平成15年6月定例会 第3回岩手県議会定例会 会議録 |
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〇26番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
自由民主クラブが提出した発議案第1号岩手県議会会議規則の一部を改正する規則について反対の討論を行います。 この発議案は、会議規則第95条に覆面の用語を加え、覆面着用を禁止しようとするものであります。具体的には、4月の県議会議員選挙で当選してきた特定の議員、ザ・グレート・サスケ氏の覆面着用の禁止を求めるものであります。日本共産党は、覆面を着用して議会活動を行うことは全くありません。同時に、多数決で会議規則を改正してまで、覆面着用を禁止することには反対するものであります。 第1に、私は、5月の臨時県議会で提案者に対し四つの質問を行いました。 その一つは、会議規則第95条は、第12章規律、第94条品位の尊重にかかわるものですが、覆面着用がどのように議会の規律と品位を汚すのか。 第2に、覆面を着用して有権者の支持と審判を得たことをどのように評価するのか。 第3に、覆面着用はサスケ氏の活動と生活の常態と評価できるし、個性の表現と言うべき問題ではないか。 第4に、何よりも会議規則の改正は、議会の民主的運営にかかわる問題であり、全会一致で進めることが大前提であり、本会議で多数決で決める問題ではないという点について質問しました。しかし、提案者からの答弁はなく、答弁不能に陥ったのであります。これは、自由民主クラブの提案した発議案に、まともな道理ある根拠がないことを示すものであります。 第2に、会議規則第95条は県議会の規律と品位に関するものでありますが、覆面着用がどのように議会の規律と品位に抵触するのか、具体的に示すべきであります。我々県議会議員の品位は、何よりもみずからの公約とそれに基づく具体的言動と実績によってはかられるものであります。その判断と審判は、最終的に有権者によって行われるべき問題だと言わなければなりません。 第3に、県議会の会議規則は、議会の民主的運営について定めたものであり、だからこそ、その改正は全会一致でこれまでも進められてきたものであります。それを多数決で解決することになれば、多数党の横暴を許すことにつながる問題であります。会議規則の改正は、議会の民主的運営にかかわる重要な問題だからこそ、慎重審議と全会一致を堅持して行われるべきであります。 私は、この立場から、今回の覆面着用問題の解決の方向として、県民の間でも議会でも意見が二分したときに、現行の会議規則第101条による議長の秩序保持権で解決するように提案してきました。こうした方向にこそ、道理ある解決の道があったのではないでしょうか。 第4に、今回の覆面問題の背景には、新しい個性を持った政治家の登場という問題があります。こうした場合、多数決による規制ではなく、最終的には有権者による審判を重視すべきであります。県議会は、最大限、自由な活動を保障すべきであります。 最後に、私は、この発議案に明確に反対するものでありますが、ザ・グレート・サスケ氏の覆面着用にかかわる疑惑の解明を強く求めるものであります。アダルトビデオ作成・出演疑惑問題は、ビデオ作成についてはみずからの関与を認めましたが、出演は否定しました。しかし、この否定は全く根拠も説得力もないものでありました。また、議会運営委員会への調査報告にも新たな疑惑が浮上しています。県民にわかるように、みずからの疑惑について明らかにするよう強く求めるものであります。 以上申し述べ、県議会会議規則の一部を改正する発議案に対する私の反対討論といたします。 御清聴ありがとうございました。(拍手) 〇議長(藤原良信君) 以上で、通告による討論は終わりました。 これをもって討論を終結いたします。 これより、発議案第1号岩手県議会会議規則の一部を改正する規則を採決いたします。 この採決は、記名投票をもって行います。 議場を閉鎖いたします。 〔議場閉鎖〕 〇議長(藤原良信君) ただいまの出席議員数は50人であります。 お諮りいたします。会議規則第28条第2項の規定により、立会人に平野ユキ子さん、照井昭二君、田村正彦君を指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(藤原良信君) 御異議なしと認めます。よって、立会人に平野ユキ子さん、照井昭二君、田村正彦君を指名いたします。 投票用紙を配付いたします。 