令和4年2月定例会 第19回岩手県議会定例会会議録

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〇37番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 ただいま先議となりました議案第1号令和3年度岩手県一般会計補正予算(第11号)について質問いたします。
 今回の補正予算(第11号)は、いわて旅応援プロジェクト推進費を12億1、900万円増額補正しようとするものであります。新型コロナウイルス感染症の影響が長引いている中で、最も打撃を受けている宿泊、観光関係への支援策として重要なものと考えるものであります。
 知事に質問します。新型コロナウイルス感染症の感染拡大が長引く中で、ホテル、旅館等宿泊関係、観光関係への打撃と影響をどう把握、認識されているでしょうか。また、今回の補正予算提出の意義についてお答えいただきたい。
 いわて旅応援プロジェクトの実績と今回の補正予算の内容について具体的に質問します。
 第1に、今回の補正予算は、第2弾の2回目の増額延長となります。第2弾の利用実績はどうなっているでしょうか。既に県民割の割り当てを消化したホテル、旅館等はどれだけあったでしょうか。第1弾の実績を含めるとどれだけの利用実績となるでしょうか。
 第2に、今回の補正予算12億1、900万円の事業費は、どれだけの宿泊人数の見込みとなるでしょうか。その経済効果はどうなるでしょうか。
 第3に、いわて旅応援プロジェクトは令和4年3月10日までの期間となっています。実質1カ月間もありません。これでは事業費がかなり使い残しとなるのではないでしょうか。せめて3月末まで、可能なら4月末までとすべきではないでしょうか。
 第4に、オミクロン株による感染の急拡大が県内でも続いています。まん延防止等重点措置が岩手県にも適用となった場合は、いわて旅応援プロジェクトの取り組みはどうなるのでしょうか。
 第5に、オミクロン株の急拡大のもとで、この取り組みは感染対策や安心な旅行の実現のためにどう工夫、努力されて取り組まれているでしょうか。
 以上でありますが、答弁によっては再質問いたします。
〇知事(達増拓也君) 斉藤信議員の御質問にお答え申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響等についてでありますが、事業者影響調査結果では、令和2年3月以降、宿泊業の売り上げ減少が大きい状況が続いており、昨年の11月から12月にかけて持ち直しの動きも見られたものの、感染が急拡大した本年1月以降、予約が減少し、キャンセルも増加しているなど、宿泊業者を初めとする観光関連事業者は、厳しい状況が継続しております。
 観光産業は域内調達率が50%を超えると言われており、感染防止対策を徹底した上で、いわて旅応援プロジェクトを多くの方々に利用いただくことで、宿泊業のみならず、飲食業、運輸業、小売、サービス業を初め、コロナ禍の影響を受けている事業者の売り上げ回復を図っていきたいと考えております。
 その他のお尋ねにつきましては、商工労働観光部長から答弁させますので、御了承をお願いします。
〇商工労働観光部長(岩渕伸也君) まず、いわて旅応援プロジェクト第2弾の利用実績等についてでありますが、先月末までの精算状況では、利用人数が約23万3、000人、割引額とクーポン券を合わせた精算金額は約13億9、000万円となっております。また、先月の時点で予約の受け付けを終了した施設が、13施設あったと把握しております。
 第1弾を含めた利用実績については、第1弾の利用人数が約45万人、クーポン券を含めた利用金額は約25億円となっており、第2弾との合計では、利用人数が約68万人、利用金額は約39億円となっております。
 次に、今回の補正予算案に対応する利用人数についてでありますが、これまでの利用実績を踏まえ、利用人数は約16万5、000人を見込んでおります。経済効果につきましては、新たに喚起される需要額を割引原資の予算額の2倍とするなどして、総務省の経済波及効果の簡易計算ツールにより算定すれば、約39億円と見込まれるところでございます。
 次に、事業期間についてでありますが、国の地域観光事業支援の事業期間である3月10日出発、宿泊分までとしているところでございますが、予算に残額が生じた場合の期間延長について、現在、国と調整を行っているところであり、3月10日以降の実施も可能となるよう準備を進めていきたいと考えております。
 次に、まん延防止等重点措置が本県に適用された場合の対応についてでございますが、この場合につきましては、その対象が県内の一部地域でありましても、全ての県民を対象に、クーポン券の配布を含めた一切の割引を一時停止することとし、隣接県を含めまして周知を図っているところでございます。
 次に、いわて旅応援プロジェクトにおける感染防止等の取り組みについてでありますが、事業者の参加条件として、関係する感染拡大予防ガイドラインの遵守を義務づけているほか、事業者マニュアルでは、検温等の体調チェック、料理の提供方法の工夫、三密対策の徹底等を依頼しているところでございます。
 また、岩手県では、感染防止対策物品の購入や非接触チェックインシステムの導入に要する経費の補助により、宿泊事業者が実施する感染防止対策の取り組みを支援しております。
 さらに、利用者にはワクチン接種証明等の提示も求めており、引き続き事業者、利用者双方の感染防止対策の徹底を進め、多くの方々に、いわて旅応援プロジェクトを利用していただきたいと考えております。
〇37番(斉藤信君) 御答弁ありがとうございました。
 新型コロナウイルス感染症に伴う事業者の影響調査の1月分が先日届きましたけれども、新型コロナウイルス感染症の影響が継続しているというのが全業種で77.6%、宿泊業は98%でありました。41%以上の売り上げ減少が、全体では22%ですが、宿泊業は36%。一方で、今後、通常どおり営業する飲食業は44%なのです。営業時間を短縮してやるという一方で、宿泊業は84%が通常どおり営業するということです。
 私は、こういう中で、今回のいわて旅応援プロジェクトは、宿泊、観光業者を励ますものとなると思いますけれども、オミクロン株の感染拡大のもとで、雰囲気としてはなかなか厳しいものがあるのではないかと思います。せっかくの増額補正ですから、例えば、家族や小規模での感染対策を徹底した県内での旅行は大丈夫と、適切、的確な今回の事業の宣伝、普及にしっかり取り組んでいただきたい。そのことをぜひ、具体的な取り組みとしてきょうからどう進められるのか。
 あと、先ほども答弁がありましたけれども、3月10日までというのは、全く消化し切れないのだと思います。ぜひ、この事業が3月10日以降も継続して取り組まれるように、国との交渉も含めて取り組んでいただきたい。以上、再質問であります。
〇商工労働観光部長(岩渕伸也君) オミクロン株の感染者が本県でも急増しておりますけれども、この宿泊施設等での感染等の確認の事例はないと私ども承知しております。そうした状況につきまして、さまざまな会議の場とかでもしっかり共有しながら、宿泊施設はやはり厳しい状況にありますので、応援していただけるように周知を図っていきたいと考えます。
 それから、事業期間の延長につきましては、先ほどの答弁の繰り返しになってしまうのですけれども、現在、国としっかりと協議を進めております。その辺、少し期間を長くして支援していくことが必要だと思っておりますので、そういう方向で準備も進めているところでございます。
〇議長(五日市王君) これをもって質疑を終結いたします。
 次に、ただいま議題となっております議案第1号は、お手元に配付いたしてあります委員会付託区分表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
   
