平成16年2月定例会 第6回岩手県議会定例会 会議録

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〇50番(佐藤正春君) ただいま議長より御報告がありましたとおり、我が同僚議員及川幸郎先生が先日亡くなられました。私たちが敬愛してやまない幸郎さん。及川幸郎先生と同期である私から、議会を代表し、哀悼の言葉を申し述べます。
 去る2月14日、幸郎さんが倒れたとの連絡を受け、早速、胆沢病院に駆けつけました。奥様が付き添っておられ、面会禁止でございましたが、どうぞ見てやってくださいと言われ、面会をいたしました。おお、来たか、済まんなと、いつもの静かな笑い顔で言われたような気がいたしました。それが最後のお別れでございました。
 幸郎さん、机を並べた同期生の私を置いて、なぜ先に逝ったのでしょうか。
 本当は、22日、幸郎さんの葬儀の日に私の祝賀会があり、発起人を代表してお祝いの言葉を述べてくださるはずでしたのに、今私がこの席で幸郎先生の追悼の言葉を述べるとは、まさに悔やまれてなりません。私のお祝いは、議長さんに立派にやっていただきました。
 あなたは、だれにも好かれる温厚な人柄、その卓越した識見は、農政に明るく、農業県岩手にとって、なくてはならない議員でございました。
 昭和58年4月、胆沢町議会から、私は一関市議会から、ともに県政を目指して当選し、自来、今日まで21年間、切磋琢磨、県政に情熱を燃やしてまいりました。その間、あなたは、みんなに推されて多くの難しい役職をこなし、副議長として、その政治的手腕を発揮されたのでございます。平成9年4月には、その功績により藍綬褒章を受章されておられます。
 議会における農政に対する鋭い質問は、いかなる議員の追従も許さず、増田農政に対して常に警鐘を鳴らしてまいりました。いつの日か、私が岩手の農政について一文を差し上げたところ、早速一般質問で取り上げていただき、その懐の深さに感銘をいたした次第でございます。
 また、私が、中曽根内閣の売上税に自民党議員として1人で反対したときに、除名の意見が多く、あなたは1人でかばっていただき、危うく私は除名を免れることができました。まさに友情あふれ、しかもしんの強いお方でございました。
 家庭にあっては、常に家族を思い、おれは百姓だとみずから大地に足を踏み、誇りを持っておられました。
 選挙民の相談、保護司としての人生案内。
 おお、おれの娘が今度一関に行ったからな、何かあったら頼むぞと、すべてに気を配る人でございました。本当にいい人でございました。
 せめてことしの桜を見せてとの思いは残りますが、あなたは政治家として、見事な花を咲かせた立派な政治家でございました。
 政界の情、紙のごとしと言われる中で、中国の詩人杜甫の詩を思い起こすわけでございます。
 手をひるがえせば雲となり
 手をくつがえせば雨となる
 紛紛たる軽薄 何ぞ数うるをもちいん
 君見ずや管鮑貧時の交わりを
 此の道今人すでに土の如し
 幸郎さん、ありがとう。安らかにお休みください。
 合掌。
   
   黙 祷

〇議長(藤原良信君) この際、故及川幸郎君の御冥福を祈るため、黙祷をささげたいと思います。
 一同御起立願います。
   〔全員起立〕

〇議長(藤原良信君) 黙祷。
   〔黙 祷〕

〇議長(藤原良信君) 黙祷を終わります。
 御着席願います。
   
   日程第1 一般質問

〇議長(藤原良信君) これより本日の議事日程に入ります。
 日程第1、一般質問を行います。順次発言を許します。高橋賢輔君。
   〔42番高橋賢輔君登壇〕(拍手)


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