令和2年2月定例会 第4回岩手県議会定例会会議録

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〇教育長(佐藤博君) 第4回県議会定例会が開会されるに当たり、令和2年度の教育行政推進の基本的な考え方と施策の大要について申し上げます。
 東日本大震災津波の発災から間もなく9年を迎えようとしています。県立高田高校のグラウンドの復旧を最後に、被災した学校施設全ての復旧が今年度末をもって完了する予定となるなど、復旧、復興に向けた取り組みは着実に進んでいます。
 一方では、児童生徒の心のサポートや社会教育の充実など、今後も重点的に取り組んでいかなければならない多くの教育課題があります。
 教育委員会としては、引き続き、心のサポート体制の充実や被災した児童生徒への就学支援など、児童生徒一人一人に寄り添った支援に取り組むとともに、東日本大震災津波の教訓を次世代へ継承するいわての復興教育の一層の推進や、県立野外活動センター等の社会教育施設の復旧、学校、家庭、地域の協働によるコミュニティーの再生などに取り組んでまいります。
 本年は、いわて県民計画(2019〜2028)と岩手県教育振興計画が2年目を迎え、その取り組みを本格的に推進していく重要な年であります。
 教育委員会におきましては、県民計画と教育振興計画のもと、本県の有する多様な豊かさや人のつながりなどの強みを生かし、岩手特有の課題にも向き合い、岩手だからこそできる教育、やるべき教育の視点等に立って、市町村教育委員会等と十分に連携しながら、本県の未来を創造していく人づくりに取り組んでまいります。
 学校教育においては、第4次産業革命などの高度情報化が急速に進展し、社会のあらゆる場所でICTの活用が日常的になっている中、ICTの活用による一人一人の実態に応じた学びや創造性を育む学びを実践していくことが求められています。
 本年4月から順次全面実施される新しい学習指導要領においても、ICTを活用した学習活動の充実が示されており、この新たな技術革新の流れにしっかりと対応しながら、岩手の子供たちに、確かな学力、豊かな心、健やかな体を総合的に兼ね備え、変容する社会に適応し、社会を創造するための生きる力を育むための教育を進めてまいります。
 また、社会教育や家庭教育の推進においては、子育てや家庭教育を支援する体制の充実に努めるとともに、人生100年時代や超スマート社会を迎えるに当たり、一人一人の人生が豊かで活気のある地域社会の形成に教育分野から貢献できるよう、生涯にわたって学び続けられる環境づくりにも取り組んでまいります。
 以下、令和2年度における主要な教育施策について申し上げます。
 まず、東日本大震災津波からの教育の復興について申し上げます。
 きめ細かな学校教育の実践と教育環境の整備・充実、復興を支える人づくりの推進についてであります。
 被災した幼児、児童生徒の心のサポートにつきましては、人間関係や経済的な問題などのさまざまな支援ニーズに対応していくため、引き続きスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを重点的に配置し、きめ細かな対応に取り組んでまいります。
 次に、児童生徒が安心して学べる環境の確保につきましては、いわての学び希望基金を活用し、遺児、孤児に対する奨学金の給付など、被災児童生徒等の就学を引き続き支援してまいります。さらに、心のサポートや学習支援等にきめ細かに対応するための教職員の加配や、放課後や週末における学習支援などを行う居場所づくりにも取り組んでまいります。
 次に、本県独自の教育活動であるいわての復興教育につきましては、これまで復興教育プログラムに基づく教育活動の推進などを通じて、復興、発展を支える人材の育成に取り組んでまいりました。
 東日本大震災津波から9年を迎える本年におきましては、これまでの小中学校に加え、新たに高校や特別支援学校高等部にも拡大して作成している副読本を効果的に活用し、大震災の経験や教訓を後世に引き継いでいく活動などを一層推進してまいります。また、学校相互の連携や学校と家庭、地域との連携による児童生徒の発達段階に応じた防災教育を推進し、防災、減災に関する知識、技能や、多様な自然災害の発生時に主体的に行動する力の育成にも取り組んでまいります。
 文化芸術環境の整備や伝統文化等の保存と継承についてでありますが、復興道路などの整備に伴う埋蔵文化財調査に引き続き取り組むとともに、その出土品等の公開や、被災地の文化財、美術品などの修復、適切な保存、管理の支援に取り組んでまいります。また、被災児童生徒の文化芸術活動の大会参加などへの支援にも取り組んでまいります。
 社会教育・生涯学習環境の整備についてでありますが、引き続き被災市町村の公民館、博物館などの社会教育施設の整備や機能の充実などを支援するとともに、地域住民による子供の学習支援を通じた学習環境の充実、学びを通じた地域コミュニティーの再生などにも取り組んでまいります。
