平成30年2月定例会 第12回岩手県議会定例会会議録

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〇13番(高田一郎君) 日本共産党の高田一郎でございます。
議案第25号、議案第27号、議案第33号、議案第57号について反対討論を行います。
議案第25号、議案第57号は、県職員、教職員の管理職の給料の特別調整額、いわゆる管理職手当を削減する条例であります。
これまで、県職員は、通常の仕事に加えて、東日本大震災津波からの復旧、復興で超過勤務を強いられる中、残業代も満額支払われない中で献身的に取り組まれてきました。
管理職手当の削減は一時的な措置で行われたものですが、新年度も実施ということになれば14年連続となり、これは異常なことであります。今回の職位ごとの削減額は、部長級で7万5、000円、副部長級では5万2、000円、総括課長級では2万2、000円となり、削減に伴う総額は2、960万円になるものであります。
東日本大震災津波で献身的に取り組まれてきた県職員の皆さんの勤労意欲を後退させるものであり、賛成することはできません。
議案第27号は、県職員の退職金を大幅に削減する条例であります。
今回の条例による退職者1人当たりの削減額は、部長級では94万1、000円、総括課長級では83万7、000円、主任主査級では74万3、000円、総額5億8、000万円にもなります。2013年にも退職金削減が行われ、これを含めた影響額は、部長級では513万2、000円、総括課長級では465万5、000円、主任主査級では460万2、000円にもなります。一般職の影響額は総額25億8、000万円にもなり、地域経済への波及効果は40億円となるものであります。
老後の生活とそして人生設計、地域経済にも影響を与えるものであり、賛成することはできません。
議案第33号は、岩手県土地改良事業分担金徴収条例の一部を改正する条例であります。
この条例案は、農地中間管理機構が借り入れた農地について、県が農業者の同意を求めずに負担なしで基盤整備を行った農地を目的外使用した場合に特別徴収金を徴収するものであります。農地を集約して担い手に8割の農地を集積するために、この間さまざまな誘導策が行われてきました。とりわけ、中山間地域の集積が進まないことから、今回、農家の同意なしで基盤整備ができる土地改良法の改正が行われました。
農地中間管理機構が借り入れている農地について行われる基盤整備事業は、現行制度においては、農業者の3分の2の同意が条件となっています。この同意などを廃止、簡素化すれば、事業に慎重な方や反対する人がいても事業を進めることが可能になり、地域の共同で進めている農地管理に混乱が生まれかねません。
土地改良事業は、農業者の私的財産に影響を及ぼし負担を強いる、だからこそ、地域の話し合いで合意形成し、農業者の申請とそして同意を基本要件として進められてきました。
本来、農地中間管理機構を通さなくても、地域の自主的な話し合いの中で農地集積を行い、まとまった地域を農家負担なしで行うなど、地域の自主的な取り組みを直接支援する仕組みこそ必要ではないでしょうか。
以上が反対する理由であります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
〇議長(佐々木順一君) 以上で通告による討論は終わりました。
これをもって討論を終結いたします。
これより、請願陳情中、受理番号第66号2018年度最低賃金引き上げに関する請願を採決いたします。
本請願は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木順一君) 起立多数であります。よって、請願陳情中、受理番号第66号2018年度最低賃金引き上げに関する請願は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
次に、請願陳情中、受理番号第65号平成30年度岩手地方最低賃金改正等についての請願を採決いたします。
本請願は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木順一君) 起立多数であります。よって、請願陳情中、受理番号第65号平成30年度岩手地方最低賃金改正等についての請願は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
次に、議案第27号職員の退職手当に関する条例等の一部を改正する条例を採決いたします。
本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木順一君) 起立多数であります。よって、議案第27号職員の退職手当に関する条例等の一部を改正する条例は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
次に、議案第25号、議案第33号及び議案第57号を一括して採決いたします。
