平成20年12月定例会 第8回岩手県議会定例会会議録

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〇22番(高橋雪文君) ありがとうございました。
 知事からもいろいろと自分の言葉で語っていただいて、今までにない答弁をいただいて、私は非常によかったなと思っているところでございます。しかしながら、私の質問の趣旨を全く理解していないというか、私の趣旨は、やっぱり岩手県は、今、本当に危機なんだ、その中で知事としてのリーダーシップが非常に問われているんだ、そういうことを中心に提言をさせていただいた。そして、より県政課題に向き合って率先垂範してやってもらいたい、こういうことが大きな趣旨であります。私は、民主主義も批判をしていませんし、住民の県民力についても批判を一つもしていません。そういうことについては、やはり知事においても、私はそういう趣旨ではないということをぜひ御理解いただきたいと思いますし、こういう危機に臨んでの知事のスタンスについてやはり問いかけたい、こういうところでございます。ぜひ御理解をいただいて、また、私の再質問に答えていただきたいと思います。
 今回、例えばトヨタ、関東自動車が350人の削減をしている。また、フラッシュメモリー工場がまだ見込みもつかない。こういう大きな事業を今まで基軸にして県は政策を組んでいた。こういうものに対して、知事はどういうふうな行動をしたのかということが問われるのではないかと思います。この350人の削減が決まったと。知事は、トヨタ、関東自動車に行かれたんですか。そして、フラッシュメモリー工場の着工が見込みがたたない、こういうふうに報道された後、どういう対応をしたんですか。やっぱりこういうところが県民の代表者として行動してもらわなきゃならないことだと思うんです。
 知事は、よく、医療局の問題も国の政策のせいだと。多分、国の政策的なミスもあるんでしょうけれども、でも、それを他人のせいにしておいて、そのままここに原因があるとしてしまえば、それは自分たちの改革も何ももたらさない。そして、県立病院の中でも、全国を見ると、やっぱり黒字経営を果たしているところも、医師確保を果たしているところもあるわけですよ。だから、そういうところも考えるならば、もっともっとやはり知事が率先垂範してやらなければならないことがあるんじゃないか。そのためには、やっぱりリーダーシップを発揮して、責任の主体がどこにあるのか、それは知事にあるんだということを明確に示しながら、やはり旗振りをやってほしいという趣旨であります。これについて、もう一度、知事からのコメントをいただきたいと思います。
 そして、家庭教育について少し触れたいと思うんですけれども、その現状認識は、多分そのとおりだろうということなんです。要は、これからどういうふうにそれを推進して、家庭教育を改善して岩手が教育力を発揮していくか、こういうところだと思うんです。家庭教育、それこそ民力を結集してというのは、こういうところにあらわれるんだと思うんです。西和賀が生命尊重の政策をやって、それこそ幼児死亡率が日本一だったのを、それをゼロにした。それはやっぱり家庭教育に一つは大きな原因があったと言われています。こういう社会が乱れて規範がなくなったときに、私たち行政がやはりその家庭なり県民のところに呼びかけて、そして大きく変えなきゃならない。だから、ただただ政策を打つだけではなくて、それがしっかりと住民が本当に参加できるような形をつくっていく。そのためにも、その教育というものが非常に重要になってくると思います。これからの10年、20年を考えたときに、やはり岩手の教育力をしっかりと上げて、そして、先ほどソフトの話も知事はされましたけれども、そういう視点でしっかりとやはり対応していかなきゃならないと思いますが、いかがでしょうか。
〇副議長(佐々木大和君) 本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめ延長いたします。
〇知事(達増拓也君) 県内主要誘致企業に対する県の対応については担当部長から答弁させます。
 危機の現状認識とリーダーシップについてですけれども、やはり民主主義や草の根という言葉とともに、その危機を希望に変えていく主体が県民に転換され、よくわからなくなっているというのが実感というのは、去年の選挙で岩手県民は私を知事に選ぶことによって、危機を希望に変えていく主体たらん、県民主権のその主権者たらんという選択をしたわけでありまして、今になってこういうことを言うのは本当におかしいと思いますよ。また、私のリーダーシップが見えないということも指摘されましたけれども、去年の選挙の結果に背を向けているから、結局そうなるんじゃないですか。そして、県民が危機を十分認識していません、今、この状況のもとで県民も危機を十分認識していませんという発言が、この岩手県議会本会議場であるということは、本当に信じられません。ぜひ、民意に背を向けないで、選挙の結果にも背を向けないでやってほしいと思います。ちなみに、今、中央では、去年の参議院議員選挙の結果と民意に背を向けた体制が総理大臣をかえながら続いているんですけれども、本当にそういうことはなしにしたほうがいいと思いますよ。
〇商工労働観光部長(廣田淳君) 県内企業の雇用問題、あるいは新しいプロジェクトにつきましては、知事初め我々職員も、事あるごとに、正規雇用の確保や、あるいは計画どおりの実施について要請をしておりますし、今後につきましても、引き続きそれはやっていきたいと思っております。
