平成20年6月定例会 第6回岩手県議会定例会会議録

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〇38番(斉藤信君) 日本共産党の斉藤信でございます。
 発議案第4号義務教育費国庫負担制度の堅持及び国庫負担割合の2分の1への復元を求める意見書の採択に賛成の討論を行います。
 義務教育費国庫負担制度は、憲法第26条の規定に基づくものであります。それは、すべての国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じてひとしく教育を受ける権利を有する。すべての国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負う。義務教育はこれを無償とすると定めています。憲法で無償と定めているのは義務教育以外にありません。憲法に明記された事業に国が負担金を出すことは余りにも当然のことであります。それは、全国どこの地域で生まれても、生活していても、必要な義務教育を保障するものであります。世界でも、フランス、ドイツ、イタリア、韓国などは、教員の義務教育費の全額を国が負担しています。アメリカ、イギリスも国の負担は50%ないし75%となっています。
 ところが、小泉内閣の三位一体改革の名のもとに、全国知事会、増田前知事も一部加担して、義務教育費の国庫負担は2分の1から3分の1に削減され、地方に財源移譲することにしたものの、実態は、岩手県にとっても4年間で国庫補助負担金が238億円削減、地方交付税が397億円削減、合計635億円も削減されたのであります。
 そもそも義務教育費の国庫負担は教員の給与費であり、地方自治体が自由にできるものではありません。日本の教育政策の特徴は、金は出さないが口は出すという異常なものであります。本来、行政の一番重要な役割は、一人一人の子供に行き届いた教育を保障する教育条件の整備であり、全国の都道府県で広がっている30人学級を、教員の増員を含めて制度化することであります。また、震度6強で倒壊の危険があるとされている県内149棟を初め耐震性のない748棟の耐震改築・耐震改修こそ、子供たちの安全を守る緊急課題であります。地方交付税の削減で地方を切り捨てる三位一体の改革を撤回させ、義務教育費の国庫負担を2分の1に戻すことは、教育の充実をかち取る上で緊急で重要な課題であります。自民党と公明党は、三位一体改革の実態、義務教育費国庫負担の削減の実態をよく見て、地方自治体に責任を持つ立場に立って見直すべきであります。
 以上申し上げ、意見書の採択に賛成の討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
〇議長(渡辺幸貫君) 以上で通告による討論は終わりました。
 これをもって討論を終結いたします。
 これより、発議案第4号義務教育費国庫負担制度の堅持及び国庫負担割合の2分の1への復元を求める意見書を採決いたします。
 本案は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(渡辺幸貫君) 起立多数であります。よって、発議案第4号義務教育費国庫負担制度の堅持及び国庫負担割合の2分の1への復元を求める意見書は、原案のとおり可決されました。
 日程第22 発議案第5号介護職員の待遇改善を求める意見書から日程第30 発議案第13号平成20年岩手・宮城内陸地震災害復旧対策への十分な財政支援と被災地域に対する財政支援制度の拡充を求める意見書まで
〇議長(渡辺幸貫君) 次に、日程第22、発議案第5号から日程第30、発議案第13号までを一括議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各会派の賛同を得た委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項及び第3項の規定並びに先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(渡辺幸貫君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 これより、発議案第5号から発議案第13号までを一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
〇議長(渡辺幸貫君) 起立全員であります。よって、発議案第5号から発議案第13号までは、原案のとおり可決されました。
   日程第31 議員派遣の件
〇議長(渡辺幸貫君) 次に、日程第31、議員派遣の件を議題といたします。
〔参照〕
議事日程第5号中 日程第31  議員派遣の件の議員派遣一覧
派遣の目的派遣場所期間派遣議員
北海道・東北六県議会議員研究交流大会盛岡市平成20年
8月28日
及川 幸子 議員
千葉 康一郎 議員
大宮 惇幸 議員
小田島 峰雄 議員
高橋 昌造 議員
喜多 正敏 議員
岩渕  誠 議員
柳村 岩見 議員
樋下 正信 議員
熊谷  泉 議員
小野寺 有一 議員
亀卦川 富夫 議員
高橋 博之 議員
工藤 勝博 議員
斉藤  信 議員
及川 あつし 議員
第65回三陸沿岸国道並びに鉄道完遂促進協議会盛岡市平成20年
9月8日
伊藤 勢至 議員
工藤 大輔 議員
中平  均 議員
菅原 一敏 議員
平沼  健 議員
嵯峨 壱朗 議員
田村  誠 議員

〇議長(渡辺幸貫君) お諮りいたします。本件は、お手元に配付いたしました2件についてでありますが、会議規則第114条の2第1項の規定により議員を派遣いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇議長(渡辺幸貫君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
   閉 会
〇議長(渡辺幸貫君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 これをもって本日の会議を閉じ、第6回県議会定例会を閉会いたします。(拍手)
   午後2時57分 閉 会

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