各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木順一君) 起立多数であります。よって、議案第25号、議案第33号及び議案第57号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
次に、議案第21号から議案第24号まで、議案第26号、議案第32号、議案第34号、議案第39号、議案第42号から議案第48号まで、議案第50号、議案第54号、議案第58号から議案第64号まで及び議案第105号を一括して採決いたします。
各案件は、委員長の報告とおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木順一君) 起立全員であります。よって、議案第21号から議案第24号まで、議案第26号、議案第32号、議案第34号、議案第39号、議案第42号から議案第48号まで、議案第50号、議案第54号、議案第58号から議案第64号まで及び議案第105号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
日程第67 委員会の閉会中の継続審査及び継 続調査の件
〇議長(佐々木順一君) 次に、日程第67、委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件を議題といたします。
〔参照〕
各委員会の閉会中の継続審査及び継続調査事件
1 継続審査
総務委員会 請願陳情受理番号第68号
朝鮮半島の軍事的緊張緩和に向けて朝鮮民主主義人民共和国との「対話」による平和的解決を求める請願
商工文教委員会 
請願陳情受理番号第67号
「働き方改革一括法案」の成立を断念し、労働時間規制の抜本的強化を求める請願
2 継続調査
総務委員会 ・
特殊詐欺被害の現状と対策について
環境福祉委員会 ・
水素の利活用に向けた取組について
商工文教委員会 ・
スポーツクライミング施設の整備状況等について
農林水産委員会 ・
第73回全国植樹祭の開催について
県土整備委員会 ・
簗川ダム及び簗川発電所建設工事について
〇議長(佐々木順一君) お諮りいたします。委員会の閉会中の継続審査及び継続調査の件につきましては、各委員長から、お手元に配付いたしてあるとおり、それぞれ申し出がありますが、委員長からの申し出のとおり、閉会中の継続審査及び継続調査に付することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木順一君) 御異議なしと認めます。よって、本件は、委員長からの申し出のとおり、閉会中の継続審査及び継続調査に付することに決定いたしました。
日程第68 議案第106号副知事の選任に関し同意を求めることについて
〇議長(佐々木順一君) 次に、日程第68、議案第106号副知事の選任に関し同意を求めることについてを議題といたします。
提出者の説明を求めます。達増知事。
〔知事達増拓也君登壇〕
〇知事(達増拓也君) ただいま議題とされました人事案件について御説明いたします。
議案第106号は、現在、条例上欠員となっております副知事に、新たに保和衛氏を選任するため、議会の同意を求めようとするものであります。
新たに選任する理由でありますが、来年度策定する次期総合計画の着実な推進、ものづくり産業の集積や高度化の促進、トップセールスの充実等、トップマネジメント体制の一層の強化にあります。
保氏は、現在、秘書広報室長であり、また、これまで、総合政策室、商工労働観光部、政策地域部など県職員として長年の経験を有しております。加えて、秘書広報室副室長や政策推進室政策監などの枢要な職を経験し、県政全般にわたる諸課題に対する十分な知見を有しているものと考えております。
よろしく御審議の上、原案に御同意くださいますようお願いいたします。
〇議長(佐々木順一君) お諮りいたします。ただいま議題となっております議案は、人事案件でありますので、会議規則第34条第3項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木順一君) 御異議なしと認めます。よって、これより議案第106号副知事の選任に関し同意を求めることについてを採決いたします。
ただいま議題となっております議案第106号副知事の選任に関し同意を求めることについては、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木順一君) 起立全員であります。よって、議案第106号副知事の選任に関し同意を求めることについては、これに同意することに決定いたしました。
日程第69 議案第107号監査委員の選任に関し同意を求めることについて
〇議長(佐々木順一君) 次に、日程第69、議案第107号監査委員の選任に関し同意を求めることについてを議題といたします。
提出者の説明を求めます。千葉副知事。
〔副知事千葉茂樹君登壇〕
〇副知事(千葉茂樹君) ただいま議題とされました人事案件について御説明いたします。
議案第107号は、監査委員のうち識見を有する者から選任されていた吉田政司氏、工藤洋子氏のお二人の任期が3月31日で満了となりますので、新たに寺沢剛氏、沼田由子氏を選任するため、議会の同意を求めようとするものであります。