念のため申し上げます。本案を可とする諸君は賛成と、否とする諸君は反対と記入するとともに、投票者の氏名を記入願います。 なお、白票及び無効投票は棄権とみなしますので、御了承願います。 〔投票用紙配付〕 〇議長(藤原良信君) 投票用紙の配付漏れはありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(藤原良信君) 配付漏れなしと認めます。 投票箱を改めます。 〔投票箱点検〕 〇議長(藤原良信君) 異状なしと認めます。 この際申し上げます。樋下正信君から、身体の故障のため、投票することが困難であることを理由に代理投票の申し出がありましたので、代理投票を認めることといたします。 立会人の意見を聞いて投票補助者2人を定めることといたします。 立会人は議長席前にお集まり願います。 〔立会人からの意見聴取〕 〇議長(藤原良信君) 投票補助者に、職員晴山祐典君及び多田繁君を指名いたします。 これより投票に移ります。職員の点呼に応じて順次投票願います。 点呼いたします。 〔氏名点呼〕 〔各員投票〕 〇議長(藤原良信君) 投票漏れはありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(藤原良信君) 投票漏れなしと認めます。 投票を終了いたします。 開票を行います。 平野ユキ子さん、照井昭二君、田村正彦君、立ち会いを願います。 〔開票〕 〇議長(藤原良信君) 投票の結果を報告いたします。 投票総数 50票 投票総数中 賛成 25票 反対 25票 ただいま報告いたしましたとおり、可否同数であります。よって、地方自治法第116条1項の規定により、議長において本件に対する可否を裁決いたします。 発議案第1号岩手県議会会議規則の一部を改正する規則については、議長は否決と裁決いたします。 議場の閉鎖を解きます。 〔議場開鎖〕 〔参照〕 発議案第1号岩手県議会会議規則の一部を改正する規則を可とする 議員の氏名 1 番 亀卦川富夫 8 番 高橋雪文 9 番 嵯峨壱朗 10 番 工藤勝子 11 番 平沼健 12 番 平澄芳 13 番 柳村典秀 14 番 飯澤匡 15 番 田村誠 21 番 樋下正信 22 番 照井昭二 23 番 柳村岩見 25 番 阿部富雄 27 番 田村正彦 33 番 小野寺研一 34 番 千葉伝 35 番 小野寺好 37 番 瀬川滋 38 番 吉田洋治 44 番 佐々木大和 45 番 藤原泰次郎 46 番 菊池勲 47 番 工藤篤 50 番 佐藤正春 51 番 佐々木俊夫 否とする議員の氏名 2 番 中平均 3 番 ザ・グレート・サスケ 4 番 木戸口英司 5 番 関根敏伸 6 番 野田武則 7 番 平野ユキ子 16 番 大宮惇幸 17 番 千葉康一郎 18 番 新居田弘文 19 番 工藤大輔 20 番 川村農夫 24 番 阿部静子 26 番 斉藤信 28 番 佐々木順一 29 番 佐々木博 30 番 及川幸子 31 番 阿部敏雄 32 番 吉田昭彦 36 番 伊沢昌弘 39 番 佐々木一榮 40 番 伊藤勢至 41 番 渡辺幸貫 42 番 高橋賢輔 48 番 小原宣良 49 番 及川幸郎 日程第48 発議案第1号岩手県議会委員会条例の一部を改正する条例 〇議長(藤原良信君) 次に、日程第48、発議案第1号岩手県議会委員会条例の一部を改正する条例を議題といたします。 お諮りいたします。ただいま議題となっております案件は、各会派共同提案でありますので、会議規則第34条第2項及び先例により議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(藤原良信君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 これより、発議案第1号岩手県議会委員会条例の一部を改正する条例を採決いたします。 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 〇議長(藤原良信君) 起立全員であります。よって、発議案第1号岩手県議会委員会条例の一部を改正する条例は、原案のとおり可決されました。 〇議長(藤原良信君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。 本日はこれをもって散会いたします。 午後2時39分 散 会 |
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