〇教育長(法貴敬君) 家庭教育のあり方については、先ほど述べましたけれども、今後やっぱり、今までは学校だけですべてが解決できるということがあったんでしょうけれども、やはりその基盤となる家庭教育というものがかなり礎になると考えていまして、PTAの方々とも十分連携を図りながら、例えば早寝、早起き、朝御飯みたいな三つの合い言葉なんですけれども、そういうものをきちんと実践活動を通じるということで努力目標を掲げ、ともに連携しながらやっていくことが必要だと考えています。
〇22番(高橋雪文君) 知事に聞いても無駄なんだなということをちょっと感じたところでございますけれども、政策を選択するのはやっぱり知事が主体的にやっていかなきゃならない。我々は執行権も、予算権も与えられていない。提言をぜひやって、何とか政策実現していただきたいと、こういうふうに言っているわけであります。例えば91社の問題についても、今回、新たな模索をしながら、県内の建設業界の、救済とはいかないのかもしれませんけれども、少しでも応援をするような形でぜひとも考えていただきたいということであります。それを選択するのか、しないのかは知事本人、やっぱりそこのリーダーシップにかかっているんだと思うんです。だから、知事が就任されておよそ2年ぐらい、確かに知事が選挙で勝ったというのはよくわかっていますし、私も受け入れているところでありますけれども、その中で、それでは4大危機がどういうふうに推移したか、その数値はやはりある程度物語っているのではないか。それをどうやって改善していくかということを、やはりリーダーシップをとっていただいて率先垂範してもらいたい、これが私自身の要望でもありますし、多分、県民の多くの声でもあるのではないか。その代表として私もこの議会に来て知事に対面しているわけですから、ぜひ、その点も御理解いただきながら、最後、知事からのコメントをいただきたいと思います。
〇知事(達増拓也君) 県民も危機を十分認識していませんというような見解を、この本会議場でするというのは、本当に私は聞き捨てならないと思いました。ぜひ、県民の声にしっかり耳を傾けていただきたいと思います。私も県民の声にしっかり耳を傾け、知事の仕事をしていきたいと思います。
〇副議長(佐々木大和君) この際、暫時休憩いたします。
   午後4時26分 休憩
出席議員(47名)
1  番 木 村 幸 弘 君
2  番 久 保 孝 喜 君
3  番 小 西 和 子 君
4  番 工 藤 勝 博 君
5  番 岩 渕   誠 君
6  番 郷右近   浩 君
7  番 高 橋   元 君
8  番 喜 多 正 敏 君
9  番 高 橋 昌 造 君
10  番 菅 原 一 敏 君
11  番 小野寺 有 一 君
12  番 熊 谷   泉 君
14  番 高 橋 博 之 君
15  番 亀卦川 富 夫 君
16  番 中 平   均 君
17  番 五日市   王 君
18  番 関 根 敏 伸 君
19  番 三 浦 陽 子 君
20  番 小田島 峰 雄 君
21  番 高 橋 比奈子 君
22  番 高 橋 雪 文 君
23  番 嵯 峨 壱 朗 君
24  番 及 川 あつし 君
25  番 飯 澤   匡 君
26  番 田 村   誠 君
27  番 大 宮 惇 幸 君
28  番 千 葉 康一郎 君
29  番 新居田 弘 文 君
30  番 工 藤 大 輔 君
31  番 佐々木 順 一 君
32  番 佐々木   博 君
33  番 工 藤 勝 子 君
34  番 平 沼   健 君
35  番 樋 下 正 信 君
36  番 柳 村 岩 見 君
37  番 阿 部 富 雄 君
38  番 斉 藤   信 君
39  番 吉 田 洋 治 君
40  番 及 川 幸 子 君
41  番 佐々木 一 榮 君
42  番 伊 藤 勢 至 君
43  番 渡 辺 幸 貫 君
44  番 小野寺 研 一 君
45  番 千 葉   伝 君
46  番 佐々木 大 和 君
47  番 菊 池   勲 君
48  番 小野寺   好 君
欠席議員(なし)
説明のため出席した者
知事     達 増 拓 也 君
副知事     宮 舘 壽 喜 君
企画理事 勝 部   修 君
会計管理者 古 内 保 之 君
総合政策部長 菊 池 秀 一 君
地域振興部長 藤 尾 善 一 君
環境生活部長 瀬 川   純 君
保健福祉部長 岩 渕 良 昭 君
商工労働観光部長 廣 田   淳 君
農林水産部長 高前田 寿 幸 君
県土整備部長 佐 藤 文 夫 君
総務部長 川 窪 俊 広 君
医療局長 田 村 均 次 君
企業局     千 葉 勇 人 君
参事兼予算調製課 高 橋   信 君
総括課長
教育長     法 貴   敬 君
人事委員会委員長 及 川 卓 美 君
人事委員会 稲 田   収 君
事務局長
警察本部長 保 住 正 保 君
職務のため議場に出席した事務局職員
休憩前に同じ
午後6時45分 再開
〇副議長(佐々木大和君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
   議事進行の取り扱いに関する報告について
〇副議長(佐々木大和君) 先ほど、斉藤信君、千葉伝君及び柳村岩見君からの議事進行の取り扱いについては、速記録を精査いたしましたが、なお調整が必要と判断されることから、後日、議会運営委員会を開催し、協議することといたしますので、御了承願います。
   〔45番千葉伝君「議事進行」と呼ぶ〕

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