識見を有する者のうちから選任される監査委員は、地方自治法第196条第1項の規定により、人格が高潔で、普通地方公共団体の財務管理、事業の経営管理その他行政運営に関しすぐれた識見を有する者から選任することとされており、寺沢剛氏は、会計検査院において、文部科学分野や農林水産分野を所管する第4局長、情報通信分野や経済産業分野を所管する第5局長などを歴任され、国、地方公共団体の財務管理、事業の経営管理や行政運営に関しすぐれた識見を有しており、監査委員として適正な職務の遂行が期待できる方と存じております。
沼田由子氏は、盛岡市会計課長、会計管理者などを歴任され、地方公共団体の財務管理、事業の経営管理や行政運営に関しすぐれた識見を有しており、監査委員として適正な職務の遂行が期待できる方と存じております。
加えて、昨年の地方自治法の一部改正により、今後、監査委員において、新たな監査基準の策定やこれに従った監査の実施など、監査制度の充実に向けた取り組みを進めていく必要があり、本県においてこれらの取り組みを的確に実施していくに当たっては、このお二人のすぐれた知識、経験が必要と考えているところであります。
よろしく御審議の上、原案に御同意くださいますようお願い申し上げます。
〇議長(佐々木順一君) お諮りいたします。ただいま議題となっております議案は、人事案件でありますので、会議規則第34条第3項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木順一君) 御異議なしと認めます。よって、これより議案第107号監査委員の選任に関し同意を求めることについてを採決いたします。
ただいま議題となっております議案第107号監査委員の選任に関し同意を求めることについては、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木順一君) 起立全員であります。よって、議案第107号監査委員の選任に関し同意を求めることについては、これに同意することに決定いたしました。
日程第70 発議案第2号最低賃金改正等に関する意見書及び日程第71 発議案第3号平成30年度岩手県最低賃金改正等に関する意見書
〇議長(佐々木順一君) 次に、日程第70、発議案第2号及び日程第71、発議案第3号を一括議題といたします。
提出者の説明を求めます。城内商工文教委員長。
〔商工文教委員長城内よしひこ君登壇〕
〇商工文教委員長(城内よしひこ君) 発議案第2号及び発議案第3号につきまして、商工文教委員会提案でありますので、委員長であります私から、提案理由の説明を行います。
発議案第2号最低賃金改正等に関する意見書及び発議案第3号平成30年度岩手県最低賃金改正等に関する意見書でありますが、これらの発議案は、今期定例会において請願陳情受理番号第65号平成30年度岩手地方最低賃金改正等についての請願及び受理番号第66号2018年度最低賃金引き上げに関する請願が商工文教委員会に付託され、受理番号第65号については、採択、受理番号第66号については、一部採択と決定したことに伴い、意見書を提案するものであります。
その趣旨を御説明いたしますと、本県では、東日本大震災津波からの復旧、復興に懸命に取り組んでいるところでありますが、一定水準の賃金の保障を初めとした雇用環境が確保されなければ人材確保が厳しくなり、被災者の生活再建や地域の復興への影響が懸念されています。
このような中、労働基準法第2条は、労働条件は、労働者と使用者が、対等な立場において決定すべきものと定めていますが、最低賃金の影響を受ける多くの非正規労働者やパートタイム労働者は、労働条件の決定にほとんど関与することができない状況にあります。
一方、政府においては、平成20年の成長力底上げ戦略推進円卓会議において、最低賃金の中長期的な引き上げに向けた基本方向について合意し、平成22年の雇用戦略対話第4回会合において数値目標が初めて示されたところでありますが、あるべき水準への引き上げがなされていない現状にあります。
また、県内においても同様であり、岩手県最低賃金はここ10年間で119円引き上げられているものの、県内勤労者の有効なセーフティネットとして十分に機能しているとは言えない現状にあります。
最低賃金制度を有効に機能させるためには、地域間の賃金格差の是正、賃金水準の大幅な引き上げや中小企業の生産性向上が極めて重要な課題であります。
以上のことから、これらの意見書案において、最低賃金の引き上げや中小企業に対する支援の充実等を実現するため、国や関係機関に要望しようとするものであります。
以上をもって提案理由の説明といたします。
〇議長(佐々木順一君) これより質疑に入るのでありますが、通告がありませんので、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
ただいま議題となっております各案件は、委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項の規定により、委員会の付託を省略いたします。