 スポーツ・レクリエーション環境の整備についてでありますが、県立野外活動センターの令和3年度の開設に向けた移転復旧整備とあわせて、昨年9月に開館した東日本大震災津波伝承館等と連携した復興教育に関する研修環境の整備に新たに取り組むとともに、被災児童生徒の各種大会参加への支援などに継続して取り組んでまいります。
 次に、学校教育及び社会教育・家庭教育の充実に向けた教育施策の推進について申し上げます。
 学校教育では、岩手の子供たちが、地域とともにある学校において、みずから生き生きと学び、夢を持ち、それぞれの人間形成と自己実現に向けて、知、徳、体のバランスのとれた生きる力を身につけていく姿の実現を目指してまいります。
 まず、児童生徒の確かな学力の育成についてでありますが、児童生徒一人一人に基礎的、基本的な知識及び技能を習得させるとともに、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力等や学びに向かう力、人間性等を総合的に育むため、主体的、対話的で深い学びの実現を図る授業改善に一層取り組んでまいります。
 また、地域の進学の拠点校や地域振興の核となる県立高校等において、先行的にプロジェクター型の電子黒板等のICT機器を整備するとともに、新たに研究指定校によるICTを活用した効果的な学習指導方法の研究、普及に岩手大学や県立大学と連携して取り組んでまいります。このほか、理数教科に関する学習を充実する探究プログラムや医学部志望者向けの集中プログラムの実施、幼児教育センターの設置に向けた幼児教育推進体制の構築などにも新たに取り組んでまいります。
 次に、児童生徒の豊かな人間性と社会性の育成についてでありますが、本県における自死事案等の発生を直視し、児童生徒一人一人が、自他の生命を大切にし、他者の人権を尊重する教育を推進するとともに、特別の教科、道徳を中核とした道徳性の育成や、教育振興運動と連携した自然体験、奉仕体験等への参加促進、読書活動等の充実による豊かな心の涵養などに取り組んでまいります。
 次に、児童生徒の健やかな体の育成についてでありますが、幼児、児童生徒に運動やスポーツに親しむ習慣や能力を身につけてもらうため、幼稚園や小中学校と家庭、地域が連携し、運動習慣の定着を図るための環境づくりに引き続き取り組んでまいります。また、適切な部活動体制の推進に向け、部活動は生徒の自主的、自発的な参加により行われることを徹底しながら、部活動指導員の配置の充実や、関係団体や有識者で構成する研究会の設置による望ましい活動のあり方を検討してまいります。
 次に、共に学び、共に育つ特別支援教育の推進についてでありますが、特別な支援が必要な幼児、児童生徒一人一人が共に学び、共に育つ教育を享受できる環境に向け、学習指導における個別の指導計画や、学校、家庭、福祉、医療等の関係機関との連携による個別の教育支援計画に基づく総合的なサポート体制の充実を図るとともに、実習先や就労先の拡大を図るための地元企業と連携した技能認定会の実施などにも取り組んでまいります。また、全県的な特別支援学校の教育環境を計画的に整備していくため、特別支援学校整備計画の策定に取り組んでまいります。
 次に、いじめ問題・不登校対策等についてでありますが、いじめや不登校などの生徒指導上の課題に対しては、学校における組織的な対応や関係機関との連携による未然防止と早期発見、迅速かつ適切な対応が重要でありますので、学校いじめ防止基本方針に基づく組織的な指導体制の充実によるいじめ事案への適切な対応に関係機関と連携して取り組むとともに、不登校対策に当たっては、児童生徒に寄り添った教育相談体制の充実などに引き続き取り組んでまいります。また、児童生徒の被害防止や健全育成に向け、教員研修の充実、家庭の理解に基づく情報モラル教育の充実にも取り組んでまいります。
 次に、児童生徒の学びの基盤づくりについてでありますが、家庭や地域との連携による通学時の見守りや、学校施設、設備の計画的な老朽化対策等による学校安全に取り組むとともに、県立学校における普通教室等への冷房設備の整備や、老朽化した校舎の大規模改修、指定避難所となっている屋内運動場のトイレの洋式化等も進めてまいります。また、関係部局と連携してスクールソーシャルワーカー等による相談体制の充実に取り組むとともに、新たに公立高校専攻科に通う生徒を奨学給付金や就学支援金の対象に加えるなど、子供たちが生まれ育った環境に左右されることなく、安心して学ぶことができる環境の充実に努めてまいります。
 新たな県立高等学校再編計画については、令和3年度から令和7年度までの後期計画の策定に向けた検討を進めてきており、地域検討会議の開催等を通じ、各市町村長を初め地域の皆様からいただいたさまざまな御意見等を参考に、後期計画案を作成しお示しさせていただきました。
