平成12年2月定例会 第5回岩手県議会定例会会議録

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〇42番(佐藤正春君) 私は自由民主クラブの佐藤正春でございます。
 議案第1号平成12年度岩手県一般会計予算について、予算特別委員長の報告のとおり決することに賛成の立場から討論をいたします。
 まず、昨年4月の知事選で、増田知事は県民の多くの支持を受け、過去最高となる68万票を獲得いたしました。この選挙に当たり、我が自民党岩手県連は、候補者増田寛也氏との間で、景気浮揚対策の強化や地域間格差の是正など、8項目にわたる政策協定を結んでおり、自民党県連挙げての応援の結果、この県政始まって以来の大量得票につながったことはまた事実であることを確信しておるものでございます。
 知事は、昨年6月議会の私の一般質問の際、新しい県総合計画は、自民党との政策協定を十分反映させたいと答弁しており、その計画の実質的初年度となる平成12年度当初予算が審議されているこの議会において、私は、我が党との政策協定が守られているかどうか、また、知事御自身が県民に公約したことが実行されてきたかということを検証すべきであると思うのでございます。すなわち、オール与党体制と言われる中にあって、真摯に議論し、県政をチェックするという、県民から私ども県議会議員に課せられた責任、果たしていかなければなりません。
 さきの代表質問で自由党の村上惠三議員は、知事に政党に対しての政治信条についてただしておられましたが、当然のことでございます。この68万票が、これからの知事の謙虚な政治姿勢を反映するならば、岩手の名知事としてその名が残るでございましょう。おごりとなるならば、やがて知事の席は追われることになるでしょう。それは、過去の歴史の示すとおりでございます。
 それでは、まず予算についてでございますが、予算特別委員会審査の附帯意見に見られるとおり、県税の伸び悩みなど、厳しい財政のもと、歳出の見直し、自主財源の確保を図り、特に雇用対策、中小企業対策を図れと、ただいま委員長から報告がございました。内容的には我が党との政策協定を十分に取り入れ、景気対策に配慮し、歳出予算規模を抑制し、また、県債の新規発行の抑制や主要三基金の残高確保など、財源の確保に知恵を絞った跡も随所見られます。21世紀の本県県政の指針である新計画の着実な推進を確固たるものとする財政運営であると高く評価したいと思います。
 今後とも、この姿勢を貫き、財政健全化目標の達成に向けて引き続き努力を怠ることなく取り組んでいただきたいと願うものでございます。
 しかしながら、一方では、石原都政が打ち出した外形標準課税制度の導入に触発された、地方発信型の新たな自主財源については、私からも自動車税について問いただしました。総務部長、何ら意欲的な発言、答弁もなく、さらには、肉牛生産公社に見られるように、歳出の思い切った見直しや、さらには、県競馬組合への再三にわたる指摘に対しても、なかなか対応を示されなかったことは、今後の県政課題として残るものと思うのでございます。
 次に、総合計画、環境、ひと、情報に12年度予算560億円余を充てておりますが、この中で特にひとについて申し上げますが、国を興し、それを動かすのは人でございます。人材こそ基本であり、財産でございます。岩手県政においてもしかりでございます。しかるに、いまだ中央省庁の出向、いわゆる天下り制度を重要視し、しかも一部の出向職員は、知事の県政をいまだ理解していない者もおります。本県は16人、全国で第3位の水準でございます。私は、本県県政は県人職員で十分であるとかねてから申してまいりました。
 また、本年度の県人事委員会の勧告もございましてやむを得ませんが、本県職員の給与水準は、全国都道府県職員給与で最低クラスで今日まで推移してまいりました。しかも、盛岡市の職員よりも安月給と言われております。月給40万円ぐらいの係長クラスで年収が10万5、000円の減額とは、県民所得の向上に逆行し、勤労意欲にも影響しかねません。また、いわゆる優秀な人材の確保にも支障を来すことを懸念するものでございます。
 最後になりますが、同僚共産党の斉藤議員におかれましては、ただいま、反対の第1の理由として、公共事業優先予算、福祉、教育予算が不十分との観点から、反対討論でございます。しかし、斉藤議員は全国一律の共産党の質疑集というものがございまして、これによるものではなかろうかと思うわけでございます。本県は、四国4県に匹敵するわけでございまして、地域格差の是正、地域間交流こそ本県発展の基本である以上、公共事業、社会資本の整備こそ、まだまだやらなくてはならないのでございます。斉藤信さん、盛岡にばかりいないで、少し県北・沿岸に行ってみてください。そして、県民の声を聞いてください。木を見て森を見ず、町にあって山を見ずではなりません。
 以上をもって私の討論を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)

〇議長(山内隆文君) 以上で通告による討論は 終わりました。これをもって討論を終結いたします。
 これより、議案第1号、議案第11号から議案第13号まで、議案第15号から議案第21号まで、議案第32号、議案第35号、議案第36号、議案第43号、議案第44号、議案第46号、議案第51号、議案第54号、議案第57号、議案第65号及び議案第100号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(山内隆文君) 起立多数であります。よって、議案第1号、議案第11号から議案第13号まで、議案第15号から議案第21号まで、議案第32号、議案第35号、議案第36号、議案第43号、議案第44号、議案第46号、議案第51号、議案第54号、議案第57号、議案第65号及び議案第100号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、議案第2号から議案第10号まで、議案第14号、議案第29号から議案第31号まで、議案第33号、議案第34号、議案第37号、議案第39号、議案第41号、議案第42号、議案第45号、議案第48号から議案第50号まで、議案第55号、議案第58号、議案第60号及び議案第62号を一括して採決いたします。
 各案件は、委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(山内隆文君) 起立全員であります。よって、議案第2号から議案第10号まで、議案第14号、議案第29号から議案第31号まで、議案第33号、議案第34号、議案第37号、議案第39号、議案第41号、議案第42号、議案第45号、議案第48号から議案第50号まで、議案第55号、議案第58号、議案第60号及び議案第62号は、委員長の報告のとおり決定いたしました。
   
日程第70 発議案第1号森林・林業、木材産業に関する基本政策の確立についてから日程第73 発議案第4号遺伝子組換え食品の表示についてまで

〇議長(山内隆文君) 次に、日程第70、発議案第1号から日程第73、発議案第4号までを一括議題といたします。
 お諮りいたします。ただいま議題となっております各案件は、各派共同提案及び委員会提案でありますので、会議規則第34条第2項の規定及び先例により、議事の順序を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(山内隆文君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 これより、発議案第1号から発議案第4号までを一括して採決いたします。
 各案件は、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(山内隆文君) 起立全員であります。よって、発議案第1号から発議案第4号までは、原案のとおり可決されました。
   
  閉 会

〇議長(山内隆文君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 これをもって本日の会議を閉じ、第5回県議会定例会を閉会いたします。(拍手)
   午後1時56分 閉 会


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