平成21年2月定例会 第10回岩手県議会定例会 会議録 |
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〇25番(飯澤匡君) それでは質問させていただきます。
私は、この再議に付されたというのは非常に重大で、また異例な事態が発生したというふうに思っております。私は議会運営委員会でも総務部長に尋ねましたが、この再議になるというのは、やはり議会の中で要らない対立を生むことにもなりかねない。 したがって、質問しますけれども、私は多様な選択肢があったのではないかというふうに思います。庁議の中でその選択肢についてどのような検討がなされたのか、これをまた詳細に明らかにしていただきたい、それが第1点。 それから、この再議書によりますと、今回の修正された議決では、この交通手段の確保ができなくなりますので、再議をお願いしたいと。重ねて、マイクロバス購入費の予算計上できないと、これは地域の交通手段の確保ができないというふうになっておりますが、昨日の予算審議、私も傍聴しましたが、医療局の答弁によりますと、例えば仮に今回議決をしたとしても手元にバスが届くのは5月の中旬あたりだというような答弁がありました。これは、今回、そうすると5月の途中までは交通手段の確保ができないというのをあらかじめ言っていることじゃないですか。これはマイクロバスが必要不可欠だと言いながら、実際、実態問題は違うということだと、これは指摘をしておきます。 さらに、今、大変このような雇用環境にあって、非正規雇用者が特に自動車メーカーから首切りというような形になっていて、生産現場が縮小した中でマイクロバスを受注すると、実際問題、私が聞くと3カ月かかるというんです。これは全く、この再議書の中でマイクロバスが不可欠というのと全く矛盾した話だというふうに思います。極めてずさんな積算、そしてまた根拠の中にこの計画が補正予算に潜り込まされたと言ってもこれは不思議じゃないというふうに思います。私は、このたびの再議に付すという判断は、極めてやはり単純、安易な議会対応であるというふうに思います。 そもそも本議案は、これから審査に入る新年度予算案の可決を前提としたものであり、本体予算と一体的性格を有するものである以上、時系列的にはその整合性を欠く提案であり、議会の本旨と役割からも修正可決は極めて妥当かつ正当な判断であるというふうに思います。 それから、質問の第2ですが、今回、議運の流れでいくと常任委員会に付託される議会の流れでいきますが、恐らくまた原案の採決になろうかというふうな形になるんですが、極めて雇用対策、そしてまた経済対策の2次補正にかかわる部分で心配な部分もあるわけですが、今、想定されるこの原案について、いかなる形をもって提案されて、そして今、考えてあるのかどうか、その点についてお伺いしたいというふうに思います。 〇知事(達増拓也君) この再議の前提となっている修正案が議会で提出されたのを受けまして、執行部内で幹部の会議、また庁議を開催して対応を検討いたしたわけでありますけれども、先ほど総務部長から説明がありましたように、この当該事業関係部分の予算が一たん議会で否決という形になりますと、その事業について、今後、執行部として対応ができなくなるという中で、さまざまな他県の例を参考にしたり、また改めて地方自治法のその趣旨を検討した結果、ここはもう異例ではありますけれども再議をお願いするしかないというふうに結論づけたものでございます。 二つ目の質問については、本予算の議論との関係についてと理解しておりますけれども、この再議、また、その対象となっている補正予算の内容については、これは本予算に関する論議をあらかじめ縛るような、そういう趣旨では全くございません。 〇25番(飯澤匡君) ちょっと最後の部分、本予算の大事なところだと思うんですが、原案が改めて、これはあくまで想定の部類ですが、今の知事の話によりますと、今、想定されるのは原案の、今度、減額補正がなされた部分はそのようなところに影響のないところでまた、今度の原案を出すというようなこととして、そのような考え方でいいのかどうか、それを確認したいと思います。 それから、私たちは大迫の地域におけるタウンミーティングを初め、知事が言っている共生と、それから自立という部分も含めて、これから県民との協力関係の中で県政運営はしていかなければならない、それはまさに同じ思いであります。したがって、今回、長年の間、県立病院が県民医療に対して一義的にサービスを提供してきた部分というのを、これは現実的には撤退をするということですから、これには、私は、そこに病院をつくる以上の時間をかけなければならないと。要するに、それだけの責任を県が負っていると思うんです。 私たちが申し上げているのは、こうした今の医療現場の現状というものは、県民もようやく理解をしてきた。この間、田村誠議員の関連質問の中にありましたように、それを喚起して、県民世論を高めて、そして私たちの医療がどうあるべきか、地域医療がどうあるべきかを考えるには、やはり同じテーブルの上に立たなければだめなんじゃないですか。私たちは、決して白紙撤回を求めているわけではありません。このような再議というような、善か悪かというような構図の中でこのような議案が付されたということに非常に私は違和感を感じて、これは改めて抗議を申し上げたいというふうに思います。私たちの言っているものに対して真摯に受けとめていない。この件についてどのようなお考えなのか、改めてお伺いをしたいというふうに思います。 再度申し上げますが、今回の修正案が知事の執行権を脅かすものではなく、法の趣旨による拒否権行使としての再議に値するとは、断じて違うということを改めて表明したい。