平成20年12月定例会 第8回岩手県議会定例会会議録

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〇38番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 発議案第14号に反対の討論を行います。
 第1の理由は、今回の不正経理問題は、9月県議会、12月県議会、二つの議会にわたって決算特別委員会で集中審議をした結果、決算不認定となったものであります。これは、県議会史上初めての重大な出来事であって、これ以上の県議会の意思表示はないものと私は考えるものであります。
 第2に、不正経理問題の現状は、先ほど私が質疑したように、警察本部からは昨日やっと具体的な資料が提出されたばかりであります。その中には、使途不明金や預けを使い過ぎて赤字になっているという事態まで出ているのであります。岩手県の調査報告書でも、原因と責任については、組織的な風土に問題があったと指摘がありました。今回の問題は、極めて構造的で組織ぐるみの重大な問題であります。しかし、この真相究明はまだ道半ばであります。徹底した究明と原因・責任の解明こそ求められるものであります。しかし、この発議案には、こうした徹底した真相究明、原因・責任の解明の立場は欠落しています。極めて不十分なものであります。
 第3は、事務処理の適正化を求める決議というのは、今求められている課題から見て、極めて矮小化したものであります。今必要なのは、徹底した真相究明と、原因と責任の明確化であり、そして返還金を含めた、県民に負担をかけない解決の仕方であります。こうしたことこそ求めるべきではないでしょうか。
 第4に、この発議案が、きょう3時ごろの最後の議会運営委員会に突然提出されたのであります。知事の発言をめぐって議会運営委員会は紛糾しましたけれども、どん詰まりで出されるような発議案ではありません。私は、こうした問題は、必要なら、全会派が一致して慎重に中身を検討して出すべきだと考えるものであります。
 最後に、今、小野寺好議員から指摘があったように、この賛同者に県議会選出の監査委員が賛成議員として名を連ねていることは異常なことです。監査委員は特別の責任を持っているのであります。私は、こういう点でも極めて不十分な、問題を持った発議案ではないのか、このことを申し上げ、この発議案の反対討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。
〇議長(渡辺幸貫君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより、発議案第14号事務処理の適正執行を求める決議を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(渡辺幸貫君) 起立多数であります。よって、発議案第14号事務処理の適正執行を求める決議は、原案のとおり可決されました。
   一般質問における知事の答弁に係る議事進行に関する報告について
〇議長(渡辺幸貫君) この際、御報告いたします。
 去る5日の本会議におきまして、高橋雪文君の一般質問に対する達増知事の答弁中の発言に対し、斉藤信君、千葉伝君及び柳村岩見君から議事進行があった件についてでありますが、当職において速記録を精査の上、本日開催した議会運営委員会において協議をいただいた結果は、意見の集約を得られなかったところでありますが、当職におきまして、副議長及び議会運営委員長とともに、達増知事に対して、議会運営委員会での議論の内容をお伝えしたところであります。
 なお、達増知事からは、質問に対する答弁の一環として発言したものであるとのことでありました。
   日程第87 発議案第15号知事の発言に関する決議
〇議長(渡辺幸貫君) 次に、日程第87、発議案第15号知事の発言に関する決議を議題といたします。
 提出者の説明を求めます。柳村岩見君。
   〔36番柳村岩見君登壇〕

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