 後期計画案では、生徒の希望する進路の実現と、地域や地域産業を担う人づくりの二つの考え方を基本に県立高校の再編を進めたいと考えており、令和2年度中の策定に向け、引き続き、それぞれの地域や産業界等との丁寧な意見交換を行い、合意形成に努めてまいります。また、地域と連携した教育資源の活用などによる県立高校の魅力ある学校づくりにも取り組んでまいります。
 教職員に対しては、岩手県教職員働き方改革プランに基づく取り組みを引き続き推進していくとともに、法令遵守と服務規律の一層の確保のため、教育に携わる職業人としての倫理観、使命感の一層の醸成に努めながら、県民の皆様からの信頼と期待に応えてまいります。
 次に、地域に貢献する人材の育成等についてでありますが、近年、スポーツ分野を初めさまざまな分野において、本県出身者が世界や全国を舞台に活躍しており、全日本合唱コンクール全国大会で最優秀賞を受賞した北上市立黒沢尻北小学校を初め、多くの子供たちが個性と創造性あふれる姿を見せてくれています。この岩手から生まれる新たな躍動を、本県のふるさと振興に向けた地域人材の育成につなげていけるよう、県立高校における地域課題の解決に向けた探究的な学びの実現など、地域との協働による地方創生のための取り組みを推進してまいります。また、グローバル人材として必要な英語力向上のための現状把握、分析等を中学校に加えて高校でも新たに実施するなど、国際的な視野を広げる人材育成に取り組むとともに、今年度に改訂するいわてキャリア教育指針に基づく各学校段階に応じた体系的、系統的なキャリア教育など、学校と地域が連携した取り組みを引き続き推進してまいります。
 社会教育・家庭教育では、教育にかかわる多くの皆様が主体的、相互的に連携し、助け合うことにより家庭の教育力の向上に努めるとともに、地域課題の解決に向けた取り組みや、文化芸術、スポーツ活動などへの参加を通じて、県民の皆様が生涯を通じて楽しく学び、生き生きと生活していけるような姿を目指してまいります。
 まず、学校と家庭・地域との協働の推進についてでありますが、地域総ぐるみで子供の育ちと学びを支えていくため、新たに県立学校におけるコミュニティ・スクールの導入を促進するとともに、学校経営への地域の参画による地域学校協働活動の充実等に取り組んでまいります。また、放課後子供教室等による居場所づくりや、多様な体験活動の充実などにも取り組んでまいります。
 次に、安心して子どもを生み育てられる環境づくりについてでありますが、3世代世帯の減少等から、子育てや家庭教育に悩みを抱える保護者が増加し、子育て世帯を支える支援体制の充実が求められておりますので、子育てサポーターや相談員等による支援のほか、子育てや家庭教育に関する学習機会の提供などにも引き続き取り組んでまいります。
 次に、生涯を通じて学び続けられる場づくりについてでありますが、人生100年時代の到来等を見据えた、いつでも、だれでも、どこでも生涯にわたって学習できる環境づくりに向け、生涯学習情報提供システムのリニューアルや、SNSなどを通じた学習情報提供の仕組みの一層の充実などに取り組んでまいります。
 次に、郷土芸能や文化財の継承についてでありますが、地域の魅力や歴史等をつなぐ郷土芸能や文化財を次世代へ確実に保存、継承していくため、本県の文化財保存活用大綱の策定を進めるとともに、市町村における文化財保存活用への支援の強化などに努めてまいります。また、東日本大震災津波から10年目の節目に合わせて、県立博物館が40周年を迎えることから、三陸地方の特別企画展などによる魅力発信に努めてまいります。
 以上、教育行政の推進に当たっての基本的な考え方と施策の大要について申し上げました。
 ここで、令和元年度、全日本中学生水の作文コンクールで入賞した本県生徒の作文の一部を紹介します。
 あの日、私は初めて水の怖さを知った。東日本大震災が起きたのは、今から8年前。当時、私は5歳だったが、その時のことは、今でも鮮やかに覚えている。私は海なんてなくなればいい、津波なんて来なければ良かったのにと何度も思った。地震は私たちの大切な街を、人々の笑顔を、そして、たくさんの思い出を奪っていった。
 人間の命を支える水は、時として、人の命も奪ってしまう怖いものになる。しかし、震災を経験した私たちにとって水はかけがえのない大切なものだ。私は水に囲まれたこの街が好きだ。好きだからこそ、海を怖がらず、水を怖がらず、次の世代にもこの街を好きになってほしいと思う。キラキラとした故郷の水の美しさ。水を守り、街を守っていくことがこれからの私のできることだと思う。
 この作文は水をテーマにしたものですが、東日本大震災津波のつらい経験を経ても、なおふるさとを愛し、地域とともに未来に向かって力強く生きていこうとする思いが込められており、こうした子供たちのふるさととともに歩んでいこうとする思いが、これからの地域を担う人材育成につながっていくものと改めて感じたところであります。