〔参照〕
委員会付託区分表
(第19回県議会定例会 令和4年2月16日)
総務委員会
1 議案第1号
   第1条第1項
   第1条第2項第1表中
    歳入 第9款
商工建設委員会
1 議案第1号
   第1条第2項第1表中
    歳出 第7款
   
〇議長(五日市王君) この際、暫時休憩いたします。
   午後2時53分 休 憩
   
出席議員(47名)
1  番 千 田 美津子 君
2  番 上 原 康 樹 君
3  番 小 林 正 信 君
4  番 千 葉   盛 君
5  番 千 葉 秀 幸 君
6  番 岩 城   元 君
7  番 高橋 こうすけ 君
8  番 米 内 紘 正 君
9  番 武 田   哲 君
10  番 高 橋 穏 至 君
11  番 山 下 正 勝 君
13  番 高 田 一 郎 君
14  番 佐々木 朋 和 君
15  番 菅野 ひろのり 君
16  番 柳 村   一 君
17  番 佐 藤 ケイ子 君
18  番 岩 渕   誠 君
19  番 名須川   晋 君
20  番 佐々木 宣 和 君
21  番 臼 澤   勉 君
22  番 川 村 伸 浩 君
23  番 千 葉 絢 子 君
24  番 ハクセル美穂子 君
25  番 木 村 幸 弘 君
26  番 吉 田 敬 子 君
27  番 高 橋 但 馬 君
28  番 小 野   共 君
29  番 軽 石 義 則 君
30  番 郷右近   浩 君
31  番 小 西 和 子 君
32  番 高 橋 はじめ 君
33  番 神 崎 浩 之 君
34  番 城内 よしひこ 君
35  番 佐々木 茂 光 君
36  番 佐々木   努 君
37  番 斉 藤   信 君
38  番 中 平   均 君
39  番 工 藤 大 輔 君
40  番 五日市   王 君
41  番 関 根 敏 伸 君
42  番 佐々木 順 一 君
43  番 伊 藤 勢 至 君
44  番 岩 崎 友 一 君
45  番 工 藤 勝 子 君
46  番 千 葉   伝 君
47  番 工 藤 勝 博 君
48  番 飯 澤   匡 君
欠席議員(なし)
   
説明のため出席した者
休憩前に同じ
   
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
   
午後4時42分再開
〇議長(五日市王君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
   
   報 告
〇議長(五日市王君) 総務委員長及び商工建設委員長から、それぞれ委員会報告書が提出されておりますが、後刻詳細に報告を求めますので、朗読を省略いたします。
   
日程第5 議案第1号令和3年度岩手県一般会計補正予算(第11号)(続)
〇議長(五日市王君) 日程第5、議案第1号令和3年度岩手県一般会計補正予算(第11号)の議事を継続いたします。
 本案に関し、委員長の報告を求めます。菅野総務委員長。
   〔総務委員長菅野ひろのり君登壇〕

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