平成18年2月定例会 第18回岩手県議会定例会会議録

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〇44番(高橋賢輔君) 民主・県民会議の高橋賢輔であります。議案第1号平成18年度一般会計予算に対する修正案について提案理由を申し上げます。
 議案第1号平成18年度岩手県一般会計予算につきまして、原案に含まれております岩手県競馬組合に対する貸付金27億円を除く7、371億6、200万円を平成18年度予算とする修正案を提案いたします。
    
〔参照〕
議案第1号平成18年度岩手県一般会計予算修正案
 平成18年度岩手県一般会計予算の一部を次のように修正する。
 第1条第1項中「739、862、289千円」を「737、162、289千円」に改める。
 第1表歳入歳出予算の一部を次のように改める。
第 1 表 歳入歳出予算
 歳   入 (上欄のとおり修正)
金額
5 地方交付税
千円
234、060、150
234、059、347

1 地方交付税234、060、150
234、059、347
14 諸収入
74、380、245
77、081、048

4 貸付金元利収入51、132、818
53、833、621
歳入合計737、162、289
739、862、289

 歳   出 (上欄のとおり修正)
金額
6 農林水産業費
千円
74、857、881
77、557、881

2 畜産業費5、121、842
7、821、842
歳出合計737、162、289
739、862、289

    
〇44番(高橋賢輔君) 我が国経済は、民需を中心に回復基調を持続していると言われておりますが、中央と地方との景況感は格差が拡大しており、また、国の三位一体改革による補助金、国庫支出金の大幅な削減により、大変厳しい予算編成を強いられており、県民生活に与える影響は大きいものがあります。ポスト行財政構造改革プログラム策定も急務であり、議員各位御案内のように、財政の硬直化が深刻となっている現状であります。福祉、医療、教育、雇用など、県民生活には常に不安がつきまとっています。このような現状の中、今定例会に提案されました平成18年度一般会計予算には、経営難の岩手県競馬組合に対する貸付金27億円が含まれております。
 一昨年、12月定例会で、一般会計補正予算として50億円が提案され、県議会は多数をもって否決し、昨年2月定例会において、再度、岩手銀行による13億円の地方債引き受けと構成団体である盛岡市、水沢市──現奥州市、それぞれ5億円の融資を求め、結果として、県は27億円の融資という形で決着したことは、議員各位御案内のとおりであります。
 昨年2月定例会におきましても、委員会審議の中で改革改訂実行計画のスケジュール、インターネット販売事業、テレトラックの売却、組合の意識改革など、計画の実現可能性について慎重審議されました。
 さまざまな観点から審議が行われましたが、最終的には、管理者である増田知事の不退転の決意で臨むとの決意が最高の担保であるとのことから、原案が可決されたという経緯があります。
 しかしながら、この1年を検証してみますと、まず17年度目標の未達成は明らかで、経常損益で17億6、000万円の赤字見込みであり、競馬会館の売却ずれ込みのため黒字と見込んだ決算も赤字となり、計画初年度からとんざしたことに説明責任も不十分であります。また、県外4場外の賃料も全く削減に至っておらず、新年度に予定されている街中場外も現時点で具体的動きもなく、共同場外負担金収入やインターネット販売見込み額の根拠も定かにされておらず、JRAや全国の地方競馬が売り上げ減少の状況下での増収計画には、信憑性に問題があると言わざるを得ません。あわせて、3連勝導入システム一式7億8、718万5、000円やオッズ表示システム2億1、000万円の発注が議会の承認もなく、また、管理者ではない副管理者や企画総務部長名で内示書という形態で発注されていることなど、組合体質にもこの1年での改革意識が感じられません。岩手県議会での議論を競馬組合はどう認識しているでしょうか。議会軽視の意識が根底にあるのではないでしょうか。
 管理者である知事は、競馬組合議会において、5対4で可決された平成18年度予算を直ちに見直すことを表明したことは、可決された計画に実効性がないことをみずから認めたことになるのではないでしょうか。
 このような現状で、どうして融資案を含む原案に賛同できるでしょうか。議会が要求している見直し計画は、第2・四半期でなければ計画策定ができないとも当局は言明しています。
 決して、岩手競馬の廃止を求めているのではありません。岩手の馬事文化、馬事振興や、これまで岩手競馬が県や盛岡市、水沢市に貢献してきたことも事実であり、何とか健全な岩手競馬の存続を願うものであります。
 見直し計画の提出が不可能とのことであれば、県民に対する議会としての説明責任が果たせないのが、今、私たちに置かれている立場であります。管理者及び競馬組合は、改めて実行計画の検証と説明責任を全うできる見直し計画を議会に提出し、再度、補正予算として27億円の貸付金の提案をすべきと考えます。
 以上、競馬組合に対する貸付金を除く平成18年度予算修正案の提案理由の説明とさせていただきます。
 議員各位の御賛同をお願いします。
〇議長(伊藤勢至君) これより、ただいまの委員長報告及び修正案に対する質疑に入ります。
 質疑の通告がありますので、発言を許します。伊沢昌弘君。

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