これより討論に入るのでありますが、通告がありませんので、討論なしと認め、討論を終結いたします。
これより、発議案第2号最低賃金改正等に関する意見書を採決いたします。
本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木順一君) 起立多数であります。よって、発議案第2号最低賃金改正等に関する意見書は、原案のとおり可決されました。
次に、発議案第3号平成30年度岩手県最低賃金改正等に関する意見書を採決いたします。
本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木順一君) 起立多数であります。よって、発議案第3号平成30年度岩手県最低賃金改正等に関する意見書は、原案のとおり可決されました。
日程第72 発議案第4号岩手県議会情報公開 条例の一部を改正する条例から日程第80 発議案第12号北海道・北東北の縄文遺跡群の世界遺産登録に向けた推薦を求める意見書まで
〇議長(佐々木順一君) 次に、日程第72、発議案第4号から日程第80、発議案第12号までを一括議題といたします。
お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各交渉団体会派の賛同を得た委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項及び第3項の規定並びに先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木順一君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
これより、発議案第5号2025年国際博覧会の誘致に関する決議を採決いたします。
本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木順一君) 起立全員であります。よって、発議案第5号2025年国際博覧会の誘致に関する決議は、原案のとおり可決されました。
次に、発議案第4号及び発議案第6号から発議案第12号までを一括して採決いたします。
各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
〇議長(佐々木順一君) 起立全員であります。よって、発議案第4号及び発議案第6号から発議案第12号までは、原案のとおり可決されました。
日程第81 臨時的な協議等の場の設置の件
〇議長(佐々木順一君) 次に、日程第81、臨時的な協議等の場の設置の件を議題といたします。
〔参照〕
議事日程第8号中 日程第81 臨時的な協議等の場の設置の件
名称目的構成員招集権者
(仮称)岩手県県産木材利用促進条例案策定検討会議(仮称)岩手県県産木材利用促進条例案の策定に関し協議又は調整を行うため交渉団体である会派において指名した議員最初に行われるものにあっては議会運営委員会委員長、その他のものにあっては座長

〇議長(佐々木順一君) お諮りいたします。本件は、お手元に配付いたしておりますとおりでありますが、会議規則第115条第2項の規定により、(仮称)岩手県県産木材利用促進条例案策定検討会議を設置いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木順一君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
日程第82 議員派遣の件
〇議長(佐々木順一君) 次に、日程第82、議員派遣の件を議題といたします。
〔参照〕
議事日程第8号中 日程第82 議員派遣の件の議員派遣一覧
派遣の目的派遣場所期間派遣議員
平成30年度「県民と県議会との意見交換会」二戸市平成30年
4月24日
名須川   晋 議員
佐 藤 ケイ子 議員
阿 部 盛 重 議員
佐々木 茂 光 議員
神 崎 浩 之 議員
工 藤 勝 博 議員
工 藤   誠 議員
小 西 和 子 議員
平成30年度「県民と県議会との意見交換会」奥州市平成30年
4月26日
郷右近   浩 議員
佐々木 朋 和 議員
菅野 ひろのり 議員
高 橋 孝 眞 議員
福 井 せいじ 議員
飯 澤   匡 議員
千 田 美津子 議員
臼 澤   勉 議員

〇議長(佐々木順一君) お諮りいたします。本件は、お手元に配付いたしました2件についてでありますが、会議規則第116条第1項の規定により議員を派遣いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(佐々木順一君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
閉 会
〇議長(佐々木順一君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
これをもって本日の会議を閉じ、第12回県議会定例会を閉会いたします。(拍手)
午後3時31分 閉 会

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