これは明らかに、他の選択肢もあったと思うんです。再議というのは、いわば執行権の侵害という部分について、最後の最後に出されるものだというふうに私は思います。議会との正常な関係の中で、さまざまな議論の中で、こういうものはどうか、こういうものはどうかとお互いに議論して、その中で生み出していくものが私は議会の権能であり役目だというふうに思いますし、執行部もそれにこたえていくものだというふう思っております。 今回の再議というやり方については改めて抗議を申し上げ、そして、県民世論を喚起するという意味においても、善か悪かというような二者択一的なやり方については、これはいささかというよりも、はっきり言って、大変問題があるということを最後に指摘します。 その質問の点について、2点お答えをいただきたいと思います。 〇知事(達増拓也君) 今回の再議をお願いしている議案のこの修正案については、事前にいろいろ執行部側で検討する時間が許されておりませんでしたし、対応を検討する中で、もう、とにかく、先ほど総務部長が述べましたように、この修正案の可決という形の中ではこの関係の事業を、もう、いかなる形でもすることができなくなるということが確定してしまいますので、それを避けるために、異例中の異例ではあるけれども、再議をお願いしているというところでございます。そして、県民みんなで、岩手の医療のあり方をきちんと認識して考えていかなければならない、まさに我が意を得たところでございます。 一方、岩手の地域医療の現状というものは非常に移り変わっております。今回のこの新しい経営計画でスタートさせれば、それで5年間、完全に安心ということには、申しわけないんですけれどもまいりません。スタートした直後から医師不足への不安、さらに医師が減っていく。それは新しく医師になってくださる皆さんもいますが、差し引き減っていく。特に、中核的な年齢層、中核的な診療科の医師が減っていく。そういう絶えざる危機と直面しながら、何とかやりくりをしていかなければならないというのが現状であります。 ぜひ、この4月からの新体制をスタートさせていただきながら、今まで診療所を基盤に、その地域で培われてきた医療・福祉の連携、そして地域のあり方、そうしたものを失わせないような形で、お互い、また、あらゆる関係者が知恵を出し合い努力をして、そういう形をつくっていきたいというふうに私も思っておりますので、ぜひぜひよろしくお願いしたいと思います。 〇議長(渡辺幸貫君) これをもって質疑を終結いたします。 ただいま議題となっております議案第46号平成20年度岩手県一般会計補正予算(第5号)再議の件は、総務委員会及び環境福祉委員会に、議案第58号平成20年度岩手県立病院等事業会計補正予算(第1号)再議の件は、環境福祉委員会に付託いたします。 〇議長(渡辺幸貫君) この際、暫時休憩いたします。 午後8時12分 休 憩 出席議員(47名) 1 番 木 村 幸 弘 君 2 番 久 保 孝 喜 君 3 番 小 西 和 子 君 4 番 工 藤 勝 博 君 5 番 岩 渕 誠 君 6 番 郷右近 浩 君 7 番 高 橋 元 君 8 番 喜 多 正 敏 君 9 番 高 橋 昌 造 君 10 番 菅 原 一 敏 君 11 番 小野寺 有 一 君 12 番 熊 谷 泉 君 14 番 高 橋 博 之 君 15 番 亀卦川 富 夫 君 16 番 中 平 均 君 17 番 五日市 王 君 18 番 関 根 敏 伸 君 19 番 三 浦 陽 子 君 20 番 小田島 峰 雄 君 21 番 高 橋 比奈子 君 22 番 高 橋 雪 文 君 23 番 嵯 峨 壱 朗 君 24 番 及 川 あつし 君 25 番 飯 澤 匡 君 26 番 田 村 誠 君 27 番 大 宮 惇 幸 君 28 番 千 葉 康一郎 君 29 番 新居田 弘 文 君 30 番 工 藤 大 輔 君 31 番 佐々木 順 一 君 32 番 佐々木 博 君 33 番 工 藤 勝 子 君 34 番 平 沼 健 君 35 番 樋 下 正 信 君 36 番 柳 村 岩 見 君 37 番 阿 部 富 雄 君 38 番 斉 藤 信 君 39 番 吉 田 洋 治 君 40 番 及 川 幸 子 君 41 番 佐々木 一 榮 君 42 番 伊 藤 勢 至 君 43 番 渡 辺 幸 貫 君 44 番 小野寺 研 一 君 45 番 千 葉 伝 君 46 番 佐々木 大 和 君 47 番 菊 池 勲 君 48 番 小野寺 好 君 欠席議員(なし) 説明のため出席した者 休憩前に同じ 職務のため議場に出席した事務局職員 休憩前に同じ 午後11時21分 再開 〇議長(渡辺幸貫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 延 会 〇議長(渡辺幸貫君) この際、お諮りいたします。本日の会議は延会したいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(渡辺幸貫君) 御異議なしと認めます。 次に、お諮りいたします。議事の都合上、あす本会議を開くこととし、特に午前0時30分に繰り上げて開くことにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(渡辺幸貫君) 御異議なしと認めます。よって、あすの開議時刻は、午前0時30分に繰り上げることに決定いたしました。 なお、あすの議事日程は、本日の議事日程を踏襲することにいたします。 本日はこれで延会します。 午後11時21分 延 会 |
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