 本格的な人口減少社会の到来や情報社会の進展など、教育をめぐる環境は大きく変容してきていますが、さまざまな可能性を持った子供たち一人一人が、生まれ育ったふるさとに愛着と誇りを持って未来に向かって夢や希望を実現していけるよう、また、生涯を通じた学びにより、幾つになっても夢と希望を持って暮らすことができるよう、これからも県民の皆様とともに岩手の教育界全体で支えていきたいと考えております。
 岩手の多様な豊かさとつながりの中での学びと、東日本大震災津波を経験し、世界中の人々からの応援に支えられながら、県民一丸となって復興に取り組んできたさまざまな絆を力に、岩手県教育振興計画の基本目標である、学びと絆で夢と未来を拓き社会を創造する人づくりに向け、教職員とともに全力で取り組んでまいりますので、議員の皆様並びに県民の皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。(拍手)
   
日程第6 議案第1号令和2年度岩手県一般会計予算から日程第59 報告第3号県行政に関する基本的な計画の策定に係る報告についてまで
〇議長(関根敏伸君) 次に、日程第6、議案第1号から日程第59、報告第3号までを一括議題といたします。
 提出者の説明を求めます。八重樫総務部長。
   〔総務部長八重樫幸治君登壇〕
〇総務部長(八重樫幸治君) 本日提案いたしました各案件について説明申し上げます。
 議案第1号は、令和2年度岩手県一般会計予算であります。
 この令和2年度当初予算は、東日本大震災津波、平成28年台風第10号災害及び令和元年台風第19号災害からの復旧、復興に係る事業を最優先で実施するほか、いわて県民計画(2019〜2028)のもと、県民の幸福度向上を図る10の政策を着実に推進するとともに、新しい時代を切り拓くプロジェクトとして、ILCの誘致や北上川バレー、三陸、北いわての三つのゾーンに関する事業、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を復興五輪として成功させ、復興の姿を全世界に発信するための事業、ソサエティー5.0の実現に向け、5Gを初めとした情報通信技術の活用による地域課題解決のための事業等を実施するための予算として編成したものであります。
 以下、予算の概要について説明申し上げます。
 第1条は、歳入歳出予算の総額をそれぞれ9、323億1、300万円余とするものであります。これを前年度当初予算と比較しますと31億8、800万円余、0.3%の減となっております。
 次に、歳入の主なものについて説明申し上げます。
 第1款県税につきましては1、314億9、500万円を計上しておりますが、これは、法人事業税の減などにより、前年度と比較して41億8、900万円の減となっております。
 第5款地方交付税につきましては、国の地方財政対策の内容等を踏まえ2、973億1、200万円余を計上しておりますが、これは、震災復興特別交付税の増などにより、前年度と比較して153億3、900万円余の増となっております。
 第9款国庫支出金につきましては1、634億6、100万円余を計上しておりますが、これは、復旧、復興事業の進捗に伴う漁港災害復旧事業の減などにより、前年度と比較して210億6、200万円余の減となっております。
 第12款繰入金につきましては312億3、800万円余を計上しておりますが、これは、財源対策基金からの繰り入れの減などにより、前年度と比較して31億9、200万円余の減となっております。
 第15款県債につきましては732億8、700万円余を計上しておりますが、これは、国の防災・減災、国土強靱化のための緊急対策に伴う普通建設事業費の増などにより、前年度と比較して43億6、500万円余の増となっております。
 次に、歳出の主なものについて説明申し上げます。
 第2款総務費につきましては331億8、000万円余を計上しておりますが、その主なものは、東日本大震災津波伝承館管理費1億2、500万円余、ILC推進事業費1億1、800万円余、平泉文化遺産ガイダンス施設整備事業費13億7、700万円余、復興五輪ムーブメント推進事業費3億7、200万円余などであります。
 第3款民生費につきましては991億900万円余を計上しておりますが、その主なものは、てしろもりの丘整備事業費7億2、100万円余、施設型給付費等負担金70億5、700万円余、地域子ども・子育て支援事業交付金17億8、400万円余、災害救助費68億9、700万円余などであります。
 第4款衛生費につきましては236億2、700万円余を計上しておりますが、その主なものは、被災地こころのケア対策事業費4億5、800万円余、再生可能エネルギー利用発電設備導入促進資金貸付金14億円、産業廃棄物処理施設整備事業促進費18億3、100万円余などであります。
