〇知事（達増拓也君）　本臨時会の開会に際し、その招集趣意につきまして御説明申し上げます。
　新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策の充実に加え、社会生活や経済活動を支える対策を行うため、令和３年度一般会計補正予算として総額42億円余の歳入歳出予算を計上するとともに、あわせて所要の措置を講じたいと考えております。
　これらの措置につきましては、その性格上、早期の予算措置等を行う必要がありますので、このたび、緊急に御審議をいただくため、県議会臨時会を招集したものであります。
　以上でありますので、よろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。
諸般の報告
〇議長（関根敏伸君）　日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。
　知事から、議案等の提出がありました。それぞれお手元に配付いたしてありますから、御了承願います。
〔参照〕
財第９号　
令和３年４月14日
　岩手県議会議長　関　根　敏　伸　様
岩手県知事　達　増　拓　也　
　　　議案等の送付について
　令和３年４月15日招集の岩手県議会臨時会に提出する下記の議案及び報告を別添のとおり送付します。
記
【議　案】
議案第１号 令和３年度岩手県一般会計補正予算（第１号）
議案第２号 岩手県県税条例の一部を改正する条例の専決処分に関し承認を求めることについて
【報　告】
報告第１号 職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告について
報告第２号 道路の管理に関する事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告について
　　　
　　　〔議案及び報告の登載省略〕
　　　
〇議長（関根敏伸君）　次に、発議案１件が提出になっております。お手元に配付いたしてありますから、御了承願います。
発議案第１号
令和３年４月15日
　岩手県議会議長　関　根　敏　伸　様
議会運営委員会委員長　郷右近　　　浩
　　　東京電力福島第一原子力発電所におけるＡＬＰＳ処理水の海洋放出決定について十分な説明と慎重な対応を求める意見書
　地方自治法第109条第６項及び岩手県議会会議規則第14条第２項の規定により、標記の意見書案を別紙のとおり提出します。
〔参照〕
令和３年４月15日
衆議院議長 　様
参議院議長
内閣総理大臣
農林水産大臣
経済産業大臣
環境大臣
復興大臣
盛岡市内丸10番１号　　　　　　
岩手県議会議長　関　根　敏　伸　
　　　東京電力福島第一原子力発電所におけるＡＬＰＳ処理水の海洋放出決定について十分な説明と慎重な対応を求める意見書
　東京電力福島第一原子力発電所における多核種除去設備で処理された水（以下「ＡＬＰＳ処理水」という。）の海洋放出決定について、国民への十分な説明と慎重な対応を行うよう要望する。
　理由
　政府は、東京電力福島第一原子力発電所の敷地内にたまり続けるトリチウムなどを含むＡＬＰＳ処理水の海洋放出を令和３年４月13日に決定した。東日本大震災から10年を迎え、新たな課題が山積する中、復興を目指すうえで看過することができない措置である。
　新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響もあり、関係者への説明や広く意見を聴く機会が十分に設けられなかったことに加え、ＡＬＰＳ処理水について、福島県では周辺地域の漁協や農協をはじめとする団体等からも海洋放出反対の意見が出され、多くの市町村議会などからも反対、あるいは丁寧な意見聴取や風評被害対策を求める決議や意見書が提出されている。
　また、経済産業省が実施したパブリックコメントに寄せられた4､011件の意見のうち、海洋放出によるＡＬＰＳ処理水の安全性への懸念を示す意見が約2､700件にものぼるなど、国民の理解が十分に進んでいるとは言えない状況にある。
　このような状況のもと、風評被害対策の具体策が示されることなく、海洋放出を決定したことは、復興を目指す本県漁業関係者をはじめ、県民に大きな不安を与え、真の復興に水を差す行為である。このまま海洋放出すれば、本県の漁業に多大な打撃を与えることが懸念される。
　よって、国においては、被害を受ける漁業関係者をはじめとする県民の思いを真摯に受け止め、海洋放出について十分な説明と慎重な対応を行うよう求める。
　上記のとおり地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
〇議長（関根敏伸君）　次に、監査委員から、現金出納検査結果の報告１件を受理いたしました。お手元に配付いたしてありますから、御了承願います。
　　　〔報告の登載省略〕
　　　
　　　日程第１　会議録署名議員の指名
〇議長（関根敏伸君）　これより本日の議事日程に入ります。
　日程第１、会議録署名議員の指名を行います。
　会議録署名議員は、会議規則第113条の規定により、伊藤勢至君、工藤勝子さん、小野共君、佐々木努君を指名いたします。
　　　
　　　日程第２　会期決定の件
〇議長（関根敏伸君）　次に、日程第２、会期決定の件を議題といたします。
　お諮りいたします。今期臨時会の会期は、本日１日といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
　　　〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長（関根敏伸君）　御異議なしと認めます。よって、会期は本日１日と決定いたしました。
　　　
　　　日程第３　議案第１号令和３年度岩手県一般会計補正予算（第１号）から日程第６　報告第２号道路の管理に関する事故に係る損害賠償事件に関する専決処分の報告についてまで
〇議長（関根敏伸君）　次に、日程第３、議案第１号から日程第６、報告第２号までを一括議題といたします。
　提出者の説明を求めます。白水総務部長。
　　　〔総務部長白水伸英君登壇〕
〇総務部長（白水伸英君）　ただいま議題とされました各案件について御説明申し上げます。
　議案第１号は、令和３年度岩手県一般会計補正予算（第１号）であります。
　これは、新型コロナウイルス感染症対策として、感染拡大防止を図りつつ、きめ細かく社会生活、経済活動を支えるため、ワクチン接種体制の強化、不安を抱える女性やひとり親家庭等への支援、宿泊代金等の割引や土産物店等でのクーポン券利用による観光応援など、緊急に対応が必要となる予算を計上するものであり、総額42億2､700万円余の増額補正を行おうとするものであります。
　補正の主なものは、生活福祉資金貸付事業推進費補助３億円、女性のためのつながりサポート事業費1､700万円余、ひとり親家庭等セルフサポート事業費2､500万円余、うち、ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業費補助800万円余、低所得ひとり親世帯給付金給付事業費１億5､600万円余、新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業費7､000万円余、いわて旅応援プロジェクト推進費36億5､700万円余であります。
　議案第２号は、岩手県県税条例の一部を改正する条例の専決処分に関し承認を求めようとするものであります。
　これは、去る３月31日に公布された地方税法等の一部を改正する法律の施行に伴い、県税条例の関係規定につきまして、速やかな条令改正を要することから、専決処分を行ったものであります。
　次に、報告案件でありますが、報告第１号は、職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分について、報告第２号は、道路の管理に関する事故に係る損害賠償事件に関する専決処分について、それぞれ報告するものであります。
　以上でありますので、よろしく御審議の上、原案に御賛成くださいますようお願い申し上げます。
〇議長（関根敏伸君）　これより質疑に入ります。
　質疑の通告がありますので、発言を許します。斉藤信君。