですから、知事は政治的活動をしなくていいという考え方もあるとは思いますけれども、多くの県民は、今、岩手県の政治情勢は正常化が必要な局面であり、そして、日本の政治というものは、民主主義を守り、育んでいく、これは私に限らず、志を持ち、また、動ける力、時間を持った人たちが誰でも少しでも多くの政治活動をすることによって日本をよくし、そして、岩手県もよくしていくということ。 私は基本的に、私に限らず、少しでも多くの政治活動が今、必要な局面だと思います。ですから、お互いの政治活動を制限、削減するようなことを考えていくよりは、むしろ、相手よりも多くの政治活動で自分たちの考え方をより広めようとか、相手以上の政治活動でどんどん頑張っていこうという競争を通じて、もともと近代政治、民主主義のもとでの政治というのは、そのような競争を通じて発展するような構造を持っているわけですので、その中で意欲的に、健全な競争に参画していきたいと考えております。 〇ハクセル美穂子委員 知事がおっしゃっている競争を通じてというのは、そのとおりだとは思いますが、政務秘書を公費で、公費なのです。税金を投入するのがいいのか、それとも、県予算はこういう女性のニーズがある、もう既に50人は応募を切っている、そちらの事業を拡充したほうがいいのではないかという私の視点でございます。知事が個人的に政務秘書の方を雇用して、競争していくところには私は全く異論はありませんし、ぜひ政治活動をしていただきたいと思いますけれども、公費はいかがなものかと私は思っておりますので、その点について、もう一度お願いいたします。 〇達増知事 その考え方は、法律も認めている公費で知事という特別職に属する公務員の政治活動を、知事の収入とか知事の活動を支えるさまざまな経費も含めて、それは公費で行うものという法律の考え方、地方自治法の考え方に反すると思います。 そして、そのための知事の政治的活動を補佐する秘書を設けることが地方自治法が定めているということは、それを公費で賄うことが公共の利益を実現することになる。過去さまざま政治家たちや地方のリーダーたちが政治的に委縮して、日本が右傾化し、戦争に突っ込んでいった、そういう過去の歴史を反省して、戦後の体制の中で地方自治として認められている制度なのでありますから、公費を認めないということは、戦後の日本が育ててきた民主主義の考え方に反するものと思います。 〇ハクセル美穂子委員 知事、公費で行うことを私が禁じているのではなくて、予算の投入の場所を公費の知事の秘書なのか、それとも県事業のほうに移すべきではないかという視点で言っております。判例とは関係ありません。 先ほど福井せいじ委員もおっしゃったとおり、47都道府県の中で公費で行っている方、行わない方、いろいろいらっしゃいます。それはその方々の政治的な判断の中だと思いますので、その中で私たちは、使うべきところにしっかりと予算を使っていく、これをしっかり行っていただきたいということで、ここで応対しております。ぜひ必要なところにお願いいたします。(拍手) 〇菅野ひろのり委員長 答弁はよろしいですか。 お諮りいたします。続く総括質疑は明日行うこととしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇菅野ひろのり委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 明日以降は毎日午前10時から開会いたしますので、よろしくお願いいたします。 本日はこれをもって散会いたします。お疲れさまでした。 午後5時20分 散 会 |
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