 第6款農林水産業費につきましては717億9、300万円余を計上しておりますが、その主なものは、北いわてスマート農業プラットフォーム創造事業費2億9、600万円余、畜産競争力強化整備事業費補助25億8、400万円余、いわての森林づくり推進事業費15億100万円余、さけ、ます増殖費4億1、600万円余などであります。
 第7款商工費につきましては1、223億2、100万円余を計上しておりますが、その主なものは、いわて事業継承促進資金貸付金7億600万円余、中小企業東日本大震災復興資金貸付金801億5、100万円余、特定区域産業活性化奨励事業費補助12億6、000万円余などであります。
 第8款土木費につきましては1、622億7、300万円余を計上しておりますが、その主なものは、地域連携道路整備事業費266億3、200万円余、河川激甚災害対策特別緊急事業費20億9、800万円、港湾高潮対策事業費27億5、900万円余、災害公営住宅整備事業費44億6、000万円余などであります。
 第10款教育費につきましては1、476億4、900万円余を計上しておりますが、その主なものは、県立学校ICT機器整備事業2億3、500万円余、校舎建設事業費24億5、100万円余、公立大学法人岩手県立大学運営費交付金37億4、500万円余、私立学校運営費補助37億2、700万円余などであります。
 第11款災害復旧費につきましては505億8、600万円余を計上しておりますが、その主なものは、漁港災害復旧事業費94億100万円余、中小企業等復旧・復興支援事業費61億9、500万円余、河川等災害復旧事業費213億100万円余、港湾災害復旧事業費53億500万円余などであります。
 第12款公債費につきましては976億7、300万円余を計上しております。
 第13款諸支出金につきましては899億8、500万円余を計上しておりますが、その主なものは、公営企業負担金235億8、900万円余、地方消費税清算金252億2、600万円余、地方消費税交付金283億6、600万円余などであります。
 第2条債務負担行為は、平泉文化遺産ガイダンス施設整備事業ほか44件について債務を負担しようとするものであります。
 第3条地方債は、庁内保育施設整備ほか74件について、限度額、起債の方法、利率及び償還の方法を定めようとするものであります。
 第4条一時借入金及び第5条歳出予算の流用は、それぞれ所要の措置を講じようとするものであります。
 議案第2号から議案第11号までは、令和2年度岩手県母子父子寡婦福祉資金特別会計予算外9件の特別会計予算でありますが、これらは、それぞれの事業計画に基づき、その所要額を計上したものであります。
 議案第12号から議案第15号までは、令和2年度岩手県立病院等事業会計予算外3件の公営企業会計予算でありますが、これらは、それぞれの事業計画に基づき、収益的収支及び資本的収支の所要額を計上したものであります。
 議案第16号から議案第20号までの5件は、建設事業等に要する経費の一部を受益市町村に負担させることに関し、それぞれ議決を求めようとするものであります。
 議案第21号から議案第45号までの25件は条例議案でありますが、これは、知事等の損害賠償責任の一部免責に関する条例を新たに制定するとともに、岩手県の事務を市町村が処理することとする事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例など、24条例の一部をそれぞれ改正しようとするものであります。
 議案第46号は、権利の放棄に関し議決を求めようとするものであります。
 議案第47号は、岩手県立療育センターの指定管理者を指定することに関し議決を求めようとするものであります。
 議案第48号は、包括外部監査契約の締結に関し議決を求めようとするものであります。
 議案第49号は、ひとにやさしいまちづくり推進指針(2020〜2024)の策定に関し議決を求めようとするものであります。
 議案第50号は、第3期岩手県文化芸術振興指針の策定に関し議決を求めようとするものであります。
 議案第51号は、岩手県県産木材等利用促進基本計画の策定に関し議決を求めようとするものであります。
 報告第1号は、職員による自動車事故に係る損害賠償事件に関する専決処分につきまして、報告第2号は、道路の管理に関する事故に係る損害賠償事件に関する専決処分につきまして、報告第3号は、県行政に関する基本的な計画の策定につきまして、それぞれ報告するものであります。
 以上でありますので、よろしく御審議の上、原案に御賛成くださいますようお願い申し上げます。
退任者の挨拶
〇議長(関根敏伸君) この際、副知事千葉茂樹君から発言を求められておりますので、発言を許します。千葉茂樹君。
   〔副知事千葉茂樹君登壇〕

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